(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-20
(45)【発行日】2022-10-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/11 20060101AFI20221021BHJP
A61B 5/107 20060101ALI20221021BHJP
【FI】
A61B5/11 230
A61B5/107 300
(21)【出願番号】P 2019558034
(86)(22)【出願日】2018-10-09
(86)【国際出願番号】 JP2018037557
(87)【国際公開番号】W WO2019111521
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-08-17
(31)【優先権主張番号】P 2017233909
(32)【優先日】2017-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【氏名又は名称】木本 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100174850
【氏名又は名称】大崎 絵美
(72)【発明者】
【氏名】白土 真紀
(72)【発明者】
【氏名】平尾 直靖
【審査官】▲高▼木 尚哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-069035(JP,A)
【文献】特開2018-121930(JP,A)
【文献】特開2016-144598(JP,A)
【文献】特開2015-066155(JP,A)
【文献】特開2004-358229(JP,A)
【文献】特開2001-218754(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/06-5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の動きの美しさを評価する情報処理装置であって、
歩行している被写体の動画像を取得する手段を備え、
前記動画像を解析することにより、歩行速度と、歩行姿勢と、動き周波数と、を抽出する手段を備え、
前記歩行速度との相関が強い部位の画素の座標の変化量に基づいて、前記歩行速度に関する第1パラメータを計算する手段を備え、
前記歩行姿勢との相関が強い部位の画素の前傾角度に基づいて、前記歩行姿勢に関する第2パラメータを計算する手段を備え、
歩行動作との相関が強い部位の画素の変位の前記動き周波数に基づいて、前記歩行動作に関する第3パラメータを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータを用いて、前記動きの美しさのスコアを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータと、前記歩行速度に関する第1重み付け係数と、を用いて、前記被写体の心理状態に関する第1スコアを計算する手段を備える、情報処理装置。
【請求項2】
被写体の動きの美しさを評価する情報処理装置であって、
歩行している被写体の動画像を取得する手段を備え、
前記動画像を解析することにより、歩行速度と、歩行姿勢と、動き周波数と、を抽出する手段を備え、
前記歩行速度との相関が強い部位の画素の座標の変化量に基づいて、前記歩行速度に関する第1パラメータを計算する手段を備え、
前記歩行姿勢との相関が強い部位の画素の前傾角度に基づいて、前記歩行姿勢に関する第2パラメータを計算する手段を備え、
歩行動作との相関が強い部位の画素の変位の前記動き周波数に基づいて、前記歩行動作に関する第3パラメータを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータを用いて、前記動きの美しさのスコアを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータと、前記歩行姿勢に関する第2重み付け係数と、を用いて、前記被写体の体組成に関する第2スコアを計算する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項3】
被写体の動きの美しさを評価する情報処理装置であって、
歩行している被写体の動画像を取得する手段を備え、
前記動画像を解析することにより、歩行速度と、歩行姿勢と、動き周波数と、を抽出する手段を備え、
前記歩行速度との相関が強い部位の画素の座標の変化量に基づいて、前記歩行速度に関する第1パラメータを計算する手段を備え、
前記歩行姿勢との相関が強い部位の画素の前傾角度に基づいて、前記歩行姿勢に関する第2パラメータを計算する手段を備え、
歩行動作との相関が強い部位の画素の変位の前記動き周波数に基づいて、前記歩行動作に関する第3パラメータを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータを用いて、前記動きの美しさのスコアを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータと、前記歩行動作に関する第3重み付け係数と、を用いて、前記被写体の運動制御に関する第3スコアを計算する手段を備える、情報処理装置。
【請求項4】
被写体の動きの美しさを評価する情報処理装置であって、
歩行している被写体の動画像を取得する手段を備え、
前記動画像を解析することにより、歩行速度と、歩行姿勢と、動き周波数と、を抽出する手段を備え、
前記歩行速度との相関が強い部位の画素の座標の変化量に基づいて、前記歩行速度に関する第1パラメータを計算する手段を備え、
前記歩行姿勢との相関が強い部位の画素の前傾角度に基づいて、前記歩行姿勢に関する第2パラメータを計算する手段を備え、
歩行動作との相関が強い部位の画素の変位の前記動き周波数に基づいて、前記歩行動作に関する第3パラメータを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータを用いて、前記動きの美しさのスコアを計算する手段を備え、
前記計算されたスコアの少なくとも1つに応じたソリューション情報を提示する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項5】
前記ソリューション情報は、適切な生活習慣、及び、適切な商品の少なくとも1つに関するアドバイスを含む、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
被写体の動きの美しさを評価する情報処理装置であって、
歩行している被写体の動画像を取得する手段を備え、
前記動画像を解析することにより、歩行速度と、歩行姿勢と、動き周波数と、を抽出する手段を備え、
前記歩行速度との相関が強い部位の画素の座標の変化量に基づいて、前記歩行速度に関する第1パラメータを計算する手段を備え、
前記歩行姿勢との相関が強い部位の画素の前傾角度に基づいて、前記歩行姿勢に関する第2パラメータを計算する手段を備え、
歩行動作との相関が強い部位の画素の変位の前記動き周波数に基づいて、前記歩行動作に関する第3パラメータを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータを用いて、前記動きの美しさのスコアを計算する手段を備え、
被写体の属性に関する被写体属性情報と、前記動きの美しさのスコアの計算式と、を関連付けて記憶する手段を備え、
前記取得する手段は、更に、前記被写体の被写体属性情報を取得し、
前記スコアを計算する手段は、前記取得された被写体属性情報に関連付けられた計算式を用いて、前記動きの美しさのスコアを計算する、
情報処理装置。
【請求項7】
被写体の動きの美しさを評価する情報処理装置であって、
歩行している被写体の動画像を取得する手段を備え、
前記動画像を解析することにより、歩行速度と、歩行姿勢と、動き周波数と、を抽出する手段を備え、
前記歩行速度との相関が強い部位の画素の座標の変化量に基づいて、前記歩行速度に関する第1パラメータを計算する手段を備え、
前記歩行姿勢との相関が強い部位の画素の前傾角度に基づいて、前記歩行姿勢に関する第2パラメータを計算する手段を備え、
歩行動作との相関が強い部位の画素の変位の前記動き周波数に基づいて、前記歩行動作に関する第3パラメータを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータを用いて、前記動きの美しさのスコアを計算する手段を備え、
前記被写体を識別する被写体識別情報と、前記計算されたスコアの少なくとも1つと、を関連付けて記憶する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項8】
前記計算されたスコアの少なくとも1つを提示する手段を備える、請求項1~請求項7の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1~請求項8の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
歩行動作と人体の特性との間には相関があることが知られている。つまり、歩行動作を見れば、人体の特性を知ることができる。例えば、特開2017-6305号公報には、歩行状態を示す歩行パラメータに基づいて、対象者の体力を評価する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年の研究により、人間の歩行動作と、人間の動きの美しさとの間にも相関があることが分かってきた。
【0004】
しかし、特開2017-6305号公報の技術では、体力を評価するものに過ぎないので、動きの美しさを評価することはできない。
つまり、従来技術では、歩行動作から動きの美しさを評価することはできない。
【0005】
本発明の目的は、歩行動作から動きの美しさを評価することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
被写体の動きの美しさを評価する情報処理装置であって、
歩行している被写体の動画像を取得する手段を備え、
前記動画像を解析することにより、歩行速度と、歩行姿勢と、動き周波数と、を抽出する手段を備え、
前記歩行速度と美しさとの相関に基づいて、第1パラメータを計算する手段を備え、
前記歩行姿勢と美しさとの相関に基づいて、第2パラメータを計算する手段を備え、
前記動き周波数と美しさとの相関に基づいて、第3パラメータを計算する手段を備え、
前記第1パラメータ~前記第3パラメータを用いて、前記動きの美しさのスコアを計算する手段を備える、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、歩行動作から動きの美しさを評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの概略図である。
【
図2】
図1の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態の被写体情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図5】本実施形態の計算式マスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【
図6】本実施形態の評価マスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【
図7】本実施形態のソリューションマスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【
図8】本実施形態のスコアログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図10】
図9の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図11】
図9のスコア計算の詳細なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成について説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システムの概略図である。
図2は、
図1の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、クライアント装置10と、サーバ30と、を備える。
クライアント装置10及びサーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0012】
クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信する情報処理装置の一例である。クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0013】
サーバ30は、クライアント装置10から送信されたリクエストに応じたレスポンスをクライアント装置10に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0014】
(1-1)クライアント装置の構成
クライアント装置10の構成について説明する。
【0015】
図2に示すように、クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、カメラ15と、を備える。
【0016】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0017】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0018】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0019】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
【0020】
入出力インタフェース13は、クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0021】
通信インタフェース14は、クライアント装置10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0022】
カメラ15は、動画像を撮像し、且つ、撮像した動画像(以下「撮像動画像」という)の動画データを生成するように構成される。カメラ15は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを有する。
【0023】
(1-2)サーバの構成
サーバ30の構成について説明する。
【0024】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0025】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0026】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0027】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0028】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、コンピュータの一例である。
【0029】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0030】
通信インタフェース34は、サーバ30とクライアント装置10との間の通信を制御するように構成される。
【0031】
(2)本実施形態の概要
本実施形態の概要について説明する。
図3は、本実施形態の概要の説明図である。
【0032】
図3に示すように、クライアント装置10は、歩行中の被写体OBJの動画像を撮像し、且つ、撮像動画像の動画データを生成する。
クライアント装置10は、動画データをサーバ30に送信する。
【0033】
サーバ30は、クライアント装置10から送信された動画データに対して画像解析を実行することにより、動きの美しさのスコアを計算する。
【0034】
このように、本実施形態のサーバ30は、歩行中の被写体OBJの動画像から、被写体OBJの動きの美しさを評価する。これにより、歩行の様子を撮影するだけで、被写体OBJの動きの美しさの評価指標を得ることができる。
【0035】
(3)データベース
本実施形態のデータベースについて説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0036】
(3-1)被写体情報データベース
本実施形態の被写体情報データベースについて説明する。
図4は、本実施形態の被写体情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0037】
図4の被写体情報データベースには、被写体に関する被写体情報が格納される。
被写体情報データベースは、「被写体ID」フィールドと、「被写体名」フィールドと、「被写体属性」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0038】
「被写体ID」フィールドには、被写体OBJを識別する被写体IDが格納される。被写体IDは、サーバ30によって任意に決められる。
【0039】
「被写体名」フィールドには、被写体OBJの名称に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0040】
「被写体属性」フィールドには、被写体OBJの属性に関する被写体属性情報が格納される。「被写体属性」フィールドは、「性別」フィールドと、「年齢」フィールドと、「職業」フィールドと、を含む。
【0041】
「性別」フィールドには、被写体OBJの性別に関する情報が格納される。
【0042】
「年齢」フィールドには、被写体OBJの年齢に関する情報が格納される。
【0043】
「職業」フィールドには、被写体OBJの職業に関する情報が格納される。
【0044】
(3-2)計算式マスタデータベース
本実施形態の計算式マスタデータベースについて説明する。
図5は、本実施形態の計算式マスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【0045】
図5の計算式マスタデータベースには、被写体属性情報に応じた計算式が格納される。
計算式マスタデータベースは、「被写体属性」フィールドと、「計算式」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0046】
「被写体属性」フィールドは、
図4の「被写体属性」フィールドと同様である。
【0047】
「計算式」フィールドには、速さスコアS1(「第1スコア」の一例)を計算するための第1計算式(式1)と、姿勢スコアS2(「第2スコア」の一例)を計算するための第2計算式(式2)と、技術スコアS3(「第3スコア」の一例)を計算するための第3計算式(式3)と、動きの美しさのスコアSmを計算するための第4計算式(式4)と、が格納される。
【0048】
式1は、第1計算式の一例である。係数w11~w13は、被写体属性情報に応じて決まる。係数w11は、係数w12及びw13より大きい。一般に、歩行速度は心理状態に依存することが知られている。心理状態は、例えば、ストレスレベル、又は、笑顔の時の口角の動きの計測値、若しくは、当該計測値によって評価される状態に反映される。係数w11は、係数w12及びw13より大きいので、速さスコアS1は、「被写体の心理状態に関するスコア」とも言える。速さスコアS1が大きいほど、ネガティブな心理状態(例えば、落ち込んでいる状態)を表す。
【数1】
・p1…被写体の歩行速度に関する第1パラメータ
・w11…速さスコアS1を算出するための歩行速度に関する第1重み付け係数
・p2…被写体の歩行姿勢に関する第2パラメータ
・w12…速さスコアS1を算出するための歩行姿勢に関する第2重み付け係数
・p3…被写体の歩行技術に関する第3パラメータ
・w13…速さスコアS1を算出するための歩行技術に関する第3重み付け係数
【0049】
式2は、第2計算式の一例である。係数w21~w23は、被写体属性情報に応じて決まる。係数w22は、係数w21及びw23より大きい。一般に、歩行姿勢は体組成に依存することが知られている。体組成は、例えば、体脂肪率の計測値、又は、当該計測値によって評価される状態に反映される。係数w22は、係数w21及びw23より大きいので、姿勢スコアS2は、「被写体の体組成に関するスコア」とも言える。姿勢スコアS2が大きいほど、ネガティブな体組成(例えば、脂肪が平均以上である状態)を表す。
【数2】
・w21…姿勢スコアS2を算出するための歩行速度に関する第1重み付け係数
・w22…姿勢スコアS2を算出するための歩行姿勢に関する第2重み付け係数
・w23…姿勢スコアS2を算出するための歩行技術に関する第3重み付け係数
【0050】
式3は、第3計算式の一例である。係数w31~w33は、被写体属性情報に応じて決まる。係数w33は、係数w31及びw32より大きい。一般に、歩行技術は、運動制御に依存することが知られている。運動制御は、例えば、骨格筋指数の計測値、又は、当該計測値によって評価される状態に反映される。係数w33は、係数w31及びw32より大きいので、技術スコアS3は、「被写体の運動制御に関するスコア」とも言える。技術スコアS3が大きいほど、ネガティブな運動制御(例えば、運動のリズムが一定しない状態)を表す。
【数3】
・w31…技術スコアS3を算出するための歩行速度に関する第1重み付け係数
・w32…技術スコアS3を算出するための歩行姿勢に関する第2重み付け係数
・w33…技術スコアS3を算出するための歩行技術に関する第3重み付け係数
【0051】
式4は、第4計算式の一例である。係数wm1~wm3は、被写体属性情報に応じて決まる。
【数4】
・wm1…動きの美しさのスコアSmを算出するための歩行速度に関する第1重み付け係数
・wm2…動きの美しさのスコアSmを算出するための歩行姿勢に関する第2重み付け係数
・wm3…動きの美しさのスコアSmを算出するための歩行技術に関する第3重み付け係数
【0052】
(3-3)評価マスタデータベース
本実施形態のマスタデータベースについて説明する。
図6は、本実施形態の評価マスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【0053】
図6の評価マスタデータベースには、スコアに応じた評価に関する情報が格納される。
評価マスタデータベースは、「スコア」フィールドと、「評価」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0054】
「評価」フィールドには、速さスコア、姿勢スコア、及び、技術スコアのそれぞれに応じた評価を示す評価メッセージが格納される。
【0055】
(3-4)ソリューションマスタデータベース
本実施形態のソリューションマスタデータベースについて説明する。
図7は、本実施形態のソリューションマスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【0056】
図7のソリューションマスタデータベースには、スコアに応じたソリューション情報が格納される。
ソリューションマスタデータベースは、「スコア」フィールドと、「ソリューション」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0057】
「ソリューション」フィールドには、動きの美しさのスコア、速さスコア、姿勢スコア、及び、技術スコアの組合せに応じたソリューション情報が格納される。
「ソリューション」フィールドは、「アドバイス」フィールドと、「推奨商品」フィールドと、を含む。
【0058】
「アドバイス」フィールドには、生活習慣に関するアドバイスを示すアドバイスメッセージが格納される。生活習慣は、例えば、以下を含む。
・運動
・食事
・睡眠
【0059】
「推奨商品」フィールドには、商品に関する商品情報(例えば、商品名、商品を購入するためのウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)、又は、それらの組合せ)が格納される。商品は、例えば、以下を含む。
・化粧品
・運動器具
・食品
・サプリメント
【0060】
(3-5)スコアログ情報データベース
本実施形態のスコアログ情報データベースについて説明する。
図8は、本実施形態のスコアログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0061】
図8のスコアログ情報データベースには、スコアログ情報が格納される。
スコアログ情報データベースは、「スコアログID」フィールドと、「日付」フィールドと、「スコア」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
スコアログ情報データベースは、被写体IDに関連付けられる。
【0062】
「スコアログID」フィールドには、スコアログを識別するスコアログIDが格納される。スコアログIDは、サーバ30によって任意に決められる。
【0063】
「日付」フィールドには、スコアログが取得された日付に関する情報が格納される。
【0064】
「スコア」フィールドは、「速さスコア」フィールドと、「姿勢スコア」フィールドと、「技術スコア」フィールドと、「動きの美しさのスコア」フィールドと、を含む。
【0065】
「速さ」フィールドには、速さスコアが格納される。
【0066】
「姿勢スコア」フィールドには、姿勢スコアが格納される。
【0067】
「技術スコア」フィールドには、技術スコアが格納される。
【0068】
「動きの美しさのスコア」フィールドには、動きの美しさのスコアが格納される。
【0069】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理について説明する。
図9は、実施形態の情報処理のシーケンス図である。
図10は、
図9の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図11は、
図9のスコア計算の詳細なフローチャートである。
【0070】
図9に示すように、クライアント装置10は、動画像の取得(S100)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P100(
図11)をディスプレイに表示する。
【0071】
図9に示すように、画面P100は、ボタンオブジェクトB100a~B100bと、入力フィールドオブジェクトF100と、画像オブジェクトIMG100と、を含む。
入力フィールドオブジェクトF100は、被写体OBJの被写体IDの入力を受け付けるオブジェクトである。
ボタンオブジェクトB100aは、動画の録画のためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
ボタンオブジェクトB100bは、動きの美しさの評価を要求するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
画像オブジェクトIMG100は、カメラ15によって撮影された動画像に対応する。
【0072】
クライアント装置10のユーザがボタンオブジェクトB100aを操作すると、プロセッサ12は、カメラ15を起動させる。
カメラ15は、歩行中の被写体OBJの動画像を撮影し、且つ、撮影した動画像の動画データを生成する。
【0073】
ステップS100の後、クライアント装置10は、評価リクエスト(S101)を実行する。
具体的には、ユーザがボタンオブジェクトB100b(
図9)を操作すると、プロセッサ12は、評価リクエストデータをサーバ30に送信する。
評価リクエストデータは、以下の情報を含む。
・被写体ID
・ステップS100で生成された動画データ
・ステップS101の実行日に関する情報
【0074】
ステップS101の後、サーバ30は、評価リクエストデータに含まれる動画データに基づいて、スコアの計算(S300)を実行する。
図11を参照して、ステップS300について説明する。
【0075】
図11に示すように、サーバ30は、速さパラメータの計算(S3000)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、評価リクエストデータに含まれる動画データに対して特徴量解析を実行することにより、歩行速度との相関が強い部位(例えば、足)の画素(以下「第1参照画素」という)を特定する。
プロセッサ12は、動画データを構成する複数フレームにおける第1参照画素の座標の変化量を計算する。この変化量が、歩行速度に関する速さパラメータである。
【0076】
ステップS3000の後、サーバ30は、姿勢パラメータの計算(S3001)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、評価リクエストデータに含まれる動画データに対して特徴量解析を実行することにより、歩行姿勢との相関が強い部位(例えば、脊椎、体幹、骨盤、及び、体全体の少なくとも1つ)の画素(以下「第2参照画素」という)を特定する。
プロセッサ32は、第2参照画素を参照して、当該部位の前傾角度を計算する。この前傾角度が、歩行姿勢に関する姿勢パラメータである。
前傾角度は、以下の少なくとも1つの角度を含む。
・垂線に対する頚椎の前傾角度
・垂線に対する体幹部の前傾角度
・水平線に対する骨盤の前後傾角度
・垂線に対する体全体の前傾角度
・股関節の角度(例えば、可動角度及び屈曲角度の少なくとも1つ)
・足関節の角度(例えば、可動角度及び屈曲角度の少なくとも1つ)
【0077】
ステップS3001の後、サーバ30は、技術パラメータの計算(S3002)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、評価リクエストデータに含まれる動画データに対して特徴量解析を実行することにより、歩行動作との相関が強い部位(例えば、体全体)の画素(以下「第3参照画素」という)を特定する。
プロセッサ32は、動画データを構成する複数フレームにおける第3参照画素の変位の周波数(以下「動き周波数」という)を計算する。この動き周波数は、歩行技術(特に、歩行の滑らかさ)に関する技術パラメータである。
【0078】
ステップS3002の後、サーバ30は、計算式の決定(S3003)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、被写体情報マスタデーベース(
図4)を参照して、評価リクエストデータに含まれる被写体IDに関連付けられた被写体属性情報を特定する。
プロセッサ32は、計算式マスタデーベース(
図5)を参照して、特定した被写体属性情報に関連付けられた計算式(第1計算式~第4計算式)を特定する。
【0079】
ステップS3003の後、サーバ30は、速さスコアの計算(S3004)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS3003で特定された第1計算式(式1)に、ステップS3000~S3002で計算されたパラメータ(速さパラメータp1、姿勢パラメータp2、及び、技術パラメータp3)を適用することにより、速さスコアS1を計算する。
【0080】
ステップS3004の後、サーバ30は、姿勢スコアの計算(S3005)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS3003で特定された第2計算式(式2)に、ステップS3000~S3002で計算されたパラメータ(速さパラメータp1、姿勢パラメータp2、及び、技術パラメータp3)を適用することにより、姿勢スコアS2を計算する。
【0081】
ステップS3005の後、サーバ30は、技術スコアの計算(S3006)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS3003で特定された第3計算式(式3)に、ステップS3000~S3002で計算されたパラメータ(速さパラメータp1、姿勢パラメータp2、及び、技術パラメータp3)を適用することにより、技術スコアS3を計算する。
【0082】
ステップS3006の後、サーバ30は、動きの美しさのスコアの計算(S3007)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS3003で特定された第4計算式(式4)に、ステップS3004~S3006で計算されたスコア(速さスコアS1、姿勢スコアS2、及び、技術スコアS3)を適用することにより、動きの美しさのスコアSmを計算する。
【0083】
図9に示すように、ステップS300の後、サーバ30は、データベースの更新(S301)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、評価リクエストデータに含まれる被写体IDに関連付けられた評価ログ情報データベース(
図8)に新規レコードを追加する。
プロセッサ32は、新規レコードの各フィールドに、以下の情報を格納する。
・「スコアログID」フィールドには、新規スコアログIDが格納される。
・「日付」フィールドには、評価リクエストデータに含まれる実行日に関する情報が格納される。
・「速さスコア」フィールドには、ステップS3004で計算された速さスコアS1が格納される。
・「姿勢スコア」フィールドには、ステップS3005で計算された姿勢スコアS2が格納される。
・「技術スコア」フィールドには、ステップS3006で計算された技術スコアS3が格納される。
・「モーションビューティスコア」フィールドには、ステップS3007で計算された動きの美しさのスコアSmが格納される。
【0084】
ステップS301の後、サーバ30は、評価(S302)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、評価マスタデータベース(
図6)を参照して、ステップS3004~S3007で計算された各スコアに関連付けられた「評価」フィールドに格納された情報(評価メッセージ)を特定する。
【0085】
ステップS302の後、サーバ30は、ソリューション情報の特定(S303)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ソリューションマスタデータベース(
図7)を参照して、ステップS3004~S3007で計算された各スコアに関連付けられた「ソリューション」フィールドに格納された情報(アドバイスメッセージ、及び、商品情報)を特定する。
【0086】
ステップS303の後、サーバ30は、評価レスポンス(S304)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、評価レスポンスデータをクライアント装置10に送信する。
評価レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・ステップS300で得られたスコア(速さスコアS1、姿勢スコアS2、技術スコアS3、及び、動きの美しさのスコアSm)
・ステップS302で特定された評価メッセージ
・ステップS303で特定されたソリューション情報(アドバイスメッセージ、及び、商品情報)
【0087】
ステップS304の後、クライアント装置10は、画面表示(S102)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、評価レスポンスデータに基づく画面P102(
図10)をディスプレイに表示する。
【0088】
図10に示すように、画面P102は、表示オブジェクトA101a~A101bを含む。
表示オブジェクトA101aは、評価レスポンスデータに含まれるアドバイスメッセージを含む。
表示オブジェクトA101bは、評価レスポンスデータに含まれるソリューション情報を含む。
【0089】
本実施形態によれば、動画像に含まれる特定の部位(具体的には、歩行速度、歩行姿勢、及び、歩行技術との相関が強い部位)から抽出されたパラメータを用いて、動きの美しさのスコアSmを計算する。これにより、歩行動作から動きの美しさを評価することができる。
【0090】
(5)本実施形態の小括
本実施形態について小括する。
【0091】
本実施形態の第1態様は、
被写体の動きの美しさを評価する情報処理装置(例えば、サーバ30)であって、
歩行している被写体の動画像を取得する手段(例えば、ステップS300の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
動画像を解析することにより、歩行速度と、歩行姿勢と、動き周波数と、を抽出する手段(例えば、ステップS300の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
歩行速度と美しさとの相関に基づいて、第1パラメータp1を計算する手段(例えば、ステップS3000の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
歩行姿勢と美しさとの相関に基づいて、第2パラメータp2を計算する手段(例えば、ステップS3001の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
動き周波数と美しさとの相関に基づいて、第3パラメータp3を計算する手段(例えば、ステップS3002の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
第1パラメータp1~第3パラメータp3を用いて、動きの美しさのスコアSmを計算する手段(例えば、ステップS3007の処理を実行するプロセッサ32)を備える、情報処理装置である。
【0092】
第1態様によれば、歩行している被写体の動画像を解析することにより抽出された第1パラメータ~第3パラメータを用いて、動きの美しさのスコアSmを計算する。これにより、歩行動作から動きの美しさを評価することができる。
【0093】
本実施形態の第2態様は、
第1パラメータp1~第3パラメータp3と、歩行速度に関する第1重み付け係数と、を用いて、被写体の心理状態に関する第1スコアS1を計算する手段(例えば、ステップS3004の処理を実行するプロセッサ32)を備える、情報処理装置である。
【0094】
第2態様によれば、第1パラメータ~第3パラメータと、心理状態との相関がある歩行速度に関する第1重み付け係数と、を用いることにより、被写体の心理状態に関する第1スコアS1を得ることができる。
【0095】
本実施形態の第3態様は、
第1パラメータp1~第3パラメータp3と、歩行姿勢に関する第2重み付け係数と、を用いて、被写体の体組成に関する第2スコアS2を計算する手段(例えば、ステップS3005の処理を実行するプロセッサ32)を備える、情報処理装置である。
【0096】
第3態様によれば、第1パラメータ~第3パラメータと、体組成との相関がある歩行姿勢に関する第2重み付け係数と、を用いることにより、被写体の体組成に関する第2スコアS2を得ることができる。
【0097】
本実施形態の第4態様は、
第1パラメータp1~第3パラメータp3と、歩行技術に関する第3重み付け係数と、を用いて、被写体の運動制御に関する第3スコアS3を計算する手段(例えば、ステップS3006の処理を実行するプロセッサ32)を備える、情報処理装置である。
【0098】
第4態様によれば、第1パラメータ~第3パラメータと、運動制御との相関がある歩行技術に関する第2重み付け係数と、を用いることにより、被写体の運動制御に関する第3スコアS3を得ることができる。
【0099】
本実施形態の第5態様は、
計算されたスコアの少なくとも1つを提示する手段(例えば、ステップS304の処理を実行するプロセッサ32)を備える、情報処理装置である。
【0100】
第5態様によれば、ユーザにスコアを認知させることができる。
【0101】
本実施形態の第6態様は、
計算されたスコアの少なくとも1つに応じたソリューション情報を提示する手段(例えば、ステップS304の処理を実行するプロセッサ32)を備える、情報処理装置である。
【0102】
第6態様によれば、ユーザにソリューションに有用な情報をユーザに提供することができる。
【0103】
本実施形態の第7態様は、
ソリューション情報は、適切な生活習慣、及び、適切な商品の少なくとも1つに関するアドバイスを含む、情報処理装置である。
【0104】
第7態様によれば、適切な生活習慣、及び、適切な商品の少なくとも1つについて有用な情報をユーザに提供することができる。
【0105】
本実施形態の第8態様は、
被写体の属性に関する被写体属性情報と、動きの美しさのスコアSmの計算式(式4)と、を関連付けて記憶する手段(例えば、記憶装置31)を備え、
取得する手段は、更に、被写体の被写体属性情報を取得し、
計算する手段は、取得された被写体属性情報に関連付けられた計算式を用いて、動きの美しさのスコアSmを計算する、情報処理装置である。
【0106】
第8態様によれば、被写体の属性に応じた計算式を用いるので、被写体の属性が考慮された高精度なスコアを得ることができる。
【0107】
本実施形態の第9態様は、
被写体を識別する被写体識別情報と、計算されたスコアの少なくとも1つと、を関連付けて記憶する手段(例えば、ステップS301の処理を実行するプロセッサ32)を備える、情報処理装置である。
【0108】
第9態様によれば、被写体識別情報とスコアとを関連付けて記憶するので、スコアのログを保存することができる。
【0109】
本実施形態の第10態様は、コンピュータ(例えば、プロセッサ32)を、上記各手段として機能させるためのプログラムである。
【0110】
(6)その他の変形例
【0111】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0112】
上記の情報処理の各ステップは、クライアント装置10及びサーバ30の何れでも実行可能である。
【0113】
本実施形態では、ステップS100においてクライアント装置10によって取得された動画データに基づいて情報処理(
図9)を実行するサーバ30の例を示した。しかし、本実施形態はこれに限られない。
本実施形態のサーバ30は、記憶装置31に記憶された動画データに基づいて情報処理(
図9)を実行してもよい。この場合、ステップS100は省略される。
【0114】
本実施形態では、姿勢パラメータが、垂線に対する頚椎の前傾角度、垂線に対する体幹部の前傾角度、水平線に対する骨盤の前後傾角度、及び、垂線に対する体全体の前傾角度の少なくとも1つを含む例を示した。しかし、本実施形態の姿勢パラメータはこれに限られない。
姿勢パラメータは、以下の少なくとも1つを含んでもよい。
・股関節の角度(可動角度及び屈曲角度の少なくとも1つ)
・膝の角度(可動角度及び屈曲角度の少なくとも1つ)
・歩幅
【0115】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0116】
1 :情報処理システム
10 :クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
15 :カメラ
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース