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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04C 29/06 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
F04C29/06 B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018208681
(22)【出願日】2018-11-06
(65)【公開番号】P2020076340
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2021-08-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000177612
【氏名又は名称】株式会社ミクニ
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小倉 崇寛
【審査官】嘉村 泰光
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/198367(WO,A1)
【文献】特開昭60-079192(JP,A)
【文献】特開2004-190523(JP,A)
【文献】特開2007-315304(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 15/00-17/22
F04B 23/00-23/14
F04B 25/00-37/00
F04B 41/00-41/06
F04B 53/00-53/22
F04B 39/00-39/16
F04C 2/30- 2/352
F04C 18/30-18/352
F04C 18/48-18/56
F04C 23/00-29/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を移送するためのポンプ部と、
前記ポンプ部の下流側に設けられた第1消音室と、
前記ポンプ部の下流側に設けられ、前記第1消音室に前記流体を導く第1通路と、
前記ポンプ部の下流側において前記第1通路に対して並列に配置され、前記第1消音室に前記流体を導く第2通路と、
を備え、
前記第1消音室は、該第1消音室を画定する壁部から突出する少なくとも一つの筒状部を含み、
前記第1通路又は前記第2通路の少なくとも一方は、前記筒状部の内部空間を介して前記第1消音室に前記流体を導くように構成され、
前記第1通路と前記第2通路とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なる、ポンプ。
【請求項2】
前記ポンプ部の下流側かつ前記第1消音室の上流側に設けられた第2消音室を更に備え、
前記第1通路及び前記第2通路の各々は、前記第1消音室と前記第2消音室とを接続する、請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記ポンプ部の下流側かつ前記第1消音室の下流側に設けられた第2消音室を更に備え、
前記第2消音室は前記第1消音室の上方に設けられ、
前記第1消音室の天井壁部には、下方に向けて突出する第1筒状部が設けられ、
前記第1通路は、前記第1筒状部の内部空間を介して前記第1消音室と前記第2消音室とを連通する、請求項に記載のポンプ。
【請求項4】
前記天井壁部には、下方に向けて突出する第2筒状部が形成され、
前記第2通路は、前記第2筒状部の内部空間を介して前記第1消音室と前記第2消音室とを連通し、
前記第1筒状部の突出量と前記第2筒状部の突出量とが異なる、請求項3に記載のポンプ。
【請求項5】
前記天井壁部と前記第1筒状部と前記第2筒状部とは同一材料で一体的に構成された、請求項4に記載のポンプ。
【請求項6】
前記ポンプ部と前記第2消音室とを接続する第3通路と、前記第3通路に対して並列に配置され、前記ポンプ部と前記第2消音室とを接続する第4通路と、を更に備え、
前記第3通路と前記第4通路とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なる、請求項に記載のポンプ。
【請求項7】
前記第1通路及び前記第2通路の各々は、前記ポンプ部と前記第1消音室とを接続する、請求項1に記載のポンプ。
【請求項8】
前記第1消音室は前記ポンプ部の下方に設けられ、
前記第1消音室の天井壁部には、下方に向けて突出する第1筒状部が形成され、
前記第1通路は、前記第1筒状部の内部空間を介して前記ポンプ部と前記第1消音室とを連通する、請求項7に記載のポンプ。
【請求項9】
前記天井壁部には、下方に向けて突出する第2筒状部が形成され、
前記第2通路は、前記第2筒状部の内部空間を介して前記ポンプ部と前記第1消音室とを連通し、
前記第1筒状部の突出量と前記第2筒状部の突出量とが異なる、請求項8に記載のポンプ。
【請求項10】
前記天井壁部と前記第1筒状部と前記第2筒状部とは同一材料で一体的に構成された、請求項9に記載のポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動車等の車両におけるブレーキブースターの負圧室内を負圧にするための電動のバキュームポンプが開示されている。特許文献1に記載のポンプは、流体を移送するためのポンプ部の動作に伴い発生する排気音を低減するための消音室(サイレンサ部)を備えている。この消音室は、拡張型消音器として機能し、ポンプ部の吐出口と吐出流体を外部へ排出するための排出口との間で流体を圧縮させたり膨張させたりすることにより、排気音を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-81585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ポンプの騒音は、脈動による特定の周波数で大きくなりやすい。特に、ポンプが大型化してポンプ容積が大きくなると、脈動による特定周波数の騒音が目立ちやすくなる。
【0005】
この点、特許文献1に記載されるような拡張型消音器は、広い周波数範囲の音圧レベルを少しずつ低減させることはできるものの、脈動による特定の周波数の音圧レベルを低減する効果は限定的である。また、脈動による周波数は比較的低い周波数であり、吸音材を用いた方法も騒音を減衰する効果は限定的である。
【0006】
本発明の少なくとも一実施形態は、上述したような従来の課題に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、脈動による騒音を低減可能なポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るポンプは、
流体を移送するためのポンプ部と、
ポンプ部の下流側に設けられた第1消音室と、
ポンプ部の下流側に設けられ、第1消音室に流体を導く第1通路と、
ポンプ部の下流側において第1通路に対して並列に配置され、第1消音室に流体を導く第2通路と、
を備え、
第1通路と第2通路とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なる。
【0008】
上記(1)の構成において、第1消音室は、例えば、後述の消音室12であってもよいし、後述の上流側消音室18であってもよいし、後述の下流側消音室20であってもよい。第1消音室が消音室12である場合には、第1通路は例えば後述の通路14と通路16のうち一方であってもよく、第2通路は例えば通路14と通路16のうち他方であってもよい。第1消音室が上流側消音室18である場合には、第1通路は例えば後述の通路28と通路30のうち一方であってもよく、第2通路は例えば通路28と通路30のうち他方であってもよい。第1消音室が下流側消音室20である場合には、第1通路は例えば後述の通路24と通路26のうち一方であってもよく、第2通路は例えば通路24と通路26のうち他方であってもよい。
【0009】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載のポンプにおいて、
ポンプ部の下流側に設けられた第2消音室を更に備え、
第1通路及び第2通路の各々は、第1消音室と第2消音室とを接続してもよい。
【0010】
上記(2)の構成において、第2消音室は、例えば、後述の上流側消音室18と後述の下流側消音室20のうち一方であってもよく、第1消音室は、例えば、上流側消音室18と下流側消音室20のうち他方であってもよい。また、第1通路は、例えば後述の通路24と通路26のうち一方であってもよいし、第2通路は例えば通路24と通路26のうち他方であってもよい。
【0011】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載のポンプにおいて、
第2消音室は第1消音室の上方に設けられ、
第1消音室の天井壁部には、下方に向けて突出する第1筒状部が設けられ、
第1通路は、第1筒状部の内部空間を介して第1消音室と第2消音室とを連通してもよい。
【0012】
上記(3)の構成において、第1消音室は例えば後述の上流側消音室18であってもよく、第2消音室は例えば後述の下流側消音室20であってもよい。また、第1筒状部は、例えば後述の筒状部60であってもよいし、筒状部62であってもよい。
【0013】
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載のポンプにおいて、
天井壁部には、下方に向けて突出する第2筒状部が形成され、
第2通路は、第2筒状部の内部空間を介して第1消音室と第2消音室とを連通し、
第1筒状部の突出量と第2筒状部の突出量とが異なってもよい。
【0014】
上記(4)の構成において、第1筒状部は、例えば後述の筒状部60と筒状部62のうち一方であってもよく、第2筒状部は、例えば筒状部60と筒状部62のうち他方であってもよい。
【0015】
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)に記載のポンプにおいて、
天井壁部と第1筒状部と第2筒状部とは同一材料で一体的に構成されてもよい。
【0016】
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(5)の何れかに記載のポンプにおいて、
前記ポンプ部と前記第2消音室とを接続する第3通路と、前記第3通路に対して並列に配置され、前記ポンプ部と前記第2消音室とを接続する第4通路と、を更に備え、
前記第3通路と前記第4通路とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なってもよい。
【0017】
上記(6)の構成において、第3通路は、例えば後述の通路28と通路30のうち一方であってもよく、第4通路は、例えば通路28と通路30のうち他方であってもよい。
【0018】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載のポンプにおいて、
第1通路及び第2通路の各々は、ポンプ部と第1消音室とを接続してもよい。
【0019】
上記(7)の構成において、第1消音室は、例えば後述の消音室12であってもよいし、後述の上流側消音室18であってもよい。第1消音室が消音室12である場合には、第1通路は例えば後述の通路14と通路16のうち一方であってもよいし、第2通路は例えば通路14と通路16のうち他方であってもよい。第1消音室が上流側消音室18である場合には、第1通路は例えば後述の通路28と通路30のうち一方であってもよいし、第2通路は例えば通路28と通路30のうち他方であってもよい。
【0020】
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)に記載のポンプにおいて、
第1消音室はポンプ部の下方に設けられ、
第1消音室の天井壁部には、下方に向けて突出する第1筒状部が形成され、
第1通路は、第1筒状部の内部空間を介してポンプ部と第1消音室とを連通してもよい。
【0021】
上記(8)の構成において、第1消音室は例えば後述の上流側消音室18であってもよい。第1通路は例えば後述の通路28と通路30のうち一方であってもよい。第1通路が通路28である場合には、第1筒状部は例えば後述の筒状部54であってもよい。第1通路が通路30である場合には、第1筒状部は例えば後述の筒状部56であってもよい。
【0022】
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)に記載のポンプにおいて、
天井壁部には、下方に向けて突出する第2筒状部が形成され、
第2通路は、第2筒状部の内部空間を介してポンプ部と第1消音室とを連通し、
第1筒状部の突出量と第2筒状部の突出量とが異なってもよい。
【0023】
上記(9)の構成において、第1通路は例えば後述の通路28と通路30のうち一方であってもよく、第2通路は例えば通路28と通路30のうち他方であってもよい。第2通路が通路28である場合には、第2筒状部は例えば後述の筒状部54であってもよく、第2通路が通路30である場合には、第2筒状部は例えば後述の筒状部56であってもよい。
【0024】
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)に記載のポンプにおいて、
天井壁部と第1筒状部と第2筒状部とは同一材料で一体的に構成されてもよい。
【0025】
(11)本発明の少なくとも一実施形態に係るポンプは、
流体を移送するためのポンプ部と、
ポンプ部の下流側に設けられた第1消音室と、
ポンプ部の下流側に設けられ、第1消音室に流体を導く通路と、
を備え、
通路は、
第1通路部と、
第1通路部の第1位置から分岐し、第1通路部における第1位置より下流側の第2位置で合流する第2通路部と、
を含み、
以下の条件(a)と条件(b)の少なくとも一方を満たす。
(a)第1通路部における第1位置から第2位置までの長さと、第2通路部の長さとが異なる。
(b)第1通路部における第1位置から第2位置までの部分の通路径と、第2通路部の通路径とが異なる。
【0026】
上記(11)の構成において、第1消音室は、例えば後述の消音室12であってもよい。通路は、例えば後述の通路33であってもよい。第1通路部は、例えば後述の第1通路部34であってもよい。第2通路部は例えば後述の第2通路部35であってもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、脈動による騒音を低減可能なポンプが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】一実施形態に係るポンプ2の概略構成を示す模式図である。
図2】一実施形態に係るポンプ2の概略構成を示す模式図である。
図3】一実施形態に係るポンプ2の概略構成を示す模式図である。
図4】一実施形態に係るポンプ2の概略構成を示す模式図である。
図5】一実施形態に係るポンプ2を示す概略的な分解斜視図である。
図6図5に示したポンプ2の一部切り欠き断面図である。
図7図5に示したポンプ2の一部切り欠き断面図であり、図6とは異なる断面を示している。
図8図5図7に示したポンプ2における通路24及び通路26の通路長及び通路径を変更した場合について、ポンプ騒音の周波数と音圧レベルとの関係を示すグラフである。
図9図8を用いて説明した3つの場合について、所定の真空度に到達するまでのポンプ作動時間とポンプ騒音の音圧レベル(オーバーオール値)とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0030】
図1は、一実施形態に係るポンプ2の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、ポンプ2は、気体を移送するためのポンプ部4と、ポンプ部4に気体を導く吸気流路6と、ポンプ部4から気体を外部に導く排気流路8と、ポンプ部4に気体の吸込及び吐出を行うための駆動力を付与するモータ10とを含む。
【0031】
排気流路8は、ポンプ部4の下流側に設けられた消音室12と、ポンプ部4と消音室12とをそれぞれ接続する通路14及び通路16を含む。通路14及び通路16の各々は、円形の流路断面形状を有する。通路14は、ポンプ部4の下流側に設けられ、ポンプ部4から吐出された気体を消音室12に導く。通路16は、ポンプ部4の下流側において通路14に対して並列に配置され、ポンプ部4から吐出された気体を消音室12に導く。消音室12を通った気体は、大気開放された排気口9からポンプ2の外部に排出される。
【0032】
ここで、通路14と通路16とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なっている。図示する例示的形態では、通路14及び通路16の各々は、分岐部を有しておらず、通路14の通路長は通路16の通路長と異なっており、通路14の通路径は通路16の通路径と異なっている。他の実施形態では、通路14と通路16とは、通路長と通路径のうち通路長のみが異なっていてもよいし、通路径のみが異なっていてもよい。
【0033】
一般に、管路等の通路における音の伝搬において、通路長が長いほど音の周波数は低くなり、通路径が大きいほど音の周波数は低くなる傾向にある。また、同一の周波数を有する2つの音が同一の位相で重ね合わさる場合と比較して、異なる周波数の2つの音が重ね合わさる場合の方が、位相のずれにより音圧レベルを小さくすることができる。
【0034】
そこで、消音室12に気体を導くように並列に配置された2つの通路14,16について、通路長及び通路径の少なくとも一方を異ならせることにより、通路14を介して消音室12に伝搬されるポンプ部4の排気騒音の周波数と、通路16を介して消音室12に伝搬されるポンプ部4の排気騒音の周波数とを異ならせることができる。これにより、通路14を介して導かれた排気と通路16を介して導かれた排気とが合流する消音室12における排気騒音の干渉を利用して、ポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができる。また、一般に、消音室を大きくすれば消音効果が向上するが、上記ポンプ2では消音室を大きくしなくともポンプ部4の脈動音を効果的に低減できるため、消音室12の大型化を抑制することができる。
【0035】
次に、図2図4を用いてポンプ2の変形例について説明する。図2図4に示す幾つかの実施形態では、図1に示すポンプ2と比較して、排気流路8の構成が異なっており、排気流路8以外の構成については同一の構成である。以下では、排気流路8以外の構成については同一の符号を付して説明を省略し、排気流路8の構成について説明する。
【0036】
図2に示す形態では、排気流路8は、ポンプ部4の下流側にそれぞれ設けられた上流側消音室18及び下流側消音室20を含む。下流側消音室20は上流側消音室18の下流側に設けられている。また、排気流路8は、ポンプ部4の下流側にそれぞれ設けられた通路22、通路24及び通路26を含む。通路22、通路24及び通路26の各々は、円形の流路断面形状を有する。通路22は、ポンプ部4と上流側消音室18とを接続し、ポンプ部4から吐出された気体を上流側消音室18に導くように構成されている。通路24は、上流側消音室18と下流側消音室20とを接続し、上流側消音室18を通った気体を下流側消音室20に導くように構成されている。通路26は、上流側消音室18と下流側消音室20とを接続するように通路24に対して並列に配置され、上流側消音室18を通った気体を下流側消音室20に導くように構成されている。下流側消音室20を通った気体は、大気開放された排気口9からポンプ2の外部に排出される。
【0037】
ここで、通路24と通路26とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なっている。図示する例示的形態では、通路24及び通路26の各々は、分岐部を有しておらず、通路24の通路長は通路26の通路長と異なっており、通路24の通路径は通路26の通路径と同一である。他の実施形態では、通路24と通路26とは、通路長と通路径のうち通路径のみが異なっていてもよいし、通路長と通路径の両方が異なっていてもよい。
【0038】
かかる構成においては、下流側消音室20に気体を導くように並列に配置された2つの通路24,26について、通路長及び通路径の少なくとも一方を異ならせることにより、通路24を介して下流側消音室20に伝搬されるポンプ部4の排気騒音の周波数と、通路26を介して下流側消音室20に伝搬されるポンプ部4の排気騒音の周波数とを異ならせることができる。これにより、通路24を介して導かれた排気と通路26を介して導かれた排気とが合流する下流側消音室20における排気騒音の干渉により、ポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができる。
【0039】
図3に示す形態では、排気流路8は、ポンプ部4の下流側にそれぞれ設けられた上流側消音室18及び下流側消音室20を含む。下流側消音室20は上流側消音室18の下流側に設けられている。また、排気流路8は、ポンプ部4の下流側にそれぞれ設けられた通路28、通路30、通路24及び通路26を含む。通路28、通路30、通路24及び通路26の各々は、円形の流路断面形状を有する。通路28は、ポンプ部4と上流側消音室18とを接続し、ポンプ部4から吐出された気体を上流側消音室18に導くように構成されている。通路30は、ポンプ部4と上流側消音室18とを接続するように通路28に対して並列に配置され、ポンプ部4から吐出された気体を上流側消音室18に導くように構成されている。通路24、通路26及び排気口9の構成については、図2に示した形態と同一であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
ここで、通路28と通路30とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なっている。図示する例示的形態では、通路28及び通路30の各々は、分岐部を有しておらず、通路28の通路長は通路30の通路長と異なっており、通路28の通路径は通路30の通路径と同一である。他の実施形態では、通路28と通路30とは、通路長と通路径のうち通路径のみが異なっていてもよいし、通路長と通路径の両方が異なっていてもよい。
【0041】
かかる構成においては、上流側消音室18に気体を導くように並列に配置された2つの通路28,30について、通路長及び通路径の少なくとも一方を異ならせることにより、通路28を介して上流側消音室18に伝搬されるポンプ部4の排気騒音の周波数と、通路30を介して上流側消音室18に伝搬されるポンプ部4の排気騒音の周波数とを異ならせることができる。これにより、通路28を介して導かれた排気と通路30を介して導かれた排気とが合流する上流側消音室18における排気騒音の干渉により、ポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができる。
【0042】
また、図2に示した形態と同様に、通路24を介して導かれた排気と通路26を介して導かれた排気とが合流する下流側消音室20における排気騒音の干渉により、ポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができる。
【0043】
図4に示す形態では、排気流路8は、ポンプ部4の下流側に設けられた消音室12と、ポンプ部4と消音室12とを接続する通路33を含む。通路33は、ポンプ部4の下流側に設けられ、ポンプ部4から吐出された気体を消音室12に導く。
【0044】
通路33は、第1通路部34と、第1通路部34の第1位置P1から分岐し、第1通路部34における第1位置P1より下流側の第2位置P2で合流する第2通路部35と、を含む。
【0045】
ここで、第1通路部34と第2通路部35とは、以下の条件(a)と条件(b)の少なくとも一方を満たすように構成されている。
(a)第1通路部34における第1位置P1から第2位置P2までの通路長と、第2通路部35の通路長とが異なる。
(b)第1通路部34における第1位置P1から第2位置P2までの部分の通路径と、第2通路部35の通路径とが異なる。
【0046】
図示する例示的形態では、第1通路部34と第2通路部35とは、条件(a)と条件(b)のうち条件(a)のみ満たすように構成されている。他の実施形態では、第1通路部34と第2通路部35とは、条件(a)と条件(b)のうち条件(b)のみ満たすように構成されていてもよいし、条件(a)と条件(b)の両方を満たすように構成されていてもよい。
【0047】
かかる構成においては、第1通路部34と第2通路部35とが合流する第2位置P2において、第1通路部34を介して伝搬されるポンプ部4の排気騒音の周波数と、第2通路部35を介して伝搬されるポンプ部4の排気騒音の周波数とを異ならせることができる。これにより、第1通路部34を介して導かれた排気と第2通路部35を介して導かれた排気との合流にともなう排気騒音の干渉により、ポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができる。
【0048】
次に、図3に示したポンプ2の具体的な構成例について、図5図7を用いて説明する。
図5は、一実施形態に係るポンプ2を示す概略的な分解斜視図である。図6は、図5に示したポンプ2の一部切り欠き断面図である。図7は、図5に示したポンプ2の一部切り欠き断面図であり、図6とは異なる断面を示している。図示する例示的なポンプ2は、自動車等の車両におけるブレーキブースター(マスターバック)の負圧室内を負圧にするためのベーン式の電動バキュームポンプである。以下において「上」及び「下」とは、ポンプ2が車両に設置された状態における「上」及び「下」を意味する。
【0049】
図5及び図6に示すように、ポンプ2は、気体を移送するための可動部7と、可動部7を収容するポンプケーシング3を含む。ポンプケーシング3は、可動部7が配置されるポンプ室5と、気体をポンプ室5に導くための吸気流路6と、気体をポンプ室5から外部に導くための排気流路8と、を含む。可動部7は、駆動装置としてのモータ10に駆動されてポンプ室5への気体の吸込及びポンプ室5からの気体の吐出を行うように構成される。可動部7とポンプ室5とは、上述のポンプ部4を構成する。
【0050】
図5に示すように、可動部7は、外周面37に複数のスリット36が形成されたロータ38と、複数のスリット36にそれぞれ配置された複数のベーン40と、を含む。ポンプケーシング3の後述のポンプケーシング本体44は、ロータ38の外周面37と対向するカム面42を含む。
【0051】
ベーン式のポンプ2では、モータ10の不図示のシャフトに連結されたロータ38をモータ10によって回転させることで、ロータ38のスリット36に沿ってベーン40が遠心力でロータ38の径方向外側に向けて移動し、ベーン40の先端部13がカム面42上を摺動する。これにより、隣接するベーン40間の気体がベーン40の移動に伴い移送されて、ポンプ室5への気体の吸込及びポンプ室5からの気体の吐出が行われる。
【0052】
図5及び図6に示すように、ポンプケーシング3は、可動部7を収容するポンプケーシング本体44と、可動部7の一方側(図示する形態ではロータ38の上側)を覆うポンプカバー46と、ポンプカバー46の上側を覆うトップカバー48と、ポンプケーシング本体44とモータ10との間に設けられ、ポンプケーシング本体44の下側を覆うボトムカバー50とを含む。ポンプカバー46には、吸気流路6からポンプ室5へ気体を流入させるための不図示の吸気口が形成されている。なお、図5及び図6では、ロータ38の軸方向において、トップカバー48側が上側であり、モータ10側が下側である。図示する例示的なバキュームポンプ2では、軸方向において、下側から順に、モータ10、ボトムカバー50、ポンプケーシング本体44、ロータ38、ポンプカバー46及びトップカバー48が配置される。
【0053】
図6に示すように、排気流路8は、ポンプ部4の下流側にそれぞれ設けられた拡張室としての上流側消音室18及び拡張室としての下流側消音室20を含む。上流側消音室18は、ポンプ部4の下方に位置し、ポンプケーシング本体44とボトムカバー50との間に形成され、拡張型吸音器として機能する。下流側消音室20は、ポンプ部4及び上流側消音室18の上方に位置し、上流側消音室18の下流側にてポンプカバー46とトップカバー48との間に形成され、拡張型吸音器として機能する。
【0054】
また、図6又は図7に示すように、排気流路8は、ポンプ部4の下流側にそれぞれ設けられた通路24、通路26、通路28及び通路30を含む。通路24,26,28,30の各々の流路断面は円形形状に形成されている。
【0055】
図6に示すように、通路28及び通路30の各々は、ポンプ部4と上流側消音室18とを接続し、ポンプ室5から吐出された気体を上流側消音室18に導くように構成されている。通路28と通路30とは、ロータ38の周方向において互いに異なる位置に並列に配置されている。
【0056】
ここで、通路28と通路30とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なっている。図示する例示的形態では、通路28の通路長A1は通路30の通路長B1と異なっており、通路28の通路径C1は通路30の通路径D1と同一である。
【0057】
上流側消音室18の天井壁部52の上面は、ポンプ室5の底面を形成しており、天井壁部52の下面には、下方に向けて突出する筒状部54が設けられている。通路28は、天井壁部52を上下方向に貫通する貫通孔として形成されており、ポンプ室5と上流側消音室18とを筒状部54の内部空間を介して連通する。
【0058】
また、上流側消音室18の天井壁部52の下面には、下方に向けて突出する筒状部56が設けられている。通路30は、天井壁部52を上下方向に貫通する貫通孔として形成されており、ポンプ室5と上流側消音室18とを筒状部56の内部空間を介して連通する。筒状部54の下方への突出量E1と筒状部56の下方への突出量F1とは異なっている。天井壁部52と筒状部54と筒状部56とは同一材料で一体的に構成されおり、図示する形態では、天井壁部52を構成するポンプケーシング本体44と筒状部54と筒状部56とが分離不能な一部品として同一材料で構成されている。
【0059】
図7に示すように、通路24及び通路26の各々は、上流側消音室18と下流側消音室20とを接続し、上流側消音室18を通った気体を下流側消音室20に導くように構成されている。通路24と通路26とは、ロータ38の周方向において互いに異なる位置に並列に配置されている。
【0060】
ここで、通路24と通路26とは、通路長及び通路径の少なくとも一方が異なっている。図示する例示的形態では、通路24の通路長A2は通路26の通路長B2と異なっており、通路24の通路径C2は通路26の通路径D2と同一である。
【0061】
天井壁部58には、下方に向けて突出する筒状部60が設けられており、通路24は、上流側消音室18と下流側消音室20とを筒状部60の内部空間を介して連通する。
【0062】
また、天井壁部58には、下方に向けて突出する筒状部62が設けられており、通路26は、上流側消音室18と下流側消音室20とを筒状部62の内部空間を介して連通する。そして、筒状部60の下方への突出量E2と筒状部62の下方への突出量F2とが異なっている。天井壁部58と筒状部60と筒状部62とは同一材料で一体的に構成されており、図示する形態では、天井壁部58を構成するポンプケーシング本体44と筒状部60と筒状部62とが分離不能な一部品として同一材料で構成されている。
【0063】
以上に示した構成では、図6に示すように、ポンプ室5から吐出された気体は、通路28及び通路30を通って上流側消音室18に流入する。上流側消音室18に流入した気体は、図7に示すように、通路24及び通路26を通って下流側消音室20に流入し、下流側消音室20を通って排気口9(図5参照)からポンプ2の外部に排出される。
【0064】
上記構成では、筒状部54の突出量E1(筒状部54の長さ)と筒状部56の突出量F1(筒状部56の長さ)とを異ならせることにより、通路28の通路長A1と通路30の通路長B1とを異ならせている。これにより、簡素な構成で、通路28を介して導かれた排気と通路30を介して導かれた排気とが合流する上流側消音室18における排気騒音の干渉を利用して、ポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができる。すなわち、上流側消音室18及び下流側消音室20の大型化を抑制しつつ、ポンプ部4の脈動音を効果的に抑制することができる。また、エンジン音のない電気自動車に対して、静粛性の点で好適に使用することができる。
【0065】
また、上流側消音室18の天井壁部52と筒状部54と筒状部56とが同一材料で一体的に構成されているため、部品点数の増加を抑制しつつポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができ、ポンプ2の低コスト化を実現できる。
【0066】
また、筒状部60の突出量E2(筒状部60の長さ)と筒状部62の突出量F2(筒状部62の長さ)とを異ならせることにより、通路24の通路長A2と通路24の通路長B2とを異ならせている。これにより、簡素な構成で、通路24を介して導かれた排気と通路26を介して導かれた排気とが合流する下流側消音室20における排気騒音の干渉を利用して、ポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができる。すなわち、上流側消音室18及び下流側消音室20の大型化を抑制しつつ、ポンプ部4の脈動音を効果的に抑制することができる。また、エンジン音のない電気自動車に対して、静粛性の点で好適に使用することができる。
【0067】
また、上流側消音室18の天井壁部58と筒状部60と筒状部62とが同一材料で一体的に構成されているため、部品点数の増加を抑制しつつポンプ部4の脈動音を効果的に低減することができ、ポンプ2の低コスト化を実現できる。
【0068】
図8は、図5図7に示したポンプ2における通路24及び通路26の通路長及び通路径を変更した場合について、ポンプ騒音の周波数と音圧レベルとの関係を示すグラフである。図8に示すグラフおいて、実線は、通路24の通路径が大きく、通路24の通路長が長く、通路26の通路径が通路24の通路径と等しく、通路26の通路長が通路24の通路長と等しい場合を示している。一点鎖線は、通路24の通路径が小さく、通路24の通路長が長く、通路26の通路径が通路24の通路径と等しく、通路26の通路長が通路24の通路長より短い場合を示している。破線は、通路24の通路径が小さく、通路24の通路長が長く、通路26の通路径が通路24の通路径と等しく、通路26の通路長が通路24の通路長と等しい場合を示している。
【0069】
図8に示すように、通路24と通路26の両方の通路径が小さく通路26の通路長が通路24の通路長より短い場合(一点鎖線のグラフの場合)には、通路24と通路26の両方の通路径が大きく通路長が長い場合(実線のグラフの場合)と比較して、ポンプ2の脈動音の周波数の音圧レベルを効果的に小さくすることができる。
【0070】
図9は、図8を用いて説明した3つの場合について、所定の真空度に到達するまでのポンプ作動時間とポンプ騒音の音圧レベル(オーバーオール値)とを示す図である。ここで、ポンプ作動時間が短いほど排気速度は速くなる。
【0071】
図9において、白三角は図8における実線が示す場合に対応し、黒三角は図8における一点鎖線が示す場合に対応し、白丸は図8における破線が示す場合に対応する。
【0072】
図9に示すように、通路24と通路26の両方の通路径が大きく通路長が長い場合(白三角)と比較して、通路24と通路26の両方の通路径が小さく通路長が長い場合(白丸)には、音圧レベルを小さくすることができる一方でポンプ作動時間が長くなる。
【0073】
これに対して、通路24と通路26の両方の通路径が小さく通路26の通路長が通路24の通路長より短い場合(黒三角)には、通路24と通路26の両方の通路径が大きく通路長が長い場合(白三角)の場合と比較して音圧レベルを効果的に小さくすることができ、上記白丸の場合と比較してポンプ作動時間を効果的に短くすることができる。このように、通路24の通路径と通路26の通路径とを異ならせることにより、音圧レベルの低い排気騒音と良好なポンプ効率とを両立する高性能なポンプ2を実現することができる。
【0074】
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【0075】
例えば、上述した実施形態では、ポンプの一例としてベーン式のバキュームポンプについて説明したが、ポンプは、例えばピストン式のポンプであってもよいし、ダイヤフラム式のポンプであってもよい。また、ポンプがベーン式のポンプである場合には、平衡型ベーンポンプであってもよいし、非平衡型ベーンポンプであってもよい。また、ポンプは、バキュームポンプに限らず、エアコンのコンプレッサ等であってもよく、ポンプが移送する流体は、気体に限らず液体であってもよい。
【0076】
また、消音室に接続する通路の形状、長さ、個数は特に限定されず、これらを調整することによって排気性能の低下を抑制しつつ消音効果を得ることができる。
【0077】
また、筒状部54,56,60,62の内周面及び外周面の断面形状は、円形でなくてもよい。また、筒状部54,56,60,62の外周面は、例えば図7に示すように、上流側消音室18の側壁に接続していてもよい。
【0078】
また、図6に示した形態では、筒状部54の突出量E1と筒状部56の突出量F1とを異ならせることにより、通路28の通路長A1と通路30の通路長B1とを異ならせていたが、突出量E1と突出量F1のうち一方は0でもよい。すなわち、天井壁部52には、筒状部54と筒状部56のうち一方のみが設けられていてもよい。
【0079】
また、図7に示した形態では、筒状部60の突出量E2と筒状部62の突出量F2とを異ならせることにより、通路24の通路長A2と通路26の通路長B2とを異ならせていたが、突出量E2と突出量F2のうち一方は0でもよい。すなわち、天井壁部58には、筒状部60と筒状部62のうち一方のみが設けられていてもよい。
【0080】
また、下流側消音室20の底壁部64の上面(上流側消音室18の天井壁部58の上面)から上方に向けて突出する筒状部66,68の突出量E3,F3を互いに異ならせることで、通路24の通路長A2と通路26の通路長B2とを異ならせてもよい。
【0081】
また、上述の消音室12は、ポンプ室5の上方に位置させてもよい。この場合、筒状部54,56は上方に突出する。
【0082】
また、上述の上流側消音室18は、ポンプ室5の上方に位置させ、下流側消音室20は、ポンプ室5及び上流側消音室18の下方に位置させてもよい。この場合、筒状部54、56、60、62は、上方に突出する。また、この場合において、下流側消音室20の天井壁部の下面から、下方に向けて突出する筒状部の突出量を異ならせることで、通路長を異ならせてもよい。
【符号の説明】
【0083】
2 ポンプ
4 ポンプ部
12 消音室
14,16,24,26,28,30,33 通路
18 上流側消音室
20 下流側消音室
34 第1通路部
35 第2通路部
52,58 天井壁部
54,56,60,62 筒状部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9