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特許7161041バッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】バッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/516 20210101AFI20221018BHJP
   H01M 50/50 20210101ALI20221018BHJP
【FI】
H01M50/516
H01M50/50 201
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021517987
(86)(22)【出願日】2020-01-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-12
(86)【国際出願番号】 KR2020000271
(87)【国際公開番号】W WO2020145626
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-03-31
(31)【優先権主張番号】10-2019-0002469
(32)【優先日】2019-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】キョン-モ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジン-ヨン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ホ-ジュネ・チ
(72)【発明者】
【氏名】スン-ジュン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-オ・ムン
(72)【発明者】
【氏名】ヒ-ジュン・ジン
【審査官】多田 達也
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第207656105(CN,U)
【文献】特開2011-210529(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0112616(KR,A)
【文献】特開2016-030280(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50 - 50/598
B23K 26/00 - 26/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二つのバッテリーセルを支持するための治具本体と、
前記治具本体の両端部に備えられ、前記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リード同士をレーザー仮付け溶接するとき、前記電極リード同士の密着をガイドする密着ガイドユニットとを含む、バッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項2】
前記治具本体は、
前記少なくとも二つのバッテリーセルの下側を支持する第1支持部材と、
前記第1支持部材に回動自在にヒンジ結合され、前記少なくとも二つのバッテリーセルの上側を支持する第2支持部材とを含む、請求項1に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項3】
前記密着ガイドユニットは、
前記第1支持部材の両端部に備えられる第1ガイド部材と、
前記第1ガイド部材との間に前記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リードを介在させて前記第1ガイド部材と対向配置され、前記第2支持部材の両端部に備えられる第2ガイド部材とを含む、請求項2に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項4】
前記密着ガイドユニットは、作業者などの操作によって前記第1ガイド部材と前記第2ガイド部材とをさらに密着させる少なくとも一つのノブボルトを含む、請求項3に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項5】
前記第2ガイド部材は、
前記第2支持部材の両端部に取り付けられる垂直プレート部と、
前記垂直プレート部の下端部から折り曲げられ、前記第1ガイド部材との間に前記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リードを介在させて前記第1ガイド部材と対向配置される水平プレート部とを含む、請求項3又は4に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項6】
前記水平プレート部には、前記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リード同士をレーザー仮付け溶接するため、前記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リードの一部を露出させる仮付け溶接ガイドスリットが備えられる、請求項5に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項7】
前記仮付け溶接ガイドスリットは、前記水平プレート部の長手方向に沿って所定の長さで形成される、請求項6に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項8】
前記水平プレート部の下端幅は、前記第1ガイド部材の上端幅に対応する、請求項5から7のいずれか一項に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項9】
前記ノブボルトは、一対で備えられ、
前記一対のノブボルトは、前記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リードを介在させて対向配置される、請求項4に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具。
【請求項10】
三つのバッテリーセルが前記治具本体に取り付けられ、
前記三つのバッテリーセルの電極リード同士は、前記密着ガイドユニットによって相互密着した後、レーザー仮付け溶接される、請求項1から9のいずれか一項に記載のバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具の使用方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具に関する。
【0002】
本出願は、2019年1月8日出願の韓国特許出願第10-2019-0002469号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
製品群毎の適用性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車(EV;Electric Vehicle)またはハイブリッド自動車(HEV;Hybrid Electric Vehicle)などに普遍的に適用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少させるという一次的な長所だけでなく、エネルギーの使用による副産物が全く発生しないという点で環境にやさしく、エネルギー効率向上のための新たなエネルギー源として注目されている。
【0004】
現在、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などの二次電池が広く使用されている。このような単位二次電池セル、すなわち、単位バッテリーセルの作動電圧は約2.5V~4.5Vである。したがって、これよりも高い出力電圧が求められる場合、複数のバッテリーセルを直列に接続してバッテリーパックを構成することがある。また、バッテリーパックに求められる充放電容量に合わせて、複数のバッテリーセルを並列に接続してバッテリーパックを構成することもある。したがって、上記バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの個数は求められる出力電圧または充放電容量によって多様に設定され得る。
【0005】
一方、複数のバッテリーセルを直列/並列に接続してバッテリーパックを構成する場合、少なくとも一つのバッテリーセルを含むバッテリーモジュールをまず構成し、このような少なくとも一つのバッテリーモジュールを用いてその他の構成要素を付け加えることで、バッテリーパックを構成する方法が一般的である。
【0006】
このような従来のバッテリーモジュールの場合、複数のバッテリーセルの組立体を構成するとき、予め少なくとも二つのバッテリーセルの電極リード同士を仮付け溶接しておき、以後必要な長さだけ仮付け溶接した電極リードを切断した後、全体バッテリーセルの積層工程を行うようになる。
【0007】
ここで、従来、二つ以上のバッテリーセルの電極リード同士の仮付け溶接工程では、まず、電極リードガイド治具を用いて二つ以上のバッテリーセルの電極リードを仮付け溶接のための所定地点に配置させ、その後、別の電極リード密着治具を用いて二つ以上のバッテリーセルの電極リード同士を相互密着させた後、密着した電極リード同士を超音波溶接機やレーザー溶接機で仮付け溶接する。
【0008】
しかし、このような従来の電極リードの仮付け溶接工程は、電極リードガイド治具及び電極リード密着治具を両方とも必要とするため、それぞれの治具を製作するための製造コストが上昇するだけでなく、個別的な治具を使用することによって全体的な製造時間も増加して工程効率の面で不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は、製造コスト及び製造時間を低減して工程効率を向上できるバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明は、少なくとも二つのバッテリーセルを支持するための治具本体と、上記治具本体の両端部に備えられ、上記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リード同士をレーザー仮付け溶接するとき、上記電極リード同士の密着をガイドする密着ガイドユニットとを含む、バッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具を提供する。
【0011】
上記治具本体は、上記少なくとも二つのバッテリーセルの下側を支持する第1支持部材と、上記第1支持部材に回動自在にヒンジ結合され、上記少なくとも二つのバッテリーセルの上側を支持する第2支持部材とを含み得る。
【0012】
上記密着ガイドユニットは、上記第1支持部材の両端部に備えられる第1ガイド部材と、上記第1ガイド部材との間に上記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リードを介在させて上記第1ガイド部材と対向配置され、上記第2支持部材の両端部に備えられる第2ガイド部材とを含み得る。
【0013】
上記密着ガイドユニットは、作業者などの操作によって上記第1ガイド部材と上記第2ガイド部材とをさらに密着させる少なくとも一つのノブボルトを含み得る。
【0014】
上記第2ガイド部材は、上記第2支持部材の両端部に取り付けられる垂直プレート部と、上記垂直プレート部の下端部から折り曲げられ、上記第1ガイド部材との間に上記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リードを介在させて上記第1ガイド部材と対向配置される水平プレート部とを含み得る。
【0015】
上記水平プレート部には、上記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リード同士をレーザー仮付け溶接するため、上記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リードの一部を露出させる仮付け溶接ガイドスリットが備えられ得る。
【0016】
上記仮付け溶接ガイドスリットは、上記水平プレート部の長手方向に沿って所定の長さで形成され得る。
【0017】
上記水平プレート部の下端幅は、上記第1ガイド部材の上端幅に対応し得る。
【0018】
上記ノブボルトは、一対で備えられ、上記一対のノブボルトは、上記少なくとも二つのバッテリーセルの電極リードを介在させて対向配置され得る。
【0019】
三つのバッテリーセルが上記治具本体に取り付けられ、上記三つのバッテリーセルの電極リード同士は、上記密着ガイドユニットによって相互密着した後、レーザー仮付け溶接され得る。
【発明の効果】
【0020】
以上のような多様な実施形態によって、製造コスト及び製造時間を低減して工程効率を向上できるバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具を提供することができる。
【0021】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具を説明するための図である。
図2図1の電極リード仮付け溶接治具の回転動作を説明するための図である。
図3図1の電極リード仮付け溶接治具の回転動作を説明するための図である。
図4図1の電極リード仮付け溶接治具の要部を説明するための図である。
図5図1の電極リード仮付け溶接治具の要部を説明するための図である。
図6図4の電極リード仮付け溶接治具のノブボルトの他の実施形態を説明するための図である。
図7図1の電極リード仮付け溶接治具を用いたバッテリーセルの電極リード同士の仮付け溶接工程を説明するための図である。
図8図1の電極リード仮付け溶接治具を用いたバッテリーセルの電極リード同士の仮付け溶接工程を説明するための図である。
図9図1の電極リード仮付け溶接治具を用いたバッテリーセルの電極リード同士の仮付け溶接工程を説明するための図である。
図10図1の電極リード仮付け溶接治具を用いたバッテリーセルの電極リード同士の仮付け溶接工程を説明するための図である。
図11図1の電極リード仮付け溶接治具を用いたバッテリーセルの電極リード同士の仮付け溶接工程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明することで本発明をより明確にする。後述する実施形態は発明の理解を助けるため例示的に示されるものであり、本発明が後述する実施形態から多様に変形されて実施できることを理解せねばならない。また、発明の理解を助けるため、添付された図面は、実際の縮尺ではなく、一部構成要素の寸法が誇張して示され得る。
【0024】
図1は本発明の一実施形態によるバッテリーセルの電極リード仮付け溶接治具を説明するための図であり、図2及び図3図1の電極リード仮付け溶接治具の回転動作を説明するための図であり、図4及び図5図1の電極リード仮付け溶接治具の要部を説明するための図であり、図6図4の電極リード仮付け溶接治具のノブボルトの他の実施形態を説明するための図である。
【0025】
図1図6を参照すると、電極リード仮付け溶接治具10は、バッテリーセル50の電極リード55同士を仮付け溶接することができる。上記バッテリーセル50は、所定個数以上が積層されてバッテリーモジュールやバッテリーパックを構成し得る。
【0026】
上記バッテリーモジュールや上記バッテリーパックの製造工程において、上記バッテリーセル50の電気的接続のためにバッテリーセル50の電極リード55同士を溶接するが、このような溶接に先立って上記バッテリーセル50の電極リード55同士を仮付け溶接することがある。このときにも、上記バッテリーセル50の電極リード55に溶接工程が適用される。上記電極リード仮付け溶接治具10は、このような仮付け溶接のための溶接工程に適用することができる。
【0027】
特に、上記電極リード仮付け溶接治具10は、上記バッテリーセル50の電極リード55を折り曲げずに溶接する、いわゆるノンベンディングリードコンセプトモジュール(non-bending lead concept module)に主に適用可能である。
【0028】
ノンベンディングリードコンセプトモジュールの場合、例えば、三つのバッテリーセル50の電極リード55同士を仮付け溶接し得る。上記電極リード仮付け溶接治具10は、三つのバッテリーセル50を相互密着させた後、三つのバッテリーセル50の電極リード55同士を仮付け溶接し得る。このとき、上記仮付け溶接は、レーザーを用いたレーザー仮付け溶接を通じて行われ得る。
【0029】
以下、本実施形態による上記電極リード仮付け溶接治具10について具体的に説明する。
【0030】
上記電極リード仮付け溶接治具10は、治具本体100及び密着ガイドユニット200を含むことができる。
【0031】
上記治具本体100は、少なくとも二つのバッテリーセル50を支持するためのものである。以下、本実施形態においては、三つのバッテリーセル50を支持することに限定して説明する。
【0032】
上記治具本体100は、第1支持部材110及び第2支持部材130を含むことができる。
【0033】
上記第1支持部材110は、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の下側を支持することができる。本実施形態の場合、上記第1支持部材110は、三つのバッテリーセル50の下側を支持し得る。
【0034】
上記第2支持部材130は、上記第1支持部材110に回動自在にヒンジ結合され、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の上側を支持することができる。本実施形態の場合、上記第2支持部材130は、三つのバッテリーセル50の上側を支持し得る。
【0035】
上記密着ガイドユニット200は、上記治具本体100の両端部に備えられ、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55同士をレーザー仮付け溶接するとき、上記電極リード55の密着をガイドすることができる。
【0036】
上記密着ガイドユニット200は、第1ガイド部材210、第2ガイド部材230及びノブボルト250を含むことができる。
【0037】
上記第1ガイド部材210は、上記第1支持部材110の両端部に備えられ、仮付け溶接ガイドスリット215及びノブボルト孔217を含むことができる。
【0038】
上記仮付け溶接ガイドスリット215は、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55をレーザー仮付け溶接するため、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55の一部を上記密着ガイドユニット200の外に露出させることができる。
【0039】
上記ノブボルト孔217には、後述するノブボルト250が貫通締結され得る。上記ノブボルト孔217は、後述するノブボルト250との締結程度によって、上記第1ガイド部材210と後述する第2ガイド部材230との相互密着をガイドすることができる。
【0040】
上記第2ガイド部材230は、上記第2支持部材130の両端部に備えられ、上記第1ガイド部材210との間に上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55を介在して上記第1ガイド部材210と対向配置され得る。
【0041】
上記第2ガイド部材230は、垂直プレート部231、水平プレート部233及び仮付け溶接ガイドスリット235を含むことができる。
【0042】
上記垂直プレート部231は、上記第2支持部材130の両端部に取り付けられ得る。
【0043】
上記水平プレート部233は、上記垂直プレート部231の下端部から折り曲げられ、上記第1ガイド部材210との間に上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55を介在させて上記第1ガイド部材210と対向配置され得る。
【0044】
上記水平プレート部233の下端と上記第1ガイド部材210の上端との間には、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55が配置され得る。上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55のより安定的な配置のため、上記水平プレート部233の下端幅は、上記第1ガイド部材210の上端幅に対応するように形成され得る。
【0045】
上記仮付け溶接ガイドスリット235は、上記水平プレート部233に備えられ、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55同士のレーザー仮付け溶接のため、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55の一部を上記密着ガイドユニット200の外に露出させることができる。
【0046】
上記仮付け溶接ガイドスリット235は、上記水平プレート部233の長手方向に沿って所定の長さで形成され、上記第1ガイド部材210の上記仮付け溶接ガイドスリット215に対応するように備えられ得る。
【0047】
上記ノブボルト250は、作業者などの操作によって上記第1ガイド部材210と上記第2ガイド部材230とをさらに密着させることができる。このような上記ノブボルト250は、一つまたはそれ以上の複数個で備えられ得る。
【0048】
本実施形態の場合、上記ノブボルト250は、一対で備えられ得る。
【0049】
上記一対のノブボルト250は、上記少なくとも二つのバッテリーセル50の電極リード55を介在させて対向配置され、上記作業者などの操作によってネジ締結されながら、上記第1ガイド部材210と上記第2ガイド部材230との間をさらに密着させることができる。
【0050】
上記一対のノブボルト250のネジ締結操作は、上記第2ガイド部材230の上側で行われ得る。一方、図6に示されたように、ノブボルト255は、上記第1ガイド部材210の下側でネジ締結操作を行うように取り付けられてもよい。この場合、上記第2ガイド部材230には、上記ノブボルト255の端部と貫通締結されるノブボルト孔237が備えられ得る。
【0051】
以下、本発明の一実施形態による上記バッテリーセル50の電極リード仮付け溶接治具10を用いた仮付け溶接工程について具体的に説明する。
【0052】
具体的には、後述するバッテリーセル50の電極リード仮付け溶接治具10を用いた仮付け溶接工程は、三つのバッテリーセル50の電極リード55を仮付け溶接する工程を中心に説明する。
【0053】
図7図11は、図1の電極リード仮付け溶接治具を用いたバッテリーセルの電極リード同士の仮付け溶接工程を説明するための図である。
【0054】
図7図11を参照すると、三つのバッテリーセル50が上記治具本体100に取り付けられ得る。具体的には、上記三つのバッテリーセル50は、上記第1支持部材110上に載置され得る。
【0055】
その後、上記作業者などは上記治具本体100の上記第2支持部材130を回動させて上記三つのバッテリーセル50の上側をより安定的に固定することができる。
【0056】
このような回動によって、上記三つのバッテリーセル50の電極リード55は上記密着ガイドユニット200によって位置決められながら相互密着するようになる。すなわち、上記第2支持部材130の回動によって、上記密着ガイドユニット200は、上記三つのバッテリーセル50の電極リード55を仮付け溶接位置上に自動的に位置決めすることができる。
【0057】
一方、上記作業者などは、上記三つのバッテリーセル50の電極リード55の仮付け溶接工程の効率をより高めるため、上記三つのバッテリーセル50の電極リード55をさらに密着させることができる。
【0058】
具体的には、上記作業者などは、上記ノブボルト250を操作することで、上記第1ガイド部材210と上記第2ガイド部材230、具体的には、上記第1ガイド部材210の上端と上記第2ガイド部材230の水平プレート部233の下端とを互いに近接させて上記電極リード55をさらに密着させることができる。
【0059】
その後、上記作業者などは、上記第1ガイド部材210の上記仮付け溶接ガイドスリット215及び上記第2ガイド部材230の上記仮付け溶接ガイドスリット235から露出した上記三つのバッテリーセル50の電極リード55をレーザー溶接Wによってレーザー仮付け溶接することができる。
【0060】
このように、本実施形態によれば、上記バッテリーセル50の電極リード55の仮付け溶接工程において、一つの電極リード仮付け溶接治具10を用いて上記電極リード55の位置決め、密着及び仮付け溶接を同時に行うことができるため、従来のような別個の電極リードガイド治具及び密着治具などのような複数の治具を必要としない。
【0061】
したがって、本実施形態によれば、上記バッテリーセル50の電極リード55の位置決め、密着及び仮付け溶接を同時に行うことのできる上記電極リード仮付け溶接治具10を通じて、製造コスト及び製造時間を著しく低減させることができる。
【0062】
以上のような実施形態によって、製造コスト及び製造時間を低減して工程効率を向上できる上記バッテリーセル50の上記電極リード仮付け溶接治具10を提供することができる。
【0063】
以上、本発明の望ましい実施形態を図示し説明したが、本発明が上述した特定の実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱することなく発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や見込みから個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0064】
10 溶接治具
50 バッテリーセル
55 電極リード
100 治具本体
110 第1支持部材
130 第2支持部材
200 密着ガイドユニット
210 第1ガイド部材
215 溶接ガイドスリット
217 ノブボルト孔
230 第2ガイド部材
231 垂直プレート部
233 水平プレート部
235 溶接ガイドスリット
237 ノブボルト孔
250 ノブボルト
255 ノブボルト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11