(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】通信システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
F24C 3/12 20060101AFI20221020BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
F24C3/12 D
F24C3/12 L
H04M11/00 301
(21)【出願番号】P 2019004361
(22)【出願日】2019-01-15
【審査請求日】2021-08-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸井 啓
(72)【発明者】
【氏名】長屋 加津彦
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-167617(JP,A)
【文献】特開平10-049264(JP,A)
【文献】特開2018-040515(JP,A)
【文献】特開2020-112293(JP,A)
【文献】特開2020-113864(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 3/12
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理器と、前記加熱調理器と通信可能な外部端末を備える通信システムであって、
前記加熱調理器は、
電池と、
前記電池の電池残量を検出可能な電池残量検出部を備えており、
前記通信システムは、前記電池残量検出部が検出した前記電池残量が第1しきい値以下の場合に、前記電池残量の低下を示す電池残量低下情報を生成し、
前記外部端末は、前記電池残量低下情報に応じて、前記電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知
し、
前記通信システムは、前記電池残量低下情報を生成した後に、前記電池残量検出部が検出した前記電池残量が前記第1しきい値よりも高い第2しきい値以上の場合に、前記電池残量の回復を示す電池残量回復情報を生成し、
前記外部端末は、前記電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了し、
前記外部端末は、前記電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了した場合に、交換後の前記電池の情報に基づいて、推定される次回の電池交換時期に関連する電池交換時期関連情報を報知する、通信システム。
【請求項2】
加熱調理器と、前記加熱調理器と通信可能な外部端末を備える通信システムであって、
前記加熱調理器は、
電池と、
前記電池の電池残量を検出可能な電池残量検出部を備えており、
前記通信システムは、前記電池残量検出部が検出した前記電池残量が第1しきい値以下の場合に、前記電池残量の低下を示す電池残量低下情報を生成し、
前記外部端末は、前記電池残量低下情報に応じて、前記電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知
し、
前記電池交換関連情報は、前記加熱調理器で使用する前記電池の規格および個数に関する情報を含む、通信システム。
【請求項3】
前記通信システムは、前記電池残量低下情報を生成した後に、前記電池残量検出部が検出した前記電池残量が前記第1しきい値よりも高い第2しきい値以上の場合に、前記電池残量の回復を示す電池残量回復情報を生成し、
前記外部端末は、前記電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了する、
請求項2の通信システム。
【請求項4】
加熱調理器と通信可能な外部端末において実行されるプログラムであって、
前記加熱調理器は、電池と、前記電池の電池残量を検出可能な電池残量検出部を備えており、
前記プログラムは、前記外部端末のコンピュータに、
前記電池残量の低下を示す電池残量低下情報に応じて、前記電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知する処理
と、
前記電池残量の回復を示す電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了する処理と、
前記電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了した場合に、交換後の前記電池の情報に基づいて、推定される次回の電池交換時期に関連する電池交換時期関連情報を報知する処理と、を実行させる、プログラム。
【請求項5】
加熱調理器と通信可能な外部端末において実行されるプログラムであって、
前記加熱調理器は、電池と、前記電池の電池残量を検出可能な電池残量検出部を備えており、
前記プログラムは、前記外部端末のコンピュータに、
前記電池残量の低下を示す電池残量低下情報に応じて、前記電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知する処理を実行させ
、
前記電池交換関連情報は、前記加熱調理器で使用する前記電池の規格および個数に関する情報を含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、通信システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加熱調理器と、前記加熱調理器と通信可能な外部端末を備える通信システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
加熱調理器が、商用電力系統からの電力供給ではなく、乾電池や充電池などの電池からの電力供給によって動作することがある。このような構成では、電池残量が低減して電池切れを生じてしまうと、加熱調理器を動作させることができなくなってしまう。本明細書では、加熱調理器と外部端末を備える通信システムにおいて、加熱調理器が電池切れを生じる前に、電池の交換が必要であることを使用者に報知することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する通信システムは、加熱調理器と、前記加熱調理器と通信可能な外部端末を備えていてもよい。前記加熱調理器は、電池と、前記電池の電池残量を検出可能な電池残量検出部を備えていてもよい。前記通信システムは、前記電池残量検出部が検出した前記電池残量が第1しきい値以下の場合に、前記電池残量の低下を示す電池残量低下情報を生成してもよい。前記外部端末は、前記電池残量低下情報に応じて、前記電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知してもよい。前記通信システムは、前記電池残量低下情報を生成した後に、前記電池残量検出部が検出した前記電池残量が前記第1しきい値よりも高い第2しきい値以上の場合に、前記電池残量の回復を示す電池残量回復情報を生成してもよい。前記外部端末は、前記電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了してもよい。前記外部端末は、前記電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了した場合に、交換後の前記電池の情報に基づいて、推定される次回の電池交換時期に関連する電池交換時期関連情報を報知してもよい。
【0006】
上記の構成によれば、加熱調理器の電池残量が第1しきい値以下になった時点で、加熱調理器の電池の交換が必要であることを、外部端末を介して使用者に報知することができる。加熱調理器が電池切れを生じる前に、電池の交換が必要であることを使用者に報知することができる。また、上記の構成によれば、加熱調理器の電池の交換が行われて、電池残量が回復した場合に、電池の交換が必要であることの報知を自動的に終了させることができる。なお、加熱調理器の電池として、同じ規格のものを同じ個数用いる場合であっても、電池の製造業者や規格の一部である製品種別(例えばアルカリ乾電池、マンガン乾電池・・・)が異なると、電池の寿命も異なるため、次回の電池交換時期は異なるものとなる。上記の構成によれば、交換後の電池の情報、例えば電池の製造業者や規格の一部である製品種別に基づいて、次回の電池交換時期を推定し、推定される次回の電池交換時期を使用者に報知するので、使用者の利便性を向上することができる。
【0007】
本明細書が開示する別の通信システムは、加熱調理器と、前記加熱調理器と通信可能な外部端末を備えていてもよい。前記加熱調理器は、電池と、前記電池の電池残量を検出可能な電池残量検出部を備えていてもよい。前記通信システムは、前記電池残量検出部が検出した前記電池残量が第1しきい値以下の場合に、前記電池残量の低下を示す電池残量低下情報を生成してもよい。前記外部端末は、前記電池残量低下情報に応じて、前記電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知してもよい。前記電池交換関連情報は、前記加熱調理器で使用する前記電池の規格および個数に関する情報を含んでもよい。
【0008】
上記の構成によれば、加熱調理器の電池残量が第1しきい値以下になった時点で、加熱調理器の電池の交換が必要であることを、外部端末を介して使用者に報知することができる。加熱調理器が電池切れを生じる前に、電池の交換が必要であることを使用者に報知することができる。また、上記の構成によれば、使用者は加熱調理器の電池の交換のために、どの規格(例えば単1形、単2形、・・・)の電池を何個用意すればよいのか、容易に把握することができる。使用者の利便性を向上することができる。
【0009】
前記通信システムは、前記電池残量低下情報を生成した後に、前記電池残量検出部が検出した前記電池残量が前記第1しきい値よりも高い第2しきい値以上の場合に、前記電池残量の回復を示す電池残量回復情報を生成してもよい。前記外部端末は、前記電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了してもよい。
【0010】
上記の構成によれば、加熱調理器の電池の交換が行われて、電池残量が回復した場合に、電池の交換が必要であることの報知を自動的に終了させることができる。
【0011】
本明細書はプログラムも開示する。前記プログラムは、加熱調理器と通信可能な外部端末において実行されてもよい。前記加熱調理器は、電池と、前記電池の電池残量を検出可能な電池残量検出部を備えていてもよい。前記プログラムは、前記外部端末のコンピュータに、前記電池残量の低下を示す電池残量低下情報に応じて、前記電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知する処理と、前記電池残量の回復を示す電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了する処理と、前記電池残量回復情報に応じて、前記電池交換関連情報の報知を終了した場合に、交換後の前記電池の情報に基づいて、推定される次回の電池交換時期に関連する電池交換時期関連情報を報知する処理と、を実行させてもよい。
【0012】
上記の構成によれば、加熱調理器が電池切れを生じる前に、電池の交換が必要であることを使用者に報知することができる。また、上記の構成によれば、加熱調理器の電池の交換が行われて、電池残量が回復した場合に、電池の交換が必要であることの報知を自動的に終了させることができる。さらに、上記の構成によれば、交換後の電池の情報、例えば電池の製造業者や規格の一部である製品種別に基づいて、次回の電池交換時期を推定し、推定される次回の電池交換時期を使用者に報知するので、使用者の利便性を向上することができる。
【0013】
本明細書は別のプログラムも開示する。前記プログラムは、加熱調理器と通信可能な外部端末において実行されてもよい。前記加熱調理器は、電池と、前記電池の電池残量を検出可能な電池残量検出部を備えていてもよい。前記プログラムは、前記外部端末のコンピュータに、前記電池残量の低下を示す電池残量低下情報に応じて、前記電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知する処理を実行させてもよい。前記電池交換関連情報は、前記加熱調理器で使用する前記電池の規格および個数に関する情報を含んでもよい。
【0014】
上記の構成によれば、加熱調理器が電池切れを生じる前に、電池の交換が必要であることを使用者に報知することができる。また、上記の構成によれば、使用者は加熱調理器の電池の交換のために、どの規格(例えば単1形、単2形、・・・)の電池を何個用意すればよいのか、容易に把握することができる。使用者の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施例に係る通信システム1の構成を示す図である。
【
図2】実施例に係る加熱調理器2の外観を示す斜視図である。
【
図3】実施例に係る加熱調理器2の構成を模式的に示すブロック図である。
【
図4】実施例に係る携帯端末100の構成を模式的に示すブロック図である。
【
図5】実施例に係る給湯リモコン200の構成を模式的に示すブロック図である。
【
図6】実施例に係る管理サーバ300、レシピサーバ500、アプリサーバ600の構成を模式的に示すブロック図である。
【
図7】実施例の加熱調理器2が行う処理の例を示すフローチャートである。
【
図8】実施例の携帯端末100が行う処理の例を示すフローチャートである。
【
図9】実施例の携帯端末100の表示部102の表示の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施例)
(通信システム1の構成)
図1を参照して、通信システム1について説明する。通信システム1は、加熱調理器2と、携帯端末100と、給湯リモコン200と、管理サーバ300と、レシピサーバ500と、アプリサーバ600を備えている。
【0017】
加熱調理器2と携帯端末100は、Bluetooth(登録商標)方式に従ったBluetooth(以下では、「BT」と記載する。)通信を介して、互いに通信可能である。また、加熱調理器2と給湯リモコン200は、BT通信を介して、互いに通信可能である。携帯端末100と、給湯リモコン200は、それぞれ、Wi-Fi(登録商標)方式に従ったWi-Fi通信を実行して、インターネット700に接続可能である。管理サーバ300と、レシピサーバ500と、アプリサーバ600は、それぞれ、インターネット700に接続されている。
【0018】
加熱調理器2は、機器製造会社によって製造され、機器販売会社から使用者に対して販売されている。管理サーバ300とレシピサーバ500は、機器製造会社によって管理されている。携帯端末100は、携帯端末提供会社から、使用者に対して販売されている。アプリサーバ600は、携帯端末提供会社によって管理されている。給湯リモコン200は、機器製造会社によって製造され、機器販売会社から使用者に対して販売されている給湯機器(図示せず)のリモコンである。
【0019】
(加熱調理器2の構成)
図2、
図3に示すように、加熱調理器2は、システムキッチンに組み込んで使用されるガス燃焼式のビルトインコンロである。
図2に示すように、加熱調理器2は、前面4aがシステムキッチンの手前側に露出する本体4と、本体4の上部に配置されており、システムキッチンのカウンタトップに露出する天板6と、を備えている。天板6には、加熱対象物である鍋やフライパン等の調理容器を支持する3つの五徳8a,8b,8cと、それぞれの五徳8a,8b,8cに対応して設けられており、それぞれの五徳8a,8b,8cに支持された加熱対象物を加熱する3つのコンロバーナ10a,10b,10cと、それぞれのコンロバーナ10a,10b,10cに対応して設けられている温度センサ12a,12b,12cと、が設けられている。コンロバーナ10aには、ガス供給路(図示省略)が接続されている。ガス供給路には、コンロバーナ10aへのガスの供給量を調整するための流量調整弁(図示省略)が設けられている。コンロバーナ10aは、コンロバーナ10aにガスが供給されている状態でイグナイタ(図示省略)を動作させることで点火する。コンロバーナ10aへのガスの供給量を調整することで、コンロバーナ10aの加熱量を調整することができる。コンロバーナ10aへのガスの供給を停止することで、コンロバーナ10aを消火することができる。コンロバーナ10b、10cは、コンロバーナ10aと同様の構造を有する。温度センサ12a,12b,12cは、五徳8a,8b,8cに支持される加熱対象物の存在を検出するとともに、加熱対象物の底の温度を検出する。
【0020】
本体4は、本体4の内部に設けられて食材を収容するグリル庫20と、本体4の前面4aに配置されてグリル庫20を開閉するグリル扉22と、本体4の前面4aにおいてグリル扉22の右側に設けられたコンロ操作部24と、本体4の前面4aにおいてグリル扉22の左側に設けられたグリル操作部26と、を備えている。なお、グリル庫20の内部には、グリル庫20内に収容した食材を加熱するグリルバーナ21(
図3参照)が設けられている。
【0021】
コンロ操作部24は、加熱調理器2の電源スイッチ40と、3つの加熱量操作部42a,42b,42cと、パネル操作部44と、を備える。加熱量操作部42a,42b,42cは、それぞれ、コンロバーナ10a,10b,10cに対応する。加熱量操作部42a,42b,42cは、コンロバーナ10a,10b,10cの点火及び消火を行うとともに、コンロバーナ10a,10b,10cの加熱量の調整を行うための操作部である。
【0022】
パネル操作部44は、コンロ表示部46と、コンロ設定操作部48a、48b、48cと、を備える。コンロ表示部46には、各コンロバーナ10a、10b、10cの動作状態などが表示される。使用者は、コンロ設定操作部48a、48b、48cを操作することで、コンロバーナ10a、10b、10cによって加熱される加熱対象物の温度の設定や自動調理の設定などをすることができる。
【0023】
グリル操作部26は、加熱量操作部60と、パネル操作部62と、を備える。使用者は、加熱量操作部60を操作することによって、グリルバーナ21の点火及び消火を行うとともに、グリルバーナ21の加熱量の調整を行うことができる。
【0024】
パネル操作部62は、グリル表示部64と、グリル設定操作部66と、を備える。グリル表示部64には、グリルバーナ21の動作状態などが表示される。使用者は、グリル設定操作部66を操作することで、グリルバーナ21によって加熱される加熱対象物の温度の設定や自動調理の設定などをすることができる。
【0025】
図3に示すように、加熱調理器2はさらに、乾電池68と、電池残量検出部70と、BTI/F(インタフェースの略)72と、制御部80と、を備える。なお、
図3では、図示の明瞭化のために、コンロバーナ10b、10c、温度センサ12b、12c、加熱量操作部42b、42c、コンロ設定操作部48b、48cの図示を省略している。乾電池68は、加熱調理器2の各電子部品に電力を供給する。電池残量検出部70は、乾電池68の電池残量を示す指標となる物理量を検出する。本実施例では、電池残量検出部70は、乾電池68の電池残量を示す指標として、乾電池68の端子電圧を検出する。BTI/F72は、外部機器とのBT通信を実行するための無線I/Fである。加熱調理器2は、BTI/F72を介して、携帯端末100及び給湯リモコン200とBT通信を実行可能である。
【0026】
制御部80は、加熱調理器2の動作を制御する。制御部80は、不揮発性のメモリ82を備える。制御部80は、メモリ82に格納されているメインプログラムに従って、加熱調理器2の動作を制御する。また、メモリ82には、加熱調理器2の型式情報、加熱調理器2の使用者を示す使用者情報、加熱調理器2の使用開始時期や使用回数、各種の動作モードの使用頻度を示す運転情報、エラー履歴を示すエラー情報、乾電池68の電池残量を示す電池残量情報等を格納している。さらに、メモリ82には、レシピデータを格納可能である。制御部80は、自動調理を実行する際に、メモリ82に格納されたレシピデータに従って、コンロバーナ10a,10b,10cやグリルバーナ21等の動作を制御する。また、メモリ82には、乾電池68の電池残量が低下したか否かの判定結果を示す電池残量低下フラグを格納している。
【0027】
(携帯端末100の構成)
携帯端末100は、携帯電話、スマートフォン等の可搬型の端末装置である。
図4に示すように、携帯端末100は、表示部102と、操作部104と、BTI/F106と、Wi-FiI/F108と、制御部110と、を備える。表示部102は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部102は、いわゆるタッチパネル(即ち操作部104)として機能してもよい。操作部104は、複数のキーを備える。使用者は、操作部104を操作することによって、様々な指示を携帯端末100に入力することができる。BTI/F106は、外部機器とのBT通信を実行するための無線I/Fである。携帯端末100は、BTI/F106を介して、加熱調理器2とBT通信を実行可能である。Wi-FiI/F108は、外部機器とのWi-Fi通信を実行するための無線I/Fである。携帯端末100は、Wi-FiI/F108を介して、インターネット700に接続されたWi-Fiルータ800と通信可能である。なお、携帯端末100が携帯電話通信網(図示せず)と通信可能な携帯電話通信I/F(図示せず)を備えている場合、携帯端末100は、Wi-Fiルータ800を介さずに、携帯電話通信網を介してインターネット700に接続可能であってもよい。制御部110は、携帯端末100の動作を制御する。制御部110は、不揮発性のメモリ112を備える。メモリ112には、アプリケーションプログラム(アプリ)が格納可能である。制御部110は、メモリ112に格納されたアプリを実行可能である。
【0028】
(給湯リモコン200の構成)
給湯リモコン200は、加熱調理器2が組み込まれたシステムキッチンの近傍の壁面に据え付けられており、使用者に給湯機器の情報を提示するとともに、使用者からの給湯機器への操作入力を受け入れるリモコンである。
図5に示すように、給湯リモコン200は、表示部202と、操作部204と、BTI/F206と、Wi-FiI/F208と、制御部210と、を備える。表示部202は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部204は、複数のキーを備える。使用者は、操作部204を操作することによって、様々な指示を給湯リモコン200に入力することができる。BTI/F206は、外部機器とのBT通信を実行するための無線I/Fである。給湯リモコン200は、BTI/F206を介して、加熱調理器2とBT通信を実行可能である。Wi-FiI/F208は、外部機器とのWi-Fi通信を実行するための無線I/Fである。給湯リモコン200は、Wi-FiI/F208を介して、インターネット700に接続されたWi-Fiルータ800と通信可能である。制御部210は、給湯リモコン200の動作を制御する。制御部210は、不揮発性のメモリ212を備える。
【0029】
(管理サーバ300の構成)
図6に示す管理サーバ300は、加熱調理器2の機器情報を収集するためのサーバ装置である。管理サーバ300は、制御部310と、記憶部320を備えている。制御部310は、加熱調理器2から型式情報、使用者情報、運転情報、エラー情報、電池残量情報等の機器情報を受信すると、記憶部320に格納する。
【0030】
(レシピサーバ500の構成)
レシピサーバ500は、加熱調理器2にレシピデータを提供するためのサーバ装置である。レシピサーバ500は、制御部510と、記憶部520を備えている。記憶部520には、加熱調理器2で実行可能な自動調理に対応する複数のレシピデータが格納されている。制御部510は、携帯端末100または給湯リモコン200から、加熱調理器2に対するレシピデータのダウンロード要求を受信すると、記憶部520に格納されているレシピデータの中から指定されたレシピデータを加熱調理器2に送信する。なお、レシピサーバ500から加熱調理器2へのレシピデータの送信は、携帯端末100を介して行ってもよいし、給湯リモコン200を介して行ってもよい。
【0031】
(アプリサーバ600の構成)
アプリサーバ600は、携帯端末100にアプリを提供するためのサーバ装置である。アプリサーバ600は、制御部610と、記憶部620を備えている。記憶部620には、加熱調理器アプリを含む、複数のアプリが格納されている。制御部610は、携帯端末100からアプリのダウンロード要求があると、記憶部620に格納されたアプリの中から指定されたアプリを携帯端末100に送信する。
【0032】
加熱調理器アプリは、加熱調理器2の機器製造会社によって提供されており、加熱調理器2と携帯端末100を連携動作させるためのアプリである。携帯端末100が加熱調理器アプリを実行すると、携帯端末100は加熱調理器2から機器情報を取得して、取得された機器情報を管理サーバ300に送信する。また、携帯端末100が加熱調理器アプリを実行している時に、使用者がダウンロードしたいレシピデータを携帯端末100で選択すると、携帯端末100はレシピサーバ500に加熱調理器2に対するレシピデータのダウンロード要求を送信して、レシピサーバ500から加熱調理器2にレシピデータを送信させる。
【0033】
図1の通信システム1では、携帯端末100と加熱調理器2の間でBT通信が確立していない場合や、携帯端末100が加熱調理器アプリを実行していない場合でも、給湯リモコン200と加熱調理器2の間でBT通信が確立していれば、加熱調理器2から給湯リモコン200を介して管理サーバ300に機器情報を送信することができる。この場合、使用者が給湯リモコン200に機器情報の送信指示を入力すると、給湯リモコン200が、加熱調理器2から機器情報を取得する。そして、給湯リモコン200は、取得された機器情報を管理サーバ300に送信する。また、携帯端末100と加熱調理器2の間でBT通信が確立していない場合でも、給湯リモコン200と加熱調理器2の間でBT通信が確立しており、かつ携帯端末100が加熱調理器アプリを実行している場合には、給湯リモコン200と管理サーバ300を介して、携帯端末100と加熱調理器2の間で種々のデータの送受信を行うことができる。
【0034】
(加熱調理器2の電池残量判定処理)
以下では
図7を参照して、加熱調理器2の乾電池68の電池残量の低下を判定する処理について説明する。加熱調理器2の制御部80は、電源スイッチ40が操作されて電源がONになると、
図7の処理を実行する。
【0035】
S2では、制御部80は、メモリ82に格納されている電池残量低下フラグがOFFであるか否かを判断する。電池残量低下フラグは、例えば乾電池68が新品に交換された直後はOFFに設定されている。電池残量低下フラグがOFFである場合(YESの場合)、処理はS4へ進む。
【0036】
S4では、制御部80は、電池残量検出部70によって、乾電池68の電池残量を検出する。
【0037】
S6では、制御部80は、S4で検出された乾電池68の電池残量が、第1しきい値以下であるか否かを判断する。第1しきい値は、ユーザに乾電池68の交換を促す電池残量として設定されている。乾電池68の電池残量が第1しきい値を超えている場合(NOの場合)、処理はS16へ進む。乾電池68の電池残量が第1しきい値以下の場合(YESの場合)、処理はS8へ進む。なお、乾電池68の電池残量が第1しきい値以下の場合(YESの場合)、処理はS2へ戻ってもよい。
【0038】
S8では、制御部80は、メモリ82に格納されている電池残量低下フラグをONに設定する。S8の後、処理はS16へ進む。
【0039】
S2で、電池残量低下フラグがONである場合(NOの場合)、処理はS10へ進む。
【0040】
S10では、制御部80は、電池残量検出部70によって、乾電池68の電池残量を検出する。
【0041】
S12では、制御部80は、S10で検出された乾電池68の電池残量が、第2しきい値以上である否かを判断する。第2しきい値は、当面は乾電池68の交換が不要である電池残量として設定されている。第2しきい値は第1しきい値よりも高い値に設定されている。乾電池68の電池残量が第2しきい値に満たない場合(NOの場合)、処理はS16へ進む。乾電池68の電池残量が第2しきい値以上の場合(YESの場合)、処理はS14へ進む。なお、乾電池68の電池残量が第2しきい値以上の場合(YESの場合)、処理はS2へ戻ってもよい。
【0042】
S14では、制御部80は、メモリ82に格納されている電池残量低下フラグをOFFに設定する。S14の後、処理はS16へ進む。
【0043】
S16では、制御部80は、電池残量関連情報として、加熱調理器2の型式情報と、電池残量低下フラグの内容(ONまたはOFF)を、携帯端末100に送信する。S16の後、処理はS2へ戻る。なお、S16において、電池残量低下フラグがOFFの場合には、制御部80は、電池残量関連情報として、加熱調理器2の型式情報を送信することなく、電池残量低下フラグの内容(OFF)のみを、携帯端末100に送信してもよい。また、S16において、電池残量低下フラグがONの場合でも、以前に加熱調理器2の型式情報を携帯端末100に送信しており、携帯端末100が加熱調理器2の型式情報を記憶している場合には、制御部80は、電池残量関連情報として、加熱調理器2の型式情報を送信することなく、電池残量低下フラグの内容(ON)のみを、携帯端末100に送信してもよい。
【0044】
制御部80が
図7の処理を実行することによって、加熱調理器2は、乾電池68の電池残量を電池残量検出部70によって検出し、メモリ82に格納されている電池残量低下フラグの内容を更新し、電池残量低下フラグの内容を携帯端末100に送信する一連の動作を、定期的に実行する。例えば、乾電池68が新品に交換された直後の場合は、電池残量低下フラグはOFFとなり、携帯端末100に電池残量低下フラグがOFFであることが送信される。その後、乾電池68の電池残量が低下し、第1しきい値以下となると、電池残量低下フラグはONとなり、携帯端末100に加熱調理器2の型式情報とともに、電池残量低下フラグがONであることが送信される。その後、乾電池68が新品に交換されて、乾電池68の電池残量が第2しきい値以上となると、電池残量低下フラグは再びOFFとなり、携帯端末100に電池残量低下フラグがOFFであることが送信される。電池残量低下フラグがONの場合に加熱調理器2から携帯端末100に送信される電池残量関連情報は、乾電池68の電池残量が低下したことを示す電池残量低下情報ということができ、電池残量低下フラグがOFFの場合に加熱調理器2から携帯端末100に送信される電池残量関連情報は、乾電池68の電池残量が回復したことを示す電池残量回復情報ということができる。
【0045】
(携帯端末100の電池交換報知処理)
以下では
図8を参照して、加熱調理器2の乾電池68の電池交換が必要であることを、携帯端末100で報知する処理について説明する。携帯端末100の制御部110は、加熱調理器アプリが実行されている場合に、
図8の処理を実行する。
【0046】
S22では、制御部110は、加熱調理器2から、電池残量関連情報を受信したか否かを判断する。電池残量関連情報を受信しない場合(NOの場合)、処理はS22へ戻る。電池残量関連情報を受信した場合(YESの場合)、処理はS24へ進む。
【0047】
S24では、制御部110は、電池残量低下フラグがONであるか否かを判断する。電池残量低下フラグがOFFである場合(NOの場合)、処理はS22へ戻る。電池残量低下フラグがONである場合(YESの場合)、処理はS26へ進む。
【0048】
S26では、制御部110は、加熱調理器2の型式情報に基づいて、加熱調理器2で使用されている乾電池68の規格(例えば単1形、単2形、・・・)および個数を特定する。
【0049】
S28では、制御部110は、電池交換で必要となる乾電池68の情報として、S26で特定された乾電池68の規格および個数に関する情報を、使用者に報知する。S28の後、処理はS30へ進む。
【0050】
図9は、携帯端末100が加熱調理器アプリを実行している場合の、表示部102の表示の例を示している。
図9の(a)、(b)に示すように、加熱調理器アプリの実行時には、加熱調理器2で実行可能な自動調理のメニューそれぞれについて、必要な材料や作り方の手順を表示部102に表示することができる。この際に、使用者がそのメニューで必要な材料を買い物リストへ追加する操作を行うことで、
図9の(c)に示すように、買い物リストにその材料が追加される。使用者は、買い物リストを確認しながら買い物をすることによって、自動調理のメニューに必要な材料を忘れることなく購入することができる。
【0051】
図8のS28の処理では、例えば、
図9の(c)に示すように、買い物リストの末尾に、加熱調理器2の電池交換で必要となる乾電池68の規格および個数に関する情報を、自動的に追加する。これによって、使用者は、買い物リストを確認しながら買い物をする際に、加熱調理器2の電池交換に必要となる乾電池68を忘れることなく購入することができる。
【0052】
図8のS30では、制御部110は、加熱調理器2から、電池残量関連情報を受信したか否かを判断する。電池残量関連情報を受信しない場合(NOの場合)、処理はS30へ戻る。電池残量関連情報を受信した場合(YESの場合)、処理はS32へ進む。
【0053】
S32では、制御部110は、電池残量低下フラグがOFFであるか否かを判断する。電池残量低下フラグがONである場合(NOの場合)、加熱調理器2の電池交換が未だ行われていないと判断して、処理はS30へ戻る。電池残量低下フラグがOFFである場合(YESの場合)、加熱調理器2の電池交換が既に行われたと判断して、処理はS34へ進む。
【0054】
S34では、制御部110は、S28で実行した乾電池68の規格および個数に関する情報の使用者への報知を終了する。例えば、
図9の(c)に示すように、買い物リストに乾電池68の規格および個数に関する情報を追加していた場合には、乾電池68の規格および個数に関する情報を買い物リストから削除する。
【0055】
S36では、制御部110は、交換後の乾電池68の情報を特定する。例えば、制御部110は、交換後の乾電池68の製造業者、製品種別(例えばアルカリ乾電池、マンガン乾電池等)の入力を促す表示を表示部102に行い、使用者が操作部104を介して乾電池68の製造業者、製品種別を入力することによって、交換後の乾電池68の情報を特定してもよい。あるいは、携帯端末100が画像を撮像可能なカメラを備えている場合には、交換後の乾電池68を撮像した画像や、交換後の乾電池68の製造業者、製品種別を判別可能なバーコードを撮像した画像を取得し、画像認識によって交換後の乾電池68の製造業者、製品種別を特定してもよい。
【0056】
S38では、制御部110は、交換後の乾電池68の情報に基づいて、次の電池交換時期を推定する。交換後の乾電池68の寿命は、その乾電池68の製造業者や製品種別に応じて異なる。制御部110は、例えば、乾電池68の製造業者、製品種別と、その乾電池68を加熱調理器2で使用した場合の電池交換時期の対応関係を示すテーブルを予め記憶しておくことで、交換後の乾電池68の製造業者、製品種別に基づいて、次の電池交換時期を特定することができる。あるいは、制御部110は、乾電池68の製造業者、製品種別と、その乾電池68を加熱調理器2で使用した場合の電池交換時期の対応関係を示すテーブルを、管理サーバ300からその都度ダウンロードして、交換後の乾電池68の製造業者、製品種別に基づいて、次の電池交換時期を特定してもよい。あるいは、制御部110は、交換後の乾電池68と同じ製造業者、製品種別の乾電池68を加熱調理器2で使用した過去の実績に基づいて、次の電池交換時期を特定してもよい。
【0057】
S40では、制御部110は、S38で推定された乾電池68の次の電池交換時期を、使用者に報知する。S40の後、処理はS22へ戻る。
【0058】
なお、
図8の処理において、S36、S38、S40の処理は行わなくてもよい。この場合、S34の後、処理はS22へ戻る。
【0059】
上記の実施例では、加熱調理器2の乾電池68の電池残量が低下した場合に、携帯端末100が、電池交換で必要となる乾電池68の規格および個数の情報を、加熱調理器アプリで表示される買い物リストに追加することで、使用者に報知する場合について説明した。これとは異なり、携帯端末100は、電池交換で必要となる乾電池68の規格および個数の情報を、加熱調理器アプリとは異なるアプリ(例えば、メモ機能を有するアプリや、リマインダ機能を有するアプリ)に登録することによって、使用者に報知する構成としてもよい。
【0060】
上記の実施例では、加熱調理器2の乾電池68(例えば単1形2個)が、加熱調理器2の全ての電子部品に共通して電力を供給する場合について説明した。これとは異なり、加熱調理器2の乾電池68が、加熱調理器2の一部の電子部品(例えばコンロ表示部46、グリル表示部64等の液晶表示部品)に電力を供給する乾電池68’(例えば単3形4個)と、加熱調理器2の残余の電子部品に電力を供給する乾電池68’’(例えば単1形2個)を備える構成としてもよい。この場合、加熱調理器2の電池残量検出部70は、乾電池68’と乾電池68’’のそれぞれについて電池残量を検出する。また、加熱調理器2の制御部80は、乾電池68’と乾電池68’’のそれぞれに対応して、
図7の処理を実行し、携帯端末100の制御部110は、乾電池68’と乾電池68’’のそれぞれに対応して、
図8の処理を実行する。このような構成とすることによって、乾電池68’と乾電池68’’のそれぞれについて、電池交換が必要となった場合に使用者に報知することができる。
【0061】
上記の実施例では、加熱調理器2が乾電池68から電力を供給される構成について説明したが、加熱調理器2は乾電池68以外の電池、例えば再充電可能な充電池から電力を供給される構成としてもよい。
【0062】
上記の実施例において、
図8の処理の一部を、携帯端末100の代わりに、管理サーバ300が行ってもよい。例えば、
図8のS38の処理を、携帯端末100の制御部110が行う代わりに、管理サーバ300の制御部310が行ってもよい。この場合、制御部310は、携帯端末100から交換後の乾電池68の情報と加熱調理器2の型式情報を受信し、交換後の乾電池68の製造業者、製品種別に基づいて、加熱調理器2における次の電池交換時期を特定し、特定された次の電池交換時期を示す情報を携帯端末100に送信する。このような構成とすることで、携帯端末100の制御部110が行う処理の負荷を軽減することができる。また、このような構成とすると、乾電池68の製造業者、製品種別と、その乾電池68を加熱調理器2で使用した場合の電池交換時期の対応関係を示すテーブルを携帯端末100のメモリ112に予め記憶しておく必要がないので、メモリ112の記憶容量の圧迫を防止することができる。さらに、乾電池68の製造業者、製品種別と、その乾電池68を加熱調理器2で使用した場合の電池交換時期の対応関係を示すテーブルを管理サーバ300の記憶部320に格納しておくことで、例えば加熱調理器2の型式情報を新たに追加したり、乾電池68の製造業者や製品種別を新たに追加するなど、上記の対応関係を示すテーブルの更新作業を、管理サーバ300を管理する機器製造会社で一括して行うことができる。
【0063】
上記の実施例では、加熱調理器2の制御部80が、乾電池68の電池残量が第1しきい値以下である場合に、電池残量低下フラグをONに設定し、乾電池68の電池残量が第2しきい値以上である場合に、電池残量低下フラグをOFFに設定し、電池残量低下フラグの内容を携帯端末100に送信する構成について説明した。これとは異なり、加熱調理器2の制御部80では、乾電池68の電池残量を検出する処理と、検出された乾電池68の電池残量を送信する処理のみを実行してもよい。この場合、乾電池68の電池残量が第1しきい値以下である場合に、電池残量低下フラグをONに設定する処理、乾電池68の電池残量が第2しきい値以上である場合に、電池残量低下フラグをOFFに設定する処理、および電池残量低下フラグの内容を携帯端末100に送信する処理は、給湯リモコン200の制御部210が行ってもよい(この場合、電池残量低下フラグは給湯リモコン200のメモリ212に格納される)し、管理サーバ300の制御部310が行ってもよい(この場合、電池残量低下フラグは管理サーバ300の記憶部320に格納される)。あるいは、乾電池68の電池残量が第1しきい値以下である場合に、電池残量低下フラグをONに設定する処理、および乾電池68の電池残量が第2しきい値以上である場合に、電池残量低下フラグをOFFに設定する処理は、携帯端末100の制御部110が行ってもよい(この場合、電池残量低下フラグは携帯端末100のメモリ112に格納され、携帯端末100に電池残量低下フラグを送信する処理は省略される)。
【0064】
上記の実施例では、加熱調理器2から電池残量関連情報を受信して使用者に電池交換関連情報を報知する外部端末として携帯端末100を用いる場合について説明したが、携帯端末100の代わりに給湯リモコン200を外部端末として用いてもよい。この場合、
図7のS16において、加熱調理器2の制御部80は電池残量関連情報を給湯リモコン200に送信する。また、
図8のS22-S40の処理は、携帯端末100の制御部110の代わりに、給湯リモコン200の制御部210が実行する。
【0065】
上記の実施例において、加熱調理器2とBT通信を行い、かつWi-Fiルータ800とWi-Fi通信を行う中継装置として、給湯リモコン200を用いる構成について説明したが、このような中継装置として、給湯リモコン200の代わりに、加熱調理器2の近傍に設置される機器、例えばレンジフードを用いてもよい。また、加熱調理器2から電池残量関連情報を受信して使用者に電池交換関連情報を報知する外部端末として、携帯端末100を用いる代わりに、加熱調理器2の近傍に設置される機器、例えばレンジフードを用いてもよい。
【0066】
以上のように、1またはそれ以上の実施形態に係る通信システム1は、加熱調理器2と、加熱調理器2と通信可能な携帯端末100(外部端末の例)を備えている。加熱調理器2は、乾電池68(電池の例)と、乾電池68の電池残量を検出可能な電池残量検出部70を備えている。通信システム1は、電池残量検出部70が検出した電池残量が第1しきい値以下の場合に、電池残量低下フラグがONである電池残量関連情報(電池残量の低下を示す電池残量低下情報の例)を生成する。携帯端末100は、電池残量低下フラグがONである電池残量関連情報に応じて、買い物リストに加熱調理器2の電池交換で必要な乾電池68の規格および個数を追加する(電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知することの例)。
【0067】
上記の構成によれば、加熱調理器2の電池残量が第1しきい値以下になった時点で、加熱調理器2の乾電池68の交換が必要であることを、携帯端末100を介して使用者に報知することができる。加熱調理器2が電池切れを生じる前に、乾電池68の交換が必要であることを使用者に報知することができる。
【0068】
1またはそれ以上の実施形態において、加熱調理器2は、電池残量低下フラグがONである電池残量関連情報を生成した後に、電池残量検出部70が検出した電池残量が第1しきい値よりも高い第2しきい値以上の場合に、電池残量低下フラグがOFFである電池残量関連情報(電池残量の回復を示す電池残量回復情報の例)を生成する。携帯端末100は、電池残量低下フラグがOFFである電池残量関連情報に応じて、買い物リストから加熱調理器2の電池交換で必要な乾電池68の規格および個数を削除する(電池交換関連情報の報知を終了することの例)。
【0069】
上記の構成によれば、加熱調理器2の乾電池68の交換が行われて、電池残量が回復した場合に、乾電池68の交換が必要であることの報知を自動的に終了させることができる。
【0070】
1またはそれ以上の実施形態において、携帯端末100は、電池残量低下フラグがOFFである電池残量関連情報に応じて、買い物リストから加熱調理器2の電池交換で必要な乾電池68の規格および個数を削除した場合に、交換後の乾電池68の情報に基づいて、推定される次回の電池交換時期に関連する電池交換時期関連情報を報知する。
【0071】
加熱調理器2の乾電池68として、同じ規格のものを同じ個数用いる場合であっても、乾電池68の製造業者や規格の一部である製品種別(例えばアルカリ乾電池、マンガン乾電池・・・)が異なると、乾電池68の寿命も異なるため、次回の電池交換時期は異なるものとなる。上記の構成によれば、交換後の乾電池68の情報、例えば製造業者や規格の一部である製品種別に基づいて、次回の電池交換時期を推定し、推定される次回の電池交換時期を使用者に報知するので、使用者の利便性を向上することができる。
【0072】
1またはそれ以上の実施形態において、携帯端末100で報知する乾電池交換関連情報は、加熱調理器2で使用する乾電池68の規格および個数に関する情報を含んでいる。
【0073】
上記の構成によれば、使用者は加熱調理器2の乾電池68の交換のために、どの規格(例えば単1形、単2形、・・・)の乾電池68を何個用意すればよいのか、容易に把握することができる。使用者の利便性を向上することができる。
【0074】
1またはそれ以上の実施形態に係る加熱調理器アプリ(プログラムの例)は、加熱調理器2と通信可能な携帯端末100(外部端末の例)において実行される。加熱調理器2は、乾電池68(電池の例)と、乾電池68の電池残量を検出可能な電池残量検出部70を備えている。加熱調理器アプリは、携帯端末100の制御部110(コンピュータの例)に、電池残量低下フラグがONである電池残量関連情報(電池残量の低下を示す電池残量低下情報の例)に応じて、買い物リストに加熱調理器2の電池交換で必要な乾電池68の規格および個数を追加する処理(電池の交換に関連する電池交換関連情報を報知する処理の例)を実行させる。
【0075】
上記の構成によれば、加熱調理器2が電池切れを生じる前に、乾電池68の交換が必要であることを使用者に報知することができる。
【0076】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0077】
1 :通信システム
2 :加熱調理器
4 :本体
4a :前面
6 :天板
8a :五徳
8b :五徳
8c :五徳
10a :コンロバーナ
10b :コンロバーナ
10c :コンロバーナ
12a :温度センサ
12b :温度センサ
12c :温度センサ
20 :グリル庫
21 :グリルバーナ
22 :グリル扉
24 :コンロ操作部
26 :グリル操作部
40 :電源スイッチ
42a :加熱量操作部
42b :加熱量操作部
42c :加熱量操作部
44 :パネル操作部
46 :コンロ表示部
48a :コンロ設定操作部
48b :コンロ設定操作部
48c :コンロ設定操作部
60 :加熱量操作部
62 :パネル操作部
64 :グリル表示部
66 :グリル設定操作部
68 :乾電池
68' :乾電池
68'' :乾電池
70 :電池残量検出部
72 :BTI/F
80 :制御部
82 :メモリ
100 :携帯端末
102 :表示部
104 :操作部
106 :BTI/F
108 :Wi-FiI/F
110 :制御部
112 :メモリ
200 :給湯リモコン
202 :表示部
204 :操作部
206 :BTI/F
208 :Wi-FiI/F
210 :制御部
212 :メモリ
300 :管理サーバ
310 :制御部
320 :記憶部
500 :レシピサーバ
510 :制御部
520 :記憶部
600 :アプリサーバ
610 :制御部
620 :記憶部
700 :インターネット
800 :Wi-Fiルータ