(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
D06F 37/28 20060101AFI20221019BHJP
【FI】
D06F37/28
(21)【出願番号】P 2017011536
(22)【出願日】2017-01-25
【審査請求日】2019-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 大輔
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第204690404(CN,U)
【文献】特表2014-504542(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0230326(US,A1)
【文献】特開2015-144881(JP,A)
【文献】国際公開第2007/000645(WO,A1)
【文献】特開2002-359211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 37/28,39/14
F25D 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外箱開口部を外箱前面部に有する外箱と、
前記外箱内に配置されるとともに、少なくとも一部が前記外箱開口部に対向して配置される回転槽開口部を有する回転槽と、
一側において回動可能に支持するヒンジ部を有し、前記外箱開口部を覆うことによって前記外箱開口部を閉じるドアと、を備え、
前記ドアは、
四角形のドア本体部と、該ドア本体部の上方に位置し上端部が前記ドア本体部よりも後方に位置するように傾斜した傾斜部とを有し、
前記ドアが前記外箱開口部を閉じたときに、前記外箱前面部に対向する前記ドア本体部の後面側であり且つ前記ヒンジ部とは反対側に位置する他側の側部において、前記ドアの厚み方向及び幅方向に切り欠かれた形状で上下方向に延ばされた
段部に形成された操作用凹部と、
前記ドアの前記操作用凹
部に配設されて、前記ドアのロック解除を操作するためのロック解除部とを備えており、
前記ロック解除部が、前記ドアの厚み方向にスライド移動可能に構成される操作部を有しており、
前記操作部を、前記
段部よりも前記ドアの前面側へスライド移動することで、前記ドアのロックが解除されることを特徴とする衣類処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の衣類処理装置において、
前記操作部は前記
段部よりも前記ドアの前面側の領域でスライド移動することを特徴とする衣類処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の衣類処理装置において、
前記
段部が、前記ドアの他側において上下方向の少なくとも一端まで延在していることを特徴とする衣類処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の衣類処理装置において、
前記ロック解除部が、前記ドアの側面よりも外方に張り出した張出操作部を有することを特徴とする衣類処理装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の衣類処理装置において、
前記傾斜部の前面側には表示操作部が配設されていることを特徴とする衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、衣類処理装置に関し、ドラム式洗濯乾燥機やドラム式洗濯機やドラム式乾燥機などの衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、衣類処理装置では、回転槽が外箱内に配置され、回転槽の回転槽開口部に対向して配置された外箱開口部が外箱前面部に配設されており、外箱開口部の略円形状に合わせてドアが略円形状に構成されている。そして、ドアの後面側には、ドアのロック解除操作を行うためのロック解除部が配設されるとともに、ロック解除部に対向する外箱前面部には、ロック解除部を操作し易くするための操作用凹部が形成されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、外箱前面部に操作用凹部を設けることによって外箱の前面側の内部スペースに他の構成要素を配置することが制限されるので、外箱の前面側が有効利用されず、衣類処理装置を小型化するのが難しい。
【0005】
したがって、この発明の解決すべき技術的課題は、外箱の前面側を有効利用して小型化を実現する衣類処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術的課題を解決するために、この発明によれば、以下の衣類処理装置が提供される。
【0007】
すなわち、この発明に係る衣類処理装置は、
外箱開口部を外箱前面部に有する外箱と、
前記外箱内に配置されるとともに、少なくとも一部が前記外箱開口部に対向して配置される回転槽開口部を有する回転槽と、
一側において回動可能に支持するヒンジ部を有し、前記外箱開口部を覆うことによって前記外箱開口部を閉じるドアと、
前記ドアの後面側であり且つ前記ヒンジ部とは反対側に位置する他側のコーナー部において、前記ドアの厚み方向及び幅方向に切り欠かれた操作用凹部と、
前記ドアの前記操作用凹部に配設されて、前記ドアのロック解除を操作するためのロック解除部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、ドアの後面側において操作用凹部及びロック解除部を配設することにより、外箱の前面側が有効利用されて、衣類処理装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る衣類処理装置を斜め右上から見た斜視図。
【
図3】ドアを開けた状態の衣類処理装置を斜め右上から見た斜視図。
【
図4】ドアを閉じた状態の衣類処理装置の右側面図。
【
図8】ドア本体部から後面カバーを取り外したドアの要部を示す斜視図。
【
図9】ドア本体部から後面カバーを取り外したドアの要部を示す後面図。
【
図10】
図9のドア本体部からロック解除部材を取り外したドアの要部を示す後面図。
【
図11】第2実施形態に係る衣類処理装置において、ロック解除部材から張出操作部を取り外したドアの要部を示す後面図。
【
図12】第3実施形態に係る衣類処理装置におけるドアの後面斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この実施形態の衣類処理装置1を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施形態は、あくまでも一例であって、当該実施形態に限定されるものではない。
【0011】
〔第1実施形態〕
図1は、衣類処理装置1の一実施形態としてのドラム式洗濯機1の斜視図である。まず、
図1に基づいて、ドラム式洗濯機1の全体構成を説明する。以下、説明の便宜上、
図1等において、ドア50が設けられた側を前面側(前方)とするとともに、ドア50が設けられている側と反対側を後面側(後方)とし、ドラム式洗濯機1を前面側から見た
図1を基準としてドラム式洗濯機1の方向を特定する。また、本願では、洗濯及び乾燥を行うことができるドラム式洗濯乾燥機と、乾燥を行わず洗濯のみを行うドラム式洗濯機とを総称して、ドラム式洗濯機1と呼んでいる。
【0012】
ドラム式洗濯機1は、外郭を成す外箱1aを備える。この外箱1aは、外箱上面部101と、外箱前面部103と、外箱後面部104と、一対の外箱側面部105と、底台106とによって構成されている。なお、
図1では、一対の外箱側面部105のうちの一方だけを図示している。
【0013】
外箱1aの外箱前面部103は、外箱平面部103aと上傾斜部103bと下平面部103cとを有する。外箱平面部103aは、略垂直方向に延在する。上傾斜部103bは、外箱平面部103aの上方に延在するともに、ドア50の傾斜後面カバー55に対応して、外箱平面部103aに対して後方に傾斜している。下平面部103cは、外箱平面部103aの下方に略垂直方向に延在するとともに、外箱平面部103aと面一である。外箱前面部103には、洗濯物の出し入れに使用される外箱開口部6が設けられている。また、外箱前面部103の一側には、外箱開口部6を開閉するためのドア50が、ヒンジ部65によって回動可能に支持されている。なお、以下の説明において、ドア50においてヒンジ部65が設けられている側を単に一側と呼び、ドア50においてヒンジ部65が設けられている側と反対側を単に他側と呼ぶことがある。
【0014】
外箱1aの外箱上面部101には、給水口10と洗剤ケース11と気流フィルタ装置30と電源ボタン31とが設けられている。
【0015】
外箱上面部101の左側後方に設けられた給水口10は、図示しない給水ホースを介して水道の蛇口に接続するために使用される。
【0016】
外箱上面部101の左側前方に設けられた洗剤ケース11では、例えば、洗剤、漂白剤及び柔軟剤が収容される。外箱上面部101の右側後方に設けられた気流フィルタ装置30は、湿潤風に含まれる糸くずや埃などの異物を捕集する。すなわち、糸くずや埃などの異物が、気流フィルタ装置30によって循環風路内を流れる空気から捕集される。外箱1aの外箱上面部101側の内部には、ドラム式洗濯機1の動作を制御する制御装置(図示しない)が配置されている。制御装置は、例えばマイクロコンピュータであり、ドラムモータ4の回転を制御するとともに、水位センサによって検出された水槽2の水位に基づいて、給水弁13及び排水弁22の開閉を制御する。
【0017】
外箱上面部101の右側前方に設けられた電源ボタン31は、凸状の押圧部を有する機械式の操作ボタンであり、少なくとも電源をONにする機能を有する電源入りキーである。電源ボタン31がONになっていない状態では、表示操作部54には文字や図形などの各種情報が表示されない。電源ボタン31が、1つのキーで電源をON又はOFFにする機能を有することもできる。後述するように表示操作部54がタッチパネルからなるとともに、凸状の押圧部を有する電源ボタン31(機械式電源入りキー)がドア50側でなく外箱1a側に配置されることで、ドア50の前面側を平坦化でき、ドア50の薄肉化を図ることができる。
【0018】
図2,
図3及び
図5を参照しながら、ドラム式洗濯機1の外箱1aの構成について説明する。
【0019】
(外箱1aの構成)
図5に示すように、ドラム式洗濯機1は、外箱1a内に配置された有底筒形状の水槽2と、この水槽2内に回転可能に配置された有底筒形状の回転槽3と、水槽2の後部に取り付けられて回転槽3を回転駆動するドラムモータ4とを備える。水槽2の後部は、2本のダンパ12(
図5では1本のみ図示)によって弾性的に支持されている。回転槽3は、洗濯物を収容して水槽2よりも若干小径である。ドラム式洗濯機1では、通常、回転槽3の回転軸Jは、前側が後側よりも高くなるように、すなわち斜め上方を向くように、水平方向に対して傾斜して延在している。なお、回転軸Jは、水平方向に対して略平行に延在してもよい。なお、回転槽3は回転槽の一例であり、ドラムモータ4は駆動装置の一例である。
【0020】
洗濯物などの衣類を収容するためのドラムとして働く回転槽3は、前側の回転槽開口部26が水槽2の水槽開口部16の内側を臨むように構成されている。また、回転槽開口部26の少なくとも一部が、外箱開口部に対向するように回転槽開口部26が配置されている。回転槽3は、ドラムモータ4の回転軸Jの端部に連結されて、ドラムモータ4の駆動により、水槽2の内部で回転するように構成されている。
【0021】
回転槽3は、回転槽開口部26の外側に周設された流体バランサ29を備える。流体バランサ29は、回転槽3が回転した場合に、当該回転に伴う振動を吸収して緩和する機能を有する。回転槽3の周壁には、多数の小さな貫通孔27が全面に亘って形成されている。また、回転槽3の内面には、軸方向に延びる複数のバッフル28が周方向に等配で突設されている。なお、簡便のため、
図2では、貫通孔27の一部及び1つのバッフル28を図示している。
【0022】
外箱1aの外箱前面部103には、環状の装飾部材17が配設されている。環状の装飾部材17は、水槽2の水槽開口部16を臨む位置に、洗濯物を出し入れするための外箱開口部6を有する。外箱開口部6は、水槽2の水槽開口部16及び回転槽3の回転槽開口部26を臨むように構成されている。円形の水槽開口部16は、円形の回転槽開口部26と同軸に形成されている。外箱開口部6の開口縁と水槽開口部16の開口縁とは、ベローズ状の接続部材(図示しない)によって接続されており、当該構成により外箱1aと水槽2との間が液密に封止されている。
【0023】
給水口10が、外箱1a内で給水弁13の注入口に接続されている。これにより、水が、給水ダクト15と洗剤ケース11とを経由して、水槽2の上部から水槽2内に流入したり、あるいは、冷却水ダクト14を流れて、水槽2の下部から水槽2内に流入したりすることが可能になっている。水槽2の内部に供給された水は、洗い用の洗濯水、又は、すすぎ用のすすぎ水として使用される。なお、給水弁13は、複数の給水出口を有する多連形の電磁弁であり、給水装置の一例である。
【0024】
水槽2には、最下位置となる底板近傍の周面に排水ダクト19が接続されている。排水ダクト19は、外箱1aの内側における前下部に固定支持された筒形の排水フィルタ装置20に接続されている。排水フィルタ装置20の内部には、水槽2内の洗濯水又はすすぎ水に含まれる繊維屑等の異物を捕集する糸屑フィルタ70が収容されている。排水フィルタ装置20の下部は、排水弁22を介して外箱1aの底面に沿って配設された排水ホース21に接続されている。排水弁22を開くと、水槽2内の洗濯水又はすすぎ水は、排水ダクト19と排水フィルタ装置20と排水ホース21とを経て水槽2外に排出される。水槽2内の洗濯水又はすすぎ水に含まれる異物は、排水フィルタ装置20内の糸屑フィルタ70によって捕集され、洗濯水又はすすぎ水から除去される。また、排水弁22を閉じた状態で循環ポンプ24を駆動すると、水槽2内の液体を水槽2外に出して、排水ダクト19および循環ダクト25を介して水槽2内に戻すことができる。また、排水フィルタ装置20は、糸屑フィルタ70を収容している。
【0025】
装飾部材17に形成される外箱開口部6の開口縁には、ゴムや軟質樹脂等の弾性体から成るパッキン18が配設されている。これにより、ドア50を閉じると、ドア50の突出閉止部56がパッキン18に密着して、水槽2内の液体が外部に漏れ出ることを防止できる。
【0026】
ダンパ12は、オイルが封入されたシリンダ部と、上端部がシリンダ部内に入ったピストンロッドとを有している。このピストンロッドの下端部は、弾性体(例えばニトリルゴム)からなるダンパブッシュを介してダンパ支持金具に取り付けられている。
【0027】
また、ドラム式洗濯機1が乾燥機能を有する場合、洗濯物を乾燥させるためのヒートポンプユニット(図示せず)が、水槽2の下方後面側に配置される。このヒートポンプユニットは、乾燥運転には、洗濯物の水分を含んだ空気を回転する回転槽3から導出して、水分を含んだ空気の除湿及び加熱を行い、乾燥した温風を回転槽3へ導入する。
【0028】
図1から
図6を参照しながら、ドラム式洗濯機1のドア50の構成について説明する。
【0029】
(ドア50の構成)
図1に示すように、ドア50は、ドア本体部51と傾斜部52とを備える。ドア本体部51は、正面視で略四角形の形状をしており、略垂直方向に延在する。ドア本体部51における略四角形というのは、長方形や正方形の方形形状を始め、台形形状なども含み、それらのコーナー部が丸みを有する形態も含む。傾斜部52は、ドア本体部51の上部に位置しており、正面視で、略垂直方向に延在するドア前パネル部69に対して後方に傾斜している。すなわち、傾斜部52の上端部67がドア本体部51よりも後方に位置するように傾斜部52は傾斜している。
【0030】
図3に示すように、外箱1aの外箱前面部103とドア50のドア枠部68との間に介在配置された2つのヒンジ部65によって、ドア50が外箱1aの外箱前面部103に対して回動可能に支持されている。上下2つのヒンジ部65が、ドア50の後面側且つ一側のコーナー部73及び外箱1aの一側のそれぞれに設けられている。また、ドア50の後面側であり且つヒンジ部65とは反対側に位置する他側のコーナー部(後面側且つ他側のコーナー部)74には、ロック解除部53が設けられている。
【0031】
表示操作部54の操作性及び視認性の観点から、ドア本体部51の表面積に対する傾斜部52(すなわち表示操作部54)の表面積の比率が、例えば、1/20~1/4である。また、表示操作部54の操作性及び視認性の観点から、ドア本体部51のドア前パネル部69に対する傾斜部52(すなわち表示操作部54)の傾斜角度が、例えば、20度~45度であり、好ましくは25度~35度である。さらに、当該傾斜角度は、この実施形態を限定しない数値として、例えば約33度である。
【0032】
(ドア本体部51の構成)
図1、
図3及び
図7に示すように、ドア本体部51は、平板形状のドア前パネル部69と、ドアベース部材164と、左右のドア枠部68と、後方に突出する突出閉止部56と、略平板形状の本体後面カバー62とを有する。
図7に示すように、ドア本体部51の前面側から後面側にかけて、ドア前パネル部69、ドアベース部材164、突出閉止部56及び本体後面カバー62は、この順序で配置されている。ドア前パネル部69は、透光性を有する材料(例えばガラス材料)からなり、突出閉止部56も透光性を有する材料(例えば樹脂材料)からなる。したがって、ドア50の前面側から回転槽3内部を見ると、ドア前パネル部69及び突出閉止部56を通じて、回転槽3内部が視認できる。ドア前パネル部69はドアベース部材164の前面側に取り付けられ、本体後面カバー62はドアベース部材164の後面側に取り付けられる。本体後面カバー62の他側の側部76は、ドア枠部68の側部よりも小さく寸法構成されており、ドア枠部68の側部よりも幅方向(左右方向)に引っ込んでいる。これにより、本体後面カバー62の他側の側部76において段部63が形成されている。段部63は、ドア50のロック解除の操作を行う際に使用者の手指が入るように、ドア50の厚み方向(前後方向)及び幅方向(左右方向)において十分なスペースを備えている。段部63によって、本体後面カバー62の他側の側部76が見にくくなるため、ドア50の厚みが薄いように視覚されるという効果も奏する。ドア前パネル部69は、ドアベース部材164の前面部に貼り付けられるとともに、左右のドア枠部68によって保持される。
【0033】
図3及び
図5に示すように、突出閉止部56は、後方に突出した山型形状の後方頂部と、山の裾部分に対応するベース部とを有する。ドア50を閉じたとき、突出閉止部56の後方頂部の一部が、水槽開口部16内に挿入されるように構成されている。本体後面カバー62は、突出閉止部56の山型部分の大部分を挿入するための開口を有する。突出閉止部56の山型部分を本体後面カバー62の開口に挿入した状態で、突出閉止部56のベース部が、ドアベース部材164の後面部と本体後面カバー62の前面部との間で挟持されている。それにより、突出閉止部56が、ドアベース部材164及び本体後面カバー62で保持されている。ドア50を閉じると、ドア50の突出閉止部56が外箱開口部6を覆うとともに突出閉止部56の外周面がパッキン18に密着して、外箱開口部6が閉じられるので、水槽2内の液体が外部に漏れ出ることが防止される。
【0034】
図5に示すように、外箱前面部103の下側のヒンジ部65よりも下側の一側(ヒンジ部65側)には、糸屑フィルタ70の装填された排水フィルタ装置20が設けられている。糸屑フィルタ70の前面にはフィルタキャップ71が設けられており、フィルタキャップ71の先端側には、前方に突出して横方向に延びるフィルタキャップ把持部が形成されている。フィルタキャップ把持部の回動によって糸屑フィルタ70を排水フィルタ装置20に対して着脱できる。
【0035】
図2及び
図3に示すように、外箱1aの外箱前面部103の一側(ヒンジ部65側)の下部において、排水フィルタ用ドア60が、ヒンジによって外箱前面部103の下平面部103cに対して回動可能に軸支されている。排水フィルタ用ドア60を閉じると、排水フィルタ用ドア60は、外箱1a内に配置された排水フィルタ装置20を覆い、例えば、下平面部103cと面一になるように構成されている。排水フィルタ用ドア60の後面部には、誤挿入防止構造が設けられている。すなわち、凸状の誤挿入防止構造を排水フィルタ用ドア60の後面部側に設けるとともに、凸状のフィルタキャップ把持部を有する構成とすることができる。当該構成によれば、フィルタキャップ71の回動位置が適切であると互いの凸形状が干渉せず、排水フィルタ用ドア60を閉じることが可能となる。逆に、フィルタキャップ71の回動位置が不適切であると、互いの凸形状が干渉し、排水フィルタ用ドア60を完全に閉じることができなくなることにより、糸屑フィルタ70の挿入が不完全であることを注意喚起できる。
【0036】
このように、排水フィルタ用ドア60は、外箱1a内に配置された排水フィルタ装置20を覆うように構成されている。さらに、排水フィルタ用ドア60は、糸屑フィルタ70が排水フィルタ装置20に装填されているか否かを、そしてフィルタキャップ71が正しい位置で閉じられているか否かを知らしめるように構成されている。
【0037】
図2から
図4に示すように、ドアベース部材164の後面側であってヒンジ部65の反対側には、ユーザによって操作されるロック解除部53が設けられている。ロック解除部53は、ドア50の厚み方向の前側にスライド移動することにより、ドア50のロック解除を行う機能を有する。ドアベース部材164に回動可能に支持された係止爪部57が、ロック解除部53の動きに連動するように構成されている。被係止部66は、環状の装飾部材17の後面側に取り付けられた被係合部材(図示しない)に形成された係合穴である。ロック解除部53がドア50の厚み方向の前側にスライド移動すると、係止爪部57が非係合側に移動することにより被係止部66に対する係止爪部57の係合が解除されて、ドア50が開放される。
【0038】
(傾斜部52の構成)
図1から
図3及び
図6に示すように、傾斜部52は、傾斜部52の前面側に配設された表示操作部54と、表示操作部54の周縁部に取り付けられた傾斜枠部78と、傾斜枠部78の後面側に取り付けられる傾斜後面カバー55とを有する。傾斜部52は、傾斜部52の上端部67がドア本体部51よりも後方に位置するように傾斜している。表示操作部54は、ドア本体部51のドア前パネル部69に対して後方に傾斜して配置されている。傾斜部52の上端部67が、外箱1aの外箱前面部103の外箱平面部103aよりも後方に位置している。当該構成によれば、厚みの薄いドア50において大きな傾斜部52及び大きな表示操作部54を配設できて、ドア50がコンパクトになるとともに圧迫感が軽減される。
【0039】
図7に示すように、表示操作部54は、操作カバー部79と、表示操作枠部181と、表示部182と、操作基板部183と、後面取付部184とを備える。表示操作部54の前面側から後面側にかけて、操作カバー部79、表示操作枠部181、表示部182、操作基板部183及び後面取付部184は、この順序で配置されている。操作カバー部79は、例えば、透明なガラス板や樹脂パネルなどからなり、傾斜した平面を構成する。操作カバー部79は、表示操作枠部181の前面側に貼付される。操作カバー部79は、接触体が直接的に接触する部分であり、操作カバー部79への接触によって、入力操作が行われる。
【0040】
表示部182は、図示しないタッチキーに対応する文字部分及び/又は図形部分に透光部が形成された遮光フィルムが基材上に貼付され、当該遮光フィルムの上に透明電極部が貼付されたデバイスである。表示部182は、操作基板部183に設置された光源(例えばLED)によって照明される。表示部182に設けられている透明電極部は、タッチキーとして機能して、操作基板部183に接続されている。透明電極部を有する表示部182は、タッチパネルの機能を有する。表示部182及び操作基板部183が、図示しないパッキンを介して後面取付部184に一体的に固定された状態で、表示操作枠部181の後面側に固定される。そして、表示部182は、表示操作枠部181に形成された収納開口に収まるように構成されている。このようにして、タッチパネルとして働く表示操作部54が構成される。当該表示操作部54に対して、傾斜枠部78及び傾斜後面カバー55が取り付けられる。なお、上記遮光フィルムは、操作カバー部79の後面側に貼付してもよい。
【0041】
表示操作部54は、動作状態、各種設定、ユーザへのメッセージ等の各種情報を表示する。タッチキーは、表示部182上に形成されており、設定に関する情報を表示する。タッチキーは、操作カバー部79を介して、ユーザの指やペン状体のような接触体の接触によって入力操作を行うためのキーである。
【0042】
各タッチキーは、文字部分及び/又は図形部分(以下、文字部分などという。)と、その他の部分とを有する。各タッチキーでは、文字部分などが透光性を有し、その他の部分が遮光性である。各タッチキーの後面には、図示しない光源、例えばLED(Light Emitting Diode)が配置されている。キー表示制御部によって、光源が点灯して、対応するタッチキーへの光の照射が制御される。タッチキーの後面に対して光が照射されると、文字部分などが表示され、各タッチキーは視認可能な表示状態となる。その結果、各タッチキーの文字部分などによって、設定に関する情報が表示される。
【0043】
タッチキーのうち、対応する光源が点灯していないタッチキーについては、文字部分などが視認不可の非表示状態になっている。このように、キー表示制御部によって、各タッチキーの表示又は非表示が切換え可能に構成されている。
【0044】
表示部182は、上記デバイスの他に、液晶パネル及び有機ELなどの表示デバイスを用いることができる。また、表示部182は、カラー表示又は白黒表示とすることができる。タッチパネルの機能を有する表示部182は、接触体によってその表面に対して接触操作が行われると、表面電荷が変化する静電容量方式のものである。なお、表示操作部54として、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式又は電磁誘導方式のタッチパネルも利用可能である。
【0045】
表示操作部54は、外箱1aの内部に設けられている制御装置に接続されており、表示操作部54に対する操作情報は、制御装置へ出力される。制御装置は、表示操作部54から出力された操作情報に基づいて運転内容を決定し、決定した運転内容に従って洗濯運転及び乾燥運転などを行う。
【0046】
(ロック機構35の構成)
図8から
図10に示すように、ドアベース部材164の後面側であってヒンジ部65の反対側に位置する他側には、ロック機構35が配設されている。ロック機構35は、ドア50を閉じると、ドア50の係止爪部57が外箱1aの被係止部66に係止して、ドア50を外箱1aにロック固定するように構成されている。その一方で、ロック機構35は、ドア50を閉じた状態で、ロック解除部53がドア50の厚み方向の前側にスライド移動するように操作されると、係止爪部57がドア50の一側に向けて回動して係止爪部57が被係止部66から外れるように構成されている。以下、
図8から
図10を参照しながら、ロック機構35について詳細に説明する。
【0047】
図8に示すように、ロック機構35は、係止部材40と、揺動部材80と、ロック解除部材90とを有する。係止部材40、揺動部材80及びロック解除部材90が、当該順序で、一側から他側に向けて配設されている。
【0048】
係止部材40は、係止基部42と、係止アーム部41と、回動軸43と、係止押圧部49と、係止爪部57とを有する。係止基部42は、一側に設けられた上下2つの回動軸43と、他側に設けられた係止押圧部49と有する。上下2つの回動軸43は、ドアベース部材164に設けられた上下2つの軸支部46によってそれぞれ軸支されている。係止部材40は、上下2つの回動軸43を中心にして一側での非係止位置と他側での係止位置との間を回動する。係止基部42の後面には、後面側に延びる係止アーム部41が立設されている。係止アーム部41の先端には、係止爪部57が形成されている。係止爪部57は、
図2及び
図3に示す外箱1aの被係止部66に係止可能なように、他側に向けて突出している。係止押圧部49は、揺動部材80の揺動下接触部82に接触可能なように、他側に向けて延在している。
【0049】
図8に示すように、下に位置する回動軸43には、捻りコイルバネ48が巻装されている。捻りコイルバネ48は、上に位置する第1アーム部44と、下に位置する第2アーム部45とを有する。第1アーム部44は、係止基部42の後面で受け止められ、第2アーム部45は、ドアベース部材164に設けられたアーム受部47で受け止められる。捻りコイルバネ48によって、係止爪部57が他側に向けて付勢されているとともに、係止押圧部49が前面側に向けて付勢されている。
【0050】
揺動部材80は、揺動軸81によって揺動可能に軸支された上下方向に延びる板状体である。揺動部材80は、下方に形成された揺動下接触部82と、上方に形成された揺動上接触部83と、揺動下接触部82及び揺動上接触部83の間に位置する揺動軸81とを有する。揺動軸81は、ドアベース部材164に設けられた揺動軸受部85によって軸支されている。このように、揺動部材80は、揺動軸81を中心にしてシーソーのように揺動するように支持されている。したがって、揺動下接触部82は、揺動軸81に関して揺動上接触部83と逆方向に動き、例えば、揺動下接触部82が前面側に動くと、揺動上接触部83が後面側に動く。そして、揺動下接触部82は、後面側において、係止部材40の係止押圧部49に接触して、係止押圧部49によって前面側に付勢されている。それとともに、揺動上接触部83は、後面側において、ロック解除部材90の操作押圧部95に接触して、揺動下接触部82とは逆に後面側に付勢されている。
【0051】
ロック解除部材90は、操作基部91と、張出操作部94と、操作押圧部95とを有する。操作基部91は、平面視で四角形の形状をしている。操作基部91の4つのコーナー部が、下ガイド部96と上ガイド部97と他側の側壁部75とでガイドされている。したがって、操作基部91が、ドア50の厚み方向に(すなわち前面側と後面側との間で前後方向に)スライド移動可能になっている。操作基部91の後面側であって揺動部材80側には、後面側に延びる直立ガイド部92が立設されている。本体後面カバー62がドアベース部材164に取り付けられて、直立ガイド部92がドア50の厚み方向にスライド移動するとき、直立ガイド部92は、本体後面カバー62の他側の側部76の内面によってガイドされる。
【0052】
張出操作部94は、操作基部91の後面側に取り付けられており、操作基部91よりも一回り小さい四角形の形状をしている。張出操作部94は、直立ガイド部92に対して間隔をあけて他側に配置されている。張出操作部94がドア50の側面(他側の側壁部75)に対して外方に張り出している。すなわち、張出操作部94の他側の一部分が、切欠ガイド部98を通じて外方に張り出している。切欠ガイド部98は、他側の側壁部75の後方部分を前方に向けて部分的に切り欠くことによって形成されている。張出操作部94は、ドア50のロック解除の際に使用者の手指で直接的に操作されるので、ロック解除部53として働く。したがって、ドア50を閉じたとき、外方に張り出した張出操作部94が正面視で容易に視認されて、ロック解除部53の操作性が向上する。ロック解除部材90がドア50の厚み方向にスライド移動するとき、張出操作部94の他側の一部分が、切欠ガイド部98によってガイドされる。
【0053】
操作押圧部95は、揺動部材80の揺動上接触部83に接触可能なように、一側に向けて延在しており、揺動上接触部83によって後面側に付勢されている。その結果、ロック解除部材90が後面側に付勢されている。係止部材40が揺動部材80を介してロック解除部材90に連結されているので、ロック解除部53として働くロック解除部材90の動きに連動して、係止爪部57が動く。
【0054】
また、本体後面カバー62をドアベース部材164に取り付けたときに、本体後面カバー62の他側の側部76の端部が、操作基部91に接触する。当該構成によれば、捻りコイルバネ48によって後面側に付勢された操作基部91が、本体後面カバー62で受け止められるので、ロック解除部材90の付勢状態が保たれるとともに、ロック解除部材90がドア50の厚み方向の後方にさらにスライド移動することが制限される。
【0055】
ここで、ロック解除部53としての張出操作部94が、付勢力に抗してドア50の厚み方向の前方にスライド移動するように操作されると、操作押圧部95が前面側に移動する。操作押圧部95の前面側への移動によって、揺動上接触部83が前面側に移動し、揺動部材80がシーソーのように揺動することによって揺動下接触部82が後面側に移動する。揺動下接触部82の後面側への移動によって、係止部材40が一側に回動して、係止爪部57が外箱1aの被係止部66に係止することが解除される。したがって、ロック解除部53を前方にスライド移動させるという簡単な操作で、ドア50のロック解除を行うことができる。
【0056】
上記構成によれば、ドア50の後面側において操作用凹部64を形成するとともに当該操作用凹部64にロック解除部53を配設することにより、外箱1aの前面側が有効利用されて、ドラム式洗濯機1を小型化できる。また、ドア50の側部が操作用凹部64として働く段部63を備えることにより、ドア50のロック解除の操作を行う際に使用者の手指が入るような十分なスペースを確保できるとともに、側面視でドア50の厚みが薄いように視覚されてスリムなデザインになるという効果も奏する。
【0057】
〔第2実施形態〕
図11に示すように、ロック解除部53として働くロック解除部材90が、張出操作部94を備えていない。これにより、ロック解除部材90が、ドア本体部51内に収まっており、ドア枠部68の他側の側壁部75から外方に張り出していない。ロック解除部材90の操作基部91は、ドア50のロック解除の際に使用者の手指で直接的に操作される操作部として使用される。
【0058】
これにより、外箱1aの前面側が有効利用されてドラム式洗濯機1を小型化できることに加えて、ドア50の他側の側面から張り出した部分が無いため、衣類などがドア50に引っ掛かりにくくなり、コンパクトでシンプルなデザインになる。
【0059】
〔第3実施形態〕
図12に示すように、ドア50の後面側且つ他側のコーナー部74であってロック解除部53に関係する部分では、本体後面カバー62の他側の側部76が一側に引っ込むことによって操作用凹部64が形成されている。そして、操作用凹部64以外の部分では、本体後面カバー62の他側の側部76が、ドア枠部68の他側の側壁部75と大略面一になっている。そして、操作用凹部64には、ロック解除部53が配設される。このように、操作用凹部64以外の部分において本体後面カバー62の他側の側部76が他側に向けて拡張されることにより、ドア50内の空間が増大する。
【0060】
これにより、外箱1aの前面側が有効利用されてドラム式洗濯機1を小型化できることに加えて、ドア50の後面側且つ他側が有効利用でき、ドラム式洗濯機1を小型化できる。
【0061】
以上説明したように、この発明の一局面に係る衣類処理装置1は、
外箱開口部6を外箱前面部103に有する外箱1aと、
前記外箱1a内に配置されるとともに、少なくとも一部が前記外箱開口部6に対向して配置される回転槽開口部26を有する回転槽3と、
一側において回動可能に支持するヒンジ部65を有し、前記外箱開口部6を覆うことによって前記外箱開口部6を閉じるドア50と、
前記ドア50の後面側であり且つ前記ヒンジ部65とは反対側に位置する他側のコーナー部74において、前記ドア50の厚み方向及び幅方向に切り欠かれた操作用凹部64と、
前記ドア50の前記操作用凹部64に配設されて、前記ドア50のロック解除を操作するためのロック解除部53とを備えることを特徴とする。
【0062】
上記構成によれば、ドア50の後面側において操作用凹部64及びロック解除部53を配設することにより、外箱1aの前面側が有効利用されて、衣類処理装置1を小型化できる。
【0063】
一実施形態では、前記ロック解除部53が、前記ドア50の厚み方向にスライド移動可能に構成されている。
【0064】
上記構成によれば、ロック解除部53をドア50の厚み方向にスライド移動させるという簡単な操作でドア50のロック解除を行うことができる。
【0065】
一実施形態では、前記操作用凹部64が、前記ドア50の他側において上下方向に延びる段部63に形成されている。
【0066】
上記構成によれば、ドア50のロック解除の際に使用者の手指を入りやすくする十分なスペースを確保できるとともに、側面視でドア50の厚みが薄いように視覚されてスリムなデザインになる。
【0067】
一実施形態では、前記ロック解除部53が、前記ドア50の側面よりも外方に張り出した張出操作部94を有する。
【0068】
上記構成によれば、ドア50を閉じたとき、外方に張り出した張出操作部94が正面視で容易に視認されて、ロック解除部53の操作性が向上する。
【0069】
一実施形態では、前記ドア50が、四角形のドア本体部51と、該ドア本体部51の上方に位置する傾斜部52とを有し、前記傾斜部52の上端部67が前記ドア本体部51よりも後方に位置するように傾斜しており、前記傾斜部52の前面側には表示操作部54が配設されている。
【0070】
上記構成によれば、四角形のドア本体部51を有するドア50によって、外箱1aとドア50との間に凹凸部が形成されにくくなるので、清掃性が良好であるとともに、後方に傾斜した傾斜部52の前面側に表示操作部54を配設することによって、大きな傾斜部52及び大きな表示操作部54が配設できるので、表示操作部54の操作性及び視認性が優れている。また、ドア50の上方において傾斜部52が後方に引っ込んだ形態になっているので、衣類処理装置1がコンパクトになるとともに圧迫感が軽減される。また、表示操作部54がドア50側に設けられているので、外箱前面部103の上方の空間を有効利用できる。
【0071】
この実施形態を具体的に説明したが、この実施形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々に変更して実施することができる。各種構成要素は、実施形態を説明するための一例であって、それらを限定するものでは無く、必要に応じて様々な変形を行うことができる。
【0072】
上記実施形態では、衣類処理装置1として、ドラム式洗濯機を例示したが、衣類処理装置1はドラム式乾燥機であってもよい。
【0073】
操作用凹部64は、ドア50の後面側且つ他側のコーナー部74において、ロック解除部53に直接的に関係する部分に加えて、ロック解除部53の上側部分及び下側部分の少なくとも一方において拡張した形態にすることができる。すなわち、ドア50の後面側且つ他側のコーナー部74において、ロック解除部53を起点にして、段部63が上方及び下方の少なくとも一方に部分的に延びる形態にすることができる。
【0074】
また、ドア50の下端部61が、排水フィルタ用ドア60よりも下方に位置して、外箱1aの下平面部103cと略同じ位置に位置していてもよい。そして、排水フィルタ用ドア60を省略して、ドア50が排水フィルタ用ドア60の機能を兼ねることもできる。
【0075】
また、電源ボタン31が、ドア50側に配置される構成とすることもできる。そして、電源ボタン31が、ドア50に設けられた表示操作部54に配置されていてもよい。
【0076】
また、傾斜部52(表示操作部54)は、ドア本体部51のドア前パネル部69に対して後方に湾曲しながら傾斜した湾曲板の形状とすることができ、このとき、操作カバー部79は傾斜し且つ湾曲した面を有する。
【0077】
被連結部59に対する連結部58の取り外し可能な連結方法は、上記ネジ留めに限られるものではない。ドア本体部51と傾斜部52との一体的な取り扱いを可能とするとともに、連結部58と被連結部59とを恒久的に固定せず取り外しを可能とするのであれば、どのような構成を採用してもよい。例えば、連結部58及び被連結部59のいずれか一方に弾性を有する係合爪を設け、連結部58及び被連結部59のいずれか他方に係合穴を設けて、係合爪が係合穴に係合することによって取り外し可能に連結することもできる。
【0078】
また、表示操作部54を有する傾斜部52は、ドア本体部51に対して取り外し不可の一体物とすることができる。
できる。
【符号の説明】
【0079】
1…ドラム式洗濯機(衣類処理装置)
1a…外箱
2…水槽
3…回転槽(ドラム)
4…ドラムモータ
6…外箱開口部
10…給水口
11…洗剤ケース
16…水槽開口部
17…環状の装飾部材
18…パッキン
19…排水ダクト
20…排水フィルタ装置
21…排水ホース
26…回転槽開口部
30…気流フィルタ装置
31…電源ボタン(機械式電源入りキー)
35…ロック機構
40…係止部材
41…係止アーム部
42…係止基部
43…回動軸
44…第1アーム部
45…第2アーム部
47…アーム受部
48…捻りコイルバネ
49…係止押圧部
50…ドア
51…ドア本体部
52…傾斜部
53…ロック解除部
54…表示操作部(タッチパネル)
55…傾斜後面カバー
56…突出閉止部
57…係止爪部
58…連結部
59…被連結部
60…排水フィルタ用ドア
61…下端部
62…本体後面カバー
63…段部
64…操作用凹部
65…ヒンジ部
66…被係止部
67…上端部
68…ドア枠部
69…ドア前パネル部
70…糸屑フィルタ
71…フィルタキャップ
73…後面側且つ一側のコーナー部
74…後面側且つ他側のコーナー部
75…他側の側壁部
76…他側の側部
78…傾斜枠部
79…操作カバー部
80…揺動部材
81…揺動軸
82…揺動下接触部
83…揺動上接触部
85…揺動軸受部
90…ロック解除部材
91…操作基部
92…直立ガイド部
94…張出操作部
95…操作押圧部
96…下ガイド部
97…上ガイド部
98…切欠ガイド部
101…外箱上面部
103…外箱前面部
103a…外箱平面部
103b…上傾斜部
103c…下平面部
104…外箱後面部
105…外箱側面部
106…底台
164…ドアベース部材
181…表示操作枠部
182…表示部
183…操作基板部
184…後面取付部
J…回転軸