(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】飼料管理のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
A01K 5/01 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
A01K5/01 Z
(21)【出願番号】P 2020501201
(86)(22)【出願日】2018-08-14
(86)【国際出願番号】 SE2018050825
(87)【国際公開番号】W WO2019035756
(87)【国際公開日】2019-02-21
【審査請求日】2021-07-30
(32)【優先日】2017-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】500215931
【氏名又は名称】デラヴァル ホルディング アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】カルワキ, シモン
(72)【発明者】
【氏名】オーマン, ウルリカ
【審査官】中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-505626(JP,A)
【文献】特開2007-282549(JP,A)
【文献】特開昭63-098334(JP,A)
【文献】特開昭59-095831(JP,A)
【文献】特開2002-360098(JP,A)
【文献】特開平11-089470(JP,A)
【文献】国際公開第2005/067704(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 5/00 - 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飼料供給テーブル(110)で飼料供給関連動作を実施するように配置されたシステム(300)であって、飼料供給テーブル(110)の上に一群の動物(100)の飼料供給のための飼料(130)が存在し、そのシステム(300)が:
飼料供給テーブル(110)の縁(111a,111b,111c,111d)の方に飼料供給テーブル(110)の上の飼料(130)を移動するように構成された飼料移動装置(140)であって、第一時点での飼料供給テーブル(110)の上の飼料(130)の成分、物理特性又は化学特性を測定するように構成されたセンサー(150)
を含む飼料移動装置(140);
第一時点と関連付けて、飼料(130)の測定された成分、物理特性又は化学特性を記憶するように構成されたデータベース(180);及び
飼料(130)の測定された成分、物理特性又は化学特性に基づいて、飼料供給関連動作を実施するように構成された制御ユニット(160)
を含
み、
センサー(150)が、第二時点での飼料供給テーブル(110)の上の飼料(130)の成分、物理特性又は化学特性を測定するように構成され、
飼料移動装置(140)が、時間間隔を置いて飼料供給テーブル(110)の上の飼料(130)を練り直すように構成されており、飼料供給関連動作が、測定された成分、物理特性又は化学特性の結果に基づいて、練り直し間の時間間隔を調整することを含む、システム(300)。
【請求項2】
制御ユニット(160)が、第一時点及び第二時点での測定された成分、物理特性又は化学特性の差がしきい値限界を越えるとき
、飼料供給関連動作を実施するように構成されている、請求項
1に記載のシステム(300)。
【請求項3】
飼料供給関連動作が、各飼料補給の飼料量を減少しながら飼料補給の頻度を増加することを含む、請求項1~
2のいずれかに記載のシステム(300)。
【請求項4】
センサー(150)が近赤外センサーを含む、請求項1~
3のいずれかに記載のシステム(300)。
【請求項5】
センサー(150)が温度センサーを含む、請求項1~
4のいずれかに記載のシステム(300)。
【請求項6】
飼料(130)の温度を低下するように構成されたクーラー(195)を含む、請求項1~
5のいずれかに記載のシステム(300)であって、飼料供給関連動作が、飼料(130)の温度を低下することを含む、システム(300)。
【請求項7】
飼料供給テーブル(110)の上に飼料(130)を補給するように構成された飼料分配装置(120)を含む、請求項1~
6のいずれかに記載のシステム(300)。
【請求項8】
飼料移動装置(140)が飼料分配装置(120)を含む、請求項
7に記載のシステム(300)。
【請求項9】
測定された成分が、タンパク質含量、乾物含量、繊維含量、中性デタージェント繊維、脂肪、でんぷん、粗繊維、酸性デタージェント繊維、リグニン、ビタミン含量、ミネラルのいずれかを含み;
測定された物理特性が、温度、湿度のいずれかを含み;
測定された化学特性が、水素イオン指数、カビ、マイコトキシン、アミノ酸、酵母、エタノールのいずれかを含む、
請求項1~
8のいずれかに記載のシステム(300)。
【請求項10】
飼料供給テーブル(110)で飼料供給関連動作を実施するための方法(200)であって、飼料供給テーブル(110)の上に一群の動物(100)の飼料供給のための飼料(130)が存在し、その方法(200)が:
飼料移動装置(140)を使用して飼料供給テーブル(110)の縁(111a,111b,111c,111d)の方に飼料供給テーブル(110)の上の飼料(130)を移動すること;
第一時点での飼料供給テーブル(110)の上の飼料(130)の成分、物理特性又は化学特性を測定すること(201);
第二時点での飼料供給テーブル(110)の上の飼料(130)の成分、物理特性又は化学特性を測定すること(202);
第一時点と関連付けて、飼料(130)の測定された成分、物理特性又は化学特性を記憶すること(203)
;
飼料(130)の測定された成分、物理特性又は化学特性に基づいて飼料供給関連動作を実施すること(204)
;及び
時間間隔を置いて飼料供給テーブル(110)の上の飼料(130)を練り直すこと
を含
み、
飼料供給関連動作が、練り直しの間の時間間隔を、測定(201,202)された成分、物理特性又は化学特性の結果に基づいて調整することを含む、方法(200)。
【請求項11】
第一時点及び第二時点での測定(201,202)された成分、物理特性又は化学特性の差がしきい値限界を越えるとき、飼料供給関連動作の実施(204)が起こされる、請求項
10に記載の方法(200)。
【請求項12】
飼料供給関連動作が、クーラー(195)の起動によって飼料(130)の温度を低下することを含む、請求項
10~
11のいずれかに記載の方法(200)。
【請求項13】
飼料供給関連動作が、各飼料補給の飼料量を減少しながら飼料補給の頻度を増加することを含む、請求項
10~
12のいずれかに記載の方法(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この文献は、方法及びシステムを開示する。特に、一群の動物の飼料供給のために飼料供給テーブルでの飼料管理のための方法及びシステムが記載される。
【背景技術】
【0002】
動物農場では、与えられる飼料の栄養レベル、及び与えられる飼料の量は、ミルク収量/肉質を促進するために本質的なものである。
【0003】
動物(群れを含む)の栄養要求、飼料管理(飼料の分析、コスト及び利用可能性を含む)、飼料調製及び輸送、飼料分配及び消費制御に関する判断がなされなければならない。
【0004】
完全混合飼料(TMR)は、農場での飼料分配の頻繁に使用される方法である。雌牛は、しばしばそれらのミルク生産量及び身体の状態のレベルに従ってグループ分けされることができる。各群れの動物は、栄養の過剰供給、従って飼料供給コストを減らすために独立してTMR供給を与えられる。
【0005】
飼料は、飼料供給テーブル又は同種のもの、例えば飼料供給ワゴンによって、又は農夫によって直接与えられることができる。
【0006】
起こりうる第一の問題は、動物が飼料供給テーブルの縁に最も近い飼料を食べて、飼料供給テーブルの上のより中央に位置する飼料に到達できないことである。動物は、一般的にフェンス又は同種の制限構造によって飼料供給テーブルに入ることが制限されている。
【0007】
この問題に対する公知の解決策は、動物が与えられた飼料にうまく到達できるように飼料プッシャーを使用して飼料を飼料供給テーブルの上の中央位置から飼料供給テーブルの上の縁により近い位置に移動させることである。
【0008】
しかしながら、別の問題は、飼料が経時的に劣化してしまうことである。移動式のミキサーワゴンが使用される農場では、一日に一回だけ多量に飼料が分配されることが最も多い。そのとき、飼料は、長い時間、飼料供給テーブルに横たわり、それは、その品質にマイナスの影響を持つ。高い温度は、飼料の微生物学的バランスを乱し、それは、酵母及びカビの増殖に導き、それは、飼料中のでんぷん、炭水化物、タンパク質のレベルを低下しうる。
【0009】
嫌気的に発酵又はサイロ貯蔵された飼料の品質は、未加工の飼料の品質、サイロ貯蔵の条件、及びサイロ貯蔵された飼料の貯蔵の条件に依存する。例えば、サイロ貯蔵された飼料の好気的劣化は、ミルク生産にとって有害である。酵母、カビ、及び特定の細菌のような好気性微生物は、乾燥物の高い消化性の画分を代謝によって生み出し、乾燥物の高い損失の原因となりうる。
【0010】
従って、飼料は、ずっと小さい栄養価を持ち、それはミルク収量の低下に導く。しかしながら、農民は、この問題にすら気づいていないか、又は少なくとも減少したミルク収量の理由には気づいていない。また、高い温度(及び高い温度での長期間の露出)は、飼料の味や臭いにマイナスの影響を持ち、それは、飼料を動物にとって魅力のないものにする。これは、飼料摂取量の低下(及びミルク収量の低下)に導くだけでなく、飼料の廃棄物が大きくなり、それによってコストが増加する。熱/高温は、各動物が熱を発生し、排出するので、家畜小屋内で問題となることが多い。
【0011】
ミルク収量/肉生産量を高めるためには、動物に劣化した飼料を与えることを避けることが望ましいだろう。
【発明の概要】
【0012】
それゆえ、本発明の目的は、上述の問題の少なくとも幾らかを解決し、飼料供給テーブルにおける飼料管理を改良することである。
【0013】
本発明の第一態様によれば、この目的は、飼料供給テーブルで飼料供給関連動作を実施するように配置されたシステムであって、飼料供給テーブルの上に一群の動物の飼料供給のための飼料が存在するシステムによって達成される。前記システムは、第一時点での飼料供給テーブルの上の飼料の成分、物理特性又は化学特性を測定するように構成されたセンサーを含む。また、前記システムは、第一時点と関連付けて、飼料の測定された成分、物理特性又は化学特性を記憶するように構成されたデータベースを含む。さらに、前記システムは、飼料の測定された成分、物理特性又は化学特性に基づいて、飼料供給関連動作を実施するように構成された制御ユニットを含む。
【0014】
本発明の第二態様によれば、この目的は、飼料供給テーブルで飼料供給関連動作を実施するための方法であって、飼料供給テーブルの上に一群の動物の飼料供給のための飼料が存在する方法によって達成される。前記方法は、第一時点での飼料供給テーブルの上の飼料の成分、物理特性又は化学特性を測定することを含む。さらに、前記方法は、第一時点と関連付けて、飼料の測定された成分、物理特性又は化学特性を記憶することを含む。また、前記方法は、飼料の測定された成分、物理特性又は化学特性に基づいて飼料供給関連動作を実施することを含む。
【0015】
記載された態様のおかげで、飼料供給テーブルの上の飼料の成分、物理特性又は化学特性をセンサーで測定することによって飼料の劣化を早期の段階で検出することができ、例えば飼料を練り直すこと(remixing)によって、より少ない量の飼料をより頻繁に与えることによって、飼料供給テーブルの上の飼料を冷却することによって、検出された飼料劣化を除去、減少又は補償するための適切な行為を開始することができる。飼料品質は、高められ、それは、ミルク収量/ミルク生産量の増大に導く。
【0016】
それによって、動物の飼料管理が促進される。また、農民の作業時間が、与えられたシステム及び方法の自律性のために省かれる。
【0017】
他の利点及び追加の新規な特徴は、続く詳細な記述から明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施形態は、添付図面を参照してさらに詳細に記載されるだろう。
【0019】
【
図1A】
図1Aは、本発明の一実施形態による、飼料供給テーブルでの飼料管理のためのシステムの一例を示す。
【0020】
【
図1B】
図1Bは、本発明の一実施形態による、上から見た飼料供給テーブルの一例を示す。
【0021】
【
図1C】
図1Cは、本発明の一実施形態による、上から見た飼料供給テーブルの一例を示す。
【0022】
【
図1D】
図1Dは、本発明の一実施形態による、上から見た飼料供給テーブルの一例を示す。
【0023】
【
図2】
図2は、方法の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
【0024】
【
図3】
図3は、例示的な実施形態によるシステムを描く図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本明細書に記述される本発明の実施形態は、方法及びシステムとして規定される、これらは、以下に記述される実施形態において実行に移されることができる。しかし、これらの実施形態は、例示的なものであり、多くの異なる形態で実施されることができ、本明細書に記載される実施例には限定されない。むしろ、これらの実施形態の例示的な実施例は、この開示を徹底的で完全なものにするために与えられる。
【0026】
さらに他の目的及び特徴は、以下の詳細な記述を添付の図面と共に読むことによって明らかになるだろう。しかし、図面は例示の目的のためにのみ設計されており、本明細書で開示される実施形態を限定する定義としては設計されていないことは理解されるべきである。実施形態に対する参照は、添付の特許請求の範囲についてなされるべきである。さらに、図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。明示されない限り、図面は、本明細書に記述される構造及び手順を概念的に示すことを意図されているにすぎない。
【0027】
図1Aは、例えば群れの小集団を形成する、酪農場での動物の群れに含まれることができる動物100の一群を用いたシナリオを示す。
【0028】
用語「動物」は、任意のタイプの家畜化された動物であってもよいが、特にメスの動物、例えば乳畜、一般的には実質的にメスの哺乳類、又は乳腺を持つ奇蹄類もしくは偶蹄類である。本明細書に与えられた限定されない例は、主にミルク生産及び/又は肉生産動物(例えば、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ラクダ、ヒトコブラクダ、霊長類、酪乳水牛、ロバ、トナカイ、ヤク、ヘラジカなど)に関する。
【0029】
飼料130は、例えば飼料分配装置120によって、又は農民によって手で飼料供給テーブル110に与えられることができる。例えば草、穀物、トウモロコシ、サイロ貯蔵された飼料などを含む飼料130は、一日に一回、一日に二回のように特定の周期で与えられることができる。一般的に、飼料130は、動物100を損傷させないために飼料供給テーブル縁111a,111b,111c,111dからある距離に与えられる。動物100は、飼料供給テーブル縁111a,111b,111c,111dで到達可能な飼料130を食べ始めるが、しばらくして到達端の飼料130を食べ始める。動物100は、飼料供給フェンス又は同種の制限構造物によって飼料供給テーブル110に入ることを防止される。
【0030】
次に、飼料プッシャーのような飼料移動装置140は、飼料供給テーブル110の上の飼料130を飼料供給テーブル110の縁111a,111b,111c,111dの方に移動することができる。
【0031】
飼料移動装置140は、飼料供給テーブル110の上の飼料130の成分、物理特性又は化学特性を測定するように構成されたセンサー150を含むことができる。センサー150は、異なる実施形態において、例えば温度計、湿度計、カメラ、ステレオカメラ、赤外線カメラ、ビデオカメラ、レーダー、ライダー、超音波装置、トフカメラ、赤外線(IR)センサー、近赤外線(NIR)装置、又は同種装置を含むことができる。
【0032】
NIRセンサー、温度計、化学センサーなどの異なるセンサータイプの別個のセンサーの組、又はセンサー150は、場合によっては、飼料品質に関する様々な成分及び/又はパラメーターを測定しかつ推定することができる。NIR装置は、例えば飼料130の成分を測定することができる。測定された飼料成分は、タンパク質含量、乾物含量/乾燥物、繊維含量、中性デタージェント繊維、脂肪、でんぷん、粗繊維、酸性デタージェント繊維、リグニン、ビタミン含量、ミネラルなどのいずれかを含むことができる。
【0033】
NIR装置は、近赤外線分光法を利用し、その分光法は、約700nm~約2500nmの電磁スペクトルの近赤外線領域を使用する。近赤外線分光法は、分子倍音及び組み合わせ振動に基づく。かかる遷移は、量子力学の選択規則によって禁じられる。結果として、近赤外線領域におけるモル吸光率は、一般的に極めて小さい。一つの利点は、NIRが一般的に中赤外線よりずっと深くまで試料中に侵入できることである。そのため、近赤外線分光法は、試料調製全くなしで又はほとんどなしでバルク材を調査するときに極めて有用である。飼料130の品質を決定するためのセンサー150としてNIR装置を使用することと関連した利点は、それが正確で、信頼性があり、迅速で、非破壊的で、安価であることを含む。
【0034】
示された実施形態では、センサー150は、飼料移動装置140の上に含まれる。しかしながら、他の実施形態では、複数のセンサー150が、飼料移動装置140の上に、飼料分配装置120の上に、飼料供給テーブル110の上に、又は家畜小屋中の他の都合の良い場所、例えば飼料130がセンサー150によって見渡されることができる場所に配置されることができる。
【0035】
センサー150の測定値は、送信器170によって制御ユニット160に送信されることができる。測定されたデータはまた、制御ユニット160によってデータベース180に記憶されることができる。制御ユニット160は、センサー150によってなされた、飼料130の測定された成分、物理特性又は化学特性に基づいて、飼料供給関連動作を実施するように構成される。
【0036】
飼料供給関連動作は、例えば第一時点及び第二時点での測定された成分、物理特性又は化学特性の差がしきい値限界を越えるとき、飼料130の劣化を減少するための動作を開始することを含むことができる。
【0037】
一部の実施形態では、飼料供給関連動作は、飼料移動装置140によってなされた練り直しの間の時間間隔を調整することを含むことができる。さらに一部の実施形態では、飼料供給関連動作は、各飼料補給の飼料量を減少しながら飼料補給の頻度を増加することを含むことができる。一部の他の実施形態では、飼料供給関連動作は、例えば飼料移動装置140又は飼料供給テーブル110に一体化されたクーラーを起動することによって、及び/又は家畜小屋内のファン、エアコンディショナー及び/又はシャワーを起動することによって、飼料130の温度を低下することを含むことができる。
【0038】
飼料供給関連動作は、一部の実施形態では、センサー150の飼料品質関連測定値に基づいて、記憶された飼料品質及び関連時間基準を含むレポートを発生することを含むことができる。それによる利点は、オペレーターが飼料品質に気づくようになり、飼料品質を監視し、飼料劣化を除去、減少もしくは遅延するか、又は少なくとも栄養物を加えることによっていかなる劣化に対しても補償するために適切な動作を開始するツールが与えられることである。
【0039】
データベース180は、おそらくタイムスタンプとともに、センサー測定値を記憶することができる。
【0040】
発生したレポート、又はそのサブセットは、一部の実施形態では、携帯可能なユーザー装置190に送信されることができる。携帯可能なユーザー装置190は、例えば携帯電話、タブレット、携帯コンピューター装置、コンピューター、一対のインテリジェントガラス、拡張現実装置、スマートウォッチ、又はユーザーインターフェース及び通信能力を有する同種装置を含むことができる。レポートは、例えば音声信号、ボイスメッセージ、触覚信号、ディスプレイの視覚メッセージ、又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0041】
農場でのオペレーターは、それによって、温度、飼料130中の湿分、飼料130中のタンパク質の量などの飼料劣化に影響しうる状態又は測定値に関して、又は飼料品質に関して警告されることができる。オペレーターは、それによって、飼料130の状態に気づくようになり、飼料品質がしきい値限界より下で満足しない場合には適切な手段を取ることができる。
【0042】
オペレーターは、例えば農家、又は農場で働いている他の人、又は獣医師、農学者、栄養学者、生物学者、動物学者、生態学者、哺乳類学者、家畜の研究者、動物園の管理者、又は農場を一時的に、偶然に、又は永久的に訪問する他の同様の人々であることができる。用語「農場」は、本明細書では、家畜小屋、飼育場、厩舎、又は動物を保持するための他の同様の農業構造であることができる。
【0043】
一部の実施形態では、機能は、アプリケーションソフトウェア(app)に含まれてもよく、オペレーターの携帯可能なユーザー装置190にダウンロードされてもよい。
【0044】
飼料130の劣化プロセスを防止又は少なくとも遅延するためのかかる飼料供給関連動作の一例は、例えば飼料移動装置140をより頻繁に起動及び循環させることによって、又は飼料130を手で混合することによって飼料130を練り直すことであることができる。一例では、飼料移動装置140は、センサー150によって測定された温度が予め決められた又は構成可能なしきい値限界を越えるとき、自動的に起動されてもよい(及び/又は実行の頻度が、増加されてもよい)。
【0045】
飼料供給関連動作の別の例は、飼料分配装置120で飼料供給テーブル110により少ない飼料130を、しかしより多い頻度で与えることであることができる。
【0046】
一部の実施形態では、飼料移動装置140は、クーラーを含むことができ、それは、飼料供給テーブル110の上で循環しながら飼料130の冷却を開始するために起動されてもよく、それは、おそらくファン及び/又はエアコンディショナーを開始する/その強度を高める、水又は他の液体を動物100の上にシャワーし、液体の蒸発によって動物を冷却する、及び/又は家畜小屋の窓/扉を開放して空気交換を高めるなどの飼料供給テーブル110での温度を低下するための他の動作と組み合わされる。
【0047】
一部の実施形態では、飼料品質がセンサー測定値に基づいて低いと考えられるとき、動物100に対して適切な飼料追加が自動的に与えられることができる。それによって、動物100のミルク収量が改善されることができる。
【0048】
飼料移動装置140、飼料分配装置120、センサー150、送信器170、及び携帯可能なユーザー装置190のような関連するエンティティ間の通信は、無線通信インターフェースを介してなされることができる。
【0049】
かかる無線通信インターフェースは、Wi-Fi,Wireless Local Area Network(WLAN),Ultra Mobile Broadband(UMB),Bluetooth(登録商標)(BT)などの無線通信技術を含むか又は少なくともこれらの技術によって影響を受けることができるが、これらは、一部の実施形態において無線通信のいくつかの可能な例にすぎない。通信は、代替的に、例えば3GPP LTE,LTE-Advanced,E-UTRAN,UMTS,GSM(登録商標),GSM(登録商標)/EDGE,WCDMA(登録商標),Time Division Multiple Access(TDMA)ネットワーク,Frequency Division Multiple Access(FDMA)ネットワーク,Orthogonal FDMA(OFDMA)ネットワーク,Single-Carrier FDMA(SC-FDMA)ネットワーク,Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax),又はUltra Mobile Broadband(UMB),High Speed Packet Access(HSPA),Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA),Universal Terrestrial Radio Access(UTRA),GSM(登録商標) EDGE Radio Access Network(GERAN),3GPP2 CDMA技術,例えばCDMA2000 1x RTT及びHigh Rate Packet Data(HRPD)などの無線アクセス技術を含むか又は少なくともこれらの技術によって影響を受けることができる無線インターフェースを介してなされることができるが、これらは、無線通信ネットワークを介するいくつかの少ない選択肢を述べているにすぎない。
【0050】
飼料移動装置140、飼料分配装置120、センサー150、送信器170、及び携帯可能なユーザー装置190の間の通信は、代替的に有線接続を介してなされることができる。
【0051】
図1Bは、上から見た、
図1Aに示されたものと同様の動物100のための飼料供給テーブル110でのシナリオを示す。
【0052】
飼料移動装置140は、飼料供給テーブル110の上で
図1B中の矢印の方向に移動している。それによって、動物100の届く範囲外にある飼料供給テーブル110の上の飼料130は、テーブル縁111a,111b,111c,111dのより近くに移動され、そこでは動物100は、飼料130に届くことができる。
【0053】
飼料移動装置140は、飼料移動装置140が飼料供給テーブル110に沿って進むときに回転する駆動螺旋ローラーを有する飼料プッシャーを含むことができる。螺旋ローラーの回転運動は、飼料130を移動するだけでなく、飼料130を練り直し、それは、飼料130の劣化プロセスを遅延する。
【0054】
飼料移動装置140はまた、一部の実施形態ではクーラー195を含むことができる。クーラー195は、飼料移動プロセス時に飼料130の温度を低下することができる。クーラー195は、ペルチェ効果(即ち、ペルチェ素子又はヒートポンプ)に基づいたサーモエレクトリッククーラーであることができる。あるいは、クーラー195は、ファンと組み合わせたコンプレッサー及び冷却剤、又はファンのみを利用することができる。一部の代替的実施形態では、クーラー195、又は追加のクーラー195は、飼料供給テーブル110の中又は上に冷却コイルを含むことができる。
【0055】
図1Cは、上から見た、
図1Aに示されたものと同様の動物100のための飼料供給テーブル110でのシナリオを示す。
【0056】
飼料移動装置140は、飼料供給テーブル110の上で
図1C中の矢印の方向に移動している。飼料移動装置140は、飼料130をわきの縁111a,111b,111c,111dに押すために実質的に円形の断面を持つことができる。一部の実施形態では、飼料移動装置140は、飼料供給テーブル110の上で飼料130をわきに押すように構成された飼料移動手段を含むことができる。飼料移動手段は、飼料移動装置140のまわりを少なくとも部分的に回転する回転構造を含むことができる。
【0057】
図1Dは、上から見た、
図1Aに示されたものと同様の動物100のための飼料供給テーブル110でのシナリオを示す。
【0058】
図1Dに示された実施形態では、飼料分配装置120は、飼料移動装置140の上に位置されることができるか、又はそれと関連されることができる。それによって、飼料130は、飼料供給テーブル110の上の飼料130を移動するために飼料供給テーブル110の上で移動する飼料移動装置140によって分配されることができる。それによって、新しい飼料130は、飼料供給テーブル110の上の飼料130を移動すると同時に与えられることができる。それによって達成される利点は、飼料130が飼料供給テーブル110の上に短時間のみ露出されることであり、それは、飼料の劣化の危険を減少する。
【0059】
図2は、一実施形態による方法200の一例を示す。
図2のフローチャートは、飼料供給テーブル110での飼料供給関連動作を実施するように配置され、飼料供給テーブル110の上に一群の動物100の飼料供給のための飼料130が存在する、システム300で実施された方法200を示す。それによって、動物100の飼料供給管理が、農場での動物100のミルク収量/肉生産量を増大する目的のために与えられる。
【0060】
飼料供給関連動作は、飼料供給テーブル110の上の飼料130を飼料供給テーブル110の縁111a,111b,111c,111dの方に移動することを含むことができる。飼料供給関連動作は、一部の実施形態では、飼料供給テーブル110の上の飼料130を時間間隔を置いて練り直すことを含む。練り直しの間の時間間隔は、測定された成分、物理特性又は化学特性の結果に基づいて調整される。飼料供給関連動作はさらに、クーラー195の起動によって飼料130の温度を低下することを含むことができる。飼料供給関連動作はまた、各飼料補給の飼料量を減少しながら飼料補給の頻度を増加することを含むことができる。あるいは、飼料供給関連動作はさらに、タイムスタンプを与えられた、センサー測定値に関するレポートを発生することを含むことができる。
【0061】
動物100の飼料供給管理を正しく与えるために、方法200は、多数の工程201~204を含むことができる。しかしながら、これらの工程201~204の一部は、例えば方法工程202のように一部の代替実施形態においてのみ実施されることができる。さらに、記載された工程201~204は、番号付けした提案とは少し異なる時間順序で実施されることができる。方法200は、以下の工程を含むことができる:
【0062】
工程201は、第一時点での飼料供給テーブル110の上の飼料130の成分、物理特性又は化学特性を測定することを含む。
【0063】
一部の実施形態でのみ実施されることができる工程202は、第二時点での飼料供給テーブル110の上の飼料130の成分、物理特性又は化学特性を測定することを含む。
【0064】
工程203は、第一時点と関連付けて、飼料130の測定201された成分、物理特性又は化学特性を記憶することを含む。
【0065】
測定された成分は、タンパク質含量、乾物含量、繊維含量、中性デタージェント繊維、脂肪、でんぷん、粗繊維、酸性デタージェント繊維、リグニン、ビタミン含量、ミネラルのいずれかを含むことができる。測定された物理特性は、温度、湿度のいずれかを含むことができる。測定された化学特性は、水素イオン指数、カビ、マイコトキシン、アミノ酸、酵母、エタノールのいずれかを含むことができる。
【0066】
工程204は、飼料130の測定201された成分、物理特性又は化学特性に基づいて飼料供給関連動作を実施することを含む。
【0067】
工程202が実施された一部の実施形態では、飼料供給関連動作は、第一時点及び第二時点での測定201,202された成分、物理特性又は化学特性の差がしきい値限界を越えるときに起こされることができる。
【0068】
図3は、動物100の飼料供給管理のためのシステム300の一実施形態を示す。システム300は、
図2に示されかつ上で記載された方法200に従って前に記載された方法工程201~204の少なくとも一部を実施することによって、一群の動物100の飼料供給のための飼料130が上に存在する飼料供給テーブル110で飼料供給関連動作を実施するように配置される。
【0069】
システム300は、第一時点及び/又は第二時点での飼料供給テーブル110の上の飼料130の成分、物理特性又は化学特性を測定するように構成されたセンサー150を含む。第一時点と第二時点の間の時間差は、予め決定可能であるか又は構成可能であることができる。
【0070】
センサー150は、NIRセンサー、温度センサーなどを含むことができる。センサー150は、一部の実施形態では、複数のNIRセンサー、及び/又は一つ以上の温度センサー、及び/又は一つ又は複数の化学センサーのような、同じ又は別個のタイプの複数のセンサーを含むことができる。
【0071】
測定された成分は、タンパク質含量、乾物含量、繊維含量、中性デタージェント繊維、脂肪、でんぷん、粗繊維、酸性デタージェント繊維、リグニン、ビタミン含量、ミネラルのいずれかを含むことができる。測定された物理特性は、温度、湿度のいずれかを含むことができる。また、測定された化学特性は、水素イオン指数、カビ、マイコトキシン、アミノ酸、酵母、エタノールのいずれかを含むことができる。
【0072】
化学特性は、例えば飼料130と物理接触して置かれたプローブを含む化学センサーによって測定されることができる。一例は、例えば水素イオン指数を測定するためのニトラジン紙、又はリトマス紙であることができる。しかしながら、化学特性は、例えば飼料130中のカビの増殖を検出及び分析するとき、画像認識/コンピュータービジョン及び物体認識と組み合わせて、カメラのような写真センサーによって測定されることができる。
【0073】
さらに、システム300は、第一時点と関連付けて、飼料130の測定された成分、物理特性又は化学特性を記憶するように構成されたデータベース180を含む。
【0074】
システム300はまた、飼料130の測定された成分、物理特性又は化学特性に基づいて飼料供給関連動作を実施するように構成された制御ユニット160を含む。
【0075】
制御ユニット160は、一部の実施形態では、第一時点と第二時点での測定された成分、物理特性及び/又は化学特性の差がしきい値限界を越えるとき、飼料130の劣化を減少するための行動を起こすことによって飼料供給関連動作を実施するように構成されることができる。
【0076】
しきい値限界は、第一時点と第二時点の間の時間差の長さ、及び測定される成分及び/又はパラメーターに依存して設定されることができる。
【0077】
システム300はまた、一部の実施形態によれば、飼料供給テーブル110の上の飼料130を飼料供給テーブル110の縁111a,111b,111c,111dの方に移動するように構成された飼料移動装置140を含むことができる。
【0078】
飼料移動装置140は、時間間隔を置いて飼料供給テーブル110の上の飼料130を練り直すように構成されることができ、そこでは飼料供給動作は、測定された成分、物理特性又は化学特性の結果に基づいて、練り直し間の時間間隔を調整することを含む。
【0079】
センサー150は、飼料移動装置140中に含まれるか、又はそれに配置されることができる。
【0080】
システム300はまた、一部の実施形態では、飼料130の温度を低下するように構成されたクーラー195を含む。飼料供給関連動作が飼料130の温度を低下することを含む実施形態では、クーラー195は、活性化されて飼料130を冷却することができる。
【0081】
システム300はまた、一部の実施形態では、飼料供給テーブル110の上に飼料130を補給するように構成された飼料分配装置120を含むことができる。飼料移動装置140は、一部の実施形態では、飼料分配装置120を含むことができる。
【0082】
システム300はまた、例えば携帯電話又は同種の通信装置のような、ユーザーに情報を出力するように構成された携帯可能なユーザー装置190を代替的に含むことができる。
【0083】
システム300はさらに、飼料移動装置140、飼料分配装置120、センサー150及び/又は携帯可能なユーザー装置190と無線で通信するように構成された無線送信器170を含むことができる。
【0084】
制御ユニット160は、データベース180から、及び/又は送信器170から情報を受けとり、それによって飼料移動装置140、飼料分配装置120、センサー150、及び/又は携帯可能なユーザー装置190とも通信するように構成された受信器310を含むことができる。
【0085】
制御ユニット160はまた、前に記載した行動201~204の少なくとも一部に従って方法200を行なうための様々な計算を実施するように構成された処理回路320を含む。
【0086】
かかる処理回路320は、一つ以上の処理回路(つまり、中央処理ユニット(CPU)、処理ユニット、処理回路、プロセッサー、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロプロセッサー、又は命令を解釈して実行することができる他の処理論理)を含むことができる。本明細書で使用される表現「プロセッサー(処理装置)」は、複数の処理回路(例えば、上述の例示のうちのいずれか、一部又は全て)を含む処理回路を表わすことができる。
【0087】
さらに、一部の実施形態では、制御ユニット160は、メモリー325を含むことができる。任意のメモリー325は、一時的な又は永久的な基準でデータ又はプログラム(つまり、一連の命令)を記憶するために利用される物理的装置を含むことができる。一部の実施形態では、メモリー325は、シリコンベースのトランジスターを含む集積回路を含むことができる。メモリー325は、異なる実施形態において、例えばメモリーカード、フラッシュメモリー、USBメモリー、ハードディスク、又はデータを記憶するための別の同種の揮発性又は不揮発性の記憶ユニット(例えば、ROM(リードオンリーメモリー),PROM(プログラマブルリードオンリーメモリー),EPROM(消去可能PROM),EEPROM(電気的消去可能PROM)など)を含むことができる。
【0088】
さらに、制御ユニット160は、信号送信器330を含むことができる。信号送信器330は、有線又は無線通信インターフェースを介して送信器170及び/又はデータベース180に信号を送信するように構成されることができる。
【0089】
しかしながら、一部の代替実施形態では、システム300は、方法工程201~204に従って方法200を実施するための追加のユニットを含むことができる。
【0090】
制御ユニット160で実施される上記の方法工程201~204は、方法工程201~204の機能の少なくとも一部を実施するためのコンピュータープログラムとともに、制御ユニット160内の一つ以上の処理回路320によって実施されることができる。従って、コンピュータープログラムは、コンピュータープログラムがシステム300中の制御ユニット160によって実施されるとき、方法工程201~204の少なくとも一部に従って方法200を制御ユニット160に実施させる指示(命令)を含む。
【0091】
上述のコンピュータープログラムは、例えば、コンピューター可読媒体(つまり、制御ユニット160の一つ以上の処理回路320中にロードされ、それによって実行されたときに、一部の実施形態に従って方法工程201~204の少なくとも一部を実施するためのコンピュータープログラムコードを担持するデータキャリア)の形で与えられることができる。データキャリアは、例えば、ハードディスク、CD ROMディスク、メモリースティック、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は機械可読データを非一時的に保持することができるディスクやテープなどの他の好適な媒体であることができる。コンピュータープログラムはさらに、サーバー上のコンピュータープログラムコードとして与えられ、制御ユニット160に遠隔的に(例えば、インターネット又はイントラネット接続を介して)ダウンロードされることができる。
【0092】
添付の図面に示されているような実施形態の記述において使用されている用語は、記載された方法200、制御ユニット160、コンピュータープログラム、システム300及び/又はコンピューター可読媒体を限定することを意図されない。添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の実施形態から離れることなく、様々な変化、置換、及び/又は変更を行なうことができる。
【0093】
本明細書で使用される用語「及び/又は」は、関連するリストに挙げられた項目の一つ以上のいかなる及び全ての組み合わせを含む。本明細書で使用される用語「又は」は、明記されない限り、数学的なOR(つまり、包括的な分離)として解釈されるべきであり、数学的な排他的OR(XOR)として解釈されるべきでない。加えて、単数形「a」、「an」及び「the」は、「少なくとも一つの」として解釈されるべきであり、従って、明記されない限り、同じ種類の複数の実体を含むことがあり得る。さらに、用語「含む」(「includes」、「comprises」、「including」及び/又は「comprising」)は、述べられた特徴、行為、整数、工程、操作、要素、及び/又は成分の存在を特定するが、一つ以上の他の特徴、行為、整数、工程、操作、要素、成分、及び/又はそれらの群の存在又は追加を除外しないことが理解されるだろう。例えばプロセッサーなどの単数のユニットは、特許請求の範囲において言及されたいくつかの項目の機能を満たすことができる。特定の測定値又は特徴が相互に異なる従属項において言及されていたり、異なる図において示されていたり、又は異なる実施形態との関連で論じられていたりするという事実は、これらの測定値又は特徴の組み合わせが有利に使用できないということを示さない。コンピュータープログラムは、他のハードウェアと共に又はその一部として供給された好適な媒体(例えば、光学記憶媒体又は固体状態媒体)上に、記憶/分散されることができるが、インターネット又は他の有線もしくは無線通信システムなどを介して他の形で分散されることもできる。