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特許7161056コイル巻枠、誘導式の回転数センサ、コイル巻枠を製造するための方法および誘導式の回転数センサを製造するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】コイル巻枠、誘導式の回転数センサ、コイル巻枠を製造するための方法および誘導式の回転数センサを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
   G01P 1/02 20060101AFI20221018BHJP
   G01P 3/48 20060101ALI20221018BHJP
【FI】
G01P1/02
G01P3/48 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021535193
(86)(22)【出願日】2019-12-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(86)【国際出願番号】 EP2019083519
(87)【国際公開番号】W WO2020126482
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-07-16
(31)【優先権主張番号】102018132694.7
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】597007363
【氏名又は名称】クノル-ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Knorr-Bremse Systeme fuer Nutzfahrzeuge GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher Strasse 80, D-80809 Muenchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】クラウス レヒナー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ クルフティンガー
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ フーバー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン パルツァー
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ビュトナー
(72)【発明者】
【氏名】イネス フルーシュトアファー
【審査官】森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-239339(JP,A)
【文献】特開平08-327642(JP,A)
【文献】実開平03-063863(JP,U)
【文献】特開平07-005184(JP,A)
【文献】特開2000-077109(JP,A)
【文献】特開平10-002757(JP,A)
【文献】特開2007-170965(JP,A)
【文献】特開2016-178062(JP,A)
【文献】米国特許第6563304(US,B1)
【文献】独国特許出願公開第19507028(DE,A1)
【文献】米国特許第5563510(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導式の回転数センサ用のコイル巻枠であって、
軸線方向の軸線(R)を中心としたコイル巻線(10)用の少なくとも1つの巻付け領域(110)と、前記軸線方向の軸線(R)に沿ってポールアセンブリ(20,25)を収容するための開口(120)とを有する基体(100)と、
2つのバスバー(200)であって、それぞれ前記軸線方向の軸線(R)に対して平行に延在していて、前記巻付け領域(110)に設けられたコイル(10)を電気的な接続線路(30)に接続するために、該電気的な接続線路(30)用のコンタクト領域(220)を有するバスバー(200)と
を有し、
各々のコンタクト領域(220)は、前記電気的な接続線路(30)を少なくとも部分的に前記軸線方向の軸線(R)に対して平行にまたは半径方向垂直に選択的に案内するために、規定された曲げ加工を達成するための材料切欠きよって横断面が減じられている少なくとも1つの曲げ加工可能な区分(230)を有する
ことを特徴とする、コイル巻枠。
【請求項2】
前記基体(100)に半径方向の凸設部として形成された少なくとも1つの回動防止部(150)であって、射出成形プロセス中に前記コイル巻枠の回動を射出成形用金型内での保持によって阻止するための回動防止部(150)を有することを特徴とする、請求項1記載のコイル巻枠。
【請求項3】
前記基体(100)は、少なくとも1つの係止フック(130)を有し、該係止フック(130)は、前記基体(100)の前記開口(120)内に挿入されたポールアセンブリ(20,25)を位置固定して、該挿入されたポールアセンブリ(20,25)の軸線方向の動きを阻止するために形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のコイル巻枠。
【請求項4】
前記基体(100)は、少なくとも1つの空気抜き開口(140)を有し、該空気抜き開口(140)は、前記基体(100)の、前記開口(120)を通してアクセス可能である内側領域を外側領域に接続しており、これによって、前記ポールアセンブリ(20,25)の挿入時に、前記基体(100)の前記内側領域と前記外側領域との間で圧力補償が達成されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のコイル巻枠。
【請求項5】
前記2つのバスバー(200)は、前記コイル(10)の少なくとも1つの線材(12)を導入することができる押合せ可能なそれぞれ1つのスリット(260)を有し、該スリット(260)は、押合せ時にスリット幅を減少させるものの、導入された前記線材(12)の切断を、互いに向かい合って位置するストッパ(262)によって阻止するために形成されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のコイル巻枠。
【請求項6】
前記2つのバスバー(200)は、
前記基体(100)への位置固定を介して前記基体(100)に対して相対的な軸線方向の変位を阻止するそれぞれ1つの舌片(240)を有し、かつ/または
前記射出成形工程中に前記射出成形用金型内で射出成形材料を変向させて、前記コイル(10)に対する電気的なコンタクトを防護するために形成されたそれぞれ1つのバリア(250)を形成している
ことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のコイル巻枠。
【請求項7】
前記コンタクト領域(220)は、前記電気的な接続線路(30)を各々の前記コンタクト領域(220)に固定するために、前記電気的な接続線路(30)を溶接、ろう接または圧着するためのそれぞれ1つの面または別の接触接続手段を有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載のコイル巻枠。
【請求項8】
誘導式の回転数センサであって、
請求項1から7までのいずれか1項記載のコイル巻枠と、
前記基体(100)の前記巻付け領域(110)に設けられたコイル巻線(10)と、
前記基体(100)の前記開口(120)内に設けられた、磁石(20)とポールコア(25)とを備えるポールアセンブリ(20,25)と、
前記コイル巻線(10)と前記ポールアセンブリ(20,25)とを備える前記コイル巻枠を少なくとも部分的に被覆するプラスチック材料製の被覆体(300)と
を有することを特徴とする、誘導式の回転数センサ。
【請求項9】
前記回動防止部(150)は、部分的に前記被覆体を越えて突出しているかまたは前記被覆体(300)の少なくとも外側の表面にまで延在していることを特徴とする、請求項2を引用する請求項8記載の誘導式の回転数センサ。
【請求項10】
前記被覆体(300)は、リブ(330)を有し、該リブ(330)は、該リブ(330)が終端する台地状部(340)を備え、
少なくとも部分的に前記被覆体(300)を取り囲むように形成されていて、前記台地状部(340)を使用して加締め加工部(410)によって前記被覆体(300)に接合されている保護スリーブ(400)を有する
ことを特徴とする、請求項8または9記載の誘導式の回転数センサ。
【請求項11】
前記コンタクト領域(220)に接続されていて、アキシャル型の回転数センサを形成するために、前記軸線方向の軸線(R)に対して平行に、またはラジアル型の回転数センサを形成するために、前記軸線方向の軸線(R)に対して垂直に、少なくとも部分的に延在している電気的な接続線路(30)を有することを特徴とする、請求項8から10までのいずれか1項記載の誘導式の回転数センサ。
【請求項12】
請求項1から7までのいずれか1項記載のコイル巻枠用のバスバー(200)を製造するための方法であって、
コンタクト領域(220)と、前記コイル巻線(10)用の接続領域(210)と、前記コンタクト領域(220)と前記接続領域(210)との間の中間領域(270)とを形成するために、平形金属を打抜き加工することと、
少なくとも1つのコイル線材(12)用のスリット(260)を切抜き加工することと、
突出した脚部に前記スリット(260)を備えるU字形の端区分を形成するために、前記接続領域(210)を曲げ加工することと、
前記コンタクト領域(220)を長手方向を中心として曲げ加工することと、
前記バスバー(200)をラジアル型の誘導式のセンサに使用する場合には、前記コンタクト領域(220)の端区分を、前記平形金属に対して垂直に延びる軸線を中心として再び曲げ加工することと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項13】
誘導式の回転数センサ用のコイル巻枠を製造するための方法であって、
軸線方向の軸線(R)を中心としたコイル巻線(10)用の巻付け領域(110)と、前記軸線方向の軸線(R)に沿ってポールアセンブリ(20,25)を収容するための開口(120)とを有する基体(100)を用意することと、
2つのバスバー(200)であって、それぞれ前記軸線方向の軸線(R)に対して平行に延在していて、前記巻付け領域(110)に設けられたコイル(10)を電気的な接続線路(30)に接続するために、該電気的な接続線路(30)用のコンタクト領域(220)を有するバスバー(200)を取り付けることと
を含み、
各々のコンタクト領域(220)は、前記電気的な接続線路(30)を少なくとも部分的に前記軸線方向の軸線(R)に対して平行にまたは半径方向垂直に選択的に案内するために、規定された曲げ加工を達成するための材料切欠きよって横断面が減じられている少なくとも1つの曲げ加工可能な区分(230)を有する、方法。
【請求項14】
前記電気的な接続線路(30)を少なくとも部分的に前記軸線方向の軸線(R)に対して垂直に案内するために、前記コンタクト領域(220)を前記軸線方向の軸線(R)に対して垂直に曲げ加工することを特徴とする、請求項13記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル巻枠、誘導式の回転数センサ、コイル巻枠を製造するための方法および誘導式の回転数センサを製造するための方法に関する。本発明は、特に、アキシャル型の誘導式の回転数センサにも、ラジアル型の誘導式の回転数センサにも使用可能であるコイル巻枠に関する。
【0002】
回転数センサは、車両技術において、回転可能な構成要素の回転速度を測定するために使用される。例えば、アンチロックシステムを適正に機能させるようにするためには、該当するホイールの回転数を連続して求めることが必要となる。この回転数センサは、例えば、コイルに対して相対的なポールホイールの回転速度を求めるために、誘導式の測定を利用する。このようなセンサは、車両用途において典型的であるような環境影響に対して極めて頑強である。
【0003】
この誘導式の回転数センサは、ラジアル型のセンサまたはアキシャル型のセンサとして製造することができる。アキシャル型の回転数センサでは、電気的な接続線路が、使用されるコイルに対して軸線方向で回転数センサから離れる方向に案内され、したがって、延在しているコイルの巻成体の中心となる軸線方向軸線に対して平行な方向に案内されてよい。ラジアル型の回転数センサでは、電気的な接続線路が、(軸線方向の軸線に対して垂直な)半径方向で回転数センサから外向きに延在している。ケーブル案内がどのように所望されているかに応じて、両方のバリエーションのうちの一方が使用される。
【0004】
従来の回転数センサでは、ラジアル型の回転数センサおよびアキシャル型の回転数センサに対して固有のコイル巻枠および/またはバスバーが使用される。この固有のコイル巻枠および/またはバスバーは、ラジアル型のバリエーションまたはアキシャル型のバリエーションに対して使用可能となる。このことは、フレキシビリティを損ない、生産を手間のかかるものとしてしまう。
【0005】
したがって、コイル巻枠/バスバーの製造を統一し、これによって、コイル巻枠および/またはバスバーが、アキシャル型の誘導式の回転数センサにも、ラジアル型の誘導式の回転数センサにも使用可能となるようにする必要性がある。
【0006】
上述した問題の少なくとも一部は、請求項1記載のコイル巻枠と、請求項8記載の誘導式の回転数センサと、請求項12記載の、コイル巻枠を製造するための方法と、請求項13記載の、誘導式の回転数センサを製造するための方法とによって解決される。従属請求項は、独立請求項の対象の更なる有利な実施形態を定義している。
【0007】
本発明は、誘導式の回転数センサ用のコイル巻枠に関する。このコイル巻枠は、軸線方向の軸線を中心としたコイル巻線用の巻付け領域と、軸線方向の軸線に沿ってポールアセンブリを収容するための開口とを有する基体を有している。さらに、コイル巻枠は、2つのバスバーであって、それぞれ軸線方向の軸線に対して平行に延在していて、巻付け領域に設けられたコイルを電気的な接続線路に接続するために、この電気的な接続線路用のコンタクト領域を有するバスバーを有している。各々のコンタクト領域は、電気的な接続線路を少なくとも部分的に軸線方向の軸線に対して平行にまたは半径方向垂直に選択的に案内するための少なくとも1つの曲げ加工可能な区分を有している。
【0008】
したがって、コイル巻枠を、ラジアル型の回転数センサにも、アキシャル型の回転数センサにも使用することができる。両方のバスバーは、有利には互いに同形に形成することができ、互いに反対の側で基体に固定することができ、ラジアル型のバリエーションでは、アキシャル型のバリエーションと異なり、曲げ加工可能な区分において曲げ加工される。この曲げ加工可能な区分自体はバスバーに形成されていて、所望の線に沿ったコントロールされた曲げ加工を容易にする肉薄にされた区分、凹部、パーフォレーション孔または別の手段を含んでいてよい。
【0009】
任意選択的には、コイル巻枠が、基体に半径方向の凸設部として形成されていてよい少なくとも1つの回動防止部であって、射出成形プロセス(または被覆のための別の方法)中にコイル巻枠の回動を例示的な射出成形用金型内での保持によって阻止するための回動防止部を有している。巻付け領域は、軸線方向において片側または両側で少なくとも1つのディスク状の端区分によって画定されていてよい。回動防止部の少なくとも1つの半径方向の凸設部は、少なくとも1つのディスク状の端区分を半径方向で少なくとも0.5mmもしくは少なくとも1mmだけ越えてまたは1.5mmよりも多く越えて延在していてよい。
【0010】
任意選択的には、基体が、少なくとも1つの係止フックを有しており、この係止フックが、基体の開口内に挿入されたポールアセンブリを位置固定して、この挿入されたポールアセンブリの軸線方向の動きを阻止するために形成されている。
【0011】
任意選択的には、基体が、少なくとも1つの空気抜き開口を有しており、この空気抜き開口が、基体の、開口を通してアクセス可能である内側領域を外側領域に接続しており、これによって、ポールアセンブリの挿入時に、基体の内側領域と外側領域との間で圧力補償が達成される。これによって、挿入時に、減衰するエアクッションが阻止されるようになっている。
【0012】
任意選択的には、2つのバスバーが、コイルの線材を導入することができる押合せ可能なそれぞれ1つのスリットを有している。このスリットは、押合せ時にスリット幅を減少させるために形成されていてよい。このとき、導入された線材の切断は、互いに向かい合って位置するストッパによって阻止される。このことは、例えば、スリット幅および/またはスリット長さおよび/または深さを介して達成することもできれば、切断を困難にする縁丸み付けを介して達成することもできる。特に2つのバスバーは、スリットの領域で(両側の)型押し加工によってばり取りされてよく、これによって、コイルへの電気的なコンタクトの形成時のコイル線材の切断が阻止される。
【0013】
任意選択的には、2つのバスバーが、基体への(形状接続的または力接続的な)位置固定を介して基体に対して相対的な軸線方向の変位を阻止するそれぞれ1つの舌片を有している。2つのバスバーは、さらに、例示的な射出成形工程中に射出成形用金型内で射出成形材料を変向させて、コイルに対する電気的なコンタクトを防護するために形成されたそれぞれ1つのバリアを有していてよい。
【0014】
任意選択的には、コンタクト領域が、電気的な接続線路を各々のコンタクト領域に固定するために、電気的な接続線路を溶接、ろう接または圧着の形態で接続するためのそれぞれ1つの面または別の接触接続手段を有している。
【0015】
本発明は、また、誘導式の回転数センサにも関する。この誘導式の回転数センサは、上で定義したコイル巻枠と、基体の巻付け領域に設けられたコイル巻線(コイル)と、基体の開口内に設けられた、磁石とポールコアとを備えたポールアセンブリとを有している。さらに、誘導式の回転数センサは、コイル巻線とポールアセンブリとを備えたコイル巻枠を少なくとも部分的に被覆するプラスチック材料製、特に射出成形材料製の被覆体を有している。
【0016】
任意選択的には、回動防止部が、部分的に被覆体を(半径方向に)越えて突出しているかまたは被覆体の少なくとも外側の表面にまで延在している。回動防止部は、被覆後、被覆体の外側表面における隆起した構造部と見なされる。
【0017】
任意選択的には、被覆体が、1つまたはそれ以上のリブと、このリブが終端する台地状部とを有している。さらに、誘導式のセンサは、少なくとも部分的に被覆体を取り囲むように形成されていて、台地状部を使用して加締め加工部によって被覆体に接合することができる(例えば非導磁性の金属製の)保護スリーブを有していてよい。
【0018】
任意選択的には、誘導式の回転数センサが、コンタクト領域に接続されていて、アキシャル型の回転数センサを形成するために、軸線方向の軸線に対して平行に、またはラジアル型の回転数センサを形成するために、前記軸線方向の軸線に対して垂直に、少なくとも部分的に延在している電気的な接続線路を有している。
【0019】
本発明は、上で定義したようなコイル巻枠用のバスバーを製造するための方法に関する。この方法は、
- (電気的な)コンタクト領域と、コイル巻線用の接続領域と、コンタクト領域と接続領域との間の中間領域とを形成するために、平形金属を打抜き加工するステップと、
- 接続領域にコイル線材用のスリットを形成するステップと、
- 突出した脚部にスリットを備えたU字形の端区分を形成するために、接続領域を曲げ加工するステップと、
- コンタクト領域を平形金属の長手方向を中心として曲げ加工するステップと、
- バスバーをラジアル型の誘導式のセンサに使用する場合には、コンタクト領域の端区分を、平形金属に対して垂直に延びる軸線を中心として再び曲げ加工するステップと
を含んでいる。
【0020】
任意選択的には、この方法は、バリアを形成するために、平形金属の一区分(例えば打抜き加工部)を上方に曲げ加工することおよび/または固定用の舌片を形成するために、側方に突出した区分を上方に曲げ加工することを含んでいてよい。
【0021】
本発明は、誘導式の回転数センサ用のコイル巻枠を製造するための方法に関する。この方法は、
- 軸線方向の軸線を中心としたコイル巻線用の巻付け領域と、軸線方向の軸線に沿ってポールアセンブリを収容するための開口とを有する基体を用意することと、
- 2つのバスバーであって、それぞれ軸線方向の軸線に対して平行に延在していて、巻付け領域に設けられたコイルを電気的な接続線路に接続するために、この電気的な接続線路用のコンタクト領域を有するバスバーを取り付けることと
を含んでいる。
【0022】
任意選択的には、方法が、電気的な接続線路を少なくとも部分的に軸線方向の軸線に対して垂直に案内するために、コンタクト領域を、曲げ加工のために設けられた曲げ加工可能な区分において、軸線方向の軸線に対して垂直に曲げ加工することを含んでいる。
【0023】
当然ながら、本発明は、方法ステップの規定の順序に限定されるものではない。別の実施例では、方法ステップが両方の方法に対して互いに異なる順序で実施されてよい。
【0024】
本発明の実施例は、前述した問題を、アキシャル型のバリエーションの誘導式の回転数センサにも、ラジアル型のバリエーションの誘導式の回転数センサにも使用することができる1つの共通のコイル巻枠によって克服している。さらに、このコイル巻枠に対して2つの同形のバスバーが使用されてよい。両方のバスバーは、ラジアル型の回転数センサの場合、もう一度だけ曲げ加工され、これによって、電気的な接続線路が半径方向に敷設される。これと異なり、従来の回転数センサでは、アキシャル型およびラジアル型のバリエーションに対して互いに異なるコイル巻枠および/または互いに異なるバスバーが使用される。したがって、共通のコイル巻枠を使用することによって、必要となる部材の個数が減じられる。さらに、簡単な製造と組付けとが可能となる。そして、このことは、大幅なコスト削減に繋がる。
【0025】
本実施例は、その上、以下の利点を提供する。
- 回動防止部が、例示的な射出成形プロセス中の望ましくない回動を阻止する。別個の保持部が不要となる。
- 係止フックが、製造プロセス中の磁石もしくはポールコアの動きを確実に阻止することができる。したがって、コイルの巻線に欠陥がある場合に、磁石/ポールコアを容易に再び取り出すことができる。欠陥を伴う製造時の不良品率が最小限に抑えられる。
- 空気抜き通路が、磁石の導入時に、この磁石とポールコアとの間へのエアクッションの形成を阻止し、これによって、迅速な製造、特に自動化された製造が可能となる。
【0026】
使用されるバスバーは、以下の利点を提供する。
- 舌片が、コイル巻枠の基体に対するバスバーの簡単かつ確実な軸線方向の位置固定を可能にする。
- バリア(スポイラ)が、造粒物もしくは射出成形材料を逸らし、これによって、射出成形時の溶接箇所の確実な保護が達成される。
- コイル線材の挟込みが、溶接プロセスまたはろう接プロセスに対する安全かつ確実な保持を提供する。コイル線材の不本意な分断が、間隙ジオメトリによって阻止される。利用される挟持ジオメトリが、線材が挿入されている際にコイル線材にかかる負荷もしくはコイル線材の横断面変化を十分に回避し、したがって、コイルの規定の電気的な接続のために役立つ。
- バスバーの縁部の型押し加工またはばり取りによって、尖鋭な縁部が除去され、これによって、線材がコイルの巻付け領域および溶接領域で確実に保護される。多くの回数の巻付けひいては高いインダクタンスを達成するために、線材は極細であることが多く、これによって、この保護機構が特別な利点を提供する。
【0027】
本発明の実施例は、種々異なる実施例の以下の詳細な説明および添付の図面から一層理解しやすくなっている。しかしながら、これらの実施例は、開示内容を固有の実施形態に限定するように解釈すべきものではなく、単に説明および理解のために役立つにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1A】本発明の実施例によるコイル巻枠を示す図である。
図1B】本発明の実施例によるコイル巻枠を示す図である。
図2A】コイル巻枠に使用されるバスバーの構成および製造を示す図である。
図2B】コイル巻枠に使用されるバスバーの構成および製造を示す図である。
図2C】コイル巻枠に使用されるバスバーの構成および製造を示す図である。
図2D】コイル巻枠に使用されるバスバーの構成および製造を示す図である。
図3】本発明の実施例によるアキシャル型の誘導式の回転数センサを示す図である。
図4A】本発明の別の実施例によるラジアル型の回転数センサ用の被覆体の構成および保護スリーブの取付けを例示的に示す図である。
図4B】本発明の別の実施例によるラジアル型の回転数センサ用の被覆体の構成および保護スリーブの取付けを例示的に示す図である。
図4C】本発明の別の実施例によるラジアル型の回転数センサ用の被覆体の構成および保護スリーブの取付けを例示的に示す図である。
【0029】
図1Aには、誘導式の回転数センサに適している本発明の実施例によるコイル巻枠の横断面図が示してある。図1Bには、このコイル巻枠の正面図が示してある。横断平面A-Aは水平な平面であり、コイル巻枠が、形成されたコイル巻線10と共に示してある。このコイル巻線10は、誘導式の回転数センサのコイルを形成している。
【0030】
コイル巻枠は基体100を有している。そして、この基体100は、軸線方向の軸線Rを中心として巻き付けられるコイル巻線10(図1B参照)用の巻付け領域110を有している。コイル巻枠は、さらに、開口120を有している。この開口120は、軸線方向の軸線Rに沿ってポールアセンブリをそこに挿入するために設けられている。コイル巻枠は、さらに、それぞれ軸線方向の軸線Rに対して平行に延在する2つのバスバー200、つまり、第1のバスバー201と、これとは反対の側に位置して、第2のバスバー202とを有している。
【0031】
さらに、巻付け領域110は、コイル巻線10を巻付け領域110に形成するために、ディスク状の端区分115によって軸線方向で画定される。この端区分115は孔(中心の開口)105を有しており、これによって、ポールコアをコイル巻枠を越えて突出させて、磁場を効果的に案内することができる。
【0032】
さらに、本実施例は複数の回動防止部150を有している(図1B参照)。これらの回動防止部150は、基体100に凸設部として形成されている。この凸設部150は、ディスク状の端区分115を、例えば少なくとも0.1mmだけ半径方向に越えて延在している。これによって、コイル巻枠を、例えば、被覆体を形成するために使用される射出成形用金型内または別の金型内に位置固定することが可能となり、これによって、特に回動が不可能となる。例示的な射出成形用金型内で同時にスペーサとして働くために、基体100の周方向に沿って、例えば少なくとも3つの凸設部150が形成されていてよい。回動防止部150は、種々異なる形態の凸設部を含んでいてよい。例えば、回動防止部150は、(図1Bの画像平面を越えて突出する)ピン状の要素または(図1Bにおいて上向きに延在する)矢状の要素として形成されていてよい。この矢状の要素は、のちに、これから形成される被覆体のリブの一部を成すことができる。
【0033】
基体100は、本実施例では、さらに、係止フック130を有している。この係止フック130は、挿入されたポールアセンブリを開口120内に軸線方向で保持するために形成されている。さらに、基体100には、開口140が設けられている。この開口140は、基体100の内側領域と外側領域との間の圧力補償によって開口120内へのポールアセンブリの挿入を可能にするために役立ち、これによって、ポールアセンブリを開口120内に容易かつスムーズに導入することができる。
【0034】
2つのバスバー200は、(図1A図1Bには認めることができない)電気的な接続線路を使用して巻付け領域110でのコイル10への電気的な接触接続のために働く。各コンタクト領域220が、曲げ加工可能な区分230を有している。この曲げ加工可能な区分230によって、コンタクト領域220を少なくとも部分的に軸線方向の軸線Rに対して垂直(図1Aにおいて画像平面に対して手前方向または奥行き方向)に曲げ加工することが可能となり、これによって、アキシャル型またはラジアル型の回転数センサが選択的に可能となる。コンタクト領域220が曲げ加工されないかまたはせいぜい軸線方向の軸線Rに向かって曲げ加工される場合には、図示のコイル巻枠をアキシャル型の回転数センサに使用することができる。巻付け領域110に設けられた巻線10の線材端部12は、接続範囲15において、各コンタクト領域220と反対の側でそれぞれ1つのバスバー200に接続される。
【0035】
さらに、本実施例では、各バスバー200に舌片240が形成されている。この舌片240は、バスバー200を軸線方向で位置固定するために働く。舌片240は、例えば、基体100に設けられた対応する凹設部内に係合し、これによって、バスバー200の変位が阻止される。
【0036】
図2A図2Dには、バスバー200の更なる詳細が示してある。図2Aには、バスバー200が立体図で示してあり、図2Bには、横断面図で示してあり、図2Cには、平面図で示してあり、図2Dには、バスバー200が、それぞれ異なる区分を曲げ加工する前の平形金属として示してある。
【0037】
バスバー200は、特に互いに同形に形成されていてよく、基体100の互いに反対の側に配置されるにすぎない。バスバー200は、一方の側にコイル線材12用の接続領域210を有していて、反対の側にコンタクト領域220を有している。両者、つまり、接続領域210とコンタクト領域220とは中間区分270によって互いに結合されている。コンタクト領域220では、バスバーが主表面に対して垂直に折り曲げられており、これによって、電気的な接続線路への接触接続用の面が形成されている。
【0038】
コンタクト領域220は、少なくとも1つの曲げ加工区分230を有している。この曲げ加工区分230によって、曲げ加工が容易になり、これによって、バスバー200を任意選択的な曲げ加工によってアキシャル型およびラジアル型の回転数センサに使用することができる。コイル線材12用の接続領域210はU字形に曲げ加工されていて、突出した脚部にスリット260を有しており、これによって、このスリット260内にコイル10の少なくとも1つの線材12が導入される。実際、コイル10と、コイル線材12へのバスバー210の接続部との間の接続範囲15は複数回撚られ、これによって、バスバー200へのより安定した組付けが保証される。このことは、センサへの射出成形時に特に有利な影響を与える。
【0039】
図2Aおよび図2Bには、さらに、バリア状に延在する区分250が示してある。この区分250は、射出成形プロセス時に接続領域210を保護するために適している。図1に認めることができるように、このバリア250は、半径方向外向きに延在しており、これによって、例示的な射出成形用金型内へのコイル巻枠の挿入時に、相応の射出成形材料がバリア250を取り囲むように案内され、これによって、スリット260内のコイル線材12が、射出成形材料に直にさらされるのではなく、変向によって初めて射出成形材料に接触させられる。さらに、舌片240は、バスバー200の、鉛直上向きに曲げ加工された区分として製作されている。また、コンタクト領域220も鉛直上向き(軸線方向の軸線Rから離れる方向、図1A参照)に延在している。
【0040】
バスバー200は、例えば、図2Dに認めることができるように、まず、平形金属を打抜き加工するように製造されてよい。スリット260は、相応に切抜き加工またはフライス加工されてよい。この平形金属を用意した後、コンタクト領域220が、鉛直上向きに曲げ加工されてよい。また、中間区分270に設けられた舌片240も鉛直上向きに曲げ加工され、接続領域210はU字形に曲げ加工される。これによって、図2Bに認めることができるようなバスバー200が得られる。コンタクト領域220における曲げ加工は、1つには、軸線方向の軸線Rに沿ったバスバー200の曲げ加工を容易にするための切込み232が設けられていることによって容易になる。もう1つには、接続領域210に向かっての曲げ加工を容易にするための曲げ加工可能な区分230が形成されている。この曲げ加工可能な区分230では、例えば、バスバー200の横断面が、側方の材料切欠きによって相応に減じられており、これによって、規定された曲げ加工が達成される。しかしながら、曲げ加工可能な区分230は、所望の線に沿ったコントロールされた曲げ加工を容易にするより肉薄の材料、凹部、パーフォレーション孔または別の手段によって形成されていてもよい。この曲げ加工は、バスバーを(ラジアル型のセンサであろうと、アキシャル型のセンサであろうと)使用分野にフレキシブルに適合させるために役立つ。
【0041】
さらに、コンタクト領域220は、これに電気的な接続線路30を溶接、ろう接または別の形態で固定するための面を形成している。また、接続線路30をコンタクト領域に圧着することも可能である。コイル線材12は、スリット260内への挿入後に同じく溶接またはろう接されてもよい。
【0042】
図3には、本発明の実施例による誘導式の回転数センサが示してある。この誘導式の回転数センサでは、図1Aもしくは図1Bに示したようなコイル巻枠が、被覆体300とスリーブ400とによって取り囲まれている。図示の実施例では、軸線方向に案内された電気的な接続線路30をコンタクト領域220に接続するために、このコンタクト領域220が、軸線方向の軸線Rに向けられるように曲げ加工されている(Y字形の接触接続)。この曲げ加工のために、バスバー200に凹部232が使用されてよい(図2Cおよび図2D参照)。Y字形の接触接続のほかに、接続線路30をコンタクト領域220に向かってU字形に案内することも可能であり、これによって、コンタクト領域220に設けられたコンタクト面が互いに平行に位置している(図4Aの下方も参照のこと)。
【0043】
さらに、図3には、ポールアセンブリ20,25が示してある。このポールアセンブリ20,25は、磁石20とポールコア25とを含んでいる。このポールコア25は、コイル10の内部に別体の区分として配置されていて、ディスク状の端区分115に設けられた孔105を突き抜けている。これによって、磁力線を有効に案内するために、保護スリーブ400との可能な限り直接的な接触が達成される。この箇所には、被覆体300はなくてよい。磁石20は別体の物体として、ポールコア25の後に開口120内に挿入されている。ポールコア25の挿入後には、孔105が閉鎖されているので、側方の開口140(例えば、図1Aに認めることができるようなスリット)によって、磁石20の挿入が容易になる。なぜならば、開口140が、圧力補償を介してエアクッションを阻止するからである。
【0044】
図3には、さらに、バリア250が、スリット260を有する接続領域210(図2A参照)を射出成形材料に対して有効に防護していることが示してある。金属スリーブ400は、例えば加締め加工部410を介して被覆体300に固定されている。この被覆体300と保護スリーブ400との間には、この保護スリーブ400の内側領域と外側領域との間の確実な封止を確保する任意選択的なOリング450が形成されている。
【0045】
図4A図4Cには、本発明の実施例によるラジアル型の誘導式の回転数センサが示してある。この誘導式の回転数センサは、図4Aには、被覆体300およびスリーブ400なしで示してある。この被覆体300およびスリーブ400は、図4Bおよび図4Cに認めることができる。ラジアル型のバージョンの回転数センサでは、コンタクト領域220の端区分だけが付加的に折り曲げられ、これによって、半径方向への接続線路30との接触接続が可能となる。
【0046】
図示のラジアル型の回転数センサでは、コンタクト領域220が、軸線方向の軸線Rから垂直に離れる方向に曲げ加工され(図4A参照)、これによって、電気的な接続線路30が、軸線方向の軸線Rから半径方向に離れるように向けられる。このために、曲げ加工可能な区分230を使用することができる(図2B参照)。接続線路30は、この実施例では、コンタクト領域220に向かってU字形に案内されており、これによって、コンタクト領域220に設けられたコンタクト面が互いに平行に位置している。しかしながら、図3においてアキシャル型のセンサに対して認めることができるように、Y字形の接触接続が選択されてもよい。
【0047】
互いに直交するように形成された2つの曲げ加工区分230,232が存在することによって、コンタクト領域220を任意の方向に向ける、つまり、両方のコンタクト領域220を平行からV字形またはU字形に配置することが可能となる。したがって、フレキシブルな電気的な接触が可能となり、接続線路30をほぼ任意に敷設することができる。
【0048】
図4Aには、コイル巻枠が、コイル10ならびに挿入されたポールコア25および磁石20と一緒に示してある。このポールコア25と磁石20とは、係止フック130によって軸線方向で保持される。図4Bには、被覆体300を形成した結果が示してあり、図4Cには、被せられた保護スリーブ400が示してある。これらのステップは、一緒に同じ形式で実施されてよい。このために使用される例示的な射出成形プロセスでは、図4Aに示したコイル巻枠を、射出成形プロセスのために使用される金型内に位置固定するために、複数の回動防止部150が使用されてよい。
【0049】
係止フック130による磁石20およびポールコア25の位置固定は、製造欠陥がある場合に磁石20もしくはポールコア25を再び取り出すことができ、これによって、製造における不良品率を最小限に抑えるという利点を提供する。ポールコア25は、例えば、後作業を必要としない完成部材であってよい。
【0050】
図4Bには、保護スリーブ400を被せる前のラジアル型の誘導式のセンサが示してある。被覆体300は、外側の表面に複数のリブ330を形成しているように構成されている。回動防止部150は、例えば矢状の凸設部として形成されていてよく(図4Aでは、鉛直上向きの回動防止部150)、被覆後、リブ330の一部になってよい。このために、回動防止部150は、金型に設けられた溝内に係合し、これによって、相対的な回動を阻止する。リブ330は、例えば台地状部340で終端している。この台地状部340は、保護スリーブ400を加締め加工部410を介して被覆体300に結合するために使用されてよい。
【0051】
別の回動防止部150は、例えばピンとして形成されていてよい(図4Aでは、図面平面から突出するような回動防止部150)。このピンは、被覆体300の少なくとも表面にまで(または表面を僅かに越えて)延在している。任意選択的には、図4Bに示したように、被覆体が溝371を形成するように、少なくとも1つの回動防止部を形成することも可能である。
【0052】
図4Cには、ラジアル型の誘導式のセンサが示してある。この誘導式のセンサでは、保護スリーブ400が部分的に被覆体300を取り囲むように形成されている。保護スリーブ400は、すでに述べたように、台地状部340を使用して少なくとも1つの加締め加工部410によって被覆体300に接合されている。さらに、リブ330は、スリーブ緊締を実現する(つまり、遊びなしのスリーブ400の不動の保持を達成する)ように成形されている。
【0053】
従来の回転数センサでは、回動防止が、ポールコアの端区分を介して行われる。この端区分は、射出成形用金型に挟み込まれ、次いで、分離されなければならない。この作業ステップは、本発明の実施例では省略される。なぜならば、射出成形用金型の内部でのコイル巻枠の位置固定が、複数の回動防止部150を介して確実に保証されるからである。これらの回動防止部150は、その上、後加工される必要がない。なぜならば、回動防止部150が、スリーブ緊締のために使用されるリブ330の一部になっているからである。
【0054】
明細書、特許請求の範囲および図面に開示した本発明の特徴は、個別にも、任意に組み合わせても、本発明を実現するために重要となる。
【符号の説明】
【0055】
10 コイル/コイル巻線
12 コイルの線材
15 コイルとバスバーとの間の接続範囲
20 磁石
25 ポールコア
20+25 ポールアセンブリ
30 電気的な接続線路
100 基体
105 端区分に設けられた孔/開口
110 巻付け領域
115 ディスク状の端区分
120 開口
130 係止フック
140 空気抜き開口
150 回動防止部
200 バスバー
210 接続領域
220 コンタクト領域
230 曲げ加工可能な区分
240 舌片
250 バリア
260 スリット
262 ストッパ
270 中間領域
300 被覆体
330 リブ
340 台地状部
400 保護スリーブ/金属スリーブ
410 加締め加工部
R 軸線方向の軸線
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4A
図4B
図4C