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  • 特許-タンク用点検装置及びタンクの点検方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】タンク用点検装置及びタンクの点検方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 90/48 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
B65D90/48 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021140671
(22)【出願日】2021-08-31
【審査請求日】2021-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】五木田 修二
【審査官】二ッ谷 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-221295(JP,A)
【文献】特開平8-192967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 88/00 - 90/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を貯めたタンク内の対象物を点検するためのタンク用点検装置であって、
体と、
前記筐体の内部を視認可能とする視認部と、を備え
前記筐体は、内部に空気を保持させた状態で前記液体中を下降することによって前記対象物を内部に配置するために、下方に配置される開口と気密性を有する部分とのみから成る、タンク用点検装置。
【請求項2】
前記視認部は、前記筐体の内部を撮像する撮像部を備える、請求項1に記載のタンク用点検装置。
【請求項3】
前記筐体は、内部空間を上下方向において均等に区分けされる上領域、中央領域及び下領域を備え、
前記撮像部は、前記筐体の側方から前記筐体の内部を撮像するように、上下方向において前記中央領域の位置に配置され、且つ、前記筐体の内部空間における上下方向の中心よりも上方に配置される、請求項2に記載のタンク用点検装置。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載のタンク用点検装置を用いるタンクの点検方法であって、
前記筐体の内部に空気を保持するように前記開口を下にして、前記筐体を、前記タンク内の液体中で下降させることと、
前記対象物を前記筐体の内部に配置することと、
前記視認部によって前記対象物を視認することと、を含む、タンクの点検方法。
【請求項5】
前記筐体の内部の一部に液体を入れた状態で、前記筐体の内部に空気を保持するように前記開口を下にして、前記筐体を、前記タンク内の液体中で下降させる、請求項4に記載のタンクの点検方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、タンク用点検装置及びタンクの点検方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、タンク用点検装置は、液体(例えば、油)を貯めたタンク内の対象物を点検するために、上方から下方を覗くように、筒状に形成されている(例えば、特許文献1)。ところで、対象物が液体中に配置されており、液体を介して対象物を視認することになるため、液体を貯めた状態でタンク内の対象物を適切に点検することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平8-192967号公報
【文献】特開平7-31768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、課題は、液体を貯めた状態でタンク内の対象物を適切に点検することができるタンク用点検装置及びタンクの点検方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
タンク用点検装置は、液体を貯めたタンク内の対象物を点検するためのタンク用点検装置であって、前記対象物を内部に配置するために、下方に開口を有する筐体と、前記筐体の内部を視認可能とする視認部と、を備える。
【0006】
また、タンク用点検装置においては、前記視認部は、前記筐体の内部を撮像する撮像部を備える、という構成でもよい。
【0007】
また、タンク用点検装置においては、前記筐体は、内部空間を上下方向において均等に区分けされる上領域、中央領域及び下領域を備え、前記撮像部は、前記筐体の側方から前記筐体の内部を撮像するように、上下方向において前記中央領域の位置に配置され、且つ、前記筐体の内部空間における上下方向の中心よりも上方に配置される、という構成でもよい。
【0008】
また、タンクの点検方法は、前記のタンク用点検装置を用いる点検方法であって、タンク用点検装置を用いるタンクの点検方法であって、前記筐体の内部に空気を保持するように前記開口を下にして、前記筐体を、前記タンク内の液体中で下降させることと、前記対象物を前記筐体の内部に配置することと、前記視認部によって前記対象物を視認することと、を含む。
【0009】
また、タンクの点検方法は、前記筐体の内部の一部に液体を入れた状態で、前記筐体の内部に空気を保持するように前記開口を下にして、前記筐体を、前記タンク内の液体中で下降させる、という方法でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、タンク装置の概要図である。
図2図2は、一実施形態に係るタンク用点検装置の要部概要図である。
図3図3は、同実施形態に係るタンク用点検装置の全体概要図である。
図4図4は、図3のIV-IV線の要部拡大断面図である。
図5図5は、同実施形態に係るタンク用点検装置を用いた点検方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、タンク用点検装置における一実施形態について、図1図5を参照しながら説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
【0012】
まず、本実施形態に係るタンク用点検装置(以下、単に「点検装置」ともいう)の各構成を説明するのに先立って、タンク装置について、図1を参照しながら説明する。
【0013】
図1に示すように、タンク装置10は、例えば、液体11を内部に貯めるタンク12と、タンク12の内部に配置されるフィルター13とを備えていてもよい。例えば、タンク12は、図示していない蓋が取り外されることによって開放される開放部12aを備えていてもよい。
【0014】
なお、液体11は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、油としてもよい。即ち、本実施形態においては、タンク装置10は、油タンク装置である。また、特に限定されないが、油タンク装置であるタンク装置10は、例えば、油圧式エレベータに用いられていてもよい。
【0015】
フィルター13の全体は、例えば、液体11の液面よりも下方に配置されていてもよい。例えば、本実施形態のように、フィルター13は、タンク12の底に固定されていてもよい。なお、フィルター13を通過した液体11は、タンク12に接続された配管14によって、送られていてもよい。
【0016】
次に、本実施形態に係る点検装置1について、図2図4を参照しながら説明する。
【0017】
図2及び図3に示すように、点検装置1は、例えば、タンク12内の対象物13を内部に配置するための筐体2と、筐体2の内部を視認可能とする視認部3と、筐体2の内部へ光を放射する光源4と、点検者に操作される操作部5と、装置本体6とを備えていてもよい。
【0018】
なお、点検装置1によって点検される対象物13は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、タンク装置10のフィルター13としてもよい。また、図2図5も同様)においては、点検装置1のうち、筐体2は、縦断面を図示されている。
【0019】
筐体2は、下方に開口2aを備えている。例えば、筐体2は、本実施形態のように、上壁2bと側壁2cとを備えていてもよい。そして、筐体2は、開口2aを除く部分で、気密性を有している。なお、筐体2は、例えば、本実施形態のように、円柱状に形成されていてよく、また、例えば、円錐台状に形成されていてもよく、また、例えば、角柱状に形成されていてもよい。
【0020】
操作部5は、例えば、本実施形態のように、長尺に形成される長尺部5aと、長尺部5aの上端に連結される把持部5bと、長尺部5aの下端を筐体2に接続する接続部5cとを備えていてもよい。接続部5cは、例えば、締結手段5d(例えば、ボルト及びナット)を締結状態と締結解除状態とに切り替えることによって、筐体2に対する長尺部5aの角度を変更可能に構成されていてもよい。
【0021】
視認部3は、本実施形態においては、筐体2の内部を撮像する撮像部3aを備えている。特に限定されないが、撮像部3aは、例えば、CCD又はCMOSの画像センサとすることができる。また、特に限定されないが、光源4は、例えば、LED又は電球とすることができる。
【0022】
装置本体6は、例えば、本実施形態のように、情報が入力される入力部6aと、情報を処理する処理部6bと、情報を出力する出力部6cとを備えていてもよい。また、点検装置1は、撮像部3a及び光源4と装置本体6とを通信可能な通信手段7を備えていてもよい。
【0023】
通信手段7は、例えば、本実施形態のように、撮像部3a及び光源4と装置本体6とを電気的に接続する電線7aと、電線7aを保護するために、電線7aが内部に挿入される電線管7bとを備えていてもよい。なお、通信手段7は、例えば、本実施形態のように、有線通信手段であってもよく、また、例えば、無線通信手段であってもよい。
【0024】
入力部6aは、特に限定されないが、例えば、マウス、キーボード、ボタン、タッチパネル等とすることができる。出力部6cは、特に限定されないが、例えば、ディスプレイ等とすることができる。
【0025】
処理部6bは、例えば、CPU及びMPU等のプロセッサ、ROM及びRAM等のメモリ、各種インターフェイス等を備えていてもよい。具体的には、処理部6bは、例えば、撮像部3a及び入力部6a等から情報を取得する取得部と、情報を記憶する記憶部と、情報を演算する演算部と、撮像部3a、光源4及び出力部6c等を制御する制御部とを備えていてもよい。
【0026】
例えば、入力部6aに、撮像部3aに対する指示の情報(例えば、撮像倍率等)が入力され、処理部6bは、当該情報に基づいて、撮像部3a及び出力部6cを制御してもよい。そして、例えば、撮像部3aによって所定の撮像条件(例えば、撮像倍率等)で撮像された画像が出力部6cに出力されてもよい。
【0027】
また、例えば、入力部6aに、光源4に対する指示の情報(例えば、光源4の点灯・消灯、光源4の照度等)が入力され、処理部6bは、当該情報に基づいて、光源4を制御してもよい。そして、例えば、光源4は、所定条件(例えば、照度等)の光を照射してもよい。
【0028】
また、例えば、入力部6aに、撮像した画像(データ)に対する指示の情報(例えば、画像の保存、画像の編集等)が入力され、処理部6bは、当該情報に基づいて、画像を処理してもよい。例えば、画像は、処理部6bによって編集されたり、処理部6bによって記憶されたりしてもよい。
【0029】
図4に示すように、例えば、本実施形態のように、筐体2の側壁2cは、透光部2dを備えていてもよい。そして、光源4の光は、透光部2dを通過して、筐体2の内部を照射し、撮像部3aは、透光部2dを通過した光を受ける、という構成でもよい。なお、特に限定されないが、透光部2dは、例えば、ガラス板、透明アクリル板等としてもよい。
【0030】
これにより、撮像部3a及び光源4が収容されている空間は、筐体2の内部空間と、透光部2dによって隔離されている。したがって、撮像部3a及び光源4へ液体11が浸入することを防止できるため、撮像部3a及び光源4に液体11が付着することを防止することができる。また、例えば、本実施形態のように、撮像部3a及び光源4は、基板8に搭載されており、電線7aは、基板8に接続されている、という構成でもよい。
【0031】
筐体2は、内部空間を上下方向において均等に区分けされる上領域2e、中央領域2f及び下領域2gを備えている。具体的には、上領域2e、中央領域2f及び下領域2gは、筐体2の内部空間を上下方向で均等に3つに区分した領域である。即ち、上領域2e、中央領域2f及び下領域2gの上下方向の寸法は、同じである。
【0032】
なお、特に限定されないが、撮像部3aは、上下方向において、筐体2の内部空間の中央領域2fの位置に配置される、という構成が好ましい。具体的には、撮像部3aの上下方向の中心は、上下方向において、筐体2の内部空間の中央領域2fの位置に配置される、という構成が好ましい。これにより、筐体2の側方から筐体2の内部を撮像することによって、筐体2の内部を全体的に適切に撮像することができる。
【0033】
また、筐体2の内部の一部に液体11が入った状態で、筐体2の内部にフィルター13が配置される場合がある(図2参照)。そこで、特に限定されないが、撮像部3aは、筐体2の内部空間における上下方向の中心2hよりも、上方に配置されている、という構成が好ましい。具体的には、撮像部3aの上下方向の中心は、筐体2の内部空間における上下方向の中心2hよりも、上方に配置されている、という構成が好ましい。
【0034】
これにより、筐体2の内部の一部に液体11が入った場合に、撮像部3aは、筐体2の内部空間における上下方向の中心辺りに配置されることになる。したがって、筐体2の内部の一部に液体11が入った場合に、例えば、筐体2の内部の空気領域を全体的に適切に撮像することができる。
【0035】
なお、特に限定されないが、筐体2の内部にフィルター13を配置するために、筐体2の内部空間における上下方向の最大寸法W1は、例えば、100mm以上としてもよく、また、例えば、170mm以上としてもよい。また、特に限定されないが、液体11中で筐体2に働く浮力が大きくなることを抑制するために、筐体2の内部空間における上下方向の最大寸法W1は、例えば、200mm以下としてもよい。
【0036】
また、特に限定されないが、筐体2の内部にフィルター13を配置するために、筐体2の内部空間における横方向の最大寸法W2は、例えば、100mm以上としてもよく、また、例えば、200mm以上としてもよい。また、特に限定されないが、液体11中で筐体2に働く浮力が大きくなることを抑制するために、筐体2の内部空間における横方向の最大寸法W2は、例えば、450mm以下としてもよい。
【0037】
本実施形態に係る点検装置1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る点検装置1を用いた点検方法について、図2及び図5を参照しながら説明する。なお、点検方法は、以下の内容に限定されない。
【0038】
図5に示すように、筐体2の内部に空気を保持するように開口2aを下にして、筐体2が、タンク12内の液体11中を下降される。このとき、例えば、筐体2を傾けて筐体2の内部の一部に液体11を入れた後に、筐体2が液体11中を下降される。これにより、筐体2を安定させた状態で、筐体2を液体11中で下降させることができる。なお、特に限定されないが、筐体2の内部空間の容積に対して、5%~15%の容積の液体11を、筐体2の内部に入れることが好ましい。
【0039】
そして、筐体2が液体11中をさらに下降されることによって、図2に示すように、フィルター13が筐体2の内部に配置される。これにより、フィルター13の周辺の液体11を排除することができる。そして、撮像部3aで撮像されたフィルター13の画像によって、フィルター13を視認することができるため、液体11を貯めた状態でタンク12内のフィルター13を適切に点検することができる。
【0040】
このとき、例えば、光源4の照度や撮像部3aの撮像条件を適正に設定することによって、フィルター13を適切に点検することができる。そして、例えば、フィルター13の目詰まり状況を点検し、フィルター13の目詰まりが発生している場合には、タンク12から液体11を抜いて、フィルター13のメンテナンスを行ってもよい。
【0041】
以上より、本実施形態のように、タンク用点検装置1は、液体11を貯めたタンク12内の対象物(本実施形態においては、フィルター)13を点検するためのタンク用点検装置1であって、前記対象物13を内部に配置するために、下方に開口2aを有する筐体2と、前記筐体2の内部を視認可能とする視認部3と、を備える、という構成が好ましい。
【0042】
斯かる構成によれば、筐体2の内部に空気を保持した状態で、筐体2の内部に対象物13を配置させることによって、対象物13の周辺の液体11を排除することができる。そして、視認部3によって、筐体2の内部の対象物13を視認することができるため、液体11を貯めた状態でタンク12内の対象物13を適切に点検することができる。
【0043】
また、本実施形態のように、タンク用点検装置1においては、前記視認部3は、前記筐体2の内部を撮像する撮像部3aを備える、という構成が好ましい。
【0044】
斯かる構成によれば、撮像部3aが筐体2の内部の対象物13を撮像するため、撮像した対象物13の画像によって、対象物13を視認することができる。これにより、例えば、撮像した対象物13の画像を処理(例えば、拡大、編集等)することによって、対象物13をさらに適切に点検することができる。
【0045】
また、本実施形態のように、タンク用点検装置1においては、前記筐体2は、内部空間を上下方向において均等に区分けされる上領域2e、中央領域2f及び下領域2gを備え、前記撮像部3aは、前記筐体2の側方から前記筐体2の内部を撮像するように、上下方向において前記中央領域2fの位置に配置され、且つ、前記筐体2の内部空間における上下方向の中心2hよりも上方に配置される、という構成が好ましい。
【0046】
斯かる構成によれば、撮像部3aが、上下方向において、筐体2の内部空間の中央領域2fの位置に配置されているため、撮像部3aは、筐体2の側方から筐体2の内部を撮像する。そして、撮像部3aが、筐体2の内部空間における上下方向の中心2hよりも上方に、配置されているため、筐体2の内部の一部に液体11が入った状態において、撮像部3aは、筐体2の内部空間における上下方向の中心辺りに配置されることになる。
【0047】
また、本実施形態のように、タンク12の点検方法は、前記のタンク用点検装置1を用いる点検方法であって、前記筐体2の内部に空気を保持するように前記開口2aを下にして、前記筐体2を、前記タンク12内の液体11中で下降させることと、前記対象物(本実施形態においては、フィルター)13を前記筐体2の内部に配置することと、前記視認部3によって前記対象物13を視認することと、を含む、という方法が好ましい。
【0048】
斯かる方法によれば、筐体2の内部に空気が保持された状態で、筐体2がタンク12内の液体11中を下降され、その後、対象物13が筐体2の内部に配置される。これにより、対象物13の周辺の液体11を排除することができる。そして、視認部3によって、筐体2の内部の対象物13を視認することができるため、液体11を貯めた状態でタンク12内の対象物13を適切に点検することができる。
【0049】
また、本実施形態のように、タンク12の点検方法は、前記筐体2の内部の一部に液体11を入れた状態で、前記筐体2の内部に空気を保持するように前記開口2aを下にして、前記筐体2を、前記タンク12内の液体11中で下降させる、という方法が好ましい。
【0050】
斯かる方法によれば、前記筐体2の内部の一部に液体11を入れた状態で、筐体2の内部に空気が保持されるように、筐体2がタンク12内の液体11中を下降される。これにより、筐体2を安定させた状態で、筐体2をタンク12内の液体11中で下降させることができる。
【0051】
なお、タンク用点検装置1及びタンク12の点検方法は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、タンク用点検装置1及びタンク12の点検方法は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0052】
(1)上記実施形態に係るタンク用点検装置1においては、視認部3は、撮像部3aを備えている、という構成である。しかしながら、タンク用点検装置1は、斯かる構成に限られない。例えば、視認部3は、光学系(拡大レンズ等)を有し、上端の覗き窓から対象物13を視認する、という構成でもよい。
【0053】
(2)また、上記実施形態に係るタンク用点検装置1においては、筐体2は、対象物13の全体を内部に配置する、という構成である。しかしながら、タンク用点検装置1は、斯かる構成に限られない。例えば、筐体2は、対象物13の一部を内部に配置する、という構成でもよい。
【0054】
(3)また、上記実施形態に係るタンク12の点検方法においては、筐体2の内部の一部に液体11を入れた状態で、筐体2をタンク12内の液体11中で下降させる、という方法である。しかしながら、タンク12の点検方法は、斯かる方法に限られない。例えば、筐体2の内部の一部に液体11を入れない状態で、筐体2をタンク12内の液体11中で下降させる、という方法でもよい。
【0055】
(4)また、例えば、タンク用点検装置1は、筐体2に連結される錘を備えている、という構成でもよい。これにより、筐体2を液体11中で下降させるときに必要となる力が大きくなることを抑制することができる。なお、錘は、例えば、金属(例えば、鉄、ステンレス)で形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1…タンク用点検装置、2…筐体、2a…開口、2b…上壁、2c…側壁、2d…透光部、2e…上領域、2f…中央領域、2g…下領域、2h…中心、3…視認部、3a…撮像部、4…光源、5…操作部、5a…長尺部、5b…把持部、5c…接続部、5d…締結手段、6…装置本体、6a…入力部、6b…処理部、6c…出力部、7…通信手段、7a…電線、7b…電線管、8…基板、10…タンク装置、11…液体、12…タンク、12a…開放部、13…対象物(フィルター)、14…配管
【要約】
【課題】 液体を貯めた状態でタンク内の対象物を適切に点検することができるタンク用点検装置を提供する。
【解決手段】 タンク用点検装置は、液体を貯めたタンク内の対象物を点検するためのタンク用点検装置であって、対象物を内部に配置するために、下方に開口を有する筐体と、筐体の内部を視認可能とする視認部と、を備える。
【選択図】 図3
図1
図2
図3
図4
図5