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特許7161791薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁
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  • 特許-薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁
(51)【国際特許分類】
   F15B 11/06 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
F15B11/06 R
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021092597
(22)【出願日】2021-06-01
(65)【公開番号】P2022022100
(43)【公開日】2022-02-03
【審査請求日】2021-06-01
(31)【優先権主張番号】109124867
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】517251421
【氏名又は名称】台灣氣立股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】游 平政
(72)【発明者】
【氏名】鄭 志聖
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210118527(CN,U)
【文献】特開平08-066887(JP,A)
【文献】特開平05-071502(JP,A)
【文献】特開2010-121677(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0155005(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 11/00-11/22;21/14
F16K 51/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁であって、
弁座と、第1流路と、第2流路と、第3流路と、第4流路と、第5流路を含み、
前記弁座内部にいずれも制御回路に電気的に接続された供給電磁弁と、破壊電磁弁と、圧力センサーが設置され、
前記弁座が気圧源を通過させることができる入力口と、排出口と、吸入口と、真空破壊調整ボタンを備え、
前記弁座の外側表面に前記制御回路に電気的に接続されたデジタルディスプレイが設置され、前記弁座内部の真空圧力の数値を表示するために用いられ、
前記第1流路が前記入力口から前記供給電磁弁と、真空発生2ポート2位置弁にそれぞれ連通され、かつ前記第1流路に前記破壊電磁弁に連通された気圧調節回路が設置され、
前記第2流路が前記供給電磁弁から真空発生2ポート2位置弁まで連通され、
前記第3流路が前記真空発生2ポート2位置弁から真空発生器まで連通され、
前記第4流路が前記真空発生器から真空保持逆止弁を介して真空保持管に通じ、前記吸入口まで連通され、
前記第5流路が前記破壊電磁弁から前記吸入口内側の真空破壊管まで連通され、かつ前記真空破壊調整ボタンに前記気圧調節回路を組み合わせて前記気圧源を調整し、入力流量に予め真空破壊に必要な流量を蓄積させた後、前記破壊電磁弁に最適な流量を直接導入させてワークピースを吸着する真空圧力を破壊させることができ、前記真空破壊管が発生する逆流量を減少し、真空破壊流量の安定した出力を維持するように構成された
ことを特徴とする薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁。
【請求項2】
請求項1に記載の薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁において、
前記真空保持逆止弁が開閉により、前記真空保持管から前記吸入口まで形成された真空状態をより長時間維持する
ことを特徴とする薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁。
【請求項3】
請求項1に記載の薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁において、
前記制御回路がさらにMCU(マイクロコントローラ)を含み、前記圧力センサーから伝送される圧力数値の大きさを判断し、前記供給電磁弁と前記破壊電磁弁の開閉を制御することで、真空保持の制御を行い、真空圧力が真空上限・下限設定の範囲内に保持されているとき、前記供給電磁弁を閉じて気圧源の節約と節電の目的を達成できるように構成された
ことを特徴とする薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電磁制御式真空発生器の分野に関し、特に、薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に業界で使用される真空発生器において、その薄型電磁制御弁の内部構造は通常、真空破壊する気体流量が、先に真空破壊電磁弁を通過してから、必要な流量に応じて調整されるように設計されているが、実際の応用時には、より好ましい使用状態にするまでに、通常複数回の調整を経る必要がある。
【0003】
前述の真空発生器が真空状態下で破壊を行うとき、通常、吸入口内側の原有の真空経路に直接破壊用の気体流量を導入するが、これは往々にして気体流量に逆流が発生し、一部の連通された経路に気体が逆流して、気体流量にやや不安定な状態が発生したり、気体流量が無駄に消耗したりすることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な技術的目的は、圧力センサーを利用して弁座内の真空圧力を測定し、情報を制御回路にフィードバックした後、気圧調節回路を通じて、さらに供給電磁弁と破壊電磁弁を駆動し、真空圧力を調節する、薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下本発明について説明する。請求項1に記載する薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁は、弁座と、第1流路と、第2流路と、第3流路と、第4流路と、第5流路を含み、前記弁座内部にいずれも制御回路に電気的に接続された供給電磁弁と、破壊電磁弁と、圧力センサーが設置され、前記弁座が気圧源を通過させることができる入力口と、排出口と、吸入口と、真空破壊調整ボタンを備え、前記弁座の外側表面に前記制御回路に電気的に接続されたデジタルディスプレイが設置され、前記弁座内部の真空圧力の数値を表示するために用いられ、前記第1流路が前記入力口から前記供給電磁弁と、真空発生2ポート2位置弁にそれぞれ連通され、かつ前記第1流路に前記破壊電磁弁に連通された気圧調節回路が設置され、前記第2流路が前記供給電磁弁から真空発生2ポート2位置弁まで連通され、前記第3流路が前記真空発生2ポート2位置弁から真空発生器まで連通され、前記第4流路が前記真空発生器から真空保持逆止弁を介して真空保持管に通じ、前記吸入口まで連通され、前記第5流路が前記破壊電磁弁から前記吸入口内側の真空破壊管まで連通され、かつ前記真空破壊調整ボタンに前記気圧調節回路を組み合わせて前記気圧源を調整し、入力流量に予め真空破壊に必要な流量を蓄積させた後、前記破壊電磁弁に最適な流量を直接導入させてワークピースを吸着する真空圧力を破壊させることができ、前記真空破壊管が発生する逆流量を減少し、真空破壊流量の安定した出力を維持するように構成される。
【0006】
請求項2に記載する薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁は、請求項1における真空保持逆止弁が開閉により、前記真空保持管から前記吸入口まで形成された真空状態をより長時間維持する。
【0007】
請求項3に記載する薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁は、請求項1における制御回路がさらにMCU(マイクロコントローラ)を含み、前記圧力センサーから伝送される圧力数値の大きさを判断し、前記供給電磁弁と前記破壊電磁弁の開閉を制御することで、真空保持の制御を行い、真空圧力が真空上限・下限設定の範囲内に保持されているとき、前記供給電磁弁を閉じて気圧源の節約と節電の目的を達成できるように構成される。
【発明の効果】
【0008】
上述の目的を達成することで、本発明は弁座内の各流路を通じて真空保持と真空破壊を提供し、制御回路、MCU(マイクロコントローラ)、圧力センサーを通じて内部の真空圧力の大きさを測定・判別し、供給電磁弁と破壊電磁弁の開閉を駆動して、真空保持の制御技術をより鋭敏にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の準備状態を示す概略図である。
図2】本発明の真空発生状態を示す概略図である。
図3】本発明の真空保持状態を示す概略図である。
図4】本発明の真空破壊状態を示す概略図である。
図5】本発明の制御回路の連携動作を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
通常本考案に基づいた最良の実施例に、図1図4を組み合わせて詳細に説明することで、本発明に対する理解を深めることができる。本発明の薄型省エネ電磁制御式真空発生及び破壊弁は、弁座10を含み、内部にいずれも制御回路50に電気的に接続された供給電磁弁20と、破壊電磁弁30と、圧力センサー40が設置され、前記弁座10がさらに気圧源Pを通過させる入力口101と、排出口102と、吸入口103と、真空破壊調整ボタン11を備え、前記弁座10の外側表面に前記制御回路に電気的に接続されたデジタルディスプレイ60が設置され、前記弁座10内部の真空圧力の数値を表示するために用いられる
【0011】
図1の破線で示す箇所を参照する。第1流路A1は、入力口101から前記供給電磁弁20と、真空発生2ポート2位置弁12にそれぞれ連通され、かつ前記第1流路A1に前記破壊電磁弁30に連通された気圧調節回路16が設置され、第2流路A2は、前記供給電磁弁20から前記真空発生2ポート2位置弁12内まで連通され、第3流路A3は、前記真空発生2ポート2位置弁12から真空発生器13まで連通され、第4流路A4は、前記真空発生器13から真空保持逆止弁14を介して真空保持管15に通じ、吸入口103まで連通され、第5流路A5が、前記破壊電磁弁30から前記吸入口103内側の真空破壊管1031まで連通され、かつ前記真空破壊調整ボタン11に前記気圧調節回路16を組み合わせて前記気圧源Pを調整し、入力流量に予め真空破壊に必要な流量を蓄積させた後、前記破壊電磁弁30に最適な流量を直接導入させてワークピースを吸着する真空圧力を破壊させることができ、かつ真空破壊管1031に発生する逆流量を減少し、真空破壊流量の安定した出力を維持することができる
【0012】
図1に示すように、真空発生の準備状態では、前記気圧源Pが入力口101から第1流路A1まで入力された後閉じた状態を呈し、また吸入口103も同様に閉じている。
【0013】
図2に示すように、真空発生状態において、前記第1流路A1の気圧源Pは供給電磁弁20が開いた後、第2流路A2を介して前記真空発生2ポート2位置弁12を開かせ、第3流路A3が開いた後、前記気圧源Pは前記真空発生器13を通過してサイレンサ1021を経て弁座10外部へと排出され、真空保持逆止弁14は第4流路A4と吸入口103を利用してワークピースを吸着する。
【0014】
図3に示すように、真空保持状態では、前述の真空発生状態下から、真空保持逆止弁14を閉じた後、真空圧力を前記真空保持管15内に留まらせ、前記吸入口103にワークピースを吸着した状態を維持する。
【0015】
図4に示すように、真空破壊状態では、前述の真空発生保持状態から、第1流路A1と真空破壊調整ボタン11を通じ、気圧調節回路16を介して破壊電磁弁30内へ、さらに第5流路A5を通じて真空破壊管1031を経由し、吸入口103内へと気体を導入し、ワークピースを吸着していた真空保持状態を破壊する
【0016】
図5の本発明の制御回路50のブロック図を参照する。前記制御回路50は主に外部のボタンを通じてオプション操作を行う。主な操作項目には次が含まれる。
一、真空の上限・下限の設定。
二、PLC外部制御設定。PLCは真空の上限・下限の設定ができず、使用者はオプション内でPLCを設定した後、PLCによる外部の開閉を行うことができる。
【0017】
図に示すように、まずボタンとLCDディスプレイを組み合わせてオプション選択、真空上限・下限設定を行った後、真空上限・下限データを制御回路50内のMCU(マイクロコントローラ)51に伝送し、供給電磁弁20を利用して真空圧力を真空度の上限まで上昇させた後、真空圧力を保持してワークピースを吸着する。その際圧力センサー40を利用して圧力をリアルタイムでMCU(マイクロコントローラ)51に伝送し、真空圧力数値の大きさを判断して供給電磁弁20の開閉をフィードバック制御し、真空圧力を真空上限・下限設定の範囲内に保持させる。このとき供給電磁弁20と真空発生2ポート2位置弁12を閉じて気圧源の節約と節電の目的を達成することができる。破壊電磁弁30は吸着したワークピースの離脱時に使用するが、この部分については説明を省略する。
【0018】
まとめると、新たに追加した制御回路50を通じ、圧力センサー40とMCU(マイクロコントローラ)51の組み合わせにより真空保持の制御技術を達成することができる。真空上限・下限の制御が不要な場合は、オプションで直接オフにすることができ、使用者が外部PLCにより制御する際、コマンドを送りMCU(マイクロコントローラ)51の開閉を行うことのみ可能となる。
【符号の説明】
【0019】
10 弁座
101 入力口
102 排出口
1021 サイレンサ
103 吸入口
1031 真空破壊管
11 真空破壊調整ボタン
12 真空発生2ポート2位置弁
13 真空発生器
14 真空保持逆止弁
15 真空保持管
16 気圧調節回路
20 供給電磁弁
30 破壊電磁弁
40 圧力センサー
50 制御回路
51 MCU(マイクロコントローラ)
60 デジタルディスプレイ
P 気圧源
A1 第1流路
A2 第2流路
A3 第3流路
A4 第4流路
A5 第5流路
図1
図2
図3
図4
図5