(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】壁面研磨経路計画方法、装置、機器及び媒体
(51)【国際特許分類】
E04F 21/00 20060101AFI20221020BHJP
E04F 21/16 20060101ALI20221020BHJP
B24B 1/00 20060101ALN20221020BHJP
【FI】
E04F21/00 D
E04F21/16 Z
B24B1/00 Z
(21)【出願番号】P 2021545912
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(86)【国際出願番号】 CN2020124131
(87)【国際公開番号】W WO2021212788
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】202010309247.7
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521226174
【氏名又は名称】広東博智林機器人有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG BRIGHT DREAM ROBOTICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】A2-05,2nd Floor,Building A1,No.1,Panpu Road,Country Garden Community,Beijiao Town,Shunde District,Foshan,Guangdong 528311,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】袁 皓男
(72)【発明者】
【氏名】陳 航英
(72)【発明者】
【氏名】曹 国
(72)【発明者】
【氏名】舒 遠
(72)【発明者】
【氏名】劉 牟林
(72)【発明者】
【氏名】何 素韵
(72)【発明者】
【氏名】張 桐欣
(72)【発明者】
【氏名】陶 志成
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106639267(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109914756(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106607293(CN,A)
【文献】実開昭63-148735(JP,U)
【文献】特開2001-289638(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 21/00-21/32
B24B 7/18
B25J 1/00-21/02
G01B 11/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画することと、
現在突出点が位置する領域の次の領域に候補突出点を特定することと、
前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離であることと、
前記第一距離および前記第二距離で距離の最小値に対応する突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定することと、
前記現在突出点と前記現在突出点の次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定することと、を含む
ことを特徴とする壁面研磨経路の計画方法。
【請求項2】
研磨対象壁面の突出点を取得することは、
前記研磨対象壁面のポイントクラウドデータを取得することであって、前記ポイントクラウドデータは、前記研磨
対象壁面を走査することにより収集されたものであり、前記研磨対象壁面を
区画格子で区画
することと、
前記ポイントクラウドデータに基づいて突出点を区画するための目標壁面を特定することと、
前記ポイントクラウドデータと前記目標壁面に基づいて前記目標壁面から突出する突出点を特定することと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ポイントクラウドデータに基づいて突出点を区画するための目標壁面を特定することは、
前記ポイントクラウドデータに基づいて、前記研磨対象壁面における
前記区画格子の交点と基準壁面との突出距離を特定することと、
前記突出距離の最頻値に基づいて前記目標壁面を特定し、前記目標壁面と前記基準壁面との距離は前記突出距離の最頻値であることと、を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記突出距離の最頻値に基づいて前記目標壁面を特定することは、
複数の最頻値で前記突出距離が最も大きい最頻値に基づいて前記目標壁面を特定すること、
又は、複数の最頻値で前記突出距離が最も小さい最頻値に基づいて前記目標壁面を特定すること、
又は、複数の最頻値の平均値に基づいて前記目標壁面を特定することを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画することは、
研磨装置のサイズに基づいて、研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画し、前記領域の幅が研磨装置の直径より大きいであることを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記現在突出点が位置する領域の次の領域において候補突出点を特定することは、
前記現在突出点が位置する領域の次の領域において、研磨経路における研磨開始点から経路が最も短い突出点を候補突出点として特定することを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれない場合、前記現在突出点が位置する領域の次の領域で特定される候補突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定することを、さらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
予め設定された走査順序に基づいて、前記現在突出点が位置する領域の次の領域を特定することと、
前記予め設定された走査順序に基づいて、前記現在突出点が位置する領域に次の領域が存在しないと特定する場合、前記予め設定された走査順序の反転順序に基づいて前記現在突出点が位置する領域の次の領域を特定することと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
いずれかの前記突出点に対して、判断格子を確立し、前記判断格子に前記突出点の漸減拡散傾向を示す輪郭線が含まれることと、
前記輪郭線に基づいて、前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定することとを、さらに含む
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記輪郭線に基づいて前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定することは、
前記輪郭線に基づいて前記突出点の現在の突出最大値の方向を特定し、前記現在の突出最大値の方向に基づいて前記突出点の現在の研磨方向を特定することと、
前記
判断格子から前記現在の突出最大値を削除して前記
判断格子を更新し、更新後の前記
判断格子に基づいて次の研磨方向を特定することと、
前記現在の研磨方向と前記次の研磨方向とに基づいて、前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定することと、を含む
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する領域区画モジュールと、
現在突出点が位置する領域の次の領域に候補突出点を特定する候補突出点特定モジュールと、
前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離を比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である、距離比較モジュールと、
前記第一距離および前記第二距離で距離の最小値に対応する突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する次の作業点特定モジュールと、
前記現在突出点と前記現在突出点の次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定する研磨経路特定モジュールと、を含む
ことを特徴とする壁面研磨経路計画装置。
【請求項12】
前記領域区画モジュールは、
前記研磨対象壁面のポイントクラウドデータを取得するポイントクラウドデータ取得ユニットであって、前記ポイントクラウドデータは、前記研磨対象壁面を走査することにより収集されたものであり、前記研磨対象壁面を
区画格子で
区画する、ポイントクラウドデータ取得ユニットと、
前記ポイントクラウドデータに基づいて突出点を区画するための目標壁面を特定する目標壁面特定ユニットと、
前記ポイントクラウドデータと前記目標壁面に基づいて前記目標壁面から突出する突出点を特定する、突出点特定ユニットとを、含む
ことを特徴とする請求項11に記載の壁面研磨経路計画装置。
【請求項13】
前記目標壁面特定ユニットは、
前記ポイントクラウドデータに基づいて、前記研磨対象壁面における各格子点と基準壁面との突出距離を特定する、突出距離特定サブユニットと、
前記突出距離の最頻値に基づいて前記目標壁面を特定し、前記目標壁面と前記基準壁面との距離は前記突出距離の最頻値である、目標壁面特定サブユニットと、を含む
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
一つまたは複数のプロセッサと、
一つまたは複数のプログラムを記憶する記憶ユニットと、を含み、
前記1つまたは複数のプログラムが前記一つまたは複数のプロセッサによって実行される時に、前記一つまたは複数のプロセッサが請求項1から10のいずれか一項に記載の壁面研磨経路計画方法を実現する
ことを特徴とする機器。
【請求項15】
コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
該プログラムがプロセッサによって実行される時に、請求項1から10のいずれか一項に記載の壁面研磨経路計画方法を実現する
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2020年04月20日に出願されて出願番号が202010309247.7で発明名称が「壁面研磨経路計画方法、装置、機器及び媒体」である特許文献を優先権とし、その全体が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は実施例が経路計画技術に関し、特に壁面研磨経路計画方法、装置、機器及び媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、建築の主体構造は一般的に打設式であり、壁体に塗装を行う前に壁体を研磨する必要がある。このように、塗装層を壁体に十分に接触させるので、塗装後の壁面に浮きやクラック等の状況を回避することができる。
【0004】
現在、主に壁用の研磨機を利用して壁面を研磨する。しかし、該機器は研磨の深さを正確に制御することができないので、さらに人工で二次の研磨を行う必要があり、人工のコストが大きい。しかも、研磨作業経路が最適であるとも保証できなく、研磨の効率が低い。
【発明の概要】
【0005】
本発明は実施例で壁面研磨経路計画方法、装置、機器及び媒体を提供し、研磨経路を最適化して研磨効率を向上させる効果を有する。
【0006】
第一態様では、本発明は実施例で壁面研磨経路計画方法を提供し、該方法は、
研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画することと、
現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定することと、
前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離であることと、
前記第一距離および前記第二距離で距離の最小値に対応する前記突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定することと、
前記現在突出点と前記現在突出点の前記次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定することと、を含む。
【0007】
第二態様では、本発明は実施例でさらに壁面研磨経路計画装置を提供し、該装置は、
研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する領域区画モジュールと、
現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定する候補突出点特定モジュールと、
前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離を比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である、距離比較モジュールと、
前記第一距離および前記第二距離で距離の最小値に対応する前記突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する次の作業点特定モジュールと、
前記現在突出点と前記現在突出点の次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定する研磨経路特定モジュールと、を含む。
【0008】
第三態様では、本発明は実施例でさらに機器を提供し、該機器は、
一つまたは複数のプロセッサと。
一つまたは複数のプログラムを記憶する記憶ユニットと、を含み、
前記1つまたは複数のプログラムが前記一つまたは複数のプロセッサによって実行される時に、前記一つまたは複数のプロセッサが上記実施例のいずれか一項に記載の壁面研磨経路計画方法を実現する。
【0009】
第四態様では、本発明は実施例でさらにコンピュータ実行可能な命令を含む記憶媒体を提供し、前記コンピュータ実行可能な命令は、コンピュータのプロセッサにより実行される時に本発明の実施例のいずれか一項に記載の壁面研磨経路計画方法を実行する。
【0010】
本実施例の技術案は、研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する。研磨経路を計画しやすく、研磨装置で走査する研磨経路を減少して研磨効率を向上させる。現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定する。前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である。前記第一距離および前記第二距離の距離の最小値に対応する突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する。前記現在突出点と前記現在突出点の次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定する。計画された研磨経路により多くの突出点を含ませ、研磨経路の計画回数を低減して研磨効率を向上させる。これで、従来の研磨装置において研磨経路が研磨不要領域を覆うという問題を解決するので、研磨装置の作業経路の最適化を実現し、研磨効率を向上して研磨コストを低減させる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施例1で壁面研磨経路計画方法のフローチャートである。
【
図6】本発明の実施例2で壁面研磨経路計画方法のフローチャートである。
【
図7】突出点判定格子及び拡散傾向を示す図である。
【
図8】シングルポイントの研磨方向を示す図である。
【
図9】本発明の実施例3で壁面研磨経路計画装置の構造図である。
【
図10】本発明の実施例4で機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。ここで説明した特定の実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではないと理解されている。なお、図面は、説明の便宜上で本発明に関連する部分のみを示し、全ての構成を示していないと説明されている。
【0013】
実施例1
図1は本発明の実施例1で壁面研磨経路計画方法のフローチャートである。本実施例は壁面突出点の研磨状況に適用する。上記方法は、壁面研磨経路計画装置により実行されるものであり、具体的に以下のステップを含む。
S110、研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する。
【0014】
通常には、施工建築物の壁面に検収基準を超える突出点が発生する。このときには、突出点に対して研磨を行う必要がある。研磨前に研磨方向及び研磨装置のサイズに基づいて、研磨対象壁面を領域で区画して研磨経路計画を行う必要がある。好ましくは、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画することは、研磨装置のサイズに基づいて、研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画することと、前記領域の幅が研磨装置の直径より大きいことと、を含む。領域の幅が研磨装置の直径より小さい場合には、研磨装置は、現在の領域を研磨する時に他の領域の研磨点を研磨し、計画された研磨経路を破壊する可能性がある。例えば、
図2に示すように、研磨装置は研磨方向が研磨対象壁面の左下隅から研磨対象壁面の右上隅に研磨することに限定されないが、研磨方向に基づいて研磨壁面を7つの領域に区画し、各突出点を領域内に区画し、研磨経路を計画しやすくなる。
【0015】
好ましくは、前記研磨対象壁面の突出点を取得することは、前記研磨対象壁面のポイントクラウドデータを取得し、前記ポイントクラウドデータに前記研磨対象壁面における各格子点のパラメータ情報が含まれることと、前記ポイントクラウドデータに基づいて突出点
を区画するための目標壁面を特定することと、前記突出距離の最頻値に基づいて前記目標壁面を特定し、前記目標壁面と前記基準壁面との距離が前記突出距離の最頻値であることと、前記ポイントクラウドデータと前記目標壁面に基づいて前記目標壁面から突出する突出点を特定することとを含む。三次元レーザ走査技術に基づいて研磨対象壁面のポイントクラウドデータを収集する。そのポイントクラウドデータが多く、突出点のパラメータ情報を取得しにくいので、研磨対象壁面を格子で区画する。前記格子は一辺の長さが予め設定された正方形である。一例として、
図2に示すように、研磨対象壁面を20×20mmの格子で区画する。格子で突出点を示すことによって、簡単に壁面に反映させ、突出点の位置を特定して研磨作業経路の計画を行う。
【0016】
好ましくは、前記ポイントクラウドデータに基づいて突出点
を区画するための目標壁面を特定することは、前記ポイントクラウドデータに基づいて、前記研磨対象壁面における各格子点と基準壁面との突出距離を特定することと、前記突出距離の最頻値に基づいて前記目標壁面を特定し、前記目標壁面と前記基準壁面との距離が前記突出距離の最頻値であることとを含む。
図3に示すように、全面壁体のポイントクラウドデータに基づいて、統一基準壁面を選択し、各格子が基準壁面からの突出距離を算出し、全ての突出距離の最頻値を選択して目標壁面を特定する。全ての突出距離の最頻値は目標壁面と基準壁面との距離である。各格子が目標壁面からの距離を算出し、目標壁面から突出する格子に対応する研磨対象壁面を研磨対象の突出点とする。目標壁面の特定及び突出点の突出距離の算出により、研磨深さをより正確にする。このように、研磨後の壁面を検収基準により合致させ、研磨効率を向上して研磨コストを低減する。
【0017】
好ましくは、前記突出距離の最頻値に基づいて前記目標壁面を特定することは、複数の最頻値で前記突出距離が最も大きい最頻値に基づいて前記目標壁面を特定すること、または、複数の最頻値で前記突出距離が最も小さい最頻値に基づいて前記目標壁面を特定こと、または、複数の最頻値の平均値に基づいて前記目標壁面を特定することとを含む。実際の状況に基づいて適切な最頻値を選択することによって、特定された目標壁面を検収基準により一致させる。
【0018】
S120、現在突出点が位置する前記領域の次の領域において候補突出点を特定する。
【0019】
候補突出点は、研磨装置が現在突出点を研磨した後に次の研磨対象の突出点である。研磨経路を計画する前には、現在突出点が位置する領域の次の領域において候補突出点を特定する必要がある。
【0020】
好ましくは、現在突出点が位置する前記領域の次の領域において候補突出点を特定することは、
前記現在突出点が位置する領域の次の領域において、研磨経路で研磨開始点に経路が最も短い突出点を候補突出点として特定することを含む。例えば、
図2に示すように、説明の便宜上、突出点を左下から右上へおよび横列と縦列の規則に基づいて番号を付ける。0点が研磨開始点であり、Nが研磨終了点であり、座標系を確立することによって各突出点の座標を取得する。突出点により区画された領域に基づいて、突出点の位置を
図4に示すようなツリー図に簡略化する。該図から分かるように、同一の領域の突出点は同一の数列にある。突出点の座標に基づいて、各突出点と次の領域の突出点との間の距離をそれぞれ算出し、Dijkstraアルゴリズムに基づいて突出点の候補を特定する。その算出結果は
図5に示すようである。開始点0が位置する領域の次の領域内には、番号2、6及び3の突出点が含まれるので、番号2、3及び6の突出点から候補突出点を特定する。
図5から分かるように、開始点から番号2の突出点までの距離が最も短いので、番号2の突出点を候補突出点とする。その後、番号2の突出点の次の候補突出点を特定する。番号2が位置する領域の次の領域には、番号5、8及び1の突出点が含まれるので、開始点から番号5、8及び1の突出点までの最短経路をそれぞれ計算する。
図5から分かるように、番号5、8及び1の突出点のうち開始点に経路が最も短いのは番号8の突出点である。従って、番号2の突出点の次の候補突出点は番号8の突出点である。終了点が位置する領域を見つけるまで、このプロセスを繰り返す。候補突出点の特定は研磨経路を計画する前提であり、候補突出点を基礎として研磨経路計画を行う。
【0021】
S130、前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である。
【0022】
本ステップは、その前のステップで特定された研磨候補点に対する最適化である。研磨作業の特性により、一つの領域内に複数の突出点を含むときがある。例えば、
図2に示すように、番号2の突出点と同じ領域には、番号3及び番号6の突出点が含まれている。番号3および番号6の突出点は未走査突出点であり、番号8の突出点は次の領域の候補点であり、それぞれ番号2の突出点と番号3及び番号6の突出点との間の距離を算出し、番号2および番号8の突出点との間の距離と比較することによって、次の作業点を特定する。
【0023】
S140、前記第一距離及び前記第二距離の距離最小値に対応する突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する。
【0024】
例えば、二つの点の間の距離式からの計算により、番号2の突出点と番号8、3、6の突出点との距離の関係は、D2→3>D2→6>D2→8となり、番号2の突出点の次の作業点が番号3の突出点となる。終了点まで、このステップを繰り返す。
【0025】
S150、前記現在突出点及び前記現在突出点の次の作業点に基づいて壁面研磨経路を特定する。
【0026】
上記ステップで特定された研磨作業点に基づいて壁面研磨経路を取得する。研磨候補点を最適化して研磨作業点を特定することにより、取得した壁面研磨経路により多くの突出点が含まれ、研磨装置で第一回目の研磨を行う時により多くの突出点を研磨するので、研磨回数を減少して研磨効率を向上させる。
【0027】
上記実施例に基づいて、壁面研磨経路の計画方法は、さらに、前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれない場合、前記現在突出点が位置する領域の次の領域に特定された候補突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定することを含む。経路を計画する時、現在突出点が位置する領域内に現在突出点以外の他の突出点がない状況がある。この時には、現在突出点が位置する領域の次の領域に特定された候補突出点を次の作業点に特定する。
【0028】
上記実施例に基づいて、壁面研磨経路計画方法は、さらに、予め設定された走査順序に基づいて、前記現在突出点が位置する領域の次の領域を特定することを含む。走査順序は、研磨方向に基づいて特定される。例えば、
図2に示すように、研磨方向は左下隅から右上隅へ研磨を行うものであるので、突出点は左下隅から右上隅へ順に走査する。したがって、現在の領域が番号8の突出点で位置する領域である場合に、次の領域が番号7の突出点で位置する領域である。
【0029】
上記実施例に基づいて、壁面研磨経路計画方法は、さらに、前記予め設定された走査順序に基づいて、前記現在突出点が位置する領域に次の領域が存在しないと特定する場合、前記予め設定された走査順序の反転順序に基づいて前記現在突出点が位置する領域の次の領域を特定することを含む。現在突出点が位置する領域に次の領域が存在しない場合には、研磨終点に到達する。この時、研磨対象壁面に未走査突出点が存在する可能性があるので、走査順序の反転順序に基づいて現在突出点で位置する領域の次の領域を特定する必要がある。例えば、
図2に示すように、現在領域が番号10の突出点で位置する領域で、その走査順序は左下隅から右上隅までであり、走査順序の反転順序は右上隅から左下隅までになる。走査順序の反転順序に基づいて、現在突出点で位置する領域の次の領域を番号4の突出点で位置する領域と特定する。現在突出点で位置する領域の次の領域を特定してから、次の領域内の突出点を特定するので、研磨作業点の特定のために基礎を築く。
【0030】
本実施例の技術案は、研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する。研磨経路を計画しやすく、研磨装置で走査する研磨経路を減少して研磨効率を向上させる。現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定する。前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である。前記第一距離および前記第二距離の距離の最小値に対応する突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する。前記現在突出点と前記現在突出点の次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定する。計画された研磨経路により多くの突出点を含ませ、研磨経路の計画回数を低減して研磨効率を向上させる。これで、従来の研磨装置において研磨経路が研磨不要領域を覆うという問題を解決するので、研磨装置の作業経路の最適化を実現し、研磨効率を向上して研磨コストを低減させる効果を奏する。
【0031】
実施例2
図6は本発明の実施例2で壁面研磨経路計画方法のフローチャートである。本実施例は上記実施例を基礎としてさらに最適化を行う。好ましくは、壁面研磨経路計画方法は、さらに、いずれかの突出点に対し、判定格子を確立し、前記判定格子に前記突出点の漸減拡散傾向を示す輪郭線が含まれ、突出点の拡散傾向を示す輪郭線が研磨方向の判定に根拠を提供することと、前記輪郭線に基づいて前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定することとを含む。これにより、研磨で不均な状況を回避し、研磨後の壁面を検収基準により一致させることができる。
図6に示すように、具体的には、以下のステップを含む。
S210、研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する。
【0032】
S220、現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定する。
【0033】
S230、前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である。
【0034】
S240、前記第一距離および前記第二距離で距離の最小値に対応する前記突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する。
【0035】
S250、前記現在突出点と前記現在突出点の前記次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定する。
【0036】
S260、いずれかの突出点について、判定格子を確立し、前記判定格子に前記突出点の漸減拡散傾向を示す輪郭線が含まれる。
【0037】
計画された研磨経路に基づいて研磨対象壁面を研磨する。そして、単一突出点を研磨する場合、さらに単一突出点の研磨経路を特定する必要がある。
図7に示すように、単一突出点に対して判定格子を確立し、突出点全体を判定格子内に含み、突出点突出の高さの拡散傾向を特定し、輪郭線の形式で表現している。例示として、輪郭線は、等高線であってもよい。突出点は、一般に、漸減拡散傾向を示す。拡散傾向で突出点の形態特点を特定し、該突出点を計画する研磨経路をより正確にする。
【0038】
S270、前記輪郭線に基づいて前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定する。
【0039】
突出点の漸減拡散傾向の輪郭線は、シングルポイント研磨経路の計画の根拠を提供する。好ましくは、前記輪郭線に基づいて前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定することは、前記輪郭線に基づいて前記突出点の現在突出の最大値の方向を特定し、前記現在突出の最大値の方向に基づいて前記突出点の現在研磨方向を特定することと、前記判定格子から前記現在突出の最大値を削除して前記判定格子を更新し、その更新後の判定格子に基づいて次の研磨方向を特定することと、
図8に示すように、判定格子における単一突出点の漸減拡散傾向の輪郭線に基づいて各方向から突出点の突出距離の最大値を検索し、突出点の突出最大値の方向である研磨方向を見つけ、研磨が完了した突出点の最大値を排除し、新たに現在の研磨位置に基づいて判定格子を確立し、新たな判定格子に基づいて突出の最大値を特定し、さらに新たな研磨方向を特定することを含む。該突出点領域の研磨が完了するまで、このプロセスを繰り返す。拡散傾向で確立された研磨経路により、壁面を均一に研磨することができ、研磨の深さを正確にして研磨後の壁面を検収基準により一致させる。
【0040】
本実施例の技術案は、本実施例の技術案は、研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する。現在突出点に対し、前記現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定する。前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である。前記第一距離および前記第二距離の距離の最小値に対応する突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する。前記現在突出点と前記現在突出点の次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定する。計画された研磨経路により多くの突出点を含ませ、研磨経路の計画回数を低減する。いずれかの突出点に対して、判断格子を確立し、前記判断格子に前記突出点の漸減拡散傾向を示す輪郭線が含まれ、研磨方向の判断に根拠を提供する。前記輪郭線に基づいて前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定することによって、壁面が均一に研磨され、研磨の深さを正確にして研磨後の壁面を検収基準により一致させる。
【0041】
実施例3
図9は本発明の実施例3で壁面研磨経路計画装置の構造図である。該装置は、領域区画モジュール310、候補突出点特定モジュール320、距離比較モジュール330、次の作業点特定モジュール340及び研磨経路特定モジュール350を含む。
【0042】
領域区画モジュール310は、研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する。候補突出点特定モジュール320は、現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定する。距離比較モジュール330は、前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離を比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である。次の作業点特定モジュール340は、前記第一距離および前記第二距離で距離の最小値に対応する前記突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する。研磨経路特定モジュール350は、前記現在突出点と前記現在突出点の次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定する。
【0043】
上記実施例の技術案において、領域区画モジュール310は、
前記研磨対象壁面のポイントクラウドデータを取得し、前記ポイントクラウドデータに前記研磨対象壁面における各格子点のパラメータ情報が含まれる、ポイントクラウドデータ取得ユニットと、
前記ポイントクラウドデータに基づいて突出点を区画するための目標壁面を特定する目標壁面特定ユニットと、
前記ポイントクラウドデータと前記目標壁面に基づいて前記目標壁面から突出する突出点を特定する、突出点特定ユニットとを含む。
【0044】
上記実施例の技術案において、前記目標壁面特定ユニットは、
前記ポイントクラウドデータに基づいて、前記研磨対象壁面における各格子点と基準壁面との突出距離を特定する、突出距離特定サブユニットと、
前記突出距離の最頻値に基づいて前記目標壁面を特定し、前記目標壁面と前記基準壁面との距離は前記突出距離の最頻値である、目標壁面特定サブユニットと、を含む。
【0045】
好ましくは、前記突出距離の最頻値に基づいて前記目標壁面を特定することは、複数の最頻値で前記突出距離が最も大きい最頻値に基づいて前記目標壁面を特定すること、又は、複数の最頻値で前記突出距離が最も小さい最頻値に基づいて前記目標壁面を特定すること、又は、複数の最頻値の平均値に基づいて前記目標壁面を特定することを含む。好ましくは、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画することは、研磨装置のサイズに基づいて、研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画し、前記領域の幅が研磨装置の直径より大きいであることを含む。
【0046】
好ましくは、前記現在突出点が位置する前記領域の次の領域において候補突出点を特定することは、
前記現在突出点が位置する領域の次の領域において、研磨経路における研磨開始点から経路が最も短い突出点を候補突出点として特定することを含む。
【0047】
好ましくは、前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれない場合、前記現在突出点が位置する領域の次の領域に特定された候補突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する。
上記実施例の技術案において、壁面研磨経路計画装置は、さらに、
予め設定された走査順序に基づいて、前記現在突出点が位置する領域の次の領域を特定する、次の領域特定モジュールと、
前記予め設定された走査順序に基づいて、前記現在突出点が位置する領域に次の領域が存在しないと特定する場合、前記予め設定された走査順序の反転順序に基づいて前記現在突出点が位置する領域の次の領域を特定する、反転順序次の領域特定モジュールことを含む。
【0048】
上記実施例の技術案において、壁面研磨経路計画装置は、さらに、
いずれかの突出点に対して、判断格子を確立し、前記判断格子に前記突出点の漸減拡散傾向を示す輪郭線が含まれる、判断格子確立モジュールと、
前記輪郭線に基づいて、前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定するシングルポイント研磨経路特定モジュールと、を含む。
【0049】
上記実施例の技術案において、シングルポイント研磨経路特定モジュールは、
前記輪郭線に基づいて前記突出点の現在の突出最大値の方向を特定し、前記現在の突出最大値の方向に基づいて前記突出点の現在の研磨方向を特定する研磨方向特定ユニットと、
前記判定格子から前記現在の突出最大値を削除して前記判定格子を更新し、更新後の判定格子に基づいて次の研磨方向を特定する次の研磨方向特定ユニットと、
前記現在の研磨方向と前記次の研磨方向とに基づいて、前記突出点のシングルポイント研磨経路を特定するシングルポイント研磨経路特定ユニットと、を含む。
【0050】
本実施例の技術案は、研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画する。研磨経路を計画しやすく、研磨装置で走査する研磨経路を減少して研磨効率を向上させる。現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定する。前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離である。前記第一距離および前記第二距離の距離の最小値に対応する突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定する。前記現在突出点と前記現在突出点の次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定する。計画された研磨経路により多くの突出点を含ませ、研磨経路の計画回数を低減して研磨効率を向上させる。これで、従来の研磨装置において研磨経路が研磨不要領域を覆うという問題を解決するので、研磨装置の作業経路の最適化を実現し、研磨効率を向上して研磨コストを低減させる効果を奏する。
【0051】
本発明の実施例から提供される壁面研磨経路計画装置は本発明のいずれかの実施例で提供する壁面研磨経路計画方法を実行することができ、その実行方法に対応する機能モジュール及び有益な効果を有する。
【0052】
実施例4
図10は本発明の実施例4で提供する機器の構造概略図である。
図10に示すように、該機器はプロセッサ410、メモリ420、入力装置430及び出力装置440を含む。該機器は、プロセッサ410の数が一つ又は複数であってもよく、
図10において一つのプロセッサ410を例とする。該機器は、プロセッサ410、メモリ420、入力装置430及び出力装置440がバス又は他の方式によって接続されてもよく、
図10においてバスで接続されることを例とする。
【0053】
メモリ420はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、ソフトウェアプログラム、コンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールを記憶するように構成され、例えば本発明の実施例で壁面研磨経路計画方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、壁面研磨経路計画装置における領域区画モジュール310、候補突出点特定モジュール320、距離比較モジュール330、次の作業点特定モジュール340及び研磨経路特定モジュール350)である。プロセッサ410はメモリ420に記憶されたソフトウェアプログラム、命令及びモジュールを実行することにより、機器の様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、すなわち上記壁面研磨経路計画方法を実現する。
【0054】
メモリ420は、主に、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを格納するためのプログラム格納領域と、端末の使用に応じて作成されたデータ等を格納するためのデータ格納領域とを含む。さらに、メモリ420は、高速ランダムアクセスメモリを含み、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、または他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリを含んでもよい。一例では、メモリ420は、ネットワークを介して機器に接続するプロセッサ410に対して遠隔に配置されるメモリをさらに含んでもよい。上記ネットワークの例は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動通信ネットワーク、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0055】
入力装置430は、入力された数字または文字情報を受信し、機器に対するユーザ設定および機能制御に関するキー信号入力を生成する。出力装置440は、表示画面などの表示装置を含んでもよい。
【0056】
実施例5
本発明の実施例5は、さらに、コンピュータ実行可能な命令を含む記憶媒体を提供し、前記コンピュータ実行可能な命令はコンピュータプロセッサで実行される時に壁面研磨経路計画方法を実行する。該方法は、
研磨対象壁面の突出点を取得し、前記研磨対象壁面を少なくとも二つの領域に区画することと、
現在突出点が位置する前記領域の次の領域に候補突出点を特定することと、
前記現在突出点が位置する領域に未走査突出点が含まれる場合、第一距離と第二距離とを比較し、前記第一距離は前記未走査突出点と前記現在突出点との間の距離であり、前記第二距離は前記候補突出点と前記現在突出点との間の距離であることと、
前記第一距離および前記第二距離で距離の最小値に対応する前記突出点を前記現在突出点の次の作業点として特定することと、
前記現在突出点と前記現在突出点の前記次の作業点とに基づいて壁面研磨経路を特定することと、を含む。
【0057】
もちろん、本発明の実施例はコンピュータ実行可能な命令を含む記憶媒体を提供し、そのコンピュータ実行可能な命令は上記方法動作に限定されるものではなく、さらに本発明のいずれかの実施例から提供される壁面研磨経路計画方法における関連動作を実行することができる。
【0058】
以上の実施形態に関する説明により、当業者であればわかるように、本発明はソフトウェア及び必要な汎用ハードウェアにより実現することができ、もちろんハードウェアにより実現することもできるが、多くの場合に前者がより好ましい実施形態である。このような理解に基づいて、本発明の技術案は本質的に又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形式で表現することができる。該コンピュータソフトウェア製品はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することができ、例えばコンピュータのフレキシブルディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ(FLASH)、ハードディスク又は光ディスク等であり、複数のコマンドを含み一台のコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させる。
【0059】
上記壁面研磨経路計画装置の実施例において、各ユニット及びモジュールは機能ロジックに基づいて区画するだけであり、上記区画に限定されるものではなく、対応する機能を実現することができればよく、また、各機能ユニットの具体的な名称も相互に区別しやすくするためであり、本発明の保護範囲を限定するものではないと理解されている。
【0060】
なお、上記記載は本発明の好適な実施例及び適用される技術原理に過ぎない。当業者であれば理解されるように、本発明は本明細書に記載の特定の実施例に限定されるものではなく、当業者で本発明の保護範囲から逸脱しない限り、様々な明らかな変更、再調整及び置換を行うことができる。したがって、上記実施例で本発明をより詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の思想から逸脱することなく、さらに他の等価な実施例を含むことができ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により確定される。
【符号の説明】
【0061】
1 基準壁面
2 壁面突出点の突出距離