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特許7160970複数一致検出と単一一致に基づく曖昧性排除とを用いたメディアチャネル識別
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】複数一致検出と単一一致に基づく曖昧性排除とを用いたメディアチャネル識別
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/442 20110101AFI20221018BHJP
   H04N 21/234 20110101ALI20221018BHJP
   H04N 21/438 20110101ALI20221018BHJP
   H04H 60/23 20080101ALI20221018BHJP
   H04H 20/28 20080101ALI20221018BHJP
【FI】
H04N21/442
H04N21/234
H04N21/438
H04H60/23
H04H20/28
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021021605
(22)【出願日】2021-02-15
(62)【分割の表示】P 2019127486の分割
【原出願日】2017-02-28
(65)【公開番号】P2021100254
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2021-03-16
(31)【優先権主張番号】15/222,405
(32)【優先日】2016-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/301,616
(32)【優先日】2016-02-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/179,143
(32)【優先日】2016-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521212432
【氏名又は名称】ロク インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100151987
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 信行
(72)【発明者】
【氏名】リー ジェヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ソ チュン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】クォン ユンモー
【審査官】松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-507904(JP,A)
【文献】特表2013-531937(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0117584(US,A1)
【文献】特表2013-529325(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F16/00-16/958
G06Q10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G11B20/10-20/16
27/00-27/34
G16Z99/00
H04H20/00-20/46
20/51-20/86
20/91-40/27
40/90-60/98
H04N5/38-5/46
5/76-5/775
5/80-5/956
7/10
7/14-7/173
7/20-7/56
21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントを互いに比較し、前記複数の参照フィンガープリントが互いに一致すると見出すことによって、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントデータの複数一致グループをコンピューティングシステムによってあらかじめ確定することと、
メディア提示デバイスによって受信されているメディアコンテンツの第1のセグメントを表すデジタルフィンガープリントデータが、あらかじめ確定された前記複数一致グループに一致すると前記コンピューティングシステムによって決定することと、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第1のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータが、あらかじめ確定された前記複数一致グループに一致すると決定した後、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第2のセグメントを表すデジタルフィンガープリントデータがただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントデータに一致するという以前の決定に少なくとも部分的に基づいて曖昧性排除を前記コンピューティングシステムによって実施することであって、前記曖昧性排除は、前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを確定し、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第2のセグメントが、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第1のセグメントの前にある、ことと、
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいて前記コンピューティングシステムによってアクションを取ることと
を含む方法。
【請求項2】
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントが、コマーシャルコンテンツおよびニュース番組編成からなる群から選択されたコンテンツを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メディア提示デバイス以外のエンティティによって実施される、請求項1に記載の方法であって、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第1および第2のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータが、前記メディア提示デバイスによって生成され、前記方法が、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第1および第2のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータを前記メディア提示デバイスから受信すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントの前記デジタルフィンガープリントデータが、ただ単一のチャネルと対応する前記参照フィンガープリントデータに一致するという前記決定を行うことをさらに含み、前記決定を行うことは、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントの前記デジタルフィンガープリントデータを前記複数の参照フィンガープリントデータの少なくとも各々と比較することと、
前記比較することに基づいて、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントの前記デジタルフィンガープリントデータが前記複数の参照フィンガープリントデータのうちのただ単一の1つに一致すると決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ただ単一のチャネルと対応する前記参照フィンガープリントデータが、前記単一のチャネルに固有のチャネル区別コンテンツを表す参照フィンガープリントデータを含み、前記方法は、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータが、ただ前記単一のチャネルと対応する前記参照フィンガープリントデータに一致するという前記決定を行うことであって、前記決定を行うことが、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータを、前記チャネル区別コンテンツを表す前記参照フィンガープリントデータと比較することを含む、こと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいてアクションを取ることは、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツとともに補助チャネル固有コンテンツを提示させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいてアクションを取ることは、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの一部の代わりに広告を提示させられることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいてアクションを取ることは、チャネルレーティングシステムにおける使用のために前記単一のチャネルの提示を記録することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントを互いに比較し、前記複数の参照フィンガープリントが互いに一致すると見出すことによって、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントデータの複数一致グループをあらかじめ確定することと、
メディア提示デバイスによって受信されているメディアコンテンツの第1のセグメントを表すデジタルフィンガープリントデータが、あらかじめ確定された前記複数一致グループに一致すると決定することと、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第1のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータが、あらかじめ確定された前記複数一致グループに一致すると決定した後、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第2のセグメントを表すデジタルフィンガープリントデータがただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントデータに一致するという以前の決定に少なくとも部分的に基づいて曖昧性排除を実施することであって、前記曖昧性排除は、前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを確定し、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第2のセグメントが、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第1のセグメントの前にある、ことと、
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいてアクションを取らせることと
を含む動作を行うように処理ユニットによって実行可能な命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントが、コマーシャルコンテンツおよびニュース番組編成からなる群から選択されたコンテンツを含む、請求項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第1および第2のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータが、前記メディア提示デバイスによって生成され、前記動作が、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第1および第2のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータを前記メディア提示デバイスから受信すること
をさらに含む、請求項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記動作が、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントの前記デジタルフィンガープリントデータが、ただ単一のチャネルと対応する前記参照フィンガープリントデータに一致するという前記決定を行うことをさらに含み、前記決定を行うことは、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントの前記デジタルフィンガープリントデータを前記複数の参照フィンガープリントデータの少なくとも各々と比較することと、
前記比較することに基づいて、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントの前記デジタルフィンガープリントデータが前記複数の参照フィンガープリントデータのうちのただ単一の1つに一致すると決定することと
を含む、請求項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
ただ単一のチャネルと対応する前記参照フィンガープリントデータが、前記単一のチャネルに固有のチャネル区別コンテンツを表す参照フィンガープリントデータを含み、前記動作は、
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータが、ただ前記単一のチャネルと対応する前記参照フィンガープリントデータに一致するという前記決定を行うことであって、前記決定を行うことが、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントを表す前記デジタルフィンガープリントデータを、前記チャネル区別コンテンツを表す前記参照フィンガープリントデータと比較することを含む、こと
をさらに含む、請求項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいてアクションを取ることは、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツとともに補助チャネル固有コンテンツを提示させることを含む、請求項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいてアクションを取ることは、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの一部の代わりに広告を提示させることを含む、請求項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
ネットワーク通信インターフェースと、
処理ユニットと、
非一時的データストレージと、
前記非一時的データストレージに記憶されたプログラム命令と
を備えるシステムであって、前記プログラム命令は、
異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントを互いに比較し、前記複数の参照フィンガープリントが互いに一致すると見出すことによって、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントデータの複数一致グループをあらかじめ確定することと、
メディア提示デバイスによって受信されているメディアコンテンツの第1の1または複数のセグメントを表す第1のデジタルフィンガープリントデータが、あらかじめ確定された前記複数一致グループに一致すると決定することと、
前記第1のデジタルフィンガープリントデータが、あらかじめ確定された前記複数一致グループに一致すると決定した後、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの第2の1または複数のセグメントを表す第2のデジタルフィンガープリントデータがただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントデータに一致するという以前の決定に少なくとも部分的に基づいて曖昧性排除を実施することであって、前記曖昧性排除は、前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを確定する、ことと、
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいてアクションを取ることと
を含む動作を行うように前記処理ユニットによって実行可能である、システム。
【請求項17】
前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの前記第2のセグメントが、コマーシャルコンテンツおよびニュース番組編成からなる群から選択されたコンテンツを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記メディア提示デバイスが前記単一のチャネル上で前記メディアコンテンツを受信していることを前記確定することに基づいてアクションを取ることは、前記メディア提示デバイスによって受信されている前記メディアコンテンツの一部の代わりに広告を提示させることを含む、請求項16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、2016年6月10日に出願された米国特許出願第15/179,143号の一部継続出願であり、2016年2月29日に出願された米国仮特許出願第62/301,616号の優先権を主張する、2016年7月28日に出願された米国特許出願第15/222,405号の優先権を主張する。これらの優先権出願の各々全体は参照により本明細書に組み込まれる。さらに、米国特許出願公開第2015/0181263号の開示は、それの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
典型的なメディア提示デバイスは、ビデオおよび/またはオーディオコンテンツなどのメディアコンテンツを表すアナログまたはデジタルメディアストリームを受信し、ディスプレイスクリーンおよび/またはオーディオスピーカーなどのユーザインターフェース上にメディアコンテンツを表示し、提示するように動作する。そのようなデバイスの例は、限定はしないが、テレビジョン、コンピュータモニタ、投影システム、ラウドスピーカー、ヘッドフォンなどを含む。
【0003】
多くの場合、そのようなメディア提示デバイスは、メディアコンテンツの多数の個別チャネルへのアクセスを有し、所与のそのようなチャネルのメディアコンテンツをプレイアウトのためにメディア提示デバイスに選択的に送出することができる、ローカルセットトップボックスもしくは他の同様のデバイスまたはリモートサーバなどの受信機と通信していることがある。
【0004】
例として、テレビジョンが、ケーブルTVチャネルのセットへのアクセスを有するケーブルTVセットトップボックスに通信可能にリンクされることがあり、セットトップボックスは、特定のチャネルを選択しているユーザ入力を受信し、選択されたチャネルに応答的に同調して、選択されたチャネルのメディアコンテンツをユーザへのメディアコンテンツの提示のためにテレビジョンに出力するように構成されることができる。別の例として、ラウドスピーカーが、ラジオ局のセットへのアクセスを有するラジオに通信可能にリンクされることがあり、ラジオは、特定のチャネル(局)を選択しているユーザ入力を受信し、選択されたチャネルに応答的に同調して、選択されたチャネルのメディアコンテンツをユーザへのメディアコンテンツの提示のためにラウドスピーカーに出力するように構成されることができる。そして、さらに別の例として、ディスプレイまたはスピーカーなどのメディア提示デバイスが、無数のオンラインストリーミングメディアチャネルへのアクセスを有するコンピュータに通信可能にリンクされることがあり、コンピュータは、特定のチャネルを選択しているユーザ入力を受信し、選択されたメディアコンテンツの受信および出力を応答的に開始して、メディアコンテンツをユーザへの提示のためにディスプレイおよび/またはスピーカーに提供するように構成されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メディア提示デバイスがメディアコンテンツを受信し表示するとき、メディア提示デバイスは、どのチャネルがメディアコンテンツを搬送したかを示すものを有しないことがある。チャネルに選択的に同調してメディアコンテンツを受信し、メディアコンテンツをメディア提示デバイスに提供する受信機または他のデバイスはそのような情報を有することができるが、上記他のデバイスからメディアコンテンツを受信するメディア提示デバイスはそのような情報を有しないことがある。たとえば、テレビジョンがケーブルTVセットトップボックスに結合され、ユーザがセットトップボックス上で特定のケーブルチャネルを選択した場合、セットトップボックスは、それにより、そのチャネルとして選択されたチャネルを示すものを有することができ、セットトップボックスは、次いで、そのチャネル上のメディアコンテンツを受信し、メディアコンテンツはテレビジョンに出力される。しかし、テレビジョン自体は、メディアコンテンツを受信し表示するだけでよく、選択されたチャネルを示すものを有しないことがある。
【0006】
しかしながら、様々な理由により、様々なチャネルのうちのどれが、メディア提示デバイスによって表示されているコンテンツを搬送するチャネルであるかを決定することが有用であることができる。さらに、チャネル選択デバイス(たとえば、受信機またはリモートコントロール)が同調されたチャネルの報告をそのデバイスから受信することなしに、および場合によってはチャネル選択デバイスのいかなる関与もなしにそのように行うことが有用であることができる。たとえば、メディア提示デバイス自体、および/またはメディア提示デバイスと協働して動作しているネットワークサーバが、メディア提示デバイスによって表示されている(たとえば、すでに表示されているか、現在表示されているか、または表示されるためにキュー中にある)メディアコンテンツの評価に基づいてチャネルを決定することが有用であることができる。メディアコンテンツがその上に到着しているチャネルの知識が与えられれば、メディア提示デバイス、ネットワークサーバ、および/または別のエンティティは、次いで、多数の可能性の中でも、そのチャネルのメディアコンテンツが再生されている程度を決定し記録すること、メディアコンテンツの所定の部分を(差し替え広告などの)代替コンテンツと選択的に差し替えること、またはメディアコンテンツとともに提示のためにメディアコンテンツ上にチャネル固有コンテンツを重ね合わせることなど、チャネルにキーイングされた1つまたは複数の動作を行うことができる。
【0007】
メディアコンテンツがその上に到着しているチャネルを決定するための1つの方法は、メディア提示デバイス(もしくは場合によってはアジャンクトデバイス)および/またはネットワークサーバに、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのデジタルフィンガープリントを生成させ、次いで、そのフィンガープリントを、特定のチャネル上に提供されるべきことが知られているメディアコンテンツについて確定された(established)参照フィンガープリントデータと比較することである。
【0008】
たとえば、ネットワークサーバまたは他のそのようなエンティティは、参照データへのアクセスを確立するかまたはさもなければ有することができ、この参照データは、メディア提示デバイスにメディアコンテンツを提供するために利用可能なチャネルの各々(たとえば、メディア提示デバイスにメディアコンテンツを供給するセットトップボックスのための加入プラン内のチャネルの各々)の参照フィンガープリントを含み、各参照フィンガープリントを、メディアコンテンツがその上で提供されるチャネルにマッピングする。メディア提示デバイスが所与のメディアコンテンツを受信し表示すると、メディア提示デバイスは、次いで、そのメディアコンテンツのフィンガープリントを生成し、ネットワーク通信インターフェースを通して、生成されたフィンガープリントを分析のためにネットワークサーバに報告することができる。ネットワークサーバは、次いで、報告されたフィンガープリントを参照フィンガープリントデータと比較して、参照フィンガープリントとの一致を発見し、それにより、メディアコンテンツがその上に到着しているチャネルが、参照データがその参照フィンガープリントとマッピングするチャネルであると決定することができる。それにより、メディアコンテンツがその上に到着しているチャネルを決定すると、ネットワークサーバは、次いで、メディア提示デバイスにチャネルを示すものを通信することができ、メディア提示デバイスはチャネル固有アクションを取ることができる。代替的に、ネットワークサーバ自体または別のエンティティが、決定されたチャネルに基づいてチャネル固有アクションを取ることができる。
【0009】
しかしながら、残念ながら、このプロセスにおいて起こることができる問題は、同じメディアコンテンツが、同時にかまたは異なる時間にかにかかわらず、複数の異なるチャネル上に提供されることができ、したがって、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントが、メディアコンテンツがその上に到着しているチャネルのみと相関しないことがあることである。たとえば、スポーツゲームもしくは政治イベントが、複数の異なるチャネル上で同時にブロードキャストされることができるか、または同時に配信されるテレビジョンもしくはラジオショーが、同時にもしくは異なる時間に複数の異なるそのようなチャネル上でブロードキャストされることができる。これらまたは他のシナリオでは、メディア提示デバイスがそのようなメディアコンテンツを提示しており、メディアコンテンツのフィンガープリントを生成し提供する場合、そのフィンガープリントは複数の参照フィンガープリントにマッピングされることができ、したがってチャネル識別は決定的にならないであろう。
【0010】
これの特定の例として、2つの異なるビデオコンテンツプロバイダが、別個のそれぞれのチャネル上でそれぞれ、両方とも同じスポーツゲームをブロードキャストし、広告主が、ゲームについてのそのプロバイダのブロードキャスト上でポップアップ広告を提示するために、コンテンツプロバイダのうちただ1つと契約を有するシナリオを検討されたい。このシナリオでは、メディア提示デバイスがこれらのブロードキャストのうちの1つを受信し提示しているとき、メディア提示デバイスがブロードキャストのフィンガープリントを生成しネットワークサーバに提供した場合、ネットワークサーバは、フィンガープリントが、ゲームについての両方のコンテンツプロバイダのブロードキャストに一致すると決定することがあり、したがって、メディア提示デバイスがポップアップ広告を提示すべきか否かが不明瞭になることができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書では、メディアコンテンツのフィンガープリントデータが、複数の異なるチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致するシナリオにおいて、チャネル識別を曖昧性を排除するのを助けるための方法およびシステムが開示される。本開示によれば、この分析を行うネットワークサーバまたは他のエンティティは、当該のメディアコンテンツの第1の部分のフィンガープリントが、異なるチャネルとそれぞれ対応する2つ以上の参照フィンガープリントに一致すると決定することによって、複数一致のシナリオを検出することになる。検出された複数一致のシナリオに直面すると、エンティティは、次いで、当該のメディアコンテンツの第2の部分のフィンガープリントが、2つ以上の参照フィンガープリントのうちのただ1つに一致するというさらなる決定に基づいて曖昧性排除を実施し、それにより、チャネル固有アクションを取ることを可能にするために、その1つの一致する参照フィンガープリントと対応するチャネルは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツがその上に到着しているチャネルであることを確定する。
【0012】
実装形態では、メディアコンテンツの第1の部分は2つ以上のチャネルに共通であることができるが、メディアコンテンツの第2の部分は、ローカルコマーシャルコンテンツおよびニュース番組編成など、それらのチャネルのうちの1つに固有のチャネル区別コンテンツを表することができる。たとえば、別個のマーケットにおける、または同じマーケットさえにおける2つの別個のチャネルは概して同じ番組編成を搬送することができ、したがって起こることができる複数一致のシナリオを生じるが、これらのチャネルは、異なるそれぞれのローカルコマーシャル広告および/またはニュース番組編成を搬送することによって互いに異なることができ、したがって複数一致の解決をサポートする。
【0013】
実際には、たとえば、エンティティが、メディア提示デバイスによって提示されているメディアコンテンツのフィンガープリントをメディア提示デバイスから受信したとき、そのエンティティは、フィンガープリントが、異なるチャネルとそれぞれ対応する2つ以上の参照フィンガープリントに一致すると決定することによって、複数一致のシナリオを検出することができる。しかしさらに、複数一致のシナリオを検出する前または後に、エンティティはまた、受信されたフィンガープリントの一部分が、ローカルコマーシャルコンテンツまたはニュース番組編成など、チャネル区別コンテンツと対応する参照フィンガープリントのうちのただ1つの一部分に一致すると決定することができる。そして、エンティティは、したがって、そのチャネル区別コンテンツを搬送するチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツがその上に到着しているチャネルであると結論することができる。
【0014】
したがって、コマーシャルコンテンツ、ニュース番組編成、または他のチャネル区別コンテンツに関して、単一一致に基づいて曖昧性排除を通して決定されたチャネルに基づいてアクションを取ることを含む方法が開示される。本方法は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1のセグメントのフィンガープリントが、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致するとコンピューティングシステムが決定することを含む。さらに、本方法は、第1のセグメントのフィンガープリントが、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致すると少なくとも決定することに応答して、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第2のセグメントのフィンガープリントが、ただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントに一致するという決定に少なくとも部分的に基づいて曖昧性排除を実施することを含み、曖昧性排除は、メディア提示デバイスが単一のチャネル上でメディアコンテンツを受信していることを確定する。そして、本方法は、メディア提示デバイスが単一のチャネル上でメディアコンテンツを受信していることを確定することに基づいてアクションを取ることを含む。
【0015】
さらに、開示される方法は他の形態をも取ることができる。たとえば、本方法は、コンピューティングシステムが、(i)メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの連続時間セグメントを表すクエリフィンガープリントデータを、(ii)メディアコンテンツの複数の既知のチャネルの各々のそれぞれのための参照フィンガープリントデータと比較することを含むことができる。本方法は、次いで、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの時間セグメントのうちの第1の1つまたは複数に関して比較することに基づいて、コンピューティングシステムが、メディア提示デバイスによって表示されるメディアコンテンツがメディアコンテンツの複数のチャネルのうちの複数のチャネルに一致する複数一致を検出することを含むことができる。そして、本方法は、さらに、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの時間セグメントのうちの第2の1つまたは複数に関して比較することに基づいて、コンピューティングシステムが、メディア提示デバイスによって表示されるメディアコンテンツがメディアコンテンツの複数のチャネルのうちのただ単一のチャネルに一致する単一一致を検出することを含むことができる。
【0016】
本方法は、次いで、コンピューティングシステムが、検出された複数一致を曖昧性を排除するために検出された単一一致を使用して、それにより、メディアコンテンツの単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであることを確定することを含むことができる。そして、本方法は、単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであることを確定することに基づいてアクションを取ることを含むことができる。
【0017】
またさらに、ネットワーク通信インターフェースと、処理ユニットと、非一時的データストレージと、非一時的データストレージ中に(たとえば、その上に)記憶され、様々な動作を行うように処理ユニットによって実行可能なプログラム命令とを含むシステムが開示される。動作は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントを、ネットワーク通信インターフェースを介してメディア提示デバイスから受信することを含む。さらに、動作は、受信されたフィンガープリントが、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致すると決定することを含む。そして、動作は、受信されたフィンガープリントが、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致すると決定することに応答して、受信されたフィンガープリントのセグメントが、ただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントに一致するという決定に少なくとも部分的に基づいて曖昧性排除を実施することを含み、曖昧性排除は、単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送することを確定する。そして、さらに、動作は、単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送することを確定することに基づいてアクションを取ることを含む。
【0018】
これらならびに他の態様、利点、および代替形態は、必要に応じて添付の図面を参照しながら、以下の詳細な説明を読むことによって当業者に明らかになろう。さらに、この概要および以下において提供される説明は、本発明を例として示すものにすぎず、限定として示すものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】様々な開示される原理が適用されることができる例示的なシステムの簡略ブロック図である。
図2】様々な開示される原理を実装することを可能にするためにメディア提示デバイスがネットワークサーバと通信する、例示的なネットワーク構成の簡略ブロック図である。
図3】複数の参照ストリームと、クエリメディアストリームと、フィンガープリントタイムスロットとを示すタイミング図である。
図4】本開示に従って行われることができる動作を示すフローチャートである。
図5】本開示に従って行われることができる動作を示す別のフローチャートである。
図6】例示的なネットワークサーバの簡略ブロック図である。
図7】例示的なメディア提示デバイスの簡略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面を参照すると、図1は、様々な開示される原理が適用されることができる例示的なシステムの簡略ブロック図である。しかしながら、本明細書で説明されるこのおよび他の構成およびプロセスは様々な他の形態を取ることができることを理解されよう。たとえば、要素および動作は、並べ替え、分散、複製、合成、省略、追加、またはさもなければ修正されることができる。さらに、1つまたは複数のエンティティによって実行されるものとして本明細書で説明される機能は、プログラム命令などを実行する1つまたは複数の処理ユニットによってなど、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを通して、それらのエンティティによっておよび/またはそれらのために実装されることができることを理解されよう。
【0021】
図1に示されているように、例示的なシステムは、1つまたは複数のメディアコンテンツソース12(たとえば、ブロードキャスター、ウェブサーバなど)と、1つまたは複数のメディアコンテンツ配信者14(たとえば、ケーブルプロバイダ、衛星プロバイダ、オーバージエアブロードキャストプロバイダ、ウェブアグリゲータなどのマルチチャネル配信者)と、1つまたは複数のメディアコンテンツ受信機16(たとえば、ケーブル受信機、衛星受信機、オーバージエアブロードキャスト受信機、コンピュータまたは他のストリーミングメディア受信機など)と、1つまたは複数のクライアントまたはメディア提示デバイス18(たとえば、テレビジョンまたは他のディスプレイデバイス、ラウドスピーカーまたは他のオーディオ出力デバイスなど)とを含む。
【0022】
実際には、たとえば、メディアコンテンツソース12は、ABC、NBC、CBS、FOX、HBO、およびCNNなどの全国的ブロードキャスターであることができ、メディアコンテンツ配信者14は、特定の指定されたマーケットエリア(DMA)中のローカルアフィリエイトおよび/または他のローカルコンテンツ配信者であることができ、受信機16およびメディア提示デバイス18は、さらに、自宅または事業施設など、顧客構内に位置することができる。この構成または他の構成を用いて、コンテンツソース12は、顧客構内における受信機16への配信のためにコンテンツ配信者14にメディアコンテンツを配信することができ、コンテンツ配信者は、個別チャネル(たとえば、特定の周波数)上で受信機16にメディアコンテンツを配信することができる。各受信機は、次いで、ユーザ入力または1つもしくは複数の他のトリガに応答して、選択されたチャネルに同調し、選択されたチャネル上に到着しているメディアコンテンツをメディア提示デバイス18に出力することができる。そして、メディア提示デバイス18は、メディアコンテンツを受信し表示することができる(たとえば、コンテンツを表示するかまたはさもなければ提示することができる)。
【0023】
この構成では、メディア提示デバイスがこのメディアコンテンツを受信し表示するとき、メディア提示デバイスは、メディアコンテンツがその上に到着しているチャネルについての、すなわち、受信機が同調されるチャネルについて示すものを有しないことがある。そうではなく、メディア提示デバイスは、受信機からメディアストリームとしてメディアコンテンツを受信し、受信されたメディアコンテンツを表示するように構成されるだけであることができる。しかしながら、本開示によれば、メディア提示デバイスは、ネットワークサーバと通信していてよく、チャネルの識別を可能にし、このようにして有用なチャネル固有アクションを取ることを可能にするためにネットワークサーバとともに動作することができる。
【0024】
図2は、メディア提示デバイス18がインターネットなどのネットワーク22を介してネットワークサーバ20と通信している例示的なネットワーク構成を示す。実際には、メディア提示デバイス18は、顧客構内においてローカルエリアネットワーク(LAN)上にノードとして位置することができ、メディア提示デバイスは、LAN上に割り当てられたインターネットプロトコル(IP)アドレスを有し、LANはインターネット上にIPアドレスを有する。さらに、ネットワークサーバ20も、インターネット上のIPアドレスにおいてアクセス可能であることができる。この構成を用いて、メディア提示デバイスは、チャネル識別および関連するアクションを可能にするように、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントを報告するために、インターネットを介してネットワークサーバとのIP通信を開始しそれに関与することができる。
【0025】
上記で説明されたように、本開示に従って動作するネットワークサーバ20または別のエンティティは、少なくともメディア提示デバイス18にとってアクセス可能な様々なチャネルの各々の上で搬送されるかまたは搬送されるようにスケジュールされたメディアコンテンツのための参照データ24へのアクセスを確立するかまたは有することができる。リレーショナルデータベースまたは他の形態で記憶されることができる参照データは、各チャネルのそれぞれの参照フィンガープリントを、場合によっては、チャネルによって最も最近搬送された(たとえば、最も直近の時間期間をカバーしているスライディングウィンドウベース上の)メディアコンテンツの参照フィンガープリントストリームを含むことができる。代替または追加として、参照データは、特定のチャネル上で搬送されるために利用可能および/またはスケジュールされた各メディアコンテンツ番組(たとえば、テレビジョン放送、ラジオ放送、ストリーミングメディアファイルなど)のそれぞれの参照フィンガープリント(たとえば、参照フィンガープリントストリーム)を含むことができる。したがって、参照データは、各参照フィンガープリントを、関連するメディアコンテンツ(すなわち、参照フィンガープリントによって一意に識別されるコンテンツ)がその上で搬送されるかまたは搬送されることができるチャネルにマッピングすることができる。
【0026】
参照フィンガープリントをチャネルにマッピングすることにおいて、参照データは、チャネルを互いに区別するのを助けるためにチャネルを様々な属性によって特徴づけることができる。たとえば、受信機または他のそのようなデバイスが、チャネル番号によって選択可能な複数の異なるチャネルを提供する場合、参照データは、それらのそれぞれのチャネル番号によってチャネルを特徴づけることができる。そして、別の例として、各チャネルが、たとえば特定のブロードキャスターの1つのコンテンツなど、特定のコンテンツソースのコンテンツを搬送する場合、参照データは、それらのそれぞれのコンテンツソースの識別情報によってチャネルを特徴づけることができる。またさらに、2つ以上のコンテンツ配信者(たとえば、マルチチャネル配信者)がコンテンツソースのコンテンツを配信する場合、参照データは、それらのそれぞれのコンテンツ配信者の識別情報によってチャネルを特徴づけることができる。実際には、参照データは、各参照フィンガープリントをこれらまたは他の属性のうちの1つまたは複数と相関させることができる。
【0027】
本開示に従って動作するネットワークサーバ20または他のエンティティは、様々なチャネルの各々上に到着しているメディアコンテンツ(たとえば、少なくとも、メディア提示デバイスをサーブする受信機にとって利用可能である様々なチャネルの各々上に到着しているメディアコンテンツ)を分析することによってこの参照データの一部または全部を確定することができる。これを可能にするために、図示のように、サーバは、受信機が顧客構内においてコンテンツを受信するように構成されることができるのとほとんど同じ方法で、様々なチャネル上でメディアコンテンツ配信者14のうちの1つまたは複数からメディアコンテンツを受信するように構成された1つまたは複数の受信機16を含むかまたはそれと相互接続されることができる。たとえば、サーバは、1つもしくは複数のケーブルTVセットトップボックス、ラジオ、コンピュータ、もしくは他のメディア受信機を含むかもしくはそれと相互接続されることができるか、または1つもしくは複数のそのような受信機をエミュレートするように構成されることができる。サーバは、その場合、各チャネル上に到着しているそれぞれのメディアコンテンツを受信し分析し、現在知られているかまたは後で開発される何らかのメディアフィンガープリンティングプロセス(たとえば、フレームまたは他の単位ごとにハッシュを計算すること、またはさもなければメディアコンテンツに固有の成分特徴を識別し、抽出し、デジタル的に表現すること)を使用して、各チャネルについてチャネルのメディアコンテンツの参照フィンガープリントを生成するように構成されることができる。
【0028】
実際には、サーバは、複数のそのようなチャネル(場合によってはチャネルのすべて)の上で同時に受信し、チャネルについてそれぞれのフィンガープリントを並列に分析し生成するように構成されることができるか、またはサーバは、各チャネルについてそれぞれのフィンガープリントを分析し生成するために、場合によってはチャネルを繰り返し巡回して、チャネルからチャネルにホッピングするように構成されることができる。さらに、サーバは、参照のために、各チャネルについてメディアコンテンツの少なくとも最も直近の時間ウィンドウのそれぞれのフィンガープリントを保存して、これをリアルタイムで行い続けることができる。そして、サーバは、(たとえば、上述された属性などの属性を用いた)チャネルの特徴づけと、関連するメディアコンテンツの受信の時間を示すタイムスタンプ情報とに関連して、参照データ中に各チャネルの参照フィンガープリントを記録することができる。ここで、サーバは、まさに受信機が同調されたチャネルについての知識を受信機が通常有するはずであるように、各チャネルについての知識(たとえば、チャネル番号)を有するはずである。さらに、サーバは、サーバが各参照フィンガープリントについてそれぞれチャネル属性を決定し記録することができるように、そのようなチャネルの各々の属性を指定するガイド情報または他のそのようなデータ(たとえば、コンテンツソース識別情報、コンテンツ配信者識別情報など)へのアクセスを有することができる。
【0029】
代替または追加として、サーバは、特定のチャネル上で利用可能であるかまたは提供されるようにスケジュールされたメディアコンテンツ番組のためのそのような参照フィンガープリントを受信するかまたは場合によっては確定することができる。たとえば、様々なメディアコンテンツ番組のプロバイダまたは配信者は、現在知られているかまたは後で開発される何らかのメディアフィンガープリンティングプロセスをこの場合も使用して、メディアコンテンツ番組のための参照フィンガープリントを生成することができ、それらの参照フィンガープリントはサーバに提供されることができる。代替的に、サーバは、メディアコンテンツ番組の事前コピーを受信することができ、それ自体でそのような参照フィンガープリントを生成することができる。さらに、サーバは、メディアコンテンツ番組がその上で利用可能であるかまたは提供されるようにスケジュールされたチャネルと、場合によってはメディアコンテンツが提供されるようにスケジュールされた日および時間とを受信するかまたは番組ガイド情報から決定することができる。サーバは、次いで、同様に関連するチャネル属性とともに、メディアコンテンツ番組がその上で利用可能であるかまたは搬送されるようにスケジュールされたチャネルに関連して、および場合によってはメディアコンテンツ番組が提供されるようにスケジュールされた日および時間に関連して、参照データ中に各メディアコンテンツ番組の参照フィンガープリントを記録することができる。
【0030】
これまたは他のそのような参照データが与えられれば、サーバが、未知のチャネル上で受信されたメディアコンテンツのフィンガープリントを提示されたとき、サーバは、現在知られているかまたは後で開発される何らかのフィンガープリント一致プロセスを使用して、そのフィンガープリントを、記憶された参照フィンガープリントのうちの1つに一致させることができ、それにより、当該のメディアコンテンツは、参照データが、一致する参照フィンガープリントにマッピングしているチャネル上に到着したと結論することができる。このようにして、サーバが、メディア提示デバイス18によって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントに直面した場合、サーバは、そのフィンガープリントを参照データ中の参照フィンガープリントと比較することができる。そして、サーバが、一致する参照フィンガープリントをそれにより発見した場合、サーバは、参照データが、一致する参照フィンガープリントとマッピングしているチャネルを識別することができ、それが、メディア提示デバイスがその上でメディアコンテンツを受信しているチャネルであると(すなわち、それが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであると)結論することができる。今度は、サーバは、識別されたチャネルに基づいてチャネル固有アクションを応答的に取るか、または1つもしくは複数の他のエンティティが、識別されたチャネルに基づいてチャネル固有アクションを取ることを引き起こすかもしくは可能にすることができる。
【0031】
これを可能にするために、メディア提示デバイス18または別のエンティティは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントを生成し、フィンガープリントを分析のためにサーバ20に送信するように構成されることができる。
【0032】
たとえば、図2に示されているように、メディア提示デバイスは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのデジタルフィンガープリントを生成するように構成されることができる、フィンガープリント生成器26を含むことができる。そのようなフィンガープリント生成器は、メディア提示デバイスが受信機16からチャネル上でメディアコンテンツを受信しているとき、および/またはメディア提示デバイスがメディアコンテンツを提示のために処理しているとき、メディアコンテンツのフィンガープリントを生成するように構成されることができる。したがって、フィンガープリント生成器は、受信機からメディア提示デバイスに到着している、および/またはメディア提示デバイスによって提示のために処理されているメディアコンテンツのコピーを入力として受信し、現在知られているかまたは後で開発される何らかのメディアフィンガープリンティングプロセスを適用して、メディアコンテンツのフィンガープリントを生成することができる。
【0033】
実際には、フィンガープリント生成器は、フレームごとの単位(たとえば、キーフレームごとの単位)または他の単位などで、そのようなフィンガープリントをフィンガープリントストリームとして継続的に生成するように構成されることができる。そして、メディア提示デバイスは、フィンガープリントを分析のためにネットワーク22を介してサーバ20に送信するように構成されることができる。例として、メディア提示デバイスは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの最新のフレーム、一連のフレームまたは他のセグメントもしくは部分を表すフィンガープリントをサーバに周期的にまたは時々送信するように構成されることができる。特に、メディア提示デバイスは、1つまたは複数のタイムスタンプおよび/または他のそのようなデータならびにメディア提示デバイスの識別子とともに、最新の生成されたフィンガープリントを搬送するメッセージを生成することができ、そのメッセージをサーバのIPアドレスに送信することができる。そして、サーバは、それにより、分析のためにフィンガープリントを受信することができる。
【0034】
代替的に、サーバ自体または別のエンティティが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントを生成することを可能にするために、メディア提示デバイスは、同様に継続的にまたは他の単位で、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツに関する様々なデータをサーバに送信することができ、このようにしてサーバはそれを受信することができる。たとえば、メディア提示デバイスは、メディアコンテンツの個々のフレーム(たとえば、スナップショット)または他のセグメントなど、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの部分をサーバに送信することができる。そして、サーバは、分析のためにメディアコンテンツのフィンガープリントを生成するために、現在知られているかまたは後で開発される何らかのメディアフィンガープリンティングプロセスを適用することができる。
【0035】
上記で説明されたプロセスを通して、サーバは、次いで、現在知られているかまたは後で開発される何らかのデジタルフィンガープリント比較プロセスを使用して、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントを参照データ中の参照フィンガープリントと比較することができる。そして、上述されたように、サーバが、一致する参照フィンガープリントをそれにより発見した場合、サーバは、参照データが、一致する参照フィンガープリントとマッピングしているチャネルを決定することができ、決定されたチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであると結論することができる。
それにより当該のチャネルを決定することに応答して、サーバは、次いで、チャネルの決定に基づいて1つまたは複数のチャネル固有アクションを取るか、またはそれが取られることを引き起こすことができる。特に、サーバ自体が、チャネル決定に基づいてアクションを取ることができるか、またはサーバは、別のエンティティに、場合によってはメディア提示デバイスに信号を送って、チャネル決定に基づいてその別のエンティティにアクションを取らせることができる。
【0036】
たとえば、サーバは、特定のチャネルがメディア提示デバイスによって提示されている程度を測定するためのチャネルレーティングまたは分析システムの一部として、メディア提示デバイスがその特定のチャネルのコンテンツを提示しているという事実を記録することができる。たとえば、メディア提示デバイスは、メディア提示デバイスが表示しているメディアコンテンツのフィンガープリントをサーバに定期的に(たとえば、周期的に)報告することができ、サーバは、表示されているチャネルを決定するために本明細書で説明されているプロセスなどのプロセスを行うことができる。サーバがこのようにしてチャネルが表示されていると決定するたびに、サーバは、そのチャネルが提示されている程度を示すデータとして、表示されているチャネルのカウントまたは他の統計値を加算することができる。さらに、これらのカウントまたは他の統計値はメディア提示デバイスが当該のチャネルを提示する程度を示して、(デバイス固有の閲覧分析として)メディア提示デバイスごとにあることができる。
【0037】
別の例として、サーバは、場合によってはメディアコンテンツの1つまたは複数の部分のための差し替えとして、可能性の中でも、上記で説明されたポップアップ広告、コマーシャルブレーク、またはチャネル識別など、補助コンテンツをメディア提示デバイスが提示することを応答的に引き起こすことができる。たとえば、当該のチャネルについての知識が与えられれば、サーバは、決定されたチャネルに特に関連付けられた(そして、場合によっては、特定のメディア提示デバイスに関連付けられたプロファイルデータ(たとえば、デバイス固有の閲覧分析)にさらに基づく)特定の補助メディアコンテンツを生成するかまたは(たとえば、サーバデータストレージから)選択することができ、メディア提示デバイスが受信機から受信しているメディアコンテンツとともにメディア提示デバイスが提示するために、その補助メディアコンテンツをメディア提示デバイスに送信することができる。メディア提示デバイスは、このようにして、サーバから補助メディアコンテンツを受信し、メディア提示デバイスが受信機から受信しているメディアコンテンツとともにその補助メディアコンテンツを提示することができる。
【0038】
実際には、このプロセスは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントをサーバがメディア提示デバイスからリアルタイムに受信することと、受信されたフィンガープリントが、サーバが既知のチャネル上で同時に受信している(かまたは同じ時間の間にスケジュールされた)メディアコンテンツの参照フィンガープリントに一致するとサーバが決定することとを含むことができる。
【0039】
しかしながら、場合によっては、メディア提示デバイスがメディアコンテンツを表示し、フィンガープリントにタイムスタンプを付けてそのフィンガープリントをサーバに送信するときと、サーバが既知のチャネル上でメディアコンテンツを受信し、場合によっては参照フィンガープリントにタイムスタンプが付けられているときとの間に時間差があることができる。サーバは、参照フィンガープリントのスライディングウィンドウにわたって受信されたフィンガープリントを比較することによってまたはその逆によって、この時間差を考慮することができる。さらに、サーバは、受信されたフィンガープリントと参照フィンガープリントとの間の決定された一致に応答してアクションを取るとき、この時間差を考慮することができる。たとえば、メディア提示デバイスが、コンテンツについてのサーバのタイムスタンプよりも十分早く(たとえば、数秒を超えてより早く)メディアコンテンツを受信した場合、サーバは、フィンガープリントの一致を依然として識別することができ、分析データを記録することができる。しかし、その時間差を検出したことに応答して、サーバは、メディア提示デバイスがユーザの視点からはあまりに遅れて(たとえば、同期から外れて)補助コンテンツを提示するという状況を回避するのを助けるために、関連する補助コンテンツをメディア提示デバイスに提示させるのを控えることができる。一方、サーバが、十分な時間期間の間フィンガープリント一致を検出し、および/または一致するコンテンツが続くと決定した場合、サーバは、そのような時間差に直面したときでも、補助コンテンツをメディア提示デバイスに提示させることができる。
【0040】
いずれの場合も、これらまたは他のそのようなプロセスを通して、ネットワークサーバまたは他のエンティティは、メディア提示デバイスがその上で当該のメディアコンテンツを受信しているチャネルを決定することができる。そして、エンティティがチャネルを決定すると、エンティティは、次いで、チャネル決定に基づいてアクションを取ることができる。代替的に、エンティティは、別のエンティティに、場合によっては元のメディア提示デバイスに信号を送って、チャネル決定に基づいてその別のエンティティにアクションを取らせることができる。他の例が同様に可能である。
【0041】
上記の議論に沿って、上述されたように参照データへのアクセスを有するサーバ20または他のエンティティは、場合によっては参照データの間で互いに一致しメディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントに一致する様々な参照フィンガープリントを検出することによって、複数一致のシナリオを識別するように構成されることができる。
【0042】
一実装形態では、たとえば、サーバは、互いに一致する参照フィンガープリントを発見しようとして、何らかの現在知られているかまたは後で開発されるメディアフィンガープリント一致プロセスを使用して参照データ中の参照フィンガープリントのペアを比較して、複数一致のシナリオを探し求めて参照データを定期的に分析することができる。参照フィンガープリントのうちの少なくとも2つのそのような一致の各々を発見すると、サーバは、次いで、参照フィンガープリントに、複数一致グループであるものとしてフラグ付けすることができる。そのようなフラグは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントが、フラグ付けされた複数一致グループ中の参照フィンガープリントのいずれかに一致する場合、潜在的なあいまいさがあることを示すことができる。サーバは、様々な方法で参照フィンガープリントに複数一致グループであるものとしてフラグ付けすることができる。たとえば、サーバは、参照フィンガープリントが複数一致グループのメンバーであることを示すために、参照データ中の複数一致グループの参照フィンガープリントを相互参照することができる。代替的に、サーバは、参照フィンガープリントの単一コピーを記憶し、そのコピーを、参照フィンガープリントによって表されるメディアコンテンツがその上で搬送される様々なチャネルに関連付けることができる。
【0043】
この実装形態では、サーバが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントをメディア提示デバイスから受信し、サーバが、受信されたフィンガープリントが参照フィンガープリントに一致すると決定したとき、サーバは、次いで、複数一致の状況が存在するかどうかを参照データから容易に決定することができる。一致する参照フィンガープリントが、複数一致グループのメンバーであるものとしてフラグ付けされていない場合、サーバは、(複数一致の状況ではなく)単一一致の状況が存在すると結論することができ、その場合、上記で説明されたように、サーバは、次いで、一致する参照フィンガープリントに関連するチャネルを参照データから容易に決定することができ、それが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであると結論することができる。他方では、一致する参照フィンガープリントが、複数一致グループのメンバーであるものとしてフラグ付けされている場合、サーバは、(単一一致の状況ではなく)複数一致の状況が存在すると結論することができ、その場合、サーバは、複数一致グループの参照フィンガープリントに関連するものの中から当該のチャネルを識別するのを助けるために曖昧性排除プロセスを実施する必要があることができる。
【0044】
代替的に、別の実装形態では、サーバは、サーバがメディア提示デバイスからフィンガープリントを受信したときに複数一致グループを識別することができる。たとえば、サーバがメディア提示デバイスからフィンガープリントを受信したとき(たとえば、受信すると)、サーバは、受信されたフィンガープリントを参照データ中の参照フィンガープリントのすべてと比較することができる。サーバが、それにより受信されたフィンガープリントが参照フィンガープリントのうちのただ1つに一致することを検出した場合、サーバは、(複数一致の状況ではなく)単一一致の状況が存在すると結論することができ、その場合、サーバは、次いで、一致する参照フィンガープリントに関連するチャネルを参照データから容易に決定することができ、それが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであると結論することができる。他方では、サーバが、受信されたフィンガープリントが参照フィンガープリントのうちの2つ以上に一致することを検出した場合、サーバは、(単一一致の状況ではなく)複数一致の状況が存在すると結論することができ、その場合、サーバは、複数一致グループの参照フィンガープリントに関連するものの中から当該のチャネルを識別するのを助けるために曖昧性排除プロセスを実施する必要があることができる。
【0045】
2つ以上の参照フィンガープリントを含む複数一致の状況を検出するプロセスは、2つの参照フィンガープリントが、互いに対して時間遅延で2つの異なるチャネル上で搬送される同じメディアコンテンツを表す場合でも、すなわち、チャネルのうちの1つの上でのメディアコンテンツの提示が、チャネルのうちの別の1つの上での同じメディアコンテンツの提示に関して時間シフトされる場合でも、実施されることができることに留意されたい。フィンガープリント一致プロセスは、この時間シフトを考慮することができ、一方のフィンガープリントをスライディングウィンドウにわたって他方のフィンガープリントと比較することなどによって、フィンガープリントが通常ならば互いに一致する場合に依然として一致を発見することができる。たとえば、参照データ内で一致する参照フィンガープリントを発見するプロセスは、互いに一致し、互いのしきい値時間間隔内にあるそれぞれの時間において提示および/またはスケジュールされる、参照フィンガープリントについて探索することを含むことができる。
【0046】
上述されたように、この分析を行うサーバまたは他のエンティティは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントが、複数のチャネルと対応する複数の参照フィンガープリントに一致することを検出したとき、このエンティティは、複数一致グループに関連するチャネルのうちのどれが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送する実際のチャネルであるかを決定するのを助けるために、曖昧性排除プロセスを適用することができる。
【0047】
本開示によれば、曖昧性排除プロセスは、受信されたフィンガープリントの一部分、または表示されているメディアコンテンツの部分のフィンガープリントが、複数一致グループメンバーのうちのただ1つに固有のチャネル区別コンテンツを表すというさらなる決定に基づくことができる。特に、フィンガープリントの比較は、受信されたフィンガープリントが複数一致グループの各フィンガープリントに概して一致することを確定することができるが、(前または後の部分の)さらなる比較は、受信されたフィンガープリントが参照フィンガープリントのうちのただ1つに一致することを確定することができ、それにより、その1つの参照フィンガープリントと対応するチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであるという結論をサポートする。
【0048】
例示的な実装形態では、たとえば、サーバは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのセグメントの対応するシーケンスを表すフィンガープリントセグメントのシーケンスを経時的にメディア提示デバイスから受信することができる。サーバがメディア提示デバイスからそれらのフィンガープリントセグメントを受信すると、サーバは、受信されたフィンガープリントセグメントを参照フィンガープリントのセグメントと比較し、同じメディアコンテンツが、メディア提示デバイスによって受信されているチャネル上でおよび複数一致グループのメンバーに関連するチャネル上で搬送されるので、それにより複数一致のシナリオを検出することができる。この複数一致のシナリオを解決するために、サーバは、場合によってはメディア提示デバイスによって表示されているコマーシャルブレーク、ニュース番組編成、またはコンテンツが当該のチャネルに固有であり、複数一致グループのメンバーに関連するチャネルのうちのただ単一の1つの中に存在するので、受信されたフィンガープリントセグメントのうちの1つまたは複数の他のフィンガープリントセグメントが複数一致グループ参照フィンガープリントのうちのただ単一の1つに一致するとさらに決定することができる。
【0049】
図3は、これが実際にどのように動作することができるかを説明するのを助けるための、いくつかのメディアストリームおよびフィンガープリントタイムスロットのタイムライン図である。特に、図3は、2つの参照メディアストリーム30、32と、1つのクエリメディアストリーム34と、例示的なフィンガープリントタイムスロット36とを示している。参照メディアストリーム30、32は、それぞれの既知のチャネル上で搬送されるメディアストリームであることができ、クエリメディアストリーム34は、未知のチャネル上でメディア提示デバイス18によって受信され表示されるメディアストリームであることができる。フィンガープリントタイムスロット36は、その上、たとえばスライディングウィンドウ単位で、それぞれのメディアストリームのフィンガープリントが生成されることができる時間セグメントを表すことができる。代表的な実装形態では、サーバ20は、このようにして、各参照メディアストリームの進行にわたってフィンガープリントまたはフィンガープリントセグメントのシーケンスを定義する参照フィンガープリントデータを記憶することができる。そして、サーバ20は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアストリームの進行にわたって、フィンガープリントまたはフィンガープリントセグメントのシーケンスを定義するクエリフィンガープリントデータをメディア提示デバイス18から受信することができる。
【0050】
図3に示されている例では、参照メディアストリーム30、32の両方は、時間T1から時間T2まで互いに同じコンテンツ、「コンテンツ1」を含み、また、時間T3から時間T4まで互いに同じコンテンツ、「コンテンツ2」を含む。しかしながら、時間T2から時間T3まで、参照メディアストリーム30、32は互いに異なるコンテンツを含み、参照メディアストリーム30は「コンテンツA」を含み、参照メディアストリーム32は「コンテンツB」を含む。この構成の一例は、「コンテンツ1」および「コンテンツ2」がメディアストリーム30、32として2つの別個のチャネル上で同時放送される番組編成の部分である場合であるが、時間T2からT3まで、チャネルが互いに異なるコマーシャルブレークまたはニュース番組を搬送し、一方のチャネルが「コンテンツA」を搬送し、他方のチャネルが「コンテンツB」を搬送する場合であることができる。
【0051】
図3において例としてさらに示されているように、時間T1から時間T2まで、および時間T3から時間T4まで、クエリメディアストリーム34は、参照メディアストリーム30、32の両方のコンテンツに一致するコンテンツ(「コンテンツ1」および「コンテンツ2」)を含む。このようにして、(場合によっては時間シフトを考慮する)時間範囲T1~T2および/または時間範囲T3~T4に関する参照フィンガープリントデータとのクエリフィンガープリントデータの比較は、クエリメディアストリーム34を表すフィンガープリントデータが、参照メディアストリーム30、32の両方を表すフィンガープリントデータに一致するはずであるので、サーバが複数一致の状況を検出することをもたらすことができる。
【0052】
しかしながら、さらに示されているように、時間T2から時間T3まで、クエリメディアストリーム34は、参照メディアストリーム30のコンテンツに一致するが、参照メディアストリーム32のコンテンツに一致しないコンテンツ(「コンテンツA」)を含む。このようにして、時間範囲T2~T3に関する参照フィンガープリントデータとのクエリフィンガープリントデータの比較は、クエリメディアストリームを表すフィンガープリントデータが、参照メディアストリーム30を表すフィンガープリントデータに一致するはずであるが、参照メディアストリーム32を表すフィンガープリントデータに一致しないはずであるので、サーバが複数一致グループメンバーの間で単一一致の状況を検出することをもたらすことができる。
【0053】
本開示によれば、サーバ20がメディア提示デバイスからクエリフィンガープリントデータを受信すると、サーバは、このようにして、参照フィンガープリントデータの1つまたは複数のセグメントとの(メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの1つまたは複数のセグメントを表す)クエリフィンガープリントデータの1つまたは複数のセグメントの比較に基づいて複数一致の状況を検出することができる。しかし、サーバは、参照フィンガープリントデータの1つまたは複数の他のセグメントとの(メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの1つまたは複数の他のセグメントを表す)フィンガープリントデータの1つまたは複数の他のセグメントの比較に基づいて単一一致の状況をさらに検出することができる。そして、サーバは、どのチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するのかを決定するために、複数一致の状況を曖昧性を排除するための基礎として検出された単一一致の状況を使用することができる。
【0054】
例示的な実装形態では、たとえば、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの連続時間セグメントについてメディア提示デバイスが生成するフィンガープリントデータをサーバがメディア提示デバイスから受信した場合、サーバは、受信されたフィンガープリントに一致する2つ以上の参照フィンガープリントがあるので、第1の1つまたは複数のそのような時間セグメントを表す受信されたフィンガープリントデータが複数一致の状況を示すと決定することができる。しかしながら、時間に沿って移動すると、サーバは、次いで、この時点において、チャネルが、互いに異なるコンテンツ(たとえば、異なるローカルコマーシャルまたはニュース番組編成)を提供しているので、次の1つまたは複数のそのような時間セグメントを表す受信されたフィンガープリントデータが複数一致グループの参照フィンガープリントのうちのただ1つに一致すると決定することができる。フィンガープリントのこの分析に基づいて、サーバは、それにより、受信されたフィンガープリントがただその1つの参照フィンガープリントに一致すると結論することができ、サーバは、参照データがその1つの参照フィンガープリントとマッピングしているチャネルが、メディア提示デバイスがその上でメディアコンテンツを受信しているチャネルであると結論することができる。
【0055】
時間的に進むと、サーバは、次いで、メディアコンテンツのさらに次の1つまたは複数の時間セグメントを表す受信されたフィンガープリントデータが再び参照フィンガープリントのうちの2つ以上に一致することを検出することができる。しかしながら、サーバが、チャネル区別コンテンツを含むことに基づいて当該のチャネルをすでに識別しているとすれば、サーバはその結論を保持することができる。このようにして、サーバは、同じメディア提示デバイスから受信されたクエリフィンガープリントについて以前または以後の複数一致の状況を曖昧性を排除するための基礎として、複数一致グループのチャネルのうちの1つについて単一一致の履歴を効果的に使用することができる。
【0056】
実際には、このプロセスの信頼性は、単一一致を検出することと複数一致を検出することとの間にどのくらいの時間が過ぎたかに依存することができる。数秒のみまたは場合によっては数分のみが過ぎた場合、チャネル識別を単一一致に基づかせることは、たとえば、1時間程度が過ぎた場合よりも信頼することができる。さらに、サーバはまた、チャネル区別コンテンツ(たとえば、ローカルコマーシャル)が、現在分析されているのと同じメディアコンテンツ番組内にあったかまたはそれに関連付けられたかを決定するために他の分析を実施することができ、それにより、複数一致を曖昧性を排除するための基礎としてその単一一致の考慮がさらに正当化されることができる。
【0057】
別の方法で考慮されると、このプロセスは、このようにして、サーバが、受信されたフィンガープリントデータについて単一一致とそれに続いて複数一致とを検出することと、サーバが、複数一致を曖昧性を排除するための基礎として単一一致を使用することとを含むことができ、および/またはこのプロセスは、サーバが、受信されたフィンガープリントデータについて複数一致とそれに続いて単一一致とを検出することと、サーバが、複数一致を曖昧性を排除するための基礎として単一一致を使用することとを含むことができる。さらに、このプロセスは、サーバが、受信されたフィンガープリントデータについて複数一致と、それに続いて単一一致と、さらにそれに続いて再び複数一致とを検出することと、サーバが、以前および/または以後の複数一致を曖昧性を排除するための基礎として介在する単一一致を使用することとを含むことができる。このプロセスでは、単一一致は、可能性の中でも、ローカルコマーシャルまたはニュース番組編成コンテンツなど、チャネル区別コンテンツを含むことに起因することができる。
【0058】
特定の例示的な実装形態では、サーバが上記で説明されたように参照フィンガープリントの複数一致グループをあらかじめ確定している場合、サーバは、本曖昧性排除プロセスを可能にするために、あらかじめ確定された複数一致グループを評価し、グループのメンバーの間で異なる1つまたは複数の時間セグメントを識別することができる。たとえば、複数一致グループメンバーが、図3の参照メディアストリーム30、32を表すフィンガープリントである場合、サーバは、参照フィンガープリントをさらに比較し、それらが期間T2~T3に中に互いに異なると決定することができる。サーバは、次いで、複数一致グループメンバーの間の差を表すものとして複数一致グループのその時間期間にフラグ付けすることができる。そして、サーバが、メディア提示デバイスからのクエリフィンガープリントがそれらの参照フィンガープリントの両方に一致することを後で検出したとき、サーバは、クエリフィンガープリントがどの参照フィンガープリントに一致するかを決定するために、および複数一致曖昧性排除を可能にするために、時間期間T2~T3を特に考慮することができる。
【0059】
さらにまた、複数一致グループメンバーの間でチャネル区別コンテンツの時間期間(たとえば、期間T2~T3)を決定すると、サーバは、曖昧性排除が実施されることができる時間期間としてその時間期間(たとえば、期間の開始、T2)にフラグ付けすることができる。したがって、サーバが次いで複数一致グループに関して複数一致の状況を検出したとき、サーバは、関与するチャネルについてのチャネル区別コンテンツの次に起こるインスタンスのタイミングを決定することができ、サーバは、メディアコンテンツのその時間部分を表すクエリフィンガープリントを提供するようにメディア提示デバイスに命令することができる。サーバは、このようにして、メディアコンテンツのその時間部分についてのクエリフィンガープリントをメディア提示デバイスから受信することができ、曖昧性排除を実施ししたがって複数一致の状況を解決するための基礎としてそのクエリフィンガープリントを使用することができる。
【0060】
代替的に、サーバは、それぞれの既知のチャネルと対応する(ローカルコマーシャルコンテンツまたはニュース番組編成などの)チャネル区別コンテンツに特に関する参照フィンガープリントを受信するか、確定するか、またはさもなければ取得することができ、複数一致の状況を曖昧性を排除するように働くことができる単一一致の状況を検出するための基礎としてその参照フィンガープリントデータを使用することができる。たとえば、サーバは、ただ単一のチャネルに固有である(たとえば、ただ単一のチャネル上で放送されるようにスケジュールされた)コマーシャルまたはニュース番組を提供されることができ、サーバは、そのコマーシャルまたはニュース番組の参照フィンガープリントを生成し、単一の関連するチャネルを示すものとともに参照データ24中にそれを記憶することができる。またはサーバは、単一の関連するチャネルを示すものとともにそのような参照フィンガープリントを受信し記憶することができる。サーバは、次いで、受信されたクエリフィンガープリントをそのチャネル区別コンテンツの参照フィンガープリントと比較し、それにより、複数一致曖昧性排除を可能にするように単一一致を検出することができる。
【0061】
本明細書の説明では、サーバ20が複数一致の状況を識別し、次いでコンテキストの考慮に基づいて曖昧性を排除することに主に焦点を当てているが、説明される動作の一部または全部は、サーバの代わりにまたはそれと協働して、1つまたは複数の他のエンティティによって代替的に行われることができることに留意されたい。
【0062】
たとえば、動作のうちの1つまたは複数は、メディア提示デバイス自体によって行われるか、またはメディア提示デバイスとローカル通信しているアジャンクトシステムによって行われることができる。例として、メディア提示デバイス自体は、上記で説明された参照データのような参照データをプロビジョニングされるかまたはそれへのアクセスを有することができ、メディア提示デバイスは、複数一致の状況を識別し、曖昧性を排除し、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを提供するチャネルを識別するために、参照データをそれ自体で参照することができる。さらに、効率のために、メディア提示デバイスは、クエリフィンガープリントに一致するチャネルのグループに特に関する参照データのセットを(たとえば、それらのチャネルに関与する複数一致の状況をサーバが検出したことに応答して)提供されることができ、メディア提示デバイスは、次いで、そのような参照データとその後に導出されるクエリフィンガープリントとの間の比較を行うことによって曖昧性排除をそれ自体で実施することができる。またさらに、メディア提示デバイスは、次いで、チャネル固有コンテンツを提示すること、チャネル提示を記録することなど、チャネル固有アクションをそれ自体で取ることができるか、またはそのようなアクションを1つもしくは複数の他のエンティティに取らせることができる。
【0063】
さらに、上記の説明では、複数一致曖昧性排除を可能にするのを助けることができるチャネル区別コンテンツの例としてコマーシャルコンテンツおよびニュース番組編成を挙げたが、他の例が同様に可能である。たとえば、メディア提示デバイスによって表示されているチャネルが、ビデオトラックおよびオーディオトラックなど、複数のトラックを含む場合、複数一致はトラックのうちの1つに関することができるが、複数一致曖昧性排除を可能にする単一一致はトラックのうちの別の1つに関することができる。
【0064】
これの特定の例として、サーバは、メディア提示デバイスによって表示されているビデオコンテンツのフィンガープリントが、複数のチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致することを検出することによって、ビデオの複数一致の状況を検出することができる。しかしサーバは、メディア提示デバイスによって表示されているオーディオコンテンツのフィンガープリントが、複数のチャネルのうちのただ単一の1つと対応するただ1つの参照フィンガープリントに一致することを検出することによって、単一一致の状況をさらに検出することができる。その結果、サーバは、チャネル固有アクションを取ることを可能にするように、単一のチャネルが、メディア提示デバイスが表示しているチャネルであると結論することができる。
【0065】
図4は、今度は、上記の説明に沿って行われることができる方法を示すフローチャートである。図4によって示されている方法における動作のうちの1つまたは複数は、限定はしないが、ネットワークサーバ、メディア提示デバイス、および/またはこれらもしくは他のエンティティのためにもしくはそれらと協働して動作する1つもしくは複数のエンティティを含む、1つまたは複数のエンティティによって行われることができる。いかなるそのようなエンティティも、方法動作のうちの1つまたは複数を行うように構成された、プログラムされた処理ユニットなどのコンピューティングシステムを具備することができる。さらに、非一時的データストレージ(たとえば、ディスクストレージ、フラッシュストレージ、または他のコンピュータ可読媒体)は、様々な図示された動作を行うように処理ユニットによって実行可能な命令を記憶していることがある。
【0066】
図4に示されているように、ブロック40において、本方法は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1のセグメントのフィンガープリントが、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致するとコンピューティングシステムが決定することを含む。ブロック42において、本方法は、次いで、第1のセグメントのフィンガープリントが、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致すると少なくとも決定することに応答して、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第2のセグメントのフィンガープリントが、ただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントに一致するという決定に少なくとも部分的に基づいて曖昧性排除を実施することを含み、曖昧性排除は、メディア提示デバイスが単一のチャネル上でメディアコンテンツを受信していることを確定する。そして、ブロック44において、本方法は、メディア提示デバイスが単一のチャネル上でメディアコンテンツを受信していることを確定することに基づいてアクションを取ることを含む。
【0067】
上記で説明されたように、コンピューティングシステムが、メディア提示デバイス以外のサーバまたは他のエンティティである場合、メディア提示デバイスは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1および第2のセグメントを生成することができ、コンピューティングシステムは、メディア提示デバイスからそれらのフィンガープリントを受信することができる。
【0068】
さらに、例示的な実装形態では、複数の参照フィンガープリントは、参照データ中の複数の参照フィンガープリントから選択されることができ、その場合、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1のセグメントのフィンガープリントが複数の参照フィンガープリントに一致すると決定することは、(i)メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1のセグメントのフィンガープリントを参照データ中の複数の参照フィンガープリントと比較することと、(ii)比較することに基づいて、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1のセグメントのフィンガープリントが複数の参照フィンガープリントに一致すると決定することとを含むことができる。
【0069】
またさらに、本方法はまた、複数の参照フィンガープリントを含む複数一致グループを検出しフラグ付けすることを含むことができ、その場合、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1のセグメントのフィンガープリントが複数の参照フィンガープリントに一致すると決定する行為は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1のセグメントのフィンガープリントが、フラグ付けされた複数一致グループの参照フィンガープリントに一致すると決定することを含むことができる。
【0070】
また、上記の説明によれば、本方法は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第2のセグメントのフィンガープリントが、ただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントに一致するという決定を行うことを含むことができる。たとえば、本方法は、(i)メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第2のセグメントのフィンガープリントを複数の参照フィンガープリントのうちの参照フィンガープリントの少なくとも各々と比較することと、(ii)比較することに基づいて、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第2のセグメントのフィンガープリントが複数の参照フィンガープリントのうちのただ単一の1つに一致すると決定することとを含むことができる。
【0071】
さらに、ただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントは、その単一のチャネルに固有のチャネル区別コンテンツを表す参照フィンガープリントであるかまたはそれを含むことができ、その場合、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第2のセグメントのフィンガープリントが、ただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントに一致するという決定を行う行為は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第2のセグメントのフィンガープリントを、そのチャネル区別コンテンツを表す参照フィンガープリントと比較することを含むことができる。
さらに、上記でも説明されたように、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1および第2のセグメントは、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの第1および第2のそれぞれの時間セグメントであることができる。そして、第1の時間セグメントは第2の時間セグメントの前にあることができるか、または第2の時間セグメントは第1の時間セグメントの前にあることができる。
【0072】
そして、上記でさらに説明されたように、メディア提示デバイスが単一のチャネル上でメディアコンテンツを受信していることを確定することに基づいて取られるアクションは、(i)メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツとともに補助チャネル固有コンテンツが提示させられること、および/もしくは(ii)チャネルレーティングシステムにおける使用のために単一のチャネルの提示を記録することを含むことができ、または他の形態を取ることができる。
【0073】
図5は、次に、上記で説明されたように1つまたは複数のエンティティによって同様に実装されかつ/または非一時的データストレージ上に具備されることができる、上記の議論に沿って行われることができる方法を示す別のフローチャートである。
【0074】
図5に示されているように、ブロック50において、本方法は、コンピューティングシステムが、(i)メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの連続時間セグメントを表すクエリフィンガープリントデータを、(ii)メディアコンテンツの複数の既知のチャネルの各々のそれぞれのための参照フィンガープリントデータと比較することを含む。そして、ブロック52において、本方法は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの時間セグメントのうちの第1の1つまたは複数に関して比較することに基づいて、コンピューティングシステムが、メディア提示デバイスによって表示されるメディアコンテンツがメディアコンテンツの複数のチャネルのうちの複数のチャネルに一致する複数一致を検出することを含む。さらに、ブロック54において(これはブロック52の前に行うことができる)、本方法は、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツの時間セグメントのうちの第2の1つまたは複数に関して比較することに基づいて、コンピューティングシステムが、メディア提示デバイスによって表示されるメディアコンテンツがメディアコンテンツの複数のチャネルのうちのただ単一のチャネルに一致する単一一致を検出することを含む。
【0075】
ブロック56において、本方法は、次いで、コンピューティングシステムが、検出された複数一致を曖昧性を排除するために検出された単一一致を使用して、メディアコンテンツの単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであることを確定することを含む。そして、ブロック58において、本方法は、単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであることを確定することに基づいてアクションを取ることを含む。
【0076】
上記で説明された特徴はこの方法においても適用されることができ、その逆も同様である。たとえば、単一一致は、コマーシャルコンテンツおよびニュース番組編成からなる群から選択されたメディアコンテンツに関することができる。そして、第1の1つもしくは複数の時間セグメントの各々は、第2の1つもしくは複数の時間セグメントの各々の前にあることができるか、または第2の1つもしくは複数の時間セグメントの各々は、第1の1つもしくは複数の時間セグメントの各々の前にあることができる。さらに、単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送するチャネルであることを確定することに基づいて取られるアクションは、上記で説明されたように様々な形態を取ることができる。そして、本方法は、メディア提示デバイスが、上記で説明されたように複数一致を曖昧性を排除することを可能にするために複数のチャネルについて参照データにアクセスすることなど、少なくとも部分的にメディア提示デバイスによって行われることができる。
【0077】
図6は、今度は、本開示に従って動作可能な例示的なシステムの簡略ブロック図である。このシステムは、上記で説明されたネットワークサーバ、および/または(場合によってはメディア提示デバイスを含む)1つまたは複数の他のエンティティを表すことができる。図6に示されているように、例示的なシステムは、ネットワーク通信インターフェース60と、処理ユニット62と、非一時的データストレージ64とを含み、それらのいずれかまたはすべては、一緒に統合されるか、または図示のように、システムバス、ネットワーク、もしくは他の接続機構66によって互いに通信可能にリンクされることができる。
【0078】
ネットワーク通信インターフェース60は、上記で説明されたネットワーク22などのネットワーク上で通信を可能にするために、および/または1つもしくは複数の他のローカルもしくはリモートエンティティとの直接もしくはネットワーク化通信に関与するために、1つまたは複数の物理的ネットワーク接続機構を備えることができる。したがって、ネットワーク通信インターフェースは、IP通信および/または他のタイプのネットワーク通信に関与するために、ワイヤレスもしくはワイヤードイーサネット(登録商標)インターフェースまたは他のタイプのネットワークインターフェースを備えることができる。
【0079】
処理ユニット62は、その上、1つもしくは複数の汎用プロセッサ(たとえば、マイクロプロセッサ)および/または1つもしくは複数の専用プロセッサ(たとえば、特定用途向け集積回路)を備えることができる。そして、非一時的データストレージ64は、光学、磁気、またはフラッシュストレージなど、1つまたは複数の揮発性および/または不揮発性ストレージ構成要素を備えることができる。
【0080】
図示のように、データストレージ64は、その上、本明細書で説明される様々な動作を行うように処理ユニット62によって実行可能であることができるプログラム命令68を記憶する。たとえば、プログラム命令は、(i)メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントを、ネットワーク通信インターフェースを介してメディア提示デバイスから受信し、(ii)受信されたフィンガープリントが、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致すると決定し、(iii)受信されたフィンガープリントが、異なるそれぞれのチャネルとそれぞれ対応する複数の参照フィンガープリントに一致すると決定することに応答して、受信されたフィンガープリントのセグメントが、ただ単一のチャネルと対応する参照フィンガープリントに一致するという決定に少なくとも部分的に基づいて曖昧性排除を実施し、この曖昧性排除により、単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送することが確定され、(iv)単一のチャネルが、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツを搬送することを確定することに基づいてアクションを取るように実行可能であることができる。上記で説明された様々な特徴は、このコンテキストにおいて同様に適用されることができる。
【0081】
最後に、図7は、本開示に従って動作可能な例示的なメディア提示デバイスの簡略ブロック図である。上記の説明に沿って、このメディア提示デバイスは様々な形態を取ることができる。たとえば、それは、テレビジョン、コンピュータモニタ、もしくはビデオコンテンツを受信し表示するように動作する他のデバイスであることができ、および/またはそれは、ラウドスピーカー、ヘッドフォンのペア、もしくはオーディオコンテンツを受信し表示するように動作する他のデバイスであることができる。多数の他の例が同様に可能である。
【0082】
図7に示されているように、例示的なメディア提示デバイスは、メディア入力インターフェース70と、メディア提示インターフェース72と、ネットワーク通信インターフェース74と、処理ユニット76と、非一時的データストレージ78とを含み、それらのいずれかまたはすべては、一緒に統合されるか、または図示のように、システムバス、ネットワーク、もしくは他の接続機構80によって互いに通信可能にリンクされることができる。
【0083】
メディア入力インターフェース70は、メディア提示デバイスによって提示されるメディアコンテンツを受信するための物理的通信インターフェースを備えることができる。したがって、メディア入力インターフェースは、受信機または他のデバイスもしくはシステムとの通信を確立し、それらからアナログまたはデジタル形式でメディアコンテンツを受信するために、1つまたは複数のワイヤードおよび/またはワイヤレスインターフェースを含むことができる。たとえば、メディア入力インターフェースは、数多くの中でも、DVI、HDMI(登録商標)、VGA、USB、BLUETOOTH(登録商標)、WIFIなどのプロトコルに準拠する1つまたは複数のインターフェースを含むことができる。
【0084】
メディア提示インターフェース72は、さらに、受信されたメディアコンテンツの提示を可能にするための1つまたは複数の構成要素を備えることができる。例として、メディア提示インターフェースは、ディスプレイスクリーンおよび/またはラウドスピーカーなどのユーザインターフェース、ならびに、そのユーザインターフェース上でコンテンツの提示を可能にするために、受信されたメディアコンテンツを処理するための1つまたは複数のドライバまたは他の構成要素を備えることができる。
【0085】
ネットワーク通信インターフェース74は、上記で説明されたネットワーク22などのネットワーク上で通信を可能にするために、および/または1つもしくは複数の他のローカルもしくはリモートエンティティとの直接もしくはネットワーク化通信に関与するために、物理的ネットワーク接続機構を備えることができる。したがって、ネットワーク通信インターフェースは、IP通信および/または他のタイプのネットワーク通信に関与するために、ワイヤレスもしくはワイヤードイーサネット(登録商標)インターフェースまたは他のタイプのネットワークインターフェースを備えることができる。
【0086】
処理ユニット76は、その上、1つもしくは複数の汎用プロセッサ(たとえば、マイクロプロセッサ)および/または1つもしくは複数の専用プロセッサ(たとえば、特定用途向け集積回路)を備えることができる。そして、非一時的データストレージ78は、光学、磁気、またはフラッシュストレージなど、1つまたは複数の揮発性および/または不揮発性ストレージ構成要素を備えることができる。さらに、図示のように、データストレージ78は、ここで説明される様々な動作を行うように処理ユニット76によって実行可能であることができるプログラム命令82を記憶する。たとえば、プログラム命令は、メディア入力インターフェース70において受信されているおよび/またはメディア提示インターフェースにおいて処理されているメディアコンテンツの分析に基づいて、メディア提示デバイスによって表示されているメディアコンテンツのフィンガープリントを継続的に生成し、本明細書で説明されるようにチャネル識別を可能にするために生成されたフィンガープリントを継続的に提供するように実行可能であることができる。
【0087】
例示的な実施形態について上記で説明された。しかしながら、当業者は、本発明の真の範囲および趣旨から逸脱することなくこれらの実施形態に変更および修正が行われることができることを理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7