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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】遊技媒体補給機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20221024BHJP
【FI】
A63F5/04 691D
A63F5/04 691C
A63F5/04 698
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022058276
(22)【出願日】2022-03-31
【審査請求日】2022-04-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000108247
【氏名又は名称】株式会社ジェッター
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100096105
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 広
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】藤原 国明
【審査官】酒井 保
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-037314(JP,A)
【文献】特開2021-010757(JP,A)
【文献】特開2021-179943(JP,A)
【文献】実開平01-161738(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に使用する遊技媒体を回収及び供給する遊技媒体補給機であって、
当該遊技媒体補給機が属する島及び他の島から使用済みの遊技媒体を回収するとともに、当該遊技媒体補給機が属する島及び他の島に属する遊技機及び遊技媒体貸し出し機に研磨済みの遊技媒体を供給する遊技媒体補給機において、
前記使用済みの遊技媒体を貯留する第一遊技媒体タンクと、
前記研磨済みの遊技媒体を貯留する第二遊技媒体タンクと、
他の島に属する遊技媒体補給機と連結するコンベアと、
当該遊技媒体補給機が属する島において使用された遊技媒体を前記第一遊技媒体タンクに運び上げる第二遊技媒体リフトと、
前記第一遊技媒体タンクに取り付けられ、前記第一遊技媒体タンクに貯留されている遊技媒体を殺菌する殺菌装置と、
を備え、
当該遊技媒体補給機は前記コンベアを介して他の島に属する遊技媒体補給機との間において前記遊技媒体を移動させることが可能であり、
前記殺菌装置は、
前記第二遊技媒体リフトが作動し、前記遊技媒体が前記第一遊技媒体タンクに投入されるとき、及び
前記コンベアが作動し、前記遊技媒体が前記第一遊技媒体タンクに投入されるとき、
の何れかのときに作動するものであることを特徴とする遊技媒体補給機。
【請求項2】
前記殺菌装置は前記何れかのときに続いて前記何れかのときの後の一定時間の間にも作動するものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技媒体補給機。
【請求項3】
前記使用済みの遊技媒体を研磨する遊技媒体研磨装置と、
前記遊技媒体研磨装置から前記第一遊技媒体タンクに遊技媒体を運び上げる第一遊技媒体リフトと、
をさらに備えており、
前記使用済みの遊技媒体は前記第一遊技媒体タンクから前記遊技媒体研磨装置に送られ、前記遊技媒体研磨装置により研磨された後に前記第一遊技媒体リフトを介して前記第一遊技媒体タンクに送り戻され、
前記殺菌装置は、前記遊技媒体研磨装置及び前記第一遊技媒体リフトが作動しているときにも作動することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技媒体補給機。
【請求項4】
前記殺菌装置は前記遊技媒体研磨装置及び前記第一遊技媒体リフトの作動停止から一定時間の間にも作動するものであることを特徴とする請求項3に記載の遊技媒体補給機。
【請求項5】
前記第一遊技媒体タンクの少なくとも側壁は透明素材でつくられており、
前記殺菌装置は紫外線を照射する装置からなり、
前記殺菌装置は前記第一遊技媒体タンクの前記側壁の周囲に配置され、前記殺菌装置が照射する紫外線は前記側壁を透過して前記第一遊技媒体タンクの内部の前記遊技媒体に到達することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の遊技媒体補給機。
【請求項6】
前記第一遊技媒体タンクの側壁は格子状に開口が形成されており、
前記殺菌装置は光触媒を噴霧する装置を備え、
前記殺菌装置は前記第一遊技媒体タンクの前記側壁の周囲に前記光触媒が前記開口を介して前記第一遊技媒体タンクの内部に到達するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の遊技媒体補給機。
【請求項7】
前記殺菌装置は紫外線を照射する装置をさらに備え、
前記第一遊技媒体タンクの前記側壁は透明素材でつくられていることを特徴とする請求項6に記載の遊技媒体補給機。
【請求項8】
前記第一遊技媒体タンクは円筒形をなしており、その中心軸の回りに回転可能であることを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載の遊技媒体補給機。
【請求項9】
複数個の前記殺菌装置を備えており、
前記殺菌装置の各々は紫外線を照射する装置からなり、
前記第一遊技媒体タンクの少なくとも側壁は透明素材でつくられており、前記複数個の前記殺菌装置は前記第一遊技媒体タンクの前記側壁の周囲において鉛直方向に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の遊技媒体補給機。
【請求項10】
前記第一遊技媒体タンクに貯留されているメダルの量を検出する複数個のセンサーを備えており、
前記複数個の前記殺菌装置は前記複数個のセンサーが検出する前記メダルの量に応じて作動することを特徴とする請求項9に記載の遊技媒体補給機。
【請求項11】
前記第一遊技媒体タンクの少なくとも側壁は透明素材でつくられており、
前記殺菌装置は紫外線を照射する装置からなり、
前記殺菌装置は前記第一遊技媒体タンクの前記側壁の周囲に配置され、前記側壁に沿って上下方向に移動可能であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の遊技媒体補給機。
【請求項12】
前記第一遊技媒体タンクに貯留されているメダルの量を検出する複数個のセンサーを備えており、
前記殺菌装置は前記複数個のセンサーが検出する前記メダルの量に応じて上下動することを特徴とする請求項11に記載の遊技媒体補給機。
【請求項13】
前記第一遊技媒体タンクはその側壁に格子状に開口が形成されているものであることを特徴とする請求項11または12に記載の遊技媒体補給機。
【請求項14】
前記第一遊技媒体タンク内に貯留されているメダルを攪拌するメダル攪拌装置を備えていることを特徴とする請求項5乃至13の何れか一項に記載の遊技媒体補給機。
【請求項15】
前記殺菌装置は紫外線を照射する装置及び光触媒を噴霧する装置の少なくとも何れか一方を備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の遊技媒体補給機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機用メダルその他の遊技媒体を循環させる遊技媒体循環システムの一構成要素である遊技媒体補給機に関し、特に、当該遊技媒体循環システムの内部を循環する遊技媒体の表面に付着している雑菌を殺菌する殺菌装置を有する遊技媒体補給機に関する。
【背景技術】
【0002】
このような遊技媒体補給機用殺菌装置の一例として特開2021-10757号公報(特許文献1)に記載されたものがある。
図53は同公報に記載された遊技機島の全体の概略的な斜視図、図54は遊技媒体補給機としてのメダル補給機の内部構造を示す斜視図である。
図53に示すように、遊技場においては、遊技機としてのスロットマシン4と遊技用メダル貸し機5とは相互に隣接して配置され、このようなスロットマシン4と遊技用メダル貸し機5とのペアが背中合わせになって一列に配置されている(壁際などの場所によっては、スロットマシン4と遊技用メダル貸し機5とのペアが片側のみ配置されていることもあるが、以後、「背中合わせ」の語はそのような配置も含むものとする)。このように、一群のスロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5のペアが配置されている領域は「島」と呼ばれ、一般的には、遊技場には複数個の島が配置されている。図53には、二つの島6A、6Bが示されている。
【0003】
各スロットマシン4において使用されるメダルはメダル循環装置3A,3Bを介してそれぞれの島6A、6Bの内部で循環されるとともに、コンベア7を介して島6Aと島6Bとの間で循環される。
図54に示すように、各スロットマシン4には受け皿4aが設けられている。遊技用メダル貸し機5は、紙幣が投入されると、その額に応じた数のメダルをスロットマシン4の受け皿4aに払い出す。遊技者は受け皿4aから取り出したメダルをスロットマシン4のメダル投入口(図示せず)に投入することによりスロットマシン4を作動させる。
メダル循環装置3Aは、メダル補給機10Aと、補給コンベア11Aと、回収コンベア12Aと、から構成されている。
【0004】
スロットマシン4から排出されたメダル及び補給コンベア11Aの終端から落下管14Aに落下したメダルは回収コンベア12Aによって回収され、メダル補給機10Aに運ばれ、メダル補給機10Aの内部に貯留される。メダル補給機10Aに貯留されたメダルは補給コンベア11A及び落下管13Aを通って各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に運ばれる。
このように、メダル循環装置3Aによってメダル補給機10Aを始点及び終点として島6Aの内部でメダルが循環される。
メダル循環装置3Bはメダル循環装置3Aと同一の構造を有しており、メダル循環装置3Bによって、島6Aの場合と同様に、島6Bの内部でメダルが循環される。
【0005】
コンベア7は島6Aに配置されたメダル補給機10Aと島6Bに配置されたメダル補給機10Bとの間に架設されており、メダル補給機10Aからメダル補給機10Bにメダルを搬送する第一コンベア7Aと、メダル補給機10Bからメダル補給機10Aにメダルを搬送する第二コンベア7Bとから構成されている。
図54は島6Aに配置されているメダル補給機10Aを示す。メダル補給機10Aは使用済みのメダルを洗浄する洗浄装置21を備えている。これに対して、島6Bに配置されているメダル補給機10Bには洗浄装置21は設けられていない。島6A及び島6Bにおいて使用された全てのメダルは洗浄装置21に一旦集められ、洗浄装置21において洗浄された後に再び島6A及び島6Bに配分される。
【0006】
具体的には、島6Aで使用されたメダルは回収コンベア12Aを介してメダル補給機10Aに回収される。島6Bで使用されたメダルは回収コンベア12Bを介してメダル補給機10Bに回収され、メダル補給機10Bから第二コンベア7Bを介して島6Aのメダル補給機10Aに運ばれる。メダル補給機10Aに運ばれた島6A及び島6Bのメダルは洗浄装置21によって洗浄される。洗浄されたメダルは補給コンベア11Aによって島6Aの各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に補給され、あるいは、第一コンベア7Aを介して島6Bのメダル補給機10Bに運ばれ、メダル補給機10Bから補給コンベア11Bによって島6Bの各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に配分される。
洗浄装置21によって洗浄されたメダルはリフト25によって上方に持ち上げられ、リフト25の上部に隣接する分岐ユニット30に運ばれる。分岐ユニット30は運び込まれたメダルを補給タンク20及び第一コンベア7Aの何れか一方に配分する。
【0007】
補給タンク20は分岐ユニット30から配分された洗浄済みのメダルを貯留し、必要時に、スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5にメダルを供給する。補給タンク20の下面には排出口が設けられており、その排出口の下方には補給タンクコンベア40が配置されている。補給タンク20に貯留されているメダルは排出口から補給タンクコンベア40上に落下する。
補給タンクコンベア40は補給タンク20から落下してきたメダルを補給コンベア11Aに搬送する。補給タンクコンベア40は補給タンクコンベアモーター41により駆動される。
【0008】
スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5の内部にはメダル貯留用のタンク(図示せず)が配置されており、タンクに貯留されるメダルの量は計測センサーによって常時計測されている。タンクに貯留されるメダルの残量が予め定められた閾値を下回ると、補給タンクコンベアモーター41が所定時間だけ駆動され、補給タンクコンベアモーター41により駆動された補給タンクコンベア40によってメダルが補給タンク20から補給コンベア11Aに搬送され、補給コンベア11Aを介して、メダル残量が少なくなったスロットマシン4または遊技用メダル貸し機5にメダルが供給される。
図54に示すように、補給タンク20の上方には殺菌装置50Aが配置されている。殺菌装置50Aは紫外線ランプを備えており、補給タンク20に貯留されているメダルに上方から紫外線を照射し、メダルの表面を殺菌する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2021-10757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
殺菌装置50Aは補給タンクコンベア40を駆動する補給タンクコンベアモーター41のオンオフに連動して作動する。具体的には、補給タンクコンベアモーター41が動作を開始すると、殺菌装置50Aは紫外線を照射し、補給タンクコンベアモーター41が動作を停止すると、殺菌装置50Aも紫外線の照射を停止する。
補給タンクコンベアモーター41が補給タンクコンベア40を駆動すると、補給タンク20内に貯留されているメダルが排出されるので、補給タンク20内のメダルの残量が減少する。このため、補給タンク20には新たにメダルが供給される。
【0011】
しかしながら、補給タンク20への新たなメダルの供給は必ずしも補給タンクコンベアモーター41のオンオフと連動しているわけではない。このため、新たなメダルの供給時に殺菌装置50Aによる紫外線の照射が行われないことがある。このため、殺菌されていないメダルが補給タンク20に貯留され、この殺菌されていないメダルがスロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に供給されるおそれがある。
本発明は以上のような従来のメダル補給機用殺菌装置における問題点に鑑みてなされたものであり、確実にほぼ全てのメダルを殺菌することを可能にする殺菌装置を備える遊技媒体補給機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明は、遊技機に使用する遊技媒体を回収及び供給する遊技媒体補給機であって、当該遊技媒体補給機が属する島及び他の島から使用済みの遊技媒体を回収するとともに、当該遊技媒体補給機が属する島及び他の島に属する遊技機及び遊技媒体貸し出し機に研磨済みの遊技媒体を供給する遊技媒体補給機において、前記使用済みの遊技媒体を貯留する第一遊技媒体タンクと、前記研磨済みの遊技媒体を貯留する第二遊技媒体タンクと、他の島に属する遊技媒体補給機と連結するコンベアと、当該遊技媒体補給機が属する島において使用された遊技媒体を前記第一遊技媒体タンクに運び上げる第二遊技媒体リフトと、前記第一遊技媒体タンクに取り付けられ、前記第一遊技媒体タンクに貯留されている遊技媒体を殺菌する殺菌装置と、を備え、当該遊技媒体補給機は前記コンベアを介して他の島に属する遊技媒体補給機との間において前記遊技媒体を移動させることが可能であり、前記殺菌装置は、
前記第二遊技媒体リフトが作動し、前記遊技媒体が前記第一遊技媒体タンクに投入されるとき、及び前記コンベアが作動し、前記遊技媒体が前記第一遊技媒体タンクに投入されるとき、の何れかのときに作動するものであることを特徴とする遊技媒体補給機を提供する。
【0013】
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記殺菌装置は前記何れかのときに続いて前記何れかのときの後の一定時間の間にも作動するものであることが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記使用済みの遊技媒体を研磨する遊技媒体研磨装置と、前記遊技媒体研磨装置から前記第一遊技媒体タンクに遊技媒体を運び上げる第一遊技媒体リフトと、をさらに備えており、前記使用済みの遊技媒体は前記第一遊技媒体タンクから前記遊技媒体研磨装置に送られ、前記遊技媒体研磨装置により研磨された後に前記第一遊技媒体リフトを介して前記第一遊技媒体タンクに送り戻され、前記殺菌装置は、前記遊技媒体研磨装置及び前記第一遊技媒体リフトが作動しているときにも作動することが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記殺菌装置は前記遊技媒体研磨装置及び前記第一遊技媒体リフトの作動停止から一定時間の間にも作動するものであることが好ましい。
【0014】
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記第一遊技媒体タンクの少なくとも側壁は透明素材でつくられており、前記殺菌装置は紫外線を照射する装置からなり、前記殺菌装置は前記第一遊技媒体タンクの前記側壁の周囲に配置され、前記殺菌装置が照射する紫外線は前記側壁を透過して前記第一遊技媒体タンクの内部の前記遊技媒体に到達することが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記第一遊技媒体タンクの側壁は格子状に開口が形成されており、前記殺菌装置は光触媒を噴霧する装置を備え、前記殺菌装置は前記第一遊技媒体タンクの前記側壁の周囲に前記光触媒が前記開口を介して前記第一遊技媒体タンクの内部に到達するように配置されていることが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記殺菌装置は紫外線を照射する装置をさらに備え、前記第一遊技媒体タンクの前記側壁は透明素材でつくられていることが好ましい。
【0015】
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記第一遊技媒体タンクは円筒形をなしており、その中心軸の回りに回転可能であることが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、複数個の前記殺菌装置を備えており、前記殺菌装置の各々は紫外線を照射する装置からなり、前記第一遊技媒体タンクの少なくとも側壁は透明素材でつくられており、前記複数個の前記殺菌装置は前記第一遊技媒体タンクの前記側壁の周囲において鉛直方向に配置されていることが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記第一遊技媒体タンクに貯留されているメダルの量を検出する複数個のセンサーを備えており、前記複数個の前記殺菌装置は前記複数個のセンサーが検出する前記メダルの量に応じて作動することが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記第一遊技媒体タンクの少なくとも側壁は透明素材でつくられており、前記殺菌装置は紫外線を照射する装置からなり、前記殺菌装置は前記第一遊技媒体タンクの前記側壁の周囲に配置され、前記側壁に沿って上下方向に移動可能であることが好ましい。
【0016】
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記第一遊技媒体タンクに貯留されているメダルの量を検出する複数個のセンサーを備えており、前記殺菌装置は前記複数個のセンサーが検出する前記メダルの量に応じて上下動することが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記第一遊技媒体タンクはその側壁に格子状に開口が形成されているものであることが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記第一遊技媒体タンク内に貯留されているメダルを攪拌するメダル攪拌装置を備えていることが好ましい。
本発明に係る遊技媒体補給機においては、前記殺菌装置は紫外線を照射する装置及び光触媒を噴霧する装置の少なくとも何れか一方を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る遊技媒体補給機においては、殺菌装置は常時作動するものではなく、第一遊技媒体タンクに使用済みのメダルが新たに投入されたときに作動するように構成されている。すなわち、殺菌装置は、当該遊技媒体補給機が属する島及び他の島に属する遊技機から回収された使用済みの遊技媒体が当該遊技媒体補給機の第一遊技媒体タンクに投入されるときに、使用済みの遊技媒体が第一遊技媒体タンクに投入されている間においてのみ作動するように構成されている。
各島で使用されたメダルはその島にある遊技媒体補給機に運び込まれ、その遊技媒体補給機の第一遊技媒体タンクに必ず投入される。
このため、各遊技媒体補給機の第一遊技媒体タンクに殺菌装置を取り付けることにより、その島(あるいは、その島及び他の島)で使用されたメダルを漏れなく殺菌することが可能である。
【0018】
特に、使用済みのメダルが新たに第一遊技媒体タンクに投入される場合には必ず殺菌装置が作動するように構成されているので、ほぼ全ての使用済みのメダルを殺菌することが可能である。
図53及び図54に示した従来のメダル補給機用殺菌装置においては、補給タンクコンベアモーター41が動作中の間のみ殺菌装置50Aは作動し、補給タンク20(洗浄済みのメダルが貯留されるタンク)内のメダルに対して紫外線が照射される。しかしながら、補給タンク20に新たに洗浄済みのメダルが供給されるときであっても、補給タンクコンベアモーター41が必ずしも動作するとは限らない。このため、使用済みのメダルに対して殺菌を行うことと比較して、必ずしも全てのメダルが洗浄されることにはならない。
これに対して、本発明に係る遊技媒体補給機によれば、ほぼ全てのメダルを殺菌することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第一の実施形態に係るメダル補給機が設置される遊技場の全体を俯瞰する斜視図である。
図2】メダル研磨装置が設けられているメダル補給機がある島の透視斜視図である。
図3】第一の実施形態に係る5個のメダル補給機の透視正面図である。
図4】スロットマシンの透視斜視図である。
図5】遊技用メダル貸し機の透視斜視図である。
図6】背面側から見たスロットマシン及び遊技用メダル貸し機の斜視図である。
図7】一の島におけるメダル補給機とスロットマシン及び遊技用メダル貸し機との間のメダルの搬送ルートを示す断面図である。
図8】スロットマシン及び遊技用メダル貸し機へのメダルの供給状況を示す断面図である。
【0020】
図9】一の島に配置されているメダル補給機の透視斜視図である。
図10図9の島とは別の島に配置されているメダル補給機の透視斜視図である。
図11図9及び図10の島とは島に配置されているメダル補給機の透視斜視図である。
図12】第一メダルリフトの外観を示す斜視図である。
図13図12に示した第一メダルリフトの内部構造を示す縦断面図である。
図14】メダル振り分け装置の外観を示す斜視図である。
【0021】
図15図14に示したメダル振り分け装置の透視斜視図を含む分解斜視図である。
図16図14に示したメダル振り分け装置の透視斜視図である。
図17図17(A)はメダル振り分け装置の第一プレート及び第二プレートの分解斜視図、図17(B)は図17(A)に示した第一プレート及び第二プレートが相互に連結したときの斜視図、図17(C)は第二振り分け板の斜視図である。
図18】メダル振り分け装置の動作を示す斜視図である。
図19】メダル振り分け装置の動作を示す斜視図である。
図20図20(A)は第一メダルタンクの側面図、図20(B)は第一メダルタンクの正面図である。
【0022】
図21図21(A)、図21(B)及び図21(C)は第一メダルタンクの縦断面図である。
図22図22(A)は第二メダルタンクの側面図、図22(B)は第二メダルタンクの正面図である。
図23図23(A)、図23(B)及び図23(C)は第二メダルタンクの縦断面図である。
図24】メダル研磨装置が設けられていない島におけるメダル補給機に設けられている第一メダルリフトの縦断面図である。
図25】メダルが同一メダル補給機内を循環するモードを示す断面図である。
【0023】
図26】メダルが同一メダル補給機内を循環するモードを示す断面図である。
図27】メダルが同一メダル補給機内を循環するモードを示す断面図である。
図28】メダルを補給するモードを示す断面図である。
図29】メダルを補給するモードを示す断面図である。
図30】メダルを補給するモードを示す断面図である。
図31】メダルを補給するモードを示す断面図である。
図32】メダルを回収するモードを示す断面図である。
図33】メダルを回収するモードを示す断面図である。
図34】メダルを回収するモードを示す断面図である。
図35】メダルを回収するモードを示す断面図である。
図36】メダルの補給と回収を同時に行うモードを示す断面図である。
【0024】
図37】メダルの補給と回収を同時に行うモードを示す断面図である。
図38】メダルの補給と回収を同時に行うモードを示す断面図である。
図39】メダルの補給と回収を同時に行うモードを示す断面図である。
図40】メダルの補給と回収を同時に行うモードを示す断面図である。
図41】メダルの補給と回収を同時に行うモードを示す断面図である。
図42】メダルの補給と回収を同時に行うモードを示す断面図である。
図43】メダルの補給と回収を同時に行うモードを示す断面図である。
図44】複数の島の間においてメダルの移送を行うモードを示す断面図である。
図45】複数の島の間においてメダルの移送を行うモードを示す断面図である。
【0025】
図46】複数の島の間においてメダルの移送を行うモードを示す断面図である。
図47】複数の島の間においてメダルの移送を行うモードを示す断面図である。
図48】第一の変形例に係る殺菌装置の斜視図である。
図49】第二の変形例に係る殺菌装置の斜視図である。
図50】第三の変形例に係る殺菌装置の斜視図である。
図51】第四の変形例に係る殺菌装置の斜視図である。
図52】第七の実施形態において使用される第一メダルタンクの部分的な縦断面図である。
図53】従来技術における遊技機島の全体の概略的な斜視図である。
図54】従来の遊技媒体補給機としてのメダル補給機の内部構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第一の実施形態)
図1は本実施形態に係る遊技媒体補給機としての第一乃至第五メダル補給機111―115が設置される遊技場の全体を俯瞰する斜視図である。
図1に示すように、遊技場には5個の第一乃至第五の島101,102,103,104及び105が配置されている。第一の島101を中心としてその左右に第二及び第三の島102,103が配置され、第二及び第三の島102,103に隣接してそれぞれ第四及び第五の島104,105が配置されている。
各第一乃至第五の島101-105にはそれぞれ1個の本実施形態に係る第一乃至第五メダル補給機111-115が配置されており、さらに、各第一乃至第五メダル補給機111-115を始点としてスロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5の複数個のペアが背中合わせに一列に配置されている。
【0027】
5個の第一乃至第五メダル補給機111-115は相互にメインコンベア200を介して接続されている。遊技用のメダルはメインコンベア200を介して5個の第一乃至第五メダル補給機111-115の各々から他のメダル補給機へ搬送することが可能である。
図2は5個の第一乃至第五の島101-105の中央に位置する第一の島101の透視斜視図、図3は5個の第一乃至第五メダル補給機111-115の透視正面図である。
図2及び図3に示すように、第一の島101に設けられている第一メダル補給機111にはメダル研磨用のメダル研磨装置110が配置されている。メダル研磨装置110は第一の島101の第一メダル補給機111にのみ配置されており、他の第二乃至第五の島102-105の第二乃至第五メダル補給機112-115には配置されていない。メダル研磨装置110は第一の島101で使用されたメダルを研磨するとともに、他の第二乃至第五の島102-105で使用され、メインコンベア200を介して第一の島101の第一メダル補給機111に搬送されてきたメダルをも研磨する。研磨されたメダルはメインコンベア200を介して第一メダル補給機111から他の第二乃至第五の島102-105の第二乃至第五メダル補給機112-115に戻される。
【0028】
図4はスロットマシン4の透視斜視図、図5は遊技用メダル貸し機5の透視斜視図、図6は背面側から見たスロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5の斜視図である。
図4に示すように、スロットマシン4はホッパー4bを内蔵しており、補給用コンベア116A(後述)を介して第一メダル補給機111から搬送されてきたメダルはホッパー4bに貯留される。
図5に示すように、遊技用メダル貸し機5は、紙幣投入口5aと、ホッパー5bと、メダル受け皿5cと、を備えている。
補給用コンベア116A(後述)を介して第一メダル補給機111から搬送されてきたメダルはホッパー5bに貯留される。紙幣投入口5aから紙幣が投入されると、その紙幣の額に応じた数のメダルがホッパー5bからメダル受け皿5cに払い出される。
図7は第一メダル補給機111と第一の島101に配置されているスロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5との間のメダルの搬送ルートを示す断面図、図8はスロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5へのメダルの供給状況を示す断面図である。
【0029】
図8に示すように、スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5は背中合わせに配置されている。図7に示すように、一列に配置されているスロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5の上方には補給用コンベア116Aが第一メダル補給機111から延びている。
補給用コンベア116Aは、図8に示すように、各スロットマシン4のホッパー4b及び各遊技用メダル貸し機5のホッパー5bに接続されており、第一メダル補給機111から供給されるメダルは補給用コンベア116Aを介して各スロットマシン4のホッパー4b及び各遊技用メダル貸し機5のホッパー5bに送られる。
一列に配置されているスロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5の下方には回収用コンベア116Bが補給用コンベア116Aと平行に第一メダル補給機111まで延びている。図8に示すように、スロットマシン4のホッパー4bをオーバーフローしたメダルは回収用コンベア116B上に落下し、回収用コンベア116Bによって第一メダル補給機111に搬送される。
【0030】
補給用コンベア116Aはパイプ116Cを介して回収用コンベア116Bに接続されている。補給用コンベア116Aにより運ばれてきたメダルのうち、スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に供給されずに余ったメダルはパイプ116Cを介して回収用コンベア116B上に落下し、再び第一メダル補給機111に戻される。
図9は第一の島101に配置されている第一メダル補給機111の透視斜視図、図10は第二の島102に配置されている第二メダル補給機112の透視斜視図、図11は第四の島104に配置されている第四メダル補給機114の透視斜視図である。
第二の島102に配置されている第二メダル補給機112は第三の島103に配置されている第三メダル補給機113と同一構造であり、第四の島104に配置されている第四メダル補給機114は第五の島105に配置されている第五メダル補給機115と同一構造である。
【0031】
前述したように、第一メダル補給機111にはメダル研磨装置110が設けられているが(図9)、第二乃至第五メダル補給機112-115にはメダル研磨装置110は設けられていない(図10及び図11)。この点及び第一メダルリフト140(後述)の構造が部分的に異なる点を除いて、5個の第一乃至第五メダル補給機111-115は同一構造を有している。
図9に示すように、第一メダル補給機111は、メダル研磨装置110と、使用済みのメダルを貯留する第一メダルタンク120と、研磨済みのメダルを貯留する第二メダルタンク130と、第一メダルリフト140と、メダル振り分け装置150と、第二メダルリフト160と、第一メダルタンク120及び第二メダルタンク130にそれぞれ取り付けられた殺菌装置170と、を備えている。
【0032】
第一メダルタンク120は第一メダル補給機111の高さ方向のほぼ中央に配置されており、第一メダルタンク120には使用済みのメダルが貯留される。具体的には、第一の島101で使用されたメダルは回収用コンベア116Bを介して第一メダル補給機111に搬送され、第二メダルリフト160を介して第一メダルタンク120に運び込まれる。第二乃至第五の島102-105で使用されたメダルは第二乃至第五の島102-105の各第二乃至第五メダル補給機112-115に一旦搬送され、各第二乃至第五メダル補給機112-115からメインコンベア200を介して第一メダル補給機111に搬送され、最終的には、第一メダルタンク120に運び込まれる。
メダル研磨装置110は第一メダルタンク120の下方に配置されている。使用済みのメダルは第一メダルタンク120からメダル研磨装置110に移送され、メダル研磨装置110により研磨される。
【0033】
第一メダルタンク120の上方には第二メダルタンク130が配置されている。第二メダルタンク130には研磨済みのメダルのみが貯留される。第二メダルタンク130の底面の直下には補給用コンベア116Aが配置されている。研磨済みのメダルは第二メダルタンク130から補給用コンベア116A上に落下し、補給用コンベア116Aによって第一の島101の各スロットマシン4または遊技用メダル貸し機5に運ばれる。
メダル研磨装置110によって研磨されたメダルは第一メダルリフト140によって上方に持ち上げられる。
図12は第一メダルリフト140の外観を示す斜視図、図13は第一メダルリフト140の内部構造を示す縦断面図である。
第一メダルリフト140は、鉛直方向に長い外側ケース141と、外側ケース141の内部において外側ケース141の下端付近に配置された駆動ローラー142と、外側ケース141の内部において外側ケース141の上端付近に配置された従動ローラー143と、駆動ローラー142及び従動ローラー143の回りに掛けられたベルト144と、を備えている。
【0034】
外側ケース141は、その下端付近においてメダルを受け入れるための受け入れホッパー141Aと、その上端においてメダルを送り出すための送り出しシュート141Bと、を備えている。
ベルト144には、ベルト144の表面に対して斜めに延びる複数個のプレート144Aが一定間隔で設けられている。
ベルト144は、駆動ローラー142が反時計方向に駆動されることにより、矢印Xの方向に走行する。
図9に示すように、受け入れホッパー141Aはメダル研磨装置110の下方まで延びており、メダル研磨装置110によって研磨されたメダルはメダル研磨装置110の下方にある受け入れホッパー141Aに落下する。図13に示すように、受け入れホッパー141Aに落下した研磨済みのメダルは外側ケース141の内部に入り込み、連続的にやって来るプレート144A上に収容される。プレート144A上に収容されたメダルは上方に持ち上げられ、送り出しシュート141Bから第一メダルリフト140の外部に放出される。
【0035】
図9に示すように、第一メダル補給機111と右隣の第三メダル補給機113とを接続するメインコンベア200をメインコンベア200A、第一メダル補給機111と左隣の第二メダル補給機112とを接続するメインコンベア200をメインコンベア200Bと示す。
第一メダルリフト140の外部に放出された研磨済みのメダルは、図9に示すように、メインコンベア200A、メインコンベア200B及びメダル振り分け装置150(後述)の何れかに送られる。
メダル研磨装置110から第一メダルリフト140を介してメインコンベア200Aに送られた研磨済みのメダルはメインコンベア200Aを介して第三メダル補給機113に送られ、第三メダル補給機113から第三の島103の各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に配分される。
メダル研磨装置110から第一メダルリフト140を介してメダル振り分け装置150に送られた研磨済みのメダルはメインコンベア200Bと第二メダルタンク130の何れかに振り分けられる。
【0036】
メインコンベア200Bに送られた研磨済みのメダルはメインコンベア200Bを介して第二メダル補給機112に送られ、第二メダル補給機112から第二の島102の各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に配分される。
第二メダルタンク130に振り分けられた研磨済みのメダルは補給用コンベア116Aを介して第一の島101の各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に配分される。
図14はメダル振り分け装置150の外観を示す斜視図、図15はメダル振り分け装置150の透視斜視図を含む分解斜視図、図16はメダル振り分け装置150の透視斜視図、図17(A)はメダル振り分け装置150の第一プレート及び第二プレートの分解斜視図、図17(B)は図17(A)に示した第一プレート及び第二プレートが相互に連結したときの斜視図、図17(C)は第二振り分け板の斜視図である。
【0037】
図15及び図16に示すように、メダル振り分け装置150は第一メダルリフト140の構成要素である外側ケース141の上端に形成されている送り出しシュート141Bに接続されているコンベア159(図15及び図16の他に図9参照)にまたがって配置されている。
図15及び図16に示すように、メダル振り分け装置150は、格納ケース151と、第一プレート152と、第二プレート153と、第一振り分け板154と、第二振り分け板155と、第一ソレノイド156と、第二ソレノイド157(図18及び図19参照)と、を備えている。
第一プレート152には、図17(A)に示すように、その表面上に、例えば、カラーその他の管を配置することによって、二つの貫通孔152A、152Bが形成されている。同様に、第二プレート153にはその表面上に二つの貫通孔153A、153Bが形成されている。図17(B)に示すように、第一プレート152と第二プレート153とを並列させると、貫通孔152Aと貫通孔153Aとは同心に位置し、貫通孔152Bと貫通孔153Bとは同心に位置する。
【0038】
格納ケース151は相互に対向する一対の垂直壁151A、151Bを備えており、垂直壁151A、151Bには相互に対応する位置に貫通孔151Cと、矩形状の開口151Dとが形成されている。
第一プレート152と第二プレート153とは、一対の垂直壁151A、151Bの各貫通孔151Cと第一プレート152の貫通孔152Aと第二プレート153の貫通孔153Aとに単一のピン158A(図17(A)参照)を通すことによって、一対の垂直壁151A、151Bに対してピン158Aを中心としてそれぞれ独立に回動可能であるように支持されている。
第一ソレノイド156及び第二ソレノイド157はそれぞれ一対の垂直壁151A、151Bの外側に縦置き(可動鉄心が鉛直方向に変位する置き方)に配置されている。第一プレート152は、垂直壁151Aに形成された開口151Dを通ったピン158B(図17(A)参照)が一端において第一プレート152の貫通孔152Bに篏合し、他端において第一ソレノイド156の可動鉄心に連結されることにより、垂直壁151Aに対して位置決めされている。同様に、第二プレート153は、垂直壁151Bに形成された開口151Dを通ったピン158C(図17(A)参照)が一端において第二プレート153の貫通孔153Bに篏合し、他端において第二ソレノイド157の可動鉄心に連結されることにより、垂直壁151Bに対して位置決めされている。
【0039】
第一ソレノイド156及び第二ソレノイド157に内蔵されているコイルが通電されると可動鉄心がコイルに引き寄せられる。すなわち、図15及び図16の下方に可動鉄心が移動する。
第一ソレノイド156及び第二ソレノイド157の各可動鉄心の周囲にはバネ156A、157A(図18参照)が配置されており、バネ156A、157Aは各可動鉄心を上方に付勢している。
このため、第一ソレノイド156が通電されると、第一プレート152はピン158Bを介して可動鉄心に下方に引張され、貫通孔152A(ピン158A)を中心として下方に回動する。第一ソレノイド156への通電が停止されると、第一プレート152はピン158Bを介してバネ156Aの弾性力により上方に押し上げられ、貫通孔152A(ピン158A)を中心として上方に回動する。同様に、第二ソレノイド157が通電されると、第二プレート153はピン158Cを介して可動鉄心に下方に引張され、貫通孔153A(ピン158A)を中心として下方に回動する。第二ソレノイド157への通電が停止されると、第二プレート153はピン158Cを介してバネ157Aの弾性力により上方に押し上げられ、貫通孔153A(ピン158A)を中心として上方に回動する。
【0040】
図17(A)に示すように、第一振り分け板154は長方形状の板からなり、その長さ方向のほぼ中央には上縁から下縁に向かう開口154Aが形成されている。第一振り分け板154は第一プレート152の長さ方向の軸線に対して傾斜するように、具体的には、第一振り分け板154の外側表面がコンベア159の右側を向くようにして、第一プレート152の先端に取り付けられている。
図17(C)に示すように、第二振り分け板155は円弧形状の板からなり、その長さ方向のほぼ中央には下縁から上縁に向かう開口155Aが形成されている。第二振り分け板155は第二プレート153の長さ方向の軸線に対して傾斜するように、具体的には、第二振り分け板155の外側表面がコンベア159の左側を向くようにして、第二プレート153の先端に取り付けられている。第一振り分け板154が傾斜する方向と第二振り分け板155が傾斜する方向とは相互に逆になっている。
【0041】
図17(B)に示すように、第一プレート152と第二プレート153とを一対の垂直壁151A、151Bの間に並べて配置したときには、第一振り分け板154と第二振り分け板155とは相互に交差している。この場合、第一振り分け板154の開口155Aが第一振り分け板154の開口154Aに上方から入り込むようになっており、第一振り分け板154と第二振り分け板155とが相互に干渉することはない。
図15及び図16に示すように、格納ケース151はコンベア159の両側に位置する2個のパイプ151E、151Fを備えている。2個のパイプ151E、151Fはそれぞれ第一振り分け板154及び第二振り分け板155の横に位置し、かつ、鉛直方向に開口している。
図18及び図19はメダル振り分け装置150の動作を示す斜視図である。以下、図18及び図19を参照してメダル振り分け装置150の動作を説明する。
【0042】
図18及び図19に示すように、研磨済みのメダルは第一メダルリフト140(図9参照)からコンベア159に送られ、コンベア159に乗せられた状態でメダル振り分け装置150に向かってR方向に流れてくる。
メダルの振り分けを行わないときには、第一ソレノイド156及び第二ソレノイド157には通電はされず、第一プレート152及び第二プレート153の先端に取り付けられている第一振り分け板154及び第二振り分け板155はコンベア159の上方に位置し、コンベア159には接触していない状態にある。
メダル振り分け装置150に向かってR方向に流れてくるメダルをパイプ151Eに落下させる場合には、図18に示すように、第一ソレノイド156のみに通電する。これにより、可動鉄心が第一ソレノイド156の本体に引き寄せられ、ピン158Bが下方向に引っ張られる。結果的に、第一プレート152は貫通孔152A(ピン158A)を中心として下方に回動する。第一プレート152とともに第一振り分け板154も下降し、第一振り分け板154がコンベア159の表面にほぼ接した状態になる。第二プレート153は回動していないので、第二振り分け板155はコンベア159の上方に待機したままである。
【0043】
第一振り分け板154がコンベア159の表面上に下降することにより、図18に示すように、メダルは第一振り分け板154によってコンベア159上での前進を阻まれ、コンベア159の横(図18では右側)に落下する。コンベア159の右横にはパイプ151Eが配置されているので、コンベア159から落下したメダルはパイプ151E内に導かれる。
パイプ151E内に導かれたメダル(研磨済みのもの)は、例えば、第二メダルタンク130に落下し(図9参照)、第二メダルタンク130から補給用コンベア116Aを介して第一の島101の各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に送られる。
所定枚数のメダルがパイプ151E内に供給されれば(あるいは、所定時間が経過すれば)、第一ソレノイド156への通電が停止され、第一プレート152及び第一振り分け板154は上方に回動する。
【0044】
メダル振り分け装置150に向かってR方向に流れてくるメダルをパイプ151Fに落下させる場合には、図19に示すように、第二ソレノイド157のみに通電する。これにより、図18に示した場合と同様にして、メダルはパイプ151F内に導かれる。
パイプ151F内に導かれたメダル(研磨済みのもの)は、例えば、メインコンベア200Aに搬送され(図9参照)、メインコンベア200Aを介して、隣接する第三の島103の第三メダル補給機113に送られ、第三メダル補給機113から第三の島103の各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に送られる。
メダル振り分け装置150に向かってR方向に流れてくるメダルをパイプ151E、151Fに落下させずにそのままメダル振り分け装置150を素通りさせることも可能である。
【0045】
この場合には、第一ソレノイド156及び第二ソレノイド157の双方に通電しない。メダルはコンベア159上に乗せられた状態のまま第一振り分け板154及び第二振り分け板155の直下を通過して行く。
メダル振り分け装置150によって振り分けられずにメダル振り分け装置150を素通りしたメダルは、例えば、メインコンベア200Bに搬送され(図9参照)、メインコンベア200Bを介して、隣接する第二の島102の第二メダル補給機112に送られ、第二メダル補給機112から第二の島102の各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に送られる。
以上のように、メダル振り分け装置150はメダルを3方向に振り分けることが可能である。
前述のように、第一の島101の各スロットマシン4に内蔵されているホッパー4b(図4参照)からオーバーフローした使用済みのメダルは回収用コンベア116B上に落下し、第一メダル補給機111に運ばれる。第一メダル補給機111に運ばれた使用済みのメダルは第二メダルリフト160の受け入れホッパー160A(第一メダルリフト140の受け入れホッパー141Aに対応するもの。図9参照)に落下する。受け入れホッパー160Aに落下した使用済みのメダルは第二メダルリフト160によって第一メダルタンク120まで持ち上げられ、第一メダルタンク120に投入される。
【0046】
第一メダル補給機111においては、第二メダルリフト160は高さが異なる点を除いて第一メダルリフト140と同一構造である。
図10及び図11に示すように、第二乃至第五の島102-105に設けられているメ第二乃至第五ダル補給機112-115に配置されている第一メダルリフト140には受け入れホッパー141A及び送り出しシュート141Bの他に中間ホッパー141Cが設けられている。後述するように、この中間ホッパー141Cを経由して、第一の島101に隣接していない第四及び第五の島104,105の第四及び第五メダル補給機114,115から第一の島101の第一メダル補給機111に使用済みのメダルが送られ、あるいは、第一の島101の第一メダル補給機111から研磨済みのメダルが第四及び第五の島104,105の第四及び第五メダル補給機114,115に送られる。
図20(A)は第一メダルタンク120の側面図、図20(B)は第一メダルタンク120の正面図、図21(A)、図21(B)及び図21(C)は第一メダルタンク120の縦断面図である。
【0047】
第一メダルタンク120には使用済みのメダルが貯留される。第一メダルタンク120は上と下が開口しており、第一メダル補給機111においては、使用済みのメダルは第一メダルタンク120の上の開口から第一メダルタンク120の内部に落下し、下の開口を通ってメダル研磨装置110に送られる。第二乃至第五メダル補給機112-115においては、使用済みのメダルは第一メダルタンク120の上の開口から第一メダルタンク120の内部に落下し、下の開口を通って第一メダルリフト140の受け入れホッパー141Aに投入される。
第一メダルタンク120にはメダルの残量を検出する3個のセンサー121,122,123が鉛直方向に間隔を開けて取り付けられている。各センサー121,122,123は、メダルの貯留量が各センサー121,122,123の位置よりも下回り、あるいは、上回ると検出信号を中央制御装置(図示せず)に送信する。
【0048】
センサー121が取り付けられている位置は第一メダルタンク120の最大貯留量を示し、センサー122が取り付けられている位置は第一メダルタンク120の適切貯留量を示し、センサー123が取り付けられている位置は第一メダルタンク120の最小貯留量を示している。
例えば、図21(A)に示すように、最も上に取り付けられているセンサー121の位置よりもメダルの貯留量が上回った場合には、第一メダルタンク120からのメダルのオーバーフローを防止するために、中央制御装置は第一メダルタンク120に貯留されているメダルをメダル研磨装置110に投入し、あるいは、第一メダルタンク120に貯留されているメダルを他のメダル補給機の第一メダルタンク120に移送することによって、第一メダルタンク120内のメダル貯留量をセンサー122が取り付けられている位置に近づける(すなわち、図21(B)に示す状態に近づける)。
【0049】
これとは逆に、図21(C)に示すように、最も下に取り付けられているセンサー123の位置よりもメダルの貯留量が下回った場合には、第一メダルタンク120内にメダルが落下したときにメダルが第一メダルタンク120の底面を損傷させることを防止するために、他のメダル補給機の第一メダルタンク120から使用済みのメダルを移送することによって、第一メダルタンク120内のメダル貯留量をセンサー122が取り付けられている位置に近づける(すなわち、図21(B)に示す状態に近づける)。
以上のように、中央制御装置は第一メダルタンク120内のメダルの量を適量に維持するためにメダルの量を増量または減量するように第一乃至第五メダル補給機111―115を作動させる。
【0050】
第一メダルタンク120には殺菌装置170が取り付けられている。殺菌装置170は、例えば、光触媒噴霧装置や紫外線照射装置などからなる。殺菌装置170は第一メダルタンク120内のメダルに上方から光触媒を噴霧し、または、紫外線を照射し、あるいは、その双方を行うことによって、メダルの表面の殺菌を行う。
図22(A)は第二メダルタンク130の側面図、図22(B)は第二メダルタンク130の正面図、図23(A)、図23(B)及び図23(C)は第二メダルタンク130の縦断面図である。
第二メダルタンク130には研磨済みのメダルのみが貯留される。第一メダルタンク120は使用済みのメダルを大量に受け入れる必要があるため大容量のタンクとして構成されているのに対して、第二メダルタンク130は受け入れた研磨済みのメダルを短時間のうちに送り出すので、第一メダルタンク120ほどの容量は必要ではなく、第一メダルタンク120より小容量のタンクとして構成されている。
【0051】
第二メダルタンク130は容量の大小の相違点を除いて第一メダルタンク120と同一の構造を有しており、第一メダルタンク120と同様に3個のセンサー131,132,133及び殺菌装置170を備えている。
以下、第一乃至第五の島101-105相互間における使用済み及び研磨済みのメダルの流れを説明する。
なお、第一メダルリフト140の形状は第一メダル補給機111に設けられているものと他の第二乃至第五メダル補給機112-115に設けられているものとで形状が異なる。図24は第二乃至第五メダル補給機112-115に設けられている第一メダルリフト140Aの縦断面図である。
第二乃至第五メダル補給機112-115に設けられている第一メダルリフト140Aは、第一メダル補給機111に設けられている第一メダルリフト140(図13参照)と比較して、中間ホッパー141Cを追加的に備えている。中間ホッパー141Cは受け入れホッパー141Aより上方に形成されており、メダルは受け入れホッパー141Aの他に中間ホッパー141Cを介しても外側ケース141の内部に供給される。
【0052】
図25は使用済みのメダルが研磨された後に同一メダル補給機内を循環するモードを示す断面図である。
第一メダル補給機111においては、第一メダルタンク120に貯留されている使用済みのメダルはメダル研磨装置110に送られ研磨される(第二乃至第五メダル補給機112-115においては、第一メダルタンク120に貯留されている使用済みのメダルは第一メダルリフト140の受け入れホッパー141Aに投入される)。研磨されたメダルは第一メダルリフト140によって持ち上げられ、第一メダルタンク120に落下する。
このモードは遊技場の営業中または営業時間外(営業開始前または営業終了後)に実施される。第一メダルタンク120の下から使用済みのメダルがメダル研磨装置110に送られ、第一メダルタンク120内のメダルの残量は一時的に減少するが、研磨済みのメダルが第一メダルタンク120の上から投入される。これが繰り返されることによって、第一メダルタンク120内のメダルは全て使用済みのメダルから研磨済みのメダルに入れ替わる。
【0053】
図26は使用済みのメダルが各島に属する各スロットマシン4から第一メダルタンク120に移送されるモードを示す断面図である。
遊技者がスロットマシン4に打ち込んだメダルの量が一定量を超えると、メダルはスロットマシン4のホッパー4bからオーバーフローし、回収用コンベア116B上に落下する(図8参照)。回収用コンベア116B上に落下したメダルは各第一乃至第五メダル補給機111―115に送られ、第一乃至第五メダル補給機111―115内の第二メダルリフト160によって第一メダルタンク120に運び込まれる。このように、各第一乃至第五の島101-105の各スロットマシン4において使用されたメダルは回収用コンベア116Bを介して各第一乃至第五メダル補給機111―115の第一メダルタンク120に集められる。
図27は研磨済みのメダルが第二メダルタンク130に移送されるモードを示す断面図である。
【0054】
第一メダル補給機111において、メダル研磨装置110により研磨されたメダルはメダル研磨装置110から第一メダルリフト140によって持ち上げられ、メダル振り分け装置150を経由して第二メダルタンク130に送られる。
研磨済みのメダルは第二メダルタンク130に送られた後、補給用コンベア116Aを介して第一の島101の各スロットマシン4及び遊技用メダル貸し機5に送られ、または、メインコンベア200を介して他の第二乃至第五の島102-105に送られる。
図28は第一の島101の第一メダル補給機111から第三の島103の第三メダル補給機113へ研磨済みのメダルを補給するモードを示す断面図である。
以下、「補給」とは第一の島101の第一メダル補給機111から他の第二乃至第五の島102-105の第二乃至第五メダル補給機112-115へ研磨済みのメダルを送ることを指すものとする。
【0055】
メダル研磨装置110により研磨されたメダルはメダル研磨装置110から第一メダルリフト140によって持ち上げられ、メインコンベア200A(図9参照)に送られる。メダルはメインコンベア200Aを介して右隣の第三メダル補給機113に送られ、第三メダル補給機113の第一メダルリフト140の中間ホッパー141Cに投入される。その後、メダルは第一メダルリフト140によって持ち上げられ、メダル振り分け装置150を介して第二メダルタンク130に投入される。
このようにして、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第一メダル補給機111から右隣の第三メダル補給機113に送られ、第三メダル補給機113の第二メダルタンク130に貯留される。
図29は第一の島101の第一メダル補給機111から第五の島105の第五メダル補給機115へ研磨済みのメダルを補給するモードを示す断面図である。
【0056】
第一の島101の第一メダル補給機111から第五の島105の第五メダル補給機115へ研磨済みのメダルを送る場合には、以下に示すように、メダルは途中の第三メダル補給機113を素通りして第五メダル補給機115に送られる。
メダル研磨装置110により研磨されたメダルは、図28に示したモードと同様にして、第一メダル補給機111から第三メダル補給機113へ送られる。メダルはメダル振り分け装置150を経由して第三メダル補給機113のメインコンベア200Aに送られ、メインコンベア200Aを介して第五メダル補給機115に送られ、第五メダル補給機115の第一メダルリフト140の中間ホッパー141Cに投入される。その後、メダルは第一メダルリフト140によって持ち上げられ、メダル振り分け装置150を介して第五メダル補給機115の第二メダルタンク130に投入される。
【0057】
このようにして、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第三メダル補給機113を経由して第一メダル補給機111から第五メダル補給機115に送られ、第五メダル補給機115の第二メダルタンク130に貯留される。
図30は第一の島101の第一メダル補給機111から第二の島102の第二メダル補給機112へ研磨済みのメダルを補給するモードを示す断面図である。
図28に示したモードと同様にして、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第一メダル補給機111から左隣の第二メダル補給機112に送られ、第二メダル補給機112の第二メダルタンク130に貯留される。
図31は第一の島101の第一メダル補給機111から第四の島104の第四メダル補給機114へ研磨済みのメダルを補給するモードを示す断面図である。
【0058】
図29に示したモードと同様にして、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第二メダル補給機112を経由して第一メダル補給機111から第四メダル補給機114に送られ、第四メダル補給機114の第二メダルタンク130に貯留される。
図32は第三の島103の第三メダル補給機113から第一の島101の第一メダル補給機111へ使用済みのメダルを回収するモードを示す断面図である。
以下、「回収」とは第二乃至第五の島102-105の第二乃至第五メダル補給機112-115から第一の島101の第一メダル補給機111へ使用済みのメダルを送ることを指すものとする。
【0059】
第三メダル補給機113の第一メダルタンク120に貯留されている使用済みのメダルは第一メダルタンク120から第一メダルリフト140の受け入れホッパー141Aに投入され、第一メダルリフト140によって持ち上げられ、送り出しシュート141Bから排出され、第三メダル補給機113と第一メダル補給機111とを接続しているメインコンベア200に乗せられる。メダルはメインコンベア200によって第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図33は第五の島105の第五メダル補給機115から第一の島101の第一メダル補給機111へ使用済みのメダルを回収するモードを示す断面図である。
【0060】
このモードにおいては、第五の島105において使用されたメダルは第五メダル補給機115の第一メダルタンク120から第三メダル補給機113の第一メダルタンク120に一旦送られ、第三メダル補給機113の第一メダルタンク120から第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に送られる。これにより、第五メダル補給機115の第一メダルタンク120におけるメダル貯留量は減少し、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120におけるメダルの貯留量がメダル補給機115の第一メダルタンク120におけるメダルの減少量の分だけ増加する。中間の第三メダル補給機113の第一メダルタンク120におけるメダルの貯留量は変わらない。結果的に、第五メダル補給機115から第一メダル補給機111に使用済みのメダルが送られたことになっている。
【0061】
第五メダル補給機115の第一メダルタンク120に貯留されている使用済みのメダルは第一メダルタンク120から第一メダルリフト140の受け入れホッパー141Aに投入され、第一メダルリフト140によって持ち上げられ、送り出しシュート141Bから排出され、第五メダル補給機115と第三メダル補給機113とを接続しているメインコンベア200に乗せられる。メダルはメインコンベア200によって第三メダル補給機113に運ばれ、第三メダル補給機113の第一メダルタンク120に投入される。
この後は、図32に示したモードと同様にして、メダルは第三メダル補給機113から第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図34は第二の島102の第二メダル補給機112から第一の島101の第一メダル補給機111へ使用済みのメダルを回収するモードを示す断面図である。
【0062】
図32に示したモードと同様にして、第二の島102において使用されたメダルは第二メダル補給機112から第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図35は第四の島104の第四メダル補給機114から第一の島101の第一メダル補給機111へ使用済みのメダルを回収するモードを示す断面図である。
図33に示したモードと同様にして、第四の島104において使用されたメダルは第四メダル補給機114から中間の第二メダル補給機112を経由して第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図36は使用済みのメダルの回収と研磨済みのメダルの補給とを同時に行う第一のモードを示す断面図である。
【0063】
このモードにおいては、図28に示したモードと図34に示したモードとが同時に行われる。具体的には、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第一メダル補給機111から右隣の第三メダル補給機113に送られ、第三メダル補給機113の第二メダルタンク130に貯留されるとともに、第二の島102において使用されたメダルは第二メダル補給機112から第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図37は使用済みのメダルの回収と研磨済みのメダルの補給とを同時に行う第二のモードを示す断面図である。
このモードにおいては、図28に示したモードと図35に示したモードとが同時に行われる。具体的には、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第一メダル補給機111から右隣の第三メダル補給機113に送られ、第三メダル補給機113の第二メダルタンク130に貯留されるとともに、第四の島104において使用されたメダルは第四メダル補給機114から中間の第二メダル補給機112を経由して第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
【0064】
図38は使用済みのメダルの回収と研磨済みのメダルの補給とを同時に行う第三のモードを示す断面図である。
このモードにおいては、図29に示したモードと図34に示したモードとが同時に行われる。具体的には、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第三メダル補給機113を経由して第一メダル補給機111から第五メダル補給機115に送られ、第五メダル補給機115の第二メダルタンク130に貯留されるとともに、第二の島102において使用されたメダルは第二メダル補給機112から第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図39は使用済みのメダルの回収と研磨済みのメダルの補給とを同時に行う第四のモードを示す断面図である。
【0065】
このモードにおいては、図29に示したモードと図35に示したモードとが同時に行われる。具体的には、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第三メダル補給機113を経由して第一メダル補給機111から第五メダル補給機115に送られ、第五メダル補給機115の第二メダルタンク130に貯留されるとともに、第四の島104において使用されたメダルはメ第四ダル補給機114から中間の第二メダル補給機112を経由して第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図40は使用済みのメダルの回収と研磨済みのメダルの補給とを同時に行う第五のモードを示す断面図である。
このモードにおいては、図30に示したモードと図32に示したモードとが同時に行われる。具体的には、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第一メダル補給機111から左隣の第二メダル補給機112に送られ、第二メダル補給機112の第二メダルタンク130に貯留されるとともに、第三の島103において使用されたメダルは第三メダル補給機113から第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
【0066】
図41は使用済みのメダルの回収と研磨済みのメダルの補給とを同時に行う第六のモードを示す断面図である。
このモードにおいては、図30に示したモードと図33に示したモードとが同時に行われる。具体的には、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第一メダル補給機111から左隣の第二メダル補給機112に送られ、第二メダル補給機112の第二メダルタンク130に貯留されるとともに、第五の島105において使用されたメダルは第五メダル補給機115から中間の第三メダル補給機113を経由して第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図42は使用済みのメダルの回収と研磨済みのメダルの補給とを同時に行う第七のモードを示す断面図である。
【0067】
このモードにおいては、図31に示したモードと図32に示したモードとが同時に行われる。具体的には、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第二メダル補給機112を経由して第一メダル補給機111から第四メダル補給機114に送られ、第四メダル補給機114の第二メダルタンク130に貯留されるとともに、第三の島103において使用されたメダルは第三メダル補給機113から第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
図43は使用済みのメダルの回収と研磨済みのメダルの補給とを同時に行う第八のモードを示す断面図である。
このモードにおいては、図31に示したモードと図33に示したモードとが同時に行われる。具体的には、第一メダル補給機111のメダル研磨装置110において研磨されたメダルは第二メダル補給機112を経由して第一メダル補給機111から第四メダル補給機114に送られ、第四メダル補給機114の第二メダルタンク130に貯留されるとともに、第五の島105において使用されたメダルは第五メダル補給機115から中間の第三メダル補給機113を経由して第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される。
【0068】
図44は一の島(例えば、第三の島103)において使用されたメダルをその島のメダル補給機から他の島(例えば、第五の島105)のメダル補給機へ送り出すモードを示す断面図である。
第三メダル補給機113の第一メダルタンク120に貯留されている使用済みのメダルは第一メダルタンク120から第一メダルリフト140の受け入れホッパー141Aに投入され、第一メダルリフト140によって持ち上げられ、送り出しシュート141Bから排出され、メダル振り分け装置150を経由して、第三メダル補給機113と第五メダル補給機115とを接続しているメインコンベア200に乗せられる。メダルはメインコンベア200によって第五メダル補給機115に運ばれ、第五メダル補給機115の第一メダルリフト140の中間ホッパー141Cに投入される。その後、メダルは第一メダルリフト140によって持ち上げられ、メダル振り分け装置150を介して第一メダルタンク120に投入される。
【0069】
例えば、第三メダル補給機113の第一メダルタンク120に使用済みのメダルが最大貯留量を超えて貯留されることがある(図21(A)参照)。このような場合には、中央制御装置(図示せず)は各第一メダルタンク120のメダルの貯留量をチェックし、メダルの貯留量が比較的少ない第一メダルタンク120を探し出す。例えば、第五メダル補給機115の第一メダルタンク120のメダルの貯留量が比較的少ない場合には、上記のように、使用済みのメダルが第三メダル補給機113から第五メダル補給機115に送られ、第三メダル補給機113の第一メダルタンク120のメダルの貯留量を減少させる。
図45図44に示したモードとは逆のモードを示す断面図である。
図44に示したモードにおいては、第三メダル補給機113から使用済みのメダルが第五メダル補給機115に送られたが、図45に示すモードにおいては、使用済みのメダルは第五メダル補給機115から第三メダル補給機113に送られる。
例えば、第五メダル補給機115の第一メダルタンク120における使用済みのメダルの貯留量が最大貯留量を超えた場合に、メダルの貯留量が比較的少ない第三メダル補給機113の第一メダルタンク120に使用済みのメダルを送り込むような場合である。
【0070】
図46は一の島(例えば、第二の島102)において使用されたメダルをその島のメダル補給機から他の島(例えば、第四の島104)のメダル補給機へ送り出すモードを示す断面図である。
図44に示したモードと同様に、第二メダル補給機112から使用済みのメダルが第四メダル補給機114に送られる。
図47図46に示したモードとは逆のモードを示す断面図である。
図46に示したモードにおいては、第二メダル補給機112から使用済みのメダルが第四メダル補給機114に送られたが、図47に示すモードにおいては、使用済みのメダルは第四メダル補給機114から第二メダル補給機112に送られる。
図20に示したように、第一乃至第五メダル補給機111-115に設けられている第一メダルタンク120には殺菌装置170が取り付けられている。
【0071】
殺菌装置170は常時作動するものではなく、第一メダルタンク120に使用済みのメダルが新たに投入されたときに作動するように構成されている。図9に示した第一メダル補給機111の場合を例に取ると、第一メダルタンク120に使用済みのメダルが新たに投入されるのは次の場合である。
(1)第一の島101の各スロットマシン4で使用されたメダルが回収用コンベア116B及び第二メダルリフト160によって第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される場合
(2)第一の島101の右隣の第三の島103(または、第三の島103及び第五の島105)で使用されたメダルが第三メダル補給機113(または、第五メダル補給機115)からメインコンベア200Aを介して第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される場合
(3)第一の島101の左隣の第二の島102(または、第二の島102及び第四の島104)で使用されたメダルが第二メダル補給機112(または、第四メダル補給機114)からメインコンベア200Bを介して第一メダル補給機111に運ばれ、第一メダル補給機111の第一メダルタンク120に投入される場合
(4)第一メダルタンク120に貯留されているメダルがメダル研磨装置110に送られ、メダル研磨装置110により研磨された後に第一メダルリフト140を介して第一メダルタンク120に送り戻される場合(図25に示したモード)
【0072】
第二メダルリフト160の作動は中央制御装置(図示せず)によって制御される。中央制御装置は第二メダルリフト160を作動させるときには、上記(1)のケースに該当するものとして、第二メダルリフト160を作動させている間、すなわち、使用済みのメダルが第一メダルタンク120に投入されている間は殺菌装置170を作動させる。
メインコンベア200A及び200Bの作動も中央制御装置によって制御される。さらに、メインコンベア200A及び200Bの各々から第一メダルタンク120に向かって延びるパイプ(メダルはこのパイプを通って第一メダルタンク120に落下する)には、例えば、メダルの通過を検出する通過検出センサー(図示せず)が配置されている。中央制御装置はメインコンベア200A及び200Bを作動させているときであって、かつ、通過検出センサーから検出信号を受信したときには、上記(2)及び(3)のケースに該当するものとして、インコンベア200A及び200Bを作動させている間、すなわち、使用済みのメダルが第一メダルタンク120に投入されている間は殺菌装置170を作動させる。
【0073】
前述したように、図25のモードは、例えば、遊技場の営業時間外(営業開始前または営業終了後)に実施される。このため、(4)の場合では、手動で殺菌装置170を作動させることが可能である。あるいは、中央制御装置はメダル研磨装置110及び第一メダルリフト140のみが作動しているときは(4)のケースに該当するものとして、中央制御装置はメダル研磨装置110及び第一メダルリフト140が作動している間、すなわち、使用済みのメダルが第一メダルタンク120に投入されている間は殺菌装置170を作動させる。
以上のように、中央制御装置は上記(1)乃至(4)のケースを検出すると、使用済みのメダルが第一メダルタンク120に投入されている間に限って殺菌装置170を作動させる。
あるいは、使用済みのメダルが第一メダルタンク120に投入されている間のみならず、使用済みのメダルの投入終了時から一定時間(例えば、1分間)の間においても殺菌装置170を作動させるようにすることも可能である。
【0074】
各第一乃至第五の島101-105で使用されたメダルはその島にある第一乃至第五メダル補給機111-115に運び込まれ、そのメダル補給機の第一メダルタンク120に必ず投入される。
このため、各第一乃至第五第一メダル補給機111-115の第一メダルタンク120に殺菌装置170を取り付けることにより、その島(あるいは、その島及び他の島)で使用されたメダルを漏れなく殺菌することが可能である。
特に、使用済みのメダルが新たに第一メダルタンク120に投入される場合には必ず殺菌装置170が作動するように構成されているので、ほぼ全ての使用済みのメダルを殺菌することが可能である。
図53及び図54に示した従来のメダル補給機用殺菌装置においては、補給タンクコンベアモーター41が動作中の間のみ殺菌装置50Aは作動し、補給タンク20(洗浄済みのメダルが貯留されるタンク)内のメダルに対して紫外線が照射される。しかしながら、補給タンク20に新たに洗浄済みのメダルが供給されるときであっても、補給タンクコンベアモーター41が必ずしも動作するとは限らない。このため、使用済みのメダルに対して殺菌を行うことと比較して、必ずしも全てのメダルが洗浄されることにはならない。
【0075】
これに対して、本実施形態に係るメダル補給機によれば、ほぼ全てのメダルを殺菌することが可能である。
本実施形態に係るメダル補給機においては、殺菌の対象としてメダルを選択したが、殺菌の対象はメダルには限定されない。例えば、パチンコ玉などの球状の遊技媒体を含む全ての遊技媒体に対して本実施形態に係るメダル補給機を用いて殺菌することが可能である。
本実施形態においては、各メダル補給機111―115は相互に一本のメインコンベア200を介して接続されているが、図53及び図54に示した従来のメダル補給機用殺菌装置と同様に、2本のメインコンベアを介して接続させることも可能である。
本実施形態においては、メダル振り分け装置150は二つのプレート152、153と二つの振り分け板154、155とを備えるものとして構成されているが、一つのプレートと一つの振り分け板とを備えるものとして構成することも可能である。
【0076】
具体的には、メダル振り分け装置150は、第一プレート152と第一振り分け板154とを備える、または、第二プレート153と第二振り分け板155とを備えるものとして構成することが可能である。この場合には、メダルは、メダル振り分け装置150によって振り分けられずにメダル振り分け装置150を素通りするか、または、パイプ151E(または151F)に落下するかの2方向に振り分けられる。パイプ151E(または151F)に落下したメダルは、例えば、第二メダルタンク130に送られる。
【0077】
(第二の実施形態)
殺菌装置170は第一の実施形態に示したものに限定されるものではなく、種々の構造を取り得る。
図48は第一の変形例に係る殺菌装置170Aの斜視図である。
第一の変形例においては、第一メダルタンク120は少なくともその側壁が透明素材でつくられている円柱形状の第一メダルタンク120Aとして構成される。
第一の変形例に係る殺菌装置170Aは第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に等間隔に配置されている。例えば、4個の殺菌装置170Aが第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に90度の円周角ごとに配置されている。
殺菌装置170Aは紫外線照射装置として構成される。殺菌装置170Aから照射される紫外線は透明の側壁を透過して第一メダルタンク120Aの内部のメダルに照射される。
第一の変形例に係る殺菌装置170Aは第一の実施形態における殺菌装置170に代えて、あるいは、殺菌装置170とともに使用することができる。
殺菌装置170Aを殺菌装置170とともに使用した場合には、第一メダルタンク120Aの内部のメダルに対して上方及び側方から紫外線を照射することが可能になるので、より効果的にメダルを殺菌することができる。
【0078】
(第三の実施形態)
図49は第二の変形例に係る殺菌装置170Bの斜視図である。
本変形例における第一メダルタンク120Bは、第一の変形例における第一メダルタンク120Aと同様に、少なくともその側壁が透明素材でつくられている円柱形状であることに加えて、側壁には格子状に複数個の矩形状の開口が形成されている。
開口の大きさは第一メダルタンク120B内に貯留されているメダルが開口を通り抜けることができない大きさに設定されている。すなわち、第一メダルタンク120B内に貯留されているメダルが開口を通り抜けて外部に出てしまうことはない。
第二の変形例に係る殺菌装置170Bは、第一の変形例に係る殺菌装置170Aと同様に、第一メダルタンク120Bの側壁の周囲に等間隔に配置されている。
【0079】
殺菌装置170Bは紫外線照射装置及び光触媒噴霧装置の何れか一方またはその双方として構成される。殺菌装置170Bから照射される紫外線は透明の側壁を透過して第一メダルタンク120Bの内部のメダルに照射されるとともに、殺菌装置170Bから噴霧される光触媒は第一メダルタンク120Bの側壁の開口を通って内部のメダルに付着する。
第二の変形例に係る殺菌装置170Bは第一の実施形態における殺菌装置170に代えて、あるいは、殺菌装置170とともに使用することができる。
第一メダルタンク120Bの側壁は非透明素材(例えば、鉄その他の金属や樹脂)でつくることも可能である。この場合には、殺菌装置170Bから照射・噴霧される紫外線及び光触媒は何れも側壁の開口を通過して第一メダルタンク120Bのメダルに達する。
【0080】
(第四の実施形態)
第一の変形例における第一メダルタンク120A(図48)及び第二の変形例における第一メダルタンク120B(図49)は何れもその中心軸の回りに回転可能に構成することが可能である。
第一メダルタンク120A、120Bをその中心軸の回りに回転させることによって、側壁の周囲に配置されている殺菌装置170A,170Bによる殺菌効果を第一メダルタンク120A、120B内のより多くのメダルにもたらすことが可能である。
【0081】
(第五の実施形態)
図50は第三の変形例に係る殺菌装置170Cの斜視図である。
本変形例においては、第一の変形例における第一メダルタンク120Aが用いられる。
本変形例においては、複数個の一群の殺菌装置170Cが使用される。一群の殺菌装置170Cは複数個の殺菌装置170Cからなり、各殺菌装置170Cは第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に鉛直方向に等間隔に配置されている。このような一群の殺菌装置170Cが第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に、例えば、90度の円周角ごとに配置されている。すなわち、4個の一群の殺菌装置170Cが第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に配置されている。
各殺菌装置170Cは紫外線照射装置からなる。複数個の殺菌装置170Cが第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に鉛直方向に配置されていることにより、第一メダルタンク120A内のメダルの貯留量にかかわらず、全てのメダルに一様に紫外線を照射することが可能である。
【0082】
第三の変形例に係る殺菌装置170Cは第一の実施形態における殺菌装置170に代えて、あるいは、殺菌装置170とともに使用することができる。
第一メダルタンク120Aに取り付けられている3個のセンサー121,122,123を用いて殺菌装置170Cの動作を制御することが可能である。
例えば、図50に示すように、一群の殺菌装置170Cは5個の殺菌装置170C1―170C5を備えているものとする。殺菌装置170C1、170C3、170C5はそれぞれセンサー121、122,123と同じ高さに配置されており、殺菌装置170C2は殺菌装置170C1と殺菌装置170C3との中間に、殺菌装置170C4は殺菌装置170C3と殺菌装置170C5との中間にそれぞれ配置されているものとする。
【0083】
例えば、センサー121がメダルの検出信号を中央制御装置に送信した場合、第一メダルタンク120A内のメダルの残量はセンサー121と同じ高さの位置またはセンサー121より高い位置にあるはずである。従って、この場合には、センサー122より高くない位置にある殺菌装置、すなわち、全ての殺菌装置170C1-170C5を作動させる。
また、例えば、センサー122がメダルの検出信号を中央制御装置に送信した場合、第一メダルタンク120A内のメダルの残量はセンサー122と同じ高さの位置またはセンサー122より高い位置にあり、かつ、センサー121より低い位置にあるはずである。従って、この場合には、センサー121より高くない位置にある殺菌装置、すなわち、殺菌装置170C3-170C5を作動させる。
このように、センサー121,122,123が検出する第一メダルタンク120A内のメダルの残量に応じて殺菌装置170C1-170C5を作動させることによって、殺菌装置170C1-170C5を効率的に使用することができる。
【0084】
(第六の実施形態)
図51は第四の変形例に係る殺菌装置170Dの斜視図である。
本変形例においては、第一の変形例における第一メダルタンク120Aが用いられる。
本変形例に係る殺菌装置170Dは、第一の変形例に係る殺菌装置170Aと同様に、第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に等間隔に配置されている。例えば、4個の殺菌装置170Dが第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に90度の円周角ごとに配置されている。
本変形例に係る殺菌装置170Dは紫外線照射装置からなり、第一メダルタンク120Aの側壁の周囲に沿って矢印Tに示すように上下動が可能であるように構成されている。殺菌装置170Dを上下動可能であるように構成することにより、単一の殺菌装置170Dを用いて、鉛直方向に配置した複数個の殺菌装置170C(図50)とほぼ同様の効果を売ることができる。
【0085】
さらに、第五の実施形態の場合と同様に、3個のセンサー121、122,123の各検出信号を殺菌装置170Dの上下動に連動させることも可能である。
例えば、センサー121がメダルの検出信号を中央制御装置に送信した場合、第一メダルタンク120A内のメダルの残量はセンサー121と同じ高さの位置またはセンサー121より高い位置にあるはずである。従って、この場合には、第一メダルタンク120Aの底面からセンサー121の高さ(または第一メダルタンク120Aの上縁)までの範囲内において殺菌装置170Dを上下動させれば、殺菌装置170Dを効率的に使用することができる。
第五の実施形態(図50)及び第六の実施形態(図51)においては、第一メダルタンク120Aを用いたが、第一メダルタンク120Aに代えて、側壁に格子状に開口が形成されている第一メダルタンク120B(図49)を用いることも可能である。
第一メダルタンク120Bを用いることにより、各殺菌装置170C、170Dを光触媒噴霧装置として構成することが可能になる。
【0086】
(第七の実施形態)
図52は第七の実施形態において使用される第一メダルタンク120Cの部分的な縦断面図である。
本実施形態における第一メダルタンク120Cは第一メダルタンク120C内に貯留されているメダルを攪拌するメダル攪拌装置125を備えている。
メダル攪拌装置125は、第一メダルタンク120Cの底面124に対して第一メダルタンク120Cの中心軸120aの回りに回転可能に配置されている円板126と、円板126上に固定して取り付けられている少なくとも1個の螺旋状凸状体127と、から構成されている。
円板126が中心軸120aの回りに回転することによって、螺旋状凸状体127も円板126とともに回転し、第一メダルタンク120C内に貯留されているメダルを攪拌する。第一メダルタンク120C内のメダルが攪拌されることにより、メダルに対する紫外線照射または光触媒噴霧の確率または頻度が高くなり、殺菌装置170A、170B,170C、170Dを効率的に使用することが可能になる。
【符号の説明】
【0087】
101-105 第一乃至第五の島
111-115 第一乃至第五メダル補給機
110 メダル研磨装置
120 第一メダルタンク
130 第二メダルタンク
140 第一メダルリフト
150 メダル振り分け装置
160 第二メダルリフト
170 殺菌装置
200 メインコンベア
【要約】
【課題】メダル補給機において使用されるメダルを確実に殺菌する。
【解決手段】メダル補給機(111)は、使用済みのメダルを貯留する第一メダルタンク(120)と、研磨済みのメダルを貯留する第二メダルタンク(130)と、第一メダルタンク(120)に取り付けられ、第一メダルタンク(120)に貯留されているメダルを殺菌する殺菌装置(170)と、を備える。殺菌装置(170)は、他の遊技機から回収された使用済みのメダルが第一メダルタンク(120)に投入されるときに、その投入の間のみ作動する。
【選択図】図9
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