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特許7161524受動ガイドレールを有するモノレールトレイコンベヤ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】受動ガイドレールを有するモノレールトレイコンベヤ
(51)【国際特許分類】
   B65G 54/02 20060101AFI20221019BHJP
   H02K 41/03 20060101ALI20221019BHJP
   B65G 47/46 20060101ALI20221019BHJP
【FI】
B65G54/02
H02K41/03 A
B65G47/46 E
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020512698
(86)(22)【出願日】2018-08-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-19
(86)【国際出願番号】 US2018048839
(87)【国際公開番号】W WO2019055227
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】62/558,055
(32)【優先日】2017-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ガーンジー,ケヴィン ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ラガン,ブライアント ジー.
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-098786(JP,A)
【文献】特開昭62-141956(JP,A)
【文献】特開昭56-082735(JP,A)
【文献】特開平08-058575(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0692388(KR,B1)
【文献】特表2015-534436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 54/02
H02K 41/03
B65G 47/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレイコンベヤであって、
長さにおいて第1の端から第2の端まで、かつ幅において第1の側から第2の側まで延在するトレイであって、
物品を支持する上部と、
前記第1の側から前記第2の側に向かって延在する第1の平面と、前記第2の側から前記第1の側に向かって延在する第2の平面と、前記トレイの前記長さに沿って延在する凹状の溝を有する、前記第1および第2の平面間の下向きの中央隆起とを有する底部と、
前記中央隆起において、溝の内部に、かつそれに沿って収容された永久磁石列と、を含む、トレイと、
長さにおいて搬送方向に延在するコンベヤフレームと、
前記コンベヤフレームに装着され、前記コンベヤフレームの長さに沿って進む電磁波を生じさせる、リニアモータ用ステータと、
前記リニアモータ用ステータに隣接し、前記永久磁石列の両側で前記トレイを支持する、一対のガイドレールと、
凸状の湾曲上面を有する、前記リニアモータ用ステータのためのハウジングと、
を備え、
前記電磁波が、前記永久磁石列と相互作用して、前記トレイを前記ガイドレールに沿って前記搬送方向に推進する、トレイコンベヤ。
【請求項2】
前記トレイが、前記ガイドレールの外側の前記第1および第2の側で下方に延在して、前記ガイドレールとの接触により前記トレイの横方向のドリフトを制限する突起を有する、請求項1に記載のトレイコンベヤ。
【請求項3】
前記ガイドレールが、前記トレイの高さを超える高さまで延在して、垂直壁との接触により前記トレイの横方向のドリフトを制限する垂直壁を有する、請求項1に記載のトレイコンベヤ。
【請求項4】
前記ガイドレールが、搬送経路の第1のセクションに沿って水平であり、第2のセクションに沿って傾斜する搬送経路を画定する、請求項1に記載のトレイコンベヤ。
【請求項5】
前記搬送経路の前記第2のセクションが、前記トレイ上に担持された物品が前記トレイの前記第1の側から落下するために十分に急傾斜している、請求項4に記載のトレイコンベヤ。
【請求項6】
前記トレイが、形状において、前記ハウジングの前記凸状の湾曲上面と相補的な凹状の湾曲溝を有する底部を有する、請求項1に記載のトレイコンベヤ。
【請求項7】
前記ハウジングが、円形の断面を有する、請求項6に記載のトレイコンベヤ。
【請求項8】
前記溝が円形であり、180°未満の弧の範囲を定める、請求項6に記載のトレイコンベヤ。
【請求項9】
前記永久磁石列の前記磁石が、凹状に湾曲した下向きの磁極面を有し、前記リニアモータ用ステータが、上向きの凸状ステータ磁極面を有する、請求項1に記載のトレイコンベヤ。
【請求項10】
前記ガイドレールが、電磁気源のない受動ガイドレールである、請求項1に記載のトレイコンベヤ。
【請求項11】
前記コンベヤフレームが、端から端まで接合された複数のモジュール式コンベヤセクションを備え、前記モジュール式コンベヤセクションの各々が、前記一対のガイドレールの長さと、前記リニアモータ用ステータの長さとを支持して、制御ゾーンを通過する前記トレイの各々を、その他のモジュール式セクションの前記制御ゾーンから独立して推進するための前記モジュール式コンベヤセクションと同範囲の独立した制御ゾーンを形成する、請求項1に記載のトレイコンベヤ。
【請求項12】
トレイコンベヤであって、
長さにおいて第1の端から第2の端まで、かつ幅において第1の側から第2の側まで延在するトレイであって、
物品を支持する上部と、
前記第1の側から前記第2の側に向かって延在する第1の平面と、前記第2の側から前記第1の側に向かって延在する第2の平面と、前記トレイの前記長さに沿って延在する凹状の溝を有する、前記第1および第2の平面間の下向きの中央隆起とを有する底部と、
前記中央隆起において、溝の内部に、かつそれに沿って収容された永久磁石列と、を含む、トレイと、
搬送経路を搬送方向に画定し、第1および第2の平面の下に前記トレイを支持する、第1および第2の受動ガイドレールと、
長さにおいて、前記第1および第2のガイドレール間に延在し、前記搬送経路に沿って進む電磁波を生じさせる、リニアモータ用ステータと、
前記凹状の溝に受け入れられた凸状の上面を有する、前記リニアモータ用ステータのためのハウジングと、を備え、
前記電磁波が、前記永久磁石列と相互作用して、前記トレイを前記搬送経路に沿って推進する、トレイコンベヤ。
【請求項13】
前記搬送経路が、前記搬送経路の第1のセクションに沿って水平であり、第2のセクションに沿って傾斜している、請求項12に記載のトレイコンベヤ。
【請求項14】
前記搬送経路の前記第2のセクションが、前記トレイ上に担持された物品を前記トレイの前記第1の側から落下させるために十分に急傾斜している、請求項13に記載のトレイコンベヤ。
【請求項15】
前記リニアモータ用ステータのための前記ハウジングが、円形の断面を有する、請求項12に記載のトレイコンベヤ。
【請求項16】
前記溝が円形であり、180°未満の弧の範囲を定める、請求項12に記載のトレイコンベヤ。
【請求項17】
前記永久磁石列の前記磁石が、凹状に湾曲した下向きの磁極面を有し、前記リニアモータ用ステータが、上向きの凸状ステータ磁極面を有する、請求項12に記載のトレイコンベヤ。
【請求項18】
前記搬送経路が、前記搬送経路の2つの水平セクションに沿って水平であり、前記2つの水平セクションと結合した2つの傾斜した回転セクションに沿って傾斜して、無端コンベヤループを形成する、請求項12に記載のトレイコンベヤ。
【請求項19】
トレイコンベヤであって、
長さにおいて第1の端から第2の端まで、かつ幅において第1の側から第2の側まで延在するトレイであって
物品を支持する上部と、
前記第1の側から前記第2の側に向かって延在する第1の平面と、前記第2の側から前記第1の側に向かって延在する第2の平面と、前記トレイの前記長さに沿って延在する凹状の溝を有する、前記第1および第2の平面間の下向きの中央隆起とを有する底部と、
前記中央隆起において、溝の内部に、かつそれに沿って収容された永久磁石列と、を含む、トレイと、
長さにおいて搬送方向に延在するコンベヤフレームと、
前記コンベヤフレームおよび前記トレイのうちの一方に装着され、前記コンベヤフレームまたは前記トレイの長さに沿って進む電磁波を生じさせる、リニアモータ用ステータと、
前記コンベヤフレームおよび前記トレイのうちの他方に装着され、その前記長さに沿って延在する、永久磁石列と
下方から前記トレイを支持する1つ以上の受動ガイドレールと、
前記凹状の溝に受け入れられた凸状の上面を有する、前記リニアモータ用ステータのためのハウジングと、を備え、
前記電磁波が、前記永久磁石列と相互作用して、前記トレイを前記ガイドレールに沿って前記搬送方向に推進する、トレイコンベヤ。
【請求項20】
前記リニアモータ用ステータが、前記コンベヤフレームに装着され、前記1つ以上のガイドレールが、前記リニアモータ用ステータに隣接する一対のガイドレールを備える、請求項19に記載のトレイコンベヤ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、動力駆動型コンベヤに関する。特に、リニア同期モータによって駆動されるトレイコンベヤに関する。
【0002】
リニア同期モータによって駆動されるキャリアが様々な経路に沿って個々のキャリアを送る輸送システムは、選択された目的地に物品を運ぶために使用される。このような輸送システムの一例は、米国マサチューセッツ州デベンズのMagnemotion,Inc.のNathanael N.Kingらに対する2015年3月3日付米国特許第8,967,051号、「Transport System Powered by Short Block Linear Synchronous Motors and Switching Mechanism」に記載されている。これらのシステムは、良好に稼働するが、清掃が容易ではない。リニアモータ用ステータのハウジングには、食品加工用途において、油脂および他の食品を収集する、大きく平らで閉鎖された上面がある。適切に清掃しないと、当該表面がバクテリアで汚染される可能性がある。また、輸送システムにおいて、アクセスが困難なアンダーカット面には、これらの細菌の棲み処となる可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の特徴を具体化するトレイコンベヤの1つのタイプは、長さにおいて第1の端から第2の端まで、かつ幅において第1の側から第2の側まで延在するトレイを備える。トレイは、その長さに沿って延在する永久磁石列を有する。コンベヤフレームは、長さにおいて搬送方向に延在する。コンベヤフレームに装着されたリニアモータ用ステータは、コンベヤフレームの長さに沿って進む電磁波を生じさせる。リニアモータ用ステータに隣接す一対のガイドレールは、永久磁石列の両側でトレイを支持する。電磁波は、永久磁石列と相互作用して、トレイをガイドレールに沿って搬送方向に推進する。
【0004】
別のタイプのトレイコンベヤは、長さにおいて第1の端から第2の端まで、かつ幅において第1の側から第2の側まで延在するトレイを備える。トレイは、物品を支持する上部と、第1の側から第2の側に向かって延在する第1の平面、第2の側から第1の側に向かって延在する第2の平面、ならびに前記第1および第2の平面間の下向きの中央隆起を有する底部とを含む。中央隆起は、トレイの長さにそって延在する凹状の溝を有する。永久磁石列は、中央隆起において、溝の内部に、かつそれに沿って収容される。搬送経路を搬送方向に画定する受動ガイドレールは、第1および第2の平面の下にトレイを支持する。長さにおいて、ガイドレール間に延在するリニアモータ用ステータは、搬送経路に沿って進む電磁波を生じさせる。リニアモータ用ステータのためのハウジングは、凹状の溝に受け入れられた凸状の上面を有する。電磁波は、永久磁石列と相互作用して、トレイを搬送経路に沿って推進する。
【0005】
さらに別のタイプのトレイコンベヤは、長さにおいて第1の端から第2の端まで、かつ幅において第1の側から第2の側まで延在するトレイを備える。コンベヤフレームは、長さにおいて搬送方向に延在する。コンベヤフレームおよびトレイのうちの一方に装着されたリニアモータ用ステータは、コンベヤフレームまたはトレイの長さに沿って進む電磁波を生じさせる。永久磁石列は、コンベヤフレームおよびトレイのうちの他方に装着され、その長さに沿って延在する。1つ以上の受動ガイドレールは、トレイを下方から支持する。電磁波は、永久磁石列と相互作用して、トレイをガイドレールに沿って搬送方向に推進する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】水平で傾けられたコンベヤセクション上のトレイを有する、本発明の特徴を具体化するトレイコンベヤの一部の等角図である。
図1B】水平で傾けられたコンベヤセクション上のトレイを有する、本発明の特徴を具体化するトレイコンベヤの一部の等角図である。
図2図1Bのトレイコンベヤの拡大図であり、ステータを示すためにステータモノレールが切り取られている。
図3図2のステータモノレールの一部の拡大切取図である。
図4】二方向に傾いているトレイコンベヤセクションの一部の不等角投影図である。
図5図1Aのトレイコンベヤとともに使用可能であるトレイの不等角底面図である。
図6】本発明の特徴を具体化するモジュール式トレイコンベヤの別のタイプの等角図である。
図7図6のトレイコンベヤとともに使用可能なトレイの不等角底面図である。
図8】傾斜ターンおよび傾けられた選別セクションを有するコンベヤシステムの一部の不等角図である。
図9図5のL型ガイドレールのトレイの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の特徴を具体化するトレイコンベヤの一部の1つのタイプが、図1Aおよび1Bに示される。トレイコンベヤ10は、一連のT字型支持部で構成される最小コンベヤフレーム12を含み、各々が、脚の上部で横方向かつ反対方向に延在する2本のアーム16、17を有する脚14を含む。一対のガイドレール18、19は、一連の支持部のアーム16、17の端部で支持され、フレーム12の長さに沿って搬送経路を画定する。リニアモータ用ステータは、フレーム12に支持されたハウジング20内に収容される。2つのガイドレール18、19は、固定子の両側に隣接する。ハウジング20は、コンベヤフレーム12の長さに沿って延在し、凸状の湾曲上面21を有する。トレイ22は、各々に永久磁石列が埋め込まれ、リニアモータ用ステータによって、二方向であることができる搬送方向24に推進されるガイドレール18、19上を摺動する。搬送経路は、ガイドレール18、19の両方が水平な平面を画定する1つ以上の水平セクション26と、ガイドレールが水平から傾けられた斜めの平面を画定する1つ以上の傾けられるか、または傾斜したセクション28とを含む。図1Bに示されるように、トレイ22は、搬送経路の傾斜セクション28上で水平に傾斜し、搬送された物品30をコンベヤ10の側面から落下させる。
【0008】
トレイコンベヤ10のさらなる詳細は、図2および3に示される。ステータハウジング20の凸状の湾曲上面は、リニアモータ用ステータ32が現れるように切り取られている。線形ステータ32は、ステータコアを中心とした三相巻線によって形成された一連のステータ極面34を含み、これは磁気吸引の摩擦を減らすために鉄を含まない可能性がある。ステータ32は、従来、三相モータ駆動装置(図示せず)によって駆動される。ステータは、コンベヤ10の長さに沿って進む電磁波を生成する。進行電磁ステータ波は、トレイ22の永久磁石列の磁場と相互作用して、トレイをガイドレール18、19に沿って搬送方向24に推進する力を生成する。このように、永久磁石トレイ22は、フォーサとして機能し、リニアステータ32とともに線形同期モータを形成する。ステータ駆動装置は、駆動位相シーケンスを変更して、電磁波の伝搬方向および搬送方向24を逆にすることができる。代替として、リニアステータ32に代えて、永久磁石列をコンベヤフレーム12に取り付けることができ、リニアモータ用ステータを、トレイ22の永久磁石列に置換することができる。代替のタイプでは、トレイは、ステータを駆動するためのコイルコントローラを含む。ステータコイルを駆動し、コントローラに電力供給する電力は、例えば、トレイの充電式バッテリ等の電源によって、またはコンベヤフレームの主電源コイルからの誘導等によって提供されることができる。ガイドレール18、19は、永久磁石列または電磁源がないという点で受動的である。ガイドレール18、19の目的は、トレイ22を下方から物理的に支持およびガイドすることである。それらの上部は、液体が溜まることを回避するために、凸状に湾曲させることができる。また、これらは、ボイドのない中実構造にすることができる。
【0009】
図4に示される例示的なステータハウジング20は、円形の断面を有する管状のモノレールであり、これは必然的に凸状の上面21を有する。しかし、ハウジング20は、円形以外の断面を有することができる。2つのガイドレール18、19は、ねじれおよび回転をもって示され、これによって、トレイ22が双方向の傾斜セクションに沿って搬送方向24に進行するとき、トレイ22の傾斜を調整する。円形のステータハウジング20により、トレイ22を、ハウジングの長手方向軸35を中心として広範囲の傾斜角にわたって自由に傾斜させることができる。
【0010】
トレイ22は、図5により詳細に示される。トレイ22は、平らな物品支持上部36と、長さにおいて第1の端部38から第2の端部39まで延在し、幅において第1の側部40から第2の側部41まで延在する底部37を有する。底部37は、第1の側部40から第2の側部41に向かって横方向内側に延びる第1の平面42と、第2の側部から第1の側部に向かって横方向内側に延びる第2の平面43とを有する。下向きの中央隆起44は、第1および第2の平面42、43間の底部37に沿ってトレイ22の長さに延在する。隆起44には、トレイ22の長さに沿って延びる溝46が形成されている。隆起44上の凹状の湾曲面48は、溝46の形状を限定および画定する。永久磁石列50は、溝46を限定する凹状の湾曲面48に沿って延在する。列50は、極N、Sで交互に配置された磁石で示されているが、代替的に、ハルバッハ配列を形成するように配置されることもできる。列内の磁石の磁極面もまた、凹面48に適合するような凹状である。凹状の溝46は、形状において、ステータハウジング20(図1)の凸状の上部21と相補的であり、ガイドレール18、19(図1)によって摺動接触でさらに支持された、それに沿ってトレイ22が乗せられるステータハウジングを受け入れる。凹状の溝は、180°未満の弧αの範囲を定め、それによって、トレイ22は、コンベヤ10から単に持ち上げることによって簡単に取り外されることができる(図1)。トレイ22は、ガイドレールまたはステータハウジングと連動する構造的要素を有していない。また、最小の開放コンベヤフレームには、アクセスしにくいアンダーカット面がない。図1のガイドレール18、19に代えて、図9に示されるような垂直壁86を備えたL字型ガイドレール84を使用して、トレイ22の横方向のドリフトを制限することができる。垂直壁86は、トレイ22の上方の高さまで延在する。
【0011】
本発明の特徴を具体化するトレイコンベヤのセクションの別のタイプが、図6~8に示される。図6は、受動ガイドレール64、65によって支持される平らなトレイ62と、中央のリニアモータ用68によって搬送方向66に推進されるモジュール式コンベヤセクション60を示す。ステータは、平らな上面72を有するモジュール式ハウジング70に収容される。直線型のモジュール式セクション60と、湾曲したモジュール式セクションとともに端から端まで結合して、完全なトレイコンベヤを構築することができる。各モジュール式セクションのステータを独立して制御して、モジュール式セクションと同範囲の制御ゾーン内でトレイ62を独立して制御することができる。または、各モジュール式コンベヤセクションは、複数の独立した連続した制御ゾーンに分割されることもできる。トレイ62は、スカート76、77、ポスト、または逆U字形保持具の側面等の、下方に延在する突起の間に平らな底部74を有する。突起は、横方向の両側に沿ってトレイの長さに延在する。永久磁石78の列は、長さにおいて、トレイ62の底部74に沿って長さ方向に延在する。ステータ68は、コンベヤ60の長さに沿って進み、永久磁石列78の磁場と相互作用して、トレイ62を搬送方向66に推進する力を生成する電磁波を生成する。代替的には、リニアモータ用ステータ68は、トレイ62の中心線の一方の側にオフセットして位置付けられることができ、同様に、リニアモータ用ステータ68は、ステータの同じ側にある両方のガイドレールによって、コンベヤ69の中心線からオフセットされることができる。オフセット配置は、図1~6のトレイコンベヤの設計にも適用される。さらに、示されている2つに限らず、1つ以上の受動レールが、代替版のトレイコンベヤで使用されることができる。スカート76、77は、トレイ62から下方に向かって、2つのガイドレール64、65の外側に懸下している。スカート76、77とガイドレール64、65との接触は、トレイ62の横方向のドリフトを制限し、図8に示されるコンベヤセクションの傾斜ターンセクション80のように、トレイが搬送経路の急激な傾斜セクションを滑り落ちることを防止する。(図を簡略化するため、中央のモノレールステータハウジングは、図8に示されない。)コンベヤは、図8に半分のみ示され、傾斜ターンセクション80および反対側の傾斜ターンセクション(図示せず)と結合され、無端コンベヤループを形成する2つの水平セクション81を有する。また、スカート76、77は、ステータ磁場と永久磁石磁場との結合を最大化するように、ステータ68と整列させたトレイの永久磁石列78を維持する。ターン80に進入するコンベヤセクション82は、トレイ62から物品84の進路を変えるように傾けられる。図5のトレイ22と同様に、図7のトレイ62は、トレイにコンベヤフレームを係合するインターロック構造がないため、単に持ち上げることによってコンベヤ60から取り外すことができる。また、コンベヤフレームの最小構造は開放しており、清掃が容易である。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9