(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-20
(45)【発行日】2022-10-28
(54)【発明の名称】保存処理肉製品におけるフレーバー安定化のための塩製品
(51)【国際特許分類】
A23B 4/023 20060101AFI20221021BHJP
【FI】
A23B4/023 Z
(21)【出願番号】P 2018565681
(86)(22)【出願日】2017-06-15
(86)【国際出願番号】 EP2017064724
(87)【国際公開番号】W WO2017216319
(87)【国際公開日】2017-12-21
【審査請求日】2019-03-08
【審判番号】
【審判請求日】2021-01-15
(32)【優先日】2016-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501105842
【氏名又は名称】ジボダン エス エー
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ダム,カレン
(72)【発明者】
【氏名】アウレンバッハ,クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ハイバー,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】フォルスター,スザンナ マグダレナ
【合議体】
【審判長】加藤 友也
【審判官】平塚 政宏
【審判官】大島 祥吾
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第103549484(CN,A)
【文献】米国特許第4382098(US,A)
【文献】国際公開第2012/140293(WO,A1)
【文献】米国特許第6713106(US,B1)
【文献】米国特許第2937094(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23B 4/00 - 5/22
A23L13/00 - 17/50
A23L27/00 - 27/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
40~60重量%の塩化ナトリウム;
20~40重量%の塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、硫酸マグネシウムおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される塩化ナトリウム代替材料;
少なくとも1つの風味材料;
少なくとも1つの亜硝酸塩;ならびに
ホスファートフレーバー安定剤:
を含み、
ここで、ホスファートフレーバー安定剤がK
3PO
4であり、
ホスファートフレーバー安定剤の亜硝酸塩に対する重量比が25:1~35:1である、
肉を保存処理するための低ナトリウム塩製品。
【請求項2】
ホスファートフレーバー安定剤の亜硝酸塩に対する重量比が30:1である、請求項1に記載の
低ナトリウム塩製品。
【請求項3】
保存処理肉に対して0.005%~0.05%の亜硝酸塩を供給する、請求項1に記載の
低ナトリウム塩製品。
【請求項4】
保存処理肉に対して0.01%の亜硝酸塩を供給する、請求項1に記載の
低ナトリウム塩製品。
【請求項5】
少なくとも1つの風味材料を3重量%~6重量%含む、請求項1に記載の
低ナトリウム塩製品。
【請求項6】
少なくとも1つの亜硝酸塩が、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸マグネシウム、亜硝酸アンモニウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の
低ナトリウム塩製品。
【請求項7】
塩化ナトリウム;
塩化ナトリウム代替材料;
少なくとも1つの風味材料;
少なくとも1つの亜硝酸塩;および
ホスファートフレーバー安定剤;
を含み、
ここで、ホスファートフレーバー安定剤がK
3PO
4であり、
0.01%の少なくとも1つの亜硝酸塩を保存処理肉に供給する、
肉を保存処理するための低ナトリウム塩製品。
【請求項8】
ホスファートフレーバー安定剤の亜硝酸塩に対する重量比が30:1である、請求項7に記載の
低ナトリウム塩製品。
【請求項9】
50%の塩化ナトリウム、31.4%の塩化ナトリウム代替材料、4.6%の風味材料、0.46%の亜硝酸塩および13.9%のホスファートフレーバー安定剤
を含む、請求項7に記載の
低ナトリウム塩製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本開示はフレーバーの安定化に関する。より具体的に、本開示は保存処理肉製品におけるフレーバーの安定化のための低ナトリウム塩製品に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
肉および肉製品の保存は、所望されるおいしさの特徴を肉製品に与えるために、長年、塩、色止め成分および香味料などの添加剤で肉製品を処理することなど様々な方法で実施されている。
【0003】
肉保存処理剤または添加剤は、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウムおよびカリウム、亜硝酸ナトリウムおよびカリウム、糖、香味料などを含む。かかる保存処理肉の塩含有量は、一般に肉製品の特別な型に依存して、約1~約12重量%で変化する。塩は、フレーバー、保存および筋原線維タンパク質の抽出のために用いられる。亜硝酸は、微生物の増殖および脂肪の酸化を阻害することにより、発色、フレーバーおよび保存を促進する。
【0004】
現在利用可能である最も保存処理肉製品で生じている課題は、これらの製品において用いられる比較的高いレベルの塩が、低塩またはより低いナトリウムの食事に制限される消費者に適さないことである。このように、ヒトのナトリウム接種を減らす必要がある。より低いナトリウム接種の1つの方法は、塩化ナトリウムの一部を塩化ナトリウム代替材料、例えば塩化カリウムおよびフレーバーで代替する粒状の塩製品を用いることによる。かかる低ナトリウム塩製品は、例えばAkzo Nobel ChemicalsによるU.S. 2012/0045550に記載されており、且つ商標Suprasel(登録商標)、OneGrain(登録商標)の下、Akzo Nobel Chemicalsにより市販されている。この製品は、単独の粒子において、ナトリウム塩、カリウム塩およびフレーバーを均一に一緒にもたらす。
【0005】
付加的な添加剤、例えば亜硝酸塩は、単独の粒子の低ナトリウム塩製品においても含まれ得る。しかしながら、亜硝酸塩の含有は、フレーバー、例えば対象としたフレーバーを破壊または変化させ得、ならびに成分相互作用により新たなフレーバーがし得る、において変化を生じる、安定性問題をもたらす。
【0006】
したがって、フレーバーが肉製品の保存可能期間、酸化および加水分解に安定であるように、保存処理肉製品を調製することにおける使用のために安定な形態におけるフレーバーを提供するための必要が残っている。
【発明の概要】
【0007】
発明の概要
ある態様において、肉を保存処理するための低ナトリウム塩製品は、塩化ナトリウム;塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、硫酸マグネシウムおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される塩化ナトリウム代替材料;少なくとも1つの風味材料;少なくとも1つの亜硝酸塩;および少なくとも1つの風味材料と少なくとも1つの亜硝酸塩の反応を阻害するための量において存在するホスファートフレーバー安定剤を含む。
【0008】
もう1つの態様において、肉を保存処理するための低ナトリウム塩製品は、塩化ナトリウム;塩化ナトリウム代替材料;少なくとも1つの風味材料;少なくとも1つの亜硝酸塩;およびホスファートフレーバー安定剤を含む。低ナトリウム塩製品は保存処理肉に対して約0.01%の少なくとも1つの亜硝酸塩を供給する。
具体的な態様のこれらおよび他の特性、側面および利点は本開示の一読から当業者に明らかになるだろう。
【0009】
発明の詳細な説明
以下の文章は本開示の多くの異なる態様の広い説明を記載する。あらゆる可能な態様を記載することは不可能ではないが非現実的であるため、本記載は例示に過ぎないものとして解釈されるべきであり、あらゆる可能な態様を記載するものではない。本明細書に記載される任意の特性、特徴、要素、組成物、成分、製品、ステップまたは方法は削除され、全体または部分において、本明細書に記載される他の特性、特徴、要素、組成物、成分、製品、ステップまたは方法と合わせるかまたは置換されることができる。多くの代わりの態様は、現在の技術または本特許出願後に開発された技術を用いて実行でき、それはなお本特許請求の範囲に包含される。本明細書において引用される全ての出版物および特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
塩製品
食品の消費者支持のために最も重要な基準の1つは、フレーバーである。それに応じて、出願人は、保存処理肉において、安定なフレーバーを消費者に供給することを可能にする、低ナトリウム塩製品を開発した。
本開示により、肉を保存処理するための低ナトリウム塩製品が提供される。本開示による塩製品は塩化ナトリウム;塩化ナトリウム代替材料;少なくとも1つの風味材料;少なくとも1つの亜硝酸塩;および風味材料および亜硝酸塩の反応に起因する風味材料の破壊を妨げるためのリン酸安定化剤を含む。塩製品はまた、特別な適用のための他の任意の成分を含んでもよい。
【0011】
本開示による塩製品は、保存処理肉製品において亜硝酸が風味材料(単数または複数)と反応するのを効果的に阻害し、肉製品の保存可能期間、酸化および加水分解に安定であるフレーバーをもたらす。
本開示によれば、用語「保存処理」とは、任意の様々な食品の保存ならびに浸透の工程により食品から水分を吸い取る目的で、肉および魚などの食品に塩、硝酸塩、亜硝酸塩および/または糖の組み合わせの添加による風味付け工程をいう。
【0012】
広い意味では、この方法において保存され得る肉製品は、そのままの肉製品および粉末状の肉製品を含む。そのままの肉製品は、ベーコン、コーンビーフ、ハム、燻製処理された尻、豚の膝、鶏肉、七面鳥の肉および関連した肉製品を含む。粉末状の肉製品は、全ての種類のソーセージ商品を含む。これらのカテゴリーへの製品中間体は、分割された肉製品、ぶつ切りされた肉製品および形成した肉製品を含む。
例示の保存された肉製品は、限定されないが、ブレザオラ、カッチャトーレ、カピコロ(capicola)、コッパ、コテキーノ、クラテッロ、グアンチャーレ、ラルド、モルタデッラ、パンチェッタ、ペペローニ(pepperoni)、ポルケッタ(porchetta)、プロシュット、サラミ、ソプレッサータ、スペック、ジャンボン ド バイヨンヌ、ソシソン セック、およびロモを含む。
【0013】
もう1つの態様において、本開示に従う低ナトリウム塩製品は、塩化ナトリウムおよび塩化ナトリウム代替材料を含んでもよい。塩化ナトリウムは、いくつかの異なる起源、例えば海塩、岩塩、精製された(真空の)塩、または合成塩、のものであってよい。塩製品は約40重量%~約60重量%、他の態様において約45重量%~約55重量%、さらにもう1つの態様において約50重量%、または範囲内の任意の個別の数字の、塩化ナトリウムの塩製品を含んでもよい。
【0014】
もう1つの態様において、塩化ナトリウム代替材料は、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、硫酸マグネシウムおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される。塩化ナトリウム代替材料の使用は、最終製品におけるナトリウムの量を減らし、したがって、個別のナトリウムそのものを減らす。塩製品は、約20重量%~約40重量%、もう1つの態様において約25重量%~約35重量%、さらにもう1つの態様において約30重量%、または範囲内の任意の個別の数字の、塩化ナトリウム代替材料の塩製品を含んでもよい。
【0015】
もう1つの態様において、本開示に従う低ナトリウム塩製品は風味材料を含んでもよい。「風味材料」により、味物質、芳香化合物および五感で知覚されるものの混合物である当業者に公知である方法を用いてフレーバリストにより作られる組成物を意味する。風味材料は当業者に知られ、および例えばS. Arctander, Perfume and Flavor Chemicals (Aroma Chemicals), Vols. 1 and 2, 1969において見つけることができる。用語風味材料は、スパイスオレオレジンならびにオールスパイス、バジル、唐辛子、シナモン、クローブ、クミン、ディル、ガーリック、マジョラム、ナツメグ、パプリカ、ブラックペッパー、ローズマリー、およびターメリックの任意のものに由来するオイル;アニスオイル、カラウェイオイル、丁子油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ニンニクオイル、ジンジャーオイル、ペパーミントオイル、オニオンオイル、ペッパーオイル、ローズマリーオイル、およびスペアミントオイルを含むエッセンシャルオイル;例えばオレンジオイル、レモンオイル、ビターオレンジオイル、およびタンジェリンオイルなどのシトラスオイル;ガーリック、リーキ、チャイブ、およびオニオンを含むネギ属のフレーバー;アルニカ花抽出物、カモミール花抽出物、ホップ抽出物、およびマリーゴールド抽出物を含む植物性抽出物;ブラックベリー、チコリの根、ココア、コーヒー、コーラ、カンゾウの根、ローズヒップ、ササパリラの根、ササフラスの樹皮、タマリンド、カンゾウ、バニラ抽出物を含む植物性フレーバー抽出物;加水分解植物性タンパク質(HVP)、肉タンパク質加水分解物、乳タンパク質加水分解物を含むタンパク質加水分解物;S. Heath, Source Book of Flavors, Avi Publishing Co. Westport, Conn., pp. 149-277, 1981に開示され、その全体において参照により本明細書に組み込まれるものを含む、天然および人工両方の配合された(compounded)フレーバー;ならびに還元糖とアミノ酸を含むタンパク質由来要素とのメイラード型反応を介して調製される処理された(反応)フレーバー、を含む。
【0016】
本開示に従う使用のための適切な風味材料は、限定されないが、Givaudan Flavors Corp.から市販される、TasteSolutions(登録商標)塩増強風味材料を含む。これらの風味材料は所望の塩プロファイルを再作成するために成分の範囲を使用し、一方で味覚および食品の質を損なうことなく塩の量を減らす。
低ナトリウム塩製品は、約2重量%~約7重量%、もう1つの態様において約3重量%~約6重量%、さらにもう1つの態様において約4重量%~約5重量%、またはその範囲内の任意の個別の数字の、少なくとも1つの風味材料の塩製品を含んでもよい。
【0017】
もう1つの態様において、風味材料に加えてまたは風味材料の代わりに活性要素が含まれてもよい。適切な活性要素の例は、限定されないが、フレーバー前駆体、アロマ、アロマ前駆体、味覚増進剤、塩、糖、アミノ酸、多糖、酵素、ペプチド、タンパク質または炭水化物、食品サプリメント、食品添加物、ホルモン、バクテリア、植物抽出物、薬剤、薬品、栄養物、農薬または化粧品用途のための化学物質、カロテノイド、ビタミン、栄養サプリメント、抗酸化剤あるいはルテイン、ルテインエステル、β-カロテン、トコフェロール、トコフェロールアセタート、トコトリエノール、リコピン、Co-Q10、亜麻油、魚油、オメガ-3油、オメガ-6油、DHA、EPA、アラキドン酸の多い油、LCPUFA油、メントール、ミント油、リポ酸、ビタミン、ポリフェノールおよびそれらのグリコシド、エステルおよび/またはスルファートコンジュゲートを含む群から選択される栄養補助食品、イソフラボン、フラボノール、フラバノンおよびそれらのグリコシド、例えばヘスペリジン、カテキンモノマーおよびそれらの没食子酸エステル、例えば没食子酸エピガロカテキンを含む、フラバン3-オール、ならびにそれらのプロシニジンオリゴマー、ビタミンC、ビタミンCパルミタート、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンD、α-および/またはγ-多価不飽和脂肪酸、フィトステロール、エステル化フィトステロール、遊離、非エステル化フィトステロール、ゼアキサンチン、カフェイン、およびそれらの組み合わせを含む。
【0018】
ある態様において、本開示による低ナトリウム塩製品は、少なくとも1つの亜硝酸塩およびホスファートフレーバー安定剤を含んでもよい。亜硝酸塩の起源は当業者に公知であるとおり有機または無機であってよい。一例において、ホスファート、ヒドロゲンホスファートおよびジヒドロゲンホスファートを含んでもよい。一例において、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸マグネシウム、および亜硝酸アンモニウムなどの無機亜硝酸塩が用いられてもよい。
【0019】
もう1つの態様において、ホスファートフレーバー安定剤の起源はアルカリ金属ホスファートまたはアルカリ土類金属ホスファートであってよい。一例において、ホスファートフレーバー安定剤は水に可溶であってよく、少なくとも1つの亜硝酸塩と少なくとも1つの風味材料との反応を阻害するのに十分である量において含まれてもよい。
【0020】
例えば、ホスファートフレーバー安定剤の亜硝酸塩との重量比は、約15:1~約60:1であり、もう1つの態様において約20:1~約40:1であり;なおもう1つの態様において約25:1~約35:1であり;およびなおもう1つの態様において30:1である。結果として、低ナトリウム塩製品は、保存処理肉に対して、約0.005%~約0.05%の亜硝酸塩;もう1つの態様において約0.01%の亜硝酸塩を供給してもよい。
【0021】
任意の成分
低ナトリウム塩製品は、任意に、限定されないが、味覚および/またはフレーバーを抑え、増強し、影響を与えまたは変化する材料、あるいは本開示の塩製品が用いられる塩製品または食物製品の粘結特性、自由な流動性、着色、テクスチャ、微生物安定性、匂いまたは栄養価に影響する材料を含む、さらなる成分を含んでもよい。ある態様において、添加剤はマスキング剤であってよい(例えば、塩化ナトリウム代替材料の好ましくない(苦いまたは金属っぽい)味をマスクするため)。ある態様において、適切なマスキング剤は、U.S. 7,981,457 および U.S. 2013/0309381に記載される剤から選択されることができ、それらの両方はそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
【0022】
本開示による肉を保存処理するために低塩ナトリウム製品を調製する工程は、例えば、U.S.2012/0045550にAkzo Nobel Chemicalsに記載される工程である。
【0023】
例
本発明の考え方および範囲から外れることなく多くの発明の変形が可能であるので、以下の例は、説明の目的のためだけに与えられ、本発明の限定として解釈されるべきではない。
【0024】
例1、2および3
3種の低ナトリウム塩製品(例1、例2および例3)を調製し、表1に示す。ホスファートおよび亜硝酸塩を含まない例1;亜硝酸塩だけを含む例2;およびホスファートおよび亜硝酸塩を含む例3。
【表1】
1 Givaudan Flavors Corp.から利用可能である塩増強風味材料TasteSolutions(登録商標)
【0025】
各処方のために、2つの試料が調整された-室温の1つと40℃の1つ。試料の水含有量は1%だった。30日後、表1の処方による低ナトリウム塩製品が3人の技術者を含む官能パネルにより評価された。
【表2】
【0026】
ホスファートを含有する試料はオフノート形成の問題を克服しホスファートなしの試料と比較してより少ないキノコっぽさになることが見いだされる。
本明細書に開示される範囲および値は、列挙される正確な数値に厳格に限定して理解されるべきではない。代わりに、他に特定しない限り、各々のかかる値は列挙された値およびその値の周辺の機能的に等価な範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」と開示される範囲は「約40mm」を意味することを意図する。
【0027】
全ての相互参照のまたは関連する出願または出願本明細書に引用されるあらゆる文献は明確に除外されまたは他に限定されない限り、その全体における参照により本明細書に組み込まれる。全ての文献の引用は、それが本明細書に開示されまたはクレームされる全ての発明に関する先行技術であり、それが単独でまたは全ての他の参考文献(単数)または参考文献(複数)との全ての組み合わせにおいて、全てのかかる発明を教示し、提案しまたは開示するということを承認するものではない。さらに、本文献における用語の全ての意味または定義は、参照により組み込まれる文献における同じ用語の全ての意味または定義と矛盾する程度まで、本文献におけるその用語に当てはまる意味または定義が影響を与えるだろう。
【0028】
本発明の特別な態様が説明され記載される一方、様々な他の変更および修正が本発明の考え方および範囲から外れることなくなされ得ることは当業者に明らかだろう。したがって、添付した特許請求の範囲において本発明の範囲内である全てのかかる変更および修正を対象にすることが意図されている。