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特許7162027経路案内装置、プログラム、及び、経路案内方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】経路案内装置、プログラム、及び、経路案内方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20221020BHJP
   G08G 1/0969 20060101ALI20221020BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0969
G09B29/10 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020061143
(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公開番号】P2021162338
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2021-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三浦 直樹
(72)【発明者】
【氏名】東 大介
(72)【発明者】
【氏名】青木 雄太
(72)【発明者】
【氏名】ホアン コン ミン
【審査官】田中 将一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-156770(JP,A)
【文献】特開2018-066691(JP,A)
【文献】特開2004-239918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 - 21/36
G01C 23/00 - 25/00
G08G 1/00 - 99/00
G09B 23/00 - 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1地図データセットを記憶する第1記憶部と、
前記第1地図データセットの作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された第2地図データセットを記憶する地図データ配信システムから、無線通信ネットワークを介して、前記第2地図データセットの少なくとも一部を取得する地図情報取得部と、
目的地を決定する決定部と、
前記第1記憶部に記憶された前記第1地図データセットに基づいて、前記目的地までの経路を探索する内部経路探索部と、
(i)前記無線通信ネットワークを介して、経路探索システムに対して、前記目的地までの経路の探索を要求する探索要求を出力し、(ii)前記無線通信ネットワークを介して、前記経路探索システムから、前記探索要求に対する応答として、前記目的地までの経路を示す情報を取得する外部経路探索部と、
内部経路探索部が探索した経路、及び、前記外部経路探索部が取得した前記応答により示される経路の何れか一方に基づいて、経路を案内する経路案内部と、
を備え、
前記外部経路探索部は、(i)前記決定部が前記目的地を決定した場合に及び/又は(ii)予め定められたタイミングで、前記探索要求を出力し、
前記予め定められたタイミングは、予め定められた時刻が到来したタイミング、又は、前回の前記探索要求の送信から予め定められた期間が経過したタイミングであり、
(a)前記経路案内部が、前記地図情報取得部が取得した前記第2地図データセットに基づいて経路を案内している場合において、
(i)前記決定部が前記目的地を決定してから、又は、前記外部経路探索部が前記探索要求を出力してから、予め定められた期間が経過する前に、前記外部経路探索部が前記応答を取得したとき、前記経路案内部が、前記応答により示される前記経路に基づいて経路の案内を開始し、
(ii)前記予め定められた期間が経過した時点で、前記外部経路探索部が前記応答を取得していないとき、前記内部経路探索部が、前記経路の探索を開始する、
経路案内装置。
【請求項2】
前記決定部は、(i)ユーザから、前記目的地を示す情報が入力された場合、(ii)前記ユーザから、経路の探索条件の変更を示す情報が入力された場合、及び/又は、(iii)前記ユーザの位置と、案内中の経路との乖離具合が予め定められた程度よりも大きい場合に、前記目的地を決定する
請求項1に記載の経路案内装置。
【請求項3】
(b)前記経路案内部が、前記第1記憶部に記憶された前記第1地図データセットに基づいて経路を案内している場合において、(i)前記決定部が前記目的地を決定したとき、又は、(ii)前記予め定められたタイミングが到来したとき、
前記内部経路探索部は、前記経路の探索を開始し、
前記経路案内部は、前記内部経路探索部が経路を探索する処理、及び、前記外部経路探索部が前記応答を取得する処理のうち、先に終了した処理により得られた経路に基づいて、経路の案内を開始する、
請求項2に記載の経路案内装置。
【請求項4】
(i)前記内部経路探索部が経路を探索する処理が、前記外部経路探索部が前記応答を取得する処理よりも先に終了し、前記経路案内部が、前記内部経路探索部の探索した経路に基づいて経路の案内を開始した後、(ii)前記外部経路探索部が、前記応答を取得した場合、
前記経路案内部は、
前記内部経路探索部が探索した経路に基づく経路の案内を終了し、
前記外部経路探索部が取得した前記応答により示される経路に基づく経路の案内を開始する、
請求項3に記載の経路案内装置。
【請求項5】
前記外部経路探索部は、前記探索要求に対する前記応答として、(i)前記目的地までの経路を示す情報と、(ii)前記経路を複数の点で表現する点列データとを取得し、
前記点列データは、前記複数の点のそれぞれに対応する地図上の位置と、基準位置との相対位置を示す情報を含む、
請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の経路案内装置。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1から請求項5までの何れか一項に記載の経路案内装置として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータが、第1記憶装置に記憶された第1地図データセットの作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された第2地図データセットを記憶する地図データ配信システムから、無線通信ネットワークを介して、前記第2地図データセットの少なくとも一部を取得する地図情報取得段階と、
前記コンピュータが、目的地を決定する決定段階と、
前記コンピュータが、前記第1記憶装置に記憶された前記第1地図データセットに基づいて、前記目的地までの経路を探索する内部経路探索段階と、
前記コンピュータが、(i)前記無線通信ネットワークを介して、経路探索システムに対して、前記目的地までの経路の探索を要求する探索要求を出力し、(ii)前記無線通信ネットワークを介して、前記経路探索システムから、前記探索要求に対する応答として、前記目的地までの経路を示す情報を取得する外部経路探索段階と、
前記コンピュータが、内部経路探索段階において探索された経路、及び、前記外部経路探索段階において取得された前記応答により示される経路の何れか一方に基づいて、経路を案内する経路案内段階と、
を有し、
前記外部経路探索段階は、(i)前記決定段階において前記目的地が決定された場合に及び/又は(ii)予め定められたタイミングで、前記探索要求を出力する段階を含み、
前記予め定められたタイミングは、予め定められた時刻が到来したタイミング、又は、前回の前記探索要求の送信から予め定められた期間が経過したタイミングであり、
(a)前記経路案内段階において、前記地図情報取得段階において取得された前記第2地図データセットに基づいて経路が案内されている場合において、
(i)前記経路案内段階は、前記決定段階において前記目的地が決定されてから、若しくは、前記外部経路探索段階において前記探索要求が出力されてから、予め定められた期間が経過する前に、前記外部経路探索段階において前記応答が取得されたときに、前記コンピュータが、前記応答により示される前記経路に基づいて経路の案内を開始する段階を含み、
(ii)前記内部経路探索段階は、前記予め定められた期間が経過した時点で、前記外部経路探索段階において前記応答が取得されていないとき、前記コンピュータが、前記経路の探索を開始する段階を含む、
経路案内方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路案内装置、プログラム、及び、経路案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、記経路探索要求に応じて探索手段が探索した移動予定経路であるローカル経路と、経路探索要求に応じてサーバが探索した移動予定経路であるサーバ経路とのうち、先に応答された経路の案内を案内部に行わせる案内手段を備えた経路案内システムが開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特許第6492760号
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、経路案内装置が提供される。上記の経路案内装置は、例えば、第1地図データセットを記憶する第1記憶部を備える。上記の経路案内装置は、例えば、第1地図データセットの作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された第2地図データセットを記憶する地図データ配信システムから、無線通信ネットワークを介して、第2地図データセットの少なくとも一部を取得する地図情報取得部を備える。上記の経路案内装置は、例えば、目的地を決定する決定部を備える。上記の経路案内装置は、例えば、第1記憶部に記憶された第1地図データセットに基づいて、目的地までの経路を探索する内部経路探索部を備える。上記の経路案内装置は、例えば、(i)無線通信ネットワークを介して、経路探索システムに対して、目的地までの経路の探索を要求する探索要求を出力し、(ii)無線通信ネットワークを介して、経路探索システムから、探索要求に対する応答として、目的地までの経路を示す情報を取得する外部経路探索部を備える。上記の経路案内装置は、例えば、内部経路探索部が探索した経路、及び、外部経路探索部が取得した応答により示される経路の何れか一方に基づいて、経路を案内する経路案内部を備える。
【0004】
上記の経路案内装置において、例えば、(a)経路案内部が、地図情報取得部が取得した第2地図データセットに基づいて経路を案内している場合において、(i)決定部が目的地を決定してから、又は、外部経路探索部が探索要求を出力してから、予め定められた期間が経過する前に、外部経路探索部が応答を取得したとき、経路案内部が、応答により示される経路に基づいて経路の案内を開始する。上記の経路案内装置において、例えば、(a)経路案内部が、地図情報取得部が取得した第2地図データセットに基づいて経路を案内している場合に、(ii)予め定められた期間が経過した時点で、外部経路探索部が応答を取得していないとき、内部経路探索部が、経路の探索を開始する。
【0005】
上記の経路案内装置において、決定部は、(i)ユーザから、目的地を示す情報が入力された場合、(ii)ユーザから、経路の探索条件の変更を示す情報が入力された場合、及び/又は、(iii)ユーザの位置と、案内中の経路との位置関係が予め定められた条件を満足する場合に、目的地を決定してよい。上記の経路案内装置において、外部経路探索部は、(i)決定部が目的地を決定した場合に、及び/又は、(ii)予め定められたタイミングで、探索要求を出力してよい。
【0006】
上記の経路案内装置において、(b)経路案内部が、第1記憶部に記憶された第1地図データセットに基づいて経路を案内している場合において、(i)決定部が目的地を決定したとき、又は、(ii)予め定められたタイミングが到来したとき、内部経路探索部は、経路の探索を開始してよい。(b)経路案内部が、第1記憶部に記憶された第1地図データセットに基づいて経路を案内している場合において、(i)決定部が目的地を決定したとき、又は、(ii)予め定められたタイミングが到来したとき、経路案内部は、内部経路探索部が経路を探索する処理、及び、外部経路探索部が応答を取得する処理のうち、先に終了した処理により得られた経路に基づいて、経路の案内を開始してよい。
【0007】
上記の経路案内装置において、(i)内部経路探索部が経路を探索する処理が、外部経路探索部が応答を取得する処理よりも先に終了し、経路案内部が、内部経路探索部の探索した経路に基づいて経路の案内を開始した後、(ii)外部経路探索部が、応答を取得した場合、経路案内部は、内部経路探索部が探索した経路に基づく経路の案内を終了してよい。また、経路案内部は、外部経路探索部が取得した応答により示される経路に基づく経路の案内を開始してよい。
【0008】
上記の経路案内装置において、外部経路探索部は、探索要求に対する応答として、(i)目的地までの経路を示す情報と、(ii)経路を複数の点で表現する点列データとを取得してよい。点列データは、複数の点のそれぞれに対応する地図上の位置と、基準位置との相対位置を示す情報を含んでよい。
【0009】
本発明の第2の態様においては、経路案内方法が提供される。上記の経路案内方法は、例えば、第1記憶装置に記憶された第1地図データセットの作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された第2地図データセットを記憶する地図データ配信システムから、無線通信ネットワークを介して、第2地図データセットの少なくとも一部を取得する地図情報取得段階を有する。上記の経路案内方法は、例えば、目的地を決定する決定段階を有する。上記の経路案内方法は、例えば、第1記憶装置に記憶された第1地図データセットに基づいて、目的地までの経路を探索する内部経路探索段階を有する。上記の経路案内方法は、例えば、(i)無線通信ネットワークを介して、経路探索システムに対して、目的地までの経路の探索を要求する探索要求を出力し、(ii)無線通信ネットワークを介して、経路探索システムから、探索要求に対する応答として、目的地までの経路を示す情報を取得する外部経路探索段階を有する。上記の経路案内方法は、例えば、内部経路探索段階において探索された経路、及び、外部経路探索段階において取得された応答により示される経路の何れか一方に基づいて、経路を案内する経路案内段階を有する。
【0010】
上記の経路案内方法において、例えば、(a)経路案内段階において、地図情報取得段階において取得された第2地図データセットに基づいて経路が案内されている場合において、(i)経路案内段階は、決定段階において目的地が決定されてから、若しくは、外部経路探索段階において探索要求が出力されてから、予め定められた期間が経過する前に、外部経路探索段階において応答が取得されたときに、応答により示される経路に基づいて経路の案内を開始する段階を含む。上記の経路案内方法において、例えば、(a)経路案内段階において、地図情報取得段階において取得された第2地図データセットに基づいて経路が案内されている場合において、(ii)内部経路探索段階は、予め定められた期間が経過した時点で、外部経路探索段階において応答が取得されていないとき、経路の探索を開始する段階を含む。
【0011】
本発明の第3の態様においては、プログラムが提供される。上記のプログラムは、コンピュータを、上記の第1態様に係る経路案内装置として機能させるためのプログラムであってよい。上記のプログラムは、コンピュータに、上記の第2の態様に係る経路案内方法を実行させるためのプログラムであってもよい。上記のプログラムを格納するコンピュータ可読媒体が提供されてもよい。コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記録媒体であってもよい。
【0012】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ナビゲーションシステム100のシステム構成の一例を概略的に示す。
図2】地図配信サーバ120のシステム構成の一例を概略的に示す。
図3】格納部230の内部構成の一例を概略的に示す。
図4】第n世代データセット322のデータ構造の一例を概略的に示す。
図5】パーセル系データセット420の階層構造の一例を概略的に示す。
図6】ベクトル地図データ600のデータ構成の一例を概略的に示す。
図7】道路データ652のデータ構造の一例を概略的に示す。
図8】VICS変換テーブル658のデータ構造の一例を概略的に示す。
図9】ラスタ地図データ900のデータ構成の一例を概略的に示す。
図10】経路探索サーバ140のシステム構成の一例を概略的に示す。
図11】格納部1030の内部構成の一例を概略的に示す。
図12】ナビゲーション装置182のシステム構成の一例を概略的に示す。
図13】格納部1232の内部構成の一例を概略的に示す。
図14】配信データ格納部1316の内部構成の一例を概略的に示す。
図15】画面1500の一例を概略的に示す。
図16】地図データの更新方法の一例を概略的に示す。
図17】画面描画用の地図データの切替方法の一例を概略的に示す。
図18】画面描画用の地図データの切替方法の一例を概略的に示す。
図19】道路案内部1244の内部構成の一例を概略的に示す。
図20】ルート案内モジュール1934の内部構成の一例を概略的に示す。
図21】描画制御部1246における情報処理の一例を概略的に示す。
図22】コンピュータ3000のシステム構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0015】
[ナビゲーションシステム100の概要]
図1は、ナビゲーションシステム100のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、ナビゲーションシステム100は、地図配信サーバ120と、経路探索サーバ140と、VICS(登録商標)センター160と、VICS情報送信装置162と、車両180とを備える。本実施形態において、車両180は、ナビゲーション装置182と、通信装置184と、受信装置186と、車載センサ188とを備える。
【0016】
ナビゲーションシステム100の各部は、通信ネットワーク10を介して、互いに情報を送受してよい。本実施形態において、通信ネットワーク10は、有線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、無線パケット通信網、インターネット、P2Pネットワーク、専用回線、VPN、電力線通信回線、車車間通信回線、車路間通信回線などを含んでもよい。
【0017】
通信ネットワーク10は、(i)携帯電話回線網などの移動体通信網を含んでもよく、(ii)無線MAN(例えば、WiMAX(登録商標)である。)、無線LAN(例えば、WiFi(登録商標)である。)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの無線通信網を含んでもよい。無線LAN、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、及び、NFCは、近距離無線通信の一例であってもよい。
【0018】
本実施形態において、地図配信サーバ120は、ナビゲーションシステム100のユーザに対して、地図データを配信する配信サービスを提供する。例えば、地図配信サーバ120は、様々な地域の地図データを記憶する。上記の地図データは、例えば定期的に更新される。これにより、精度及び鮮度の高い地図データが提供され得る。
【0019】
例えば、地図配信サーバ120は、車両180に搭載されたナビゲーション装置182からの要求に応じて、当該要求により示された地域の地図データをナビゲーション装置182に送信する。従来のナビゲーション装置182においては、製品出荷時にインストールされた地図(プリイン地図と称される場合がある。)を更新することのできる機会が限定されており、プリイン地図の更新間隔を短縮することが望まれていた。これに対して、本実施形態によれば、ナビゲーション装置182が要求したタイミングで、必要な地図データが配信される。これにより、ナビゲーション装置182は、地図配信サーバ120から配信された鮮度の高い地図(配信地図と称される場合がある。)を利用して、搭乗者18に地図を提示したり、経路を案内したりすることができる。
【0020】
本実施形態において、経路探索サーバ140は、ナビゲーションシステム100のユーザに対して、目的地までの経路を案内する案内サービスを提供する。例えば、経路探索サーバ140は、車両180に搭載されたナビゲーション装置182からの要求に応じて、当該要求により示された目的地までの経路を示す経路データをナビゲーション装置182に送信する。
【0021】
上記の経路データは、目的地までの経路を当該経路上の複数の地点の位置情報の集合により表現した点列データであってよい。経路データは、(a)点列データと、(b)(i)経路上の少なくとも一部の地点又は区間に関する道路交通情報、(ii)経路上の少なくとも一部の地点又は区間に適用される交通法規を示す交通法規情報、(iii)経路上の少なくとも一部の地点又は区間に配された道路の属性を示す属性情報、及び、(iv)経路上の少なくとも一部の地点に関する詳細な案内情報を搭乗者18に提示するための誘導案内データの識別情報の少なくとも1つと、を含んでもよい。
【0022】
道路交通情報の内容としては、渋滞、通行規制、所要時間、駐車場の空車状況などが例示される。通行規制としては、事故、工事、災害、気象条件などに起因する規制が例示される。案内情報としては、交差点の詳細が図解された案内画像、一般道路から高速道路への進入経路の詳細が図解された案内画像などが例示される。道路の属性としては、道路の種別、道路に適用される法規、道路の幅員、道路の構造などが例示される。
【0023】
本実施形態において、VICSセンター160は、ナビゲーションシステム100のユーザに対して、各地の道路に関する道路交通情報を提供する。上記の道路交通情報は、VICS(vehicle information and communication system)(登録商標)情報であってよい。本実施形態によれば、VICS情報は、VICS情報送信装置162を介して、ナビゲーションシステム100のユーザに提供される。VICS情報送信装置162としては、放送装置、光ビーコン発信装置、電波ビーコン発信装置などが例示される。
【0024】
本実施形態において、車両180は、搭乗者18を運送する。車両180は、搭乗者18の運転により移動してもよく、車両180に搭載された自動運転システム又は運転支援システムにより移動してもよい。搭乗者18は、車両180を運転する運転者であってもよく、ナビゲーション装置182を操作する操作者であってもよい。操作者は、運転者であってもよく、運転者以外の搭乗者であってもよい。
【0025】
車両180としては、自転車、自動車、自動二輪車、電車などが例示される。自動二輪車としては、(i)バイク、(ii)三輪バイク、(iii)セグウェイ(登録商標)、動力ユニット付きキックボード(登録商標)、動力ユニット付きスケートボードのような、動力ユニットを有する立ち乗り二輪車又は三輪車などが例示される。
【0026】
本実施形態において、ナビゲーション装置182は、車両180又は搭乗者18に対して、地図情報を提供する。ナビゲーション装置182は、車両180又は搭乗者18に対して、目的地までの経路に関する各種の情報を提供する。ナビゲーション装置182の詳細は後述される。
【0027】
本実施形態において、通信装置184は、通信ネットワーク10を介して、ナビゲーション装置182と、地図配信サーバ120との間で情報を送受する。通信装置184は、通信ネットワーク10を介して、ナビゲーション装置182と、経路探索サーバ140との間で情報を送受してもよい。
【0028】
本実施形態において、受信装置186は、各種の信号を受信する。例えば、受信装置186は、VICS情報送信装置162が出力したVICS信号22を受信する。受信装置186は、GPS信号24を受信してもよい。受信装置186により受信された信号は、例えば、ナビゲーション装置182に出力される。
【0029】
本実施形態において、車載センサ188は、車両180に搭載され、車両180に関する各種のデータを取得する。車載センサ188は、取得されたデータをナビゲーション装置182に出力してよい。例えば、車載センサ188は、車両180の外部の環境を認識するための1以上の外界センサを含む。車載センサ188は、車両180に関する物理量を測定する1以上の内界センサを含んでもよい。外界センサとしては、カメラ、測距センサなどが例示される。内界センサとしては、ロータリエンコーダ、速度センサ、加速度センサ、角速度センサ、角加速度センサなどが例示される。
【0030】
通信ネットワーク10は、無線通信ネットワークの一例であってよい。地図配信サーバ120は、地図データ配信システムの一例であってよい。経路探索サーバ140は、経路探索システムの一例であってよい。車両180は、移動体の一例であってよい。車両180は、経路案内装置の一例であってよい。ナビゲーション装置182は、経路案内装置の一例であってよい。受信装置186は、ナビゲーション装置182の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部の一例であってよい。車載センサ188は、位置情報取得部の一例であってよい。道路交通情報は、地図上に重畳表示される付加情報の一例であってよい。
【0031】
[車両180の各部の具体的な構成]
車両180の各部は、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウェアにより実現されてもよい。車両180の各部は、その少なくとも一部が、ECU(Electronic Control Unit)などの制御ユニットにより実現されてよい。車両180の各部は、その少なくとも一部が、パーソナルコンピュータ又は携帯端末によって実現されてもよい。例えば、パーソナルコンピュータ又は携帯端末が、ナビゲーション装置182のユーザインターフェースとして利用され得る。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウェアラブル・コンピュータなどが例示される。
【0032】
車両180を構成する構成要素の少なくとも一部がソフトウェアにより実現される場合、当該ソフトウェアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したプログラムを起動することにより実現されてよい。上記の情報処理装置は、例えば、(i)各種プロセッサ(プロセッサとしては、CPU、GPUなどが例示される)、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)メモリ、HDDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備える。上記の情報処理装置は、(iii)キーボード、タッチパネル、カメラ、マイク、各種センサ、GPS受信機などの入力装置を備えてもよく、(iv)表示装置、スピーカ、振動装置などの出力装置を備えてもよい。
【0033】
上記の情報処理装置において、上記のデータ処理装置又は記憶装置は、プログラムを格納してよい。上記のプログラムに記述された情報処理は、例えば、当該プログラムがコンピュータに読込まれることにより、当該プログラムに関連するソフトウェアと、車両180の各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段として機能する。そして、上記の具体的手段が、本実施形態におけるコンピュータの使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、当該使用目的に応じた車両180又は車両180の各部が構築される。
【0034】
上記のプログラムは、コンピュータ可読媒体に格納されていてもよい。上記のプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されていてもよい。上記のプログラムは、CD-ROM、DVD-ROM、メモリ、ハードディスクなどのコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されていてもよく、ネットワークに接続された記憶装置に記憶されていてもよい。上記のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体又はネットワークに接続された記憶装置から、車両180の少なくとも一部を構成するコンピュータにインストールされてよい。
【0035】
上記のプログラムが実行されることにより、車両180に搭載されたコンピュータが、車両180の各部の少なくとも一部として機能してもよい。上記のプログラムが実行されることにより、車両180に搭載されたコンピュータが、車両180の各部の少なくとも一部における情報処理方法を実行してもよい。
【0036】
車両180に搭載されたコンピュータを車両180の各部の少なくとも一部として機能させるためのプログラムは、例えば、車両180の各部の少なくとも一部の動作を規定したモジュールを備える。上記のプログラム又はモジュールが実行されると、上記のプログラム又はモジュールは、データ処理装置、入力装置、出力装置、記憶装置等に働きかけて、コンピュータを車両180の各部として機能させたり、コンピュータに車両180の各部における情報処理方法を実行させたりする。
【0037】
上記の情報処理法は、経路案内方法であってよい。上記の経路案内方法は、例えば、第1記憶装置に記憶された第1地図データセットの作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された第2地図データセットを記憶する地図データ配信システムから、無線通信ネットワークを介して、第2地図データセットの少なくとも一部を取得する地図情報取得段階を有する。上記の経路案内方法は、例えば、目的地を決定する決定段階を有する。上記の経路案内方法は、例えば、第1記憶装置に記憶された第1地図データセットに基づいて、目的地までの経路を探索する内部経路探索段階を有する。上記の経路案内方法は、例えば、(i)無線通信ネットワークを介して、経路探索システムに対して、目的地までの経路の探索を要求する探索要求を出力し、(ii)無線通信ネットワークを介して、経路探索システムから、探索要求に対する応答として、目的地までの経路を示す情報を取得する外部経路探索段階を有する。上記の経路案内方法は、例えば、内部経路探索段階において探索された経路、及び、外部経路探索段階において取得された応答により示される経路の何れか一方に基づいて、経路を案内する経路案内段階を有する。
【0038】
上記の経路案内方法において、例えば、(a)経路案内段階において、地図情報取得段階において取得された第2地図データセットに基づいて経路が案内されている場合において、(i)経路案内段階は、決定段階において目的地が決定されてから、若しくは、外部経路探索段階において探索要求が出力されてから、予め定められた期間が経過する前に、外部経路探索段階において応答が取得されたときに、応答により示される経路に基づいて経路の案内を開始する段階を含む。上記の経路案内方法において、例えば、(a)経路案内段階において、地図情報取得段階において取得された第2地図データセットに基づいて経路が案内されている場合において、(ii)内部経路探索段階は、予め定められた期間が経過した時点で、外部経路探索段階において応答が取得されてていないとき、経路の探索を開始する段階を含む。
【0039】
本実施形態においては、ナビゲーション装置182が車両180に搭載される場合を例として、ナビゲーション装置182の一例が説明された。しかしながら、ナビゲーション装置182は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、ナビゲーション装置182は、移動体に搭載されてよい。
【0040】
移動体としては、車両の他に、船舶、飛行体などが例示される。船舶としては、船、ホバークラフト、水上バイク、潜水艦、潜水艇、水中スクータなどが例示される。飛行体としては、飛行機、飛行船又は風船、気球、ヘリコプター、ドローンなどが例示される。
【0041】
図2は、地図配信サーバ120のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、地図配信サーバ120は、通信部220と、格納部230と、地図データ管理部240とを備える。本実施形態において、地図データ管理部240は、要求受信部242と、要求応答部244とを有する。
【0042】
本実施形態において、通信部220は、通信ネットワーク10を介して、地図配信サーバ120と、車両180との間で情報を送受する。通信部220は、通信ネットワーク10を介して、地図配信サーバ120と、経路探索サーバ140との間で情報を送受してもよい。
【0043】
本実施形態において、格納部230は、各種の地図情報を記憶する。格納部230の詳細及び地図情報の詳細は後述される。
【0044】
本実施形態において、地図データ管理部240は、格納部230に格納されている地図情報を管理する。例えば、地図データ管理部240は、地図情報の新規作成、更新、配信可能化、配信停止、削除などを実施する。地図データ管理部240は、地図情報の世代を管理してもよい。地図データ管理部240は、地図情報の配信を管理してもよい。
【0045】
後述されるとおり、格納部230には、作成時刻又は更新時刻の異なる複数の種類の地図情報が格納される場合がある。作成時刻又は更新時刻は、世代又はバージョンと称される場合がある。この場合、地図データ管理部240は、世代ごとに地図情報を管理する。例えば、地図配信サーバ120が2世代分の地図情報を配信する場合、地図の更新に伴い、新たな世代の地図情報が追加されるとき、地図データ管理部240は、最新の世代の地図情報と、1つ前の世代の地図情報とを配信可能な状態にする一方で、2つ前の世代の地図情報の配信を停止する。
【0046】
なお、作成時刻及び更新時刻を管理するための最小単位は、特に限定されるものではない。上記の最小単位としては、秒、分、時間、日、週、月などが例示される。
【0047】
また、後述されるとおり、地図情報が更新された場合、地図配信サーバ120は、地図の収録範囲に含まれる全ての地域のデータを一度に送信するのではなく、ナビゲーション装置182の状況に応じて定められる地域のデータを都度送信する。例えば、地図配信サーバ120は、ナビゲーション装置182に対して、ナビゲーション装置182の位置に応じて定められる地域のデータを送信し、当該地域以外の地域のデータを送信しない。車両180が移動してナビゲーション装置182の位置が変動すると、地図配信サーバ120は、ナビゲーション装置182に対して、新たな位置に応じて定められる地域のデータを送信する。このように、地図データ管理部240は、ナビゲーション装置182へのデータの送信(配信と称される場合がある。)を管理する。
【0048】
なお、本実施形態においては、地図配信サーバ120が、ナビゲーション装置182の状況に応じたデータを送信する場合を例として、地図配信サーバ120の詳細が説明される。しかしながら、地図配信サーバ120は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、地図配信サーバ120は、例えば、地図配信サーバ120により提供される地図配信サービスのサービス提供者と、当該サービスのユーザとの間の契約の内容に応じたデータを送信する。例えば、上記の契約の内容に応じて、上記のユーザに提供される地図の種類、範囲、精度又は正確さ、及び、鮮度の少なくとも1つが調整されてよい。上記の地図の種類としては、ベクトルデータで表現される地図、ラスターデータで表現される地図などが例示される。
【0049】
本実施形態において、要求受信部242は、ナビゲーション装置182からの要求を受信する。本実施形態において、要求応答部244は、ナビゲーション装置182からの要求に応答する。
【0050】
一実施形態において、要求受信部242は、ナビゲーション装置182から、地図配信サーバ120が配信可能な地図の世代に関する情報の送信を要求するための世代送信要求を受信する。要求受信部242が世代送信要求を受信すると、要求応答部244は、当該世代送信要求を送信したナビゲーション装置182に、地図配信サーバ120が配信可能な地図の世代に関する情報を送信する。
【0051】
他の実施形態において、要求受信部242は、ナビゲーション装置182から、特定の地域の地図の送信を要求する地図送信要求を受信する。要求受信部242が地図送信要求を受信すると、要求応答部244は、当該地図送信要求を送信したナビゲーション装置182に、地図配信要求により示される地域の地図情報を送信する。なお、後述されるとおり、地図情報は、各種の情報を含む。地図送信要求は、地図情報に含まれる複数の種類の情報のうち、特定の種類の情報の送信を要求してもよい。
【0052】
図3は、格納部230の内部構成の一例を概略的に示す。図3を用いて、第n世代の地図情報と、第n-1世代の地図情報とが配信可能な状態になっている場合を例として、格納部230に格納される地図情報の一例が説明される。なお、nは2以上の整数である。
【0053】
本実施形態において、格納部230は、地図データと、地図データに関連する各種のデータと(両者の総称として単にデータという用語が用いられる場合がある。)を格納する。本実施形態においては、地図の収録範囲が複数の区画に分割され、各区画に配される地物(地区境界線など仮想的なものを含む。)を表現するための複数の地図データが用意される。格納部230は、地図の収録範囲を構成する複数の区画のそれぞれに対応する複数の地図データの集合である地図データセットを格納する。
【0054】
地図データに関連する各種のデータは、当該地図データに収録された1以上の地物の少なくとも1つに関する情報を含む。地図データに関連する各種のデータとしては、誘導案内データ、高速道路データ、パラメータデータ、案内検索データなどが例示される。誘導案内データは、上述されたとおり、地図上の特定の地点に関する詳細な案内情報を、搭乗者18に提示するために用いられる。誘導案内データは、画像データであってもよく、音声データであってもよい。
【0055】
高速道路データは、地図の収録範囲内に含まれる高速道路又は自動車専用道路に関する情報を、搭乗者18に提示するために用いられる。高速道路データは、高速道路上の複数の地点のそれぞれに割り当てられるノードのそれぞれを識別するためのノードIDと、隣接する2つのノードを結ぶリンクのそれぞれを識別するためのリンクIDと、少なくとも一部のノードの名称を示す情報とを含む。例えば、高速道路データは、高速道路上に配されたサービスエリア、パーキングエリア、インターチェンジ、ジャンクションなどに割り当たられたノードの名称を示す情報を含む。
【0056】
パラメータデータは、地図上の地物を描画するために用いられる各種のパラメータを格納する。例えば、地図上の地物を鳥瞰地図又は3次元地図として描画するためのパラメータが格納される。
【0057】
案内検索データは、住所、施設名などにより特定の地点を検索するために用いられる。案内検索データは、目的地を選定するための索引情報を含んでよい。案内検索データは、データを絞り込む検索フレームと、検索結果の情報を格納する地点情報とを含んでよい。地点情報には、例えば、搭乗者18により登録された地点(POIと称される場合がある)の情報が格納される。地点情報としては、POIの位置を示す情報、POIの名称を示す情報などが例示される。
【0058】
本実施形態において、格納部230は、地図データ格納部320と、誘導案内データ格納部330と、高速道路データ格納部340と、パラメータデータ格納部350と、案内検索データ格納部360と、管理情報格納部370とを備える。本実施形態において、地図データ格納部320は、第n世代データセット322と、第n-1世代データセット324とを格納する。本実施形態において、管理情報格納部370は、世代管理情報372を格納する。
【0059】
本実施形態において、地図データ格納部320は、作成時刻又は更新時刻の異なる複数の地図データセット(配信データセットと称される場合がある。)を格納する。本実施形態において、第n世代データセット322は、第n-1世代データセット324の作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された地図データセットであってよい。第n-1世代データセット324は、ナビゲーション装置182の製品出荷時にインストールされた地図データセット(プリインデータセットと称される場合がある。)の作成時刻又は更新時期よりも後の時刻に作成又は更新された地図データセットであってよい。
【0060】
本実施形態において、誘導案内データ格納部330は、誘導案内データを格納する。誘導案内データ格納部330は、1以上の誘導案内データと、1以上の誘導案内データのそれぞれを識別するためのデータIDとを対応づけて格納してよい。これにより、例えば、要求応答部244は、誘導案内データのデータIDをキーとして、誘導案内データを取得することができる。
【0061】
一実施形態において、複数の誘導案内データ及び各誘導案内データのデータIDを格納するファイルが、地図データセットの世代ごとに用意されてよい。この場合、複数の誘導案内データ及び各誘導案内データのデータIDを格納する単一のファイルが、単一の世代の地図データセットに対応する。
【0062】
他の実施形態において、複数の誘導案内データ及び各誘導案内データのデータIDを格納する単一のファイルが、複数の世代の地図データセットに対応する誘導案内データのファイルとして用意されてもよい。なお、この場合であっても、複数の誘導案内データ及び各誘導案内データのデータIDを格納する複数のファイルが用意されてもよい。
【0063】
本実施形態において、高速道路データ格納部340は、高速道路データを格納する。高速道路データ格納部340は、地図データ格納部320に格納される複数の地図データセットのそれぞれに対応する複数の高速道路データを格納してもよい。
【0064】
本実施形態において、パラメータデータ格納部350は、パラメータデータを格納する。パラメータデータ格納部350は、地図データ格納部320に格納される複数の地図データセットのそれぞれに対応する複数のパラメータデータを格納してもよい。
【0065】
本実施形態において、案内検索データ格納部360は、案内検索データを格納する。案内検索データ格納部360は、地図データ格納部320に格納される複数の地図データセットのそれぞれに対応する複数の案内検索データを格納してもよい。
【0066】
本実施形態において、管理情報格納部370は、格納部230に格納された各種のデータを管理するために用いられる各種の情報を格納する。上述されたとおり、管理情報格納部370は、地図データ格納部320に格納されている複数の地図データセットの配信の可否を管理するために用いられる世代管理情報372を格納する。
【0067】
世代管理情報372は、配信可能な1以上の地図データセットのそれぞれを識別するためのデータIDと、各地図データセットの世代を示す情報(世代情報と称される場合がある。)とが対応付けられた情報であってよい。世代情報としては、地図データセットの世代又はバージョン自体を示す情報、地図データセットの作成時刻又は更新時刻を示す情報などが例示される。
【0068】
本実施形態によれば、地図データ格納部320が、複数の世代の地図データセットを格納する。これにより、地図配信サーバ120は、複数の世代の地図データセットの一部を構成するデータを配信することができる。
【0069】
配信データセットは、第2地図データセット又は配信地図データセットの一例であってよい。プリインデータセットは、第1地図データセット又はローカル地図データセットの一例であってよい。第n世代データセット322は、第2地図データセット又は配信地図データセットの一例であってよい。第n-1世代データセット324は、第2地図データセット又は配信地図データセットの一例であってよい。
【0070】
なお、第n世代データセット322は、プリインデータセットの作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された第1配信地図データセットの一例であってもよい。第n世代データセット322は、第n-1世代データセット324の作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された第2配信地図データセットの一例であってもよい。第n-1世代データセット324は、プリインデータセットの作成時刻又は更新時刻よりも後の時刻に作成又は更新された第1配信地図データセットの一例であってもよい。第n世代データセット322を構成する各地図データは、第2地図データの一例であってよい。第n-1世代データセット324を構成する各地図データは、第1地図データの一例であってよい。
【0071】
プリインデータセットの作成時刻又は更新時刻は、第1時刻の一例であってよい。第n-1世代データセット324の作成時刻又は更新時刻は、第1時刻よりも後の時刻である第2時刻の一例であってよい。第n世代データセット322の作成時刻又は更新時刻は、第2時刻よりも後の時刻である第3時刻の一例であってよい。世代情報は、作成時刻又は更新時刻を示す情報の一例であってよい。
【0072】
なお、本実施形態においては、格納部230が、地図データセットを格納する。地図データ、誘導案内データ、高速道路データ、パラメータデータ、及び、案内検索データが、それぞれ、異なる格納部に格納される場合を例として、配信地図の詳細が例示された。しかしながら、配信地図は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、(i)地図データと、(ii)誘導案内データ、高速道路データ、パラメータデータ、及び、案内検索データの少なくとも1つとが、単一のデータファイルに格納されたデータセットを構成してよい。
【0073】
図4図5図6図7図8及び図9を用いて、第n世代データセット322のデータ構造の詳細が説明される。なお、第n-1世代データセット324などの他の地図データセットも、第n世代データセット322と同様のデータ構造を有してよい。
【0074】
図4は、第n世代データセット322のデータ構造の一例を概略的に示す。本実施形態において、第n世代データセット322は、パーセル系データセット420と、リージョン系データセット440とを備える。
【0075】
パーセル系データセット420は、ナビゲーション装置182における地図の描画、経路の誘導などに利用される。パーセル系データセット420は、表現態様の異なる複数のデータセットを含む。各データセットは、複数の地図データを含む。表現態様としては、縮尺の大小などが例示される。
【0076】
本実施形態において、パーセル系データセット420は階層構造を有する。本実施形態によれば、パーセル系データセット420を構成する地図データは、レベル5、レベル4、レベル3、レベル2、レベル1、レベル0及びレベル-1の7つのレベル(パーセルレベルと称される場合がある。)に分類される。
【0077】
本実施形態において、レベル5のデータセットは、各地図データの縮尺が小さく、データセットを構成する地図データの個数が少ない。レベルが小さくなるにつれて、各地図データの縮尺が大きくなり、データセットを構成する地図データの個数も多くなる。パーセル系データセット420の階層構造の詳細は後述される。
【0078】
リージョン系データセット440は、ナビゲーション装置182における経路の計算に利用される。本実施形態において、リージョン系データセット440は、階層構造を有する。本実施形態によれば、リージョン系データセット440を構成する経路計算データは、レベル5、レベル4、レベル3、レベル2、レベル1、レベル0及びレベル-1の7つのレベル(リージョンレベルと称される場合がある。)に分類される。
【0079】
図5は、パーセル系データセット420の階層構造の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、地図の収録範囲が、例えば緯度及び経度に基づいて略同一の形状及び大きさを有する複数の区画(基本パーセルと称される場合がある。)に分割される。基本パーセルの形状及び大きさは、レベルにより異なる。
【0080】
例えば、レベル5のデータセットにおいては、複数の基本パーセル512を有するブロック510により地図の収録範囲全体がカバーされるように、基本パーセル512の形状及び大きさが決定される。レベル5のデータセットを構成する複数の地図データのそれぞれは、複数の基本パーセル512のそれぞれに対応する。各地図データは、基本パーセル512に相当する地理的範囲の地図を表現するためのデータであってよい。
【0081】
図5に示されるとおり、レベル4のデータセットにおいては、レベル5の基本パーセル512のそれぞれが、複数の基本パーセル522を有するブロック520によりカバーされる。レベル4のデータセットを構成する複数の地図データのそれぞれは、複数の基本パーセル522のそれぞれに対応する。
【0082】
同様に、レベル3のデータセットにおいては、レベル4の基本パーセル522のそれぞれが、複数の基本パーセル532を有するブロック530によりカバーされる。レベル3のデータセットを構成する複数の地図データのそれぞれは、複数の基本パーセル532のそれぞれに対応する。
【0083】
同様に、レベル2のデータセットにおいては、レベル3の基本パーセル532のそれぞれが、複数の基本パーセル542を有するブロック540によりカバーされる。レベル2のデータセットを構成する複数の地図データのそれぞれは、複数の基本パーセル542のそれぞれに対応する。
【0084】
同様に、レベル1のデータセットにおいては、レベル2の基本パーセル542のそれぞれが、複数の基本パーセル552を有するブロック550によりカバーされる。レベル1のデータセットを構成する複数の地図データのそれぞれは、複数の基本パーセル552のそれぞれに対応する。
【0085】
同様に、レベル0のデータセットにおいては、レベル1の基本パーセル552のそれぞれが、複数の基本パーセル562を有するブロック560によりカバーされる。レベル0のデータセットを構成する複数の地図データのそれぞれは、複数の基本パーセル562のそれぞれに対応する。
【0086】
本実施形態において、レベル0の基本パーセル562と、レベル-1の基本パーセル572とが、略同一の地理的範囲をカバーする。レベル-1のデータセットを構成する複数の地図データのそれぞれは、レベル0のデータセットを構成する複数の地図データのそれぞれの拡大地図又は詳細地図であってよい。
【0087】
図5に示されるとおり、本実施形態によれば、パーセル系データセット420を構成する複数の地図データのそれぞれは、縮尺により定められた複数のレベルの1つに属し、レベルごとに定められた1以上の基本パーセルのうちの1つに対応する。また、複数のレベルのうちの2以上のレベルに属する地図データは、ベクトル地図データ(ベクトルデータと称される場合もある)であってよい。一方、複数のレベルのうちの少なくとも1つのレベルに属する地図データは、ラスタ地図データ(ラスタデータと称される場合もある)であってよい。例えば、本実施形態において、レベル5からレベル0までの地図データは、ベクトル地図データであり、レベル-1の地図データは、ラスタ地図データである。
【0088】
例えば、地図配信サーバ120は、ユーザからの指示がなければ、レベル5からレベル0までの地図データを配信する。これにより、通信容量が大きく削減される。また、地図の更新に使用されるナビゲーション装置182のリソース量が大きく削減される。一方、地図配信サーバ120は、ユーザからの要求に応じて、レベル-1の地図データを配信する。これにより、地図が更新されるたびに、地図の収録範囲に含まれる全ての地図データが配信される場合と比較して、ユーザ体験を大きく損なうことなく、通信容量を削減したり、ナビゲーション装置182のリソースを有効に利用したりすることができる。
【0089】
パーセルレベルは、階層構造を有するデータにおける階層の一例であってよい。基本パーセルは予め定められた地理的範囲を有する区画の一例であってよい。
【0090】
図6は、ベクトル地図データ600のデータ構成の一例を概略的に示す。上述されたとおり、レベル5からレベル0までのデータセットに含まれる地図データは、ベクトル地図データ600であってよい。本実施形態において、ベクトル地図データ600は、各基本パーセルに対応する地図データの一例であってよい。
【0091】
本実施形態において、ベクトル地図データ600は、ヘッダデータ620と、主要地図データ640と、経路誘導データ660とを備える。本実施形態において、主要地図データ640は、基本データ642と、拡張データ644とを有する。本実施形態において、基本データ642は、道路データ652と、背景データ654と、名称データ656とを含む。本実施形態において、拡張データ644は、VICS変換テーブル658を含む。
【0092】
ヘッダデータ620は、ナビゲーション装置182がベクトル地図データ600を取り扱うための情報(管理レコードと称される場合がある。)を含む。管理レコードとしては、ベクトル地図データ600を構成する各種のデータのデータサイズなどが例示される。
【0093】
主要地図データ640は、ベクトル地図データ600に割り当てられた地理的範囲の地図を示す。主要地図データ640は、ベクトル地図データ600に割り当てられた地理的範囲又は基本パーセルの地図を描画するための情報を含む。経路誘導データ660は、誘導案内データを出力する地点を示す情報と、当該地点において出力さえる誘導案内データのデータIDとが対応付けられた情報を含む。
【0094】
基本データ642は、ナビゲーション装置182が地図を描画するために必要となる基本的なデータを含む。拡張データ644は、ナビゲーション装置182において、地図の描画以外の機能(拡張機能と称される場合がある。)により利用される各種のデータを含む。拡張機能としては、地図上に道路交通情報を重畳表示する機能などが例示される。
【0095】
道路データ652は、各地図に含まれる道路に関する各種のデータを含む。道路データ652の詳細は後述される。背景データ654は、河川、行政区画の境界、鉄道など地図の背景となるデータを含む。名称データ656は、各地図に含まれる地物の名称を示す情報と、当該名称を表示する位置を示す情報とが対応付けられたデータを含む。
【0096】
VICS変換テーブル658は、VICSセンター160において複数の道路リンクのそれぞれを識別するために用いられるVICSリンクIDと、各地図データセットにおいて複数の道路リンク(パーセルリンクと称される場合がある。)のそれぞれを識別するために用いられる道路リンクIDとの対応関係を示す。VICS変換テーブル658の詳細は後述される。
【0097】
これにより、地図配信サーバ120に記憶される地図データセットの更新に伴い、地図の収録範囲に含まれる道路リンクの少なくとも一部に割り当てられる道路リンクIDが変更された場合であっても、ナビゲーション装置182は、VICS変換テーブル658を利用することで、地図データセット内の道路リンクIDと、VICSリンクIDとを対応づけることができる。その結果、例えば、ナビゲーション装置182は、VICS信号22により送信される道路交通情報を、地図上に反映させることができる。
【0098】
ベクトル地図データ600は、第1配信地図データ又は第2配信地図データの一例であってよい。主要地図データ640は、第1地図データ又は第2地図データの一例であってよい。道路データ652は、車両180の自動運転システム又は運転支援システムにより利用される運転支援情報の一例であってよい。VICS変換テーブル658は、道路リンクID及びVICSリンクIDの対応関係を示す対応関係情報の一例であってよい。VICSリンクIDは、地図上に重畳表示される付加情報を配信するサービスにおいて複数の道路リンクのそれぞれを識別するために用いられる識別情報の一例であってよい。道路リンクIDは、地図データセットにおいて複数の道路リンクのそれぞれを識別するために用いられる識別情報の一例であってよい。
【0099】
図7は、ベクトル地図データ600に含まれる道路データ652のデータ構造の一例を概略的に示す。道路データ652は、各基本パーセルに含まれる1以上の道路のそれぞれに関する各種の情報を含む。本実施形態において、道路データ652は、パーセルレベル720と、道路リンクID730と、形状情報740と、属性情報750とを対応づけて格納する。本実施形態において、道路リンクID730は、例えば、パーセルID732と、パーセルリンクID734とにより表される。
【0100】
パーセルID732は、各基本パーセルを識別するための識別情報である。パーセルリンクID734は、各基本パーセルに配される複数の道路のそれぞれを表す道路リンクを識別するための識別情報である。
【0101】
形状情報740は、各基本パーセルに配される各道路の形状を表すための情報である。形状情報としては、各道路に対応する道路リンクの始点ノード、終点ノード、リンク長さなどを示す情報が例示される。
【0102】
属性情報750は、各基本パーセルに配される各道路の属性を表すための情報である。道路の属性としては、道路の種別、リンクの種別、道路の構造、道路に適用される法規、及び、道路を移動する車両の速度に関する統計量の少なくとも1つが例示される。
【0103】
道路の種別としては、一般道路、高速道路、フェリー航路などが例示される。道路の種別は、高速自動車国道、都市高速道路、一般国道、主要地方道(都道府県道)、主要地方道(指定市市道)、一般都道府県道、指定市の一般市道、導入路、細道路、目的地関連道路、駐車場関連道路などに細分化されてもよい。一般道路は、幹線と、その他の案内道とに細分化されてもよい。
【0104】
リンクの種別としては、ダミーリンク、上下線が分離されていない本線のリンク、上下線が分離されている本線のリンク、本線間を連結する連結路のリンク、交差点内のリンク、ランプのリンク、本線と同一路線の側道のリンク、サービスエリアなどの側線のリンクなどが例示される。
【0105】
道路に適用される法規としては、走行方向、上限速度、自動運転システム又は運転支援システムの有効化の許否などが例示される。道路の構造としては、幅員、車線数、上下線の分離方式、勾配などが例示される。
【0106】
車両180の自動運転システム又は運転支援システムは、道路の種別、道路の車線数、道路の上限速度、道路の構造などを示す情報を利用して、車両180を制御する場合がある。例えば、自動車専用道路であり、車線数が2車線以上であり、構造的に上下線が分離されている道路に限って、車両180の自動レーンチェンジ機能を有効化することが認められている場合がある。
【0107】
この場合、ナビゲーション装置182が、車両180に搭載されたカメラにより撮像された画像を解析して、上記の要件の具備を判定することも考えられる。しかしながら、要件が複雑になるにつれて、上記の要件の具備をより精度よく迅速に判定することが望まれている。本実施形態によれば、地図配信サーバ120から配信される地図データに属性情報750が含まれるので、ナビゲーション装置182は、上記の要件の具備を精度よく迅速に判定することができる。
【0108】
属性情報750は、運転支援情報の一例であってよい。第n世代データセット322を構成する各地図データに含まれる属性情報750は、第2支援情報の一例であってよい。第n-1世代データセット324を構成する各地図データに含まれる属性情報750は、第1支援情報の一例であってよい。
【0109】
図8は、ベクトル地図データ600に含まれるVICS変換テーブル658のデータ構造の一例を概略的に示す。本実施形態において、VICS変換テーブル658は、パーセルレベル720と、道路リンクID730と、VICSリンクID840とを対応付けて格納する。これにより、各基本パーセルに含まれる1以上の道路のそれぞれを表す道路リンクの道路リンクIDと、当該道路リンクのVICSリンクIDとが対応付けられる。
【0110】
図9は、ラスタ地図データ900のデータ構成の一例を概略的に示す。述されたとおり、レベル-1のデータセットに含まれる地図データは、ラスタ地図データ900であってよい。ラスタ地図データ900は、主要地図データ640の代わりに主要地図データ940を備える点で、ベクトル地図データ600と相違する。主要地図データ940は、道路データ652及び背景データ654の代わりに市街地図データ952を備える点で、主要地図データ640と相違する。市街地図データ952は、レベル0の各基本パーセルにより示される地理的範囲の内部に含まれる地物を詳細に描画したラスタ地図データであってよい。
【0111】
図10は、経路探索サーバ140のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、経路探索サーバ140は、通信部1020と、格納部1030と、経路探索部1040とを備える。本実施形態において、経路探索部1040は、要求受信部1042と、要求応答部1044とを有する。
【0112】
本実施形態において、通信部1020は、通信ネットワーク10を介して、経路探索部1040と、車両180との間で情報を送受する。通信部1020は、通信ネットワーク10を介して、地図配信サーバ120と、経路探索サーバ140との間で情報を送受してもよい。
【0113】
本実施形態において、格納部1030は、各種の地図情報を記憶する。格納部1030は、地図配信サーバ120が配信する地図データセットを取得し、格納する。地図データセットが更新されると、格納部1030は、比較的短期間の間に、更新された地図データセットの全体を取得する。格納部1030は、新しい地図データセットを一括して取得してもよく、当該地図データセットを分割して取得してもよい。格納部1030の詳細及び地図情報の詳細は後述される。
【0114】
経路探索部1040は、ナビゲーション装置182からの要求に応じて、格納部1030に格納された地図データを利用して、目的地までの経路を探索する。具体的には、要求受信部1042が、ナビゲーション装置182から、目的地までの経路の探索を要求するための経路探索要求を受信する。要求受信部1042が経路探索要求を受信すると、要求応答部1044は、当該経路探索要求を送信したナビゲーション装置182に、目的地までの経路を示す経路データを送信する。
【0115】
上述されたとおり、経路データは、点列データを含んでよい。目的地までの経路の少なくとも一部に高速道路又は自動車専用道路が含まれる場合、経路データは、上述された高速道路データを含んでもよい。
【0116】
図11は、格納部1030の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、格納部1030は、地図データ格納部320と、誘導案内データ格納部330と、高速道路データ格納部340と、パラメータデータ格納部350と、案内検索データ格納部360と、管理情報格納部370とを備える。
【0117】
本実施形態においては、地図データ格納部320が、最新の地図データセットである第n世代データセット322を記憶しており、1つ前の世代の地図データセットである第n-1世代データセット324を記憶していない点で、図3に関連して説明された地図配信サーバ120の格納部230と相違する。その他の特徴に関し、格納部1030及びその各部は、格納部230及びその各部と同様の構成を有してよい。なお、格納部1030は、格納部230と同様に、第n-1世代データセット324を記憶していてもよい。
【0118】
図12は、ナビゲーション装置182のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、ナビゲーション装置182は、例えば、タッチディスプレイ1212と、スピーカ1214とを備える。ナビゲーション装置182は、入出力制御部1222と、通信制御部1224とを備えてよい。ナビゲーション装置182は、格納部1232と、地図データ管理部1234とを備えてよい。ナビゲーション装置182は、位置推定部1242と、道路案内部1244と、描画制御部1246とを備えてよい。
【0119】
本実施形態において、タッチディスプレイ1212は、各種の画面を表示する。例えば、タッチディスプレイ1212は、地図の画像を含む画面を表示する。上記の画面には、上記の地図に重畳するように、目的地までの経路が表示されてよい。上記の画面には、搭乗者18がナビゲーション装置182を操作するための各種のアイコンが配されていてもよい。タッチディスプレイ1212は、描画制御部1246からの指示に基づいて、各種の画面を描画してよい。
【0120】
タッチディスプレイ1212は、搭乗者18からの入力を受け付けるためのタッチパネルを有してよい。タッチディスプレイ1212は、搭乗者18のタッチ入力を受け付けてよい。タッチディスプレイ1212は、例えば、搭乗者18から、ナビゲーション装置182を操作するための入力を受け付ける。
【0121】
一実施形態において、搭乗者18は、タッチ入力により、タッチディスプレイ1212に表示されたアイコンが選択されたことを入力する。これにより、上記のアイコンに対応づけられた処理が実行される。他の実施形態において、搭乗者18は、タッチ入力により、タッチディスプレイ1212に表示された地図をスクロールさせるための指示を入力してもよく、タッチディスプレイ1212に表示された地図を拡大させるための指示を入力してもよい。
【0122】
さらに他の実施形態において、搭乗者18は、タッチ入力により、特定の地点(指定地と称される場合がある。)の位置を入力してよい。指定地としては、目的地、出発地、経由地、POIなどが例示される。指定地の位置は、座標により表されてもよく、住所又はその一部により表されてもよく、施設名又は建物名により表されてもよい。
【0123】
なお、搭乗者18からの指示の入力方法は、タッチ入力に限定されない。他の実施形態において、キーボード、ポインティングデバイス、音声入力システム、視線入力システム、ジェスチャ入力システムなどにより、搭乗者18からの指示が入力されてよい。
【0124】
本実施形態において、スピーカ1214は、音声により各種の案内情報を出力してよい。スピーカ1214は、道路案内部1244からの指示に基づいて、各種の案内情報を出力してよい。
【0125】
入出力制御部1222は、ナビゲーション装置182への情報の入力を制御する。また、入出力制御部1222は、ナビゲーション装置182からの情報の出力を制御する。
【0126】
例えば、入出力制御部1222は、タッチディスプレイ1212から、タッチディスプレイ1212におけるタッチ入力がなされた位置の座標(タッチ位置座標と称される場合がある。)を示す情報を取得する。入出力制御部1222は、タッチ位置座標を示す情報を、例えば、地図データ管理部1234及び道路案内部1244の少なくとも一方に出力する。入出力制御部1222は、タッチ入力により示される搭乗者18からの指示の内容を示す情報を、地図データ管理部1234及び道路案内部1244の少なくとも一方に出力してもよい。
【0127】
入出力制御部1222は、タッチディスプレイ1212の設定を調整してよい。例えば、入出力制御部1222は、タッチディスプレイ1212のタッチパネルの感度を設定する。より具体的には、入出力制御部1222は、タッチディスプレイ1212の各位置におけるタッチ入力の検出感度を調整してよい。これにより、例えば、タッチディスプレイ1212の少なくとも一部に、タッチ入力の検出されない不感領域が配置され得る。
【0128】
入出力制御部1222は、受信装置186から、受信装置186が受信したVICS信号22及びGPS信号24を取得してよい。入出力制御部1222は、例えば、VICS信号22を道路案内部1244に出力してよい。入出力制御部1222は、例えば、GPS信号24を位置推定部1242に出力してよい。
【0129】
入出力制御部1222は、車載センサ188から、車載センサ188が出力した各種のデータを取得してよい。入出力制御部1222は、例えば、車両180の周囲を撮像するカメラが出力した画像データを、道路案内部1244に出力する。入出力制御部1222は、例えば、内界センサが出力した加速度、角加速度などのデータを、位置推定部1242に出力する。
【0130】
入出力制御部1222は、タッチディスプレイ1212の画像出力を制御してよい。入出力制御部1222は、スピーカ1214の音声出力を制御してもよい。
【0131】
本実施形態において、通信制御部1224は、通信装置184と、地図配信サーバ120及び経路探索サーバ140の少なくとも一方との間の通信を制御する。通信制御部1224は、通信インターフェースであってもよい。
【0132】
通信制御部1224は、地図データ管理部1234が地図配信サーバ120から地図データを取得するときの、通信ネットワーク10の通信状態を示す情報(通信情報と称される場合がある。)を取得してもよい。通信制御部1224は、通信ネットワーク10の通信状態を示す情報を、地図データ管理部1234に出力してよい。通信状態としては、電波強度、通信速度、遅延、通信の安定性などが例示される。
【0133】
同様に、通信制御部1224は、道路案内部1244が経路探索サーバ140から経路データを取得するときの、通信ネットワーク10の通信状態を示す情報を取得してもよい。通信制御部1224は、通信ネットワーク10の通信状態を示す情報を、道路案内部1244に出力してよい。
【0134】
格納部1232は、各種の地図情報を記憶する。格納部1232は、上述されたプリインデータセットを格納する。地図データ管理部1234が、地図配信サーバ120から、配信データセットを構成するデータを取得した場合、格納部1232は、当該データを格納してよい。格納部1232の詳細は後述される。
【0135】
地図データ管理部1234は、格納部1232に格納されている地図情報を管理する。一実施形態において、地図データ管理部1234は、地図情報の更新を管理する。例えば、地図データ管理部1234は、地図配信サーバ120に格納されている配信データセットの少なくとも一部を取得することで、地図情報を更新する。
【0136】
他の実施形態において、地図データ管理部1234は、道路案内部1244による経路案内に利用される地図データを管理する。さらに他の実施形態において、地図データ管理部1234は、描画制御部1246による地図表示に利用される地図データを管理する。地図データ管理部1234の詳細は後述される。
【0137】
位置推定部1242は、ナビゲーション装置182の位置を推定する。位置推定部1242は、例えば、(i)GPS信号24、及び、(ii)車載センサ188が出力した各種のデータの少なくとも一方に基づいて、ナビゲーション装置182の位置を推定してよい。
【0138】
本実施形態において、道路案内部1244は、道路を案内するための各種の情報を、搭乗者18に提示する。上記の情報は、タッチディスプレイ1212に案内画像が表示されることで搭乗者18に提示されてもよく、スピーカ1214から案内音声が出力されることで搭乗者18に提示されてもよい。
【0139】
本実施形態において、道路案内部1244は、(i)目的地までのルートが設定されておらず、車両180の位置と、車両180の周辺の地図とを用いて、車両180の周辺の道路に関する情報が搭乗者18に提示されるフリー走行モードと、(ii)目的地までのルートが設定されており、当該ルートと、車両180の位置と、車両180の周辺の地図とを用いて、車両180の周辺の道路に関する情報が搭乗者18に提示されるルート案内モードとを有する。
【0140】
ルート案内モードにおいて、道路案内部1244は、目的地までの経路を案内する。例えば、道路案内部1244は、(i)少なくとも搭乗者18の目的地を示す情報を取得し、当該目的地までの経路を探索する。(ii)道路案内部1244は、搭乗者18の目的地を示す情報と、1以上の経由地及び出発地の少なくとも1つを示す情報とを取得し、これらの情報に基づいて、当該目的地までの経路を探索してもよい。
【0141】
一実施形態において、道路案内部1244は、格納部1232に記憶されたデータに基づいて、搭乗者18に経路を案内する。他の実施形態において、道路案内部1244は、経路探索サーバ140から送信された経路データに基づいて、搭乗者18に経路を案内する。
【0142】
描画制御部1246は、タッチディスプレイ1212に画像を描画する。描画制御部1246は、タッチディスプレイ1212に表示される画面の描画を制御する。描画制御部1246は、タッチディスプレイ1212を制御して、タッチディスプレイ1212に、地図画像を表示させてよい。例えば、描画制御部1246は、格納部1232に記憶されたデータに基づいて、タッチディスプレイ1212に画面を表示させる。描画制御部1246は、(i)プリインデータ格納部1314に格納された地図データに基づいて地図画像を描画する第1描画モードと、(ii)配信データ格納部1316に格納された地図データに基づいて地図画像を描画する第2描画モードとを有してよい。
【0143】
描画制御部1246は、タッチディスプレイ1212を制御して、タッチディスプレイ1212に、案内画像を表示させてよい。描画制御部1246は、例えば、道路案内部1244からの指示に従って、車両180の位置に応じた案内画像を、タッチディスプレイ1212に表示させてよい。
【0144】
搭乗者18はユーザの一例であってよい。タッチディスプレイ1212は、地図画像を表示する表示装置の一例であってよい。入出力制御部1222は、位置情報取得部の一例であってよい。入出力制御部1222は、表示装置を制御する表示制御部の一例であってよい。格納部1232は、第1記憶部又は第2記憶部の一例であってよい。地図データ管理部1234は、地図情報を取得する地図情報取得部の一例であってよい。位置推定部1242は、位置情報取得部の一例であってよい。道路案内部1244は、経路を案内する案内部の一例であってよい。描画制御部1246は、表示制御部の一例であってよい。
【0145】
本実施形態においては、搭乗者18がタッチディスプレイ1212を介して、ナビゲーション装置182を操作する場合を例として、ナビゲーション装置182の詳細が説明された。しかしながら、ナビゲーション装置182は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、搭乗者18は、音声入力システム、ジェスチャ入力システム、視線入力システムなどを介して、ナビゲーション装置182を操作してもよい。
【0146】
図13は、格納部1232の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、格納部1232は、管理情報格納部1312と、プリインデータ格納部1314と、配信データ格納部1316とを備える。本実施形態において、プリインデータ格納部1314は、地図データ格納部1320と、誘導案内データ格納部1330と、高速道路データ格納部1340と、パラメータデータ格納部1350と、案内検索データ格納部1360とを有する。
【0147】
本実施形態において、管理情報格納部1312は、格納部1232に格納された各種のデータを管理するために用いられる各種の情報を格納する。例えば、管理情報格納部1312は、第m世代データセット1322の作成時刻又は更新時刻を示す情報を格納する。管理情報格納部1312は、配信データ格納部1316に格納されている地図データの作成時刻、更新時刻又は取得時刻を示す情報を格納してよい。上述されたとおり、作成時刻又は更新時刻を示す情報は、世代又はバージョンを示す情報であってもよい。
【0148】
本実施形態において、プリインデータ格納部1314は、プリインデータを格納する。プリインデータ格納部1314の各部の詳細は後述される。
【0149】
本実施形態において、配信データ格納部1316は、地図配信サーバ120が記憶している配信データセットを構成するデータのうち、地図データ管理部1234が地図配信サーバ120から取得したデータを格納する。上述されたとおり、本実施形態によれば、例えば、管理情報格納部1312が、地図データ管理部1234が地図配信サーバ120から取得したデータの識別情報と、地図データ管理部1234が地図配信サーバ120から取得したデータの取得時刻を示す情報とを対応付けて格納する。これにより、地図データ管理部1234が地図配信サーバ120から取得したデータは、当該データが取得された時刻を示す情報と対応付けて管理され得る。
【0150】
本実施形態において、地図データ格納部1320は、プリインデータセットとして、第m世代データセット1322を格納する。第m世代データセット1322は、第n世代データセット322と同様のデータ構造を有してよい。
【0151】
本実施形態において、誘導案内データ格納部1330は、第m世代データセット1322に対応する案内誘導データを格納する。本実施形態において、高速道路データ格納部1340は、第m世代データセット1322に対応する高速道路データを格納する。本実施形態において、パラメータデータ格納部1350第m世代データセット1322に対応するパラメータデータを格納する。本実施形態において、案内検索データ格納部1360は、第m世代データセット1322に対応する案内検索データを格納する。
【0152】
第m世代データセット1322は、第1地図データセットの一例であってよい。第m世代データセット1322を構成するプリインデータ格納部1314は、第1記憶部の一例であってよい。配信データ格納部1316は、第2地図データセットを記憶する第2記憶部の一例であってよい。
【0153】
図14は、配信データ格納部1316の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、配信データ格納部1316は、利用可能な配信データ1420と、更新中の配信データ1440とを備える。利用可能な配信データ1420としては、例えば、第X世代の地図データ1422、第X世代の誘導案内データ1423、第X世代の高速道路データ1424などが例示される。利用可能な配信データ1420の他の例としては、第X世代のパラメータデータ、第X世代の案内検索データなどが例示される。例えば、最新の地図データ1442の更新処理が実行されている間、地図データ1442の取得処理が完了するまで、地図データ1442は利用可能ではない。このような取得処理の途中のデータが、更新中の配信データ1440として、配信データ格納部1316に一時的に格納され得る。
【0154】
図15は、画面1500の一例を概略的に示す。本実施形態において、画面1500は、基本機能選択領域1520と、機能依存領域1540とを有する。本実施形態において、機能依存領域1540には、操作選択領域1542が配される。また、本実施形態において、機能依存領域1540には、縮尺変更ボタン1580、地図更新ボタン1582及び地図判別アイコン1584が配される。
【0155】
[画面1500の各要素の位置関係]
本実施形態において、基本機能選択領域1520は、機能依存領域1540の外側に配される。基本機能選択領域1520の横幅の長さは、画面の横幅の長さの半分よりも大きくてよい。
【0156】
本実施形態において、操作選択領域1542は、基本機能選択領域1520及び機能依存領域1540の間に配される。操作選択領域1542の横幅の長さは、画面の横幅の長さの半分よりも大きくてよい。操作選択領域1542は、機能依存領域1540の上に重畳して表示されてよい。なお、他の実施形態において、操作選択領域1542は、機能依存領域1540の基本機能選択領域1520が配される側の端部に接して若しくは重畳して配されてよい。
【0157】
本実施形態において、基本機能選択領域1520及び操作選択領域1542は、離隔して配される。そのため、本実施形態によれば、基本機能選択領域1520及び操作選択領域1542の間に、隙間1544が設けられる。これにより、搭乗者18による誤操作が大きく減少する。
【0158】
本実施形態において、操作選択領域1542の基本機能選択領域1520の側の端部には、基本機能選択領域1520及び操作選択領域1542を区分して表示するための区分強調線1572が配される。区分強調線1572の色又は模様は、操作選択領域1542の色又は模様と異なることが好ましい。これにより、基本機能選択領域1520及び操作選択領域1542の境界がより明確に視認され得る。その結果、搭乗者18による誤操作が大きく減少する。
【0159】
なお、他の実施形態において、区分強調線1572は、基本機能選択領域1520及び操作選択領域1542の間に配される。さらに他の実施形態において、区分強調線1572は、基本機能選択領域1520の操作選択領域1542の側の端部に配されてよい。
【0160】
[画面1500の各要素の機能]
本実施形態において、基本機能選択領域1520は、タッチディスプレイ1212のタッチパネルが搭乗者18のタッチ入力を受け付けるための領域であってよい。画面1500の基本機能選択領域1520には、ナビゲーション装置182の基本機能を選択するための基本機能選択ボタン1560が配される。基本機能選択領域1520には、複数の基本機能選択ボタン1560が配されてよい。本実施形態によれば、基本機能選択ボタン1560として、画面表示の設定機能、テレビ放送受信機能、オーディオ再生機能、FM放送受信機能、電話機能、及び、ナビゲーション機能のそれぞれを呼び出すためのボタンが配される。
【0161】
本実施形態において、画面1500の機能依存領域1540には、呼び出される基本機能に応じた画面が表示される。例えば、ナビゲーション機能が呼び出されている場合、機能依存領域1540には、地図画像1510が表示される。
【0162】
本実施形態において、操作選択領域1542は、タッチディスプレイ1212のタッチパネルが搭乗者18のタッチ入力を受け付けるための領域であってよい。画面1500の操作選択領域1542には、呼び出される基本機能に応じた操作を選択するための操作選択ボタン1570が配される。操作選択領域1542には、複数の操作選択ボタン1570が配されてよい。
【0163】
本実施形態において、縮尺変更ボタン1580は、機能依存領域1540に表示される地図画像1510の縮尺を変更するためのタッチ入力を受け付けるために設けられる。本実施形態において、地図更新ボタン1582は、配信データセットの更新処理を実行するためのタッチ入力を受け付けるために設けられる。
【0164】
本実施形態において、地図判別アイコン1584は、地図画像1510が(i)プリインデータ格納部1314に記憶されたプリインデータセット及び(ii)配信データ格納部1316に記憶された配信データセットの何れに基づいて表示されているかを判別するために設けられる。地図画像1510がプリインデータ格納部1314に記憶されたプリインデータセットに基づいて表示されている場合と、地図画像1510が配信データ格納部1316に記憶された配信データセットに基づいて表示されている場合とで、地図判別アイコン1584の色、模様、形状及び大きさの少なくとも1つが異なってよい。
【0165】
基本機能選択領域1520は、画面上に配される第1タッチ制御領域の一例であってよい。機能依存領域1540は、地図表示領域の一例であってよい。操作選択領域1542は、画面上に配される第2タッチ領域の一例であってよい。地図判別アイコン1584は、画面上に配されるアイコンの一例であってよい。
【0166】
本実施形態においては、基本機能選択領域1520及び操作選択領域1542の間に、隙間1544が設けられる場合を例として、画面1500の一例の詳細が説明された。しかしながら、画面1500は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、タッチディスプレイ1212のタッチパネルの感度が調整される。これにより、搭乗者18の誤入力が抑制される。
【0167】
より具体的には、例えば、入出力制御部1222が、タッチディスプレイ1212のタッチパネル上の領域であって、(a)(i)基本機能選択領域1520及び操作選択領域1542の間、(ii)基本機能選択領域1520の操作選択領域1542の側の端部の近傍、及び、(iii)操作選択領域1542の基本機能選択領域1520の側の端部の近傍の少なくとも1つに相当する領域の感度が、(b)タッチディスプレイ1212のタッチパネル上の領域であって、基本機能選択領域1520のうち、操作選択領域1542の基本機能選択領域1520の側の端部との距離が予め定められた条件を満足する部分に相当する領域の感度よりも小さくなるように、タッチパネルの感度を設定する。基本機能選択領域1520のうち、操作選択領域1542の基本機能選択領域1520の側の端部との距離が予め定められた条件を満足する部分は、例えば、基本機能選択領域1520のうち、操作選択領域1542の下端からの距離が予め定められた値よりも大きな部分である。
【0168】
入出力制御部1222は、タッチディスプレイ1212のタッチパネル上の領域であって、(i)基本機能選択領域1520及び操作選択領域1542の間、(ii)基本機能選択領域1520の操作選択領域1542の側の端部の近傍、及び、(iii)操作選択領域1542の基本機能選択領域1520の側の端部の近傍の少なくとも1つに相当する領域に、ユーザのタッチ入力を受け付けない不感領域が配されるように、タッチパネルの感度を設定してもよい。例えば、タッチディスプレイ1212のタッチパネル上において、画面1500の隙間1544に相当する領域が不感領域となるように、タッチパネルの感度が設定される。
【0169】
図16は、地図データの更新方法の一例を概略的に示す。図16は、設定ルート1610に基づいて経路が案内されている場合における地図データの更新方法の一例を概略的に示す。
【0170】
本実施形態によれば、出発地点1612を基準として予め定められた形状及び大きさを有する地理的範囲が、地図データの更新処理の対象となる対象エリア1622に設定される。出発地点1612を基準とした場合、例えば、出発地点1612を中心として予め定められた形状及び大きさを有する地理的範囲が、対象エリア1622に設定される。この場合、対象エリア1622の中心が出発地点1612と一致する。なお、対象エリア1622の設定方法は本実施形態に限定されな。他の実施形態において対象エリア1622は、対象エリア1622の中心以外の特定の位置が出発地点1612と一致するように設定されてもよい。出発地点1612以外の他の地点を基準とする場合も同様である。
【0171】
対象エリア1622を含む1以上の基本パーセルが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1624として決定される。なお、1以上の対象パーセル1624のうち、(i)既に最新の地図データが取得されている基本パーセル、及び、(ii)特定のパーセルレベルに属する基本パーセルの少なくとも一方が、対象パーセル1624から除外されてもよい。また、特定のパーセルレベルに属する基本パーセルが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1624として決定されてもよい。
【0172】
対象パーセル1624の決定処理は、例えば、設定ルート1610が決定された後、予め定められた期間内に実行される。対象パーセル1624の決定処理は、設定ルート1610が決定された時点で実行されてもよい。対象パーセル1624の決定処理において、地図配信サーバ120からナビゲーション装置182に送信される順番が決定されてもよい。例えば、対象パーセル1624に含まれる複数の基本パーセルのそれぞれが送信される順番が、各基本パーセルが属するパーセルレベルに基づいて決定される。
【0173】
本実施形態において、目的地点1614を基準として予め定められた形状及び大きさを有する地理的範囲が、地図データの更新処理の対象となる対象エリア1632に設定される。そして、対象エリア1632を含む1以上の基本パーセルが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1634として決定される。なお、1以上の対象パーセル1634のうち、(i)既に最新の地図データが取得されている基本パーセル、及び、(ii)特定のパーセルレベルに属する基本パーセルの少なくとも一方が、対象パーセル1634から除外されてもよい。また、特定のパーセルレベルに属する基本パーセルが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1624として決定されてもよい。
【0174】
対象パーセル1634の決定処理は、例えば、設定ルート1610が決定された後、予め定められた期間内に実行される。対象パーセル1634の決定処理は、設定ルート1610が決定された時点で実行されてもよい。対象パーセル1624の決定処理において、地図配信サーバ120からナビゲーション装置182に送信される順番が決定されてもよい。例えば、対象パーセル1624に含まれる複数の基本パーセルのそれぞれが送信される順番が、各基本パーセルが属するパーセルレベルに基づいて決定される。
【0175】
対象エリア1632の設定に用いられる地理的範囲の形状及び大きさは、対象エリア1622の設定に用いられる地理的範囲の形状及び大きさと同一であってもよい。対象エリア1632の設定に用いられる地理的範囲の形状又は大きさが、対象エリア1622の設定に用いられる地理的範囲の形状又は大きさと異なってもよい。
【0176】
本実施形態において、設定ルート1610の上に位置する複数の地点1640のそれぞれを基準として予め定められた形状及び大きさを有する地理的範囲が、地図データの更新処理の対象となる対象エリア1642に設定される。そして、対象エリア1642を含む1以上の基本パーセルが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1644として決定される。なお、1以上の対象パーセル1644のうち、(i)既に最新の地図データが取得されている基本パーセル、及び、(ii)特定のパーセルレベルに属する基本パーセルの少なくとも一方が、対象パーセル1644から除外されてもよい。また、特定のパーセルレベルに属する基本パーセルが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1624として決定されてもよい。
【0177】
対象パーセル1644の決定処理は、例えば、設定ルート1610が決定された後、予め定められた期間内に実行される。対象パーセル1644の決定処理は、設定ルート1610が決定された時点で実行されてもよい。対象パーセル1624の決定処理において、地図配信サーバ120からナビゲーション装置182に送信される順番が決定されてもよい。例えば、対象パーセル1624に含まれる複数の基本パーセルのそれぞれが送信される順番が、各基本パーセルが属するパーセルレベルに基づいて決定される。
【0178】
対象エリア1642の設定に用いられる地理的範囲の形状及び大きさは、対象エリア1622の設定に用いられる地理的範囲の形状及び大きさと同一であってもよい。対象エリア1642の設定に用いられる地理的範囲の形状又は大きさが、対象エリア1622の設定に用いられる地理的範囲の形状又は大きさと異なってもよい。
【0179】
対象エリア1642の設定に用いられる地理的範囲の形状又は大きさは、対象エリア1642の設定に用いられる地理的範囲の面積が、対象エリア1622の設定に用いられる地理的範囲の面積よりも小さくなるように設定されてよい。これにより、ルートが変更された場合であっても、無駄になるデータのデータ量が抑制され得る。
【0180】
本実施形態において、自車位置1650を基準として予め定められた形状及び大きさを有する地理的範囲が、地図データの更新処理の対象となる対象エリア1652に設定される。そして、対象エリア1652を含む1以上の基本パーセルが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1654として決定される。なお、1以上の対象パーセル1654のうち、(i)既に最新の地図データが取得されている基本パーセル、及び、(ii)特定のパーセルレベルに属する基本パーセルの少なくとも一方が、対象パーセル1654から除外されてもよい。また、特定のパーセルレベルに属する基本パーセルが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1624として決定されてもよい。
【0181】
対象パーセル1654の決定処理は、例えば、設定ルート1610が決定された後、予め定められた期間内に実行される。対象パーセル1654の決定処理は、設定ルート1610が決定された時点で実行されてもよい。対象パーセル1624の決定処理において、地図配信サーバ120からナビゲーション装置182に送信される順番が決定されてもよい。例えば、対象パーセル1624に含まれる複数の基本パーセルのそれぞれが送信される順番が、各基本パーセルが属するパーセルレベルに基づいて決定される。
【0182】
対象エリア1652の設定に用いられる地理的範囲の形状及び大きさは、対象エリア1652の設定に用いられる地理的範囲の形状及び大きさと同一であってもよい。対象エリア1652の設定に用いられる地理的範囲の形状又は大きさが、対象エリア1652の設定に用いられる地理的範囲の形状又は大きさと異なってもよい。
【0183】
対象エリア1652の設定に用いられる地理的範囲の形状又は大きさは、対象エリア1652の設定に用いられる地理的範囲の面積が、対象エリア1622の設定に用いられる地理的範囲の面積よりも大きくなるように設定されてよい。これにより、自車位置1650の周辺のより広い範囲の地図データが、最新の地図データに更新され得る。また、車両180が走行するにつれて、ナビゲーション装置182の配信データ格納部1316に格納される地図データが、最新の地図データに更新される。
【0184】
例えば、対象パーセル1664は、対象パーセル1654よりも前の時刻に地図データの更新処理の対象となった基本パーセルを示す。このように、本実施形態によれば、地図配信サーバ120に格納されている最新の配信データセットを構成するデータのうち、ナビゲーション装置182の状況に応じて定められる地域のデータが、その都度送信される。これにより、ユーザ体験を維持しつつ、データ通信量を抑制することができる。
【0185】
本実施形態においては、例えば、対象パーセル1654の決定処理において、(i)まず、自車位置1650を基準として予め定められた形状及び大きさを有する地理的範囲が、地図データの更新処理の対象となる対象エリア1652に設定され、(ii)次に、対象エリア1652を含む1以上の基本パーセルの全部又は一部が、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1654として決定される場合を例として、対象パーセル1654の決定方法の詳細が説明された。しかしながら、対象パーセル1654の決定方法は、本実施形態に限定されない。
【0186】
他の実施形態において、(i)自車位置1650を含む1以上の基本パーセル(自車位置パーセルと称される場合がある。)と、(ii)基本パーセルに隣接する複数の基本パーセル(隣接パーセルと称される場合がある。)とが、地図データの更新処理の対象となる対象パーセル1654として選択される。例えば、タッチディスプレイ1212に現在表示されている地図画像1510の縮尺に対応するパーセルレベルの基本パーセルであって、自車位置1650を含む単一の基本パーセルと、自車位置パーセルに隣接する8個の基本パーセルが、対象パーセル1654の候補として選択される。
【0187】
対象パーセル1654の候補として選択された9個の基本パーセルの全てが、対象パーセル1654として決定されてもよく、上記の9個の基本パーセルの一部が、対象パーセル1654として決定されてもよい。例えば、上記の9個の基本パーセルのうち、(i)既に最新の地図データが取得されている基本パーセル、及び、(ii)特定のパーセルレベルに属する基本パーセルの少なくとも一方を除いた基本パーセルが、対象パーセル1654として決定される。また、上記の9個の基本パーセルのうち、特定のパーセルレベルに属する基本パーセルが、対象パーセル1654として決定されてもよい。
【0188】
なお、上記の実施形態においては、自車位置パーセルと、自車位置パーセルに隣接する8個の基本パーセル(第1レベルの隣接パーセルと称される場合がある。)が、対象パーセル1654の候補として選択された。しかしながら、自車位置パーセルに隣接する基本パーセルを対象パーセル1654の候補として選択する方法は、上記の実施形態に限定されない。
【0189】
他の実施形態において、第1レベルの隣接パーセルに隣接する16個の基本パーセル(第2レベルの隣接パーセルと称される場合がある。)が、自車位置パーセルに隣接する基本パーセルとして、対象パーセル1654の候補として選択される。第2レベルの隣接パーセルに隣接する24個の基本パーセル(第3レベルの隣接パーセルと称される場合がある。)が、自車位置パーセルに隣接する基本パーセルとして、対象パーセル1654の候補として選択されてもよい。同様にして、第n-1レベルの隣接パーセルに隣接する複数の基本パーセル(すなわち、第nレベルの隣接パーセルである。)が、自車位置パーセルに隣接する基本パーセルとして、対象パーセル1654の候補として選択されてもよい。nは、2以上の整数であってよい。nの上限は、予め定められた任意の正の整数であってよい。
【0190】
上記の事項は、対象パーセル1654の決定方法に限定されない。例えば、図16に関連して説明された対象パーセル1624、対象パーセル1634、対象パーセル1644及び対象パーセル1664の少なくとも1つが、上記の実施形態に関連して説明された対象パーセル1654の決定方法と同様の手順により決定される。
【0191】
図17及び図18を用いて、画面描画用の地図データの切替方法の一例が説明される。上述されたとおり、描画制御部1246は、(i)プリインデータ格納部1314に格納された地図データに基づいて画面1500の地図画像1510を描画する第1描画モードと、(ii)配信データ格納部1316に格納された地図データに基づいて画面1500の地図画像1510を描画する第2描画モードとを有する。
【0192】
図17及び図18において、基本パーセル1712及び基本パーセル1714は、最新の地図データが配信データ格納部1316の利用可能な配信データ1420に格納されている基本パーセルを示す。一方、基本パーセル1716は、最新の地図データが配信データ格納部1316の利用可能な配信データ1420に格納されていない基本パーセルを示す。なお、説明を簡単にすることを目的として、本実施形態においては、基本パーセル1712、基本パーセル1714及び基本パーセル1716のパーセルレベルが同一である場合を例として、画面描画用の地図データの切替方法の一例が説明される。
【0193】
図17及び図18において、判定領域1722は、描画制御部1246が第1描画モード及び第2描画モードの何れの描画モードで地図画像1510を描画するかを判定するために用いられる。判定領域1722の形状及び大きさは、画面表示領域1724が判定領域1722の内部に含まれるように設定される。判定領域1722の形状は、車両180の進行方向に基づいて決定されてもよい。画面表示領域1724は、画面1500に表示される地図に相当する地理的範囲を示す。
【0194】
図17に示されるとおり、判定領域1722が、基本パーセル1712及び基本パーセル1714の内部に配される場合、描画制御部1246は、第2描画モードで地図画像1510を描画する。一方、図18に示されるとおり、判定領域1722の少なくとも一部が基本パーセル1716の内部に配される場合、描画制御部1246は、第1描画モードで地図画像1510を描画する。
【0195】
例えば、通信環境の影響などにより、特定の位置又は地理的範囲を含む基本パーセルのうち、一部のパーセルレベルに属する基本パーセルに対応する最新の地図データの取得処理が完了していない状態で、車両180の移動が継続すると、判定領域1722の一部が基本パーセル1716の内側に配され得る。また、入出力制御部1222が、タッチディスプレイ1212に表示された地図をスクロールさせるための指示を受け付けた場合にも、判定領域1722の一部が基本パーセル1716の内側に配され得る。
【0196】
図19及び図20を用いて、道路案内部1244の詳細が説明される。上述されたとおり、一実施形態において、道路案内部1244は、プリインデータ格納部1314に記憶された地図データと、地図データに関連する各種のデータとに基づいて、搭乗者18に経路を案内する。他の実施形態において、道路案内部1244は、経路探索サーバ140から送信された経路データに基づいて、搭乗者18に経路を案内する。そこで、図19及び図20を用いて、道路案内部1244における経路案内処理の一例が説明される。
【0197】
図19は、道路案内部1244の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態においては、道路案内部1244が、(i)目的地までのルートが設定されておらず、車両180の位置と、車両180の周辺の地図とを用いて、車両180の周辺の道路に関する案内情報が搭乗者18に提示されるフリー走行モードと、(ii)目的地までのルートが設定されており、当該ルートと、車両180の位置と、車両180の周辺の地図とを用いて、車両180の周辺の道路に関する案内情報が搭乗者18に提示されるルート案内モードとを有する場合を例として、道路案内部1244の詳細が説明される。
【0198】
本実施形態において、道路案内部1244は、モジュール切替部1920と、フリー走行モジュール1932と、ルート案内モジュール1934とを備える。図19に示されるとおり、道路案内部1244は、通信ネットワーク10を介して、経路探索サーバ140との間で情報を送受する。本実施形態において、道路案内部1244は、例えば、入出力制御部1222、地図データ管理部1234、位置推定部1242及び描画制御部1246との間で情報を送受する。
【0199】
本実施形態において、モジュール切替部1920は、道路案内部1244の動作モードを切り替える。モジュール切替部1920は、例えば、入出力制御部1222から、タッチディスプレイ1212が受け付けた搭乗者18の指示に基づいて、道路案内部1244の動作モードを切り替える。
【0200】
一実施形態において、ナビゲーション装置182が起動した後、モジュール切替部1920は、道路案内部1244をフリー走行モードで動作させることを決定する。例えば、モジュール切替部1920は、ナビゲーション装置182の起動中若しくは起動後、又は、初期化中若しくは初期化後に、ルート案内モジュール1934を起動させてもよい。ナビゲーション装置182が起動した後、入出力制御部1222が搭乗者18からの案内開始指示を受け付けるまでの間、モジュール切替部1920は、道路案内部1244をフリー走行モードで動作させてよい。
【0201】
他の実施形態において、モジュール切替部1920は、道路案内部1244の動作モードを、フリー走行モードからルート案内モードに切り替える。例えば、モジュール切替部1920は、入出力制御部1222から、搭乗者18がルート案内の開始を希望していることを示す案内開始指示を取得する。このとき、道路案内部1244は、ルート案内モジュール1934を起動させ、フリー走行モジュール1932を停止させてよい。これにより、道路案内部1244の動作モードが、フリー走行モードからルート案内モードに切り替えられる。
【0202】
他の実施形態において、モジュール切替部1920は、道路案内部1244の動作モードを、フリー走行モードから、ルート案内モードに切り替える。こととき、道路案内部1244は、フリー走行モジュール1932を起動させ、ルート案内モジュール1934を停止させてよい。これにより、道路案内部1244の動作モードが、ルート案内モードからフリー走行モードに切り替えられる。
【0203】
本実施形態において、フリー走行モジュール1932は、道路案内部1244をフリー走行モードで動作させる。フリー走行モジュール1932は、マップマッチング処理を実行する。マップマッチング処理においては、各種の位置情報により示される車両180の位置に基づいて、車両180が走行している道路の道路リンクと、当該道路リンク上における車両180の位置とが特定される。なお、車両180の位置及びナビゲーション装置182の位置は同一であってよい。
【0204】
より具体医的には、フリー走行モジュール1932は、位置推定部1242から、車両180の推定位置を示す情報を取得する。また、フリー走行モジュール1932は、地図データ管理部1234にアクセスして、格納部1232に格納されている地図データの中から、車両180の周辺の道路ネットワークを示す道路データ652を抽出する。
【0205】
一実施形態において、フリー走行モジュール1932は、描画制御部1246の描画モードに応じて、適切な世代のデータセットに含まれる道路データ652を抽出する。例えば、描画制御部1246が第1描画モードで地図画像1510を描画する場合、フリー走行モジュール1932は、プリインデータ格納部1314に格納された地図データにより示される車両180の周辺の道路ネットワークの道路データ652を抽出する。一方、描画制御部1246が第2描画モードで地図画像1510を描画する場合、フリー走行モジュール1932は、配信データ格納部1316に格納された地図データにより示される車両180の周辺の道路ネットワークの道路データ652を抽出する。
【0206】
他の実施形態において、フリー走行モジュール1932は、車両180の位置を中心として予め定められた形状及び大きさを有する地理的範囲を含む1以上の基本パーセルの地図データうち、道路データ652を含む地図データの取得処理が完了しているか否かに応じて、適切な世代のデータセットに含まれる道路データ652を抽出する。例えば、上記の地図データの取得処理が完了していない場合、フリー走行モジュール1932は、プリインデータ格納部1314に格納された地図データにより示される車両180の周辺の道路ネットワークの道路データ652を抽出する。一方、上記の地図データの取得処理が完了している場合、フリー走行モジュール1932は、配信データ格納部1316に格納された地図データにより示される車両180の周辺の道路ネットワークの道路データ652を抽出する。
【0207】
フリー走行モジュール1932は、マップマッチング処理の結果を示す情報(マッチング情報と称される場合がある。)を、描画制御部1246に出力してよい。マッチング情報は、例えば、車両180が走行している道路リンクの道路リンクID730と、当該道路リンク上における車両180の位置を示す情報とを含む。道路リンク上における車両180の位置を示す情報は、当該道路リンクの始点ノード又は終点ノードと車両180との距離を示す情報であってよい。
【0208】
本実施形態において、ルート案内モジュール1934は、道路案内部1244をルート案内モードで動作させる。例えば、道路案内部1244は、マップマッチング処理を実行する。道路案内部1244は、目的地までのルートを探索してもよい。フリー走行モジュール1932は、マッチング情報と、目的地までのルートに関する情報(ルート情報と称される場合がある。)を、描画制御部1246に出力してよい。ルート情報は、(i)目的地までの経路を示す情報と、(ii)当該経路が、経路探索サーバ140により探索された経路、及び、プリインデータ格納部1314に格納されたプリインデータを用いて探索された経路の何れの経路であるかを示す情報とを含んでよい。ルート案内モジュール1934の詳細は後述される。
【0209】
図20は、ルート案内モジュール1934の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、ルート案内モジュール1934は、探索イベント検出部2020と、目的地決定部2032と、出発地決定部2034と、マップマッチング部2040とを備える。本実施形態において、ルート案内モジュール1934は、プリインルート探索部2052と、配信ルート探索部2054と、ルート決定部2060とを備える。
【0210】
本実施形態において、探索イベント検出部2020は、目的地までの経路を探索する経路探索処理のトリガとなるイベント(探索イベントと称される場合がある。)を検出する。探索イベントとしては、(i)搭乗者18から経路探索処理又は案内処理の開始を指示されたこと、(ii)予め定められた時刻が到来したこと、(iii)前回の経路探索処理が実行されてから予め定められた期間が経過したこと、(iv)車両180の現在位置と、現在案内中のルートとの乖離具合が予め定められた程度よりも大きくなったこと、(v)搭乗者18が経路の探索条件を変更したことなどが例示される。
【0211】
経路の検索条件としては、経路探索時の優先事項に関する条件が例示される。優先事項としては、コスト、時間、高速道路の利用の有無などが例示される。探索イベントが検出された場合、探索イベント検出部2020は、探索イベントが検出されたことを示す情報を、例えば、目的地決定部2032、出発地決定部2034及びマップマッチング部2040に出力する。
【0212】
本実施形態において、目的地決定部2032は、車両180の目的地を決定する。目的地決定部2032は、探索イベントが検出されたことに応じて、車両180の目的地を決定してよい。車両180の目的地としては、搭乗者18により指示された位置などが例示される。
【0213】
例えば、目的地決定部2032は、(i)搭乗者18から、目的地を示す情報が入力された場合、(ii)搭乗者18から、経路の探索条件の変更を示す情報が入力された場合、及び/又は、(iii)車両180の位置と、案内中の経路との位置関係が予め定められた条件を満足する場合に、車両180の目的地を決定する。上記の予め定められた条件としては、上述されたとおり、車両180の現在位置と、現在案内中のルートとの乖離具合が予め定められた程度よりも大きいという条件であってよい。出発地決定部2034は、車両180の目的地を示す情報を、例えば、プリインルート探索部2052及び配信ルート探索部2054に出力する。
【0214】
本実施形態において、出発地決定部2034は、車両180の出発地を決定する。出発地決定部2034は、探索イベントが検出されたことに応じて、車両180の出発地を決定してよい。車両180の出発地としては、搭乗者18により指示された位置、車両180の現在位置、マップマッチング部2040のマッチング結果により示される車両180の位置などが例示される。出発地決定部2034は、車両180の出発地を示す情報を、例えば、プリインルート探索部2052及び配信ルート探索部2054に出力する。
【0215】
本実施形態において、マップマッチング部2040は、マップマッチング処理を実行する。マップマッチング部2040は、フリー走行モジュール1932に関連して説明されたマップマッチング処理と同様の処理を実行してよい。
【0216】
マップマッチング部2040は、マッチング情報を、描画制御部1246に出力してよい。上述されたとおり、マッチング情報は、例えば、車両180が走行している道路リンクの道路リンクID730と、当該道路リンク上における車両180の位置を示す情報とを含む。道路リンク上における車両180の位置を示す情報は、当該道路リンクの始点ノード又は終点ノードと車両180との距離を示す情報であってよい。
【0217】
本実施形態において、プリインルート探索部2052は、プリインデータ格納部1314に格納されたプリインデータを用いて、目的地までの経路を探索する。プリインルート探索部2052は、経路探索処理の結果を示す情報をルート決定部2060に出力する。
【0218】
より具体的には、プリインルート探索部2052は、目的地決定部2032から、車両180の目的地を示す情報を取得する。プリインルート探索部2052は、出発地決定部2034から、車両180の出発地を示す情報を取得する。
【0219】
本実施形態において、プリインルート探索部2052は、(i)地図データ格納部1320に格納された第m世代データセット1322に含まれるリージョン系データセットと、(ii)上記の目的地を示す情報とに基づいて、目的地までの経路を探索する。プリインルート探索部2052は、(i)地図データ格納部1320に格納された第m世代データセット1322に含まれるリージョン系データセットと、(ii)上記の目的地及び出発地を示す情報と、(iii)経路の探索条件を示す情報とに基づいて、目的地までの経路を探索してもよい。
【0220】
本実施形態によれば、プリインルート探索部2052が経路探索処理を実行するタイミングが、任意の手法により調整され得る。例えば、配信ルート探索部2054による経路探索処理が、プリインルート探索部2052による経路探索処理よりも先に終了するように、プリインルート探索部2052が経路探索処理を開始するタイミングが決定される。
【0221】
一実施形態において、プリインルート探索部2052は、ルート決定部2060から、経路探索処理の開始を命じる開始信号を受信する。プリインルート探索部2052は、上記の開始信号を受信したことに応じて、経路探索処理を開始する。後述されるとおり、ルート決定部2060は、配信ルート探索部2054が経路探索処理を開始した後、プリインルート探索部2052が経路探索処理を開始するように、上記の開始信号を出力する。
【0222】
他の実施形態において、プリインルート探索部2052は、配信ルート探索部2054が経路探索処理を開始してから予め定められた期間が経過した後、経路探索処理を開始する。例えば、プリインルート探索部2052は、(i)目的地決定部2032が目的地を決定してから予め定められた期間が経過した後、又は、(ii)後述されるように、配信ルート探索部2054が経路探索サーバ140に探索要求を出力してから予め定められた期間が経過した後、経路探索処理を開始する。
【0223】
なお、プリインルート探索部2052による経路の探索方法は、特に限定されない。プリインルート探索部2052は、公知の経路探索方法、又は、将来的に開発された経路探索方法を用いて、目的地までの経路を決定してよい。
【0224】
本実施形態において、配信ルート探索部2054は、経路探索サーバ140と協働して、目的地までの経路を探索する。本実施形態によれば、経路探索処理は、経路探索サーバ140において実行される。配信ルート探索部2054は、経路探索サーバ140から取得した経路探索処理の結果を示す情報を、ルート決定部2060に出力する。
【0225】
より具体的には、配信ルート探索部2054は、目的地決定部2032から、車両180の目的地を示す情報を取得する。配信ルート探索部2054は、出発地決定部2034から、車両180の出発地を示す情報を取得する。配信ルート探索部2054は、通信ネットワーク10を介して、経路探索サーバ140に対して、目的地までの経路の探索を要求する探索要求を送信する。探索要求は、例えば、目的地を示す情報を含む。探索要求は、目的地及び出発地を示す情報と、経路の探索条件を示す方法とを含んでよい。
【0226】
例えば、配信ルート探索部2054は、目的地決定部2032が目的地を決定した場合に、探索要求を送信する。配信ルート探索部2054は、予め定められたタイミングで、探索要求を送信してもよい。予め定められたタイミングとしては、予め定められた時刻が到来したタイミング、前回の探索要求の送信から予め定められた期間が経過したタイミングなどが例示される。
【0227】
経路探索サーバ140の要求受信部1042が、配信ルート探索部2054から探索要求を受信すると、経路探索サーバ140の要求応答部1044が、格納部1030に格納された第n世代データセット322に含まれるリージョン系データセットと、(ii)上記の目的地を示す情報とに基づいて、目的地までの経路を探索する。要求応答部1044は、(i)格納部1030に格納された第n世代データセット322に含まれるリージョン系データセットと、(ii)上記の目的地及び出発地を示す情報と、(iii)上記の探索条件を示す情報とに基づいて、目的地までの経路を探索してもよい。
【0228】
要求応答部1044は、目的地までの経路を示す情報を生成してよい。目的地までの経路を示す情報は、上述された経路データであってよい。
【0229】
例えば、要求応答部1044は、目的地までの経路が、複数の道路リンクのネットワークとして表現された道路ネットワークデータを生成する。道路ネットワークデータは、複数の道路リンクの道路リンクIDと、複数の道路リンクの接続方法を示す情報とを含んでよい。
【0230】
要求応答部1044は、目的地までの経路が複数の点で表現された点列データを生成してよい。点列データは、複数の点のそれぞれに対応する地図上の位置を示す情報であってよい。点列データは、複数の点のそれぞれに対応する地図上の位置と、基準位置との相対位置を示す情報であってもよい。基準位置としては、出発地、目的地、中継地、リルート処理の開始地点などが例示される。リルート処理の開始地点は、出発地の一例であってもよい。
【0231】
要求応答部1044は、探索された経路に関する道路交通情報、交通法規情報、及び、属性情報の少なくとも1つを取得してよい。例えば、要求応答部1044は、探索された道路に関する道路交通情報を、VICSセンター160から取得する。要求応答部1044は、探索された経路に関する道路交通情報、交通法規情報、及び、属性情報の少なくとも1つを、道路ネットワークデータに含まれる道路リンクIDとが対応付けられた情報を生成してよい。
【0232】
要求応答部1044は、探索された経路に関する案内情報の有無を判定してよい。探索された経路に関する案内情報が存在する場合、要求応答部1044は、案内情報の識別情報と、当該案内情報が搭乗者18に提示される地点の位置情報とが対応付けられた情報を生成してよい。
【0233】
一実施形態において、要求応答部1044は、点列データを含む経路データを生成する。他の実施形態において、要求応答部1044は、点列データ及び道路ネットワークデータを含む経路データを生成する。これらの場合においても、上述されたとおり、経路データは、(a)点列データと、(b)(i)経路上の少なくとも一部の地点又は区間に関する道路交通情報、(ii)経路上の少なくとも一部の地点又は区間に適用される交通法規を示す交通法規情報、(iii)経路上の少なくとも一部の地点又は区間に配された道路の属性を示す属性情報、及び、(iv)経路上の少なくとも一部の地点に関する詳細な案内情報を搭乗者18に提示するための誘導案内データの識別情報の少なくとも1つと、を含んでもよい。
【0234】
要求応答部1044は、ナビゲーション装置182からの探索要求に対する応答として、ナビゲーション装置182に対して、探索要求に示される目的地までの経路の経路データを送信する。これにより、配信ルート探索部2054は、通信ネットワーク10を介して、経路探索サーバ140から、上記の経路データを取得することができる。配信ルート探索部2054は、上記の経路データを、ルート決定部2060に出力する。
【0235】
本実施形態において、ルート決定部2060は、目的地までの経路を決定する。ルート決定部2060は、プリインルート探索部2052が探索した経路(プリインルートと称される場合がある)、及び、配信ルート探索部2054が経路探索サーバ140から取得した経路データにより示される経路(配信ルートと称される場合がある)の何れか一方を、目的地までの経路として決定する。経路の決定方法は、後述される。
【0236】
ルート決定部2060は、目的地までの経路を示すルート情報を、描画制御部1246に出力してよい。また、ルート決定部2060は、マップマッチング部2040からマッチング情報を取得してよい。ルート決定部2060は、マッピング情報を、描画制御部1246に出力してよい。これにより、ルート決定部2060は、プリインルート探索部2052が探索した経路、及び、配信ルート探索部2054が経路探索サーバ140から取得した経路データにより示される経路の何れか一方に基づいて、経路を案内することができる。
【0237】
[ルート決定部2060における経路決定方法]
上述されたとおり、本実施形態において、プリインルート探索部2052が探索した経路、及び、配信ルート探索部2054が経路探索サーバ140から取得した経路データにより示される経路の何れか一方を、目的地までの経路として決定する。ここで、ルート決定部2060における経路決定方法としては、例えば、プリインルート探索部2052及び配信ルート探索部2054のうち、先に経路探索処理が終了した方の探索結果を、目的地までの経路とすることが考えられる。
【0238】
しかしながら、配信ルート探索部2054は、経路探索サーバ140から通信ネットワーク10を介して経路データを取得するので、プリインルート探索部2052よりも先に経路探索処理を終了することが難しい。そのため、プリインルート探索部2052及び配信ルート探索部2054のうち、先に経路探索処理が終了した方の探索結果を、目的地までの経路とすることにした場合、プリインルート探索部2052の探索結果ばかりが選択されることになる。
【0239】
上述されたとおり、プリインルート探索部2052は、旧い第m世代データセット1322に含まれるデータ基づいて経路を探索するのに対し、経路探索サーバ140は、最新の第n世代データセット322に含まれるデータに基づいて経路を探索する。そのため、プリインルート探索部2052の探索結果が選択されるよりは、配信ルート探索部2054の探索結果が選択された方が、搭乗者18に対してより有益な情報が提供され得る。
【0240】
そこで、本実施形態によれば、(i)目的地決定部2032が目的地を決定してから予め定められた期間が経過する前、又は、配信ルート探索部2054が探索要求を出力してから予め定められた期間が経過する前に、配信ルート探索部2054が経路データを取得した場合、ルート決定部2060は、配信ルート探索部2054が取得した経路データにより示される経路を、目的地までの経路として決定する。この場合、予め定められた期間が経過する前にプリインルート探索部2052の経路探索処理が終了していたとしても、プリインルート探索部2052の経路探索処理は採用されない。これにより、配信ルート探索部2054が取得した経路データに基づいて、経路の案内が開始される。
【0241】
一方、(ii)上記の予め定められた期間が経過した時点で、配信ルート探索部2054が経路データを取得していない場合、ルート決定部2060は、プリインルート探索部2052及び配信ルート探索部2054のうち、先に経路探索処理が終了した方の探索結果を、目的地までの経路として決定してよい。この場合において、ルート決定部2060は、プリインルート探索部2052による経路探索処理の実行時期を調整してもよい。
【0242】
例えば、上述されたとおり、プリインルート探索部2052は、ルート決定部2060から開始信号を受信するまで、経路探索処理を実行しないように構成される。ルート決定部2060は、上記の予め定められた期間が経過した時点で、プリインルート探索部2052に対して開始指示を送信してもよい。これにより、配信ルート探索部2054が取得した経路データにより示される経路が、目的地までの経路として採用される確率をさらに増加しうる。また、上記の予められた期間が経過した時点で、プリインルート探索を開始することで、配信ルート探索部2054が探索要求を出力してから経路探索処理を実行中に車両が移動した場合であっても、移動後の場所から目的地までの経路を探索することができる。
【0243】
特に、(a)ルート案内モジュール1934が、経路探索サーバ140から取得した経路データに基づく経路を案内している期間中に、探索イベント検出部2020が探索イベントを検出した場合において、上記の処理が実行されることが好ましい。この場合、描画制御部1246は、最新の配信データセットに含まれるパーセル系データに基づいて、地図画像1510を描画している。そのため、探索イベントが検出されたことに伴い決定された新たな経路が、最新の配信データセットに基づいて決定されることで、描画制御部1246は、引き続き、最新の配信データセットに含まれるパーセル系データに基づいて、地図画像1510を描画することができる。
【0244】
なお、(b)ルート案内モジュール1934が、プリインデータセットに基づいて経路を案内している期間中に、探索イベント検出部2020が探索イベントを検出した場合、プリインルート探索部2052は、ルート決定部2060から開始信号を待つことなく、経路の探索を開始してよい。例えば、プリインルート探索部2052及び配信ルート探索部2054が略同時期に探索処理を開始する。この場合、ルート決定部2060は、プリインルート探索部2052及び配信ルート探索部2054のうち、先に経路探索処理が終了した方の探索結果を、目的地までの経路として決定してよい。
【0245】
この場合、描画制御部1246は、引き続き、プリインデータセットに含まれるパーセル系データに基づいて、地図画像1510を描画する。そのため、ルート決定部2060は、プリインルート探索部2052による探索処理の開始時期を遅らせなくてもよい。
【0246】
なお、プリインルート探索部2052による経路探索処理が、配信ルート探索部2054による経路探索処理よりも先に終了し、ルート決定部2060がプリインルート探索部2052による探索結果に基づいて経路の案内を開始した後、配信ルート探索部2054が経路データを取得した場合、ルート決定部2060は、プリインルート探索部2052による探索結果に基づく経路の案内を終了してよい。また、ルート決定部2060は、配信ルート探索部2054が取得した経路データに基づく経路の案内を開始してよい。
【0247】
ルート案内モジュール1934は、経路案内部の一例であってよい。目的地決定部2032は、決定部の一例であってよい。プリインルート探索部2052は、内部経路探索部の一例であってよい。配信ルート探索部2054は、外部経路探索部の一例であってよい。経路探索サーバ140からナビゲーション装置182に送信された経路データは、探索要求に対する応答、又は、目的地までの経路を示す情報の一例であってよい。
【0248】
図21は、描画制御部1246における情報処理の一例を概略的に示す。上述されたとおり、本実施形態において、描画制御部1246は、(i)プリインデータ格納部1314に格納された地図データに基づいて画面1500の地図画像1510を描画する第1描画モードと、(ii)配信データ格納部1316に格納された地図データに基づいて画面1500の地図画像1510を描画する第2描画モードとを有する。図21に示されるとおり、描画制御部1246は、設定ルート1610の状況と、探索開始時の地図画像1510とに基づいて、地図画像1510を描画するための地図データを切り替えてよい。
【0249】
一実施形態において、探索イベント検出部2020が探索イベントを検出したときに、(i)道路案内部1244が、プリインルートを設定ルート1610として、目的地までの経路を案内しており、且つ、(ii)描画制御部1246が、プリインデータ格納部1314に格納された地図データに基づいて地図画像1510を描画していた場合、描画制御部1246は、探索イベントが検出されただけでは、地図画像1510を描画するための地図データを切り替えない。つまり、この場合、探索イベントが検出されることは、描画制御部1246の描画モードが第1描画モードから第2モードに切り替わるためのトリガにはならない。
【0250】
一方、探索イベント検出部2020が探索イベントを検出したときに、(i)道路案内部1244が、プリインルートを設定ルート1610として、目的地までの経路を案内しており、且つ、(ii)描画制御部1246が、配信データ格納部1316に格納された地図データに基づいて地図画像1510を描画していた場合、描画制御部1246は、探索イベントが検出されたことに応じて、地図画像1510を描画するための地図データを切り替える。つまり、この場合、探索イベントが検出されることは、描画制御部1246の描画モードが第2描画モードから第1モードに切り替わるためのトリガになる。
【0251】
他実施形態において、探索イベント検出部2020が探索イベントを検出したときに、(i)道路案内部1244が、配信ルートを設定ルート1610として、目的地までの経路を案内しており、且つ、(ii)描画制御部1246が、プリインデータ格納部1314に格納された地図データに基づいて地図画像1510を描画していた場合、描画制御部1246は、探索イベントが検出されたことに応じて、地図画像1510を描画するための地図データを切り替える。つまり、この場合、探索イベントが検出されることは、描画制御部1246の描画モードが第1描画モードから第2モードに切り替わるためのトリガになる。
【0252】
一方、探索イベント検出部2020が探索イベントを検出したときに、(i)道路案内部1244が、配信ルートを設定ルート1610として、目的地までの経路を案内しており、且つ、(ii)描画制御部1246が、配信データ格納部1316に格納された地図データに基づいて地図画像1510を描画していた場合、描画制御部1246は、探索イベントが検出されただけでは、地図画像1510を描画するための地図データを切り替えない。つまり、この場合、探索イベントが検出されることは、描画制御部1246の描画モードが第2描画モードから第1モードに切り替わるためのトリガにはならない。
【0253】
図22は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されてよいコンピュータ3000の一例を示す。車両180の一部は、コンピュータ3000により実現されてよい。ナビゲーション装置182の一部が、コンピュータ3000により実現されてもよい。例えば、ナビゲーション装置182のコントローラが、コンピュータ3000により実現される。ナビゲーション装置182のコントローラは、例えば、入出力制御部1222、通信制御部1224、格納部1232、地図データ管理部1234、位置推定部1242、道路案内部1244、及び、描画制御部1246の少なくとも1つを備える。
【0254】
コンピュータ3000にインストールされたプログラムは、コンピュータ3000に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ3000に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ3000に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU3012によって実行されてよい。
【0255】
本実施形態によるコンピュータ3000は、CPU3012、RAM3014、グラフィックコントローラ3016、及びディスプレイデバイス3018を含み、それらはホストコントローラ3010によって相互に接続されている。コンピュータ3000はまた、通信インターフェース3022、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ3020を介してホストコントローラ3010に接続されている。コンピュータはまた、ROM3030及びキーボード3042のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ3040を介して入出力コントローラ3020に接続されている。
【0256】
CPU3012は、ROM3030及びRAM3014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ3016は、RAM3014内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU3012によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス3018上に表示されるようにする。
【0257】
通信インターフェース3022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ3024は、コンピュータ3000内のCPU3012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ3026は、プログラム又はデータをDVD-ROM3001から読み取り、ハードディスクドライブ3024にRAM3014を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0258】
ROM3030はその中に、アクティブ化時にコンピュータ3000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ3000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ3040はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ3020に接続してよい。
【0259】
プログラムが、DVD-ROM3001又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ3024、RAM3014、又はROM3030にインストールされ、CPU3012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ3000に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ3000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0260】
例えば、通信がコンピュータ3000及び外部デバイス間で実行される場合、CPU3012は、RAM3014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース3022に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース3022は、CPU3012の制御の下、RAM3014、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROM3001、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0261】
また、CPU3012は、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026(DVD-ROM3001)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM3014に読み取られるようにし、RAM3014上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU3012は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0262】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU3012は、RAM3014から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM3014に対しライトバックする。また、CPU3012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU3012は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0263】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ3000上又はコンピュータ3000近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それにより、上記のプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ3000に提供する。
【0264】
上記実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0265】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0266】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0267】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0268】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。また、各構成要素は、名称が同一で、参照符号が異なる他の構成要素と同様の特徴を有してもよい。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0269】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0270】
10 通信ネットワーク、18 搭乗者、22 VICS信号、24 GPS信号、100 ナビゲーションシステム、120 地図配信サーバ、140 経路探索サーバ、160 センター、162 VICS情報送信装置、180 車両、182 ナビゲーション装置、184 通信装置、186 受信装置、188 車載センサ、220 通信部、230 格納部、240 地図データ管理部、242 要求受信部、244 要求応答部、320 地図データ格納部、322 第n世代データセット、324 第n-1世代データセット、330 誘導案内データ格納部、340 高速道路データ格納部、350 パラメータデータ格納部、360 案内検索データ格納部、370 管理情報格納部、372 世代管理情報、420 パーセル系データセット、440 リージョン系データセット、510 ブロック、512 基本パーセル、520 ブロック、522 基本パーセル、530 ブロック、532 基本パーセル、540 ブロック、542 基本パーセル、550 ブロック、552 基本パーセル、560 ブロック、562 基本パーセル、572 基本パーセル、600 ベクトル地図データ、620 ヘッダデータ、640 主要地図データ、642 基本データ、644 拡張データ、652 道路データ、654 背景データ、656 名称データ、658 VICS変換テーブル、660 経路誘導データ、720 パーセルレベル、730 道路リンクID、732 パーセルID、734 パーセルリンクID、740 形状情報、750 属性情報、840 VICSリンクID、900 ラスタ地図データ、940 主要地図データ、952 市街地図データ、1020 通信部、1030 格納部、1040 経路探索部、1042 要求受信部、1044 要求応答部、1212 タッチディスプレイ、1214 スピーカ、1222 入出力制御部、1224 通信制御部、1232 格納部、1234 地図データ管理部、1242 位置推定部、1244 道路案内部、1246 描画制御部、1312 管理情報格納部、1314 プリインデータ格納部、1316 配信データ格納部、1320 地図データ格納部、1322 第m世代データセット、1330 誘導案内データ格納部、1340 高速道路データ格納部、1350 パラメータデータ格納部、1360 案内検索データ格納部、1420 配信データ、1422 地図データ、1423 誘導案内データ、1424 高速道路データ、1440 配信データ、1442 地図データ、1500 画面、1510 地図画像、1520 基本機能選択領域、1540 機能依存領域、1542 操作選択領域、1544 隙間、1560 基本機能選択ボタン、1570 操作選択ボタン、1572 区分強調線、1580 縮尺変更ボタン、1582 地図更新ボタン、1584 地図判別アイコン、1610 設定ルート、1612 出発地点、1614 目的地点、1622 対象エリア、1624 対象パーセル、1632 対象エリア、1634 対象パーセル、1640 地点、1642 対象エリア、1644 対象パーセル、1650 自車位置、1652 対象エリア、1654 対象パーセル、1664 対象パーセル、1712 基本パーセル、1714 基本パーセル、1716 基本パーセル、1722 判定領域、1724 画面表示領域、 1920 モジュール切替部、1932 フリー走行モジュール、1934 ルート案内モジュール、2020 探索イベント検出部、2032 目的地決定部、2034 出発地決定部、2040 マップマッチング部、2052 プリインルート探索部、2054 配信ルート探索部、2060 ルート決定部、3000 コンピュータ、3001 DVD-ROM、3010 ホストコントローラ、3012 CPU、3014 RAM、3016 グラフィックコントローラ、3018 ディスプレイデバイス、3020 入出力コントローラ、3022 通信インターフェース、3024 ハードディスクドライブ、3026 DVD-ROMドライブ、3030 ROM、3040 入出力チップ、3042 キーボード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22