(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】排泄確認装置及び排泄確認方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/3559 20140101AFI20221019BHJP
A61F 5/44 20060101ALI20221019BHJP
【FI】
G01N21/3559
A61F5/44 Z
(21)【出願番号】P 2018079274
(22)【出願日】2018-04-17
【審査請求日】2021-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】514143437
【氏名又は名称】株式会社aba
(74)【代理人】
【識別番号】100135149
【氏名又は名称】岡沢 理華
(72)【発明者】
【氏名】宇井 吉美
(72)【発明者】
【氏名】谷本 和城
【審査官】越柴 洋哉
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-500015(JP,A)
【文献】特開平11-230900(JP,A)
【文献】特開平11-264795(JP,A)
【文献】特開2005-013244(JP,A)
【文献】特開2002-153497(JP,A)
【文献】特表2015-534153(JP,A)
【文献】特開2001-314433(JP,A)
【文献】国際公開第2006/046532(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0147490(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02926786(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00-21/958
G01N 33/48-33/98
A61F 5/44
A61F 13/15-13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排泄の有無を確認する際に、筐体を排泄確認の対象者の股間に接触又は近接させて使用
する排泄確認装置であって、
排泄物を吸収する
吸収性物品の排泄物に接しない外側表面に赤外線を含む光を照射する光源と、
赤外線を透過させる前記吸収性物品の排泄物に接しない外側表面を撮像する撮像手段と、
を備え、
当該排泄確認装置の前記筐体は、前記光源及び前記撮像手段を備える側であって、前記対象者の股間に接触又は近接させる側が、人体に沿うようくびれた形状に形成されており
、
前記撮像手段が撮像した像を表示モニタに表示させ
て、前記排泄確認の対象者の吸収性物品内の排泄の有無を確認することを特徴とする排泄確認装置。
【請求項2】
請求項1に記載の排泄確認装置であって、
前記吸収性物品と前記撮像手段との間に配設されて可視光を遮断すると共に赤外線を通過させる赤外線フィルタを備えることを特徴とする排泄確認装置。
【請求項3】
排泄物を吸収する吸収性物品の排泄物に接しない外側表面に赤外線を含む光を照射する光源と、
赤外線を透過させる前記吸収性物品の排泄物に接しない外側表面を撮像する撮像手段と、
を備え
た排泄確認装置であって、当該排泄確認装置の筐体は、前記光源及び前記撮像手段を備える側であって、排泄確認の対象者の股間に接触又は近接させる側が、人体に沿うようくびれた形状に形成された前記排泄確認装置を使用して
、排泄の有無を確認する排泄確認方法であって、
排泄の有無を確認する際に、前記排泄確認装置の筐体を前記対象者の股間に接触又は近接させて、
前記光源から前記吸収性物品へ光を照射して、当該吸収性物品内の排泄物又は排泄物を吸収する吸収材に照射された光の赤外線を吸収させつつ、当該吸収性物品へ照射された光を当該吸収性物品から反射させて、前記撮像手段へ入射させ
、当該撮像手段が撮像した像を表示モニタに表示させることによって、
前記排泄確認の対象者の吸収性物品内の排泄の有無を確認することを特徴とする排泄確認方法。
【請求項4】
請求項3に記載の排泄確認方法であって、
前記排泄確認装置は、前記吸収性物品と前記撮像手段との間に配設されて可視光を遮断すると共に赤外線を通過させる赤外線フィルタを備え、
排泄の有無を確認する際に、前記排泄確認装置の筐体を前記対象者の股間に接触又は近接させて、
前記光源から前記吸収性物品へ光を照射して、当該吸収性物品内の排泄物又は排泄物を吸収する吸収材に照射された光の赤外線を吸収させつつ、当該吸収性物品へ照射された光を当該吸収性物品から前記赤外線フィルタへ反射させて、当該吸収性物品から反射された光から当該赤外線フィルタで可視光を遮断しながら、赤外線を通過させて前記撮像手段へ入射させ
、当該撮像手段が撮像した像を前記表示モニタに表示させることによって、
前記排泄確認の対象者の吸収性物品内の排泄の有無を確認する排泄確認方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被介護者又は乳幼児等の排泄確認の対象者の排泄の有無を確認する排泄確認装置に関し、特に、おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品の外側表面から、排泄の有無を確認する排泄確認装置及び排泄確認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
おむつ内の排泄の有無をセンサで検知する検知装置がある。例えば、特許文献1に記載された排泄確認装置がある。この排泄確認装置は、吸収性物品の排泄物に接しない外側表面に取り付けられ、固い基板の一方の面に僅かに離して並べて形成された一対の電極間のインピーダンス変化をセンサ手段で検知し、センサ手段で検知された一対の電極間のインピーダンス変化に応じた周波数の変化に基づいて吸収性物品内の排泄の有無を確認するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した排泄を検知する検知装置では、排泄検知センサを、被介護者又は乳幼児等の排泄検知の対象者のおむつ、尿取りパッド等の吸収性物品の外側表面に取り付けなくてはならないので、取り扱いが面倒である。しかも、排尿ポイントに対応した位置と排便ポイントに対応した位置の2か所にセンサを取り付けなければならず、たとえ、センサ自体が薄く小さいとしても、装着された被介護者又は乳幼児等の排泄検知の対象者にとっては違和感がある場合がある。
本発明は、介護者等のおむつ交換を行う者が、おむつを開ける前に排泄の有無を確認できる排泄確認装置及び排泄確認方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の排泄確認装置は、排泄の有無を確認する際に、筐体を排泄確認の対象者の股間に接触又は近接させて使用する排泄確認装置であって、排泄物を吸収する吸収性物品の排泄物に接しない外側表面に赤外線を含む光を照射する光源と、赤外線を透過させる前記吸収性物品の排泄物に接しない外側表面を撮像する撮像手段と、を備え、当該排泄確認装置の前記筐体は、前記光源及び前記撮像手段を備える側であって、前記対象者の股間に接触又は近接させる側が、人体に沿うようくびれた形状に形成されており、前記撮像手段が撮像した像を表示モニタに表示させて、前記排泄確認の対象者の吸収性物品内の排泄の有無を確認することを特徴とする。
【0006】
前記吸収性物品と前記撮像手段との間に配設されて可視光を遮断すると共に赤外線を通過させる赤外線フィルタを備えてもよい。
【0007】
本発明の排泄確認方法は、排泄物を吸収する吸収性物品の排泄物に接しない外側表面に赤外線を含む光を照射する光源と、赤外線を透過させる前記吸収性物品の排泄物に接しない外側表面を撮像する撮像手段と、を備えた排泄確認装置であって、当該排泄確認装置の筐体は、前記光源及び前記撮像手段を備える側であって、排泄確認の対象者の股間に接触又は近接させる側が、人体に沿うようくびれた形状に形成された前記排泄確認装置を使用して、排泄の有無を確認する排泄確認方法であって、排泄の有無を確認する際に、前記排泄確認装置の筐体を前記対象者の股間に接触又は近接させて、前記光源から前記吸収性物品へ光を照射して、当該吸収性物品内の排泄物又は排泄物を吸収する吸収材に照射された光の赤外線を吸収させつつ、当該吸収性物品へ照射された光を当該吸収性物品から反射させて、前記撮像手段へ入射させ、当該撮像手段が撮像した像を表示モニタに表示させることによって、前記排泄確認の対象者の吸収性物品内の排泄の有無を確認することを特徴とする。
【0008】
前記排泄確認方法において、前記排泄確認装置は、前記吸収性物品と前記撮像手段との間に配設されて可視光を遮断すると共に赤外線を通過させる赤外線フィルタを備え、排泄の有無を確認する際に、前記排泄確認装置の筐体を前記対象者の股間に接触又は近接させて、前記光源から前記吸収性物品へ光を照射して、当該吸収性物品内の排泄物又は排泄物を吸収する吸収材に照射された光の赤外線を吸収させつつ、当該吸収性物品へ照射された光を当該吸収性物品から前記赤外線フィルタへ反射させて、当該吸収性物品から反射された光から当該赤外線フィルタで可視光を遮断しながら、赤外線を通過させて前記撮像手段へ入射させ、当該撮像手段が撮像した像を前記表示モニタに表示させることによって、前記排泄確認の対象者の吸収性物品内の排泄の有無を確認するよう構成しても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明の排泄確認装置及び排泄確認方法によれば、介護者等のおむつ交換を行う者がおむつを開ける前に排泄の有無を確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態における排泄確認装置10の概略を説明するための説明図である。
【
図2】本実施形態における排泄確認装置10の外観説明図である。
【
図3】本実施形態における排泄確認装置10の外観説明図である。
【
図5】排泄確認装置10の使用状態の説明図である。
【
図6】排泄がない場合に表示装置20に表示されるIR画像の表示例である。
【
図7】排泄がある場合に表示装置20に表示されるIR画像の表示例である。
【
図8】IRフィルタ15を備える排泄確認装置10の外観説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の排泄確認装置を、排泄確認の対象者の一例である被介護者に適用した場合について説明する。
図1は、本実施形態における排泄確認装置10の概略を説明するための説明図である。
本実施形態の排泄確認装置10は、排泄物を吸収する吸収性物品(例えば、おむつ又は尿取りパッド)内の排泄の有無を確認する排泄確認装置10であって、吸収性物品の排泄物に接しない外側表面に赤外線(IR:infrared)を含む光を照射する光源の一例であるIR‐LED照明器11と、赤外線を透過させる吸収性物品の排泄物に接しない外側表面を撮像する撮像手段の一例であるIR用カメラ12を備え、当該撮像手段の一例であるIR用カメラ12が撮像した像の一例であるIR画像を表示モニタに表示させる。
【0012】
光源(例えば、IR‐LED照明器11)から吸収性物品(例えば、おむつ又は尿取りパッド)へ光を照射して、当該吸収性物品内の排泄物又は排泄物を吸収する吸収材に照射された光の赤外線を吸収させつつ、当該吸収性物品へ照射された光を当該吸収性物品から反射させて、撮像手段(例えば、IR用カメラ12)へ入射させることによって、当該当該吸収性物品内の排泄の有無を確認する。吸収性物品内の排泄の有無とは、吸収性物品に吸収された排泄物に限らず、排便など、吸収されずにとどまるものも含む。
以下の説明において、おむつを吸収性物品の一例として説明する。
【0013】
図2及び
図3は本実施形態における排泄確認装置10の外観説明図である。
排泄確認装置10の筐体内部に、IR‐LED照明器11及びIR用カメラ12を備える。IR‐LED照明器11及びIR用カメラ12は、排泄確認装置10のおむつに接する側に向けて備えられる(
図2)。さらに、排泄確認装置10は、接続ケーブル30を接続するための接続ポート13、壁面等の商用電源のコンセントに接続された電源コードを接続するための電源差込口14を備える(
図3)。
【0014】
IR‐LED照明器11は、赤外線を含む光(例えば波長ピーク850nmの光源)をおむつに照射する照明器である。電源差込口14及び電源コードを介して供給された電力により光を照射する。
IR用カメラ12は、レンズ12aを含む光学系及び光学系を介して結像される画像を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)12bを具備する(
図4)。
【0015】
IR‐LED照明器11から照射された光は、おむつ内の排泄物(例えば、便)又は排泄物(例えば、尿)を吸収する吸収材に吸収されつつ、おむつから反射される。そして、当該反射した光がIR用カメラ12に入射し、撮像画像の一例であるIR画像が撮像される。
IR用カメラ12が撮像したIR画像のIR画像信号は、接続ポート13及び接続ケーブル30を介して、表示装置20へ入力される。
【0016】
図4は、表示装置20のブロック図である。
表示装置20は、演算機能を有するCPU、作業用RAM、各種データ及びプログラムを記憶するROM等から構成された制御部21、介護者等のおむつ交換を行う者の指示を受け付け当該指示に応じた指示信号を制御部21に対して与える操作部(例えば、キーボード等)22、操作部22を通じて排泄確認装置10のIR用カメラ12のCCD12bを制御するCCDコントローラ部23、IR用カメラ12からの電気信号を増幅する増幅部及び増幅部の出力をアナログ・デジタル変換するA/D変換部等を備え当該IR用カメラ12からの電気信号を表示装置20内部に入力する入力インターフェースとしての入力部24と、CCD12bへの制御信号及びIR用カメラ12からの電気信号など、排泄確認装置10と各種電気信号を授受する通信部25と、入力されたIR用カメラ12による撮像画像を表示する表示モニタ等の表示画面を備えた表示部26と、を備えて構成されている。各構成部材はバスを介して相互に接続されている。表示装置20は、例えば汎用のパーソナルコンピュータを使用することができる。
【0017】
図5は、排泄確認装置10の使用状態の説明図である。
排泄確認装置10を、被介護者の股間に接触させる。排泄確認装置10を接触させた状態でIR-LED照明器11により赤外線を含む光をおむつに照射させる。そして、排泄確認装置10を接触させた状態でIR用カメラ12にて撮像する。
なお、赤外線は、可視光線よりも波長が長く、直進性が高い。そのため、おむつ表面を透過することができる。一方で、「排泄物(例えば、便)」、或いは、「排泄物(例えば、尿)を吸収したおむつの吸収材」には、赤外線が吸収される。このような赤外線の特性を利用することにより、排泄の有無がわかるIR画像として取得することができる。
【0018】
図6は排泄がない場合に表示装置20に表示されるIR画像の表示例であり、
図7は、排泄がある場合に表示装置20に表示されるIR画像の表示例である。
おむつ内部に「排泄物(例えば、便)」又は「排泄物(例えば、尿)を吸収したおむつの吸収材」がない場合には、おむつの外側から、IR‐LED照明器11により照射された赤外線を吸収する「排泄物(例えば、便)」又は「排泄物(例えば、尿)を吸収したおむつの吸収材」がないために、IR用カメラ12には何も映らない(
図6)。
【0019】
そして、おむつ内部に「排泄物(例えば、便)」又は「排泄物(例えば、尿)を吸収したおむつの吸収材」がある場合には、IR‐LED照明器11により照射された赤外線が、当該「排泄物(例えば、便)」又は「排泄物(例えば、尿)を吸収したおむつの吸収材」によって吸収されながら反射し、IR用カメラ12に入射されるため、黒く影が映る(
図7)。
【0020】
このように、「排泄物(例えば、便)」又は「排泄物(例えば、尿)を吸収したおむつの吸収材」の有無が確認できるのである。
以上説明したように、本実施形態の排泄確認装置10によれば、介護者等のおむつ交換を行う者が、おむつを開ける前に、排泄の有無を確認できる。さらに、本実施形態の排泄確認装置10は、
図1、
図2、
図3、
図5等に示す如く、主要部材はIR‐LED照明器11とIR用カメラ12を備えるのみである。そのため、介護者等のおむつ交換を行う者が、片手で把持可能な程度まで小型化することが可能である。
【0021】
なお、排泄確認装置10の感度は、IR-LED照明器11により照射される赤外線を含む光の強度、具体的には赤外帯域の光の強度に依存する。また、排泄確認装置10の感度は、IR用カメラ12に使用されるIRセンサの感度にも依存する。例えば、IR-LED照明器11により照射される赤外線を含む光の強度が高い場合、或いは、IR用カメラ12に使用されるIRセンサの感度が高い場合には、おむつの表面のみならず、被介護者が着用する衣服も透過する場合がある。この場合には、衣服の上から排泄確認装置10を接触させて排泄の有無を確認可能になるため、確認のために衣服を脱衣させる作業が不要となり、介護者及び被介護者の双方の負担がより少なくなる。
【0022】
一方で、排泄確認装置10の感度が高すぎると、衣服もおむつも透過してしまい、被介護者の股間が写る場合がある。そうなると、被介護者の精神的負担が高まり好ましくない。従って、赤外線の強度及びIRセンサの感度は、IR画像において、おむつ内の「排泄物(例えば、便)」又は「排泄物(例えば、尿)を吸収したおむつの吸収材」が影の如く確認できる程度に調整することが好ましい。
【0023】
さらに、本実施形態では、排泄確認装置10を、被介護者の股間に接触させ、当該接触させた状態でIR-LED照明器11による光の照射、及び、IR用カメラ12による撮影を行なう例について説明したが、排泄確認装置10の感度が高い場合には、おむつ内の「排泄物(例えば、便)」又は「排泄物(例えば、尿)を吸収したおむつの吸収材」が影の如く確認できる範囲で、排泄確認装置10を被介護者の股間から僅かに離して使用してもよい。例えば、数ミリメートル程度離して使用してもよい。
【0024】
さらに、排泄確認装置10は、吸収性物品(例えば、おむつ又は尿取りパッド)と撮像手段(IR用カメラ12)との間に配設されて可視光を遮断すると共に赤外線を通過させる赤外線フィルタを備えてもよい。すなわち、排泄確認装置10は、おむつから反射されたIR‐LED照明器11からの光の可視光(例えば720nm)以下の波長の光をカットし赤外帯域の光のみIR用カメラ12に入射させるIRフィルタ15(赤外線フィルタ)を備えても良い。
図8は、IRフィルタ15を備える排泄確認装置10の外観説明図である。
【0025】
排泄確認装置10は、被介護者が寝ている布団内に、介護者等のおむつ交換を行う者が、排泄確認装置10を入れて、被介護者の股間におむつ又は着衣及びおむつの上から接触させて使用することを使用状態の一例として想定している。このように、暗い布団内で排泄確認装置10を使用する場合、或いは、夜間巡回の際に暗闇で排泄確認装置10を使用する場合には、IRフィルタ15を備えなくともよい。一方、昼間又は照明光下、布団外部で使用する場合など、可視光が赤外線の強度に影響を与える場合には、おむつ又は着衣及びおむつを履いた被介護者とIR用カメラ12との間にIRフィルタ15を配設して可視光を遮断し、赤外線を通過させるIRフィルタ15を備えることが好ましい。
【0026】
なお、本実施形態では、本発明の「表示モニタ」の一例として、排泄確認装置10と接続ケーブル30で接続された表示装置20の表示部26の表示モニタを用いた。別の実施形態として、排泄確認装置10に「表示モニタ」を具備してもよい。この場合、例えば、排泄確認装置10の背面側(
図3)等に表示モニタを備え、表示モニタを制御する制御手段及びCCD12bを制御するCCDコントローラ部を、排泄確認装置10の筐体内部に備えればよい。
また、本実施形態では、本発明の「撮像手段」の一例として、CCD12bを備えたIR用カメラ12を用いた。本発明はこれに限定されず、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)など、他の方式を用いたIR用カメラ12を用いてもよい。
【0027】
さらに、本実施形態では、IR‐LED照明器11は、電源差込口14に接続された電源コードを介して商用電源から電力を得たが、表示装置20から電力を得ても良い。この場合、例えば、表示装置20のUSBポート等を介して、表示装置20に排泄確認装置10を接続して排泄確認装置10内部に備えたIR‐LED照明器11に電力を供給する。
【0028】
本発明の適用範囲は上述した実施形態に限定されることはない。本発明は、介護者等のおむつ交換を行う者が、おむつを開ける前に排泄の有無を確認できる排泄確認装置及び排泄確認方法に対し、広く適用することができる。
【符号の説明】
【0029】
10 排泄確認装置
11 IR‐LED照明器(光源)
12 IR用カメラ(撮像手段)
12a レンズ
12b CCD(Charge Coupled Device)
13 接続ポート
14 電源差込口
15 IRフィルタ(赤外線フィルタ)
20 表示装置
21 制御部
22 操作部
23 CCDコントローラ部
24 入力部
25 通信部
26 表示部(表示モニタ)
30 接続ケーブル