IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社三生の特許一覧

特許7161770動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法
<>
  • 特許-動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法 図1
  • 特許-動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法 図2
  • 特許-動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法 図3
  • 特許-動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法 図4
  • 特許-動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法 図5
  • 特許-動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法 図6
  • 特許-動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法 図7
  • 特許-動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法
(51)【国際特許分類】
   A01M 23/34 20060101AFI20221020BHJP
   A01M 23/38 20060101ALI20221020BHJP
   A01M 29/10 20110101ALI20221020BHJP
【FI】
A01M23/34
A01M23/38
A01M29/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019102159
(22)【出願日】2019-05-31
(65)【公開番号】P2020195289
(43)【公開日】2020-12-10
【審査請求日】2021-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】504237061
【氏名又は名称】株式会社三生
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(74)【代理人】
【識別番号】100194984
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 圭太
(72)【発明者】
【氏名】和田 三生
【審査官】中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】特許第3656679(JP,B2)
【文献】特開2011-160706(JP,A)
【文献】特開2014-132877(JP,A)
【文献】実開昭61-080683(JP,U)
【文献】特開2005-211033(JP,A)
【文献】特開2018-183094(JP,A)
【文献】特開2017-176059(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0296766(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 23/30 - 23/38
A01M 29/00 - 29/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所要箇所に設置され、ロック状態とロック解除状態とを切り替え可能なロック切り替え部を有する動物用罠と、
該動物用罠の周りの撮像領域に入る動物を検出して撮像可能であり、一つが前記動物用罠を含む撮像領域を撮像し、他が前記動物用罠へ通じる通り道の所要の撮像領域に入る動物を検出して撮像する、複数の撮像部と、
該撮像部から送られた前記動物の画像を解析して、前記動物が狩猟動物であるか、或いは狩猟動物以外の動物であるかを判断する処理部と、
該処理部が、前記動物を狩猟動物と判断したときに、前記動物用罠の前記ロック切り替え部をロック解除側に設定し、前記動物を狩猟動物以外の動物と判断したときに、前記ロック切り替え部をロック側に設定する切替制御部とを備える
動物用罠システム。
【請求項2】
前記動物用罠が作動したことを、システムを管理する管理部へ報知する報知部を備える
請求項1記載の動物用罠システム。
【請求項3】
前記処理部が、前記動物を狩猟動物以外の動物と判断した場合に、前記動物を光や音で威嚇する威嚇部を有する
請求項1又は2記載の動物用罠システム。
【請求項4】
前記一つの撮像部が、前記動物用罠を含む撮像領域に入る動物を検出して撮像する
請求項1又は2記載の動物用罠システム。
【請求項5】
所要箇所に設置され、ロック状態とロック解除状態とを切り替え可能な動物用罠の周りを撮像し、その際に、複数の撮像部を使用し、一つの撮像部で動物用罠を含む撮像領域を撮像し、他の撮像部で動物用罠へ通じる通り道の所要の撮像領域に入る動物を検出して撮像するステップと、
撮像された前記動物の画像を解析して、前記動物が狩猟動物であるか、或いは狩猟動物以外の動物であるかを処理部で判断するステップと、
前記処理部が、前記動物を狩猟動物と判断したときに、前記動物用罠をロック解除状態とし、前記動物を狩猟動物以外の動物と判断したときに、前記動物用罠をロック状態とするステップとを備える
動物の錯誤捕獲を抑止する方法。
【請求項6】
動物用罠の周りに動物が好む餌、又は興味を引くものを置いて、一旦動物を止まらせる
請求項5記載の動物の錯誤捕獲を抑止する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法に関するものである。詳しくは、狩猟対象となる鳥獣(以下、狩猟動物という)以外の動物の錯誤捕獲の抑止を、高い精度で自動的に行うことが可能な動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、猟師の減少や高齢化により、狩猟による狩猟動物の捕獲数が減少しており、全国的にイノシシやニホンジカ、或いはタヌキ、キツネ、アライグマ等が増えている。このため、狩猟動物が人里に出没して作物を食い荒らしたり、人を傷付けたりする等、多くの被害が出ている。このため、様々な対策が講じられているが、現在でも、各種動物用罠を使用して、狩猟動物を捕獲し、処分をするのが主流である。
【0003】
動物用罠は、通常は、動物の通り道である獣道に仕掛けられる。これにより、狩猟動物を効率的に捕獲することができる。しかし、獣道は、狩猟動物以外の動物(保護動物等)、例えばニホンカモシカ、クマ、サル、猟犬等が通ったり、鳥類も来たりするので、これらの動物があやまって捕獲されてしまうことがある。
【0004】
このような、誤った捕獲(錯誤捕獲という)を防ぐために、本願発明者は、特許文献1において、「足括り罠の作動制御装置及びそれを備えた足括り罠」を提案している。
【0005】
特許文献1の足括り罠の作動制御装置は、足括り罠の作動制御装置であって、受アームに取り付け可能な先端部材を有し、その先端部には踏み板受け具を回動できるように掛止できる掛止隙間部が設けられ、ケースの内部には作動制御部材と制御部が水密に封入されており、作動制御部材は、掛止隙間内で踏板受具の回動平面と交差するように移動して、踏板受具の回動阻止、及び阻止解除を行うようにしてある。
【0006】
また、制御部は、光センサにより周囲の明るさを検知し、又は限時手段により所定の時間帯(通常は昼間)において作動制御部材を移動させて踏板受具の回動を阻止して罠が作動不能となるようにし、他の時間帯(通常は夜間)においては作動制御部材を踏板受具の回動を阻止しない位置に移動させて罠が作動可能になるようにしてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第3656679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の足括り罠の作動制御装置は、周囲の明るさや時間を基準として、罠の作動を可能にするか、或いは不能にするかを管理するものであり、動物が夜行性であるか否かの違いによって、罠で捕獲する動物の選別を行うことができる。
【0009】
しかしながら、罠を仕掛ける山中は、樹木の葉等が茂っており、天気が悪い場合には暗くなりやすく、例えば光センサで制御を行う場合には、昼間でも罠のロックが解除されずに、錯誤捕獲が生じてしまうことが多々あった。
【0010】
また、夜行性の動物がすべて狩猟動物であるわけではないため、夜間、獣道を通る動物の中には、狩猟動物以外の動物も含まれることになり、この点からも錯誤捕獲が生じやすい。更に、人間が行うトレッキング(山歩き)やキャンプ等の自然を利用する各種活動が原因で、野生動物の夜行性へのシフトが進んでいるという報告もなされており、上記傾向はより強くなってきている。
【0011】
このため、上記従来の足括り罠の作動制御装置では、夜間、作動可能に設定された罠に、狩猟動物以外の動物(多くは保護対象となっている動物)が、結果的に錯誤捕獲されてしまう可能性が少なからずある。すなわち、動物用罠において、罠に近付く動物が、狩猟動物か、或いは狩猟動物以外の動物かを選別する精度を向上させることは、依然として重要な課題である。
【0012】
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、狩猟動物以外の動物の錯誤捕獲の抑止を、高い精度で自動的に行うことが可能な動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
〔1〕上記の目的を達成するために本発明に係る動物用罠システムは、所要箇所に設置され、ロック状態とロック解除状態とを切り替え可能なロック切り替え部を有する動物用罠と、該動物用罠の周りの撮像領域に入る動物を検出して撮像可能な撮像部と、該撮像部から送られた前記動物の画像を解析して、前記動物が狩猟動物であるか、或いは狩猟動物以外の動物であるかを判断する処理部と、該処理部が、前記動物を狩猟動物と判断したときに、前記動物用罠の前記ロック切り替え部をロック解除側に設定し、前記動物を狩猟動物以外の動物と判断したときに、ロック切り替え部をロック側に設定する切替制御部とを備える。
【0014】
動物用罠システムは、ロック切り替え部により、動物用罠をロック状態(作動できない状態)とすることができるので、動物が罠に近付いて、通常であれば罠に掛かるような動作をしても罠が作動しない状態を維持することができる。
【0015】
また、動物用罠をロック解除状態とすることで、動物が罠に近付いて、罠に掛かるような動作をすれば、罠が作動して動物を捕獲することができる状態を維持することができる。そして、動物用罠は、通常では動物が通る獣道、或いは動物を餌で誘き寄せる場合では所定の山道や広地等に、ロック状態で設置される。
【0016】
動物用罠の周りの撮像領域に動物が入ると、撮像部が動物を検出して撮像し、動物の画像は処理部へ送られる。画像は、処理部により解析され、その動物が狩猟動物であるか、或いは狩猟動物以外の動物であるかを処理部が判断する。
【0017】
処理部が、動物を狩猟動物と判断したときには、切替制御部が、動物用罠のロック切り替え部をロック解除側に設定し、動物が罠に近付いて、罠に掛かるような動作をすれば、罠が作動して動物を捕獲することができる状態を維持する。
【0018】
また、処理部が、動物を狩猟動物以外の動物と判断したときには、切替制御部が、動物用罠のロック切り替え部をロック側に設定し、動物が罠に近付いて、罠に掛かるような動作をしても罠が作動しない状態を維持する。
【0019】
これにより、動物用罠は、近付いた動物が狩猟動物以外の動物であるときには作動せず、狩猟動物であるときには作動可能な状態とすることができるので、狩猟動物以外の動物の錯誤捕獲の抑止を高い精度で自動的に行うことが可能である。
【0020】
〔2〕本発明に係る動物用罠システムは、前記動物用罠が作動したことを、システムを管理する管理部へ報知する報知部を備える構成とすることもできる。
【0021】
この場合は、動物用罠が作動した後、短時間で動物の回収及び処分に取り掛かることが可能になる。これにより、罠に掛かった狩猟動物が逃げてしまうことを防止できると共に、特に食肉としての利用を行う場合には、鮮度を保った状態での利用が可能になる。
【0022】
〔3〕本発明に係る動物用罠システムは、前記処理部が、前記動物を狩猟動物以外の動物と判断した場合に、前記動物を光や音で威嚇する威嚇部を有する構成とすることもできる。
【0023】
この場合は、動物用罠に近付いた狩猟動物以外の動物に対し、威嚇部によって威嚇することにより、動物は驚いてその場から逃走するので、二度と近付かないようにすることが期待できる。また、仮に、狩猟動物以外の動物を威嚇したときに、動物用罠の方向に逃げた場合でも、動物用罠はロック状態となっているので、狩猟動物以外の動物が捕獲されてしまうことはない。
【0024】
〔4〕本発明に係る動物用罠システムは、一つの撮像部が、前記動物用罠を含む撮像領域に入る動物を検出して撮像する構成とすることもできる。
【0025】
この場合は、一つの撮像部に、撮像領域に入る動物を撮像することの他、動物用罠の状況を監視するために撮像、又はモニタリングをする機能を持たせることが可能になるので、システムを合理的に、かつコンパクトに構成することが可能になる。
【0026】
〔5〕本発明に係る動物用罠システムは、複数の撮像部を備えており、一つの撮像部が前記動物用罠を含む撮像領域を撮像し、他の撮像部が前記動物用罠へ通じる通り道の所要の撮像領域に入る動物を検出して撮像する構成とすることもできる。
【0027】
この場合は、複数の撮像部のうち、一つの撮像部が動物用罠を含む撮像領域を撮像するので、その撮像部に、動物用罠の状況を監視するために撮像、又はモニタリングをする機能を持たせることが可能になる。
【0028】
また、他の撮像部は、動物用罠へ通じる通り道の所要の撮像領域に入る動物、つまり、撮像位置からやや時間を置いて動物用罠へ移動してくる可能性が高い動物を検出して撮像する。これにより、処理部による動物の画像の解析と、その結果に基づく動物用罠のロック切り替え部の切り替えを、動物が動物用罠へ移動してくるまでに余裕を以て行うことができる。
【0029】
〔6〕上記の目的を達成するために本発明に係る動物の錯誤捕獲を抑止する方法は、所要箇所に設置され、ロック状態とロック解除状態とを切り替え可能な動物用罠の周りの撮像領域に入る動物を検出して撮像するステップと、撮像された前記動物の画像を解析して、前記動物が狩猟動物であるか、或いは狩猟動物以外の動物であるかを処理部で判断するステップと、前記処理部が、前記動物を狩猟動物と判断したときに、前記動物用罠をロック解除状態とし、前記動物を狩猟動物以外の動物と判断したときに、前記動物用罠をロック状態とするステップとを備える。
【0030】
動物の錯誤捕獲を抑止する方法によれば、所要箇所に設置された動物用罠の周りの撮像領域に動物が入ると、動物が撮像されて、その画像が解析され、動物が狩猟動物であるか、或いは狩猟動物以外の動物であるかを処理部で判断する。処理部が、動物を狩猟動物と判断したときには、動物用罠をロック解除状態とし、動物が罠に近付いて、罠に掛かるような動作をすれば、罠が作動して動物を捕獲することが可能な状態を維持する。
【0031】
また、処理部が、動物を狩猟動物以外の動物と判断したときには、動物用罠をロック状態とし、動物が罠に近付いて、罠に掛かるような動作をしても罠が作動しない状態を維持する。
【0032】
これにより、動物用罠は、近付いた動物が狩猟動物以外の動物であるときには作動しないので狩猟動物以外の動物を捕獲することはなく、狩猟動物であるときにのみ作動して捕獲するので、狩猟動物以外の動物の錯誤捕獲の抑止を高い精度で自動的に行うことが可能である。
【0033】
〔7〕本発明に係る動物の錯誤捕獲を抑止する方法は、動物用罠の周りに動物が好む餌、又は興味を引くものを置いて、一旦動物を止まらせる構成としてもよい。
【0034】
この場合は、動物は必ず止まり、餌等のにおいをかぐ習性があるので、食べるにしても、警戒して餌等を無視するにしても、ある程度、動物用罠に達するまでに画像を解析する時間を稼ぐことができるので、より確実な解析が可能になる。
【発明の効果】
【0035】
本発明は、狩猟動物以外の動物の錯誤捕獲の抑止を、高い精度で自動的に行うことが可能な動物用罠システム及び動物の錯誤捕獲を抑止する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明に係る動物用罠システムの第1実施の形態を示す説明図である。
図2図1のP1部に示す動物用罠の拡大説明図である。
図3図1のP2部に示す撮像制御装置の拡大説明図である。
図4図2の動物用罠の構造を示し、(a)は動物用罠の主要部の側面図、(b)はロック構造の説明図である。
図5】動物用罠システムの構成を表したブロック図である。
図6】本発明に係る動物用罠システムの第2実施の形態を示す説明図である。
図7図5のP3部分に示す子機の拡大説明図である。
図8】本発明に係る動物用罠システムの第3実施の形態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1乃至図7を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、図1乃至図5を参照する。
第1実施の形態に係る動物用罠システムA1は、山中の獣道9、及びその近傍に設置されており、動物用罠装置1と撮像制御装置2及び報知送信機3を備えている。以下、各部について説明する。
【0038】
なお、動物用罠装置1は、本実施の形態では公知のものを採用しているので、その構造については、ここでは以下の簡単な説明に止める。
【0039】
(動物用罠装置1)
動物用罠装置1は、獣道9に落とし穴箱19が位置するようにして設置されている(図1図4参照)。動物用罠装置1は、足括り罠10と、足括り罠10のロック状態(罠が作動しない状態)とロック解除状態とを切り替えるロック切り替え部11と、受信機12(図5参照、図4では図示省略)を備えている。
【0040】
足括り罠10は、受アーム101と、受アーム101に回動可能に軸着され、捻りバネ103の付勢力を利用して跳ね上がり、ワイヤロープ104のループ状の捕獲部(符号省略)を引き絞る跳上アーム102を備えている(図4参照)。また、受アーム101のシャフトの先端部には、下部先端部材105が取り付けてある。
【0041】
下部先端部材105の先部には、ロック切り替え部11のケース110が一体に設けてある。なお、ロック切り替え部11の構造については、ケース110も含めて後述する。
【0042】
下部先端部材105の先部の上部側には、U板状の跳上げ防止具150が設けてある。跳上げ防止具150の下部寄りには、滑車151が装着されている。跳上げ防止具150の上部には、安全装置であるストッパーネジ(図示省略)が装着される。
【0043】
ロック切り替え部11のケース110は、内部が水密に設けられ、下部先端部材105の両側の二箇所に設けてある。一方のケース110の内部には、電池111が収容されている。他方のケース110には、ソレノイド(自己保持型)112が内蔵されて固定されている。ソレノイド112は、ケース110の側壁を貫通し、磁力で進退動をするロックピン113を備えている。
【0044】
下部先端部材105の先端部には、縦方向に切り欠かれて掛止隙間部(符号省略)が設けてある。掛止隙間部は、後述する踏板受具18の下部掛止片183が内部で動くことができるように下部掛止片183の厚さよりやや広い幅に形成してある。
【0045】
ケース110のうち、掛止隙間部に対応する壁部には、ロックピン113が進退するピン孔(符号省略)が貫通して設けてある。下部先端部材105には、掛止ピン154が掛止隙間部の上部を横切るようにして固定してある。また、ケース110の底面には、杭を固定するための軸受部材17が設けてある。
【0046】
なお、ロックピン113をソレノイド112で進退させる構造に限定せず、例えばモーターでスクリューピン(何れも図示省略)を正逆方向に回して進退させる構造を採用することもできる。この構造では、作動の際に音が出にくいので、動物を刺激しにくい利点がある。
【0047】
下部先端部材105の掛止ピン154と、後述する上部先端部材106の掛止片(符号省略)には、トリガーとなる踏板受具18が掛止される。踏板受具18は、踏板180を受ける断面L状の受部材181を備えている。
【0048】
受部材181の後部側中央部には、上部掛止片182が受部材181と水平方向において直角に設けてある。上部掛止片182の下部には下部掛止片183が垂設されている。下部掛止片183の先端上部には、掛止ピン154に掛止される掛止凹部184が設けてある。
【0049】
また、掛止凹部184の下方には、掛止凹部184を掛止ピン154に掛止したときに、ロックピン113に対応し、ロックピン113が出入り可能なロック孔185が設けてある。跳上アーム102のシャフトの先端部には、上部先端部材106が設けてある。上部先端部材106は、斜め下方へ傾斜したワイヤ絞り具(符号省略)を有している。
【0050】
上部先端部材106のワイヤ挿通部(符号省略)には、滑車107が装着されている。上部先端部材106の先端には、罠をセットする際に、上記受部材181の上部掛止片182に掛止される掛止片(符号省略)が設けてある。
【0051】
跳上アーム102と受アーム101には、捕獲用のワイヤロープ104が装着される。ワイヤロープ104の先端部には、U板状の滑具108が取り付けてある。ワイヤロープ104は、先部でループ状の捕獲部を形成している。また、ワイヤロープ104は、所定の態様で罠本体に掛けられ、後部側は後方へ延ばしてあり、立ち木W2に括り付けられている(図1参照)。
【0052】
そして、足括り罠10は、まず獣道9の所定位置に、ステンレススチール製の落とし穴箱19を埋設し、落とし穴箱19の上部の誘導口(符号省略)に踏板180が位置するようにして設置される(図1参照)。
【0053】
なお、動物用罠装置は、動物の重さ(大きさ)の違いで、作動したりしなかったりする感度調節型を採用することもできる。これによれば、複数種類の動物が罠の周りにいる場合の選別を容易にすることができる。例えば、狩猟動物ではない小動物の選別は、処理部22で行う必要はなく、実質的に動物用罠装置で行うことができるので、処理部22の負担を低減でき、選別処理が早くなる。
【0054】
(撮像制御装置2)
撮像制御装置2は、獣道9の側の立木W1の所定の高さ(人の手でメンテナンスができる高さ)位置に固定されている。撮像制御装置2は、防水性の収容箱20を有している。収容箱20の内部には、上記動物用罠装置1及びその近傍を所定の撮像領域29を以て撮像することができるカメラ21が収容されて固定されている(図1図2参照)。
【0055】
収容箱20は、大きさや形状を限定するものではなく、比較的大きなものを使用して、後述するバッテリーBや発光器26を収容することもできる。なお、収容箱20表面に迷彩を施して、動物が感知しにくいようにすることもできる。
【0056】
カメラ21には、広角のスチールカメラが採用されている。また、カメラは一つに限るものではなく、複数を並設して、更に撮像領域を広げるようにしてもよい。カメラを複数備える場合、撮像領域をより広くすることができると共に、それぞれのカメラの画像を独立して解析するようにして、解析の精度を更に上げるようにすることもできる。
【0057】
なお、スチールカメラの代替として、ビデオカメラを採用することもできる。本発明にいう「画像」の用語は、静止画の他、動画(映像)も含む意味で使用している。また、収容箱20の内部には、処理部22と、切替制御部を構成する制御部23と送信機24が収容されている(図5参照)。処理部22は、コンピュータを内蔵し、AI(人工知能:artificial intelligence)を採用したプログラムによって、動物の画像を解析することができる。
【0058】
処理部22は、この解析によって動物の種類を特定し、その動物が狩猟対象となっている狩猟動物か、或いは狩猟対象とはなっていない狩猟動物以外の動物かを判断し、画像の動物を狩猟動物と狩猟動物以外の動物に選別する。
【0059】
また、収容箱20には、物の動きを検出するセンサ25を備えている。センサ25には、マイクロ波のドップラー効果を利用した反射式の移動物体検出器であるドップラーセンサ(レーダードップラーセンサともいう)が採用されており、移動する動物を高感度で検出することができる。また、撮像領域29に入る動物の検出には、赤外線センサ等の他の各種公知センサを採用することもできる。
【0060】
カメラ21は、動物用罠装置1を常時撮像(モニタリング)しており、撮像領域に動物が入る等、画像に所定の変化が生じたときに解析を開始するようにすることもできる。
なお、制御部23は、センサ25によるセンシングを常時監視し、撮像領域29内に動物を感知したときに、上記カメラ21による撮像操作を行う。この撮像操作は、より早く画像の解析を行うために、通常は一回のみ行われるが、限定はされず、より多くの画像情報を得るために複数回行われるようにすることもできる。
【0061】
また、制御部23は、処理部22が、画像の動物を選別した結果を基に、送信機24から上記動物用罠装置1の受信機12へ送る、ロックかロック解除か、の指示情報を生成し、送信機24により送信する。
【0062】
立木W1の下部には、威嚇部である発光器26が固定されている。発光器26は、制御部23によりバッテリーBからの給電を受けて極めて強い光を発光することができる。
【0063】
(報知送信機3)
報知送信機3は、足括り罠10に接続されたセンシングワイヤ30により操作される。センシングワイヤ30は、樹木W2に所要間隔で固定されている環体(符号省略)に緩みがないようにして通され、樹木W2に固定されている報知送信機3に、先端部の接続端子(図示省略)が、抜き差し可能に接続されている(図1参照)。
【0064】
報知送信機3は、センシングワイヤ30が抜き取られることによりスイッチが入り、動物用罠装置1が作動したことを管理部4へ報知する信号を送信する。
【0065】
なお、上記各部への給電は、立木W1の下部に取り付けられた充電池であるバッテリーBから行われる。バッテリーBには、立木W1の上部に取り付けられたソーラー発電器Sから発電された電気が送られ、逐次充電される(図2参照)。電源は、ソーラー発電器、充電池の他、乾電池を採用することもできる。
【0066】
また、バッテリーBの残量が少なくなると、処理部22による解析と選別ができなくなる可能性があるため、動物用罠装置1を自動的にロック状態にすることができる。この時の動物用罠装置1のロック及びロック解除は、自動の他、手動、或いは携帯電話回線を使用したスマートフォン等により遠隔で行うようにしてもよい。
【0067】
バッテリーBの残量については、残りの容量%、残りの作動可能時間、残量が少ない旨の警告メッセージ等を管理部へ知らせるようにしてもよい。
【0068】
(作用)
図1乃至図5を参照し、本実施の形態に係る動物用罠システムA1の作用を本発明に係る動物の錯誤捕獲を抑止する方法と共に説明する。
【0069】
(1)動物用罠システムA1を設置した状態では、動物用罠装置1は、ロック切り替え部11のロックピン113が下部掛止片183のロック孔185に入っており、ロック状態に設定されている。また、撮像制御装置2のカメラ21は、撮像領域29をモニタリングしており、センサ25も撮像領域29をセンシングしている。
【0070】
(2)動物5が獣道9を移動してきて、撮像領域29内に入ると、センサ25が動物5をその動きによって検出する。これにより、制御部23から撮像を指示する信号がカメラ21へ出され、カメラ21は撮像領域29内の動物5を撮像する。
【0071】
なお、一台のカメラ21には、撮像領域29に入る動物5を撮像することの他、動物用罠装置1の状況を監視するために、撮像、又はモニタリングをする機能を持たせることが可能になるので、システムを合理的に、かつコンパクトに構成することが可能になる。
【0072】
また、撮像領域の広さを狭くする等、処理部の負担を軽くすることで、処理スピードをより速くすることができるので、通る見込みの動物の種類と撮像領域の広さを適宜勘案して設定することで、動物の正確な解析をごく短時間で行うことができ、動物の錯誤捕獲の抑止の精度がより向上する。
【0073】
(3)撮像された動物5の画像は、処理部22で解析され、動物5が図1に示すようにイノシシであることが特定される。イノシシは、狩猟対象である狩猟動物であるので、処理部22において動物5が狩猟動物に選別され、制御部23において、動物用罠装置1のロック状態を解除する指示情報が生成される。
【0074】
なお、走って通過する動物は、選別できない可能性、或いは選別からロック操作、或いはロック解除操作が間に合わない可能性が高いので、この場合は無視して動物用罠装置1のロック状態は維持するのがよい。
【0075】
動物は、人や金属の臭いを感じると、用心してそろそろと歩く習性があり、獣道9においては、ほぼそのような動きをする。従って、動物5が獣道9を走る確率は極めて低く、また、獣道の場合では、動物は10~15日周期で繰り返し通り、直ぐに次の機会もあるので、一度は通過させても実質的に問題はない。
【0076】
更に、動物用罠装置1の周りに動物5が好む餌、又はその他の興味を引くものを置いて、一旦動物を止まらせるようにしてもよい。これによれば、動物5は必ず止まり、餌等のにおいをかぐ習性があるので、食べるにしても、或いは警戒して餌等を無視するにしても、ある程度、動物用罠に達するまでに画像を解析する時間を稼ぐことができるので、より確実な解析が可能になる。
【0077】
また、複数種類の動物が撮像され、その画像に狩猟中でない動物が混じっていた場合、動物用罠装置1は常にロック状態とされ、作動させないようにする。
【0078】
(4)上記指示情報は、制御部23によって送信機24から送信され、動物用罠装置1の受信機12が受信し、動物用罠装置1のロック状態が解除される。すなわち、ロック切り替え部11のプランジャー112が作動し、ロックピン113を引き込み、ロック孔185から抜き取って、下部掛止片183を、掛止ピン154を中心に回動可能な状態とする。これにより、踏板180に所定の荷重かかかることで、足括り罠10が作動できるように設定される。
【0079】
なお、ロックピン113によるロックが解除されたことを管理部4へ知らせるようにしてもよい。逆に、ロックされたときも同様にしてよい。また、凍結や故障で動物用罠装置1が作動しなかった場合も、管理部4でそれを把握することにより、早急に対策を講じることができる。
【0080】
(5)ロック解除状態で、動物5が更に獣道9を移動して、動物用罠装置1の踏板180を踏み込むと、足括り罠10が作動し、動物5は捕獲される。
【0081】
(6)捕獲された動物5は暴れるので、足括り罠10は、ワイヤロープ104につながれた状態で激しく動き、センシングワイヤ30が強く引かれ、先端部の接続端子が報知送信機3から引き抜かれて、管理部4へ動物用罠装置1の作動を報知する信号が送信される。
【0082】
これによれば、動物用罠装置1が作動した後、管理者は短時間で動物の回収及び処分に取り掛かることが可能になる。これにより、罠に掛かった狩猟動物が逃げてしまうことを防止できると共に、特に食肉としての利活用を行う場合には、鮮度を保った状態での利用が可能になる。
【0083】
なお、動物の捕獲を報知する手段としては、上記に限定されず、例えばカメラ21の画像を解析して、動物用罠装置1の作動や捕獲された動物が暴れていることを検知して、報知送信機3から信号や画像(時間等含む)を送信して管理部4へ報知することもできる。
【0084】
(7)報知送信機3からの報知信号は、管理部4を構成する管理者の家42や自動車43内で、受信機で直接受け取ることもできるし、同じく中継機40から携帯電話基地局41を介して、管理者が携帯電話で受け取ることもできる。なお、図1に示すように、報知送信機3からの報知信号を、一旦、受信機を備えた構造の撮像制御装置2で受信して、管理者へ配信することもできる。
【0085】
(8)上記(3)で、処理部22によって、動物が、例えば猟犬等、狩猟動物以外の動物と選別された場合は、制御部23において、動物用罠装置1をロック状態とする指示情報が生成される。そして、指示情報は、送信機24から送信され、受信機12が受信し、動物用罠装置1のロック状態が維持される。
【0086】
また、動物が狩猟動物以外の動物と判断されたときには、制御部23により、発光器26から発光され、動物用罠装置1に近付いた狩猟動物以外の動物に対し、威嚇する。これにより、動物は驚いてその場から逃走するので、その場所に二度と近付かないようにすることが期待できる。
【0087】
また、仮に、狩猟動物以外の動物を威嚇したときに、動物用罠装置1の方向に逃げた場合でも、動物用罠装置1はロック状態となっているので、動物が捕獲されてしまうことはない。なお、威嚇部としては、発光器以外にも、例えば大音量のスピーカーを設置することもできる。
【0088】
なお、この指示情報を受信する前に、ロック解除状態であった場合は、ロック切り替え部11のプランジャー112が作動し、ロックピン113をロック孔185に差し込み、下部掛止片183を回動できない状態とする。これにより、踏板180に所定の荷重かかかった場合でも、足括り罠10が作動しないように設定される。
【0089】
また、例えば本実施の形態のような足括り罠でなく、囲い罠や箱罠等でまとめて多数の動物を捕獲しても、動物は中で暴れるので、体温の上昇や柵や箱等との衝突によって打撲痕や怪我が生じ、食用としての利活用ができず、廃棄せざるを得ないことも多かった。
【0090】
更に、捕獲した動物の放血を手早く行うことはもちろん、適度に成長した動物を捕獲することや、処理場の処理能力にある程度合わせるように計画的に捕獲していくことも、無理のない処理をして利活用を促進する上で重要である。
【0091】
本発明の動物用罠システムA1は、例えば管理者(設置した本人)が出張や旅行に出かけるとき、或いは狩猟期間が終わるとき等、動物の処理ができなくなる場合は、動物用罠装置1をロック状態にして、狩猟動物であっても捕獲しないようにしておけば、捕獲した動物を無駄に死なせることもなく、計画的な捕獲が可能になり、利活用を促進する面から極めて有用である。
【0092】
なお、上記したように、動物の処理を行う処理場の処理能力にも限界があり、例えば雨上がりの捕獲率は一般的に高く、処理場に動物が多数持ち込まれる傾向が強い。こうなると、処理が間に合わず、結局利活用とはならずに廃棄されてしまうことが多かった。動物用罠システムA1は、そもそも捕獲する動物の数的なコントロールを行うことを可能として、捕獲動物の利活用に供することができるものである。
【0093】
図6図7を参照する。
第2実施の形態に係る動物用罠システムA2は、動物用罠システムA1と同様に、獣道9、及びその近傍に設置されている。動物用罠システムA2は、動物用罠システムA1とほぼ同様に、中央に動物用罠装置1と撮像制御装置2aを備えており、加えて動物用罠装置1から獣道9に沿う、やや離れた二箇所の立木W3、W4に撮像装置6、6aが固定されている。
【0094】
撮像装置6、6aは、動物用罠システムA1の撮像制御装置2から処理部22を除いた構成である。つまり、収容箱60に、カメラ61、センサ65、制御部(図示省略)、発信機64を備えている(図7参照)。これにより、撮像装置6、6aは、センサ65が獣道9を移動する動物5を検出すると、カメラ61で撮像し、その画像情報を発信機64から撮像制御装置2aへ送信する。
【0095】
撮像制御装置2aは、動物用罠システムA1の撮像制御装置2に受信機(図示省略)を加えた構成で、この受信機により画像情報を受信し、制御部23へ送り、処理部22で画像を解析することができる。
【0096】
解析以下の作用は、上記動物用罠システムA1と同様であるので、ここでは説明を省略する。動物用罠システムA2によれば、撮像装置6、6aにより動物5をセンシングする箇所(撮像領域)から動物用罠装置1までは、比較的距離が離れている。従って、動物用罠システムA1と比較して、動物用罠装置1のロック状態とロック解除状態の切り替えまでに時間的な余裕があるので、切り替えが間に合わずに錯誤捕獲が生じてしまうことを抑止できる。
【0097】
なお、動物用罠システムA1で使用する撮像制御装置2にモード切り替えスイッチ(図示省略)を備えておき、撮像制御装置2を、撮像装置6、6aを使用する場合の撮像制御装置2aとしても共用できるようにすることもできる。
【0098】
また、動物用罠装置を複数設置し、各動物用罠装置に対応した撮像部から送られる画像を解析する処理部22で動物を選別して、各動物用罠装置のロック状態とロック解除状態を管理する構成としてもよい。
【0099】
図8を参照する。
動物用罠システムA3は、上記動物用罠システムA1、A2が多数有している。各動物用罠システムA1、A2は、山中の獣道等に設置されており、その数を特に限定するものではない。なお、図8に示す動物用罠システムA1、A2には、携帯電話基地局41は含んでいない。
【0100】
動物用罠システムA3は、各動物用罠システムA1、A2から、現在の動物用罠装置1の状態(ロック/ロック解除)の情報、作動状態の情報、バッテリーBの残量の情報等の各情報を携帯電話基地局41を介して、管理部4で受け取ることができる。
【0101】
動物用罠システムA3の動物用罠システムA1、A2は、それぞれ上記動物用罠システムA1、A2と略同様に作動して、錯誤捕獲を抑止しながら、狩猟動物を捕獲することができる。
【0102】
また、管理部4からは、携帯電話基地局41を介して、動物用罠装置1の状態(ロック/ロック解除)の切替指示を行う指示情報等を動物用罠システムA1、A2に対して送ることができ、動物用罠システムA1、A2を遠隔で操作することができる。
【0103】
このように、管理部4の下に多数の動物用罠システムA1、A2を持つ動物用罠システムによれば、錯誤捕獲を抑止した上での捕獲だけでなく、各システムのデータを収集することによって、動物の種類、種類ごとの生息数、行動範囲(分布状態)等の調査を行うこともできる。
【0104】
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【符号の説明】
【0105】
A1 動物用罠システム
1 動物用罠装置
10 足括り罠
101 受アーム
102 跳上アーム
103 捻りバネ
104 ワイヤロープ
105 下部先端部材
106 上部先端部材
107 滑車
108 滑具
11 ロック切り替え部
110 ケース
111 電池
112 ソレノイド
113 ロックピン
2 撮像制御装置
20 収容箱
21 カメラ
22 処理部
23 制御部
24 送信機
25 センサ
26 発光器
29 撮像領域
150 跳上げ防止具
151 滑車
154 掛止ピン
17 軸受部材
18 踏板受具
180 踏板
181 受部材
182 上部掛止片
183 下部掛止片
184 掛止凹部
185 ロック孔
19 落とし穴箱
W1、W2 樹木
B バッテリー
S ソーラー発電器
3 報知送信機
30 センシングワイヤ
4 管理部
40 中継機
41 携帯電話基地局
42 家
43 自動車
5 動物
A2 動物用罠システム
2a 撮像制御装置
W3、W4 立木
6、6a 撮像装置
60 収容箱
61 カメラ
65 センサ
64 発信機
65 センサ
9 獣道
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8