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特許7162100自由空間光通信のための効率的な自動再送要求
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】自由空間光通信のための効率的な自動再送要求
(51)【国際特許分類】
   H04L 1/16 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
H04L1/16
【請求項の数】 6
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021093079
(22)【出願日】2021-06-02
(62)【分割の表示】P 2019532705の分割
【原出願日】2017-12-21
(65)【公開番号】P2021158671
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2021-06-28
(31)【優先権主張番号】15/393,377
(32)【優先日】2016-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516326438
【氏名又は名称】エックス デベロップメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】モイション,ブルース
(72)【発明者】
【氏名】キース,エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ボーウェン,オリバー
(72)【発明者】
【氏名】ブリンクリー,デヴォン
(72)【発明者】
【氏名】エルクメン,バリス
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-163970(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0215041(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0171962(US,A1)
【文献】特開2012-147377(JP,A)
【文献】特開2007-274206(JP,A)
【文献】特開2014-183533(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103095440(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自由空間光通信システムにおいて使用するための自動再送要求(ARQ)方法であって、前記方法が、
送信機デバイスによって、前記自由空間光通信システムの受信機デバイスに1つまたは複数のフレームを送信することと、
送信時に、再送信バッファに前記1つまたは複数のフレームを記憶することと、
フレーム状態、送信時間、およびシーケンス番号を、前記再送信バッファに記憶された各それぞれのフレームに関連付けることと、
前記送信デバイスによって、以下の式に従って、最後の送信からの時間が損失時間Tlostを超えたかどうかを評価することよって、前記再送信バッファに記憶された前記1つまたは複数のフレームのうちの所与のフレームを再送信すべきかどうかを決定することと、
lost(t)=min{RTT+(t-t’),Tlost,max
ここで、tが現在時間であり、t’は、最後のフィードバックフレームが前記送信機デバイスによって正しく受信された時間であり、RTTが、推定されたラウンドトリップ時間であり、
lostを超えたと決定すると、前記再送信バッファに記憶された前記フレームのうちの所与のフレームを選択することと、
前記選択されたフレームを前記受信機デバイスに再送信することと
を備える、自動再送要求(ARQ)方法。
【請求項2】
前記所与のフレームの選択が、前記フレーム状態、前記送信時間および前記シーケンス番号のうちの少なくとも1つに従って実施される、請求項1に記載のARQ方法。
【請求項3】
前記所与のフレームの選択が、前記再送信バッファ内に記憶された未解決のフレームに限定される、請求項1に記載のARQ方法。
【請求項4】
前記未解決のフレームが、最も古い未解決のフレームと最も進んだ送信されたフレームとの間のフレームに限定される、請求項に記載のARQ方法。
【請求項5】
前記RTTが2.0ms以下である、請求項1に記載のARQ方法。
【請求項6】
lostが前記RTTと20msとの間にある、請求項1に記載のARQ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2016年12月29日に出願された、米国特許出願第15/393,377号の継続出願である。
【背景技術】
【0002】
[0002] ネットワークまたは他のシステムにおける通信端末は、自由空間光リンクを通して光信号を送信および受信し得る。光信号は、しばしば、データフレームとして送られる。システムが適切に動作するために、データフレームの信頼できる送信および受信が必要である。残念ながら、そのようなフレームは、様々な理由により、ルート中で損失するかまたは破損することがある。この問題に対処するための1つの技法は、送信中の誤り訂正を可能にするために、送信する前に誤り訂正符号(ECC)を用いてデータを符号化することである。受信した誤りのあるデータフレームの再送を、受信機デバイスが送信機デバイスに要求する別の技法が、自動再送要求(ARQ)として知られている。しかしながら、自由空間光環境は非常に厳しく、したがって、データフレームの不要な再送信がない信頼できるデータ送信レートを保証するために、高度な技法が必要とされ得る。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 自由空間光通信(FSOC)とともに使用するためのいくつかのARQ関連技法が提供される。ブロック選択的ARQ、適応再送信遅延、およびランダムシードスクランブリングを含むこれらの技法は、フレーム損失またはデータ破損を伴う様々な問題に対処する。FSOCシステムは、そのような問題を扱うこと、および合理化された再送信プロセスを用いて復元することが可能である。ブロック選択的ARQは、受信機から送信機への戻りストリーム中のフレームの可変長ブロックに確認応答することを伴う。適応再送信遅延を適用することは、遅延が、選択された限界まで、受信機によるフィードバックの不在下で増大することを可能にする。および、ランダムシードサンプリングは、フレーム同期化を補助するためにスクランブリングシーケンスを採用する。
【0004】
[0004] 本開示の態様によれば、自由空間光通信システムにおいて使用するための自動再送要求(ARQ)方法が提供される。本方法は、送信機デバイスによって、自由空間光通信システムの受信機デバイスに1つまたは複数のフレームを送信することと、送信時に、再送信バッファに1つまたは複数のフレームを記憶することとを含む。本方法は、再シーケンス化バッファの現在状態を識別する現在状態情報を取得することと、現在状態情報に従って、最も進んだ送信されたフレームと最も古い未解決のフレームとを追跡することと、送信機デバイスによって、追跡された最も進んだ送信されたフレームと最も古い未解決のフレームとに従って、送信のためのフレームを選択することとをも含む。本方法は、選択されたフレームを再送信バッファから取り出すことと、取り出されたフレームを受信機デバイスに再送信することとをさらに含む。
【0005】
[0005] 1つのシナリオでは、再シーケンス化バッファの現在状態情報を取得することは、受信機デバイスから現在状態情報を受信することを含む。ここで、現在状態情報は、受信機デバイスによるフレーム確認応答の一部として受信機デバイスから受信され得る。別のシナリオでは、現在状態情報は、RS先頭(hrs)シーケンスデータと、RS受信(rrs)シーケンスデータと、RS送達(drs)シーケンスデータとを含む。および、さらなるシナリオでは、最も進んだ送信されたフレームが、フレームシーケンス番号に対して決定される。
【0006】
[0006] 本開示の態様によれば、自由空間光通信システムにおいて使用するための自動再送要求(ARQ)方法が提供される。本方法は、送信機デバイスによって、自由空間光通信システムの受信機デバイスに1つまたは複数のフレームを送信することと、送信時に、再送信バッファに1つまたは複数のフレームを記憶することとを含む。本方法は、フレーム状態、送信時間、およびシーケンス番号を、再送信バッファに記憶された各それぞれのフレームに関連付けることをも含む。本方法は、送信デバイスによって、最後の送信からの時間が損失時間Tlostを超えたかどうかを評価することよって、再送信バッファに記憶された1つまたは複数のフレームのうちの所与のものを再送信すべきかどうかを決定することをさらに含む。これは、以下の式に従って行われる。
lost(t)=min{RTT+(t-t’),Tlost,max
ここで、tは現在時間であり、t’は、最後のフィードバックフレームが送信機デバイスによって正しく受信された時間であり、RTTは、推定されたラウンドトリップ時間である。Tlostを超えたと決定すると、本方法は、再送信バッファに記憶されたフレームのうちの所与のものを選択することと、選択されたフレームを受信機デバイスに再送信することとを含む。
【0007】
[0007] 1つのシナリオでは、所与のフレームの選択は、フレーム状態、送信時間およびシーケンス番号のうちの少なくとも1つに従って実施される。別のシナリオでは、所与のフレームの選択は、再送信バッファ内に記憶された未解決のフレームに限定される。さらなるシナリオでは、未解決のフレームは、最も古い未解決のフレームと最も進んだ送信されたフレームとの間のフレームに限定される。一例によれば、RTTは2.0ms以下であり得る。および、別の例によれば、TlostはRTTと20msとの間にある。
【0008】
[0008] 本開示の他の態様によれば、自由空間光通信システムとともに使用するためのデータ送信方法が提供される。本方法は、処理要素によって、受信機デバイスへの送信のためのデータフレームを選択することと、情報ブロックを形成するために、データフレームに再シーケンス化バッファの現在状態を付加することとを含む。本方法は、スクランブルされたデータを生成するために、スクランブリングシーケンスを用いて情報ブロックをスクランブルすることと、フレームを取得するために、スクランブルされたデータに誤り訂正符号を適用することと、送信機デバイスによって、自由空間光通信システムの受信機デバイスにフレームを送信することとをも含む。
【0009】
[0009] 1つのシナリオでは、送信方法は、フレームの送信のためのライン符号を実装しない。別のシナリオでは、スクランブリングシーケンスは、後続の情報ブロックのスクランブリングのために変化する。さらなるシナリオでは、スクランブリングシーケンスは、所定のフィードバック多項式を使用して生成される。ここで、所定のフィードバック多項式は、線形フィードバックシフトレジスタを使用して形成され得る。別のシナリオによれば、スクランブリングシーケンスは、送信機デバイスによって記憶されない。
【0010】
[0010] また別のシナリオでは、本方法は、フレームが、受信機デバイスによって適切に受信されなかったと決定することと、受信機デバイスへの再送信のためにデータフレームを選択することと、情報ブロックを形成するために、データフレームに再シーケンス化バッファの現在状態を付加することと、新しいスクランブルされたデータを生成するために、新しいスクランブリングシーケンスを用いて情報ブロックをスクランブルすることと、再送信フレームを取得するために、新しいスクランブルされたデータに誤り訂正符号を適用することと、送信機デバイスによって、受信機デバイスに再送信フレームを送信することとをさらに含む。
【0011】
[0011] 本開示の態様によれば、自動再送要求(ARQ)通信デバイスが提供される。ARQ通信デバイスは、自由空間光通信(FSOC)を使用して他の通信デバイスと通信するように構成された光学システムを含む。それは、光学システムに動作可能に結合され、他の通信デバイスに光学システムによってFSOCを介して送られるべきフレームをアセンブルするように構成された送信機デバイスをも含む。受信機デバイスが、光学システムに動作可能に結合され、受信機デバイスは、他の通信デバイスから光学システムによって受信されたフレームを逆アセンブルするように構成される。ARQ通信デバイスのメモリは、入力バッファ(IB)、再送信バッファ(RT)および再シーケンス化バッファ(RS)を含む。ARQ通信デバイスは、メモリ、送信機デバイス、受信機デバイスおよび光学システムに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサをも含む。1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のフレームにアセンブルするために、IBまたはRTからのフレームデータを選択することと、選択されたフレームデータを送信機デバイスに与えることとを行うように構成される。前に送信されたフレームのセットが、RTに記憶される。1つまたは複数のプロセッサは、前に送信されたフレームのセットの現在状態情報を追跡することと、現在状態情報がしきい値条件を満たしたかどうかを決定することと、現在状態情報がしきい値条件を満たしたとき、RTからフレームデータの特定のセットを取り出し、フレームデータの特定のセットを送信機デバイスに与えることと、光学システムにフレームデータの特定のセットに対応するフレームを他の通信デバイスに送信させることとを行うようにさらに構成される。
【0012】
[0012] 1つのシナリオでは、現在状態情報は、他の通信デバイスの再シーケンス化バッファのステータス、または損失時間Tlostのいずれかを含む。ここで、ARQ通信デバイスは、現在状態情報に従って、最も進んだ送信されたフレームと最も古い未解決のフレームとを追跡することと、追跡された最も進んだ送信されたフレームと最も古い未解決のフレームとに従って、RTからフレームデータの特定のセットを取り出すこととを行うようにさらに構成され得る。
【0013】
[0013] 1つまたは複数のプロセッサは、以下の式に従って、最後の送信からの時間が損失時間Tlostを超えたかどうかを評価することよって、現在状態情報がしきい値条件を満たしたかどうかを決定するように構成され得る。
lost(t)=min{RTT+(t-t’),Tlost,max
ここで、tは現在時間であり、t’は、最後のフィードバックフレームが送信機デバイスによって正しく受信された時間であり、RTTは、推定されたラウンドトリップ時間である。
【0014】
[0014] 別のシナリオによれば、送信機デバイスは、フレームアセンブリ中に、選択されたフレームデータにスクランブリングシーケンスを適用するようにさらに構成される。この場合、送信機デバイスは、情報ブロックを形成するために、選択されたフレームデータに所与の再シーケンス化バッファの現在状態を付加することと、スクランブルされたデータを生成するために、スクランブリングシーケンスを用いて情報ブロックをスクランブルすることと、スクランブルされたフレームを取得するために、スクランブルされたデータに誤り訂正符号を適用することとによってスクランブリングシーケンスを適用するように構成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】[0015]本開示の態様による、例示的な通信ネットワークの絵図である。
図2】[0016]本開示の態様による、通信デバイスのペアのブロック図である。
図3】[0017]本開示の態様による、図2の通信デバイスのペアの機能システム図である。
図4A】[0018]本開示の態様による、例示的な送信機モジュールおよび受信機モジュールならびに例示的なフレームフォーマットを示す。
図4B】[0018]本開示の態様による、例示的な送信機モジュールおよび受信機モジュールならびに例示的なフレームフォーマットを示す。
図4C】[0018]本開示の態様による、例示的な送信機モジュールおよび受信機モジュールならびに例示的なフレームフォーマットを示す。
図5A】[0019]本開示の態様による、フレームの送信および受信に関する絵図である。
図5B】[0019]本開示の態様による、フレームの送信および受信に関する絵図である。
図6】[0020]本開示の態様による、再送信バッファの例である。
図7】[0021]本開示の態様による、再シーケンス化バッファの例である。
図8】[0022]誤フレーム同期シナリオの可能性を示す。
図9】[0023]本開示の態様による、線形フィードバックシフトレジスタスクランブラを示す。
図10】[0024]本開示の態様による、例示的な流れ図である。
図11】[0025]本開示の態様による、別の例示的な流れ図である。
図12】[0026]本開示の態様による、さらなる例示的な流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
概要
[0027] 本技術は、例として、自由空間光通信システムにおいて使用するための様々なFSOC関連技法に関する。FSOCシステムでは、様々な理由で個々におよびバーストでデータフレームを損失する可能性がある。たとえば、送信機デバイスと受信機デバイスとの間の光リンクが失われるポインティングエラーがあり得る。シンチレーション、結合損失、および他の問題など、受信電力変動の他の原因も、バーストでのフレームの損失の原因となり得る。本明細書で説明される技法は、システムが、再送信プロセスを合理化することよって、データフレームの損失または破損からすばやく、効率的に復元することを可能にする。これは、全体的な通信プロセスをよりロバストにし、また、不要な再送信に関連するオーバーヘッドコストを低減する。
例示的なシステム
【0017】
[0028] 上記のように、通信ネットワークまたは他のシステムが、様々な通信デバイスの間でデータを転送するために使用される光通信リンクを含み得る。通信デバイスは、建築物上に、地上に、あるいは移動デバイス(たとえば、高高度プラットフォームまたは衛星上に配置されたジンバル支持されたデバイス)上に配置され得るが、通信デバイスを配置するための他の構造も想定される。したがって、通信リンクは、建築物、地面、および移動デバイスの間でデータを転送するために使用される。各光リンクは、2つの通信デバイス間の通信を可能にする。送信機デバイスは、光ビームを送信するように構成され、受信機デバイスは、送信機デバイスからの光ビームを検出し、したがって、通信リンクを形成するように構成される。もちろん、通信デバイスは、任意の所与の時点において送信機デバイスおよび/または受信機デバイスとして機能し得る。
【0018】
[0029] 図1を参照すると、例示的な通信ネットワーク100は、固定通信端末102および104などの様々な通信端末、衛星106、および飛行機または無人航空機(UAV)108であり得る航空機などの高高度プラットフォーム(HAP)、ならびに通信気球110を含む。1つまたは複数の通信デバイスが、各通信端末に関連付けられる。様々な通信端末の通信デバイスは、互いに直接または間接的に通信し得る。固定通信端末は、建築物の屋上にまたは地上に配置され得るが、他の場所が想定される。航空機108は、UAVまたは機内に人間のパイロットがいない他の航空機であり得る。UAVは、自律的であるか、リモートで操縦されるか、またはその両方であり得る。通信気球110は、たとえば、地球の表面上の11から23マイルの間の高度に到達するために地球の成層圏中に放たれ、(3Gまたは4Gなどの)地上波ワイヤレスデータサービスに匹敵する速度で直径が25マイルの地面エリアに接続性を提供し得る。通信気球110は、一例では、民間飛行機および気象の2倍の高度(たとえば、地球の表面上の20km程度)で成層圏中で浮動し得る。通信気球110は、風によって地球の周りを運ばれ、所望の方向に移動する風がある高度に上昇または下降することによってステアリングされ得る。成層圏中の風は通常一定であり、約5および20mphでゆっくり移動し、風の各層は方向および大きさが異なる。
【0019】
[0030] 固定通信端末102、104は、別の固定端末(図示せず)、衛星106、またはHAP108から(図1中で点線として示されている)通信信号を受信し、別の固定端末、衛星、またはHAPに通信信号を再ルーティングし得る。HAP108および/または他の通信端末102、104、106および110は、対象とするエリアに通信サービスを提供するために、メッシュネットワークまたは他の構成中に配置され得る。いくつかの例では、通信信号は、少なくとも1つの通信端末から、それらの各々が、それぞれ、ユーザ116または118に関連し得る1つまたは複数のユーザデバイス112または114に直接または間接的に送られ得る。たとえば、ユーザデバイス112は、たとえば、セルラー通信を介して通信端末102と通信しているモバイルフォンであり得る。また、ユーザデバイス114は、たとえばWiFiホットスポット120を介して通信端末104と通信していることがある。
【0020】
[0031] 衛星106は、対地同期軌道(GEO)を含む、低軌道(LEO)、中軌道(MEO)、または高軌道(HEO)中にあり得る。HAP108は、高高度(たとえば、地表上の17~22km)において動作し得る。一例では、通信気球110またはUAV108は、対象とするエリアに通信サービスを提供するために成層圏中で動作するように構成され得る。そのようなHAP108は、たとえば、地上から、航空機から発射することによって地球の大気中に放たれるか、または所望の高度に飛ばされ得る。
【0021】
[0032] 本開示の1つの特定の例では、通信ネットワーク100は、電気通信またはコンピュータネットワーキングのためのデータをワイヤレス送信するために自由空間中を伝搬する光を使用する光通信技術である、FSOCを採用する。したがって、通信ネットワーク100は、図1に示されているように通信端末のペアの間で光通信信号を送信するように構成される。
【0022】
[0033] 図2を参照すると、この図は、通信デバイス200aおよび200bの例示的なペアを示すブロック図である。上述のように、1つまたは複数の通信デバイスが、FSOCを採用する通信端末の各々に含まれる。通信デバイス200a、200bは、2つの通信端末間の光通信リンク202aおよび202bを確立し、通信信号204aおよび204bが、ある通信端末別のものから送信されることを可能にするように構成され得る。
【0023】
[0034] 通信信号204は、通信ネットワーク100(図1参照)にわたって自由空間208を介してルーティングされる、インターネットプロトコル(IP)パケットなど、データ206を含む。各通信デバイス200(たとえば、200a、200b)は、1つまたは複数のプロセッサ210、たとえば、210aまたは210bと、メモリ220、たとえば、220aまたは220bとを含み得る。通信デバイスは、トランシーバ242、たとえば、242aおよび242bとして配置され得る、1つまたは複数の送信機デバイス230、たとえば、230aまたは230bと、受信機デバイス240、たとえば、240aまたは240bとをも含む。通信デバイスは、光学システム250、たとえば、250aまたは250bと、ポインティング/ステアリングハードウェア260、たとえば、260aまたは260bとをも含む。
【0024】
[0035] (1つまたは複数の)プロセッサ210は、中央処理装置(CPU)または他のマイクロプロセッサ、専用フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)論理、他のハードウェアベース処理構成要素およびそれらの任意の組合せを備え得る。1つまたは複数のプロセッサ210は、1つまたは複数のプロセッサ210によって実行可能な命令など、情報を非一時的に記憶するメモリ220に動作可能に結合される。各通信デバイス200のメモリ220はまた、自由空間光リンクにわたって送信されるべきデータに関する情報を記憶するように構成される。メモリ220は、以下で詳細に説明される様々なバッファを含むように物理的にまたは論理的にのいずれかで配置された1つまたは複数のメモリモジュールを備え得る。
【0025】
[0036] 1つまたは複数のプロセッサ210は、送信機デバイス230および受信機デバイス240に動作可能に結合される。1つまたは複数のプロセッサ210は、したがって、(1つまたは複数の)送信機デバイス230を介して、光ビームの形態で通信情報およびデータを送信するように構成され得、また、(1つまたは複数の)受信機デバイス240を介して、光ビームの形態で通信およびデータを受信するように構成され得る。受信された光ビームは、通信情報およびデータを抽出するために、1つまたは複数のプロセッサ210によって処理され得る。
【0026】
[0037] 1つまたは複数のプロセッサ210は、抽出された通信情報およびデータに従って、様々なARQ技法を実装するようにさらに構成される。これは、現在移動中でないいくつかの確認応答がないフレーム(たとえば、1つまたは複数のデータパケット)を再送信すべきかどうかを決定することを含み得る。また、フィードバックが受信機デバイスによって与えられたかどうかに応じて、再送信遅延を適応的に変動させることを含み得る。さらに、誤フレームマーカーの可能性を回避するために、スクランブリングシーケンスを与えることを含み得る。これらのARQ技法は、以下で詳細に説明される。
【0027】
[0038] 1つまたは複数のプロセッサ210はまた、光学システム250に動作可能に結合され、リンク202を確立するために、光学システム250の調整された位置を決定し得る。さらに、1つまたは複数のプロセッサ210は、光学システム250を調整するためのポインティング/ステアリングハードウェア260に動作可能に結合され、光学システム250のポインティング調整を提供するように構成され得る。ポインティング/ステアリングハードウェア260は、ヨーおよびピッチなど、少なくとも2つの自由度で移動するように構成され得る。光学システム250に対する調整は、他の通信デバイス200とのリンクを取得し接続を確立するために行われ得る。
【0028】
[0039] 送信機デバイス230は、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードなど、半導体デバイスであり得る。いくつかの例では、送信機デバイス230は、ファイバーレーザーまたは固体レーザーであり得る。レーザーダイオードは直接変調され得る、すなわち、光出力は、送信機230に直接印加される電流によって制御され得る。送信機デバイス230は、1つの光学モードをサポートするシングルモードレーザーダイオードであり得るか、または送信機デバイス230は、複数のトランスバース光学モードをサポートするマルチモードレーザーダイオードであり得る。光学モードは、ビームの伝搬方向に直交する(すなわち、トランスバースな)平面において測定される放射の特定の電磁フィールドパターンである。送信機デバイス230は、順次、電気信号を受信し、電気信号を変調する変調器(図示せず)から、変調された通信信号を受信し得る。
【0029】
[0040] 送信機デバイス230は、変調された電気信号を受信し、電気信号を光通信ビームに変換し、光学システム250に向かう光ファイバーに光通信ビームを出力し得る。送信機デバイス230はまた、ある通信デバイスが別の通信デバイスを見つけることを可能にするビーコンビームを出力するように構成される。たとえば、通信デバイス200bの送信機デバイス230bは、通信デバイス200aが、デバイス200bを見つけ、通信デバイス200bとの通信リンク202aを確立することを可能にするために、ビーコンビームを出力し得る。通信デバイス200aの送信機デバイス230aは、同様に、通信デバイス200bが、デバイス200aを見つけ、通信デバイス200aとの通信リンク202bを確立することを可能にするために、ビーコンビームを出力し得る。したがって、通信リンク202a、202bは、2つの通信デバイス200aおよび200bの間の通信信号204aおよび204bを可能にし得る。
【0030】
[0041] 受信機デバイス240は、入射光ビームを検出するために、光位置検知デバイスを含む。いくつかの例では、光位置検知デバイスは、限定はしないが、光ビーコンレーザーを検出するために、横方向位置デバイス、電荷結合素子(CCD)カメラ、光検出器、またはクワッドセルを含む。受信機デバイス240は、光電効果を使用して、受信された光ビームを電気信号に変換する。
【0031】
[0042] 光学システム250は、通信ビームまたはビーコンビームなど、光ビームを送信すること、ならびに光ビームを受信し、受信された光ビームを受信機デバイス240に与えることを行うように構成される。光ビームを受信するために、光学システム250および/または受信機デバイス240は、限定はしないが、デマルチプレクサ、光前置増幅器、フォトダイオード、光受信機、トランスインピーダンス増幅器、クロック/位相復元回路、決定回路、および/または前方誤り訂正(FEC)回路を含み得る。
【0032】
[0043] 光学システム250の構成は、受信機光学系とは別個である送信機光学系を含み得る。したがって、通信リンク202aは、ある通信デバイスの送信機光学系と、別の通信デバイスの受信機光学系との間で形成され得る。たとえば、通信デバイス200aは、通信デバイス200aの光学システム250a中の送信機光学系と、第2の通信デバイス200bの光学システム250b中の受信機光学系とを使用して、通信デバイス200bとの通信リンク202aを形成し得る。通信リンク202aが形成されると、1つまたは複数のプロセッサ210aは、データ206を含む通信信号204aを通信デバイス200bに送ることができる。同様に、通信デバイス200bにおける光学システム250b中の送信機光学系は、光ビーコンビームを送信し得、通信デバイス200aにおける光学システム250a中の受信機光学系は、通信リンク202bを形成するために、光ビーコンビームを見つけ、識別する。通信リンク202bが形成されると、1つまたは複数のプロセッサ210bは、データ206を含む通信信号204bを通信デバイス200aに送ることができる。
【0033】
[0044] 上述のように、通信デバイス200は、固定通信端末、およびHAP108など、モバイル通信端末を含む通信端末に組み込まれ得る。いくつかの例では、通信気球110の通信デバイス200中の1つまたは複数のプロセッサ210は、高高度気球110が、適切な通信カバレッジ、たとえば、メッシュネットワークにおける特定の位置または局を提供するために到達する必要がある場所および/または高度を決定するように構成され得る。1つまたは複数のプロセッサ210は、通信気球110を、それが行くべきであるところへ連れて行き得る方向に吹く風の層に気球を移動させ、それにより、正しい場所に通信気球をステアリングするようにさらに構成され得る。
【0034】
[0045] 図3を参照すると、この図は、図2の通信デバイス200aおよび200bに機能的に対応する、通信デバイス302aおよび302bのペアを含む例示的なシステム300を示す。図示のように、各通信デバイス302は、入力バッファ(IB)304(304aまたは304b)、出力バッファ(OB)306(306aまたは306b)、送信機セクション308(308aまたは308b)および受信機セクション310(310aまたは310b)を有する。例として、入力バッファ304aおよび304bならびに出力バッファ306aおよび306bは、それぞれ、メモリ220aおよび220bの部分を備え得る。送信機セクション308aおよび308bは、それぞれ、送信機デバイス230aおよび230b、ならびに光学システム350aまたは350bの対応する部分を含み得る。同様に、受信機セクション310aおよび310bは、それぞれ、受信機デバイス240aおよび240b、ならびに光学システム350aまたは350bの対応する部分を含み得る。
【0035】
[0046] 図3の例示的なシステム300では、通信デバイス302aの送信機308aは、光通信リンク312aを介して通信デバイス302bの受信機310bにデータフレームを送るように構成される。この特定の例では、通信デバイス302bの送信機308bは、光通信リンク312bを介して通信デバイス302aの受信機310aに確認応答フレームおよび他の情報を送るように構成される。図に示されているように、通信デバイス302bは、再シーケンス化バッファの現在状態を伝達するシーケンス情報(h,r,d)を通信デバイス302aに与え得るため、通信デバイス302aの(1つまたは複数の)プロセッサは、以下で詳細に説明されるいくつかのARQ技法を実装することができる。
【0036】
[0047] 図4A図4Cを参照すると、これらの図は、例示的なフレーム構成とともに、それぞれ、データフレームをアセンブルおよび逆アセンブルする例示的な送信機モジュール400および例示的な受信機モジュール440を示す。モジュールは、図3の送信機308aおよび308bならびに受信機310aおよび310bのある機能性と、図2の送信機デバイス230aおよび230bならびに受信機デバイス240aおよび240bの対応する機能性とを実装する。図4Aに示されているように、送信機モジュール400は、フレームソース402とマルチプレクサ404、406および408とを含む。フレームソース402は、入力バッファ410および再送信バッファ(RT)412を含む。技術の態様によれば、(1つまたは複数の)プロセッサのARQ論理は、入力バッファ410または再送信バッファ412からの送信のために、またはアイドルフレーム414としてフレームを選択することができる。フレームソース402は、必要に応じて、たとえば、アイドルフレームフラグ(id)、シーケンス番号(SN))、フレーム長(l)およびフレームデータフィールド(d)などのフレーム情報、ならびにフィルバイト(f)を含む、選択されたフレームをマルチプレクサ404に与える。
【0037】
[0048] マルチプレクサ404は、第1の多重化された情報418を取得するために、フレームを再シーケンス化バッファ(RS)からのデータと多重化する。このデータは、再シーケンス化バッファの現在状態を受信機に伝達する、再シーケンス化先頭情報(hrs)、再シーケンス化受信情報(rrs)、および再シーケンス化送達情報(drs)を含む。hrs、rrsおよびdrs情報は、シーケンス番号を備え得る。スクランブラ420によって供給されたスクランブリングシーケンスが、第1の多重化された情報418にノード422を介して適用され、その結果、スクランブルされたブロック424が得られる。スクランブラ420は、線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)ベーススクランブラであり得る。マルチプレクサ406は、スクランブルされたブロック424のヘッダにスクランブラ420の初期状態を付加し、その結果、第2の多重化された情報426が得られる。
【0038】
[0049] 第2の多重化された情報426は、符号化ブロック428におけるリードソロモンECCなど、誤り訂正符号で符号化される。一例では、誤り訂正符号は、(n;k)=(255,223)リードソロモン符号である。ここで、エンコーダは、223個の情報バイトからなるブロックのための32個のパリティバイトを算出し、コードワード長は、したがって、255バイトである。マルチプレクサ408は、ECC符号化されたデータ430に(1つまたは複数の)フレーム同期マーカーを付加し、FSOCを介した送信の準備ができているフレーム432を形成する。
【0039】
[0050] 図4Bを参照すると、この図は、本開示の態様による、1つの可能なフレームフォーマットを示す。ここで、単位は、バイト(8,1,32,...)またはビット(15b,1b)からなる。FS=フレーム同期、l=i番目のパケットの長さフィールド、d=i番目のパケット(情報バイト)、f=フィルバイト、およびp=i番目のコードワードのパリティバイト。パリティバイトは、ECCに従って(パリティバイト自体を除く)223個のバイトごとに挿入される。この例では、最小フレーム長は好ましくは255バイトであり、最大フレーム長は3570バイトである。
【0040】
[0051] フレームは、P個のパケットを含んでいる。パケットの数は、着信パケットストリームによって決定され、{1,2,...,23}の値を取る。パケットはフレームに追加され、2バイトの長さフィールドがパケット長を符号化する。i番目のパケットの長さフィールドはlと示され、lバイトのパケットはdと示される。フレーム中のパケットの集合は、以下によって示される。
(l,d)={(l,d),(l,d),...,(lP-1,dP-1)}
【0041】
[0052] この例では、パケットの連続ストリームが利用可能であるとき、長さフィールドおよびパケットデータが1480バイトを超える、すなわち、|(l;d)|≧1480になるまで、フレームを形成するためにパケットが収集される。フレームを1480バイトに拡張するために利用可能なパケットがない場合、フレームは完成したと見なされる。フレーム中にパケットがない場合、ヘッダ中のアイドルフレームフラグidは1に設定され、データフィールドは、最小フレーム長に対応するオールゼロに設定される。ヘッダを加えたフレーム長が223バイトの倍数になるように、オールゼロバイトのフィルバイトパターンが各フレームに追加される。
【0042】
[0053] フレームの送信の要求時に、図4Aに従って上記で説明されたように、この例では、フレーム{id,(l,d),f}が、再シーケンス化バッファの、割り当てられたシーケンス番号および6バイトの現在状態(hrs,rrs,drs)が付加される。ブロックはスクランブルされる。初期の2バイトのスクランブラ状態またはシードが、ブロックに付加される(状態はスクランブルされない)。223個のスクランブルされたバイトからなるあらゆるブロックが、RSコードによって符号化され、32個のパリティバイトを生成する。32個のパリティバイトが、それらが符号化する223個のバイトの後に挿入される(パリティバイトはスクランブルされない)。最小フレーム長は255バイトである。1520バイトの最大入力パケット長の場合、最大フレーム長は3570バイトである。
【0043】
[0054] 受信されたフレームを復号およびデスクランブルするために、等価な逆方向プロセスが採用され、これは、受信機モジュール440におけるデータ処理を示す図4Cに示されている。フレーム同期モジュール444は、フレーム(ビットストリーム)442の開始および終了にあるフレーム同期パターンを見つける。これから、フレーム同期モジュール444はK、すなわち、フレーム中のECCコードワードの数を決定する。Kと符号化されたデータの両方が、符号化されたデータブロック中のいくつかの誤りを検出し、場合によっては訂正するように構成されたECC復号ブロック446に与えられる。たとえば、(255,223)リードソロモン符号を使用して、デコーダは、最高t=16バイトの誤りを訂正することができる。1に近い確率の場合、16バイト以上の誤りをもつコードワードが、デコーダによって検出され、信頼性のないコードワードとしてフラグを付けられる。フレーム中のK個のコードワードのいずれかが、信頼性がないとしてフラグを付けられた場合、フレーム全体が廃棄される。復号されているコードワードとともに、パリティバイトは、デコーダによって取り去られる。誤りがない、または誤りが訂正可能であると仮定すると、ECC復号ブロックは、スクランブラシード448を抽出し、デスクランブラ450に出力し、また、ノード454に復号されたデータストリーム452を出力する。
【0044】
[0055] 正常に復号されたフレームについて、スクランブラシードは、デスクランブラ450を初期化するために使用され、デスクランブラ450は、次いで、ノード454においてフレームをデスクランブルする。この情報は、ブロック456においてデマルチプレクスされ、ブロック456は、ある情報を、ブロック458における再シーケンス化バッファRSと、ブロック460における再送信バッファRTとに出力する。特に、シーケンス番号{hrs,rrs,drs}は、再送信状態を更新するために、取り去られ、RTに送られる。非アイドルフレーム(たとえば、ここで、id=0)について、フレームデータ(フレーム長(l)およびフレームデータフィールド(d))ならびにシーケンス番号SNが、RSに送信される。
例示的なプロセス
【0045】
[0056] 本明細書で説明されるARQシステムおよび技法は、FSOC端末上でのトラフィックを制御し、チャネルアウテージを通した信頼できるデータ送信を可能にする。ARQ動作は以下を含む。送信機において、着信フレームは、送信を要求されるまで、入力バッファIBに保持される。送信され、未解決であり得るフレームは、再送信バッファRTに保持される。送信され、確認応答された(ACKされた)場合、フレームは、送信機において解決されたと見なされる。送信されたが、ACKがない場合、フレームは、未解決であると見なされる。受信機において、着信フレームは、再シーケンス化バッファRSに保持される。RSは、着信トラフィックから損失フレームを推論する。順序正しく受信され、誤りがないフレームは、RSバッファから発信イーサネットストリームに送達される。RSの状態は、戻りトラフィックを用いて送信機に送信される。
ブロック選択的ARQ
【0046】
[0057] 上述の構成を用いて実装され得る1つの手法は、ブロック選択的ARQである。上述のように、様々な理由でバーストでデータフレームを損失する可能性がある。たとえば、光リンクが失われるポインティングエラーがあり得る。シンチレーション、結合損失、および他の問題など、受信電力変動の他の原因も、バーストでのフレームの損失の原因となり得る。これらの問題に対処するために、ブロック選択的ARQが採用され得る。この技法は、高速および低速フェージングチャネルに好適であり、従来の選択的再送(SR)よりも低い複雑さと、Go-Back-N(GbN)技法よりも良好な性能とを有する。
【0047】
[0058] ブロック選択的ARQは、受信機から送信機への戻りストリーム中のフレームの可変長ブロックに確認応答する。受信側では、すべての受信されたフレームは、RSに保持される。順序正しく受信され、誤りがないフレームは、次いで、別の通信端末にまたはエンドユーザに与えられ得る発信イーサネットストリームへの挿入のために、RSから出力バッファOBにフォワーディングされる。RSとともに(1つまたは複数の)プロセッサは、受信された着信トラフィックから損失フレームを推論する。受信機は、図3に示されているように、(シーケンス番号に関して)最も進んだ受信されたフレームhと、最も最近の受信されたフレームrと、フォワーディング(または送達)されていない最も古いフレームdとを追跡する。
【0048】
[0059] 図5Aおよび図5Bを参照すると、これらの図は、確認応答がないフレームにシステムがどのように対処し得るかを図式的に表す。第1の表現500(図5A)は、第2の通信デバイス(たとえば、図3のそれぞれ通信デバイス302aおよび302b)にフレームを送る第1の通信デバイスが、様々な送信されたデータフレームをどのように追跡し得るかを示す。ここで、hは最も進んだ送信されたフレームを示し、uは最も古い確認応答がない(未解決の)フレームを示す。hとuとの間の影付き領域中のフレームは、移動中であるか、損失したか、または確認応答されたものであり得る。
【0049】
[0060] 第2の表現510(図5B)は、第2の通信デバイスが、様々な受信されたデータフレームをどのように追跡し得るかを示す。ここで、第2の通信デバイスの再シーケンス化バッファRS中の情報に基づいて、hは最も進んだ受信されたフレームを示し、dは送達されていない最も古いフレームを示し、rは、最も最近の受信されたフレームを示す。(h,r,d)によって伝達されたRSの状態は、戻りトラフィックを用いて送信側に戻される。これは、送信側へのACKの集合として働く。例として、シーケンス番号(h,r,d)は、戻りデータ、特にフレームのヘッダ中に埋め込まれる。戻りデータがない場合、アイドルフレームが生成され、(h,r,d)はアイドルフレーム中に埋め込まれる。システムは、(h,r,d)データに従って、ACKの不在によって、特定のフレームについての確認応答の欠如を推論し、それにより、フレームを再送信するためにARQプロセスを実装し得る。
【0050】
[0061] たとえば、各バッファは、Nwin=2048個のフレームのウィンドウを保持し得る。ウィンドウサイズは、最大損失持続時間に適応するように設定される。あいまいさ(たとえば、2つ以上のフレームを指す1つのシーケンス番号)を回避するためには、最大シーケンス番号が2Nwinであることで十分である。1つのシナリオによれば、最大シーケンス番号はSNmax=216=65536であり得る。シーケンス番号の以下の集合が、この例においてバッファの状態を追跡するために使用される。
【表1】

【表2】

【表3】
【0051】
[0062] 任意のバッファ中のフレームの数は常にNwinであるので、このシナリオでは、先頭を保持し、先頭場所から末尾を算出すれば十分である。
【0052】
[0063] 上述のように、入力バッファIBは、送信されなかったフレームを保持する。1つの例示的なシナリオによれば、入力バッファは、先入れ先出しキューとして構成される。上記に示された先頭ポインタhibおよび末尾ポインタtibは、入力バッファの状態を追跡し、最大入力バッファインデックスを法としてラッピングする。このシナリオでは、hib=tibであるとき、入力バッファは空であり、リセット時に、システムはhib=tibを設定する。データがストールし、バッファが一杯になった場合、フレームは、バッファの先頭または末尾のいずれかから削除され得る。フレームは、入力バッファ中で許容される最大時間、たとえば、入力バッファタイムアウトをも有し得る。入力バッファタイムアウトよりも長くバッファにあったフレームは、このシナリオでは、キューから削除される。
【0053】
[0064] このシナリオでは、再送信バッファRTは、送信され、それらのステータスが未解決であり得る、Nwin=2048個のフレームを保持するように構成される。2つのアドレス{hrt,urt}は、RTバッファ状態を追跡する。[trt,urt-1]からのフレームは解決された(たとえば、送達またはスキップされた)。
【0054】
[0065] 再シーケンス化バッファRSは、受信されたが、(たとえば、誤ってまたは順序が狂って受信されたことにより)送達されないことがあるフレームを保持する。また、このシナリオでは、RSバッファの状態は、3つのシーケンス番号{hrs,rrs,drs}を用いて追跡される。ここで、hrsは受信された最も進んだフレームであり、drsは送達されるべき次のフレームであり、rrsは最も最近受信されたフレームである。したがって、hrsおよびrrsは、誤りのないフレームを常に指し、[trs,drs-1]からのすべてのフレームは、解決され(送達またはタイムアウトのいずれかをされ)、drsは、受信されなかったフレームを指す(ウィンドウ全体が送達される場合、drsはhrs+1を指す)。RSバッファにおいて、フレームは、それらが順序正しく受信されると送達される。送達されたアドレスdrsは、送達されるべき次のフレームを指すために進められる。
【0055】
[0066] 送信側では、システムは、受信されたRS状態情報を使用し、図5Aに見られるように、最も進んだ送信されたフレーム(h)と、最も古い未解決の(ACKがない)フレーム(u)とを追跡する。送信機は、現在移動中でない最も古い確認応答がないフレームを送信するように構成される。
適応再送信遅延
【0056】
[0067] FSOCに好適な別のARQ技法は、適応再送信遅延である。再送信遅延は、フレームが損失したと推論する(およびそれを再送信の候補にする)まで送信機が待つ最小時間である。1つのシナリオでは、再送信遅延は、ラウンドトリップ時間(RTT)に名目上設定される。しかしながら、フレームについての確認応答情報が損失した場合、システムは、正しく受信されたフレームを誤って再送信することがある。これは、送信機が、新しいフレームを送ることの代わりに、適切に受信されたフレームの再送信に処理および送信リソースを消費するので、システムの効率に悪影響を及ぼす。この状況に対処するために、システムは、再送信遅延が、何らかの定義された限界まで、受信機によるフィードバックの不在下で増大することを可能にする。ここで、受信機から有効なフレームを受信すると、送信機は遅延をリセットする。
【0057】
[0068] 送信時に、フレームはRTに記憶され、フレームが送信された時間(Ttmt)は、たとえば、そのバッファに記録される。1つのシナリオでは、RTは、フレーム状態、シーケンス番号およびTtmtを保持する。たとえば、図6を参照すると、RTバッファは、図示のように情報を記憶し得、ここで、A=確認応答された(すなわち、ACK)、C=再利用のためにクリアされた、およびU=未解決の、である。ここで、各列は単一のフレームに対応し、hrtは送信された最も進んだシーケンス番号であり、urtは未解決である最も進んでいないシーケンス番号である。Tlostは損失持続時間であり、RTTはラウンドトリップ時間である。図7を参照すると、RSは、図示のように情報を記憶し得、ここで、A=受信された(確認応答された)、N=受信されていない、およびD=送達された、である。hrsは受信された(ACKされた)最も進んだシーケンス番号であり、rrsは最も最近の受信されたSNであり、drsは送達されるべき次のSNである。
【0058】
[0069] この例では、フレームは、最後の送信からの時間がRTパラメータTlostを超えたとき、再送信の候補になる。Tlostは、以下の式に従って決定される。
lost(t)=min{RTT+(t-t’),Tlost,max
【0059】
[0070] ここで、tは現在時間であり、t’は、最後のフィードバックフレーム(ACK)が正しく受信された時間であり、RTTはラウンドトリップ時間である。Tlostを超えたと決定すると、送信機の処理システムは、選択されたフレームを再送信することを決定し得る。1つのシナリオでは、一般的なRTTは0から1.3msの間にあり、TlostはRTTと10msとの間にあり得る。他のFSOCシナリオでは、RTTは、1.3msを超え、たとえば、1.0msと5msとの間にあるか、または10ms未満であり得る。Tlostは、同様に、10msを超え、たとえば、10から25msの間にあるか、または40ms未満であり得る。他のFSOC状況は、さらにより大きい(またはより小さい)RTTおよびTlost時間を有し得る。
【0060】
[0071] より簡単には、待つべき時間(τ)=RTT+δであり、ここで、δは、戻りトラフィック(たとえば、確認応答)がダウンしたかまたはさもなければ正しく受信されなかった時間である。この手法は、信頼できないフィードバックチャネルによる誤再送信を低減するのを助ける。
【0061】
[0072] 新しいフレームが他のデバイスから受信されたとき、RTバッファは更新される。一例では、損失持続時間は、まず、(処理遅延を含むものと考えられる)最小値RTTに設定され得る。(値{hrs,rrs,drs}に基づく)送信機ウィンドウ外にあるアドレスを有するフレームは、無視される。(シーケンス番号に関して)最も古い未解決のフレームが確認応答されたとき、考慮中のフレームのためのウィンドウは進む。
【0062】
[0073] システムは、さらに、タイムアウトToutを有する。Toutよりも長くRTにあったフレームは、もはや再送信の候補でない。本開示の態様によれば、フレームがToutよりも長くRTにあったとき、それの状態は、U(確認応答がない)またはA(確認応答された)からC(再利用のためにクリアされた)に変更される。RSバッファにおいてこれに適応するためのいくつかの方法がある。一例では、Nwinウィンドウは、有効なシーケンス番号の数よりもはるかに小さい。RTがフレームをタイムアウトしたとき、[hrs,drs]におけるシーケンス番号のウィンドウを越えてhrsポインタを進ませるシーケンス番号をもつフレームの送信が可能になる。RSがそのようなシーケンス番号を受信したとき、それは、新しいフレームに適応するためにそれのウィンドウを進める。これは、drsポインタを進ませ得、その場合、それは、drsがD(送達された)まで進んだすべてのフレームの状態をリセットする。このようにして、RSバッファは、RTがもはや送信していないフレームにハングアップしない。
【0063】
[0074] トラフィック要求または他の要求に基づいてサービス品質を設定することも可能である。ここで、システムは、タイムアウトをよりすばやく発生させるためにこの情報を考慮に入れるか、または場合によっては決してタイムアウトしないことがある。たとえば、レイテンシ条件付きトラフィックは、ゼロのタイムアウトを有し得、したがって、それらは決して再送信されない。
ランダムにシードされたスクランブリング
【0064】
[0075] 本開示の態様による別のARQ技法は、ランダムシードスクランブリングを伴う。いくつかのデジタル通信システムでは、データ中の1または0のロングランを回避するために、また、データがDCバランスされることを保証するために、ライン符号が使用されることがある。ライン符号は、クロックおよびデータ復元に関してシステムを助ける。デジタル通信システムはまた、フレームの開始および終了を見つけるための方法を必要とする。これは、特殊フレーム同期(FS)シーケンスをデータシーケンス中に埋め込むことによって可能にされ得る。ライン符号はまた、データ中のFSの発生を禁止するように設計され得る。しかし、ライン符号はまた、オーバーヘッド、コーディング複雑さおよび復号における誤り伝搬を導入する。これらは、通信システムの性能に著しく影響を及ぼすことがある。そのような問題を回避するために、ライン符号の代わりに、スクランブリングシーケンスが使用され得る。スクランブリングシーケンスの場合、データは、データがランダムに現れる可能性が高くなるように、たとえば、ビットの2を法とする加算によってスクランブリングシーケンスと組み合わせられる。
【0065】
[0076] レート1を有するスクランブリングシーケンスは、依然として、同期がデータ中に現れるという可能性(あるいは1または0の問題になるラン)を許容する。図8を参照すると、これは、誤(たとえば、重複)フレーム同期(FS)に関して示されている。誤FSが現れたとき、受信機はそれに不正確にロックすることがあり、フレームは損失する。誤FS問題は、ここでは、フレームが再送信されるときにスクランブリングシーケンスのために異なるシードを使用することによって対処される。したがって、フレームが損失し、再送信される必要があるならば、それは、それに適用される異なるスクランブリングシーケンスを有する。データが異なるシーケンスを用いてスクランブルされたとき、誤FSが現れることは極めて可能性が低い。上記で説明されたように、スクランブリングシードは、受信機による復元のためにフレーム内に組み込まれる。図4Aを再び参照すると、スクランブラ420からのスクランブリングシーケンスまたはシード(r)が、誤り訂正符号の適用より前に、送信されるべきフレームに適用されることが示されている。
【0066】
[0077] 図9を参照すると、この図は、特に線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)を使用する、スクランブラ420の一実施形態を示す。この場合、スクランブリングシーケンスは、特定のフィードバック多項式を有するLFSRによって生成される。結果は、フレームに付加される2バイトのスクランブラ状態(またはシードフィールド)であり、第1のスクランブルされたビットは、アイドルフィールドである。単に例として、フィードバック多項式は、z15+z+zであり得る。他のフィードバック多項式も採用され得る。また、LFSR状態は反復ごとに変化するので、スクランブラシーケンスは、したがって、あるフレームから後続のフレームにかけて変化する。
【0067】
[0078] スクランブリングの後、たとえば、図4Aのノード422に関して上記で説明されたように、ECCが適用され、データブロックが受信機に送信される。フレームを受信すると、誤り訂正および検出がECCに従って実施された後、スクランブリングシードrは、図4Cに示されているように抽出され、デスクランブラを初期化するために使用される。スクランブラ状態が記憶される必要がないので、フレームが再送信される必要があるとき、適切なスクランブラ状態がその時点において再生成される。この手法によれば、ライン符号が省略され得、その結果、低減されたオーバーヘッド、コーディング簡略化および復号における誤り伝搬の回避が得られる。
例示的な方法
【0068】
[0079] 図10図12を参照すると、これらの図は、上記で説明されたプロセスの例示的な流れ図を与える。たとえば、図10は、ブロック1002において自由空間光通信システムの受信機デバイスに1つまたは複数のフレームを送信することを伴う、プロセス1000を示す。(1つまたは複数の)フレームが、ブロック1004において再送信バッファに記憶され、ブロック1006において、システムは、再シーケンス化バッファの現在状態を識別する現在状態情報を取得する。ブロック1008において、プロセスは、現在状態情報に従って、最も進んだ送信されたフレームと最も古い未解決のフレームとを追跡する。次いで、ブロック1010において、システムは、追跡された最も進んだ送信されたフレームと最も古い未解決のフレームとに従って、送信のためのフレームを選択する。ブロック1012において、対象とするフレームが再送信バッファから取り出され、ブロック1014において、取り出されたフレームは、FSOCを使用して受信機デバイスに送信される。
【0069】
[0080] 図11を参照すると、この図は、1つまたは複数のフレームが、ブロック1102において自由空間光通信システムの受信機デバイスに送信されるプロセス1100を示す。ブロック1104において、(1つまたは複数の)フレームが、再送信バッファに記憶される。ブロック1106に示されているように、フレーム状態、送信時間およびシーケンス番号が、再送信バッファに記憶された各それぞれのフレームに関連付けられる。ブロック1108において、システムは、最後の送信からの時間が損失時間(Tlost)を超えたかどうかを評価することよって、再送信バッファに記憶された所与のフレームを再送信すべきかどうかを決定する。これは、以下の式に従って行われる。
lost(t)=min{RTT+(t-t’),Tlost,max
ここで、tは現在時間であり、t’は、最後のフィードバックフレームが送信機デバイスによって正しく受信された時間であり、RTTは、推定されたラウンドトリップ時間である。ブロック1110において、Tlostを超えたと決定すると、システムは、再送信バッファに記憶されたフレームのうちの所与のフレームを選択し、ブロック1112において、システムは、選択されたフレームを受信機デバイスに再送信する。
【0070】
[0081] 図12を参照すると、この図は、ブロック1202ごとに受信機デバイスへの送信のためのデータフレームを選択することを伴うプロセス1200を示す。システムは、ブロック1204において、情報ブロックを形成するために、データフレームに再シーケンス化バッファの現在状態を付加し、ブロック1206において、スクランブルされたデータを生成するために、スクランブリングシーケンスを用いて情報ブロックをスクランブルする。次いで、ブロック1208において、システムは、フレームを取得するために、スクランブルされたデータに誤り訂正符号を適用し、ブロック1210において、自由空間光通信システムの受信機デバイスにフレームを送信する。
【0071】
[0082] 上記で説明された特徴は、FSOCシステムにおける2つの通信デバイスの間のフレームのARQ再送信を扱うための効率的な手法を提供し得る。これらの技法は、システムオーバーヘッドおよび処理コストを低減し、情報のより信頼できる送信および受信を保証する。様々な技法が、個々にまたは任意の組合せで使用され得、その結果、低速フェージングおよび他のバーストフレーム損失状況を扱うことができるロバストな通信アーキテクチャが得られる。
【0072】
[0083] 別段に明記されていない限り、上記の代替例は、相互排他的ではなく、独自の利点を達成するために様々な組合せで実装され得る。上記で説明された特徴のこれらおよび他の変形形態および組合せが、特許請求の範囲によって定義される主題から逸脱することなく利用され得るので、実施形態の上記の説明は、特許請求の範囲によって定義される主題の限定としてではなく例として解釈されるべきである。さらに、本明細書で説明される例の提供、ならびに「など」、「を含む」などとして言い表される節は、特定の例に特許請求の範囲の主題を限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ、例は、多くの可能な実施形態のうちの1つのみを示すものである。さらに、異なる図面中の同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を識別することがある。
【0073】
[0084] 本技術は、限定はしないが、自由空間光通信システムにおける信頼できるデータ送信を含む、広い産業上の利用可能性を享受する。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12