(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】インダクションレンジ用調理容器の加熱磁性体
(51)【国際特許分類】
A47J 36/02 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
A47J36/02 A
(21)【出願番号】P 2020509402
(86)(22)【出願日】2018-02-12
(86)【国際出願番号】 KR2018001849
(87)【国際公開番号】W WO2018199448
(87)【国際公開日】2018-11-01
【審査請求日】2019-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2017-0054643
(32)【優先日】2017-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519383175
【氏名又は名称】サンハウス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【氏名又は名称】鈴木 大介
(72)【発明者】
【氏名】バク ヘウォン
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2010-0024630(KR,A)
【文献】特開2002-120057(JP,A)
【文献】特開平10-088680(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0082961(KR,A)
【文献】国際公開第2006/056632(WO,A2)
【文献】中国実用新案第203555525(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 36/02
H05B 6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インダクションレンジ用調理容器の加熱磁性体であって、
磁性材料から作られていて、非磁性材料から作られた調理容器の底部に露出する底部を有するベースプレートと、
複数の弾性支持部であって、各弾性支持部がベースプレート内で互いに対向する両端を有し、各弾性支持部の中央が上方に突出するように切り欠かれていて、両端が上方に曲げられてベースプレートに接続され、中央から両端に向かって下向きに傾斜し湾曲している複数の弾性支持部と、を備え、
前記弾性支持部は、中央が尖った先端接触部を有し、
前記先端接触部は、調理容器の底部の頂部に露出せずに、前記底部の頂部に接近
していて、
前記弾性支持部は、
特定の間隔で特定の幅を有するように形成されていて、前記ベースプレートに両端が接続された支柱部と、
両側の前記支柱部の上部から中央の先端接触部に向かって幅が曲線状に狭くなるように形成されている部分幅狭部とを備えることを特徴とする加熱磁性体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダクションレンジ用調理容器の加熱磁性体に関し、より詳しくは、高周波誘導加熱法によるインダクションレンジの磁場に応じて熱を発生する磁性材料を、調理容器の製造時に金型と一致するように調理容器の底部により堅固で正確に配置することができるインダクションレンジ用調理容器の加熱磁性体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、インダクションレンジは、熱源として電気を使用する電熱器の1つである。インダクションレンジの需要は、酸素消費がなく、廃ガスの排出がなく、エネルギー効率および安定性が高いという利点により、最近急増している。
【0003】
コイルに高周波電流が供給されると、コイルから交流磁流が発生し、磁性体から渦電流が発生し、さらに渦電流のジュール熱に応じて磁性体から熱が発生する。アルミニウム合金などの非磁性金属から作られた調理容器は、インダクションレンジでは使用できない。したがって、非磁性金属から作られた一般的な加熱容器の底部には磁性金属を取り付けなければならず、これによって、加熱容器は、インダクションレンジのコイルから発生する交流磁流に応じて発熱する。
【0004】
このため従来技術では、韓国特許出願公開第10-0038486号(2004年5月8日付け)に開示されているように、アルミニウム合金から作られた調理容器の本体の底部に、導電板(すなわち磁性体)を直接取り付ける技術がある。韓国特許出願公開第10-0090585号(2003年11月28日付け)に開示されているように、高周波熱硬化によるダイカストにより製造されたキッチン容器の本体の底部に、磁性板、非磁性板および磁性板が順次積層される技術がある。しかし、アルミニウム合金から作られた容器の底部に、上記のようなシート状の磁性体を取り付けた場合、インダクションレンジの磁性体から高温の熱が発生すると、アルミニウム合金から作られた容器の底部と磁性板の伸びが異なるため、容器の底部が内側に膨出する現象が生じたり、または、容器の底部と磁性板がねじれて分離したりするという問題がある。
【0005】
このような問題を解決するために、韓国特許出願公開第10-0095799号(2002年12月28日付け)に開示されているように、アルミニウムから作られた容器の本体と導体のステンレス板とが互いに一致する位置に、互いに圧入される突起および穴(または溝)を形成した後、それらを積み重ねて加圧する技術がある。韓国特許出願公開第10-0010381号(2001年2月5日付け)に開示されているように、複数の切欠部と捕捉手段が形成された複数の穴を導体の金属加熱板に設ける技術がある。この技術では、金属加熱板は、金型内に位置していて、アルミニウムが注入され加圧されて凝固し、これによって金属加熱板はアルミニウム合金と一体化し、加熱板すなわち導体の穴に剥離防止用のジョーを構成する。韓国特許出願公開第10-0095799号では、容器および導体に突起と穴を形成し、または、穴を斜めに形成している。しかし、加熱容器が頻繁に加熱されて使用される場合、または、容器が容器の底部から内側に膨出する現象の発生を防止できない場合、導体は、容器から容易に取り外される。韓国特許出願公開第10-0010381号では、加熱板すなわち導体の熱膨張を低減する複数の切欠部および穴を設けている。しかし、伸びの大きいアルミニウム合金から作られた容器の底部の内側に向かって膨出する現象が生じる。これは、容器の底部の内側と外側は、異なる材料によって異なる伸びを有しているためである。さらに、分離を完全に防止することはできない。
【0006】
このような問題を解決するために、韓国特許出願公開第10-0024630号(2010年3月8日付け)に開示されているように、導電板に、インダクション容器に密接に結合できる捕捉部材200が設けられた技術がある。このような技術は、インダクション容器と導電板をより密接に結合できるという効果がある。しかし、導電板は単にインダクション容器の底部に位置しているに過ぎず、インダクション容器が加圧されて金型の上金型および下金型によって成形されるとき、導電板は加圧されず、金型の上金型と下金型との間に固定される。したがって、
図7に示すようにインダクション容器の溶融物は、導電板100の底部まで膨出している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、加熱磁性体と調理容器との間の結合力を高めて耐久性を大幅に向上させることを目的とする。加熱磁性体は、磁性材料から作られていて、さらにインダクションレンジのコイルから生成される交流磁流に応答して生成される渦電流に応じて、自律的に熱を生成するように適合されていて、非磁性材料から作られた調理容器の底部に結合される。これにより、加熱磁性体の底部が露出し、インダクションレンジ用調理容器が金型を用いて製造される場合、加熱磁性体が金型の上金型と下金型の間で弾性的に支持されるようにして、調理容器の溶融物が加熱磁性体の底部に膨出する現象を最小限に抑え、または、容器の底部の上部に向かって膨出する現象という問題を解決することによって、インダクションレンジ用調理容器の製造エラー率を最小限に抑える。
【0008】
また本発明の目的は、金型の上金型を弾性的に支持する加熱磁性体の弾性支持部が調理容器の底部の上部に露出しているにもかかわらず、調理容器が成形された後、弾性支持部の頂部が調理容器の底部に露出することを最小限にすることにより、エラー率をさらに低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、インダクションレンジ用調理容器の加熱磁性体を提供する。この加熱磁性体は、磁性材料から作られていて、非磁性材料から作られた調理容器の底部に露出する底部を有するベースプレートと、複数の弾性支持部であって、各弾性支持部はベースプレート内で互いに対向する両端を有し、各弾性支持部の中央が上方に突出するように切り欠かれていて、両端が上方に曲げられてベースプレートに接続され、中央が下向きに傾斜し、両端に向かって湾曲している複数の弾性支持部と、を含み、調理容器が金型で成形される場合、ベースプレートが載置された下金型に対応する上金型が加圧されると、弾性支持部は、上金型の底部に同時に接触して弾性的に支持され、調理容器が成形された後、上金型の底部の頂部に到達する。弾性支持部は、中央が尖っていて上金型の底部に接触する先端接触部を含む。
【0010】
この場合、弾性支持部は支柱部を含んでもよく、各支柱部は、特定の間隔「l」で特定の幅「t」を有するように形成されていて、両端がベースプレートと部分幅狭部に接続され、各部分幅狭部は、両側の支柱部の上部から中央の先端接触部に向かって幅が徐々に狭くなるように形成されている。あるいは、弾性支持部は、ベースプレートに接続された両端から中央の先端接触部に向かって幅が徐々に狭くなるように形成されている全幅狭部を含んでもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態にかかるインダクションレンジ用調理容器の加熱磁性体では、インダクションレンジ用調理容器の底部が加圧され、上金型と下金型とによって成形される場合、下金型に載置した加熱磁性体に形成された弾性支持部の頂部が、上方に突出するようにして上金型によって弾性的に支持され、これにより、加熱磁性体は、上金型と下金型との間で弾性的に支持される。したがって、非磁性材料から作られた調理容器のアルミニウム合金の溶融物が加熱磁性体の底部まで膨出しないため、エラー率が最小化される。この場合、金型の上金型を弾性的に支持する加熱磁性体の弾性支持部が、調理容器の底部の上部に突出しているにもかかわらず、弾性支持部の頂部は、調理容器が成形された後、調理容器の底部の上部に最小限に露出している。したがって、エラー率をさらに低減できるという効果がある。
【0012】
上金型は、加熱磁性体から均一に上方に突出した複数の弾性支持部によって、調理容器の底部のアルミニウム合金を均一に加圧する。したがって、調理器具は、正確に製造することができ、調理容器の底部の表面が均一に形成され、これにより、インダクションレンジ用調理容器の底部が均一な厚さを有する。その結果、インダクションレンジ用調理容器で最も重要な底部の成形精度を向上させることができる。
【0013】
さらに、調理容器のアルミニウム合金の溶融物は、加熱磁性体の弾性支持部の間に均一に導入される。アルミニウム合金の溶融物が貫通孔を通って硬化した後、加熱磁性体と容器の底部は、より強く結合して、これにより結合力が高くなる。したがって、非磁性体から作られ伸びが大きい調理容器と、磁性体から作られ伸びが小さい加熱磁性体とが結合しているにもかかわらず、容器の底部での膨出現象を防止できる。その結果、調理容器を長期間使用しても、調理容器がほとんど変形しないため、エラー率をさらに低減させて、寿命をさらに延ばすことができる。さらに、加熱磁性体と調理容器との間の改善された結合力によって、インダクションレンジ用調理容器の耐久性を著しく改善することができる。
【0014】
さらに、製造は非常に容易であって、ベースプレートに貫通孔および弾性支持部が形成される簡素な構造によって、製造コストを大幅に削減することができる。調理容器の底部の下部から上部は、弾性支持部によって接続されていて、加熱磁性体のベースプレートの底部は、調理容器の底部に露出している。したがって、インダクションレンジのコイルから発生する交流磁流を加熱磁性体が直接受けるため、高周波誘導加熱をよりスムーズに行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態により提供される加熱磁性体の第1の実施例を示す立体図である。
【
図3】
図1および
図2の加熱磁性体を用いてインダクションレンジ用調理容器が金型で製造された状態を示す断面図である。
【
図4】
図3の成形工程を通じて成形された加熱磁性体が結合されているインダクションレンジ用調理容器の断面図である。
【
図5】本発明の実施形態により提供される加熱磁性体の第2の実施例を示す立体図である。
【
図6】本発明の実施形態により提供される加熱磁性体の第3の実施例を示す立体図である。
【
図7】韓国特許出願公開第2010-0034630号において、導電板を用いて調理容器を製造する場合に生じる故障状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態は、インダクションレンジ用調理容器の加熱磁性体を提供する。高周波誘導加熱法によりインダクションレンジの磁場に応答して熱を発生する磁性材料は、調理容器が製造されるときに金型と一致するように、調理容器の底部により堅固で正確に配置することができる。加熱磁性体は、添付図面を参照して以下により詳細に説明される。
【0017】
図1の立体図および
図2の平面図に示すように、第1の実施例すなわち本発明によるインダクションレンジ用調理容器Aの加熱磁性体1は、基本的には、円形のベースプレート2と、ベースプレート2から上方に突出する複数の弾性支持部3とを含む。ベースプレート2には、複数の貫通孔4が上下に貫通するように形成されている。
【0018】
図2および
図3に示すように、アルミニウム合金などの非磁性材料から作られたインダクションレンジ用調理容器Aの底部は、加熱磁性体1の底部に結合されていて露出している。加熱磁性体1は、主に鉄を含むステンレス鋼やSTS400系鉄などの磁性材料から作られている。加熱磁性体1は、インダクションレンジ内に配置されたコイルから発生する交流電流に応じて渦電流を発生し、ジュール熱に応じて高温の熱を発生し、さらに調理容器Aに熱を供給する。したがって、調理容器A内で調理が行われる。
【0019】
本発明の実施形態にかかる加熱磁性体1では、
図1および
図2に示すように、磁性材料の薄板から形成されたベースプレート2には、複数の弾性支持部3が均一に分布している。各弾性支持部3の両端は、互いに対向するように配置され、中央が上方に突出するように切り欠かれている。したがって、弾性支持部の両端は上方に曲げられてベースプレート2に接続され、これにより、両側の中央は、両端に向かって傾斜し下向きに曲げられている。ベースプレート2には、弾性支持部3が上方に突出する切欠穴31が形成されている。
図3に示すように、調理容器Aが金型Bで成形される場合、ベースプレート2が載置された下金型B2に対応する上金型B1が加圧されると、複数の弾性支持部3は、上金型B1の底部に同時に接触して、上金型B1を弾性的に支持する。したがって、
図4に示すように、調理容器Aが成形された後、複数の弾性支持部3は、調理容器Aの底部の頂部に到達するように構成される。
【0020】
さらに
図3に示すように、調理容器Aの製造時には、非磁性材料から作られた調理容器Aのアルミニウム合金の溶融物は、ベースプレート2を上下に貫通する複数の貫通孔4に注入されて硬化する。したがって、磁性材料からなる加熱磁性体1と非磁性材料からなる調理容器Aとは、異なる材料および異なる伸びを有していてより強く結合する。調理容器は、インダクションレンジで長時間使用しても、調理容器Aの底部が下にある加熱磁性体1から分離するために生じる膨出現象は発生しない。
【0021】
図1および
図3の拡大図に示すように、各弾性支持部3は、先端接触部5を含んでいる。先端接触部5は、中央が尖っていて、上金型B1の底部に点接触する。
図1および
図2に示すように、ベースプレート2に接続された弾性支持部3の両端には、特定の間隔「l」で特定の幅「t」を有する支柱部6が形成されている。各弾性支持部3には、支柱部6の上部から先端接触部5に向かって幅が徐々に狭くなる部分幅狭部7が形成されている。部分幅狭部7は、
図1および
図2に示すように、支柱部6の上部から先端接触部5に向かって直線状に幅が狭くなるように構成してもよく、または、
図5の立体図すなわち第2の実施例に示すように、支柱部6の上部から先端接触部5に向かって曲線状に幅が狭くなるように構成してもよい。
【0022】
さらに、
図6の立体図すなわち第3の実施例に示されるように、弾性支持部3は、全幅狭部8のみを含む構成としてもよい。全幅狭部8は、支柱部6を介さずにベースプレート2に接続された弾性支持部3の両端から先端接触部5に向かって全幅が狭くなっている。この場合、弾性支持部3は、上金型B1を加圧したときの弾性支持力が不十分であるため、支柱部6が存在する場合に比べて厚さを厚くして、支持力を大きくしている。
【0023】
本発明の実施形態にかかるインダクションレンジ用調理容器Aの加熱磁性体1は、磁性体から作られていて、非磁性材料から作られた調理容器Aの底部に結合され、インダクションレンジ用調理容器Aが製造されるときに使用される。
図3に示すように、金型Bの上金型B1と下金型B2を用いて調理容器Aが成形される場合、本発明の実施形態にかかる加熱磁性体1は、上金型B1と下金型B2との間で弾性支持される。上金型B1と下金型B2とを加圧して閉じると、上金型B1は、下金型B2に載置されたベースプレート2から上方に突出した複数の弾性支持部3によって弾性支持される。
【0024】
上述したように、本発明の実施形態では、
図3に示すように調理容器Aが成形されると、加熱磁性体1は、金型Bの上金型B1と下金型B2との間でより強く弾性支持される。したがって、調理容器のアルミニウム合金の溶融物が従来の導電板100の底部まで膨出するという不具合の問題を最小限に抑えることができる。なぜなら、
図7に示す導電板100では、容器を成形する金型Bの上金型B1と下金型B2との間で捕捉部材200が支持されていないからである。
【0025】
この場合、本発明の実施形態では、加熱磁性体1のベースプレート2から上方に突出した弾性支持部3の中央の頂部に、上向きの先端接触部5が設けられている。したがって、
図4に示すように調理容器Aが成形された後、弾性支持部3の先端接触部5は、調理容器Aの底部の頂部に到達するように構成されているにもかかわらず、調理容器Aの底部の頂部には露出していない。これに対して、
図7の従来の導電板100から特定の幅で上方に突出した捕捉部材200が、容器の底部の頂部に到達するように構成されている場合
、捕捉部材200の幅に対応する部分は、容器の底部に露出し、これにより欠陥が生じ、あるいは、容器として使用することができない。したがって、本発明の実施形態にかかる加熱磁性体1の目的および作用効果は、韓国特許出願公開第10-0024630号に開示された導電板100、すなわち捕捉部材200が上方に突出して容器と堅固に結合する導電板100とは全く異なっている。
【0026】
上述したように、本発明の実施形態にかかる加熱磁性体1を用いてインダクションレンジ用調理容器Aを製造する場合、調理容器Aの溶融金属は、加熱磁性体1の底部まで膨出せず、加熱磁性体1は調理容器Aの底部の頂部に露出しない。したがって、エラー率を最小限に抑えることができる。調理容器Aと加熱磁性体1との結合力が高くなる。したがって、インダクションレンジ用調理容器を長期間使用しても、膨出現象は発生せず、耐久性が大幅に向上し、寿命をさらに延ばすことができる。加熱磁性体1は、インダクションレンジ用調理容器Aの底部に結合され露出して、調理容器Aの底部の頂部に到達するように構成されている。したがって、加熱磁性体1がインダクションレンジのコイルから交流磁流を直接受けるため、高周波誘導加熱をよりスムーズに行うことができ、効率を最大化することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の実施形態にかかるインダクションレンジ用調理容器の加熱磁性体を用いたインダクションレンジ用調理容器は、成形精度が大幅に向上し、エラー率が大幅に減少し、耐久性が向上するため、近年需要が急増しているインダクションレンジ用調理容器の分野で産業上の利用可能性が高い発明である。
【0028】
上記のように本発明の詳細な説明において、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく、本発明を様々に変更することができる。したがって、本発明の保護範囲は、実施形態によって決定されるものではなく、特許請求の範囲およびその同等の技術的手段を網羅するものと解釈されるべきである。