(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】オゾンフォームディスペンサー
(51)【国際特許分類】
A47K 5/14 20060101AFI20221020BHJP
B65D 83/00 20060101ALN20221020BHJP
【FI】
A47K5/14
B65D83/00 K
(21)【出願番号】P 2021034385
(22)【出願日】2021-03-04
(62)【分割の表示】P 2019085450の分割
【原出願日】2013-05-10
【審査請求日】2021-03-04
(32)【優先日】2012-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(73)【特許権者】
【識別番号】504245664
【氏名又は名称】ゴトーチ. コム インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】オファルト, ハイナー
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, アンドリュー
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0288788(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 5/12
A47K 5/14
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾン含有フォームを供給するディスペンサーであって、
オゾンを生成するコロナ放電チャンバを有するオゾン生成装置、フォーム化できる流体を収容する流体収容リザーバ、液体ポンプ、空気ポンプ、及びフォーム発生装置を備え、
前記
コロナ放電チャンバは、空気源と連通した空気流入口、及び放出口を有し、
前記オゾン生成装置は、
コロナ放電チャンバにおいて、
コロナ放電チャンバ内にある空気中の酸素をオゾンに変換してオゾン化空気を生成することで、
コロナ放電チャンバにおいて、
コロナ放電チャンバ内の空気からオゾンを生成し、
前記空気ポンプはピストンポンプを有し、
前記ピストンポンプはピストン形成部材を有し、
前記ピストン形成部材は、ピストンチャンバ形成部材内で同軸的に往復可能であり、
前記ピストン形成部材と前記ピストンチャンバ形成部材との間には空気コンパートメントが形成されており、
前記ピストン形成部材は、一稼働サイクルで収縮位置と伸長位置との間でピストンチャンバ形成部材に対して往復可能であり、
前記空気コンパートメントは、最小容積から最大容積まで容積可変であり、
前記空気コンパートメントの容積は、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の第一位置にあるときに最大となり、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の前記第一位置とは異なる第二位置にあるときに最小となり、
前記
コロナ放電チャンバの放出口は、空気コンパートメントのオゾン流入口と連通しており、
前記ピストン形成部材は、
コロナ放電チャンバから空気コンパートメントにオゾン化空気を取り込み、空気コンパートメントからオゾン化空気を放出する一稼働サイクルにおいて、ハウジングに対して移動可能であり、
前記液体ポンプは、リザーバから液体を取り込み、また液体を放出するよう作動し、
前記フォーム発生装置は、空気コンパートメントから放出されたオゾン化空気と液体ポンプから放出された液体とを同時に通過させて、放出口から放出されるフォームを生成し、
第二位置から第一位置への移動をオゾン充填行程とし、第一位置から第二位置への移動をオゾン放出行程とし、
充填行程の前に、空気ポンプの少なくとも一稼働サイクルで必要な量のオゾン化空気を
コロナ放電チャンバ内で常に維持するようにオゾン生成装置の動作を制御し、
オゾン濃度は、オゾン生成装置が稼働サイクル中及び静止期間中にオゾンを生成する動作を制御することで好適な限度内に収められ、
前記オゾン生成装置の制御は、
コロナ放電チャンバ内のオゾン濃度が所定値を下回っていることをオゾンセンサーが示したとき、又は
空気ポンプのサイクル時間又はサイクル数;オゾンの生成にかかる時間及びオゾン生成量;並びにオゾンが酸素に戻るまでの時間及び酸素に戻ったオゾン量から一つ以上を経時的にモニタリングすることにより
コロナ放電チャンバ内のオゾン量を推定したところ、オゾンの追加が必要であるとディスペンサーのコントローラーが示したとき
に実施されることを特徴とする
ディスペンサー。
【請求項2】
前記
コロナ放電チャンバは
空気を介した放電によりオゾンを生成する
請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記ディスペンサーは、流体とオゾン化空気との混合物を放出口から使用者の手に放出、供給する手洗い洗剤ディスペンサーである、
請求項1または2に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記
コロナ放電チャンバは、
空気源と連通した空気流入口、及び
空気流入口内に、空気を
コロナ放電チャンバへ流し、
コロナ放電チャンバからは流さない一方向空気流入バルブを有する
請求項1~3のいずれか1項に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記
コロナ放電チャンバと前記空気コンパートメントとの間には、流体を
コロナ放電チャンバから空気コンパートメントへ流し、空気コンパートメントから
コロナ放電チャンバへは流さない一方向オゾン放出バルブを有する
請求項1~4のいずれか1項に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記流体はフォーム化できるものである、
請求項1~5のいずれか1項に記載のディスペンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者が手動で加えた力を使って、製品を供給するだけではなく、電気エネルギーを生成して、例えば、供給装置とつないだ連結リンクを作動させ、且つ製品の供給量を予測するようにも適合された製品供給装置に関する。
【0002】
本発明はまた、フォーム等のオゾン含有流体を生成する方法及びその装置に関する。より詳しくは、本発明は、オゾン含有流体を好ましくはオゾン化空気と液体とのフォームとして供給する方法、及びその供給用ディスペンサーに関する。
【0003】
本発明はまた、オゾン含有又は非含有流体を供給するのに使用されるポンプの好ましい構成に関する。
【背景技術】
【0004】
製品用手動ディスペンサーとしては、例えば、液体又は泡ソープである手肌洗浄用流体のディスペンサー、洗面所で使用されるペーパータオルディスペンサー、洗面所で使用されるトイレットペーパーディスペンサー、洗面所で使用されるトイレカバーディスペンサー、生理処理用品ディスペンサー、及びカフェテリアのドリンクディスペンサー等、種々のものがよく知られている。これら公知の手動ディスペンサーは、手動で力を加えて製品を供給させるので、手動で作動すると言える。このような供給装置の場合、適時のメンテナンスが必要であり、例えば、製品が常に供給できる状態でありディスペンサーが適切に作動するように、手入れ、監視する必要があることが一つの難点である。
【0005】
本発明者は、このような供給装置を各種システムと連携させたいという要望を十分に認識していた。だが、これらの手動ディスペンサーは電源と接続されていなかったので、電動通信システムを駆動させるようにはできていないという問題があった。
【0006】
供給装置内に配置して、装置と連携して供給モーター及び/又は電子機器を駆動させる交換式バッテリーが知られていたが、これらの交換式バッテリーはシステムの別の構成要素であり、故障しやすいという問題があった。また、手動供給装置ではバッテリーのコストがかかるので、特に簡便で安価な手動供給装置を好む競争市場においては、手動供給装置の市場生存可能性が実質的に低下してしまう。
【0007】
プラスチックフィルム等で燃料電池を大量生産する技術としては、エタノール等のアルコール化合物を変換して電気エネルギーを生成する燃料電池が知られている。
【0008】
特許文献1には、直接アルコール型燃料電池が教示されている。ここでは小型アルコール型燃料電池発電所における発電が教示されていて、反応中間体による汚染が避けられているか、最小限に抑えられている。アルコール燃料としては、低級1級アルコール、特にメタノール及びエタノールが好ましく、1-プロパノール、1-ブタノール、及びn-アミルアルコール等の低級1級アルコールも効果がある。
【0009】
圧電気とは、加えられた機械的応力に応じて電場又は電位を形成する、結晶やある種のセラミック材料等が有する性質である。圧電発電装置は、運動や力を電力(すなわち電荷及び電圧)に変換する。圧電発電装置は、手動でディスペンサーを作動させる際に、発電装置が曲げられる、圧縮される、又は引っ張られるなどして手動でエネルギーが加えられると電位を発生させるよう構成できる。例えば圧電セラミックの場合、圧電セラミックが曲げられる、圧縮される、又は引っ張られると、電極間に電位差が生じるように構成できる。当業者に公知の通り、変形した際に電圧を生じる圧電セラミックは複数の手段で製造できる。一方法では、二つの圧縮圧電セラミックが積層されている。圧電セラミックはそれぞれ逆方向に分極されている。この積層体を機械的に曲げると、一方の圧電セラミックは圧縮され他方のセラミックは引っ張られて、積層体又はその一部を横断して電位が発生する。単一の圧電セラミック層であっても、曲げられた場合は分極して電位を生じる。
【0010】
従来公知のソープディスペンサーには、供給した流体量又はリザーバに残っている流体量をすぐに測定できないという問題があった。
【0011】
洗浄、殺菌用の流体としては、多くのものが知られている。
【0012】
オゾン(O3)は強酸化剤であり、塩素の1.5倍超、過酸化水素の約1.2倍超の酸化能を持つ。通常は、酸素含有ガスを紫外光下に通過させることにより、あるいはコロナ放電により生成できる。オゾンは比較的反応性が高く、病原性微生物を破壊できる酸化剤である。比較的短時間で自然に分解し、酸素になる。
【0013】
公知の装置では、手洗い用ソープディスペンサー等に有用な少量のオゾンを生成、供給するのに適切な方法又は装置を提供できていない。
【0014】
流体収容ボトルのネックにはめ込んで、ボトルから流体を供給するピストンポンプが知られている。これら公知のポンプでは、ポンプ内に形成されたコンパートメント、特に空気を受け入れるコンパートメントに供給できる量に限りがあるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【文献】米国特許第5,132,193号明細書(Ready,July 21,1992)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
従来公知の装置で見られた問題点を少なくとも部分的に解消するため、本発明は、使用者が作動機構を動かすと製品を供給し、また、作動機構が動くと発電装置が電力を発生させるような電気エネルギー生成用発電装置を備えた供給装置を提供する。
【0017】
従来公知の装置で見られた問題点を少なくとも部分的に解消するため、本発明は、大気を空気コンパートメントに引き込み、空気コンパートメント内でオゾンを生成し、空気コンパートメントからオゾン化空気を放出し、オゾン化空気と流体とを混合してオゾン化流体空気混合物を生成することを含むオゾン含有流体の生成方法を提供する。上記方法は、空気コンパートメントを有するポンプ内で実施することが好ましく、空気コンパートメントの容積はポンプの動作により変化することがより好ましい。オゾン化流体空気混合物は、フォームとして供給されることが好ましい。
【0018】
従来公知の装置で見られた他の問題点を少なくとも部分的に解消するため、本発明は、容器のネックに収容されるピストンポンプが、ネックより直径が大きいコンパートメントをネックの外側に有する構成を提供する。
【0019】
本発明は、安価な供給装置、好ましくは電気エネルギー生成用発電装置を有する流体供給装置を提供することを目的とする。
【0020】
本発明はまた、手動で製品を供給する際に発電装置が少量の電気エネルギーを生成し、また好ましくは電気エネルギーを蓄電装置に保存する供給装置(好ましくは流体用供給装置)であり、Wi-FiやBluetooth(登録商標)等でリモートコンピュータと通信できる有線又は無線通信リンクを含む各種目的に電気エネルギーを使用できるような供給装置を提供することを目的とする。
【0021】
本発明はまた、製品を供給する際に電気エネルギーを生成し、該電気エネルギーを流体供給量の概算に使用する、好ましくは流体用の供給装置を提供することを目的とする。
【0022】
本発明は、好ましくは壁面設置型の手洗い用流体ディスペンサー等から供給するのに適した少量のフォームとしてオゾン含有流体を生成する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0023】
本発明は、ポンプ内の空気コンパートメントでオゾンを生成するよう適合されているのが好ましいポンプアセンブリの新規な構成を提供することを目的とする。
【0024】
本発明は、人の手、腕、又は足等でレバーを動かして作動機構を手動で作動させることにより製品を供給する製品ディスペンサーを備えた供給装置を提供する。上記供給装置は、手動で作動機構を作動させることにより電気エネルギーを生成する発電装置を備える。発電装置の性質は限定されない。好ましくは電磁誘導により機械エネルギーを電気エネルギーに変換する機械的発電装置を使用してもよい。電気化学的にエネルギーを提供する発電装置を使用してもよい。圧電効果によりエネルギーを提供する発電装置を使用してもよい。
【0025】
一好適な発電装置の場合、作動機構が作動すると、ワイヤーコイルに対して磁化素子が動き、電力が発生する。他の発電装置の場合、作動機構が作動すると、供給される流体製品が燃料電池内を通過して電気エネルギーを供給する。更に別の発電装置の場合、作動機構が作動すると機械的応力又は曲げが加えられ、圧電効果が電気エネルギーに変換される。例えば圧電セラミック等の圧電素子をバネ部材に取り付けてもよく、この場合、ディスペンサーを手動で動かしてバネ部材が縮むと、圧電セラミック素子が圧縮、拡張、又は屈曲して、該素子の電極間で電位が形成されて電気エネルギーを生成する。
【0026】
発電装置からの電気エネルギーは多くの異なる目的に使用でき、制限されない。生成された電気エネルギーは、蓄電装置に蓄積して電気エネルギーを保存することが好ましいが、実質的に生成と同時に使用してもよい。生成した電気エネルギーの好ましい使用法としては、特に限定はされないものの、通信ユニットへの電力供給;供給した流体量の概算;及びオゾン生成のうち一つ以上の用途が挙げられる。供給装置は、発電装置、一つ以上の通信ユニット、流体供給量を概算するシステム、及びオゾン生成システムを有することが好ましい。
【0027】
一用途としては、供給装置において、製品ディスペンサーの情報を受け取り、その情報を受信機に伝達する(ワイヤレスが好ましいが、これに限定されない)データ通信ユニットに電力を供給するためにエネルギーが使用されることが好ましい。通信ユニット、コントローラー、プロセッサ、及び装置の情報を検出し、それを通信ユニットへ送るセンサー等の上記装置が有する電動部材は、必要な電力が少ないことが好ましい。
【0028】
本発明はまた、手動エネルギーを使ってリザーバから流体を供給する手動流体ディスペンサーと、電気エネルギーを生成する電気化学電池との組み合わせを提供する。上記電気エネルギーは供給する流体の化学変換から生じるものであり、例えば、通信ユニットへ電力を供給し、供給装置の情報を好ましくはワイヤレスに伝達するのに使用される。流体は、供給に電気エネルギーを使う以外の目的で使用するために供給される。従って、供給後の燃料は例えば洗浄又は消毒液として使用できる。流体はアルコール化合物等の好適な化合物を含み、電気化学電池へ化学的に変換されて電極間に電流を生じる。
【0029】
本発明はまた、流体を供給する動作において電気エネルギーを生成する流体ディスペンサーについて、生成した電気エネルギーを測定し、得られた測定結果から流体供給量を概算できるよう改良した。例えば、レバーがピストンポンプのピストンを動かして流体を供給するような手動流体ディスペンサーにおいて、レバーの動く程度や動き方は供給される流体量による。レバーの動く程度や動き方はまた、生成される電気エネルギーによる。従って、供給により生じた電気エネルギーから、供給された流体を概算できる。
【0030】
一態様によれば、本発明は供給装置に関し、該供給装置は、製品収容リザーバ、作動時にリザーバから製品を供給する供給機構、及び使用者が操作すると供給機構を作動させる作動機構を備えており、また、電気エネルギーを生成する発電装置を備えていて、該発電装置は、作動機構が動いたら電気エネルギーを生成するように作動機構と接続されている。
上記供給装置は、(a)発電装置と接続されており、発電装置が生成した電気エネルギーを保存する蓄電装置;(b)ディスペンサー内にあり、供給装置の情報を検知するディスペンサー検知ユニット、及び上記ディスペンサー検知ユニットと通信しており、ディスペンサー検知ユニットからの情報を受信、伝達するよう構成されたデータ通信ユニット;(c)発電装置が生成した電気エネルギーの関数として流体供給量を概算する制御機構;並びに(d)空気中にオゾンを生成し、流体と共に放出するオゾン生成装置のうち、一つ以上有することが好ましい。
【0031】
本発明の他の態様によれば、本発明は流体供給装置に関し、該流体供給装置は、流体収容リザーバ、作動時にリザーバの放出開口部から放出口へ流体を供給する供給機構、使用者が操作して第一位置から第二位置に動かすと供給機構が作動する作動機構、電気エネルギーを生成する発電装置、及び、好ましくは、発電装置と接続されて、発電装置が生成した電気エネルギーを保存する蓄電装置を備えており、上記リザーバは放出開口を有し、上記発電装置は作動機構を手動で動かした結果として電気エネルギーを生成する発電装置であって、上記発電装置は、作動機構を第一位置から第二位置に動かすと、磁化部材がコイル部材に対して移動して電力を生成するように作動機構と接続された電磁発電装置;作動機構が動くと圧縮される、拡張される、あるいは曲げられる部材を有する圧電発電装置;及び作動機構が第一位置から第二位置に動くと流体が燃料電池中を通過するように作動機構と接続された燃料電池から選択されることが好ましい。
【0032】
本発明の他の態様によれば、本発明は流体供給装置に関し、該流体供給装置は、流体収容リザーバ、作動時にリザーバから流体を供給する供給機構、作動機構が作動すると供給機構が作動するような作動機構、電気エネルギーを生成する発電装置、及び制御機構を有しており、上記作動機構は、使用者が操作すると動くように適合されており、上記発電装置は作動機構と接続されており、作動機構が供給機構を作動させると発電装置が電気エネルギーを生成し、上記制御機構は、(a)生成したエネルギーの電流、生成したエネルギーの電圧、生成したエネルギーの特徴及びそれらの組み合わせから選択される生成エネルギーの特徴を少なくとも一つ測定して測定結果を得ると共に、(b)上記測定結果に基づいて、放出された流体量を推定する。
【0033】
本発明の他の態様によれば、本発明は流体供給装置の操作方法に関し、該流体供給装置は、流体収容リザーバ、作動するとリザーバから流体を供給する供給機構、作動機構が動くと供給機構が作動する作動機構、及び電気エネルギーを生成する発電装置を有し、上記作動機構は使用者が操作すると動くように適合されており、上記発電装置は、作動機構が動くと電気エネルギーを生成するよう作動機構と接続されており、上記方法は、(a)作動機構を*により動かして、供給装置から流体を放出すると共に、発電装置で電気エネルギーを生成する工程;(b)生成したエネルギーの電流、生成したエネルギーの電圧、生成したエネルギーの特徴及びそれらの組み合わせから選択される生成エネルギーの特徴を少なくとも一つ測定して、測定結果を得る工程;及び(c)上記測定結果に基づいて、放出された流体量を推定する工程を有する。
【0034】
本発明の他の実施形態によれば、本発明は、オゾン含有流体を生成する方法に関し、該方法は、大気を空気コンパートメントに取り込み、コンパートメントにおいて、コンパートメント中の空気が含む酸素をオゾンに変換してオゾン化空気を生成することで、空気コンパートメントにおいて、空気コンパートメント中の空気からオゾンを生成し、オゾン化空気を空気コンパートメントから放出し、放出したオゾン化空気と流動流体とを混合して流体/空気オゾン化混合物を生成し、流体/空気オゾン化混合物を放出口から送り出すことを含む。
【0035】
本発明の別の態様によれば、本発明は、オゾン含有流体を生成する方法に関し、該方法は、
空気コンパートメントを有するポンプを用意し、
大気を空気コンパートメントに取り込む工程及び空気コンパートメントから空気を放出する工程を含む動作サイクルでポンプを作動させ、
空気コンパートメントにおいて、空気コンパートメント中の空気が含む酸素をオゾンに変換して空気コンパートメント中にオゾン化空気を生成することで、空気コンパートメントにおいて、空気コンパートメント中の空気からオゾンを生成し、
オゾン化空気を流動流体と混合して流体/空気オゾン化混合物を生成し、流体/空気オゾン化混合物を放出口から送り出すことを含む。
【0036】
上記方法は、酸素をオゾンに変換できるだけの放射線をコンパートメント内の空気に照射して、空気コンパートメント内にオゾンを生成する工程を有するのが好ましい。上記放射線は紫外線であり、上記オゾン生成工程により得られるコンパートメント内に存在する空気中の初期オゾン濃度が、オゾン生成直後で少なくとも0.1%となることが好ましく、初期オゾン濃度が0.05%~5%となることがより好ましい。上記液体はフォーム化できるものであり、上記方法は、フォーム発生装置にオゾン化空気と流動流体とを同時に通過させて、放出口から放出するフォームを生成することが好ましい。
【0037】
上記ポンプは流動流体を収容したリザーバと連通している液体チャンバを有しており、ポンプの稼働サイクルは、液体を液体コンパートメントに取り込む工程と、液体コンパートメントから液体を放出する工程とを含み、液体をオゾン化空気と混合する前に液体を液体コンパートメントから放出する工程を含むことが好ましい。
【0038】
上記ポンプは、ハウジングと、ハウジング内で動くピストン又はローター等のインペラーとを有し、空気コンパートメントと液体コンパートメントとは、ハウジング内でハウジングとインペラーとの間に形成されていることが好ましい。上記インペラーは、一稼働サイクルにおいてハウジングに対して動けるものであり、空気コンパートメントは最小容積から最大容積まで容積可変であり、各サイクルのオゾン生成工程は、空気コンパートメントの容積が最大に近づいた際にオゾンを生成することが好ましい。上記ポンプは、ピストンポンプ及び回転置換ポンプから選択されることが好ましい。
【0039】
上記空気コンパートメントは、少なくとも部分的に、紫外線を通すハウジングの壁に輪郭づけられており、上記方法は、壁を通過して空気コンパートメント内に紫外線を送り、空気コンパートメント内の空気に十分な放射線を照射して空気中の酸素をオゾンに変換することを含むのが好ましい。
【0040】
上記方法は、オゾンが最後に生成された後、空気コンパートメントから空気が放出されることなく所定時間が経過した場合、空気コンパートメント内でオゾンを追加で生成し、酸素に自然分解してしまったオゾンを補うように、空気チャンバでのオゾン生成を制御する工程を含むことが好ましい。
【0041】
他の態様によれば、本発明は、オゾン含有流体を使用者の手に供給する手洗い洗剤ディスペンサーに関し、該ディスペンサーは、流体収容リザーバ、ハウジングとハウジング内で動くインペラーとを有するポンプ機構、ハウジング内でハウジングとインペラーとの間に形成された空気コンパートメント及び液体コンパートメント、紫外線エミッタ、並びに混合チャンバを備え、上記インペラーは、各稼働サイクルでハウジングに対して動くことで、(a)大気を空気コンパートメントに連続的に取り込み、空気コンパートメントから空気を放出し、且つ(b)リザーバから液体コンパートメント内に液体を連続的に取り込み、液体コンパートメントから液体を放出し、上記空気コンパートメントは、紫外線を通すハウジングの壁で少なくとも部分的に輪郭づけられ、上記紫外線エミッタは、起動すると紫外線を壁から空気コンパートメント内へ送り、空気コンパートメント内の空気に十分な紫外線を照射して、空気コンパートメント内の空気に含まれる酸素をオゾンに変換してオゾン化空気を生成し、上記混合チャンバは、空気コンパートメントから放出されたオゾン化空気と液体コンパートメントから放出された流体とを同時に通過させる。
【0042】
上記ポンプ機構は、ピストンポンプ及び回転置換ポンプから選択されることが好ましい。
【0043】
上記ポンプがピストンポンプの場合、ピストンポンプが流体収容リザーバに取り付けられ、空気コンパートメントがリザーバ外部に位置しており、ハウジングの壁が空気コンパートメントを形成し、空気コンパートメント内の空気は紫外線エミッタから放射線を受けやすい構造が好ましい。空気チャンバの容積を大きくするには、空気チャンバの直径が流体収容リザーバの放出口より大きいことが好ましい。
【0044】
オゾンを生成する供給アセンブリは手動であってもよく、オゾンを生成する電気エネルギーは、手動で流体を供給する発電装置から供給されてもよい。オゾン生成アセンブリは、通信ユニット及び/又は供給された流体量を推定するシステムを備えていてもよい。
【0045】
別の態様によれば、本発明は、オゾン化空気と流体との混合物を供給するディスペンサーに関し、該ディスペンサーは、空気からオゾンを生成してオゾン化空気を形成するオゾン生成装置、上記流体を収容する流体収容リザーバ、液体ポンプ、空気ポンプ、及び混合装置を備え、
上記空気ポンプはピストンポンプを有し、
上記ピストンポンプはピストン形成部材を有し、
上記ピストン形成部材はピストンチャンバ形成部材内で同軸的に往復可能であり、
上記ピストン形成部材と上記ピストンチャンバ形成部材との間には空気コンパートメントが形成されており、
上記ピストン形成部材は、一稼働サイクルで収縮位置と伸長位置との間でピストンチャンバ形成部材に対して往復可能であり、
上記空気コンパートメントは、最小容積から最大容積まで容積可変であり、
上記空気コンパートメントの容積は、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の第一位置にあるときに最大となり、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の上記第一位置とは異なる第二位置にあるときに最小となり、
上記ピストン形成部材は、オゾン生成装置から空気コンパートメントにオゾン化空気を取り込み、空気コンパートメントからオゾン化空気を放出する一稼働サイクルにおいて、ハウジングに対して移動可能であり、
上記液体ポンプは、リザーバから流体を取り込み、また流体を放出するよう作動し、
上記混合装置は、空気コンパートメントから放出されたオゾン化空気と液体ポンプから放出された流体とを同時に通過させて、放出口から放出される流体とオゾン化空気との混合物を生成し、
空気ポンプの動作は、連続する稼働サイクル間にピストン形成部材の移動しない静止期間が設けられることで制御されることを特徴とする。
【0046】
他の態様によれば、本発明は、オゾン含有フォームを供給するディスペンサーに関し、上記ディスペンサーは、オゾン生成チャンバを有するオゾン生成装置、フォーム化できる流体を収容した流体収容リザーバ、液体ポンプ、空気ポンプ、及びフォーム発生装置を備え、
上記オゾン生成チャンバは、空気源と連通した空気流入口、及び放出口を有し、
オゾン生成装置は、オゾン生成チャンバ中の空気が含む酸素をオゾンに変換してオゾン化空気を生成することで、オゾン生成チャンバにおいて、オゾン生成チャンバ中の空気からオゾンを生成し、
上記空気ポンプはピストンポンプを有し、
上記ピストンポンプはピストン形成部材を有し、
上記ピストン形成部材は、ピストンチャンバ形成部材内を同軸的にスライド往復可能であり、
上記ピストン形成部材と上記ピストンチャンバ形成部材との間には空気コンパートメントが形成され、
上記ピストン形成部材は、一稼働サイクルで収縮位置と伸長位置との間でピストンチャンバ形成部材に対して往復可能であり、
上記空気コンパートメントは最小容積から最大容積まで容積可変であり、
上記空気コンパートメントの容積は、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の第一位置にあるときに最大となり、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の第一位置とは異なる第二位置にあるときに最小となり、
オゾン生成チャンバの放出口は空気コンパートメントのオゾン流入口と連通しており、
上記ピストン形成部材は一稼働サイクルでハウジングに対して動いてチャンバから空気コンパートメントにオゾン化空気を取り込み、空気コンパートメントからオゾン化空気を放出し、
上記液体ポンプはリザーバから液体を取り込み、放出するよう作動し、
上記フォーム発生装置は、空気コンパートメントから放出されたオゾン化空気と液体ポンプから放出された流体とを同時に通過させて、放出口から放出するフォームを生成し、
空気ポンプの動作は、連続する各稼働サイクル間に静止期間を設け、静止期間ではピストン形成部材が動くことなく、必要であればピストン形成部材を第二位置に保持するようにして制御される。
【0047】
別の態様によれば、本発明は、オゾン含有フォームを供給するディスペンサーに関し、上記ディスペンサーは、オゾン生成チャンバを有するオゾン生成装置、フォーム化できる流体を収容した流体収容リザーバ、液体ポンプ、空気ポンプ、及びフォーム発生装置を備え、
上記オゾン生成チャンバは、空気源と連通している空気流入口、及び放出口を有し、
オゾン生成装置は、オゾン生成チャンバ中の空気が含む酸素をオゾンに変換してオゾン化空気を生成することで、オゾン生成チャンバにおいて、オゾン生成チャンバ中の空気からオゾンを生成し、
上記空気ポンプはピストンポンプを有し、
上記ピストンポンプはピストン形成部材を有し、
上記ピストン形成部材は、ピストンチャンバ形成部材内を同軸的にスライド往復可能であり、
上記ピストン形成部材と上記ピストンチャンバ形成部材との間には空気コンパートメントが形成され、
上記ピストン形成部材は、一稼働サイクルで収縮位置と伸長位置との間でピストンチャンバ形成部材に対して往復可能であり、
上記空気コンパートメントは最小容積から最大容積まで容積可変であり、
上記空気コンパートメントの容積は、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の第一位置にあるときに最大となり、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の第一位置とは異なる第二位置にあるときに最小となり、
上記オゾン生成チャンバの放出口は空気コンパートメントのオゾン流入口と連通しており、
上記ピストン形成部材は、一稼働サイクルにおいてハウジングに対して動いてチャンバから空気コンパートメントにオゾン化空気を取り込み、空気コンパートメントからオゾン化空気を放出し、
上記液体ポンプは、リザーバから液体を取り込み、放出するよう作動し、
上記フォーム発生装置は、空気コンパートメントから放出されたオゾン化空気と液体ポンプから放出された流体とを同時に通過させて、放出口から放出するフォームを生成し、
第二位置から第一位置への移動をオゾン充填行程とし、第一位置から第二位置への移動をオゾン放出行程とし、
上記オゾン生成装置の動作は、空気ポンプの各稼働サイクルで必要とされる量のオゾンが、該稼働サイクル、及び該サイクルの直前の静止期間において実質的にオゾン生成装置で生成されるように制御され、
上記オゾン生成装置の動作は、必要に応じ、充填行程が始まる前にオゾンの生成を開始するよう制御される。
【0048】
更に別の態様によれば、本発明は、オゾン含有フォームを供給するディスペンサーに関し、該ディスペンサーは、オゾン生成チャンバを有するオゾン生成装置、フォーム化できる流体を収容する流体収容リザーバ、液体ポンプ、空気ポンプ、及びフォーム発生装置を備え、
上記オゾン生成チャンバは、空気源と連通した空気流入口、及び放出口を有し、
上記オゾン生成装置は、オゾン生成チャンバにおいて、オゾン生成チャンバ内にある空気中の酸素をオゾンに変換してオゾン化空気を生成することで、オゾン生成チャンバにおいて、オゾン生成チャンバ内の空気からオゾンを生成し、
上記空気ポンプはピストンポンプを有し、
上記ピストンポンプはピストン形成部材を有し、
上記ピストン形成部材は、ピストンチャンバ形成部材内で同軸的に往復可能であり、
上記ピストン形成部材と上記ピストンチャンバ形成部材との間には空気コンパートメントが形成されており、
上記ピストン形成部材は、一稼働サイクルで収縮位置と伸長位置との間でピストンチャンバ形成部材に対して往復可能であり、
上記空気コンパートメントは、最小容積から最大容積まで容積可変であり、
上記空気コンパートメントの容積は、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の第一位置にあるときに最大となり、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の上記第一位置とは異なる第二位置にあるときに最小となり、
上記オゾン生成チャンバの放出口は、空気コンパートメントのオゾン流入口と連通しており、
上記ピストン形成部材は、チャンバから空気コンパートメントにオゾン化空気を取り込み、空気コンパートメントからオゾン化空気を放出する一稼働サイクルにおいて、ハウジングに対して移動可能であり、
上記液体ポンプは、リザーバから液体を取り込み、また液体を放出するよう作動し、
上記フォーム発生装置は、空気コンパートメントから放出されたオゾン化空気と液体ポンプから放出された流体とを同時に通過させて、放出口から放出されるフォームを生成し、
第二位置から第一位置への移動をオゾン充填行程とし、第一位置から第二位置への移動をオゾン放出行程とし、
充填行程の前に、空気ポンプの少なくとも一稼働サイクルで必要な量のオゾン化空気をオゾン用チャンバ内で常に維持するようにオゾン生成装置の動作を制御し、
オゾン濃度は、オゾン生成装置が稼働サイクル中及び静止期間中にオゾンを生成する動作を制御することで好適な限度内に収められ、
上記オゾン生成装置の制御は、
オゾン生成チャンバ内のオゾン濃度が所定値を下回っていることをオゾンセンサーが示したとき、又は
空気ポンプのサイクル時間又はサイクル数;オゾンの生成にかかる時間及びオゾン生成量;並びにオゾンが酸素に戻るまでの時間及び酸素に戻ったオゾン量から一つ以上を経時的にモニタリングすることによりオゾン用チャンバ内のオゾン量を推定したところ、オゾンの追加が必要であるとディスペンサーのコントローラーが示したとき
に実施されることを特徴とする。
【0049】
更に別の態様によれば、本発明は、オゾン含有フォームを供給するディスペンサーに関し、該ディスペンサーは、オゾン生成チャンバを有するオゾン生成装置、フォーム化できる流体を含む流体収容リザーバ、液体ポンプ、空気ポンプ、フォーム発生装置、及び空気乾燥部材を備え、
上記オゾン生成チャンバは、空気源と連通した空気流入口、及び放出口を有し、
オゾン生成装置は、オゾン生成チャンバにおいて、オゾン生成チャンバ内にある空気中の酸素をオゾンに変換してオゾン化空気を生成することで、オゾン生成チャンバにおいて、オゾン生成チャンバ内の空気からオゾンを生成し、
上記空気ポンプはピストンポンプを有し、
上記ピストンポンプはピストン形成部材を有し、
上記ピストン形成部材は、ピストンチャンバ形成部材内で同軸的に往復可能であり、
上記ピストン形成部材と上記ピストンチャンバ形成部材との間には空気コンパートメントが形成されており、
上記ピストン形成部材は、一稼働サイクルで収縮位置と伸長位置との間でピストンチャンバ形成部材に対して往復可能であり、
上記空気コンパートメントは、最小容積から最大容積まで容積可変であり、
上記空気コンパートメントの容積は、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の第一位置にあるときに最大となり、ピストン形成部材が収縮位置と伸長位置との間の上記第一位置とは異なる第二位置にあるときに最小となり、
上記オゾン生成チャンバの放出口は、空気コンパートメントのオゾン流入口と連通しており、
上記ピストン形成部材は、チャンバから空気コンパートメントにオゾン化空気を取り込み、空気コンパートメントからオゾン化空気を放出する一稼働サイクルにおいて、ハウジングに対して移動可能であり、
上記液体ポンプは、リザーバから流体を取り込み、また流体を放出するよう作動し、
上記フォーム発生装置は、空気コンパートメントから放出されたオゾン化空気と液体ポンプから放出された流体とを同時に通過させて、放出口から放出されるフォームを生成し、
上記空気乾燥部材は、空気流入口に取り込まれた空気がオゾン生成チャンバへ入る前に通過するよう設置されており、
上記リザーバと上記空気乾燥部材とは着脱交換可能なモジュール式カートリッジとして設置されており、
上記カートリッジは、ディスペンサーの残りの部分と着脱可能に接続されており、取り外して同様のモジュール式カートリッジと交換できることを特徴とする。
【0050】
添付の図面を参照した以下の説明により、本発明の更なる態様及び利点が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】本発明の第一態様に係る流体ディスペンサーの第一実施形態の部分切欠側面図であって、壁に設置されており、作動レバーが前方停止位置にあり、発電装置の第一実施形態を示している。
【
図2】
図1と同様の側面図であって、作動レバーが後方位置にある。
【
図3】
図1に示した流体ディスペンサーが有するポンプアセンブリの側断面図である。
【
図4】発電装置の第一実施形態を示した
図1の部分拡大図である。
【
図6】
図1に示したディスペンサーにおける電気回路の模式図である。
【
図7】
図1に示した作動レバーと接続された発電装置機構の第二実施形態の説明模式図である。
【
図8】
図7に示した発電装置機構用歯車列の第二実施形態を示す説明分解模式図である。
【
図9】発電装置機構として燃料電池を使用した、本発明の第三実施形態に係る供給装置の模式図である。
【
図10】発電装置機構として燃料電池を使用した、本発明の第四実施形態に係る供給装置の模式図である。
【
図11】発電装置機構として燃料電池を使用した、本発明の第五実施形態に係る供給装置の模式図である。
【
図12】本発明に係る流体ディスペンサーの第六実施形態を示す側面図である。
【
図13】圧電ハーベスターを積層した発電装置の別の実施形態を示す、
図12の部分拡大図である。
【
図14】
図13で示した圧電ハーベスターの一従来技術を示す説明模式図である。
【
図15】本発明の第七実施形態に係るディスペンサーを完全に組み立てた状態を示す斜視図である。
【
図16】
図15に示したディスペンサー用の着脱可能な支持板部材と、一体化したハウジング部材及びプレッサー部材を示す分解図である。
【
図18】ハウジング部材に対して固定位置にあるボトルを示す、
図15に示すディスペンサーの側断面模式図である。
【
図20】プレッサー部材が内側に回転している、
図19と同様の側断面図である。
【
図23】ピストンが完全に伸長した位置にある本発明の第八実施形態に係るピストンポンプアセンブリと、流体収容リザーバと、紫外線放射エミッタとの組み合わせを示す側断面模式図である。
【
図24】ピストンが完全に収縮した位置にある、
図23と同様のポンプアセンブリの側断面図である。
【
図25】
図23に示すポンプアセンブリが有するピストンの斜視図である。
【
図26】ポンプアセンブリ、リザーバ、及びエミッタが統合された
図23の自動化流体ディスペンサーを示す第九実施形態の側断面模式図である。
【
図27】ポンプアセンブリ、リザーバ、及びエミッタが統合された
図23の手動流体ディスペンサーを示す第十実施形態の断面模式図である。
【
図28】ディスペンサー及びエミッタと組み合わせた、収縮位置にあるポンプアセンブリの第十一実施形態を示す側断面図である。
【
図29】本発明の第十二実施形態に係るディスペンサーの正面模式図である。
【
図33】回転フォームポンプと組み合わせてコロナ放電ユニットを使用するディスペンサーの第十三実施形態を示す。
【
図34】ピストンポンプと組み合わせてコロナ放電ユニットを用いてオゾンフォームを供給するディスペンサーの第十四実施形態を示す断面模式図であって、該ピストンポンプは引出位置にある。
【
図35】ピストンポンプが収縮位置にある、
図34と同様の図である。
【
図36】
図34に示したコロナ放電ユニットの拡大説明図である。
【
図38】
図36に示すコロナ放電ユニットの側面説明図であって、
図36のX-X’線断面から下側を示す。
【
図39】コロナ放電ユニットを使用するディスペンサーの第十五実施形態の一部を分解した構造を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
(図面の詳細な説明)
図1及び
図2は、壁11に設置されたディスペンサーアセンブリ10を示す。ディスペンサーアセンブリ10は、ディスペンサー12と後部ハウジング13とを備える。ディスペンサー12は、リザーバボトル15と、ポンプアセンブリ16と、レバーアセンブリ17とを支持する前部ハウジング14を備える。上記ディスペンサー12は、前部ハウジング14を介して後部ハウジング13の前方に設置されており、後部ハウジング13は壁11に設置されている。
【0053】
上記ディスペンサー12は、本願出願人の米国特許第5,489,044号明細書(Ophardt,February 6,1996;該明細書は参照により本願に組み込まれる)に開示されたものとほぼ同様の手動流体ディスペンサーを備える。上記後部ハウジング13は、模式的に示した通り、発電装置18、並びに発電装置18と接続されていて発電装置18が生成した電力を保存する蓄電装置44、コントローラー62、ディスペンサー12の情報を検知するディスペンサー検知ユニット46、及びディスペンサーユニット46と接続されて、ディスペンサー検知ユニット46からの情報を受信し且つ情報を伝達するよう構成されたデータ通信ユニット48を有する。
【0054】
上記前部ハウジング14は、図に示す通り、ボトル15とポンプアセンブリ16とを収容、支持する底部支持板19を有する。上記支持板19には円形開口部が貫通している。上記ボトル15は支持板19に支持されているが、ボトルのネック21は開口部に延びており、摩擦適合によって開口部に固定されている。
【0055】
上記ポンプアセンブリ16は、例えば米国特許第5,489,044号明細書(Ophardt,February 6,1996、該明細書は参照により本願に組み込まれる)で教示されているような
図3に示す構造を有している。ポンプアセンブリ16は、ボトル15のネック21に固定されたピストンチャンバ形成部材22を有する。ピストンチャンバ形成部材22は、一方向バルブ部材23と、軸方向に往復するピストン部材24とを有しており、ピストン部材24が公知の態様によりピストンチャンバ形成部材22内で軸方向に往復運動すると、ピストン部材24の放出口26からボトル15内の流体25を供給する。
【0056】
上記前部ハウジング14は、作動レバー27、バネ28、及び剛体リンク29を有するレバーアセンブリ17を備える。上記作動レバー27は底部支持板19に設置されており、レバー回動水平軸30を中心に回動する。図に示すように、底部支持板19と作動レバー27との間にはバネ28が配置されており、作動レバー27が時計回りに回動するのを補助する。
【0057】
上記作動レバー27は、手動操作ハンドル31、フック部材32、及び後部延長アーム50を有する。上記作動レバー27は、回動軸30の前下方に手動操作ハンドル31を有しており、使用者が操作すると、作動レバー27がバネ28のバイアスに逆らって反時計回りに動く。作動レバー27はまた、ピストン部材24の嵌合フランジ33と嵌合するフック部材32をレバー回動軸30の後方に有しており、作動レバー27がレバー回動軸30を中心として異なる位置に回動すると、ピストン部材24がピストンチャンバ形成部材22内で軸方向にスライドする。更に、作動レバー27は、後端部34へ向けて後方に延伸する延長アーム50を、フック部材32より奥側に有する。後端部34は、リンク29と回動可能に接続されており、リンク29の第一端部36において、リンク回動水平軸35を中心にして相対的に回動できる。リンク29の第二端部37は、マグネット40の第一下端部と回動可能に接続されており、第二リンク回動水平軸41を中心にして相対的に回動できる。
【0058】
図1によれば、ポンプアセンブリ16において、作動レバー27はバネ28によって時計回りにバイアスされているため、ピストン部材24は伸長位置にバイアスされている。
図1に示すようにディスペンサーアセンブリ10が停止位置にある場合、
図2に示すように使用者が上向きにした手の平42の奥側で、放出口26の下で手の平及び指を使って、壁11へ向けて後ろ側へ手動で操作ハンドル31を動かすことで、使用者はディスペンサー12を作動できる。このように動かすと、作動レバー27がバネ28のバイアスに逆らって底部支持板19に対して反時計回りに回動し、フック部材32がピストン部材24を軸方向内側、ピストンチャンバ形成部材22内へ動かし、作動レバー27が有する延長アーム50の後端部34が上側へ動いてリンク29を上へ動かすと共に、マグネット40を上側へスライドさせる。
【0059】
発電装置18は、マグネット40、ワイヤーコイル50、及び円柱状スライド管52を有する。
図4及び
図5に示すように、通常、マグネット40は円柱状であり、スライド管52に設けられた円柱状通路54内を同軸的にスライドできる。マグネット40は永久磁石であり、図示したように一方の軸末端にN極を、他方の軸末端にS極を有する。ワイヤーコイル50は模式的に示しているが、スライド管52の環状溝内に絶縁配線(好ましくは絶縁銅配線)の巻線を有している。ワイヤーコイル50は、第一端部56から第二端部57まで連続したワイヤーで構成される。マグネット40がワイヤーコア18を通って通路54に進入すると、ワイヤーを伝って電流が移動すること等により電気エネルギーが発生する。
【0060】
ディスペンサーアセンブリ10の稼働サイクルでは、作動レバー27が
図1の前方停止位置から
図2の後方位置まで手動で動かされる。使用者の手が離れると、作動レバー27はバネ28のバイアスにより前方停止位置まで戻る。作動レバー27の移動サイクルでは、
図1及び
図2を比較すれば分かる通り、マグネット40がコイル50を通ってコイル50の下方からコイル50の上方まで移動し、そこからコイル50を通ってコイル50の下方まで戻る。このようにマグネット40がコイル50に対して周期的に動くことで、
図6で簡易的に示した当業者が理解し得る態様で、電気が発生する。
図6は、ワイヤーの端部56及び57を有するワイヤーコイル50の概略図であり、該端部はブリッジ整流器42と接続されている一方、該整流器はキャパシタとして
図6に図示された蓄電装置44と接続されている。すなわち、マグネット40がワイヤーコイル50を通過すると、二本の配線56及び57間に正弦波電圧が形成されて交流が発生する。各正弦波は、ブリッジ整流器42によって陽性波対に変換される。これらの陽性波によってキャパシタ44が充電され、マグネット40が通過するたびに電荷が蓄積される。
【0061】
キャパシタ44は、電子操作コントローラー62に電力を供給するよう模式的に図示している。ディスペンサー制御ユニット46は模式的に図示しているが、好ましい実施形態においては、レバー27が作動した回数を計上するカウンタである。カウンタ46は、マグネット40が上方に動き、引き戻されるたびに発生する磁場の変化を検知して作動することが好ましい。
【0062】
図1及び
図2で模式的に図示したデータ通信ユニット48は、好ましくはコントローラー62経由で、ディスペンサー検知ユニット46から情報を受け取り、無線受信機68等へワイヤレスに伝達する。コントローラー62は、蓄電装置44から電力を受け取り、ディスペンサー検知ユニット46とデータ通信ユニット48とを接続して情報を交換し、且つそれぞれの動作に電力を供給するよう模式的に図示している。
図2には、データ供給ユニット48がアンテナ64を有しており、該アンテナから模式的に図示した遠隔無線受信機68のアンテナ66へワイヤレスに情報を伝達することが模式的に図示されている。受信機68はまた、コンピュータ69と相互接続された無線ハブを有することが好ましく、該コンピュータは、ハブ経由で送られた情報を見るためのウェブブラウザを有することが好ましい。
【0063】
図1及び
図2に図示した実施形態によれば、ディスペンサー12は後部ハウジング13とは分離されたユニットを有する。このような構造により、好適な後部ハウジング13を設置して既存の手動ディスペンサー12を改変すると共に、ハウジング14の作動レバー27を改変して後部延長アーム50を作動レバー27に備えることができるので好ましい。このようにして、好適な後部ハウジング13を連結し、好ましくは無線で情報を伝達する能力を有する組み合わせを提供することにより、公知の手動ディスペンサー12を改良できる。他の構造としては、前部ハウジング14及び後部ハウジング13を合体させて、好ましくは無線で情報を伝達する能力を有する組み合わせを一つのハウジング内に提供してもよい。もちろん、ハウジングが一つである限り、製造段階において、情報を伝達するのに必要な要素を手動ディスペンサー12に全て備えさせるか否かを選択できる。
【0064】
図7は、作動レバー27と接続された発電装置18の第二実施形態を模式的に図示している。
図7において、上記作動レバー27は部分的に図示している。上記作動レバー27は、心棒部材70に固定された状態で、回動軸30を中心に回動できる。上記心棒部材70は、一方向クラッチ71を回転させ、該クラッチは入力歯車72を回転させ、該歯車は運動を中間歯車73に伝える。上記中間歯車73は、小径ホイール74を介して入力歯車71から運動を受け取り、大径歯車75を介して入力歯車71からの運動を交流発電装置アセンブリ77に伝える。該大径歯車75は、交流発電装置アセンブリ77のローター79底部上の小径ローター歯車(明示せず)と噛み合っている。上記ローター79は平らなカップ状であり、下方に向かうボスと該ボスに載置された小径ローター歯車とを有する。上記中間歯車73は、入力歯車72から交流発電装置アセンブリ77へ運動を伝えると同時に、入力歯車からの比較的低速なインプットを、高速なアウトプットにする。上記交流発電装置ローター79は、ローターポールを与える磁気部分80を内部に載置している。交流発電装置ステーター78が、その放射状アームに銅巻線(図示せず)を有している。上記交流発電装置は、ステーターティース9個及びロータープル12個(合計6ペアのプル)を備えた三相ステーター巻線を使用することが好ましい。上記ステーター76は、複数の薄鋼層で構成されることが好ましい。公知の方法によりステーター78に対してローター79が回転することで、電気エネルギーが生成される。交流発電装置アセンブリからのアウトプットは、交流発電装置アセンブリからの三相交流アウトプットを直流に変換する三相整流器を収容した整流モジュール(図示せず)へ向かう。整流モジュールからのアウトプットは蓄電装置へ供給されて、電子データとしてエネルギーを受け取る。
【0065】
図8は、レバー27を一方向クラッチ71に接続する別の態様を示す説明分解模式図である。
図8中、軸30を中心にして一緒に回転するようにレバー27と固定接続されているのは歯切りラック81であり、該ラックはラック嵌合歯車82と嵌合し、嵌合歯車82は一方向クラッチ71と固定嵌合した心棒部材83と固定接続されている。
図7及び
図8で見られる通り、上記一方向クラッチ71は、入力歯車72の内側に同軸的に収容されるよう適合されていて、一方向クラッチ71が反時計回りに回転すると入力歯車72が回転するが、一方向クラッチ72がそれとは反対の時計回りに回転すると、入力歯車72は回転しない。
図7及び
図8に示すような一方向クラッチ71は必ずしも必要ではなく、レバーからの出力を入力歯車51へ直接つないでもよい。歯車がフライホイールとして配置されている限り、すなわち、最初に使用者が手動でレバー27を動かすとローター及び歯車列の慣性によってローター79の回転が継続し、バネ28無しにレバー27を停止位置に戻すと、歯車列が回転を止め、歯車列が逆方向に動くという構造である限り、一方向クラッチ71を備えることが好ましい。
【0066】
図9は、放出口で開口した燃料電池84が発電装置18として組み込まれている、本発明の第三実施形態に係るディスペンサー装置10の模式図である。リザーバ15は、好ましくは可撓性の再生可能プラスチックシート材料で構成された可撓壁105を有する。
【0067】
上記燃料電池84は、燃料極86、電解質88、及び非燃料極90を有する。流体流路92が燃料極86中を通っており、リザーバ15からの流体を燃料極86と連通、接触させている。上記流体流路92は、流入口94から放出口96へ延びている。リザーバ15の放出口が流路入口94と接続されることで、流体は流体流路92を通って流路出口96へと流れる。
【0068】
非燃料流路98が非燃料極90中を通っており、酸素を含む大気を非燃料極と連通させ、且つ非燃料極で生成された水を非燃料流路98から放出させる。上記非燃料流路は、流入口100から放出口102へ通じている。空気は流入口100を通って非燃料流路98へ進入する一方、必要に応じて、水が重力の影響で放出口102を通って非燃料流路98から出て行く。
【0069】
図1と同様の手動ピストンポンプアセンブリ16は、流体流路92の放出口96と接続された流入口を有する。使用者がポンプアセンブリ16を操作すると、流体流路92を介し、燃料電池84を通ってリザーバ10から流体が引き込まれ、ポンプ放出口26から、例えば使用者の手に放出される。
【0070】
図9は、燃料極86と蓄電素子44とを接続する第一リード線56、及び非燃料極90と蓄電素子44とを接続する第二リード線57を有する単純な電気回路を模式的に示す。燃料電池を用いた公知の方法で、二つの電極が蓄電素子44で電気的に接続される作動条件下、電極間の電流により、蓄電素子44で捕獲される電気エネルギーが生成される。上記蓄電素子44は、燃料電池84からの電気エネルギーの受け取りを最適化させるのに好適な制御又は変換部を、例えば、電気エネルギーの追加が不要な場合はいつでも燃料電池を停止できる制御構造として有していてもよい。
図1の第一実施形態と同様に、上記供給装置10は、コントローラー62、ディスペンサー12の情報を検知するディスペンサー検知ユニット46、及びディスペンサーユニット46と接続され、ディスペンサー検知ユニット46から情報を受け取って伝達するよう構成されたデータ通信ユニット48を有する。
【0071】
公知の方法により、酸電解質燃料電池又はアルカリ電解質燃料電池である燃料電池は、非燃料電極で空気中の酸素を消費して典型的には水を生成するのと同時に、燃料極86で流体中の成分を化学的に変換することが好ましい。
【0072】
発電装置18の燃料電池84がポンプ16の上流にある
図9の実施形態と比較して、
図10には、燃料電池84が手動ポンプ16の下流にあって、流体がポンプの放出口26を出た後に燃料極86の流体流路92を通過する第五実施形態を示している。
図10は、上記ポンプ16を模式的に図示している。
【0073】
図11は、本発明の第六実施形態に係る別の供給装置10を示し、発電装置18が燃料電池84を有している。
【0074】
図11で示した実施形態において、リザーバ15は、シート材料で形成され、放出口側のみ開いている折りたたみ式の袋を有する。可撓性のリザーバ15は、実質的に二つのコンパートメントで形成されている。上記リザーバ10は、二つの可撓性外側壁105及び107、並びに流体とガスとを通さない可撓性シート材料で形成された内部分割壁109を有する。上記分割壁109は、三層燃料電池84を収容、密閉する中央開口部を有し、該三層燃料電池は、第一電極86、電解質88、及び第二電極90で構成された膜を備える。上記分割壁109と第一壁105とは第一コンパートメント108を形成する。該コンパートメントは流体25で満たされており、該流体25は第一電極86と接触する。また、上記分割壁109と第二壁107とは、第二電極90へ開かれた第二コンパートメント110を形成する。上記分割壁109は、第一電極86、電解質88、及び第二電極90の一つ以上を固定、密封して、第二コンパートメント110と互いに密閉された第一コンパートメント108を構成する。上記第一コンパートメント108は、流体で満たされた状態に始まり、流体が供給されると折りたたまれていく。上記第二コンパートメント110は、折りたたまれた状態に始まり、流体が化学的に変換されて第二電極90でガスが発生すると、それを受け取って膨張していく。第二コンパートメントのガスを第一コンパートメント108の流体25と分離しておけば、流体25中のガスによって電池の発電が阻害されないので好ましい。
【0075】
リザーババッグ中にある流体の初期体積がバッグを満たすものである場合、該バッグは、必要に応じて、生成されるガスを収容するのに十分な追加スペースを有するサイズであってもよい。リザーバ15内でガス圧が発生するとリザーバからの流体放出が促進される。
【0076】
燃料として使用される好ましい流体としては、アルコール化合物、最も好ましくはエタノール(エチルアルコールともいう)を含有する流体である。
【0077】
アルコール化合物は、メチルアルコール(メタノールともいう)、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール(イソプロパノールともいう)、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、1-ペンタノール、1-ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール(グリセリンともいう)、及びベンジルアルコールを含む群から選択できる。これらのアルコール化合物の中でも、非毒性で引火性の低いものが好ましい。上記アルコール化合物のかなりの部分を含む市販の消毒薬及び洗浄剤が知られている。例えば、「ピュレル」(商品名;ゴージョー社(アクロン、オハイオ州);エタノール62%、イソプロパノール約10%、グリセリン約3%を含む液体である速乾性手指消毒剤)が挙げられる。燃料として有用な他の流体としては、自動車フロントガラスのワイパー用流体に実質的に相当する、水/エタノール混合物が挙げられる。更に別の有用な流体としては、ウォッカ等の十分にアルコール濃度が高い飲用アルコール飲料が挙げられる。
【0078】
上記燃料電池は、酸電解質燃料電池であってもよい。この場合、燃料が化学的に変換されると水素イオンが放出され、該イオンが電解質を通過して非燃料極へ向かい、そこで酸素と結合して水を形成すると共に、水によって非燃料極と燃料電極との間で電子が流れる。一方、上記燃料電池は、水酸化物イオンが電解質を通過するアルカリ電解電池として機能してもよい。
【0079】
図12は、発電装置18が電磁誘導発電装置ではなく圧電発電装置である以外、
図1と同様のディスペンサー12を示す。
図12及び
図13に示す通り、複数の圧電ハーベスター601、602、603、604、605、及び606が積層配置されており、使用者が操作ハンドル31を手動で後ろ側へ動かした際に、後部ハウジング13の上部停止面610と、第二リンク回動水平軸41によってリンク29の第二端部37と接続されたプレス板612との間で垂直に圧縮されるよう適合されている。電気的に直列に接続した各圧電ハーベスター601~606が圧縮されると電力が発生し、配線56及び57を介して好適な電気部材42へ送られる。
【0080】
図14(従来技術)に圧電ハーベスター601を示す。これは米国特許第6,407,486号明細書(Oliver et al,June 18,2002、該文献は参照により本願に組み込まれる)に開示されている。
図14に示す通り、圧電材料プレート702の各対向面に二つのエネルギー増幅器704及び706が結合されている。上記プレート702は厚さ方向に極性を示す。プレート702は電極コーティング720及び722で覆われた主面716及び718を有し、そこからリード線56及び57が延びている。プレート702が長さ方向に伸ばされると、圧電効果により主面716及び718に沿って電圧が生じる。上記エネルギー増幅器704及び706は堅牢な金属シートであり、その端部730、732、734、及び736で電極と接合され、中心部738及び740で持ち上げられている。中心部738及び740に機械的なフェンスFを加えると、プレート702の長さに沿った機械的張力Tに変換される。
【0081】
図15~21は、本発明に係るディスペンサーの第七実施形態を示す。第七実施形態において、第一実施形態の要素と同様のものを指す場合には同じ参照番号を使用した。第二実施形態では、米国特許第7,568,598号明細書(Ophardt et al,August 4,2009;該明細書は参照により本願に組み込まれる)に開示されたのと同様のソープディスペンサーを示した。第二実施形態は、
図18の壁板200と着脱可能に連結された供給ユニット12を有するディスペンサーアセンブリ10を示す。供給ユニット12は、リザーバボトル15、ピストンポンプアセンブリ16、及びハウジング14のアセンブリを有する。ハウジング14は、
図16に示すように、ヒンジ軸262を中心に相対的に回動するようリビングヒンジ263で接合されたプレッサー部材261とハウジング部材219とを有する一体部材として形成されている。例えば
図18の側面図に図示したように組み立てられて、支持部材260がハウジング部材219と着脱可能に固定、収容される。この場合、支持棚264の前端部はハウジング部材219の前壁221にある支持スロット220に収容され、支持部材260の各側壁223及び224の最下部222は、ハウジング部材219の側壁227及び228の後部下端に備えられた支持通路225及び226に収容される。支持部材260がハウジング部材219と組み立てられると、相対的な移動に逆らって支持部材260がハウジング部材219と効果的に固定され、ハウジングサブアセンブリが得られる。
【0082】
上記ピストンポンプアセンブリ16は、ボトル15のネックと固定されたピストンチャンバ形成部材22、及びピストン部材24を有する。リザーバボトル15には、ボトルサブアセンブリとしてピストンポンプアセンブリ16が事前に取り付けられており、ハウジングサブアセンブリと連結されている。ボトル15のネックは支持棚264の細形開口部278を通り抜けており、プレッサー部材261の二つの弾性ピストン捕獲フィンガー284及び285がピストン部材24の嵌合フランジ257と嵌合してピストン部材24と連結され、プレッサー部材261が動く。
【0083】
支持部材260は、二つの細形バネ部材300及び301を有する。細形バネ部材は支持部材260に設置されていて、棚264に配置され、棚264の後端部から前方へ、棚264から離れるようにして前方遠端部302及び303に延びている。プレッサー部材261は、プレッサー部材261の棚269に配置され、二つの細形傾斜部材360及び361を有する。細形傾斜部材は、傾斜部材360及び361が棚269の平面から延びるようにして棚269の前端部から上後方へ、棚269から離れるようにして延びている。傾斜部材360及び361は、支持部材260に設けられたバネ部材300及び301の前方遠端部302及び303と噛み合う第二前方遠端部を有する。
図16に示す通り、バネ部材360及び361は各ピストン捕獲フィンガー284及び285から外側に設けられている。
【0084】
図16に示す通り、上記プレッサー部材261は、後部壁271に二つの後方延伸フック状引掛部材294及び295を有しており、該フック状引掛部材は、支持部材260の後部壁266に設けられた二つの細孔296及び297に収容されるよう適合されている。各細孔296及び297はプレッサー部材261の引掛部材294及び295と嵌合する盲端を有し、
図18及び
図19に示すように、プレッサー部材261が支持部材260から離れて完全に伸長した位置より向こうへ回動するのを防ぐ。上記プレッサー部材261は、支持部材60に対して伸長した位置(
図18及び
図19参照)から、ヒンジ軸262を中心に回動して、
図20に示す収縮位置へ回転できる。
図19の伸長位置と
図20の収縮位置との間で周期的に往復運動すると、ピストンチャンバ形成部材22に対してポンプアセンブリ16のピストン部材14が動き、ボトル15から流体が供給される。
図19の伸長位置と
図20の収縮位置との間で移動できる範囲内で、支持部材260のバネ部材300及び301がプレッサー部材261の傾斜部材360及び361と嵌合し、プレッサー部材261にバイアスを掛けて、ヒンジ軸262を中心に伸長位置へ回動する。
【0085】
図21は、
図19の8-8’線断面に沿ったバネ部材300と傾斜部材360との側断面図を示す。図に示す通り、上記バネ部材300は、細形ウェブ352と、ウェブ352へ垂直に延びる一対の平行フランジ又は脚部部材350及び351とを有する。プレッサー部材261の傾斜部材360も同様に、細形ウェブ364と、ウェブ364へ垂直に延びる三本の平行脚部部材365、367、及び369とを有する。
図21の断面図に示す通り、支持部材260のバネ部材300が有するフランジ状脚部350及び352は、傾斜部材360が有する脚部365、367、及び369間の通路366及び368に収容されて、ウェブ364と接触する。同様に、バネ部材260が有する三本の脚部365、367、及び369は、脚部350及び351のいずれか側でバネ部材300が有するウェブ352と嵌合する。バネ部材300の脚部350及び351は、ウェブ352の一部と共にU字形部材を実質的に形成する。また、脚部365、367、及び369のいずれか2つとウェブ364とは、傾斜部材360上にU字形部材を形成する。バネ部材が有する脚部が、傾斜部材が有する脚部間の通路に入れ子状に配置されると、傾斜部材360及び361とそれぞれ嵌合したバネ部材300及び301が長さ方向に保持されており、一方の部材が他方の部材に対して水平方向にずれ、互いに離れてしまうことがない好ましい構造が得られる。
【0086】
図19及び
図20の側面図に見られるように、フランジ状脚部350及び351のいずれか一方のウェブ352からの延びは、支持部材260と連結される各バネ部材300の第一端部において最大となり、離れた遠方端へ向かって減少する。これにより、バネ部材300が弾性的に変形する場所が分散されるので好ましいと思われる。
【0087】
バネ部材300及び301と傾斜部材160及び161とは、それぞれ長手軸に沿って長手方向に延びている。
図21において、上記長手軸は、部材300及び360に対してそれぞれ参照番号370及び371として模式的に図示しており、バネ部材300及び360の長さがそれぞれウェブ352及び364を中心にして延伸している。バネ部材が下側に反る際は、バネ部材がこの長手に対して垂直の方向へ、バイアスのかかっていない状態から、下向きに曲がった状態へ弾性的に反り返り、いずれのバネ部材でもバネ部材の長手が動いてバイアスされていない状態から下向きに曲がった状態へ変わると、例えば
図21に示した共通の平板372に配置されたままとなることが好ましい。バネ部材300の長手が移動する平板372は、ヒンジ軸262に垂直であることが好ましい。
【0088】
図19及び
図20で最もよく分かるように、バネ部材300及び傾斜部材360の各ウェブは、相対的に曲がった部分である第一端部から、遠端に近い相対的に真っ直ぐな部分へ徐々に変化するようにして延伸している。対面する部材300及び360の直線部分は、対面する各部材が嵌合した部分で重複し、プレッサー部材261が支持部材260に対して回動すると、バネ部材300及び360の直線部分は傾斜部材160及び161に対して長手方向にスライドできる。
【0089】
第七実施形態では、バネ部材及び傾斜部材が、それぞれプレッサー部材261又は支持部材260にぶら下がる一体的な部材として形成されている。必ずしもこうである必要はなく、各部材が別の要素として設けられてもよい。第七実施形態では、ハウジング部材219と一体的に形成されたプレッサー部材261を有するディスペンサーアセンブリ10が示されている。これも必須ではない。
【0090】
片持ち梁状のバネ部材及び傾斜部材は、プラスチック材料製である必要は無く、バネ金属等の他の材料製であってもよい。ウェブ及び脚部と切れ目無く、同様の形状を有することが好ましい。バネ部材がプラスチック製であっても金属等の他の材料製であっても、バネ部材が長手に沿って延伸し、長手と垂直に反るよう適合され、ウェブから離れるように、好ましくはそこに垂直であり且つその長手と平行に延びる脚部を有するウェブを備えている構造は好ましい構成である。
【0091】
図21に示すバネ部材300は、プラスチック部材の複合物を有し、金属バネ片374と共に、発電装置18の主要構成要素である圧電ハーベスター701として、根元となるプレッサー部材261又は支持部材260と一体形成されていることが好ましい。この点について、
図21には、バネ部材300が細形開口通路377を有することが示されており、該通路は、通路371の各側壁に対向細孔373を設けたウェブ352の長さに沿って設置されて、バネ部材300の長さを延伸させる。上記金属バネ片374は、細孔373に収容され、通路377に沿ったバネ金属の平坦薄細片である。上記圧電ハーベスター701は、細片374の外側へ向かって流路377に固定されている。上記バネ金属片374は、事前にセットされた構造を推定する固有の傾向がある。上記細片370は、必須ではないものの、冷暖房の効いた労働/居住建物で通常経験される温度を超えた条件下で、長期間にわたってバネ部材300が適切なバネ特性を維持できることを保障することが好ましい。
図19の位置と
図20の位置との間でプレッサー部材231が動くと、上記バネ部材300は、長手370に沿ってバネ金属片374及び圧電ハーベスター701と共に曲げられる。バネ金属片374及び圧電ハーベスター701は、通路377中、
図19の位置と
図20の位置との間でプレッサー部材231が動くと曲げられるバネ部材300の長手部分の上で、バネ部材300の長手方向に延伸している。
【0092】
上記圧電ハーベスター701は、米国特許第3,500,451号明細書(Yando,June 29,1967;参照により本明細書に組み込まれる)等で教示されているように、曲げられると電圧を生じる。圧電ハーベスター701は、使用者が力を加えてバネ部材300が曲げられると、且つ/又はバネ部材300が固有のバイアスによって曲がった状態から停止位置へ戻ると、電気エネルギーが生じる。
【0093】
図15~21には図示していないが、
図1及び
図2の第一実施形態と同様にして、圧電ハーベスター701からの電気リード線57及び57が、
図1に示すキャパシタ44、ディスペンサー制御ユニット46、及びデータ通信ユニット48等の、ハウジング319内又は壁板200に設けられている、生じた電力を保存、使用する装置につながっている。
【0094】
傾斜部材360及び361は、堅くて曲がらないことが好ましい。
図21に示すように、傾斜部材360の長さに沿って延伸し、且つ傾斜部材360の曲がりを防いで、
図19の伸長位置と
図20の収縮位置との間で動いても圧電ハーベスターを有するバネ部材300及び301だけが曲がるようにする堅い金属梁部材376が傾斜部材360に組み込まれることで、剛性を与えられる。これは必ずしも必要ではないが、傾斜部材360及び361は、細形の曲げられる片持ち梁状バネ部材であってもよく、同様の圧電ハーベスターを有していてもよい。
【0095】
上記実施形態では、蓄電装置44がキャパシタである場合を記載したが、充電式電池(ニッカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン及びリチウムポリマー二次電池)等、他の様々な形態の蓄電装置を使用できる。
【0096】
好ましい実施形態として2種類の電磁発電装置を示しており、一つは直線運動で電力を発生させるもの、もう一つは回転運動で電力を発生させるものである。当然のことながら、他の様々な形態の発電装置が、ディスペンサー12に接続され、作動レバーが周期的に動いて製品を供給すると、電力が発生するように使用されてもよい。そのような種類の発電装置の特性としては、特に限定されない。
【0097】
好ましい実施形態として2種類の圧電発電装置を示しており、一つはレバーとハウジングとの間に設置されるもの、もう一つは曲げられるバネ梁に設置されるものである。その他多くの装置が、ディスペンサーに手動で力を加えて圧電ハーベスターに圧力を与える圧電発電装置として、又はその代わりとして使用できる。
【0098】
好ましい実施形態では、供給機構を作動させるアクチュエータ機構として、回動軸を中心に回動可能なレバーを使用している。このようなアクチュエータ部材は特にレバーに限定されず、スライド通路に沿ってスライドできるスライド部材やジャーナル軸についてジャーナル回転できる回転部材等、その他の様々な作動部材を使用できる。上記アクチュエータ機構は、機械的な力を運ぶ装置を組み合わせて利用してもよい。
【0099】
図1及び
図2の好ましい実施形態では、レバー27の往復回数を数えるカウンタとしてディスペンサー検知ユニット46が図示されている。レバー27の往復回数は、ボトル15の流体が空になったか否かの指標として使用できる。例えば、レバー27が往復する度にポンプアセンブリ16が供給するおおよその量を知っていれば、レバー27の往復数を計算してボトル15がほぼ空になったことを示すことができる。上記ディスペンサー検知ユニット46は往復数をカウントできる。このカウントは、ボトル15を最後に交換してから、最大往復数を超えた時に空の信号を出すのに使用できる。この最大往復数は、ボトル15を交換する必要があることを示すものと考えられる。空であることを示す信号が出るとデータ通信ユニット48へ伝達され、該データ通信ユニットは、情報を適切な信号としてワイヤレスに受信機68へ伝達できる。ボトルを交換するとカウンタをリセットする機構を設けてもよい。
【0100】
図1及び
図2の好ましい実施形態には、作動レバー27の往復数をカウントすることだけに適合されたディスペンサー検知ユニット46が教示されている。だが、本発明によれば、上記ディスペンサー検知ユニット46は、供給装置、その使用、及び環境に関する様々な情報のうち一つ以上を検知してもよく、例えば、以下に示すものを特に制限なく含む。
i)ボトル15が満たされているか
ii)レバー27が最後に作動したとき
iii)供給ユニットが最初に作動した日付
iv)ボトルが最後に交換されたとき
v)ボトル中の流体量
vi)ディスペンサーに配置されたボトル15及びその流体25の性質、並びにボトル15の標識に関する情報
vii)ディスペンサーの性質に関する情報
viii)ディスペンサーを使用する人に関する情報
ix)室温及び湿度
【0101】
ディスペンサー検知ユニット46は、赤外センサー、機械レバー、機械式ひずみゲージ等、製品が少なくなっていることを測定できる多種多様なセンサーを採用できる。
【0102】
図22には、縦軸に電圧、横軸に時間を取ったグラフを示す。
図22は、
図1及び
図2の実施形態において時間と共に発生した電圧を図示している。T1は、
図2の伸長位置にある状態からディスペンサーアセンブリのサイクルが始まった時間を表し、T2は、サイクル中、圧縮行程が終わってディスペンサーアセンブリが
図2の収縮位置にある時間を表し、T3は、バネの影響でレバーが
図1の伸長位置まで戻る伸長行程が終わった、サイクル終了時間を表す。電気エネルギーは数式E=VC(式中、Eは電気エネルギー、Vは電圧、Cは電流を表す)で定義できるので、生成した電気エネルギーについても、サイクル中に現れた電流又は電圧のいずれかを示す同様のグラフが展開できる。
図22中、圧縮行程はT1からT2の間であり、伸長行程はT2からT3の間である。伸長行程と圧縮行程との相対的な時間は操作の仕方やディスペンサーの構造により異なるが、一般的には、
図1及び
図2のディスペンサーを使用する人が、圧縮行程において比較的短時間で伸長位置から収縮位置にレバーを動かしたら、バネ固有の弾性により伸長行程において装置が収縮位置から伸長位置へ動かされ、伸長行程は収縮行程より長くなると考えられる。
図22より、
図1及び
図2の実施形態においては、圧縮行程と伸長行程との両方で電圧が生じたことが分かる。上記システム及びその回路は、上記行程の一方又は両方でエネルギーを得るように選択、制御される。伸長行程で電気エネルギーを生成すると負荷が追加されるが、戻ってくるバネにそのような負荷がかからないように、使用者がレバーを動かしている収縮行程でだけエネルギーを得ることが好ましい。
【0103】
電気エネルギーが生成されたら、生成エネルギーの特性を一つ以上測定して測定結果を求めることができる。測定する特性は、生成エネルギーの電圧特性、生成エネルギーの電流特性、及び生成エネルギーの特性又はこれらの組み合わせからなる群より選択できる。従って、例えば電圧に関する
図22の場合、測定する特性としては、電流、電圧、又はエネルギーの一つ以上についてパルスの有無;電流、電圧、又はエネルギーのうち一つ以上についてパルスの時間;並びに電流、電圧、又はエネルギーのうち一つ以上について、パルスの時間、パルスの振幅、及び平均パルス量等を含むパルスに関する特徴を含むことができる。測定する特性はまた、一定時間内に生成されたピーク電圧又は電流量、電気エネルギー生成のピーク速度、及び一定時間内に生成された電圧、電流、又は電気エネルギーの合計から選択できる。
【0104】
生成エネルギーの特性に関する測定結果を本発明に従って使用すると、流体放出量を推定できる。
【0105】
本発明はまた、本発明に係る七つの実施形態それぞれの流体供給装置を作動させる方法を提供する。該方法は、(a)作動機構を動かして供給装置を作動させ、流体を放出すると共に、発電装置で電気エネルギーを生成する工程、(b)生成したエネルギーの少なくとも一特性を測定して、測定結果を求める工程、及び(c)上記測定結果の関数として流体放出量を推定する工程を有する。推定流体放出量は、個々の行程に対するものであっても、経時的に連続した一連の行程に対するものであってもよい。好ましい実施形態において、本発明に係る方法で使用する流体供給装置は、作動機構が異なる相対位置間で移動することにより作動する供給機構と、作動機構が動くと流体が放出され、また電気エネルギーを生成するように作動機構と接続された発電装置とを有することが好ましい。なお、作動機構は、作動時に流体をリザーバから放出し、また、使用者が操作すると動くように適合されている。
【0106】
生成した電気エネルギーの特性を測定した結果から流体放出量を推定するのに使用される関数は、複数の手段で求められる。好ましい手段の一つとしては、流体供給装置と実質的に同じか類似の試験ディスペンサーを校正試験で作動させることが挙げられる。該試験では、上記工程(a)を複数回行い、各工程(a)について工程(b)を実施して生成エネルギー特性を測定し、更に、各工程(a)で放出された流体量の実測値を測定する追加工程(x)を実施する。流体ディスペンサーを通常のように動作させた際に期待される、相対的に全範囲を移動した場合に得られる作動機構の特性の一連の異なる移動を提供するよう校正試験において選択される各データから、当業者は、全試験工程(a)にわたって、例えば各試験工程(a)における特性の測定結果と各試験工程(a)における流体放出量との関係を近似させた数理的関係として、関数を立てられる。このような数理モデリングは当業者に周知である。関数を決定する他の方法としては、上記異なる位置間で作動機構が移動した相対的な範囲に対する流体放出量を推定し、これを、生成エネルギーの特性を測定して得られた値を与える作動機構の相対的な拡大移動に関する推定量と相関させるものが挙げられる。生成エネルギーの測定結果に関する関数を得るための校正を実験で行うか算出で行うかは、当業者が選択できる。これにより、ポンプの特性や、供給された流体の特性、温度、操作モード等に関して、各ポンプの流体放出量を推定できる。
【0107】
流体放出量を推定する方法の好ましい一使用例としては、各使用者に供給される流体の量を最小限に抑えられるような信号又は構成を提供することが挙げられる。
【0108】
例えば、手洗い流体ディスペンサーの場合、使用者が手を洗うのに適切な流体量を3mmとする。上記方法は、流体が望ましい最低限の量だけ各使用者に供給されたかどうかを判断し、また使用者に適切な信号を与えるように実施される。例えば、所定の工程(a)について、工程(b)を実施して工程(a)の測定結果を得た後、工程(c)を実施して所定の工程(a)における流体放出量を推定する。更に、工程(d)を実施すれば、所定の工程(a)における推定流体放出量を所定の最低量と比較して、工程(a)における推定流体放出量が、(i)所定の最低量より少ないこと、又は(ii)所定の最低量と少なくとも等しいことを示す信号を使用者に提示できる。推定流体放出量が所定の最低量と少なくとも等しい場合、それを伝える信号が使用者に提示される。上記工程における推定流体放出量が所定の最低量より少ないことを示す信号が使用者に提示された場合、次の工程(a)が実施されたら、工程(b)を実施して上記次の工程(a)の測定結果を求め、工程(c)を実施して上記次の工程における推定流体放出量を決定する。その後、工程(e)を実施して、所定の工程(a)と次の工程(a)とにおける推定流体放出量の合計を所定の最低量と比較し、合計量が(i)所定の最低量より少ないこと、又は(ii)所定の最低量と少なくとも等しいことを示す信号を使用者に提示する。このような一連の工程は、推定流体放出量の合計が少なくとも所定の最低量と等しくなるまで繰り返される。
【0109】
このような方法は、例えば、使用者が作動させる度に標準的な量、例えば流体約1~1.5ml、最低量3mlが供給されるソープディスペンサーで有用である。好ましい実施形態に記載したこの種のディスペンサーが手動で動作する場合、一稼働サイクルで供給される流体量は、使用者がアクチュエータ機構を十分に動かして、
図1及び
図2に示すレバーがピストンを完全に動かすことができたかどうかによる。また、使用者が加えた力の速度や強さによっても流体供給量は異なる。更に、ピストンが完全に伸長した位置まで戻らないように使用者がレバーを動かした場合も、流体供給量に影響が出る。各使用者に供給された流体量をいくつか推定すれば、各使用者へ実際に供給された流体量をより確実に最低量とできるので好ましい。
【0110】
一使用者への供給と、その前又は後の使用者への供給とを区別するため、各行程間の時間、すなわち生成した電気エネルギーのパルス間隔等を監視して、その時間が所定の時間より長い場合は、別の使用者が新たに作動させたと考えられる。
【0111】
使用者への信号は視覚信号でも聴覚信号でもよく、聴覚信号と視覚信号との組み合わせでもよい。視覚信号の場合、例えば、ディスペンサーの外面において、最低限の量が供給されたことを示す記載の近くに緑色の光が点灯するか、最低限の量が供給されていないことを示す記載及び/又は再度レバーを動かして流体を追加するよう使用者に求める記載の近くに赤色の光が点灯するものが挙げられる。聴覚信号としては、当然、このような信号を使用者に音声で提供するものである。これらの視覚信号及び聴覚信号は、いずれを組み合わせてもよい。
【0112】
洗浄に関する規定を遵守するため、使用者が最低限の量を供給させるようにディスペンサーを操作しなかったケースを制御機構で追跡することもできる。また、最低限の量を使用者に供給するのにディスペンサーを複数回操作する必要がある場合、制御機構によって操作回数を追跡してもよい。このようなコンプライアンス上の情報やディスペンサー操作を監視した情報は、例えば、通信ユニットによってリモートコントローラーへ送信できる。
【0113】
各供給装置は、供給されるべき所定の最低量を複数の異なる要因に従って変更できるように操作してもよい。このような要因としては、供給ユニットが容易に検知できる要因、例えば、装置が設置された周囲の温度、流体が最後に供給されてからの経過時間、リザーバが最初に流体を供給してからの経過時間等が挙げられる。また、所定の最低量は供給される流体によって選択でき、例えば、ある流体の入ったリザーバを、別の流体が入ったリザーバへ変更する際に調整できる。更に、装置を設置した環境における感染リスク情報に従って最低量を変更できる。そのような情報は、例えば、リモートコントローラーから無線通信によるインプットとしてディスペンサーに提供できる。
【0114】
流体放出量を推定する工程を含む本発明の方法は、リザーバが最初に流体を供給してからの推定流体放出量の積算値と、リザーバが最初に流体を供給する前の推定流体量とを比較することで、リザーバに残っている流体量を示す信号を提供するのに使用できる。例えば、交換式リザーバを有する流体ディスペンサーの場合、上記制御機構は、リザーバがいつ挿入されたかを示す初期化インジケーターを有してもよい。その後、上記制御機構は推定流体放出量の積算値を算出する。制御機構は、積算値とリザーバ内の推定初期流体量とを比較して、リザーバに残っている流体量を示す様々な信号を提供する。これらの信号は、リザーバが空であると推定される状況や、リザーバ内に残っている流体量が推定初期流体量に対して一定の割合を下回っていると推定される状況等から選択される状況を提示できる。これらの信号は、各ディスペンサーに視覚的に表示されるだけでなく、好ましくは無線で情報を伝達するよう構成されたデータ通信ユニットを介して、情報をリモートコントローラーへ伝達する無線受信機へ送信されることが好ましい。このような構成により、手動ソープディスペンサーは、交換式リザーバを取り替える必要があるという信号を中央コントローラーへ提供できる。上記制御機構はまた、新しい交換式リザーバが挿入された時間を追跡し、挿入後におけるリザーバからの推定流体放出量の積算値から、リザーバが所定の製品期限内で空にならないと思われる場合、適切な信号が送られてくる。手動ディスペンサーの有する制御機構を出来るだけ複雑にしないため、制御機構は、手動ディスペンサーが有する制御機構で重要な情報を保持するのではなく、統計データ、使用状況に関する情報を無線で中央リモートコントローラーへ伝達する構造であることが好ましい。
【0115】
流体供給装置用の制御機構は、生成エネルギーの特性を測定する測定装置や、特性を測定した結果から流体放出量を推定する計算装置等、所望の操作を実施する各種要素を有してもよい。測定装置としては、特性を測定するディスペンサー検知ユニットが挙げられる。
【0116】
好ましい実施形態において、流体ディスペンサーとして示した上記ディスペンサーは、洗面所で使用するソープディスペンサー又は病院で使用するアルコール洗浄流体ディスペンサーであることが好ましい。手動ディスペンサーは流体ディスペンサーに限定されない。本発明が有用である他のディスペンサーとしては、洗面所で使用する手動ペーパータオルディスペンサーが挙げられる。なかでも、レバーを操作してペーパータオルを供給するものが挙げられるが、供給するには紙を引き出す必要があり、手動で引き出すと、ロールを配置した心棒部材が回転するようなものも挙げられる。他のディスペンサーとしては、上記ディスペンサー機構が、ペーパータオルディスペンサー、液体又は泡ソープディスペンサー、トイレットペーパーディスペンサー、消臭剤ディスペンサー、便座シートディスペンサー、おむつディスペンサー、生理用品ディスペンサー、飲料ディスペンサー、及び日焼け止め用流体ディスペンサーからなる群より選択される流体供給装置が挙げられる。
【0117】
データ通信ユニット48は、Wi-Fi(Wireless Fidelity)及びBluetooth通信技術等の、当該分野で周知なワイヤレス通信技術を使用することが好ましい。通信はデータ通信ユニット48から受信機68への一方向通信であってもよいが、双方向通信であることが好ましい。受信機68は、リモートコンピュータ、又はリモートコンピュータ等の電子機器同士を接続するインターフェース又はゲートウェイを有していてもよい。ゲートウェイには、データ制御ユニット48からのデータにアクセスし、該データをデータ通信ユニット48に送り返すため、httpサーバーを組み込んでもよい。各ディスペンサー10には、ディスペンサーアセンブリ10がウェブサイト上にあって、情報がウェブブラウザ上に表示されるかのようにアクセスできる。
【0118】
データ通信ユニット48との通信は無線であることが好ましいが、データ通信ユニット48から受信機66に接続された配線による有線通信も本発明の範囲に含まれる。
【0119】
データ通信ユニット48からのアウトプットは、洗面所のディスペンサー及び米国特許出願公開第2005/0171634号明細書(York et al,August 4,2005、該明細書は参照により本願に組み込まれる)に開示されているような製品を測定、監視、制御する公知のシステム及び方法に組み込んでもよい。
【0120】
収縮行程で放出する
図1~
図3に示したピストンポンプアセンブリではなく、引出行程で、すなわちハウジングが前方位置から後方位置へ動いたときに放出するピストンポンプアセンブリも使用できる。
図1に示した手動ポンプアセンブリは、レバー27の手動操作ハンドル31に手動で圧力を加えてレバー27をハウジングに対して後ろ側へ動かすように適合されている。手動操作ハンドルが壁から前方へ動くような異なる構成の作動レバーも使用できることを理解されたい。前方へ動く作動レバーは、収縮行程ではなく引出行程で放出するピストンポンプと連携して使用できる。
【0121】
上記ディスペンサーは、米国特許第7,367,477号明細書(Ophardt,May 6,2008、該明細書は参照により本願に組み込まれる)等に教示されている側面設置作動レバーを有していてもよい。
【0122】
流体供給用ポンプアセンブリとして、本実施形態ではピストン型ポンプを使用している。本発明は特に限定されず、製品が流体である場合はあらゆる態様の流体放出機構が好適に使用でき、例えばロータリーポンプ、蠕動ポンプ、及び加圧ボトル等から流体を放出するバルブ構造が挙げられる。
【0123】
上記ディスペンサーは、ディスペンサーの下に置いた使用者の手に流体を供給するよう適合されていることが好ましいが、ディスペンサーは、ディスペンサーの前又は横に置いた使用者の手に供給するよう適合されていてもよい。
【0124】
好ましい実施形態では、液体を供給する流体ディスペンサーが示されている。本発明に係る流体ディスペンサーは、流体がスプレー又はフォームとして供給されるディスペンサーを含む。例えば、適切なポンプ及びノズルを選択すれば、供給される流体は霧状にスプレーされる。公知のスプレーディスペンサーとしては、使用者の足にアルコール消毒薬をスプレーするディスペンサーが挙げられる。フォームディスペンサーの場合、供給する液体を空気と混合するなどしてフォームを供給する。
【0125】
上記ディスペンサーは、使用者の手に流体を供給することに限定されず、ファーストフード産業で使用されるケチャップやマスタード、クリームやミルク等の食料品や、カップ又は容器等に薬液を供給する等の供給用途に適合させられる。
【0126】
図23、
図24、及び
図25には、流体収容リザーバ860と紫外線エミッタ899とを組み合わせたポンプアセンブリ810の第八実施形態を示す。ポンプアセンブリ810は、二つの主要な要素であるピストンチャンバ形成部材又は本体812と、ピストン形成部材又はピストン814とを有し、米国特許出願公開第2009/0145296(Ophardt et al,June 11,2009、該明細書は参照により本願に組み込まれる)に開示されたのと類似の構成である。
【0127】
上記ピストンチャンバ本体812は、それぞれ異なる半径を有するよう図示された三つの円筒部を有し、軸826を中心に同軸的に配置された三つのチャンバ、すなわち内部チャンバ820、中間チャンバ822、及び外部チャンバ824を形成する。中間円筒チャンバ822の半径が最も小さい。外部円筒チャンバ824の半径は中間円筒チャンバ822より大きい。内部円筒チャンバ820の半径は中間円筒チャンバ822より大きく、外部円筒チャンバ824よりは小さい。
【0128】
上記内部チャンバ820は、流入開口部828と放出開口部829とを有する。内部チャンバは円筒チャンバ側壁830を有する。放出開口部829は、内部チャンバ820の出口端を形成するショルダー831の開口部から中間チャンバ822の入口端へ開口している。上記中間チャンバ822は、流入開口部、放出開口部82、及び円筒チャンバ側壁833を有する。中間チャンバ822の放出開口部832は、外部チャンバ824の内部端を形成するショルダー834の開口部から外部チャンバ824の入口端へ開口している。上記外部チャンバ824は、流入開口部、放出開口部、及び円筒チャンバ側壁836を有する。
【0129】
ピストン814は、軸方向へスライドするようにして本体812に収容されている。上記ピストン814は、四枚のディスクが軸方向に間隔を空けて設けられた細形ステム838を有する。内部屈曲ディスク840は、中間屈曲ディスク842から軸方向に間隔を空けて、最内端に設けられており、該中間ディスクは、外部密閉ディスク844から軸方向に間隔を空けて設けられている。上記内部ディスク840は、内部チャンバ820内で軸方向にスライド可能なように適合されている。中間ディスク842は、中間チャンバ822内で軸方向にスライド可能なように適合されている。
【0130】
中間ディスク842は弾性を持つ周縁端を有している。該周縁端は外向きで、流体が内側へ流れるのを防ぐだけでなく、流体を通過させて外側へ流すよう適合されている。同様に、内部ディスク840は弾性を持つ外部周縁端を有する。該周縁端は外向きで、流体が内側へ流れるのを防ぐだけでなく、流体を通過させて外側へ流すよう適合されている。
【0131】
外部密閉ディスク844は、外部円筒チャンバ824内で軸方向にスライド可能なように適合されている。外部密閉ディスク844はステム838から半径方向外側へ広がっており、外部チャンバ824の側壁836と共に密閉して、内側へも外側へも流体が流れないようにしている。外部封止ディスク844は上内側に延びる円筒管900を有していて、外部ディスク844の上側且つ管900の内側、管900とステム838との間に、中央環状流体受け902が形成されている。
図23及び
図24に示す通り、ピストンチャンバ本体812は内側に延びる円筒状凹部904を有しており、該凹部は、管900を収容しつつ流体を流す隙間もあるような大きさである。
【0132】
上記ピストン814は、本質的に、内部ディスク840と中間ディスク842との間に環状内部コンパートメント864(液体コンパートメント又は内部液体コンパートメントともいう)が形成され、ディスク840及び842の間で環状開口部として半径方向外側へ開口している。同様に、上記ピストン814は、中間封止ディスク842と外部封止ディスク844との間に環状外部コンパートメント866(空気コンパートメント又は外部空気コンパートメントともいう)が実質的に形成され、ディスク842及び844の間で環状開口部として半径方向外側へ開口している。
【0133】
上記ステム838は最外部中空管状部762を有しており、管状部762の内側で中央流路846を形成する円筒状側壁764と中央軸826について概して同軸的である。中央流路846は、ステム838から閉口内部端852まで中心を通って、ステム838の最外端850にある放出口848から延びている。
【0134】
ステム838が有する中空管状部762の円筒状側壁764は、内部側壁面766から外部側壁面767へ、中央軸826について半径方向に広がっている。流入路854は、ステム838を通って中央流路846へ連通している。流入路854はまた、円筒状側壁764を通って内部側壁面766の内側開口部768から外部側壁面767の外側開口部770へ延びている。上記流入路854の外側開口部770は、ステム838において外部ディスク844と中間ディスク842との間に位置している。流入路854はまた、内側開口部768から外側開口部770へと半径方向外側へ広がり、また軸方向外向きに延びているので、内側開口部768は、ステム838において外側開口部770より軸方向内側に位置している。上記流入路854は、中央軸826を含む平面に延びる流入軸について延びており、上記流入軸は半径方向外向きに、また軸方向外向きに延びていて、該平面における流入軸は中央軸826に対して角度を形成している。
【0135】
上記流入路854は、外側開口部770より高い位置に内側開口部768を有する。
【0136】
中央流路846において、内側開口部768と放出口848との間にはフォーム生成スクリーン856が設けられている。該スクリーン856は、プラスチック、ワイヤー、又は布地材料で形成できる。多孔質セラミック手段(porous ceramic measure)を備えていてもよい。上記スクリーン856は小穴を有しており、スクリーンの小孔又は小穴を空気と液体との混合物が通過すると、公知の通り乱流が生じるなどしてフォームが生成される。
【0137】
上記ピストン814は、ステム838上、外部封止ディスク844より外側に嵌合フランジ又はディスク862を有する。嵌合ディスク862は、ピストン814を本体812の内外に動かす作動装置と嵌合させるために設けられている。
【0138】
ピストンチャンバ形成本体812は、内向きの環状フランジ906を有しており、該フランジは、半径方向内側に向かう面でネジ状となっていて、容器860のネック858が有するネジ部と嵌合して封止するよう適合されている。ネック858は、
図23に示す通り、フランジ906と内部チャンバ820を形成する円筒状部との間に形成された外側へ延びる環状キャビティ内へ下向きに延びている。
【0139】
図23及び
図24には紫外線エミッタ899が図示されている。該エミッタは、本体812が有する(外部チャンバ824を形成する)壁910の外面909近傍に配置されている。エミッタ899は、壁910を通って外部空気コンパートメント866へ紫外線を半径方向に照射し、外部コンパートメント866内にある空気の酸素をオゾンに変換することで外部コンパートメント866内にオゾンを生成するよう適合されている。上記エミッタ899は、照射された紫外線が外部空気コンパートメント866内の空気に作用する場合、空気コンパートメント866に紫外線が時々照射されるように制御、作動することが好ましい。従って、例えば、空気コンパートメント866が空気を含んでいて、外部ディスク844がエミッタ899より低い位置にある場合(ピストン814が
図23で示した完全に伸長した位置にある場合、ピストン814が
図24で示した収縮位置よりも
図23で示した伸長位置に近い場合等で完全に伸長した位置に適度に近い場合等)、エミッタ899から空気コンパートメント866へ紫外線を照射することが好ましい。
【0140】
図24に示すポンプアセンブリ810の第一実施形態において、完全に収縮した位置の場合、上記空気チャンバ866は実質的に空気を含んでおらず、従って
図24に示した収縮位置の場合、エミッタ899から放射された紫外線は事実上、空気コンパートメント内にオゾンを生成しない。上記エミッタ899は、放射された紫外線が空気チャンバ866内の空気に適切な影響を有する場合に放射されるように制御できる。
【0141】
図24の収縮位置から
図231の伸長位置へ動く引出行程では、流体が中間ディスク842を通り中間ディスク842と外部ディスク844との間へ外向きに排出されて、内部ディスク840と中間ディスク842との間の容積は減少する。同時に、中間ディスク842と外部ディスク844との間にある環状外部コンパートメント866の容積は増大する。この場合の増大幅は、内部ディスク840と中間ディスク842との間にある環状内部コンパートメント864の容積が減少する幅よりも大きい。流体が中間ディスク842を通って外向きに排出されるのに加え、本明細書において引き込まれる物質、すなわち空気、液体、及び/又はフォームが、放出口848、中央流路846、及び流入路854を通って、中間ディスク842と外部ディスク844との間にある環状外部コンパートメント866へ内向きに引き込まれるからである。
【0142】
図23の位置から
図24の位置への収縮行程では、中間ディスク842と外部ディスク844との間にある環状外部コンパートメント866の容積は減少する。環状外部コンパートメント866及び中央流路846のスクリーン856より上側に存在する、本明細書において放出される物質、すなわち空気、生成されたオゾン、液体、及び/又はフォームが圧力の影響でスクリーン856より下へ放出されるからである。空気及び存在する全オゾンを含むガスと、スクリーン856を同時に通過する液体とが混合され、放出口848から放出されるフォームを生成する。それと同時に、収縮行程では、内部ディスク840を通って流体収容リザーバ又は容器内から液体が引き込まれるため、内部ディスク840と中間ディスク842との間にある環状外部コンパートメント866の容積は増大する。
【0143】
ピストン814が収縮/伸長位置間で往復運動することにより、容器から正確な量の液体が連続的に引き込まれ、汲み上げられて、この液体と大気から引き込んだ空気とが混合され、空気と混合された液体がフォームとして供給される。
【0144】
ピストン814が1サイクル動く間に、空気コンパートメント内の酸素からオゾンを生成し、収縮行程で放出されるオゾン化空気を生成し、液体と混合することで、オゾン化空気と液体との混合物をフォームとして形成することが好ましい。
【0145】
典型的な引出行程において引き込まれる物質としては、スクリーン856の内側でも外側でも、直前の収縮行程の終わりで流入路854及び中央流路846内に残った材料を含む。これらの材料は、典型的には、中央流路846のスクリーン外側を実質的に満たすフォーム、中央流路846のスクリーン856内側にあるフォーム、液体、及び/又は空気、並びにオゾン、流入路854にあるフォーム、液体、及び/又は空気、並びにオゾン等を含む。
【0146】
環状外部コンパートメント866は、事実上、主要な流体受けを形成する底部閉口コンパートメントであって、該コンパートメントの底部は外部ディスク844により形成され、側部は側壁836とステム838の内側側壁面766とで形成され、流入路854の内側開口部768により形成された超過分放出口を有する。この主要な流体受け内で、上記環状中央流体受け902は管900で形成され、中央流体受け902の流体受け容積は、流入路854から中央流路846へ流れる超過分に対して外部ディスク844上の管900内に保持される液体の体積である。
【0147】
収縮行程において、環状外部コンパートメント866内の物質は、流入路854の外側開口部770を通じて外部コンパートメント866の外側へ送られる。収縮行程において、放出される物質は空気及び生成された全オゾンを含み、流入路854の外側開口部770から放出される空気は、ベンチュリ効果によって、環状外部コンパートメント866の中央流体受け902内にある液体及びフォームを動かして、典型的には流体受け内にある物質の高さを流入路854の外側開口部770より低くする。その結果、次の引出行程において、上記引き込まれる物質が流入路854を介して環状外部コンパートメント866内に引き込まれ、同時に、次に環状内部コンパートメント864から供給される液体が、環状内部コンパートメント864から中間ディスク842を通って環状外部コンパートメント866へ送られる。上記引き込まれる物質及び供給される液体は、液体が流体受けの底に、フォームが液体の上に、そして空気がフォームの上にくるようにして、中央流体受け902内に収まる。時間の経過と共に、流体受け内のフォームが混ざり合う、すなわち空気と液体とに分離し、混ざり合った液体が流体受け内の液面を高くする。中央流体受け902内の液面が内側開口部768より低い限り、重力の影響で、液体は外部コンパートメント866から中央流路846へは流れない。
【0148】
図23~
図25に図示したようにポンプアセンブリを操作すると、液体が容器860から引き込まれて内部に真空を形成する。上記ポンプアセンブリは、折りたたみ式容器860と使用するように適合されていることが好ましい。あるいは、非折りたたみ式容器と使用する場合、大気を容器860内に入れて真空を避ける等の目的で、好適な通気機構を必要に応じて備えてもよい。
【0149】
ピストン814及び本体812は、いずれも一体の要素として形成してもよく、プラスチックの射出成形等により得られた最小限の要素で形成してもよい。
【0150】
図26には、
図23~
図25のポンプアセンブリ810を使用した第九実施形態の液体ソープディスペンサー870が図示されており、該ポンプアセンブリは、液体ハンドソープ868が入った密閉折りたたみ式容器又はリザーバ860のネック858に固定されている。ディスペンサー870はハウジング878を有していて、ポンプアセンブリ810及びリザーバ860を収容、支持している。ハウジング878は、例えば建築物の壁882にハウジングを載置するための後板アセンブリ880を有している。後板アセンブリ880から前方に支持板884が延びていて、リザーバ860とポンプアセンブリ810とを支持、収容している。上記底部支持板884は前方開口部886を有する。上記リザーバ860は支持板884に支持されていて、リザーバ860のネック858は、開口部886を通って、摩擦ばめ、クランピング等により開口部に固定されている。
【0151】
ハウジング878には、矢印916で示した垂直方向へ限定的に移動するアクチュエータスライド板914がスライド可能に載置されている。公知の通り、上記ハウジング878は、各側面に一枚ずつ、二枚のサイドプレート915を有していてもよく、それぞれ支持板884から下方に延びている。上記アクチュエータスライド板914は、ディスペンサーの各サイドプレート918間に横向きに延びており、各サイドプレート915の垂直スライド溝920及び922に嵌合されて、スライド板914を垂直方向へスライドさせる。上記アクチュエータスライド板914は前方開口キャビティ922を有しており、ピストン814がキャビティ922内へ後ろ向きにスライドすることで嵌合フランジ862をキャビティ内に収容し、ピストン814がスライド板914と嵌合する。また、スライド板914が垂直にスライドすることで、ピストン814が本体812内で同軸的にスライドする。
【0152】
後板アセンブリ880は、キャビティ928を形成する内部プレート924及び後部カバー926を有する。エミッタ899は、内部プレート924を貫通する開口部を通じて配置されている。キャビティ928内に設けられたモーター930が模式的に図示されており、該モーターは軸931を中心に回転し、出力シャフト932は、シャフトと同軸の回転ホイール934を有する。ホイールの一外周部にはクランクピン936が設けられている。クランクピン936は、スライド板914の後方開口水平スロットに収容される。シャフト932とホイール934とが回転すると、嵌合しているクランクピン936とスライド板914とがハウジング870に対して垂直上方及び下方にスライド板914を往復スライドさせる。
【0153】
キャビティ928内には、制御機構930と電源932とが図示されている。制御機構930は、モーター930及びエミッタ899への電力分配を制御する。上記プレート924には検知装置940が設けられており、例えば、ポンプ810の放出口848の下に使用者の手があるのを検知すると、公知の方法でポンプ810を作動させる。この検知装置940は制御機構930にも接続されている。上記制御機構930は、種々の方法で制御システム等の装置を無線接続できる。この点について、キャビティ928内に制御機構930と接続された通信機構934が図示されていて、外部通信装置及びコントローラーと有線又は無線通信するための各種手段を有している(好ましくは、インターネットとのWI-FI通信や外部コンピュータ制御等)。
【0154】
モーター930の回転を制御する制御機構930は、ピストンチャンバ本体812に対するピストン814の相対的な位置を制御し、また認識している。本体812に対するピストン814の位置に応じて、制御機構930はエミッタ899が紫外線を放射するタイミングを制御できる。制御機構930はまた、エミッタ899が放射する紫外線量を、強度や継続時間等の点で制御できる。一稼働サイクルにおいて、制御機構930はエミッタ899を制御して、病原菌を破壊するのに有効な濃度のオゾンを空気内に生成するのに十分な紫外線を空気コンパートメント866に照射させることが好ましい。オゾンの量は限定されないが、生成後のオゾン初期濃度は少なくとも0.05%であることが好ましく、少なくとも0.1%であることがより好ましい。本用途におけるオゾンのパーセント値は、20℃におけるガス中のオゾン分子の体積パーセントである。
【0155】
ポンプの各稼働サイクルにおいては、空気コンパートメント内の空気中にあるオゾンを好ましい濃度とするのに十分なオゾンが生成することが好ましい。
【0156】
上記制御機構はまた、時間の経過と共にオゾンが自然分解して酸素になることを第一に、またポンプが最初に作動して空気を供給してからの経過時間を考慮した上で、空気コンパートメント内の空気中オゾン濃度を十分な値に維持するように作動させられる。例えば、ポンプが最後に作動してからいくらか時間が過ぎている場合、制御機構は定期的にオゾンを追加生成して、空気コンパートメント内で酸素に分解してしまったオゾンと入れ替える。ポンプが作動していない場合、オゾンは15分間隔や30分間隔で再生成される。同様に、オゾンが生成するたびに放射される紫外線量も制御機構で好適に制御でき、エネルギー効率のよい生成が可能となる。
【0157】
ディスペンサーが使用されないと思われる場合、制御機構は、例えばオゾンの生成を停止できる。オゾンの生成が停止していると分かっていれば、空気コンパートメント中のオゾンが使い果たされているときにポンプ機構が作動しても、制御機構はディスペンサーが作動する前に十分なオゾンを生成できる。制御機構は、一つのエミッタから放射するエネルギーを増やすことで、又は複数のエミッタから同時に放射することで、極めて短時間でオゾンを生成できる。
【0158】
使用する電源932としては、常設型配線式AC電源や交換式バッテリー等が挙げられる。
【0159】
図27は、手動操作に適合されたディスペンサーの第十実施形態を示す。
図27の手動ディスペンサーは、モーター、シャフト、ホイール、及びクランクピンが取り除かれた以外は、
図26の自動ディスペンサーと実質的に同じである。
【0160】
図27に示した手動ディスペンサーの実施形態において、ディスペンサーのサイドプレート915間には、水平軸890を中心にジャーナル回転する作動レバー888が前方位置に配置されている。レバー888は、アクチュエータスライド板914と嵌合するアーム894を有していて、レバー888のハンドル下端896が矢印898で示した右方向に手動で動かされると、スライド板914がスライドし、ピストン814が収縮汲み上げ行程で内側に動く。ハンドル下端896を離すと、ハウジング878とスライド板914との間に設けられたバネ762がスライド板914を下側にバイアスさせて、レバーとピストン814とを、
図26で示した完全に引き出された位置まで動かす。
【0161】
上記スライド板914は、手動でピストン814を着脱できるよう適合されており、必要に応じてリザーバ860及びポンプアセンブリ810を取り外して交換できる。
【0162】
図27に示す手動の実施形態では、
図26の実施形態と同様に、制御機構930、電源932、通信ユニット934、及びセンサー940を有している。制御機構がポンプアセンブリ810の操作を制御するのを補助する必要はないものの、他の機構を設けて、本体内におけるピストン814の相対的な位置をコントローラーが認識するのが好ましい。これは、例えばスライド板914のスロットにマグネット950を設けることで可能となり、該マグネットは、内部プレート924に配置されて制御機構に接続された磁気センサー952でその位置を検知できる。
【0163】
レバー888を手動で動かすと、
図1~
図22(
図27には示されていない)の第一~第七実施形態と同様にして、発電装置で電気エネルギーを生成できる。生成された電気エネルギーから手動による実施形態に電力が供給されると、オゾンが生成され、他の機能が働く。
【0164】
図26及び
図27に示したピストン814を動かすために、機械化してモーターを付けた機構等の他の機構を設けてもよい。
【0165】
ディスペンサー870の使用に際し、使い果たして空になり折りたたまれたリザーバ860は、取り付けたポンプ810と一緒に外されて、新しいリザーバ860とポンプ810とがハウジングに挿入される。取り外したリザーバ860とポンプ810とは、切断、細断に先立って分解することなく容易にリサイクル可能なプラスチック材料で形成されることが好ましい。
【0166】
図23~
図25の第一実施形態において、内部ディスク840と中間ディスク842とは第一の階段状ポンプを形成し、同様に、中間ディスク842と外部ディスク844とは第二の階段状ポンプを形成することに留意されたい。第一ポンプと第二ポンプとは、収縮又は伸長行程のいずれかにおいて、一方のポンプが流体を引き込み、他方が流体を放出するという意味で非同時的なものである。これは本発明に必ずしも必要な構成ではない。
【0167】
図28には、本発明に係るポンプアセンブリ810の第十一実施形態を示し、ピストン814が伸長位置にある。
図28のポンプアセンブリ810は
図23~
図25と同様であるが、改変されていくつか異なる特徴を示している。
【0168】
第一の違いとして、完全に収縮した位置にあっても、空気コンパートメント866は依然として空気を含むことのできる容積を有している。従って、
図28において示したような完全に収縮した位置において、空気コンパートメント866内に一定体積の空気が存在する。これは、稼働サイクル中、エミッタ899からの放射線が常にチャンバ866へ進入して空気コンパートメント内の空気に影響するという点で好ましい。完全に収縮した位置にある空気チャンバ866の相対的な容積は、空気と流体とを放出口848から供給する稼働サイクルにおいて、十分な気圧が空気コンパートメント866内に確実に存在するよう選択できる。
【0169】
図28に示す完全に収縮した位置にある空気コンパートメント866内に存在する空気の相対体積は、例えば、エミッタ899からの放射によりオゾンを生成するのに十分なものであるよう選択できる。もちろん、
図23及び
図24に示すポンプアセンブリ810の第一実施形態によれば、稼働サイクル中の本体812におけるピストン814の相対的な位置を考慮して、放射線がチャンバ内の空気に影響するときだけエミッタ899から放射するよう制御する構造が好ましい。
【0170】
第二の違いとしては、フォーム生成スクリーン856が無くなって、その代わり、液体と空気とが同時に通過した際に流体を少なくとも部分的に霧状にするノズル部材756が放出口848の近傍に配置されている点で、
図28の実施形態は
図23の実施形態と異なる。ノズル部材756は常に開いていて、大気と中央流路846とを連通している。ノズル部材756はオゾン化空気と液体とを受け取り、通過する際にそれらを混合し、オゾン化空気と液体との混合物を放出する。オゾン化空気と液体とは最初に流入路856及び流路846を一緒に通過する際に混合される。
【0171】
第三の違いとして、上記流入路854が軸826に対して傾いておらず、垂直に延びている。
【0172】
図28における第四の違いとして、内部チャンバ820は中間チャンバ822より直径が小さく、中間チャンバ822は外部チャンバ824より直径が小さいことが上げられる。
図28中、内部ディスク840と中間ディスク842とは第一の階段状ポンプを形成し、中間ディスク842と外部ディスク844とは第二の階段状ポンプを形成する。上記二つの階段状ポンプは、いずれも収縮行程で流体を外部に放出し伸長行程で各ディスク間に流体を引き込むので、同期している。伸長行程において、上記内部ポンプはリザーバから内部ディスク840と中間ディスク842との間へ効果的に液体を引き込み、中間ディスク842を通って中間ディスク842と外部ディスク844との間へ放出する。第二ポンプは、引出行程において、中間ディスク842と外部ディスク844との間へ内向きに空気を引き込み、収縮行程において、放出口848を通って液体と空気とを外側へ放出する。
【0173】
図28における第五の違いとして、本体812の外部壁は、半径方向外側に広がる外径が一定であって、ネジ部906と壁910とについて一定量である。
【0174】
図28における第六の違いとして、ピストンが完全に収縮した位置にある場合、外部チャンバ824を形成する壁910がピストン814の放出端848より軸方向外側に延びている点が挙げられる。収縮位置にあるピストンが本体812によって接触又は損傷から保護される点、またキャップの必要性がなくなるという点で好ましい。更に、
図28における第七の違いとして、任意の着脱式キャップ940が壁910の外部端と着脱可能に嵌合しており、ピストン814を外部チャンバ824内に囲うことで、キャップを外して使用するまでチャンバ824内にピストン814を閉じ込めて汚染から保護できるため好ましいという点が挙げられる。
【0175】
図23、
図24、及び
図28の実施形態においては、エミッタ899は一つだけ図示されている。だが、エミッタは空気コンパートメント866に対して様々な位置に一つ以上設けてもよい。例えば、二つ以上のエミッタ899を、本体812の壁910を取り囲むように離して配置してもよい。このとき、リザーバ860、及びディスペンサー870と着脱されるポンプアセンブリを妨害しないよう配置する。
【0176】
図23には一つのエミッタ999が実線で図示されており、空気チャンバ866内へ半径方向内側に放射線を照射する。空気コンパートメント866内の空気に、任意の方向に配置されたエミッタから放射線が照射される。例えば、
図26に示す通り、軸方向延伸薄壁ショルダー911を通って空気コンパートメント866へ軸方向に放射線を送るよう適合された第二エミッタ899aを配置できる。
【0177】
放射線照射エミッタ899からの放射線が通過する空気コンパートメント866の壁は、放射線を通す材質で出来ている必要がある。壁910全体が軸826に対して円周状に放射線を通してもよいが、壁910の窓部のみが放射線を通過させてもよく、従って、放射線がエミッタ899に沿って進行するよう窓を形成する。
【0178】
壁の一部が放射線を空気コンパートメント866内へ通すよう適合されていてもよいが、空気コンパートメント866を形成する壁910の他の部分、本体812、及びピストン814が紫外線を通さない材料で形成されてもよく、従って、例えば、放射線を空気チャンバ内へ反射して閉じ込めるか、または、放射線を使用者やディスペンサーの望ましくない部分へ通過させないで吸収するような構成も本発明の範囲内である。上記ディスペンサー870は、保護カバー又はシュラウド(図示せず)を有することで空気コンパートメント外へ放射線が通過するのを防いでもよく、例えば、ポンプアセンブリがディスペンサー870の外部に設置されている場合にリザーバ外部のポンプアセンブリ810を取り囲む、放射線不透過性又は反射性の円筒状保護シュラウドが挙げられる。
【0179】
ポンプの空気コンパートメント内にオゾンを供給するのは、ポンプ内部及びポンプ放出口がオゾンと接触することで消毒され、ポンプアセンブリ及びディスペンサーそれ自体の内部で病原菌が成長するのを防止できるという点で非常に好ましい。更に、例えばオゾンが使用者の手に供給されると、又はオゾン化空気/液体混合物又はフォームが供給されて他の用途に使用されると、病原菌を殺すことができるという点でも好ましい。
【0180】
オゾン化フォームの好ましい一使用目的としては、米国特許第8,006,324号明細書(Ophardt、October 30、2011、該明細書は参照により本願に組み込まれる)に記載されたような、無水小便器からガス臭が出るのを防ぐフォームプラグとして使用することが挙げられる。病原菌を殺すオゾンは、このようなトイレシステムから出るガスの臭いを低減する。
【0181】
図23及び
図24の好ましい実施形態では、ポンプ内にある容積可変空気チャンバの内側にオゾンを生成する構成において有用な、二つの異なるピストンポンプ構造が示されている。だが、内部でオゾンを生成するのに使用されるポンプの具体的な構造はこれら二つの実施形態に限定されない。例えば、米国特許出願公開第2009/0145296号明細書(Ophardt,June 11,2009)、米国特許出願公開第2006/0237483号明細書(Ophardt,October 26,2006)、及び米国特許第6,409,050号明細書(Ophardt,June 25,2002)(各明細書は参照により本願に組み込まれる)に示された各種ポンプは、空気チャンバ内の空気に放射線を照射してオゾンを生成するのに有用である。
【0182】
フォーム供給ディスペンサーの例を二つ、
図26及び
図27に示している。その他の各種自動化機構もフォームを供給するのに利用できる。例えば、米国特許出願公開第2009/0084082号明細書(Ophardt、参照により本願に組み込まれる)に開示されたディスペンサーは、
図23に示すようなポンプアセンブリとエミッタとを使用するよう容易に適合できる。
【0183】
図23及び
図28に示したピストンポンプの二つの実施形態は、エミッタ899を介してオゾンを生成する供給装置で使用できる。各ピストンポンプはオゾンを生成しない場合も有用であり、それぞれ、容器のネックに収容されたピストンポンプが、ネックよりも外径の大きいコンパートメントをネックの外側に有しているという構造を与える点で好ましい。ピストン814は、ボトル860のネック858内部に、内部ディスク840で形成された内側部分を有する一方、外部コンパートメント866及び外部ディスク844はネック858より軸方向外側にあって、外部コンパートメント866の容積が増えるという点で好ましい。
【0184】
図29~
図32には、米国特許出願公開第2009/0200340号明細書(Ophardt et al,August 13,2009、該明細書は参照により本願に組み込まれる)に開示された回転フォームポンプを含む第十二実施形態が示されている。
【0185】
図示した通り、フォーム供給装置410は、大気と連通している空気流入口414、及びリザーバ418から流体フィード管415を通って供給されるフォーム化流体417と連通している液体流入口416を有する混合ポンプ412を備える。混合ポンプ412は、フォーム発生装置421を通って空気/液体混合物が放出され、フォーム423を生成する放出口420を有しており、該フォームは、放出開口部又は放出口422から放出、使用される。
【0186】
図31に示す通り、ポンプ412は、主要ハウジング部材425とキャップ状仕切り部材426とを有するローターチャンバ形成部材を備える。ハウジング部材425内にはコンパートメント427が形成され、その中にリング部材428が設けられている。ハウジング部材425上には半径方向内側へ延びる軸突起490があり、リング部材428の突起スロット491に収容されること等により、リング部材が回転に対して固定される。ハウジング部材425の軸方向内部側壁430と仕切り部材426の軸方向外部側壁432との間で、ハウジング部材425の軸方向内側且つリング部材428が有する半径方向内部末端壁431の半径方向内側に内部チャンバ429が形成されており、該末端壁431は、ローター軸435からの半径方向の距離が変化する。
【0187】
ローター部材434が内部チャンバ429に収容されており、ローター心棒436に配置されることで、ローター軸435を中心としてジャーナル回転する。ローター心棒436は、内部端に開口を有する軸方向延伸スロット479を備えており、該スロットは、ローター部材434の中央ハブ444を通って二つの相補的スロット状開口部446に収容されるよう適合されている。ローター心棒436は、ローター部材434を通って軸方向にスライドでき、相対的な回転に反するように連結される。ローター心棒436の内部端にはローター軸435と同軸的な円筒状軸受面437があり、ハウジング部材425の内部側壁430に形成されたブラインド軸受穴498と嵌合する。ローター心棒436は、仕切り部材426の軸受開口部438を貫通し、軸受開口部436と密閉するようにして同軸的にジャーナル回転するのが好ましい。
【0188】
ローター心棒436の外部端には、駆動機構と即座に連結、分離でき、ローター心棒436を回転させる連結部材439が備えられている。
【0189】
図29は、電気モーター462を模式的に図示する。該モーターは第一受動歯車463を駆動させ、該第一歯車は第二歯車464を駆動させ、該第二歯車は第三歯車465を駆動させる。該第三歯車は、混合ポンプ412のローター心棒436が有する連結部材439と接続されている。
【0190】
ローター心棒436は、外部端に連結部材439を、内部端に円筒状軸受面437を有する一体の堅い心棒部材であることが好ましい。ローター心棒436は、羽根付きローター部材434と連結していて、ローター心棒436と共にローター部材434が回転するよう適合されている。
【0191】
ローター部材434は軸方向延伸中央ハブ444を有しており、軸方向延伸開口部446がハブを貫通していて、ローター心棒436を収容、連結する。複数の弾性羽根445が中央ハブ444から半径方向外向きへ広がり、該羽根445は、それぞれ角度を持って離れている。各羽根445は、内部チャンバ429の末端壁431と隣接又は接触する端面447、内部側壁430と隣接又は接触する内部側面448、及び外部側壁432と隣接又は接触する外部側面449を有する。リング部材428によって設けられた内部チャンバ429の末端壁431は、ローター軸435と半径方向に離れており、その距離は円周に沿って、すなわちローター軸435に対して角度を持って変化する。
図32に示す通り、末端壁431への半径方向の距離、すなわち半径は、オーバーバンプ区域433を除いては相対的に一定であり、オーバーバンプ区域では半径が減少する。
【0192】
隣接する二つの羽根446間及び末端壁431の内側、並びに側壁430及び432によって、羽根チャンバ455が形成される。各チャンバ455の容積は、二つの羽根が有する構造によって異なる。
図32では、ローター部材435は時計回りに回転する。一つの羽根445が最初にバンプ区域433に接触すると羽根は下向きに曲がって、曲がった羽根455に続く羽根チャンバ455の容積が減少する。羽根チャンバ455の容積は、それに続く羽根445がバンプ区域とぶつかるまで減少する。放出口420は、羽根チャンバ455に続く羽根445がバンプ区域とぶつかるまで、全ての羽根チャンバ455へ開放されている。従って、任意の羽根チャンバ455の容積が減少して放出口420へ開口している間に見られる扇部を放出セクターと定義できる。
【0193】
羽根チャンバを形成する後続羽根445について、放出セクターは扇部451で示されている。
【0194】
任意の羽根チャンバ455について、第一の羽根445がバンプ区域433を越えると、後続羽根445がバンプ区域433の時計回り側に動いて、後続羽根445がバンプ区域を越えるまで羽根チャンバ455の容積が増加する。羽根チャンバ455の任意の一つについて容積が増加している際には、吸引セクターが現れる。羽根チャンバ455を形成する後続羽根445について、吸引セクターは扇部452で示されている。
【0195】
吸引セクター452と放出セクター451との間には混合部450が存在する。該混合部の間、羽根チャンバ455の後続羽根445について、羽根チャンバ455の容積は相対的に一定であり、次は空気流入口414、流体流入口416、又は放出口420のいずれかに対して開口する。
【0196】
羽根チャンバ455それぞれの容積は、羽根チャンバ455が放出部451へ開けている際に減少し、羽根チャンバ455が吸引部452へ開けている際に増大する。
【0197】
空気流入口414と液体流入口416とは、羽根チャンバ455が吸引セクター452へ開けている角位置において、末端壁431を通るように設けられている。
【0198】
放出口420は、羽根チャンバ455が放出セクター451へ開けている角位置において、末端壁431を通るように設けられている。
【0199】
図30は、半径方向に広がるハウジング部材425の末端壁499を通ってコンパートメント427内の空気へ放射線を照射し、オゾンを生成するよう構成された三つの紫外線エミッタ899を表す。
【0200】
図32には、各エミッタ899が置かれた軸上の大まかな配置を破線円で模式的に示している。エミッタ899は、羽根部材845が内部で回転している各羽根チャンバ455内に放射線を照射する。放射線は、各コンパートメント855又は選択したコンパートメントへ、回転軸と平行に進む。半径方向に広がるハウジング部材425の末端壁499は、そこを紫外線が通過するように設けられている。
【0201】
ローター部材434が回転すると、各羽根チャンバ455は吸引セクター452、混合セクター450、次いで放出セクター451を通過する。吸引セクターにおいて羽根チャンバの容積が増加すると、空気流入口414から羽根チャンバ内に空気が取り込まれ、液体流入口416から羽根チャンバ内に流体が取り込まれる。羽根チャンバが回転して混合セクターを通過すると、少なくとも部分的に流体の密度が空気よりも高くなり、重力の影響下で流体が下方に流れやすくなり、更に羽根チャンバを形成する羽根の相対的な配置により相対的な垂直配置が異なると考えられるため、空気、オゾン、及び流体が羽根チャンバ内でいくらか混合される。羽根チャンバ455が放出セクター451を通過すると、羽根容積が減少して、羽根チャンバ内の空気、オゾン、及び流体が放出口420を通って羽根チャンバから放出される。
【0202】
図23に示す通り、リザーバ418は管415等により流体流入口416と接続されている。
【0203】
ハウジング部材427の放出口420は、放出管419によってフォーム発生装置421の流入口へ接続されている。フォーム発生装置421は、好ましくはプラスチック、ワイヤー、又は布地材料製のフォーム誘導スクリーンを一つ以上有するフォーム生成剛体管を備えるか、例えば多孔質セラミック材料で構成されている。各スクリーンは、空気、オゾン、及び液体が同時に通過できる小穴を有しており、スクリーンの小孔又は穴を通る乱流が発生することでフォームを生成しやすくなる。フォーム発生装置421で生成されたフォーム423は放出口422から放出される。
【0204】
好ましい一稼働態様において、フォーム供給装置410は、供給時にローター心棒436を回転させる機構を備えた供給装置の一部として組み込まれている。ローター部材434が電気モーター462等により所定の時間だけ回転して、所定の量だけフォームを供給するのが好ましい。例えば、自動電子ディスペンサーの場合、使用者が作動ボタンを押すと、あるいは使用者の手が放出口の下にあるのを非接触式センサーが検知すると、供給が開始される。続いて、制御機構が電気モーター462を所定の時間だけ作動させてローター心棒436とローター部材434とを回転させ、空気と流体とを混合ポンプ412へ引き込み、空気と流体との混合物を混合ポンプからフォーム発生装置421へ送ることにより、フォーム発生装置421のフォームを放出口422から使用者の手に放出する。あるいは、ローター部材434が手動レバー等により回転すると、発電装置が作動して電気エネルギーを生成することも好ましい。
【0205】
羽根チャンバ455の相対的な大きさ、ローター部材434の回転速度、及びローター部材434の回転時間は、所定量の流体と空気とをフォームとして供給するのに使用できる。
【0206】
フォーム1回分を供給するのに望ましいローター回転数、及びエミッタからの放射線照射によりポンプ内の空気からオゾンを生成する速度を考慮したところ、放射線量を適切に選択すれば所定量のオゾンを含むフォームを生成できる。例えば、コンパートメント427の容積が比較的小さく、ローター部材434の回転数が供給ごとに必要である場合、任意の量のフォームを供給するのに先立って、コンパートメント内のオゾン濃度を比較的高く(例えば5%にまで)できる。一方、放射線照射により即座にオゾンを生成できる場合、供給するフォームに望まれるオゾン量に近いオゾン初期濃度を達成でき、また、ローター部材が回転していればオゾンを追加で生成できる。
【0207】
他のロータリーポンプとしては、例えば、液体流入口及び空気流入口が、軸方向に離れて配置された回転部材にそれぞれ設けられたものが挙げられる。エミッタから紫外光を照射することにより、コンパートメントが回転する回転セクター(コンパートメントの容積が減少するセクターであるか否かは問わない)において、空気中にオゾンを生成できることが好ましい。
【0208】
図33は、本発明に係るディスペンサー510の第十三実施形態を表す。ディスペンサー500は、ソープリザーバ506の流体と連通する液体流入口504を有する回転フォームポンプ502を備える。ポンプは、大気と連通する空気流入口508を有する。ここで、大気は空気流入口512から引き込まれ、空気から水分を除去する空気乾燥フィルタ514、更にはコロナ放電チャンバ516を通ってポンプ空気流入口500を通過して、回転フォームポンプへ向かう。コロナ放電チャンバ516は、二つの電極520及び522間で放出された電気が空気を通って、空気中の酸素からオゾンを生成するような公知のものを使用できる。酸素処理した空気は、空気流入口から回転フォームポンプ502へ供給される。回転フォームポンプ502はオゾン化空気をリザーバ506の液体と共に引き込み、フォーム発生装置518で混合して、フォーム放出口524から供給する。
【0209】
コロナ放電チャンバ516がポンプへの空気流入口の上流にある場合、ポンプは回転フォームポンプに限定されず、ピストンポンプ等の他のポンプであってもよい。
【0210】
コロナ放電チャンバ516を制御するための制御盤530が設置されているが、制御盤は回転フォームポンプの動作も制御でき、更にディスペンサーの動作も制御できることが好ましい。
【0211】
図34~
図38は、本発明に係るディスペンサー1010の第十四実施形態を表す。ディスペンサー1010は
図26の第九実施形態と同様の特徴を多く有しており、
図34及び
図35では、
図26の実施形態における要素と同じものに対して同じ参照番号を使用している。
【0212】
図34の第十四実施形態では、オゾンを生成する手段が
図26の第九実施形態と顕著に異なる。
図26の実施形態では、エミッタ899から紫外線を照射することにより、ポンプアセンブリ810の内側でオゾンを生成した。
図34の実施形態では、オゾン生成装置509の中でオゾンを生成する。
図34~
図38中、オゾン生成装置は
図33の第十三実施形態で示すディスペンサーと同じ要素を有しており、同じ要素に対しては同じ参照番号を使用している。
【0213】
図34に示す通り、大気が空気流入口512に入り、空気乾燥フィルタ514を通って、オゾンを生成するコロナ放電チャンバ516へ進み、オゾン配送管526を通ってポンプアセンブリ810の円筒状外部チャンバ824へ入るように適合されている。
図34中、大気をオゾン生成装置509へ送り、且つ発電装置内のガスが外へ流れないようにする一方向流入バルブ526が設けられている。オゾン生成装置からつながるオゾン配送管526内には一方向放出バルブ528があり、オゾン生成装置509からポンプアセンブリ810へ一方向にオゾンを送り、且つ液体、フォーム、及び/又はガス等の流体がポンプアセンブリ810からオゾン生成装置509へ逆流しないようにしている。オゾン生成装置509は制御機構930に接続されていて、該機構により制御されるよう模式的に図示している。
【0214】
図36~
図38は、オゾン生成装置509の詳細を追加で示している。発生装置509は、一般的に円筒状の外部壁531、内部末端壁532、及び外部末端壁533を有するハウジング530を備える。内部末端壁532と外部末端壁533との間には中間分割壁534が設けられている。分割壁534には、分割壁を軸方向に貫通する流入開口部536が設けられている。内部末端壁532は、該末端壁を貫通するようにして大気流入管538とつながった開口部537を有する。外部末端壁533は、該末端壁を貫通するようにしてオゾン配送管526とつながった放出開口部539を有する。従って、空気の流路は、流入管538を通り、流入開口部537を介して内部末端壁532を通り、開口部536を介して分割壁534を通り、そして開口部539を介して外部末端壁533を通ることでオゾン生成装置509を通過し、オゾン配送管526へ向かうよう設けられている。ハウジング530内、内部末端壁532と分割壁534との間に空気乾燥チャンバ540が形成されており、その中に空気乾燥フィルタ514が設けられている。空気乾燥フィルタ514は媒体のマトリクスとして図示されており、乾燥チャンバ540を通過する空気から水分を除去する目的で作用する。コロナ放電チャンバ516は、ハウジング内で分割壁534と外部末端壁533との間に形成されている。分割壁534と外部末端壁533との間では、平らな非導電性支持板541が軸方向に延伸している。第一電極520は支持板541と水平に配置されており、第二電極522は電極520と離れて配置され、二本の絶縁柱542により電気的に絶縁されている。図示していないが、各電極520及び522は電源と接続されており、コロナ放電チャンバ516内の空気を介して電極520及び522間で放電し、空気中の酸素からオゾンを生成する。
【0215】
図37によれば、一方向流入バルブ526は射出成形により得られるカモのくちばし状のプラスチックバルブで構成されており、
図37に示すように、いずれもスリット開口部544へ向かってバイアスされた一対の対向するフラット面543をその下端部に有する。ポンプアセンブリ812を操作してオゾン生成装置509内に相対的な真空状態を作り出すことで、二つの面543がいずれもバイアスされている状況を克服できる。一方向放出バルブ528も、
図37に図示した一方向流入バルブ526と同様の、カモのくちばし状バルブを有していることが好ましい。
【0216】
図34及び
図35の実施形態におけるポンプアセンブリ810は、ピストン814が通常の操作行程でいずれの相対位置に存在していても、外部チャンバ824は軸方向上内側に延伸していて、オゾン配送管526の放出端545が外部チャンバ824へ向かうという一点を除いて、
図26に示したものと同様である。このため、オゾン放出管526の放出端545は、円筒状外部チャンバ824の環状部546へ開けているように見える。
【0217】
図34及び
図35のディスペンサーにおいては、
図26の実施形態と同様、モーター930が回転すると、ピストン814が稼働サイクル中に
図34の引出位置と
図35の収縮位置との間で移動する。
【0218】
図34及び
図35に示すディスペンサー1010の作動において、ディスペンサーが使用されていない静止期間にある場合、制御機構930はピストン814を
図35の収縮位置に保持することが好ましい。使用者の手が放出口848の下にあることをディスペンサー1010が検知すると、制御機構930はピストン814を伸長位置に動かす。こうすることで、オゾン生成装置509からオゾンを引き出し、続いてピストン814を収縮位置まで動かして、オゾン含有フォームを使用者の手に供給する。
【0219】
好ましい実施形態において、特にオゾン放出管526によるオゾン化空気の流路は、オゾン生成装置509の底部から外部チャンバ824へ下向きに進んでいるが、空気より重いオゾンは流路の最下部に集まる傾向にあることから外部チャンバ824へ流れ込むので、好ましいと考えられる。
【0220】
オゾン生成装置509は、様々な条件下でディスペンサーを使用する場合に、適量のオゾンを生成するのに十分なオゾン生成容積を有することが好ましい。
【0221】
制御機構930は、オゾン生成装置509によるオゾン生成を制御する。
図39に図示したように、オゾンセンサー160はオゾン生成装置509中のオゾン量を検知して、この情報を制御機構へ伝達する。だが、ディスペンサーのコストを減らすために、制御機構はオゾンセンサーを使用することなくオゾン生成装置509の動作を制御することが好ましい。
【0222】
図34の実施形態において、制御機構930はオゾンセンサー無しにポンプアセンブリ及びオゾン生成装置509の動作を制御する。オゾン生成装置509を作動させて適量のオゾンを生成する方法としては、オゾンを「オンデマンド」で生成する方法や、元々存在しているオゾンを「貯めておく」方法、更にはこれらを組み合わせた方法が挙げられる。
【0223】
「オンデマンド」でオゾンを生成する方法の好ましい実施形態において、ピストンが収縮位置から伸長位置まで動く
図34の実施形態における引出行程のように、オゾン化空気がポンプチャンバに取り込まれる充填行程中、ポンプが1稼働サイクル動き、且つ好ましくはピストンポンプと動く間にポンプを1回稼働させるだけで、オゾン生成装置は経時的に十分なオゾンを生成できる。本発明で図示したような多くのピストンポンプディスペンサーによれば、供給サイクル完了までの時間は、例えば、引出行程が約0.5秒で収縮行程が約0.5秒の約1秒である。
図34及び
図35のオゾン生成装置509は、例えば、一回の作動行程でオゾン生成装置から引き抜かれるのと少なくとも同量のオゾンを0.5秒で生成できることが好ましい。
【0224】
容積の小さいオゾン生成装置を用いて可能な限り適量のオゾンを「オンデマンド」で生成する方法としては、使用者の手が放出口の下にあるのを検知すると、オゾン化空気をポンプの外部チャンバへ引き込む充填行程が終わるまでに、オゾン生成装置509がオゾンを生成する時間を長くする方法が挙げられる。
【0225】
このように時間を長くするには、使用者の手を検知してピストンが収縮位置から動き始めるまでの時間を遅らせればよい。だが、動作が遅れることで使用者がディスペンサーの作動を感じられなければ、使用者は困惑してしまう。動作に遅れが生じるよりは、充填引出行程の時間が放出収縮行程よりも長くなるよう
図34のポンプを制御する方がよい。例えば、典型的な構成、すなわち引出行程が収縮行程の時間と等しいよりは、引出行程が長く、収縮行程の時間に対する引出行程の時間の比が5:4~3:1、より好ましくは約2:1となるようにするのが好ましい。稼働サイクルの全所要時間も延びるが、行程が1秒又は1.5秒を越えないことが好ましい。一例として、引出行程が約2/3秒に延び、放出行程が約1/3秒に減れば、1サイクルの長さは約1秒に維持される。
【0226】
引出行程と収縮行程との相対的な継続時間は、様々な方法で制御できる。例えば、各サイクルでモーターの回転速度を変更してもよいし、アクチュエータスライド板914とモーターとの機械的な接続手段を選択すれば、一定のモーター回転速度で異なる行程を達成できる。
【0227】
ディスペンサーがバッテリー、又は手動発電装置により生成された電力で作動する場合、ディスペンサーは、オゾン生成装置509の電力消費を低くして電力を温存するよう設計されていることが好ましい。ディスペンサーが過度に大きくならないように、あるいはディスペンサーの流体収容リザーバが小さくならないように、オゾン生成装置509の体積は比較的小さいことが好ましい。このように電力消費と大きさを制限することで、ディスペンサーに通常求められる量のオゾンを経時的に生成するのに十分な容積を有する発生装置を採用できる。
【0228】
充填行程が終了するまでにオゾンを生成する時間を長くする他の方法としては、使用者の手がピストン810の下にあると検知する前にオゾンの生成を開始する方法が挙げられる。
【0229】
図34は、センサー940に加え、ここで記載するように使用されるのが好ましい第二センサー941を必要に応じて有するディスペンサーを表す。本発明の各種実施形態によれば、センサー940は使用者の手がピストン810の下にあるのを検知するよう適合されているのが好ましい。
図34には、例えばピストン810のほぼ真下にあたる位置942に人の手があるか否かを確認するよう適合されたセンサー940が模式的に図示されている。第二センサー941は、人の手又は使用者がディスペンサーから離れた位置(例えば、ディスペンサーから前方に1フィート、2フィート、又は3フィート離れた位置であって、位置943として模式的に図示されている)にあることを検知するよう適合されているのが好ましい。第二センサー941は、使用者と思われる人がディスペンサーに近づいていることを検知すると、人の手がピストン810の下にあるのを第一センサー940が検知するより前に、ディスペンサー使用者の存在を示す信号を発するように使用される。このように、使用者がディスペンサーを使うだろうと事前に知らせることで制御機構930へのインプットとして使用でき、使用者の手がピストンの下にあることを第一センサー940が検知するまでオゾン生成が要求されない場合よりも早いタイミングで、制御機構930がオゾン生成装置509にオゾンを生成するよう指示を出す。使用者がディスペンサーを使用すると前もって通知しておき、オゾン生成装置で前もってオゾンを生成しておくことで、
図35の位置から
図34の位置へ向かう最初の引出行程においてピストンポンプから引き込まれる量のオゾンを、オゾン生成装置で生成できる。このような構成は、例えばオゾン生成装置509でオゾンを生成する容量が限定されている場合に好ましい。二つの異なるセンサー940及び941を設けるのではなく、様々な場所にいる使用者を検知できる検知機構を一つだけ使用することもできる。米国特許出願公開第2009/0045221(Ophardt、February 19、2009)に記載されたような一対のセンサーを使用することもできる。
【0230】
オゾン生成を制御する「オンデマンド」の方法と比較して、別の方法では、オゾン生成装置509においてすぐに使用できるようにオゾン化空気の供給を維持しており、且つオゾン化空気が引き出された際に、より多くのオゾンを生成して供給を補助している。このような構造では、オゾン生成装置は充填引出行程と同時に適量のオゾンを生成する必要はない。オゾン生成装置がフルサイクルで適量のオゾンを補充用に生成できる場合、例えば1秒サイクルのポンプ動作に対して1秒でオゾン生成する場合、補充できれば十分である。だが、他の使用者がディスペンサーを起動させるまでの時間は動作1サイクルの時間よりも平均して長いと思われるため、オゾン生成装置は、1サイクルよりも長い時間、例えば2、3、又は4サイクル分の時間で、1サイクル分に当たる適量のオゾンを生成できてもよい。
【0231】
オゾン生成装置509は、少なくとも1サイクル、より好ましくは2又は3サイクル以上ポンプを作動させた場合に相当する量のオゾンがコロナ放電チャンバ516内に絶えず存在しているように制御することもできる。
【0232】
オゾンは時間の経過と共に酸素へ戻る傾向がある。従って、オゾン生成装置のコロナ放電チャンバ516で生成されたオゾンは、時間が経つと酸素に戻る。一般的な温度で、且つ湿度が比較的低い条件下では、オゾンの半減期は約30分である。半減期とは、オゾンの半分が酸素に戻るのに要する時間である。
【0233】
制御機構930は、以下に記載する要件を一つ以上考慮した上で発電装置内のオゾンを常に推定し、オゾン生成装置509の動作を制御することが好ましい。
・ポンプの起動回数を監視すること
・オゾン生成装置509で生成されたオゾン量を経時的に推定すること
・ポンプの起動により引き抜かれたオゾン量を推定すること
・時間を監視すること
・オゾン生成装置内で時間の経過と共に酸素に戻ったオゾンの量を推定すること
少なくとも1回、できれば複数回ポンプを作動させるのに適切な量のオゾンがコロナ放電チャンバ516内に存在するように、オゾン放出チャンバ516内のオゾン濃度を所定の限度内に維持する必要がある場合には、制御機構930はオゾン生成装置509にオゾンを生成させる。
【0234】
一例として、ピストンポンプを1サイクル稼働させて、その稼働サイクルに適切な量のオゾンを生成するようオゾン生成装置を選択した。内容量35mlのオゾン生成装置を
図35のディスペンサーで試験したところ、フォーム化液体1.0ml(一般的な1回分の量)を供給するのに適量のオゾンを1/2秒で生成した。この際、液体とオゾン化空気との体積比は1:15とし、オゾン化空気のオゾン濃度を約0.05体積%とした。ここで試験したオゾン生成装置は、オゾンをピストンポンプに供給するのに使用されており、発電装置によるオゾン生成は引出行程と同時に開始され、オゾン生成装置は、引出行程中に1/2秒でオゾンを生成する。オゾン生成の制御に関しては、主に引出行程でオゾンがポンプチャンバに充填されるような
図34のピストンポンプに関して議論してきた。当然ながら、ピストンが収縮するとオゾンがポンプチャンバに充填されるような他のピストンポンプも選択できる。いずれの場合も、オゾンがポンプに引き込まれる充填行程においてオンデマンドでオゾンを生成するのが好ましい。
【0235】
本発明によれば、ポンプで液体とオゾン化空気とをフォームとして供給するためにディスペンサーが設けられており、該ディスペンサーは、供給する液体と、オゾン化空気を生成するための空気を乾燥させる際に消費する空気乾燥媒体とのキャリヤとして、着脱交換式カートリッジを有する。交換式カートリッジはまた、ポンプ機構を有することが好ましい。カートリッジは、ポンプ機構をポンプアクティベーターへ、流入路中の空気乾燥媒体をオゾン生成装置へ、オゾン放出口をポンプ機構のオゾン化空気流入口へ同時に接続する動きによって、ディスペンサーのハウジングと着脱されることが好ましい。
【0236】
図39は、本発明に係るディスペンサー1120の第十五実施形態を表し、
図34の実施形態とほとんど同じであるが、オゾン生成装置509が改変されていて、第一にポンプアセンブリ810、第二に流体リザーバ860、そして第三に空気乾燥フィルタ514を有する着脱式カートリッジ1121の一部として、オゾン生成装置の残りの部分から分離できる空気吸込フィルタ514を有している。
図39によれば、コロナ放電チャンバ516はそのハウジング内に設けられており、ハウジングは流入管1124を備えた内部プレート534を有する。流入管は、ディスペンサーの後板アセンブリ880が載置される壁882の前方へ水平に向かう流入口1125を有する。コロナ放電チャンバ516から延びるオゾン放出管526は、前方へ水平に向かう放出口1126を有する。
【0237】
リザーバ860は、上後部に凹部1128を有するよう改変されている。該凹部は三辺が区切られていて、その中に空気乾燥フィルタ514を含む空気乾燥ハウジング1130が着脱可能に固定されている。空気乾燥フィルタ516は、空気乾燥ハウジング1130とリザーバ860とに挟まれている。空気乾燥ハウジング1130は、投入管538と一方向流入バルブ526とを有する。空気乾燥ハウジング1130からは、円筒状の放出管1132が後方へ水平に延びている。
【0238】
ポンプ810は、一方向バルブ528を備えた後方に延びる円筒状投入管1134を後部に有する。
【0239】
従って、カートリッジ1121はディスペンサーの後板アセンブリ880に対して後方へ水平にスライドするよう適合されており、そのように水平に動くことで、空気乾燥フィルタ514の放出管1132はコロナ放電チャンバ516が有する流入管1124の流入口1125と密閉し、ポンプアセンブリ810の流入管1134はコロナ放電チャンバ516が有するオゾン放出管526の放出口1126と密閉し、ピストン514のアクチュエータ862はアクチュエータスライド板914と接続される。このため、単純な手段でカートリッジ1121を相対的に水平に動かすと、ディスペンサーハウジング878と容易に着脱できる。
【0240】
カートリッジ1121は、適量の流体868を提供でき、また、カートリッジ1121がディスペンサーに接続されると考えられる時間にわたって、空気乾燥媒体を適切に供給して空気を適度に乾燥させることが好ましい。
【0241】
本発明によれば、フォーム液体製品はディスペンサーの放出口から供給され、フォーム中の泡に含まれる空気は、洗浄、消毒、好ましくは殺菌等の各種目的に効果的な濃度のオゾンを含む。本発明によれば、フォーム化してオゾン化空気を含む泡を形成する液体は洗浄用流体であることが好ましいが、必須ではない。フォーム化してオゾン化空気を含む泡を形成する液体は、単にオゾン化空気のキャリヤとして作用してもよい。洗浄又は消毒が望まれる場所、例えば人の手の様々な表面や洗浄する面等にオゾンが届くまで、フォームの泡は割れずに残ることが好ましい。オゾン含有フォームは、少なくとも1秒、あるいは2秒、3秒、更には5秒や10秒以上割れずに残って、フォームが形成されてから洗浄、消毒する面に届くまで十分に時間を取れる泡を有することが好ましい。
【0242】
フォームの泡を有する液体に対するガスの相対比は、液体の性質やフォームの目的によって異なる。
【0243】
洗浄性を有する一般的なフォーム化液体としては多くのものが公知であり、注入する液体と注入する空気との体積比が1:10~1:15の範囲でフォーム化する。このような相対比はオゾン化空気の使用にも好適である。液体とオゾン含有空気との相対体積比は、希望に応じて、例えば1:15から、1:50又は1:60よりも大きくてもよい。このように液体の相対量が低いオゾン化空気含有フォームは、洗浄、消毒するのに有効な量のオゾンを洗浄したい面に供給するためのビヒクルとしても好適に使用できる。本発明によれば、液体:ガス比が1:10~1:60であり、フォーム半減期(フォームの泡の半分が割れる時間として定義される)が好ましくは3秒~30秒以上である非常に有用なフォーム製品を提供できる。これらのフォームは、使用者の手、商品、壁、便器、更には各種の傷、炎症や、人体や動物の体におけるその他の開口部等の洗浄したい箇所までオゾンを運ぶビヒクルとして好適に使用できる。
【0244】
オゾンは水溶性である。オゾンは強酸化剤であるため、オゾン化空気と液体とを混合してフォームを形成する間、オゾン化空気中のオゾンは、特に水ベースの場合、液体に溶ける傾向、あるいは液体又は液体成分と反応する傾向にある。オゾン化水は洗浄剤又は消毒剤として有用である。
【0245】
得られたフォーム製品は、フォームの泡に含まれるオゾン化空気を届けるので、またオゾン化液体(好ましくはオゾン化水)を届けるので、好適に洗浄できる。フォームを作るのに使用する液体は、オゾン化空気又は液体中のオゾン濃度が下がってしまわないように、オゾンとの反応を最小限にできるよう選択するのが好ましい。液体をフォーム化するのに使用する発泡剤としては、オゾンと反応しないものが好ましい。
【0246】
フォームは、オゾン化空気からフォームの液体へオゾンを移すため、空気に対する液体の表面積が極めて高い。
【0247】
オゾンが液体にどの程度溶けるかが分かれば、得られたフォームにおいて、オゾンがフォームの液体に溶け、フォームの泡に含まれる空気中にオゾンが残っていて、望ましい洗浄、消毒目的を達成できるように、オゾン化空気中のオゾン濃度を選択できる。
【0248】
好ましい実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者であれば多くの改変、変更が見出せるであろう。本発明の定義については、特許請求の範囲を参照されたい。
【符号の説明】
【0249】
10:ディスペンサーアセンブリ(ディスペンサー装置、供給装置)
11:壁
12:ディスペンサー、供給ユニット
13:後部ハウジング
14:前部ハウジング
15:リザーバボトル(リザーバ)
16:ポンプアセンブリ
17:レバーアセンブリ
18:発電装置、ワイヤーコア
19:底部支持板
21:(ボトルの)ネック
22:ピストンチャンバ形成部材
23:一方向バルブ部材
24:ピストン部材
25:流体
26:放出口
27:作動レバー
28:バネ
29:剛体リンク
30:レバー回動水平軸
31:手動操作ハンドル
32:フック部材
33:嵌合フランジ
34:後端部
35:リンク回動水平軸
36:(リンクの)第一端部
37:(リンクの)第二端部
40:マグネット
41:第二リンク回動水平軸
42:手の平、ブリッジ整流器、電気部材
44:蓄電装置、キャパシタ、蓄電素子
46:ディスペンサー検知ユニット(ディスペンサーユニット、ディスペンサー制御ユニット)、カウンタ
48:データ通信ユニット(データ供給ユニット、データ制御ユニット)
50:後部延長アーム、ワイヤーコイル
51:入力歯車
52:円柱状スライド管
54:円柱状通路
56:第一端部、第一リード線
57:第二端部、第二リード線
62:電子操作コントローラー
64:(データ通信ユニットの)アンテナ
66:(無線受信機の)アンテナ
68:遠隔無線受信機
69:コンピュータ
70:心棒部材
71:一方向クラッチ
72:入力歯車
73:中間歯車
74:小径ホイール
75:大径歯車
76:ステーター
77:交流発電装置アセンブリ
78:交流発電装置ステーター
79:交流発電装置ローター
80:磁気部分
81:歯切りラック
82:ラック嵌合歯車
83:心棒部材
84:燃料電池
86:燃料極、第一電極
88:電解質
90:非燃料極、第二電極
92:流体流路
94:流入口(流路入口)
96:流出口(流路出口)
98:非燃料流路
100:流入口
102:流出口
105:可撓壁、可撓性外側壁、第一壁
107:可撓性外側壁、第二壁
109:内部分割壁
160:オゾンセンサー
200:壁板
219:ハウジング部材
220:支持スロット
221:前壁
222:最下部
223、224:側壁
225、226:支持通路
227、228:側壁
257:嵌合フランジ
260:支持部材
261:プレッサー部材
262:ヒンジ軸
263:リビングヒンジ
264:支持棚
266:後部壁
269:棚
271:後部壁
278:細形開口部
284、285:ピストン捕捉フィンガー
294、295:フック状引掛部材
296、297:細孔
300、301:細形バネ部材
302、303:前方遠端部
350、351:平行フランジ(脚部部材)、フランジ状脚部
352、364:細形ウェブ
360、361:細形傾斜部材
365、367、369:平行脚部部材
366、369:通路
372:平板
374:金属バネ片
377:通路
410:フォーム供給装置
412:混合ポンプ
414:空気流入口
415:流体フィード管
416:液体流入口
417:フォーム化流体
418:リザーバ
419:放出管
420:放出口
421:フォーム発生装置
422:放出開口部(放出口)
423:フォーム
425:主要ハウジング部材
426:キャップ状仕切り部材
427:コンパートメント
428:リング部材
429:内部チャンバ
430:軸方向内部側壁
431:半径方向内部末端壁
432:軸方向外部側壁
433:オーバーバンプ区域
434:ローター部材
435:ローター軸
436:ローター心棒
437:円筒状軸受面
438:軸受開口部
439:連結部材
444:中央ハブ
445:弾性羽根
446:スロット状開口部
447:端面
448:内部側面
449:外部側面
450:混合セクター
451:放出セクター
452:吸引セクター
455:羽根チャンバ
462:電気モーター
479:軸方向延伸スロット
490:軸突起
491:突起スロット
498:ブラインド軸受穴
502:回転フォームポンプ
504:液体流入口
506:ソープリザーバ
508:空気流入口
509:オゾン発生装置
510:ディスペンサー
512:空気流入口
514:空気乾燥フィルタ、空気吸込フィルタ
516:コロナ放電チャンバ
518:フォーム生成装置
520:第一電極
522:第二電極
524:フォーム放出口
526:オゾン配送管、一方向流入バルブ
528:一方向放出バルブ
530:制御盤
531:円筒状外部壁
532:内部末端壁
533:外部末端壁
534:中間分割壁
536:流入開口部
537:開口部
538:大気流入管
539:放出開口部
540:空気乾燥チャンバ
541:非導電性支持板
542:絶縁柱
543:フラット面
544:スリット開口部
545:放出端
546:環状部
601、602、603、604、605、606:圧電ハーベスター
612:プレス板
701:圧電ハーベスター
702:圧電材料プレート
704、706:エネルギー増幅器
716、718:主面
720、722:電極コーティング
730、732、734、736:端部
738、740:中心部
756:ノズル部材
762:最外部中空管状部、バネ
764:円筒状側壁
766:内部側壁面
767:外部側壁面
768:内部開口部
770:外部開口部
810:ポンプアセンブリ
812:ピストンチャンバ形成部材(本体)
814:ピストン形成部材(ピストン)
820:内部チャンバ
822:中間チャンバ
824:外部チャンバ
826:中央軸
828:流入開口部
829:放出開口部
830:円筒チャンバ側壁
831:ショルダー
832:放出開口部
833:円筒チャンバ側壁
834:ショルダー
836:円筒チャンバ側壁
838:細形ステム
840:内部ディスク
842:中間ディスク
844:外部ディスク
846:中央流路
854:流入路
856:フォーム生成スクリーン
858:ネック
860:流体収容リザーバ(容器)
864:環状内部コンパートメント
866:環状外部コンパートメント
868:液体ハンドソープ
870:液体ソープディスペンサー
878:ハウジング
880:後板アセンブリ
882:壁
884:支持板
886:開口部
888:作動レバー
890:水平軸
894:アーム
896:ハンドル下端
898:矢印
899:紫外線エミッタ
899a:第二エミッタ
900:円筒管
902:中央環状流体受け
904:円筒状凹部
909:外面
910:壁
911:軸方向延伸薄壁ショルダー
914:アクチュエータスライド板
915:サイドプレート
916:矢印
920、922:垂直スライド溝
922:前方開口キャビティ
924:内部プレート
926:後部カバー
928:キャビティ
930:モーター、制御機構
931:軸
932:出力シャフト、電源
934:回転ホイール、通信機構
936:クランクピン
940:検知装置、着脱式キャップ、センサー
941:センサー
950:マグネット
952:磁気センサー
1010:ディスペンサー
1120:ディスペンサー
1121:着脱式カートリッジ
1124:流入管
1125:流入口
1126:放出口
1128:凹部
1130:空気乾燥ハウジング
1132:放出管
1134:円筒状投入管