(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】スライド説明練習情報管理装置、スライド説明練習情報管理システム、スライド説明練習情報管理装置の制御方法及びスライド説明練習情報管理装置の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/48 20190101AFI20221020BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20221020BHJP
G06Q 10/00 20120101ALI20221020BHJP
【FI】
G06F16/48
G06Q50/20
G06Q10/00
(21)【出願番号】P 2021079756
(22)【出願日】2021-05-10
(62)【分割の表示】P 2016227297の分割
【原出願日】2016-11-22
【審査請求日】2021-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】511113970
【氏名又は名称】株式会社インタラクティブソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100098796
【氏名又は名称】新井 全
(72)【発明者】
【氏名】関根 潔
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-057973(JP,A)
【文献】国際公開第2009/087999(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/48
G06Q 50/20
G06Q 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
説明対象物の種類毎によって異なる種類別説明スライド部を記憶する記憶部を有し、
前記種類別説明スライド部は、第1説明スライド部と第2説明スライド部を有し、
前記第1説明スライド部は、説明対象者の属性情報の相違に基づき、内容の異なる複数種類の説明スライド群を有し、
前記第2説明スライド部は、前記第1説明スライド部の内容に関連する異なる内容の複数のスライド群を有し、
説明スライドを練習する練習者の端末で、練習対象の前記説明対象物のスライドが選択されると共に、前記説明対象者の属性情報が選択され、
前記属性情報に基づき、前記端末に表示された前記第1説明スライド部が選択され、
選択された前記説明対象物、前記属性情報及び前記第1説明スライド部に基づき、説明スライド処理部が、対応する説明スライドを自動的に前記端末に表示した後、前記
練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して練習情報記憶部に記憶し、
更に、前記第1説明スライド部と関連ある前記第2説明スライド部が選択された後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して前記練習情報記憶部に記憶し、
前記練習情報記憶部に記憶された前記説明者練習情報は、自動的に前記説明者練習情報を評価する評価者用端末に送信される構成となっていると共に、前記評価者用端末に評価者から入力された評価情報を、前記評価者用端末から受信し、記憶する構成となっていることを特徴とするスライド説明練習情報管理装置。
【請求項2】
前記種類別説明スライド部の前記説明スライドの修正を要求する者の端末から前記種類別説明スライド部の説明スライドの内容を修正する修正情報が入力されると、前記修正情報は、他の情報と区別しうる状態で、暫定情報として記憶され、
同じ内容の前記修正情報が所定回数入力されたとき、前記暫定情報は確定情報として記憶されることを特徴とする請求項1に記載のスライド説明練習情報管理装置。
【請求項3】
前記修正情報を入力した端末に、入力された前記修正情報を送信する他の端末を選択する選択画面が表示され、
前記選択された他の端末に、入力された前記修正情報を送信すると共に、前記修正情報を入力した端末を送信元情報、送信された修正情報を送信対象情報、そして、送信先の他の端末を送信先情報として、これらを関連付けて記憶することを特徴とする請求項2に記載のスライド説明練習情報管理装置。
【請求項4】
前記スライド説明練習情報管理装置と通信可能な端末を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスライド説明練習情報管理装置を備えるスライド説明練習情報管理システム。
【請求項5】
説明対象物の種類毎によって異なる種類別説明スライド部を記憶する記憶部を有し、前記種類別説明スライド部は、第1説明スライド部と第2説明スライド部を有するスライド説明練習情報管理装置の制御方法であって、
説明対象者の属性情報の相違に基づき、内容の異なる複数種類の説明スライド群を前記第1説明スライド部に記憶し、
前記第1説明スライド部の内容に関連する異なる内容の複数のスライド群を前記第2説明スライド部に記憶し、
説明スライドを練習する練習者の端末で、練習対象の前記説明対象物のスライドが選択されると共に前記説明対象者の属性情報が選択され、
前記属性情報に基づき、前記端末に表示された前記第1説明スライド部が選択され、
選択された前記説明対象物、前記属性情報及び前記第1説明スライド部に基づき、説明スライド処理部が、対応する説明スライドを自動的に前記端末に表示した後、前記
練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して練習情報記憶部に記憶し、
更に、前記第1説明スライド部と関連ある前記第2説明スライド部が選択された後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して、前記練習情報記憶部に記憶し、
前記練習情報記憶部に記憶された前記説明者練習情報は、自動的に前記説明者練習情報を評価する評価者用端末に送信される構成となっていると共に、
前記評価者用端末に評価者から入力された評価情報を、前記評価者用端末から受信し、記憶する構成となっていることを特徴とするスライド説明練習情報管理装置の制御方法。
【請求項6】
説明対象物の種類毎によって異なる種類別説明スライド部を記憶する記憶部を有し、前記種類別説明スライド部は、第1説明スライド部と第2説明スライド部を有するスライド説明練習情報管理装置に、
説明対象者の属性情報の相違に基づき、内容の異なる複数種類の説明スライド群を前記第1説明スライド部に記憶させる工程と、
前記第1説明スライド部の内容に関連する異なる内容の複数のスライド群を前記第2説明スライド部に記憶させる工程と、
説明スライドを練習する練習者の端末で、練習対象の前記説明対象物のスライドが選択されると共に前記説明対象者の属性情報が選択される工程と、
前記属性情報に基づき、前記端末に表示された前記第1説明スライド部が選択され、選択された前記説明対象物、前記属性情報及び前記第1説明スライド部に基づき、説明スライド処理部が、対応する説明スライドを自動的に前記端末に表示した後、前記
練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して練習情報記憶部に記憶する工程と、
前記第1説明スライド部と関連ある前記第2説明スライド部が選択された後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して、前記練習情報記憶部に記憶する工程と、
前記練習情報記憶部に記憶された前記説明者練習情報は、自動的に前記説明者練習情報を評価する評価者用端末に送信される構成となっていると共に、前記評価者用端末に評価者から入力された評価情報を、前記評価者用端末から受信し、記憶する工程と、を実現させるためのスライド説明練習情報管理装置の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、営業担当者等が顧客等に対して示すスライドを管理するスライド説明練習情報管理装置、スライド説明練習情報管理システム、スライド説明練習情報管理装置の制御方法及びスライド説明練習情報管理装置の制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、営業担当者等の営業活動を支援するスライド情報をスライド毎に容易に利用できる装置等が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、営業担当者は、実際に顧客に対して自社商品の説明をする際、かかる説明スライドを使用するため、事前に使用予定の説明スライドを用いて練習することが多い。
この練習の際、顧客の属性(例えば、所属や専門等)の違いや顧客の対象商品の使用方法の違い等に応じて、使用する説明スライドを変更して練習する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、練習をする営業担当者等の経験が浅いと、顧客の属性や商品の使用方法の違い等によって、適切な説明スライドに変更して練習することは困難である。
また、練習として行った商品の説明の内容が適切であったか否かは、練習内容を聞いて評価者に評価させる必要があるが、かかる評価者と営業担当者等とのスケジュール等を合わせることが困難な場合が多く、営業担当者等は、自己の練習の評価を速やかに得ることが困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、顧客等の説明対象者の属性情報が相違しても、説明スライドの内容を適切な内容の説明スライドに合致させることが可能なため、適切な練習が可能となると共に、当該練習の評価を評価者のスケジュール等にかかわらず適切に得ることができるスライド説明練習情報管理装置、スライド説明練習情報管理システム、スライド説明練習情報管理装置の制御方法及びスライド説明練習情報管理装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的は、本発明によれば、説明対象物の種類毎によって異なる種類別説明スライド部を記憶する記憶部を有し、前記種類別説明スライド部は、第1説明スライド部と第2説明スライド部を有し、前記第1説明スライド部は、説明対象者の属性情報の相違に基づき、内容の異なる複数種類の説明スライド群を有し、前記第2説明スライド部は、前記第1説明スライド部の内容に関連する異なる内容の複数のスライド群を有し、説明スライドを練習する練習者の端末で、練習対象の前記説明対象物のスライドが選択されると共に、前記説明対象者の属性情報が選択され、前記属性情報に基づき、前記端末に表示された前記第1説明スライド部が選択され、選択された前記説明対象物、前記属性情報及び前記第1説明スライド部に基づき、説明スライド処理部が、対応する説明スライドを自動的に前記端末に表示した後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して練習情報記憶部に記憶し、更に、前記第1説明スライド部と関連ある前記第2説明スライド部が選択された後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して前記練習情報記憶部に記憶し、前記練習情報記憶部に記憶された前記説明者練習情報は、自動的に前記説明者練習情報を評価する評価者用端末に送信される構成となっていると共に、前記評価者用端末に評価者から入力された評価情報を、前記評価者用端末から受信し、記憶する構成となっていることを特徴とするスライド説明練習情報管理装置により達成される。
【0007】
前記構成によれば、種類別説明スライド部を説明する対象である説明対象者の属性情報
が相違しても、当該属性情報を有する説明対象者向けの説明スライドの構成に自動的に変更することができる。
このため、例え経験の浅い説明者であっても、様々な属性情報を有する説明対象者向きの適切な説明スライドの練習をすることができる。
すなわち、顧客等の説明対象者の属性情報等が相違しても、説明スライドの内容を適切な内容の説明スライドに合致させることが可能なため、効果的な練習が可能となる。
また、前記構成によれば、種類別説明スライド部について説明者から入力された説明者練習情報を記憶するので、当該情報を評価者の端末等に送信することで、評価者のスケジュール等にかかわらず適切にその評価情報を得ることができる。
また、このように得られた評価情報は、種類別説明スライド部及び説明者識別情報と関連付けられるので、説明者は自己の評価を容易に把握することができる。
【0008】
好ましくは、前記スライド説明練習情報管理装置は、前記種類別説明スライド部の前記説明スライドの修正を要求する者の端末から前記種類別説明スライド部の説明スライドの内容を修正する修正情報が入力されると、前記修正情報は、他の情報と区別しうる状態で、暫定情報として記憶され、同じ内容の前記修正情報が所定回数入力されたとき、前記暫定情報は確定情報として記憶されることを特徴とする。
【0009】
前記構成によれば、説明スライドの修正情報を記憶することで、修正情報を他の端末等からも取得可能とすることができ、関係者間で修正情報を共有することができる。
また、修正部分情報を未確定修正情報として他の情報と区別しうる状態(例えば、他の情報が標準文字で、未確定修正情報が太字等)で記憶することで、修正情報が未確定修正情報であることも関係者間で把握することができる。
また、未確定修正情報の入力が所定の条件を具備して確定修正情報に変更されたときもその事実を関係者間で共有することができる。
【0010】
好ましくは、前記スライド説明練習情報管理装置は、前記修正情報を入力した端末に、入力された前記修正情報を送信する他の端末を選択する選択画面が表示され、前記選択された他の端末に、入力された前記修正情報を送信すると共に、前記修正情報を入力した端末を送信元情報、送信された修正情報を送信対象情報、そして、送信先の他の端末を送信先情報として、これらを関連付けて記憶することを特徴とする。
【0011】
前記構成によれば、修正情報を入力した端末装置が、修正情報の共有を求める他の端末装置(例えば、部下の端末装置)へ修正情報を含む種類別説明スライド部を送信することを求めたときは、その修正情報を含む種類別説明スライド部を送信する。
そして、送信元の端末装置の情報、送信された種類別説明スライド部情報、そして、送信先の端末装置の情報を関連付けて記憶することで、組織内等における人間関係等を容易に把握することができる。
すなわち、端末装置間の修正スライド情報を含む種類別説明スライド部情報の送信履歴等が分かるので、これら端末装置の使用者を特定することで、人間関係を把握することができる、また、有効な情報を提供しない事実等の不作為状態も把握できるので、組織内における問題点等を分析するための有効な情報ともなる。
【0012】
好ましくは、前記スライド説明練習情報管理システムは、前記スライド説明練習情報管理装置と通信可能な端末を有することを特徴とする。
【0013】
前記目的は、本発明によれば、説明対象物の種類毎によって異なる種類別説明スライド部を記憶する記憶部を有し、前記種類別説明スライド部は、第1説明スライド部と第2説明スライド部を有するスライド説明練習情報管理装置の制御方法であって、説明対象者の属性情報の相違に基づき、内容の異なる複数種類の説明スライド群を前記第1説明スライド部に記憶し、前記第1説明スライド部の内容に関連する異なる内容の複数のスライド群を前記第2説明スライド部に記憶し、説明スライドを練習する練習者の端末で、練習対象の前記説明対象物のスライドが選択されると共に前記説明対象者の属性情報が選択され、前記属性情報に基づき、前記端末に表示された前記第1説明スライド部が選択され、選択された前記説明対象物、前記属性情報及び前記第1説明スライド部に基づき、説明スライド処理部が、対応する説明スライドを自動的に前記端末に表示した後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して練習情報記憶部に記憶し、更に、前記第1説明スライド部と関連ある前記第2説明スライド部が選択された後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して、前記練習情報記憶部に記憶し、前記練習情報記憶部に記憶された前記説明者練習情報は、自動的に前記説明者練習情報を評価する評価者用端末に送信される構成となっていると共に前記評価者用端末に評価者から入力された評価情報を、前記評価者用端末から受信し、記憶する構成となっていることを特徴とするスライド説明練習情報管理装置の制御方法により達成される。
【0014】
前記目的は、本発明によれば、説明対象物の種類毎によって異なる種類別説明スライド部を記憶する記憶部を有し、前記種類別説明スライド部は、第1説明スライド部と第2説明スライド部を有するスライド説明練習情報管理装置に、説明対象者の属性情報の相違に基づき、内容の異なる複数種類の説明スライド群を前記第1説明スライド部に記憶させる工程と、前記第1説明スライド部の内容に関連する異なる内容の複数のスライド群を前記第2説明スライド部に記憶させる工程と、説明スライドを練習する練習者の端末で、練習対象の前記説明対象物のスライドが選択されると共に前記説明対象者の属性情報が選択される工程と、前記属性情報に基づき、前記端末に表示された前記第1説明スライド部が選択され、選択された前記説明対象物、前記属性情報及び前記第1説明スライド部に基づき、説明スライド処理部が、対応する説明スライドを自動的に前記端末に表示した後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して練習情報記憶部に記憶する工程と、前記第1説明スライド部と関連ある前記第2説明スライド部が選択された後、前記練習者の端末に入力された説明者練習情報を受信して、前記練習情報記憶部に記憶する工程と、前記練習情報記憶部に記憶された前記説明者練習情報は、自動的に前記説明者練習情報を評価する評価者用端末に送信される構成となっていると共に、前記評価者用端末に評価者から入力された評価情報を、前記評価者用端末から受信し、記憶する工程と、を実現させるためのスライド説明練習情報管理装置の制御プログラムにより達成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、顧客等の説明対象者の属性情報が相違しても、説明スライドの内容を適切な内容の説明スライドに合致させることが可能なため、適切な練習が可能となると共に、当該練習の評価を評価者のスケジュール等にかかわらず適切に得ることができるスライド説明練習情報管理装置、スライド説明練習情報管理システム、スライド説明練習情報管理装置の制御方法及びスライド説明練習情報管理装置の制御プログラムを提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明のスライド情報管理システムである例えば、H製薬会社の販売薬剤スライド管理システムを示す概略図である。
【
図2】
図1のMR用端末及び評価者用端末の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】
図1のスライド管理サーバの主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図4】
図3の第1のサーバ側各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図5】
図3の第2のサーバ側各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図6】
図3の第3のサーバ側各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図7】
図3の第4のサーバ側各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図8】
図3の第5のサーバ側各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図9】MRが説明対象者である医師等の医療従事者にH製薬会社の販売薬剤の説明をスライドを用いて行う練習等の工程を示す概略フローチャートである。
【
図10】MRが説明対象者である医師等の医療従事者にH製薬会社の販売薬剤の説明をスライドを用いて行う練習等の工程を示す他の概略フローチャートである。
【
図11】MR(X)の上司であるMR(Y)がMR用端末を介して、
図4の「販売薬剤スライド記憶部」内に記憶されているスライドを修正等する工程を示す概略フローチャートである。
【
図12】MR(X)の上司であるMR(Y)がMR用端末を介して、
図4の「販売薬剤スライド記憶部」内に記憶されているスライドを修正等する工程を示す他の概略フローチャートである。
【
図13】MR(X)の上司であるMR(Y)がMR用端末を介して、
図4の「販売薬剤スライド記憶部」内に記憶されているスライドを修正等する工程を示す他の概略フローチャートである。
【
図14】修正事項が記憶された「販売薬剤スライド記憶部」を示す概略説明図である。
【
図15】確定データとされた修正事項が記憶された「販売薬剤スライド記憶部」を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0018】
図1は、本発明のスライド情報管理システムである例えば、H製薬会社の販売薬剤スライド管理システム1を示す概略図である。
図1に示すように、販売薬剤スライド管理システム1は、例えば、H製薬会社内に配置されているスライド情報管理装置である例えば、「スライド管理サーバ30」を有している。
また、同システム1は、H製薬会社の営業担当者であり説明者である例えば、医薬情報提供者(MR(Medical Representive))(X)が営業活動で持参する端末装置である例えば、MR用端末10aと、その上司であるMR(Y)が持参するMR用端末10b、そして、MR(X)が説明スライドを使用して、H製薬会社の薬剤の説明の練習をしたときに、その練習内容を評価する評価者(Z)が持参する評価者用端末10cを有している。
【0019】
これらMR用携帯端末10a及び10b、評価者用端末10cは、
図1に示すように、基地局3a、3b、3cとインターネット網2等を介して、スライド管理サーバ30と通信可能に接続されている。
このスライド管理サーバ30には、H製薬会社の販売薬剤の説明用のスライドである販売薬剤スライド等が蓄積され、記憶されている。
【0020】
この蓄積されている説明スライドは、例えば、PDF(「Portable Document Format」(ポータブル・ドキュメント・フォーマット))等の説明スライドとなっており、説明スライドは、1頁毎のスライドに容易に分割し、利用できる構成となっている。
また、本実施の形態では、説明スライドがPDFの場合について説明しているが、本発明では、これに限らず、動画やテキスト等の説明スライドであっても構わない。
【0021】
また、
図1のMR用端末10a、10bと評価者用端末10cは、その中央部に縦長の長方形を成す「タッチパネル型ディスプレイ12a、12b、12c」を有している。タッチパネルは、表示部である例えば、ディスプレイと、位置入力装置を組み合わせた電子部品であり、ディスプレイ上の表示に利用者が触れることで各種情報を入力できる入力装置である。
【0022】
また、MR用端末10a、10b及び評価者用端末10cは、タッチパネル型ディスプレイ12a、12b、12c以外に、入力ボタン14a、14b、14cを有している。
【0023】
上述のMR用端末10a、10b、評価者用端末10c及びスライド管理サーバ30は、コンピュータを有し、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を有し、これらは、バス等を介して接続されている。
【0024】
図2は、
図1のMR用端末10a、10b及び評価者用端末10cの主な構成を示す概略ブロック図である。
MR用端末10a、10b及び評価者用端末10cの構成は共通するため、以下、MR用端末10aを例に説明する。
【0025】
図2に示すように、MR用端末10aは、「端末側制御部11a」を有し、MR用端末10aが、
図1のスライド管理サーバ30等と通信するための「端末側通信装置13a」、上述した「タッチパネル型ディスプレイ12a」及び「入力ボタン14a」等を制御する他、
図2に示すように、各種音声情報を入力可能な「マイクロフォン16a」や「端末側各種情報記憶部15a」も制御する構成となっている。
【0026】
図3は、
図1のスライド管理サーバ30の主な構成を示す概略ブロック図である。
図3に示すように、スライド管理サーバ30は、「サーバ側制御部31」を有し、スライド管理サーバ30が、MR用端末10a等と通信するための「サーバ側通信装置32」、各種情報を表示する表示部である例えば、「サーバ側ディスプレイ33」及び各種情報を入力する「サーバ側入力装置34」を制御している。
【0027】
また、サーバ側制御部31は、
図3に示す「第1のサーバ側各種情報記憶部40」、「第2のサーバ側各種情報記憶部50」、「第3のサーバ側各種情報記憶部60」、「第4のサーバ側各種情報記憶部70」及び「第5のサーバ側各種情報記憶部80」も制御する。
図4乃至
図8は、
図3の第1のサーバ側各種情報記憶部40乃至第5のサーバ側各種情報記憶部80の主な構成を示す概略ブロック図である。これらの内容については、後述する。
【0028】
(スライド説明練習工程)
図9及び
図10は、MRが説明対象者である例えば、医師等の医療従事者にH製薬会社の販売薬剤の説明を説明スライドを用いて行う練習等の工程を示す概略フローチャートである。
本実施の形態では、MR(X)が
図1のMR用端末10aを用いて、自己の担当医師等にH製薬会社の販売薬剤である例えば、「α抗がん剤」の説明を説明スライドを用いて行う練習を行う例で説明する。
【0029】
先ず、
図9のステップ(以下「ST」とする。)1では、MR(X)が、自己のMR用端末10aのタッチパネル型ディスプレイ12aに、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」に記憶されている販売薬剤の「販売薬剤スライド一覧」を表示させ、選択画面も表示させる。
この販売薬剤は、上述のようにH製薬会社が販売している販売薬剤で、例えば、「α抗がん剤」等が含まれている。
また、販売薬剤スライド記憶部41には、この「α抗がん剤」等の説明用のスライド群が相互に関連つけて記憶されている。
【0030】
以下、
図4の販売薬剤スライド記憶部41を例に、詳細に説明する。
図4で示す「α抗がん剤」(販売薬剤)の説明スライド群が「種類別説明スライド部」の一例であり、かかる販売薬剤の他の種類についても同様に記憶されている(図示せず)。
また、この「α抗がん剤」の説明スライド群は、
図4に示すように、「訪問対象」の相違により分類されている。
具体的には、「大学病院」、「市民病院」、「一般病院」及び「開業医」に分類されている。
すなわち、各病院の種類に合致させた「α抗がん剤」の説明スライドが関連付けて記憶されている。
この「訪問対象」である「大学病院」等が「属性情報」の一例となっている。
【0031】
また、各属性情報である「大学病院」等毎に、「使用度合」の選択情報が関連付けられ
ている。
例えば、「α抗がん剤」を使用していない「不使用」、入院後に使用することがある「入院後使用」、手術後に使用することがある「手術後使用」、退院後に使用することがある「退院後使用」等である。
このような「使用度合」を尋ねる説明スライドが「第1説明スライド部」の一例であり、これらの説明スライドは、「訪問対象」の説明スライドと関連付けて記憶されている。
【0032】
また、これら「使用度合」の各説明スライドは、その使用度合の内容に合致する以下の「説明スライド(1)」と関連付けて記憶されている。
具体的には、「不使用」の場合は「α抗がん剤使用のガイドライン」の説明スライド、「入院後使用」の場合は、「入院後使用に適した併用薬剤使用例」の説明スライド、「退院後使用」の場合は、「退院後使用に適した併用薬剤使用例」の説明スライドがそれぞれ関連付けられている。
【0033】
また、これら「α抗がん剤使用のガイドライン」、「入院後使用に適した併用薬剤使用例」及び「退院後使用に適した併用薬剤使用例」は、それぞれ内容が対応し、関連している他の説明スライドである「説明スライド(2)」と関連付けられている。
すなわち、「α抗がん剤使用のガイドライン」の場合は、「併用薬剤使用例」の説明スライド、「入院後使用に適した併用薬剤使用例」の場合は、「入院後使用に適した他の併用薬剤使用例」の説明スライド及び「退院後使用に適した併用薬剤使用例」の場合は、「退院後使用に適した他の併用薬剤使用例」の説明スライドと関連付けられている。
【0034】
これら「α抗がん剤使用のガイドライン」等や「併用薬剤使用例」等が「第2説明スライド部」の一例となっている。
【0035】
したがって、本実施の形態では、説明対象者である医師等の属性や使用度合等に応じて、最も適した販売薬剤の説明スライドが自動的に提示可能な構成となっている。
【0036】
図9のST1では、上述のように、MR(X)が、自己のMR用端末10aのタッチパネル型ディスプレイ12aに、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」に記憶されている販売薬剤の「販売薬剤スライド一覧」を表示させ、選択画面も表示させる。
MR(X)は、近々大病院の医師に「α抗がん剤」の説明をする予定となっているため、この説明スライドの説明練習をするため、この「販売薬剤スライド一覧」から、例えば、「α抗がん剤」を選択する。
具体的には、タッチパネル型ディスプレイ12aを操作して選択情報を入力する。
【0037】
すなわち、ST2及びST3で特定の販売薬剤スライド、例えば、「α抗がん剤」が選択される。
次いで、ST4へ進む。ST4では、
図5の「訪問対象選択画面表示処理部(プログラム)51」が動作し、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」の特定の販売薬剤スライド、例えば、「α抗がん剤スライド」の「訪問対象」欄を参照する。
そして、訪問対象者の選択画面、「α抗がん剤」の場合は、「大学病院」「市民病院」「一般病院」「開業医」をMR用端末10aのタッチパネル型ディスプレイ12aに表示させる。
【0038】
この画面を視認したMR(X)は、訪問予定の医師等が該当する特定の訪問対象者、例えば、「大学病院」を選択する(ST5及びST6)。
具体的には、タッチパネル型ディスプレイ12aを操作して選択情報を入力する。
【0039】
次いで、ST7へ進む。ST7では、
図5の「使用度合選択画面表示処理部(プログラ
ム)52」が動作し、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」の特定の販売薬剤スライド、例えば、「α抗がん剤」の特定の訪問対象者、例えば、「大学病院」の「使用度合」欄を参照する。
そして、「使用度合」の選択画面、例えば、「不使用」「入院後使用」「手術後使用」「退院後使用」をMR用端末10aのタッチパネル型ディスプレイ12aに表示する。
【0040】
この画面を視認したMR(X)は、訪問予定の医師等の「α抗がん剤」の使用状況から該当する使用度合の選択画面、例えば、「不使用」を選択する(ST8及びST9)。
具体的には、タッチパネル型ディスプレイ12aを操作して選択情報を入力する。
【0041】
次いで、ST10へ進む。ST10では、
図5の「説明スライド(1)表示処理部(プログラム)53」が動作し、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」の特定の販売薬剤スライド、例えば、「α抗がん剤」の特定の訪問対象者、例えば、「大学病院」の特定の使用度合、例えば、「不使用」を参照する。
そして、対応する「説明スライド(1)」の例えば、「α抗がん剤使用のガイドライン」の説明スライドを選択し、MR用端末10aのタッチパネル型ディスプレイ12aに表示する。
【0042】
このように本実施の形態では、例え経験の浅いMR(説明者)であっても、様々な属性情報を有する医師(説明対象者)向きの適切な説明スライドが自動的に表示されるので、効果的な練習をすることができる。
【0043】
次いで、ST11へ進む。ST11では、MR(X)がタッチパネル型ディスプレイ12aに表示されている説明スライドに従い、説明の練習を開始する。
そして、MR用端末10aのマイクロフォン16aが、かかるMR(X)の説明の音声を
図5の「練習説明記憶部54」に記憶する。
なお、本実施の形態では、音声としたが本発明は音声に限らず音声付き画像の情報であっても構わない。その場合は、MR用端末にカメラが配置される。
この音声情報が、「発明者音声情報」の一例であり、練習説明記憶部54が、「練習情報記憶部」の一例となっている。
【0044】
次いで、ST12へ進む。ST12では、関連スライドの説明をするか否かを尋ねる画面が表示される。
ST12で、関連スライドの説明をする旨の入力があると、ST13へ進む。具体的には、タッチパネル型ディスプレイ12aを操作して情報の入力を行う。
【0045】
ST13では、
図5の「説明スライド(2)表示処理部(プログラム)55」が動作し、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」の特定の販売薬剤スライド、例えば、「α抗がん剤」を参照する。
そして、「説明スライド(1)」、例えば、「α抗がん剤のガイドライン」と対応する「説明スライド(2)」、例えば、「併用薬剤使用例」を選択し、MR用端末12aのタッチパネル型ディスプレイ12aに表示する。
【0046】
したがって、MR(X)は、「説明スライド(1)」、例えば、「α抗がん剤のガイドライン」と関連のある説明スライドである「併用薬剤使用例」の説明を連続して行うことができる。
また、この関連する「併用薬剤使用例」の説明スライドは、自動的に選択されるので、経験の浅いMR(説明者)であっても、容易に選択が可能で、且つ、効果的な説明スライド説明の練習をすることができる。
【0047】
次いで、ST14へ進む。ST14では、MR(X)がタッチパネル型ディスプレイ12aに表示されている説明スライドに従い、説明の練習を開始する。
そして、MR用端末10aのマイクロフォン16aが、かかるMR(X)の説明の音声を
図5の「練習説明記憶部54」に記憶する。
【0048】
以上で、MR(X)による「α抗がん剤」の説明が終了するので、次いで、ST15へ進む。
ST15では、
図5の「練習説明記憶部54」のMR(X)の説明内容のデータを
図1の評価者(Z)の端末である評価者用端末10cへ送信する。
このMR(X)の練習内容のデータを受領した評価者(Z)は、MR(X)の説明内容を評価し、その評価情報を評価者用端末10cに入力する。
【0049】
このように、本実施の形態では、説明者であるMR(X)の説明スライドの説明内容のデータは自動的に、その内容を評価する評価者用端末10cに送信されるので、評価者(Z)のスケジュール等にかかわらず適切にその評価情報を得ることができる。
【0050】
次いで、ST16へ進む。ST16では、評価者用端末10cに入力された評価情報を
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」の「評価」欄に、説明者識別情報である例えば、「当該MR(X)の識別情報」及び「評価者の識別情報」と関連付けて記憶する。
【0051】
したがって、MR(X)は、自己のMR用端末10aを介して、スライド管理サーバ30にアクセスすることで、容易且つ時間的に制約されることなく、自己の説明スライドの説明の練習の評価を確認することができる。
【0052】
(スライド修正工程)
図11及び
図13は、MR(X)の上司であるMR(Y)がMR用端末10bを介して、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」内に記憶されている説明スライドを修正等する工程を示す概略フローチャートである。
【0053】
先ず、MR(Y)は、自己のMR用端末10bを介して、スライド管理サーバ30へアクセスし、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」に記憶されている説明スライドの修正モードをリクエストし、修正工程が開始される。
ST21では、
図6の「販売薬剤スライド選択処理部(プログラム)61」が動作し、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」を参照し、MR(Y)のMR用端末12bのタッチパネル型ディスプレイ12aに「販売薬剤スライド一覧」を表示する。
また、「販売薬剤選択画面」を表示する。
【0054】
次いで、タッチパネル型ディスプレイ12aに表示された「販売薬剤スライド一覧」と「販売薬剤選択画面」を視認したMR(Y)は、修正を希望する販売薬剤、例えば、「α抗がん剤」を選択する(ST22)。
【0055】
次いで、ST23へ進む。ST23では、選択した「選択販売薬剤」、例えば、「α抗がん剤」を
図6の「選択販売薬剤記憶部62」に記憶する。
【0056】
次いで、ST24へ進む。ST24では、
図6の「修正項目データ選択表示処理部(プログラム)63」が動作し、
図6の「選択販売薬剤記憶部62」を参照し、記憶されている例えば、「α抗がん剤」の情報を取得する。
そして、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」から対応する「販売薬剤」の「α抗がん剤」の項目データ、例えば、「訪問対象」「使用度合」「説明スライド(1)」「説明スライド(2)」等の一覧をMR用端末10bのタッチパネル型ディスプレイ12bに表
示する。
さらに、修正を希望する項目データの選択画面も表示する。
【0057】
次いでタッチパネル型ディスプレイ12bに表示された「項目データ一覧」と「項目データの選択画面」を視認したMR(Y)は、修正を希望する項目データ、例えば、「使用度合」を選択する(ST25)。
ST25で、選択されると、修正を希望する項目データ、例えば、「使用度合」は、
図6の「項目データ記憶部64」に記憶する。
【0058】
次いで、ST26へ進む。ST26では、「具体的項目データ表示処理部(プログラム)65」が動作し、
図6の「項目データ記憶部64」から例えば、「使用度合」のデータを取得する。
そして、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」を参照し、「使用度合」の具体的項目、例えば、「不使用」「入院後使用」「手術後使用」「退院後使用」と、修正画面をMR用端末10bのタッチパネル型ディスプレイ12bに表示する。
【0059】
次いでタッチパネル型ディスプレイ12bに表示された「具体的項目一覧」と「修正画面」を視認したMR(Y)は、修正事項を入力する。
例えば、「不使用」「入院後使用」「手術後使用」「退院後使用」に「在宅リハビリ後使用」を追加入力する。
【0060】
次いで、ST27で、入力が確認されると、ST28へ進む。ST28では、
図7の「修正事項記憶処理部(プログラム)71」が動作し、入力された修正事項(例えば、「不使用」「入院後使用」「手術後使用」「退院後使用」に「在宅リハビリ後使用」を追加)を
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」に記憶し、修正部分を暫定データ(例えば、太字)として記憶する。
【0061】
図14は、修正事項が記憶された「販売薬剤スライド記憶部41」を示す概略説明図である。
図14に示すように、修正部分は、未確定修正情報であるため他の情報と区別し得る状態である例えば、太字として、暫定データであることを示して記憶する。
【0062】
すなわち、本実施の形態では、MR(Y)のみが修正事項を入力した場合でも、その修正事項は、スライド管理サーバ30に記憶され、関係者である例えば、他のMR等が閲覧し、かかるデータの取得が可能な状態となっている。
このため、当該入力データが未だ信頼性の低いデータであることを示すために他の文字が標準文字なのに対し、当該修正事項を太字として注意を喚起している。
【0063】
このように構成することで、MR(Y)が入力した事項を関係者間で共有することができると共に、信頼性が未だ低いことも共有でき、しかも、かかる情報を迅速に共有することができる。
【0064】
次いで、ST29へ進む。ST29では、
図7の「修正事項関連スライド項目表示処理部(プログラム)72」が動作し、
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」を参照し、修正部分(例えば、太字部分)を有する項目と関連する他の項目、例えば、「説明スライド(1)」と「説明スライド(2)」をMR用端末10bのタッチパネル型ディスプレイ12bに表示する。
【0065】
次いで、MR(Y)は、タッチパネル型ディスプレイ12bに表示された「説明スライド(1)」と「説明スライド(2)」について、修正事項を入力したいタイトル(「説明
スライド(1)」及び/又は「説明スライド(2)」)を選択する。
本実施の形態では、MR(Y)は、MR用端末12bを操作して、「説明スライド(1)」及び「説明スライド(2)」を選択する。
【0066】
次いで、ST30で、タイトルが選択されたと判断されると、ST31へ進む。ST31では、選択されたタイトルに対応する「他の項目」、例えば、「説明スライド(1)」と「説明スライド(2)」の修正画面をタッチパネル型ディスプレイ12bに表示する。
【0067】
次いで、MR(Y)は、タッチパネル型ディスプレイ12bに表示された「修正画面」に従い、修正事項を入力する。例えば、「説明スライド(1)」として「在宅リハビリ後使用に適した併用薬剤使用例」の説明スライドを入力すると共に、「説明スライド(2)」として「在宅リハビリ後使用に適した他の併用薬剤使用例」の説明スライドを入力する。
【0068】
次いで、ST32で、入力が確認されると、ST33へ進む。ST33では、
図7の「修正事項関連スライド項目変更処理部(プログラム)73」が動作し、入力された修正事項、例えば、「説明スライド(1)」として「在宅リハビリ後使用に適した併用薬剤使用例」、「説明スライド(2)」として「在宅リハビリ後使用に適した他の併用薬剤使用例」を
図4の「販売薬剤スライド記憶部41」に記憶し、修正部分を暫定データ(例えば、太字で表示)として記憶する。
具体的には、
図14に示すように、修正部分は、例えば、太字として、暫定データであることを示して記憶される。
【0069】
次いで、ST34で修正事項の入力が終了したと判断したときは、ST35へ進む。ST35では、MR(Y)のMR用端末10bのタッチパネル型ディスプレイ12bに、修正後の説明スライドデータを他の端末に送信するか否かを尋ねる画面を表示する。
【0070】
次いで、ST36でMR(Y)がMR用端末10bを介して「他の端末に送信する」旨の入力を行うと、ST37へ進む。
ST37では、
図7の「メールアドレス情報記憶部74」を参照し、各端末、例えば、MR用端末10a、MR用端末10b、評価者用端末10c等のメールアドレス情報と選択画面をMR用端末10bのタッチパネル型ディスプレイ12bに表示する。
【0071】
次いで、ST36では、「メールアドレスを選択したか否か」を判断する。本実施の形態では、MR(Y)が、例えば、自己の部下であるMR(X)に、自己の修正後の説明スライドを報知させるため、MR用端末10aを選択する。
【0072】
次いで、ST39へ進む。ST39では、
図7の「スライド情報送信処理部(プログラム)75」が動作し、修正した説明スライドを含む「販売薬剤スライド部41」(
図14)の「α抗がん剤」の説明スライドを、選択したメールアドレス、例えば、MR用端末10aに送信する。
そして、送信時刻、送信先情報である送信先端末(例えば、MR用端末10a)、送信元情報である送信元端末(例えば、MR用端末10b)、送信対象情報である例えば、「修正後のα抗がん剤」の説明スライドの各情報を相互に関連付けて、
図8の「送信情報記憶部81」に記憶させる。
【0073】
このように、本実施の形態では、修正したMR(Y)は、自己が修正した説明スライド等(α抗がん剤スライド)を迅速に関連する担当者、例えば、部下等の端末(MR用端末10a)に送信し、その変更内容を告知することができる。
また、「送信情報記憶部81」には、送信時刻、送信先端末(例えば、MR用端末10
a)、送信元端末(例えば、MR用端末10b)、送信対象情報である例えば、「修正後のα抗がん剤」の説明スライドの各情報を相互に関連付けて記憶されているので、H製薬会社の組織内等における人間関係等を容易に把握することができる。
さらに、有効な情報を提供しない事実等の不作為状態も把握できるので、組織内における問題点等を分析するための有効な情報ともなる。
【0074】
次いで、ST40に進む。ST40では、
図8の「スライド修正確定判断処理部(プログラム)82」が動作し、同じ内容の修正説明スライド(MR用端末10aから入力された上述の
図14に示す「α抗がん剤」説明スライド)の修正回数が所定回数に達したか否か(「所定条件を具備したか否か」の一例)を判断する。
すなわち、同様の説明スライドの修正が所定回数なされた否かを判断する。
【0075】
次いで、ST41で、同様の説明スライドの修正が所定回数なされたと判断されたときは、ST42へ進む。
ST42では、当該修正説明スライド(MR用端末10aから入力された上述の
図14に示す「α抗がん剤」説明スライド)を確定データ(確定修正情報の一例)、例えば、太字から標準文字に変更して、
図15に示すように「販売薬剤スライド記憶部41」に記憶させる。
図15は、確定データとされた修正事項が記憶された「販売薬剤スライド記憶部41」を示す概略説明図である。
【0076】
このように、各端末からアクセスでき、閲覧やデータの取得等が可能なスライド管理サーバ30の「販売薬剤スライド記憶部41」に記憶されている。
このため、当該入力データが所定の信頼性が高いデータとなったときは、そのことを示すため、表示を変更し、各端末を介して「販売薬剤スライド記憶部41」にアクセスする利用者の便宜を図っている。
【0077】
なお、本発明は上述の実施の形態に限らない。
本発明では、本実施の形態と異なり、「スライド説明練習工程」のST16等で評価者が「優」「良」「可」「不可」等の「評価情報」のみならず、修正スライド等の具体的な変更内容を音声又は動画等で入力可能としても構わない。
そして、「スライド修正工程」のST21乃至ST42により、かかる評価者の修正説明スライドを「販売薬剤スライド記憶部41」に記憶させるようにしても構わない。
この場合、入力された修正説明スライド等は評価者によるデータであるため、「暫定データ」ではなく、当初より「確定データ」として登録しても構わない。
このように構成することで、MRが練習を重ねることで、説明スライドが追加され、MRが所属するチーム及びH製薬会社全体での経験値が高まることになる。
【0078】
また、本実施の形態では、「スライド練習工程」で「属性」等の相違により、表示される説明スライドが予め定まっている構成となっているが、本発明ではこれに限らず、説明者が自由に説明スライドと属性等の組み合わせを定める構成としても良い。
このように構成することで、同じ属性でも、説明者によって異なる組み合わせとすることが可能となる。
【符号の説明】
【0079】
1・・・販売薬剤スライド管理システム、2・・・インターネット網、3a、3b、3c・・・基地局、10a、10b・・・MR用端末、10c・・・評価者用端末、11a、11b、11c・・・端末側制御部、12a、12b、12c・・・タッチパネル型ディスプレイ、13a、13b、13c・・・端末側通信装置、14a、14b、14c・・・入力ボタン、15a、15b、15c・・・端末側各種情報記憶部、16a、16b、16c・・・マイクロフォン、30・・・スライド管理サーバ、31・・・サーバ側制御部、32・・・サーバ側通信装置、33・・・サーバ側ディスプレイ、34・・・サーバ側入力装置、40・・・第1のサーバ側各種情報記憶部、41・・・販売薬剤スライド記憶部、50・・・第2のサーバ側各種情報記憶部、51・・・訪問対象選択画面表示処理部(プログラム)、52・・・使用度合選択画面表示処理部(プログラム)、53・・・説明スライド(1)表示処理部(プログラム)、54・・・練習説明記憶部、55・・・説明スライド(2)表示処理部(プログラム)、60・・・第3のサーバ側各種情報記憶部、61・・・販売薬剤スライド選択処理部(プログラム)、62・・・選択販売薬剤記憶部、63・・・修正項目データ選択表示処理部(プログラム)、64・・・項目データ記憶部、65・・・具体的項目データ表示処理部(プログラム)、70・・・第4のサーバ側各種情報記憶部、71・・・修正事項記憶処理部(プログラム)、72・・・修正事項関連スライド項目表示処理部、73・・・修正事項関連スライド項目変更処理部(プログラム)、74・・・メールアドレス情報記憶部、75・・・スライド情報送信処理部(プログラム)、80・・・第5のサーバ側各種情報記憶部、81・・・送信情報記憶部、82・・・スライド修正確定判断処理部(プログラム)