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  • 特許-低ESL導体構造コンデンサ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-20
(45)【発行日】2022-10-28
(54)【発明の名称】低ESL導体構造コンデンサ
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/228 20060101AFI20221021BHJP
   H01G 4/38 20060101ALI20221021BHJP
   H01G 4/32 20060101ALI20221021BHJP
   H01G 2/02 20060101ALI20221021BHJP
【FI】
H01G4/228 S
H01G4/38 A
H01G4/32 531
H01G2/02 101E
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018235679
(22)【出願日】2018-12-17
(65)【公開番号】P2020098834
(43)【公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】390022460
【氏名又は名称】株式会社指月電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100100044
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 重夫
(74)【代理人】
【識別番号】100205888
【弁理士】
【氏名又は名称】北川 孝之助
(72)【発明者】
【氏名】丹野 善仁
(72)【発明者】
【氏名】上高 佑介
(72)【発明者】
【氏名】紺谷 幸生
【審査官】西間木 祐紀
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-8510(JP,A)
【文献】特開2017-50335(JP,A)
【文献】実開昭54-71148(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/228
H01G 4/38
H01G 4/32
H01G 2/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コンデンサ素子と、
第2コンデンサ素子と、
第1コンデンサ素子の一方の電極に接続される第1導体と、
第2コンデンサ素子の一方の電極に接続される第2導体と、
第1コンデンサ素子の他方の電極と第2コンデンサ素子の他方の電極とに接続される第3導体とを備えたコンデンサであって、
各導体が、コンデンサ素子と接続される本体部と、本体部よりも幅狭で外部機器との接続に供される外部接続端子とをそれぞれ有し、
第3導体が2つの本体部を有し、一方側の第1本体部が、第1導体の本体部と上端を揃えた状態で重ね合わせられて、第3導体の外部接続端子と第1導体の外部接続端子の基端部同士が互いに対向し、他方側の第2本体部が、第2導体の本体部と上端を揃えた状態で重ね合わせられて、第3導体の外部接続端子と第2導体の外部接続端子の基端部同士が互いに対向しており、
第1本体部と第2本体部とが外部接続端子を共有しており、
第1本体部と第2本体部との間に、共有された外部接続端子と外部機器とを接続するための作業スペースが設けられている、コンデンサ。
【請求項2】
各本体部が複数に分かれて脚部が形成されており、脚部間に、外部機器と外部接続端子とを接続するための作業スペースが設けられている、請求項1記載のコンデンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ESL(等価直列インダクタンス)の低減を図ったコンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
互いに異極となる導体を重ね合わせる(平行平板状とする)ことで低ESL化を図ることは、例えば特許文献1に開示されているように従来から行われている。また、特許文献2、3には、2端子(P端子、N端子)をケース外に引き出すにあたって、極限まで平行平板状として低ESL化を図りつつ、各端子の先端を互いに離間させるように左右に開いて面一の平面を形成し、外部機器への取り付けを行い易くすることが開示されている。特許文献4には、3端子(P端子、C端子、N端子)を備えつつ、低ESL化を図ったコンデンサが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-260180号公報
【文献】特開2011-054616号公報
【文献】特開2012-152104号公報
【文献】特開2017-050335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、端子(外部接続端子)は、電流が集中する部分であるため、低ESL化を図るには、特許文献2、3のようにできるだけ近接させることが好ましい。
【0005】
しかし、この構成を3端子のコンデンサに適用しようとすると困難が伴う。すなわち、3端子の場合、端子の数が奇数であるため、1対1の関係で端子同士を近接させると端子が余る。3端子をまとめて近接させることも考えられるが、この場合、両側の端子は左右に開くことができるが、中央の端子を開く(左右どちらかに曲げる)ことができない。
【0006】
加えて、コンデンサの設置場所によっては、外部機器と端子との接続箇所がコンデンサ自身や外部機器の陰となることがある。特に中央の端子は、両側にそれぞれ端子が位置しているため陰となりやすい。この場合、接続作業のためのスペースを確保するためには、端子を延長したり、別部材を介在させる必要があり、外部機器との接続距離が長くなってESLの増加を招いてしまう。
【0007】
そこで本発明は、3端子でありながら低ESL化を図ることができるコンデンサの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のコンデンサは、第1コンデンサ素子2と、第2コンデンサ素子3と、第1コンデンサ素子2の一方の電極2aに接続される第1導体4と、第2コンデンサ素子3の一方の電極3aに接続される第2導体5と、第1コンデンサ素子2の他方の電極2bと第2コンデンサ素子3の他方の電極3bとに接続される第3導体6とを備えたコンデンサであって、各導体4、5、6が、コンデンサ素子2(又は3)と接続される本体部41、51、61、71と、本体部41、51、61、71よりも幅狭で外部機器との接続に供される外部接続端子42、52、62とをそれぞれ有し、第3導体6が2つの本体部61、71を有し、一方側の第1本体部61が、第1導体4の本体部41と上端を揃えた状態で重ね合わせられて、第3導体6の外部接続端子62と第1導体4の外部接続端子42の基端部62b、42b同士が互いに対向し、他方側の第2本体部71が、第2導体5の本体部51と上端を揃えた状態で重ね合わせられて、第3導体6の外部接続端子62と第2導体5の外部接続端子52の基端部62c、52b同士が互いに対向しており、第1本体部61と第2本体部71とが外部接続端子62を共有しており、第1本体部61と第2本体部71との間に、共有された外部接続端子62と外部機器とを接続するための作業スペースS1が設けられていることを特徴としている。
【0009】
また、本体部41、51、61、71が複数に分かれて脚部41a、51a、61a、71aが形成されており、脚部間(41a、41a間、51a、51a間、61a、61a間、71a、71a間)に、外部機器と外部接続端子42、52とを接続するための作業スペースS2が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明のコンデンサは、互いに異極となる本体部を重ね合わせているため、ESLの低減効果を得られる。特に、電流が集中する外部接続端子の基端部同士を互いに対向させているため、ESLの低減効果が高い。また、第3導体の第1本体部と第2本体部との間に、共有された外部接続端子と外部機器とを接続するための作業スペースを設けているため、接続のために外部接続端子を延長したりする必要が無く、低ESL化を図ることができる。
【0011】
また、本体部が複数に分かれて脚部が形成されており、脚部間に、外部と外部接続端子とを接続するための作業スペースが設けられていても、接続のために外部接続端子を延長したりする必要が無く、一層の低ESL化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】この発明の一実施形態に係るコンデンサを示す分解斜視図である。
図2】コンデンサ素子と導体とを接続した状態を示す斜視図である。
図3】コンデンサの断面図である。
図4】コンデンサの底面図である
図5】コンデンサの概略回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、この発明のコンデンサの一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明のコンデンサ1は、例えば3レベルインバータのように3端子(P端子、C端子、N端子)を有する外部機器への投入に用いられるスナバコンデンサであって、図1図4に示すように、第1コンデンサ素子2と、第2コンデンサ素子3と、第1コンデンサ素子2の一方の電極2aに接続される第1導体4と、第2コンデンサ素子3の一方の電極3aに接続される第2導体5と、第1コンデンサ素子2の他方の電極2bと第2コンデンサ素子3の他方の電極3bに接続される第3導体6と、各コンデンサ素子2、3や各導体4、5、6を収容するケース8と、ケース8内に充填される樹脂9とを備えている。以下、各構成部品について説明していくが、説明における「上下」の概念は、製造時、より具体的には樹脂充填時におけるものであって、必ずしも使用時の上下を規定するものではない。
【0014】
第1コンデンサ素子2は、絶縁性のフィルムの表面に金属を蒸着した金属化フィルムを巻回することでなるフィルムコンデンサであって、図1に示すように、軸方向両端面に金属を溶射してなる電極2a、2bがそれぞれ形成されている。このコンデンサ素子2は、軸方向から見ると扁平状、具体的には略トラック状(2本の平行線とその両端を半円でつないだ形状)であり、軸方向外周に平坦部2cと曲面部2dとを有している。
【0015】
第2コンデンサ素子3は、第1コンデンサ素子2と同様である。従って、同添え字を付し詳細な説明は省略する。
【0016】
第1導体4は、第1コンデンサ素子2の平坦部2cと対向し且つ第1コンデンサ素子2と接続される本体部41と、本体部41よりも幅狭で外部機器との接続に供される外部接続端子42とを備えている。
【0017】
本体部41は、図1に示すように、矩形状の平板の中央に、下端側から矩形状の切欠きを設けることで、上端側は繋がっているが下端側は分離した形状、すなわち下方側が二股に分かれており、2つの脚部41a、41aと、それら脚部41a、41aの上端を繋ぐ胴部41bとを備えた形状とされている。なお、この形状は逆U字状や倒立したコ字状とも言える。脚部41a、41a間の幅W1は例えば20~30mmである。そして、各脚部41a、41aからは、それぞれ第1コンデンサ素子2との接続に供する接続片41cが水平方向に突出するようにして設けられている。
【0018】
また、この本体部41は、図3に示すように下方側が樹脂9に埋没し、上方側が樹脂外に引き出される。樹脂内に埋没する部分を埋没部43、樹脂外に引き出される部分を引き出し部44とした場合、引き出し部44の水平方向の幅は、埋没部43の幅と同幅又はそれよりも大とされている。すなわち、脚部41aの下方側が埋没部43となるが、脚部41aは上下方向で水平方向の幅が変わらないため、脚部41a間では埋没部43と引き出し部44が同幅であり、胴部41bまで至れば埋没部43よりも引き出し部44の幅が大きくなっている。ただ、必ずしも脚部41aを上下方向で同幅とする必要は無く、例えば引き出し部44側において拡幅しても良い。なお、脚部41aの水平方向の幅は、第1コンデンサ素子2の水平方向の幅と同幅又はそれよりも大とすることが好ましい。
【0019】
外部接続端子42は、引き出し部44の上端から延設されている。また、平面視で脚部41a、41a間に位置するよう、本体部41の中央から延設されている。この外部接続端子42は、基端部から水平方向に折曲されている。折曲方向は、接続片41cが設けられた側である。先端近傍には、外部機器との接続に用いるための接続孔42aが設けられている。
【0020】
第2導体5は、第2コンデンサ素子3と接続される点で第1導体4とは相違するが、図1に示すように第1導体4と同形状である。従って、同添え字を付し詳細な説明は省略する。この第2導体5は、第3導体6を間に位置させた状態で、第1導体4と互いに背中合わせとなるように(接続片41c、51cや外部接続端子42、52が互いに外側に向くように)配置される。
【0021】
第3導体6については、2つの本体部61、71を備えている点、外部接続端子62を2つの本体部61、71で共有している点で、第1導体4や第2導体5とは相違する。一方の本体部を第1本体部61とし、他方の本体部を第2本体部71とした場合、第1本体部61と第2本体部71とは隙間を開けて互いに対向して配置されている。隙間の幅W2は例えば20~25mmである。そして上端同士が1つの外部接続端子62によって連結されている。また、第1、第2コンデンサ素子2、3の下側の電極2b、3bとそれぞれ接続するため、接続片61c、71cが脚部61a、71aの下端からそれぞれ延設されている。延設方向は、外部接続部62とは反対側である。その他の構成については、第1電極板と同様であるため、同添え字を付し詳細な説明は省略する。
【0022】
なお、いずれの導体4、5、6も幅方向の中心を通る中心軸に対して左右対称形である。また、第3導体6については、奥行き方向の中心を通る中心軸に対しても左右対称形である。このような導体4、5、6は、例えば銅板やアルミニウム板等の金属板(平板状の金属)を、適宜打ち抜き加工や折り曲げ加工することによって形成される。
【0023】
本発明のコンデンサ1では、ケース8として、各導体4、5、6の一方側の脚部41a、51a、61a、71aを収容する第1ケース81と、他方側の脚部41a、51a、61a、71aを収容する第2ケース82の2つのケースを使用する。第1、第2ケース81、82はいずれも略立方体状であって、上面が開口しており、内部にコンデンサ素子2、3と脚部41a、51a、61a、71aを収容可能な収容空間を備えている。これら第1、第2ケース81、82は、互いに間隔を開けて配置される。この間隔の幅W3は例えば15~20mmである。ケース8内に充填される樹脂9は例えばエポキシ樹脂である。ただこれに限らず、ウレタン樹脂等の公知の種々の樹脂を使用可能である。
【0024】
次に、本発明のコンデンサ1の製造工程について説明する。まず、第1導体4と第3導体6の間に第1コンデンサ素子2を接続する。具体的には、第1コンデンサ素子2を電極2a、2bが上下に向くように並べるとともに、平坦部2cを第1導体4の脚部41aに沿わせ、第1コンデンサ素子2の上側の電極2aに第1導体4の接続片41cを接続し、下側の電極2bに第3導体6の第1本体部61の接続片61cを接続する。この際、本体部41、61(引き出し部44、64)の上端を揃えるとともに、第1導体4の外部接続端子42の基端部42bと、第3導体6の外部接続端子62の第1本体部61側の基端部62bとを対向させるようにして、第1導体4の本体部41と、第3導体6の第1本体部61とを絶縁層(空気層)を介して重ね合わせる(平行平板状とする)。これにより、第1コンデンサ素子2と第1、第3導体4、6とからなるコンデンサユニットU1が1つ形成される(図2参照)。
【0025】
また、第2導体5と第3導体6との間に第2コンデンサ素子3を接続する。具体的には、第2コンデンサ素子3を電極3a、3bが上下に向くように並べるとともに、平坦部3cを第2導体5の脚部51aに沿わせ、第2コンデンサ素子3の上側の電極3aに第2導体5の接続片51cを接続し、下側の電極3bに第3導体6の第2本体部71の接続片71cを接続する。この際、本体部51、71(引き出し部54、64)の上端を揃えるとともに、第2導体5の外部接続端子52の基端部52bと、第3導体6の外部接続端子62の第2本体部71側の基端部62cとを対向させるようにして、第2導体5の本体部51と、第3導体6の第2本体部71とを絶縁層(空気層)を介して重ね合わせる(平行平板状とする)。これにより、第2コンデンサ素子3と第2、第3導体5、6とからなるコンデンサユニットU2が上記コンデンサユニットU1とは別にもう1つ形成される(図2参照)。また、各導体4、5、6の各外部接続端子42、52、62が一直線に並ぶとともに、その上面が面一となる。そして、これらコンデンサユニットU1、U2は、第3導体6の外部接続端子62によって接続されているため、コンデンサ全体としては図5に示す回路を構成する。
【0026】
続いて、各導体4、5、6の一方の脚部41a、51a、61a、71aと、この脚部41a、51a、61a、71aと接続された第1、第2コンデンサ素子2、3とを第1ケース81に収容する。また、各導体4、5、6の他方の脚部41a、51a、61a、71aと、この脚部41a、51a、61a、71aと接続された第1、第2コンデンサ素子2、3とを第2ケース82に収容する。そして、ケース8内に樹脂9を充填し、第1、第2コンデンサ素子2、3を樹脂モールドすることでコンデンサ1の製造を完了する。
【0027】
上記構成のコンデンサ1を3端子の外部機器に投入するにあたっては、例えば第1導体4をP端子に接続し、第2導体5をN端子に接続し、第3導体6をC端子に接続する。この際、第3導体6の第1本体部61と第2本体部71との間に隙間を有しているため、この隙間を接続作業用の作業スペースS1として用いることができる(図4参照)。また、各導体4、5、6の本体部41、51、61、71がそれぞれ二股に分かれているため、第1、第2ケース81、82を離して設けることができ、脚部間(41a、41a間、51a、51a間、61a、61a間、71a、71a間)、より具体的には第1、第2ケース81、82の間を、外部機器のP、N端子と外部接続端子42、52とを接続するための作業スペースS2として用いることができる。そのため、第1、第2ケース81、82の外周を結んでなるコンデンサ1の外枠内に各外部接続端子42、52、62が位置しているにもかかわらず、外部機器との接続のために外部接続端子42、52、62を延長したりする必要が無く、低ESL化を図ることができる。なお、コンデンサ1と外部機器とは、ネジ留めによって接続される。
【0028】
また、本発明のコンデンサ1は、本体部41、51、61、71を、その幅を維持した状態で(若しくは拡幅して)樹脂外に引き出しているため、その分、外部接続端子42、52、62の長さを短くすることができ、ESLの低減効果が得られる。加えて、外部接続端子42、52、62の基端部同士(42bと62b、52bと62c)を互いに対向させている、換言すれば、導体同士を極限(ぎりぎり)まで重ね合わせているため、外部接続端子(基端部)を互いにずらして設けているものに比べて、ESLの低減効果を大きく得られる。なお、ケース内でのみ導体を重ね合わせ、外部接続端子同士を互いにずらした状態で樹脂外に引き出したコンデンサの場合、インダクタンスが8nHであったが、本発明のコンデンサ1では3.2nHと大幅な低減効果が認められた。
【0029】
以上に、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば上記実施形態では、左右の脚部41a、51a、61a、71aにそれぞれ1つのコンデンサ素子2(又は3)が接続されていたが、左右の脚部41a、51a、61a、71a間で同じ数とするのであれば、複数のコンデンサ素子2、3を接続しても良い。この場合、外部接続端子42、52、62を中心に左右対称形となるように接続することが好ましい。また、脚部の数は2つに限らず、3つ以上であっても良い。また、上記実施形態では、1つのコンデンサユニットU1、U2にそれぞれ2つのコンデンサ素子2(又は3)を接続していたが、コンデンサユニットU1、U2間で同じ数であれば、1つや3つ以上のコンデンサ素子を接続しても良い。すなわち、第1、第2コンデンサ素子2、3間でコンデンサ素子の数を揃えるのであれば、第1コンデンサ素子2や第2コンデンサ素子3の数を1つや3つ以上としても良い。
【0030】
第1、第2コンデンサ素子2、3としてはフィルムコンデンサに限らず、セラミックコンデンサなど種々のコンデンサ素子を用いても良い。なお、樹脂モールドの必要が無いコンデンサ素子を用いる場合には、ケース8や樹脂9を省略しても良い。コンデンサ素子の形状についても、円柱状や角柱状など種々の形状を採用し得る。
【0031】
導体4、5、6間の絶縁層としては、絶縁紙や絶縁板を用いても良い。また、ケース8は必ずしも2つ用いる必要は無い。例えば、ケースを1つとし、平面視、外部接続端子42、52、62と重なる箇所に上下方向に貫通する孔を設ければ、作業スペースS1、S2が形成されることとなり、外部接続端子42、52、62と外部機器との接続を行うことができる。また、コンデンサ素子2、3毎にケースを設けても良い。
【0032】
第3導体6の第1本体部61と第2本体部71の間の幅W2は、接続作業が行える間隔であれば良く、ネジ留め用の器具の大きさに合わせて適宜変更可能である。また、第1ケースと第2ケースの間の幅W3についても同様である。
【符号の説明】
【0033】
1 コンデンサ
2 第1コンデンサ素子
2a 一方の電極
2b 他方の電極
2c 平坦部
2d 曲面部
3 第2コンデンサ素子
3a 一方の電極
3b 他方の電極
3c 平坦部
3d 曲面部
4 第1導体
41 本体部
41a 脚部
41b 胴部
41c 接続片
42 外部接続端子
42a 接続孔
42b 基端部
43 埋没部
44 引き出し部
5 第2導体
51 本体部
51a 脚部
51b 胴部
51c 接続片
52 外部接続端子
52a 接続孔
52b 基端部
53 埋没部
54 引き出し部
6 第3導体
61 第1本体部
61a 脚部
61b 胴部
61c 接続片
62 外部接続端子
62a 接続孔
62b 第1本体部側の基端部
62c 第2本体部側の基端部
63 埋没部
64 引き出し部
71 第2本体部
71a 脚部
71b 胴部
71c 接続片
8 ケース
81 第1ケース
82 第2ケース
9 樹脂
S1 第3導体の外部接続端子と外部機器とを接続するための作業スペース
S2 第1、第2導体の外部接続端子と外部機器とを接続するための作業スペース
U1、U2 コンデンサユニット
W1 脚部間の隙間幅
W2 第1本体部と第2本体部の間の隙間幅
W3 ケース間の隙間幅
図1
図2
図3
図4
図5