(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】フリーズテープ
(51)【国際特許分類】
C09J 7/21 20180101AFI20221019BHJP
C09J 7/38 20180101ALI20221019BHJP
【FI】
C09J7/21
C09J7/38
(21)【出願番号】P 2020543693
(86)(22)【出願日】2017-10-27
(86)【国際出願番号】 EP2017001262
(87)【国際公開番号】W WO2019080986
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2020-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】519434400
【氏名又は名称】クナウフ ギプス コマンディトゲゼルシャフト
(73)【特許権者】
【識別番号】520146857
【氏名又は名称】3ディー コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【氏名又は名称】高橋 正俊
(72)【発明者】
【氏名】マティーアス シェーファー
(72)【発明者】
【氏名】ゴットフリート フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス マルクバルト
【審査官】高崎 久子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/029146(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第01707667(EP,A1)
【文献】特表2017-521581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J
E04F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井(10)または壁に取り付けるためのフリーズテープ(1)であって、
ガラス繊維、鉱物繊維、炭素繊維または合成繊維からなる透過性不織布材料(2)の層と、前記透過性不織布材料(2)に取り付けられた接着剤層(3)とを含み、前記接着剤層(3)が、接着剤が塗布されていない区分(21)を含むパターンで前記不織布材料の片側に塗布されており、前記接着剤層(3)が、規則的なパターンのグルードット(31)を含み、前記規則的なパターンが、625mm
2当たり100~6400個のグルードットを含み、前記接着性フリーズテープが、15~80μmの厚さを有する、フリーズテープ。
【請求項2】
前記接着剤層(3)が、自己接着剤層である、請求項1に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項3】
前記接着剤層(3)が、3~60g/m
2の範囲の重量を有する、請求項1または2に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項4】
各グルードット(31)が、0.1~4.0mmの範囲の同一サイズの直径を有する、請求項1に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項5】
前記接着剤層(3)が、さらに、規則的なパターンのグルーストライプ、または不規則的なパターンのグルーストライプを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項6】
前記接着剤層(3)が、ポリマー材料を含み、前記ポリマー材料が、アクリレートおよびゴムからなる群のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項7】
前記接着剤層(3)が、ホットメルト接着剤、分散体系接着剤、または溶剤系接着剤を含む、請求項6に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項8】
前記透過性不織布材料(2)の層が、
8~40μmの厚さ及び/又は10~70g/m
2
の坪量を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項9】
前記接着性フリーズテープが、15~100g/m
2の坪量を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項10】
接着性フリーズテープの通気性が、2000~7000l/(m
2s)である、請求項1~9のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項11】
前記フリーズテープが、3cm~30cmの幅を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
【請求項12】
建築用パネル(10)の表面にフリーズ区分(11)を提供するための方法であって、
- 建築用パネル(10)の表面を提供するステップと、
- 前記建築用パネル(10)の表面の選択された領域に、請求項1~11のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)を貼付するステップと、
- 少なくとも前記フリーズテープのエッジと、前記フリーズテープ(1)を含む前記隣接する建築用パネル(10)とを覆う塗料を塗布するステップと、
- 任意選択で、前記フリーズテープの前記エッジ領域を研摩するステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に天井または壁に、具体的には、有孔建築用パネルで作製された吸音天井に取り付けるためのフリーズテープ(frieze tape)と、建築用パネルにフリーズ区分(frieze section)を提供するための方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の内装構造の技術分野では、特に吸音天井の構造に、有孔建築用パネル(例えば、有孔石こうプラスターボード、例えば合板等の他の材料で作製された有孔板)を貼付することが知られている。
【0003】
装着された状態でフリーズ区分を形成する選択された領域に穿孔のない既製の建築用パネルを設置することによって、フリーズ区分を、具体的には吸音天井の簡素な境界または外周として提供することが知られている。これらの構造では、異なる有孔建築用パネルを嵌合して配置しなければならないため、徹底した事前計画が必要になることから不利である。さらに、天井表面全体に延在するフリーズ区分の連続したエッジを設置するには、高い作業精度が必要になる。そのため、現場での設置に時間がかかる。
【0004】
従来、フリーズテープの貼付は、吸音パネルの選択された領域にフリーズ区分として非穿孔の簡素な境界および外周を提供することを可能にすることが知られている。これらの選択された非穿孔領域の調製は、選択された領域を研摩し、研摩された領域を湿った皿またはスポンジで拭いて、研摩ステップから出たほこりおよびごみを取り除くことから始まる。液体グルーを、選択された領域にローラーによって塗布し、選択された領域の穿孔が完全に覆われるようにフリーズテープを取り付ける。その後、液体グルーを、取り付けられたフリーズテープに塗布して、表面を仕上げるために塗装され得る表面を提供することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この技術に関連する欠点は、液体グルーを使用してフリーズテープを貼付することにある。液体グルーの塗布は、2つの別々のステップを実行する必要があるため、時間がかかる。具体的には、最初の塗布後、最初のグルー層は完全に乾燥させて硬化させる必要がある。一般に、液体グルーの塗布は汚れるため、例えば、建設現場の床を覆うことによる準備が必要になる。
【0006】
ゆえに、本発明の目的は、先行技術から知られている欠点を克服または少なくとも軽減するフリーズテープ、具体的には、迅速に設置することができ、かつ追加の、特に液体グルーを使用せずに貼付することができるフリーズテープを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この問題は、独立請求項に従う、天井に取り付けるためのフリーズテープによって解決される。好ましい技術的態様は、それぞれの従属請求項の主題を形成する。
【0008】
本発明は、天井または壁に取り付けるためのフリーズテープを含む。フリーズテープは、透過性不織布材料の層と、透過性不織布材料またはフリースに取り付けられた接着剤層とを含む。接着剤層は、そこに接着剤が塗布されていない区分を含むパターンで不織布材料の片側に塗布される。不織布材料は、流体の浸透に対して透過性である、互いに結合した絡み合った繊維の(シート状の)ウェブである。接着剤層は、フリーズテープを天井または壁に取り付けるために、フリーズテープに接着することができ、かつ建築用パネルの外面と結合することができる接着剤を含む。接着剤を含まない区分を有するパターンによって、透過性不織布材料に塗料が浸透して建築用パネルとの接触を形成することが可能になる。したがって、フリーズテープの天井への追加の結合は、設置後に、貼付された接着性フリーズテープに塗装される塗料によって提供される。このフリーズテープは、フリーズテープを建築用パネルに取り付けるだけで、迅速に設置することができる。(液体)接着剤を塗布する個別のステップが必要ないため、フリーズテープを清潔に貼付することができ、設置前に床を覆うような事前手配を必要としない。
【0009】
本発明の好ましい技術的態様によると、接着剤層は、自己接着剤層(self-adhesive layer)である。このような自己接着剤層は、フリーズテープを建築用パネルに対して押圧することによって、不織布材料と建築用パネルとの間に結合を形成する接着剤を含む。自己接着剤は、不織布材料に接着することができ、かつ建築用パネルの表面に十分な強度で不織布材料を結合することができるように選択される。
【0010】
別の技術的に好ましい態様は、3~60g/m2の範囲の重量を有する接着剤層に関する。接着剤層の重量(面積当たり)のこの範囲によって、建築用パネルの表面にフリーズテープを取り付けるのに十分な結合強度を達成するのに不足のない接着剤材料を接着剤層に提供することが可能になる。上限は、設置されたフリーズテープの境界で目に見えるエッジの発生を防止するフリーズテープの限られた全体の厚さの要件に従って選択される。フリーズテープと通常のボード表面との間のエッジは、視覚的に目立たないようにする。しかしながら、このような目立たない外観が必要ない場合、より高い坪量も適切である。
【0011】
接着剤層が、例えば、ドットの形態の、規則的なパターンのグルーを含むことが好ましい。しかしながら、ストライプまたは波形も、一般的に塗布可能である。規則的なパターンは、回転フレキソ、回転グラビア、または回転スクリーン印刷のような回転印刷を介して連続的に、つまりオープンリール式生産方法で塗布することができるため、生産中に利点を有する。
【0012】
好ましい態様によると、各グルーのドットは、同一のサイズを有し、好ましくは、0.1~4.0mmの範囲の直径を有する。この直径サイズにより、確実に、不織布材料と建築用ボードへの十分な接着が同時に達成される。同時に、個々のグルードットの輪郭は、好ましくは、取り付けられたフリーズテープを通して目に見えない。
【0013】
規則的なパターンが、625mm2当たり25~15625個のグルードット、好ましくは625mm2当たり100~6400個のグルードットを含む場合、さらに有利である。グルードットの数のこれらの値は、具体的には、回転スクリーン印刷を介した塗布の技術に関連し、例えば、25の数は、1インチの長さを有する線に沿って等距離に配置される5つのグルードットを含む。
【0014】
接着剤層は、グルーストライプを含む規則的なパターンとして、またはグルーストライプを含む不規則なパターンとして塗布される。ストライプを含むパターンは、規則的または不規則的であっても、接着剤を塗布しない区分を提供するため、塗料の浸透を可能にする。原理上、ストライプパターンは、ドットパターンと組み合わせることができる。
【0015】
別の好ましい態様によると、接着剤層は、ポリマー材料を含む。
【0016】
別の有利な態様は、アクリレートおよびゴムからなる群のうちの少なくとも1つを含むポリマー材料に関する。ゴムは、好ましくは、合成ゴムである。しかしながら、紫外線硬化型アクリレートは、特に良好な光恒常性/耐性をもたらす。
【0017】
接着剤層が、ホットメルト接着剤(例えば、合成ゴム、紫外線硬化型アクリレート)、乾燥型分散体系接着剤(例えば、アクリル接着剤)、または乾燥型溶剤系接着剤(例えば、アクリル接着剤)を含むことが特に好ましい。
【0018】
別の有利な態様は、少なくとも30~100重量%のガラス繊維、鉱物繊維、炭素繊維、または合成繊維の不織布材料を含む透過性不織布材料の層に関する。材料のこの範囲ならびに選択は、設置されたフリーズテープのエッジにおける亀裂を回避するために、長期間にわたって十分な寸法安定性を不織布材料に提供するように選択される。さらに、これらの材料によって、湿潤状態から乾燥状態へのテープの低収縮が確実になる。
【0019】
好ましくは、透過性不織布材料の層は、10~70g/m2の範囲の坪量を有する。不織布材料の坪量は、塗料が標準ローラーで建設現場に塗布される場合に、貼付されたフリーズテープのエッジが、塗料の塗布後に部屋を見る人に実質的に見えないように選択される。
【0020】
好ましくは、透過性不織布材料の層は、8~40μmの厚さを有する。不織布材料の厚さは、坪量を考慮した同じ要件の点から見て選択される。
【0021】
透過性不織布材料の層が1000~15000l/(m2s)の通気性を有する場合に、特に有利である。通気性のこの範囲によって、フリーズテープに塗布された液体塗料が浸透して、十分な接着を提供する方式で建築用ボードの表面と接触することができる不織布材料が提供される。
【0022】
別の技術的に好ましい態様は、接着性フリーズテープが15~100g/m2の坪量を有することに関する。坪量の範囲は、貼付されたフリーズテープのエッジが、特にその上に塗装したときに部屋を見る人に見えないように選択される。
【0023】
同じことが、15~80μmの接着性フリーズテープの厚さの好ましい範囲にも当てはまる。これらの値により、エッジを見えないように貼付することができるフリーズテープが提供される。
【0024】
有利なことに、フリーズテープの通気性は、2000~7000l/(m2s)である。組み合わされた通気性は、接着剤層および不織布材料の通気性を含み、塗料の十分な浸透を可能にする。
【0025】
好ましくは、接着性フリーズテープは、3cm~30cmの幅を有する。この範囲により、好ましくは吸音天井に、フリーズ区分として非穿孔の簡素な境界線および外周が提供される。
【0026】
本発明の別の態様は、建築用パネルの表面にフリーズ区分を提供するための方法に関する。この方法は、
- (例えば、有孔)建築用パネルの表面を提供するステップと、(およびその後に)、
- フリーズテープ、好ましくは、自己接着性フリーズテープ(上述の通り)を、建築用パネルの表面の選択された領域に貼付するステップと、(およびその後に)、
- 少なくともフリーズテープのエッジとフリーズテープを含む隣接する建築用パネルを覆う塗料を塗布するステップと、(その後に)、
- 任意選択により、接着性フリーズテープのエッジ領域を研摩するステップと、を含む。
【0027】
以下に、図面を参照して本発明についてより詳細に説明する。図面全体を通して、同様の参照番号は同様の特徴を示す。
【0028】
図面は以下を示す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本発明による天井に取り付けるためのフリーズテープのある区分の上面図である。
【
図3】
図3は、天井の斜視図であり、天井にフリーズテープが貼付されて外周を形成している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1では、(吸音)天井に取り付けるためのフリーズテープ1のある区分が示される。このような区分は、例えば、フリーズテープ1が市販されているロールから切り取ることができる。フリーズテープ1は、透過性不織布材料2の層と、不織布材料2に取り付けられた接着剤層3とを含む。
【0031】
図示するフリーズテープ1を建築用ボードの層に貼付することは、設置中に液体接着剤を必要としないため、貼付は清潔であり、設置前に床を覆うような事前手配を必要としない。
【0032】
示された例では、不織布材料料は、寸法安定性を提供する合成繊維を含む。不織布の坪量は、図示する例では、10~70g/m2の範囲である。透過性不織布材料2は、8~40μmの厚さを有する一方で、1000~15000l/(m2s)の範囲の通気性を提供する。
【0033】
接着剤層3は、グルードット31の規則的なパターンで不織布材料2の片側に配置される。図示する例では、接着剤層3は、3~60g/m2の重量を有する。パターンは、好ましくは、同一サイズのグルードット31を含み、これらは、625mm2当たり25~15625個のグルードットの範囲の量で配置される。接着剤は、紫外線硬化性アクリルポリマー材料で作製されたホットメルト接着剤であり得る。
【0034】
円形領域2は、フリーズテープ1の拡大断面を上面図で示す。接着剤が塗布されていない領域21およびグルードット31を示す。
【0035】
特定の例では、
図1に示すフリーズ1テープは、100%のガラス繊維、30g/m
2の重量/面積、および約8,000l/(m
2×s)の通気性(rycobel group ib-walther/Uffenheim製のAKUSTRONで測定)からなる、Freudenberg Vliesstoffe/Weinheimより市販の不織布材料2「Vlies VILEDON T 1790C」から作製される。
【0036】
接着剤層3は、例示の不織布材料2に塗布され、接着剤層3は2.0~2.5g/m2の範囲の重量/面積を有し、ホットメルト接着剤、例えば、Henkel/Dusseldorf製の「Technomelt 8783」である。接着剤層3は、接着剤層3の通気性が上述のAKUSTRONデバイスによって決定される約6,000l/(m2s)であるように、グルードット31の20dpiパターンで塗布される。この具体的な例では、フリーズテープ1は、100mmの幅を有する。
【0037】
接着剤層3は、フリーズテープの巻き取りを可能にするために、片側シリコーン処理紙(図示せず)、例えば、英国ドライコットのCotek Papers Ltd製のRB065/2のシリコーン層で覆われ保護され得る。フリーズテープを天井または壁に貼付する前に、保護用シリコーン処理紙を取り除かなければならない。
【0038】
図1に示す不織布材料2と接着剤層3との特定の組み合わせが好ましいが、一般的に、不織布材料2および接着剤層3は、上述の範囲内で制限なく組み合わせることができる。
【0039】
図2では、天井または壁に取り付けるためのフリーズテープ1のある区分の側面図が示される。側面図でも、フリーズテープ1が、透過性不織布材料2の層と、不織布材料2に取り付けられた接着剤層3とを含むことがわかる。下方の円2では、フリーズテープ1の拡大断面が側面図で示され、15~80μmの範囲であり得る接着性フリーズテープ1の厚さおよび8~40μmの範囲である透過性不織布材料2の厚さについて詳細に説明する。
【0040】
図3では、前述の図面に関連して説明したフリーズテープ1は、天井の外周に沿って延在するフリーズ区分11を有する吸音天井10に取り付けられている。
【0041】
天井10は、(複数の)有孔建築用パネルを提供して天井表面を形成することから始まる、本明細書に記載の方法により設置される。
【0042】
その後、接着性フリーズテープ1は、建築用パネル10の穿孔の領域を選択的に覆うために選択された領域に貼付される。選択された領域は、フリーズ区分11を構成する。
図3に示す領域は、天井の周りにフレームを形成し得る。しかしながら、例えば、ある特定の設計を作成すること等、単に視覚的な目的のために、天井表面内に覆われた領域を配置することも可能である。
【0043】
その後、取り付けられたフリーズテープ1と天井表面の少なくとも一部(被覆されていない建築用ボード)に塗料を塗布して、フリーズテープ1を建築用ボードにしっかりと取り付け、テープのエッジを目立たなくする。最後に、フリーズテープ1のエッジ(領域)を研磨することができる。
【0044】
具体的な例では、フリーズテープは、CLEANEO CLASSIC 8/18R(Knauf Gips KG/Iphofen)として市販されているプラスターボードから作製された吸音天井に取り付けられる。
【0045】
貼付されたフリーズテープは、塗料KNAUF INTOL(Knauf Gips KG/Iphofen)で覆われる。
本発明に関連する発明の実施態様の一部を以下に示す。
[態様1]
天井(10)または壁に取り付けるためのフリーズテープ(1)であって、透過性不織布材料(2)の層と、前記透過性不織布材料(2)に取り付けられた接着剤層(3)とを含み、前記接着剤層(3)が、接着剤が塗布されていない区分(21)を含むパターンで前記不織布材料の片側に塗布されている、フリーズテープ。
[態様2]
前記接着剤層(3)が、自己接着剤層である、態様1に記載のフリーズテープ(1)。
[態様3]
前記接着剤層(3)が、3~60g/m
2
の範囲の重量を有する、態様1または2に記載のフリーズテープ(1)。
[態様4]
前記接着剤層(3)が、規則的なパターンのグルードット(31)を含む、態様1~3のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
[態様5]
各グルードット(31)が、0.1~4.0mmの範囲の同一サイズの直径を有する、態様4に記載のフリーズテープ(1)。
[態様6]
前記規則的なパターンが、625mm
2
当たり25~15625個のグルードット、好ましくは、625mm
2
当たり100~6400個のグルードットを含む、態様4または5に記載のフリーズテープ(1)。
[態様7]
前記接着剤層(3)が、グルーストライプを含む規則的なパターンとして、またはグルーストライプを含む不規則的なパターンとして塗布される、態様1~6のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
[態様8]
前記接着剤層(3)が、ポリマー材料を含み、前記ポリマー材料が、好ましくは、アクリレートおよびゴムからなる群のうちの少なくとも1つを含む、態様1~7のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
[態様9]
前記接着剤層(3)が、ホットメルト接着剤、分散体系接着剤、または溶剤系接着剤を含む、態様8または9に記載のフリーズテープ(1)。
[態様10]
前記透過性不織布材料(2)の層が、少なくとも30~100重量%のガラス繊維、鉱物繊維、炭素繊維または合成繊維の不織布材料を含む、態様1~9のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
[態様11]
前記接着性フリーズテープが、15~100g/m
2
の坪量を有する、態様1~10のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
[態様12]
前記接着性フリーズテープが、15~80μmの厚さを有する、態様1~11のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
[態様13]
接着性フリーズテープの通気性が、2000~7000l/(m
2
s)である、態様1~12のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
[態様14]
前記フリーズテープが、3cm~30cmの幅を有する、態様1~13のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)。
[態様15]
建築用パネル(10)の表面にフリーズ区分(11)を提供するための方法であって、
- 建築用パネル(10)の表面を提供するステップと、
- 前記建築用パネル(10)の表面の選択された領域に、態様1~14のいずれか一項に記載のフリーズテープ(1)を貼付するステップと、
- 少なくとも前記フリーズテープのエッジと、前記フリーズテープ(1)を含む前記隣接する建築用パネル(10)とを覆う塗料を塗布するステップと、
- 任意選択で、前記フリーズテープの前記エッジ領域を研摩するステップと、を含む、方法。