(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】情報管理システム
(51)【国際特許分類】
G10L 15/22 20060101AFI20221019BHJP
G06Q 50/16 20120101ALI20221019BHJP
G10L 13/00 20060101ALI20221019BHJP
G10L 15/00 20130101ALI20221019BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20221019BHJP
G10L 15/06 20130101ALI20221019BHJP
【FI】
G10L15/22 200Z
G06Q50/16
G10L13/00 100L
G10L15/00 200P
G06F3/16 670
G10L15/06 300D
(21)【出願番号】P 2018183222
(22)【出願日】2018-09-28
【審査請求日】2021-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】井谷 佳史
【審査官】米倉 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-199609(JP,A)
【文献】特開2013-101226(JP,A)
【文献】特開2018-054926(JP,A)
【文献】特開2002-169591(JP,A)
【文献】特開2018-156272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 15/00-17/26
G06Q 50/16
G10L 13/00
G06F 3/16
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物についての質問を音声で出力可能な音声出力部と、
前記質問に対する回答を音声で入力可能な音声入力部と、
前記音声出力部による質問の出力と、前記音声入力部による回答の取得を行い、当該回答に関する情報を蓄積する制御部と、
を具備
し、
前記制御部は、
前記音声入力部により取得された回答に関する情報が所定の条件を満たすまで、前記音声出力部による質問の出力と前記音声入力部による回答の取得を繰り返し、
学習データを学習することによって構築されたアルゴリズムに従って、前記音声入力部により取得された回答から所望の情報を推定することが可能であり、
前記所定の条件とは、
前記推定に関する評価値が所定の閾値以上となることである、
情報管理システム。
【請求項2】
前記音声入力部により取得された回答に関する情報を出力する回答情報出力部をさらに具備する、
請求項1に記載の情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の情報を取得して蓄積する情報管理システムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅に関する各種の情報をデータベース化して利用するシステムに関する技術が公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
このようなデータベースにデータを蓄積する方法として、作業者による手入力以外に、音声による入力が考えられる。音声による入力によって、入力作業の負担軽減が期待できる。
【0004】
しかしながら、入力者が一方的に音声を発して入力作業を行う場合、情報の入力漏れ(必要な情報の入力忘れ)が発生するおそれや、入力作業が行い難い(一人で音声を発することに対して精神的に抵抗がある)おそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、音声による情報の取得の精度の向上及び入力作業の容易化を図ることが可能な情報管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、建物についての質問を音声で出力可能な音声出力部と、前記質問に対する回答を音声で入力可能な音声入力部と、前記音声出力部による質問の出力と、前記音声入力部による回答の取得を行い、当該回答に関する情報を蓄積する制御部と、を具備し、前記制御部は、前記音声入力部により取得された回答に関する情報が所定の条件を満たすまで、前記音声出力部による質問の出力と前記音声入力部による回答の取得を繰り返し、学習データを学習することによって構築されたアルゴリズムに従って、前記音声入力部により取得された回答から所望の情報を推定することが可能であり、前記所定の条件とは、前記推定に関する評価値が所定の閾値以上となることであるものである。
【0011】
また、前記音声入力部により取得された回答に関する情報を出力する回答情報出力部をさらに具備してもよい。
このような構成により、回答に関する情報を容易に把握し、かつ利用することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、音声による情報の取得の精度の向上及び入力作業の容易化を図ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】推定の対象となる項目、及びその分類数の一例を示した図。
【
図3】第一応用例に係る情報管理システム及びその使用例を示した図。
【
図4】携帯型端末及びそれに表示された画面の一例を示した図。
【
図5】推定により得られた各項目の分類及びスコアの一例を示した図。
【
図6】携帯型端末に推定結果が表示された例を示した図。
【
図7】第二応用例に係る情報管理システム及びその使用例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、建物(住宅等)の状態に関する音声データから、当該建物で生じている不具合に関する各種情報を推定する機能(以下、「原因推定AI」と称する)、及びその応用例について説明する。
【0015】
まず、原因推定AIの概要について説明する。
【0016】
原因推定AIは、上述の如く、建物の状態に関する音声データから、当該建物で生じている不具合に関する各種情報を推定するものである。原因推定AIは、実体的には、RAM、ROM、HDD等の記憶部や、CPU等の演算処理部等を具備する制御装置10(
図3参照)により構成される。制御装置10は、予め準備されたデータ(学習データ)を機械学習することで、上記推定のためのアルゴリズムを構築することができる。当該アルゴリズムとしては、種々のもの(例えば、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン等)を用いることが可能である。
【0017】
次に、制御装置10が推定する各種情報について具体的に説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施形態に係る制御装置10は、入力される音声データから、上記アルゴリズムを用いて複数(本実施形態では、5つ)の項目に分けて表された情報を推定することができる。具体的には、制御装置10は、「(1)項目」、「(2)名称」、「(3)種類」、「(4)部位」及び「(5)現象」の5つの項目を推定対象としている。当該各項目には、予め複数の分類(選択肢)が設定されており、制御装置10は当該選択肢の中から最も可能性の高いと思われるものを推定して選択する。以下、各項目の内容について説明する。
【0019】
「(1)項目」は、建物の不具合が生じ得る箇所を大まかに分類したものである。「(1)項目」の分類(選択肢)としては、「基礎」、「外壁」、「屋根」、「樋」、「床」、「内壁」、「天井」、「住宅設備」、「給排水」、「電気」、「ガス」、「土台」等が設定される。
【0020】
「(2)名称」は、上記「(1)項目」で設定された各項目を、さらに不具合が生じている機器等の名称に基づいて分類したものである。例えば、「(1)項目」のうち「住宅設備」に対応する「(2)名称」の分類(選択肢)としては、「ユニットバス」、「エアコン」、「暖房器具」、「太陽光発電システム」、「システムキッチン」、「給湯器」、「ホームエレベーター」等が設定される。
【0021】
「(3)種類」は、上記「(2)名称」で設定された各項目を、さらに材質や形式等に基づいて分類したものである。「(3)種類」の分類(選択肢)としては、「FRP:Fiber Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)」、「ステンレス」、「ホーロー」、「ビルトイン」、「屋内型」、「屋外型」、「床暖房電気式」、「床暖房温水式」、「ガス」、「石油」、「電気」等が設定される。
【0022】
「(4)部位」は、上記「(3)種類」で設定された各項目を、さらに詳細な部位に基づいて分類したものである。「(4)部位」の分類(選択肢)としては、「浴槽」、「床」、「シャワー」、「壁」、「天井」、「照明」、「リモコン」、「配管」、「ダクト」、「室外機」、「安全弁」、「カバー」、「ドア」、「収納棚」、「シンク」等が設定される。
【0023】
「(5)現象」は、上記「(4)部位」で設定された各項目を、さらに生じている不具合の現象(症状)に基づいて分類したものである。「(5)現象」の分類(選択肢)としては、「外れ」、「シミ、汚れ」、「へこみ」、「ゆるみ」、「動かない」、「ひび」、「水漏れ」、「作動が悪い」、「腐食(サビ)」、「変色」、「音鳴り」、「点灯・点火しない」等が設定される。
【0024】
上記(1)~(5)の項目はツリー構造となるように設定されている。具体的に説明すると、上記(1)~(5)の項目には序列がつけられており、(1)が最も上位で、(2)、(3)、(4)、(5)の順に序列が下位になるように設定されている。この序列は、(1)が最も広い概念であり、(2)、(3)・・・と項目が進むにつれてより具体的(詳細)な概念となっていることから設定されたものである。そして、上位の項目の分類(選択肢)から1つが選択されると、当該選択に応じて下位の項目の選択肢が限定される。
【0025】
例えば、一例として
図1に示したように、「(1)項目」には26の分類が設定されている。また、(2)~(5)の項目にも多数の分類が設定されているが、「(1)項目」で「住宅設備」が選択された場合には、(2)~(5)の項目の選択肢は、それぞれ「住宅設備」に関する選択肢に限定される。
図1では、(2)~(5)の項目の分類数はそれぞれ「18」、「56」、「55」、「55」に限定される。
【0026】
当該限定は、「(1)項目」で選択された分類(例えば、住宅設備)と明らかに無関係な選択肢を、(2)~(5)の項目から省くためのものである。このように上位の項目に応じて下位の項目から不要な選択肢を省くことで、推定精度の向上を図ることができる。
【0027】
図1では、「(1)項目」の分類から1つ(住宅設備)が選択された例を示しているが、(1)より下位の項目が選択された場合、当該選択に応じてさらに下位の項目の選択肢が限定される。例えば、「(2)名称」で「ユニットバス」が選択された場合には、「(3)種類」の分類数はさらに限定されて「16」になる、という具合である。同様に、「(3)種類」のうち1つが選択された場合には「(4)部位」の分類数が限定され、「(4)部位」のうち1つが選択された場合には「(5)現象」の分類数が限定される。
【0028】
次に、
図2を用いて、制御装置10による機械学習の方法の一例について説明する。
【0029】
まず、制御装置10に予め準備されたデータが入力される(ステップS101)。本実施形態では、当該データとして、建物のアフターサービスにおいてデータベースに蓄積された情報が用いられる。当該データベースには、ユーザー(住宅の居住者等)からの申し出の内容や、補修を行った作業員からの報告内容から得られた情報が蓄積されている。当該情報には、例えば建物に関する不具合についての申し出の内容、それに対する指示内容、不具合の原因、不具合の直し方、不具合を適宜分類するための項目名等が含まれている。
【0030】
次に、制御装置10は、ステップS101で入力された情報について、特殊文字や記号等の削除や、半角・全角の統一などの前処理(下準備)を行う(ステップS102)。
【0031】
次に、制御装置10は、文章の分かち書きを行う(ステップS103)。具体的には、制御装置10は文章を単語レベルに分解し、品詞(名詞、動詞、形容詞等)の絞り込みを行う。
【0032】
次に、制御装置10は、各単語のベクトル化を行う(ステップS104)。この際、制御装置10は、当該ベクトル化と並行して、各種辞書(固有辞書、単語辞書等)の作成を行う。例えば固有辞書は、ステップS101で入力されたデータに基づいて作成することができる。また単語辞書は、一般的な辞書データ(例えば、インターネットを介して入手可能な辞書データ)に基づいて作成することができる。
【0033】
次に、制御装置10は、ステップS104で得られたベクトルの特徴量を残したまま、次元数の削減を行う(ステップS105)。
【0034】
次に、制御装置10は、データを学習データとテストデータに分けて精度の検証を行う(ステップS106)。具体的には、データの一部(例えば6割)を学習に用いて適宜モデル化を行い、当該モデルを用いて残り(4割)のデータで精度を検証するテストを行う。
【0035】
次に、制御装置10は、ステップS106で精度の高かったモデルを採用するように決定する(ステップS107)。
【0036】
このようにして制御装置10は、建物の不具合に関する各種情報を推定可能なモデルを得ることができる。
【0037】
なお、本実施形態では、制御装置10による推定の精度が向上するように、当該制御装置10に機械学習させるデータを予め選別している。以下、当該選別について説明する。
【0038】
本実施形態においては、ステップS101で入力されるデータとして、アフターサービスでデータベースに蓄積されたデータの中から、所定の条件に従って選別されたデータを用いている。具体的には、上述の推定対象となる(1)~(5)の項目(
図1参照)のうち、任意の項目の分類(選択肢)を限定し、当該分類に該当するデータだけを選定している。
【0039】
例えば、本実施形態では、上記(1)~(5)の項目のうち、最も上位の「(1)項目」に着目し、当該項目の分類の中から所望の1つ(本実施形態では、「住宅設備」)を選択している。そして、データベースに蓄積されたデータの中から当該「住宅設備」に関連すると思われる情報だけに限定して、ステップS101で制御装置10に入力し、学習させている。
【0040】
このように、予め制御装置10による推定の対象となる項目がある程度絞られている場合には、建物に関する全ての情報を学習させるのではなく、当該対象となる項目に限定した情報を選別して学習させておくことで、推定精度の向上を図ることができる。
【0041】
例えば、予め「住宅設備」に関する推定を行うことがわかっている場合には、上述の例のように当該「住宅設備」に限定した情報を学習させておく。これによって、建物に関する情報全てを学習させた場合に比べて推定精度が数%程度向上することが、出願人の実験により分かっている。
【0042】
以下では、上述の原因推定AIを応用した2つの例について説明する。
【0043】
まず、
図3から
図6までを用いて、上述の原因推定AIを、建物のアフターサービスに応用した例(第一応用例)について説明する。
【0044】
第一応用例では、建物(例えば、住宅等)のアフターサービス(補修作業等)において、作業者の音声から建物の不具合の症状等を推定して当該症状等に関する情報を蓄積すると共に、推定された情報に基づいて当該アフターサービスの報告書を自動的に作成することを目的としている。第一応用例では、情報管理システム1を構築することで、上記原因推定AIを利用可能としている。
【0045】
まず
図3及び
図4を用いて、情報管理システム1の構成について説明する。情報管理システム1は、主として制御装置10及び携帯型端末20を具備する。
【0046】
図3に示す制御装置10は、上述の如く建物の状態に関する音声データから、当該建物で生じている不具合に関する各種情報を推定可能なものである。制御装置10は、予め機械学習が行われ、上記推定が可能となっている。特に本実施形態では、住宅設備に関する補修作業を行うことが事前にわかっており、上述のように「(1)項目」を「住宅設備」に限定した学習データを用いた学習が行われている。これによって推定精度の向上を図っている。また第一応用例に係る制御装置10には、その他にも情報管理システム1の動作に必要な情報や制御プログラム等が記憶され、当該制御プログラムが実行可能とされている。
【0047】
図3及び
図4に示す携帯型端末20は、建物のアフターサービスを担当する作業者が携帯可能なものである。携帯型端末20は、入力装置及び表示装置を兼ねるタッチパネル21、音声を入力可能なマイク、音声を出力可能なスピーカー、RAM、ROM等の記憶部、CPU等の演算処理部等を具備する。当該携帯型端末20としては、例えばスマートフォンやタブレット、ノートパソコン等を用いることが可能である。第一応用例では、携帯型端末20としてスマートフォンを用いるものとして説明する。携帯型端末20は、インターネットを介して制御装置10と通信することができる。
【0048】
次に、情報管理システム1の使用方法の一例について説明する。
【0049】
以下の例では、不具合の発生した建物(より具体的には、住宅)を、アフターサービスを担当する作業者が訪問し、補修作業を行う場合を想定している。以下、具体的に説明する。
【0050】
まず作業者は、携帯型端末20にインストールされた専用アプリケーションを起動させる。これによって、タッチパネル21に当該専用アプリケーションの画面が表示される(
図4参照)。作業者は、当該画面に設けられた音声入力を開始するためのスタートボタンSをタッチする(
図3の(1))。
【0051】
携帯型端末20は、スタートボタンSをタッチされると、音声入力を開始する旨を制御装置10に伝達する(
図3の(2))。
【0052】
制御装置10は、音声入力を開始する旨の伝達を受けると、作業者に対する質問を選定し、当該質問の内容を携帯型端末20に伝達する(
図3の(3))。
【0053】
ここで、制御装置10には、予め建物に関する質問が多数記憶されている。当該質問としては、補修箇所やその現象(症状)等の回答が得られるようなものが予め定められている。例えば、「どこに異常がありますか?」や「どのような異常がありますか?」等の質問が定められている。制御装置10は、記憶されている質問の中から1つを抽出し、携帯型端末20に伝達する。
【0054】
なお、本例では、補修の申し込みを受ける際の受付情報や、居住者からの事前の問い合わせ内容等に基づいて、予め住宅のうち「住宅設備」に関する補修が行われることがわかっているものとする。従って、制御装置10は、記憶されている質問のうち、「住宅設備」に関する質問から1つを抽出し、携帯型端末20に伝達する。
【0055】
携帯型端末20は、制御装置10から質問の伝達を受けると、当該質問を作業者に対して出力する(
図3の(4))。具体的には、携帯型端末20は、スピーカーを用いて、音声により当該質問を読み上げる。
【0056】
作業者は、携帯型端末20からの質問に対して音声により回答し、携帯型端末20は当該音声(回答)をマイクを用いて取得する(
図3の(5))。作業者は、例えば、「どこに異常がありますか?」との質問に対して「ユニットバスです。」などと回答したり、「どのような異常がありますか?」との質問に対して「浴槽の中に黒いシミのようなものが見えます。」などと回答することができる。またこの他、作業者は、「ユニットバスですね?」との質問(確認)に対して「はい」又は「いいえ」などと選択肢(2択)で回答することができる。このように、作業者は自らが一方的に作業状況を説明するのではなく、質問に回答する形式をとることで、会話をするような自然な言語(自然言語)で音声を携帯型端末20に入力することができる。
【0057】
携帯型端末20は、取得された作業者からの回答(音声)を制御装置10に伝達する(
図3の(6))。
【0058】
制御装置10は、携帯型端末20から伝達された回答(音声)に基づいて、原因推定AIによる推定を行う(
図3の(7))。
【0059】
具体的には、まず制御装置10は、作業者の回答(音声)に自然言語処理を施し、特徴的な単語(特徴ワード)の抽出を行う。制御装置10は、抽出された特徴ワードに対して、前述のアルゴリズムを用いることで、(1)~(5)の項目(
図1参照)の推定を行う。
【0060】
図5には、当該推定により得られた各項目の一例を示している。当該例では、推定された項目の分類と併せて、スコア(精度や再現率から得られる推定の評価値)を示している。制御装置10は、当該推定結果から、不足があるか(十分な推定が得られていない項目があるか否か)を判定する(
図3の(8))。
【0061】
制御装置10は、例えば推定結果が得られていない項目があったり、スコアが所定の閾値未満の項目がある場合、当該推定結果には不足があると判定することができる。
【0062】
制御装置10は、推定結果に不足がある場合、作業者に対する質問を再度選定し、当該質問の内容を携帯型端末20に伝達する(
図3の(3))。
【0063】
このように制御装置10は、推定結果に不足がなくなるまで(スコアが所定の閾値以上となるまで)質問を繰り返し、作業者から情報(音声)を取得する。このようにして制御装置10は、精度の高い推定結果を得ることができる。なお、質問が過剰に繰り返されるのを防止するため、制御装置10は、スコアが所定の閾値以上とならないまま質問が所定の回数だけ繰り返された場合には、当該質問の出力を終了する。
【0064】
なお制御装置10は、作業者への質問を選定する場合、スコアの低い項目に関する回答が得られるような質問を優先的に選択することも可能である。具体的には、制御装置10に記憶された複数の質問について、(1)~(5)のどの項目(
図1参照)に関連の深い質問であるかを判断して、予め分類しておく。そして、制御装置10は、推定結果(
図5参照)のうち、スコアの低い項目に関する質問を優先的に選択して作業者からの回答を取得する。これによって、スコアの低い項目の推定精度を効果的に向上させることができる。
【0065】
また制御装置10は、推定結果が得られない項目があった場合には、当該項目の分類を、他の項目の推定結果から推測して決定することも可能である。
【0066】
制御装置10は、推定結果の不足が無くなった場合(若しくは、所定の回数だけ質問を繰り返した場合)、推定結果を携帯型端末20に伝達する(
図3の(9))。
【0067】
携帯型端末20は、制御装置10から伝達された推定結果をタッチパネル21に表示させる(
図3の(10))。
【0068】
図6には、携帯型端末20のタッチパネル21に表示された推定結果の一例を示している。携帯型端末20には、各項目の推定結果がそれぞれ表示される。各項目の推定結果は、スコアの高いものから順に左から右に並ぶように表示される。最もスコアの高い推定結果(最も左に表示された推定結果)は、目立つように強調されて(
図6の例では太枠により囲まれた状態で)表示される。
【0069】
作業者は、携帯型端末20に表示された推定結果を確認し、もし修正が必要であれば当該修正内容を入力する(
図3の(11))。具体的には、
図6に示した推定結果に誤りがあった場合、当該推定結果を修正する。例えば
図6に示した例では、「(5)現象」として推定された「シミ」のスコアが最も高いが、実際の症状が「ひび」であった場合には、作業者はタッチパネル21上で「ひび」をタッチする。これによって、「(5)現象」の分類を「ひび」に修正することができる。
【0070】
携帯型端末20は、作業者により推定結果が修正されると、当該修正に関する情報を制御装置10に伝達する(
図3の(12))。
【0071】
制御装置10は、携帯型端末20から伝達された修正に関する情報を含めて、データとして蓄積する(
図3の(13))。このように制御装置10は、推定と作業者の修正により得られたアフターサービスに関する情報を蓄積し、事業活動に有効利用することができる。当該情報は、作業者による入力(音声)そのものではなく、制御装置10によって必要な情報が推定された質の高い情報であるため、利用価値の高い情報となっている。また当該蓄積された情報は、推定のための学習データとして用いることもできる。これによって、推定精度の向上を図ることができる。
【0072】
また携帯型端末20は、作業者により推定結果が修正された後、当該修正後の内容をまとめた報告書((1)~(5)の項目を含む書類)を自動的に作成する(
図3の(14))。当該報告書は、携帯型端末20のタッチパネル21に出力(表示)させることや、プリンタ等を用いて出力(印刷)することができる。当該報告書には、作業完了の証明として、建物(住宅)の所有者からのサイン(電子サイン)をタッチパネル21上で追記することもできる。
【0073】
次に、
図7を用いて、上述の原因推定AIを、ユーザーからの問い合わせへの対応に応用した例(第二応用例)について説明する。
【0074】
第二応用例では、建物(例えば、住宅等)のユーザーからの不具合等に関する問い合わせに対して、迅速かつ適切に対応することを目的としている。第二応用例では、情報管理システム2を構築することで、上記原因推定AIを利用可能としている。
【0075】
まず、
図7を用いて、情報管理システム2の構成について説明する。情報管理システム2は、主として制御装置10及び携帯型端末20を具備する。
【0076】
制御装置10は、上述の如く建物の状態に関する音声データから、当該建物で生じている不具合に関する各種情報を推定可能なものである。制御装置10は、予め機械学習が行われ、上記推定が可能となっている。特に本実施形態では、住宅設備に関する問い合わせを受け付けることが事前にわかっており、上述のように「(1)項目」を「住宅設備」に限定した学習データを用いた学習が行われている。これによって推定精度の向上を図っている。また第二応用例に係る制御装置10には、その他にも情報管理システム2の動作に必要な情報や制御プログラム等が記憶され、当該制御プログラムが実行可能とされている。
【0077】
携帯型端末20は、建物のユーザー(例えば、住宅の購入者等)が携帯可能なものである。携帯型端末20の構成は、第一応用例(
図3等参照)と略同一であるため、説明を省略する。当該携帯型端末20としては、例えばスマートフォンやタブレット、ノートパソコン等を用いることが可能である。第二応用例では、携帯型端末20として建物に設けられたタブレットを用いるものとして説明する。携帯型端末20は、インターネットを介して制御装置10と通信することができる。
【0078】
次に、情報管理システム2の使用方法の一例について説明する。
【0079】
以下の例では、建物(より具体的には、住宅)に不具合が発生した場合に、ユーザーが携帯型端末20を用いてアフターサービスを行う業者(メーカー等)に問い合わせる場合を想定している。以下、具体的に説明する。
【0080】
まずユーザーは、携帯型端末20にインストールされた専用アプリケーションを起動させる。これによって、携帯型端末20に当該専用アプリケーションの画面が表示される。作業者は、当該画面に設けられた所定のスタートボタン(問い合わせを開始するためのボタン)をタッチする(
図7の(1))。これによって携帯型端末20は、ユーザーからの音声の入力の受け付けを開始する。
【0081】
ユーザーは、スタートボタンをタッチした後、住宅に関する不具合についての問い合わせを行う(
図7の(2))。この際、ユーザーは、携帯型端末20に対して音声により不具合の内容(不具合の発生箇所やその現象(症状)等)を入力する。例えばユーザーは、「お風呂のお湯が出なくなったのですが、どうすればいいですか?」など、人と会話するような自然が言語(自然言語)を入力することができる。
【0082】
携帯型端末20は、取得されたユーザーからの問い合わせの内容(音声)を制御装置10に伝達する(
図7の(3))。
【0083】
制御装置10は、携帯型端末20から伝達された問い合わせの内容(音声)に基づいて、原因推定AIによる推定を行う(
図7の(4))。
【0084】
具体的には、まず制御装置10は、作業者の回答(音声)に自然言語処理を施し、特徴的な単語(特徴ワード)の抽出を行う。制御装置10は、抽出された特徴ワードに対して、前述のアルゴリズムを用いることで、(1)~(5)の項目(
図1参照)の推定を行う。
【0085】
なおこの際、推定結果に不足がある(スコアが低い)場合には、第一応用例と同様に、ユーザーに質問し、その回答を得ることで推定の精度を上げることも可能である。
【0086】
次に制御装置10は、推定された(1)~(5)の項目(
図1参照)に対して関連付けられた対応方法を決定する(
図7の(5))。
【0087】
具体的には、制御装置10には、予め(1)~(5)の項目(
図1参照)で表された住宅に関する不具合の症状に対して、その対応方法が記憶されている。例えば、「(5)現象」で「ビスゆるみ」が推定された場合には、「ビスを締めなおす」等の対応方法(補修方法)が記憶されている。
【0088】
特に本実施形態では、アフターサービスの担当者がわざわざ訪問して補修するより、ユーザー自身が補修したほうが迅速に対応できるような軽微な不具合については、ユーザー自身に対応してもらえるように、具体的な対応方法(作業手順)が記憶されている。
【0089】
また、ユーザー自身では補修が困難な内容の不具合については、アフターサービスの担当者が訪問して補修することが望ましい。このような場合には、上記対応方法として、アフターサービスの担当者が訪問する旨を報知する情報(文章)が記憶されている。
【0090】
制御装置10は、決定した対応方法を携帯型端末20に伝達する(
図7の(6))。
【0091】
制御装置10は、制御装置10から伝達された対応方法をタッチパネル21に表示させる等して、ユーザーに回答する(
図7の(7))。
【0092】
ユーザーは、当該回答を見て、自ら補修を行ったり、担当者の訪問を待ったりすることができる。このように、ユーザーの問い合わせに対して自動的に適切な回答を行うことで、迅速かつ効率的な対応が可能となる。またユーザーは、軽微な不具合については、アフターサービスの担当者の訪問を待つことなく自らが対応(補修等)できるため、利便性を向上させることができる。
【0093】
なお、上述の例では、ユーザーは携帯型端末20の専用アプリケーションを用いて問い合わせを行うものとしたが、例えば通話(電話を用いた会話)によって問い合わせを行うことも可能である。以下、このような通話による問い合わせの流れについて簡単に説明する。
【0094】
ユーザーは携帯型端末20やその他の電話機を用いて、建物の管理を請け負う管理会社の専用ダイヤル(サポートセンター)へ電話をかける。当該サポートセンターでは、まず自動応答ガイダンス等により、ユーザーの用件に応じて着信先を振り分ける。ここで、ユーザーから建物に関する問い合わせがあると判明した場合、制御装置10を用いた応答が開始される。
【0095】
具体的には、制御装置10は、ユーザーからの音声に自然言語処理を施し、原因推定AIによる推定を行う。そして、制御装置10は、推定された(1)~(5)の項目(
図1参照)に対して関連付けられた対応方法を決定し、音声によりユーザーへと伝達する。この際、推定結果に不足がある(スコアが低い)場合には、第一応用例と同様に、音声によりユーザーに質問し、その回答を得ることで推定の精度を上げることも可能である。
【0096】
このように、通話による音声のやり取りによって、ユーザーに対応方法を回答することも可能である。
【0097】
以上の如く、本実施形態に係る情報管理システム1は、
建物についての質問を音声で出力可能な携帯型端末20(音声出力部)と、
前記質問に対する回答を音声で入力可能な携帯型端末20(音声入力部)と、
前記携帯型端末20による質問の出力と、前記携帯型端末20による回答の取得を行い、当該回答に関する情報を蓄積する制御装置10(制御部)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、音声による情報の取得の精度の向上及び入力作業の容易化を図ることができる。すなわち、質問に対して回答することで音声を入力することができるため、入力すべき情報の内容(発言の内容)を迷う必要がなく、また必要な情報(質問された内容)を適切に入力することができる。
【0098】
また、前記制御装置10は、
前記携帯型端末20により取得された回答に関する情報が所定の条件を満たすまで、前記携帯型端末20による質問の出力と前記携帯型端末20による回答の取得を繰り返すものである。
このように構成することにより、音声による情報の取得の精度の向上を図ることができる。すなわち、所定の条件を適宜設定することで、質問を繰り返して必要な情報を取得し易くすることができる。
【0099】
また、前記制御装置10は、
学習データを学習することによって構築されたアルゴリズムに従って、前記携帯型端末20により取得された回答から所望の情報を推定することが可能であり、
前記所定の条件とは、
前記推定に関する評価値が所定の閾値以上となることである。
このように構成することにより、音声による情報の取得の精度の向上を図ることができる。すなわち、ある程度精度の高い(スコアの高い)推定が可能となるような情報を取得することができる。
【0100】
また情報管理システム1は、
前記携帯型端末20により取得された回答に関する情報を出力する回答情報出力部(携帯型端末20やプリンタ等)をさらに具備するものである。
このように構成することにより、回答に関する情報を容易に把握し、かつ利用することができる。例えば、本実施形態の如く、報告書の形式で回答に関する情報を出力して利用することができる。
【0101】
また、以上の如く、本実施形態に係る推定システム(情報管理システム1及び情報管理システム2)は、
自然言語を入力可能な携帯型端末20(入力部)と、
学習データを学習することによって構築されたアルゴリズムに従って、前記入力部により入力された自然言語から所望の情報を推定することが可能な制御装置10(制御部)と、
を具備する推定システムであって、
前記推定の対象となる情報(
図1の(1)~(5)の項目)は、
複数の項目に分けて表されると共に、一の項目が決定すると他の項目の選択肢が限定されるツリー構造に形成され、
前記学習データとして、
前記複数の項目のうち少なくとも1つの項目の選択肢に基づいて選別されたデータが用いられているものである。
このように構成することにより、推定の精度の向上を図ることができる。すなわち、学習データとして、目的に応じた項目に基づいて選別したデータを用いることで、当該目的に関する推定を行う際の精度を向上させることができる。
【0102】
また、前記ツリー構造は、
前記複数の項目に、上位から下位に亘る序列をつけるものであり、
前記学習データとして、
前記複数の項目のうち、最も上位の項目(本実施形態では、「(1)項目」)の選択肢に基づいて選別されたデータが用いられているものである。
このように構成することにより、推定の範囲を極端に狭めることなく、当該推定の精度の向上を図ることができる。すなわち、極端な選別を行うと、推定の範囲が過剰に狭まることで、かえって当該推定の精度が低下するおそれがある。これに対して、最も上位の項目に基づいて選別を行うことで、推定の精度の低下を防止することができる。
【0103】
また、本実施形態に係る推定方法は、
学習データを学習することによって構築されたアルゴリズムに従って、自然言語から所望の情報を推定することが可能な推定方法であって、
前記推定の対象となる情報は、
複数の項目に分けて表されると共に、一の項目が決定すると他の項目の選択肢が限定されるツリー構造に形成され、
前記学習データとして、
前記複数の項目のうち少なくとも1つの項目の選択肢に基づいて選別されたデータが用いられているものである。
このように構成することにより、推定の精度の向上を図ることができる。すなわち、学習データとして、目的に応じた項目に基づいて選別したデータを用いることで、当該目的に関する推定を行う際の精度を向上させることができる。
【0104】
また、以上の如く、情報管理システム2は、
建物についての問い合わせに関する情報を入力可能な携帯型端末20(入力部)と、
前記問い合わせに対する回答に関する情報を出力可能な携帯型端末20(出力部)と、
予め記憶された情報に基づいて、前記携帯型端末20により取得された問い合わせに対する回答を選択し、前記携帯型端末20により出力する制御装置10(制御部)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、問い合わせに対して効率的に回答することができる。すなわち、アフターサービスの担当者など、人が直接対応する必要がないため、時間的・金銭的に効率的に回答することができる。
【0105】
また、前記回答には、
前記建物の不具合に対する対応方法が含まれているものである。
このように構成することにより、不具合に対して迅速な対応が可能となる。すなわち、不具合に対する具体的な対応方法が回答されるため、問い合わせを行った者自身が補修等を行うことができる。これにより、メーカーの補修担当者等を待たなくても不具合に対応することができる。
【0106】
また、前記回答には、
前記建物の不具合に対してアフターサービス担当者が訪問する旨の報知情報が含まれているものである。
このように構成することにより、問い合わせを行った者に対して安心感を与えることができる。すなわち、不具合の訪問補修が約束されるため、ユーザーの不具合に対する心配を和らげることができる。
【0107】
また、前記回答には、
前記建物の不具合に対する対応方法、及び前記建物の不具合に対してアフターサービス担当者が訪問する旨の報知情報が含まれており、
前記制御装置10は、
前記問い合わせの内容に応じて前記対応方法又は前記報知情報を前記出力部により出力するものである。
このように構成することにより、問い合わせの内容に応じた適切な回答を行うことができる。
【0108】
また、前記制御装置10は、
学習データを学習することによって構築されたアルゴリズムに従って、前記携帯型端末20により取得された問い合わせに対する回答を推定することが可能なものである。
このように構成することにより、問い合わせの内容に応じた適切な回答を行うことができる。すなわち、ユーザーからの問い合わせの内容(例えば、ユーザーの発言)から直接的に不具合の内容等を把握できなくても、推定によって適切な回答を行うことができる。
【0109】
以上、実施形態について説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0110】
例えば、本実施形態においては、建物(住宅等)に関する音声データから、当該建物で生じている不具合に関する情報を推定する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、種々の情報に基づいて、種々の情報を推定することもできる。
【0111】
また、本実施形態で例示した具体的な構成(制御装置10、携帯型端末20等)は一例であり、その他種々の機器を用いることが可能である。例えば、音声を入出力するための機器として、ヘッドセット等を用いることも可能である。また、制御装置10と携帯型端末20が互いに情報を伝達し合って推定等の処理を行う例を挙げて説明したが、携帯型端末20に原因推定AI等の必要な機能を備えることで、携帯型端末20単体で(制御装置10を用いることなく)上記推定等の処理を行うことも可能である。
【0112】
また、本実施形態では、アフターサービスの担当者(作業者)やユーザーが、音声によって各種情報を入力する例を示したが、各種情報の入力方法はこれに限るものではない。例えば、キーボード入力(テキストデータ)等によって各種情報を入力することも可能である。例えば、ユーザーは、チャット形式で問い合わせを行うことも可能である。同様に、各種情報の出力についても、テキストデータ、モニターへの表示、紙媒体への印刷等、種々の方法を採用することができる。
【0113】
また、本実施形態では推定の対象となる項目として5つの項目(
図1参照)を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、任意の項目を設定して推定することができる。
【0114】
また、本実施形態では、5つの項目(
図1参照)がツリー構造となるように設定されているものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、各項目が互いに独立したものであってもよい。
【0115】
また、本実施形態では、5つの項目(
図1参照)のうち最も上位の項目を限定した上で学習を行う例を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、その他の項目を限定して学習を行うことや、どの項目も限定せずに学習を行うことも可能である。また、複数の項目を限定した上で学習を行うことも可能である。
【0116】
また、本実施形態で示した応用例(第一応用例及び第二応用例)はあくまで一例であり、原因推定AIは任意の目的に応じた態様で応用することが可能である。
【符号の説明】
【0117】
1 情報管理システム
2 情報管理システム
10 制御装置
20 携帯型端末