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▶ 須田 隆則の特許一覧

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  • 特許-3方締めナット回し具。 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】3方締めナット回し具。
(51)【国際特許分類】
   B25B 13/10 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
B25B13/10 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020070068
(22)【出願日】2020-03-23
(65)【公開番号】P2021146497
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2020-05-18
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】398015466
【氏名又は名称】須田 隆則
(72)【発明者】
【氏名】須田 隆則
【審査官】山村 和人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07044033(US,B2)
【文献】実公昭44-012318(JP,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0172782(US,A1)
【文献】実開昭62-147461(JP,U)
【文献】実開平06-021854(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2007/0074608(US,A1)
【文献】米国特許第02958246(US,A)
【文献】米国特許第05391181(US,A)
【文献】米国特許第04189839(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 13/00 - 13/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項4】
前記アームAの長手方向の中央部と、前記アームBの長手方向の中央部を曲げて、其々立板A(8)及び立板B(9)を立ち上げ、一定の高さで、前記立板Aと前記立板Bを曲げて水平にし、前記回転軸と前記ハンドルAと前記ハンドルBが前記アゴと前記円柱の上方にくるようにした、請求項1に記載の3方締めナット回し具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボルトを締めつけるナット用の工具に関する。
【背景技術】
【0002】
ナットを回す工具にナットのサイズに合わせたスパナやレンチがあり、複数のサイズに合わせられる物もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-168708
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スパナやラチェットレンチでは、複数のサイズのナットがある場合、サイズごとにスパナやラチェットレンチを用意しなければならない。
【0005】
スパナやラチェットレンチの数が多くなると、それなりの入れ物が必要だし、運ぶ時も重くなるし、壁に掛ける場合は場所を取るし、管理も面倒になり、経済的でない。
【0006】
モンキーレンチは、ナットのサイズごとにウォームの調整をしなければならないので、面倒である。
【0007】
ナットを連続して回すときに、スパナなどではナットの嵌め外しと嵌め込み作業を繰り返す必要があり、嵌め込みの時にナットの巾に合わせるには、目視してやらないと出来ないので、作業が止まるし、照明が届かない等の状況では、作業は容易でない。
【0008】
ナットを締める道具は、家にあると便利だが、ナットのサイズが色々あるので、ほとんどの家には置いていない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
2本のハンドルと回転軸からなるナットを回す工具で、ハンドルAと一体のアームAの先端に、6面ナットの1面を間に挟んだ2面を嵌め込む60度に開いたアゴを設け、そのアゴと向き合う、ハンドルBと一体のアームBの先端に設けた、ナットの1面を押圧できる円柱とで、複数サイズのナットを挟んで回せるようにした。
【0010】
ナットを挟まない時に、ハンドルAとハンドルBを締めると、アゴに円柱が嵌るようにした。
【0011】
60度に開いたアゴを、回転軸側に傾けた。
【0012】
アームAの長手方向の中央部と、アームBの長手方向の中央部を曲げて、其々立板A及び立板Bを立ち上げ、一定の高さで、立板Aと立板Bを曲げて水平にし、回転軸とハンドルAとハンドルBがアゴと円柱の上方にくるようにした。
【0013】
60度に開いたアゴの角を、丸みのある丸角に形成した。
【0014】
アームの立板を傾斜させた。
【発明の効果】
【0015】
ナットを締めるときに、アゴにナットの2面を嵌め込むと、アゴのあるハンドルの動きが止まって回転軸の位置が固定され、固定されていない側のハンドルを締めれば円柱がナットに当たり、直ぐにナットを回せるようになる。
【0016】
ナットのサイズが分からない場合や、サイズの違うナットが複数ある場合でも円柱があるので、アゴに嵌るナットであれば締めつけができるようになり、レンチなどのようにナットのサイズに合わせる作業をする必要がない。
【0017】
ナットのサイズが大きくなると、ナットの6面の其々の巾も広くなるので、円柱が当たる面も広がり、アゴに嵌めても外れない大きさのナットで、広げたハンドルが掴める巾であれば、ナットを回すことが出来る。
【0018】
ナットの相対する2面だけを締めつける、レンチやスパナと違い、アゴがナットの2面を締めつけ、円柱がナットの1面を締めつけるので、3方からの締めつけになり、締めつけがずれにくい。
【0019】
3方締めナット回し具を構成するパーツが少ないし、仕組みがシンプルなので、製造が容易になるし、組み立ても容易になり、製造コストが下がる。
【0020】
2本のアームの長手方向の中央に立板を立ち上げ、一定の高さで水平にし、円柱とアゴのある部分と、回転軸とハンドルのある部分とに段差をつくり、ナットを締めつける部分よりも上にハンドルがあるので、障害物が突き出ていても、ハンドルの位置より低い高さであれば、ナットを回せることができる。
【0021】
立板部分が傾斜した3方締めナット回し具は、アーム部分の汚れなどが拭き取り易いし、横からしか見えない状況のボルトやナットでも、アームが直立しているものより見えやすくなるので作業が容易になる。
【0022】
ボルトに取り付けられたナットを、アゴに嵌め込む時に、ハンドルを軽く掴み、60度に開いたアゴをあてがえば、容易にナットが嵌るので、後はハンドルを締めて、ナットに円柱を押しあててナットを回せば良い。
【0023】
ナットを繰り返し回すためには、円柱とアゴの締め付けを緩めて、丸角をナットの6面の上を滑るように逆回しで動かし、ハンドルが回しやすい位置でアゴにナットを嵌め込めば、プライヤーレンチのように連続してナットを回す事ができる。
【0024】
仕組みが単純なので、製造コストも低いし、色々なサイズのナットに利用できるので、一般家庭には3方締めナット回し具を1本だけで良い。
【0025】
アゴと円柱とで、ナットを3方から締めつけるので、規格外のナットでも締めつけることができる。
【0026】
モンキーレンチやプライヤーレンチと違いナットのサイズに応じるために、アゴの開きを調節する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】3方締めナット回し具正面図
図2】ナット小サイズ・3方締めナット回し具正面図
図3】ナット中サイズ・3方締めナット回し具正面図
図4】ナット大サイズ・3方締めナット回し具正面図
図5】3方締めナット回し具斜視図
図6】3方締めナット回し具正面図(立板つき)
図7】3方締めナット回し具側面図(立板つき)
図8】ナット回し具締め付け用逆回し図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態として実施例を図1図8に基づいて説明する。
【実施例1】
【0029】
2のハンドルAと4のアームAは、間に回転軸を置いて繋がっている。3のハンドルBと5のアームBは、間に回転軸を置いて繋がっている。
【0030】
4のアームAと6のアゴは一体で、5のアームBは7の円柱と一体である。
【0031】
アゴ6に円柱7が嵌っているときの、2のハンドルAと3のハンドルBとの隙間は、ハンドルを広げるために指先が入る巾にしている。
【0032】
アゴ6の60度の開きの向きは、円柱7のナットの面を押す位置が、端に寄らないようにするために、アゴ6の向く角度を決めている。
【0033】
アゴ6の両側の2面に挟まれた凹みを小さくして、2面の巾を凹みの奥に広げて、より小さなサイズのナットを回せるようにしても良い。
1 回転軸
2 ハンドルA
3 ハンドルB
4 アームA
5 アームB
6 アゴ
7 円柱
8 立板A
9 立板B
10 丸角
A ナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8