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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】筆記具
(51)【国際特許分類】
   B43K 8/06 20060101AFI20221019BHJP
【FI】
B43K8/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021088221
(22)【出願日】2021-05-26
(65)【公開番号】P2021192975
(43)【公開日】2021-12-23
【審査請求日】2021-05-26
(31)【優先権主張番号】202010505793.8
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520509823
【氏名又は名称】青▲島▼点石文具用品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王元▲鴻▼
【審査官】稲荷 宗良
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-222895(JP,A)
【文献】特開2001-096970(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103465683(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101289032(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43K 8/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペンキャップと、ペン先と、ペンホルダーと、を備える筆記具であり、前記ペン先は前記ペンホルダーの一端部に設置され、前記ペンホルダーの他端部はインク貯蔵用のインクカートリッジが形成され、前記ペンキャップは前記ペン先を覆うために前記ペンホルダーに取り外し可能に設置されており、
第1の管体と、第2の管体と、導液柱状体と、吸液綿と、を有するインク送りアセンブリをさらに備え、前記第2の管体は前記第1の管体に挿入され、前記導液柱状体は前記第2の管体に挿入され、前記吸液綿は前記第の管体の内部に設置され、前記ペン先の内端部は前記第1の管体に挿入され、前記第1の管体の前記ペン先から離れた端部に第1の通気孔が設置され、前記第2の管体の前記ペン先寄りの端部に第2の通気孔が設置され、
前記インクカートリッジが頂部に位置するように前記筆記具が直立した状態にあるときに、前記第1の通気孔が前記第2の通気孔よりも高い位置に配置され、
前記第1の管体は前記ペンホルダー内に設置され、前記第1の管体と前記ペンホルダーの内壁との間に通気流路が形成され、前記第2の管体が前記インクカートリッジに連通され、
前記ペンホルダーの前記ペン先を取り付ける部位に複数のリブが設置され、前記ペン先は隣接する2つの前記リブの間に吸気部が形成され、前記吸気部は前記通気流路と連通することを特徴とする筆記具。
【請求項2】
前記吸液綿は前記ペン先の前記第1の管体に位置する部分を包み込み、且つ前記ペン先と前記第2の管体との間にも前記吸液綿が設置されることを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
【請求項3】
前記吸液綿はさらに前記第2の管体を包み込むことを特徴とする請求項2に記載の筆記具。
【請求項4】
前記第1の管体の管壁に前記第1の通気孔が設置されることを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
【請求項5】
前記第2の管体の管壁に前記第2の通気孔が設置され、又は前記第2の管体が前記ペン先に対向する管口は前記第2の通気孔であることを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
【請求項6】
前記第1の管体の外管壁に凹溝が設置され、前記凹溝は前記第1の管体の長手方向に沿って延在し、前記第1の通気孔は前記凹溝内に位置し、前記凹溝と前記ペンホルーの内壁との間に前記通気路が形成されることを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
【請求項7】
前記ペンホルダーは第1のロッド体と、第2のロッド体と、を備え、前記第1のロッド体と前記第2のロッド体が一体に接続され、前記ペン先は前記第1のロッド体の一端部に設置され、前記第2のロッド体内に前記インクカートリッジが形成され、前記第1の管体の一端部が前記第1のロッド体に挿入され、前記第1の管体の他端部は前記第2のロッド体に挿入されることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の筆記具。
【請求項8】
前記ペンホルダーは第3のロッド体と、第4のロッド体と、を備え、前記第3のロッド体と前記第4のロッド体が一体に接続され、前記ペン先は前記第3のロッド体の一端部に設置され、前記第4のロッド体内に前記インクカートリッジが形成され、前記第1の管体は前記第3のロッド体に設置され、前記第2の管体は前記第4のロッド体に設置されることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の筆記具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文房具に関し、特に筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、筆記ペン(サインペン、油性ペン、ローラーボール、マジックペン等)は人々の日常生活及び作業において不可欠な文房具である。そのうち、マジックペンが広く使用され、 マジックペンは使用時に、そのインク残量、筆記の円滑さ及びインク漏れがその品質の良否を測定する重要な要素である。そのうち、中国特許番号201380047596.4、201510562402.5及び201510419071.Xはいずれもマジックペンの構造を開示している。そのうち、上記特許に開示されたペンの構造には一般的にペンホルダー、インクカートリッジ及びペン先が配置され、ペンホルダーにはペン先が配置されてインクカートリッジ内のインクをペン先に導く。インクは通常重力により下向きに流れ、インクカートリッジの体積が大きい場合には、ユーザが筆記時にインク漏れを発生する。従って、インクカートリッジの容積が小さく、インク貯蔵量が少なくなる。インク量が大きくインク漏れのない筆記具をどのように設計するかは、本発明が解決すべき技術的課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は以下のとおりであり、筆記具を提供し、インク量を増加させると同時に、筆記具を使う際にインクの漏れが発生することを回避し、ユーザ体験を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明が提供する技術的解決手段は、筆記具であって、ペンキャップと、ペン先と、ペンホルダーと、を備え、前記ペン先は前記ペンホルダーの一端部に設置され、前記ペンホルダーの他端部はインク貯蔵用のインクカートリッジが形成され、前記ペンキャップは前記ペン先を覆うために前記ペンホルダーに取り外し可能に設置されており、第1の管体と、第2の管体と、導液柱状体と、吸液綿と、を有するインク送りアセンブリをさらに備え、前記第2の管体は前記第1の管体に挿入され、前記導液柱状体は前記第2の管体に挿入され、前記吸液綿は前記第1の管体の内部に設置され、前記ペン先の内端部は前記第1の管体に挿入され、前記第1の管体の前記ペン先から離れた端部に第1の通気孔が設置され、前記第2の管体の前記ペン先寄りの端部に第2の通気孔が設置され、前記第1の管体は前記ペンホルダー内に設置され,前記第1の管体と前記ペンホルダーの内壁との間に通気流路が形成され、前記第2の管体が前記インクカートリッジに連通され、前記ペンホルダーの前記ペン先を取り付ける部位に複数のリブが設置され、前記ペン先は隣接する2つの前記リブの間に吸気部が形成され、前記吸気部は前記通気流路と連通する。
【0005】
さらに、前記吸液綿は前記ペン先の前記第1の管体に位置する部分を包み込み、且つ前記ペン先と前記第2の管体との間にも前記吸液綿が設置される。
【0006】
さらに、前記吸液綿はさらに前記第2の管体を包み込む。
【0007】
さらに、前記第1の管体の管壁に前記第1の通気孔が設置される。
【0008】
さらに、前記第2の管体の管壁に前記第2の通気孔が設置され、又は前記第2の管体が前記ペン先に対向する管口は前記第2の通気孔である。
【0009】
さらに、前記第1の管体の外管壁に凹溝が設置され、前記凹溝は前記第1の管体の長手方向に沿って延在し、前記第1の通気孔は前記凹溝内に位置し、前記凹溝と前記ペンホルターの内壁との間に前記通気通路が形成される。
【0010】
さらに、前記ペン先と前記ペンホルダーとの間に吸気部が形成され、前記吸気部は前記通気通路と連通する。
【0011】
さらに、前記ペンホルダーは第1のロッド体と、第2のロッド体と、を備え、前記第1のロッド体と前記第2のロッド体が一体に接続され、前記ペン先は前記第1のロッド体の一端部に設置され、前記第2のロッド体内に前記インクカートリッジが形成され、前記第1の管体の一端部が前記第1のロッド体に挿入され、前記第1の管体の他端部は前記第2のロッド体に挿入される。
【0012】
さらに、前記ペンホルダーは第3のロッド体と、第4のロッド体と、を備え、前記第3のロッド体と前記第4のロッド体が一体に接続され、前記ペン先は前記第3のロッド体の一端部に設置され、前記第4のロッド体内に前記インクカートリッジが形成され、前記第1の管体は前記第3のロッド体に設置され、前記第2の管体は前記第4のロッド体に設置される。
【発明の効果】
【0013】
従来技術に比べて、本発明の利点及び有益な効果は以下のとおりであり、本発明が提供する筆記具は、第1の管体及び第2の管体に通気孔が設置され、そのうち、第1の管体の第1の通気孔はペン先から離れ、第2の管体の第2の通気孔はペン先に近接して設置され、第1の通気孔は外部空気を第1の管体に導入し、且つ第2の通気孔を介してインクカートリッジ内に入り、インクカートリッジ内のインク流出を満たすように気圧を補充する。実際の使用過程において、インクカートリッジ内のインクは、第2の管体の導液柱状体を介して第1の管体に導入することで、インクがペン先の周りの吸液綿に吸着されてペン先が筆記の要件を満たすために、導液柱状体を通って下方に連続的に流れる過程においては、インクが底部の吸液綿を湿潤して、第1の管体内の流体の液位を第2の通気孔よりも高くなるようにすると、外気は、第2の通気口を通ってインクカートリッジ内へ入らず、インクカートリッジ内のインクの流れを停止させることで、第1の管体内のインクの液位は、第2の通気孔を超えないようにし、第1の管体内のインクがスムーズな筆記を満たしながら、インク漏れが発生しないことを保証し、上下の2つの通気孔を介して空気を使用することによってインクの流出量を調節して、インク量を増大させる一方で、筆記具を使用する際に、インク漏れの発生を回避し、ユーザ体験を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の実施例または先行技術の解決の手段をより明確に説明するために、下記では、実施例または先行技術の説明で使用される図面を簡単に紹介するが、当然ながらこれらは本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとっては、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0015】
図1】本発明に係る筆記具の実施例の構造模式図である。
図2】本発明に係る筆記具の実施例の分解図である。
図3】本発明に係る筆記具の実施例の断面図である。
図4図3のA領域の部分拡大模式図である。
図5図3のB領域の部分拡大模式図である。
図6図3のC領域の部分拡大模式図である。
図7】本発明の筆記具の実施例におけるインク送りアセンブリの組立図である。
図8】本発明に係る筆記具の実施例における第2の管体の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明する。勿論、説明する実施例は本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者であれば創造的な労力を必要とせずに得られた他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0017】
図1図8に示すように、本実施形態では、筆記具は、ペン先1と、ペンホルター2と、ペンキャップ20と、を備える。ペン先1がペンホルター2の一端部に設置され、ペンキャップ20がペン先1を覆うためにペンホルダー2に取り外し可能に設置されている。ペンホルター2の他端部には、インクを貯蔵するためのインクカートリッジ21が形成されている。筆記具は、インク送りアセンブリ3をさらに備える。インク送りアセンブリ3は、第1の管体31と、第2の管32と、導液柱状体33と、吸液綿34と、を備える。第2の管体32は、第1の管体31に挿入され、導液柱状体33は第2の管体32に挿入され、吸液綿34は、第1の管体31の内部に設置され、ペン先1の内端部は、第1の管体31に挿入され、第1の管体31のペン先1から離れた端部に第1の通気孔311が設置され、第2の管体32のペン先1寄りの端部には、第2の通気孔321が設置されている。第1の管体31はペンホルダー2に設置され、第1の管体31とペンホルダー2の内壁との間に通気流路(マークなし)が形成され、第2の管体32はインクカートリッジ21に連通する。
【0018】
具体的には、本実施に係る筆記具は、ペンホルダーにインク送りアセンブリ3が設置され、インク送りアセンブリ3を介してインクカートリッジ21内のインクを前記ペン芯に送り、ユーザが筆記する要件を満たす。インクは重力に依存して流動して最終的に前記筆芯に流れるため、大容量のインクカートリッジ21に多くのインクが貯蔵されてインク漏れが発生する状況を回避するために、インク送りアセンブリ3の第1の管体31及び第2の管体32にそれぞれ通気孔が設置される。第1の管体31におけるインクの液位を利用してインクカートリッジ21の空気路の導通を自動的に制御し、第1の管体31における液位が設定された範囲内にあることを制御し、ユーザが筆記過程においてインク漏れを発生させることを回避する。ここで、導液柱状体33及び吸液綿34に対して、導液柱状体33はポリエステル繊維ロッド又はポリオキシメチレン(POM)等の材料で製造された微細孔状の毛細管ロッドを用いることができる。吸液綿34は発泡スポンジ又はポリエステル繊維綿を用いることができる。ここで導液柱状体33及び吸液綿34の材質に対して制限はない。
【0019】
具体的な使用過程は以下の通りである。ユーザが使用する時に、筆記具全体が直立した状態にあり、この時、インクカートリッジ21は頂部に位置し、インクカートリッジ21内のインクは重力に応じて下向きに流れる。インクカートリッジ21内のインクは第2の管体32に流入し、インクは第2の管体32における導液柱状体33を介して下向きに流れ続ける。最終的にインクは第2の管体32から流出し、且つ第1の管体31の下端部領域に集まり、このように、ペン先1の周囲の吸液綿34をインクで濡らすことができ、且つペン先1の第1の管体31に位置する部分がインクに浸漬され、ペン先1がスムーズに筆記される要件を満たす。
【0020】
ここで、インクがインクカートリッジ21から流出する過程において、外部空気が第1の通気孔311を介して第1の管体31に流入し、第1の管体31における空気がインクカートリッジ21の負圧によって第2の管体32を介してインクカートリッジ21に流入し、このように、インクカートリッジ21内のインクをスムーズに流出させることができる。
【0021】
インクが第1の管体31に流れ続けると、第1の管体31におけるインクの液位が徐々に上昇し、最終的に、インクが第2の管体32における第2の通気孔321に浸漬する。第2の通気孔321がインクで塞がれているため、第1の管体31内の空気が第2の管体32を介してインクカートリッジ21に流入することができず、インクカートリッジ21内のインクが流出し続けることができない。このように、第1の管体31におけるインクの液位を正確且つ確実に制御することができ、それにより第1の管体31におけるインクの液位が合理的な範囲内に維持され、即ちペン先1がスムーズに筆記する要件を満たし、また前記インクが前記ペン芯を介して漏れる状況の発生を回避し、ユーザ体験を向上させる。更に重要なことは、インクカートリッジ21の容積を効果的に増加させることができる。通常のマジックペンのインク貯蔵量は一般的に4gであるが、本発明の筆記具におけるインクカートリッジ21は7gのインク貯蔵量に達することができ、容積は約2倍に増加する。
【0022】
ユーザが使用している状態において、前記筆記具に対して、その配置されたペン先1、第2の通気孔321、第1の通気孔311は前記筆記具の高さ方向に沿って下から上へ順に配置される。第1の管体31内のインクは使用状態においてペン先1を効果的に浸漬することができ、それによりスムーズに筆記する要件を満たすことができ、第1の通気孔311は外気がスムーズに第1の管体31内に流入するように、インクカートリッジ21がインクを供給する際に気圧バランスに対する要件を満たすことができ、最後に、第2の管体32の底部に配置される第2の通気孔321によって第1の管体31におけるインクの液位を制御することができ、インクカートリッジ21の容積が増大するという要件を満たすことができる。インクカートリッジ21の容積を効果的に増大させる場合に、筆記がスムーズで且つインク漏れを防止することを実現し、ユーザ体験を向上させる。
【0023】
さらに、吸液綿34に対して、第1の管体31の底部に吸液綿34が充填され、それにより吸液綿34がペン先1の第1の管体31に位置する部分を包み込み、同時に、ペン先1と第2の管体32との間にも吸液綿34が設置される。第2の管体32から出力されたインクは、吸液綿34によって効果的に吸着され、インクの出力効率が向上する。また、吸液綿34は第2の管体32全体を包み込むこともできる。
【0024】
さらに、第1の通気孔311と第2の通気孔321の位置に対して、第1の管体31の管壁に第1の通気311が設置され、それにより外界からペンホルター2内に流入する空気が第1の管体31上の第1の通気孔311を介して第1の管体31内に流入することを満たす。第2の通気孔321は、第2の管体32の管壁に配置されてもよい。又は、第2の管体32とペン先1との対向する管口は第2の通気孔321であってもよい。
【0025】
好ましくは、第1の通気孔311を介して第1の管体31内に空気がスムーズに流入することができるように、第1の管体31の外管壁に凹溝312が設置され、凹溝312は第1の管体31の長手方向に沿って延在し、第1の通気孔311は凹溝312内に位置し、凹溝312とペンホルター2の内壁との間に前記通気路が形成される。具体的には、第1の管体31の外管壁に凹溝312を形成することにより、凹溝312とペンホルター2の内壁との間に十分な空間を有して空気のスムーズな流れの要件を満たし、外部空気がよりスムーズに第1の管体31に流入することを可能にする。外部空気がペンホルター2内に流入する方式に対して、ペン先1とペンホルター2との間に吸気部(マークなし)を形成することができ、前記吸気部と前記通気通路とが連通し、具体的には、ペンホルター2のペン先1を取り付ける部位に複数のリブ22が設置され、ペン先1は隣接する2本のリブ11の間に前記吸気部が形成される。
【0026】
また、インク送りアセンブリ3とペンホルター2内に形成されたインクカートリッジ21との密封接続を容易にするために、第1の管体31は、第1の管体31の上端部に第1の密封接続ヘッド313が形成され、第1の密封接続ヘッド313の外輪に第1のシールリング314が設置され、第1の管体31がペンホルター2に取り付けられた後、第1のシールリング314とペンホルター2の内壁とを密着することによって、前記ホルター本体内のインクカートリッジ21を密封する。同時に、第1の密封接続ヘッド313にサイズが大きい取り付け溝が形成され、それにより第1の管体31内に階段状の穴が形成される。第2の管体32は、 第2の管体32の上端部に第2の密封接続ヘッド322が形成され、第2の密封接続ヘッド322が第1の密封接続ヘッド313に形成された取り付け溝に取り付けられ、第2の密封接続ヘッド322の外部に第2のシールリング323が設置され、それにより第2の密封接続ヘッド322と第1の密封接続ヘッド313との間の密封接続を実現する。また、導液柱状体33がインクをスムーズに導流できるようにするために、第2の密封接続ヘッド322に油溝324が形成され、油溝324がインクカートリッジ21と連通し、且つ、導液柱状体33の端部が前記油溝324内に延在する。使用時には、油溝324内にインクが注入され、それにより導液柱状体33の上端部がインクに浸漬され、それによりインクが導液柱状体33を介して第1の管体31内にスムーズに流入することができる。
【0027】
上記技術的解決手段に基づき、任意選択的に、ペンホルター2は第1のロッド体201と、第2のロッド体202と、を備え、第1のロッド体201は第2のロッド体202に接続され、ペン先1は第1のロッド体201の端部に設置され、第2のロッド体202にインクカートリッジ21が形成され、第1の管体31の一端部が第1のロッド体201に挿入され、第1の管体31の他端部が第2のロッド体202に挿入される。具体的には、ペンホルター2は第1のロッド体201と第2のロッド体202とが組み立てられて構成され、第1のロッド体201と第2のロッド体202との間に差込接続又はねじ込み接続等の従来の接続方式を用いて接続することができる。そのうち、第1のロッド体201の一端部はペン先1を取り付けることに用いられ、第1のロッド体201の他端部は第1の管体31を取り付けることに用いられ、同時に、第2のロッド体202は第1のロッド体201と一体に組み立てられた後、第1の管体31の上端部はさらに第2のロッド体202に密封して挿入される。実際の組み立て過程において、第2のロッド体202を反転させ、且つ定量的なインクを注入し、同時に、ペン先1と組み立てられたインク送りアセンブリ3とを一体に挿入して組み立て、その後、第1のロッド体201の上部から第2のロッド体202に接続し、且つ第1の管体31を第2のロッド体202に挿入する。ここで、インク送りアセンブリ3は、第1の管体31の上端部と第2の管体32の上端部との間の接続面に密封接続面が形成され、第1の管体31によって第2のロッド体202におけるインクカートリッジ21を封止することを実現する。同様に、第1の管体31と第2のロッド体202との間に形成された接続面も密封接続面であり、密封接続面を形成する方式は、接続部位にシールリングを追加する方式で実現することができる。
【0028】
又は、ペンホルター2は第3のロッド体と、第4のロッド体と、を備え、前記第3のロッド体は前記第4のロッド体と一体に接続され、ペン先1は前記第3のロッド体の端部に設置され、前記第4のロッド体内にインクカートリッジ21が形成される。第1の管体31は前記第3のロッド体内に設置され、第2の管体32は前記第4のロッド体内に設置される。具体的には、前記第3のロッド体と前記第4のロッド体とを用いる方式に対して、前記第1のロッド体201と前記第2のロッド体202とを用いる方式の相違点は、第1の管体31全体が前記第3のロッド体中に取り付けられ、第2の管体32が前記第4のロッド体に接続されて配置されて、前記第4のロッド体におけるインクカートリッジ21を封止することである。
【0029】
従来技術に比べて、本発明の利点及び有益的な効果は以下の通りである。本発明が提供する筆記具は、第1の管体と第2の管体とにそれぞれ通気孔が設置され、そのうち、第1の管体の第一通気孔はペン先から離れ、第2の管体上の第2の通気孔はペン先に近接して設置され、第1の通気孔は外部空気を第1の管体に導入し、且つ第2の通気孔を介してインクカートリッジ内に流入し、インクカートリッジ内のインク流出を満たすように気圧を補充する。実際の使用過程において、インクカートリッジ内のインクは、第2の管体の導液柱状体を介して第1の管体に導入することで、インクがペン先の周りの吸液綿に吸着されて、ペン先が筆記の要件を満たす。インクが導液柱状体を通って下方に連続的に流れる過程においては、インクが底部の吸液綿を湿潤し、第1の管体内のインクの液位を第2の通気孔よりも高くなるようにすると、外気は第2の通気孔を通ってカートリッジ中へ流入することができないため、カートリッジ内のインクの流れを停止させることができ、第1の管体内のインクの液位は、第2の通気孔を超えないようにし、第1の管体内のインクがスムーズな筆記を満たしながら、インク漏れが発生しないことを保証し、上下2つの通気孔を介して空気を使用することによって、インクの流出量を調節し、インク量を増大させる同時に、筆記具のインク漏れの発生を回避し、ユーザ体験を向上させる。
【0030】
最後に説明すべきことは以下の通りであり、以上の実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、制限するものではない。前述の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者であれば以下のことが理解でき、それは依然として上記各実施例に記載の技術的解決手段を修正することができ、又はその技術的特徴の一部に対して等価置換することができる。これらの修正や置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の精神及び範囲から逸脱しない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8