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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】広角レンズ系
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/04 20060101AFI20221024BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
G02B13/04 D
G02B13/18
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019020512
(22)【出願日】2019-02-07
(65)【公開番号】P2020129022
(43)【公開日】2020-08-27
【審査請求日】2021-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ
(72)【発明者】
【氏名】塩田 了
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-184136(JP,A)
【文献】国際公開第2019/131748(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/131749(WO,A1)
【文献】特開2017-122743(JP,A)
【文献】特開2018-010219(JP,A)
【文献】国際公開第2016/121945(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有し合焦に際して移動する合焦レンズ群GFと、正の屈折力を有する絞り前側レンズ群GPと、開口絞りSと、正の屈折力を有する後続レンズ群GRより構成され、
以下の条件式(1)´および(4)を満足することを特徴とする広角レンズ系。
(1)´0.60 < DPS/HIM
(4) 0.01 < f/fP < 0.20
ただし、
DPS:無限遠物体合焦時における、前記絞り前側レンズ群GPの像側主点の位置から前記開口絞りSまでの光軸上の距離
HIM:無限遠物体合焦時における最大像高
f:無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
fP:前記絞り前側レンズ群GPの焦点距離
【請求項2】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ系。
(2)-1.00<MR^2×(1-MF^2)<-0.30
ただし、
MF:無限遠物体合焦時における前記合焦レンズ群GFの横倍率
MR:無限遠物体合焦時における前記絞り前側レンズ群GPから最も像側の光学面までの合成横倍率
【請求項3】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の広角レンズ系。
(3)0.05 < f/fF < 0.30
ただし、
f:無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
fF:前記合焦レンズ群GFの焦点距離
【請求項4】
前記第1レンズ群G1は負の屈折力を有するレンズを4枚以上有し、その内3枚以上が物体側に凸の面を向けたメニスカスレンズであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の広角レンズ系。
【請求項5】
前記後続レンズ群GRは、接合面が物体側に凸面を向けており、かつ物体側の媒質の屈折率が像面側の媒質の屈折率より高いような接合レンズを2組以上有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の広角レンズ系。
【請求項6】
前記後続レンズ群GRは、その最も像面側のレンズが非球面を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の広角レンズ系。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置に用いる撮影レンズに好適な光学系に関し、オートフォーカスカメラに適したインナーフォーカス方式を採用し、またフォーカスレンズ群を光軸に沿う方向へ微少に振動させた際の像高変化率を抑制しながら、合焦位置の変化による非点収差や倍率色収差などの諸収差の変化を補正した、広角レンズ系に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年デジタルカメラ等の高画素化に伴い、用いられる光学系に対して諸収差を厳しく補正することが求められるようになってきている。
【0003】
また、近年台頭しているミラーレス一眼カメラのオートフォーカスのように、フォーカスレンズ群を光軸に沿う方向へ微少な振動(ウオブリング)をさせ続けることで、常にフォーカス駆動方向を判断し続ける形式のインナーフォーカス方式が開発されている。その際、ウオブリング時の像高変化率が大きいと、鑑賞者が画面に映る被写体の倍率変動を認識し、目障りに感じてしまう。そのためフォーカス変化に対して像高変化率が小さいフォーカス形式が望まれている。
【0004】
しかし、従来提案されてきたウオブリングの際の像高変化率を抑制した光学系においては、合焦位置の変化による非点収差や色収差などの諸収差の変動が大きく、無限遠合焦時から近距離合焦時に至るまで良好な結像性能を維持することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-037080号公報
【文献】国際公開第2016-056310号
【0006】
特許文献1において広画角を有しながらフォーカスレンズ群をウオブリングさせた際の像高変化率を抑制した変倍光学系が提案されている。しかし特許文献1における変倍光学系は、合焦位置の変化によるコマ収差や軸上色収差の変動が大きい。
【0007】
特許文献2において広画角を有しながら合焦位置の変化による収差の変動を抑制した変倍光学系が提案されている。しかし特許文献2における変倍光学系は、フォーカスレンズ群をウオブリングさせた際の像高変動が大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、フォーカス群を適切に配置することで、ウオブリング時の像高変動と合焦位置の変化による収差の変動の両方が抑制された広角レンズ系を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段である第1の発明は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有し合焦に際して移動する合焦レンズ群GFと、正の屈折力を有する絞り前側レンズ群GPと、開口絞りSと、正の屈折力を有する後続レンズ群GRより構成され、以下の条件式(1)´および(4)を満足することを特徴とする広角レンズ系である。
(1)´0.60 < DPS/HIM
(4) 0.01 < f/fP < 0.20
ただし、
DPS:無限遠物体合焦時における、前記絞り前側レンズ群GPの像側主点の位置から前記開口絞りSまでの光軸上の距離
HIM:無限遠物体合焦時における最大像高
f:無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
fP:前記絞り前側レンズ群GPの焦点距離
【0010】
また、第2の発明は、第1の発明においてさらに、以下の条件式を満足することを特徴とする広角レンズ系である。
(2)-1.00<MR^2×(1-MF^2)<-0.30
ただし、
MF:無限遠物体合焦時における前記合焦レンズ群GFの横倍率
MR:無限遠物体合焦時における前記絞り前側レンズ群GPから最も像側の光学面までの合成横倍率
【0011】
また、第3の発明は、第1または第2の発明においてさらに、以下の条件式を満足することを特徴とする広角レンズ系である。
(3)0.05 < f/fF < 0.30
ただし、
f:無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
fF:前記合焦レンズ群GFの焦点距離
【0012】
また、第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明においてさらに、前記第1レンズ群G1は負の屈折力を有するレンズを4枚以上有し、その内3枚以上が物体側に凸の面を向けたメニスカスレンズであることを特徴とする広角レンズ系である。
【0013】
また、第5の発明は、第1乃至第4のいずれかの発明においてさらに、前記後続レンズ群GRは、接合面が物体側に凸面を向けており、かつ物体側の媒質の屈折率が像面側の媒質の屈折率より高いような接合レンズを2組以上有することを特徴とする広角レンズ系である。
【0014】
また、第6の発明は、第1乃至第5のいずれかの発明においてさらに、前記後続レンズ群GRは、その最も像面側のレンズが非球面を有することを特徴とする広角レンズ系である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、フォーカス群を適切に配置することで、ウオブリング時の像高変動と合焦位置の変化による収差の変動の両方が抑制された広角レンズ系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施例1の光学系の無限遠におけるレンズ断面図
図2】実施例1の光学系の無限遠における縦収差図
図3】実施例1の光学系の撮影距離235mmにおける縦収差図
図4】実施例1の光学系の無限遠における横収差図
図5】実施例1の光学系の撮影距離235mmにおける横収差図
図6】実施例2の光学系の無限遠におけるレンズ断面図
図7】実施例2の光学系の無限遠における縦収差図
図8】実施例2の光学系の撮影距離250mmにおける縦収差図
図9】実施例2の光学系の無限遠における横収差図
図10】実施例2の光学系の撮影距離250mmにおける横収差図
図11】実施例3の光学系の無限遠におけるレンズ断面図
図12】実施例3の光学系の無限遠における縦収差図
図13】実施例3の光学系の撮影距離200mmにおける縦収差図
図14】実施例3の光学系の無限遠における横収差図
図15】実施例3の光学系の撮影距離200mmにおける横収差図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明にかかる光学系の実施例について詳細に説明する。なお、以下の実施例の説明は本発明の光学系の一例を説明したものであり、本発明はその要旨を逸脱しない範囲において本実施例に限定されるものでない。
【0018】
本発明の広角レンズ系は、図1図6図11に示すレンズ構成図からわかるように、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有し合焦に際して移動する合焦レンズ群GFと、正の屈折力を有する絞り前側レンズ群GPと、開口絞りSと、正の屈折力を有する後続レンズ群GRより構成される。
【0019】
本発明はウオブリング時の像高変動と合焦位置の変化による収差の変動の両方が抑制された広角レンズ系の提供を目的としており、合焦レンズ群GFが光軸に沿って移動した際の収差係数の変化を適切に補正することが重要となる。
【0020】
前記合焦レンズ群GFから見た開口絞りSの像を遠方に形成することにより、ウオブリング時の像高変動を微小にすることが可能になる。また、前記合焦レンズ群GFから見た開口絞りSの像を遠方に形成するためには、前記合焦レンズ群GFと開口絞りSの間隔を広げるか、前記合焦レンズ群GFの正の屈折力を強くすることが有利となるが、いずれも前記合焦レンズ群GFで発生する収差を悪化させ、合焦位置の変化による収差の変動が大きくなる。
【0021】
そこで、前記合焦レンズ群GFと開口絞りSの間に正の屈折力を有する前記絞り前側レンズ群GPを配置することで、前記合焦レンズ群GFと開口絞りSの間隔および前記合焦レンズ群GFの正の屈折力を抑制しつつ、前記合焦レンズ群GFから見た開口絞りSの像を遠方に形成することが可能になる。
【0022】
ここで、合焦レンズ群GFから見た開口絞りSの像を遠方に形成射影すること、および合焦レンズ群GFの横倍率と、それ以降のレンズ群の合成横倍率を規定することにより、ウオブリング時の像高変動を微小にすることができる理由は以下のとおりである。
【0023】
ウオブリングによる像高変動はウオブリングによる歪曲収差の変動で表すことができる。松居吉哉著、レンズ設計法、共立出版P88によれば3次の歪曲収差係数Vは以下の式であらわされる。
V=J・IV
これを展開すると以下になり、3次の歪曲収差係数Vは近軸主光線高H’の3乗に比例する。
V=((H’・Q’)^3/(H・Q))・H^2・Δ(1/(n・s))+P・(H’・Q’)/(H・Q) 参考式(1)
【0024】
これより、ウオブリングによる歪曲収差の変動を少なくするには、ウオブリングによる合焦レンズ群の近軸主光線高の変動を少なくすればよい。ここで、物体距離無限遠時の合焦レンズ群GFの物体側の面を基準とした、絞り前側レンズ群GPによる開口絞りSの像の位置、および合焦レンズ群GFの横倍率、合焦レンズ群より後方のレンズ群である絞り前側レンズ群GPから最も像側の光学面までの合成横倍率、および合焦レンズ群における主光線高から、ウオブリングによる合焦レンズ群の主光線高の変動Δhは以下の式で表される。
Δh=h’-h=h・Δs/(FcEntp×MR^2×(1-MF^2)) 参考式(2)
ただし、
FcEntp:物体距離無限遠時の合焦レンズ群GFから開口絞りSの前までの面の合成光学系による開口絞りSの像位置
Δs:ウオブリング時の像面移動量
h:物体距離無限遠時の合焦レンズ群における主光線高
h’:ウオブリング時の合焦レンズ群における主光線高
MF:無限遠物体合焦時における前記合焦レンズ群GFの横倍率
MR:無限遠物体合焦時における前記絞り前側レンズ群GPから最も像側の光学面までの合成横倍率
【0025】
さらに本発明の広角レンズ系は、さらに以下の条件式を満足することを特徴とする。
(1)0.40 < DPS/HIM
DPS:無限遠物体合焦時における、前記絞り前側レンズ群GPの像側主点の位置から前記開口絞りSまでの光軸上の距離
HIM:無限遠物体合焦時における最大像高
【0026】
条件式(1)は無限遠物体合焦時における前記絞り前側レンズ群GPの像側主点と開口絞りSとの距離について好ましい範囲を規定するものである。
【0027】
条件式(1)の下限値を超え、無限遠物体合焦時における前記絞り前側レンズ群GPの像側主点から開口絞りSまでの光軸上の距離が小さくなると、前記合焦レンズ群GFの屈折力を抑制しながら前記合焦レンズ群GFから見た開口絞りSの像を遠方に結像することが困難になり、ウオブリング時の像高変動と合焦位置の変化による収差の変動の両方を抑制することが不可能になる。
【0028】
また、条件式(1)の下限値を0.50にすることで、本発明の効果を確実に達成することができる。さらに、条件式(1)の下限値を0.60にすることで、本発明の効果をより確実に達成することができる。
【0029】
また本発明の広角レンズ系は、さらに以下の条件式を満足することが望ましい。
(2)-1.00<MR^2×(1-MF^2)<-0.30
MF:無限遠物体合焦時における前記合焦レンズ群GFの横倍率
MR:無限遠物体合焦時における前記絞り前側レンズ群GPから最も像側の光学面までの合成横倍率
【0030】
条件式(2)は無限遠物体合焦時における前記合焦レンズ群GFが移動する際の結像面の敏感度について好ましい範囲を規定するものである。
【0031】
条件式(2)の下限値を超え、無限遠物体合焦時における前記合焦レンズ群GFが移動する際の結像面の敏感度が大きくなると、合焦レンズ群の移動量が小さくなるため、合焦レンズ群の微少な動きで結像面が大きく動き、AF合焦範囲内に合焦レンズ群GFを駆動制御することが困難になる。
【0032】
条件式(2)の上限値を超え、無限遠物体合焦時における前記合焦レンズ群GFが移動する際の結像面の敏感度が小さくなると、合焦群の移動量が大きくなり、ウオブリングによる合焦レンズ群の主光線高の変動Δhが大きくなるため、像高変動を抑制する効果は弱くなり、ウオブリング時の像高変動を抑えることが困難になる。さらに、合焦レンズ群GF前後のスペースを確保しなければならず、光学系をコンパクトにすることが困難になる。
【0033】
また、条件式(2)の下限値を-0.80にすることで、本発明の効果を確実に達成することができる。さらに、条件式(2)の下限値を-0.60にすることで、本発明の効果をより確実に達成することができる。また、条件式(2)の上限値を-0.40にすることで、本発明の効果を確実に達成することができる。さらに、条件式(2)の上限値を-0.45にすることで、本発明の効果をより確実に達成することができる。
【0034】
また本発明の広角レンズ系は、さらに、以下の条件式を満足することが望ましい。
(3)0.05 < f/fF < 0.30
(4)0.01 < f/fP < 0.20
f:無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
fF:前記合焦レンズ群GFの焦点距離
fP:前記絞り前側レンズ群GPの焦点距離
【0035】
条件式(3)は前記合焦レンズ群GFの屈折力について好ましい範囲を規定するものである。
【0036】
条件式(4)は前記絞り前側レンズ群GPの屈折力について好ましい範囲を規定するものである。
【0037】
条件式(3)の上限値を超え、前記合焦レンズ群GFの屈折力が強くなると、ウオブリングによる合焦レンズ群より物体側の群での近軸主光線高の変動が大きくなるほか、合焦レンズ群GF自体で発生する収差も悪化するため、ウオブリング時の像高変動と合焦位置の変化による収差の変動の両方を抑制することが困難になる。
【0038】
条件式(3)の下限値を超え、前記合焦レンズ群GFの屈折力が弱くなると、合焦レンズ群が移動する際の結像面の敏感度が小さくなるため、条件式(2)の上限値を超えないようにすることが困難になる。
【0039】
また、条件式(3)の下限値を0.10にすることで、本発明の効果をより確実に達成することができる。また、条件式(3)の上限値を0.20にすることで、本発明の効果をより確実に達成することができる。
【0040】
条件式(4)の上限値を超え、前記絞り前側レンズ群GPの屈折力が強くなると、広い画角を維持するためには前記第1レンズ群G1の負の屈折力を強くすることが必要となり、前記第1レンズ群G1内で発生する収差を抑制することが困難になる。
【0041】
条件式(4)の下限値を超え、前記絞り前側レンズ群GPの屈折力が弱くなると、前記合焦レンズ群GFと開口絞りの間隔および前記合焦レンズ群GFの正の屈折力を抑制しつつ、前記合焦レンズ群GFから見た開口絞りSの像を遠方に形成することが困難になる。
【0042】
また、条件式(4)の下限値を0.015にすることで、本発明の効果をより確実に達成することができる。また、条件式(4)の上限値を0.15にすることで、本発明の効果をより確実に達成することができる。
【0043】
また本発明の広角レンズ系は、前記第1レンズ群G1は負の屈折力を有するレンズを4枚以上有し、その内3枚以上が物体側に正の屈折力を有する面を向けたメニスカスレンズであることが望ましい。
【0044】
前記第1レンズ群G1が負の屈折力を有するレンズを4枚以上有することで、広画角を維持しながら必要なバックフォーカスを維持することが容易となる。また、前記負の屈折力を有するレンズの内3枚以上が物体側に凸の面を向けたメニスカスレンズであることで、周辺像高に入射する光線に対する入射面と出射面の偏角を小さくすることが可能となり、負の屈折力の面による歪曲収差の悪化を抑制することが容易となる。
【0045】
また本発明の広角レンズ系は、前記後続レンズ群GRが、接合面が物体側に凸面を向けており、かつ物体側の媒質の屈折率が像面側の媒質の屈折率より高いような接合レンズを2組以上有することが望ましい。
【0046】
前記後続レンズ群GRに、物体側に凸面を向けており、かつ物体側の媒質の屈折率が像面側の媒質の屈折率より高いような接合レンズの数が1組以下の場合、コマ収差と球面収差のどちらか一方を補正すると他方の補正が困難になる。しかしこのような接合レンズを2組以上配置することで、コマ収差と球面収差をバランスよく補正することが容易となる。
【0047】
また本発明の広角レンズ系は、前記後続レンズ群GRの最も像面側のレンズが非球面を有することが望ましい。
【0048】
前記後続レンズ群GRの最も像面側のレンズに非球面を配置することで、軸上光束への非球面の影響を抑えながら周辺光束への効果を与えることが容易となり、球面収差への影響を抑えつつコマ収差や非点収差を補正することが容易となる。
【0049】
次に、本発明の広角レンズ系に係る実施例の数値実施例と条件式対応値について説明する。なお、以下の説明ではレンズ構成を物体側から像面側の順番で記載する。また、実施例中のLnの表記は、物体側からn番目のレンズのことを示している。
【0050】
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面または開口絞りの番号、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面の間隔、ndはd線(波長587.56nm)に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数、θgFはg線(波長435.84nm)とF線(波長486.13nm)の部分分散比を示している。
【0051】
面番号に付した(絞り)は、その位置に開口絞りが位置していることを示している。平面又は開口絞りに対する曲率半径には∞(無限大)を記入している。
【0052】
面番号に付した*(アスタリスク)は、そのレンズ面形状が非球面であることを示している。
【0053】
[非球面データ]には、[面データ]において*を付したレンズ面の非球面形状を与える各係数の値を示している。非球面の形状は、下記の式で表される。以下の式において、光軸に直交する方向への光軸からの変位をy、非球面と光軸の交点から光軸方向への変位(サグ量)をz、基準球面の曲率半径をr、コーニック係数をKで表している。また、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20次の非球面係数をそれぞれA3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17、A18、A19、A20で表している。
【0054】
[各種データ]には、各撮影距離合焦状態における焦点距離等の値を示している。
【0055】
[可変間隔データ]には、各撮影距離合焦状態における可変間隔及びBFの値を示している。
【0056】
[レンズ群データ]には、各レンズ群を構成する最も物体側の面番号及び群全体の合成焦点距離を示している。
【0057】
また、各実施例に対応する収差図において、d、g、Cはそれぞれd線、g線、C線を表しており、△S、△Mはそれぞれサジタル像面、メリジオナル像面を表している。
【0058】
なお、以下の全ての諸元の値において、記載している焦点距離f、曲率半径r、レンズ面間隔d、その他の長さの単位は特記のない限りミリメートル(mm)を使用するが、光学系では比例拡大と比例縮小とにおいても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
【実施例1】
【0059】
図1は、本発明の実施例1の広角レンズ系のレンズ構成図である。
実施例1は物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1、正の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、および正の屈折力の第4レンズ群G4から構成される。特許請求の範囲において、第2レンズ群G2は合焦レンズ群GFに、第3レンズ群G3は絞り前側レンズ群GPに、第4レンズ群G4は後続レンズ群GRに、それぞれ相当する。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間には開口絞りSが配置される。
【0060】
第1レンズ群G1は、物体側から順に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、両凹レンズL4と、両凸レンズL5とから構成されており、負メニスカスレンズL1の物体側のレンズ面および負メニスカスレンズL3の両側のレンズ面は所定の非球面形状となっている。
【0061】
第2レンズ群G2は、両凸レンズL6のみから構成されている。第2レンズ群G2は、無限遠物体距離から近距離へのフォーカシングに際して全体が像面側へ移動する。
【0062】
第3レンズ群G3は、物体側から順に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL7と両凸レンズL8からなる接合レンズのみから構成されている。
【0063】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL9と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と両凸レンズL11からなる接合レンズと、両凹レンズL12と両凸レンズL13からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15からなる接合レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16とから構成されており、正メニスカスレンズL16の両側のレンズ面は所定の非球面形状となっている。
【0064】
続いて以下に実施例1に係る広角レンズ系の諸元値を示す。
数値実施例1
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd θgF
物面 ∞ (d0)
1* 241.4024 3.2000 1.69350 53.18 0.5482
2 23.3123 8.2070
3 38.5643 1.7000 1.72916 54.67 0.5452
4 19.8275 8.8224
5* 200.0000 2.5434 1.59201 67.02 0.5357
6* 26.7842 7.5371
7 -118.3632 1.0000 1.59282 68.63 0.5441
8 42.8041 0.8159
9 40.5914 5.0760 1.84666 23.78 0.6191
10 -186.8107 (d10)
11 86.6211 3.2446 1.80809 22.76 0.6286
12 -197.9453 (d12)
13 54.5103 0.9000 1.94595 17.98 0.6544
14 25.2828 6.2870 1.49875 70.45 0.5306
15 -40.3893 16.1190
16(絞り) ∞ 1.2400
17 17.1340 4.2324 1.43700 95.10 0.5334
18 -83.8872 0.1500
19 44.1868 0.8000 1.88300 40.80 0.5654
20 11.4873 5.5038 1.59282 68.63 0.5441
21 -136.1840 1.0008
22 -30.5959 0.8000 1.95375 32.32 0.5901
23 16.2153 5.1387 1.92286 20.88 0.6388
24 -120.7700 0.1500
25 39.8254 0.8000 1.88300 40.80 0.5654
26 19.7672 5.5956 1.43700 95.10 0.5334
27 131.7214 1.9846
28* -36.8767 4.4373 1.55332 71.68 0.5402
29* -18.2688 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 5面 6面
K 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A3 0.00000E+00 3.96084E-04 3.87545E-04
A4 1.39228E-05 -4.86369E-06 1.64723E-05
A5 0.00000E+00 -1.23114E-05 -1.41471E-05
A6 -1.96834E-08 1.92467E-06 2.11783E-06
A7 0.00000E+00 -7.83284E-08 -6.88454E-08
A8 2.14254E-11 -2.09159E-09 -4.78835E-09
A9 0.00000E+00 1.17517E-10 2.45388E-10
A10 -1.32950E-14 6.33871E-12 6.66772E-12
A11 0.00000E+00 -8.86848E-14 -3.83297E-13
A12 3.20944E-18 -1.80523E-14 -1.29749E-14
A13 0.00000E+00 2.41581E-16 9.47100E-16
A14 7.49790E-22 6.06966E-18 8.12948E-17
A15 0.00000E+00 6.95705E-19 -1.00422E-17
A16 -4.07573E-25 -2.41565E-20 2.66857E-19
A17 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A18 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A19 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A20 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00

28面 29面
K 0.00000E+00 0.00000E+00
A3 0.00000E+00 0.00000E+00
A4 -6.62860E-06 3.58590E-05
A5 0.00000E+00 0.00000E+00
A6 5.55257E-07 2.86133E-07
A7 0.00000E+00 0.00000E+00
A8 -7.70699E-09 -1.83812E-09
A9 0.00000E+00 0.00000E+00
A10 8.98065E-11 2.09716E-11
A11 0.00000E+00 0.00000E+00
A12 -6.20915E-13 -1.20711E-13
A13 0.00000E+00 0.00000E+00
A14 1.88154E-15 1.56035E-16
A15 0.00000E+00 0.00000E+00
A16 -1.64881E-18 2.89754E-19
A17 0.00000E+00 0.00000E+00
A18 0.00000E+00 0.00000E+00
A19 0.00000E+00 0.00000E+00
A20 0.00000E+00 0.00000E+00

[各種データ]
INF 235mm
焦点距離 12.40 11.96
Fナンバー 2.93 2.92
全画角2ω 122.09 122.32
像高Y 21.63 21.63
レンズ全長 138.00 138.00

[可変間隔データ]
INF 235mm
d0 97.0000
d10 12.8474 15.1419
d12 7.2170 4.9225
BF 20.6500 20.6500

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -16.09
G2 11 74.95
G3 13 87.94
G4 16 54.92
【実施例2】
【0065】
図6は、本発明の実施例2の広角レンズ系のレンズ構成図である。
実施例2は物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1、正の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、および正の屈折力の第4レンズ群G4から構成される。特許請求の範囲において、第2レンズ群G2は合焦レンズ群GFに、第3レンズ群G3は絞り前側レンズ群GPに、第4レンズ群G4は後続レンズ群GRに、それぞれ相当する。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間には開口絞りSが配置される。
【0066】
第1レンズ群G1は、物体側から順に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、両凸レンズL4と両凹レンズL5からなる接合レンズとから構成されており、負メニスカスレンズL1の物体側のレンズ面および負メニスカスレンズL3の両側のレンズ面は所定の非球面形状となっている。
【0067】
第2レンズ群G2は、物体側から順に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL6と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL7からなる接合レンズのみから構成されている。第2レンズ群G2は、無限遠物体距離から近距離へのフォーカシングに際して全体が像面側へ移動する。
【0068】
第3レンズ群G3は、物体側から順に両凸レンズL8と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9からなる接合レンズと、両凹レンズL10と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11からなる接合レンズとから構成されている。
【0069】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL12と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と両凸レンズL14からなる接合レンズと、両凹レンズL15と両凸レンズL16からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL17と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL18からなる接合レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL19とから構成されており、正メニスカスレンズL19の両側のレンズ面は所定の非球面形状となっている。
【0070】
続いて以下に実施例2に係る広角レンズ系の諸元値を示す。
数値実施例2
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd θgF
物面 ∞ (d0)
1* 195.9417 3.2000 1.69350 53.18 0.5482
2 23.7947 8.7009
3 41.6571 1.7000 1.59282 68.63 0.5441
4 20.3017 8.7661
5* 42.9707 1.8800 1.59201 67.02 0.5357
6* 18.6714 2.1615
7 25.9266 8.7879 1.73800 32.33 0.5900
8 -122.9122 2.5119 1.49700 81.61 0.5388
9 22.5008 (d9)
10 45.9713 0.7000 2.00100 29.13 0.5994
11 19.4356 4.9952 1.75211 25.05 0.6191
12 1135.1796 (d12)
13 39.2517 6.8231 1.91082 35.25 0.5821
14 -32.3189 0.8000 1.92286 20.88 0.6388
15 -63.4783 0.1500
16 -4228.6223 0.8997 2.00100 29.13 0.5994
17 17.2585 5.1050 1.59349 67.00 0.5367
18 102.0084 3.0465
19(絞り) ∞ 1.2401
20 26.6323 5.3875 1.55032 75.50 0.5400
21 -55.3972 0.1500
22 49.9222 0.8204 1.76200 40.10 0.5765
23 13.7704 7.0770 1.55032 75.50 0.5400
24 -206.3994 1.3536
25 -38.5692 0.8000 1.73800 32.33 0.5900
26 20.4418 6.2310 1.92286 20.88 0.6388
27 -104.7632 0.1500
28 46.4569 1.2000 1.88300 40.80 0.5654
29 17.3261 6.6073 1.49700 81.61 0.5388
30 67.9560 2.4996
31* -63.5168 2.1000 1.55332 71.68 0.5402
32* -36.4980 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 5面 6面
K 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A3 0.00000E+00 1.53798E-05 7.71893E-06
A4 1.09498E-05 -8.33552E-06 -1.31340E-05
A5 0.00000E+00 -1.61120E-05 -1.58482E-05
A6 -1.49169E-08 2.19587E-06 2.03336E-06
A7 0.00000E+00 -7.53964E-08 -4.50230E-08
A8 1.81356E-11 -2.08522E-09 -5.10347E-09
A9 0.00000E+00 8.99634E-11 2.16944E-10
A10 -1.53311E-14 5.33609E-12 7.17284E-12
A11 0.00000E+00 -5.70633E-14 -4.89165E-13
A12 8.52650E-18 -1.43875E-14 -1.88852E-14
A13 0.00000E+00 2.85486E-16 1.02649E-15
A14 -2.74756E-21 5.23191E-18 1.17420E-16
A15 0.00000E+00 1.35835E-19 -7.93533E-18
A16 3.88255E-25 -9.19015E-21 1.10858E-19
A17 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A18 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A19 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A20 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00

31面 32面
K 0.00000E+00 0.00000E+00
A3 0.00000E+00 0.00000E+00
A4 -8.97086E-06 2.21736E-05
A5 0.00000E+00 0.00000E+00
A6 4.53591E-08 -1.34097E-07
A7 0.00000E+00 0.00000E+00
A8 1.36616E-09 5.05259E-09
A9 0.00000E+00 0.00000E+00
A10 -3.45161E-11 -7.01283E-11
A11 0.00000E+00 0.00000E+00
A12 2.64699E-13 4.54727E-13
A13 0.00000E+00 0.00000E+00
A14 -9.18965E-16 -1.43241E-15
A15 0.00000E+00 0.00000E+00
A16 1.27991E-18 1.77627E-18
A17 0.00000E+00 0.00000E+00
A18 0.00000E+00 0.00000E+00
A19 0.00000E+00 0.00000E+00
A20 0.00000E+00 0.00000E+00

[各種データ]
INF 250mm
焦点距離 14.48 13.91
Fナンバー 2.07 2.07
全画角2ω 114.25 114.37
像高Y 21.63 21.63
レンズ全長 136.00 136.00

[可変間隔データ]
INF 250mm
d0 114.0000
d9 11.1145 14.3302
d12 8.4578 5.2422
BF 20.5832 20.5831

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -16.26
G2 10 118.69
G3 13 99.56
G4 19 36.19
【実施例3】
【0071】
図11は、本発明の実施例3の広角レンズ系のレンズ構成図である。
実施例3は物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1、正の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、および正の屈折力の第4レンズ群G4から構成される。特許請求の範囲において、第2レンズ群G2は合焦レンズ群GFに、第3レンズ群G3は絞り前側レンズ群GPに、第4レンズ群G4は後続レンズ群GRに、それぞれ相当する。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間には開口絞りSが配置される。
【0072】
第1レンズ群G1は、物体側から順に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と両凹レンズL5からなる接合レンズとから構成されており、負メニスカスレンズL1の物体側のレンズ面および負メニスカスレンズL3の両側のレンズ面は所定の非球面形状となっている。
【0073】
第2レンズ群G2は、両凸レンズL6のみから構成されている。第2レンズ群G2は、無限遠物体距離から近距離へのフォーカシングに際して全体が像面側へ移動する。
【0074】
第3レンズ群G3は、物体側から順に両凸レンズL7と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL8からなる接合レンズと、物体側から順に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL10からなる接合レンズとから構成されている。
【0075】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と両凸レンズL13からなる接合レンズと、両凹レンズL14と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17からなる接合レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL18とから構成されており、正メニスカスレンズL18の両側のレンズ面は所定の非球面形状となっている。
【0076】
続いて以下に実施例3に係る広角レンズ系の諸元値を示す。
数値実施例3
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd θgF
物面 ∞ (d0)
1* 849.1163 2.8000 1.69350 53.18 0.5482
2 19.6236 7.4707
3 35.9667 1.4000 1.59282 68.63 0.5441
4 19.7210 6.0194
5* 59.3395 1.6000 1.59201 67.02 0.5357
6* 25.4051 2.5047
7 25.0260 5.2707 1.85478 24.80 0.6122
8 96.5171 1.0000 1.49700 81.61 0.5388
9 21.9259 (d9)
10 96.0477 2.3841 1.85478 24.80 0.6122
11 -242.6398 (d11)
12 74.6974 3.7509 1.91082 35.25 0.5821
13 -33.6505 0.8000 1.92286 20.88 0.6388
14 -676.6977 0.1500
15 43.0699 0.8000 2.00100 29.13 0.5994
16 14.2265 3.9907 1.62588 35.70 0.5893
17 63.3228 6.8770
18(絞り) ∞ 1.3823
19 27.5631 4.4716 1.59282 68.63 0.5441
20 -38.3697 0.1533
21 33.3900 0.8026 1.65412 39.68 0.5737
22 12.3351 7.2043 1.43700 95.10 0.5334
23 -54.2903 0.1500
24 -84.0632 0.8000 1.91650 31.60 0.5911
25 15.3996 5.6836 1.92286 20.88 0.6388
26 182.8948 1.8864
27 44.2530 0.9287 1.88300 40.80 0.5654
28 18.1279 5.5388 1.49700 81.61 0.5388
29 72.9406 2.7236
30* -41.5691 2.1000 1.55332 71.68 0.5402
31* -26.8676 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 5面 6面
K 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A3 0.00000E+00 3.59687E-04 3.63449E-04
A4 2.10702E-05 -1.93430E-05 -8.55151E-06
A5 0.00000E+00 -1.58772E-05 -1.62058E-05
A6 -4.16087E-08 1.97981E-06 2.03396E-06
A7 0.00000E+00 -5.14786E-08 -4.15225E-08
A8 6.51551E-11 -2.04742E-09 -4.92964E-09
A9 0.00000E+00 3.84799E-11 2.24165E-10
A10 -6.80917E-14 4.79188E-12 6.87069E-12
A11 0.00000E+00 -3.09444E-14 -5.43308E-13
A12 4.40973E-17 -1.12272E-14 -2.32099E-14
A13 0.00000E+00 6.16816E-17 9.69892E-16
A14 -1.55863E-20 1.70673E-17 1.25320E-16
A15 0.00000E+00 7.12006E-19 -6.17303E-18
A16 2.22773E-24 -4.65080E-20 5.64750E-20
A17 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A18 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A19 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00
A20 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00

30面 31面
K 0.00000E+00 0.00000E+00
A3 0.00000E+00 0.00000E+00
A4 5.93702E-06 3.90522E-05
A5 0.00000E+00 0.00000E+00
A6 -1.67148E-07 -9.34398E-08
A7 0.00000E+00 0.00000E+00
A8 -2.72131E-10 5.75285E-10
A9 0.00000E+00 0.00000E+00
A10 -4.83247E-12 -2.41802E-11
A11 0.00000E+00 0.00000E+00
A12 2.07742E-13 3.26236E-13
A13 0.00000E+00 0.00000E+00
A14 -1.51310E-15 -1.64233E-15
A15 0.00000E+00 0.00000E+00
A16 3.48428E-18 2.80959E-18
A17 0.00000E+00 0.00000E+00
A18 0.00000E+00 0.00000E+00
A19 0.00000E+00 0.00000E+00
A20 0.00000E+00 0.00000E+00

[各種データ]
INF 200mm
焦点距離 14.48 13.61
Fナンバー 2.91 2.91
全画角2ω 114.26 115.28
像高Y 21.63 21.63
レンズ全長 120.00 120.00

[可変間隔データ]
INF 200mm
d0 80.0000
d9 10.9444 14.3558
d11 8.0122 4.6008
BF 20.4000 20.4000

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -16.40
G2 10 80.76
G3 12 750.71
G4 18 30.97
【0077】
以下に上記の各実施例に対応する条件式対応値を示す。
条件式/実施例 EX1 EX2 EX3
(1) 0.40<DPS/HIM 0.77 0.89 2.78
(2)-1.00<MR^2×(1-MF^2)<-0.30 -0.56 -0.46 -0.60
(3) 0.05<f/fF<0.30 0.17 0.12 0.18
(4) 0.01<f/fP<0.20 0.14 0.15 0.02
【符号の説明】
【0078】
S:開口絞り
I:像面
G1:第1レンズ群
GF:合焦レンズ群
GP:絞り前側レンズ群
GR:後続レンズ群
C C線(波長λ=656.3nm)
d d線(波長λ=587.6nm)
g g線(波長λ=435.8nm)
Y 像高
ΔS サジタル像面
ΔM メジオナル像面

図1
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