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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】ゴルフパッティング練習機
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20221024BHJP
【FI】
A63B69/36 502D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021560348
(86)(22)【出願日】2020-04-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-16
(86)【国際出願番号】 KR2020004993
(87)【国際公開番号】W WO2020226291
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】10-2019-0053418
(32)【優先日】2019-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521440699
【氏名又は名称】ナ、ジョンガプ
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】ナ、ジョンガプ
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0137715(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0090079(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0137714(KR,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2009-0000194(KR,U)
【文献】韓国公開実用新案第20-2013-0003352(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、
中心部に形設された回転軸32を中心に揺動自在に前記基台に取り付けられ、平行線路が設けられ、パッティング時にパターヘッドが描く軌道よりも大きい曲率を有する揺動本体と、
前記回転軸32を基準にして前記揺動本体の一側または両側に取り付けられ、前記揺動本体の両先端が交互に上下に上げ下げする揺動動作をするように弾性力を加える弾性部材と、
前記平行線路に沿って移動可能な取付部と、を含み、
前記取付部は、パターヘッドが着脱自在に形設され、
パッティング時のパターヘッドの移動によって前記取付部が前記平行線路に沿って移動し、パターヘッドが描く軌道に対応して前記揺動本体が前記弾性部材の弾性力に耐えながら前記回転軸32を中心に両先端が交互に上げ下げする揺動動作をし、これによって前記取付部と前記平行線路とが密着接触した状態を維持しながら前記取付部と前記パターヘッドとが密着締結した状態を維持することを特徴とする、
ゴルフパッティング練習機。
【請求項2】
前記弾性部材は、前記基台と前記揺動本体との間に取り付けられた弾性バネまたは弾性板であり、前記取付部が前記平行線路に沿って移動することに対応して前記揺動本体を上方に押し上げるかまたは下方に引き下げる弾性力を前記揺動本体に加えることを特徴とする、請求項1に記載のゴルフパッティング練習機。
【請求項3】
前記平行線路は、前記揺動本体の長手方向に沿って二本が平行に設けられ、前記取付部は、二本の前記平行線路に沿って移動自在に取り付けられた二つのホイールと、二つの前記ホイールを連結する連結部材と、前記連結部材に突設され、パターヘッドの締結溝に挿入される突設部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴルフパッティング練習機。
【請求項4】
前記連結部材は、前記ホイールと締結される両側端部16と、前記両側端部16を連結し、前記突設部が形成された中央部52と、を含み、前記中央部52は、前記両側端部16よりも低い高さで形成され、少なくともパターヘッドよりも広い幅を有し、それによってパターヘッドが低い高さでゴルフボールを打撃可能になることを特徴とする、請求項3に記載のゴルフパッティング練習機。
【請求項5】
前記揺動本体は、カバーを含み、カバーは前記平行線路の上側に前記平行線路に沿って長く形成されて前記ホイールの離脱を防止することを特徴とする、請求項3に記載のゴルフパッティング練習機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフパッティング練習機に関し、より詳しくは、パターヘッドの打撃面でゴルフボールを打撃して目標地点に転がすパッティング運動をするとき、ゴルフボールを打撃して転がそうとする目標地点が打撃面の垂直面上になるようにセッティングした後、打撃前、打撃の瞬間及び打撃後にも打撃面がセッティング角度を維持しながらボールを打撃する動作を繰り返して練習可能にすることで、正確なパッティング動作を上達させるパッティング練習機に関する。
また、本発明は、パターヘッドをゴルフパッティング練習機の取付部に締結するための締結補助ユニットも含む。
本出願は、2019年5月8日付け出願の韓国特許出願第10-2019-0053418号(発明の名称:ゴルフパッティング練習機及びパターヘッドの締結補助ユニット)に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
パッティング(putting)とは、グリーン上のゴルフボールをパターを用いてホールカップに入れるストロークを意味する。パッティングでは目標地点とゴルフボールとを連結する線と平行になるように、パターヘッドを回転させることが重要である。そこで、このようなパッティングを練習するための多くの装置が提案されている。
図1は、パッティング練習機の一例を示した斜視図である。
図示されたように、パッティング練習機100は、二本の平行線路110、及び平行線路110に沿って移動する取付部130を含む。パターヘッド(図示せず)を取付部130に結合した状態でゴルフボールを打撃すれば、取付部130が平行線路110に沿って移動するため、パターヘッドを平行線路110に沿って目標方向にスイングする演習が可能である。
しかし、パッティング時にパターヘッドが描く軌跡は打撃者の身長、腕の長さ、打撃動作などによって変わるのに対し、平行線路110の軌跡は固定されているため、パッティング練習機100は打撃前と打撃後に取付部130が平行線路110から離隔することがあり、それによって十分に演習できないという問題がある。
さらに、前記パッティング練習機100には、二つのホイールを連結する軸上にパターヘッドが締結されるため、実際のフィールドでのパターヘッドよりもその位置が高く、それによってゴルフボールの打撃が実際とは異なる条件で行われるという問題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、パターヘッドでゴルフボールを打撃して目標地点に転がすパッティングスイング演習において、ゴルフボールを打撃して転がそうとする目標地点がパターヘッドの打撃面の垂直面上になる状態を打撃前、打撃の瞬間及び打撃後に維持し続けながら、パターヘッドでゴルフボールを打撃するスイング動作を連続的に繰り返して練習可能にするゴルフパッティング練習機を提供することを目的とする。
また、本発明は、パターヘッドと取付部及び取付部と平行線路が密着した状態を打撃前、打撃の瞬間及び打撃後に持続的に維持するゴルフパッティング練習機を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、実際のフィールドでのパターヘッドと同じ高さで打撃が行われるゴルフパッティング練習機を提供することをさらに他の目的とする。
また、本発明は、通常のパターヘッドを用いてパッティング練習できるように、パターヘッドをゴルフパッティング練習機の取付部に締結するための締結補助ユニットを提供することをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するため、本発明によるゴルフパッティング練習機は、基台1と、回転軸32を中心に揺動自在に基台1に取り付けられ、円周形状を有し、平行線路18が設けられた揺動本体2と、揺動本体2の中心部に設けられた回転軸32を中心にして揺動本体2の一側または両側に取り付けられ、揺動本体2の両側が交互に上下に上げ下げする揺動動作をするように弾性力を加える弾性部材20と、平行線路に沿って移動可能な取付部4と、を含む。取付部4はパターヘッドが着脱自在に形設される。
パッティング時のパターヘッドの移動によって取付部4が平行線路18に沿って移動するが、パターヘッドが描く軌道(好ましくは、円周軌道)に対応して揺動本体2が弾性部材20の弾性力に耐えながら回転軸32を中心に揺動本体2の両側が交互に上下に上げ下げする揺動動作をし、それによって取付部4と平行線路18とが密着した状態を維持し、取付部4とパターヘッドとが密着した状態を維持できるため、打撃者それぞれの身長、腕の長さ、打撃動作などが異なっても平行線路18に沿ってパターヘッドを移動することができる。
弾性部材20は、基台1と揺動本体2との間に取り付けられることが好ましい。弾性部材20は回転軸32を中心に揺動本体2の両側に取り付けられ得、このとき、取付部4が揺動本体2の中央に位置した状態でも、揺動本体2の両側ともに上方に押し上げる弾性力を受ける。これに対する代案として、弾性部材20は回転軸32を中心にして揺動本体2の一側のみに取り付けられ得るが、この場合は、取付部4が揺動本体2の中央に位置した状態では、揺動本体2の両側が同じ高さの平衡状態を維持し、取付部4が弾性部材20が取り付けられた揺動本体2の一側に移動すれば、弾性部材20が取り付けられた揺動本体2の一側は上方に押し上げる弾性力を受け、取付部4が他側に移動すれば、弾性部材20が取り付けられた揺動本体2の一側は下方に引き下げる弾性力を受ける。
平行線路18は、揺動本体2の長手方向に沿って二本が平行に設けられ得る。そして、取付部4は、二本の平行線路に沿って移動自在に取り付けられた二つのホイール3と、二つのホイールを連結する連結部材50と、連結部材50に突設され、パターヘッドの締結溝22、23に挿入される突設部5、25と、を含み得る。
前記連結部材50は、ホイールと締結される両側端部16と、両側端部16を連結し、前記突設部5、25が形成された中央部52と、を含み得る。
中央部52は、両側端部16よりも低い高さで形成され、少なくともパターヘッドよりも広い幅を有し、それによってパターヘッドが低い高さでゴルフボールを打撃することができる。
本発明による締結補助ユニット41、42、43、44は、溝37、45、46、47が形成された本体と、本体をパターヘッドに締結するための締結手段と、を含み得る。前記溝には、取付部の突設部5、25が着脱自在に挿入される。
本体は、パターヘッドの一面を覆うように平板状に形成され得る。
そして、締結手段は、本体の両側に取り付けられたフック38と、フック38に取り付けられてパターヘッドと本体とを結合させる弾性紐36、39と、を含み得る。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、以下のような効果を奏する。
第一、ゴルフボールを打撃して転がそうとする目標地点がパターヘッドの打撃面の垂直面上になる状態を打撃前、打撃の瞬間及び打撃後に維持し続けながら、パターヘッドでゴルフボールを打撃するスイング動作を連続的に繰り返して練習することができる。
第二、打撃者の身長、腕の長さ、打撃動作などがそれぞれ異なっても、パターヘッドと取付部及び取付部と平行線路が密着した状態を打撃前、打撃の瞬間及び打撃後に持続的に維持することができる。
第三、実際のフィールドでのパッティングヘッドと同じ高さで打撃が行われる。
第四、パターヘッドをゴルフパッティング練習機の取付部に締結するための締結補助ユニットを提供し、それによって通常のパターヘッドを用いてパッティングを練習することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】従来技術によるパッティング練習機の一例を示した斜視図である。
図2】パッティング軌跡を示した図である。
図3】本発明によるパッティング練習機の基台、揺動本体及び取付部を示した斜視図である。
図4】パッティング練習機の傾斜板を示した斜視図である。
図5図3のa-a’に沿った断面を拡大した図であって、パターヘッドが締結された様子を示した図である。
図6図4のb-b’に沿った断面を示した図である。
図7】取付部に締結可能なパターヘッドを示した斜視図である。
図8】取付部に締結可能な他のパターヘッドを示した斜視図である。
図9図3の参照符号6部分を拡大した図である。
図10】パターヘッドが突設部に締結された一例を示した断面図である。
図11】ホイールと平行線路との結合関係を示した断面図である。
図12】ホイールと平行線路との他の結合関係を示した断面図である。
図13】ホイールの他の例を示した斜視図である。
図14】平行線路の他の例を示した一部斜視図である。
図15a】基台に取り付けられた弾性部材を示した断面図である。
図15b】基台に取り付けられた弾性部材と揺動本体を示した断面図である。
図15c図15bのP部分を拡大した図である。
図15d】パターヘッドによる打撃が行われ、ホイールが移動しながら揺動本体が揺動した場合を示した断面図である。
図16】弾性部材の弾性力を調節するための調節ネジを示した断面図である。
図17】基台、基台に取り付けられた揺動本体、及び揺動本体を支持する弾性部材の変形例を示した断面図である。
図18】ホイールと連結部材との結合関係を示した分解斜視図である。
図19】締結補助ユニットを示した斜視図である。
図20】パターヘッドが図19の締結補助ユニットに締結された様子を示した斜視図である。
図21図19の締結補助ユニットを通じてパターヘッドが取付部に締結された様子を示した断面図である。
図22】他の締結補助ユニットを示した斜視図である。
図23図22の締結補助ユニットを通じてパターヘッドが取付部に締結された様子を示した断面図である。
図24】弾性紐を示した斜視図である。
図25】弾性紐の変形例を示した斜視図である。
図26】さらに他の締結補助ユニットを示した斜視図である。
図27】さらに他の締結補助ユニットを示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0008】
図2は、パッティング軌跡を示した図である。パッティング動作は、両肩の中心点40を中心にする時計錘の円周34上の揺動運動によってゴルフボールをパターヘッド13で打撃して目標方向に転がすものである。本発明によるパッティング練習機は、このような円周上の揺動運動のとき、パターヘッドの打撃面が目標方向と垂直面を成した状態で揺動運動が行われるように補助する。
【0009】
図3は本発明によるパッティング練習機の基台、揺動本体及び取付部を示した斜視図であり、図4はパッティング練習機の傾斜板を示した斜視図であり、図5図3のa-a’に沿った断面図である。
図示されたように、パッティング練習機は、基台1、傾斜板8、基台1に揺動自在に取り付けられた揺動本体2、揺動本体2に移動自在に取り付けられた取付部4、揺動本体2に弾性力を加える弾性部材20を含む。
基台1は、略長方形状のフレームであって、その内部空間には揺動本体2が取り付けられる。基台1の四つの側面のうち対向する二つの側面には回転軸結合孔33が形成され、揺動本体2の先端に対面する側面には係止段7が形成される。係止段7には傾斜板8の係止溝12が取り付けられる。
【0010】
傾斜板8は、図4及び図6に示されたように、その上面が傾斜して形成される。傾斜板8は、その長手方向に形成されたボール進行谷17、ゴルフボール9と連結されたボール連結帯10、及び係止具11を含む。
ボール連結帯10の一端にはゴルフボール9が回転自在に取り付けられ、他端には係止具11が形成される。ゴルフボール9の外周面には円周方向の溝21が形成され、ボール連結帯10の一端が前記溝21に連結されてゴルフボール9が回転可能になる。
ボール連結帯10は、ボール進行谷17に挿入されて取り付けられるが、ゴルフボール9が打撃されれば、ゴルフボール9とボール連結帯10が傾斜面に沿って上っていき、再び傾斜面に沿って下りてくる。このとき、係止具11が傾斜板8の上端に引っ掛かればゴルフボール9が停止して元の位置に戻るようになる。
揺動本体2は、基台1に揺動自在に取り付けられる。具体的には、揺動本体2は、その長手方向に沿って形成された二本の平行線路18、基台1に形成された回転軸結合孔33に挿入される回転軸32を含む。
二本の平行線路18は、凹状の曲線軌道を有し、その中央が低く、両端部に行くほど高くなる構造を有する。ホイール3は前記軌道に沿って移動する。
好ましくは、二本の平行線路18は、パッティング時にパターヘッドが描く軌道よりも大きい曲率を有し、それによってパッティング時にホイール3が移動することで回転軸32を中心に揺動本体2が揺動するようになる。より好ましくは、二本の平行線路18は、パッティング時にパターヘッドが描く軌道よりも大きい曲率を有する円周軌道(円の一部である円周軌道)を有する。
二本の平行線路18の間は空いている空間であり、該空いている空間には傾斜板8及び取付部4が取り付けられる。
回転軸32は、揺動本体2中央の両側面から外側に突出して形成されたものであり、基台1に形成された回転軸結合孔33に挿入される。
好ましくは、揺動本体2は、カバー2a、及びカバー2aに形成された切欠部2bをさらに含む。カバー2aは、平行線路18の上側に平行線路18の長手方向に沿って長く形成される。カバー2aは、打撃時のホイール3の離脱を防止する役割をする。
切欠部2bは、カバー2aが切り抜かれて形成されたものであり、取付部4を平行線路18に取り付けるとき、ホイール3と両側端部16が切欠部2bを通って挿入されて取り付けられ得る。
取付部4は、パターヘッド13、24と締結される部分であって、平行線路18に沿って移動自在に平行線路18に取り付けられる。取付部4は、二つのホイール3、二つのホイール3を連結する連結部材50、及び連結部材50に突設された突設部5、25を含む。
【0011】
図5図11及び図12に示されたように、ホイール3は、連結部材50の両側端部16に回転自在に設けられる。そのため、前記両側端部16は軸受19を介してホイール3と連結される。
そして、ホイール3の外周面には円周方向に沿って溝27が形成される。該溝27は、ホイール3が平行線路18から離脱することを防止するためのものであり、平行線路18の形状に形合わせ(対応)するように形成されることが好ましい。
【0012】
一方、図13及び図14に示されたように、平行線路18に凹凸31が形成された場合は、ホイール30の外周面に凹凸31に対応する凹凸が形成されてもよい。
連結部材50は、両側端部16、及び両側端部16の間の中央部52を含む。両側端部16にはホイール3が回転自在に設けられ、中央部52には突設部5が形成される。そして、中央部52は、両側端部16よりも低い高さで形成され、パターヘッド13、24の幅よりも広い幅を有する。
中央部52が両側端部16よりも低い高さで形成されることは、パターヘッド13、24が実際のフィールドと最大限に同じ高さでゴルフボールを打撃できるようにするためである。連結部材50が一直線に形成されれば、ホイール3の半径と回転軸結合孔33の高さだけパターヘッド13、24が地面から離隔し、実際のフィールドでの打撃条件と変わってしまう。そこで、本発明では、中央部52を両側端部16よりも低くし、中央部52に突設部5、25を形成し、パターヘッド13、24が突設部5、25に締結できるように中央部52の幅をパターヘッド13、24の幅よりも広くする。
突設部5、25は、連結部材50に突設された部分であり、パターヘッド13、24の締結溝22、23に挿入される。締結溝22、23は、パターヘッド13、24の下面から上方に形成される。
突設部5、25は、締結溝22、23と形合わせするように形成されることが好ましいが、突設部5、25と締結溝22、23とが離脱して分離しないように、多様な形状で形成され得る。突設部5、25と締結溝22、23とが離脱して分離されると、パターヘッド13、24のスイング進行方向が平行線路18の平行線方向から離脱するおそれがあるためである。
弾性部材20は基台1に設けられる。図15bは、基台1と揺動本体2との間に設けられた弾性部材20を示した図であるが、パターヘッド13、24による打撃が行われていない状態、すなわち、ホイール3が揺動本体2の中央に位置した状態を示している。そして、図15aは、揺動本体2が除去された状態の弾性部材20を示している。
【0013】
図15a~図15cに示されたように、弾性部材20の中央部分は基台1に固定され、両端部は揺動本体2を弾性的に支持するように設けられる。そのため、弾性部材20は、揺動本体2の長手方向に沿って長く形成され、揺動本体2の曲率半径よりも小さい曲率半径を有し、それによって揺動本体2によって若干撓った状態で矢印方向に弾性力を揺動本体2に加えることが好ましい。
一方、図面には一つの弾性部材20がその中央部分が基台1に固定されて両側に延びている形態が示されているが、分離された二つの弾性部材20が両側にそれぞれ設けられてもよい。
また、図面には弾性部材20が回転軸32を中心にして両側に延びている形態が示されているが、弾性部材20が回転軸32を中心に揺動本体2の一端側(すなわち、係止段7の方向)のみに延びてもよい。このときは、ホイール3が揺動本体2の中央位置にあれば、揺動本体2の両端は基台1から同じ高さに位置し、ホイール3が平行線路18に沿って両端の間を移動することに対応して、弾性部材20は押す弾性力と引く弾性力を揺動本体2に加えるようになる。
【0014】
図15dは、パターヘッド13、24の打撃が行われた場合を示している。平行線路18が目標地点に向かうようにパッティング練習機が配置された状態で、パターヘッド13、24の打撃面が前記目標地点に向かう方向と垂直面を成す状態で打撃が行われる。
このとき、取付部4は、パターヘッド13、24とともに平行線路18に沿って移動し、それによって揺動本体2は回転軸32を中心に揺動するようになるが、弾性部材20は矢印方向の弾性力を揺動本体2に加えて平行線路18とホイール3とを密着させ、そして取付部4とパターヘッド13、24とを密着させて、このような密着によってパターヘッド13、24のスイングは平行線路18に沿って進行し、パターヘッド13、24の打撃面は打撃前、打撃の瞬間及び打撃後に目標方向に向かった一定の角度を維持し続けるようになる。
このように、本発明によるゴルフパッティング練習機は、パターヘッド13、24の打撃面でゴルフボールを打撃して目標地点に転がすパッティング運動をするとき、ゴルフボールを打撃して転がそうとする目標地点が打撃面の垂直面上になるようにセッティングした後、打撃前、打撃の瞬間及び打撃後にも打撃面が前記セッティング角度を維持しながらボールを打撃する動作を繰り返して練習できるようにする。
弾性部材20の弾性力は必要に応じて増減可能である。例えば、図16に示されたように、弾性部材20の下側に調節ネジ35を設け、調節ネジ35の高さを調節することで、弾性部材20の弾性力を調節してもよい。
【0015】
図17は、弾性部材20aの変形例を示した断面図である。弾性部材20aは回転軸32の両側にそれぞれ取り付けられたバネである。前記バネ20aは回転軸32の両側にそれぞれ設けられ、揺動本体2を上方に押し上げる弾性力を揺動本体2に加える。
前記弾性バネ20aの代わりに、板バネのような弾性板が基台1と揺動本体2との間に取り付けられてもよい。
一方、本発明において、パターヘッド13、24と取付部4との締結は、突設部5、25がパターヘッド13、24の締結溝22、23に挿入されることによって行われる。したがって、パターヘッド13、24の下面には締結溝22、23が形成されていなければならない。
しかし、締結補助ユニットを用いれば、締結溝22、23のない通常のパターヘッドも取付部4に締結することができる。図19図21に示されたように、締結補助ユニット41は、本体、及び本体をパターヘッド13、24に締結する締結手段を含む。
本体は溝37及び受け部48を含む平板状である。溝37には突設部5が挿入されて締結される。また、受け部48は本体の下端にL字状に突出した部分であって、パターヘッド13、24を支持する。
締結手段は、本体に取り付けられたフック38、及びフック38に結ばれる弾性紐36を含む。フック38は本体の一側、好ましくは本体の両側面に設けられる。また、弾性紐36は弾性のある紐であって、図20及び図24に示されたように、その両端がフック38に結合された状態でパターヘッド13、24を本体に固定する。
弾性紐36は多様な構造で設けられ得る。例えば、図25に示されたように、弾性紐39は網(net)状で設けられてもよい。
【0016】
一方、図22は、締結補助ユニットの変形例であり、締結補助ユニット42は溝45が本体の側面に形成される点で上述した締結補助ユニット41と異なる。図23に示されたように、突設部5がパターヘッド13の打撃面と本体の側面との間(すなわち、溝45)に挿入されて締結される。
【0017】
図26及び図27は、締結補助ユニットのさらに他の変形例であり、図26の締結補助ユニット43は溝46が本体の内部に一つのみ形成され、図27の締結補助ユニット44は溝47が本体の側面に一つのみ形成される点で、上述した締結補助ユニットと差別化される。前記締結補助ユニット43、44がパターヘッドと結合される方法は上述した方法と同一である。
【符号の説明】
【0018】
1 基台
2 揺動本体
2a カバー
2b カバーに形成された切欠部
3、30 ホイール
4 取付部
5、25 突設部
7 係止段
8 傾斜板
9 ゴルフボール
10 ボール連結帯
11 係止具
12 係止溝
13、24 パターヘッド
14 打撃面
15 シャフト
16 連結部材の端部
17 ボール進行谷
18 平行線路
19、26 軸受
20、20a 弾性部材
21 円周溝
22、23 締結溝
27、28 ホイールの外周面に円周方向に形成された溝
31 凹凸
32 回転軸
33 回転軸結合孔
34 円周
35 調節ネジ
36、39 弾性紐
37、45、46、47 溝
38 フック
40 パターヘッドの回転軌道の中心点
41、42、43、44 締結補助ユニット
48 受け部
50 連結部材
52 連結部材の中央部
図1
図2
図3
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