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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-20
(45)【発行日】2022-10-28
(54)【発明の名称】漏水受け具、漏水受け構造
(51)【国際特許分類】
   E04G 23/00 20060101AFI20221021BHJP
   E04D 13/04 20060101ALI20221021BHJP
【FI】
E04G23/00
E04D13/04 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019065063
(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2020165138
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000243803
【氏名又は名称】未来工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100203460
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 肇
(72)【発明者】
【氏名】堀 信夫
【審査官】清水 督史
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-251574(JP,A)
【文献】特開平10-088828(JP,A)
【文献】特開2004-360270(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 23/00-23/08
E04D 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井に取り付けられて用いられ、その天井からの漏水を受けることが可能な漏水受け具であって、
前記天井に取り付けられた場合に前記天井に対向して前記漏水を受けることが可能な面を有する受面を備える受け部と、
前記受に設けられ、前記天井に吸着させることが可能な吸盤と、を備える、漏水受け具。
【請求項2】
前記受け部は、前記天井に取り付けられた場合に前記天井に向かうように、前記受面の周縁に立設された立設壁を備える、請求項1に記載の漏水受け具。
【請求項3】
前記受け部は、受けた前記漏水を排出可能な排出口を備え、
前記吸盤は、前記排出口の周囲に複数設けられる、請求項1又は2に記載の漏水受け具。
【請求項4】
請求項1~のいずれか1項に記載の漏水受け具を用いる漏水受け構造であって、
天井からの漏水を受けることが可能なように、前記受け部が前記吸盤により前記天井に取り付けられている、漏水受け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井の漏水箇所に取り付けられて用いられる漏水受け具、及び、その漏水受け具を設置した漏水受け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地下街や地下道等の天井で漏水が生じている場合に、その漏水を受ける漏水受け具を取り付けることが行われている。このような漏水受け具として、特許文献1~4に記載の漏水受け具がある。特許文献1及び2に記載の漏水受け具では、床面と天井とを複数の棒で繋ぎ、その棒で囲まれた領域に水の通路を設けることで、漏水を適切に排水することを可能としている。また、特許文献3及び4に記載の漏水受け具では、粘着テープを用いたり、天井に取り付けた金具等を用いたりすることで、漏水を受ける受け部を天井に固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6382469号
【文献】特開2008-285979号公報
【文献】特開2004-158834号公報
【文献】実開平6-71669号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び2に記載の漏水受け具のように、床面と天井を繋ぐ棒を用いる場合、通行の妨げとなるおそれがある。また、天井の漏水箇所の周辺は漏水により湿っている場合があるため、特許文献3及び4に記載の漏水受け具のように粘着テープで固定する場合には、粘着力が不十分となる場合が起こりうる。さらに、特許文献3及び4に記載の漏水受け具のように天井に金具などを取り付ける場合には、天井に穴をあける必要が生じ、その穴をあけた箇所から漏水が生ずることも起こりうる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、受け部を適切に取り付けることが可能な漏水受け具、及び漏水受け構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の構成は、天井に取り付けられて用いられ、その天井からの漏水を受けることが可能な漏水受け具であって、漏水を受けることが可能な受け部と、受け部に設けられ、天井に吸着させることが可能な吸盤と、を備える。
【0007】
第1の構成では、漏水により天井が濡れている場合にも、天井に漏水受け具を取り付けることができ、且つ、その取り付けの際に天井を傷つけないため、新たな漏水の発生を抑制することができる。加えて、漏水受け部の位置を変更しようとする場合においても、粘着テープなどの取付手段を取り換えたり、新たな天井の別の箇所に穴を開けたりする必要が無いため、漏水受け部の位置の変更を容易に行うことができる。また、吸盤は、濡れた箇所に吸着させる場合には、乾いた場所に吸着させる場合よりも吸着力が向上するのが一般的である。一方、受け部は、漏水が継続する場合には、その漏水により荷重がかかる。したがって、吸着力がより必要な漏水が継続する場合において、より強力な吸着力を得ることができ、且つ、漏水が停止して天井が乾いた場合、すなわち漏水受け具が不要となった場合には、吸着力が低下して漏水受け具の取り外しを容易にすることができる。
【0008】
第2の構成では、受け部は、受けた漏水を排出可能な排出口を備えている。
【0009】
第2の構成では、受けた漏水を排出することで、特に漏水が継続する場合において、受け部に掛かる荷重を低減することができる。
【0010】
第3の構成では、排出口は、排水管と接続可能な接続具を備えている。
【0011】
第3の構成では、排出口を排水管と接続することで、受け部が受けた漏水を適切に排出することができる。
【0012】
第4の構成では、吸盤は、排出口の周囲に複数設けられている。
【0013】
第4の構成では、吸盤に係る荷重を分散させることができるため、漏水受け具の落下を抑制することができる。
【0014】
第5の構成では、受け部は、天井に取り付けられた場合に天井に対向する面を有する受面と、天井に取り付けられた場合に天井に向かうように、受面の周縁に立設された立設壁と、を備え、吸盤は、受面に設けられている。
【0015】
第5の構成では、天井の漏水箇所の近く、すなわち湿っている可能性の高い位置に吸盤を取り付けることができるため。吸盤の吸着力を向上させることができる。
【0016】
第6の構成は、第1~第5のいずれかの構成における漏水受け具を用いる漏水受け構造であって、天井からの漏水を受けることが可能なように、受け部が吸盤により天井に取り付けられている。
【0017】
第6の構成では、第1~第5の構成における漏水受け具を適切に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】漏水受け具全体の構成を示す図である。
図2】受け部の上側からの斜視図である。
図3】受け部の下側からの斜視図である。
図4】受け部の平面図である。
図5】受け部の正面図である。
図6】受け部の背面図である。
図7】A-A線断面図である。
図8】B-B線断面図である。
図9】取付部を構成する吸盤及び雄ネジ部の斜視図である。
図10】取付部を構成する吸盤及び雄ネジ部の正面図である。
図11】取付部を構成するカバー部の斜視図である。
図12】取付部を構成するカバー部の正面図である。
図13】取付部全体の斜視図である。
図14】取付部全体の正面図である。
図15】受け部の漏水箇所への取り付け方を示す図である。
図16】接続具の斜視図である。
図17】接続具の平面図である。
図18】接続具を排水管の通孔に取り付けた状態を示す図である。
図19】接続具から排水路を取り外した場合を説明する図である。
図20】保持具について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本実施形態に係る漏水受け具10は、図1に示すように、天井100の漏水箇所に受け部20が取り付けられ、受け部20が天井100からの漏水を受ける。受け部20には、排水路40の一端側が接続具50を介して接続されており、受け部20が受けた水はその排水路40中を通過する。排水路40の他端側は既設の排水管200の側面に設けられた通孔201に接続具50を介して接続されており、排水路40中を通過した水は、排水管200へと排水される。漏水受け具10は、このように設置されることで、漏水受け構造として機能する。なお、排水路40は、複数の円筒形のパイプ等をつなぎ合わせたものであり、周知のものであるため、具体的な説明は省略する。
【0020】
まず、受け部20の具体的な構造について、図2~8を参照して説明する。この受部20は、例えば、硬質の樹脂であるポリプロピレンで形成されている。受け部20は、上面視にて角丸正方形である受け面21を備えている。この受け面21は厚みが均一であり、4辺のそれぞれから中央下方へ向けて傾斜している。受け面21の中心には、上下方向について垂直に下方へ突出して設けられた円筒形の排出口22が設けられている。この排出口22の底には、縮径された内側フランジ23が設けられている。
【0021】
受け面21の一対の辺の中心のそれぞれから排出口22へ向けて、及び、4隅のそれぞれから排出口へ向けて、下方へ凹んだ排水溝24が設けられている。この排水溝24の断面形状は、長手方向及び幅方向においてが均一な矩形である。
【0022】
受面21の、排出口22と、排水溝24が設けられていない辺のそれぞれとの間には、上下方向について垂直に貫通した円筒状の取付孔25が設けられている。この取付孔25の上端には、縮径された内側フランジ26が設けられている。受け面21の外周の各辺には、各辺に沿って上方へ向けて垂直に起立した、厚み及び高さが均一な立設壁27が設けられている。すなわち、受け面21の平行な一対の辺に設けられた立設壁27は、互いに平行な平面を構成しており、受面21の角の部分に設けられた立設壁27は、その角の形状に沿った曲面を構成している。この立設壁27の上端には、外側へ向けて均一に拡幅された、厚みが均一なフランジ部28が設けられている。
【0023】
以上のように構成される受け部20は、取付部30により天井100へ取り付けられる。この取付部30の構造について、図9~14を参照して説明する。取付部30は、塩化ビニールで形成された、中心が窪んだ円形の吸盤31を備えている。この吸盤31の外径は、受け部20の取付孔25に設けられた内側フランジ26の内径よりも小さい。この吸盤31の窪んだ側の反対側の中心には、円筒の側面に螺旋状の凸部が設けられた雄ネジ部32が接続されている。
【0024】
この取付部30は、円筒形の筒部33と、その筒部33の一方の開口を共有し、その反対側の端には底よりも径の小さい開口を有する略円錐台筒状の円錐筒部34と、筒部33の他方の開口の周囲に拡径して設けられたフランジ部35と、そのフランジ部35の筒部33側とは反対側に突出した円環状の環状凸部36とを有するカバー部37を備えている。フランジ部35の外径は、受け部20の取付孔25の内径よりも小さく、且つ、その取付孔25に設けられた内側フランジ26の内径よりも大きい。環状凸部36の外径は、吸盤31の直径よりもやや小さい。また、円錐筒部34の側面には、周方向に交互に連続する、軸方向に延びた凹凸が設けられている。カバー部37の円錐筒部34における小径側の開口近傍には、縮径された内側フランジ38が設けられており、その内側フランジ38の内周面には、螺旋状に連続する雌ネジ部39が形成されている。その雌ネジ部39の径は雄ネジ部32の螺旋状の凸部と係合する径である。
【0025】
以上のように構成される取付部30を用いて、天井100への受け部20の取り付け方について図15を参照して説明する。まず、吸盤31に接続された雄ネジ部32を、受け部20の取付孔25に通す。続いて、カバー部37を取付孔25に下側から入れ、雄ネジ部32を雌ネジ部39に係合させて、カバー部37を回転させる。カバー部37を回転させることでカバー部37は上昇し、フランジ部35が内側フランジ25の下面に当接し、環状凸部36が吸盤31に当接する。フランジ部35が内側フランジ25の下面に当接し、環状凸部36が吸盤31に当接した時点で、カバー部37の回転を一旦停止し、受け部20の上面が天井100の漏水箇所101に対向するようにして、吸盤31を天井100に吸着させる。そして、カバー部37をさらに回転させると、その回転に伴って雄ネジ部32が雌ネジ部39に引き込まれ、吸盤31がカバー部37側へと引っ張られる。これにより、吸盤31と天井100との間の体積が大きくなってその空間の気圧が低下し、吸盤31の吸着力が向上して、天井100に受け部20を取り付けることができる。
【0026】
排水路40の受け部20に接続される側、及び、排水管の通孔に接続される側のそれぞれは、接続具50を介して接続される。この接続具50は公知のものであるため、詳細な形状を省略しつつ、図16及び17を参照して説明する。なお、本実施形態において、接続具50は、角筒形の排水管200の側面に設けられた円形の通孔201に取り付けるものとして説明する。
【0027】
接続具本体51は、全体が略円筒状であり、その一部の外形は、接続される排水路40の内径と略等しい。また、接続具本体51の長手方向の中央近傍の外周面には、外周面から隆起して周方向に旋回する螺旋状であるネジ部(図示せず)が設けられている。また、排水路40に接続される側とは反対側の端部には、拡径されたフランジが設けられている。
【0028】
ナット体52は、全体の形状が接続具本体51よりも短い円筒形であり、内面には、接続具本体51のネジ部と係合する内ネジ部(図示せず)が設けられている。スペーサ体53は、軸方向に延びる円筒状であり、一方の端部には、拡径されたフランジが設けられている。止水体54は、弾性を有しており、円筒形である。
【0029】
以上のように構成される接続具50は、図18に示すように、排水管200の内部に止水体54が位置するようにして、ナット体52を回してスペーサ体53を排水管200の通行201の周囲に押し付けることで、取り付けられる。この接続具50から排水路40が取り外された場合、図19に示すように、接続具50の接続具本体51には有底筒状の栓55が取り付けられる。この栓55は、接続具50に取り付けられる排水路40と内径が略等しくなっており、接続具50に取り付けられることで、排水管200の外部と内部との通孔201を介した連通を遮断する遮断手段として機能する。なお、漏水が再度発生し、漏水受け具10の再設置が必要となった場合等には、栓55を外して接続具50に排水路40を接続し、漏水受け具10を設置する。
【0030】
受け具20と排水管200とを繋ぐ排水路40は、保持具60により、天井100や壁等に取り付けられる。この保持部60について、図20を参照して説明する。保持具60は、保持部61と基部62とを備えている。保持部61は、断面円弧状の部材であり、その内径は、排水路40の外径と略等しい。基部62は、板状の部材であり、保持部61の円弧の両端を取り外し可能に取り付けることができるように構成されている。保持部61の内周面に排水路40の外周面が当接するようにしておき、保持部61の円弧の両端を基部62に取り付けることで、保持具60により排水路40が保持される。
【0031】
この保持具60は、例えば基部62に吸盤(図示せず)を設けておき、その吸盤により構造物の壁面等に取り付けられる。もしくは、基部62を構造物の壁面等に接着したり粘着テープで張り付けたりする。こうすることで、基部62を構造物の壁面等に残した状態で、保持部61を取り外すことで、保持具60から排水路40を取り外すことができる。
【0032】
上記構成により、本実施形態に係る漏水受け具は、以下の効果を奏する。
【0033】
・受け部20を吸盤31を備える取付部30により天井100へ取り付けるものとしているため、漏水により天井100が濡れている場合にも、天井100に漏水受け具10を取り付けることができ、且つ、その取り付けの際に天井100を傷つけないため、新たな漏水の発生を抑制することができる。加えて、漏水受け部10の位置を変更しようとする場合においても、粘着テープなどの取付手段を取り換えたり、天井100の別の箇所に穴を開けたりする必要が無いため、漏水受け部10の位置の変更を容易に行うことができる。
【0034】
・吸盤31は、濡れた箇所に吸着させる場合には、乾いた場所に吸着させる場合よりも吸着力が向上するのが一般的である。一方、受け部20は、漏水が継続する場合には、その漏水により荷重がかかる。したがって、吸盤31により受け部20を取り付けることで、吸着力がより必要な漏水が継続する場合において、より強力な吸着力を得ることができ、且つ、漏水が停止して天井100が乾いた場合、すなわち漏水受け具10が不要となった場合には、吸着力が低下して漏水受け具10の取り外しを容易にすることができる。
【0035】
・受け部20の排出口22を排水路40を介して既設の排水管200と接続しているため、受け部20が受けた漏水を適切に排出することができる。
【0036】
・受け部20を排出口22を囲むように複数の取付部30により取り付けているため、取付部30に係る荷重を分散させることができ、受け部20の落下を抑制することができる。また、取付部30を天井100の漏水箇所201の近く、すなわち湿っている可能性の高い位置に取り付けるものとしているため、吸盤31の吸着力を向上させることができる。
【0037】
・排水路40を撤去する場合に保持部61を基部62から取り外せばよいため、排水路40の撤去が容易になる。また、漏水のおそれがある箇所の近傍に予め基部62を取り付けておいたり、漏水が収束した場合に基部62を構造物に取り付けたままにしておいたりすることで、漏水が発生した場合に、素早く排水路40を設置することができる。
【0038】
・排水管200に通孔201を設ける場合、その通孔201を開放することにより、排水管200からの臭いが通孔201を介して外部へ漏れるおそれがある。この点、本実施形態では、排水路40を取り外した場合に接続具50に栓55を取り付けるものとしているため、排水管200からの臭いの漏れを抑制することができる。
【0039】
<変形例>
・実施形態では、受け部20に排出口22を設け、その排出口22から水を排出するものとしたが、排出口22を設けず、一定量の水を溜めておくものとしてもよい。この場合には、特に漏水の量が少ない場合において、排水路40等を設置する必要ことなく使用することができる。また、漏水の量が少ない場合には、受け部20の排出口22やその排出口22に接続する接続具50を栓55等を用いて閉塞するものとしてもよい。
【0040】
・実施形態では、受け部20と既設の排水管200とを接続するものとしたが、受け部20が受けた漏水を側溝などに誘導する部材を設けるものとしてもよい。
【0041】
・実施形態では、取付孔25を2つ設け、その2つの取付孔25にそれぞれ取付部30を取り付けるものとしたが、取付孔30の数及び配置は種々の変更が可能である。また、取付孔30を複数設けた場合において、すべての取付孔30に取付部30を取り付けることは必須でなく、取付部30を取り付けない取付孔25があってもよい。
【0042】
・実施形態では、受け部20の形状を上面視にて角丸正方形としたが、受け部20の形状は種々の変更が可能である。例えば、長方形や他の多角形等としてもよい。
【0043】
・実施形態では、受け面21を傾斜させるものとしたが、傾斜していなくてもよい。また、排水溝24の形状や配置についても実施形態で示したものに限られないし、排水溝24を備えていなくてもよい。
【0044】
・実施形態では、受け面21の周縁に立設壁27を設けるものとしたが、立設壁27は必須ではない。例えば、実施形態のように、受け面21が中心へ向かう傾斜を有していれば、立設壁27を有していなくても、受け部20を天井100に取り付けた場合に受け面21と天井100との間に空間が生じるため、その空間を利用して水を受けることができる。
【0045】
排水溝24の形状や数は、実施形態で示したものに限られず、種々の変更が可能である。たま、排水を促すための構造、例えば、排水溝24の底から突出するリブ等を設けるものとしてもよい。
【0046】
・実施形態では、受け面21に取付孔25を設け、その取付孔25に取付部30を取り付けるものとしたが、立設壁27の上端に設けられたフランジ部28等の他の部分に取付部30を取り付け可能な構造を設けるものとしてもよい。
【0047】
・受け部20への吸盤31の取り付け方は、実施形態に記載したものに限られない。例えば、吸盤31とカバー部37とで取付孔25に設けられた内側フランジ27を挟み込むものとしてもよいし、取付孔25を設けず、受け部20の上面に吸盤31を接着などにより取り付けるものとするなど、種々の変更が可能である。
【0048】
・実施形態では、受け部20の排出口22に接続具50を介して排水路40を接続するものとしたが、受け部20と排水路40を一体に形成するものとしてもよい。また、受け部20と所定の長さの排水路40とを一体に形成し、必要に応じてその排水路40を延長するように、別体の排水路40を接続することで、排水路40全体を構成するものとしてもよい。
【符号の説明】
【0049】
漏水受け具…10、受け部…20、受け面…21、排出口…22、立設壁…27、取付部…30、吸盤…31、排水路40、接続具…50、栓…55、保持具…60、保持部…61、基部…62、天井…100、排水管…200、通孔…201、

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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