(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-20
(45)【発行日】2022-10-28
(54)【発明の名称】乗客を収容するための貨物エリアを備えることを目的とした航空機客室
(51)【国際特許分類】
B64C 1/18 20060101AFI20221021BHJP
B64D 11/02 20060101ALI20221021BHJP
【FI】
B64C1/18
B64D11/02
(21)【出願番号】P 2019563236
(86)(22)【出願日】2018-05-18
(86)【国際出願番号】 EP2018063099
(87)【国際公開番号】W WO2018211077
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2021-04-21
(32)【優先日】2017-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】306047664
【氏名又は名称】サフラン
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シビーニョン,セバスチャン
(72)【発明者】
【氏名】マレカル,エティエンヌ
(72)【発明者】
【氏名】マルタン,クロード
(72)【発明者】
【氏名】ブラウホフ,ラモン
【審査官】塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0187352(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0267544(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 1/18
B64D 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
-上部デッキ(70)と、
-少なくとも1人の乗客を収容するように構成され、上部デッキ(70)とは異なる高さに位置する貨物エリア(2)と、
-上部デッキ(70)が貨物エリア(2)と連通できるようにする少なくとも1つのアクセス手段(16)と、
を備える航空機客室であって、
貨物エリア(2)の少なくとも1つの部分(74)に貨物エリア(2)の残りの天井高よりも高い天井高を提供するために、上部デッキ(70)がアクセス手段(16)の
上方に少なくとも局所的に上げ床(73)を有することを特徴とする、航空機客室。
【請求項2】
アクセス手段(16)が、
階段と、貨物エリア(2)
の床面(62)
の開口とを含む、請求項1に記載の客室。
【請求項3】
上げ床(73)が階段の床面(62)の
鉛直上方に配置され、その結果、階段の床面(62)が、貨物エリア(2)の残りの天井高よりも高い天井高を備え付ける、請求項2に記載の客室。
【請求項4】
上部デッキ(70)が、アクセス手段(16)の上方に
、比較的一定の天井高を維持する天井を少なくとも部分的に形成する傾斜した仕切り壁(76)を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の客室。
【請求項5】
上部デッキ(70)が、洗面台、トイレ(80)、および/または、傾斜した仕切り壁(76)の反対側のサービスエリア、を備える、請求項4に記載の客室。
【請求項6】
上げ床(73)が、洗面台、トイレ(80)、および/または、上部デッキのサービスエリア、の前で上部デッキ(70)の床を形成する、請求項5に記載の客室。
【請求項7】
上げ床(73)が、アクセス手段(16)を形成する階段(60)の貨物エリア(2)側の最終ステップの近傍に配置された貨物エリア(2)の表面の
鉛直上方に配置される、請求項1に記載の客室。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客を収容することを目的とした貨物エリアを備える航空機客室に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機、特に2つの主通路を含む長距離航空機では、貨物エリアは未使用であることが多く、および/または占有率が低下している、貨物エリアを、下部デッキが備える。したがって、貨物エリアを客室空間、すなわち飛行中に乗客、特に座席に座った乗客を収容するための空間に変更することがすでに検討されてきた。そのような配置は、決定的または一時的であり、かつ/または可逆的または不可逆的な方法で達成され得る。「一時的および/または可逆的」という用語は、必要に応じて迅速に設置および取り外しが可能な配置を説明するために使用される。その配置は、貨物の輸送に関して従来の方法で、または上記に示されるように本発明に従って、貨物エリアを使用して乗客を収容する。
【0003】
乗客、ならびに前記乗客を歓迎して乗客の快適性および安全性を保証する担当客室乗務員を従来は収容する上部デッキから、下部デッキはアクセス可能にされ、上部デッキから下部デッキへの通過を可能にする。「客室乗務員」という用語は、航空機の操縦に従事するスタッフを除き、様々な飛行の段階中に航空機内で作業および仕事をするスタッフ(ホステス、スチュワードなど)を説明するために、本明細書および以下の説明で使用される。さらに、「客室乗務員」という用語は、乗客を除くことを意図していることにも留意しなければならない。
【0004】
本説明では、「上部デッキ」という用語は、航空機の乗客が着席する従来の空間を説明するために使用される。したがって、ボーイング747またはエアバスA380タイプの航空機について、「上部デッキ」という用語は、乗客が着席する2つの重なった空間を含む。したがって、本発明によれば、「上部デッキ」は乗客を収容することを目的としているのに対し、「下部デッキ」は本発明の範囲内では、乗客を収容し、および/または航空機の貨物エリアに保管されている荷物および/または商品を受け入れることを目的としているので、「上部デッキ」という用語が「下部デッキ」とは対照的に使用される。
【0005】
本発明の日付に適用可能なガイドラインおよび規制によれば、下部デッキの乗客の存在は、地上走行、離陸および着陸段階以外の飛行期間中にのみ許可される。これらの段階では、すべての乗客は上部デッキエリアに着席していなければならない。
【0006】
乗客を収容するための貨物エリアの配置に関する困難は数多い。第1に、乗客用の収容エリア内への貨物エリアの配置の構成は、柔軟である必要があり、つまり、様々な構成に従って配置可能であり、また、この配置の構成は、装備されるべき様々なタイプの航空機に対して、かつ輸送される乗客および/または商品に関する需要に対して、適合可能である必要がある。さらに、このような解決策の経済的実行可能性を保証するために、乗客を収容するための貨物エリアの配置にかかるコストを可能な限り削減する必要がある。同時に、乗客を収容することを目的とした貨物エリアに、上部デッキの床と貨物エリアとの間にアクセス開口部を提供するか、または、様々な流体、特に電力と空調の供給を可能にするインターフェースを提供するなどの、航空機に対する不可逆的な変更は、最小限に削減されなければならない。最後に、乗客を収容するための配置がその収容能力を制限せずに、貨物エリアは当初の目的、すなわち商品の輸送専用のエリアに最短時間で戻れなければならない。
【0007】
しかしながら、貨物ゾーンの天井高が低いと問題が生じる。実際、貨物エリアにいる乗客および/または客室乗務員メンバーは立ち上がることができない。そのような状況は、乗客および/または客室乗務員の快適さを損なう。
【0008】
現在、提案されている配置はこれらの目標を十分に満たしていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は状況を改善することを提案する。この目的のために、本発明は、航空機の少なくとも1人の乗客を収容することを目的としたモジュール配置に関する。前記配置は、航空機の貨物エリアに取り外し可能に配置されるように構成された少なくとも1つのモジュール、特に構造要素を含む。
【0010】
モジュールは、航空機の上部デッキからのアクセス手段を備え、アクセス手段は、特に構造要素に収容され、モジュールは、上部デッキとモジュールの外部の少なくとも1つの空間との間の連通を可能にするように構成され、「アクセスモジュール」と呼ばれるモジュールを形成するために、貨物エリアに配置される。
【0011】
変形形態では、モジュールは、特に構造要素に収容された乗客の快適性を改善するための快適性装置を含むことができる。加えて、モジュールは、「快適性モジュール」と呼ばれるモジュールを形成するために、モジュールの外部にあり、貨物エリアに配置される少なくとも1つの空間と連通するように構成され得る。
【0012】
変形形態では、モジュールは、機能性モジュール、すなわち、貨物エリアに、特に貨物エリアに配置された他のモジュールに、動力、特に電力、データ、特にデジタルデータ、および/または流体を供給するように、貨物エリアに配置されたモジュールの外部の少なくとも1つの空間と連通するように構成されたモジュール、を形成することができる。機能性モジュールは、有利には、航空機の1つまたは複数の機内システムに接続されるように構成される。
【0013】
さらに別の変形形態では、モジュールは、衛生モジュール、すなわち、モジュールの外部の少なくとも1つの空間、特に貨物エリアに配置された1つまたは複数の他のモジュールと連通するように構成されたモジュール、を形成することができ、その衛生モジュールは乗客および/または客室乗務員のメンバー用トイレを備える。
【0014】
本発明によるモジュールにより、貨物エリアを柔軟に装備することが可能である。加えて、本発明によれば、貨物エリアは、特に航空会社の要件および/または好みを満たすように設計された様々なモジュール配置に従って構成可能である。このタイプの柔軟性および/またはモジュール性は、特に、標準モジュールのカタログから取られた限られた数の要素によって達成され、それらの異なる組み合わせは、航空機の特殊性を考慮して、必要性に基づいて貨物エリアの配置に適合させる。加えて、本発明は、特に、最適な構成を達成するために、ならびに貨物エリアおよび/または上部デッキの空間占有を最適化するために、アクセス手段の様々な配向を可能にする。モジュールはさらに、全収容能力にすばやく戻すことを保証するために、貨物エリアをすばやく空にすることができる。
【0015】
アクセスモジュールの場合、モジュールは、好ましくは1つまたは複数の快適性モジュールに関連付けられるように意図される。また、それは乗客を収容する目的のエリアを有する貨物エリアに装備するために使用可能であり、前記エリアは快適性モジュールによって達成されない。
【0016】
快適性モジュールの場合、モジュールは、好ましくは1つまたは複数の他の快適性モジュールおよび/または少なくとも1つのアクセスモジュールに関連付けられるように意図される。また、それは乗客を収容する目的のエリアを有する貨物エリアに装備するために使用され得るが、しかしそれは快適性モジュールから完全には作製されておらず、および/または上部デッキからのそのアクセスは、アクセスモジュールによっては達成されない。
【0017】
特に、アクセスモジュールの場合、モジュールは、下部と、下部用の天井を形成する上部とを備えることができる。天井は、有利には、下部から独立しており、下部に固定されている。天井は、モジュール内部へのアクセスを提供するハウジングを備え、そのようなハウジングは、航空機の上部デッキの床に設けられたアクセスハッチの反対側に設けられるように意図される。前記ハウジングは、例えば、アクセスハッチの形状に実質的に類似した形状を有する。変形形態では、ハウジングはアクセスハッチよりも大きい。さらに別の変形形態では、モジュールの上部が完全に開放している。
【0018】
本発明はまた、貨物エリアと、貨物エリアとは別の高さに位置する上部デッキと、上部デッキが貨物エリアと連通できるようにする少なくとも1つのアクセス手段と、を備える航空機の客室を提案する。貨物エリアは、少なくとも1人の乗客を収容できるように構成される。アクセス手段は、階段などのアクセス手段を備え、上部デッキは、特にアクセス手段の近傍に少なくとも局所的に上げ床を有し、その結果、貨物エリアの少なくとも1つの部分に、貨物エリアの残りの天井高よりも高い天井高を提供する。
【0019】
本発明は、特に、上部デッキでアクセス手段を囲むエリアと直角を形成する空間の使用が低い天井高で達成され得るという出願人の観察に基づいている。したがって、前述の空間の使用条件に影響を与えることなく、上部デッキの床を局所的に上げることが可能である。上部デッキの床のこの局所的な上昇は、貨物エリアの少なくとも1つの部分でより高い天井高を提供する。したがって、貨物エリアのこの部分にいる乗客および客室乗務員メンバーは、少なくとも局所的に立ち上がることができる。
【0020】
本発明の補完的または代替的な特徴によれば、個々に、またはそれらの1つまたは複数の組み合わせとして考えることができる:
-モジュールは、隣接するモジュールと連通するように構成される、
-モジュールは、特に航空機の長手方向軸線に沿って、有利にはモジュールの長手方向にも対応して、近接し、隣接し、または連続するモジュールの隣に提供されるように構成される、
-モジュールは、貨物エリアの幅の全部または部分にわたって、特に貨物エリアの幅全体にわたって延在するように構成される、
-モジュールは、航空機の側面を通って貨物エリアに積み込まれるように構成される、
-モジュールは、設置中にモジュールの長手方向に沿って移動されるように構成される、
-モジュールは、特に対応する各通路の高さで、第1のモジュールおよび/または近接し、隣接し、または連続する第2のモジュールと連通するように構成された第1の通路および/または第2の通路を備える、
-第1の通路および第2の通路は、モジュールの長手方向軸線と平行に延在する方向に沿ってモジュールの反対面の高さに配置される、
-モジュールは、第1の通路と第2の通路の間に主通路を備える、
-第1の通路および第2の通路は、モジュールの長手方向に沿って互いの延長部に配置される、
-主通路は直線である、
-変形形態では、主通路はS字形である、
-前記モジュール、特に前記構造要素は、航空機に取り外し可能に積み込まれるように構成されたボックスを備える、
-ボックスは、貨物エリア内のモジュールの位置決めのために貨物エリアのガイドと係合するように構成された側面を備える、
-側面は、貨物エリア内のモジュールの位置決めのために貨物エリアのガイドと係合するように構成された切欠きを備える、
-ボックスは、隣接するモジュールの対応する面の反対側に配置されるように構成された端面を備え、そのように形成された2つの隣接するモジュールは、それらを分離する二重壁厚を有する、
-変形形態では、ボックスは端面と、反対側の開放端側とを備え、そのように形成された2つの隣接するモジュールは、一方の開口面を他方の端面と接触させることにより、単一の壁厚で分離される、
-変形形態では、ボックスは2つの開放端側を備え、そのように形成された2つの隣接するモジュールが単一の壁によって分離されず、
-モジュールは、例えば、航空機の長手方向軸線に沿って、および/または航空機の長手方向軸線に垂直に配向されるように意図された内壁を備え、内壁は、独立した空間、特に会議室を形成するようにモジュールを仕切る、
-ボックスは貨物エリアへの取付け手段を備える、
-モジュールは、動力、特に電力の分配、データの伝送および/または流体の分配のための少なくとも1つの内部ネットワーク、およびモジュールの外部との循環ネットワークの少なくとも1つの接続インターフェースを備える、
-モジュールの接続インターフェースは、隣接するモジュールの少なくとも1つの接続インターフェースと係合するように構成されている、
-モジュールの接続インターフェースは貨物エリアと係合するように構成されている、
-快適性装置は、1つまたは複数の睡眠ユニットを備える、
-モジュールは、特にハンドバッグ、ラップトップ、またはその他のアイテムなどの貴重品用の1つまたは複数の収納コンパートメントを備える、
-収納コンパートメントは睡眠ユニットと統合されている、および/または睡眠ユニットの近傍に配置されている、
-第1の睡眠ユニットは、主通路と平行に配置される、
-第2の睡眠ユニットは、主通路に垂直に配置される、
-ボックスは、モジュールの長手方向に沿って150から240cmの範囲の寸法を有する、
-アクセス手段は、階段またははしごを備える、
-アクセス手段は、貨物エリアの階段の床面、特に主通路への接続部上で開放している、
-はしごは真っ直ぐで、4分の1回転部または半回転部を形成することができる、
-構造要素、特にボックスは、階段を様々な所定の構成に従って固定できるように構成されている、
-ボックスは、ベースの高さ、および/またはボックスの床の高さで均等に分配された階段の固定手段を備える、
-モジュールには、特に客室乗務員向けのトイレおよび/またはサービスエリアを備える、
-トイレおよび/またはサービスエリアは、モジュールの長手方向に沿って階段の両側に配置されている、および/または
-モジュールの上面は、貨物エリアの階段の床面と直角を形成する凹部を備える。
【0021】
本発明はまた、特に航空機の貨物エリアの高さに配置された、前述のような1つまたは複数のモジュールを備える航空機客室に関する。
【0022】
個別に、またはその1つまたは複数の組み合わせとして考えることができる、本発明の様々な追加または代替の特徴によれば、
-モジュールの1つはアクセスモジュールであり、他のモジュールの少なくとも1つは快適性モジュールである、
-モジュールは航空機の長手方向軸線に沿って連続して配置される、
-乗客が1つのモジュールから次のモジュールに移動できるように、モジュールは互いに連通している、
-快適性モジュールは同一である、
-変形形態では、快適性モジュールは様々なタイプであり、限られた数の標準モジュールから選択される、
-少なくとも1つまたは複数のモジュールの高さで、貨物エリアは低くされた床を有する、
-1つまたは複数のモジュールの床が貨物エリアの床の形状に適合する、
-上部デッキは、貨物エリアの部分に残りの貨物エリアの天井高よりも高い天井高を提供するために、少なくとも局所的に上げ床を特徴とする、
-上部デッキは、階段の各ステップまたは一続きのステップ上で比較的一定の天井高を維持する天井を少なくとも部分的に形成する傾斜した仕切り壁を備える、
-上げ床は階段の床面の高さにある、
-上部デッキは洗面台、トイレ、および/または、傾斜した仕切り壁の反対側のサービスエリア、を備える、
-上げ床は、洗面台、トイレ、および/または、上部デッキのサービスエリア、の前の上部デッキの床を形成する、および/または
-上げ床は、貨物エリア側の階段の最後の階段の近傍に配置された貨物エリアの表面の高さに配置される。
【0023】
本発明の別の態様によれば、貨物エリアはモジュールの形態で配置される。
【0024】
本発明の様々な特徴、変形、および/または実施形態は、それらが互いに互換性がなく、または排他的でない限り、様々な組み合わせに従って互いに関連付けられ得る。
【0025】
本発明は、本発明の理解およびその実施形態の提示を完成し、および必要に応じて、その定義に寄与することができる、例として提供されるが、それに限定されない添付の図面を参照して、例として提供される実施形態を含む以下の詳細な説明を読むことにより、最もよく理解され、他の特徴および利点がより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1a】貨物エリアの第1の配置に対応する、本発明による第1の一連のモジュールの概略斜視図である。
【
図1b】貨物エリアの第2の配置に対応する、本発明による第2の第1の一連のモジュールの概略斜視図である。
【
図1c】貨物エリアの第3の配置に対応する、本発明による第3の一連のモジュールの概略斜視図である。
【
図2】
図1aから
図1cとは異なる構成によるモジュールを有する、本発明による別の一連のモジュールの概略斜視図である。
【
図3】
図1aから
図1cおよび
図2に記載されているようなモジュールの組み合わせを有する、本発明による別の一連のモジュールの概略斜視図である。
【
図4a】本発明によるモジュールの代替構成の変形形態の概略斜視図である。
【
図4b】本発明によるモジュールの代替構成の変形形態の概略斜視図である。
【
図4c】本発明によるモジュールの代替構成の変形形態の概略斜視図である。
【
図5】モジュールと貨物エリアとの間の第1のインターフェースモードを提示する、本発明による別の一連のモジュールの概略上面図である。
【
図6】モジュールと貨物エリアとの間に第2のインターフェースモードを提示する、本発明による別の一連のモジュールの概略上面図である。
【
図7】アクセスモジュールのアクセス手段の特異性を示す、本発明による別の一連のモジュールの概略上面図である。
【
図8】取付け段階における
図6のアクセスモジュールの第1の変形形態の概略斜視図である。
【
図9】取付け段階における
図6のアクセスモジュールの第2の変形形態の概略斜視図である。
【
図10】本発明によるアクセスモジュールの構成の概略斜視図である。
【
図11】本発明の第1の変形形態による客室の階段の構成の概略斜視図である。
【
図13】問題の本発明の変形形態によって提供される利点を強調している、
図12の一部を示す図である。
【
図14】本発明の第2の変形形態による客室の階段の構成の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
特に
図1aから
図1c、
図2および
図3に示されるように、本発明は、航空機の少なくとも1人の乗客を収容することを目的としたモジュール配置にも関する。本発明では、一般に1人の乗客に対して参照される。しかし、本発明は複数の乗客にも適用されることに留意されたい。
【0028】
本発明によるモジュール配置は、有利には、下部デッキ1ならびに
図1aから
図1c、
図2および
図3には示されていない主客室を画定する上部デッキを備える航空機に装備することを意図されている。下部デッキ1は、少なくとも1つの貨物エリア2を備える。本発明によれば、貨物エリア2は、特に一時的または決定的に、および/あるいは可逆的または不可逆的に客室空間に変更される。したがって、本発明の実施形態によれば、貨物エリア2は、特に航空会社の要件および/または好みを満たすように設計された様々なモジュール配置に従って、柔軟なモジュール配置によって構成可能である。
【0029】
本発明の日付に適用可能なガイドラインおよび規制によれば、貨物エリアには、地上走行、離陸および着陸段階の間、乗客は立ち入ってはいけない。貨物エリアは、これらの特定の段階以外でのみ使用可能である。言い換えれば、本発明の可能な実施によれば、乗客全員は、地上走行、離陸および着陸段階の間、1つまたは複数の上部デッキ1の指定された座席に着席しており、これらの段階以外では、変更された貨物エリア2へのアクセスを許可される。変更された貨物エリア2へのアクセスは、好ましくは、例えばチケットの購入時および/または飛行中に規定された特定のアクセス条件に従って実行される。
【0030】
特定の例によれば、上部デッキは、特に長距離飛行を目的とした航空機に装備するために、2つの主通路および3列の座席を備える。もちろん、そのような配置は、本発明の範囲内に含まれる多くの他の可能な代替配置を示すだけであり、特に、ボーイング747またはエアバスA380航空機などの上部デッキは、航空機内に複数のデッキを含む。
【0031】
特定の実施形態によれば、貨物エリア2は、制限された高さ、例えば2m未満の高さを含む構成を有する。特定の状況では、貨物エリアの高さは1.8m未満、さらには1.6mであるように構成され得る。貨物エリアの高さは、特に中央部分で測定され、貨物エリアの側面部分における高さ、すなわち、一般的に航空機の側面8の近傍に、かつ側面8に沿って配置される高さはさらに低いことに留意されたい。
【0032】
図示の例では、貨物エリア2は、好ましくは、貨物エリア2を囲む端壁6に結合する側壁4によって区切られている。より具体的には、側壁4は、概して航空機の長手方向軸線XX’に平行に延在し、端壁6は概して航空機の長手方向軸線XX’に垂直に延在する。好ましくは、航空機の長手方向軸線XX’を軸線Xとして含む座標系XYZの平面XZと、側壁4は平行に延在し、端壁6は、座標系XYZの平面YZと平行に延在する。
【0033】
貨物エリア2は、航空機の側面8の間にある。航空機の側面8の湾曲した形状のために、貨物エリア2の側壁4と航空機の側面8との間に残留空間が存在する。特に有利な実施形態では、本発明は、貨物エリア2の側壁4と航空機の側面8との間に存在する残留空間を最小限に削減する傾向にある貨物エリア2の側壁4を備える。この目的のために、側壁4は、例えば斜めの連結部分によって結合された複数の垂直部分を有する輪郭形状を有することができる。
【0034】
航空機の貨物エリア2に収納されるように意図される荷物および/または商品の積み込みを可能にするために、貨物エリア2のアクセス開口部10が、貨物エリア2の側壁4の少なくとも1つに設けられる。アクセス開口部10は、好ましくは、貨物エリア2の側壁4の1つの高さに配置され、航空機の側面8の1つに設けられた「貨物ドア12」と呼ばれるアクセスドア12の反対側に配置される。本発明の範囲から逸脱することなく、装備された航空機は、
図1aから
図1c、
図2および
図3に13で示されるようなコンパートメントにおそらく分割された複数の貨物エリアを備えることができる。
【0035】
本発明によるモジュール配置は、「アクセスモジュール18」と呼ばれる少なくとも1つの第1のモジュール要素18および/または「快適性モジュール22」と呼ばれる少なくとも1つの第2のモジュール要素22をさらに備えることができる。好ましくは、第1のモジュール要素18および各第2のモジュール要素22は、第1のモジュール要素18および各第2のモジュール要素22の構造シェルの画定に寄与する構造要素14、特にフレーム14を備えることができる。より具体的には、構造要素14は、航空機の貨物エリア2に、好ましくは取り外し可能かつ可逆的に取り付け、設置または配置されるように構成される。
【0036】
より具体的には、第1のモジュール要素18またはアクセスモジュール18は、航空機の上部デッキからアクセスモジュール18へのアクセスを可能にするために、航空機の上部デッキからのアクセス手段16を有利に備える。さらに、第2のモジュール要素22または快適性モジュール22は、快適性モジュール22の中にいる乗客の快適さを改善する少なくとも1つの快適性装置20を有利に備える。特に、「快適性装置」という用語は、乗客が部分的または完全に着座した位置および/または部分的または完全に横たわった位置で休むことを可能にする手段を表す。
【0037】
本発明の代替実施形態によれば、アクセスモジュール18は快適性モジュール20を含まず、および/または快適性モジュール22はアクセス手段16を含まない。他の特定の実施形態によれば、アクセスモジュール18は、少なくとも1つの快適性装置20を有利に備えることもできる。
【0038】
アクセス手段16は、構造要素14、特にフレーム14の中または上に配置される。加えて、アクセスモジュール18は、上部デッキが、アクセスモジュール18の外部の、貨物エリア2内に配置された少なくとも1つの空間、例えば、快適性モジュール22と連通することができるように構成される。特定の実施形態によれば、さらに、アクセスモジュール18は、貨物エリア2の端壁6の1つの反対側に配置され、有利には、貨物エリア2の端壁6の1つに隣接して配置される。
【0039】
モジュール18、22、特にアクセスモジュール18は、下部と、下部の天井を形成する上部とを含むことができる。天井は、有利には、下部から独立しており、下部に固定されている。したがって、様々な天井を単一の下部に適合させて、特に上部デッキに設けられ、モジュール18、22へのアクセスを可能にするアクセスハッチに対するアクセスモジュールの適切な位置決めを保証することができる。実際、アクセスハッチおよびアクセスモジュール18の相対的な位置決めは、航空機によって異なる可能性がある。実際、アクセスモジュールをアクセスハッチの下の目的の位置に配置することが可能であり、同時に、例えば貨物エリアの端壁に対してアクセスモジュールを配置することにより、貨物エリア内の表面積を失わずに、貨物エリアの容積を最適化する。
【0040】
天井は、モジュールの内部へのアクセスを提供するハウジングを備え、そのようなハウジングは、航空機の上部デッキの床に設けられたアクセスハッチの反対側に設けられることが意図される。前記ハウジングは、例えば、アクセスハッチの形状に実質的に類似した形状を有する。変形形態では、ハウジングはアクセスハッチよりも大きい。さらに別の変形形態では、モジュールの上部が完全に開放している。
【0041】
好ましくは、前記アクセスモジュールは、モジュールの天井と上部デッキの床との間の境界面領域を、ハウジングの縁部および/またはアクセスハッチの高さで隠し、さらには封止する内壁を備える。
【0042】
快適性装置20は、構造要素14、特にフレーム14の中または上に配置される。さらに、快適性モジュール22は、快適性モジュール22の外部の、貨物エリア2内に配置された少なくとも1つの空間、例えば、別の快適性モジュール22および/またはアクセスモジュール18と連通することができるように構成される。図に示される実施形態によれば、快適性モジュール22は以下のように、
-アクセスモジュール18と別の快適性モジュール22との間、または
-2つの他の快適性モジュール22の間、または
-別の快適性モジュール22と貨物エリア2の残りの部分との間
に配置される。
【0043】
別の実施形態によれば、快適性モジュール22は以下のように、
-アクセスモジュール18と貨物エリア2の端壁6の1つとの間、または
-別の快適性モジュール22と貨物エリア2の端壁6の1つとの間
に配置され得る。
【0044】
快適性モジュール22が貨物エリア2の残りの部分に開放している特定の構成では、貨物エリアの残りの部分へのアクセスは閉鎖された状態であることが好ましい。
【0045】
したがって、各前記連通手段が必ずしも使用されない場合でも、快適性モジュール22は、前記快適性モジュール22の外部の2つの空間の間の連通を可能にするように構成されることが好ましい。
【0046】
モジュール要素またはモジュール、特に特定用途モジュール、すなわち特にアクセスモジュール18および快適性モジュール22のこのような構成によって、複数の構成に合わせて配置され得るモジュール配置に従って、特定の必要に適合された方法で貨物エリア2に装備することが可能である。さらに、本発明による貨物エリア2の準備は、迅速かつ可逆的な方法で可能である。
【0047】
特に、各モジュール、それぞれ第1のモジュール要素18またはアクセスモジュール18および/あるいは第2のモジュール要素22または快適性モジュール22は、航空機の貨物エリア2に隣接して配置され、隣接モジュールとも呼ばれるモジュールと連通するように構成される。
【0048】
図1aに示すように、貨物エリア2は、1つのアクセスモジュール18および2つの快適性モジュール22で形成された一連のモジュールおよび/またはモジュールのスタックを収容する。
図1bに示す実施形態では、貨物エリア2は追加の快適性モジュール22で完全に満たされている。最後に、
図1cの実施形態では、貨物エリア2のほぼ全体の容積が満たされるように、他の2つの追加の快適性モジュール22が貨物エリア2に配置されている。これらの図に示されている快適性モジュールは、休憩エリアを画定し、それらが備える快適性装置20は、その目的のために構成される。
【0049】
変形形態(図示せず)では、すべての、1つまたは複数のモジュール、特に1つまたは複数の快適性モジュール22、またはそれ以上を休憩エリアの用途以外の用途向けに、特に会議室、もてなしエリア、ショップなどの販売エリア、および/またはバーやカジノなどのレジャーエリアを画定するために構成され得る。
【0050】
特に、これらのモジュールの少なくとも1つは、1つまたは複数の会議室を備えることができる。これらの会議室は、閉鎖されていることが好ましい。それらは、貨物エリア2内に設けられるモジュールによって画定される残りの空間から隔離されたいと思う人のプライバシーエリアとしてもまた使用され得る。例えば、それらは2から3人の乗客を収容するように構成される。それらは、有利には、電話および/またはビデオ会議システムを含む。
【0051】
そのようなモジュールは、例えば航空機の長手方向軸線に沿って、および/または航空機の長手方向軸線に垂直に配向された内部仕切り壁を含むことができ、内部仕切り壁はモジュールを独立した空間に区分し、少なくとも部分的に前記会議室を区切る。これらの内部仕切り壁は、取り外しでき、および/または引込めることができる。それらはまた、会議室以外の用途にモジュールを区分するためにも使用され得る。
【0052】
変形形態では、この場合連続して配置された、1つのモジュールまたは複数のモジュールは、前記もてなしエリア、前記販売エリアおよび/または前記レジャーエリアを画定する。
【0053】
モジュールの連続またはスタック(図示せず)は、例えば、アクセスモジュール、乗客を収容することを目的とした快適性モジュール、および休憩エリアとして機能するように構成された1つまたは複数の快適性モジュールで構成される。
【0054】
別の変形形態では、快適性モジュールの1つは、衛生モジュール、すなわち、1つまたは複数のトイレを備えるモジュールを画定することができる。言い換えれば、モジュールは、快適性装置20またはアクセス手段16なしで、トイレ、またはあるいはサービスエリアのみを備える。
【0055】
有利には、本発明による各モジュール、すなわちアクセスモジュール18および/または快適性モジュール22は、航空機の長手方向軸線XX’に沿って隣接するモジュールと並んで配置されるように構成される。したがって、航空機の長手方向軸線XX’は「モジュールの長手方向を画定する。言い換えれば、各モジュールは、モジュールの長手方向において、別のモジュールと連続するように、さらには2つの他のモジュールの間に挟まれるように構成される。そのような配置によれば、航空機の長手方向軸線XX’に沿って水平に積み重ねられた複数の一連のモジュールが、貨物エリア2に配置されて、貨物エリア2を客室空間に変更する。
【0056】
本発明の特定の実施形態によれば、各モジュール要素またはモジュールは、貨物エリア2の全幅にわたって延在するように構成される。本発明の関連では、貨物エリアの幅は、座標系XYZの軸線Zに沿って延在する。したがって、荷物の輸送のために空けておくことができる貨物エリア2の部分は、航空機の長手方向軸線XX’、または貨物エリア2内に形成された最後のモジュールまたは一連のモジュールの長手方向軸線XX’に沿って、延長部分に配置される。
【0057】
好ましくは、各モジュール、すなわちアクセスモジュール18および/または快適性モジュール22は、航空機の側面8の1つを通って、特に航空機のアクセスドア12または貨物ドア12を通って、および貨物エリア2のアクセス開口部10を通って貨物エリア2の中に積み込まれるように構成される。また、各モジュールは、モジュールの設置中にモジュールの長手方向に沿って移動されるように構成されて、上記のモジュールの水平方向の積み重ねを容易にする。したがって、第1のモジュールは、アクセスドア12およびアクセス開口部10を通って積み込まれる。次に、第1のモジュールは貨物エリア2内のその目的の位置にもたらされる。貨物エリア2を特定の客室エリアに変更するために、モジュールの望ましい構成を達成するために必要なモジュールの順序に従って、同じ操作が連続する各モジュールに対して繰り返される。
【0058】
各モジュール、すなわちアクセスモジュール18および/または快適性モジュール22は、例えば、望みのモジュール配置で、航空機の長手方向軸線XX’に沿って直前および/または直後に配置された少なくとも1つのモジュールと連通するように構成された少なくとも1つの第1の通路24、有利には少なくとも1つの第2の通路24を備える。有利には、モジュール、すなわちアクセスモジュール18および/または快適性モジュール22が少なくとも1つの第1の通路24および少なくとも1つの第2の通路24を備える場合、第1の通路24および第2の通路24は、望みのモジュール構成で、航空機の長手方向軸線XX’に沿って、モジュールの直前に配置されたモジュール、およびモジュールの直後に配置されたモジュールとモジュールが連通できるように配置される。
【0059】
図示される様々な実施形態によれば、各モジュールは2つの通路24を備え、一連のモジュールの端部に配置される通路24の1つは、封止され、閉鎖されており、または閉鎖されるように意図されている。好ましくは、第1の通路24および第2の通路24は、モジュールの長手方向に沿って各モジュールの対向面の高さに配置される。
【0060】
有利には、モジュールは、例えば、第1の通路24を第2の通路24に結合する主通路26を含む。第1の通路24および第2の通路24の様々な構成および配置によれば、主通路26は、直線状の配向、または少なくとも1つの屈曲部を有する湾曲した配向を有することができる。
【0061】
図1aから
図1cに対応するモジュールの第1の構成によれば、第1の通路24および第2の通路24は、モジュールの長手方向に沿って互いの延長部に配置され、主通路26は直線状である。前記図面はまた、アクセス手段18が、複数の同一の快適性モジュール22、すなわち
図1aの例による2つの快適性モジュール22、
図1bの例による3つの快適性モジュール22、および
図1cの例による5つの快適性モジュール22と組み合わされる本発明の実施形態の例を示す。
【0062】
図2に対応する快適性モジュール22に特に適用可能なモジュールの別の構成によれば、第1の通路24および第2の通路24は、航空機の長手方向軸線XX’から横方向にオフセットされ、航空機の長手方向軸線XX’に沿った主通路はS字形である。
【0063】
図2による貨物エリア2の構成の例では、快適性モジュール22は対で異なり、これは、2つの隣接する快適性モジュールが同一ではないことを意味する。特定の実施形態によれば、2つの隣接する快適性モジュール22は、鏡像のように互いに対称的に配置される。
【0064】
図3では、
図1aから
図1cおよび
図2に関連して説明された前述の構成による快適性モジュール22は、交互に組み合わされて配置されている。
【0065】
図2および
図3は、快適性モジュール22が異なるタイプのものである例を示している。理想的には、快適性モジュール22の異なる変形は制限され、快適性モジュール22の標準を画定する。したがって、様々な快適性モジュール22は、限られた数の標準的な快適性モジュール22から選択される。用語「異なるタイプ」は、特に、快適性モジュール22内の快適性装置20の数および/または空間分布が異なるという事実を説明するために使用される。
【0066】
好ましくは、様々なモジュール、すなわち少なくとも1つのアクセスモジュール18および/または少なくとも1つの快適性モジュール22の組み合わせが、航空機の長手方向軸線XX’に沿って連続して配置されることが説明された。有利には、一方のモジュールはアクセスモジュール18であり、他方のモジュールの1つは快適性モジュール18である。
【0067】
アクセスモジュール18は、上記の代替実施形態によれば、一連のモジュールの長手方向軸線XX’に沿った長手方向端部に配置される。変形形態では、アクセスモジュール18は、2つの快適性モジュール22の間に配置され得る。一連の端部に配置されるモジュールの場合、第1の通路24および/または第2の通路24は別のモジュールに開放しておらず、封止され、または閉鎖されている。
【0068】
好ましくは、主通路26は、一連のモジュールに沿って連続した主通路を形成するように、互いの延長部に配置される。
図1aから
図1cでは、一連のモジュールによって形成された主通路26は、一連のモジュールの全長にわたって長手方向軸線XX’に沿って直線状である。
図2では、アクセスモジュール18を除き、一連のモジュールによって形成された主通路26はS字形の主通路26になり、S字形主通路は、一連のモジュールに沿って鏡像のように配置される。
図3では、一連のモジュールによって形成された主通路26は、直線部分とS字形の鏡像部分とを組み合わせている。したがって、モジュールは互いに連通し、乗客は一連のモジュールに沿って、あるモジュールから隣のモジュールに移動できる。
【0069】
図4aから
図4cによりよく見られるように、モジュールの構造要素14は、例えば、取り外し可能に航空機に積み込まれるように構成され、側面28を含むボックス27を備える。代替実施形態によれば、ボックス27の側面28は、貨物エリア2に配置された長手方向ガイド30(
図1aおよび
図1bに見える)と係合するように構成される。特定の例によれば、長手方向ガイド30は、貨物エリア2の側壁4の足部に配置される。特に、長手方向ガイド30は、貨物エリア2内のモジュールの適切な位置決めを保証する。
【0070】
例として、ボックス27の側面28の少なくとも1つは、
図4aから4cに示されるように、特に45°に配向された少なくとも1つのカットパネル32を備えることができる。特定の実施形態によれば、カットパネル32は、貨物エリア2の長手方向ガイド30と平行に、かつその上に摺動するように意図されている。図示のように、ボックス27は、航空機の長手方向軸線XX’に沿って、好ましくは貨物エリア2の側壁4と平行に延在するボックス27の側面28のそれぞれに配置された2つのカットパネル32を含む。
【0071】
加えて、カットパネル32は、貨物エリア2の側壁4と航空機の側面8との間に存在する残留空間を減少させる。そのような幾何学的構成は、特定の必要に従ってアクセスモジュール18および/または快適性モジュール22内に適合され得るように、モジュールに最適な体積を提供する。
【0072】
ボックス27は、貨物エリア内の端部位置に配置された、隣接するモジュールの対応する端面34の反対側に配置されるように構成された「積み重ね面34」とも呼ばれる端面34をさらに含む。端面34は、モジュールの長手方向軸線に垂直に配置されている。端面34は、構造要素と共にモジュールの構造シェルを画定するために、ボックス27の側面28を接合する。言い換えれば、そのような実施形態の変形形態では、そのように形成された2つの隣接するモジュール18、22は、それらを分離する二重壁厚を有する。
【0073】
変形形態では、ボックス27は、端面34と反対側の開放端側面とを備え、その結果、そのように形成された2つの隣接するモジュール18、22は、一方の開口面を他方の端面と接触させることにより、単一の壁厚によって分離される。
【0074】
さらに別の変形形態では、ボックス27は、2つの隣接するモジュール18、22がそれらを分離する壁厚を含まないように、2つの開放端側面を備える。
【0075】
ただし、モジュールは、側面を結合して剛性を強化するストリンガを備えることができ、ストリンガの配置は、ストリンガがアクセスモジュールを装備している場合に、アクセスハッチを塞ぐことを防止するように変更可能である。
【0076】
さらに、実施形態の変形形態では、ボックス27は、ボックス27の内部を見えるようにするために、
図4aから
図4cには図示されないベース36および/または上面を備えることもできる。ベース36および/または上面は、それぞれ、側面28および/またはボックス27の端面34の下部セグメントから延在し、側面28の上部セグメントから延在する。ボックス27のベース36は、モジュールの床によって有利に覆われている。上面36は、存在する場合、モジュールの天井を形成する。モジュールの第1の通路24および/または第2の通路24は、例えば、ボックス27の端面34に設けられた開口部によって形成される。
【0077】
好ましくは、ボックス27は、ボックス27を貨物エリア内の定位置に維持する取付け手段を備える。取付け手段は、側壁4および/または貨物エリア2の床に対してボックス27をつなぐ点または固定する点を構成する。
【0078】
図1aから
図1c、
図2、
図3、および
図4aから
図4cを参照すると、快適性装置20は、例えば、少なくとも1つの睡眠ユニット38を備えることに留意されたい。特定の一構成によれば、少なくとも1つの第1の睡眠ユニット38は、特に、主通路26と平行に配置される。代替的または補完的な方法で、少なくとも1つの第2の睡眠ユニット38は、特に、主通路26に対して垂直に配置される。睡眠ユニットは、例えば、主通路26の両側に配置される。
【0079】
他の構成によれば、睡眠ユニット38は、座標系XYZの軸線Zに沿って、互いに重ね合わされた複数の寝台を備えることができる。
【0080】
図から分かるように、例として、ボックス27のベース36に配置される寝台は、カットパネル32の存在のために、それらの上に配置される寝台に対してオフセットされることができ、寝台はそれらの配向に依存して長手方向または横方向にオフセットされる。
【0081】
図1aから
図1cに示す構成によれば、第1の睡眠ユニット38は、ボックス27の一方の端面34から他方の端面34へ、主通路26とボックス27の側面28の一方との間に延在する少なくとも2つの重ねられた寝台を備えることができる。
【0082】
加えて、モジュールは、主通路26から延在する廊下40をさらに備える。図示の例では、廊下40はボックス27の端面34と平行に延在する。そのような構成では、主通路26と廊下40は一緒に「T」字形を形成する。
【0083】
第2の睡眠ユニット38は、主通路26からボックス27の側面28の一方まで、廊下40とボックス27の各端面34との間に延在する、2つの連続の少なくとも2つの重ねられた寝台を備える。
【0084】
図2に示される構成によれば、少なくとも2つの重ねられた寝台を備えることができる第1の睡眠ユニット38は、モジュールの長手方向軸線に沿って、ボックス27の一方の端面34から、主通路26とボックス27の一方の側面28との間に延在する。少なくとも2つの重ねられた寝台を備えることができる第2の睡眠ユニット38は、ボックス27の他方の端面34に沿って、ボックス27の同じ側面28から主通路26まで、第1の寝台ユニット38に対して垂直に延在する。第1の睡眠ユニット38および第2の睡眠ユニット38は、このように配置されると、モジュールのコーナーに配置される「L」字形を形成する。「L」字形を形成する第1の睡眠ユニット38と第2の睡眠ユニット38との別の組み合わせは、モジュールの別のコーナーにあるモジュールの中心対称性に従って配置される。したがって、この配置では、主通路26の両側に配置された8つの寝台を提供する。
【0085】
図4aに示される構成によれば、モジュールは、互いに平行でモジュールの長手方向軸線に平行な2つの主通路26を備える。それは、各主通路26に対応する4つの通路24を備える。このような構成では、少なくとも2つの重ねられた寝台を備えることができる4つの第1の睡眠ユニット38は、ボックス27の端面34の間でモジュールの長手方向軸線に沿って延在する。「中央」と呼ばれる2つの第1の睡眠ユニット38は、主通路26の間に配置されている。「側方」と呼ばれる2つの第1の睡眠ユニット38は、少なくとも2つの重ねられた寝台を備え、特にそのカットパネル32の頂部に、ボックス27の側面28に沿って「中央」と呼ばれる第1の睡眠ユニット38と平行に延在することができる。「側方」と呼ばれる第1の睡眠ユニット38は、考察される主通路26の近傍で、主通路26の1つとボックス27の側面28との間にそれぞれ配置される。
【0086】
同様に、
図4bに示される構成によれば、モジュールは、互いに平行でモジュールの長手方向軸線に平行な2つの主通路26を備える。それは、各主通路26に対応する4つの通路24を備える。このような構成では、少なくとも2つの重ねられた寝台を備えることができる4つの第1の睡眠ユニット38は、ボックス27の端面34の間でモジュールの長手方向軸線に沿って延在する。「中央」と呼ばれる2つの第1の睡眠ユニット38は、少なくとも2つの重ねられた寝台を含むことができ、主通路26の間に配置される。「側方」と呼ばれる2つの第1の睡眠ユニット38は、少なくとも2つの重ねられた寝台を備え、ボックス27の側面28に沿って「中央」と呼ばれる第1の睡眠ユニット38と平行に延在することができる。「側方」と呼ばれる第1の睡眠ユニット38は、考察される主通路26の近傍で、主通路26の1つとボックス27の側面28との間にそれぞれ配置される。この特定の構成では、ボックス27のベース36に配置された寝台は、カットパネル32が存在するため、モジュールの長手方向軸線に垂直な方向に沿って、頂部に配置される寝台に対して横方向にオフセットされ得る。
【0087】
図4cに示される構成によれば、モジュールは、モジュールの長手方向軸線に平行な主通路26と、モジュールの長手方向軸線に垂直な方向に沿って主通路26から延在する廊下40とを備える。
図1aから
図1cのモジュールの構成に見られるように、主通路26および廊下40は「T」字形を形成するように配置されている。「側方」と呼ばれる2つの第1の睡眠ユニット38は、少なくとも2つの重ねられた寝台を備えることができ、
図4aのモジュールの構成と同様に、ボックス27の側面28に沿って延在することができる。
図4cの実施形態によれば、モジュールは、廊下40とボックス27の少なくとも1つの端面34との間に配置された少なくとも1つの追加ユニット42をさらに備える。例として、追加ユニット42は、第2の睡眠ユニット38であり、第1の睡眠ユニット38からモジュールの長手方向軸線に垂直に延在する少なくとも2つの重ねられた寝台を備えることができる。別法として、追加ユニット42は、収納空間、作業空間、またはレジャー空間を提供するために、様々な他の方法で使用され得る。
【0088】
前述の各構成の変形形態では、睡眠ユニットが重ねられた寝台を備え付ける代わりに、睡眠ユニットが単一の寝台を備えることができる。
【0089】
この態様は図示されていないが、端面34の少なくとも1つは、端面34に沿って延在する単一の睡眠ユニット38から、2つの隣接する快適性モジュール22の反対側に、二重に重ねられた寝台を有する睡眠ユニット38を形成するために、引き込み可能な部分を備えることができる。
【0090】
ボックス27は、例えば、モジュールの長手方向に沿って150から240cmの範囲の寸法を有する。より具体的には、モジュールの長手方向に沿った寸法は、153cmまたは220cmまたは240cmに等しくすることが可能である。
【0091】
モジュールの通路24は、例えば、ボックス27の仕切り壁によって、および/またはボックス27の端面34の近傍に配置された睡眠ユニット38の端部によって画定される。
【0092】
有利には、この態様は図示されていないが、モジュールは、特にハンドバッグ、ラップトップ、または他のアイテムなどの貴重品用の1つまたは複数の収納コンパートメントを備える。実際、乗客は、1つまたは複数の上部デッキの割り当てられた座席に付随する収納空間内にそれらを放置するのではなく、そのような物品を自分自身の身に着けておきたいと思う場合がある。機内持ち込み手荷物およびスーツケースなど、より多くの物品を上部デッキの収納空間に置くことができる。
【0093】
収納コンパートメントは、例えば、睡眠ユニットと一体化され、および/または睡眠ユニットの近傍に配置される。特に、これらは金庫として提供され得る。それらは、寝台の頭部または足部に配置される。また、それらは代替または補完的な方法で、寝台に沿って、および/または寝台の下に配置され得る。特に、それらは、モジュールの床が低くなっている場合(さらにはそれ以上)は、寝台の下に設置され得る。
【0094】
特定の態様によれば、それらは、収納コンパートメントに設けられたコートフックに吊るされたジャケットおよび/またはコートを保持するように構成されている。
【0095】
モジュールはまた、特に寝台の頭部および/または足部に配置された棚、または特に会議室に配置されたテーブルを含むことができる。
【0096】
モジュールの装備に使用される様々な要素、特に寝台、収納コンパートメント、棚および/またはテーブルは取り外し可能である。その場合、モジュールは、その目的に対して前記機器用の取付け点を有利に備える。モジュールを装備するために使用されるこれらの様々な要素は、代替的にまたは累積的に調整可能な高さを有することができる。
【0097】
図5および
図6に示すように、各モジュール、すなわちアクセスモジュール18および/または快適性モジュール22は、動力、特に電力を伝送し、データを送信するため、ならびに/あるいは流体、特に空調および/または水の分配するために、モジュールの少なくとも1つの内部ネットワーク50を備える。各モジュールはさらに、モジュールの内部ネットワーク50をモジュールの外部の少なくとも1つのネットワークに接続するための接続インターフェース52を備え、それは特に、動力、特に電力の伝送専用、データの伝送ならびに/あるいは流体、特に空調および/または水の分配専用の航空機の特定のネットワークである。
【0098】
図5の実施形態によれば、モジュールの接続インターフェース52は、隣接するモジュールの少なくとも1つの接続インターフェース52と係合するように構成される。この目的のために、モジュールの接続インターフェース52は、隣接するモジュールの反対側に位置するように、例えばモジュールの端面34の高さに有利に配置される。次に、内部ネットワーク50は、例えば、モジュールの側面28の1つに沿って延在する。特に、内部ネットワーク50は、部分的または完全に、カットパネル32の高さに配置され得る。しかしながら、内部ネットワーク50は、モジュール内の所望の位置、例えば睡眠ユニット38の近傍で、電力、データおよび/または流体を分配するためにモジュール内に配置された分岐を備えることができる。
【0099】
代替の実施形態によれば、本発明によるモジュールの配置は、集中接続インターフェース54を備える。例として、集中接続インターフェース54は、アクセスモジュール18の高さに配置され得る。集中接続インターフェース54は、互いに内部接続される内部ネットワーク50から成るモジュール配置のネットワークと、動力、特に電力の伝送専用、データの伝送ならびに/あるいは流体、特に空調および/または水の分配専用の航空機の特定のネットワークと、の間に、単一の接続点を画定する。
図6の実施形態によれば、各モジュールの接続インターフェース52は、貨物エリア2と一体的に係合するように構成される。接続インターフェース52は、例えば、ボックス27の側面28の1つに配置される。
図5および
図6の実施形態は、組み合わされることも可能である。
【0100】
変形形態(図示せず)では、モジュールの1つ、特に快適性モジュールは、機能性モジュール、すなわち、貨物エリアに、特に貨物エリアに配置された他のモジュールに、動力、特に電力、データ、特にデジタルデータ、および/または流体を供給するように、貨物エリアに配置されたモジュールの外部の少なくとも1つの空間と連通するように構成されたモジュールを形成することができる。機能性モジュールは、有利には、航空機の1つまたは複数の機内システムに接続されるように構成される。そのような変形形態によれば、集中インターフェース54は機能性モジュールの高さに配置される。そのようなモジュールは、モジュールの連続/スタックの端部の1つに有利に配置される。
【0101】
ここで
図7から
図9を参照すると、アクセスモジュール18のアクセス手段16は、例えば階段60を備える。階段60は、モジュールの主通路26に直接または間接的に結合するアクセスモジュール18の階段の床面62に通じている。図示される実施形態では、階段60は半回転部を形成している。それは、階段60を主通路26に連結するアクセス廊下によって、主通路26に接続する。
図6の実施形態によれば、アクセス廊下はL字形であり、階段の床面62から主通路26までの第1の通路61および第2の通路63を備える。変形形態では、階段60は直線状または4分の1回転部を形成することができる。別法として、アクセス手段16は、はしごを備えることができる。
【0102】
有利には、構造要素14、特にボックス27は、矢印65で表されるように、様々な所定の構成、特に様々な所定の配向および/または配置に従って、階段60を取り付けることができるように構成される。したがって、モジュールは、貨物エリア2と連通するために上部デッキの床に設けられたアクセス開口部に対して、本発明に従って客室空間に変更された貨物エリア2内の位置決め要件に容易に適合され得る。配向および/または配置のモジュール性は、特に、本発明によるモジュール配置が既存の航空機のすべてまたは一部に適用可能であり、かつ/またはモジュール配置が配置される貨物エリア2の構成に関係なく実施されることを保証するために必要である。
【0103】
この目的のために、ボックス27は、階段60のための固定手段を含む。階段60の固定手段は、好ましくは、ベース36および/またはボックス27の床に均等に分配される。
図8では、固定手段は、特に、長手方向および/または横断方向に階段を可変的に位置決めすることを可能にする固定点67である。加えて、有利には、固定手段は、可変の角度配向も可能にする。
【0104】
図9に示すように、代替的および/または補完的な方法では、固定手段は特にレール69である。図において、レール69は航空機の長手方向軸線と平行に配置されている。別の変形形態(図示せず)では、これらはこの軸線に垂直に配置される。次いで、アクセスハッチに対する階段60の位置決めは、航空機の長手方向軸線に沿って、貨物エリア2内のアクセスモジュール18の位置決めを介して、レール69によって前記軸線に垂直に実行されることができる。
【0105】
図10に示すように、アクセスモジュール18は、少なくとも1つの快適性装置20、例えばトイレ70および/またはサービスエリア70もまた備える。例えば、トイレ70および/またはサービスエリア70は、客室乗務員または乗客の1人または複数のメンバーを対象としている可能性が高い。例として、トイレ70および/またはサービスエリア70は、階段60の両側に配置される。特に、トイレ70および/またはサービスエリア70は、モジュールのボックス27の側面28に沿って配置される。
【0106】
トイレ70は、それらが1つのアクセスモジュール18の高さ、および/または特に存在する場合は衛生モジュール内の1つの快適性モジュール22の高さに位置するかどうかに関係なく、例えば、人間の排泄物を収集するためのタンクに結合され、航空機の浄化槽から分離されている。これは、排出物の化学処理を実行するように構成されたタンクとすることができる。
【0107】
別の変形形態では、アクセスモジュール18はトイレを備えておらず、さらに貨物エリア2に装備するモジュール18、20のいずれもトイレを備えておらず、後者は1つまたは複数の上部デッキにのみ設けられている。
【0108】
この態様は図示されていないが、立位を容易にするために、貨物エリア2は、1つのモジュールまたは複数のモジュール18、22の少なくとも高さにある低くされた床を有することができ、1つまたは複数のモジュールは、貨物エリアの床の形状に嵌合する床を有することができる。モジュールの床は、特に、低くされた位置で貨物エリアの床に嵌合し、他の位置に引き上げられるように可動であり得る。
【0109】
以下の説明で詳述するように、貨物エリア2の特定の配置構成では、モジュールの上面は、存在する場合、特にアクセスモジュールの階段の床面62の高さで局所的な凹部を含むことができる。
【0110】
補足的な実施形態が
図11から
図14に示されており、上部デッキ70は、階段60の高さでアクセスハッチまたは開口部90が設けられた床72を有する。
【0111】
特定の実施形態によれば、上部デッキ70は局所的に上げ床73を備える。このような配置のため、上げ床73は、貨物エリア2の残りの天井高よりも高い天井高を、少なくとも局所的に貨物エリア2の部分に提供する。ボックス27の床に投影された上げ床73の縁に対応するエリア74は、ボックス27の空間を画定し、貨物エリア2の天井高は、少なくとも局所的に、貨物エリア2の残りの部分の天井高よりも高い。エリア74は、特に
図13に示されており、点線によって垂直に範囲を定められ、
図14では灰色にされている。エリア74では、立位が容易になり、これは、貨物エリア2の残りの部分が提示すると思われる、天井高の減少を考慮すると特に有利である。
【0112】
有利には、上げ床73はアクセス手段16の近傍に配置される。より具体的には、上げ床73は、特に、アクセス手段16の通過のために上部デッキ70の床72に設けられたアクセス開口部90の頂部に配置される。別法として、上げ床73は、特に、アクセス開口部90の周辺に配置される。上げ床73のこのような構成は、アクセス開口部90がアクセス手段16の通過のために厳密に必要なものを超えて広げられることが可能であるように提供される。
【0113】
さらに、上部デッキ70は、特に階段60の各ステップまたは一続きのステップのアクセス手段16の上方に比較的一定の天井高を維持する天井を少なくとも部分的に形成する傾斜した仕切り壁76を備える。
図11から
図13の変形形態では、上部デッキ70の上げ床72は、アクセスモジュール18の階段の床面62の高さに配置されている。
図12により詳細に見られるように、傾斜した仕切り壁76の第1の部分78は、上げ床73によって水平方向に延在する。
【0114】
一実施形態によれば、上部デッキ70は、傾斜した仕切り壁76の第1の部分78の反対側に配置されるトイレ80を含む。変形形態では、それは、サービスエリアまたは洗面台として機能することができる。より具体的には、提示された構成は、上部デッキ70が、上げ床73に対して傾斜した仕切り壁76の第1の部分78の反対側に配置された洗面台82を備えるような構成である。したがって、上げ床73は、トイレ80および洗面台82を支持する上部デッキ70の床72の一部を形成し、特に、
図12の実施形態は、半回転部を形成する階段60を備えることに留意しなければならない。
【0115】
図14の変形形態によれば、上げ床73は、貨物エリア側12の階段の最後のステップの近傍に配置された貨物エリア2の表面の高さに、ステップの側方延長部に配置される。したがって、貨物エリア2内の乗客の立位を可能にするエリア74は、もはや階段の床面62の高さではなく、階段60に隣接する。このようなエリア7’は、上部デッキ70から使用するのが難しいエリアの下に配置されるため、さらに有利である。この場合、上げ床73は、傾斜した仕切り壁76から独立している。特に、
図13の実施形態は、4分の1回転部を形成する階段を含むことに留意しなければならない。
【0116】
上げ床73は、5cmから25cm、特に10cmから20cm、より具体的には10cmから16cmの範囲の高さだけ、上部デッキ70の床72の上方にオフセットされる。これらの寸法により、貨物エリア2の対応する部分の天井高の大幅な増加をもたらし、同時に上部デッキ70上を歩きまわる乗客によって踏み越えやすいステップが形成される。
【0117】
好ましくは、上部デッキは、階段60にアクセスする側を除いて、ハッチおよび/またはアクセス開口部90を囲む仕切り壁を備える。これらの仕切り壁は、乗客および乗組員が歩きまわるのをより安全にするために提供される。それらは、特に、上部デッキの2つのエリア、特に異なる搭乗クラスに属する2つのエリア間の分離空間の仕切り壁にすることができる。
【0118】
もちろん、本発明は上記の実施形態に限定されず、単に例として提供されるものである。それは、当業者が本発明の範囲内で考慮することができる様々な修正形態、代替形態、および他の変形形態、特に上記の様々な実施形式のすべての組み合わせを含み、これらのモードは個別にまたは組み合わせて採用される。