IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コナミデジタルエンタテインメントの特許一覧

<>
  • 特許-ゲームシステム 図1
  • 特許-ゲームシステム 図2
  • 特許-ゲームシステム 図3
  • 特許-ゲームシステム 図4
  • 特許-ゲームシステム 図5
  • 特許-ゲームシステム 図6
  • 特許-ゲームシステム 図7
  • 特許-ゲームシステム 図8
  • 特許-ゲームシステム 図9
  • 特許-ゲームシステム 図10
  • 特許-ゲームシステム 図11
  • 特許-ゲームシステム 図12
  • 特許-ゲームシステム 図13
  • 特許-ゲームシステム 図14
  • 特許-ゲームシステム 図15
  • 特許-ゲームシステム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】ゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/5372 20140101AFI20221019BHJP
   A63F 13/87 20140101ALI20221019BHJP
   A63F 13/42 20140101ALN20221019BHJP
【FI】
A63F13/5372
A63F13/87
A63F13/42
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018233255
(22)【出願日】2018-12-13
(62)【分割の表示】P 2017177170の分割
【原出願日】2017-09-14
(65)【公開番号】P2019051391
(43)【公開日】2019-04-04
【審査請求日】2020-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100125689
【弁理士】
【氏名又は名称】大林 章
(74)【代理人】
【識別番号】100128598
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 聖一
(74)【代理人】
【識別番号】100121108
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 太朗
(72)【発明者】
【氏名】堤崎 陽太
(72)【発明者】
【氏名】海稲 有司
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-087857(JP,A)
【文献】特開2010-142404(JP,A)
【文献】特開2011-053777(JP,A)
【文献】特開2012-249930(JP,A)
【文献】地球防衛軍4.1 THE SHADOW OF NEW DESPAIR,週刊ファミ通 No.1373,株式会社KADOKAWA,2015年03月26日,第30巻 第15号 通巻1373号,p.66~69
【文献】GRAVITY DAZE 2 オンラインマニュアル(Way Back Machine)[online],2017年01月25日,https://web.archive.org/web/20170125120042/http://playstation-doc.net/j/gravitydaze2/screen.html,[2021年 7月 8日検索]
【文献】「攻殻機動隊 S.A.C. ONLINE」兵装システム実装やスキル仕様変更などを含む大型アップデート“2nd DIVE”実施!,ファミ通.com[online],2017年06月14日,インターネット<URL:https://www.famitsu.com/news/201706/14135459.html>,[2022年 2月24日検索]
【文献】[Lv1] 8.エモートで気持ちを伝えてみよう,Fellowship[online],2017年08月02日,https://fellowship.amebaownd.com/posts/2204877/,[2021年 7月 8日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のゲーム装置と通信可能な第2のゲーム装置とを含むゲームシステムであって、
前記第1のゲーム装置は、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザの操作に応じた仮想空間内の指示方向に基づいて、
前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、を特定する特定部と、
前記特定部による特定結果に応じた前記仮想空間内の位置を表す位置指定画像の、
前記第1のゲーム装置の第1の表示部への表示を可能とするための第1情報を生成する生成部と、
を備え、
前記第1情報は、
前記第2のゲーム装置が、
前記仮想空間を表す前記第1の表示部の表示画像内の前記ゲーム要素の位置に対応する、
前記第2のゲーム装置に備えられた第2の表示部の表示画像内の位置に、
前記位置指定画像を表示させるための情報であり、
前記第2のゲーム装置は、
前記第1のゲーム装置との通信により得られた前記第1情報に基づく前記位置指定画像により表される前記仮想空間内の位置と、前記第2のゲーム装置を操作するユーザの操作対象であるゲーム要素が前記仮想空間内において存在する位置との距離を表示させるための情報を、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタと、前記第2のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタとが、同一のチームIDを有する場合には、前記位置指定画像とともに前記第2の表示部に表示させ、前記第1情報を生成した時刻から所定時間経過後に消滅させ、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタと、前記第2のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタとが、異なるチームIDを有する場合には、前記位置指定画像とともに前記第2の表示部に表示させない、
ことを特徴とする、ゲームシステム。
【請求項2】
第1のゲーム装置と通信可能な第2のゲーム装置とを含むゲームシステムであって、
前記第1のゲーム装置は、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザの操作に応じた仮想空間内の指示方向に基づいて、
前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、を特定する特定部と、
前記特定部による特定結果に応じた前記仮想空間内の位置を表す位置指定画像の、
前記第1のゲーム装置の第1の表示部への表示を可能とするための第1情報を生成する生成部と、
前記仮想空間において生じたイベントに係る履歴の、
前記第1のゲーム装置の前記第1の表示部への表示を可能とするための第4情報を生成する履歴管理部と、
を備え、
前記第1情報は、
前記第2のゲーム装置が、
前記仮想空間を表す前記第1の表示部の表示画像内の前記ゲーム要素の位置に対応する、
前記第2のゲーム装置に備えられた第2の表示部の表示画像内の位置に、
前記位置指定画像を表示させるための情報であり、
前記第4情報は、
前記第2のゲーム装置の前記第2の表示部に前記仮想空間において生じた前記イベントに係る履歴を表示させるための情報であり、
前記イベントには、
前記特定部による、前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、の特定が含まれる、ゲームシステムであって、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタと、前記第2のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタとが、同一のチームIDを有する場合には、前記第1情報および前記第4情報を前記第2の表示部に表示させ、前記第1情報を生成した時刻から所定時間経過後に消滅させ、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタと、前記第2のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタとが、異なるチームIDを有する場合には、前記第1情報および前記第4情報を前記第2の表示部に表示させない、
ことを特徴とする、ゲームシステム。
【請求項3】
第1のゲーム装置と通信可能な第2のゲーム装置とを含むゲームシステムであって、
前記第1のゲーム装置は、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザの操作に応じた仮想空間内の指示方向に基づいて、
前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、を特定する特定部と、
前記特定部による特定結果に応じた前記仮想空間内の位置を表す位置指定画像の、
前記第1のゲーム装置の第1の表示部への表示を可能とするための第1情報を生成する生成部と、
を備え、
前記第1情報は、
前記第2のゲーム装置が、
前記仮想空間を表す前記第1の表示部の表示画像内の前記ゲーム要素の位置に対応する、
前記第2のゲーム装置に備えられた第2の表示部の、仮想空間を表す画像とは別の、前記仮想空間を表す地図を表示させる画像内の位置に、
前記位置指定画像を表示させるための情報である、ゲームシステムであって、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタと、前記第2のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタとが、同一のチームIDを有する場合には、前記第1情報を前記第2の表示部に表示させ、前記第1情報を生成した時刻から所定時間経過後に消滅させ、
前記第1のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタと、前記第2のゲーム装置を操作するユーザが操作するゲームキャラクタとが、異なるチームIDを有する場合には、前記第1情報を前記第2の表示部に表示させない、
ことを特徴とする、ゲームシステム。
【請求項4】
前記特定部は、
前記仮想空間において、
前記指示方向に延在する直線と交差するゲーム要素、または、前記直線と交差するゲーム要素の位置、を特定する、
ことを特徴とする、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記第2の表示部に前記仮想空間を表す画像を表示させ、
前記直線の一部または全部を表す直線画像を、前記第2の表示部に表示させた前記仮想空間を表す画像内に表示させる表示制御部と、
を更に備え、
前記表示制御部は、
仮想カメラから見た前記仮想空間を表す画像を、前記第2の表示部に表示させ、
前記直線は、
前記仮想カメラと交差する、
ことを特徴とする、請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記第1のゲーム装置を操作するユーザの操作に基づいて、
前記ゲーム要素と関連付けられた指定メッセージの入力を受け付ける入力受付部、
を更に備え、
前記生成部は、
前記第2の表示部への前記指定メッセージに応じた表示を可能とするための第2情報を生成する、
ことを特徴とする、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置のプログラム、及び、ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザの各々が仮想空間内のプレイヤキャラクタを操作するゲームにおいて、チャット等のメッセージ交換手段によりユーザ間でコミュニケーションを図ること、を可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-016146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数のユーザの各々が仮想空間内のプレイヤキャラクタを操作するゲームにおいて、一のユーザから他のユーザに対して、例えば、仮想空間内に存在する敵キャラクタの位置、または、仮想空間内でプレイヤキャラクタが防衛すべき拠点の位置等、仮想空間内の位置に関する情報を伝達する必要が生じることがある。しかし、位置を文字列(メッセージ)で正確に表現することは難しいため、従来のチャット等のメッセージ交換手段では、一のユーザから他のユーザに対して伝達される情報の示す位置が、一のユーザの意図する位置とは異なる不正確な位置となることがあった。
【0005】
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、複数のユーザの各々がゲーム空間内のプレイヤキャラクタを操作するゲームにおいて、従来と比べて、仮想空間内の位置の正確な伝達を可能とする技術の提供を、解決課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明の一態様に係るゲーム装置のプログラムは、プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、ユーザの操作に応じた仮想空間内の指示方向に基づいて、前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、を特定する特定部と、前記特定部による特定結果に応じた前記仮想空間内の位置を表す位置指定画像の、表示部への表示を可能とするための第1情報を生成する生成部と、して機能させる、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係るゲームシステム1の概要の一例を示す説明図である。
図2】ゲーム装置10の構成の一例を示すブロック図である。
図3】プレイヤキャラクタ情報テーブルTBL1のデータ構成の一例を示す図である。
図4】ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2のデータ構成の一例を示す図である。
図5】ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3のデータ構成の一例を示す図である。
図6】マーカ情報管理テーブルTBL6のデータ構成の一例を示す図である。
図7】候補メッセージ情報テーブルTBL7のデータ構成の一例を示す図である。
図8】ゲーム装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図9】フィールド画面GF-1の一例を示す説明図である。
図10】レーザ光線Lsの一例を示す説明図である。
図11】フィールド画面GF-1の一例を示す説明図である。
図12】フィールド画面GF-2の一例を示す説明図である。
図13】ゲーム装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
図14】変形例3に係るフィールド画面GF-1の一例を示す説明図である。
図15】変形例7に係るゲームシステム1Aの概要を示す説明図である。
図16】変形例7に係るサーバ装置50Aの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0009】
[A.実施形態]
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0010】
[1.ゲームシステムの概要]
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の概要を説明するための説明図である。以下、図1を参照しつつ、ゲームシステム1の概要について説明する。
【0011】
図1に例示するように、ゲームシステム1は、所定のゲームを実行可能な複数のゲーム装置10-1~10-Mと、当該複数のゲーム装置10-1~10-Mに対応して設けられた複数の表示装置30-1~30-Mと、を備える(Mは1以上の自然数)。以下では、複数のゲーム装置10-1~10-Mのうち、m番目のゲーム装置10を、ゲーム装置10-mと称する場合がある(mは、1≦m≦Mを満たす自然数)。同様に、複数の表示装置30-1~30-Mのうち、m番目の表示装置30を、表示装置30-mと称する場合がある。
【0012】
本実施形態では、ゲーム装置10が家庭用のゲーム機器である場合を一例として想定する。但し、ゲーム装置10としては、任意の情報処理装置を採用しうる。例えば、ゲーム装置10は、店舗や遊戯施設等に設置された業務用のゲーム機器であってもよいし、携帯電話若しくはスマートフォン等のモバイル機器であってもよいし、また、パーソナルコンピュータ等の端末型の情報機器であってもよい。
【0013】
ゲーム装置10-mは、当該ゲーム装置10-mに対応して設けられた表示装置30-mと通信可能である。そして、ゲーム装置10-mは、ゲーム装置10-mにおいて実行されている所定のゲームに関する画像を、当該ゲーム装置10-mに対応して設けられた表示装置30-mが具備する表示部31-mに表示させることができる。
【0014】
複数のゲーム装置10-1~10-Mのうち一のゲーム装置10、例えば、ゲーム装置10-1は、ネットワークNWを介して、他のゲーム装置10、例えば、ゲーム装置10-2と通信可能である。具体的には、ゲーム装置10-1は、ゲーム装置10-2に対して、ゲーム装置10-1で実行されている所定のゲームに関する情報を送信する。また、ゲーム装置10-2は、ゲーム装置10-1に対して、ゲーム装置10-2で実行されている所定のゲームに関する情報を送信する。このため、各ゲーム装置10-mで実行されている所定のゲームに関する情報を、複数のゲーム装置10-1~10-Mの間で共有させることができる。これにより、ゲーム装置10-1のユーザU1と、ゲーム装置10-2のユーザU2とは、所定のゲームにおいて互いに協力しつつミッションをクリアしたり、または、所定のゲームにおいて対戦したりすることが可能である。本実施形態では、ゲーム装置10-1のユーザU1と、ゲーム装置10-2のユーザU2とが、所定のゲームにおいて互いに協力しつつミッションのクリアを目指す場合を想定する。
【0015】
なお、本実施形態では、一例として、ゲーム装置10同士がネットワークNWを介して通信しつつ所定のゲームを実行する場合を例示するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、各ゲーム装置10は、他のゲーム装置10と通信することなく、単独で所定のゲームを実行してもよい。この場合、各ゲーム装置10のユーザUは、単独で所定のゲームをプレイすることが可能であってもよい。
また、本実施形態では、一例として、各ゲーム装置10が単一のユーザUにより操作される場合を想定するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、複数のユーザUが単一のゲーム装置10を操作することで、当該単一のゲーム装置10を操作する複数のユーザUが互いに協力しつつ(または対戦しつつ)、所定のゲームをプレイすることが可能であってもよい。
【0016】
また、本実施形態において、ゲーム装置10で実行される所定のゲームとは、例えば、ゲーム装置10のユーザUが、ゲーム装置10を操作して、ゲーム装置10のユーザUの操作対象であるプレイヤキャラクタを、所定のゲームにおける仮想的なフィールドFd(「仮想空間」の一例)内で動作させることで、所定のゲームにおいて予め設定された所定のミッションの達成を目指すゲームである。
本実施形態では、一例として、ゲーム装置10-1のユーザU1が操作するプレイヤキャラクタと、ゲーム装置10-2のユーザU2が操作するプレイヤキャラクタとが協力しつつ、所定のミッションの達成を目指す場合を想定する。以下では、説明の便宜上、ユーザU1が操作するプレイヤキャラクタを、プレイヤキャラクタCPと称し、ユーザU2が操作するプレイヤキャラクタを、仲間キャラクタCFと称する場合がある。
なお、本実施形態では、一例として、フィールドFdが、3次元の空間である場合を想定する。但し、フィールドFdは、2次元の空間であっても良い。
【0017】
また、本実施形態では、一例として、所定のミッションが、フィールドFd内に存在する敵キャラクタCEから、フィールドFd内に設けられた基地を防衛する任務である場合を想定する。但し、所定のミッションは、例えば、フィールドFdに存在する敵キャラクタCEを倒すこと、フィールドFdにおいて所定のアイテムを獲得すること、フィールドFdに存在する所定の味方キャラクタを救出すること、ゲーム装置10のユーザUによる所定のゲームのプレイ時間が所定の時間に達すること、または、ゲーム装置10のユーザUが所定のゲームにおいて獲得した得点が所定の値に達すること、等であってもよい。
なお、以下では、プレイヤキャラクタCP及び仲間キャラクタCFを含むプレイヤキャラクタと、敵キャラクタCEとを、ゲームキャラクタCGと総称する場合がある。
【0018】
また、本実施形態に係る所定のゲームでは、各ユーザUが、フィールドFd内に存在するゲーム要素、または、フィールドFd内に存在するゲーム要素の一部分に対して、レーザ光線Lsを照射し、当該レーザ光線Lsが照射された対象に対応してマーカMKを付与することができる。以下では、マーカMKが付与される対象となるゲーム要素、及び、マーカMKが付与される対象となるゲーム要素の一部分の位置を、「マーカ付与対象」と総称する。
そして、一のユーザUが、マーカ付与対象に対して、マーカMKを付与した場合、他のユーザUが操作するゲーム装置10に対応する表示部31において、当該マーカMKを表すマーカ画像GMKが表示される。このため、一のユーザUがマーカ付与対象に対してマーカMKを付与した場合、他のユーザUは、当該マーカ付与対象を、表示部31において確認することができる。すなわち、他のユーザUは、一のユーザUがマーカ付与対象に対してマーカMKを付与した旨を知ることが可能となり、また、マーカMKが付与されたマーカ付与対象のフィールドFdにおける位置を知ることが可能となる。なお、マーカ画像GMKは、マーカ付与対象のフィールドFdにおける位置を表す「位置指定画像」の一例である。
【0019】
なお、本実施形態において、ゲーム要素とは、フィールドFdに存在するゲームキャラクタCGと、フィールドFdに存在するゲームオブジェクトObと、フィールドFdを構成する環境Evと、を含む概念である。
ここで、ゲームオブジェクトObとは、フィールドFd内に存在する仮想的な物体である。ゲームオブジェクトObとしては、例えば、フィールドFd内に存在する基地及び住居等の建造物、フィールドFd内に存在する武器及び防具等のアイテム、並びに、フィールドFd内を移動可能な自動車及び飛行機等の乗り物、等を例示することができる。
また、環境Evとは、フィールドFdを構成する構成物(以下、「環境構成物」と称する)の集合体である。フィールドFdを構成する環境構成物としては、フィールドFd内に存在する地面、山、草、木、岩、及び、雲、等を例示することができる。
【0020】
また、本実施形態に係る所定のゲームにおいて、各ユーザUは、マーカ付与対象に対してマーカMKを付与する際に、当該マーカMKに関連するメッセージMS(「指定メッセージ」の一例)を入力することができる。そして、一のユーザUが、メッセージMSを入力した場合、他のユーザUが操作するゲーム装置10に対応する表示部31において、当該メッセージMSを表すメッセージ画像GMSが表示される。
【0021】
[2.ゲーム装置の構成]
以下、図2乃至図8を参照しつつ、ゲーム装置10の構成について説明する。
【0022】
図2は、ゲーム装置10の構成の一例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、ゲーム装置10は、ゲーム装置10の各部を制御する制御部110と、各種情報を記憶する記憶部120と、表示装置30及び他のゲーム装置10等の外部装置との間の通信を実行するための通信部130と、ゲーム装置10のユーザUによる操作を受け付けるための操作部140と、光ディスク等の記録媒体から情報を読み込むための情報読込部150と、を備える。
【0023】
制御部110は、ゲーム制御部111と、操作受付部112(「入力受付部」の一例)と、情報共有制御部113と、表示制御部114と、マーカ付与対象特定部115(「特定部」の一例)と、マーカ情報生成部116(「生成部」の一例)と、を備える。
このうち、ゲーム制御部111は、ゲーム装置10において実行される所定のゲームの進行を制御する。例えば、ゲーム制御部111は、所定のゲームに係るフィールドFdにおいて、プレイヤキャラクタ及び敵キャラクタCEを含むゲームキャラクタCGを動作させる。
また、操作受付部112は、ゲーム装置10のユーザUが操作部140を操作した場合に、当該操作により入力された操作内容を受け付ける。なお、本実施形態において、ユーザUは、操作部140を操作することで、フィールドFd内においてレーザ光線Lsが進行する方向VL(「指示方向」の一例)を、指示することができる。
また、情報共有制御部113は、ユーザUの操作するゲーム装置10と他のユーザUが操作する他のゲーム装置10とが通信しつつ、共同で所定のゲームを実行する場合に、通信部130を介して、他のゲーム装置10から所定のゲームに関する情報を取得し、また、通信部130を介して、他のゲーム装置10に対して所定のゲームに関する情報を供給する。なお、以下では、所定のゲームを実行する一のゲーム装置10と、他のゲーム装置10との間で共有される情報を、「共有情報」と称する場合がある。
また、表示制御部114は、所定のゲームに関する画像を、ゲーム装置10に対応する表示装置30に設けられた表示部31に表示させる。
また、マーカ付与対象特定部115は、ユーザUによる操作部140の操作に応じて指示された、フィールドFd内のレーザ光線Lsの方向VLに基づいて、マーカ付与対象を特定する。
また、マーカ情報生成部116は、マーカ付与対象特定部115により特定されたマーカ付与対象に対して付与されるマーカMKに関連した情報(以下、「マーカ情報」と称する)を生成する。
【0024】
記憶部120は、プレイヤキャラクタ情報テーブルTBL1と、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2と、ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3と、敵キャラクタ情報テーブルTBL4と、環境情報テーブルTBL5と、マーカ情報管理テーブルTBL6と、候補メッセージ情報テーブルTBL7と、ログ管理テーブルTBL8と、ゲーム装置10の制御プログラムPRGと、を記憶している。
【0025】
図3は、プレイヤキャラクタ情報テーブルTBL1のデータ構成の一例を示す図である。
図3に例示するように、プレイヤキャラクタ情報テーブルTBL1は、例えば、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1のユーザIDと、プレイヤキャラクタCPのゲームキャラクタIDと、プレイヤキャラクタCPのスキルの高さの程度を示すスキルレベルと、プレイヤキャラクタCPの体力(ヒットポイント)の最大値である最大ヒットポイントと、プレイヤキャラクタCPの攻撃力及び防御力と、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1を表すユーザ画像Guaを示すユーザ画像情報と、を含む、プレイヤキャラクタ情報を記憶している。
ここで、ユーザIDとは、所定のゲームに参加する全てのユーザUの中から、各ユーザUを識別するための情報である。
また、ゲームキャラクタIDとは、所定のゲームに登場する可能性のある全てのゲームキャラクタCGの中から、各ゲームキャラクタCGを識別するための情報である。
【0026】
図4は、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2のデータ構成の一例を示す図である。
図4に例示するように、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2は、所定のゲームに登場する可能性のある全てのゲームキャラクタCGと1対1に対応する、1または複数のレコードを有する。ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2の各レコードは、各ゲームキャラクタCGのゲームキャラクタIDと、当該ゲームキャラクタCGのゲームキャラクタ管理情報と、を記憶している。
ここで、ゲームキャラクタ管理情報とは、例えば、各ゲームキャラクタCGを操作するユーザUのユーザIDと、各ゲームキャラクタCGが属するチームを表すチームIDと、各ゲームキャラクタCGのキャラクタ種別IDと、各ゲームキャラクタCGのマーカ付与対象としての特性を示すマーカ付与対象特性情報と、各ゲームキャラクタCGのフィールドFdにおける位置と、各ゲームキャラクタCGがフィールドFdにおいて向いている方向(向き)と、各ゲームキャラクタCGに残された体力である残存ヒットポイントと、各ゲームキャラクタCGの動作の内容を示す動作情報と、を含む情報である。
このうち、チームIDとは、所定のゲームに登場する複数のゲームキャラクタCGが複数のチームに分かれて対戦を行う場合に、当該複数のチームの中から、各ゲームキャラクタCGの属するチームを識別するための情報である。
また、キャラクタ種別IDとは、所定のゲームに登場する可能性のある全ての種類のゲームキャラクタCGの中から、各ゲームキャラクタCGの種類を識別するための情報である。
また、マーカ付与対象特性情報とは、ゲーム要素(またはその部分)のマーカ付与対象としての特性を示す情報である。以下では、一例として、プレイヤキャラクタCPと同一のチームIDを有する仲間キャラクタCFがマーカ付与対象の場合、当該マーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報が「1」を示し、プレイヤキャラクタCPとは異なるチームIDを有する敵キャラクタCEがマーカ付与対象の場合、当該マーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報が「2」を示し、フィールドFd内に固定されているゲームオブジェクトObがマーカ付与対象の場合、当該マーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報が「3」を示し、フィールドFd内を移動可能なゲームオブジェクトObがマーカ付与対象の場合、当該マーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報が「4」を示し、フィールドFdを構成する環境Evの一部分の位置がマーカ付与対象の場合、当該マーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報が「5」を示す場合を想定する。
なお、ユーザIDには、ゲームキャラクタCGが、ユーザUの操作対象ではないノンプレイヤキャラクタである場合、「Null値」が設定される。
【0027】
図5は、ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3のデータ構成の一例を示す図である。
図5に例示するように、ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3は、所定のゲームに登場する可能性のある全てのゲームオブジェクトObと1対1に対応する、1または複数のレコードを有する。ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3の各レコードは、各ゲームオブジェクトObのゲームオブジェクトIDと、当該ゲームオブジェクトObのゲームオブジェクト管理情報と、を記憶している。
ここで、ゲームオブジェクトIDとは、所定のゲームに登場する可能性のある全てのゲームオブジェクトObの中から、各ゲームオブジェクトObを識別するための情報である。
また、ゲームオブジェクト管理情報とは、例えば、各ゲームオブジェクトObのゲームオブジェクト種別IDと、各ゲームオブジェクトObの名称と、各ゲームオブジェクトObのフィールドFd内における移動の可否を示す移動可否情報と、各ゲームオブジェクトObのマーカ付与対象特性情報と、各ゲームオブジェクトObのフィールドFdにおける位置と、を含む情報である。ここで、ゲームオブジェクト種別IDとは、所定のゲームに登場する可能性のある全ての種類のゲームオブジェクトObの中から、各ゲームオブジェクトObの種類を識別するための情報である。
【0028】
敵キャラクタ情報テーブルTBL4は、所定のゲームにおいて登場する可能性のある敵キャラクタCEに関する情報である、敵キャラクタ情報を記憶している。ここで、敵キャラクタ情報とは、例えば、敵キャラクタCEの最大ヒットポイント、攻撃力、及び、防御力等の情報を含む情報である。
【0029】
環境情報テーブルTBL5は、所定のゲームに係るフィールドFdを構成する環境Evの3次元形状と、環境Evの彩色と、を含む、環境情報を記憶している。なお、本実施形態では、環境Evを構成する山、木、及び、岩等の環境構成物を、環境Evの各部分の形状及び彩色の一態様と看做す。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、環境構成物を、ゲームオブジェクトObと看做してもよい。
【0030】
図6は、マーカ情報管理テーブルTBL6のデータ構成の一例を示す図である。
図6に例示するように、マーカ情報管理テーブルTBL6は、所定のゲームにおいてユーザUにより付与された全てのマーカMKと1対1に対応する、1または複数のレコードを有する。マーカ情報管理テーブルTBL6の各レコードは、各マーカMKのマーカIDと、当該マーカMKのマーカ情報と、を記憶している。
ここで、マーカIDとは、所定のゲームにおいて、何れかのユーザUによって付与された全てのマーカMKの中から、各マーカMKを識別するための情報である。
また、マーカ情報とは、例えば、ユーザUにより付与されたマーカMKを示すマーカ画像GMKを、他のユーザUが操作するゲーム装置10に対応する表示部31に表示させるための情報である、マーカ画像表示情報(「第1情報」の一例)と、ユーザUがマーカMKに関連して入力したメッセージMSを示すメッセージ画像GMSを、他のユーザUが操作するゲーム装置10に対応する表示部31に表示させるための情報である、メッセージ画像表示情報(「第2情報」の一例)と、マーカMKを付与したユーザUを表すユーザ画像Guaを、他のユーザUが操作するゲーム装置10に対応する表示部31に表示させるための情報である、ユーザ画像表示情報(「第3情報」の一例)と、ユーザUがマーカMKを付与した時刻(マーカ付与時刻)と、を含む情報である。
【0031】
マーカ情報のうち、マーカ画像表示情報は、マーカMKが付与されたマーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報と、当該マーカ付与対象のフィールドFdにおける位置と、を含む情報である。また、マーカ画像表示情報は、マーカ付与対象がゲームキャラクタCGである場合には、当該ゲームキャラクタCGに対応するゲームキャラクタIDを含み、マーカ付与対象がゲームオブジェクトObである場合には、当該ゲームオブジェクトObに対応するゲームオブジェクトIDを含む情報である。
【0032】
本実施形態において、ユーザUは、マーカ付与対象に対してマーカMKを付与する際に、予め定められた複数の候補メッセージMCの中から、一の候補メッセージMCを選択し、当該選択した一の候補メッセージMCを、メッセージMSとして入力することができる。また、本実施形態において、ユーザUは、マーカ付与対象に対してマーカMKを付与する際に、操作部140を操作することで、任意の文字列を、メッセージMSとして入力することができる。
マーカ情報のうち、メッセージ画像表示情報は、ユーザUが、マーカ付与対象に対してマーカMKを付与する際に、選択した候補メッセージMCをメッセージMSとして入力した場合には、当該選択された候補メッセージMCに対応する候補メッセージIDを含む。ここで、候補メッセージIDとは、所定のゲームにおいて存在する全ての候補メッセージMCのうち、各候補メッセージMCを識別するための情報である。
また、メッセージ画像表示情報は、ユーザUが、マーカ付与対象に対してマーカMKを付与する際に、操作部140を操作して、任意の文字列をメッセージMSとして入力した場合には、当該ユーザUにより入力された文字列を表す入力文言情報を含む。
【0033】
マーカ情報のうち、ユーザ画像表示情報は、マーカMKを付与したユーザUに対応するユーザIDを示すマーカ付与ユーザ情報と、当該ユーザUのユーザ画像Guaを表すマーカ付与ユーザ画像情報と、を含む情報である。
【0034】
図7は、候補メッセージ情報テーブルTBL7のデータ構成の一例を示す図である。
図7に例示するように、候補メッセージ情報テーブルTBL7は、所定のゲームにおいて存在する全ての候補メッセージMCと1対1に対応する、1または複数のレコードを有する。候補メッセージ情報テーブルTBL7の各レコードは、各候補メッセージMCの候補メッセージIDと、当該候補メッセージMCの候補メッセージ情報と、を記憶している。
このうち、候補メッセージ情報は、ユーザUがマーカ付与対象に対してマーカMKを付与する際に、候補メッセージMCがメッセージMSとして入力される場合において、当該マーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報と、当該候補メッセージMCの文言を示すメッセージ文言情報と、を含む情報である。
【0035】
ログ管理テーブルTBL8は、所定のゲームが実行されている場合に、フィールドFdにおいて生じたイベントに係る履歴を示すログ情報を記憶している。
ここで、イベントとは、例えば、ゲームキャラクタCGの状態の変化、ゲームキャラクタCGの動作内容の変化、及び、マーカ付与対象に対するマーカMKの付与、等を含む概念であることとする。このうち、ゲームキャラクタCGの状態とは、例えば、ゲームキャラクタCGの生存可能性に関する状態、ゲームキャラクタCGの攻撃力及び防御力等の能力に関する状態、及び、ゲームキャラクタCGが所持するアイテムに関する状態、等を含む概念であってもよい。
【0036】
制御プログラムPRGは、ゲーム装置10を制御するプログラムである。本実施形態では、制御プログラムPRGは、例えば、ゲーム装置10の各部を制御するためのオペレーションシステムプログラム、及び、ゲーム装置10が所定のゲームを実行するためのアプリケーションプログラム(ゲームプログラム)、を含む。このうち、アプリケーションプログラムは、例えば、ゲーム装置10のユーザUが所定のゲームを開始する場合に、情報読込部150から読み込まれて、記憶部120に記憶されるものであってもよい。
【0037】
図8は、ゲーム装置10のハードウェア構成の一例を示す構成図である。
【0038】
図8に示すように、ゲーム装置10は、ゲーム装置10の各部を制御するプロセッサ1000と、各種情報を記憶するメモリ1001と、ゲーム装置10の外部に存在する外部装置との通信を行うための通信装置1002と、ゲーム装置10のユーザUによる操作を受け付けるための入力操作装置1003と、記録媒体から情報を読み込むためのディスク装置1004と、を備える。
【0039】
メモリ1001は、例えば、プロセッサ1000の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、ゲーム装置10の制御プログラムPRG等の各種情報を記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリとを含み、記憶部120としての機能を提供する。
プロセッサ1000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、メモリ1001に記憶された制御プログラムPRGを実行し、当該制御プログラムPRGに従って動作することで、制御部110として機能する。
通信装置1002は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの一方または双方を介して、ゲーム装置10の外部に存在する外部装置との通信を行うためのハードウェアであり、通信部130としての機能を提供する。
入力操作装置1003は、例えば、操作ボタンであり、ゲーム装置10のユーザUの操作を受け付ける操作部140としての機能を提供する。入力操作装置1003は、例えば、操作ボタン、タッチパネル、キーボード、ジョイスティック、及び、マウス等のポインティングデバイスの一部または全部を含む、1または複数の機器から構成されるものであってもよい。
ディスク装置1004は、例えば、光ディスク装置であり、光ディスク等の記録媒体に記録された制御プログラムPRG等の各種情報を読み込む情報読込部150としての機能を提供する。
【0040】
なお、プロセッサ1000は、CPUに加え、または、CPUに替えて、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、または、FPGA(Field Programmable Gate Array)、等の、ハードウェアを含んで構成されるものであってもよい。この場合、プロセッサ1000により実現される制御部110の一部または全部は、DSP等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0041】
[3.ゲームの概要]
図9乃至図12を参照しつつ、本実施形態に係るゲーム装置10において実行される所定のゲームの概要について説明する。
【0042】
図9は、所定のゲームのフィールドFdを表すフィールド画面GFの一例を示す図である。なお、フィールド画面GFとは、仮想カメラCMによりフィールドFdを撮影した撮影結果を表す画面である。
ゲーム装置10の表示制御部114は、ゲーム装置10が所定のゲームを実行する場合に、ゲーム装置10に対応する表示装置30の表示部31に対して、フィールド画面GFを表示させることができる。なお、図9は、ゲーム装置10-1のユーザU1と、ゲーム装置10-2のユーザU2とが、協力して所定のゲームを実行する場合において、ゲーム装置10-1に対応する表示装置30-1の表示部31-1に表示される、フィールド画面GFの一例である。
以下では、ゲーム装置10-1に対応する表示装置30-1の表示部31-1に表示されるフィールド画面GFを、フィールド画面GF-1と称し、ゲーム装置10-2に対応する表示装置30-2の表示部31-2に表示されるフィールド画面GFを、フィールド画面GF-2と称する場合がある。なお、フィールド画面GF-1は、ユーザU1の操作するプレイヤキャラクタCPに対応して設けられた仮想カメラCM-1により、フィールドFdを撮影した撮影結果を表す画面であり、フィールド画面GF-2は、ユーザU2の操作する仲間キャラクタCFに対応して設けられた仮想カメラCM-2により、フィールドFdを撮影した撮影結果を表す画面である。
【0043】
図9に示すように、表示部31-1に表示されるフィールド画面GF-1には、例えば、所定のゲームのフィールドFdを構成する環境Evを表す環境画像GEvと、ゲーム装置10-1のユーザU1が操作するプレイヤキャラクタCPを表すキャラクタ画像GcPと、ゲーム装置10-2のユーザU2が操作する仲間キャラクタCFを表すキャラクタ画像GcFと、フィールドFdに存在する敵キャラクタCEを表すキャラクタ画像GcE(GcE1~GcE3)と、フィールドFdに存在するゲームオブジェクトObを表すゲームオブジェクト画像Gb(Gb1、Gb2)と、が含まれる。また、ユーザU1が、操作部140を操作して、レーザ光線Lsを照射した場合、フィールド画面GF-1には、当該レーザ光線Lsを表すレーザ光線画像GLs(「直線画像」の一例)が表示される。
【0044】
図10は、フィールドFdにおけるレーザ光線Lsを説明するための説明図である。
図10に示すように、レーザ光線Lsは、フィールドFdにおいて直線LL上を進行する、一定の半径を有する平行光線である。ここで、直線LLは、仮想カメラCM-1と交差し、方向VLに延在するフィールドFd内の直線である。なお、レーザ光線Lsの始点LsAは、フィールドFd内における仮想カメラCM-1が存在する位置に設定される。また、レーザ光線Lsの終点LsBは、仮想カメラCM-1から見て、直線LLが最初にゲーム要素と交差する点の位置に設定される。
【0045】
図9及び図10に示すように、ユーザU1は、フィールド画面GF-1においてレーザ光線画像GLsが表示されると、操作部140を操作することで、レーザ光線Lsが延在する方向VLを指示することができる。
本実施形態では、レーザ光線Lsが進行する方向VLの初期値は、仮想カメラCM-1の仮想的な光軸LCの方向VC(撮影方向VC)と一致する。そして、ユーザU1は、フィールド画面GF-1において、レーザ光線画像GLsが表示された後に、操作部140を操作して、方向VLを調整することで、レーザ光線Lsの終点LsBの位置を調整することができる。これにより、ユーザU1は、例えば、図9の矢印DIで示すように、レーザ光線Lsの終点LsBの位置を、フィールド画面GF-1において、仮想カメラCM-1から見て上下左右方向に自在に調整することができる。
なお、表示制御部114は、ユーザU1が、レーザ光線Lsの方向VLを調整し、レーザ光線Lsの終点LsBの位置を調整する際に、フィールド画面GF-1において、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPと終点LsBとの間の距離を表示してもよい。
【0046】
マーカ付与対象特定部115は、ユーザU1により指示されたレーザ光線Lsの方向VLに基づいて、マーカ付与対象を特定する。すなわち、マーカ付与対象特定部115は、ユーザU1により調整されたレーザ光線Lsの終点LsBに位置する、ゲーム要素またはゲーム要素の一部分の位置を、マーカ付与対象として特定する。具体的には、マーカ付与対象特定部115は、レーザ光線Lsの終点LsBに位置するゲームキャラクタCG若しくはゲームオブジェクトOb、または、環境Evのうちレーザ光線Lsの終点LsBにおける環境構成物の位置を、マーカ付与対象として特定する。これにより、ユーザU1は、マーカ付与対象特定部115により特定されたマーカ付与対象に対して、マーカMKを付与することができる。
【0047】
なお、本実施形態では、ユーザU1は、レーザ光線Lsの方向VLを、仮想カメラCM-1の撮影方向VCと異なる方向に調整できるが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、ユーザU1は、レーザ光線Lsの方向VLを、仮想カメラCM-1の撮影方向VCと一致させながら、撮影方向VCを変化させることで、レーザ光線Lsの終点LsBの位置を調整してもよい。
【0048】
図11は、マーカ付与対象特定部115がマーカ付与対象を特定した場合における、フィールド画面GF-1の一例を示す図である。
図11に示すように、表示制御部114は、マーカ付与対象特定部115がマーカ付与対象を特定すると、フィールド画面GF-1において、マーカ付与対象に対応する候補メッセージMCを表す、候補メッセージ画像GMC(GMC-1~GMC-3)を表示する。ここで、マーカ付与対象に対応する候補メッセージMCとは、候補メッセージ情報に含まれるマーカ付与対象特性情報が、マーカ付与対象に対応する値を有する候補メッセージMCである。例えば、表示制御部114は、マーカ付与対象が、敵キャラクタCEである場合、候補メッセージ情報テーブルTBL7に記憶されている全ての候補メッセージMCのうち、候補メッセージ情報に含まれるマーカ付与対象特性情報が「2」を示す候補メッセージMCを、フィールド画面GF-1において表示させる(図7参照)。
また、表示制御部114は、マーカ付与対象特定部115がマーカ付与対象を特定すると、フィールド画面GF-1において、メッセージ入力ボタンBtを表示させる。
そして、ユーザU1は、操作部140を操作して、フィールド画面GF-1内に表示されたポインタPtを移動させることで、複数の候補メッセージ画像GMC1~GMC3と、メッセージ入力ボタンBtと、のうちの何れか一つを選択することができる。
【0049】
ユーザU1が、ポインタPtを用いて一の候補メッセージ画像GMCを選択した場合、操作受付部112は、当該候補メッセージ画像GMCの表す候補メッセージMCを、メッセージMSとして受け付ける。
また、ユーザU1が、ポインタPtを用いてメッセージ入力ボタンBtを選択した場合、ユーザU1は、操作部140を操作して文字列を入力することができ、操作受付部112は、当該入力された文字列を、メッセージMSとして受け付ける。
【0050】
図12は、ゲーム装置10-1のマーカ付与対象特定部115がマーカ付与対象を特定し、且つ、ゲーム装置10-1の操作受付部112が、メッセージMSの入力を受け付けた場合における、フィールド画面GF-2の一例を示す図である。
【0051】
図12に示すように、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、ゲーム装置10-1においてマーカ付与対象が特定され、且つ、メッセージMSが入力された場合、当該マーカ付与対象に対してユーザU1が付与したマーカMKを表すマーカ画像GMKと、ユーザU1により入力されたメッセージMSを表すメッセージ画像GMSとを、フィールド画面GF-2に表示させる。
なお、本実施形態では、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、マーカ画像GMKを、フィールドFdにおけるマーカ付与対象と同一の位置に表示させる。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、マーカ画像GMKを、ユーザU2がマーカ付与対象の位置を認識可能な位置に表示させればよい。例えば、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、マーカ画像GMKを、マーカ付与対象との距離が所定の距離以下となるような位置に表示させてもよい。要するに、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、マーカ画像GMKを、マーカ付与対象に対応する位置に表示させればよい。
また、本実施形態では、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、フィールドFdにおいて、マーカ付与対象が移動する場合、マーカ画像GMKの表示位置を、マーカ付与対象の移動に応じて変化させる。より具体的には、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、フィールドFdにおいて、マーカ付与対象が移動する場合、マーカ画像GMKを、当該移動しているマーカ付与対象に対応する位置に表示させる。
【0052】
また、本実施形態では、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、フィールド画面GF-2において、図12に示す形状のマーカ画像GMKを表示させるが、これは一例に過ぎない。マーカ画像GMKは任意の形状であってもよい。例えば、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、フィールド画面GF-2において、マーカ付与対象に応じた形状のマーカ画像GMKを表示させてもよい。また、例えば、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、フィールド画面GF-2において、マーカ付与対象の有するマーカ付与対象特性情報に応じた形状のマーカ画像GMKを表示させてもよい。また、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、マーカ付与対象がゲームキャラクタCGである場合には、当該ゲームキャラクタCGを表すキャラクタ画像GcFまたはキャラクタ画像GcEを、発光させたり点滅させたりすることで、強調表示させてもよい。この場合、本実施形態では、当該強調表示されるキャラクタ画像を、マーカ画像GMKと看做すこととする。
【0053】
また、ゲーム装置10-2は、ゲーム装置10-2の表示制御部114が、フィールド画面GF-2にマーカ画像GMKを表示させる際に、ゲーム装置10-2に対応して設けられたスピーカ(図示省略)から報知音を出力させてもよい。この場合、スピーカから出力される報知音の態様は、マーカMKが付与されるマーカ付与対象に応じて変動可能であってもよい。
【0054】
図12に示すように、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、ゲーム装置10-1においてマーカ付与対象が特定され、且つ、メッセージMSが入力された場合、マーカ付与対象に対してマーカMKを付与したユーザU1を表すユーザ画像Guaと、ユーザU1を一意に特定するための情報、例えば、ユーザIDを表すユーザ特定画像Guiとを、フィールド画面GF-2に表示させる。以下では、ユーザ画像Gua及びユーザ特定画像Guiを、「ユーザ識別画像」と称する場合がある。なお、本実施形態では、ユーザ識別画像が、ユーザ画像Guaとユーザ特定画像Guiを含む場合を例示しているが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ユーザ識別画像は、ユーザ画像Gua及びユーザ特定画像Guiのうち少なくとも一方を含めばよい。
また、ゲーム装置10-2のゲーム制御部111は、ゲーム装置10-1においてマーカ付与対象が特定され、且つ、メッセージMSが入力された場合、当該マーカ付与対象と、仲間キャラクタCFとの距離を演算する。そして、この場合、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、ゲーム制御部111により演算された距離を示す距離画像Gdsを、フィールド画面GF-2に表示させる。
【0055】
なお、ゲーム装置10-1のゲーム制御部111は、所定のゲームの実行に伴いフィールドFdにおいて生じたイベントに係る履歴を示す、ログ情報(「第4情報」の一例)を生成する。そして、ゲーム装置10-1のゲーム制御部111は、マーカ付与対象特定部115によるマーカ付与対象の特定、すなわち、ユーザU1によるマーカMKの付与に係る履歴を、ログ情報に含ませる。
図12に示すように、ゲーム装置10-2の表示制御部114は、ゲーム装置10-1において、ログ情報が生成された場合、当該ログ情報の示すイベントに係る履歴を表すログ画像LGを、フィールド画面GF-2に表示させる。
【0056】
以下では、ゲーム装置10-1を操作するユーザU1によるマーカMKの付与に伴い、ゲーム装置10-2に対応する表示部31-2に表示される画像、すなわち、マーカ画像GMK、メッセージ画像GMS、ユーザ画像Gua、ユーザ特定画像Gui、距離画像Gds、及び、ユーザU1によるマーカMKの付与に係る履歴を表すログ画像LGを、「マーカ関連画像」と総称する場合がある。
【0057】
本実施形態において、ゲーム装置10-1のゲーム制御部111は、ユーザU1によりマーカMKが付与されたマーカ付与対象が消滅した場合、当該消滅したマーカ付与対象に付与されているマーカMKに対応するマーカ情報を削除してもよい。
ここで、マーカMKに対応するマーカ情報の削除とは、マーカ情報管理テーブルTBL6から、当該マーカMKに対応するマーカ情報が記憶されているレコードを削除することであってもよいし、マーカ情報管理テーブルTBL6のうち、当該マーカMKに対応するマーカ情報が記憶されているレコードに対して、マーカMKが付与されたマーカ付与対象が消滅したことを示すフラグを設定することであってもよい。また、マーカ付与対象の消滅とは、例えば、マーカ付与対象であるゲームキャラクタCGが消滅したこと、及び、マーカ付与対象であるゲームオブジェクトObが消滅したこと、等を含む概念である。このうち、ゲームキャラクタCGの消滅とは、例えば、ゲームキャラクタCGの残存ヒットポイントが「0」になることであってもよいし、ゲームキャラクタCGを操作するユーザUが所定のゲームの実行を中断することであってもよい。また、ゲームオブジェクトObの消滅とは、例えば、ゲームオブジェクトObが破壊されることであってもよいし、ゲームオブジェクトObがゲームキャラクタCGにより消費されてフィールドFd上に存在しなくなることであってもよい。
更に、ゲーム装置10-1のゲーム制御部111は、ユーザU1によりマーカMKが付与された時刻(マーカ付与時刻)から、所定時間が経過した場合に、当該マーカMKに対応するマーカ情報を削除してもよい。
本実施形態では、ゲーム装置10-1を操作するユーザU1が付与したマーカMKに対応するマーカ情報が削除されていない場合に限り、ゲーム装置10-2に対応する表示部31-2において、マーカ関連画像が表示されることとする。換言すれば、本実施形態では、ゲーム装置10-1のゲーム制御部111がマーカ情報を削除した場合、ゲーム装置10-2に対応する表示部31-2に表示されているマーカ関連画像も消滅することになる。
【0058】
なお、図9図12では、ゲーム装置10-1を操作するユーザU1によるマーカMKの付与に伴い、ユーザU2の操作するゲーム装置10-2に対応する表示部31-2に対して、マーカ関連画像が表示される場合を示したが、これは例示に過ぎない。当該マーカ関連画像は、ゲーム装置10-2以外のゲーム装置10-mに対応する表示部31-mにおいて表示される場合がある。
具体的には、本実施形態では、一のユーザUが操作するプレイヤキャラクタと、他のユーザUが操作するプレイヤキャラクタとが、同一のチームIDを有する場合に限り、一のユーザUによるマーカMKの付与に伴い、他のユーザUが操作するゲーム装置10に対応する表示部31に対して、マーカ関連画像が表示される。すなわち、本実施形態では、一のユーザUが操作するプレイヤキャラクタと、他のユーザUが操作するプレイヤキャラクタとが、異なるチームIDを有する場合、一のゲーム装置10を操作する一のユーザUによりマーカMKが付与されたとしても、他のユーザUが操作する他のゲーム装置10に対応する表示部31において、マーカ関連画像が表示されることはない。
【0059】
[4.ゲーム装置の動作]
図13を参照しつつ、ゲーム装置10-1が所定のゲームを実行する場合における、当該ゲーム装置10-1の動作の一例を説明する。
【0060】
図13は、ユーザU1の操作するゲーム装置10-1が所定のゲームを実行する場合における、当該ゲーム装置10-1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0061】
図13に示すように、ゲーム装置10-1において、所定のゲームが開始されると、ゲーム制御部111は、まず、初期化処理を実行する(S100)。ここで、初期化処理とは、プレイヤキャラクタ情報テーブルTBL1、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2、及び、ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3、に記憶されている各種情報に対して、予め定められた値、所定の規則に基づいて定められる値、または、ランダムな値、等の各種値を設定する処理である。
【0062】
次に、ゲーム制御部111は、ユーザU1が操作部140を操作したか否かを判定する(S102)。
ステップS102における判定の結果が肯定の場合、操作受付部112は、ユーザU1が操作部140から入力した操作を受け付ける(S104)。
操作受付部112が、ステップS104において、ユーザU1による操作を受け付けた場合、ゲーム制御部111は、当該操作が、レーザ光線Lsを照射してマーカMKを付与する操作であるか否かを判定する(S106)。
ステップS106における判定の結果が肯定の場合、表示制御部114は、フィールド画面GF-1において、レーザ光線Lsを表すレーザ光線画像GLsを表示させる(S108)。
表示制御部114が、ステップS108において、フィールド画面GF-1にレーザ光線画像GLsを表示させた場合、操作受付部112は、ユーザU1による、レーザ光線画像GLsの表すレーザ光線Lsの方向VLを指示する操作を受け付ける(S110)。
【0063】
次に、マーカ付与対象特定部115は、ユーザU1により指示されたレーザ光線Lsの方向VLに基づいて、マーカ付与対象を特定する(S112)。
【0064】
具体的には、マーカ付与対象特定部115は、ステップS112において、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2に記憶されているゲームキャラクタ管理情報に基づいて、仮想カメラCM-1を通過し方向VLに延在する直線LLと交差するゲームキャラクタCGが、存在するか否かを判定する。当該判定の結果が肯定の場合、直線LLと交差するゲームキャラクタCG(以下、当該ゲームキャラクタCGを、「交差キャラクタ」と称する)のゲームキャラクタIDを特定する。
また、マーカ付与対象特定部115は、ステップS112において、ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3に記憶されているゲームオブジェクト管理情報に基づいて、直線LLと交差するゲームオブジェクトObが存在するか否かを判定する。当該判定の結果が肯定の場合、直線LLと交差するゲームオブジェクトOb(以下、当該ゲームオブジェクトObを、「交差オブジェクト」と称する)のゲームオブジェクトIDを特定する。
また、マーカ付与対象特定部115は、ステップS112において、環境情報テーブルTBL5に記憶されている環境情報に基づいて、直線LLと環境Evとが交差する位置(以下、当該位置を、「交差位置」と称する)を特定する。
そして、マーカ付与対象特定部115は、ステップS112において、1または複数の交差キャラクタ、1または複数の交差オブジェクト、及び、1または複数の交差位置のうち、仮想カメラCM-1との距離が最も近いものを、マーカ付与対象として特定する。
【0065】
マーカ付与対象特定部115が、ステップS112において、マーカ付与対象を特定した場合、表示制御部114は、フィールド画面GF-1において、当該マーカ付与対象に対応する1または複数の候補メッセージMCと、メッセージ入力ボタンBtと、を表示させる(S114)。
そして、操作受付部112は、ユーザU1が、候補メッセージMCを選択することで入力されたメッセージMS、または、ユーザU1が、メッセージ入力ボタンBtを選択した後に操作部140を操作して入力した文字列からなるメッセージMS、を受け付ける(S116)。
【0066】
その後、マーカ情報生成部116は、ステップS112においてマーカ付与対象特定部115が特定したマーカ付与対象と、ステップS116において操作受付部112が受け付けたメッセージMSと、に基づいて、マーカ情報を生成する(S118)。
【0067】
具体的には、マーカ情報生成部116は、ステップS118において、まず、マーカ情報管理テーブルTBL6に対して新たなレコードを作成する。次に、マーカ情報生成部116は、作成したレコードのマーカIDに対してユニークな値を設定し、当該レコードのマーカ付与時刻に対して、当該レコードを作成した時刻を設定し、当該レコードのユーザ画像表示情報のうち、マーカ付与ユーザ情報に対して、ユーザU1のユーザIDを設定し、マーカ付与ユーザ画像情報に対して、ユーザU1のユーザ画像Guaを設定する。
【0068】
また、マーカ情報生成部116は、ステップS118において、作成したレコードのマーカ画像表示情報に対して、マーカ付与対象特定部115がステップS112で特定したマーカ付与対象に関する情報を設定する。
具体的には、マーカ情報生成部116は、当該レコードのマーカ画像表示情報に対して、マーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報を設定する。
また、マーカ情報生成部116は、マーカ付与対象がゲームキャラクタCGである場合、当該レコードのマーカ画像表示情報に対して、マーカ付与対象特定部115がステップS112で特定したゲームキャラクタIDを設定する。この場合、マーカ情報生成部116は、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2に記憶されているゲームキャラクタ管理情報を参照して、当該レコードのマーカ画像表示情報に対して、当該ゲームキャラクタCGの位置を設定してもよい。
また、マーカ情報生成部116は、マーカ付与対象がゲームオブジェクトObである場合、当該レコードのマーカ画像表示情報に対して、マーカ付与対象特定部115がステップS112で特定したゲームオブジェクトIDを設定する。この場合、マーカ情報生成部116は、ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3に記憶されているゲームオブジェクト管理情報を参照して、当該レコードのマーカ画像表示情報に対して、当該ゲームオブジェクトObの位置を設定してもよい。
また、マーカ情報生成部116は、マーカ付与対象が環境Evの一部分の位置である場合、当該レコードのマーカ画像表示情報に対して、マーカ付与対象特定部115がステップS112で特定した位置(交差位置)を設定する。
【0069】
ステップS106における判定の結果が否定の場合、表示制御部114は、フィールド画面GF-1において、操作受付部112がステップS104において受け付けたユーザU1の操作に応じた、プレイヤキャラクタCPの表示を行う(S120)。例えば、操作受付部112がステップS104において受け付けたユーザU1の操作が、プレイヤキャラクタCPの動作を指示する操作である場合、表示制御部114は、フィールド画面GF-1において、プレイヤキャラクタCPが当該動作を実行している様子を表示する。
【0070】
ステップS102における判定の結果が否定の場合、表示制御部114は、フィールド画面GF-1を表示する(S122)。この場合、表示制御部114は、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2に記憶されているゲームキャラクタ管理情報と、ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3に記憶されているゲームオブジェクト管理情報と、に基づいて、フィールド画面GF-1において、ゲームキャラクタCG及びゲームオブジェクトObを表示する。
【0071】
その後、ゲーム制御部111は、ステップS118、S120、及び、S122等における処理結果に基づいて、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2に記憶されているゲームキャラクタ管理情報と、ゲームオブジェクト管理テーブルTBL3に記憶されているゲームオブジェクト管理情報と、マーカ情報管理テーブルTBL6に記憶されているマーカ情報と、ログ管理テーブルTBL8に記憶されているログ情報と、を更新する(S124)。ここで、マーカ情報の更新とは、マーカ情報管理テーブルTBL6に対してマーカ情報を追加すること、及び、マーカ情報管理テーブルTBL6からマーカ情報を削除すること、の双方を含む概念である。なお、本実施形態では、ステップS124において更新される情報である、ゲームキャラクタ管理情報、ゲームオブジェクト管理情報、マーカ情報、及び、ログ情報が、ゲーム装置10-1とゲーム装置10-2との間で共有される共有情報であることとする。
そして、情報共有制御部113は、ゲーム制御部111がステップS124において更新した共有情報を、ゲーム装置10-2に対して送信する(S126)。
また、情報共有制御部113は、ゲーム装置10-2において更新された共有情報を、ゲーム装置10-2から受信する(S128)。なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態において、ゲーム装置10-2の有する制御部110が、ゲーム装置10-1の有する制御部110と同様の処理を、実行することができる場合を想定する。つまり、本実施形態において、ゲーム装置10-2の有する制御部110が、ゲーム装置10-1の有する制御部110の実行するステップS100~S134と同様の処理を、実行することができる場合を想定する。よって、例えば、ゲーム装置10-2の有するゲーム制御部111は、上述したステップS124と同様の処理を実行することで、共有情報を更新することができる。
なお、ゲーム制御部111は、例えば、ステップS124において、情報共有制御部113がゲーム装置10-2から受信した共有情報に基づいて、ゲーム装置10-1の記憶部120に記憶されている、ゲームキャラクタ管理情報、ゲームオブジェクト管理情報、マーカ情報、及び、ログ情報を更新する。
【0072】
次に、ゲーム制御部111は、情報共有制御部113がステップS128においてゲーム装置10-2から受信した共有情報が、マーカ情報を含むか否かを判定する(S130)。
ステップS130における判定の結果が否定の場合、ゲーム制御部111は、処理をステップS134に進める。
ステップS130における判定の結果が肯定の場合、表示制御部114は、情報共有制御部113がゲーム装置10-2から受信したマーカ情報に基づいて、フィールド画面GF-1において、ユーザU2が付与したマーカMKに対応するマーカ画像GMK等の各種画像を表示させる(S132)。具体的には、表示制御部114は、ステップS132において、ユーザU2が付与したマーカMKを表すマーカ画像GMKと、ユーザU2により入力されたメッセージMSを表すメッセージ画像GMSと、ユーザU2を表すユーザ画像Guaと、ユーザU2のユーザIDを表すユーザ特定画像Guiと、ユーザU2が付与したマーカMKとプレイヤキャラクタCPとの距離を表す距離画像Gdsとを、フィールド画面GF-1に表示させる。
【0073】
次に、ゲーム制御部111は、予め定められたゲーム終了条件が充足されているか否かを判定する(S134)。なお、本実施形態において、ゲーム終了条件とは、所定のミッションが達成されたこと、所定のミッションの達成が不可能であることが確定したこと、プレイヤキャラクタCPによる所定のゲームの継続が不可能となったこと、所定のゲームの開始から所定の時間が経過したこと、及び、フィールドFdに存在する全ての敵キャラクタCEを倒したこと、等の一部または全部である。
そして、ゲーム制御部111は、ステップS134における判定の結果が肯定の場合、図13に示す処理を終了させる。他方、ゲーム制御部111は、ステップS134における判定の結果が否定の場合、処理をステップS102に進める。
【0074】
[5.実施形態の結論]
以上において説明したように、本実施形態によれば、ユーザUは、レーザ光線Lsの方向VLを指示することで、マーカ付与対象にマーカMKを付与し、これにより、他のユーザUに対して、当該マーカ付与対象の位置を伝達することができる。このため、本実施形態によれば、例えば、チャット等のメッセージ交換手段によりフィールドFd内の位置を伝達する場合と比較して、フィールドFd内の位置の正確な伝達が可能となる。
【0075】
また、本実施形態によれば、ユーザUは、レーザ光線Lsの方向VLを指示することで、マーカ付与対象を特定する。このため、本実施形態によれば、例えば、チャット等のメッセージ交換手段によりマーカ付与対象を特定する場合と比較して、マーカ付与対象の特定に要するユーザUの負荷を軽減することが可能となる。
【0076】
また、本実施形態によれば、ユーザUによりマーカ付与対象にマーカMKが付与された場合に、他のユーザUが操作するゲーム装置10に対応する表示部31において、フィールド画面GF上に、マーカMKを示すマーカ画像GMKが表示され、これにより、他のユーザUは、フィールド画面GF上で、マーカ付与対象の位置を確認することができる。このため、本実施形態によれば、例えば、他のユーザUが、チャット等のメッセージ交換手段により伝達される文字列により、マーカ付与対象の位置を確認する場合と比較して、マーカ付与対象の位置の確認に係る他のユーザUの負荷を軽減することが可能となる。
【0077】
また、本実施形態によれば、ユーザUが、レーザ光線Lsの方向VLを指示することで、マーカ付与対象にマーカMKを付与した場合、当該マーカ付与対象に対応するマーカ付与対象特性情報に応じた候補メッセージMCが、メッセージMSとしてフィールド画面GFにおいて表示される。このため、本実施形態によれば、例えば、ユーザUが、操作部140を操作して文字列を入力することで、メッセージMSを作成する場合と比較して、メッセージMSの作成に係るユーザUの負荷を軽減することが可能となる。
【0078】
[B.変形例]
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0079】
[変形例1]
上述した実施形態において、直線LLは、仮想カメラCMと交差する直線であるが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。直線LLは、プレイヤキャラクタCPと交差する直線であってもよい。この場合、レーザ光線Lsの始点LsAは、プレイヤキャラクタCPが存在する位置に設定されてもよい。
【0080】
[変形例2]
上述した実施形態及び変形例において、レーザ光線Lsは、一定の半径を有する平行光線であるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、レーザ光線Lsは、任意の断面形状を有していてもよい。
また、レーザ光線Lsの断面形状は、レーザ光線Lsの終点LsBに位置するゲーム要素に応じて変化してもよい。例えば、レーザ光線Lsの終点LsBに位置するゲーム要素が、ゲームキャラクタCGまたはゲームオブジェクトObの場合には、レーザ光線Lsの終点LsBに位置するゲーム要素が環境Evの場合と比較して、レーザ光線Lsの半径を大きくしてもよい。
また、レーザ光線Lsの断面形状は、レーザ光線Lsの始点LsA及び終点LsBの距離に応じて変化してもよい。例えば、レーザ光線Lsの始点LsA及び終点LsBの距離が長い場合には、短い場合と比較して、レーザ光線Lsの半径を大きくしてもよい。この場合、ユーザUは、プレイヤキャラクタCPの遠方に存在するゲーム要素に対して、容易にマーカMKを付与することができる。また、例えば、レーザ光線Lsの始点LsA及び終点LsBの距離が短い場合には、長い場合と比較して、レーザ光線Lsの半径を大きくしてもよい。この場合、ユーザUは、プレイヤキャラクタCPの近傍を高速で移動するゲーム要素に対して、容易にマーカMKを付与することができる。
【0081】
[変形例3]
上述した実施形態及び変形例において、レーザ光線Lsは、平行光線であるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、レーザ光線Lsは、任意の形状を有していてもよい。
【0082】
図14は、本変形例に係るレーザ光線Lsの一例を示す図である。図14に示すように、本変形例に係るレーザ光線Lsは、始点LsAを頂点とし、終点領域LsBRを底面とする、略円錐状に拡散する拡散光線である。図14に示す例において、レーザ光線Lsを表すレーザ光線画像GLsは、例えば、レーザ光線Lsが円錐状に拡散して進行する場合に、当該円錐の中心軸方向に進行するレーザ光線LsPを表すレーザ光線画像GLsPと、レーザ光線Lsの外延に沿って進行するレーザ光線LsQを表すレーザ光線画像GLsQと、を含む。そして、図14に示す例において、ユーザUは、レーザ光線Lsの終点領域LsBRに位置するゲーム要素を、マーカ付与対象として選択することができる。このため、図14に示す例において、ユーザUは、レーザ光線Lsが平行光線である場合と比較して、より広範囲に存在するゲーム要素の中から、マーカ付与対象を選択することが可能となる。
なお、図14に示す例において、レーザ光線画像GLsは、レーザ光線画像GLsP及びレーザ光線画像GLsQのうち、少なくとも一方を含めばよい。
また、図14に示す例において、レーザ光線LsPとレーザ光線LsQとのなす角度である拡散角度θは、レーザ光線Lsの終点領域LsBRに位置するゲーム要素に応じて変化してもよい。例えば、レーザ光線Lsの終点領域LsBRに位置するゲーム要素が、ゲームキャラクタCGまたはゲームオブジェクトObの場合には、レーザ光線Lsの終点領域LsBRに位置するゲーム要素が環境Evの場合と比較して、拡散角度θを大きくしてもよい。
また、図14に示す例において、拡散角度θは、レーザ光線Lsの始点LsA及び終点領域LsBRの距離に応じて変化してもよい。例えば、レーザ光線Lsの始点LsA及び終点領域LsBRの距離が長い場合には、短い場合と比較して、拡散角度θを大きくしてもよい。この場合、ユーザUは、プレイヤキャラクタCPの遠方に存在するゲーム要素に対して、容易にマーカMKを付与することができる。また、例えば、レーザ光線Lsの始点LsA及び終点領域LsBRの距離が短い場合には、長い場合と比較して、拡散角度θを大きくしてもよい。この場合、ユーザUは、プレイヤキャラクタCPの近傍を高速で移動するゲーム要素に対して、容易にマーカMKを付与することができる。
【0083】
また、レーザ光線Lsの形状は、レーザ光線Lsの始点LsA及び終点LsB(または終点領域LsBR)の距離(つまり、レーザ光線Lsの長さ)に応じて、変化してもよい。
例えば、レーザ光線Lsの長さが所定の長さ以下の場合には、レーザ光線Lsを平行光線とし、レーザ光線Lsの長さが所定の長さよりも長い場合には、レーザ光線Lsを拡散光線としてもよい。また、例えば、レーザ光線Lsの長さが所定の長さ以上の場合には、レーザ光線Lsを平行光線とし、レーザ光線Lsの長さが所定の長さよりも短い場合には、レーザ光線Lsを拡散光線としてもよい。
【0084】
[変形例4]
上述した実施形態及び変形例において、レーザ光線Lsにより照射されたゲーム要素が、所定の条件を充足する場合に、当該ゲーム要素を強調表示させてもよい。
ここで、所定の条件とは、ゲーム要素が、ゲームキャラクタCGまたはゲームオブジェクトObであるという条件でもよいし、ゲーム要素が、フィールドFd内を移動可能であるという条件であってもよい。
【0085】
[変形例5]
上述した実施形態及び変形例において、ユーザUがマーカ付与対象に対してマーカMKを付与した場合に、他のユーザUの操作するゲーム装置10に対応する表示部31には、フィールド画面GFにおいて、マーカ画像GMKと、メッセージ画像GMSと、ユーザ画像Guaと、ユーザ特定画像Guiと、距離画像Gdsと、が表示されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、他のユーザUの操作するゲーム装置10に対応する表示部31には、フィールド画面GFにおいて、少なくとも、マーカ画像GMKが表示されればよい。
この場合、マーカMKを付与するユーザUは、少なくとも、レーザ光線Lsの方向VLを指示することで、マーカ付与対象を特定すればよく、当該ユーザUは、メッセージMSを入力しなくてもよい。
【0086】
[変形例6]
上述した実施形態及び変形例において、マーカ画像GMKは、フィールドFdを表すフィールド画面GF内に表示されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、マーカ画像GMKは、フィールドFdの地図を表すマップ画面内に表示されてもよい。
【0087】
[変形例7]
上述した実施形態及び変形例において、所定のゲームは、ゲーム装置10において実行されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ゲーム装置10以外の構成要素において実行されてもよい。
図15は、本変形例に係るゲームシステム1Aの概要を示す説明図である。ゲームシステム1Aは、複数の端末装置70(70-1~70-M)と、当該複数の端末装置70に対応して設けられた複数の表示装置30(30-1~30-M)と、サーバ装置50Aと、を備える。サーバ装置50Aは、所定のゲームを実行することができ、また、ネットワークNWを介して、各端末装置70と通信可能である。
図16は、本変形例に係るサーバ装置50Aの構成の一例を示す機能ブロック図である。図16に示すように、サーバ装置50Aは、制御部110Aと、記憶部120と、通信部130とを備える。
サーバ装置50Aが備える制御部110Aは、情報共有制御部113を具備していない点を除き、図2に示す実施形態に係る制御部110と同様である。
なお、サーバ装置50Aが備える表示制御部114は、所定のゲームに係る表示情報を生成し、生成した表示情報を、通信部130を介して、端末装置70に供給する。端末装置70は、サーバ装置50Aから供給された表示情報に基づく画面を、表示装置30の表示部31に表示させる。
また、サーバ装置50Aが備える操作受付部112は、端末装置70のユーザUが端末装置70から入力した操作内容を、通信部130を介して取得する。
【0088】
[C.付記]
以上の記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0089】
[付記1]
本発明の一態様に係るゲーム装置のプログラムは、プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、ユーザの操作に応じた仮想空間内の指示方向に基づいて、前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、を特定する特定部と、前記特定部による特定結果に応じた前記仮想空間内の位置を表す位置指定画像の、表示部への表示を可能とするための第1情報を生成する生成部と、して機能させる、ことを特徴とする。
【0090】
この態様によれば、生成部が生成する第1情報に基づいて、ユーザの操作に応じた指示方向に基づく仮想空間内の位置を表す位置指定画像を、表示部に表示させることができる。このため、この態様によれば、ユーザは、例えば、仮想空間内の位置を文字列により表現する場合と比較して、仮想空間内の位置を正確に伝達することが可能となる。
また、この態様によれば、ユーザは、仮想空間内の指示方向を操作することで、仮想空間内の位置を指定することができる。このため、この態様によれば、例えば、ユーザが、仮想空間内の位置を表すための文字列により、仮想空間内の位置を指定する場合と比較して、ユーザによる、仮想空間内の位置の指定に係る負荷を軽減することが可能となる。
【0091】
なお、上記態様において、「仮想空間」とは、例えば、ゲーム装置の実行するゲームにおいて提供される仮想的な空間である。また、「仮想空間」は、例えば、3次元の空間であってもよいし、2次元の空間であってもよい。
【0092】
また、上記態様において、「指示方向」とは、例えば、仮想空間内に存在するプレイヤキャラクタであって、入力装置からのユーザによる操作の入力に応じて操作されるプレイヤキャラクタの視点から見た、仮想空間における方向であってもよい。「指示方向」とは、例えば、仮想カメラから仮想空間を見たフィールド画像が表示される場合に、当該仮想カメラから見た、仮想空間における方向であってもよい。
【0093】
また、上記態様において、「ゲーム要素」とは、例えば、仮想空間の環境を構成する環境構成物であってもよい。ここで、「環境構成物」としては、例えば、仮想空間内に存在する、山、草、木、岩、地面、雲、等を例示することができる。また、「ゲーム要素」とは、例えば、仮想空間内に存在するゲームオブジェクトであってもよい。ここで、「ゲームオブジェクト」としては、例えば、仮想空間内に存在する、建造物、道具、乗り物、武器、等を例示することができる。また、「ゲーム要素」とは、例えば、仮想空間内に存在するキャラクタであって、入力装置からのユーザによる操作の入力に応じて操作されるプレイヤキャラクタ以外のキャラクタであってもよい。ここで、「プレイヤキャラクタ以外のキャラクタ」とは、例えば、ゲームにおいてプレイヤキャラクタと敵対関係にある敵キャラクタであってもよいし、ゲームにおいてプレイヤキャラクタと協力関係にある仲間キャラクタであってもよい。
【0094】
また、上記態様において、「位置指定画像」とは、例えば、仮想空間における位置を特定可能な情報を含む画像であってもよい。ここで、「仮想空間における位置を特定可能な情報を含む画像」とは、例えば、仮想空間を表すフィールド画像において、特定すべき位置に設けられた目印となる画像であってもよい。また、「仮想空間における位置を特定可能な情報」とは、例えば、仮想空間において、入力装置からのユーザによる操作の入力に応じて操作されるプレイヤキャラクタの存在する位置から、特定すべき位置までの、距離、方向、または、高度差、等を表す文字列であってもよい。
【0095】
[付記2]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記ゲーム装置は、他のゲーム装置と通信可能であって、前記第1情報は、前記他のゲーム装置が、前記表示部において、前記仮想空間を表す第1フィールド画像内の前記ゲーム要素に対応する位置に、前記位置指定画像を表示させるための情報である、ことを特徴とする。
【0096】
この態様によれば、他のゲーム装置が、表示部に対して、ユーザの操作に応じた指示方向に基づく仮想空間内の位置を表す位置指定画像を表示させる。このため、この態様によれば、例えば、他のゲーム装置が、表示部に対して、仮想空間内の位置を表す文字列を表示させる場合と比較して、他のゲーム装置を操作する他のユーザに対する、仮想空間内の位置の正確な伝達が可能となる。
【0097】
[付記3]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1または2に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記特定部は、前記仮想空間において、前記指示方向に延在する直線と交差するゲーム要素、または、前記直線と交差するゲーム要素の位置、を特定する、ことを特徴とする。
【0098】
この態様によれば、ユーザは、仮想空間内において指示方向に延在する直線を用いて、仮想空間内の位置を指定することができる。このため、この態様によれば、例えば、ユーザが、仮想空間内の位置を表すための文字列により、仮想空間内の位置を指定する場合と比較して、ユーザによる仮想空間内の位置の正確な伝達が可能となり、また、ユーザによる仮想空間内の位置の指定に係る負荷の軽減が可能となる。
【0099】
なお、上記態様において、「直線」とは、例えば、仮想空間内に存在するプレイヤキャラクタであって、入力装置からのユーザによる操作の入力に応じて操作されるプレイヤキャラクタの視点と交差する直線であってもよい。また、「直線」とは、例えば、仮想カメラから仮想空間を見たフィールド画像が表示される場合に、当該仮想カメラと交差する直線であってもよい。
【0100】
また、上記態様において、「直線と交差するゲーム要素」とは、例えば、プレイヤキャラクタの視点または仮想カメラを起点として、直線と最初に交差するゲーム要素であってもよい。
【0101】
[付記4]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記3に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、前記仮想空間を表す第2フィールド画像を表示させ、前記直線の一部または全部を表す直線画像を、前記第2フィールド画像内に表示させる表示制御部、として更に機能させる、ことを特徴とする。
【0102】
この態様によれば、ユーザは、仮想空間内において表示される直線画像を参照しつつ、仮想空間内の位置を指定することができる。このため、この態様によれば、例えば、仮想空間内において直線画像が表示されない場合と比較して、ユーザによる仮想空間内の位置の指定に係る負荷の軽減が可能となる。
【0103】
なお、上記態様において、「直線画像」とは、例えば、プレイヤキャラクタまたは仮想カメラ等から出射されるレーザー光線を表す画像であってもよい。
【0104】
[付記5]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記4に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記表示制御部は、仮想カメラから見た前記仮想空間を表す画像を、前記第2フィールド画像として表示させ、前記直線は、前記仮想カメラと交差する、ことを特徴とする。
【0105】
この態様によれば、ユーザは、仮想カメラと交差する直線を用いて、仮想空間内の位置を指定することができる。このため、この態様によれば、例えば、ユーザが、仮想カメラと交差しない直線を用いて、仮想空間内の位置を指定する場合と比較して、ユーザによる仮想空間内の位置の指定に係る負荷の軽減が可能となる。
【0106】
[付記6]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至5に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、前記ユーザの操作に基づいて、前記ゲーム要素と関連付けられた指定メッセージの入力を受け付ける入力受付部、として更に機能させ、前記生成部は、前記指定メッセージの、前記表示部への表示を可能とするための第2情報を生成する、ことを特徴とする。
【0107】
この態様によれば、表示部に対する指定メッセージの表示が可能となるため、例えば、ユーザが、仮想空間内の位置を指定することの趣旨または目的を伝達することが可能となる。
【0108】
なお、上記態様において、「指定メッセージ」とは、例えば、ユーザにより入力装置から自由に入力されたメッセージであってもよいし、予め定められた1または複数の候補メッセージの中からユーザの操作に基づいて選択されたメッセージであってもよい。また、「指定メッセージ」とは、例えば、ゲーム装置の実行するゲームにおける、ゲーム要素またはゲーム要素の位置の役割を示すメッセージであってもよい。また、「指定メッセージ」とは、例えば、ゲームの進行と、ゲーム要素またはゲーム要素の位置との関係性を示すメッセージであってもよい。また、「指定メッセージ」とは、例えば、ゲームの進行における、ゲーム要素またはゲーム要素の位置の重要度を示すメッセージであってもよい。また、「指定メッセージ」とは、例えば、プレイヤキャラクタと、ゲーム要素またはゲーム要素の位置との関係性を示すメッセージであってもよい。
【0109】
[付記7]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記6に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、前記特定部が、前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、を特定した場合に、複数の候補メッセージを表示させる表示制御部、として更に機能させ、前記入力受付部は、前記複数の候補メッセージの中から、前記ユーザの操作に基づいて前記指定メッセージとして選択された一の候補メッセージの入力を受け付ける、ことを特徴とする。
【0110】
この態様によれば、ユーザが、複数の候補メッセージの中から、指定メッセージを選択するため、例えば、ユーザが、指定メッセージを構成する文字列を入力する場合と比較して、ユーザによる指定メッセージの入力に係る負荷の軽減が可能となる。
【0111】
なお、上記態様において、「候補メッセージ」とは、例えば、ゲーム装置の実行するゲームにおける、ゲーム要素またはゲーム要素の位置の役割を示すメッセージであってもよい。また、「候補メッセージ」とは、例えば、ゲームの進行と、ゲーム要素またはゲーム要素の位置との関係性を示すメッセージであってもよい。また、「候補メッセージ」とは、例えば、ゲームの進行における、ゲーム要素またはゲーム要素の位置の重要度を示すメッセージであってもよい。また、「候補メッセージ」とは、例えば、プレイヤキャラクタと、ゲーム要素またはゲーム要素の位置との関係性を示すメッセージであってもよい。
【0112】
[付記8]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至7に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記生成部は、前記位置指定画像と対応付けて、前記ユーザを識別するためのユーザ識別画像の、前記表示部への表示を可能とするための第3情報を生成する、ことを特徴とする。
【0113】
この態様によれば、表示部に対するユーザ識別画像の表示が可能となるため、例えば、他のユーザが、仮想空間内の位置を指定したユーザを識別することが可能となる。
【0114】
なお、上記態様において、「ユーザ識別画像」とは、例えば、ゲームをプレイする1または複数のユーザを識別可能な情報を含む画像であってもよい。ここで、「ユーザを識別可能な情報を含む画像」とは、例えば、ユーザにより選択された任意の画像でもよいし、または、ユーザの顔写真でもよい。また、「ユーザを識別可能な情報を含む画像」とは、例えば、ユーザの名前を表す文字列であってもよいし、または、ユーザのニックネームを表す文字列であってもよい。
【0115】
[付記9]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至8に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、前記仮想空間において生じたイベントに係る履歴の、前記表示部への表示を可能とするための第4情報を生成する履歴管理部、として更に機能させ、前記イベントには、前記特定部による、前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、の特定が含まれる、ことを特徴とする。
【0116】
この態様によれば、表示部に対するイベントに係る履歴の表示が可能となるため、例えば、仮想空間内の位置の指定が複数回実行された場合に、当該複数回の指定を一覧として確認することが可能となる。
【0117】
なお、上記態様において、「イベント」とは、例えば、ゲーム装置の実行するゲームの進行に係るイベントであってもよいし、プレイヤキャラクタの動作または状態に関するイベントであってもよいし、または、ゲームをプレイするユーザ間での情報交換に関するイベントであってもよい。ここで、「プレイヤキャラクタの動作に関するイベント」とは、例えば、プレイヤキャラクタが所定の動作を行うことであってもよい。また、「プレイヤキャラクタの状態に関するイベント」として、例えば、プレイヤキャラクタのスキルレベルが変動すること、または、プレイヤキャラクタによるゲームの継続が困難となること、等を例示することができる。
【0118】
[付記10]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至9に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記ゲーム要素は、前記仮想空間内を移動可能であり、前記第1情報は、前記ゲーム要素が、前記仮想空間内を移動している場合、前記仮想空間における、前記ゲーム要素の移動している位置を示す、ことを特徴とする。
【0119】
この態様によれば、ユーザが、仮想空間内を移動するゲーム要素の位置を正確に伝達することが可能となる。
【0120】
[付記11]
本発明の一態様に係るゲーム装置は、ユーザの操作に応じた仮想空間内の指示方向に基づいて、前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、を特定する特定部と、前記特定部による特定結果に応じた前記仮想空間内の位置を示す位置指定画像の、表示部への表示を可能とするための第1情報を生成する生成部と、を備える、ことを特徴とする。
【0121】
この態様によれば、ユーザによる仮想空間内の位置の正確な伝達が可能となり、また、ユーザによる仮想空間内の位置の指定に係る負荷を軽減することが可能となる。
【0122】
[付記12]
本発明の一態様に係るゲームシステムは、第1ゲーム装置と、前記第1ゲーム装置と通信可能な第2ゲーム装置と、を備えるゲームシステムであって、前記第1ゲーム装置は、ユーザの操作に応じた仮想空間内の指示方向に基づいて、前記仮想空間内のゲーム要素、または、前記仮想空間内のゲーム要素の位置、を特定する特定部と、前記特定部による特定結果に応じた前記仮想空間内の位置を示す位置指定画像の、表示部への表示を可能とするための第1情報を生成する生成部と、を備え、前記第2ゲーム装置は、前記第1情報に基づいて、前記位置指定画像を、前記表示部に表示させる、ことを特徴とする。
【0123】
この態様によれば、ユーザによる仮想空間内の位置の正確な伝達が可能となり、また、ユーザによる仮想空間内の位置の指定に係る負荷を軽減することが可能となる。
【符号の説明】
【0124】
1…ゲームシステム、10…ゲーム装置、30…表示装置、110…制御部、111…ゲーム制御部、112…操作受付部、113…情報共有制御部、114…表示制御部、115…マーカ付与対象特定部、116…マーカ情報生成部、120…記憶部、130…通信部、140…操作部、150…情報読込部、1000…プロセッサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16