特許7161716IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

細胞培養用のインキュベータ装置等に関し、特に、細胞の培養状態の観測が可能な細胞培養用インキュベータ装置等に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、の従来技術では、定量的なモニタリングが可能であるものの、培養液の一部が取り出されるため、モニタリングの度に培地の状態を無視できない程大きく変化させてしまう。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の第1の観点は、細胞の培養環境を制御するインキュベータ装置であって、気密性を有する筐体と、細胞が播種された培地に光を照射する光源部と、前記培地からの光の光強度を測定する光測定部と、前記培地から前記光測定部に光を導く導光部材とを備え、前記光源部、前記光測定部、及び、前記導光部材は、前記筐体の内部にある、インキュベータ装置である。

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の各観点によれば、細胞の培養環境を制御できる状態のまま、培地の状態の指標となるpH又は濁度を定量的に測定することが可能になる。これにより、定量的に培地の状態を判断でき、継代、培地交換等の処置を適切なタイミングで行うことが可能になる。

また、従来は、培地の色の確認は、作業者の目視又は採取した培養液の測定により行われていたため、連続的に行うことは困難であり、一定のタイミング毎に断続的に行われていた。そのため、継代のタイミングが遅れてしまうということもあった。本発明の各観点によれば、連続的に培地の状態を自動モニタリングすることが可能になる。

さらに、従来は、培地が収容されているシャーレをインキュベータ装置が取り出した後、培地交換等が不要であると判明した場合、シャーレを再度インキュベータ装置内部に入れていた。このように培地を収容するシャーレをインキュベータ装置に出し入れする際、培地に不純物が混入する等の不具合が生じる場合があった。本発明の各観点によれば、培養状態の確認のために培地を出し入れする必要がなく、不純物混入の機会を減らすことができる。

本発明の第2の観点によれば、遮光部に入射した光は吸光粒子に吸光され、遮光部から導光路に殆ど戻らないため、迷光の複雑な多重反射がほとんど発生せず、不所望な外光や迷光等のノイズ光に対する検出光の比が十分に高い光測定を行うことが可能となる。結果として、外光を遮るために筐体全体を遮光する必要がなくなる。これにより、細胞を目視で観察することとノイズ光の抑制を両立することが可能になる。

本発明の第3の観点によれば、インキュベータ装置内の光測定部で測定された測定データを、インキュベータ装置を開閉することなく取り出すことが可能になる。また、細胞の培養環境をリアルタイムに観測することが可能になる。

本発明の第4の観点によれば、各培地に対応する光源があるため、光源を移動させる必要がなく、再現性の高い測定が可能になる。また、一般的なマイクロプレートリーダーのような光源又はマイクロプレート等を移動させる構成を設ける場合よりも、装置を小型化することが可能になる。

本発明の第5の観点によれば、培地の吸光度及び濁度を同時に測定することが可能になる。また、白色LED光源が発する波長の光は細胞毒性が低く、また、光源自体が高温にはならないため、光測定による細胞の培養環境への影響を抑えることが可能になる。さらに、装置の小型化が可能になる。

本発明の第6の観点によれば、二酸化炭素濃度の制御が容易にできる細胞培養環境制御システムを提供することが可能になる。

本発明の第7の観点によれば、培地の交換、継代及び廃棄の要否を、定量的に判断可能な細胞培養環境制御システムを提供することが可能になる。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 実施例1のインキュベータ装置の構成を示す図である。
【図2】 実施例2のインキュベータ装置の構成を示す図である。
【図3】 培地の吸光度に対する濁度の散布図である。
【図4】 実施例2のインキュベータ装置で測定した吸光度を示す図である。
【図5】 従来の分光光度計で測定した吸光度を示す図である。

代表図 図1本件の代表的な図

1 インキュベータ装置、3 筐体、5 LED駆動基板、7 LED、9 第1のアパーチャ基板、11 第2のアパーチャ基板、13 センサ、15 センサ駆動基板、17 支持部、19 電源・制御・通信部、21 培地収容容器(マイクロプレート)、23 細胞培養空間、24 培地、25 フランジ部、27 マイクロプレートリーダー、31 インキュベータ装置、33 導光部材、35 導光部、37 遮光部材、39 マイクロプレートリーダー

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