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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-19
(45)【発行日】2022-10-27
(54)【発明の名称】床版の取替方法
(51)【国際特許分類】
   E01D 22/00 20060101AFI20221020BHJP
   E01D 19/12 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
E01D22/00 A
E01D19/12
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022073138
(22)【出願日】2022-04-27
【審査請求日】2022-06-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592242822
【氏名又は名称】三井住友建設鉄構エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】今村 明登
【審査官】亀谷 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-025229(JP,A)
【文献】特開2007-170044(JP,A)
【文献】特開2017-002559(JP,A)
【文献】特開2021-025228(JP,A)
【文献】特開2005-213826(JP,A)
【文献】特開2007-170045(JP,A)
【文献】特開昭60-059210(JP,A)
【文献】米国特許第05978997(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01D 1/00-24/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋梁の主桁に設けられた既設鉄筋コンクリート床版を鋼床版に取り替える床版の取替方法であって、
鋼床版パネルは、デッキプレート、前記デッキプレートの裏面に橋軸方向に沿って設けられた複数の縦リブ及び前記デッキプレートの裏面に橋軸直角方向に設けられた横リブ、並びに高さ調整ボルトを備えた高さ調整機構を備えており、
前記既設鉄筋コンクリート床版のうち、断面視で前記主桁の上部フランジの両端部部分の既設鉄筋コンクリート床版を鉛直方向に切断して、当該上部フランジの直上部分のみの既設鉄筋コンクリート床版を残し、その他を撤去する撤去工程と、
前記主桁の上部フランジ上に残存する既設コンクリート部の上面が、高さ基準線よりも下に位置するように当該上面を切除する切除工程と、
前記既設コンクリート部の上面に、充填材が充填される孔部を設ける孔部形成工程と、
前記既設コンクリート部の上面に、前記充填材の漏れを防止するシール部材を設けるシール部材設置工程と、
前記既設コンクリート部の上に、前記鋼床版パネルを載置する載置工程と、
前記孔部に挿入された前記高さ調整ボルトを介して前記デッキプレートの上面と前記高さ基準線とが一致するように高さを調整する高さ調整工程と、
各前記主桁と前記横リブとを接合する接合工程と、
前記デッキプレートに設けられた充填用孔を介して前記孔部に前記充填材を充填する充填工程と、を含むことを特徴とする床版の取替方法。
【請求項2】
前記高さ基準線を、前記既設鉄筋コンクリート床版の上面の位置に設定することを特徴とする請求項1に記載の床版の取替方法。
【請求項3】
前記孔部の底面にスタッドを立設することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の床版の取替方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床版の取替方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に示すように、橋梁における床版の取替方法が知られている。既設RC床版(鉄筋コンクリート床版)を鋼床版に取り替える工事において、取り替え後の路面の高さを復旧させる必要があるため、鋼床版の高さ位置を調整する必要がある。既設RC床版に比べて鋼床版は軽量であり死荷重が軽減されることから、主桁のたわみが小さくなり取り替え後の路面の高さ位置が上昇する傾向にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-59311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような場合において、例えば、公知の高さ調整ボルトを用いて鋼床版の高さ位置を調整することが考えられる。しかし、鋼床版の高さ位置を上げることは容易にできるが、下げることが困難となるという問題がある。つまり、既設RC床版の高さ位置よりも鋼床版の高さ位置が大きく上昇すると、高さ調整ボルトでは対応できない場合があり、鋼床版の高さ位置を下げる作業が困難となる。
【0005】
本発明は、かかる課題を解決するために創案されたものであり、簡易な方法及び構造で鋼床版の高さ位置を調整することができる床版の取替方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は、橋梁の主桁に設けられた既設鉄筋コンクリート床版を鋼床版に取り替える床版の取替方法であって、鋼床版パネルは、デッキプレート、前記デッキプレートの裏面に橋軸方向に沿って設けられた複数の縦リブ及び前記デッキプレートの裏面に橋軸直角方向に設けられた横リブ、並びに高さ調整ボルトを備えた高さ調整機構を備えており、前記既設鉄筋コンクリート床版のうち、断面視で前記主桁の上部フランジの両端部部分の既設鉄筋コンクリート床版を鉛直方向に切断して、当該上部フランジの直上部分のみの既設鉄筋コンクリート床版を残し、その他を撤去する撤去工程と、前記主桁の上部フランジ上に残存する既設コンクリート部の上面が、高さ基準線よりも下に位置するように当該上面を切除する切除工程と、前記既設コンクリート部の上面に、充填材が充填される孔部を設ける孔部形成工程と、前記既設コンクリート部の上面に、前記充填材の漏れを防止するシール部材を設けるシール部材設置工程と、前記既設コンクリート部の上に、前記鋼床版パネルを載置する載置工程と、前記孔部に挿入された前記高さ調整ボルトを介して前記デッキプレートの上面と前記高さ基準線とが一致するように高さを調整する高さ調整工程と、各前記主桁と前記横リブとを接合する接合工程と、前記デッキプレートに設けられた充填用孔を介して前記孔部に前記充填材を充填する充填工程と、を含むことを特徴とする床版の取替方法である。
【0007】
かかる構成によれば、高さ調整ボルトを回すことによって、デッキプレートの上面と高さ基準線とを確実に一致させることができる。また、主桁の上部フランジ上に残存する既設コンクリート部の上面を切除することで、既設コンクリート部の高さ寸法を小さくすることができる。このため、鋼床版パネルを予め下げ越し気味に架設することができ、高さ調整ボルトによる調整は、鋼床版パネルの高さ位置を上げる調整で済む。つまり、鋼床版パネルの高さ位置を下げるという困難な調整を回避することができる。
また、主桁と横リブとを接合(剛接合)することで、鋼床版パネルに作用する応力を主桁に伝達させることができる。また、デッキプレートに設けられた充填用孔を介して孔部に充填材を充填することで、既設コンクリート部に対する鋼床版パネルの位置ずれを防ぐことができる。
【0008】
また、前記高さ基準線を、前記既設鉄筋コンクリート床版の上面の位置に設定することが好ましい。
【0009】
かかる構成によれば、床版の取替前後の高さ位置を同じにすることができる。
【0010】
また、前記孔部の底面にスタッドを立設することが好ましい。
【0011】
かかる構成によれば、既設コンクリート部と鋼床版パネルとをより一体化させることができ、主桁に対する鋼床版パネルの位置ずれをより防ぐことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、簡易な方法及び構造で鋼床版の高さ位置を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の鋼床版パネルの斜視図である。
図2】床版の取替方法の説明図(その1)である。
図3】床版の取替方法の説明図(その2)である。
図4】床版の取替方法の説明図(その3)である。
図5】床版の取替方法の説明図(その4)である。
図6】床版の取替方法の説明図(その5)である。
図7】床版の取替方法の説明図(その6)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施をするための形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるもではない。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0015】
[構成]
図1は、本実施形態の鋼床版パネルの斜視図である。鋼床版パネル1は、橋を通過する車両等の重さを橋桁や橋脚に伝える床板であり、鋼鉄製である。鋼床版パネル1は、例えば、工場などで予め製造され、現場に搬送される構造物である。鋼床版パネル1は、デッキプレート11と、縦リブ12と、横リブ13とを備えている。デッキプレート11は、矩形を呈する板材である。縦リブ12は、デッキプレート11を補剛する立設板である。縦リブ12は、デッキプレート11の下面に橋軸方向に沿って設けられており、橋軸直角方向(橋幅方向)に複数並設されている。横リブ13は、デッキプレート11を補剛する立設板である。横リブ13は、デッキプレートの下面に橋軸直角方向に設けられており、橋軸方向に一枚又は複数並設されている。横リブ13は、橋軸直角方向の所定位置に複数の切欠き部14を有している(本実施形態では3つ)。切欠き部14は、鋼床版パネル1が架設される際、後記する既設コンクリート部22(図3参照)を受け入れる部位である。また、横リブ13は、切欠き部14の周囲に複数のボルト孔19を有している。
【0016】
デッキプレート11に対して高さ調整ボルト15が取り付けられている。高さ調整ボルト15は、架設した鋼床版パネル1の高さを調整する部材であり、鋼床版パネル1の高さ調整機構の構成要素である。高さ調整ボルト15は、棒状を呈しており、デッキプレート11に設けられた挿通孔に螺合して上下方向に挿通されている。また、デッキプレート11には充填用孔17が設けられている。充填用孔17は、架設した鋼床版パネル1に対向する既設コンクリート部22に対して充填材26(図7参照)を打設するための孔である。
【0017】
[方法]
次に、既設鉄筋コンクリート床版を鋼床版に取り替える床版の取替方法の詳細について説明する。図2図7はそれぞれ、床版の取替方法の説明図(その1)~(その6)である。図2に示すように、既設鉄筋コンクリート床版2は、橋梁の主桁3に設けられている。なお、図2中符号21は、壁高欄である。
【0018】
図2に示す高さ基準線L1は、取替後の鋼床版パネル1の高さ位置の目標となる仮想線であり、本実施形態では既設鉄筋コンクリート床版2の上面の位置に設定されている。なお、高さ基準線L1の高さ位置は、現場に応じて適宜設定すればよい。
【0019】
床版の取替方法では、まず、図2に示すように、主桁3の主桁ウェブ32に仕口部材33を取り付ける(仕口取付工程)。仕口部材33は、各主桁3と新しい鋼床版パネル1の横リブ13とを垂直に接合するための部材である。仕口部材33には、高力ボルトで接合するための複数のボルト孔が形成されている。
【0020】
次に、既設鉄筋コンクリート床版2のうち、主桁3の上部フランジ31上の既設鉄筋コンクリート床版を残し、その他を撤去する(撤去工程)。図2に示す床版切断ラインL2は、主桁3の上部フランジ31の橋軸方向の両辺に平行な仮想線である。作業員は、切削装置を用いて床版切断ラインL2に沿って既設鉄筋コンクリート床版2を切断する。切断後、作業員は、既設鉄筋コンクリート床版2のうち、各上部フランジ31上の既設鉄筋コンクリート床版以外を撤去する。図3に示す通り、撤去した後は、主桁3の上部フランジ31上に既設コンクリート部22が残存する。
【0021】
既設鉄筋コンクリート床版2の撤去により、主桁3への荷重が低減する。このため、図3に示すように、主桁3全体の高さ位置が上昇し、既設コンクリート部22の上面の高さ位置が高さ基準線L1を超える。鋼床版パネル1が既設鉄筋コンクリート床版2よりも軽量であるため、鋼床版パネル1を架設した場合、架設後の鋼床版パネル1のデッキプレート11の高さ位置が高さ基準線L1よりも高い位置になってしまうことが予想される。
【0022】
そこで、主桁3の上部フランジ31上に残存する既設コンクリート部22の上面が、高さ基準線L1よりも下に位置するように当該上面を切除する(切除工程)。図3に示す被り切除ラインL3は、高さ基準線L1及び既設コンクリート部22の上面に平行であり、高さ基準線L1よりも下に位置する仮想線である。作業員は、切削装置を用いて被り切除ラインL3に沿って既設コンクリート部22の上部である被りを切除する。
【0023】
次に、図4に示すように、既設コンクリート部22の上面に、充填材26が充填される孔部23を設ける(孔部形成工程)。孔部23は、橋軸方向に沿って既設コンクリート部22の任意の位置に複数設けることができる。次に、孔部23の底面にスタッド24を複数本立設する。スタッド24は、充填材を定着させる部材であって、例えば、金属製の棒材である。次に、既設コンクリート部22の上面に、充填材26の漏れを防止するシール部材25を設ける(シール部材設置工程)。シール部材25は、例えば、スポンジであり、既設コンクリート部22上面の橋軸方向の両辺に沿って貼設される。
【0024】
次に、既設コンクリート部22の上に、鋼床版パネル1を載置する(載置工程)。図5に示すように、載置される鋼床版パネル1の切欠き部14に既設コンクリート部22が受け入れられる。ここで、デッキプレート11に取り付けられている高さ調整ボルト15の下端部が孔部23の底面(つまり、上フランジ31の上面)に当接し、鋼床版パネル1の高さ位置が仮決めされる。また、既設コンクリート部22の被りを切除したため、鋼床版パネル1は、既設コンクリート部22に対して下げ越し気味に架設される。結果的に、鋼床版パネル1の横リブ13の下端部が、仕口部材33の下端部よりも下がっており、横リブ13のボルト孔19の高さ位置が、仕口部材33のボルト孔の高さ位置よりも低くなっている。
【0025】
次に、孔部23に挿入された高さ調整ボルト15を介してデッキプレート11の上面と高さ基準線L1とが一致するように高さを調整する(高さ調整工程)。図6に示すように、作業員は、鋼床版パネル1が上昇するように高さ調整ボルト15を回し、鋼床版パネル1の高さ位置を決定することができる。結果的に、鋼床版パネル1の高さ位置は、高さ調整ボルト15の下端部が当接する上フランジ31の上面からの高さ位置となる。また、鋼床版パネル1の横リブ13の下端部が、仕口部材33の下端部と同じ高さ位置になり、横リブ13のボルト孔19の高さ位置が、仕口部材33のボルト孔の高さ位置と同じになる。
【0026】
次に、各主桁3と横リブ13とを接合する(接合工程)。図6に示すように、作業員は仕口部材33及びスプライスプレート(連結プレート)16を介設して、主桁ウェブ32と横リブ13とを高力ボルトで摩擦接合する。なお、接合工程では他の方法で接合してもよく、例えば、引張接合、支圧接合等であってもよい。また、主桁ウェブ32と横リブ13とを溶接で接合してもよい。
【0027】
次に、デッキプレート11に設けられた充填用孔17(図1参照)を介して孔部23に充填材26を充填する(充填工程)。充填材26は、例えば、無収縮モルタルであるがこれに限定されない。図7に示すように、充填材26(斜線網掛け表示)は孔部23に充填される。また、デッキプレート11の裏面と既設コンクリート部22の上面とが離間しているため、充填材26を注入すると、デッキプレート11と既設コンクリート部22との隙間にも充填される。以上で、床版の取替が完了する。
【0028】
本実施形態によれば、高さ調整ボルト15を回すことによって、デッキプレート11の上面と高さ基準線L1とを確実に一致させることができる。また、主桁3の上部フランジ31上に残存する既設コンクリート部22の上面を切除することで、既設コンクリート部22の高さ寸法を小さくすることができる。このため、鋼床版パネル1を予め下げ越し気味に架設することができ、高さ調整ボルト15による調整は、鋼床版パネル1の高さ位置を上げる調整で済む。つまり、鋼床版パネル1の高さ位置を下げるという困難な調整を回避することができる。
【0029】
また、主桁3と横リブ13とを接合(剛接合)することで、鋼床版パネル1に作用する応力を主桁3に伝達させることができる。また、デッキプレート11に設けられた充填用孔17を介して孔部23に充填材26を充填することで、充填材26を介して既設コンクリート部22の上面にデッキプレート11の裏面が固定される。このため、主桁3に対する鋼床版パネル1の位置ずれを防ぐことができる。
なお、充填材26が既設コンクリート部22の上面を覆うため、デッキプレート11の裏面及び上部フランジ31の腐食を防止することができる。
【0030】
ここで、既設コンクリート部22も含めて既設鉄筋コンクリート床版2を全て撤去する場合、既設コンクリート部22に埋設されている鋼製のスタッド(図示略)も切除することになり多大な作業負担を伴う。これに対し、本実施形態の撤去工程では、既設コンクリート部22を残存するように既設鉄筋コンクリート床版2を切断することで、上記スタッドの切除を回避でき、作業負担を低減できる。
【0031】
また、本実施形態によれば、高さ基準線L1が既設鉄筋コンクリート床版2の上面の位置に設定されることで、床版の取替前後の高さ位置を同じにすることができる。
【0032】
また、本実施形態によれば、孔部23の底面にスタッド24を立設することで、スタッド24に充填材26が強固に定着する。これにより、充填材26を介して既設コンクリート部22と鋼床版1とを一体化させることができるため、主桁3に対する鋼床版パネル1の位置ずれをより防ぐことができる。
【0033】
[変形例]
(a):本実施形態では、切除工程にて、被り切除ラインL3が高さ基準線L1よりも下に位置するように、既設コンクリート部22の被りを切除した(図3)。しかし、被り切除ラインL3が高さ基準線L1よりも上に位置するように、既設コンクリート部22の被りを切除してもよい。この場合、鋼床版パネル1を架設したときにデッキプレート11の上面が高さ基準線L1よりも下に位置することができる程度に被りを切除することが好ましい。
【0034】
(b):本実施形態で説明した種々の技術を適宜組み合わせた技術を実現することもできる。
(c):その他、本発明の構成要素について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 鋼床版
11 デッキプレート
12 縦リブ
13 横リブ
14 切欠き部
15 高さ調整ボルト
16 スプライスプレート
17 充填用孔
18 高力ボルト
19 ボルト孔
2 既設鉄筋コンクリート床版
21 壁高欄
22 既設コンクリート部
23 孔部
24 スタッド
25 シール部材
26 充填材
3 主桁
31 上部フランジ
32 主桁ウェブ
33 仕口部材
L1 高さ基準線
L2 床版切断ライン
L3 被り切除ライン
【要約】
【課題】簡易な方法及び構造で鋼床版の高さ位置を調整することができる床版の取替方法を提供する。
【解決手段】床版の取替方法は、既設鉄筋コンクリート床版2のうち、主桁3の上部フランジ31上の既設鉄筋コンクリート床版を残し、その他を撤去する。また、残存する既設コンクリート部22の上面が、高さ基準線L1よりも下に位置するように当該上面を切除する。また、既設コンクリート部22の上面に、孔部23を設ける。また、既設コンクリート部22の上面に、充填材26の漏れを防止するシール部材25を設ける。また、既設コンクリート部22の上に、鋼床版パネル1を載置する。また、高さ調整ボルト15を介してデッキプレート11の上面と高さ基準線L1とが一致するように高さを調整する。また、各主桁3と横リブ13とを接合する。また、充填用孔17を介して孔部23に充填材26を充填する。
【選択図】図7
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7