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特許7162727採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ
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  • 特許-採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ 図1
  • 特許-採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ 図2A
  • 特許-採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ 図2B
  • 特許-採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ 図3
  • 特許-採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ 図4A
  • 特許-採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ 図4B
  • 特許-採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ 図4C
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-20
(45)【発行日】2022-10-28
(54)【発明の名称】採石バスケット及び採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/221 20060101AFI20221021BHJP
【FI】
A61B17/221
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021506701
(86)(22)【出願日】2019-09-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 CN2019104414
(87)【国際公開番号】W WO2020052484
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-02-08
(31)【優先権主張番号】201821481534.0
(32)【優先日】2018-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520322853
【氏名又は名称】南微医学科技股▲フェン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MICRO-TECH(NANJING)CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Gaoke Third Road,National New & High Technology Industrial Development Zone,Pukou District Nanjing,Jiangsu 210032(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】徐 潮偉
(72)【発明者】
【氏名】李 暁春
(72)【発明者】
【氏名】李 常青
(72)【発明者】
【氏名】冷 徳▲ロォン▼
(72)【発明者】
【氏名】劉 春俊
【審査官】白川 敬寛
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-516880(JP,A)
【文献】特表2016-507269(JP,A)
【文献】中国実用新案第202699229(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/0218144(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/22-17/221
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バスケットと、アウターチューブと、操作部と、を備え、
前記バスケットは、前記操作部に接続され、
前記操作部は、前記バスケットを移動制御することができ、
前記アウターチューブは、その近位端が操作部に接続され、前記近位端から遠位端に向かって軸方向に延びており、
前記アウターチューブの遠位端には、二腔式エンドキャップが設けられており、
前記二腔式エンドキャップは、接続部と、二腔部と、を備え、
前記接続部は、中空であり、前記アウターチューブと接続する部分と、前記二腔部と接続する部分とを有し、
前記二腔式エンドキャップは、2つの腔部が並列して構成され、
前記接続部の前記アウターチューブと接続する部分の外周には、螺旋状ねじ山構造が設けられ、前記接続部の前記二腔部と接続する部分の外周には、複数の突出構造が設けられ、
前記二腔式エンドキャップの一方の腔部には、ガイドワイヤが通過し、前記二腔式エンドキャップの他方の腔部には、前記バスケットが通過する、
ことを特徴とする採石バスケット。
【請求項2】
前記操作部は、ハンドルと、芯棒と、を備え、
前記ハンドルが前記芯棒に沿って前後にスライドすることにより、前記バスケットが張出又は回収される、
ことを特徴とする請求項1に記載の採石バスケット。
【請求項3】
前記他方の腔部は、前記アウターチューブと共同に前記バスケットを張出や回収するための腔部を構成する中空構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の採石バスケット。
【請求項4】
隣接する前記突出構造同士の間には、溝構造を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の採石バスケット。
【請求項5】
前記突出構造は、四角、六角又は八角状の止め構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の採石バスケット。
【請求項6】
前記接続部と前記二腔部との接続方式は、二色成形、粘着、焼き嵌めである、
ことを特徴とする請求項1に記載の採石バスケット。
【請求項7】
前記二腔式エンドキャップにおける前記一方の腔部の遠位端の端面には、案内斜角構造を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の採石バスケット。
【請求項8】
採石バスケット用の二腔式エンドキャップであって、
接続部と、二腔部と、を備え、
前記接続部は、中空であり、採石バスケットのアウターチューブと接続する部分と、前記二腔部と接続する部分とを有し、
前記二腔式エンドキャップは、2つの腔部が並列して構成され、
前記接続部の前記アウターチューブと接続する部分の外周には、螺旋状ねじ山構造が設けられ、前記接続部の前記二腔部と接続する部分の外周には、複数の突出構造が設けられ、
前記二腔式エンドキャップの一方の腔部には、ガイドワイヤが通過し、前記二腔式エンドキャップの他方の腔部には、バスケットが通過する、
ことを特徴とする採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップ。
【請求項9】
隣接する前記突出構造同士の間には、溝構造を有する、
ことを特徴とする請求項に記載の二腔式エンドキャップ。
【請求項10】
前記二腔式エンドキャップにおける前記一方の腔部の遠位端の端面には、案内斜角構造を有する、
ことを特徴とする請求項に記載の二腔式エンドキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、採石バスケット(stone extraction basket)及び採石バスケット用の二腔式エンドキャップ(Double lumen end cap)に関する。
【背景技術】
【0002】
ERCP手術(ERCP、Endoscopic Retrograde Cholangio pancreatography)、すなわち、内視鏡的逆行性胆道膵管造影法とは、十二指腸鏡を降順十二指腸まで挿入して十二指腸乳頭部を探し、生検チャネルを介して造影カテーテルを乳頭部の開口部まで挿入し、造影剤を注入してX放射線で撮影し、膵胆管を表示する技術である。ERCPは、切り開く必要がなく、外傷が小さく、かかる時間が短く、外科手術よりも合併症が少なく、入院期間も大幅短縮され、このため、患者の中で人気がある。ERCP付属品のうちよく使用されている採石工具としての採石バスケットは、胆道内の結石を取り出すことができる。採石バスケットは、ガイドワイヤ付きバスケット、ガイドワイヤ無しバスケット、及び結石破砕除去両用の採石バスケットに分けられ、バスケットの形状によっては「六角形」、「ダイヤモンド形」及び「螺旋形」に分けられる。
【0003】
従来のERCP手術では、器具の交換が人体内に予め配置されている長いガイドワイヤ(4.5m)を通じて行われるが、医師と看護師とが協力して実施する必要があり、医師と看護師との作業の連携に高い習熟度が求められ、そして手術には時間がかかり、手術時間を節約し、医師一人での作業を実現するために、ERCP手術には、短いガイドワイヤ(2.6m)を利用してERCP器具同士を効率よく交換することができる手術器具が開発されている。現在、常用の採石バスケットでは、ガイドワイヤ腔部がないか又はガイドワイヤ腔部が長過ぎることから、短いガイドワイヤを用いたERCP手術と効率的に交換することはできない。短いガイドワイヤと組み合わせて使用される採石バスケット技術は、まだ発展段階にあり、今のところ、ガイドワイヤ腔部の入り口が力を受けて引っ張れると変形し、ガイドワイヤの挿入が困難になったり、ガイドワイヤがバスケットの遠位端のエンドキャップに連動して、バスケットによる結石のトラップやバスケットの胆道からの回収を邪魔したりするという問題が存在する。
【発明の概要】
【0004】
本願は、バスケットと、アウターチューブと、操作部と、を備え、前記バスケットは、前記操作部に接続され、前記操作部は、前記バスケットを移動制御することができ、前記アウターチューブは、近位端が操作部に接続され、前記近位端から遠位端に向かって軸方向に延びており、前記アウターチューブの遠位端には、二腔式エンドキャップが設けられており、ガイドワイヤが前記二腔式エンドキャップの一方の腔部には、ガイドワイヤが通過し、前記二腔式エンドキャップの他方の腔部には、前記バスケットが通過する採石バスケットを提供する。
【0005】
前記操作部は、ハンドルと、芯棒と、を備え、前記ハンドルが前記芯棒に沿って前後にスライドすることにより、前記バスケットが張出又は回収されるようにしてもよい。
【0006】
前記二腔式エンドキャップは、接続部と、二腔部と、を備えるようにしてもよい。
【0007】
前記二腔式エンドキャップの腔部は、アウターチューブと共同にバスケットを張出や回収するための腔部を構成する中空構造であるようにしてもよい。
【0008】
前記接続部の一端の外面には、前記アウターチューブに接続される螺旋状逆鉤構造を有し、前記接続部の他端の外面には、前記二腔部に接続される突出構造を有するようにしてもよい。
【0009】
前記突出構造の周囲には、溝構造を有するようにしてもよい。
【0010】
前記突出構造は、四角、六角又は八角状の止め構造であるようにしてもよい。
【0011】
前記接続部と二腔部との接続方式は、二色成形、粘着、焼き嵌めであるようにしてもよい。
【0012】
前記二腔式エンドキャップの遠位端の端面において、ガイドワイヤが通過する腔部側には、案内斜角構造を有するようにしてもよい。
【0013】
前記二腔式エンドキャップにおいて、バスケットを通す腔部の外輪郭の厚さが、ガイドワイヤを通す腔部の外輪郭の厚さよりも大きいようにしてもよい。
【0014】
本願は、接続部と、二腔部と、を備え、前記二腔部は、2つの腔部を有し、前記二腔部の一方の腔部には、ガイドワイヤが通過し、前記二腔部の他方の腔部には、バスケットが通過する採石バスケットに用いられる二腔式エンドキャップをさらに提供する。
【0015】
前記接続部の一端の外面には、螺旋状逆鉤構造を有し、前記接続部の他端の外面には、突出構造を有するようにしてもよい。
【0016】
前記突出構造の周囲には、溝構造を有するようにしてもよい。
【0017】
前記二腔部の遠位端の端面において、ガイドワイヤが通過する腔部側には、案内斜角構造を有するようにしてもよい。
【0018】
前記二腔部において、バスケットを通す腔部の外輪郭の厚さが、ガイドワイヤを通す腔部の外輪郭の厚さよりも大きいようにしてもよい。
【0019】
接続部及び二腔部は、ステンレス鋼、医療用ポリマー材料で製造されてもよい。
【0020】
人体の胆道などの器官が規則的な形状をしている管状構造ではないため、使用中、アウターチューブの直径が大きく、内部にバスケットなどの部材が設けられているので、柔軟性が悪く、曲げられた箇所ではアウターチューブを押すときに所定の経路からずれることが発生しやすく、一方、本願の採石バスケットでは、アウターチューブの遠位端に二腔式エンドキャップが設けられ、二腔式エンドキャップがアウターチューブの内壁に密着している。使用する際に、切開刀(Sphincterotome)を用いてガイドワイヤを所定の位置に押すことができる。採石バスケットで結石を除去する必要がある場合、予めガイドワイヤ腔部にガイドワイヤを通して、ガイドワイヤを固定しておき、アウターチューブを押してアウターチューブをガイドワイヤに沿って移動させ、このように、アウターチューブが所定の経路にしたがって移動することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下、本願の技術案をより明確に説明するために、実施例に必要な図面を簡単に説明するが、明らかなように、当業者であれば、創造的な努力を付与せずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】採石バスケット全体の模式図である。
図2A】二腔式エンドキャップの断面図である。
図2B】二腔式エンドキャップの構造を示す図である。
図3】二腔式エンドキャップの先端接続部材を示す図である。
図4A】採石バスケットが胆道内で結石の位置を特定する様子を示す図である。
図4B】採石バスケットを引き締めるときの様子を示す図である。
図4C】採石バスケットで結石を除去するときの様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本願の目的、技術構成及び利点をより明確にするために、図面及び実施例を参照しながら、本願をより詳細に説明する。なお、ここで説明する特定の実施例は、本願を解釈するためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。
【0023】
以下、操作者に近い一端を近位端、操作者に遠い一端を遠位端として定義する。
【0024】
図1には、採石バスケット全体が示されており、本願の採石バスケットは、バスケット1、アウターチューブ2、及び操作部10を備え、バスケット1は、操作部に接続され、操作部10は、バスケットを操縦して移動させることができ、アウターチューブ2は、近位端が操作部に接続され、採石バスケットに沿って近位端から遠位端に向かって軸方向に延びている。操作部10は、ハンドル11と芯棒12とを備え、芯棒12は、採石バスケットに沿って近位端から遠位端に向かって軸方向に延びており、ハンドル11は、採石バスケットの近位端に位置しかつ芯棒12に設けられ、ハンドル11は、バスケット1が張出又は回収されるように芯棒12に沿って前後にスライドすることができる。アウターチューブ2の近位端には、シース3が設けられており、シース3の近位端は、接続部材14を介して芯棒12に接続されている。本願の採石バスケットのアウターチューブ2の遠位端には、二腔式エンドキャップ5が設けられている。
【0025】
図1図2A~2Bに示すように、二腔式エンドキャップ5は、接続部8と二腔部9とを備え、ガイドワイヤ4は、二腔式エンドキャップ5の一方の腔部、即ち腔部B7を通過し、バスケット1は、二腔式エンドキャップ5の他方の腔部、即ち腔部A6を通過する。二腔式エンドキャップの2つの腔部は、アウターチューブ2と共同にバスケット1を張出や回収するための腔部を構成する中空構造である。
【0026】
図3に示すように、接続部8は、一端が二腔部9に接続され、他端がアウターチューブ2に接続され、接続部8におけるアウターチューブ2に接続された一端において、その外面に螺旋状逆鉤構造19を有し、接続部8における二腔部9に接続された一端において、接続部8の外面に突出構造20を有し、突出構造20の周囲には溝構造21を有してもよく、接続部8と二腔部9とは、突出構造20及び溝構造21によってよりよく接続できるようになる。接続部8と二腔部9の接続方式は、二色成形、粘着、焼き嵌めや他の方式であってもよい。突出構造20は、四角、六角又は八角状などの止め構造であってもよい。本願の採石バスケットの遠位端には、ガイドワイヤを通す機能を果たす二腔式エンドキャップが設けられており、それにより、ガイドワイヤ腔部の強度が高まり、ガイドワイヤを通す腔部の変形や割れを回避し、開放されたバスケットがガイドワイヤと干渉することを回避することができる。
【0027】
図1図2B図4A図4Cに示すように、実際に使用する際に、採石バスケットには二腔式エンドキャップ5を有し、ガイドワイヤ4を二腔式エンドキャップ5の腔部B7に挿通させ、バスケット1を二腔式エンドキャップ5の腔部A6に位置させる。器具全体をガイドワイヤ4に沿って内視鏡チャンネルに挿入し、採石バスケットのアウターチューブ2を十二指腸乳頭部18まで推進させ、内視鏡16で十二指腸乳頭部18を観察し、採石バスケットのアウターチューブ2の遠位端を、十二指腸乳頭部18を経て胆道17に挿入する。注射器を用いて採石バスケットのルアーコネクタ13を介して造影剤を注射し、バスケット1及び結石15の位置を特定することを支援する。採石バスケットのアウターチューブ2を遠位端へ推進させ、キャプチャーしようとする結石15を越えるようにする。遠位端へ操作部10のハンドル11を推進させることで、バスケット1を緩やかに開放し、バスケット1を牽引して結石15を囲い込むことによってバスケット1で結石15を拘束した後、結石15が締められて採石バスケットのアウターチューブ2の遠位端の端面に固定されるように操作部10のハンドル11を引き戻する。近位端へハンドル11を引き込めて結石15が胆道17外へ引き出されるまでバスケット1を回収する。結石が複数ある場合、すべての結石が取り出されるまで、上記操作を繰り返す。
【0028】
本願の一部の実施例では、二腔式エンドキャップ5の遠位端の端面において、ガイドワイヤ4が通過する腔部側には、案内斜角構造を有する。二腔式エンドキャップ5の二腔部9の遠位端の端面に案内斜角を増設することにより、採石バスケットの十二指腸鏡での通過性が高まる。つまり、二腔式エンドキャップ5が十二指腸鏡の遠位端の出口位置での鉗子起立機構と干渉することが回避され、カテーテルの遠位端の先端部キャップが鉗子起立機構を経る際に、カテーテルは、斜角の案内作用によりスライドして鉗子起立機構を順調に通過することができる。実際に使用するときに、案内斜角構造がないと、二腔式エンドキャップ5は、ガイドワイヤの腔部端面を通過するときに、先に鉗子起立機構と接触して止めさせられる。
【0029】
また、実際の応用において、採石バスケットが十二指腸鏡を通過した後に摘出操作を実施するため、二腔式エンドキャップ5が患者の胆道や十二指腸などの器官組織の内壁に接触する可能性があり、したがって、二腔式エンドキャップ5の二腔部9の遠位端の端面に案内斜角を増設することにより、組織を通過可能な状態となり、組織内壁による採石バスケットの動作の邪魔を回避し、組織が二腔式エンドキャップ5の端面によって傷つけられることを回避することができる。
【0030】
本願の一部の実施例では、前記二腔式エンドキャップにおいて、バスケットを通す腔部の外輪郭の厚さが、ガイドワイヤを通す腔部の外輪郭の厚さよりも大きい。実際に使用する際に、内視鏡器具において、一般に人体に挿入された器具の部分のサイズは、french、つまり器具挿入部の断面の周長で示される。人体の自然孔(natural orifice)は、不規則的に蠕動するので、断面積が異型の器具の場合、人体の自然孔に挿入されるときに、断面の周長が小さいほど挿入性が優れる。器具の可挿入性は、器具の性能を評価するための非常に重要な指標である。多くの場合、人体の乳頭孔のような極めて小さいチャンネルに関しては、器具にはより小さなfrenchが求められ、簡便に挿入されて後続の手術操作を実施するように、より優れた挿入性を有することが必要とされる。したがって、前記二腔式エンドキャップでは、バスケットを通す腔部の外輪郭の厚さが、ガイドワイヤを通す腔部の外輪郭の厚さよりも大きいように構成されることにより、カテーテルの断面のサイズをできるだけ減らし、より良好な挿入性を実現し、採石バスケットの十二指腸乳頭部への挿入効率を高めることができる。
【0031】
以上は、当業者が本願を理解又は実現できるようにする本願の好適な実施形態に過ぎない。これらの実施例に対する複数の修正や組み合わせは、当業者にとって明らかなことであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本願の趣旨や範囲を逸脱することなく、他の実施例において実現されてもよい。したがって、本願は、本明細書に示されるこれらの実施例に制限されず、本明細書で開示された原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲とすべきである。
【0032】
本願は、2018年9月11日に中国特許庁に提出された、出願番号が201821481534.0であり、名称が「採石バスケット」である中国特許出願の優先権を主張し、その全内容が援用により本願に組み込まれている。
【符号の説明】
【0033】
1 バスケット
2 アウターチューブ
3 シース
4 ガイドワイヤ
5 二腔式エンドキャップ
6 腔部A
7 腔部B
8 接続部
9 二腔部
10 操作部
11 ハンドル
12 芯棒
13 ルアーコネクタ
14 接続部材
15 結石
16 内視鏡
17 胆道
18 十二指腸乳頭部
19 螺旋状逆鉤構造
20 突出構造
21 溝構造
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C