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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】取付構造
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/18 20180101AFI20221019BHJP
【FI】
E04D13/18 ETD
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018122791
(22)【出願日】2018-06-28
(65)【公開番号】P2020002616
(43)【公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】513009668
【氏名又は名称】ソーラーフロンティア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】市川 直毅
(72)【発明者】
【氏名】神原 達二
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02144016(EP,A1)
【文献】特開平10-176403(JP,A)
【文献】特開2003-147918(JP,A)
【文献】特開2004-197341(JP,A)
【文献】特開2013-028940(JP,A)
【文献】特開2000-179094(JP,A)
【文献】特開2018-031114(JP,A)
【文献】特開2000-170330(JP,A)
【文献】特開2014-015794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/00
E04D 13/10
E04D 13/18
H02S 20/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池モジュールを設置面上に取り付けるための取付構造であって、
第1方向に並んだ複数の板部材を有し、
各々の前記板部材は、前記第1方向における前記板部材の一端部に設けられた第1係合部と、前記第1方向における前記板部材の他端部に設けられた第2係合部と、を有し、
互いに隣接する前記板部材は、前記第1係合部と前記第2係合部によって互いに係合され、
前記複数の板部材のうちの少なくとも1つの第2板部材が、前記複数の板部材のうちの他の第1板部材どうしの間に配置され、
前記第1板部材が搭載物を支持する支持部を有しており、
前記第1方向における前記支持部どうしのピッチは、前記第1方向における前記第2板部材の前記第1係合部と前記第2係合部のピッチの整数倍と異なっており、
前記第1板部材における前記第1係合部と前記第2係合部との間の距離は、前記第2板部材における前記第1係合部と前記第2係合部との間の距離よりも短い、取付構造。
【請求項2】
前記第1板部材における前記第1係合部と前記第2係合部との間の距離は、前記第2板部材における前記第1係合部と前記第2係合部との間の距離と異なっている、請求項1に記載の取付構造。
【請求項3】
前記支持部は、前記設置面から離間して設けられており、
前記第1板部材と前記設置面との間に棒部材が設けられている、請求項1又は2に記載の取付構造。
【請求項4】
前記棒部材と前記支持部とを貫通して延びる締結部材と、
前記締結部材に締結され、前記太陽電池モジュールを保持する保持部材と、を有する、請求項に記載の取付構造。
【請求項5】
前記第1板部材は、前記棒部材の位置で分離されている、請求項又はに記載の取付構造。
【請求項6】
前記支持部は、前記第1板部材に取り付けられたカバー部材により形成されている、請求項1からのいずれか1項に記載の取付構造。
【請求項7】
太陽電池モジュールを有し、
前記太陽電池モジュールは、前記支持部に直接支持される、請求項1からのいずれか1項に記載の取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば太陽電池モジュールのようなパネルを設置面に取り付ける取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽電池モジュールは様々な建造物の屋根に設置されている。住宅の屋根には、屋根材の種類によって、例えば、スレート屋根、瓦屋根、金属屋根など様々な種類がある。したがって、太陽電池モジュールを屋根材上に備え付けるための固定具も様々なものが提案されている(下記の特許文献1)。
【0003】
特許文献1は、所定の勾配を有した野地板上に複数枚の金属板を梁行方向に葺き上げた横葺きの金属屋根上に、太陽電池モジュールを取り付けるための設置金具を開示する。金属板は、軒側端部においては、棟側方向に下面側へ折り返した顎部を形成し、棟側端部においては、軒側方向に上面側へ折り返した顎部を形成している。上下に隣り合う屋根板において、棟側の金属板の顎部と、軒側の金属板の顎部とは互いに係合しており、当該係合部分においては、梁行方向の棟側の屋根板が軒側の屋根板上に被さるように段差が形成されている。各々の太陽電池モジュールは、一方向に長く延びた一対の縦材によって支持されている。各々の縦材は、複数の設置金具によって設置面に固定されている。具他的には、設置金具は、横葺きの金属屋根上に設置された水切り板を介して屋根材のような設置面に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-117204号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された設置金具は、水切り板を介して屋根材のような設置面に固定されている。水切り板の一部は、上下に隣り合う屋根板どうしの間に挿入される。したがって、水切り板の設置位置は屋根板の位置、すなわちサイズに制約されており、これにともない、設置金具の位置も屋根板のサイズに制約されることになる。したがって、屋根板のサイズに応じて太陽電池モジュールの位置に制約が生じたり、複数の太陽電池モジュールを同一のピッチで配置することに困難が生じたりすることがある。
【0006】
よって、金属板の係合部どうしのピッチとは異なるピッチで搭載物を支持する支持部を配置することができる取付構造が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
太陽電池モジュールを設置面上に取り付けるための取付構造は、第1方向に並んだ複数の板部材を有する。各々の前記板部材は、前記第1方向における前記板部材の一端部に設けられた第1係合部と、前記第1方向における前記板部材の他端部に設けられた第2係合部と、を有する。互いに隣接する前記板部材は、前記第1係合部と前記第2係合部によって互いに係合される。前記複数の板部材のうちの少なくとも1つの第2板部材が、前記複数の板部材のうちの他の第1板部材どうしの間に配置される。第1板部材が搭載物を支持する支持部を有する。前記第1方向における前記支持部どうしのピッチは、前記第1方向における前記第2板部材の前記第1係合部と前記第2係合部のピッチの整数倍と異なっている。
【発明の効果】
【0008】
上記態様によれば、金属板の係合部どうしのピッチとは異なるピッチで搭載物を支持する支持部を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】太陽電池モジュールを設置面上に取り付けるための取付構造の斜視図である。
図2】太陽電池モジュールを設置面上に取り付けるための取付構造の分解斜視図である。
図3】太陽電池モジュールと一部の板部材とを取り外した状態を示す斜視図である。
図4】第1実施形態に係る第2板部材の斜視図である。
図5】第1実施形態に係る第1板部材の斜視図である。
図6】被覆部材付近の拡大斜視図である。
図7】被覆部材付近の断面図である。
図8】太陽電池モジュールどうしの間付近の断面図である。
図9】第2実施形態に係る第1板部材の斜視図である。
図10】第2実施形態に係るカバー部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。以下の図面において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがあることに留意すべきである。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、太陽電池モジュールを設置面上に取り付けるための取付構造の斜視図である。図2は、太陽電池モジュールを設置面上に取り付けるための取付構造の分解斜視図である。図3は、太陽電池モジュールと一部の板部材とを取り外した状態を示す斜視図である。図4は、取付構造を構成する第2板部材の斜視図である。図5は、取付構造を構成する第1板部材の斜視図である。図6は、取付構造を構成する被覆部材付近の拡大斜視図である。図7は、取付構造を構成する被覆部材付近の断面図である。図8は、太陽電池モジュールどうしの間付近の断面図である。
【0012】
太陽電池モジュール10を設置面上に取り付けるための取付構造は、太陽電池モジュール10と、太陽電池モジュール10の縁を保持する保持部材100,200と、複数の板部材300,350と、を有していてよい。太陽電池モジュール10は、1つであってもよく、複数並んでいてもよい。
【0013】
本実施形態では、太陽電池モジュール10は、水平面から傾斜した設置面に設置されていてよい。そのような設置面として、例えば建造物の屋根、具体的にはスレートのような屋根材400が挙げられる。本実施形態では、太陽電池モジュールは、所定の勾配を有した野地板上に複数枚の板を梁行方向に葺き上げた横葺きの屋根材400上に設置される。
【0014】
本明細書において、傾斜した設置面において最大傾斜線に沿って高い方から低い方へ向かう方向を「流れ方向F1」と称する。流れ方向F1の上流側を「水上側」と称する。流れ方向F1の下流側を「水下側」と称する。また、水平面に平行な面内で流れ方向F1と直交する方向を「横方向F2」と称する。
【0015】
複数の板部材300,350は、一方向、図1,2に示す態様では横方向F2に並んでいる。複数の板部材300,350は、元々設置されていた屋根材400上に、屋根材400を覆うように設けられていてよい。板部材300,350は、例えば金属板によって構成されていてもよいが、これに限定されない。
【0016】
複数の板部材のうちの第2板部材300は、横方向F2における第2板部材の一端部に設けられた第1係合部302と、横方向F2における第2板部材の他端部に設けられた第2係合部304と、を有する(図4参照)。第2板部材300の第1係合部302は、隣接する第2板部材300の第2係合部304と係合可能に構成されている。これにより、互いに隣接する第2板部材300は、部分的に重なった状態で互いに係合される。本実施形態では、第1係合部302及び第2係合部304は、互いに嵌合可能な形状を有する。少なくとも1つの第2板部材300が、2つの第1板部材350どうしの間に配置されている。
【0017】
複数の板部材のうちの第1板部材350は、横方向F2における第1板部材の一端部に設けられた第1係合部352と、横方向F2における第1板部材の他端部に設けられた第2係合部354と、を有する(図5参照)。第1板部材350の第1係合部352は、隣接する第2板部材300の第2係合部304と係合可能に構成されている。さらに、第1板部材350の第2係合部354は、隣接する第2板部材300の第1係合部302と係合可能に構成されている。これにより、第1板部材350は、第2板部材300と部分的に重なった状態で、第2板部材300に係合される。第1板部材350の第1係合部352及び第2係合部354は、それぞれ第2板部材300の第1係合部302及び第2係合部304と同じ形状であってよい。
【0018】
第1板部材350は、搭載物を支持する支持部358を有する。支持部358は、設置面から離間して設けられている。支持部358は、一方向、ここでは流れ方向F1に沿って延びていてよい。第1実施形態では、第2板部材300の一部が隆起しており、この隆起した部分が支持部358を構成する。すなわち、第1板部材350と設置面との間に空間Sが形成される。支持部358は、太陽電池モジュールのような搭載物の荷重を受ける部分となる。
【0019】
第1板部材350と設置面との間の空間Sに棒部材380が設けられていてもよい。棒部材380は、流れ方向F1に沿って延びていてよい。棒部材380は、支持部358を下から支える。したがって、棒部材380は、太陽電池モジュールのような搭載物の荷重を支持することができる。棒部材380は、後述する締結部材390が締結可能な部材によって構成されていることが好ましい。棒部材380は、例えば木材によって構成されていてよい。
【0020】
棒部材380には締結部材390が挿入されていてよい。第1板部材350は、締結部材390を挿入可能な孔部359を有していてよい。締結部材390によって棒部材380と第1板部材350とが互いに締結される。締結部材390は、棒部材380を貫通し、屋根材400のような設置面に達していてよい。また、締結部材390は、棒部材380から上方、すなわち設置面から離れる方向に延び、第1板部材350の支持部358を貫通してさらに上方に延びていてよい。
【0021】
本実施形態では、太陽電池モジュール10は、支持部358上に直接載せられる。具体的には、太陽電池モジュール10の一端辺が、支持部358上に直接載せられる(図1参照)。
【0022】
太陽電池モジュールの取付構造は、支持部358上に載せられた太陽電池モジュール10の一端辺を保持する保持部材100,200を有していてよい。本実施形態では、保持部材100,200は、各々の太陽電池モジュールの四隅に設けられている。
【0023】
第1保持部材100は、第1板部材350及び棒部材380から上方に延びた締結部材390によって、第1板部材350及び棒部材380に締結されていてよい(図8参照)。第1保持部材100は、第1板部材350と当接し、締結部材390によって締結される締結部120と、太陽電池モジュール10の一端辺の上面を覆うフランジ130と、を有していてよい。具体的には、第1保持部材100の締結部120は、太陽電池モジュールどうしの間の隙間に配置され、第1板部材350と当接する。第1保持部材100は、締結部120から上方に起立した壁部125有しており、フランジ130は壁部125の上端から設置面に略平行な方向に曲げられている。第1保持部材100が締結部材390によって第1板部材350に締結されることにより、フランジ130が太陽電池モジュール10の一端辺をしっかりと保持することになる。
【0024】
第2保持部材200は、最も水下側の太陽電池モジュール10の水下側の一端辺を保持する位置に配置されていてよい(図6及び図7参照)。第2保持部材200は、締結部材390によって第1板部材350及び棒部材380に締結される締結部220と、太陽電池モジュール10の一端辺の上面を覆うフランジ230と、を有していてよい。フランジ230は締結部220から上方に延びた壁部の上端から設置面に略平行な方向に曲げられている。第2保持部材200が締結部材390によって第1板部材350に締結されることにより、フランジ230が太陽電池モジュール10の一端辺をしっかりと保持することになる。
【0025】
第2保持部材200の最も水下側の壁部210は、第1板部材350の支持部358よりも下方へ、棒部材380の側面を覆う位置まで延びていることが好ましい。これにより、太陽電池モジュール10の設置後に、棒部材380が第2保持部材200によって隠されるため、太陽電池モジュール10の取付構造の意匠性が向上する。
【0026】
第1実施形態において、横方向F2における支持部358どうしのピッチL1は、横方向F2に互いに隣接する第2板部材300の第1係合部302どうしのピッチL2の整数倍と異なっている。仮に、同じ板部材のみで設置面を覆う場合、搭載物を支持する支持部どうしピッチは、板部材どうしのピッチ、すなわち板部材の係合部どうしのピッチの整数倍になる。すなわち、支持部どうしのピッチは板部材のサイズに制約されることになる。本実施形態では、第1板部材350は、第2板部材300と異なる構造を有し、ピッチL2と異なるピッチL1を実現するよう構成されている。そのため、第2板部材300の第1係合部302どうしのピッチL2に制約を受けることなく、横方向F2における支持部358どうしのピッチL1を適宜調整することができる。
【0027】
支持部358どうしのピッチL1は、第1板部材350の横方向F2における長さや、第1板部材350上での支持部358の位置を適宜設定することによって調節できる。例えば、第1板部材350における第1係合部352と第2係合部354との間の距離L3は、第2板部材300における第1係合部302と第2係合部304との間の距離L4と異なっていてよい。これにより、支持部358の位置を適宜調節することができ、ピッチL2の制約を受けることなく、支持部358どうしのピッチL1を太陽電池モジュール10のサイズに合わせて設計することができる。したがって、複数の太陽電池モジュール10を設置面上で密に配置することもでき、太陽電池モジュールの意匠性を向上させることもできる。
【0028】
支持部358どうしのピッチL1は、ある第1板部材350の支持部358の特徴的な点から、別の第1板部材350の支持部358の特徴的な点(対応する点)までの距離によって規定することができる。例えば、ピッチL1は、第1板部材350の支持部358の横方向F2における中心点どうしの距離によって規定してもよい。同様に、第2板部材300の第1係合部302どうしのピッチL2は、ある第2板部材300の第1係合部302の特徴的な点から、別の第2板部材300の支持部358の特徴的な点(対応する点)までの距離によって規定することができる。例えば、ピッチL2は、互いに隣接する第2板部材300の支持部358の最頂点どうしの距離によって規定してもよい。
【0029】
好ましくは、第1板部材350における第1係合部352と第2係合部354との間の距離L3は、第2板部材300における第1係合部302と第2係合部304との間の距離L4よりも短い。これにより、設置面を覆う複数の板部材300,350のうち、他の板部材と異なる構造を有する第1板部材350のサイズを最小化することができる。したがって、第1板部材350の製造コストを低下させることができる。
【0030】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る太陽電池モジュールの取付構造について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、同様の符号が付されている。以下では、第1実施形態と同様の構成については、その説明を省略することがある。第2実施形態において、第2板部材300、第1保持部材100、第2保持部材200及び太陽電池モジュール10は、第1実施形態と同様である。したがって、以下では、第2実施形態に係る第1板部材の構成について詳細に説明する。
【0031】
図9は、第2実施形態に係る第1板部材の斜視図である。図10は、第2実施形態に係るカバー部材の斜視図である。第1板部材350は、横方向F2における第1板部材の一端部に設けられた第1係合部352と、横方向F2における第1板部材の他端部に設けられた第2係合部354と、を有する。第1係合部352及び第2係合部354については、第1実施形態で説明したとおりである。
【0032】
本実施形態では、第1板部材350は、棒部材380の位置で分離されている。具体的には、第1板部材350は、第1係合部352側の部分と、第2係合部354側の部分とに分離されている。この第1板部材350のそれぞれの部分は、棒部材380の位置で上方に曲げられていてよい。第1板部材350の上方の曲げられた一対の壁部358どうしの間に棒部材380が設けられる。
【0033】
カバー部材500が第1板部材350に取り付けられている。カバー部材500は、流れ方向F1に延びており、断面視で略U字状に形成されていてよい。カバー部材500は、棒部材380及び第1板部材350の一対の壁部358を覆っている。
【0034】
カバー部材500の上面は、搭載物を支持する支持部358を構成する。すなわち、支持部358は、第1板部材350に取り付けられたカバー部材500により形成されている。棒部材380に挿入された締結部材390は、カバー部材500に形成された孔部359を通って上方に延びていてよい。
【0035】
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、横方向F2における支持部358どうしのピッチは、横方向F2に互いに隣接する第2板部材300の第1係合部302どうしのピッチの整数倍と異なっている。これにより、横方向F2における支持部358どうしのピッチは、板部材300,302のサイズに制約を受けることなく、適宜調整することができる。
【0036】
第2実施形態では、第1板部材350は、第2板部材300を加工することによって形成できる。具体的には、第2板部材300を流れ方向F1に沿ったラインでカットし、カットした部分を上方に折り曲げることによって一対の壁部358を形成することができる。ここで、第2板部材300をカットする位置、具体的には横方向F2における位置を適宜調節することによって、横方向F2における支持部358どうしのピッチを調節することができる。前述したように、第2板部材300の加工により第1板部材350を形成することができるため、第1板部材350の製造コストを削減することができる。
【0037】
上述したように、実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0038】
例えば、上記実施形態では、太陽電池モジュールは、第1板部材350の支持部358に直接支持されていた。この代わりに、第1板部材350の支持部358は、太陽電池モジュールを支持可能な不図示の別の部材を介して太陽電池モジュールを支持していてもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、複数の板部材300,350は、横方向F2に並んで配置されている。この代わりに、複数の板部材300,350は、流れ方向F1に並んで配置されていてもよい。この場合、太陽電池モジュール10の流れ方向F1の端に位置する縁が、第1板部材350の支持部358に支持されればよい。
【0040】
さらに、本発明に係る太陽電池モジュールの取付構造は、傾斜した設置面に限らず、水平面と実質的に平行な設置面にも適用できることに留意されたい。
【符号の説明】
【0041】
10 太陽電池モジュール
100 第1保持部材
200 第2保持部材
300 第2板部材
302 第1係合部
304 第2係合部
350 第1板部材
352 第1係合部
354 第2係合部
358 支持部
380 棒部材
390 締結部材
F1 流れ方向
F2 横方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10