(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】プラズマOES診断用ウィンドウおよびこれを利用したプラズマ装置
(51)【国際特許分類】
H05H 1/00 20060101AFI20221024BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20221024BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20221024BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20221024BHJP
H01L 21/205 20060101ALN20221024BHJP
【FI】
H05H1/00 A
H05H1/46 A
H01L21/302 101G
H01L21/31 C
H01L21/205
(21)【出願番号】P 2021570250
(86)(22)【出願日】2020-05-28
(86)【国際出願番号】 KR2020006887
(87)【国際公開番号】W WO2020242207
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2021-11-26
(31)【優先権主張番号】10-2019-0062548
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521036654
【氏名又は名称】コリア インスティテュート オブ フュージョン エナジー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、カン イル
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ヨン ソプ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ウ
(72)【発明者】
【氏名】キム、チョン シク
【審査官】中尾 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-201771(JP,A)
【文献】特開2006-104497(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第2182087(EP,A1)
【文献】韓国公開特許第2000-0014058(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0058490(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0134267(KR,A)
【文献】韓国特許第10-10-1347928(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/00
H05H 1/46
H01L 21/3065
H01L 21/31
H01L 21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側に第1チャンバおよび第2チャンバを含むハウジングと、
前記第1チャンバと前記第2チャンバとの間の前記ハウジングの一面に形成され、プラズマチャンバからのプラズマの光が露出される開口に対向する装着開口と、
前記装着開口の反対側の前記ハウジングの他面に形成され、前記装着開口と同軸を成して前記プラズマの光が透過され、OES装置の受光部と連結される視界窓開口と、
前記ハウジング内の視界窓開口の内側に位置する視界窓と、
前記第1チャンバおよび前記第2チャンバのそれぞれに設置されたワインダーおよびリワインダーと、
前記ハウジング内の前記装着開口の内側をカバーしながら前記リワインダーから前記ワインダーにロール・ツー・ロールされるように構成される透明フィルムと、を含む、ことを特徴とするプラズマOES診断用ウィンドウ。
【請求項2】
前記装着開口に露出された透明フィルムの汚染度を確認する汚染度確認手段をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマOES診断用ウィンドウ。
【請求項3】
前記汚染度確認手段で確認された汚染度が所定値以上の場合前記ワインダーと前記リワインダーを駆動して所定の長さだけ透明フィルムをロール・ツー・ロールするロール・ツー・ロール駆動部をさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載のプラズマOES診断用ウィンドウ。
【請求項4】
前記装着開口から外側で前記装着開口を取り囲みながら延長された装着開口側壁を含み、
前記装着開口側壁に挿入され、貫通孔を含む装着開口ブロックを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマOES診断用ウィンドウ。
【請求項5】
前記貫通孔は1~5mmの内径を有する、ことを特徴とする請求項4に記載のプラズマOES診断用ウィンドウ。
【請求項6】
前記透明フィルムが前記装着開口の内側面に密着されながらロール・ツー・ロールされるように、前記装着開口の両側に位置するテンションローラーを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマOES診断用ウィンドウ。
【請求項7】
前記視界窓開口の外側に設置されたOESセンサーの光ファイバ連結部を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマOES診断用ウィンドウ。
【請求項8】
前記透明フィルムは耐熱および耐化学性フィルムである、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマOES診断用ウィンドウ。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のプラズマOES診断用ウィンドウが設置されたプラズマ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラズマOES診断用ウィンドウに関し、より詳しくは、プラズマ診断が正確に行われることができるようにプラズマ光を受光するプラズマOES診断用ウィンドウに関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマを利用した半導体装置から実行することができる工程としては、乾式蝕刻(dry etching)工程や化学気相蒸着(chemical vapor deposition)工程などを挙げることができる。このような工程は、工程を行うためにプラズマを発生することができるプラズマチャンバを利用する。したがって、半導体基板をプラズマチャンバ内の基板支持台に載せ、プラズマチャンバ内部を所定の反応条件に造成した後プラズマを発生させて蝕刻工程および化学気相蒸着工程を行う。
【0003】
一方、プラズマ工程条件に異常が発生したり、プラズマ装備を構成している部品、例えばマスフローコントローラー(Mass Flow Controller)、RFソース(Radio Frequency Source)またはバイアスパワー(Bias Power)などに異常(Anomaly)が発生する場合、プラズマ状態が変わるようになり、それによって蒸着または蝕刻特性が変わるようになる。このような場合には工程の質(Quality)と素子の信頼性が低下されるが、これを防止するためには半導体プラズマ状態を厳格に監視する技術が要求される。
【0004】
プラズマ状態を監視する技術としてOES(Optical Emission Spectroscopy)センサーを利用する技術がある。OESセンサーを利用するプラズマ工程診断装置として特許出願第10-2013-0090637号がある。この特許は工程チャンバ内で放出される光を外部に伝達する複数のビューポートおよびビューポートに光ケーブルで接続された複数のOESセンサーを含む。
【0005】
しかしながら、この特許は複数のビューポートが工程チャンバに直接設置されているため、ビューポートが容易に汚染されるという問題があり、ビューポートの汚染により、正確なプラズマ診断が難しかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、プラズマ光を受光する視界窓の汚染を防止し、常にプラズマ光の強度が低下することなくプラズマ光を受光してプラズマの状態診断が正確に行われることができるようにしたプラズマOES診断用ウィンドウおよびプラズマ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウは、両側に第1チャンバおよび第2チャンバを含むハウジングと、前記第1チャンバと前記第2チャンバとの間の前記ハウジングの一面に形成され、プラズマチャンバからのプラズマの光が露出される開口に対向する装着開口と、前記装着開口の反対側の前記ハウジングの他面に形成され、前記装着開口と同軸を成して前記プラズマの光が透過され、OES装置の受光部と連結される視界窓開口と、前記ハウジング内の視界窓開口の内側に位置する視界窓と、前記第1チャンバおよび前記第2チャンバのそれぞれに設置されたワインダーおよびリワインダーと、前記ハウジング内の前記装着開口の内側をカバーしながら前記リワインダーから前記ワインダーにロール・ツー・ロールされるように構成される透明フィルムとを含む。
【0008】
一実施例において、前記装着開口に露出された透明フィルムの汚染度を確認する汚染度確認手段をさらに含むことができる。
【0009】
一実施例において、前記汚染度確認手段で確認された汚染度が所定値以上の場合、前記ワインダーと前記リワインダーを駆動して所定の長さだけ透明フィルムをロール・ツー・ロールするロール・ツー・ロール駆動部をさらに含むことができる。
【0010】
一実施例において、前記装着開口から外側で前記装着開口を取り囲みながら延長された装着開口側壁を含み、前記装着開口側壁に挿入され、貫通孔を含む装着開口ブロックを含むことができる。
【0011】
一実施例において、前記貫通孔は1~5mmの内径を有することができる。
【0012】
一実施例において、前記透明フィルムが前記装着開口の内側面に密着されながらロール・ツー・ロールされるように、前記装着開口の両側に位置するテンションローラー(tension roller)を含むことができる。
【0013】
一実施例において、前記視界窓開口の外側に設置されたOESセンサーの光ファイバ連結部を含むことができる。
【0014】
一実施例において、前記透明フィルムは耐熱および耐化学性フィルムであり得る。
【0015】
本発明の一実施例によるプラズマ装置は前記プラズマOES診断用ウィンドウが設置されることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によるプラズマOES診断用ウィンドウを利用すれば、プラズマ状態診断のためにプラズマ光を受光する視界窓の汚染を遮断することができ、常にプラズマ光の強度が低下することなくプラズマ光を受光してプラズマの状態診断が正確に行われることができるようにするという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウの構成を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウについて詳しく説明する。本発明は多様な変更を施すことができ、様々な形態を有することができ、特定の実施例を図面に例示して本文で詳細に説明する。しかしながら、これは本発明を特定の開示形態に対して限定しようとするのではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むことと理解すべきである。各図面を説明する際に同様の参照符号を同様の構成要素に対して用いた。添付図面において、構造物の寸法は本発明の明確性を図るために実際より拡大して図示したのである。
【0019】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに用いられることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで用いられる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素に命名されることができ、同様に第2構成要素も第1構成要素に命名されることができる。
【0020】
本出願で用いた用語はただ特定の実施例を説明するために用いられたもので、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするのであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0021】
異なるように定義されない限り、技術的/科学的用語を含めてここで用いられる全ての用語は本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって共通的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に用いられる辞典に定義されているような用語は関連技術の脈絡で有する意味と一致する意味を有することと解釈されるべきであり、本出願で明示的に定義しない限り、理想的であるかあまりにも形式的な意味に解釈されてはならない。
【0022】
図1は本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウの構成を示す図面である。
【0023】
図1を参照すれば、本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウは、ハウジング110、装着開口111、視界窓開口112、視界窓120、ワインダー131およびリワインダー132、透明フィルム140、テンションローラー160、汚染度確認手段(図示しない)、ロール・ツー・ロール駆動部150を含む。
【0024】
ハウジング110は両側に第1チャンバ113および第2チャンバ114を含む。ハウジング110の形状には特に制限がなく、例えば、ハウジング110は直方体形状であってもよい。
【0025】
装着開口111はハウジング110の一面で第1チャンバ113と第2チャンバ114との間に位置し、プラズマチャンバ10からのプラズマの光が露出される開口11に対向されて開口11を通じて露出されるプラズマの光が流入される。
【0026】
ここで、前記プラズマチャンバ10はプラズマを利用する半導体基板の薄膜蒸着、蝕刻などの工程のための反応空間を提供する工程チャンバ(process chamber)である。工程チャンバにはプラズマを生成するためのキャリアガスおよび工程ガスが供給される。
【0027】
視界窓開口112は装着開口111の反対側のハウジング110の他面に形成される。この時、視界窓開口112は装着開口111と同軸を成し、それによって装着開口111に流入されるプラズマ光が透過される。視界窓開口112はOES装置の受光部と連結される。
【0028】
視界窓120はハウジング110内の視界窓開口112の内側に位置する。視界窓120はプラズマ光が透過されることができる材質であればいずれも使用可能であり、例えば、視界窓120はクオーツ(Quartz)材質であり得る。
【0029】
ワインダー131およびリワインダー132は第1チャンバ113および第2チャンバ114それぞれの内部に設置される。一例として、リワインダー132は第1チャンバ113内に設置され、ワインダー131は第2チャンバ114内に設置されることができる。リワインダー132には透明フィルム140が巻取されており、ワインダー131はリワインダー132に巻取されている透明フィルム140を繰り上げて巻取することができる。
【0030】
透明フィルム140はハウジング110内でリワインダー132からワインダー131にロール・ツー・ロールされるように構成され、この時、ハウジング110内で装着開口111の内側をカバーしながらロール・ツー・ロールされる。このために、ハウジング110内には装着開口111の両側に位置するテンションローラー160を含み、前記テンションローラー160は装着開口111に対向する透明フィルム140の一面の裏面で透明フィルム140を支持して透明フィルム140が装着開口111の方向に垂直な面形態でしっかりと保持されるようにする。前記透明フィルム140は耐熱および耐化学性フィルムである。例えば、PE、PP、PIなどの高分子フィルムであり得る。
【0031】
汚染度確認手段(図示しない)は装着開口111に露出された透明フィルム140の汚染度を確認するための装置である。汚染度確認手段は透明フィルム140の汚染度に対して所定値、すなわち透明フィルム140の汚染度上限値が予め設定されることができる。一例として、汚染度確認手段はビジョン(Vision)検査装置であり得る。
【0032】
ロール・ツー・ロール駆動部150はワインダー131およびリワインダー132を駆動させる。ロール・ツー・ロール駆動部150はリワインダー132に機械的に連結されたステッピングモーターであり得る。ロール・ツー・ロール駆動部150は汚染度確認手段と電気的に連結され、汚染度確認手段で確認された透明フィルム140の汚染度が汚染度上限値の場合、ワインダー131およびリワインダー132を駆動させて所定の長さだけ透明フィルム140をロール・ツー・ロールするように構成される。前記所定の長さは前記テンションローラー160に支持される透明フィルム140の長さ以上の長さに設定されることができる。
【0033】
一方、本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウは装着開口側壁170および装着開口ブロック180をさらに含む。
【0034】
装着開口側壁170は装着開口111から外側で装着開口111を取り囲みながら延長される。すなわち、装着開口側壁170はハウジング110の装着開口111が位置する面から装着開口111を取り囲む管状に延長され、装着開口側壁170の末端はプラズマチャンバ10の開口11を取り囲むようにプラズマチャンバ10に連結される。装着開口側壁170はプラズマチャンバ10との連結のために末端の周りにフランジ部171が形成されることができ、フランジ部171がプラズマチャンバ10の外面に密着固定されてハウジング110がプラズマチャンバ10と連結されるようにすることができる。
【0035】
装着開口ブロック180は装着開口側壁170に挿入され、貫通孔181を含む。装着開口ブロック180の断面形状は装着開口側壁170の断面形状に対応する。貫通孔181は装着開口側壁170の長さ方向に平行にプラズマチャンバ10の開口11に疎通される。貫通孔181は1~5mmの内径を有する。一例として、貫通孔181は4mmの直径を有するように備えることができる。このような装着開口ブロック180は不透明物質で形成されることができ、吸水性を有することができる。したがって、水平の直進するプラズマ光を視界窓120方向へ容易にガイドすることができる。
【0036】
このような装着開口側壁170および装着開口ブロック180はプラズマチャンバ10の開口11から露出されるプラズマ光が視界窓120を向けて容易に進行するようにする。すなわち、装着開口ブロック180は光の直進性を向上させるコリメーターのような役割を果たすことができる。したがって、装着開口ブロック180の貫通孔181はプラズマ光が視界窓120を向けて直進する直進性が向上されるようにし、プラズマのコンフィデンス(Conductance)を低下する。
【0037】
このような装着開口側壁170および装着開口ブロック180が備えられる場合、前記テンションローラー160は貫通孔181の両側に位置して貫通孔181に対向する透明フィルム140の一面が装着開口ブロック180に密着して対応されるようにする。
【0038】
一方、本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウは光ファイバ連結部190をさらに含む。
【0039】
光ファイバ連結部190はプラズマのOES診断のためのOES(Optical Emission Spectroscopy)センサーの光ファイバと連結されるもので、視界窓開口112の外側に設置され、且つ視界窓120に密着する構造で設置される。一例として、光ファイバ連結部190は環状のハウジング連結部191およびハウジング連結部191から延長される光ファイバ接続ポート192を含むことができる。このような場合、ハウジング連結部191は視界窓120の辺縁を覆うようにハウジング110の外面に固定されることができる。
【0040】
以下ではこのような本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウでプラズマ光が受光されてOESセンサーに伝達される過程を説明する。
【0041】
プラズマチャンバ10内で発生されたプラズマのプラズマ光はプラズマチャンバ10の開口11から露出されてプラズマチャンバ10の開口11に対向する装着開口ブロック180方向に進行される。
【0042】
露出されたプラズマ光は装着開口ブロック180の貫通孔181に進入して貫通孔181に沿って透明フィルム140の方向に進行される。この時、プラズマ光は狭い貫通孔181を通りながら直進性が向上される。
【0043】
貫通孔181を通過するプラズマ光は透明フィルム140に透過され、透明フィルム140を透過したプラズマ光は視界窓開口112方向に進行する。
【0044】
視界窓開口112へ進行するプラズマ光は視界窓開口112に進入した後視界窓120に透過され、視界窓120を透過したプラズマ光は光ファイバ連結部190の内側に進入する。
【0045】
光ファイバ連結部190に進入されたプラズマ光は光ファイバ連結部190に連結された光ファイバを通じてOESセンサーに伝達され、OESセンサーは伝達されたプラズマ光の分析を通じてプラズマの状態を診断することができる。
【0046】
このような過程を行う途中に汚染度確認手段は透明フィルム140の汚染度を確認する。この時、透明フィルム140の汚染度が予め設定された汚染度上限値である場合、これに対する信号をロール・ツー・ロール駆動部150に伝達する。
【0047】
ロール・ツー・ロール駆動部150は汚染度確認手段から信号が入力される場合、ワインダー131およびリワインダー132を駆動させて現在装着開口ブロック180の貫通孔181に対応された透明フィルム140の一部長さが貫通孔181から離隔されるように透明フィルム140を所定長さだけ、例えば、テンションローラー160に支持される透明フィルム140の長さ以上の長さをワインダー131方向に巻く。それによって、汚染された透明フィルム140の一部長さは貫通孔181から離隔された後、汚染されない透明フィルム140の所定長さが貫通孔181に対応する。
【0048】
このような透明フィルム140のロール・ツー・ロール駆動による透明フィルム140の区間交替過程でも汚染度確認手段は持続して透明フィルム140の汚染度を測定する。
【0049】
このような本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウは、プラズマチャンバ10上に直接視界窓120が設置されず、ハウジング110を通じて別途の視界窓120の設置空間が提供されるので、プラズマ光を受光する視界窓120がプラズマチャンバ10から遠距離に離隔される。
【0050】
また、ハウジング110の内部には第1チャンバ113および第2チャンバ114を通じて収容され、ワインダー131およびリワインダー132を通じてロール・ツー・ロールされる透明フィルム140が備えられ、その透明フィルム140はプラズマチャンバ10のプラズマ光が露出される開口11に対応する装着開口111の内側をカバーするので、透明フィルム140を通じてプラズマチャンバ10の開口11からプラズマ光とともに露出されるキャリアガスおよび工程ガスがハウジング110内に流入されることが遮断され、それによって視界窓120は前記ガスからの汚染が防止される。
【0051】
また、透明フィルム140はプラズマチャンバ10の開口11から露出されるガスによって汚染されるが、透明フィルム140はロール・ツー・ロール構造で備えられるので、プラズマチャンバ10の開口11に対応する一部区間が汚染度確認手段によって測定される汚染度上限値まで汚染されると、汚染されない他の区間を新しくプラズマチャンバ10の開口11に対向するように位置させることができ、それによってプラズマ光が透過される透明フィルム140を常に清潔な状態または汚染度の少ない状態で取り替えおよび保持させることができるので、透明フィルム140を透過して視界窓120に進行されるプラズマ光の強度が低下されることなく視界窓120に受光されることができ、したがってプラズマ光を通じたプラズマの状態を正確に診断することができる。
【0052】
また、ハウジング110とプラズマチャンバ10の開口11との間には装着開口側壁170および装着開口側壁170内に備えられ、プラズマチャンバ10の開口11に対応する貫通孔181を有する装着開口ブロック180が備えられるので、プラズマチャンバ10の開口11から露出されて視界窓120を向けて進行するプラズマ光が直径の小さい貫通孔181を通過しながら直進性が向上されることができ、それによってプラズマ光がプラズマチャンバ10から遠く位置した視界窓120まで容易に進行されてプラズマ光が損失されることなく視界窓120に受光されることができ、これはプラズマの状態の正確な診断效率を増大させることができる。
【0053】
したがって、本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウを利用すれば、プラズマ状態診断のためにプラズマ光を受光する視界窓120の汚染を遮断することができ、常にプラズマ光の強度が低下することなくプラズマ光を受光してプラズマの状態診断が正確に行われることができるようにするという利点がある。
【0054】
一方、このような本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウはプラズマ装置に利用可能であり、したがって、このようなプラズマOES診断用ウィンドウが設置されたプラズマ装置を具現することができ、そのプラズマ装置は本発明の一実施例によるプラズマOES診断用ウィンドウによる效果を奏して、半導体基板などのプラズマ処理およびプラズマ状態の正確な診断が可能になる。
【0055】
提示された実施例に対する説明は任意の本発明の技術分野において通常の知識を有する者が本発明を利用したり、実施することができるように提供される。このような実施例に対する多様な変形は本発明の技術分野において通常の知識を有する者にとって明白であり、ここで定義された一般的な原理は本発明の範囲を逸脱することなく他の実施例に適用されることができる。そこで、本発明はここで提示された実施例に限定されるのではなく、ここで提示された原理および新規特徴と一貫する最広義の範囲で解釈されるべきである。