(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】オリジナルグッズの受注販売支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20221024BHJP
【FI】
G06Q30/06 320
G06Q30/06 312
(21)【出願番号】P 2020097160
(22)【出願日】2020-06-03
【審査請求日】2021-10-29
(73)【特許権者】
【識別番号】513287347
【氏名又は名称】株式会社藤木友禅型製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001069
【氏名又は名称】特許業務法人京都国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤木 道雄
【審査官】竹下 翔平
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-215834(JP,A)
【文献】特開2019-021059(JP,A)
【文献】特開2002-183408(JP,A)
【文献】特開2005-208859(JP,A)
【文献】購買意欲を高めるイベント×ECで買い物をもっと魅力的なコンテンツに!,ECのミカタ 取材記事,日本,MIKATA株式会社,2019年10月10日,[online],<URL:https://ecnomikata.com/original_news/23678/>[検索日:2022年7月22日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イベントの関係者である発注者からの依頼に応じてオリジナルグッズの受注販売を行うための、オリジナルグッズの受注販売支援システムであって、
インターネットを介して互いに接続された、サーバと、前記発注者が使用する発注者端末と、前記オリジナルグッズの製作者が使用する製作者端末と、を有し、
前記サーバが、
前記発注者端末からの要求に応じて、オリジナルグッズの製作依頼を受け付けるためのウェブサイトである製作依頼サイトのデータを前記発注者端末に送信して、該発注者端末に該製作依頼サイトを表示させる製作依頼サイト提供手段と、
前記発注者端末から、前記製作依頼サイト上で入力された情報を受信する依頼内容取得手段と、
前記依頼内容取得手段で取得した情報を、前記製作者端末に送信する依頼内容送信手段と、
前記オリジナルグッズを販売するためのウェブサイトである販売サイトにアクセスするための情報であるアクセス用情報を、前記発注者端末に送信するアクセス用情報送信手段と、
前記アクセス用情報を用いた任意の端末からの要求に応じて、前記販売サイトのデータを前記任意の端末に送信して、該端末に該販売サイトを表示させる販売サイト提供手段と、
前記任意の端末から、前記販売サイト上で入力された情報を受信する注文内容取得手段と、
前記注文内容取得手段で取得した情報を前記製作者端末に送信する注文内容送信手段と、
を有する
ものであって、
前記任意の端末が、前記イベントのチケットを購入したチケット購入者であって前記発注者から前記アクセス用情報の提供を受けた者の使用する端末であり、
前記サーバが、
前記アクセス用情報を前記チケット購入者に提供するよう促すメッセージを、前記発注者端末に送信するメッセージ送信手段、
を更に有することを特徴とするオリジナルグッズの受注販売支援システム。
【請求項2】
前記アクセス用情報が、前記販売サイトのURL、又は該URLをコード化して成る二次元コードであることを特徴とする請求項1に記載のオリジナルグッズの受注販売支援システム。
【請求項3】
前記サーバが、
前記任意の端末から前記販売サイト上で入力された情報を受信した際に、前記オリジナルグッズを前記イベントの会場で受け取るための引換コードを前記任意の端末へ送信する引換コード送信手段、
を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載のオリジナルグッズの受注販売
支援システム。
【請求項4】
前記発注者端末が、
前記アクセス用情報を前記チケット購入者が使用する端末に送信するアクセス用情報送信手段、
を有することを特徴とする請求項
1~3のいずれかに記載のオリジナルグッズの受注販売支援システム。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1~
4のいずれかに記載のオリジナルグッズの受注販売
支援システムにおける前記サーバとして機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オリジナルグッズの受注販売を支援するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して、顧客(発注者)が希望するデザインを施したオリジナルグッズの注文を受け付ける、受注生産型のグッズ製作サービスが存在する(例えば、特許文献1を参照)。このようなシステムでは、専用のウェブサイト上で、発注者に、希望のデザイン(ロゴ、イラスト、又は写真等)と、該デザインを施す物品(Tシャツ、タオル、又はマグカップ等)とを指定させると共に、当該デザインを施した物品(すなわちオリジナルグッズ)の注文個数及び決済方法等を入力させるものとなっている。前記専用のウェブサイトを介したオリジナルグッズの製作依頼を受けたグッズ製作会社は、指定された物品に、指定されたデザインを施すことによって、注文された個数のオリジナルグッズを製作し、発注者へと発送する。
【0003】
このようなグッズ製作サービスは、例えば、結婚式の引き出物、卒業の記念品、部活動等のチームウェア、文化祭・体育祭のクラスTシャツの製作などに用いられるほか、演劇やライブ等のイベントの来場者に販売するグッズの製作に利用されることもある。このような場合、イベント関係者(イベントの主催者又は出演者など)が、前記専用のウェブサイトでオリジナルグッズの製作を依頼し、前記グッズ製作会社から届いたオリジナルグッズをイベント会場に搬入して来場者に販売する。このようなイベント会場でのオリジナルグッズの販売は、その売り上げ自体がイベントの収益となるほか、オリジナルグッズを購入できることがイベント参加の動機の一つとなるため、イベントへの集客を促進できるという効果も見込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、イベント会場でオリジナルグッズを販売するためには、イベント会場にグッズ販売のための場所と人員を確保する必要がある。また、各来場者がオリジナルグッズをどれだけ購入するかを事前に予想することが困難であるため、グッズ製作会社に製作を依頼するオリジナルグッズの個数を適切に定めることが難しく、売り切れや売れ残りが発生するおそれがあった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、演劇やライブ等のイベントに関するオリジナルグッズの販売に係る手間とコストを低減すると共に、売り切れや売れ残りを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために成された本発明に係るオリジナルグッズの受注販売支援システムは、
イベントの関係者(開催者、出演者、又は出場者)である発注者からの依頼に応じてオリジナルグッズの受注販売を行うための、オリジナルグッズの受注販売支援システムであって、
インターネットを介して互いに接続された、サーバと、前記発注者が使用する発注者端末と、前記オリジナルグッズの製作者が使用する製作者端末と、を有し、
前記サーバが、
前記発注者端末からの要求に応じて、オリジナルグッズの製作依頼を受け付けるためのウェブサイトである製作依頼サイトのデータを前記発注者端末に送信して、該発注者端末に該製作依頼サイトを表示させる製作依頼サイト提供手段と、
前記発注者端末から、前記製作依頼サイト上で入力された情報を受信する依頼内容取得手段と、
前記依頼内容取得手段で取得した情報を、前記製作者端末に送信する依頼内容送信手段と、
前記オリジナルグッズを販売するためのウェブサイトである販売サイトにアクセスするための情報であるアクセス用情報を、前記発注者端末に送信するアクセス用情報送信手段と、
前記アクセス用情報を用いた任意の端末からの要求に応じて、前記販売サイトのデータを前記任意の端末に送信して、該端末に該販売サイトを表示させる販売サイト提供手段と、
前記任意の端末から、前記販売サイト上で入力された情報を受信する注文内容取得手段と、
前記注文内容取得手段で取得した情報を前記製作者端末に送信する注文内容送信手段と、
を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
上記本発明に係るオリジナルグッズの受注販売支援システムによれば、イベント会場でグッズを販売するための場所や人員を確保する必要がないため、演劇やライブ等のイベントに関するオリジナルグッズの販売に係る手間とコストを低減することができ、且つ購入サイトでの注文数に応じた適切な個数のオリジナルグッズを製作できるため、売り切れや売れ残りを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係るオリジナルグッズの受注販売支援システムの概略構成図。
【
図2】前記システムにおけるサーバの要部構成を示すブロック図。
【
図3】前記システムにおけるサーバ及び各端末の間での処理の流れの前半部を示す模式図。
【
図4】前記システムにおけるサーバ及び各端末の間での処理の流れの後半部を示す模式図。
【
図5】本発明の別の実施形態におけるサーバの要部構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るオリジナルグッズの受注販売支援システム(以下、単に「システム」とよぶ)は、演劇等のイベントの関係者である発注者からオリジナルグッズの製作を受注し、該受注に従ってオリジナルグッズの製作会社(以下、「グッズ製作会社」とよぶ)が製作したグッズを、前記イベントに参加するためのチケット(例えば、観劇チケット等)を購入した人(チケット購入者)に販売するためのシステムである。
【0011】
なお、前記イベントとしては、演劇のほか、コンサート、ライブ、映画、又はスポーツの試合等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記関係者とは、前記イベントの開催に携わる者を意味し、例えば、当該イベントの開催者、出演者、出場者、又はスタッフ等を意味している。本実施形態において、オリジナルグッズとは、発注者が希望するデザインを備えた物品であり、例えば、既存の物品(例えば、Tシャツ、タオル、リストバンド、マグカップ、又はステッカー等)に、指定されたロゴ、イラスト、又は写真などをプリントしたもののほか、物品の全体又は一部を指定されたデザイン(形状及び色)に形成したもの(例えば、フィギュア又はラバーストラップ等)であってもよい。
【0012】
図1に、本実施形態に係るシステムの概略構成を示す。このシステムは、インターネット10を介して互いに接続された、発注者端末20と、製作者端末30と、購入者端末40a、40b、…40nと、サーバ50と、を含んでいる。ここで、発注者端末20は前記発注者によって使用されるコンピュータであり、製作者端末30は前記グッズ製作会社の社内に配置されたコンピュータである。また、購入者端末40a、40b、…40nは前記チケット購入者の各々によって使用されるコンピュータである。
【0013】
サーバ50の実態は、通信事業者が設置した汎用サーバ(いわゆるクラウドサーバ)であり、
図2に示すように、CPU51、メモリ52、及びハードディスクや半導体メモリ等の大容量記憶装置から成る記憶部60を備えている。記憶部60には、OS61及びオリジナルグッズ受注販売支援プログラム62が記憶されていると共に、サイトデータ記憶部63、及び受信データ記憶部64が設けられている。サイトデータ記憶部63には、本システムにより提供されるサービスを利用するためのインターフェースとなるWebサイトの各ページを構成するデータ(HTML文書、画像、スクリプト、プログラム等)が保存されている。受信データ記憶部64には、本システムを利用することにより入力された各種の情報が保存される。サーバ50は、更に、外部装置との接続を司るインターフェース(I/F)53を備えており、I/F53を介してインターネット10に接続されている。
【0014】
図2においては、オリジナルグッズ受注販売支援プログラム62に係るように、製作依頼サイト提供部71、依頼内容取得部72、依頼内容送信部73、アクセス用情報・メッセージ送信部74、販売サイト提供部75、注文内容取得部76、及び注文内容送信部77が示されている。これらは、いずれも基本的にはCPU51がオリジナルグッズ受注販売支援プログラム62を実行することによりソフトウェア的に実現される機能手段である。なお、本実施形態においては、アクセス用情報・メッセージ送信部74が、本発明における「アクセス用情報送信手段」及び「メッセージ送信手段」に相当する。
【0015】
発注者端末20、製作者端末30、及び購入者端末40a、40b、…40nの実態は、いずれもパーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォン等のコンピュータであり、いずれも図示は省略するが、それぞれ、CPUと、メモリと、液晶ディスプレイ等から成る表示部と、キーボード、マウス、又はタッチパネル等から成る入力部と、ハードディスク又は半導体メモリ等から成る記憶部と、外部装置との通信を司るインターフェースを備えており、該インターフェースにより、無線LAN若しくは携帯電話網などの無線伝送路、又はネットワークケーブルを介してインターネット10に接続されている。
【0016】
発注者端末20は、更に、所定のプログラムを動作させることによりソフトウェア的に構成された機能部であるWebブラウザ21及びアクセス用情報送信部22を備えている。また、各購入者端末40a、40b、…40nも同様の機能部であるWebブラウザ41a、41b、…41nを備えている。なお、本システムには複数の購入者端末40a、40b、…40nが含まれているが、以下ではこれらを購入者端末40と総称し、これらが備えるWebブラウザ41a、41b、…41nをWebブラウザ41と総称する。
【0017】
なお、ここでは、サーバ50をクラウドサーバとし、インターネット10を介してサーバ50と製作者端末30とを接続する構成としたが、これに代えて、サーバ50を前記グッズ製作会社の社内に配置し、サーバ50と製作者端末30とをネットワークケーブル又は無線LAN等から成る社内ネットワークを介して互いに接続する構成としてもよい。
【0018】
本システムを用いたオリジナルグッズの受注販売の手順について、
図3及び
図4を参照しつつ説明する。
図3及び
図4は、本システムにおけるサーバ50、発注者端末20、製作者端末30、及び購入者端末40の間での処理の流れを示す模式図である。なお、サーバ50、発注者端末20、製作者端末30、及び購入者端末40の間でのデータの送受信は、インターネット10を介して行われる。
【0019】
まず、演劇等のイベントの関係者(例えば、劇団のメンバーの内の一人)である発注者が、発注者端末20のWebブラウザ21を用いて、オリジナルグッズの製作を依頼するためのWebサイト(以下、「製作依頼サイト」とよぶ)の閲覧要求を送信する(ステップS1)。当該閲覧要求を受け取ったサーバ50では、製作依頼サイト提供部71が、サイトデータ記憶部63から製作依頼サイトの表示に必要なデータ(HTML文書、画像、スクリプト、又はプログラム等)を読み出して、発注者端末20に送信する(ステップS2)。このとき、サーバ50上でスクリプトやプログラムを実行し、その結果として得られるデータを発注者端末20に送信するようにしてもよい。前記データを受け取った発注者端末20では、Webブラウザ21が当該データを解析し、発注者端末20の表示部の画面上に前記製作依頼サイトを表示させる(ステップS3)。発注者は、発注者端末20を操作して、前記製作依頼サイト上で、製作を依頼するオリジナルグッズの対象物品(すなわちオリジナルデザインを施す物品)を複数の選択肢(例えば、Tシャツ、タオル、又はマグカップ等)の中から選択すると共に、当該物品に施すオリジナルデザインを指定する。なお、オリジナルデザインの指定は、例えば、予め発注者端末20に記憶させたデザインデータのファイルパスを入力することなどによって行われる。続いて、発注者が、前記製作依頼サイト上で、自身の氏名及びe-mailアドレス等の情報を入力した上で、所定の操作(例えば製作依頼サイトに設けられた「決定」ボタンの押下等)を行うと、前記製作依頼サイトで入力した依頼内容のデータ、すなわち発注者が選択した物品、発注者の氏名及びe-mailアドレス、並びに発注者が指定したデザインデータのファイルが、サーバ50に送信される(ステップS4)。
【0020】
このとき、サーバ50では、依頼内容取得部72が前記依頼内容のデータを取得して受信データ記憶部64に記憶させると共に、アクセス用情報・メッセージ送信部74が、前記依頼に基づいて製作されるオリジナルグッズを販売するためのWebサイト(以下、「販売サイト」とよぶ)のURLをコード化して成るQRコード(登録商標)を作成する。当該QRコードが本発明における二次元コードに相当する。更に、アクセス用情報・メッセージ送信部74は、当該QRコードと、該QRコードを購入者へ提供するよう促すメッセージとを発注者端末20に送信する(ステップS5)。なお、前記QRコードに代えて、販売サイトのURLを発注者端末20に送信するものとしてもよい。このQRコード又はURL(本発明におけるアクセス用情報に相当)と前記メッセージとを受け取った発注者端末20では、Webブラウザ21が、発注者端末20の表示部の画面上に、前記QRコード又はURL(以下「QRコード等」と総称する)と前記メッセージを表示させる。なお、ここでは、前記QRコード等と前記メッセージとをWebブラウザ21によって発注者端末20に表示させるものとしたが、これに代えて、前記QRコード等と前記メッセージとを記載したe-mailを発注者のe-mailアドレス宛に送信するものとしてもよい。
【0021】
続いて、サーバ50では、依頼内容送信部73が、受信データ記憶部64から前記依頼内容のデータを読み出して当該依頼内容を記載したe-mailを作成し、該e-mailに前記デザインデータのファイルを添付して製作者端末30に送信する(ステップS6)。なお、ステップS5とステップS6は逆の順で行ってもよい。
【0022】
前記QRコード等とメッセージとを受信した発注者端末20では、アクセス用情報送信部22が、前記QRコード等を購入者端末40に送信する(ステップS7)。具体的には、例えば、アクセス用情報送信部22が、前記QRコード等を記載したe-mailを作成し、当該e-mailを予め取得した前記チケット購入者のe-mailアドレス宛に送信する。なお、チケット購入者に前記QRコード等を提供する方法はこれに限定されるものではなく、例えば、前記QRコード等を、チケット購入者だけがアクセスできるWebサイトに掲載したり、イベントのチケット(例えば、観劇チケット等)に印刷してチケット購入者に発送したりするようにしてもよい。
【0023】
前記QRコード等の提供を受けたチケット購入者(以下、単に「購入者」とよぶ)は、前記QRコード等を自身の端末、すなわち購入者端末40のWebブラウザ41に入力することによって、販売サイトの閲覧要求を送信する(ステップS8)。当該閲覧要求を受け取ったサーバ50では、販売サイト提供部75が、サイトデータ記憶部63から必要なデータ(HTML文書、画像、スクリプト、又はプログラム等)を読み出すと共に、受信データ記憶部64から発注者が指定した物品及びデザインのデータ(ステップS4で受信したもの)を読み出し、これらのデータから販売サイトの表示に必要なデータを生成して購入者端末40に送信する(ステップS9)。このとき、サーバ50上でスクリプトやプログラムを実行し、その結果として得られるデータを購入者端末40に送信するようにしてもよい。前記データを受け取った購入者端末40では、Webブラウザ41が当該データを解析し、購入者端末40の表示部に販売サイトを表示させる(ステップS10)。該販売サイト上には、発注者が指定した物品及びデザインのデータに基づいて生成されたオリジナルグッズのイメージ画像と、該オリジナルグッズの販売価格等が表示されており、購入者は、前記販売サイト上で、購入を希望するオリジナルグッズの個数(販売サイトに複数種類のオリジナルグッズが掲載されている場合は、購入を希望するグッズの種類と個数)を入力すると共に、決済方法(クレジットカード決済、ネットバンキングによる決済、又は電子マネー決済等)を指定する。更に、購入者が、前記販売サイト上で、自身の氏名、e-mailアドレス、及びグッズの発送先住所等の情報を入力した上で、所定の操作(例えば、販売サイトに設けられた「決定」ボタンの押下等)を行うと、前記販売サイトで入力した注文内容のデータがサーバ50に送信される(ステップS11)。なお、前記販売サイトにおけるオリジナルグッズの販売価格は、発注者が指定した物品及びデザインの内容(例えば、物品の種類、及び該物品に施すデザインの大きさ又は色数等)に応じてサーバ50側で自動的に決定されるものとしてもよく、発注者がオリジナルグッズの製作を依頼する際に、前記製作依頼サイト上で希望価格を指定できるようにしてもよい。
【0024】
前記注文内容のデータを受け取ったサーバ50では、注文内容取得部76が前記注文内容のデータを取得して受信データ記憶部64に記憶させる。そして、注文内容送信部77が、所定の期間内に決済の完了が確認された購入者(すなわちオリジナルグッズの購入希望者)について、各購入者の氏名、購入するグッズの個数(又は種類と個数)、及びグッズの発送先住所等を記載したファイルを作成し、当該ファイルをe-mailに添付して製作者端末30に送信する(ステップS12)。
【0025】
グッズ製作会社の担当者は、製作者端末30で受信した前記ファイルを参照し、ステップS6でサーバ50から受信した依頼内容に応じたオリジナルグッズを、前記ファイルに記載された注文内容に応じた個数だけ製作し、各購入者の発送先住所へと発送する。
【0026】
なお、本システムの運営者と、グッズ製作会社とが異なる場合には、システムの運営者が、各購入者が支払った代金から所定の手数料を差し引いた金額をグッズ製作会社に支払うものとする。
【0027】
なお、前記販売サイトでは、イベントチケットの購入者からの注文に限らず、前記イベントの関係者からの注文も受け付けるものとしてもよい。この場合、前記イベントの関係者は、ステップS5でサーバ50から受信したQRコード等を用いて前記販売サイトにアクセスし、上記同様に注文内容の入力を行ってサーバ50に送信する。
【0028】
以上、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明を行ったが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で適宜変更が許容される。
【0029】
例えば、上記実施形態では、注文に応じて製作されたオリジナルグッズを、グッズ製作会社から各購入者の発送先住所へと発送するものとしたが、これに代えて、当該オリジナルグッズをイベント会場で各購入者に手渡すものとしてもよい。このような実施形態について
図5を参照しつつ説明する。
図5は本実施形態におけるサーバ50の要部構成を示すブロック図である。なお、本実施形態におけるシステム全体の構成は
図1で示したものと同様であるため説明を省略する。また、本実施形態におけるサーバ50は、引換コード送信部78を有する点以外は
図2で示したものと同様であるため、
図2で示したものと同一の構成要素については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0030】
本実施形態に係るシステムでは、購入者端末40からサーバ50へと注文内容が送信された後(すなわち前記ステップS11の実行後)に、サーバ50の引換コード送信部78が、当該注文に固有の識別子である引換コードを生成して購入者端末40に送信する。なお、前記識別子は、例えば、複数の数字、文字、記号、若しくはそれらの組み合わせ、又はそれらをコード化して成るQRコード又はバーコード等とすることができる。また、引換コード送信部78は、例えば、前記引換コードを記載したe-mailを前記購入者のe-mailアドレス宛に送信するものとしたり、該引換コードを購入者端末40のWebブラウザ41を介して購入者端末40の表示部に表示させるものとしたりすることができる。
【0031】
購入者端末40で前記引換コードを受け取った購入者は、イベント当日に、当該引換コードを印刷した紙や、前記引換コードを表示させた購入者端末40をイベントスタッフに提示する。これにより、当該購入者は、当該引換コードで特定される注文内容に応じた個数(又は種類及び個数)のオリジナルグッズを受け取ることができる。このような構成によれば、チケット購入者以外によるオリジナルグッズの購入を効果的に防止することができる。なお、この場合、発注者は、上述のステップS5においてサーバ50から発注者端末20へと送信されたQRコード等(すなわち販売サイトのURL又はQRコード)を、購入者端末40に送信する代わりに、イベントの公式ホームページや、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)における当該イベントの公式アカウント等に掲載することによって、当該QRコード等を各購入者に提供するようにしてもよい。
【0032】
また、
図1では、発注者端末20を一台のみ図示したが、本発明に係るシステムは、複数台の発注者端末20を含むものとし、複数人から成る発注者メンバーが共同で、オリジナルグッズの製作依頼の内容を検討できるようにしてもよい。この場合、まず、前記発注者メンバーの代表者が、前記製作依頼サイトにアクセスして前記イベントに固有のアカウントを作成し、他の発注者メンバーを当該アカウントに招待する。招待を受けた各メンバーは、それぞれ異なる発注者端末20(例えば、自身が所有するスマートフォン等)から前記アカウントにアクセスしてオリジナルグッズのデザイン(及び該デザインを施す物品)の提案、検討、及び変更を行う。この場合、前記製作依頼サイトは、チャット又はボイスチャット等によって前記発注者メンバー間で意見交換を行う機能を備えたものとすることが望ましい。発注者メンバー間で依頼内容について合意が得られたら、前記代表者が、前記製作依頼サイト上で所定の操作(例えば、当該サイト上に設けられた「決定」ボタンの押下等)を行うことにより、最終的に決定した注文内容(デザイン及び物品等の情報)をサーバ50に送信する。
【0033】
なお、この場合、前記販売サイトは、前記発注者グループのメンバーからもオリジナルグッズの注文を受け付けるものとし、そのうち、前記代表者からの注文については、購入代金を値引きしたり、オリジナルグッズの発送時におまけ(例えば限定グッズ等)を添付したりする等の特典を付与することが望ましい。このような場合には、サーバ50には、前記販売サイトで受け付けた注文の中から、前記代表者による注文を特定して購入代金の値引きを行う機能部、又は前記代表者による注文についておまけの付与を指示するメッセージを製作者端末30に送信する機能部を設けることとする。なお、代表者による注文の特定は、例えば、販売サイトでの注文時に入力されたe-mailアドレスと、前記アカウントの作成時に代表者が入力したe-mailアドレスとを照合することなどによって行うことができる。
【符号の説明】
【0034】
10…インターネット
20…発注者端末
21…Webブラウザ
22…アクセス用情報送信部
30…製作者端末
40…購入者端末
41…Webブラウザ
50…サーバ
62…オリジナルグッズ受注販売支援プログラム
63…サイトデータ記憶部
64…受信データ記憶部
71…製作依頼サイト提供部
72…依頼内容取得部
73…依頼内容送信部
74…アクセス用情報・メッセージ送信部
75…販売サイト提供部
76…注文内容取得部
77…注文内容送信部
78…引換コード送信部