(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】セルラネットワークにおいて無線デバイスを動作させる方法
(51)【国際特許分類】
H04W 48/06 20090101AFI20221020BHJP
H04W 76/50 20180101ALI20221020BHJP
H04W 4/70 20180101ALI20221020BHJP
【FI】
H04W48/06
H04W76/50
H04W4/70
(21)【出願番号】P 2020101552
(22)【出願日】2020-06-11
(62)【分割の表示】P 2018551181の分割
【原出願日】2017-04-05
【審査請求日】2020-06-11
(32)【優先日】2016-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509073693
【氏名又は名称】ジェムアルト エム・ツー・エム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Gemalto M2M GmbH
【住所又は居所原語表記】Werinherstrasse 81, 81541 Munich Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100086368
【氏名又は名称】萩原 誠
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー ブロイアー
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン デンツィン
(72)【発明者】
【氏名】ウーヴェ デュマン
【審査官】伊藤 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0281531(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0057646(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0040643(US,A1)
【文献】Ericsson,Access control for NB-IoT[online],3GPP TSG-RAN WG2 Meeting NB-IOT ad-hoc R2-160478,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2016_01_LTE_NB_IoT/Docs/R2-160478.zip>,2016年01月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラネットワーク(2)内で無線デバイス(1)を動作させる方法であって、
前記無線デバイス(1)は前記セルラネットワーク(2)のベースノード(3)と特権サービス又は非特権サービスで動作しており、
前記方法は、
前記無線デバイス(1)が、(i)前記非特権サービスで、かつ(ii)前記ベースノード(3)の利用可能な資源を大量に消費する集中使用モードでの動作中であれば、前記ベースノード(3)からの規制指示を受信すると、前記ベースノード(3)へのアクセスを抑制するステップを備え、
前記集中使用モードは、アクセスを抑制する規制レベルを順位付ける複数の集中使用レベルを有し、
-前記非特権サービスは、
前記規制指示で指定された所定順位の前記集中使用レベル以上で動作している前記無線デバイス(1)の前記ベースノード(3)へのアクセスのみが抑制され、
-前記特権サービスは、
前記規制指示に係わらず少なくとも所定の通信アクセスクラスでの通信セッションを実行することを含む方法。
【請求項2】
前記集中使用モードが拡張カバレッジモードを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記集中使用レベルが、拡張カバレッジモードにおいて必要な推定反復回数に関連する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記集中使用レベルが、前記無線デバイスが動作しているカバレッジ拡張レベルに関連する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記通信アクセスクラスが、
-緊急通信、
-警報通信、
-例外通信、及び
-遅延クリティカルな通信、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記特権サービスが、
-所定のセルラネットワーク料金表で動作していること、又は
-特権タイプの無線デバイスに関連していること、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
セルラネットワーク(2)のベースノード(3)と特権サービス又は非特権サービスで動作する無線デバイス(1)であって、
前記無線デバイス(1)は、(i)前記非特権サービスで、かつ(ii)前記ベースノード(3)の利用可能な資源を大量に消費する集中使用モードでの動作中であれば、前記ベースノード(3)からの規制指示を受信すると、前記ベースノード(3)へのアクセスを抑制し、
-前記集中使用モードは、アクセスを抑制する規制レベルを順位付ける複数の集中使用レベルを有し、
-前記非特権サービスは、
前記規制指示で指定された所定順位の前記集中
使用レベル以上で動作している前記無線デバイス(1)の前記ベースノード(3)へのアクセスのみが抑制され、
-前記特権サービスは、
前記規制指示に係わらず少なくとも所定の通信アクセスクラスでの通信セッションを実行する無線デバイス。
【請求項8】
前記集中使用モードが拡張カバレッジモードを含む、請求項7に記載の無線デバイス。
【請求項9】
前記通信アクセスクラスが、
-緊急通信、
-警報通信、
-例外通信、及び
-遅延クリティカルな通信、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の無線デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルラネットワークにおいて無線デバイスを動作させる方法に関する。本発明は、当該方法を用いる無線デバイスにも関する。本発明はさらに、無線通信のためのセルラネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
無線セルラ通信の最近の動向の一環として、既存の携帯電話機に加えて、新しいカテゴリーの無線デバイスが導入された。この新しいカテゴリーにはマシン型通信(MTC)デバイスが含まれる。セルラネットワークで動作するマシン型通信デバイスの数は、少なくとも一定の領域において、携帯電話機の数を明らかに上回るであろうことが予想される。
【0003】
その結果、セルラネットワークについて、特に特定のトラフィック特性、例えばマシン型通信、とりわけ定常動作や主として一方向のまれであるが周期的なデータ伝送、データ専用通信若しくは遅延耐性通信スキームなどを考慮して、この予想される増加に対処できる方法が開発された。
【0004】
これらの開発の一部は、具体的にはロングタームエボリューション(LTE)規格、特にLTE-MTC、すなわちLTEカテゴリー0又は1の開発に取り入れられている。
【0005】
この開発の一部は、過負荷状況にある特定のベースノード、すなわちeNodeBのセルラネットワークが、そのトラフィッククラスに基づくデバイスによるベースノードへのアクセス、又は少なくともセルラネットワークの資源割当を許可しないことを可能にする、いわゆる拡張アクセス規制(EAB)、すなわちアクセスクラス規制(ACB)である。このようなトラフィッククラスは、特に帯域幅低減デバイス、及び/又は拡張カバレッジで動作するデバイスに関連する。
【0006】
セルラネットワークは、EAB機能を使用してネットワークの安定性を保証する手段を、少なくとも最終的手段として有する。
【0007】
アクセス規制のコンセプトは、影響を受けたベースノードがアクセス不可能な全ての無線デバイスのためのものを含む。この全か無かのコンセプトは、あるアクセスクラスの無線デバイスにだけ影響を与えるアクセスクラス規制に適しているため、“cellBarred”フラグが設定された場合に、M-SIBを復号することが想定される。
【0008】
しかしながら、このような全か無かのコンセプトは、全てのマシン型通信デバイスのセルラネットワークアクセス規制につながる点で不利である。これにより、全てのマシン型通信デバイスは、使用強度、無線デバイス通信の目的、又は無線デバイスの種類に関係なく同様に扱われる。
【0009】
特許文献1には、過負荷制御は、ベースノードでの無線デバイスが登録時に既にアクティブになっている場合にも適用される旨が記載されている。しかし、拒否フィールドを設定する場合、低アクセス優先度に設定されている無線デバイスは、システムアクセス手順を続行出来ない。即ち、すべての低アクセス優先度に設定されている無線デバイスは、所定の通信アクセスクラスにおいて通信セッションを実行することは出来ない。
【0010】
特許文献2には、ネットワークアクセス制御は、アクセス禁止レベルに従って実行され、いくつかのデバイスタイプが規定され、各アクセス端末はデバイスタイプが属するUSIMに構成されている。そして、アクセス禁止はデバイスタイプのきめ細かい組み合わせに従って実行される。
ネットワークにとっては有利な解決法である。なぜなら、ネットワークの過負荷の場合に、すべてのアクセス端末または少なくとも大規模なアクセス端末のグループを気にする必要がないからである。しかし、影響を受ける端末の場合、これは完全に通信を切断されるか、完全に通信を許可されるかの二者択一である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】米国特許出願公開第2016/0057646号明細書
【文献】米国特許出願公開第2016/0040643号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、上述の欠点を克服すること、及びセルラネットワークとその影響を受ける無線デバイスの要求をともに考慮に入れた改善されたアクセス規制コンセプトに関する解決策を提案することである。
【0013】
したがって、さらなる代替的かつ有利な解決策が当該技術分野で望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このため、本発明の第1の態様によれば、請求項1に記載の無線デバイスを動作させる方法が提案される。更に、本発明の第2の態様によれば、請求項8に記載の無線デバイスが提案される。
【0015】
本発明の第1の態様によれば、セルラネットワークにおいて無線デバイスを動作させる方法であって、無線デバイスがセルラネットワークのベースノードで動作し、方法が、ベースノードから無線デバイスで受信される規制指示を通知したとき、
-無線デバイスが集中使用モードで動作している、かつ
-無線デバイスが非特権サービスで動作している、
という条件下で、ベースノードへのアクセスを抑制するステップを含む方法が提案される。
【0016】
本発明は、無線通信のためにセルラネットワークにおいて動作する無線デバイスに関する。無線デバイスは、一般に少なくとも通信ユニットと、サービングベースノードとの無線エアインタフェースにアクセスするためのアンテナと、制御処理ユニットと、加入者識別ユニットとを備えた任意の種類のデバイスである。サービングベースノードは、セルラネットワークに属する複数のベースノードの1つである。サービングベースノードは、無線デバイスがキャンプオンしているベースノードである。
【0017】
ベースノードは、セルラネットワークのエアインタフェースへのエントリポイントである。ベースノードは、2G(GSM(登録商標)、GPRS、EDGE)、3G(UMTS、HSPA)、4G(LTE、LTE-Catx、LTE-M)のようなサポートされている技術によって、具体的に基地局(BS)、nodeB、eNodeBとして実装される。
【0018】
無線デバイスは、セルラネットワークにおける動作中、サービングベースノードから送信されるブロードキャストチャネルを周期的に復号化している。ブロードキャストチャネルの一部として、典型的にはシステム情報が提供される。これらのシステム情報は、いわゆるシステム情報ブロック(SIB)に配置されることが好ましい。
【0019】
関連技術標準には、サービス情報に規制指示を提供するための少なくとも1つのフィールドが想定されることが規定されている。一般的には“cellBarred”フラグとして知られているこの規制指示フィールドは、既知の標準に準拠する、ベースノードにキャンプオンしている全ての無線デバイスが、サービングベースノード上でデータ伝送セッションを開始することを妨げられることを示すバイナリフィールドである。
【0020】
これは特に、このSIBがサービス情報を受信するようにアドレス指定される無線デバイスに関連する。最近の動向によれば、SIB専用の特定種類の無線デバイスが想定される。これは特に、いわゆるM-SIBが定義されるマシン型通信デバイスに適用される。
【0021】
これにより、ネットワークオペレータは、このような種類の無線デバイスのみに対するアクセスを制限する機会を得る。このことは、トラフィック要求が比較的低くかつ非瞬間的な多数のマシン型通信デバイス、つまり人間に操作される携帯電話器と比較して優先度の低いデバイスが予想されるときに有益である。
【0022】
また、規制は無線デバイスのトラフィッククラスに依存していてもよい。これにより、通常呼を行っている、例えば携帯電話機などの他のものは規制されないが、あるトラフィッククラスで動作している無線デバイスだけがセルラネットワークへのアクセスを規制されることになる。
【0023】
好ましくは、規制が集中使用モードで現在動作している無線デバイスのみに影響を及ぼすことになるように規制指示を変更することが想定される。
【0024】
好ましくは、これは、この状況を示すM-SIB内の追加のフィールドによって、又は別のディメンジョンによって既存の規制指示フィールドを拡張することによって達成される。
【0025】
集中使用モードは、ベースノードの使用可能な大量の資源を使用するモードである。これは特に、ペイロードデータとオーバーヘッドデータの間のバランスが後者に近づく無線デバイスのケースである。このケースでは多くの資源が使用されるが、見返りとしての対価がない。
【0026】
こうした改善は、多くの資源、すなわちパワーを使用するように動作しているが、それにもかかわらず得る優先度が低い無線デバイスだけに影響を及ぼす点で有利である。
【0027】
好適な実施形態では、集中使用モードは、拡張カバレッジモードで動作することを含む。
【0028】
この有利な実施形態によって、受信状態が悪い無線デバイスに関心が持たれる。拡張カバレッジモードは、特にMTCデバイスのための3GPPリリース13の定義の一部として定義された。この拡張カバレッジ(EC)モードは、多くの反復受信によって、データパケットを受信器から確実に復号できるまで、同じデータパケットが受信器によって十分頻繁に結合されるような通信を可能にすることによって当該受信問題を解決する。典型的には、これは、例えば建物の地階で動作させる無線デバイス、例えば計量装置のために行われる。
【0029】
各データパケットの伝送を繰り返す必要性によって、ベースノードにおける資源の使用量が高くなる。したがって、拡張カバレッジモードで動作している無線デバイスが、集中使用モード無線デバイスである。
【0030】
同じことは、2G技術標準用に定義された拡張カバレッジモードにも当てはまる。
【0031】
他の集中使用モードはさらに、デバイスツーデバイス(D2D)通信用に定義されるサイドリンク/リレーデバイスに関連する。このようなリレーデバイスは、ベースノードへの直接アクセスができない又は制限された他の無線デバイスのためのアグリゲータとして動作する。したがって、リレーデバイスは資源使用量が比較的高い。
【0032】
さらに、集中使用モード使用ケースは、エアインタフェースに対する瞬時干渉を克服するために、あるレベルを超える符号化速度が必要になる場合に生じる可能性がある。これにより、すなわち高い符号化速度によって、転送されるペイロードが小さいままであるのに対して、転送されるビット数が非常に多くなると思われる。
【0033】
したがって、集中使用モードの様々な選択肢が本発明の方法に包含される。
【0034】
その結果、無線デバイスは、受信したブロードキャスト信号の一部として規制指示を受信しており、さらに、それが無線デバイスに適用されるかどうかを確認する。これは、無線デバイス自体が、集中使用モード、具体的には拡張カバレッジモードで動作している場合にのみ当てはまり得る。
【0035】
しかし、これは規制が行われるための唯一の前提条件ではない。集中使用モードでの動作は、無線デバイスの動作の種類について何も教示しないため、ベースノードが混雑状態の場合に規制する必要がある無線デバイスを特定するために、使用モード基準に依存するだけでは足りない。
【0036】
また、本発明の方法の一環として、無線デバイスが現在動作しているサービスの種類が考慮される。したがって、無線デバイスが、無線デバイスが動作している集中使用モードに対する規制指示を検出した場合は、特に現在動作しているサービスをさらに特定する。
【0037】
無線デバイスは、非特権サービスで動作しているとき、ベースノードへのさらなるアクセスを抑制するのみである。
【0038】
好ましくは、非特権サービスは、特権サービスでないサービスである。
【0039】
特権サービスは、救急サービスや、特に適時性の点で高い重要度を割り当てたその他のサービスのような、より高い優先度を割り当てたサービスである。
【0040】
そのような表示がない場合、使用されているサービスは非特権サービスと見なされる。その結果、この場合にのみベースノードへのアクセスが抑制され、規制が各無線デバイスに対して有効になる。
【0041】
この追加のパラメータは、多くの資源を塞ぐ可能性があるが、そのシェアが最も低そうな優先度の高いサービスで動作している無線デバイスに影響を及ぼすことがない無線デバイスを区別できるため有利である。
【0042】
この追加の基準によって、無線デバイスが規制状況の影響を受けているか否かの決定が動的に行われることはさらに有利である。開始された又は計画されたサービスによって、無線デバイスは、同じ規制トラフィッククラス及び集中使用モードを備えた同じ状況で規制が可能であったり、不可能であったりする。
【0043】
別の好適な実施形態において、集中使用モードは複数の集中使用レベルを含み、アクセスを抑制するための当該条件は、無線デバイスが少なくとも規制信号で示された集中使用レベルで動作していることをさらに含むことが提案される。
【0044】
この実施形態は、集中使用モードが異なる使用レベルを有する可能性があるという追加のオプションに基づいている。これに基づいて集中使用レベルが定義される。
【0045】
このようなレベルは、実施態様によって、レベル番号の増加と共に増加するセルラネットワーク資源の使用度を示す可能性がある。どんな場合でも、少なくとも2つの集中使用レベルの異なるレベルが区別され、無線デバイスは、規制指示によって規制がどの集中使用レベルに向けられているかの表示を得る。好ましくは、規制指示によって集中使用レベルがSIB、すなわちM-SIBの追加のフィールドに送信される。
【0046】
3が最高の使用度を示す、1から3の3つの集中使用レベルがある場合、無線デバイスは次のように動作している。
【0047】
規制指示が集中使用レベル2を示す場合は、無線デバイスは、集中使用レベル2又は3で動作している場合に、-当然、動作されているサービスに依存して-、規制を検討している。
【0048】
規制指示が集中使用レベル3を示す場合は、集中使用レベル3で動作している無線デバイスだけが規制を検討する。
【0049】
規制指示が集中使用レベル1を示す場合は、集中使用モードで動作している全ての無線デバイスが対象とされ、規制を検討する。
【0050】
拡張カバレッジに関連する集中使用モードと関連して、集中使用レベルは、拡張カバレッジモードにおいて必要な推定反復回数に関連することが好ましい。
【0051】
この好適な実施形態によって、拡張カバレッジモードの資源使用量の増加が考慮される。集中使用レベルを定義する推定反復回数は最大何回までかを定義する必要がある。好ましくは、拡張カバレッジレベルが定義され、これらの拡張カバレッジレベルは集中使用レベルに関連する。
【0052】
その結果、受信信号を確実に復号するための反復回数が増えると共に、ベースノードの資源の使用が増加する。規制指示によって示される集中使用レベルと拡張カバレッジレベルの一致は相互作用を単純化し、最も資源を消耗させる無線デバイスに対する規制指示の微調整を可能にする。
【0053】
特に現在の3GPP仕様では、拡張カバレッジレベルは、CEモードA及びCEモードB、又は拡張カバレッジサポート全体を3つ以上の異なるCEレベルに分けるより細かい粒度に区別されることになっている。想定されるこのような分類も、本実施形態に適用されることが好ましい。
【0054】
このことは、異なる分類を保持する必要がない点で特に有利である。さらに、集中使用レベルへの分類は、ベースノードと無線デバイスの相互作用について、どの無線デバイスを規制すべきかの区別を単純化する。これはまた、最終的にSIB内の規制指示のためのビット数を低減させる。
【0055】
特権又は非特権サービスについて、別の好適な実施形態によれば、特権サービスは、少なくとも所定の通信アクセスクラスにおいて通信セッションを実行することを含むことがさらに提案される。
【0056】
通信アクセスクラスによって、無線デバイスは特に、無線デバイスが現在動作している又は開始する予定のサービスの優先度を容易に識別する機会を得る。
【0057】
非特権サービスと考えられる特定の通信アクセスクラスのセット及び/又は特権サービスと考えられるセットがあらかじめ定義されることが好ましい。
【0058】
これにより無線デバイスは、規制指示がある場合に、セルラネットワークへのアクセスを抑制する必要があるか否かを容易に判断することができる。優先度、すなわち特権通信の通信アクセスクラスに関するさらなる表示を割り当てることがさらに有利である。したがって、特権通信が規制されていない、又はそれにもかかわらず規制されている表示は、セル内のトラフィックを制御するためのよりきめ細かい手段をさらに与えることになる。
【0059】
好ましくは、このような特権通信アクセスクラスは、
-緊急通信、
-警報通信、
-例外通信、及び
-遅延クリティカルな通信、
のうちの少なくとも1つを含む。
【0060】
緊急通信は特に、緊急呼び出し、具体的にはETSI TS 22.011に規定されたものに関連する。
【0061】
さらに、警報通信及び例外通信は特権的と見なされることになる。そのため、特定種類のサービスが、特に警報及び/又は例外通信クラスを含む、割り当てられた優先度判別クラスを有する必要がある。
【0062】
また、遅延クリティカルな通信が特権サービスと見なされることも好ましい。このことは、このような通信にはその性質から連続的/周期的な情報の流れが必要であることから有利である。システムを調整するための環境制御センサが、そのような接続性に関する要求を有する可能性がある。
【0063】
そのようなサービス判定によって、無線デバイスは、結果として規制指示による関心が持たれているか否かを容易に検出する立場にある。
【0064】
別の好適な実施形態によれば、特権サービスは、
-所定のセルラネットワーク料金表で動作していること、又は
-特権タイプの無線デバイスに関連していること、
のうちの少なくとも1つを含むことがさらに提案される。
【0065】
これらの特権サービスは、より安定的で、無線デバイスのベースノードとの通信の種類と無関係であるとされている。これによれば、使用されているある料金表が、これが優先度の高いデバイスとして動作している無線デバイスであることを示す。このことは、これが規制動作によって、他のものからより多くサービス利用料が支払われる無線デバイスが規制されないことを保証する点で有利である。これは特に、緊急呼び出しなどをさらに可能にする車載エンターテイメントシステムに当てはまる。
【0066】
ここでさらに、安定的で通信の種類に依存したサービス優先度の組み合わせが本発明の一部として想定されカバーされる。
【0067】
料金表は必ずしも一定である必要はないことに留意すべきである。特に、ある時間帯に他の時間帯よりはるかに費用のかかる料金表が想定される。したがって、無線デバイスは、非常に重要である場合は、費用のかかる時間ウィンドウでのみデータ伝送セッションを実行することになる。故に、この実施形態は、このような状況を簡単かつ信頼できる方法でカバーする。
【0068】
さらに、料金表情報は、特にベアラ非依存プロトコルを介した、無線デバイスに接続された加入者識別モジュール(SIM)への遠隔信号伝達によって変化する可能性がある。そのような動的更新では、各規制指示が受信された場合に、現在の料金表が特権サービスの範囲内にあるか否かをチェックすることが提案される。
【0069】
代替的に、無線デバイスの種類は、それが特権サービスであるか非特権サービスであるかを示す。そのため、無線デバイスは、デバイスタイプに関する表示を内部に格納する必要がある。
【0070】
そのような表示を格納する1つの手段は、加入者識別ユニット、具体的にはSIM又はUICCの一部である。この加入者識別ユニットにアクセスすることによって、無線デバイスはデバイスタイプを知ることができる。
【0071】
この実施形態は、ホームセキュリティシステムの警報パネルが、高い混雑状態のときでも電力計量装置よりも信頼できる接続性にはるかに依存する点で有利である。
【0072】
このような状況では、動作の種類は必ずしもサービスの優先度を示さないことになる。
【0073】
本発明の第2の態様によれば、セルラネットワークのベースノードで動作する無線デバイスであって、無線デバイスが、ベースノードから受信した規制指示を通知したとき、
-無線デバイスが集中使用モードで動作している、かつ
-無線デバイスが非特権サービスで動作している、
という条件下で、ベースノードへのアクセスを抑制するように構成された無線デバイスが提案される。
【0074】
第2の態様は、第1の態様の利点を共有する。
【0075】
本発明の第3の態様では、無線通信用のセルラネットワークであって、セルラネットワークの一部であるベースノードの少なくとも1つのセル領域を含むセルラネットワークのカバレッジ領域の混雑状態を検出するように構成され、この検出に応答して、ブロードキャスト内で特定される集中使用モードの所定の集中使用レベルで動作している無線デバイスの規制を指示する信号を当該カバレッジ領域にブロードキャストし、特権サービスで動作している場合に、このような無線デバイスに対するアクセスを許可するように構成されたセルラネットワークが提案される。
【0076】
本発明のこの態様は、複数のベースノードを備えるセルラネットワークに関連する。このセルラネットワークは、混雑状況に対処し、適切な処置を講じるように構成される。これは特に、本発明の第2の態様に係る無線デバイスがセルラネットワークで動作している状況に適用される。
【0077】
そのため、セルラネットワークは、カバレッジ領域、特にベースノードのセル領域における混雑状態を検出するように構成される。これは、ベースノードの資源の使用量を測定することによる場合であることが好ましい。典型的には、一定の資源使用量に達したときに、初期の警告閾値が定義される。
【0078】
セルラネットワーク、すなわちベースノードや、セルラネットワークの他の構成要素が混雑状況を検出する多くの方法が当該技術分野で知られている。
【0079】
このような状況が検出された場合、セルラネットワークは、ベースノードで動作している無線デバイスにブロードキャスト内で規制指示を提供することによる処置を講じるように構成される。
【0080】
このような規制指示は、ある集中使用レベルで動作している無線デバイスのみに向けられる。
【0081】
これは、好ましいことに、ベースノードの資源の著しいシェアを消耗させる無線デバイスが、ベースノードにアクセスすることを規制されることになるために十分である。
【0082】
しかし、この規制は、例外的に、特権サービスで動作している無線デバイスに適用されない。したがって、これらの無線デバイスに対して、アクセスは規制されない。好ましくは、セルラネットワークは、規制指示に規制される集中使用レベルの表示を提供する。
【0083】
また、ひたすら規制される非特権サービスの代わりに、少なくとも1つの特権サービス、すなわち規制されない少なくとも1つの対応する通信クラスに関する表示を含むことが好ましい。
【0084】
本発明のこの態様の好適な実施形態によれば、集中使用レベルの事前決定は、当該カバレッジ領域の混雑レベルを考慮することが提案される。
【0085】
この実施形態は、特に規制のために示される集中使用レベルが、混雑度に応じて選ばれることを示す。これによりセルラネットワークは、規制を微調整する手段を有する。
【0086】
特に、第1のステップでは、最高の集中使用レベルだけが規制される。次に、規制指示によってどの程度混雑状態が緩和されるかが判明する。これが十分でない場合、特に、このレベルで動作している無線デバイスがごくわずかしかない場合、次の集中使用レベルがさらに規制される。
【0087】
これは許容混雑レベルに達するまで繰り返される。
【0088】
この反復法はさらに、かなり多数の無線デバイスが特権サービスで動作しており、さらに高い集中使用レベルで動作している状況に対処することができる。この場合、高い集中使用レベルの規制は、混雑状態の著しい緩和をもたらさない可能性が高くなるであろう。
【0089】
したがって、第2のステップでは、次のより低い集中使用レベルがさらに規制される。これは典型的には、より多くの無線デバイスに影響を及ぼし、臨界閾値以下に混雑状態を緩和する可能性を高めることになる。この場合、より低い集中使用モード又は非集中使用モードで動作している無線デバイスと、さらに特権サービスで動作している無線デバイスとが各ベースノードで動作し続けることもできる。
【0090】
示されているように、本発明は、有利には示された課題を解決し、セルラネットワークが、無線デバイスを規制するきめの細かい手段によって、大半の無線デバイスの安定性及び接続性を維持することを可能にする。これは、ベースノードの資源を使用するだけの無線デバイスを含む、いずれに対する接続性も最終的に提供しない既知の全か無かの解決策と比較して有利であることが示される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
以下の説明及び添付図面は幾つかの例示的な態様を詳細に示しているが、実施形態の原理を使用することができる種々の方法のうちのほんの一部を示しているにすぎない。本発明の特徴及び利点は、限定的ではなく例示的な例として与えられる有利な実施形態の以下の説明及び添付図面を読む時に現れるだろう。
【0092】
【
図1】本発明の好適な実施形態を示すフローチャートを表す。
【
図2a】規制指示がある場合の本発明のある実施形態に係る無線デバイスの動作を示す。
【
図2b】規制指示がある場合の本発明のある実施形態に係る無線デバイスの動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0093】
図1は、本発明の好適な実施形態をフローチャートで示す。これは無線デバイス、すなわち本発明に係るユーザ装置(UE)を想定している。この無線デバイスは、2G(GSM、GPRS、EDGE)、3G(UMTS、HSPA)、4G(LTE、LTE-Catx、LTE-M)のような標準技術をサポートするセルラネットワークと動作するように構成される。
【0094】
そのため、ステップS1においてベースノード(BS)にキャンプオンしている。このベースノードは、セルラネットワーク、すなわち無線アクセスネットワークのサポートされている技術標準に依存して、特に基地局(BS)、nodeB、eNodeBとして実装されている。無線デバイスが現在キャンプオンしているベースノードは、サービングベースノードと呼ばれる。
【0095】
無線デバイスは、具体的にはマシン型通信(MTC)デバイスである。このようなMTCデバイスは、マシン同士の通信を可能にすることが想定された、典型的にはデータ伝送用の無線デバイスである。
【0096】
これには、測定データを遠隔サーバに定期的に送信する計量装置が含まれる。別の例は、緊急の場合に遠隔サービスセンターにメッセージを送信することになっているホームセキュリティデバイスである。現在例示している実施形態は、これらの例示的なデバイスタイプに限定されないことはもちろんである。
【0097】
一般的な動作の一環として、無線デバイスは、ステップS2に示すように、サービングベースノードから受信したシステム情報ブロードキャストを定期的にチェックしている。このシステム情報ブロードキャストは、典型的にはブロードキャストチャネル(BCCH)の一部として提供される。これはシステム情報ブロック(SIB)のセットを含む。
【0098】
実施態様に応じて、無線デバイス、特にMTCデバイスの特別なグループについて、専用のSIB、いわゆるM-SIBが定義されることが想定される。この場合、本発明の方法はM-SIBをチェックするだけで足りる。
【0099】
定期的なチェックは、時間的周期若しくはイベント駆動、又はこれらの組み合わせで行われている。好ましくは、無線デバイスは、所定のブロードキャストチャネル変更期間中にSIBを1回チェックする。最後のチェックからSIBに変化が起こったかどうかを認識するために、データ伝送セッションに備えて少なくともSIBのサブセット、特にBCCH値タグをチェックすることが特に好ましい。cellBarredフィールドの変化を含むSIBのいかなる変化もBCCH値タグのインクリメントをもたらすことになる。したがって、規制指示がアクティブでない場合に、BCCH値タグが前のチェックから変化しなかった場合は、無線デバイスは、規制指示が現在アクティブでないことを知っている。
【0100】
cellBarredフィールドによって、ベースノードは、無線デバイス、すなわち少なくともMTCデバイスに、ベースノードについて、このベースノードで動作するために規制が作動されていることを示す。したがって、これは少なくともデータ伝送セッションより前にチェックする必要がある。
【0101】
したがって、S3において、SIBが、各無線デバイスが属している無線デバイスのグループに対する規制状況を示しているかどうかが、本発明の方法の一部としてチェックされる。
【0102】
当てはまらない場合、この動作は通常動作のためにステップS4に分岐する。ここで無線デバイスは、データを送受信する、又はSIBをチェックするための次の機会までひたすら待機するなどの通常の動作を行っている。
【0103】
規制指示が発見された場合、プロセスフローはYes分岐に沿ってステップS5に分岐する。
【0104】
本発明の方法は、改善された規制指示スキームに基づいているため、セル上の全ての無線デバイス、又は少なくとも全てのMTCデバイスに対するアクセスを単に規制することにはなっていない。その代わりに、規制指示は、規制されたトラフィッククラスに関する情報を含む。
【0105】
このトラフィッククラスにより、本発明の好適な実施形態によれば、集中使用モードに関してベースノードの資源使用量に応じた規制が定義される。このトラフィッククラスは、特に拡張カバレッジモードで動作している無線デバイスに関連する。
【0106】
したがって、ステップS5において、拡張カバレッジで動作している無線デバイスが規制されることになることが規制指示によって示された場合は、ステップS6において、実際に拡張カバレッジで動作している無線デバイスはステップS7に分岐することになる。そうでなければ、明らかに規制指示の影響を受けず、ステップS4で動作し続けることができる。
【0107】
代替的に、規制されたトラフィッククラスは、無線デバイスが拡張カバレッジで動作しているかどうかだけでなく、どの拡張カバレッジレベルで動作しているかという問題に関連する。これは、深いカバレッジで動作している無線デバイスが、はるかに良い受信状態にあるが、いまだ拡張カバレッジで動作している他の無線デバイスと比較して、ベースノードからの信号を確実に復号するために数多くの反復を必要とするかもしれないという状況を反映している。深いカバレッジで動作している無線デバイスに対する資源配分量は、後者の無線デバイスより比較的多く、したがって、そのような深いカバレッジデバイスを最初に規制するのが有利である。
【0108】
好ましくは、トラフィッククラスは拡張カバレッジレベルに関連する。このようなレベルは、信号を確実に復号するのに必要な推定反復回数に基づいて定められることが好ましい。したがって、これは、1つ以上のトラフィッククラスに関連する規制指示により、拡張カバレッジレベルで動作している無線デバイスを直接示す。
【0109】
したがって、無線デバイスは、ステップS6において、示された拡張カバレッジレベルで動作しているかどうかをチェックする。
【0110】
本発明の方法によれば、これらのチェックにより、ステップS6において、たとえ無線デバイスが規制指示に示されたトラフィッククラスで動作していることが分かったとしても、各無線デバイスが、受信した規制指示に基づいてベースノードへのアクセスを規制されているどうかはまだ判断されていない。
【0111】
規制されているかどうかを知るために、無線デバイスはさらに、ステップS7において、現在動作している、又は動作しているとされるサービスを決定する。ステップS8の決定のために、無線デバイスが特権サービスで動作しているかどうかを判断することが想定される。そのような特権サービスは、具体的には警報パネルによって開始される緊急通信のような優先度の高いサービスである。そのため、優先度判別クラスを定義することが好ましい。
【0112】
代替的又は付加的に、規制されることにはなっていない特権サービスの優先度クラスはさらに、好ましくは規制指示と共にSIBに示される。
【0113】
想定されるサービスがそのような優先度の高いクラスに属している場合は、ステップS8において、規制指示はこの無線デバイスに影響を与えないと判断される。一方、ステップS4において動作を続けることになる。
【0114】
代替的に、そのような特権サービスはまた、無線デバイスの種類及び/又はデータ操作のための現在アクティブな料金表に関連する場合もある。
【0115】
いずれの場合でも、ステップS8において、無線デバイスが優先度の高いサービスで動作しているか分からない場合は、プロセスフローはステップS9に分岐する。これにより無線デバイスは、現在のサービングベースノードでの動作を終了させる。具体的には、このような終了には、無線デバイスがベースノードへのキャンプオンを止める必要があるため、セル再選択の実行を余儀なくされることになることが含まれる。
【0116】
代替的なケースでは、データ伝送セッションを終了させて抑えるだけで足りる。
【0117】
本発明の方法が1つのベースノード3にキャンプオンしている2つの無線デバイス1に与える影響を
図2a及び
図2bに示す。
【0118】
図2aは、セルラネットワーク2のベースノード3のセル領域で動作している2つの無線デバイス1を示す。示されている無線デバイス1は、それぞれ拡張カバレッジ(EC)で動作している。各無線デバイスは、1から3の拡張カバレッジレベル(ECレベル)を割り当てている。必要とされる推定反復回数が多ければ多いほど、拡張カバレッジレベルが高くなる。
図2aでは、このことをキャプションで説明されるように異なるハッチングによって示す。
【0119】
さらなる1つの無線デバイス1’が、優先度の高いサービスで動作しているものとして示されている。これは、例えば緊急呼び出し用に操作されるホームセキュリティパネルや、例えば高齢者用の救急車を呼ぶための装置などである。
【0120】
図2aは、ベースノード3が正常に動作している場合、つまりSIBに、規制指示がブロードキャストされていない状況を示す。
【0121】
次に
図2bには、サービングベースノード3と連動する無線デバイスの同じ配置が示されている。ここでの唯一の相違点は、ベースノード3がM-SIBと共に規制指示をブロードキャストすることである。これは規制を受けたセル領域内の幾つかの無線デバイスに影響を与える。規制された無線デバイスは、キャプションに示されているような破線の記号によって示されている。
【0122】
全体的規制指示の場合、示されている全ての無線デバイスが規制されることになる。全ての拡張カバレッジデバイスを規制する場合も、示されている全ての無線デバイスが規制されることになる。
【0123】
しかしながら、示されている状況では、規制指示はECレベル3で動作している無線デバイスのみに関連する。つまり、SIBは、ECレベル3に対応する集中使用レベルのための規制指示を示す。これに応じて、示されている無線デバイスのうちの4つが規制されているものとして示されている。これらの無線デバイスの全てが、ECレベル3で動作されているものとして示されていた。
【0124】
しかしながら、無線デバイス1’は、ECレベル3で動作しているが規制されていない。この無線デバイスは優先度の高いサービスで動作しているため、規制指示は、動作しているサービスが理由でこの無線デバイスについて却下される。本発明は、混雑状況に対処するためのベースノードのニーズと、集中使用され、場合により優先度の高いサービスで動作している無線デバイスの動作との間の良好なトレードオフをもたらすことが、この例示的な例によって明らかになる。本発明の方法は、無線デバイスが動作しているサービスの優先度も考慮に入れるため、既知の方法よりいっそうバランスの取れたアプローチを提供する。
【0125】
以上の詳細な説明において、本発明が実施され得る特定の実施形態を例示する添付の図面に参照がなされる。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施し得るために十分に詳細に記載されている。本発明の様々な実施形態は、相互に相違があるが、必ずしも相互に排他的である必要性は無いことが理解されるべきである。例えば、1つの実施形態に関連して本願明細書において記載されている特定の特徴、構成又は特性は、本発明の範囲から逸脱すること無く、他の実施形態の範囲内で実施され得る。加えて、開示された各実施形態の個々の要素の位置又は配列は、本発明の範囲から逸脱することなく修正され得ることが理解されるべきである。従って、以上の詳細な説明は、本発明を限定するようには解釈されず、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ確定され、特許請求の範囲が権利を与える均等物の全範囲と共に適切に解釈される。