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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】入力装置及び遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20221019BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
A63F7/02 304D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018209008
(22)【出願日】2018-11-06
(65)【公開番号】P2020074844
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2021-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】591044614
【氏名又は名称】株式会社足立ライト工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100129676
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 基
(72)【発明者】
【氏名】末廣 義典
(72)【発明者】
【氏名】鳥飼 涼
【審査官】大井 夕希奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-231434(JP,A)
【文献】特開2009-082457(JP,A)
【文献】特開2009-045271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者からの操作を受けて入力可能な入力装置において、
操作者が操作する操作部と、
操作者の操作を検知する検知部材と、
所定の重量を有する錘部材と、
操作者による操作を前記検知部材で検知したことにより、上昇位置にある前記錘部材を落下させ衝撃を発生させる衝撃発生手段と、
前記衝撃発生手段により発生した衝撃を前記操作部に伝達する衝撃伝達部と、
落下した前記錘部材を電気的駆動源により上昇させる錘部材上昇手段と、
を備えてなることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記操作部は、操作者の押圧に対して可動する可動操作部と、前記可動操作部を操作者が操作可能な位置に常に付勢する付勢部材と、を備え、
操作者が前記可動操作部を押圧し、前記可動操作部の位置が操作者の押圧により変位したことを前記検知部材で検知したことにより、前記錘部材を落下させ、
落下による衝撃を前記操作部に前記衝撃伝達部を介して伝達することにより、操作者に対し、押圧方向とは逆となる方向に作用する衝撃を発生させることを特徴とする請求項1記載の入力装置。
【請求項3】
前記錘部材上昇手段は、前記電気的駆動源からの駆動力が伝達される巻上ギアと、前記巻上ギアにワンウェイクラッチを介して組み付けられた回転軸と、前記回転軸に対してフリーな状態で取り付けられたワイヤ巻取部と、前記巻上ギア及び前記回転軸を押圧する付勢部材と、前記回転軸において前記付勢部材の付勢力が作用する先端部に固定して設けられ噛合歯を備えた回転スライド部と、前記回転スライド部と相対する位置に噛合歯を備え固定的に設けられた固定スライド部と、を備え、
前記ワイヤ巻取部と前記巻上ギアとは互いに設けられた噛合歯によって噛合可能に形成されており、
前記電気的駆動源により前記巻上ギアの回転方向を巻上方向とは異なる方向へ回転させた場合に、前記ワンウェイクラッチが前記回転軸に係止し前記回転軸を回転させることによって、前記回転スライド部と前記固定スライド部の少なくともいずれかに形成した傾斜部を有する噛合歯がスライドする際にカム機構として機能し、前記付勢部材の付勢力に抗する方向に前記巻上ギア及び前記回転軸を移動させることにより、前記ワイヤ巻取部と前記巻上ギアとの噛合状態を解除する解除機構を有することを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記衝撃伝達部には、前記錘部材が衝突する力点と操作者又は前記入力装置に前記力点からの衝突の力を作用させる作用点との間に支点を有するシーソー型のシーソー型衝撃伝達部材を備え、
前記力点と前記支点との距離と、前記作用点と前記支点との距離は異なる距離であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の入力装置を備えたことを特徴とする遊技機。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、メダル又はパチンコ球を遊技媒体として用いる回胴式遊技機等の遊技機に使用される入力装置及びこの入力装置を備えた遊技機に関するものである。特には、その遊技機の前面に配置され、遊技内容等に対応して遊技者によって入力される入力装置及びこの入力装置を搭載した遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の遊技機においては、液晶表示装置のみを用いた演出ばかりでなく、その液晶表示装置と連動させて総合的な演出をする入力装置も併せて設けられた遊技機が存在している。例えば、入力装置としてチャンスボタンを設定し、このチャンスボタンは振動機能(バイブ機能)と連動しており、所定のチャンスボタン演出時間内にどれだけ操作(押圧)したかに応じて振動強度が変化する構成を採用しているものがある(特許文献1)。このような構成を採用することによって、遊技者に対して大当たりの期待度がチャンスボタンの振動強度によって告知されることになり、操作ボタン演出によって参加者の参加意欲を一層高めることが可能となる旨の記載がある。
【0003】
しかしながら、さらにインパクトのある斬新な入力装置は求められ続けている。特許文献1に記載のチャンスボタンにおいては、チャンスボタンに偏心形成された加振部材(例えば、錘)と回転モータとを設け、その回転モータを駆動させ加振部材を回転させることにより、振動を発生させるものである。したがって、遊技者に対してより強い衝撃を発生させるためには、より大きな又はより重い加振部材を、より速い速度で回転させる必要がある。しかしながら、その駆動に回転モータを使用していることから回転モータの立ち上がりから最高回転速度に達するまでには時間が必要であり、瞬発的で強力な衝撃を発生させることは困難であった。また、加振部材を速い回転速度で回転させて強い衝撃を発生させるためには、必然的に強力な回転モータが必要となるが、強力な駆動力(トルク)を発生させる回転モータは、その駆動力に比例してサイズが大きくなるという問題もあった。つまり、通常配置されるチャンスボタンの位置は、遊技機の球受皿等が配置される前面であり、その領域は投入される遊技球の貯留部位、メダルの通路、検知機構、球送機構又は発射機構等の種々の機構が密集する領域であり、遊技者からも容易に視認可能な領域であるので、チャンスボタンに対し大きなサイズの回転モータ及び加振部材を設置することは、遊技機を設計する上で大きな制約を受け自由度が大幅に低減してしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-38696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、大型の電気的駆動源(モータ等)を使用することなく、遊技者に対して瞬発的で強力な衝撃を発生させることが可能でよりインパクトのある入力装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、その構造も操作部の下方、すなわち遊技機の前面に大型の電気的駆動源(モータ等)を配置することなく、遊技機を設計する上で大きな制約を受けることなく自由度が大幅に低減することのない入力装置を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明にかかる入力装置は、
操作者からの操作を受けて入力可能な入力装置において、
操作者が操作する操作部と、
操作者の操作を検知する検知部材と、
所定の重量を有する錘部材と、
操作者による操作を前記検知部材で検知したことにより、上昇位置にある前記錘部材を落下させ衝撃を発生させる衝撃発生手段と、
前記衝撃発生手段により発生した衝撃を前記操作部に伝達する衝撃伝達部と、
落下した前記錘部材を電気的駆動源により上昇させる錘部材上昇手段と、
を備えてなることを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる入力装置によれば、錘部材の落下によって発生した衝撃が衝撃伝達部を介して操作者が操作する操作部に伝達される機構を採用したことから、操作者に対して瞬発的で強力な衝撃を発生させることが可能となり、よりインパクトのある斬新な入力装置とすることができる。また、入力装置の構造も操作部の下方に大型の電気的駆動源(モータ等)が配置されないことから、投入される遊技機の貯留部位、メダルの通路、検知機構、球送り機構、発射機構などの様々な機構が密集する領域であり、操作者から容易に視認可能な領域であっても遊技機を設計する上で大きな制約を受けることなく自由度が大幅に低減することのない入力装置を提供することができる。
【0010】
また、本発明にかかる入力装置において、前記操作部は、操作者の押圧に対して可動する可動操作部と、前記可動操作部を操作者が操作可能な位置に常に付勢する付勢部材と、を備え、
操作者が前記可動操作部を押圧し、前記可動操作部の位置が操作者の押圧により変位したことを前記検知部材で検知したことにより、前記錘部材を落下させ、
落下による衝撃を前記操作部に前記衝撃伝達部を介して伝達することにより、操作者に対し、押圧方向とは逆となる方向に作用する衝撃を発生させることを特徴とするものであってもよい。
【0011】
操作者が押圧する動作中又は押圧し終えたタイミングで錘部材が落下され、操作者に対して衝撃が発生することになるから、操作者の押圧動作を利用して、その押圧動作に対して反対方向に衝撃発生手段によって発生した衝撃が効率的に作用し、操作者に対してよりインパクトのある演出効果を実現可能な入力装置とすることができる。
【0012】
さらに、本発明にかかる入力装置において、前記錘部材上昇手段は、前記電気的駆動源からの駆動力が伝達される巻上ギアと、前記巻上ギアにワンウェイクラッチを介して組み付けられた回転軸と、前記回転軸に対してフリーな状態で取り付けられたワイヤ巻取部と、前記巻上ギア及び前記回転軸を押圧する付勢部材と、前記回転軸において前記付勢部材の付勢力が作用する先端部に固定して設けられ噛合歯を備えた回転スライド部と、前記回転スライド部と相対する位置に噛合歯を備え固定的に設けられた固定スライド部と、を備え、
前記ワイヤ巻取部と前記巻上ギアとは互いに設けられた噛合歯によって噛合可能に形成されており、
前記電気的駆動源により前記巻上ギアの回転方向を巻上方向とは異なる方向へ回転させた場合に、前記ワンウェイクラッチが前記回転軸に係止し前記回転軸を回転させることによって、前記回転スライド部と前記固定スライド部の少なくともいずれかに形成した傾斜部を有する噛合歯がスライドする際にカム機構として機能し、前記付勢部材の付勢力に抗する方向に前記巻上ギア及び前記回転軸を移動させることにより、前記ワイヤ巻取部と前記巻上ギアとの噛合状態を解除する解除機構を有することを特徴とするものであってもよい。
【0013】
かかる構成を採用することによって、電気的駆動源の正転と逆転とを切り替える制御を行うことによって錘部材の上昇と落下を制御することができる。そのため、電子制御及びスペース的にコンパクトな入力装置とすることができる。
【0014】
さらに、本発明にかかる入力装置において、前記衝撃伝達部には、前記錘部材が衝突する力点と操作者又は前記入力装置に前記力点からの衝突の力を作用させる作用点との間に支点を有するシーソー型のシーソー型衝撃伝達部材を備え、
前記力点と前記支点との距離と、前記作用点と前記支点との距離は異なる距離であることを特徴とするものであってもよい。
【0015】
かかる構成を採用することによって、錘部材の落下する力(運動エネルギー)をてこの原理を利用して衝撃力や操作部の上昇するストロークを変更することができる。例えば、力点と支点との距離に対して作用点と支点との距離を短くすることによってより大きな力で操作部材に作用させることができる。そのため、軽い錘部材を使用した場合であっても効率的に操作者に対して強い衝撃力を伝達することができる。一方、力点と支点との距離に対して作用点と支点との距離を長くすることによって、シーソー型衝撃伝達部材と操作部とを一体的に形成した場合には、操作部の上昇ストロークをより長い距離にしたりすることができる。さらに、シーソーの機構を利用することで、遊技機の前面に位置する操作部から距離を離して錘部材や錘部材上昇手段を後方に配置することができるので、投入される遊技機の貯留部位、メダルの通路、検知機構、球送り機構、発射機構などの様々な機構が密集する領域であり、操作者から容易に視認可能な領域であっても遊技機を設計する上で大きな制約を受けることなく自由度が大幅に低減することのない入力装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施形態にかかる入力装置1の斜視図である。
図2図2は、実施形態にかかる入力装置1の一部分解斜視図である。
図3図3は、実施形態にかかる入力装置1の入力部100の分解斜視図である。
図4図4は、実施形態にかかる錘部材上昇手段210を示す分解斜視図である。
図5図5は、実施形態にかかる入力装置1の駆動手段220を示す斜視図である。
図6図6は、実施形態にかかる入力装置1の駆動手段220を示す分解斜視図である。
図7図7は、実施形態にかかる入力装置1の衝撃伝達部300の分解斜視図である。
図8図8は、実施形態にかかる入力装置1の断面図である。
図9図9は、実施形態にかかる入力装置1の分解斜視図である。
図10図10は、実施形態にかかる入力装置1の動作の工程を示す模式図である。
図11図11は、実施形態にかかる入力装置1の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明にかかる入力装置1について、図面に沿って詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る入力装置1の斜視図であり、図2は、本発明の実施形態に係る表入力装置1の分解斜視図である。
【0018】
本発明にかかる入力装置1は、図1又は図2に示すように、主として、操作者例えばパチンコ遊技機であれば遊技者が入力操作を行う入力部100、入力部100による入力の状態等を検知して錘部材201の上昇及び落下を制御し、錘部材201を落下させることにより衝撃を発生させる衝撃発生手段200と、衝撃発生手段200により発生した衝撃を遊技者の入力部100へ伝達する衝撃伝達部300と、を主として備えており、それぞれ入力部100及び衝撃伝達部300が台座用筐体500に収納又は取り付けられており、衝撃発生手段200が台座用筐体500の入力部100の側方に立設された立設筐体600に収納されている。遊技機に配置される場合には、入力部100が遊技機の遊技面の前面に配置され、立設筐体600が遊技機の筐体の一部として配置されることになる。
【0019】
本発明の入力装置1は、遊技者が操作する操作部110と衝撃発生手段200の錘部材201の落下により発生した衝撃を操作部110に伝達する衝撃伝達部300とを一体的に形成したものである。すなわち、高い位置にあった錘部材201の位置エネルギーは衝撃発生手段200によって衝撃力(運動エネルギー)へと変換され、その衝撃力を衝撃伝達部300により操作部110の位置を上方へ移動させる仕事エネルギーとして伝達するものである。
【0020】
入力部100は、図3に示すように台座用筐体500に形成された開口501から上方に突出するように配置されている。入力部100は、主として遊技者が押圧又は接触等により入力操作を行う操作部110と、遊技者の入力を検知する検知部材120と、操作部110及び検知部材120を保持又は収納する入力台座部130と、入力台座部130を支持する支持基材140と、を備えている。
【0021】
操作部110は、遊技者が直接接触又は押圧する部分であり、本実施形態においては、手の平で押圧又は接触しやすいように球面の一部からなる面に形成されている。しかしながら、その形態は特に限定するものではない。入力方法としては、タッチセンサによる接触式、押圧により検知するプッシュ式の他、レバー式、操作キー式等の様々な入力方法を採用することができる。検知部材120は、それぞれの入力方式によって適宜選択される。例えば、押圧により入力を検知する場合には、押圧センサ又は押圧スイッチ等が用いられる。接触により入力を検知する場合には、タッチセンサ又はタッチスイッチ等が用いられる。
【0022】
本実施形態においては、プッシュボタン式を採用している。操作部110が所定の高さ分上下に可動可能な可動操作部となっており、上方に付勢可能な付勢手段(図示しない)で付勢されている。操作部110の下方には検知部材120として押圧スイッチ又は光学式センサ等が配置されている。プッシュボタン式の入力方法を採用した場合において、遊技者の操作により可動操作部が操作されたかどうかを判断する検知部材120は、検知位置をその可動操作部の押し込まれた位置でなく、押圧スイッチ又は光学式センサ等により押し込む前の位置にて検知するようにすることが望ましい。このように構成することによって、可動操作部が押し込まれた位置に達するよりも速いタイミングで操作されたことを検知し、衝撃発生手段200を作動させ衝撃を発生させることが可能となる。つまり、押し込んだ遊技者の指等が可動操作部から既に離れ接触していない遅れたタイミングで衝撃発生手段200が作動し衝撃を発生させるようなことを低減し、遊技者が操作部110に接触している状態で確実に衝撃を伝達させることが可能となる。
【0023】
入力台座部130は操作部110を支持し、検知部材120を収納するための部材であり、台座用筐体500の開口501から上方に突出するように配置されている。入力台座部130は、開口501に固定されておらず、上下に移動可能な状態になっている。また、入力台座部130には、半円球台形の突出部131が設けられており、操作部110を取り付けることによって、全体的に半円球状となるように形成されている。
【0024】
支持基材140は、操作部110及び検知部材120が取り付けられた入力台座部130を支持する基材であり、後述する衝撃発生手段200によって発生した衝撃を伝達する衝撃伝達部300のシーソー型衝撃伝達部材301に一体的に組み付けられる。そして衝撃発生手段200にて発生した衝撃は入力部100の操作部110を介し遊技者に対して伝達することとなる。
【0025】
衝撃発生手段200は、入力部100における入力状態に応じて錘部材201を上昇させたり、落下させたりする制御を行い、錘部材201を落下させることにより衝撃を発生させる機能を有する部分である。
【0026】
衝撃発生手段200は、一体で機能するものであるが、説明の便宜のため、主として錘部材201を上昇させる機能を有する錘部材上昇手段210と、主として駆動力を伝達する駆動手段220とに分けて説明する。
【0027】
錘部材上昇手段210は、図4に示すように、主として、錘部材201に取り付けられた巻上用ワイヤ202を巻き取って錘部材201を上昇させたり、巻き取った巻上用ワイヤ202を錘部材201が落下可能な状態にしたりするための解除手段を有する機構である。錘部材上昇手段210は、巻上用ワイヤ202を巻き取り、錘部材201を上昇させるための構成として、図4の矢印Fに示すように、回転軸211に対して一方側端部から取り付けられた付勢部材212、巻上ギア213、ワンウェイクラッチ214、ワイヤ巻取部215、回転スライド部216及び固定スライド部217とを有している。なお、本実施形態においては、図4中反時計回り(矢印Aの方向)に巻上ギア213を回転させた場合に巻き上げることができる機構を例として説明する。また、本実施形態において、時計回り、反時計回りというときは、図2図4及び図6で示す矢印Bの方向に視認した場合の方向をいう。
【0028】
付勢部材212は、巻上ギア213及び回転軸211を固定スライド部217側へ付勢するものである。巻上ギア213は、駆動手段220(図5参照)を介して電気的駆動源221の駆動力を伝える機能を有する。巻上ギア213には、回転軸211が挿通されたワンウェイクラッチ214が設けられており、巻上ギア213が時計回りに回転した時は、巻上ギア213に設けられたワンウェイクラッチ214が回転軸211に対して係止し電気的駆動源221からの駆動力を回転軸211に伝達するが、巻上ギア213が反時計回りに回転した時は巻上ギア213に設けられたワンウェイクラッチ214は回転軸211に対して係止することなく駆動力を回転軸211に伝達することはない。ワイヤ巻取部215は反時計回りに回転すると巻上用ワイヤ202を巻取りつつ錘部材201を上昇させることができる。この巻上ギア213とワイヤ巻取部215は、それぞれ接する面側(相対する面側)に、略直角三角形状に形成された噛合歯213a、215a(図4中C、Dの円内参照、図4Cは巻上ギア213の一部拡大図であり、図4Dは、ワイヤ巻取部215の反対側の面を表した拡大図である。)が設けられており、巻上ギア213が反時計回りに回転するときには、噛合歯213a、215aの相対する面に対してそれぞれ垂直に形成された垂直面213b、215bが噛合してワイヤ巻取部215を回転させる(すなわち、巻上用ワイヤ202を巻き取る)。巻上ギア213が時計回りに回転する場合には、噛合歯213a、215aの相対する面に対して斜面に形成された斜面213c、215cが摺動して互いの距離が離間する方向に力が加わる。また、ワイヤ巻取部215は回転軸211に対して固定されておらずスライド可能、すなわちフリーな状態に設けられている。また、衝撃発生手段用筐体700に設けられた支持部701によってワイヤ巻取部215の巻上ギア213側であり軸方向への移動が規制されている。回転スライド部216は、回転軸211の付勢部材212の押圧力が作用する先端部に位置するDカット部分211aに固定して設けられている。固定スライド部217は、衝撃発生手段用筐体700に固定して設けられており移動することはない。回転スライド部216及び固定スライド部217にもそれぞれ接する面側(相対する面側)には、巻上ギア213とワイヤ巻取部215と同様の略直角三角形状に形成された噛合歯216a、217a(図4中Eの円参照、図4Eは固定スライド部217の内側の面を表した図である。)が設けられている。
【0029】
錘部材201は、金属等の重量物で作製されており、落下して衝突する際の運動エネルギーによって衝撃を発生させる部材である。錘部材201は、略直方体に形成されており、平面の一部にロック部材用孔201aが設けられている。これは後述する駆動手段220に設けられるロック部材230が挿入されることによって落下を防止するための孔である。また、錘部材201には、底面に棒状体201bが垂下方向に延設されており、錘部材201の運動エネルギーをより集中させて衝突させることができる。
【0030】
また、錘部材上昇手段210には、錘部材201が完全に巻上完了した状態を検知するための巻上完了感知センサ218が設けられている。この巻上完了感知センサ218としては、光センサを使用するとよい。勿論光センサに限定するものではない。
【0031】
これら錘部材上昇手段210を構成する構成部品は、衝撃発生手段用筐体700に収納されている。
【0032】
次に、駆動手段220について、図5及び図6を使用して説明する。図5は、駆動手段220を示す斜視図であり、図6は、駆動手段220の分解斜視図である。駆動手段220は、電気的駆動源221の駆動力を、錘部材上昇手段210の巻上ギア213に伝達するとともに、ロック部材230をロック部材用孔201aから抜去し、錘部材201を落下させるためにロックを解除する機能を有する。
【0033】
駆動手段220は、駆動ギア収納ボックス222の内部に配置される駆動ギア223、ロック部材解除ピン224、解除感知センサ225、駆動軸226、駆動側ワンウェイクラッチ227、従動ギア228及びロック解除ギア229と、駆動ギア収納ボックス222の外部に配置される電気的駆動源221と、錘部材201の落下をロックするロック部材230と、を備えている。
【0034】
駆動ギア223は、矢印Gに示すように、外部に配置されるモータ等からなる電気的駆動源221と直接連結されている。駆動ギア223は従動ギア228と噛合しており、従動ギア228は、矢印Hに示すように、駆動ギア収納ボックス222に回動可能にとりつけられており、ロック解除ギア229及び錘部材上昇手段210の巻上ギア213と噛合している。従動ギア228は通常のギアであり、駆動ギア223の回転をロック解除ギア229及び巻上ギア213に伝達する。ロック解除ギア229は、矢印Iに示すように、駆動軸226が挿入された駆動側ワンウェイクラッチ227が取り付けられており、駆動軸226はロック部材解除ピン224の回転中心に固定されている。駆動側ワンウェイクラッチ227は、ロック解除ギア229が時計回りに回転した場合には駆動軸226に係止することになり、その係止した状態でロック部材解除ピン224にロック解除ギア229からの駆動力の伝達を可能とし、反時計回りに回転した場合は駆動軸226に係止することなく空転することになる。ロック部材解除ピン224は、駆動ギア収納ボックス222の外部であって電気的駆動源221の反対側に配置されているロック部材230と係合するようにピン部224aが延出されている。
【0035】
ロック部材230は、錘部材201のロック部材用孔201aに挿通されて錘部材201が落下することを防止する。このロック部材用孔201a内に挿入される挿入部230aとこの挿入部230aからロック部材解除ピン224のピン部224aと係合する係合片230bが立設されている。ロック部材230は、バネ等の付勢部材230cによって、挿入部230aがロック部材用孔201a内に挿入される方向に付勢されており、ロック部材解除ピン224のピン部224aが係合片230bを押して引き戻すことによって、挿入部230aがロック部材用孔201a内から抜脱される。
【0036】
衝撃伝達部300は、錘部材201の落下の衝撃を受け止め、操作部110へ衝撃を伝達する機能を有する部分であり、主として、図7に示すように、シーソー型衝撃伝達部材301、固定ベース部302及び軸部材303を備えている。シーソー型衝撃伝達部材301は、一端側に錘部材201が落下する落下点からなる力点と、その他端側で反対側に位置し入力部100が組み付けられ力点からの衝突力をその入力部100の操作部110を介して遊技者に作用させる作用点とを有し、その間に形成された軸からなる支点を有し、支点を軸にシーソーのように揺れ動くことができる。具体的には、シーソー型衝撃伝達部材301は、板部材の平面からなり、錘部材201の落下点と入力部100を取り付ける平面に向けて位置する両端部が同方向に90°折り曲げられた折曲片301aを有し、折曲片301aには、軸部材303を挿通するための貫通孔301bが形成されている。一方、固定ベース部302も板部材の長手方向に位置する両端部が同方向に90°折り曲げられた折曲片302aを有し、折曲片302aには軸部材303を挿通するための貫通孔302bが形成されている。こうして作製されたシーソー型衝撃伝達部材301、固定ベース部302は、それぞれの折曲片301a、302aが向かい合うように配置した状態で、軸部材303をそれぞれの貫通孔301b、302bに挿通し、両端部にEリングを嵌め込むことにより抜け止めをして固定する。固定ベース部302は、台座用筐体500の底面に固定され、シーソー型衝撃伝達部材301は、錘部材201の直下と、入力部100とを跨ぐように底面側に配置される。
【0037】
なお、本実施形態においては、シーソー型衝撃伝達部材301に入力部100が一体的に組み付けられていることから、落下の衝突を受けた力点からの力は、その入力部100を介し遊技者が直接接触又は押圧する操作部110にて、遊技者の接触又は押圧方向とは逆となる方向に衝撃として作用することから、この接触又は押圧する位置が作用点となる。また、シーソー型衝撃伝達部材301に入力部100を一体的に組み付けず入力部100が台座用筐体500に組み付けられる場合が考えられる。この場合においては、シーソー型衝撃伝達部材301の一端側に錘部材201が落下する落下点からなる力点と、その他端側に直接その入力部100又は操作部110に衝突する作用点と、その間に形成された軸からなる支点を有することになる。このようにして落下の衝突を受けた力点からの力は、この入力部100又は操作部110と衝突する位置が作用点となる。そして、その作用点からの力は入力部100から間接的に操作部110又は直接的に操作部110へ伝わり、遊技者に対して遊技者の接触又は押圧とは逆となる方向に衝撃として作用することとなる。
【0038】
以上のようにして構成された入力装置1は、以下のようにして作動する。まず、何ら操作をしていない状態では、図8に示すように、錘部材201が上昇位置にある。この状態では、錘部材上昇手段210は、図10Aに示すように、巻上ギア213の噛合歯213aとワイヤ巻取部215の噛合歯215aが嵌合しており、駆動手段220は、図9に示すように、ロック部材230は付勢部材230cによって錘部材201のロック部材用孔201a内に挿入されており、錘部材201が落下することはない。この状態で、ロック部材解除ピン224のピン部224aは、ロック部材230の係合片230bの錘部材201側にあり、ロック部材230に対して何らの作用もしていない。
【0039】
この状態から入力部100の操作部110に対し遊技者が押圧又は接触等により入力操作を行うと、入力操作を検知部材120が検知し、制御回路(図示しない。)を介して電気的駆動源221を駆動する。この駆動により電気的駆動源221は、駆動ギア223を時計回りに回転させる。この駆動ギア223の回転により、従動ギア228を介してロック解除ギア229を時計回りに回転させる。この際に、ロック解除ギア229に組み付けられ駆動軸226が挿通された駆動側ワンウェイクラッチ227は駆動軸226に係止し、回転トルクを駆動軸226に伝達する状態となり、駆動軸226が固定的に組み付けられたロック部材解除ピン224を時計回りの方向へ回転させることになる。これに伴い、図5に示すように、ピン部224aが錘部材201側から離れる方向に移動することによってロック部材230の係合片230bを押圧し、ロック部材230がロック部材用孔201aから引き出される。これにより、錘部材201のロックが解除され、錘部材201はフリーの状態になる。
【0040】
一方、錘部材上昇手段210は、従動ギア228を介して巻上ギア213が時計回りに回転する。この際、巻上ギア213に組み付けられ回転軸211が挿通されたワンウェイクラッチ214は回転軸211に係止し、回転トルクが作用する状態となり、回転軸211に対し時計回りにトルクを伝達することになる。つまり、回転軸211が時計回りに回転すると、その回転軸211の先端にDカットを介して固定して設けられた3つの斜面を有する噛合歯216aを有する回転スライド部216を時計回りへ回転させる。すると、回転スライド部216と相対するように固定して設けられた固定スライド部217の3つの傾斜面を有する噛合歯217aに対して付勢部材212によって押圧された状態にある噛合歯216a、217aが傾斜面を摺動しつつ付勢力に反して回転スライド部216を付勢部材212の方向へ移動させる。すなわち、スライド運動における傾斜面を利用したカム機構として機能し、図10Bから図10Cに示すように、回転スライド部216が固定スライド部217の噛合歯217aの高さ分だけ移動することになる。この回転スライド部216の移動に伴い、回転軸211、ワンウェイクラッチ214が組み付けられた巻上ギア213も同様に移動する。この移動により、ワイヤ巻取部215は、回転軸211に対してフリーであり、かつ回転軸211の軸方向への移動が規制されているため、巻上ギア213の噛合歯213a及びワイヤ巻取部215の噛合歯215aの噛合が解除され、ワイヤ巻取部215は他からの干渉を受けることなく、フリーな回転可能な状態となる。このように錘部材上昇手段210は、錘部材201の解除機構を有する。つまり、錘部材201に対しては、電気的駆動源221による駆動ギア223を時計回りに回転させる制御を行うことによって、錘部材201のロック部材用孔201aからロック部材230の挿入部230aを抜去しロックを解除するとともに、錘部材上昇手段210における巻上ギア213の噛合歯213aとワイヤ巻取部215の噛合歯215aとの噛合を解除するという2つの解除機構を作動させることによって初めて落下可能となっている。
【0041】
こうして、フリーとなった錘部材201は重力によって落下することになる。錘部材201が落下すると、シーソー型衝撃伝達部材301に錘部材201の棒状体201bが衝突し、軸部材303を軸にシーソー型衝撃伝達部材301は、衝突側と入力部100の取付側が同じ高さとなり水平となる状態から一気に衝突側が低く入力部100の取付側が高い状態にシーソー型衝撃伝達部材301の傾きを変えることになる。これにより操作部110は、図11に示すように、一気に上昇し遊技者に対して大きな衝撃を伝達することになる。なお、ロック部材230によるロック解除が完了すると、ロック部材解除ピン224が解除位置に到達したことを解除感知センサ225が感知し、制御回路を介して電気的駆動源221が停止する。
【0042】
錘部材201が落下すると、制御回路によって所定の時間(例えば、1秒後)が経過した後、電気的駆動源221を駆動し、駆動ギア223を反時計回りに回転させる。駆動ギア223を反時計回りに回転させると、ロック解除ギア229は反時計回りに回転することになる。しかしながら、ロック解除ギア229に組み付けられ駆動軸226が挿通された駆動側ワンウェイクラッチ227は反時計回りの場合には、駆動軸226に係止することなくトルクを伝達しないため、ロック解除ギア229は空転することになり、他の部材に駆動力が伝達されることはない。また、ロック部材解除ピン224及びロック部材230は、電気的駆動源221が停止したことにより、駆動軸226に対する駆動側ワンウェイクラッチ227の係止が解除されるため、ロック部材230の付勢部材230cの付勢力により初期位置まで復帰することになる。
【0043】
一方で、巻上ギア213に組み付けられ回転軸211が挿入されたワンウェイクラッチ214は、巻上ギア213が反時計回りに回転する場合には、回転軸211に係止することなくトルクを伝達しないため、巻上ギア213のトルクは回転軸211に駆動力が伝達されることはない。また電気的駆動源221が停止したことにより、回転軸211に対するワンウェイクラッチ214の係止も解除されるため、回転軸211は付勢部材212の付勢力によって初期位置に復帰する。なお、付勢部材212が回転軸211を押圧する構成としては、まず付勢部材212が巻上ギア213を押圧し、その巻上ギア213又は巻上ギア213に組み付けられたワンウェイクラッチ214が、回転軸211の径の寸法を変えて段差状に形成された当接部に当接することによって、回転軸211に付勢部材212からの付勢力を伝達可能にしている。この復帰に伴って、回転スライド部216と相対するように固定して設けられた固定スライド部217の傾斜面を有する噛合歯217aに対して付勢部材212によって押圧された回転軸211の先端部に設けられた回転スライド部216の噛合歯216aが傾斜面を摺動しつつ再度噛合歯217aに噛合し、巻上ギア213の噛合歯213a及びワイヤ巻取部215の噛合歯215aも噛合して初期位置に復帰する。巻上ギア213の噛合歯213a及びワイヤ巻取部215の噛合歯215aが噛合するため、巻上ギア213が反時計回りに回転した場合にはワイヤ巻取部215も反時計回りに回転し、巻上用ワイヤ202を巻取り、錘部材201を持ち上げることになる。そして錘部材201が所定の上昇位置まで達すると、巻上完了感知センサ218によって検知され、制御回路を通じて電気的駆動源221が停止する。そして、ロック部材230がロック部材用孔201aに挿入され、初期状態となる。以降、入力部100に入力操作があると同様の作動が繰り返されることになる。
【0044】
以上のように構成された入力装置1によれば、操作部110の下方に大型の電気的駆動源221(モータ等)を配置することなく、遊技者に対して瞬発で強力な衝撃を発生させることが可能となり、よりインパクトのある斬新な入力装置1とすることができる。
【0045】
また、入力装置1の構造も操作部110の下方に大型の電気的駆動源221(モータ等)が配置されなくなることから、投入される遊技球の貯留部位、メダルの通路、検知機構、球送り機構、発射機構などの様々な機構が密集する領域であり、遊技者からも容易に視認可能な領域であっても、遊技機を設計する上で、大きな制約を受けることなく自由度が大幅に低減してしまうことのない入力装置1とすることができる。
【0046】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施しうる。
【0047】
上述の実施形態においては、ロック部材230をロック解除ギア229及びロック部材解除ピン224を使用してロックを解除するものとしたが、これらの機械的機構に代えて、電気的手段であるソレノイドを使用してもよい。ソレノイドを使用することにより、ロック解除ギア229及びロック部材解除ピン224を省略することができる。また。電気的駆動源221の駆動時間を短縮することができ、モータ等を休憩させることができる。
【0048】
また、上述した実施形態においては、衝撃発生手段200による衝撃力の強さは、同一としたが、衝撃力の強さを複数種類設けてもよい。具体的には、上昇手段である電気的駆動源221の駆動によって上昇される錘部材201の上昇位置を高い位置、中位置、低い位置のように高さ位置を変えて位置させ、遊技者が操作部110を直接操作することによって、その高さの異なる位置から落下する錘部材201の異なる衝撃の強さにより、リーチ演出が大当たりになるかどうかの期待度や、遊技者にとって有利となる遊技が継続するかどうか等を示唆させたりするような演出を設定することも可能である。
【0049】
また、上述した実施形態においては、操作部110をプッシュボタン式とする入力部100の機構を示したが、これに限らず操作部110自体に通電可能なメッキ加工を施しタッチセンサを組み付け、遊技者が接触したことを検知することが可能なタッチセンサ式の操作部110とし、操作部110を可動させない構成を採用することも可能である。
【0050】
また、上述した実施形態においては、錘部材201は立設筐体600内に配置されており、遊技者から視認されないものとしていたが、遊技者に見えるように配置させてもよい。この場合は、錘部材201を遊技内容に関連するキャラクタや背景に模した演出部材として形成することが望ましい。そして、錘部材に設けた棒状体201bを電気的駆動源により出没可能にしておけば、落下時に棒状体201bを引き込まなければ遊技者に衝撃を与え、引き込めれば遊技者に衝撃が与えないようにすることもできる。このようにすることで、演出部材(錘部材)が落下したからといって、必ずしも衝撃が加わるわけではないので、錘部材が見えないときと同様に遊技者に対して最後まで期待感を与えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
上述した実施の形態で示すように、遊技機の入力装置として利用することができる他、操作者が選択や決定操作を行う各種機器に搭載することができる。入力装置の性能上、インパクトのある入力装置であるため、メダル又はパチンコ球を用いた遊技機の他、アーケードゲームと呼ばれるゲームセンターや遊園地などのアミューズメントスポットに設置される業務用の遊技機、玩具、当たり付の自動販売機などの入力装置としての利用が考えられる。
【符号の説明】
【0052】
1…入力装置、100…入力部、110…操作部、120…検知部材、130…入力台座部、131…突出部、140…支持基材、200…衝撃発生手段、201…錘部材、201a…ロック部材用孔、201b…棒状体、202…巻上用ワイヤ、210…錘部材上昇手段、211…回転軸、211a…Dカット部分、212…付勢部材、213…巻上ギア、213a…噛合歯、213b…垂直面、213c…斜面、214…ワンウェイクラッチ、215…ワイヤ巻取部、215a…噛合歯、215b…垂直面、215c…斜面、216…回転スライド部、216a…噛合歯、217…固定スライド部、217a…噛合歯、218…巻上完了感知センサ、220…駆動手段、221…電気的駆動源、222…駆動ギア収納ボックス、223…駆動ギア、224…ロック部材解除ピン、224a…ピン部、225…解除感知センサ、226…駆動軸、227…駆動側ワンウェイクラッチ、228…従動ギア、229…ロック解除ギア、230…ロック部材、230a…挿入部、230b…係合片、230c…付勢部材、300…衝撃伝達部、301…シーソー型衝撃伝達部材、301a…折曲片、301b…貫通孔、302…固定ベース部、302a…折曲片、302b…貫通孔、303…軸部材、500…台座用筐体、501…開口、600…立設筐体、700…衝撃発生手段用筐体、701…支持部
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