(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】習練装置
(51)【国際特許分類】
A63B 21/012 20060101AFI20221024BHJP
A61H 39/04 20060101ALI20221024BHJP
A63B 69/00 20060101ALN20221024BHJP
【FI】
A63B21/012
A61H39/04 D
A63B69/00 513
(21)【出願番号】P 2021504830
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2019098646
(87)【国際公開番号】W WO2020057267
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-03-23
(31)【優先権主張番号】201811111358.6
(32)【優先日】2018-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811621213.0
(32)【優先日】2018-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521035266
【氏名又は名称】杭州固柢生命科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HANGZHOU GUDI LIFE TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 350, Floor 3, Nanhuan Road 4025, Bin Jiang District, Hangzhou, Zhejiang 310053 China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】姚 前
【審査官】大隈 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107008000(CN,A)
【文献】登録実用新案第3149092(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2008/0125294(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106075822(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 1/00~26/00
A61H 39/00~39/08
A63B 69/00~69/40
A63C 1/00~19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの心身機能を向上させるための習練装置であって、
支持アセンブリと、
前記習練装置の走行を駆動するハブモータおよび
前記ハブモータを前記支持アセンブリの下方の一側に取り付けるための第1橋架アセンブリと、従動輪および
前記従動輪を前記支持アセンブリの下方の他の一側に取り付けるための第2橋架アセンブリと、電源アセンブリと、主制御基板アセンブリとを含み、前記主制御基板アセンブリが回路基板と、マイクロプロセッサと、モータ駆動モジュールとを含む習練装置であって、
前記
支持アセンブリの上面に位置する圧痛を生じさせるマッサージアセンブリと、
前記
支持アセンブリの上面の中央領域に取り付けられる表示アセンブリと、
を含み、
前記
主制御基板アセンブリは、自動転向機能モジュールを含み、
前記
自動転向機能モジュールは、特定の距離または特定の時間ごとにモータの回転方向を自動的に逆方向に変換し、前記装置を自動的に往復移動させ、転向の方式は強制変換であり
、転向する際に、前記装置の停止を待たずに直ちに逆方向へ移動させ、持続的に自動往復させ
、前記装置が起動された後、停止命令を受信しまたは異常が発生するまで持続的に自動的に往復することができることを特徴とする、習練装置。
【請求項2】
前記
主制御基板アセンブリは、
毎回の習練の持続時間を自動的に計測する習練計時機能モジュールと、
現在習練の過程において、ユーザの「一時停止」指令を受信すると、前記装置が移動を一時停止し、計時を一時停止し、一時停止の状態において、ユーザの「続行」指令を受信すると、前記装置が一時停止前のパラメータ、モードで移動を再開し、一時停止前の時間の上で計時を再開する一時停止/続行機能モジュールと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の習練装置。
【請求項3】
前記装置の移動速度を段階的に正確に調整可能なように「起動」、「停止」、「加速」、「減速」ボタンがそれぞれ独立して設けられるボタン式リモコンを含む、ことを特徴とする、請求項2に記載の習練装置。
【請求項4】
前記
主制御基板アセンブリは、
即時転向機能モジュールと、
一定速度往復、自動変速往復、ランダム変速往復、ランダム距離変更往復、ランダム変速とランダム距離変更往復、またはこれらの往復の組み合わせの機能モジュールと、
を含み、
前記即時転向機能モジュールにより、前記装置が自動的に往復移動する過程において、ユーザが即時転向を制御可能であり、
前記マイクロプロセッサが即時転向指令を受信すると、信号を送信し、前記装置を即時に元の移動方向の逆方向へ移動するように制御し、
使用する際に、ユーザが前記装置の移動方向に垂直な方向に向かって靴を履かずに前記装置マッサージアセンブリに立ち、前記装置が往復移動するときに、転落しないように体をタイムリーに調整することを特徴とする、請求項3に記載の習練装置。
【請求項5】
スピーカーを含み、
前記
主制御基板アセンブリは、ユーザが操作するとき、異常が発生したとき、または他の必要なときに、対応する音声プロンプトを自動的に再生するオーディオ再生モジュールおよび音声プロンプトモジュールをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の習練装置。
【請求項6】
前記
主制御基板アセンブリは、双方向無線通信機能モジュールを含み、
前記
双方向無線通信機能モジュールによりスマートフォンまたはタブレットなどの汎用スマートデバイスと指令またはデータを送受信し、前記指令またはデータは、リモコン指令、パラメータ設定指令、パラメータ問合せ指令、状態問合せ指令、実行データ読み取り指令のうちの1つまたは複数を含み、前記実行データは、習練時間統計を含むことを特徴とする、請求項1に記載の習練装置。
【請求項7】
前記支持アセンブリは、
前記ハブモータおよび
前記第1橋架アセンブリ、
前記従動輪および
前記第2橋架アセンブリをカバーするようにハウジング形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の習練装置。
【請求項8】
前記装置の移動方向の両端に取り付けられる衝突防止アセンブリを含み、
前記衝突防止アセンブリ内には、衝突防止スイッチが設けられ、
前記
衝突防止スイッチは、
前記マイクロプロセッサまたは
前記電源アセンブリに接続され、
前記装置が移動中で障害物に接近するときに自動的に緊急停止するか、または自動的に方向を変換することを特徴とする、請求項1に記載の習練装置。
【請求項9】
前記
主制御基板アセンブリは、
前記ハブ
モータ
の回転信号をリアルタイムに監視、統計するモータ回転監視機能モジュールと、
非起動状態で
前記ハブモータ
の回転信号が検出されたときに自動的にブレーキがかかる自動駐停機能モジュールと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の習練装置。
【請求項10】
前記
主制御基板アセンブリは、
起動、パラメータ設定、またはデータ出力前にパスワードを検証し、パスワードが違うと、実行を拒否する使用権限管理モジュールと、
予めまたはスマートデバイスにより必要に応じて前記装置に対して使用時限を設定し、使用時限を超えると、自動的に停止するか、または起動を拒否する使用時間制限機能モジュールと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の習練装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体育鍛練、訓練器械、養生保健、レジャー・娯楽、教育用具、スマートホームなどの技術分野に関し、特に習練装置および習練方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電動キックボードは、主に歩きの代わりや輸送用のために設計され、穏やかさや快適さがその主な設計目標である。ユーザの転落を防止するために、起動、停止、走行、転向の過程を穏やかにする必要があり、転向、変速する際には手動による介入が必要であるため、自動転向、変速機能は備えていない。いわゆる当業者にとっても、穏やかさ、快適さという目的に反する機能を増加または改良する意欲および動機を有しない。
【発明の概要】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、逆思考により、電動キックボードの形状、構造、機能、制御方法および/または使用方法を変化させ、それを体育鍛練および/または学習教育分野に使用し、習練装置および習練方法を開発し、ユーザが習練装置に乗って自動的に往復移動し、ユーザが転落しないように体の状態を調整することにより、習練および鍛練の効果を達成する。
【0004】
上記問題を解決するために、本発明は、以下の技術的解決手段を採用する。
本発明に係る習練装置は、支持アセンブリと、モータおよび橋架アセンブリと、従動輪および橋架アセンブリと、電源アセンブリと、主制御基板アセンブリとを含み、主制御基板アセンブリは、回路基板と、マイクロプロセッサと、モータ駆動モジュールとを含み、主制御基板アセンブリは、自動転向機能モジュールを含み、自動転向機能モジュールは、特定の距離または特定の時間ごとにモータの回転方向を自動的に逆方向に変換し、装置を自動的に往復移動させる。
【0005】
上記モータおよび橋架アセンブリ、従動輪および橋架アセンブリ、電源アセンブリ、主制御基板アセンブリは、支持アセンブリの下方に取り付けられる。電源アセンブリは、回路基板、モータ駆動モジュールに接続され、モータ駆動モジュールはモータに接続され、マイクロプロセッサ、モータ駆動モジュールは回路基板に接続され、マイクロプロセッサは回路基板を介してモータ駆動モジュールに接続される。マイクロプロセッサは、特定の距離および/または特定の時間ごとにモータ駆動モジュールへ自動的に転向信号を送信し、モータ駆動モジュールは受信した転向信号に基づいてモータの回転方向を逆方向に変換し、上記装置を自動的に往復移動させる。
【0006】
好ましくは、使用方法において、ユーザが上記装置の移動方向に垂直な方向に向かって上記装置に座りまたは立ち、上記装置が往復移動するときに、転落しないようにタイムリーに体を調整し、鍛練の効果を達成する。
【0007】
従来の電動キックボードは、通常一方向走行するものであり、ユーザが進行方向に向かい、少数がバック走行機能を備えるが、バック走行するときに手動による介入が必要である。そうすると、ユーザは心の準備ができたので、体育鍛練への助けはほとんどない。上記装置は自動的に往復移動し、転向時にユーザが介入する必要がなく、ユーザが上記装置に立ちまたは座り、転落を防止するために、常に体の状態を調整する必要があり、特に方向を変換するときに突然の衝撃に対応する必要があるので、体育鍛練に有益である。連続的でリズミカルに左右に揺れることで、「ゆりかご」効果を有するので、リラックスやストレス解消に有利である。
【0008】
好ましくは、転向の方式が強制変換であり、すなわち、転向する際に、上記装置の停止を待たずに直ちに逆方向へ移動する。
【0009】
従来の電動キックボードは、ほとんどバック走行機能を有せず、バック走行機能を有しても、干渉変換を採用しなければならない。すなわち、衝撃を減少させ、穏やかさや快適さを保証するために、まず停止または減速し、そして逆方向へ走行する必要がある。上記装置の往復強制変換により、ユーザに対する衝撃が強くなり、その習練効果が向上する。
【0010】
好ましくは、持続的に自動往復し、すなわち、上記装置が起動された後、停止命令を受信しおよび/または異常が発生するまで持続的に自動的に往復することができる。
【0011】
従来の電動キックボードは、持続的に自動往復することができず、主に室外または比較的大きな空間環境において使用される。上記装置は、持続的に自動往復することにより、室内での鍛練により適し、長さ2m、幅1mの空間においても使用され得る。
【0012】
好ましくは、上記装置は、マッサージアセンブリを含む。
【0013】
マッサージアセンブリの上面には多くの突起がある。マッサージアセンブリは、支持アセンブリの上方に取り付けられるが、彫刻、鋳造または類似する方法により支持アセンブリの上面に形成されてもよい。ユーザはマッサージアセンブリに座りまたは立つときに、接触部位を刺激、マッサージすることができる。
【0014】
好ましくは、上記マッサージアセンブリは指圧プレートである。
【0015】
従来のキックボードは、快適さ、薄型化および制御容易さを保証するために、支持アセンブリの上面に僅かな凹状に設計される傾向があり、表面が比較的平坦でありまたは滑り止めサンドペーパーが貼り付けされているが、マッサージ作用を奏する突起がない。
【0016】
従来の技術条件では、玉石プレート、指圧プレートなどの静的器具を足で踏んで鍛練、養生する人がいる。このような静的器具を踏むことが退屈であるとともに、踏む過程において鍛練が必要とする圧痛部位を回避する恐れがある。これに対し、ユーザが上記装置のマッサージアセンブリに立ちまたは座り、上記装置の動きに対抗する必要があるので、得られる刺激、マッサージの効果は静的器具よりも顕著である。
【0017】
好ましくは、上記装置は、移動速度を段階的に正確に調整可能なように「加速」、「減速」がそれぞれ独立して設けられるボタン式リモコンを含む。
【0018】
上記装置の主制御基板アセンブリは、無線通信モジュールをさらに含む。無線通信モジュールは、直接または回路基板を介してマイクロプロセッサに接続される。ユーザがリモコンを操作して起動、停止、加速、減速指令を送信し、無線通信モジュールがリモコンからの指令信号を受信し、マイクロプロセッサに送信し、マイクロプロセッサが対応する信号をモータ駆動モジュールに送信してモータの動作を駆動する。
【0020】
従来の電動キックボードは、アクセル/ジョイスティック式リモコンを採用し、アクセル/ジョイスティックを引き押しすることにより加減速する。加減速しやすく、手放したら自動的に復帰できる利点を有する。そのため、当業者はボタン式リモコンに変更する意欲または動機を有しない。アクセル/ジョイスティック式リモコンでは、運転を保持するために、アクセル/ジョイスティックを操作してコントロールする必要があり、そうするとユーザの体の局所の持続的な緊張を引き起こし、移動速度を段階的に正確に調整することが困難であるという欠点を有する。上記装置は、「加速」、「減速」ボタンがそれぞれ独立して設けられるボタン式リモコンを採用することにより、移動速度を可段階的に正確に調整することができる。これによって、ユーザが適切な速度を自由に選択することができ、計測フィードバックにも有利であり、アクセルをコントロールする必要がなく、鍛練、リラックスに有利である。
【0021】
好ましくは、上記装置の主制御基板アセンブリは、一定速度往復、および/または自動変速往復、および/またはランダム変速往復、および/またはランダム距離変更往復、および/またはランダム変速とランダム距離変更往復、および/またはこれらの往復の組み合わせの機能モジュールを含む。
【0022】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、最大速度設定調整機能モジュールを含む。ユーザは、自分の好みに応じて最大速度をいつでも調整することができる。
【0023】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、即時転向機能モジュールを含む。上記装置が自動的に往復移動する過程において、ユーザは、即時転向を制御することができる。マイクロプロセッサが即時転向指令を受信すると、信号を送信して上記装置を即時に元の移動方向の逆方向へ移動させる。
【0024】
従来の電動キックボードでは、変速や速度調整などには手動による介入が必要であり、変換する前にユーザが穏やかさ、快適さを保証するために予測することができる。ユーザが精神的に準備できていないときに自動的に変速するのが望ましくない。ユーザが転落して怪我をする恐れがあるためである。そのため、当業者は、自動変速、自動距離変更、即時転向機能を増設する意欲または動機を有しない。
【0025】
上記装置は、自動変速、ランダム変速、自動距離変更、ランダム距離変更およびそれらの組み合わせモードにより、動きの不確定性が向上し、予想の難しさが高くなるので、習練効果が高くなる。
【0026】
実際の使用環境の偏差、例えば、場所の傾斜または不平坦、正方向と負方向の摩擦係数偏差、装置重心およびユーザ重心の分布偏差などにより、上記装置は、自動的に往復移動する過程において徐々に所定ルートから外れる恐れがある。即時転向機能モジュールにより、走行過程において偏差を補正しおよび/または使用領域を移動することができ、方向調整過程において装置を停止させる必要がないため、習練の連続性が保証され、使用体験が向上する。
【0027】
好ましくは、支持アセンブリの上面に取り付けられる表示アセンブリを含む。
【0028】
好ましくは、上記表示アセンブリは、支持アセンブリの上面の中央領域に取り付けられる。
【0029】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、速度リアルタイム表示機能モジュールを含み、表示アセンブリにより現在の走行速度をリアルタイムに表示する。
【0030】
従来の電動キックボードは、通常表示アセンブリを備えず、少量のインジケータライトが設けられても、スイッチ、バッテリー残量、通信などの情報のみを表示し、リアルタイムな速度情報を表示せず、支持アセンブリの上面、特に支持アセンブリの上面の中央領域に取り付けられることがない。従来の電動キックボードを使用する際に、ユーザは周りの環境を観察するために進行方向に向かい、踏み板を見ることができない。表示アセンブリを増設しようとしても、当業者はそれを踏み板の下方に取り付ける傾向がある。踏み板の上方に取り付けようとしても、観察の便利のために前端に取り付ける傾向がある。当業者は、表示アセンブリを踏み板の上面中央領域に設ける意欲または動機を有しない。中央領域に設けると、ユーザが頭を回して観察する必要があり、非常に不便であり、制御不能になるなどの事故が発生しやすいためである。
【0031】
上記装置は、比較的小さな空間内で自動的に往復移動することができる。ユーザは通常移動方向に垂直な方向に向かい、表示アセンブリリアルタイムに現在の走行速度が表示される。これはユーザにとって重量なフィードバックであり、望ましい速度への調整および習練効果の感知が容易になる。支持アセンブリの上面の中央領域に取り付けられることで、ユーザは僅かに頭を下げれば観察することができる。停止状態においても、表示アセンブリにはバッテリー残量などの情報が表示され得る。
【0032】
好ましくは、上記装置は、スピーカーを含み、上記主制御基板アセンブリは、オーディオ再生モジュールを含む。スピーカーはオーディオ再生モジュールに接続され、オーディオ再生モジュールは直接または回路基板を介してマイクロプロセッサに接続され、マイクロプロセッサはユーザの操作指令に基づいてオーディオファイルを選択、再生し、および/または音量を調整する。
【0033】
好ましくは、オーディオ再生モジュールに記憶されている内容には、バックグラウンドミュージック、および/またはクラシック文章の朗読、および/または習練ガイドファイルをさらに含む。
【0034】
従来の電動キックボードには、通常スピーカーおよびオーディオ再生モジュールが設けられていない。少数はブザーにより限られた操作のプロンプトを行う。スピーカーには通常サウンドホールがあるので、防水に不利である。従来の電動キックボードは通常室外で使用され、環境が複雑でノイズが多く、オーディオを再生しても、音量が小さいとはっきり聞こえなく、音量が大きいと人に迷惑をかける。また、防水性と耐衝撃性は、オーディオ再生よりも優先されている。そのため、当業者は、スピーカーおよびオーディオ再生モジュールを増設する意欲および動機を有しない。
【0035】
上記装置は通常室内で使用されるので、オーディオの再生に適している。ユーザが習練するときに、α波音楽、軽音楽などのリラックスで頭に良いバックグラウンドミュージックおよび/または習練ガイド号令を使い、鍛練、リラックスに有利であり、頭に良い。クラシック文章の再生により、ユーザは習練、リラックスする過程において知らず知らずのうちに繰り返して薫陶を受け、学習効果はより良くなる。
【0036】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、ユーザが操作するとき、異常が発生したとき、および/または他の必要なときに、対応する音声プロンプトを自動的に再生する音声プロンプトモジュールを含む。
【0037】
ユーザ操作は、ある習練(往復)モードで起動、加速、減速、停止、一時停止、続行、即時転向、往復距離増加、往復距離短縮、音量向上、音量低下、オーディオファイルの切替などの1つまたは複数を含むが、これらに限定されない。異常の発生は、モータ拘束、スピードオーバー、バッテリー残量低、操作エラーなどの1つまたは複数を含むが、これらに限定されない。
【0040】
好ましくは、上記装置は、その移動方向の両端に取り付けられる衝突防止アセンブリを含む。
【0041】
好ましくは、上記衝突防止アセンブリ内には衝突防止スイッチが含まれる。衝突防止スイッチはマイクロプロセッサまたは電源アセンブリに接続され、上記装置は移動中に障害物に衝突すると自動的に緊急停止する。
【0042】
好ましくは、上記支持アセンブリは、その移動方向における両端の厚さ/面積が従来の電動キックボードの同じ部位よりも明らかに大きい。
【0043】
従来の電動キックボードは、省エネ、坂登り、様々な動作などのために、踏み板が薄く、衝突防止に不利である。衝突防止スイッチがない。移動中に障害物に衝突した場合においてユーザが転落して怪我をするのを防止するために自動緊急停止が好適ではない。そのため、当業者は、衝突防止アセンブリ、衝突防止スイッチを増設し、または衝突しやすい部位の面積を増大させる意欲または動機を有しない。
【0044】
衝突防止による保護を備えない電動キックボードは、室内のような小さな空間内で使用されると、人や物品を損傷しやすい。特に子供やペットが予想外に飛び出すと怪我をする恐れがある。上記装置は通常室内で使用されるので、衝突防止保護を強化する必要がある。また、自動的に往復移動し、方向を変換するときの衝撃は緊急停止による衝撃よりも大きく、ユーザが転落を避けるために常に気をつけ、自動緊急停止のユーザに対する脅威が小さい。したがって、衝突防止および自動緊急停止機能を備えてもよい。
【0045】
好ましくは、上記支持アセンブリは、モータおよび橋架アセンブリ、従動輪および橋架アセンブリをカバーするようにハウジング形状を有する。
【0046】
好ましくは、支持アセンブリの下方には、従来の電動キックボードの同じ部位よりも明らかに大きなキャビティがある。このキャビティは、電源アセンブリ、主制御基板アセンブリ、スピーカーを収容するためのものである。キャビティの下方に保護用のシールプレートが取り付けられる。
【0047】
従来の電動キックボードは、踏み板が薄く、モータ、従動輪が通常外に露出する。室外のでこぼこで不平坦な路面に適応し、路面または障碍物がシャーシに衝突することを避けるために、シャーシと路面との間に十分な高さを保留する必要がある。そのため、当業者は、踏み板を厚くし、モータ、従動輪をカバーし、またはコントロールボックスの容積を増大させる意欲または動機を有しない。
【0048】
上記装置は、通常室内の平坦な地面で使用される。支持アセンブリの下方が衝突を受けることが少ないので、地面との距離が従来の電動キックボードよりもはるかに小さくても構わない。モータ、従動輪をカバーすることにより、ユーザ、他人、物品がモータ、従動輪により衝突または摩擦されることが回避され、大きなキャビティ構造により、より多い機能モジュールが収納され、音声再生の音量および音質が向上する。
【0049】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、双方向無線通信機能モジュールを含む。双方向無線通信機能モジュールによりスマートフォン、および/またはタブレットなどの汎用スマートデバイスと指令および/またはデータを送受信する。
【0050】
好ましくは、上記受信、実行可能な指令および/またはデータは、上記リモコン指令、パラメータ設定指令、パラメータ問合せ指令、状態問合せ指令、実行データ読み取り指令のうちの1つおよび/または複数を含むが、これらに限定されない。
【0051】
好ましくは、上記送信可能なデータは、現在バッテリー残量データ、現在音量データ、現在習練モードデータ、現在速度データ、現在習練モード持続時間データ、実行統計データのうちの1つおよび/または複数を含むが、これらに限定されない。
【0052】
従来の電動キックボードは、通常リモコンによる速度調整などの極めて少ない指令を受信しかできず、リモコンおよび他の設備へデータを送信することができない。上記装置は、赤外線、Bluetooth、2.4G、Wifiなどの無線通信リモコン操作を使用できるとともに、汎用スマートデバイスにより操作をリモートコントロールすることができ、汎用スマートデバイスのみにより操作をリモートコントロールすることもできる。
【0053】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、毎回の習練の持続時間を自動的に計算する習練計時機能モジュールを含む。
【0054】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、習練報時機能モジュールをさらに含む。現在の習練持続時間を自動的に計算し、現在の習練持続時間が所定数値に達したときに音声プロンプトを発し、および/または音声プロンプトを再生する。
【0055】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、一時停止/続行機能モジュールを含む。現在の習練過程において、ユーザからの「一時停止」指令を受信すると、上記装置は移動を一時停止し、計時を一時停止し、一時停止の状態において、ユーザの「続行」指令を受信すると、上記装置が一時停止前のパラメータ、モードで移動を再開し、一時停止前の時間の上で計時を再開する。
【0056】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、習練記録データを自動的に出力する習練記録出力機能モジュールを含む。データは、装置標識、習練モード、開始時刻、終了時刻、持続時間、走行速度などの1つおよび/または複数を含むが、これらに限定されない。
【0057】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、習練記録出力から無線通信モジュールを含む。これによって、無線通信モジュールからスマートフォン、および/またはタブレットなどの汎用スマートデバイスに伝送し、さらに汎用スマートデバイスからサーバ/クラウドシステムに伝送して記憶し、後続の統計分析、ソーシャルシェアリング、および/または証拠取りと決算などに使用される。
【0058】
従来の電動キックボードは、習練計時、報時、記録出力機能を備えず、実際に使用されるときに、正確に統計することが困難であり、統計結果の参考意義が少ない。このため、当業者は、これらの機能を増設する意欲または動機を有しない。上記装置によれば、習練する際に、ユーザは通常習練計画を立ておき、持続時間をタイムリーに知ることを、習練記録を保存、シェアすることを希望している。
【0059】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、モータ回転信号をリアルタイムに監視、統計するモータ回転監視機能モジュールを含む。
【0060】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、非起動状態で自動的にブレーキがかかり、起動時に自動にブレーキを解除し、停止時に自動的にブレーキがかかる自動駐停機能モジュールを含む。
【0061】
好ましくは、自動駐停機能モジュールは、知能判断サブモジュールを含む。非起動状態でモータ回転信号が検出されたときに自動的にブレーキがかかり、ブレーキ持続時間が所定値に達すると自動的にブレーキを解除する。これにより電力を節約し、損失を減らす。
【0062】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、自動停止機能モジュールを含む。これによって、モータ回転速度が所定閾値を超えたことを計算するとき、および/または起動状態でモータ回転速度が所定下限値より低いことを計算したときに、自動的に移動を停止する。
【0063】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、起動保護機能モジュールを含む。これによって、非起動状態でモータ回転信号を持続的に監視し、起動指令を受信したときに、設定された時間窓内でモータ回転が所定値を超えると、自動的に起動を拒否する。
【0064】
従来の電動キックボードは、モータ回転監視、自動駐停、自動停止、起動保護機能を備えず、モータ回転監視信号線に接続されず、使用中にこれらの機能に対する需要が少ないので、当業者はこれらの機能を増設する意欲および動機を有しない。
【0065】
上記装置は、モータ回転信号をリアルタイムに監視、統計し、モータ回転状態の分析判断、移動速度の計算、移動距離の計算に使用可能であり、移動距離を計算することで転向タイミングを決定することができる。習練効果を向上させるために、上記装置のモータ、従動輪、橋架の接続を柔軟にする必要がある。ユーザはある程度のバランス能力およびスキルを持って初めてその上にしっかり立つかまたは座ることができ、そうでなければ揺れまたは横滑りしやすい。自動駐停は、ユーザ(特に初心者)がスムーズで安全に上記装置に乗るのに役に立つ。自動停止は、上記装置のスピードオーバー、飛び上がり、飛び回り、モータ拘束、誤操作などの異常の発生によるリスクを減少させることができる。起動拒否は、ユーザがしっかり立ってまたは座って初めて起動できることを保証し、使用の安全性を向上させる。
【0066】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、使用権限管理モジュールを含む。起動、および/またはパラメータ設定、および/またはデータ出力前にパスワードを検証し、パスワードが違うと実行を拒否する。
【0067】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、使用時間制限機能モジュールを含む。予めまたはスマートデバイスにより必要に応じて上記装置に対して使用時限を設定し、使用時限を超えると、自動的に停止するか、および/または起動を拒否する。
【0068】
好ましくは、主制御基板アセンブリは、文字コード、バーコードまたはQRコード(登録商標)などの識別コードを含む。ユーザは、スマートデバイスにより識別コードを読み取りまたは出力し、上記装置と通信接続することにより、上記装置をコントロールおよび/またはレンタルする。
【0069】
好ましくは、上記装置は、脳波センシングアセンブリを含む。脳波センシングアセンブリは、ユーザの脳波データを自動的に採取し、無線通信モジュールによりマイクロプロセッサに伝送し、マイクロプロセッサは受信したユーザの脳波データに基づいて上記装置の移動速度を自動的に調整する。
【0070】
ユーザ脳波中のリラックス度、集中度、α波の含有量(これらを含むが、これらに限定されない)などの1つまたは複数の指標データをリアルタイムに採取し、訓練目標値と比較し、採取した指標データが訓練目標値よりも大きい場合、自動的に加速し、訓練目標値よりも小さい場合、自動的に減速することにより、徐々に最良の状態に近づき、維持し、より良いフィットネスと習練効果に達する。
【0071】
従来技術の条件下で、脳波フィードバック制御と用いる学習娯楽装置がある。集中度に基づいておもちゃの車、ボールなどを一方向に移動するように制御する。このような装置は、通常ユーザにより静的で使用されるため、体の鍛練にほとんど役立たない。
【0072】
科学的研究により、良好な健康状態を保持するために、定期的に運動する必要があるが、運動しすぎると有害であることが示されている。しかし、個体は、主観的には適切な運動強度を把握するのが困難である。上記装置を用いて習練するときに、上記装置の移動速度が遅すぎると、ユーザは気が散って退屈を感じる場合がある。移動速度が速すぎると、ユーザは過度に緊張するようになる場合がある。いずれの場合でも効果に影響を与える。上記装置は、脳波フィードバックにより移動速度を自動的に調整することにより、より客観的、直感的、便利、効率的である。
【発明の効果】
【0073】
本発明は、以下の有益な効果を有する。
本発明は、習練装置およびその使用、制御方法を提供する。従来の電動キックボード技術を改良、創新した後、体育鍛練、学習教育分野に使用し、当業者が避けようとする技術的特徴により予測外の効果が得られ、新しい用途が形成され、ユーザのバランス、協調性、リラックス、柔順、集中、適応などの能力が向上し、体育鍛練の効果がより便利で、簡単で、効率的に達成できる。
【0075】
本発明の装置は、体積が小く、重量が軽く、使用環境に対する要求が低く、室内のような小さい空間においても使用可能であり、便利で、経済的で、実用的である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【発明を実施するための形態】
【0077】
図1は、本発明の実施例の外形の模式図である。
図2は、本発明の実施例の構成の模式図である。
【0078】
実施例は、支持アセンブリ1と、モータおよび橋架アセンブリ2と、従動輪および橋架アセンブリ3と、電源アセンブリ4と、主制御基板アセンブリ5と、スピーカー6と、マッサージアセンブリ7と、リモコン8と、リモコンラック9と、表示アセンブリ10と、衝突防止アセンブリ11と、シールプレート12と、識別コードなどを含む。
【0079】
支持アセンブリ1のサイズ、形状、材料は様々であり、説明の便宜上、本実施例では、竹木材料を用い、取り付けるときにモータおよび橋架アセンブリ2、従動輪および橋架アセンブリ3をカバーできるように長さ59cm、幅31cm、高さ7cmのハウジング形状に作成する。支持アセンブリ1の下方は、使用隔て板により長さ20cm、幅29cm、高さ4cmのキャビティが形成されるように隔てられる。このキャビティは、電源アセンブリ4、主制御基板アセンブリ5、スピーカー6などを収容するものである。キャビティの下方にはシールプレート12が取り付けられる。
【0080】
2つの動作電圧24V、電力120W、直径72mmのハブモータ、ハブモータに適合した標準橋架、および部品を用いて実施例に記載のモータおよび橋架アセンブリ2が形成されるように組み立てる。
【0081】
2つの直径72mmのPUホイール、モータおよび橋架アセンブリ2に適合した標準橋架、および部品を用いて実施例に記載の従動輪および橋架アセンブリ3が形成されるように組み立てる。
【0082】
定格電圧24V、容量4AHの動力型リチウム電池パック、電源スイッチ、充電器を用いて電源アセンブリ4を形成する。
【0083】
汎用スピーカーをスピーカー6として使用する。
【0084】
25*30cmの汎用指圧プレート(2枚)をマッサージアセンブリ7として使用し、支持アセンブリ1の上方に取り付ける。彫刻、鋳造または類似する方法により支持アセンブリ1の上面に形成されてもよい。
【0085】
赤外線、Bluetooth、2.4G、Wifiなどの無線通信リモコン操作を使用することができる。本実施例では、汎用の38K小型赤外線リモコンをボタン式リモコン8として使用する。
【0086】
竹木またはアクリルなどの材料を用いてリモコンラックを作製する。
【0087】
デジタルチューブ、LEDストリップ、表示パネルなどの部材を用いて表示アセンブリ10を作製することができる。本実施例では、16ビットのWS2812 5050 RGB LEDフルカラーRGB円形ライトリングモジュールおよび保護カバーなどを用いて表示アセンブリ10を作製する。
【0088】
汎用クッションを用いて衝突防止アセンブリ11を作製する。衝突防止アセンブリ11は、支持アセンブリ1の両端に貼り付けられる衝突防止スイッチ(例えば、ストリップスイッチ)を含む。本実施例では、支持アセンブリ1の両端の面積は比較的大きく、ある程度の衝突防止効果を有するので、上記衝突防止アセンブリ11を使用しなくてもよい。
【0089】
文字コード、バーコード、QRコード(登録商標)などを用いて識別コードを作製することができる。本実施例では、微信または支付宝などのアプリケーション、公式アカウントなどのQRコード(登録商標)を上記装置の表面に貼り付けるかまたは印刷する。
【0090】
上記モータおよび橋架アセンブリ2、従動輪および橋架アセンブリ3、電源アセンブリ4、主制御基板アセンブリ5は、支持アセンブリ1の下方に取り付けられる。マッサージアセンブリ7の地面からの高さを相対的安全な範囲内に制御する必要がある。本実施例の基本的な外形サイズは、長さ59cm、幅31cm、高さ13cmであるため、室内での使用に適している。
【0091】
主制御基板アセンブリ5は、回路基板、マイクロプロセッサ、モータ駆動モジュール、オーディオ再生モジュール、無線通信モジュール、降圧モジュール、ダイオード、コンデンサ、抵抗、ソケット、ピン、プラグなどの当業者に知られている通常の部品を含む。
【0092】
MCU、カードコンピューターなどの汎用デバイスをマイクロプロセッサを使用することができる。例えば、Arduino、STM32、C51、Raspberry Piなどは、数多くの標準入力ポートと出力ポートを含み、プログラムファイルをロードすることができる。本実施例では、本実施例の処理制御プログラムファイルがロードされたArduinoカードコンピューターをマイクロプロセッサとして使用する。
【0093】
市販されている多くの汎用モータ駆動モジュールを使用することができる。本実施例では、動作電圧12-36V、デュアルドライブ、DC、ブラシレス、ホールあり、強制変換、大電力ハブモータ制御板をモータ駆動モジュールとして使用する。
【0094】
市販されている多くの汎用オーディオ再生モジュールを使用することができる。本実施例では、汎用ミニMP3プレーヤーおよびそこに挿入可能な的MicroSDストレージカードを用いてオーディオ再生モジュールを作製する。
【0095】
赤外線、Bluetooth、2.4G、Wifiなどの無線通信リモコンに対応する無線通信モジュールを使用することができる。本実施例では、汎用38K小型赤外線リモコンに適合した赤外線レシーバーを用いて一方向無線通信を行い、汎用Bluetoothモジュールを用いて双方向無線通信を行う。
【0096】
電源アセンブリ4は、回路基板、モータ駆動モジュールに接続される。モータ駆動モジュールの相線出力端は、モータの相線入力端に順に接続され、ホール線は、モータのホール線に順に接続される(従来の電動キックボードは通常ホール線を接続する必要がなく、本実施例では、ホール線を接続してモータ回転信号を監視する)。マイクロプロセッサ、モータ駆動モジュール、オーディオ再生モジュール、無線通信モジュール、スピーカー6、衝突防止スイッチは回路基板に接続される。マイクロプロセッサは、回路基板を介してモータ駆動モジュール、オーディオ再生モジュール、無線通信モジュール、衝突防止スイッチにそれぞれ接続される。オーディオ再生モジュールは、回路基板を介してまたは直接スピーカーに接続される。
【0097】
本実施例では、多種類の習練モード、例えば、一定速度往復、ランダム変速往復、ランダム変速およびランダム距離変更往復の設定がある。各習練モード設定は、リモコン上の1つのボタンに対応し、そのうちの1つのボタンを押すと、対応する習練モードの起動指令が送信される。
【0098】
リモコンには、加速、減速、停止、一時停止、続行、即時転向、往復距離増加、往復距離短縮、音量向上、音量低減、オーディオファイル切替などのボタンがさらに設けられる。
【0099】
上記各ボタン指令に対応する音声プロンプトファイルを、汎用の録音ツールを用いて録音するか、または音声合成ツールを用いて合成する。他の音声プロンプトファイルは、使用説明、安全警告、異常報告、報時(例えば「5分間」、「10分間」など)をさらに含む。音声プロンプトファイルを予めオーディオ再生モジュール内のMicroSDストレージカードに記憶する。
【0100】
好ましくは、ユーザ自身および/または親戚、先生が汎用の録音ツールを用いて習練コツ、クラシック文章などを録音し、録音されたファイルをオーディオ再生モジュール内のMicroSDストレージカードに記憶し、ユーザが習練するときに上記装置のオーディオ再生モジュールにより対応する録音を再生する。
【0101】
上記装置の使用方法は、ユーザが上記装置の移動方向に垂直な方向に向かって上記装置に立つまたは座り、上記装置が往復移動する際に転落しないようにタイムリーに体を調整し、鍛練効果を達成することである。
【0102】
上記装置に電源を入れ、初期化し、セルフチェックした後、レディ状態に入り、同期または交替に実行する。
1、バッテリー残量情報、および/またはようこそアニメ効果などを表示する。
2、音声プロンプトモジュールを起動する:商品広告、安全警告、操作プロンプトを交替に再生し、バックグラウンドミュージック、および/またはクラシック文章の朗読、および/または習練ガイドファイルなどを交替に再生する。
3、モータ回転監視機能モジュール、自動駐停機能モジュール、起動保護機能、衝突防止保護モジュールを起動する。
(1)モータ回転監視機能モジュール:モータ回転信号をリアルタイムに監視、統計し、モータが回転するときにホール信号変化が形成され、モータ駆動モジュールはモータホール信号変化により処理して回転パルスを形成し、パルスポート(M)に出力し、マイクロプロセッサがモータ駆動モジュールパルスポート(M)に接続された入力ポートの信号を監視し、この信号の変化回数を統計する。
(2)自動駐停機能モジュール:非起動状態で自動的にブレーキがかかり、起動時に自動にブレーキを解除し、停止時に自動的にブレーキがかかる。マイクロプロセッサは、モータ駆動モジュールのブレーキポート(EL)に接続される出力ポートを異なる数値に設定することによりブレーキがかかりまたはブレーキを解除する。自動駐停機能モジュールは、非起動状態でモータ回転信号が検出されたときに自動的にブレーキがかかり、ブレーキ持続時間が所定値に達すると自動的にブレーキを解除する知能判断サブモジュールを含む。
(3)起動保護機能モジュール:非起動状態でモータ回転信号を持続的に監視し、起動指令を受信するときに、設定された時間窓内でモータ回転が所定値を超えると、自動的に起動を拒否する。
(4)衝突防止保護モジュール:衝突防止スイッチ信号を監視し、スイッチ動作信号を受信すると、直ちにモータ駆動モジュールに緊急停止制御信号を送信する。マイクロプロセッサを用いて衝突緊急停止機能を実現しない場合には、衝突防止スイッチ信号線を電源アセンブリに接速し、衝突を検出するときに電源を直接切ることもできる。
【0103】
4、無線通信モジュールが受信した指令をモニターし、定時的および/または必要なときに無線通信モジュールにより状態データを出力する。
【0104】
無線通信モジュールが受信した指令がモニターされると、対応する指令を分析し、使用権限管理モジュールを呼び出し、起動、および/またはパラメータの設定、および/またはデータの出力前に、パスワードを検証し、パスワードが違うと実行を拒否し、設定に応じて対応する音声プロンプトファイルを生成する。
必要に応じて、ユーザは、スマートフォンまたはタブレットなどの汎用スマートデバイスに取り付けられたAPPまたはプログラムによりQRコード(登録商標)をスキャンし、使用権限および/または使用期限を検証し、残高不足である場合、ユーザのオンラインリチャージを許容し、検証が成功した場合、上記装置と通信接続を確立する。
【0105】
権限検証が合格した場合、対応する指令をそれぞれ実行する。指令は主に以下を含む。
1、パラメータ設定類指令:音量向上、音量低減、音量設定、オーディオファイル切替、アクセスパスワード設定、使用時間制限設定、速度制限設定などを含む。指令内容に従って対応するパラメータを設定し、プリセットに従って対応する音声または音声プロンプトファイルを再生し、対応するパラメータに従って実行する。
【0106】
2、データクエリ類指令:装置パラメータクエリ、動作状態クエリ、習練記録クエリ、統計報告クエリなどを含む。指令内容に従って対応するデータを検索、統計し、所定フォーマットのデータパックにパッケージ化し、無線通信モジュールにより出力する。
【0107】
3、習練モード起動類指令:使用時間制限機能モジュールを呼び出し、所定値に基づいて使用時限を超えるか否かを判断し、時限を超えた場合、起動を拒否しおよび/または自動停止し、プリセットに従って対応する音声プロンプトファイルを再生し、時限を超えない場合、起動保護機能モジュールを呼び出し、起動保護機能モジュールに拒否されない場合、プリセットに従って対応する音声プロンプトファイルを再生し、対応する習練モードを起動する。詳細は後述する。
【0108】
4、動作調整類指令:加速、減速、往復距離増強、往復距離短縮、一時停止、続行、即時転向、停止などを含む。現在モード、状態によって、それぞれ実行する。詳細は後述する。
【0109】
対応する習練モードを起動する。
1、現在習練モードの統計データを初期化し、モータ回転監視機能モジュールを呼び出し、モータ回転データをリアルタイムに監視、統計する。
【0110】
2、マイクロプロセッサは、モータ駆動モジュール速度調整ポート(VR)に接続された出力ポートを対応する数値に設定し、モータを起動しまたは速度を調整する。
【0111】
3、習練記録出力機能モジュールを呼び出す。
無線通信モジュールに現在習練モード起動データを出力する。データは、装置標識、習練モード、開始時刻、終了時刻、持続時間、走行速度などの1つおよび/または複数を含むが、これらの限定にされない。無線通信モジュールがスマートフォン、および/またはタブレットなどの汎用スマートデバイスに伝送し、さらに汎用スマートデバイスからサーバ/クラウドシステムに伝送して記憶し、後続の統計分析、および/またはソーシャルシェアリング、および/または証拠取りと決算などに使用される。
【0112】
4、習練計時機能モジュールを起動する。
現在習練持続時間をクリアし、現在習練モードが停止するまで自動的に定時的に累積し、一時停止の状態では累積を一時停止する。
【0113】
5、習練報時機能モジュールを起動する。
現在習練持続時間が所定のパラメータ(例えば、5分間、10分間・・・)に達したときに、自動的に対応する音声または音声プロンプトファイルを再生する。
【0114】
6、自動停止機能モジュールを起動する。
モータ回転速度が所定閾値を超えたことを計算するとき、および/または起動状態でモータ回転速度が所定下限値より低いことを計算したときに、自動的に移動を停止する。
【0115】
7、無線通信モジュールが受信した指令を持続的にモニターし、実行する。一時停止/続行機能モジュールを起動する。「一時停止」指令を受信した後、現在動作パラメータを記憶し、速度を0に設定し、上記装置の移動を一時停止し、計時を一時停止する。一時停止の状態で「続行」指令を受信すると、上記装置が一時停止前のパラメータ、モードで移動を再開し、一時停止前の時間の上で計時を再開する。
【0116】
8、自動転向機能モジュールを起動する。
所定のパラメータに基づいて、特定の距離および/または特定の時間ごとに自動的にモータの回転方向を逆方向に変換し、上記装置を自動的に往復移動させる。例えば、マイクロプロセッサは、所定のパラメータに基づいて片道走行距離、および/または時間間隔を比較し、特定の距離および/または特定の時間ごとに自動的にモータ駆動モジュールに転向信号を送信する。自動転向の詳しい制御方法は以下のとおりである。
S0:片道移動のタコメーターパルスの最大許容数Aを事前に設定する。
S1:起動指令を待ち、起動指令を受信した場合、S2に入り、そうでない場合、S1を引き続く。
S2:タコメーターパルスカウンターを初期化し(a=0)、タコメーターパルス中断処理をオンにし、回転速度制御ポートの回転速度制御電圧値を設定し、モータを起動し、同時にS3.1およびS4に入る。
S3.1:タコメーターパルス中断信号を受信すると、a=a+1にし、Aと比較し、a≧Aである場合、S3.2に入り、そうでない場合、S3.1を引き続く。
S3.2:マイクロプロセッサ与モータ駆動モジュールの正負制御端(Z/F)に接続されたデジタル出力ポートの設定値を変転し、現在移動方向の逆方向へ移動させ、a値を0にし、ステップS3.1に戻る。
S4:停止信号をモニターし、停止信号を受信した場合、S5に入り、そうでない場合、S4を引き続く。
S5:回転速度制御ポートの回転速度制御電圧値を0に設定し、移動を停止させ、a値を0にし、S1に戻る。
【0117】
其中,モータ加速性能、ユーザ体験効果および使用空間の大きさに合わせて往復距離を選択することができる。例えば、家庭室内で使用される場合、2m以内で往復することが好適である。往復距離はユーザが必要に応じて設定し調整可能なように自己定義パラメータに設定されてもよい。
【0118】
タコメーターパルス累積数に基づいて走行距離を計算することができる。例えば、直径72mm、10対電極、3相のハブモータの各プルスが代表する走行距離は72*3.14/(10*3)mmである。片道プルス数=所望の片道距離/各パルスが代表する走行距離である。
【0119】
自動転向機能は、プログラムモジュールにより実現することができるが、デジタル回路またはデジタル集積回路モジュールを含む他の方法により実現することもできる。例えば、Dトリガー(ピンポンスイッチ)、断電記憶機能つきのプリセットカウンターをプリント回路基板に溶接または挿入し、上記カウンターを片道移動タコメーターパルスの最大許容数Aに設定する。上記カウンターの入力端はモータ駆動モジュールのタコメーターパルス信号端に接続され、出力端はDトリガーの入力端に接続され、Dトリガーの出力端はモータ駆動モジュールの正負制御端に接続される。
【0120】
本実施例は強制変換を採用する。従来の電動キックボードのモータ駆動モジュールは強制変換の要求を満たしていない。本実施例で使用されるモータ駆動モジュールの駆動チップは、強制変換ICチップであり、転向信号を受信すると、上記装置の停止(モータが回転を停止すること)を待たずに、直ちに逆方向へ移動する。
【0121】
持続自動往復:「停止」または「一時停止」指令を受信せず、自動停止条件を満たさない限り、自動的に往復過程を持続的に繰り返す。
【0122】
9、即時転向機能モジュールを起動する。
「立即転向」指令を受信すると、信号を送信し、上記装置を逆方向へ移動するように即時転向する。
【0123】
10、各習練モードの速度および往復距離の制御
(1)一定速度往復:初期速度、初期往復距離で起動し、「加速」/「減速」指令を受信すると、それぞれ速度を1レベル向上/低減させ、「距離増加」/「距離短縮」指令を受信すると、それぞれ移動往復距離を1レベル増加/短縮させる。
【0124】
(2)ランダム変速往復:初期速度、初期往復距離で起動し、特定の距離(パルス数)および/または特定の時間ごとに、自動的に速度の上/下限値の範囲内でランダムに値を取り、速度を変換し、「加速」/「減速」指令を受信すると、それぞれ速度の上限値を1レベル向上/低減させ、「距離増加」/「距離短縮」指令を受信すると、それぞれ移動往復距離を1レベルを増加/短縮させる。
【0125】
(3)ランダム変速およびランダム距離変更往復:初期速度、初期往復距離で起動し、特定の距離(パルス数)および/または特定の時間ごとに、自動的に速度の上/下限値の範囲内でランダムに値を取り、速度を変換し、「加速」/「減速」指令を受信すると、それぞれ速度の上限値を1レベル向上/低減させ、往復転向するたびに、自動的に往復距離の上/下限値範囲内でランダムに値を取り、往復距離を変換し、「距離増加」/「距離短縮」指令を受信すると、それぞれ移動往復距離を1レベルを増加/短縮させる。
【0126】
(4)脳波フィードバック制御往復:予め脳波データ訓練目標値gを設定し、初期速度、初期往復距離で起動し、脳波センシングアセンブリが採取したユーザ脳波データiをモニターして受信し、目標値gと比較し、i>gである場合、自動的に速度を1レベル向上させ、i<gである場合、自動的に速度を1レベル低減させる。上記脳波データは、ユーザリラックス度、集中度、α波の含有量などの指標のうちの1種または複数種の組み合わせであってもよい。好ましくは、脳波データの波動性に鑑み、頻繁な変速によるジッタを避けるために、複数回比較し、条件を満たせば変速することができる。
【0127】
本実施例の脳波センシングアセンブリは、Bluetooth通信つきのTGAM脳波モジュールセットを使用することができる。TGAMモジュールは、オリジナルの波値、EEG電力-delta(0.5-2.75Hz)、theta(3.5-6.75Hz)、low-alpha(7.5-9.25Hz)、high-alpha(10-11.75Hz)、low-beta(13-16.75Hz)、high-beta(18-29.75Hz)、low-gamma(31-39.75Hz)、mid-gamma(41-49.75Hz)、集中度、リラックス度指数を採取して提供することができる。ユーザは、脳波センシングアセンブリを頭部に装着し、脳波センシングアセンブリは自動的にユーザ脳波データを採取し、無線通信モジュールによりマイクロプロセッサに送信する。
【0128】
11、停止および後続処理
「停止」指令を受信し、および/またはモータ拘束、スピードオーバー、バッテリー残量低、操作エラーなどの異常があった場合、直ちにモータを回転停止させる。
現在習練の統計データを保村、累積する。
習練記録出力機能モジュールを呼び出す。無線通信モジュールに現在習練モードの停止データを出力する。データは、装置標識、習練モード、開始時刻、終了時刻、持続時間、走行速度などの1つおよび/または複数を含むが、これらに限定されない。無線通信モジュールからスマートフォン、および/またはタブレットなどの汎用スマートデバイスに伝送し、さらに汎用スマートデバイスからサーバ/クラウドシステムに伝送して記憶し、後続の統計分析、ソーシャルシェアリング、および/または証拠取りと決算などに使用される。
レディ状態に戻る。
【0129】
本実施例では、立って練習することが好ましい。ユーザが武術、養生站とう要領にしたがって、両足を平行にしてマッサージアセンブリに立ち、足を肩幅に開き、頭部を直立させ、体をリラックスさせ、バランスを保持し、転落しないように上記装置の動きに応じて体の状態を調整する。ユーザが徐々に適応または熟練した後、転落しないように保持すると同時に、武術または功法動作を稽古することができる。稽古の動作や姿は、少なくとも片足が動かず支えることが好ましい。例えば、上記装置の往復移動のリズムに従って太極拳をすることにより、太極拳の要領をより速くて良好に理解し把握することができる。而且リズム、律動感が強く、趣味性および観賞性を有する。
【0130】
本実施例の習練をした後、ユーザが太極拳などの武術、養生カンフーを習練することにより、習練効果が向上する。
【0131】
以上の実施例は本発明の好ましい実施形態を説明するものであり、本発明の範囲を限定するものではなく、より多い変更および改良を行うことができる。