(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】スロットマシン
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20221024BHJP
【FI】
A63F5/04 651
A63F5/04 631
(21)【出願番号】P 2019011855
(22)【出願日】2019-01-28
【審査請求日】2021-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】市原 卓人
【審査官】佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-230304(JP,A)
【文献】特開2011-110214(JP,A)
【文献】特開2016-182401(JP,A)
【文献】特開2018-046943(JP,A)
【文献】特開2015-016142(JP,A)
【文献】特開2008-136748(JP,A)
【文献】特開2008-132116(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の図柄を変動したのち停止させ、停止した前記複数の図柄の組合せが内部抽選により当選した当選役と一致したときに前記当選役の入賞が成立し、
前記当選役としてのボーナス役に当選しているときにリーチ目を停止させることが可能
であり、
前記リーチ目には、前記複数の図柄のうち少なくとも2つの図柄が停止したときに成立する特定リーチ目が含まれるスロットマシンにおいて、
前記
特定リーチ目が停止するときのリーチ目演出として、
前記特定リーチ目が成立したときに実行される前記第1リーチ目演出と
、少なくとも1つの図柄を停止させ、あと1つ図柄を停止すると前記特定リーチ目が成立し得るリーチ目直前状態になったときに実行され、前記第1リーチ目演出と演出内容が異なる第2リーチ目演出とを有
し、
前記特定リーチ目が成立したときに前記第1リーチ目演出を実行するか、前記リーチ目直前状態になったときに前記第2リーチ目演出を実行するか、を、前記リーチ目直前状態になったときに選択する演出選択手段を備え、
前記演出選択手段は、前記図柄の変動を開始する開始操作と前記図柄の変動を停止する停止操作とのうち遅く行われた方の操作から前記リーチ目直前状態にするための前記停止操作までの時間が、予め定められた規定時間以上の場合は前記第1リーチ目演出を選択し、前記規定時間未満の場合は前記第2リーチ目演出を選択するスロットマシン。
【請求項2】
前記第2リーチ目演出は、あと1つ図柄を停止すると前記特定リーチ目が成立し得る旨を示唆する内容である請求項1に記載のスロットマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のスロットマシンとして、ボーナス役に当選しているときにリーチ目を停止させることが可能なものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-230179号公報(段落[0044])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のスロットマシンでは、リーチ目が停止するときのリーチ目演出の趣向性を向上することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のスロットマシンは、複数の図柄を変動したのち停止させ、停止した前記複数の図柄の組合せが内部抽選により当選した当選役と一致したときに前記当選役の入賞が成立し、前記当選役としてのボーナス役に当選しているときにリーチ目を停止させることが可能であり、前記リーチ目には、前記複数の図柄のうち少なくとも2つの図柄が停止したときに成立する特定リーチ目が含まれるスロットマシンにおいて、前記特定リーチ目が停止するときのリーチ目演出として、前記特定リーチ目が成立したときに実行される前記第1リーチ目演出と、少なくとも1つの図柄を停止させ、あと1つ図柄を停止すると前記特定リーチ目が成立し得るリーチ目直前状態になったときに実行され、前記第1リーチ目演出と演出内容が異なる第2リーチ目演出とを有し、前記特定リーチ目が成立したときに前記第1リーチ目演出を実行するか、前記リーチ目直前状態になったときに前記第2リーチ目演出を実行するか、を、前記リーチ目直前状態になったときに選択する演出選択手段を備え、前記演出選択手段は、前記図柄の変動を開始する開始操作と前記図柄の変動を停止する停止操作とのうち遅く行われた方の操作から前記リーチ目直前状態にするための前記停止操作までの時間が、予め定められた規定時間以上の場合は前記第1リーチ目演出を選択し、前記規定時間未満の場合は前記第2リーチ目演出を選択するスロットマシンである。
【発明の効果】
【0006】
本開示に係るスロットマシンによれば、リーチ目が停止するときのリーチ目演出の趣向性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図4】リーチ目が表示されている状態の表示窓20周辺の拡大正面図
【
図5】(A)第1リーチ目演出のタイムチャート、(B)第2リーチ目演出のタイムチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示すように、本開示のスロットマシン10は、全体がケース体11Cによって覆われている。ケース体11Cの前面部分は、前面扉11によって構成されている。なお、ケース体11Cは、前面扉11の後側に、前面が開放した縦長直方体状のケース本体(図示せず)を備え、そのケース本体における前面の一側縁部に前面扉11が回動可能に連結されて、閉塞状態に施錠されている。
【0009】
スロットマシン10は、ケース体11Cの内部に左、中、右のリール21L,21C,21Rを水平同軸上に並べて備えている。これら左、中、右のリール21L,21C,21Rは、図示しない3つの回転ドラムの外周面に
図2に示したリール図柄シート22L,22C,22Rを巻回してなる。
【0010】
各リール図柄シート22L,22C,22Rは
図2に示した展開状態で帯状をなし、その長手方向には、同図に概念的に示したように、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「赤7」、「青7」、「BAR」、「リプレイ」、「星」などの互いに識別可能な複数種類の図柄が、複数(例えば、21個)描かれている。図柄の配列は、各リール図柄シート22L,22C,22Rの間で互いに異なっている。そして、
図2の左に示したリール図柄シート22Lが回転ドラム(図示せず)の外周面に巻回されて左リール21Lとなり、その外周面を複数等分(例えば、21等分)した位置にそれぞれ図柄が配置される。中、右のリール21C,21Rに関しても同様である。
【0011】
図1に示すように、前面扉11は、上側から下側に向かって順番に、演出エリアP1、表示エリアP2、操作エリアP3、払出エリアP4に区画されている。前面扉11のうち演出エリアP1には、液晶表示装置35と、スピーカー30,30と、演出用ランプ70と、が備えられている。液晶表示装置35の表示画面35Gには、遊技状態に応じた画像が表示される。スピーカー30,30からは、遊技状態に応じた音声が出力される。演出用ランプ70は、遊技状態に応じて点灯する。
【0012】
前面扉11のうち表示エリアP2は、演出エリアP1よりも全体が後側に陥没すると共に略全体が樹脂製の表示パネル11Hによって覆われている。表示パネル11Hの中央には、表示パネル11Hの一部を横長四角形の領域の範囲で透明にしてなる表示窓20が形成されている。そして、表示窓20を通して全リール21L,21C,21Rの外周面の一部が視認可能となっている。具体的には、表示窓20には、上下方向の3箇所に停止図柄表示位置が設定されている。そして、リール21L,21C,21Rが停止すると、それら各リール21L,21C,21Rの外周部の図柄のうち連続した3つの図柄が、表示窓20の上中下3つの停止図柄表示位置に位置決めされた状態で視認可能になる(
図1参照)。
【0013】
図3に示すように、表示窓20内には、各リール21L,21C,21Rを横切るように5本の有効ラインL1~L5が設定されている。詳細には、各リール21L,21C,21Rの中の停止図柄表示位置の図柄を結んだ中有効ラインL1と、上の停止図柄表示位置の図柄を結んだ上有効ラインL2と、下の停止図柄表示位置の図柄を結んだ下有効ラインL3と、各リール21L,21C,21Rの図柄を左から上、中、下と結んだ右下がり有効ラインL4と、各リール21L,21C,21Rの図柄を左から下、中、上と結んだ右上がり有効ラインL5と、が設定されている。
【0014】
また、各リール21L,21C,21Rの回転中は、それらの外周部の図柄の移動状態を視認することができる。なお、各リール21L,21C,21Rが回転しているときに、各リール21L,21C,21Rの外周部の図柄は変動表示されることになる。
【0015】
図1に示すように、表示エリアP2のうち表示窓20の右側には、告知ランプ61が設けられている。告知ランプ61は、点灯状態となることで、後述するボーナス役が成立した状態であることを遊技者に告知する。
【0016】
表示エリアP2のうち表示窓20の右下側には、投入可能表示用ランプ64、再遊技表示用ランプ65、獲得枚数表示部62が設けられている。投入可能表示用ランプ64は、点灯状態となることでメダルが投入可能な状態であることを報知する。再遊技表示用ランプ65は、点灯状態となることで後述する「リプレイ」役が入賞した再遊技状態であることを報知する。獲得枚数表示部62は、7セグメント表示器によって構成され、獲得枚数に応じたメダルの枚数(0~15)を表示する。
【0017】
表示エリアP2のうち表示窓20の左下側には、スタートランプ66、投入枚数表示部63、貯留枚数表示部60が設けられている。スタートランプ66は、点灯状態となることで遊技としての変動ゲームの開始が可能であること、即ち、後述するレバー43の操作を受付可能な状態であることを報知する。投入枚数表示部63は、3つのLEDで構成されていて、ベット数として設定したメダルの数(ベットされたメダルの数)に応じた数のLEDを点灯する。貯留枚数表示部60は、7セグメント表示器によって構成され、メダルの投入枚数や払出枚数に応じて内部貯留されているメダルの枚数(0~50)を表示する。
【0018】
操作エリアP3は、表示エリアP2より全体が前方に張り出している。そして、表示エリアP2と操作エリアP3との境界部分の上向き段差面に、メダルを投入可能なメダル投入口40、ワンベットボタン42A、マックスベットボタン42Bが設けられている。ワンベットボタン42Aは、「内部貯留されているメダル」(即ち、「クレジット」)を1枚ずつ投入するときに使用し、マックスベットボタン42Bは、クレジットから3枚(クレジットが3未満のときには、クレジット内の最大の枚数)投入するときに使用する。遊技者がメダルをメダル投入口40に投入するか、ワンベットボタン42A又はマックスベットボタン42Bを押すことにより、所定の枚数がベット数として設定され、1回の変動ゲームが開始可能になる。
【0019】
操作エリアP3の前面は略鉛直になっていて、操作エリアP3の前面上縁部に、向かって左側から順番に、精算ボタン44、レバー43、左リール停止ボタン41L、中リール停止ボタン41C、右リール停止ボタン41Rが設けられている。精算ボタン44は、投入されたメダルの払い戻し及びクレジットの精算を行う際に操作される。レバー43は、変動ゲームを開始する際に操作される。具体的には、レバー43が操作されると、全リール21L,21C,21Rの回転が開始されて、変動ゲームが開始する。
【0020】
左リール停止ボタン41L、中リール停止ボタン41C、右リール停止ボタン41Rは、それぞれ、遊技者が左リール21L、中リール21C、右リール21Rを停止するときに操作するボタンであって、その操作が検出されると、対応するリール21L,21C,21Rの回転が停止する。これら停止ボタン41L,41C,41Rには、押し込まれるとオンになるスイッチ(図示せず)が内蔵されており、このスイッチがオンになることで停止ボタン41L,41C,41Rの操作が検知される。全リール21L,21C,21Rの回転が停止すると、1回の変動ゲームが終了する。
【0021】
払出エリアP4には、操作エリアP3の前面より後側に配置された奥側垂直面51Pと、奥側垂直面51Pから操作エリアP3の前面より前側位置まで張り出した受け皿51が設けられている。そして、奥側垂直面51Pに形成されたメダル払出口50から払い出されたメダルが、受け皿51に貯留されるようになっている。なお、払出エリアP4は、前面扉11の最下端に位置している。
【0022】
次に、本実施形態のスロットマシン10における役について説明する。変動ゲームの当否、即ち、各役の入賞を許可するか否かは、スタートランプ66の点灯中にレバー43が押下操作されたときに決定される。詳細には、1回の変動ゲームごとに取得した乱数値と、設定値や現在の遊技状態等に基づく抽選テーブルと、に基づいて内部抽選が行われる。内部抽選で何れかの役に当選すると、当該変動ゲームにおいて当選役に対応した当選フラグが設定される。
【0023】
各リール停止ボタン41L,41C,41Rが押圧操作されて、表示窓20内の何れかの有効ライン上に停止した各リール21L,21C,21Rの3つの図柄の組み合わせが、内部抽選によって当選した当選役に対応する図柄の組み合わせと一致すると、役の「入賞」となり、入賞した役に応じた所定枚数のメダルが払い出される。
【0024】
「スイカ-スイカ-スイカ」、「ベル-ベル-ベル」又は「チェリー-ANY-ANY」の図柄が有効ライン上に揃った場合には、それぞれ「スイカ」、「ベル」、「チェリー」役(以下、これらを「小役」と呼ぶ)の入賞となる。これら小役が入賞すると、入賞の対価としてのメダルが遊技者に払い出される。
【0025】
「リプレイ-リプレイ-リプレイ」のリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合には、「リプレイ」役の入賞となり、入賞することによるメダルの払出はないが、改めて賭け数を設定することなく次の変動ゲームを開始することができる再遊技状態となる。
【0026】
「赤7-赤7-BAR」又は「青7-青7-BAR」のボーナス図柄が有効ライン上に揃った場合には、「レギュラーボーナス」役の入賞となる。また、「赤7-赤7-赤7」又は「青7-青7-青7」のボーナス図柄が有効ライン上に揃った場合には、「ビッグボーナス」役の入賞となる。「レギュラーボーナス」役と「ビッグボーナス」役は、ボーナス役であって、入賞することによるメダルの払出はないが、ボーナス役入賞後の変動ゲームが通常状態よりも遊技者にとって有利なボーナスゲームとなる。ボーナスゲーム中は、通常の遊技状態よりも、スイカ、ベル、チェリーなどの払出のある小役当選確率が高くなっていて、確実に遊技者が利益を得ることができる。ボーナスゲームは、メダルの払出枚数の合計が予め設定された量を超えると終了する。なお、「ビッグボーナス」役から移行するボーナスゲームでは、「レギュラーボーナス」役から移行するボーナスゲームよりも多くのメダルが獲得可能となっている。
【0027】
なお、ボーナス役以外の役の当選フラグはフラグが設定された変動ゲームで役が入賞したか否かに関わらず、当該変動ゲームの終了時に消去されるが、ボーナス役の当選フラグは、入賞が発生するまで次変動ゲーム以降に持ち越される。ビッグボーナス役又はレギュラーボーナス役の当選フラグが設定されると、ビッグボーナス役又はレキュラーボーナス役が入賞するまで、上述した告知ランプ61が点灯し続ける。
【0028】
さて、本実施形態のスロットマシン10では、ボーナス役の当選フラグが設定されると、全リール21L,21C,21Rを「リーチ目」と呼ばれる特定のパターンで停止させることが可能となる。このリーチ目は、ボーナス役の当選フラグが設定されていないときには、停止させることができないように構成されているので、遊技者は、リーチ目を停止させることができるか否かによって、ボーナス役に当選しているか否かを知ることが可能となる。
【0029】
図4には、リーチ目の一例が示されている。このリーチ目の例では、左リール21Lが、上から「青7」、「スイカ」、「ベル」が並んだ状態で停止し、中リール21Cが、上から「リプレイ」、「星」、「スイカ」が並んだ状態で停止し、右リール21Rが、上から「ベル」、「スイカ」、「リプレイ」が並んだ状態で停止している。リーチ目は1種類であってもよいし、複数種類設定されていてもよい。
【0030】
ところで、リーチ目を停止させるときには、音声によるリーチ目演出が行われる。本実施形態のスロットマシン10では、リーチ目演出として、互いに演出内容が異なる第1リーチ目演出と第2リーチ目演出とが設定されている。第1リーチ目演出は、
図5(A)に示すように、3つ目のリールを停止させ、リーチ目が成立したタイミングで「やったー」という音声がスピーカー30から出力され、リーチ目が成立したことを示唆する内容になっていて、第2リーチ目演出は、
図5(B)に示すように、2つ目のリールを停止させたタイミングで「チャンス」という音声がスピーカー30から出力され、リーチ目を停止させることが可能な状態であることを示唆する内容になっている。
【0031】
これら第1及び第2のリーチ目演出は、1つ目のリールを停止してから2つ目のリールを停止するまでに要した時間によって、何れのリーチ目演出が実行されるか選択されるようになっている。即ち、1つ目のリールを停止してから2つ目のリールを停止するまでに要した時間が0.5秒以上だと第1リーチ目演出が実行され(
図5(A)参照)、0.5秒未満だと第2リーチ目演出が実行される(
図5(B)参照)。
【0032】
本実施形態のスロットマシン10の構成に関する説明は以上である。次に、本実施形態の作用効果について説明する。スロットマシン10は、リーチ目を停止させることができるか否かによって、ボーナス役に当選しているか否かを知ることが可能となっている。そして、本実施形態では、リーチ目を停止させるときのリーチ目演出として、2種類の演出が設定されているので、リーチ目演出にバリエーションがあり、趣向性が向上する。
【0033】
ところで、リーチ目を停止させるときに、例えば、停止させたいリーチ目のパターンがあり、全てのリールを目押し(リールの変動を見て狙った図柄を停止させようとすること)する遊技者や、2つ目までは目押しせずに停止させ、あと1つでリーチ目が揃う状況になったときに3つ目のみを目押しする遊技者等がいることが考えられる。
【0034】
ここで、本実施形態のスロットマシン10では、全てのリールを目押ししようとして、1つ目のリールを停止してから2つ目のリールを停止するまでに0.5秒以上かかると、2つ目のリールを停止させた時点では演出が行われず、3つ目のリールを停止させた時点で「やったー」という音声が出力される演出が行われる。これにより、最初からそのリーチ目を狙っていた遊技者に、リーチ目を停止できたことによる達成感をより感じさせることができる。
【0035】
一方、目押しせずに、1つ目のリールを停止してから0.5秒未満で2つ目のリールを停止して、あと1つでリーチ目が揃う状況(リーチ目直前状態)になると、その時点で、「チャンス」という音声が出力される演出が行われる。これにより、リーチ目を狙わずにリールを停止していた遊技者に、リーチ目が狙える状況であることを気付かせることができ、リーチ目を見逃しにくくすることができるとともに、遊技者の意表を突くことができる。
【0036】
このように、本実施形態では、2種類の演出のどちらが実行されるかが、リールの停止させ方によって異なるので、それぞれの遊技者に適した演出を行うことができる。
【0037】
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、リーチ目演出が音声による演出であったが、光や映像による演出や、それらを組み合わせた演出であってもよい。また、第1リーチ目演出と第2リーチ目演出との一方が音声、他方は光や映像と、出力されるものが異なる構成であってもよい。
【0038】
(2)第2リーチ目演出の後、リーチ目が成立した後にも、別途演出が行われる構成であってもよい。
【0039】
(2)第2リーチ目演出は、「「星」を狙え」などと、リーチ目を成立させるための目押しの示唆を行う構成であってもよい。
【0040】
(3)第1リーチ目演出と第2リーチ目演出とは、同じタイミングで行われる演出であってもよい。
【0041】
(4)リールを1つまたは2つ停止させた段階で成立するリーチ目を含んでいてもよい。また、リールを2つ停止させた段階で成立するリーチ目の場合、レバー43を操作してから1つ目のリールを停止させるまでの時間によって、何れのリーチ目演出が実行されるか選択される構成であってもよい。
【0042】
(5)リーチ目演出に、フリーズ演出を組み込んだ構成であってもよい。このとき、第1リーチ目演出と第2リーチ目演出とでフリーズ演出の尺を同じにすると、全体の演出時間が同じになり、射幸性を同じにすることができる。
【0043】
(6)告知ランプ61はあってもよいし、なくてもよい。
【0044】
(7)第1リーチ目演出と第2リーチ目演出とは、1つ目のリールを停止してから2つ目のリールを停止するまでの時間によって選択されていたが、これに限られるものでなはい。例えば、停止ボタンを長押ししたか否かによって選択される構成であってもよい。また、ランダムに選択される構成であってもよいし、交互に実行される構成であってもよい。
【符号の説明】
【0045】
10 スロットマシン
21L,21C,21R リール
41L,41C,41R 停止ボタン
43 レバー