(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】プリンタ、情報処理システム、情報処理方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20221019BHJP
【FI】
B41J29/38 401
(21)【出願番号】P 2018169676
(22)【出願日】2018-09-11
【審査請求日】2021-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000130581
【氏名又は名称】サトーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】グローバル・アイピー東京特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 浩一
【審査官】加藤 昌伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-328558(JP,A)
【文献】特開2017-225262(JP,A)
【文献】特開2018-112895(JP,A)
【文献】特開2007-080227(JP,A)
【文献】特開2006-277380(JP,A)
【文献】特開2017-134536(JP,A)
【文献】特開2013-211842(JP,A)
【文献】特開2012-037944(JP,A)
【文献】米国特許第06931447(US,B1)
【文献】特開2013-218452(JP,A)
【文献】特開2015-032224(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0115523(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00 - 29/70
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のネットワークに接続されているプリンタであって、
第1ポート番号を利用する第1の通信方法と
、第2ポート番号を利用する第2の通信方法とを切り替え可能な通信部を備え、
前記通信部は、前記所定のネットワークの外部にある外部機器からの前記第1ポート番号を利用する前記プリンタへのアクセスが遮断されるように設定されている場合に、前記所定のネットワークの外部に設けられた管理サーバに対して
前記第1の通信方法でデータを送信し、前
記第2の通信方法で
前記管理サーバからデータを受信する、プリンタ。
【請求項2】
前記第1の通信方法または前記第2の通信方法のいずれかを選択する操作入力を受け付ける操作入力部を備える、
請求項1に記載されたプリンタ。
【請求項3】
前記第1の通信方法は、メッセージキュープロトコルにより実現する通信方法であり、
前記第2の通信方法は、ウェブブラウザでメッセージキュープロトコルを実現する通信方法である、請求項1又は2に記載されたプリンタ。
【請求項4】
前記第1の通信方法で送信するデータは、前記プリンタの稼働状態に対するデータであり、
前記第2の通信方法で受信するデータは、前記プリンタに対する要求である、請求項1又は2に記載されたプリンタ。
【請求項5】
前記第1の通信方法で送信するデータは、前記プリンタのエラーを通知するデータであり、
前記第2の通信方法で受信するデータは、前記エラーの原因を解析するためのデータの前記プリンタに対する要求である、請求項1又は2に記載されたプリンタ。
【請求項6】
所定のネットワークに接続されている複数のプリンタと、前記所定のネットワークの外部にある管理サーバと、を含む情報処理システムであって、
前記複数のプリンタの各々は、第1ポート番号を利用する第1の通信方法と
、第2ポート番号を利用する第2の通信方法とを切り替え可能な通信部を備え、
前記通信部は、前記所定のネットワークの外部にある外部機器からの前記第1ポート番号を利用する前記複数のプリンタへのアクセスが遮断されるように設定されている場合に、前記複数のプリンタのうち少なくとも一部のプリンタの通信部が、前記管理サーバに対して
前記第1の通信方法でデータを送信し、前
記第2の通信方法で
前記管理サーバからデータを受信する、情報処理システム。
【請求項7】
所定のネットワークに接続されているプリンタが、前記所定のネットワークの外部にある管理サーバとの間で行う情報処理方法であって、
前記プリンタは、第1ポート番号を利用する第1の通信方法と
、第2ポート番号を利用する第2の通信方法とを切り替え可能であり、
前記情報処理方法は、
前記所定のネットワークの外部にある外部機器からの前記第1ポート番号を利用する前記プリンタへのアクセスが遮断されるように設定されている場合に、
前記所定のネットワークの外部に設けられた管理サーバに対して前記第1の通信方法でデータを送信し、
前記第1の通信方法から前記第2の通信方法に切り替え、
前
記第2の通信方法で
前記管理サーバからデータを受信する、
情報処理方法。
【請求項8】
所定のネットワークに接続されている複数のプリンタと、前記所定のネットワークの外部にある管理サーバと、の間の情報処理方法であって、
前記複数のプリンタの各々は、第1ポート番号を利用する第1の通信方法と
、第2ポート番号を利用する第2の通信方法とを切り替え可能であって、
前記情報処理方法は、
前記所定のネットワークの外部にある外部機器からの前記第1ポート番号を利用する前記複数のプリンタの各々へのアクセスが遮断されるように設定されている場合に、
前記複数のプリンタのうち少なくとも一部のプリンタが、
前記所定のネットワークの外部に設けられた管理サーバに対して前記第1の通信方法でデータを送信し、
前記少なくとも一部のプリンタが、前記第1の通信方法から前記第2の通信方法に切り替え、
前記少なくとも一部のプリンタが、前
記第2の通信方法で
前記管理サーバからデータを受信する、
情報処理方法。
【請求項9】
所定のネットワークに接続されているプリンタと、前記所定のネットワークの外部にある管理サーバと、の間の情報処理を行うためのプログラムであって、
前記プリンタは、第1ポート番号を利用する第1の通信方法と
、第2ポート番号を利用する第2の通信方法とを切り替え可能であり、
前記プログラムは、コンピュータに、
前記所定のネットワークの外部にある外部機器からの前記第1ポート番号を利用する前記プリンタへのアクセスが遮断されるように設定されている場合に、
前記所定のネットワークの外部に設けられた管理サーバに対して前記第1の通信方法でデータを送信する手順、
前記第1の通信方法から前記第2の通信方法に切り替える手順、および、
前
記第2の通信方法で
前記管理サーバからデータを受信する手順、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、情報処理システム、情報処理方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)通信は、TCP/IPによるPub/Sub型データ配信モデルの軽量なメッセージキュープロトコルであり、ポート番号「8883」が使用されることが規定されている。また、ウェブブラウザでMQTT通信を実現するため、ポート番号「443」を使用するMQTT over WebSocketが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えばMQTT通信は、IoT(Internet of Things)等の軽量なメッセージの送受信に適しており、プロキシサーバ経由の通信がサポートされていないことから、企業のファイアウォールにおいて特定ポートが遮断されている場合がある。その場合には、MQTT通信等によりメッセージを疎通できないという問題が生ずる。
【0005】
そこで、本発明は、ファイアウォール等により特定のポートが遮断されている場合であっても通信方法の切り替えによりメッセージを疎通できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、所定のネットワークに接続されているプリンタであって、第1ポート番号を利用する第1の通信方法と、第2ポート番号を利用する第2の通信方法とを切り替え可能な通信部を備え、前記通信部は、前記所定のネットワークの外部にある外部機器からの前記第1ポート番号を利用する前記プリンタへのアクセスが遮断されるように設定されている場合に、前記所定のネットワークの外部に設けられた管理サーバに対して前記第1の通信方法でデータを送信し、前記第2の通信方法で前記管理サーバからデータを受信する、プリンタである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のある態様によれば、ファイアウォール等により特定のポートが遮断されている場合であっても通信方法の切り替えによりメッセージを疎通できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の情報処理システムのシステム構成を示す図である。
【
図2】
図2A、
図2B、
図2C、および
図2Dは、それぞれ、本実施形態の情報処理システムのプリンタ、ユーザ端末、管理サーバ、および、ヘルプデスク端末のブロック図である。
【
図3】プリンタにおけるMQTT通信方式の切り替え操作方法を示す図である。
【
図4】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタの8883ポートが開放されている場合に、プリンタがステータス通知を行うときのシーケンスチャートである。
【
図5】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタの8883ポートが開放されている場合に、プリンタがステータス通知を行うときの通信状態を模式的に示す図である。
【
図6】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタの8883ポートが遮断されている場合に、プリンタがステータス通知を行うときのシーケンスチャートである。
【
図7】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタの8883ポートが遮断されている場合に、プリンタがステータス通知を行うときの通信状態を模式的に示す図である。
【
図8】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタの8883ポートが開放されている場合に、プリンタに対して外部からリモートコントロールを行うときのシーケンスチャートである。
【
図9】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタの8883ポートが開放されている場合に、プリンタに対して外部からリモートコントロールを行うときの通信状態を模式的に示す図である。
【
図10】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタの8883ポートが遮断されている場合に、プリンタに対して外部からリモートコントロールを行うときのシーケンスチャートである。
【
図11】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタの8883ポートが遮断されている場合に、プリンタに対して外部からリモートコントロールを行うときの通信状態を模式的に示す図である。
【
図12】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタにエラーが生じた場合のシーケンスチャートである。
【
図13】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタにエラーが生じた場合に、プリンタの通信方式の切り替え前の通信状態を模式的に示す図である。
【
図14】実施形態の情報処理システムにおいてプリンタにエラーが生じた場合に、プリンタの通信方式の切り替え後の通信状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の情報処理システムおよび情報処理方法の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
(1)情報処理システム1の概要
本実施形態の情報処理システム1について、
図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システム1のシステム構成を示す図である。情報処理システム1は、例えば、複数のプリンタ2A,2B,…、ヘルプデスク端末3、ユーザ端末4、管理サーバ5、プロキシサーバ6、及びMQTTブローカ7を備える。
【0011】
図1に示す情報処理システム1において、プリンタ2A,2B,…は、LAN(Local Area Network)10に接続され、例えばラベルに情報を印字して発行するプリンタである。プリンタ2A,2B,…を含むLAN10内の機器は、LAN10より外側のネットワークに接続された機器との間で通信を行う。ルータ(図示せず)またはプロキシサーバ6には、ファイアウォールが設定されており、LAN10の外部からのLAN10に接続された機器に対するMQTT(port:8883)によるアクセスが遮断されている。プロキシサーバ6は、例えば、LAN10とインターネットの間を中継するサーバである。
本実施形態の情報処理システム1において、管理サーバ5はいわゆるクラウドサーバであり、LAN10に接続されたプリンタ2A,2B,…から定期的に、あるいは不定期にメッセージを受信することで、各プリンタの稼動状態を管理している。
なお、以下の説明では、LAN10に接続された複数のプリンタ2A,2B,…に対して共通した事項を言及するときには、総称して「プリンタ2」と表記する。
【0012】
プリンタ2は、例えば、MQTT(port:8883)、やMQTT over WebSocket(port: 443)により管理サーバ5と通信を行うことが可能である。MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)通信は、TCP/IPによるPub/Sub型データ配信モデルの軽量なメッセージキュープロトコルである。MQTT over WebSocketは、ウェブブラウザでMQTT通信を実現するためにポート番号「443」を使用する。
プリンタ2が、例えばMQTT(port:8883)によって通信を行う場合には、プロキシサーバ6を通さず、MQTTブローカ7を介して管理サーバ5と通信を行う。MQTTブローカ7は、例えば、MQTTプロトコルにおいて発行者(publisher)からのメッセージを購読者(subscriber)に配信する。
プリンタ2がMQTT over WebSocket(port: 443)により通信を行う場合には、プロキシサーバ6を経由して管理サーバ5と通信を行う。
【0013】
図1において、ヘルプデスク端末3は、例えばプリンタ2とは遠隔の位置にある装置であり、例えば、通信機能を備えたデスクトップコンピュータ、ラップトップ型若しくはタブレット型コンピュータ装置等である。本実施形態の情報処理システム1では、ヘルプデスク端末3は、例えば、LAN10に接続されたプリンタ2で生じたエラー等の問題の解決を支援するために設けられている。
【0014】
図1において、ユーザ端末4は、LAN10に接続されており、複数のプリンタ2A,2B,…の状態を管理する。例えば、LAN10が特定の会社の社内LANである場合、複数のプリンタ2A,2B,…が工場や倉庫等の現場に配置され、ユーザ端末4が現場から離れた事務所に配置される。ユーザ端末4は、例えば、ユーザがLAN10に接続された複数のプリンタ2A,2B,…の状態を管理するために使用する端末である。
【0015】
本実施形態のプリンタ2は、MQTT通信方式を採る場合に、例えば、MQTT(port:8883)(第1の通信方法の例)と、MQTT over WebSocket(port: 443)(第2の通信方法の例)を切り替え可能に構成されている。そのため、例えば8883ポートが遮断されている場合であっても、プリンタ2においてMQTT over WebSocket(port: 443)に切り替えてプロキシサーバ6経由でMQTT通信によるメッセージを疎通できるように構成されている。
【0016】
(2)情報処理システム1の各装置のブロック構成
次に、本実施形態の情報処理システム1の各装置の内部構成について、
図2A~
図2Dおよび
図3を参照して説明する。
図2A~
図2Dは、それぞれ、本実施形態の情報処理システム1のプリンタ2、ユーザ端末4、管理サーバ5、および、ヘルプデスク端末3のブロック図である。
図3は、本実施形態のプリンタ2におけるMQTT通信方式の切り替え操作方法を示す図である。
【0017】
(2-1)プリンタ2
図2Aに示すように、プリンタ2は、例えば、制御部21、ストレージ22、操作入力部23、表示部24、印字部25、および、通信部26を備える。
【0018】
制御部21は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory))を含み、プリンタ2の動作を制御する。マイクロコンピュータは、プリンタ2の起動時にROMに記憶されているファームウェアを読み出して実行する。ファームウェアを実行することで実現される機能には、印字部25に供給する印字データを生成すること、操作入力部23からの入力信号に基づいて表示部24の画面を遷移させること等が含まれる。
【0019】
ストレージ22は、HDD(Hard Disk Drive)あるいはSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。
操作入力部23は、プリンタ2に対する操作入力(タッチパネル入力を含む)を受け付けるボタンと、操作入力を電気信号に変換するインタフェース回路とを含む。
表示部24は、表示パネルと、表示パネルに画像を表示する駆動回路とを含み、プリンタ2の稼動状態、メニュー画面、エラーメッセージ等の各種メッセージ等を表示する。
【0020】
印字部25は、インクリボン、複数の発熱素子を有するサーマルヘッド、および、プラテンローラを回転駆動するステッピングモータ(いずれも不図示)を含み、印字媒体であるラベルに情報を印字する。印字部25は、印字データに基づき、サーマルヘッドの各発熱素子に選択的に電流を流す。電流により発熱した発熱素子がプラテンローラによって搬送されたラベルにインクリボンを介して押し当てられると、発熱素子に押し当てられたラベルの部分が発色することでラベルに情報が印字される。
【0021】
通信部26は、例えば、MQTT(port:8883)やMQTT over WebSocket(port: 443)により外部の機器と通信を行う。MQTT(port:8883)によって通信を行う場合には、MQTTブローカ7を介して管理サーバ5と通信を行う。MQTT over WebSocket(port: 443)によって通信を行う場合には、プロキシサーバ6を介して管理サーバ5と通信を行う。
【0022】
本実施形態のプリンタ2は、例えば、MQTT通信方式として、例えば、MQTT(port:8883)かMQTT over WebSocket(port: 443)の選択入力を受け付けるように構成されている。
図3は、プリンタ2の表示パネルに表示される画面の遷移を示している。
図3の画面G1に示すように、プリンタ2の表示パネルにおいてファームウェアによって提供されるメニューには、「MQTT通信方式」の項目が含まれる。この項目を選択操作することで画面G2に示すように画面が遷移し、「MQTT」または「MQTT over WebSocket」のいずれかを選択可能な画面に切り替わる。ここで、「MQTT」か「MQTT over WebSocket」の選択操作することによって、MQTT通信方式を切り替えることが可能となる。
なお、初期設定はMQTT(port:8883)となっている。
【0023】
(2-2)ユーザ端末4
図2Bに示すように、ユーザ端末4は、例えば、制御部41、ストレージ42、操作入力部43、表示部44、および、通信部45を備える。
制御部41は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、ユーザ端末4の動作を制御する。ユーザ端末4には、ウェブブラウザ上で使用するプリンタ管理用ウェブアプリケーション(以下、単に「ウェブアプリケーション」という。)がインストールされている。ユーザ端末4のウェブブラウザは、管理サーバ5から取得するプリンタ2のデータを表示部44に表示する。
【0024】
ストレージ42は、例えばSSD等の記憶装置であり、ウェブブラウザおよびウェブアプリケーションが格納されている。
操作入力部43は、ユーザの操作入力を受け付ける入力インタフェースである。例えば、ユーザ端末4を起動するボタン操作や、ウェブブラウザ、ウェブアプリケーションを実行する操作等の操作入力を受け付ける。表示部44は、例えば液晶表示パネルと表示駆動回路を有する。
通信部45は、LAN10内のプリンタ2と通信を行うほか、管理サーバ5との間でプロキシサーバ6を介したHTTPS(port: 443)による通信を行う。
なお、通信部45は、電子メールの送受信機能を備える。
【0025】
(2-3)管理サーバ5
図2Cに示すように、管理サーバ5は、例えば、制御部51、ストレージ52、および、通信部53を備えるクラウドサーバである。
制御部51は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、管理サーバ5の動作を制御する。ストレージ52は、例えばHDD(Hard Disk Drive)等の大容量記憶装置であり、各種データベースが格納されている。各種データベースには、管理対象となる複数のプリンタ、すなわち、LAN10に接続された複数のプリンタ2A,2B,…の機器名、モデル名、ステータス、設置場所、および稼動状態のデータ、設定値のデータ等を含むデータベースが含まれる。
制御部51は、プリンタ2のステータスおよび稼動状態のデータをプリンタ2から定期的に、あるいは不定期に受信し、都度、ストレージ52内のデータベースを更新する。
【0026】
通信部53は、プリンタ2との間で、例えば、プロキシサーバ6を介してMQTT over WebSocket(port: 443)による通信を行うか、MQTTブローカ7を介してMQTT(port: 8883)による通信を行う。また、通信部53は、ヘルプデスク端末3との間で、例えば、HTTPS(port: 443)による通信を行う。
【0027】
制御部51は、プリンタ2からアップロードされる画面データをストレージ52に記録し、ヘルプデスク端末3からのデータ表示要求に応じて、ストレージ52に格納されるプリンタ2のデータをヘルプデスク端末3に送信する。
【0028】
(2-4)ヘルプデスク端末3
図2Dに示すように、ヘルプデスク端末3は、例えば、制御部31、ストレージ32、操作入力部33、表示部34、および、通信部35を備える。
制御部31は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、ヘルプデスク端末3の動作を制御する。ヘルプデスク端末3には、ユーザ端末4にインストールされているウェブアプリケーションと同一のウェブアプリケーションがインストールされている。ヘルプデスク端末3のウェブブラウザは、管理サーバ5から取得するプリンタ2のデータを表示部34に表示する。
【0029】
ストレージ32は、例えばSSD等の記憶装置であり、ウェブブラウザおよびウェブアプリケーションが格納されている。
操作入力部33は、ユーザの操作入力を受け付ける入力インタフェースである。例えば、ヘルプデスク端末3を起動するボタン操作や、ウェブブラウザ、ウェブアプリケーションを実行する操作等の操作入力を受け付ける。表示部34は、例えば液晶表示パネルと表示駆動回路を有する。
通信部35は、管理サーバ5との間で、例えば、HTTPS(port: 443)による通信を行う。
なお、通信部35は、電子メールの送受信機能を備える。
【0030】
(3)情報処理システムの動作
次に、
図4~
図14を参照して、本実施形態の情報処理システム1の動作について場合を分けて説明する。なお、各図では、LAN10に接続された複数のプリンタ2A、2B…のうちプリンタ2Aがステータス通知を行う場合、あるいは、リモートコントロールの対象としてプリンタ2Aが選択された場合を例示している。
【0031】
(3-1)8883ポートが開放した状態でプリンタ2がステータス通知を行う場合(
図4、
図5を参照)
図4は、8883ポートが開放した状態でプリンタ2がステータス通知を行う場合のシーケンスチャートであり、
図5はその場合の通信状態を模式的に示す図である。
【0032】
プリンタ2AのMQTT通信方式の初期設定は、例えばMQTT(port:8883)となっている。その設定でステータス通知を行う場合には、プリンタ2Aは、MQTTブローカ7経由でステータス通知を管理サーバ5に送信する(ステップS10,S11)。このステータス通知はプロキシサーバ6を経由しないため、プロキシサーバ6の負荷が軽減される。
ステータス通知は、プリンタ2Aから管理サーバ5に定期的(例えば、10~20分ごと)に送信され、管理サーバ5では、ステータス通知に基づいてデータベースを更新する。
【0033】
ヘルプデスク端末3のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aのデータを表示する場合、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)によりデータ表示要求を送信する(ステップS12)。データ表示要求に応じて管理サーバ5は、データベースを参照して、例えばHTTPS(port:443)によってプリンタ2Aのデータをヘルプデスク端末3に返す(ステップS13)。それによって、ヘルプデスク端末3のウェブブラウザがプリンタ2Aのデータを表示する。
【0034】
ユーザ端末4のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aのデータを表示する場合、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)によりプロキシサーバ6経由でデータ表示要求を送信する(ステップS14,S15)。データ表示要求に応じて管理サーバ5は、例えばHTTPS(port:443)によってプリンタ2Aのデータをプロキシサーバ6経由でユーザ端末4に返す(ステップS16,S17)。それによって、ユーザ端末4のウェブブラウザがプリンタ2Aのデータを表示する。
【0035】
(3-2)8883ポートが遮断した状態でプリンタ2がステータス通知を行う場合(
図6、
図7を参照)
図6は、8883ポートが遮断した状態でプリンタ2がステータス通知を行う場合のシーケンスチャートであり、
図7はその場合の通信状態を模式的に示す図である。
【0036】
プリンタ2AのMQTT通信方式が、例えばMQTT over WebSocket(port: 443)の設定でステータス通知を行う場合には、プリンタ2Aは、プロキシサーバ6およびMQTTブローカ7経由でステータス通知を管理サーバ5に送信する(ステップS20,S21,S22)。したがって、例えば8883ポートが遮断されている場合であっても、上述したWebSocketによりプロキシサーバ6経由でMQTTメッセージを疎通させることができる。
ステータス通知は、プリンタ2Aから管理サーバ5に定期的に送信され、管理サーバ5では、ステータス通知に基づいてデータベースを更新する。
【0037】
ヘルプデスク端末3のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aのデータを表示する場合、(3-1)の場合と同様の処理となる。
すなわち、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)によりデータ表示要求を送信する(ステップS24)。データ表示要求に応じて管理サーバ5は、データベースを参照して、例えばHTTPS(port:443)によってプリンタ2Aのデータをヘルプデスク端末3に返す(ステップS25)。それによって、ヘルプデスク端末3のウェブブラウザがプリンタ2Aのデータを表示する。
【0038】
ユーザ端末4のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aのデータを表示する場合も、(3-1)の場合と同様の処理となる。
すなわち、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)によりプロキシサーバ6経由でデータ表示要求を送信する(ステップS26,S27)。データ表示要求に応じて管理サーバ5は、例えばHTTPS(port:443)によってプリンタ2Aのデータをプロキシサーバ6経由でユーザ端末4に返す(ステップS28,S29)。それによって、ユーザ端末4のウェブブラウザがプリンタ2Aのデータを表示する。
【0039】
(3-3)プリンタ2の8883ポートが開放した状態で、プリンタ2に対して外部からリモートコントロールを行う場合(
図8、
図9を参照)
図8は、プリンタ2の8883ポートが開放した状態で、プリンタ2に対して外部からリモートコントロールを行う場合のシーケンスチャートであり、
図9はその場合の通信状態を模式的に示す図である。
図8に示すリモートコントロールは、ユーザ端末4が、プリンタ2Aの設定値(例えば印字速度等)を遠隔で変更する場合の例である。
【0040】
ユーザ端末4のユーザは、例えばウェブアプリケーション上でプリンタ2Aを選択した上で所定の設定値の変更を指示する。それによって、ユーザ端末4のウェブブラウザは、プリンタ2Aの設定値変更要求を、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)によりプロキシサーバ6経由で送信する(ステップS30)。次いで管理サーバ5は、設定値変更要求を、例えばMQTT(port:8883)によりMQTTブローカ7経由でプリンタ2Aに送信する(ステップS31,S32)。このとき、MQTTメッセージはプロキシサーバ6を経由しないため、プロキシサーバ6の負荷が軽減される。
【0041】
設定値変更要求を受信すると、プリンタ2Aのファームウェアは、要求に係る設定値を変更する。次いでプリンタ2Aは、設定値変更要求に対する応答を、例えばMQTT(port:8883)によりMQTTブローカ7経由で管理サーバ5に返す(ステップS33,S34)。
当該応答を受信した管理サーバ5は、プリンタ2Aの設定値の変更が反映されるようにデータベースを更新する。
【0042】
ヘルプデスク端末3のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aの設定値のデータを表示する場合、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)により、特定の設定値を指定したデータ表示要求を送信する(ステップS35)。データ表示要求に応じて管理サーバ5は、例えばHTTPS(port:443)によってプリンタ2Aの設定値のデータをヘルプデスク端末3に返す(ステップS36)。それによって、ヘルプデスク端末3のウェブブラウザがプリンタ2Aの設定値のデータを表示する。
【0043】
ユーザ端末4のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aの設定値のデータを表示する場合、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)により、特定の設定値を指定したデータ表示要求を送信する(ステップS37)。データ表示要求に応じて管理サーバ5は、例えばHTTPS(port:443)によってプリンタ2Aの設定値のデータをユーザ端末4に返す(ステップS38)。それによって、ユーザ端末4のウェブブラウザがプリンタ2Aの設定値のデータを表示する。
【0044】
(3-4)プリンタ2の8883ポートが遮断した状態で、プリンタ2に対して外部からリモートコントロールを行う場合(
図10、
図11を参照)
図10は、プリンタ2の8883ポートが遮断した状態で、プリンタ2に対して外部からリモートコントロールを行う場合のシーケンスチャートであり、
図11はその場合の通信状態を模式的に示す図である。
【0045】
この場合も先ず、ユーザ端末4のユーザは、例えばウェブアプリケーション上でプリンタ2Aを選択した上で所定の設定値の変更を指示する。それによって、ユーザ端末4のウェブブラウザは、プリンタ2Aの設定値変更要求を、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)によりプロキシサーバ6経由で送信する(ステップS40)。次いで管理サーバ5は、MQTTブローカ7およびプロキシサーバ6経由で設定値変更要求をプリンタ2Aに送信する(ステップS41,S42,S43)。したがって、例えば8883ポートが遮断されている場合であっても、上述したWebSocketによりプロキシサーバ6経由でMQTTメッセージを疎通させることができる。
【0046】
設定値変更要求を受信すると、プリンタ2Aのファームウェアは、要求に係る設定値を変更する。次いでプリンタ2Aは、設定値変更要求に対する応答を、例えばMQTT over WebSocket(port: 443)によりプロキシサーバ6およびMQTTブローカ7経由で管理サーバ5に返す(ステップS44,S45,S46)。
当該応答を受信した管理サーバ5は、プリンタ2Aの設定値の変更が反映されるようにデータベースを更新する。
【0047】
ヘルプデスク端末3のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aの設定値のデータを表示する場合、(3-3)の場合と同様の処理となる。
すなわち、ヘルプデスク端末3のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aの設定値のデータを表示する場合、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)により、特定の設定値を指定したデータ表示要求を送信する(ステップS47)。データ表示要求に応じて管理サーバ5は、例えばHTTPS(port:443)によってプリンタ2Aの設定値のデータをヘルプデスク端末3に返す(ステップS48)。それによって、ヘルプデスク端末3のウェブブラウザがプリンタ2Aの設定値のデータを表示する。
【0048】
ユーザ端末4のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aの設定値のデータを表示する場合も、(3-3)の場合と同様の処理となる。
すなわち、ユーザ端末4のウェブブラウザが、更新されたデータベース上のプリンタ2Aの設定値のデータを表示する場合、管理サーバ5に対して、例えばHTTPS(port:443)により、特定の設定値を指定したデータ表示要求を送信する(ステップS49)。データ表示要求に応じて管理サーバ5は、例えばHTTPS(port:443)によってプリンタ2Aの設定値のデータをユーザ端末4に返す(ステップS50)。それによって、ユーザ端末4のウェブブラウザがプリンタ2Aの設定値のデータを表示する。
【0049】
(3-5)プリンタ2にエラーが生じた場合(
図12~
図14を参照)
図12は、プリンタ2にエラーが生じた場合のシーケンスチャートである。
図13は、プリンタ2にエラーが生じた場合に、プリンタ2の通信方式の切り替え前の通信状態を模式的に示す図である。
図14は、プリンタ2にエラーが生じた場合に、プリンタ2の通信方式の切り替え後の通信状態を模式的に示す図である。
【0050】
図12に示す例では、プリンタ2Aにエラーが生じたときに、例えば、プリンタ2AのMQTT通信方式の初期設定がMQTT(port:8883)となっている場合(
図13に示す通信状態)を想定している。
プリンタ2Aにエラーが生じた場合、プリンタ2Aは、MQTTブローカ7経由でコマンドエラー通知を管理サーバ5に送信する(ステップS60,S61)。
管理サーバ5はコマンドエラー通知を受信すると、エラー通知をユーザ端末4に対してメール送信する(ステップS62)。なお、LAN10に接続されたいずれかのプリンタにエラーが生じた場合に所定のメールをユーザ端末4に送信することは、予め管理サーバ5において設定されているものとする。
【0051】
メール受信によってプリンタ2Aにエラーが生じたことを認識したユーザ端末4のユーザが、ウェブアプリケーション上で所定の操作を行うことにより、ユーザ端末4と管理サーバ5の間でプリンタ2Aの状態を確認するためのデータ授受がプロキシサーバ6経由で行われる(ステップS63)。例えば、ユーザ端末4がプリンタ2Aのデータ表示要求をプロキシサーバ6経由で管理サーバ5に送信し、当該要求に応じて管理サーバ5がプロキシサーバ6経由でプリンタ2Aのデータ(稼動状態や設定値のデータ等)をユーザ端末4に返す処理が行われる。
【0052】
ユーザ端末4のユーザが、管理サーバ5から取得したデータを確認した後もプリンタ2Aのエラー原因が分からない場合には、ヘルプデスク端末3の担当者に対してプリンタ2Aの状態確認の依頼を行う(ステップS64)。なお、この依頼は、ユーザ端末4からヘルプデスク端末3にメールを送信することによって行われてもよいし、ユーザ端末4のユーザがヘルプデスク端末3の担当者に電話することによって行われてもよい。
【0053】
依頼を受けたヘルプデスク端末3の担当者が、ウェブアプリケーション上で所定の操作を行うことにより、ヘルプデスク端末3と管理サーバ5の間でプリンタ2Aの状態を確認するためのデータ授受が行われる(ステップS65)。
ヘルプデスク端末3の担当者が、管理サーバ5から取得したデータを確認した後もプリンタ2Aのエラー原因が分からない場合には、ユーザ端末4のユーザに対してプリンタ2Aの通信方式の変更の依頼を行う(ステップS66)。この依頼は、ヘルプデスク端末3からユーザ端末4にメールを送信することによって行われてもよいし、ヘルプデスク端末3の担当者がユーザ端末4のユーザに電話することによって行われてもよい。
【0054】
依頼を受けたユーザ端末4のユーザがウェブアプリケーション上で所定の操作を行うことで、ユーザ端末4は、例えばHTTPS(port:443)によりプリンタ2AのMQTT通信方式の設定変更のリモートコントロールを行う。すなわち、プリンタ2AのMQTT通信方式をMQTT(port:8883)からMQTT over WebSocket(port: 443)に変更するリモートコントロールが行われる(ステップS67,S68)。このとき、ウェブアプリケーション上で、LAN10に接続された複数のプリンタ2A,2B,…の中からプリンタ2Aが選択され、選択されたプリンタ2Aの通信方式のみが切り替えられる。
なお、リモートコントロールではなく、
図3に示したように、ユーザ端末4のユーザがプリンタ2Aを直接操作することによってMQTT通信方式を切り替えてもよい。
【0055】
MQTT通信方式が変更されると、プリンタ2A、プロキシサーバ6、および、MQTTブローカ7の間で、MQTT over WebSocket(port: 443)の通信が確立される(ステップS69)。それ以降、
図14に示す通信状態で通信が行われる。
【0056】
ヘルプデスク端末3のウェブブラウザは、エラー原因の解析のために、例えば16進ダンプ(例えば、プリンタ2Aのコマンド実行に関する情報)の取得要求をMQTT(port:8883)により管理サーバ5に送信する(ステップS70)。管理サーバ5は、プリンタ2Aに対して16進ダンプの取得要求を、MQTTブローカ7およびプロキシサーバ6経由で、例えばMQTT over WebSocket(port: 443)により送信する(ステップS71,S72,S73)。
16進ダンプの取得要求を受信したプリンタ2Aは、例えば16進ダンプのデータをMQTTブローカ7およびプロキシサーバ6経由で管理サーバ5に返す(ステップS74,S75,S76)。管理サーバ5は、例えば16進ダンプのデータをMQTT(port:8883)によりヘルプデスク端末3に送信する(ステップS77)。
ヘルプデスク端末3の担当者は、例えば16進ダンプのデータを解析することでプリンタ2Aのエラー原因が判明した場合には、エラー原因をユーザ端末4に対してメール送信する(ステップS78)。
【0057】
以上説明したように、本実施形態の情報処理システム1によれば、プリンタ2は、MQTT通信方式を採る場合に、例えばMQTT(port:8883)かMQTT over WebSocket(port: 443)に切り替え可能に構成されている。そのため、例えば8883ポートが遮断されている場合であっても、プリンタ2において、例えばMQTT over WebSocket(port: 443)に切り替えてプロキシサーバ6経由でMQTT通信によるメッセージを疎通することができる。
【0058】
また、ステータス通知の送信等、プリンタ2から頻繁に送信されるデータについてはファイアウォールが外部に向けた通信を制限しないMQTT(port:8883)による通信が行われる。外部からプリンタ2をコントロールする場合には、例えばMQTT over WebSocket(port: 443)を用い、ファイアウォールが許可する443ポートにより通信を行われる。このように2つの異なる通信方式を併用することで、プロキシサーバ6経由で通信を行うプリンタの台数を抑制し、プロキシサーバ6の処理負荷を軽減できる利点がある。
【0059】
以上、本発明の情報処理システムおよび情報処理方法の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。
上述した実施形態では、プロキシサーバ6を設ける場合を例にして説明したが、その限りではなく、プロキシサーバ6は必須でない。上述したように、プロキシサーバ6を有する上述のシステム構成では、プリンタ2がステータス通知を管理サーバ5に、プロキシサーバ6を経由しないMQTT(port:8883)により送信するため、プロキシサーバ6の処理負荷が軽減されるという利点がある。
【符号の説明】
【0060】
1…情報処理システム
2(2A,2B)…プリンタ
21…制御部
22…ストレージ
23…操作入力部
24…表示部
25…印字部
26…通信部
3…ヘルプデスク端末
31…制御部
32…ストレージ
33…操作入力部
34…表示部
35…通信部
4…ユーザ端末
41…制御部
42…ストレージ
43…操作入力部
44…表示部
45…通信部
5…管理サーバ
51…制御部
52…ストレージ
53…通信部
6…プロキシサーバ
7…MQTTブローカ
10…LAN