(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-20
(45)【発行日】2022-10-28
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲームプログラム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/85 20140101AFI20221021BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20221021BHJP
A63F 13/63 20140101ALI20221021BHJP
【FI】
A63F13/85
A63F13/69
A63F13/63
(21)【出願番号】P 2021153847
(22)【出願日】2021-09-22
(62)【分割の表示】P 2021105297の分割
【原出願日】2020-09-03
【審査請求日】2021-09-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】皆川 佳歩
(72)【発明者】
【氏名】池田 篤紀
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-010626(JP,A)
【文献】特開2014-110860(JP,A)
【文献】特開2006-048463(JP,A)
【文献】特開2003-030182(JP,A)
【文献】特開2009-000524(JP,A)
【文献】特開2020-108074(JP,A)
【文献】特開2019-063045(JP,A)
【文献】特開2015-005133(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可能なゲームを提供するゲームシステムであって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて、ゲーム内で前記プレイヤが作成したオブジェクトを投稿用オブジェクトとして生成するオブジェクト生成部と、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレイヤの行動に基づく評価パラメータを
前記プレイヤからの要求に応じたタイミングで取得するパラメータ取得部と、
取得した前記評価パラメータに応じたゲーム内報酬を前記プレイヤに付与する報酬付与部と、を備え、
前記報酬付与部は、前記プレイヤからの要求に応じたタイミングで前記ゲーム内報酬を該プレイヤに付与し、
前記オブジェクト生成部は、複数のプレイヤによるそれぞれの情報処理端末を介した前記投稿用オブジェクトの作成、加工または修正の操作に応じて、共通の前記投稿用オブジェクトの作成、加工または修正処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記報酬付与部は、取得した前記評価パラメータの数値のゲーム内通貨を前記プレイヤに付与する、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲーム内通貨の単位は、前記投稿システムにおける前記評価パラメータの単位と同一である、請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記報酬付与部は、取得した前記評価パラメータの数値に所定の報酬レートを乗じた数値のゲーム内通貨を前記プレイヤに付与する、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲーム内報酬は、前記プレイヤが前記オブジェクトの作成時に使用可能なアイテムの付与、前記オブジェクトの作成時の背景画像の変更、前記オブジェクトの作成時に使用可能な付加機能の追加、及び前記オブジェクトの作成時に使用可能な所定機能の使用制限解除の少なくとも何れかを含む、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記投稿用オブジェクトは、画像、動画又は音声である、請求項1~5の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記報酬付与部は、前記投稿用オブジェクトの作成、加工または修正に関与した前記複数のプレイヤの全てに対して、前記ゲーム内報酬を付与可能に構成されている、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記報酬付与部は、前記投稿用オブジェクトの作成、加工または修正に関与した前記複数のプレイヤの一部に対して、前記ゲーム内報酬を付与可能に構成されている、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項9】
情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可能なゲームを提供するためのゲームプログラムであって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて、ゲーム内で前記プレイヤが作成したオブジェクトを投稿用オブジェクトとして生成するオブジェクト生成処理と、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレイヤの行動に基づく評価パラメータを
前記プレイヤからの要求に応じたタイミングで取得するパラメータ取得処理と、
取得した前記評価パラメータに応じたゲーム内報酬を前記プレイヤに付与する処理と、をコンピュータに実行させ、
前記ゲーム内報酬を前記プレイヤに付与する処理は、前記プレイヤからの要求に応じたタイミングで前記ゲーム内報酬を該プレイヤに付与し、
前記オブジェクト生成処理は、複数のプレイヤによるそれぞれの情報処理端末を介した前記投稿用オブジェクトの作成、加工または修正の操作に応じて、共通の前記投稿用オブジェクトの作成、加工または修正処理を行うことを特徴とするゲームプログラム。
【請求項10】
情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可能なゲームを提供するための情報処理方法であって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて、ゲーム内で前記プレイヤが作成したオブジェクトを投稿用オブジェクトとして生成するオブジェクト生成ステップと、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレイヤの行動に基づく評価パラメータを
前記プレイヤからの要求に応じたタイミングで取得するパラメータ取得ステップと、
取得した前記評価パラメータに応じたゲーム内報酬を前記プレイヤに付与するステップと、を含み、
前記ゲーム内報酬を前記プレイヤに付与するステップは、前記プレイヤからの要求に応じたタイミングで前記ゲーム内報酬を該プレイヤに付与し、
前記オブジェクト生成ステップは、複数のプレイヤによるそれぞれの情報処理端末を介した前記投稿用オブジェクトの作成、加工または修正の操作に応じて、共通の前記投稿用オブジェクトの作成、加工または修正処理を行うことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームシステム、ゲームプログラム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信ネットワークを介してサーバに接続され、スマートフォンやゲーム機等のプ
レイヤ端末で実行可能なゲームが知られている。このようなゲームにおいては、様々な形
式で他のプレイヤとコミュニケーションを図ることで、ゲームの興趣性を高めている。
【0003】
特許文献1には、アバタ画像等に基づいて生成したシールのエントリを受け付けて、プ
レイヤ間でコンテストを行い、投票結果に応じてプレイヤに特典を付与するゲームシステ
ムが開示されている。このようなコンテスト及び投票の機能により、プレイヤ間のコミュ
ニケーションを向上させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のゲームシステムはコンテストへの登録、及び投票等の操作が煩雑
であり、プレイヤの利便性の観点で改善の余地がある。
【0006】
そこで、本開示は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より簡易な操
作で、プレイヤ間のコミュニケーション向上と、ゲームへの興趣性の向上との両立を図る
ことができるゲームシステム、ゲームプログラム、及び情報処理方法を提供することであ
る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可能なゲ
ームを提供するゲームシステムであって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて投稿用オブジェクトを生成するオブジ
ェクト生成部と、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレ
イヤの行動に基づく評価パラメータを取得するパラメータ取得部と、を備えることを特徴
とするゲームシステムが提供される。
【0008】
また、本開示によれば、情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可
能なゲームを提供するためのゲームプログラムであって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて投稿用オブジェクトを生成するオブジ
ェクト生成処理と、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレ
イヤの行動に基づく評価パラメータを取得するパラメータ取得処理と、をコンピュータに
実行させることを特徴とするゲームプログラムが提供される。
【0009】
また、本開示によれば、情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可
能なゲームを提供するための情報処理方法であって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて投稿用オブジェクトを生成するオブジ
ェクト生成ステップと、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレ
イヤの行動に基づく評価パラメータを取得するパラメータ取得ステップと、を含むことを
特徴とする情報処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、より簡易な操作で、プレイヤ間のコミュニケーション向上と、ゲーム
への興趣性の向上との両立を図ることができるゲームシステム、ゲームプログラム、及び
情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の一実施形態に係るゲームシステムの構成例を示す図である。
【
図2】同実施形態に係るゲームサーバの機能上の構成を示すブロック図である。
【
図3】同実施形態に係るプレイヤ端末の機能上の構成を表すブロック図である。
【
図4】同実施形態に係るゲームシステムにおいて実行される一連の処理の一例を説明するフロー図である。
【
図5】同実施形態に係るゲームシステムにおいて投稿用オブジェクトを生成する際のプレイヤ端末画面の構成例である。
【
図6】同実施形態に係るゲームシステムにおいて投稿用オブジェクトを生成する際のプレイヤ端末画面の他の構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については
、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0013】
<構成>
本ゲームシステムは、ゲームに関する各種サービスをプレイヤに提供するものであり、
図1に示されるように、ネットワーク3を介して接続されるゲームサーバ1、プレイヤ端
末2(情報処理端末)、及びSNSサーバ4を備える。なお、投稿システムがゲームサー
バ1内に設けられている場合、SNSサーバ4は不要である。
【0014】
本ゲームシステムでは、例えば、スマートフォン等のプレイヤ端末2にインストールさ
れるアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリ」という。)を実行することで
、ゲームサーバ1との間で通信を行い、プレイヤにゲームを実行(プレイ)させることが
できる。なお、本実施形態では、上記アプリが、プレイヤ端末2にインストールして使用
する所謂「ネイティブアプリケーション」である場合について説明するが、これに限られ
ず、ウェブブラウザ上で動作可能な所謂「ウェブアプリケーション」であってもよい。
【0015】
ネットワーク3は、例えば、インターネット、無線基地局によって構築される各種移動
通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G
、5G等の移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセス
ポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商
標))等が挙げられる。
【0016】
SNSサーバ4は、投稿システムを構成するウェブサービスを提供するサーバ装置であ
る。具体的には、例えば、SNSサーバ4が管理するウェブサービスのユーザ(プレイヤ
)が投稿したオブジェクトまたは他の写真等をウェブページに掲載することができる。そ
して、他のユーザは各自のプレイヤ端末2から、当該ウェブページにアクセスすることで
、投稿されたオブジェクトを閲覧させることができる。なお、本例のゲームシステム、及
び投稿システム(SNS等)は、それぞれ、利用できるユーザをそれぞれのシステムの会
員のみに限定してもよいし、そうした制限を設けずに、誰でも利用可能としてもよい。会
員とは例えば、所定の情報を入力することにより各システムに登録され、IDとパスワー
ドを付与されたユーザ(プレイヤ)とすることができる。また、ゲームサーバ1、SNS
サーバ4は、それぞれ複数存在していてもよい。
【0017】
<ゲームサーバ1の構成>
図2は、ゲームサーバ1の機能上の構成を示すブロック図である。ゲームサーバ1は、
システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置であり、例
えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしても
よいし、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されてもよい。
【0018】
ゲームサーバ1は、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15を
有する。ゲームサーバ1は、通信部15を介してプレイヤ端末2から各種のコマンド(リ
クエスト)を受信すると、制御部11においてゲームプログラムによる処理を実行し、ゲ
ームプログラムの処理結果(例えば、ゲーム画像やゲーム音声等)がプレイヤ端末2へ送
信される。なお、上記ゲームプログラムの一部は、プレイヤ端末2に送信されてプレイヤ
端末2上で実行されてもよい。
【0019】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、ゲームサーバ1全体の制御
を行うものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit
)、MPU(Micro Processing Unit)、またはGPU(Graphics Processing Unit)が
所定のメモリに格納されたプログラムを実行すること等によって実現される。本実施の形
態の制御部11は、ゲーム実行部111、操作情報受信部112、処理結果生成部113
、オブジェクト生成部114、パラメータ取得部115、及び報酬付与部116を備える
。また、制御部11は、プレイヤから所定の他プレイヤへのオブジェクトの送信を受け付
けるギフト受付部117を有していてもよい。ギフト受付部117は、生成したオブジェ
クトを他プレイヤに送信するというプレイヤ端末2からの要求を受け付け、当該要求に基
づいて、当該他プレイヤにオブジェクトを送信する。なお、ギフト受付部117は必須の
構成ではない。
【0020】
ゲームサーバ1のゲーム実行部111は、ゲームプログラムに従ってゲームを進行させ
る処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるゲームシステムによるゲームは
、ゲーム内で投稿用の画像、動画、音声等の投稿用オブジェクト(以下、単に「オブジェ
クト」とも称する)を生成可能であれば、任意の種類のゲームであってよい。例えば、画
像、動画、音声等のオブジェクト生成を主な目的とするゲーム、対戦ゲーム、パズルゲー
ム、アクションゲーム、野球ゲーム、サッカーゲーム、その他スポーツゲーム、クイズゲ
ーム、ピンボールゲーム、カードゲーム、リズムゲーム、RPG、位置情報ゲーム、ボー
ドゲーム、アドベンチャーゲーム、カジノゲーム、シミュレーションゲーム、ストラテジ
ーゲーム、ボードゲーム、レーシングゲームなどであってよい。なお、本例では、ゲーム
内でケーキ等のスイーツの画像を作成したり、デコレーションを楽しんだりすることを主
要な要素とするゲームを実行可能なゲームシステムとして説明する。
【0021】
操作情報受信部112は、プレイヤ端末2より送信された操作情報を受信する。受信し
た操作情報は、ゲーム実行部111によりゲームプログラムが処理されるための指示情報
として用いられる。
【0022】
処理結果生成部113は、ゲーム実行部111により実行されたゲームプログラムの処
理結果を生成する処理を実行する機能を有している。生成された処理結果は、処理結果生
成部113によりプレイヤ端末2に送信されて、後述の出力部24により出力される。
【0023】
オブジェクト生成部114は、プレイヤによるプレイヤ端末2(情報処理端末)の操作
に応じて投稿用オブジェクトを生成する処理を行う。投稿用オブジェクトとしては、例え
ば、画像、動画、または音声等とすることができる。画像としては、例えば、ミラーケー
キ、パンケーキ、プリン等のスイーツ類、パン、揚げ物等の食品、あるいは、ゲーム内で
使用可能なキャラクタ、アイテム等の静止画、写真等とすることができる。また、動画と
しては、上記画像で例示した物体やキャラクタ等が動く動画、複数の静止画を組み合わせ
て生成した動画、あるいはそれらに声、効果音、または音楽等を付加した動画とすること
ができる。音声としては、ゲーム内で作曲した音楽、録音したプレイヤの音声、ゲーム内
キャラクタの声や効果音、BGM等を組み合わせて生成した音声等とすることができる。
また、投稿用オブジェクトには、プレイヤIDやプレイヤ名等のプレイヤ情報を付加でき
るようにしてもよい。
【0024】
パラメータ取得部115は、プレイヤが所定の投稿システムに投稿したオブジェクトに
対して付与された、他プレイヤからの操作に基づく評価パラメータを取得する。所定の投
稿システムとは、例えば、SNSサーバ4が管理する投稿用のウェブページとして構成す
ることができる。評価パラメータの取得方法は特に限定されない。投稿用のウェブページ
内(例えばSNSサーバ4)で集計された評価パラメータの数値をゲームサーバ1が取得
するようにしてもよいし、SNSサーバ4からゲームサーバ1が取得した評価パラメータ
に関する情報に基づいて、ゲームサーバ1またはプレイヤ端末2が評価パラメータを集計
したり、算出したりするようにしてもよい。また、ゲームサーバ1が管理するゲーム内に
投稿システム(投稿機能)を設けてもよい。その場合、当該投稿機能を利用してプレイヤ
がオブジェクトを投稿すると、ゲーム内の所定の投稿画面に当該オブジェクト表示される
。そして、そのオブジェクトを他のプレイヤが閲覧し、所定の評価をすることができる。
また、この場合にはゲームシステム内で、評価パラメータの集計も行われる。さらに、本
ゲームシステムにあっては、生成したオブジェクトが自動的に投稿システム(SNSサー
バ4又はゲーム内の投稿システム)に投稿される機能を有していてもよい。この場合、例
えば、制御部11が、オブジェクトの生成が終了したと判断した時点で、自動的に投稿シ
ステムに当該オブジェクトを投稿する構成としてもよい。このような構成により、プレイ
ヤによるオブジェクトの投稿操作が不要となるため、操作の複雑化を抑制することができ
る。なお、制御部11は、ゲーム画面31の保存ボタン36が選択されたことで、オブジ
ェクトの生成が終了したと判断するようにしてもよいし、ゲーム画面31にオブジェクト
の生成終了を意味する「完成」ボタン等を設けてもよい。
【0025】
評価パラメータは、他のプレイヤの行動に基づき付与されるパラメータである。評価パ
ラメータは、例えば、オブジェクトに対して他のプレイヤが付与した「いいね」数、「G
ood」数、スタンプ数(スタンプを押された数)、リツイート数(当該投稿を他のプレ
イヤがリツイートした数)、フォロー数(当該投稿を他のプレイヤがフォローした数)、
閲覧数(当該投稿を他のプレイヤが閲覧した数)等である。また、当該オブジェクトの投
稿後に増大した当該プレイヤのフォロワー数を評価パラメータとして用いてもよい。
【0026】
本ゲームシステムにおいては、ゲームサーバ1が、投稿したオブジェクトに付与された
評価パラメータに関する情報を取得することができる。なお、取得する評価パラメータの
種類は、システム管理者側(ゲームサーバ1)で予め設定されていてもよいし、プレイヤ
によって選択可能としてもよい。プレイヤによって評価パラメータを選択する場合、例え
ば、後述するプレイヤ端末2のゲーム画面31(
図5、6参照)に、評価パラメータの種
類を選択するためのボタンが表示される。
【0027】
報酬付与部116は、評価パラメータに応じたゲーム内報酬を前記プレイヤに付与する
。ゲーム内報酬は、例えば投稿用オブジェクトの生成時に使用可能なアイテムの付与、投
稿用オブジェクトの生成時の背景画像の変更、付加機能の追加、及び所定機能の使用制限
解除の少なくとも何れかを含むものとすることができる。なお、上記投稿用オブジェクト
の生成時に使用可能なアイテムにはゲーム内通貨、ゲーム内ポイント等も含まれる。また
、投稿用オブジェクトの生成時の背景画像の変更とは、例えば、
図5、6のゲーム画面3
1におけるケーキ画像33の背景の画像が、簡素なキッチンや店舗の画像から、豪華なキ
ッチンや店舗の画像へと徐々にまたは段階的に変更されること等である。また、ゲーム内
報酬の一例として、プレイヤがゲーム内で所有するケーキ店等の店舗の数が増える等とし
てもよい。
【0028】
また、ゲーム内報酬としては、評価パラメータの数値に応じてゲーム内の要素が自動的
に変化するものであってもよい。ゲーム内の要素とは、例えば、ゲーム内ランク(レベル
)とすることができ、具体的には、例えばSNSでのリツイート数によって、ゲーム内ラ
ンクが1~10の10段階で決定され、ランクが上位になるほどゲーム内で使用可能な機
能、アイテムが増えたり、投稿用オブジェクトを生成する画面のデザイン(背景画像等)
が変化したりするようにしてもよい。また、課金をしたり、所定のアイテムを使用したり
すること等により、ランクを上げられるようにしてもよい。また、本ゲームシステムにお
いて、所定期間内での投稿システムへの投稿回数の制限がある場合、ゲーム内報酬として
、所定期間内での投稿可能回数の増加などであってもよい。
【0029】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読取専用の記憶領域である不揮発性記
憶装置と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶
領域である揮発性記憶装置とを有している。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Re
ad Only Memory)やフラッシュメモリ、ハードディスクなどによって実現
され、揮発性記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やVR
AM(Video Random Access Memory)などによって実現され
る。本実施形態における記憶部12は、ゲーム情報記憶部121、プレイヤ情報記憶部1
22、報酬情報記憶部123等の各種記憶部を有している。
【0030】
ゲーム情報記憶部121は、ゲームに関する情報を記憶する。ゲーム情報は、ゲームの
種類に応じて適宜構成される。例えば、仮想的にケーキを製造(ケーキ画像の生成を含む
)、販売するゲームである場合は、ゲーム内ランクに紐づけられた店舗の内装(キッチン
内装等)等の背景画像、デコレーションツール、トッピング等の情報等を含む。また、例
えばクエストゲームを含むゲームである場合は、ステージIDに紐づけて、ステージ名、
敵キャラクタ情報、消費スタミナ情報等を含む。
【0031】
プレイヤ情報記憶部122は、プレイヤに関する情報(プレイヤ情報)を記憶する。プ
レイヤ情報には、プレイヤIDに紐づけて、プレイヤ名、所有するアイテム(ゲーム内通
貨を含む)、ゲーム内ランク、オブジェクト履歴、付与された報酬、所有キャラクタ、所
有アイテム、課金額、総プレイ時間、ログイン回数(総ログイン回数、所定期間内のログ
イン回数)、プレイヤレベル、現在スタミナ情報、上限スタミナ情報、プレイステージ情
報、決済手段、各種設定情報等の情報、プレイヤ及びゲームのプレイ状況に関する情報を
含むことができる。オブジェクト履歴とは、プレイヤがこれまでに生成したオブジェクト
に関する情報であり、生成したオブジェクトの種類、オブジェクト固有のID、各オブジ
ェクトの生成時に使用した機能、アイテム及び投稿システムへの投稿の有無、投稿先ID
、各オブジェクトに付与された評価パラメータの情報、プレゼントとして送信した相手等
の情報を含むことができる。
【0032】
報酬情報記憶部123は、例えば、報酬レートに関する情報を記憶する。この報酬レー
トは投稿したオブジェクトに付与された評価パラメータと、当該評価パラメータに対応し
て付与されるゲーム内報酬との割合である。報酬レートは、一定の数値(割合)であるこ
とが好ましい。具体的には、例えば報酬レートを1(100%)とする、つまり評価パラ
メータの数値とゲーム内報酬の数値とが同一であるようにしてもよい。報酬レートが1と
なる場合とは、例えば、「いいね」数などの評価パラメータが100である場合に、10
0ポイントのゲーム内通貨が付与されることである。報酬レートが、一定の数値であるこ
とにより、投稿システムの評価パラメータとゲーム内報酬との関係が理解しやすくなり、
ソーシャルゲーム等のゲームに馴染みの薄いプレイヤでも、容易にゲームシステムを理解
することができる。なお、報酬レートは、1超でも1未満でもよい。
【0033】
報酬レートは、ゲームサーバ1で決定される。また、報酬レートは、ゲームシステムの
管理者側で予め決定された一定の数値であってもよいし、種々の条件によって変化する数
値であってもよい。報酬レートが変化する場合には、例えば、所定期間内に投稿したオブ
ジェクトに対して評価パラメータが付与された場合に、当該評価パラメータに応じて付与
されるゲーム内報酬が通常時よりも大きく(もしくは小さく)なるようにすることができ
る。また、報酬レートは、オブジェクトを投稿したプレイヤの情報に基づいて決定されて
もよい。プレイヤの情報とは、例えばプレイヤのランク、所有キャラクタ、所有アイテム
、課金額、総プレイ時間、ログイン回数(総ログイン回数、所定期間内のログイン回数)
などの情報とすることができるが、特に限定されない。あるいは、報酬レートは、オブジ
ェクトが投稿された投稿システムの情報に基づいて決定されてもよい。例えば、複数の異
なる種類のSNSシステムに投稿可能とした場合に、当該SNSシステムの種類ごとに報
酬レートが異なっていてもよい。また、課金や所定のアイテムを使用すること等により、
報酬レートが高くなるようにしてもよい。このように、所定の条件を満たすことで報酬レ
ートが大きくなるように設定することにより、ゲームの興趣性を高め、プレイヤに対して
、ゲームシステムへのログインや、プレイを促すことができる。
【0034】
入力部13はシステム管理者がゲームサービスに関する各種データ(例えば、ゲーム情
報等)を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス等によって実現される。
【0035】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示す
るためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crysta
l Display)等によって実現される。
【0036】
通信部15は、プレイヤ端末2、及びSNSサーバ4との間で通信を行うためのもので
あり、プレイヤ端末2から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と
、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤ端末2へ送信する送信部として
の機能を有している。通信部15は、例えばNIC(Network Ineterfa
ce Card)等によって実現される。
【0037】
<プレイヤ端末2>
図3は、プレイヤ端末2の機能上の構成を表すブロック図である。プレイヤ端末2は、
プレイヤが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、携帯電
話端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等)である。プレイヤ端末2は、ゲー
ムサーバ1から送信された情報に基づいて、ゲーム画面等を画面表示することができる。
なおプレイヤ端末2は、Webブラウザ機能を有していてもよく、その場合、ゲームサー
バ1から送信されたWebページ(ゲーム画面等)を画面表示することができる。プレイ
ヤ端末2は、プレイヤ端末2全体の制御を行う制御部21と、各種データ・プログラムを
記憶する記憶部22と、プレイヤが操作入力を行うための入力部23、ゲーム画面・操作
画面等を出力する出力部24、ゲームサーバ1との間で情報通信を行う通信部25を有し
ている。本実施の形態の制御部21は、少なくとも操作情報受付部211、ゲーム動作部
212を備える。また、記憶部22は、少なくともゲーム動作情報記憶部221を備える
。制御部21の各機能部は、メモリやゲーム動作情報記憶部221に格納されているプロ
グラムをCPUが実行することにより実現することができる。
【0038】
プレイヤ端末2の操作情報受付部211は、プレイヤからゲームに関する操作を受け付
ける。このようなプレイヤによる操作は、入力部23を用いて行われる。そして、操作情
報受付部211は、受け付けた操作の内容を示す情報をゲーム動作部212に出力する。
【0039】
ゲーム動作部212は、ゲームを動作させるための処理を実行する。ゲーム動作部21
2は、ゲーム動作情報記憶部221に記憶されたゲーム動作情報に含まれるゲームソフト
ウェアと、入力部23から入力されたプレイヤの操作内容とに基づいてゲームを動作させ
る。ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる画像データ
からゲーム用の画像を生成し、生成した画像を出力部24に出力させるための制御処理を
行う。同様にして、ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含ま
れる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成し、生成した音楽や音声を
出力部24から出力させるための制御処理を行う。
【0040】
ゲーム動作部212が動作させるゲームにおける所定の情報はゲームサーバ1にて管理
される。所定の情報は、例えば、使用可能なツール、報酬レート、ゲームにおけるゲーム
内通貨の情報を含む。ゲーム動作部212は、ゲームにおいてこれらの所定の情報の変化
が伴う処理が発生する場合には、ゲームサーバ1との通信を行うことにより、ゲームサー
バ1が管理する情報を更新させる。そして、ゲーム動作部212は、更新後のパラメータ
をゲームサーバ1から受信し、この更新後のパラメータに基づいてゲームの動作を継続す
る。
【0041】
以下に、本ゲームシステムを利用するプレイヤによるオブジェクトの生成、投稿システ
ム(SNSサーバ4)へのオブジェクトの投稿、及び評価パラメータに応じたゲーム内報
酬の付与までの手順の一例について説明する。
図4は、本ゲームシステムにおいて実行さ
れる一連の処理の一例を説明するフロー図である。
【0042】
図4に示すように、まず、ゲームを実行するプレイヤは、オブジェクト生成ステップS
101において、オブジェクトを生成する。その際、当該プレイヤは、プレイヤ端末2を
操作してゲームサーバ1にオブジェクトの生成指示を行う。
【0043】
図5は、オブジェクトを生成する際にプレイヤ端末2に表示されるゲーム画面31(オ
ブジェクト生成画面)の一例を示している。プレイヤは、当該ゲーム画面31を見ながら
プレイヤ端末2を操作することで、オブジェクトとしてのケーキ画像33を生成すること
ができる。プレイヤ端末2ゲームの画面31におけるAボタン32a、Bボタン32bは
、投稿用オブジェクトとしてのケーキ画像33を生成するための要素の選択ボタンとする
ことができる。具体的には、例えばAボタン32aをケーキの表面部分33aに塗布する
ミラー層またはクリーム層等の色(風味)の選択ボタンとし、Bボタン32bを、ケーキ
に乗せるプレート33bの選択ボタンとすることができる。その場合、プレイヤがAボタ
ン32aを押すと様々なミラー層、クリーム層等の選択肢が表示され、その中から選択し
たものをケーキの表面に塗布することができる。また、プレイヤがBボタン32bを押す
と様々なプレートの選択肢が表示され、その中から選択したものをケーキの上に載せるこ
とができる。なお、ゲーム画面31に表示されるボタンの数、その種類等は特に限定され
ず、適宜変更可能である。
【0044】
図5に示すプレイヤ端末2の画面31には、投稿された当該オブジェクト(ケーキ画像
33)に対して付与された評価パラメータの数値を表示するパラメータ表示部34が設け
られている。また、画面31には、オブジェクト投稿ボタン35、保存ボタン36、読出
ボタン37、及びプレゼントボタン38が設けられている。オブジェクト投稿ボタン35
は、生成したオブジェクトを投稿システムに投稿するためのボタンである。保存ボタン3
6は、生成したオブジェクトを保存するためのボタンである。生成したオブジェクトを保
存する場所は、ゲームサーバ1でも、プレイヤ端末2でもよいし、その両方であってもよ
い。また、プレイヤがオブジェクトの保存先を選択できるようにしてもよく、その場合、
例えば、保存ボタン36を押した際に保存先の選択肢(ゲームサーバ1、プレイヤ端末2
等)が選択される。読出ボタン37は、過去に生成し、保存したオブジェクトを読み出す
ためのボタンである。プレイヤは、読出ボタン37を押すことにより、過去に保存した全
てのオブジェクトの中から選択したオブジェクトを読み出し、画面31に表示させること
ができる。図示例に限られず、プレイヤ端末2の画面31には、他の表示部、ボタン等を
設けてもよい。
【0045】
次いで、
図4に示すように、プレイヤは、オブジェクト投稿ステップS102において
、プレイヤ端末2を操作することにより、オブジェクトをSNS等の所定の投稿システム
(SNSサーバ4)に投稿する。その際、当該プレイヤは、プレイヤ端末2を操作してゲ
ームサーバ1にオブジェクトの投稿指示を行う。
【0046】
具体的には、例えば
図5に示す画面31のオブジェクト投稿ボタン35を押すことによ
り、ゲームサーバ1からSNSサーバ4にケーキ画像33を送信し、SNSサーバ4に当
該ケーキ画像を投稿することができる。このようなゲームサーバ1とSNSサーバ4との
連携は、例えばSNSサーバ4の管理者が公開する投稿システムのAPIを利用すること
により可能となる。なお、本例では、ゲームの実行中に、ゲームアプリを終了することな
く、オブジェクトをSNSサーバ4に投稿可能な構成としているが、これに限られるもの
ではない。例えば、オブジェクトをプレイヤ端末2の記憶部22等に保存してゲームアプ
リを終了し、SNSアプリを開いてから(必要に応じてログインしてから)、SNSサー
バ4に直接、オブジェクトを投稿してもよい。このように、投稿システムへのオブジェク
トの投稿の方法は本例に限定されない。なお、生成されたオブジェクトには、ゲームサー
バ1によって固有のオブジェクトIDが付与されるようにしてもよい。例えば、ゲームサ
ーバ1の制御部11は、生成したオブジェクトを保存する際、または投稿する際に、オブ
ジェクトに対してオブジェクトIDを付与する。オブジェクトIDは、オブジェクトを識
別するための数字、記号等で構成される情報であり、ゲームサーバ1のプレイヤ情報記憶
部122に記憶される。また、投稿システムに投稿されたオブジェクトには、投稿先のU
RL等の情報が付与されるようにしてもよい。当該オブジェクトの投稿先に関する情報は
、オブジェクトIDに紐づけて管理され、例えばゲームサーバ1のプレイヤ情報記憶部1
22に記憶される。
【0047】
そして、SNSサーバ4に投稿されたオブジェクトは、他プレイヤによって閲覧可能と
なる。なお、閲覧可能なプレイヤをフレンド等の特定の関係を有するプレイヤに限定して
もよいし、閲覧可能なプレイヤを限定せずに誰でも閲覧可能としてもよい。他プレイヤは
、他プレイヤが所有するプレイヤ端末2を操作して、SNSサーバ4に投稿されたオブジ
ェクトを閲覧し、適宜評価することができる(オブジェクト閲覧、評価ステップS103
)。評価するとは、例えば、「いいね」、「Good」、各種スタンプの付与、リツイー
ト(当該投稿を援用するツイート等)、フォロー(自分のホーム画面に当該プレイヤの投
稿が表示されるようにすること)等である。このように他プレイヤが閲覧し、適宜評価す
ることにより、評価パラメータが加算される。評価パラメータの集計は、SNSサーバ4
において行われることが好ましいが、SNSサーバ4と通信可能なゲームサーバ1または
プレイヤ端末2で評価パラメータに関する情報を取得し、適宜集計、算出するようにして
もよい。なお、他プレイヤがオブジェクトを評価できる回数を制限するようにしてもよい
。この場合、例えば、当該評価可能回数を所定の条件に応じて増加できるようにしてもよ
い。所定の条件とは、例えばプレイヤのランク、所有キャラクタ、所有アイテム、課金額
、総プレイ時間、ログイン回数(総ログイン回数、所定期間内のログイン回数)などの情
報とすることができるが、特に限定されない。
【0048】
図4に示すように、評価パラメータ取得ステップS104において、ゲームサーバ1は
SNSサーバ4と通信を行い、投稿されたオブジェクトに付与された評価パラメータを取
得する。取得した評価パラメータの情報は、例えばプレイヤ情報記憶部122に記憶され
る。この評価パラメータを取得するタイミングは、ゲームシステムの管理者側(ゲームサ
ーバ1)で予め決定されたタイミングであってもよいし、プレイヤが決定するものであっ
てもよい。具体的には、例えば、オブジェクトを投稿した時点から所定の時間経過後に1
回のみ取得するようにしてもよいし、所定の時間間隔で繰り返し取得するようにしてもよ
い。また、プレイヤが決定する場合、プレイヤ端末2の画面31に、評価パラメータの数
値を投稿システムから取得するようゲームサーバ1に要求するためのボタンを設けること
ができる。取得した評価パラメータの数値は、例えば
図5、6に示す画面31のパラメー
タ表示部34に表示することができる。
【0049】
図4に示すように、ゲームサーバ1は、取得した評価パラメータに応じたゲーム内報酬
をプレイヤに付与する報酬付与ステップS105を行う。このゲーム内報酬をプレイヤに
付与するタイミングは、ゲームシステムの管理者側(ゲームサーバ1)で予め決定された
タイミングであってもよいし、プレイヤが決定するものであってもよい。具体的には、例
えば、評価パラメータを取得したのと実質的に同時、もしくはその直後にゲーム内報酬を
プレイヤに付与するようにしてもよいし、評価パラメータを取得した時点から所定の時間
経過後にゲーム内報酬をプレイヤに付与するようにしてもよい。また、ゲーム内報酬をプ
レイヤに付与するタイミングをプレイヤが決定する場合、
図5、6に示すプレイヤ端末2
の画面31に、ゲーム内報酬をプレイヤに付与するようゲームサーバ1に要求するための
ボタンを設けることができる。
【0050】
本例では、評価パラメータに応じたゲーム内報酬として、オブジェクト生成に使用可能
な機能が増えるように構成されている。具体的には、
図6に示すように、評価パラメータ
の数値が50に到達すると、画面31にCボタン32cが追加され、評価パラメータの数
値が100に到達するとDボタン32dが追加される。なお、このようなボタンの増加に
限らず、Aボタン32a、Bボタン32bにそれぞれ含まれる選択肢が増加するようにし
てもよい。なお、Cボタン32c及びDボタン32dはそれぞれ、オブジェクトとしての
ケーキ画像33を生成するための要素の選択ボタンとすることができる。具体的に、Cボ
タン32cは、ケーキに載せるろうそく33cの数、当該ろうそく33cの色、または形
等を選択する選択ボタンであり、Dボタン32dは、ケーキの側面または上面等に配置す
るトッピング33d(飾り菓子)(
図6の例ではケーキの側面(外周面)に配置されたハ
ート形の飾り菓子)等の選択ボタンとすることができる。
【0051】
上記の通り、本実施形態のゲームシステムにあっては、情報処理端末としてのプレイヤ
端末2とゲームサーバ1との間で通信を行うことで実行可能なゲームを提供するゲームシ
ステムであって、プレイヤによる情報処理端末の操作に応じて投稿用オブジェクト(ケー
キ画像33)を生成するオブジェクト生成部114と、所定の投稿システム(SNSサー
バ4)に投稿された投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレイヤの行動に基づく
評価パラメータを取得するパラメータ取得部115と、を備える構成としている。
【0052】
したがって、本実施形態のゲームシステムによれば、ゲーム内で生成したオブジェクト
を、SNS等の投稿システムに投稿し、当該オブジェクトに付与された評価パラメータを
、ゲーム内に反映させることができる。
【0053】
このように、生成したオブジェクトを投稿システムに投稿し、他のプレイヤに閲覧、評
価してもらうことで、他のプレイヤとのコミュニケーションを活性化することができる。
また、投稿されたオブジェクトに付与された評価パラメータを取得し、ゲームに反映させ
ることにより、各プレイヤがオブジェクトを生成するモチベーションが高まり、ゲームの
興趣性を高めることができる。したがって、本開示のゲームシステム、ゲームプログラム
、及び情報処理方法によれば、より簡易な操作で、プレイヤ間のコミュニケーション向上
と、ゲームへの興趣性の向上との両立を図ることができる。
【0054】
本実施形態のゲームシステムにおいて、評価パラメータに応じた報酬がプレイヤに付与
される構成とすることが好ましい。このような構成とすることで、さらに、各プレイヤが
オブジェクトを生成するモチベーションが高まり、ゲームの興趣性を高めることができる
。
【0055】
本実施形態のゲームシステムにおいて、ゲーム内報酬は、評価パラメータと同一の数値
のゲーム内通貨であることが好ましい。このような構成によれば、評価パラメータの数値
をそのままゲーム内通貨として用いることができるので、プレイヤにとって、投稿システ
ム内の評価パラメータと、ゲーム内通貨との関係の理解が容易となる。具体的には、例え
ば、評価パラメータとしての「いいね」数を投稿システム(SNSサーバ4)から取得し
て、当該「いいね」をゲーム内通貨としてそのまま使用することができる。この場合、例
えば、評価パラメータの単位(「いいね」等)を、ゲーム内通貨の単位とすることが好ま
しい。
【0056】
本実施形態のゲームシステムにおいて、オブジェクトは、プレイヤから所定の他プレイ
ヤに送信可能であることが好ましい。このような構成によれば、プレイヤ間のコミュニケ
ーション向上効果と、ゲームへの興趣性の向上効果とをさらに高めることができる。具体
的には、例えば、生成したバースデーケーキの画像(ケーキ画像33)を、誕生日の他プ
レイヤに送信することができる。なお、投稿用オブジェクトの送信方法は特に限定されな
いが、例えば
図5、6に示す画面31のプレゼントボタン38を押し、送信先のプレイヤ
を指定することにより、ケーキ画像33を所定のプレイヤに送信することができる。送信
先を指定する際には、プレゼントボタン38を押した際に、投稿用オブジェクトを送信可
能なプレイヤの選択肢が表示され、その中から選択するようにしてもよいし、送信したい
プレイヤのプレイヤID、メールアドレス等の情報を入力するようにしてもよい。なお、
この場合、例えばゲームサーバ1のギフト受付部117が、プレイヤから所定の他プレイ
ヤへのオブジェクトの送信を受け付け、他プレイヤへのオブジェクトの送信処理を行う。
投稿用オブジェクトは、ゲームサーバ1における当該プレイヤのアカウントまたはプレイ
ヤ端末2から、ゲームサーバ1における他プレイヤのアカウントまたは他プレイヤのプレ
イヤ端末2に送信される。あるいは、オブジェクトの送信先を、他プレイヤのSNSサー
バ4のアカウント、または他のウェブサービスにおける他プレイヤのアカウントとしても
よい。また、プレイヤから所定の他プレイヤに送信する対象はオブジェクトのみに限られ
ず、当該オブジェクトの投稿システムへの投稿によって得られたゲーム内報酬も同時に送
信(プレゼント)可能としてもよい。
【0057】
本実施形態のゲームシステムにおいて、投稿用オブジェクトは、複数のプレイヤによる
それぞれの情報処理端末(プレイヤ端末2)の操作に基づき生成、加工または修正可能で
あるようにしてもよい。このような構成によれば、プレイヤ間のコミュニケーション向上
効果と、ゲームへの興趣性の向上効果とをさらに高めることができる。具体的には、複数
のプレイヤの各プレイヤ端末2の画面31に表示された共通のオブジェクト(ケーキ画像
33等)に対して、各プレイヤがプレイヤ端末2を操作して、オブジェクトにデコレーシ
ョン等の加工を施すようにしてもよい。その場合、各プレイヤ端末2に表示されるオブジ
ェクトには、他プレイヤによる生成、加工または修正操作の結果が反映される。複数のプ
レイヤによるオブジェクトの生成、加工または修正操作は、リアルタイムで同時に行われ
てもよいし、時間をずらして順番に操作を行うなど、異なるタイミングで行われてもよい
。
【0058】
また、複数のプレイヤによってオブジェクトが生成、加工または修正された場合、ゲー
ムサーバ1の報酬付与部116は、オブジェクトの生成、加工または修正に関与した複数
のプレイヤの全て又は一部に対して、ゲーム内報酬を付与することができる。その場合、
報酬を付与するプレイヤを選択できるようにしてもよい。このような構成によれば、プレ
イヤ間のコミュニケーション向上効果と、ゲームへの興趣性の向上効果とをさらに高める
ことができる。
【0059】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本
開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有
する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更
例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技
術的範囲に属するものと了解される。
【0060】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全
部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されて
もよい。
【0061】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及
びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形
態に係るゲームサーバ1の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、P
C等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納され
た、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例え
ば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上
記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信
されてもよい。
【0062】
また、本明細書においてフロー図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で
実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、
追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0063】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定
的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代
えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0064】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(項目1)
情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可能なゲームを提供するゲ
ームシステムであって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて投稿用オブジェクトを生成するオブジ
ェクト生成部と、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレ
イヤの行動に基づく評価パラメータを取得するパラメータ取得部と、を備えることを特徴
とするゲームシステム。
(項目2)
前記評価パラメータに応じたゲーム内報酬を前記プレイヤに付与する報酬付与部をさら
に備える、項目1に記載のゲームシステム。
(項目3)
前記ゲーム内報酬は、前記評価パラメータと同一の数値のゲーム内通貨である、項目2
に記載のゲームシステム。
(項目4)
前記ゲーム内報酬は、投稿用オブジェクトの生成時に使用可能なアイテムの付与、投稿
用オブジェクトの生成時の背景画像の変更、付加機能の追加、及び所定機能の使用制限解
除の少なくとも何れかを含む、項目2または3に記載のゲームシステム。
(項目5)
前記投稿用オブジェクトは、画像、動画又は音声である、項目1~4の何れかに記載の
ゲームシステム。
(項目6)
前記投稿用オブジェクトは、複数のプレイヤによるそれぞれの情報処理端末の操作に基
づき生成、加工または修正可能である、項目1~5の何れかに記載のゲームシステム。
(項目7)
前記報酬付与部は、前記投稿用オブジェクトの生成、加工または修正に関与した前記複
数のプレイヤに前記ゲーム内報酬を付与可能に構成されている、項目6に記載のゲームシ
ステム。
(項目8)
情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可能なゲームを提供するた
めのゲームプログラムであって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて投稿用オブジェクトを生成するオブジ
ェクト生成処理と、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレ
イヤの行動に基づく評価パラメータを取得するパラメータ取得処理と、をコンピュータに
実行させることを特徴とするゲームプログラム。
(項目9)
情報処理端末とゲームサーバとの間で通信を行うことで実行可能なゲームを提供するた
めの情報処理方法であって、
プレイヤによる前記情報処理端末の操作に応じて投稿用オブジェクトを生成するオブジ
ェクト生成ステップと、
所定の投稿システムに投稿された前記投稿用オブジェクトに対して付与された、他プレ
イヤの行動に基づく評価パラメータを取得するパラメータ取得ステップと、を含むことを
特徴とする情報処理方法。
【符号の説明】
【0065】
1 ゲームサーバ
2 プレイヤ端末
11 制御部
114 オブジェクト生成部
115 パラメータ取得部
116 報酬付与部