(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-18
(45)【発行日】2022-10-26
(54)【発明の名称】半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20221019BHJP
【FI】
H01L21/02 D
(21)【出願番号】P 2021502504
(86)(22)【出願日】2020-02-27
(86)【国際出願番号】 KR2020002786
(87)【国際公開番号】W WO2021006453
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2021-01-13
(31)【優先権主張番号】10-2019-0081542
(32)【優先日】2019-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521016612
【氏名又は名称】キム,テ ホワ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム,テ ホワ
【審査官】今井 聖和
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第20-0484827(KR,Y1)
【文献】韓国公開特許第10-2006-0020200(KR,A)
【文献】特開2014-096102(JP,A)
【文献】特表2014-514558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造のための工程が行われる工程チャンバーと、前記工程チャンバー内の真空形成のために前記工程チャンバーから延長されるポンピング配管と、前記ポンピング配管上に設けられ、前記工程チャンバーの内部が高真空を維持するようにポンピングするターボポンプ(Turbo Pump)と、前記ポンピング配管で前記ターボポンプに比べて相対的に離隔した位置に設けられ、前記ターボポンプの真空ポンピングを助力できるドライポンプ(Dry Pump)と、前記ポンピング配管で前記ターボポンプと前記ドライポンプとの間に設けられ、前記ポンピング配管で前記ターボポンプと前記ドライポンプとの間の部分を遮断できるアイソレーションバルブ(Isolation Valve)と、を含む半導体製造装備に適用されるものであって、
前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローター(Rotor)の回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムで検知する検知センサーと、
前記アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を開放した状態を維持するように、外部から前記アイソレーションバルブにエアを供給するアイソレーションエア供給配管と、
前記検知センサーで検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに応じて前記アイソレーションエア供給配管を介して流動する前記エアを前記アイソレーションバルブに流動させるか、または遮断させることによって、前記アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を開放するか、または遮断するようにする制御部材と、を含
み、
前記制御部材は、調整スイッチを含み、
前記調整スイッチは、前記検知センサーで検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、前記制御部材に伝達される検知情報を選択するとともに、選択された前記検知情報に対して前記ドライポンプの作動が中止される条件を設定することができ、
前記調整スイッチは、前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、1つを一定時間の間に収集して平均値を演算することによって、実際に前記ドライポンプに供給される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数を確認できるデータ収集機能をさらに含み、
前記制御部材は、
前記アイソレーションエア供給配管と両側方が連結され、残りの一方は、バイパスベントラインが延長される三方バルブと、
前記検知センサーで検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに応じて前記三方バルブを制御できる三方制御部と、を含み、
前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが予め設定された基準値以上である場合、前記ドライポンプが正常作動中であると前記三方制御部によって判断されると、前記三方制御部が前記三方バルブのうち、前記アイソレーションエア供給配管と連結された両側方を開き、前記三方バルブのうち、前記バイパスベントラインと連結された部分を閉じ、これによって、外部から前記アイソレーションエア供給配管を介して流動する前記エアが前記アイソレーションバルブに供給されることによって、前記アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を開放した状態が維持され、
前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが前記予め設定された基準値未満に落ち、前記ドライポンプが異常作動中であると前記三方制御部によって判断されると、前記三方制御部が前記三方バルブのうち、前記アイソレーションエア供給配管と連結された両側方のうち、前記アイソレーションバルブと連結された部分を閉じるとともに、前記三方バルブのうち、前記バイパスベントラインと連結された部分を開放させ、これによって、外部から前記アイソレーションエア供給配管を介して流動する前記エアが前記バイパスベントラインを介して外部に排出されることによって、外部から前記アイソレーションエア供給配管を介して流動する前記エアが前記アイソレーションバルブに流動することが遮断され、前記アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を閉じるようになり、
前記ドライポンプの作動のための検知電流値と前記ドライポンプの作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが一定の範囲内の安定状態であったが、前記安定状態を脱して一定のレベルまで異常に上昇した後に急下降するパターンになるとき、前記三方制御部は、前記ドライポンプの作動のための検知電流値と前記ドライポンプの作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが前記安定状態を脱して一定のレベルまで異常に上昇した後に急下降する過程中に前記ドライポンプの作動のための検知電流値と前記ドライポンプの作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが前記予め設定された基準値未満に落ちるかの可否を判断することを特徴とする半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造。
【請求項2】
前記検知センサーは、前記ドライポンプへの電気供給のために外部電源から延長されて前記ドライポンプに連結された電気供給ケーブル上に設けられ、前記ドライポンプの作動のための検知電流値と前記ドライポンプの作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つをリアルタイムで検知することを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造。
【請求項3】
前記制御部材は、
前記ドライポンプへの電源供給がオフされると、前記検知センサーから前記ドライポンプへの電源供給オフ信号をリアルタイムで伝達を受け、前記アイソレーションエア供給配管を介して前記アイソレーションバルブに供給される前記エアをリアルタイムで遮断することによって、前記ドライポンプの停止時直ちに前記アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を遮断するようにすることを特徴とする請求項2に記載の半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造。
【請求項4】
前記制御部材は、
前記ドライポンプが最初に連結されると、前記検知センサーで検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つを様々なモデル形態のドライポンプの固有値が保存されたものである予め設定されたテーブル値と比較して前記ドライポンプのモデルを区分することによって、前記ドライポンプのモデルを自動的に認識し、前記ドライポンプが作動中止される条件値を自動的に予め把握することを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造。
【請求項5】
前記制御部材は、
前記ドライポンプの作動のための検知電流値と前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが前記ドライポンプが作動中止される条件値に到達する前の一定値のオフセットされた作動値に到達したと判断されると、前記アイソレーションバルブに前記ポンピング配管を遮断するための遮断信号を伝達することを特徴とする請求項4に記載の半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造。
【請求項6】
前記検知センサーは、前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つを10ないし300マイクロセカンド(Microsecond)周期で検知することを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装備には、半導体製造のための各工程の進行のための工程チャンバーが備えられるが、工程チャンバーで行われる工程のうち、多くの工程において、前記工程チャンバーの内部は、真空状態になる。
【0003】
工程チャンバー内の真空を形成するために、前記工程チャンバーから延長されるポンピング配管上にターボポンプ、ドライポンプおよびアイソレーションバルブが設けられる。
【0004】
前記ターボポンプは、前記ポンピング配管を介して前記工程チャンバーの内部の気体を吸い込み、前記工程チャンバーの内部が高真空を維持できるようにポンピングし、前記ドライポンプは、前記ターボポンプの真空ポンピングを助力し、前記アイソレーションバルブは、前記ターボポンプと前記ドライポンプとの間の前記ポンピング配管上に設けられ、必要に応じて前記ターボポンプと前記ドライポンプとの間の前記ポンピング配管を遮断する。
【0005】
前記ドライポンプ、前記ターボポンプなどのポンプが正常作動する場合には、前記アイソレーションバルブが開いた状態になり、前記ドライポンプ、前記ターボポンプなどのポンプが異常作動する場合には、前記ポンピング配管に沿って流出していたパーティクルが前記工程チャンバーの内部に逆流するバックストリーム(Back Stream)が発生し得るが、このようなバックストリームが発生する場合、前記工程チャンバーの内部および前記工程チャンバーの内部に収容されていた工程対象であるウェハー(Wafer)がパーティクルによって汚染されるため、このようなバックストリームの防止のための構造が要求される。
【0006】
従来の工程チャンバーでのバックストリーム防止のための構造の例は、特許文献1などに提示される。
【0007】
しかし、特許文献1を含む従来の工程チャンバーでのバックストリーム防止のための構造では、前記ドライポンプ、前記ターボポンプなどのポンプの異常作動の場合、このようなポンプがオフとなりポンプの異常作動信号が発生すると、前記ポンプの異常作動信号が前記半導体製造装備の装備制御部に伝えられた後、前記制御部から前記アイソレーションバルブを遮断する信号が再送出される構造であり、これによって、実際のポンプの異常作動の発生瞬間から前記アイソレーションバルブの遮断瞬間まで時間遅延(Time Delay)が発生するしかなく、前記アイソレーションバルブが遮断される前に前記ポンピング配管内部のパーティクルが前記工程チャンバーに流入するバックストリームが発生する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国公開特許第10-2003-0009790号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、半導体製造装備の装備制御部を介するアイソレーションバルブの遮断方式に比べて、実際のポンプの異常作動の発生瞬間からアイソレーションバルブの遮断瞬間までの時間遅延が相対的に減少するようにし、前記アイソレーションバルブが遮断される前にポンピング配管内部のパーティクルが工程チャンバーに流入するバックストリームを遮断できるようにする半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造は、半導体製造のための工程が行われる工程チャンバーと、前記工程チャンバー内の真空形成のために前記工程チャンバーから延長されるポンピング配管と、前記ポンピング配管上に設けられ、前記工程チャンバーの内部が高真空を維持するようにポンピングするターボポンプ(Turbo Pump)と、前記ポンピング配管で前記ターボポンプに比べて相対的に離隔した位置に設けられ、前記ターボポンプの真空ポンピングを助力できるドライポンプ(Dry Pump)と、前記ポンピング配管で前記ターボポンプと前記ドライポンプとの間に設けられ、前記ポンピング配管で前記ターボポンプと前記ドライポンプとの間の部分を遮断できるアイソレーションバルブ(Isolation Valve)と、を含む半導体製造装備に適用されるものであって、前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローター(Rotor)の回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムで検知する検知センサーと、前記アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を開放した状態を維持するように、外部から前記アイソレーションバルブにエアを供給するアイソレーションエア供給配管と、前記検知センサーで検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに応じて前記アイソレーションエア供給配管を介して流動する前記エアを前記アイソレーションバルブに流動させるか、または遮断させることによって、前記アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を開放するか、または遮断するようにする制御部材と、を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一側面による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造によると、前記半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が検知センサーと、アイソレーションエア供給配管および制御部材を含むことにより、半導体製造装備の装備制御部を介するアイソレーションバルブの遮断方式に比べて、実際のポンプの異常作動の発生瞬間からアイソレーションバルブの遮断瞬間までの時間遅延が相対的に減少でき、前記アイソレーションバルブが遮断される前にポンピング配管内部のパーティクルが工程チャンバーに流入するバックストリームを遮断できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が半導体製造装備に適用された様子を示す図面である。
【
図2】従来の半導体ウェハー(Wafer)製造用ドライポンプから逆流が発生してウェハーが汚染された様子を示す写真である。
【
図3】本発明の第1実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造によって逆流が防止されてウェハー(Wafer)汚染が最小化された様子を示す写真である。
【
図4】本発明の第2実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が半導体製造装備に適用された様子を示す図面である。
【
図5】本発明の第2実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が作動する条件を示すグラフである。
【
図6】本発明の第3実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が半導体製造装備に適用された様子を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、図面を参照して本発明の実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造について説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が半導体製造装備に適用された様子を示す図面であり、
図2は、従来の半導体ウェハー(Wafer)製造用ドライポンプから逆流が発生してウェハーが汚染された様子を示す写真であり、
図3は、本発明の第1実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造によって逆流が防止されてウェハー(Wafer)汚染が最小化された様子を示す写真である。
【0015】
図1ないし
図3をともに参照すると、本実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造100は、半導体製造装備に適用されるものであって、検知センサー120と、アイソレーションエア供給配管130および制御部材110を含む。
【0016】
前記半導体製造装備は、半導体製造のための工程が行われる工程チャンバー20と、前記工程チャンバー20内の真空形成のために前記工程チャンバー20から延長されるポンピング配管40と、前記ポンピング配管40上に設けられ、前記工程チャンバー20の内部が高真空を維持するようにポンピングするターボポンプ(Turbo Pump)30と、前記ポンピング配管40で前記ターボポンプ30に比べて相対的に離隔した位置に設けられ、前記ターボポンプ30の真空ポンピングを助力できるドライポンプ(Dry Pump)10と、前記ポンピング配管40で前記ターボポンプ30と前記ドライポンプ10との間に設けられ、前記ポンピング配管40で前記ターボポンプ30と前記ドライポンプ10との間の部分を遮断できるアイソレーションバルブ(Isolation Valve)50と、を含む。
【0017】
これらの前記半導体製造装備の構成は、一般的であるため、ここではその具体的な図示および説明を省略する。
【0018】
前記検知センサー120は、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローター(Rotor)の回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムで検知するものである。
【0019】
前記検知センサー120が電流を検知する方式としては、ドーナツ形状の磁心を使用して1次および2次コイルを磁心に巻いて2次電流を測定することによって、1次電流を検知する変流機方式、電流によって生ずる磁界の中にホール素子を設置してホール電圧を測定することによって、磁界の強さ、すなわち電流の強弱を検知するホール素子方式などの様々な方式が提示され得る。
【0020】
また、前記検知センサー120が電圧を検知する方式としては、前記ドライポンプ10に連結された後述される電気供給ケーブル11と接地(Ground)での電圧をリアルタイムでモニタリングする方式が提示され得る。
【0021】
前記検知センサー120が前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数を検知する場合、ホールセンサーなどを適用して前記ローターの回転数を直接検知するなどの様々な方式で前記ローターの回転数を検知し得る。
【0022】
本実施例においては、前記ドライポンプ10への電気供給のために外部電源から延長されて前記ドライポンプ10に連結された前記電気供給ケーブル11上に前記検知センサー120が設けられ、前記電気供給ケーブル11で前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値と前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つをリアルタイムで検知する。前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値と前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが前記ドライポンプ10の前段である前記電気供給ケーブル11で検知されることができるため、前記ドライポンプ10の停止などの前記ドライポンプ10が異常作動する状況がより迅速に検知され得る。
【0023】
本実施例において、前記検知センサー120は、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムもしくは、10ないし300マイクロセカンド(Microsecond)周期で検知する。よって、前記ドライポンプ10の停止などの前記ドライポンプ10が異常作動する状況がより迅速に検知され得る。
【0024】
前記アイソレーションエア供給配管130は、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を開放した状態を維持するように、外部から前記アイソレーションバルブ50にエアを供給するものである。
【0025】
前記アイソレーションエア供給配管130を介して前記アイソレーションバルブ50に前記エアが供給される状態では、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を開放した状態が維持され、前記アイソレーションエア供給配管130を介する前記アイソレーションバルブ50への前記エア供給が遮断された状態では、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を閉じた状態になる。
【0026】
前記制御部材110は、前記検知センサー120で検知される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに応じて前記アイソレーションエア供給配管130を介して流動する前記エアを前記アイソレーションバルブ50に流動させるか、または遮断させることによって、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を開放するか、または遮断するようにする。
【0027】
本実施例において、前記制御部材110は、前記検知センサー120で検知された前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つをリアルタイム(Real Time)で伝達を受け、前記ドライポンプ10への電源供給がオフ(Off)されると、前記検知センサー120からこのような前記ドライポンプ10への電源供給オフ信号をリアルタイムで伝達を受け、前記アイソレーションエア供給配管130を介して前記アイソレーションバルブ50に供給される前記エアをリアルタイムで遮断することによって、前記ドライポンプ10の停止時直ちに前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を遮断するようにする。
【0028】
ここで、前記ドライポンプ10の電源供給オフ信号は、停電、ポンプ内部の欠陥などにより前記ドライポンプ10に電源供給が中止されるときの電圧または電流値などの変化信号をいうものであって、前記ドライポンプ10の作動中止信号とも定義でき、このような前記ドライポンプ10の電源供給オフ信号は、前記検知センサー120で検知される。
【0029】
前記制御部材110は、内部に回路が設けられるケース111と、前記ケース111の表面に形成され、前記制御部材110の作動状態などの各種情報を表示するディスプレイ部112と、前記ケース111の一側に形成され、外部の電源と連結されたパワーケーブルが連結されるパワー連結部113と、前記ケース111の表面に形成され、各種情報入力のためのキーボードなどの入力部114と、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムで検知する前記検知センサー120と連結されて前記検知センサー120で検知された情報を獲得するデータケーブル連結部115と、を含む。
【0030】
前記制御部材110の内部には、停電に備えてバッテリーが内蔵されており、これによって、停電時にも安定的に前記アイソレーションバルブ50に対する遮断制御が可能である。
【0031】
また、前記制御部材110の内部には、外部ポンプから前記アイソレーションバルブ50に前記エア伝達のために前記エアが流動しつつ供給される前記アイソレーションエア供給配管130上に設けられて前記アイソレーションエア供給配管130を遮断する三方バルブなどの遮断バルブが設けられ、前記検知センサー120で検知された前記ドライポンプ10の電源供給オフ信号が伝達されると、前記遮断バルブが作動し、これによって、外部ポンプから前記アイソレーションバルブ50に前記エアの伝達が直ちに遮断される。
【0032】
本実施例においては、三方バルブを1つの例として説明したが、前記遮断バルブとしては、前記空気流動管を遮断できる他の様々な形態のバルブが適用され得る。
【0033】
本実施例において、前記制御部材110は、前記ドライポンプ10に最初に連結され、前記検知センサー120で検知される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つを様々なモデル形態のドライポンプ10の固有値が保存されたものである予め設定されたテーブル値と比較して前記ドライポンプ10のモデルを区分することによって、前記ドライポンプ10のモデルを自動的に認識し、前記ドライポンプ10が作動中止される条件値を自動的に予め把握できる。
【0034】
前記制御部材110には、予め様々なモデル形態の前記ドライポンプ10の固有値が前記予め設定されたテーブル値として保存されており、前記データケーブル連結部115に前記検知センサー120と連結されたデータケーブルが最初に連結されると、前記データケーブル連結部115に連結されたデータケーブルを介して前記検知センサー120で検知される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが伝達され、伝達された前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つと前記予め設定されたテーブル値が比較され得、これによって、前記制御部材110が前記ドライポンプ10の状態を自動的に認識することになる。
【0035】
前記制御部材110は、前記予め設定されたテーブル値のうち、状態認識された前記ドライポンプ10の固有作動中止条件値を選定し、前記検知センサー120で検知された後に前記データケーブルを介して持続的にリアルタイムで伝達される前記ドライポンプ10の信号値である前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが前記ドライポンプ10が作動中止される前記作動中止条件値に到達したかの可否を判断する。
【0036】
前記制御部材110は、前記ドライポンプ10の信号値である前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが前記ドライポンプ10の作動中止される条件値に到達する前の一定値のオフセットされた作動値に到達したと判断されると、前記アイソレーションバルブ50に前記ポンピング配管40を遮断するための遮断信号を伝達する。
【0037】
例えば、前記ドライポンプ10の作動中止条件値が30Aである場合、前記ドライポンプ10が作動中止される条件値に到達する前の一定値のオフセットされた作動値である29Aに到達した信号値が前記検知センサー120で検知されて前記検知センサー120から前記制御部材110に伝達されるとすぐに、前記制御部材110は、前記アイソレーションバルブ50に対する遮断信号を伝達することになる。
【0038】
前記アイソレーションバルブ50に対する遮断信号が伝達されると、前記制御部材110内に設置された前記遮断バルブが直ちに遮断されることによって、前記アイソレーションエア供給配管130を介して前記アイソレーションバルブ50に伝達されるべき前記エアの供給が遮断され、前記ドライポンプ10と前記工程チャンバー20を連結する前記ポンピング配管40が直ちに遮断され得る。
【0039】
半導体ウェハー製造用ドライポンプ10にエージーブイ(AGV)が適用された従来の構造のパーティクル逆流構造と、本実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造100による結果の写真を
図2および
図3に示す。
【0040】
図2を参照すると、前記エージーブイによる停電、ポンプ内部の欠陥などの非常時の従来の遮断駆動によっては、パーティクル逆流が正しく遮断できず、半導体ウェハー上にパーティクルが多量逆流して半導体ウェハーが汚染されたことが分かる。
【0041】
一方、
図3を参照すると、本実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造100による停電、ポンプ内部の欠陥などの非常時の遮断駆動によっては、パーティクルの逆流が効果的に遮断され、半導体ウェハー上にパーティクルがほとんど逆流せず、半導体ウェハーに対する汚染が最小化されたことが分かる。
【0042】
図2および
図3の実験には、測定装備として、KLA Tencor社のP4モデルを適用し、テスト装備として、Applied社のDPS-2モデルを例示的に適用した。
【0043】
以下では、図面を参照して本実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造100の作動について説明する。
【0044】
まず、前記検知センサー120で検知されて前記制御部材110に伝達される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが予め設定された基準値以上である場合、前記ドライポンプ10が正常作動中であると前記制御部材110によって判断されると、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を開放した状態が維持される。
【0045】
一方、前記検知センサー120で検知されて前記制御部材110に伝達される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが予め設定された基準値未満に落ちるか、または前記ドライポンプ10への電源供給がオフされ、前記ドライポンプ10が異常作動中であると前記制御部材110によって判断されると、前記アイソレーションエア供給配管130を介して流動する前記エアが前記アイソレーションバルブ50に流動することが遮断され、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40をリアルタイムで閉じることになる。
【0046】
前記のように、前記半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造100が前記検知センサー120と、前記アイソレーション供給配管および前記制御部材110を含むことにより、前記ドライポンプ10の停電、内部の欠陥などで予期せず作動中止となるなどの前記ドライポンプ10の異常作動が発生する場合、半導体製造装備の装備制御部を介するアイソレーションバルブ50の遮断方式に比べて、前記ドライポンプ10の異常作動の発生瞬間からアイソレーションバルブ50の遮断瞬間までの時間遅延が相対的に減少するようにでき、前記アイソレーションバルブ50が遮断される前にポンピング配管40の内部のパーティクルが工程チャンバー20に流入するバックストリームの発生を遮断でき、これによって、前記工程チャンバー20内の半導体ウェハー汚染が防止され得、このようなパーティクル汚染による前記工程チャンバー20のクリーニングなどの作業が要求されなくなり、前記ターボポンプ30に逆流による過負荷がかかる現象が防止され得る。
【0047】
以下では、図面を参照して本発明の他の実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造について説明する。このような説明を遂行するにおいて、前述した本発明の第1実施例ですでに記載された内容と重複する説明は省略する。
【0048】
図4は、本発明の第2実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が半導体製造装備に適用された様子を示す図面であり、
図5は、本発明の第2実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が作動する条件を示すグラフである。
【0049】
図4および
図5をともに参照すると、本実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造200は、半導体製造装備に適用されるものであって、検知センサー220と、アイソレーションエア供給配管230および制御部材210を含む。
【0050】
前記検知センサー220は、ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローター(Rotor)の回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムで検知するものである。
【0051】
前記アイソレーションエア供給配管230は、アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を開放した状態を維持するように、外部から前記アイソレーションバルブ50にエアを供給するものである。
【0052】
前記制御部材210は、前記検知センサー220で検知される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに応じて前記アイソレーションエア供給配管230を介して流動する前記エアを前記アイソレーションバルブ50に流動させるか、または遮断させることによって、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を開放するか、または遮断するようにするものである。
【0053】
本実施例において、前記制御部材は、ケース211と、ディスプレイ部と、パワー連結部213と、入力部と、データケーブル連結部215と、三方バルブ240および三方制御部241と、を含む。
【0054】
前記三方バルブ240は、前記三方バルブ240の3つの方向のうち、2つの方向に流体の流れを可能にし、前記三方バルブ240の3つの方向のうち、残りの一方向には、流体の流れが遮断されるようにするものであって、前記アイソレーションエア供給配管230上に設けられ、前記アイソレーションエア供給配管230と両側方が連結され、残りの一方は、バイパスベントライン245が延長されるものである。
【0055】
前記三方バルブ240が前記アイソレーションエア供給配管230と連結された両側方を開放した場合、前記三方バルブ240のうち、前記バイパスベントライン245が延長された部分は、閉じられ、前記三方バルブ240が前記アイソレーションエア供給配管230と連結された両側方のうち、前記アイソレーションバルブ50と連結された部分を閉じる場合は、前記三方バルブ240のうち、前記バイパスベントライン245の延長された部分が開放される。
【0056】
前記三方バルブ240は、前記三方制御部241と電気的に連結され、前記三方制御部241によって作動制御される。
【0057】
前記三方制御部241は、前記検知センサー220で検知される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムで伝達を受け、前記検知センサー220で検知される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに応じて前記三方バルブ240を制御できるものである。
【0058】
以下では、図面を参照して本実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造200の作動について説明する。
【0059】
まず、前記検知センサー220で検知されて前記三方制御部241に伝達される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが予め設定された基準値P以上であるため、前記ドライポンプ10が正常作動中であると前記三方制御部241によって判断されると、前記三方制御部241が前記三方バルブ240のうち、前記アイソレーションエア供給配管230と連結された両側方を開き、前記三方バルブ240のうち、前記バイパスベントライン245と連結された部分を閉じる。それでは、外部から前記アイソレーションエア供給配管230を介して流動する前記エアが前記アイソレーションバルブ50に供給されることによって、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を開放した状態が維持される。
【0060】
一方、前記検知センサー220で検知されて前記三方制御部241に伝達される前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが前記予め設定された基準値P未満に落ち、前記ドライポンプ10が作動中止直前の場合など、前記ドライポンプ10が異常作動中であると前記三方制御部241によって判断されると、前記三方制御部241が前記三方バルブ240のうち、前記アイソレーションエア供給配管230と連結された両側方のうち、前記アイソレーションバルブ50と連結された部分を閉じるとともに、前記三方バルブ240のうち、前記バイパスベントライン245と連結された部分を開放させる。外部から前記アイソレーションエア供給配管230を介して流動する前記エアが前記バイパスベントライン245を介して外部に排出されることによって、外部から前記アイソレーションエア供給配管230を介して流動する前記エアが前記アイソレーションバルブ50に流動することが遮断され、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40をリアルタイムで閉じることになる。
【0061】
本実施例では、
図5に示されたように、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値と前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが一定の範囲内の安定状態aであった(
図5においては検知電流値を示す)が、前記安定状態aを脱して一定のレベルまで異常に上昇bした後に急下降cするパターンになるとき、前記三方制御部241は、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値と前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが前記安定状態aを脱して一定のレベルまで異常に上昇bした後に急下降cする過程中に前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値と前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが前記予め設定された基準値P未満に落ちるかの可否を判断する。前記安定状態aを脱して一定のレベルまで異常に上昇bする過程中の電流値および電圧値の採用時、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値と前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが前記異常に上昇bの後に急下降cしない場合には、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を不必要に閉じる現象が回避され、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値と前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値のうち、少なくとも1つが前記異常に上昇bの後に急下降cすることによって、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を必ず遮断しなければならない場合にのみ、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を遮断するようにできる。
【0062】
ここで、前記予め設定された基準値Pは、前記ステーブル状態aの電流値および電圧値対比一定のレベル以下の電流値および電圧値、例えば、前記安定状態aの電流値および電圧値対比70%の電流値および電圧値に予め設定され得る。
【0063】
前記のように、前記半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造200が前記検知センサー220と、前記アイソレーションエア供給配管230と、前記制御部材210と、を含むことにより、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つが前記予め設定された基準値P未満に落ち、前記ドライポンプ10が異常作動中であると前記三方制御部241によって判断される場合、外部から前記アイソレーションエア供給配管230を介して流動する前記エアが前記バイパスベントライン245を介して外部に排出され、外部から前記アイソレーションエア供給配管230を介して流動する前記エアが前記アイソレーションバルブ50に流動することが遮断され、前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を閉じることによって、前記ドライポンプ10の作動のための検知電流値、前記ドライポンプ10の作動のための検知電圧値、前記ドライポンプ10を構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに基づいて前記三方バルブ240を用いた前記エアの遮断方式によって前記アイソレーションバルブ50が前記ポンピング配管40を閉じるようにでき、これによって、前記半導体製造装備の装備制御部を介する前記アイソレーションバルブ50の遮断方式に比べて、実際のポンプの異常作動の発生瞬間から前記アイソレーションバルブ50の遮断瞬間までの時間遅延が相対的に減少するようにでき、前記アイソレーションバルブ50が遮断される前に前記ポンピング配管40の内部のパーティクルが工程チャンバー20に流入するバックストリームの発生を防止できる。
【0064】
以下では、図面を参照して本発明の第3の実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造について説明する。このような説明を遂行するにおいて、前述した本発明の第1実施例および第2実施例ですでに記載された内容と重複する説明は省略する。
【0065】
図6は、本発明の第3実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造が半導体製造装備に適用された様子を示す図面である。
【0066】
図6を参照すると、本実施例による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造300は、半導体製造装備に適用されるものであって、検知センサー320と、アイソレーションエア供給配管330および制御部材310を含む。
【0067】
前記検知センサー320は、ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムで検知するものである。
【0068】
前記アイソレーションエア供給配管330は、アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を開放した状態を維持するように、外部から前記アイソレーションバルブにエアを供給するものである。
【0069】
前記制御部材310は、前記検知センサー320で検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに応じて前記アイソレーションエア供給配管330を介して流動する前記エアを前記アイソレーションバルブに流動させるか、または遮断させることによって、前記アイソレーションバルブが前記ポンピング配管を開放するか、または遮断する。
【0070】
本実施例において、前記制御部材310は、ケース311と、ディスプレイ部と、パワー連結部313と、入力部と、三方バルブ340および三方制御部341と、調整スイッチ342と、検知電流値の伝達体343と、検知電圧値の伝達体344と、をさらに含む。
【0071】
前記三方バルブ340は、前記アイソレーションエア供給配管330と両側方が連結され、残りの一方は、バイパスベントライン345が延長される。
【0072】
前記三方制御部341は、前記検知センサー320で検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つをリアルタイムで伝達を受け、前記検知センサー320で検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、少なくとも1つに応じて前記三方バルブ340を制御できる。
【0073】
前記調整スイッチ342は、前記検知センサー320で検知される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、前記制御部材310に伝達される検知情報を選択するとともに、選択された前記検知情報に対して前記ドライポンプの作動が中止される条件を設定することができる。
【0074】
具体的に、前記調整スイッチ342は、複数のボタンなどからなり、前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、1つを一次的に選択した後、前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、一次的に選択されたものが予め設定された基準値に対して落ちる割合値を二次的に調整することによって、前記ドライポンプの異常作動基準を調整することができる。
【0075】
例えば、前記ドライポンプの作動のための予め設定された電流値が10アンペア(A)の状態で、前記調整スイッチ342を用いて前記検知電流値を先に選択した後、前記予め設定された基準値対比50%を選択すると、前記制御部材310は、前記検知センサー320から電流値の伝達を受け、前記検知センサー320から伝達を受けた電流値が10Aの50%である5Aになると、前記制御部材310、より正確には、前記三方制御部341によって前記ドライポンプが異常作動中であると判断され、これによって、前記三方制御部341が前記三方バルブ340のうち、前記アイソレーションエア供給配管330と連結された両側方のうち、前記アイソレーションバルブと連結された部分を閉じるとともに、前記三方バルブ340のうち、前記バイパスベントライン345と連結された部分を開放させる。
【0076】
本実施例において、前記調整スイッチ342は、前記予め設定された基準値対比落ちる割合値を0%ないし100%内で自由に調整可能である。
【0077】
また、本実施例において、前記調整スイッチ342は、前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、1つを一定時間の間に収集して平均値を演算することによって、実際に前記ドライポンプに供給される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数を確認できるデータ収集機能をさらに含み得る。
【0078】
前記検知電流値の伝達体343は、前記調整スイッチ342で前記ドライポンプの作動のための検知電流値が選択された状態のとき、前記検知センサー320から前記ドライポンプの作動のための検知電流値の供給を受け、前記三方制御部341に伝達するものである。
【0079】
前記検知電圧値の伝達体344は、前記調整スイッチ342で前記ドライポンプの作動のための検知電圧値が選択された状態のとき、前記検知センサー320から前記ドライポンプの作動のための検知電圧値の供給を受け、前記三方制御部341に伝達するものである。
【0080】
前記制御部材310が前記のように形成されることによって、前記検知センサー320から伝達される前記ドライポンプの作動のための検知電流値、前記ドライポンプの作動のための検知電圧値、前記ドライポンプを構成するローターの回転数のうち、1つを選択することが容易に行われるだけでなく、前記ドライポンプの異常作動に対する基準を自由に調整可能になる。
【0081】
前記において、本発明は、特定の実施例について図に基づいて説明したが、当業界で通常の知識を有する者であれば、以下の特許請求範囲に記載された本発明の思想および領域を逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正および変更させることができることが分かるであろう。しかし、このような修正および変形構造は、すべて本発明の権利の範囲内に含まれるものであることを明らかにしておく。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明の一側面による半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造によると、半導体製造装備の装備制御部を介するアイソレーションバルブの遮断方式に比べて、実際のポンプの異常作動の発生瞬間からアイソレーションバルブの遮断瞬間までの時間遅延が相対的に減少するようにし、前記アイソレーションバルブが遮断される前にポンピング配管内部のパーティクルが工程チャンバーに流入するバックストリームの発生を遮断できるため、その産業上の利用可能性が高いといえる。
【符号の説明】
【0083】
10 ドライポンプ
11 電気供給ケーブル
20 工程チャンバー
30 ターボポンプ
40 ポンピング配管
50 アイソレーションバルブ
100、200、300 半導体製造装備用ポンプバックストリーム防止構造
110、210、310 制御部材
111、211、311 ケース
112 ディスプレイ部
113、213、313 パワー連結部
114 入力部
115、215 データケーブル連結部
120、220、320 検知センサー
130、230、330 アイソレーションエア供給配管
240、340 三方バルブ
241、341 三方制御部
245、345 バイパスベントライン
342 調整スイッチ
343 検知電流値の伝達体
344 検知電圧値の伝達体