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  • 特許-レーザと同軸のイオン励起装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】レーザと同軸のイオン励起装置
(51)【国際特許分類】
   H01J 49/16 20060101AFI20221024BHJP
   G01N 27/62 20210101ALI20221024BHJP
   G01N 27/64 20060101ALI20221024BHJP
   H01J 49/06 20060101ALI20221024BHJP
   H01J 49/40 20060101ALN20221024BHJP
【FI】
H01J49/16 400
G01N27/62 G
G01N27/64 B
H01J49/06 700
H01J49/40
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022516229
(86)(22)【出願日】2020-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-26
(86)【国際出願番号】 CN2020137862
(87)【国際公開番号】W WO2021159861
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】202010084100.2
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522097588
【氏名又は名称】浙江迪譜診断技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG DIGENA DIAGNOSIS TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】2nd Floor, Building No. 9, 355 Xingzhong Road,Yuhang Economic And Technological Development Zone Hangzhou, Zhejiang 311100 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】相双紅
【審査官】中尾 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-154040(JP,A)
【文献】特開平07-226184(JP,A)
【文献】特開平10-199475(JP,A)
【文献】特開2008-064727(JP,A)
【文献】特開2015-102631(JP,A)
【文献】国際公開第2007/020862(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 49/16
G01N 27/62
G01N 27/64
H01J 49/06
H01J 49/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光路中心とイオン伝送チャネルとを含むレーザと同軸のイオン励起装置であって、前記光路中心は空いており、光路中心と前記イオン伝送チャネルは同軸であり、イオン伝送チャネルはマトリックスキャリアに垂直であり、レーザ集束スポットは不均一性集束であり、光路はレーザ伝送光路、視覚監視光路、視覚照明光路、及び光強度監視光路を含
前記レーザ伝送光路は順次設けられたレーザ機器、ビームエキスパンダ、二重反射ミラー、全反射ミラー及び対物レンズを含み、
前記二重反射ミラーは、中心反射面と環状反射面を有し、中心反射面は中心光源を環状反射面に反射し、環状反射面はレーザを入射光に沿って同軸で反射し、中心が空いている環状レーザ伝送チャネルを形成する、
ことを特徴とするレーザと同軸のイオン励起装置。
【請求項2】
前記視覚監視光路は順次設けられたレーザ透過ミラー、光源分光器及びレンズ群を含み、視覚監視光路とレーザ機器は共役となり、
前記視覚照明光路は順次設けられた視覚光源、光源分光器及びレーザ透過ミラーを含み、視覚照明光路とレーザ機器は共役となり、
前記光強度監視光路は感光センサを含み、
前記イオン伝送チャネルは可変曲面イオンレンズ、イオンフィルタ又はイオン検出装置を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザと同軸のイオン励起装置。
【請求項3】
前記対物レンズは中空構造であり、中空部分はイオン伝送チャネルとし、対物レンズはマトリックスキャリアに垂直に設けられる、
ことを特徴とする請求項に記載のレーザと同軸のイオン励起装置。
【請求項4】
前記全反射ミラーは中空構造であり、中空部分はイオン伝送チャネルとし、他の部分は反射ミラーとする、
ことを特徴とする請求項に記載のレーザと同軸のイオン励起装置。
【請求項5】
前記二重反射ミラーは、中心に孔又は完全透過領域があり、レーザが孔又は完全透過領域を通過して、反射されずに前記感光センサに直接到達し、レーザ強度を監視又は測定する、
ことを特徴とする請求項に記載のレーザと同軸のイオン励起装置。
【請求項6】
前記視覚光源はレーザ機器と波長が異なり、マトリックスキャリアの状態を同期監視し、又はレーザによる励起の集束調整に用いられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のレーザと同軸のイオン励起装置。
【請求項7】
前記全反射ミラーは、固定焦点のイオン励起に用いられる単一の中空の全反射ミラー、又は線走査若しくは面走査によるイオン励起に用いられる中空の走査ミラー群であり、ただし、中空の走査ミラー群は、1つの中空の走査ミラー又は2つの中空の走査ミラーを含む、
ことを特徴とする請求項に記載のレーザと同軸のイオン励起装置。
【請求項8】
前記ビームエキスパンダと二重反射ミラーとの間に焦点調整レンズ群が設けられ、前記焦点調整レンズ群は視覚監視装置と連動してレーザビームの集束位置を調整するために用いられる、
ことを特徴とする請求項に記載のレーザと同軸のイオン励起装置。
【請求項9】
前記レーザ集束によるレーザスポットエネルギーは中心から周囲へ不均一に集束し、集束スポットの大きさは10μmから500μmである、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザと同軸のイオン励起装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマトリックス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型質量分析の分野に関し、特にレーザと同軸のイオン励起装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマトリックス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型質量分析装置は、構造が複雑で、レーザによる励起の調整難易度が大きく、イオンの励起時は一般的にバイアス励起であり、励起したイオン雲は空間分布が非対称でありかつ広く分布し、イオンの励起後のイオン飛行に不利であり、イオン化効率が理想的でなく、解像度が理想的でなく、製造コストが高い。従来のバイアス励起光路による空間の不均一分布、イオン電荷の不均一分布、イオン発生時間の不均一分布は質量分析検出結果に影響を与える重要な要素である。
【発明の概要】
【0003】
上記技術的問題を解決するために、本発明は構造設置が合理的で、順方向励起し、焦点が調整可能でスポットが対称かつ不均一のレーザと同軸のイオン励起装置を提供する。
【0004】
本発明の具体的な技術的解決手段は以下のとおりである。レーザと同軸のイオン励起装置は、光路中心とイオン伝送チャネルとを含む。そのうち、光路中心は空いており、光路中心とイオン伝送チャネルは同軸であり、イオン伝送チャネルはマトリックスキャリアに垂直であり、レーザ集束スポットは不均一性集束であり、光路はレーザ伝送光路、視覚監視光路、視覚照明光路、光強度監視光路を含むが、これらに限定されるものではない。
【0005】
具体的には、
前記レーザ伝送光路は順次設けられたレーザ機器、ビームエキスパンダ、二重反射ミラー、全反射ミラー及び対物レンズを含むが、これらに限定されるものではなく、
前記視覚監視光路は順次設けられたレーザ透過ミラー、光源分光器及びレンズ群を含むが、これらに限定されるものではなく、視覚監視光路とレーザ機器は共役となり、
前記視覚照明光路は順次設けられた視覚光源、光源分光器及びレーザ透過ミラーを含むが、これらに限定されるものではなく、視覚照明光路とレーザ機器は共役となり、
前記光強度監視光路は感光センサを含むが、これに限定されるものではなく、
前記イオン伝送チャネルは可変曲面イオンレンズ、イオンフィルタ又はイオン検出装置を含むが、これらに限定されるものではない。ここで、レーザ機器はレーザ光源とし、イオン検出装置は従来の構造とする。
【0006】
以上の構造を用いると、従来技術に比べ、本発明は以下の利点を有する。本発明は構造設置が合理的で、励起光路がイオン生成及びイオン飛行の経路に沿って同軸で励起し、励起によって生成された空間状態が励起ポイントで対称性分布となり、レーザ脱離イオン化によって生成されたイオン雲は励起ポイント空間の約10-200μmの空間において均一に分布し、集束により、イオンの空間的差異が小さくなり、イオン飛行を経ると、質量分析の解像度を効果的に向上させることができる。
【0007】
好ましくは、前記対物レンズは中空構造であり、中空部分はイオン伝送チャネルとし、対物レンズはイオンマトリックスキャリアに垂直に設けられる。
【0008】
好ましくは、前記全反射ミラーは中空構造であり、中空部分はイオン伝送チャネルとし、他の部分は反射ミラーとする。
【0009】
好ましくは、前記二重反射ミラーは全反射ミラーであり、中心反射面と環状反射面を有し、中心反射面は中心光源を環状反射面に反射し、環状反射面はレーザを入射光に沿って同軸で反射し、中心が空いている環状レーザ伝送チャネルを形成する。
【0010】
好ましくは、前記二重反射ミラーは、中心に孔又は完全透過領域があり、レーザが孔を通過して、反射されずに感光センサに直接到達でき、それにより、レーザ強度を監視又は測定する。
【0011】
好ましくは、前記視覚光源はレーザ機器と波長が異なり、マトリックスキャリアの状態を同期監視し、レーザによる励起の集束調整状態を観測するために用いることもできる。視覚光源は、平行光又は準平行光光源である。
【0012】
好ましくは、前記全反射ミラーは、固定焦点のイオン励起に用いられる単一の中空の全反射ミラー、又は線走査若しくは面走査によるイオン励起に用いられる中空の走査ミラー群であり、ただし、中空の走査ミラー群は、1つの中空の走査ミラー又は2つの中空の走査ミラーを含む。
【0013】
好ましくは、前記ビームエキスパンダと二重反射ミラーとの間には、必ずではないが、焦点調整レンズ群を増加してもよく、焦点調整レンズ群は視覚監視装置と連動してレーザビームの集束位置を調整することができる。
【0014】
好ましくは、前記イオン検出装置の検出面はイオン伝送チャネルと同軸であり、感光センサはレーザ機器と同軸である。
【0015】
さらに、前記可変曲面イオンレンズはイオン伝送チャネルと同軸であり、可変曲面イオンレンズは制御可能な可変曲面レンズである。制御可能な可変曲面レンズは電子制御型可変曲面レンズ、油圧型可変曲面レンズ、気圧型可変曲面レンズを選択することができ、好ましくは電子制御型可変曲面レンズとする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の装置の概略図である。
図2】本発明の集束エネルギーの概略図である。
図3】本発明のイオン強度の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施例を参照しながら本発明についてさらに説明する。
【0018】
実施例
図1に示すように、レーザと同軸のイオン励起装置は、光路中心とイオン伝送チャネルとを含み、光路中心は空いており、光路中心とイオン伝送チャネルは同軸であり、イオン伝送チャネルはマトリックスキャリアに垂直であり、レーザ集束スポットは不均一性集束であり、光路はレーザ伝送光路、視覚監視光路、視覚照明光路、光強度監視光路を含むが、これらに限定されるものではなく、そのうち、レーザ伝送光路は順次設けられたレーザ機器3、ビームエキスパンダ4、二重反射ミラー8、全反射ミラー9及び対物レンズ10を含むが、これらに限定されるものではなく、視覚監視光路は順次設けられたレーザ透過ミラー5、光源分光器6及びレンズ群7を含むが、これらに限定されるものではなく、視覚監視光路はレーザ機器と共役となるとともに、カメラ1によって監視し、視覚照明光路は順次設けられた視覚光源2、光源分光器6及びレーザ透過ミラー5を含むが、これらに限定されるものではなく、視覚照明光路とレーザ機器3は共役となり、光強度監視光路は感光センサ12を含むが、これに限定されるものではなく、イオン伝送チャネルはイオンフィルタ、イオン検出装置を含むが、これらに限定されるものではない。ここで、レーザ機器はレーザ光源とし、レーザ伝送光路に入り、ビームエキスパンダ4、レーザ透過ミラー5、二重反射ミラー8、全反射ミラー9を順次通過して対物レンズ10、感光センサ12に入り、イオン検出装置は従来の構造とし、重複する説明は省略する。ここで、レーザ集束によるレーザスポットエネルギーは中心から周囲へ不均一に集束し、集束スポットの大きさは10μmから500μmである。
【0019】
ここで、対物レンズは中空構造であり、中空部分はイオン伝送チャネルとし、対物レンズはマトリックスキャリアに垂直に設けられる。同様に、全反射ミラーは中空構造であり、中空部分はイオン伝送チャネルとし、他の部分は反射ミラーとする。さらに、二重反射ミラーは全反射ミラーであり、中心反射面と環状反射面を有し、両者の位置関係には、中心反射面は中心光源を環状反射面に反射し、環状反射面はレーザを入射光に沿って同軸で反射し、中心が空いている環状レーザ伝送チャネルを形成する。また、二重反射ミラーは、中心に孔又は完全透過領域があり、レーザが孔を通過して、反射されずに感光センサに直接到達でき、それにより、レーザ強度を監視又は測定する。
【0020】
視覚光源はレーザ機器と波長が異なり、マトリックスキャリアの状態を同期監視し、レーザによる励起の集束調整を観測するために用いることもできる。視覚光源は、平行光又は準平行光光源であり、例えばハロゲンランプ光源、LEDランプ光源である。
【0021】
また、全反射ミラーは、固定焦点のイオン励起に用いられる単一の中空の全反射ミラー、又は線走査若しくは面走査によるイオン励起に用いられる中空の走査ミラー群であり、ただし、中空の走査ミラー群は、1つの中空の走査ミラー又は2つの中空の走査ミラーを含む。また、ビームエキスパンダと二重反射ミラーとの間には、必ずではないが、焦点調整レンズ群13を増加してもよく、焦点調整レンズ群は視覚監視装置と連動してレーザビームの集束位置を調整することができる。また、イオン検出装置の検出面はイオン伝送チャネルと同軸であり、感光センサはレーザ機器と同軸である。
【0022】
さらに、レーザ集束によるレーザスポットエネルギーは中心から周囲へ不均一に集束し、集束スポットの大きさは10μmから500μmである。
【0023】
上記設置によると、同軸での励起による集束イオンの空間分布:励起光路がイオン生成及びイオン飛行の経路に沿って同軸で励起し、励起によって生成された空間状態が励起ポイントで対称性分布となり、レーザ脱離イオン化によって生成されたイオン雲は励起ポイント空間の約10~200μmの空間において均一に分布し、集束により、イオンの空間的差異が小さくなり、イオン飛行を経ると、質量分析の解像度を効果的に向上させることができる。
【0024】
均一に分布する不均一なエネルギー集束モードによる広範囲の質量電荷比の励起効率の向上:質量分析検出時の質量範囲が小さい場合、マトリックスキャリアのレーザ脱離イオン化時に必要なレーザエネルギーはほぼ同じであり、均一な励起イオンを生成するには励起ポイントで均一性の励起エネルギーを取得することが必要であり、質量分析検出時の質量範囲が広い場合、異なる分子量のイオンを励起するには異なるレーザエネルギーが必要であり、質量範囲内において大分子量と小分子量で励起されるイオン数が基本的にバランスを取り、広範囲で質量範囲を拡張することができるように、励起は差異化を必要とする。中空光路設計により励起ポイントで不均一なレーザエネルギー分布が形成され、レーザ強度が一定である場合、励起ポイントのエネルギー分布を調整することにより、大きさが100-1000000分子量の質量範囲に適応することができ、分子量範囲が比較的狭く、例えば1000-3000であり、又は4000-8000である場合、図2における2の集束モードを選択することで、励起効率及び分子量分布が均一になり、質量範囲が比較的大きくかつ質量電荷比が比較的高く、例えば10000-500000である場合、図2における3の集束モードを選択することで、レーザエネルギーが比較的集中し、小分子量のイオン数が比較的少なく、大分子量の励起の数が比較的多く、質量範囲が大きくかつ質量電荷比が低く、100-100000である場合、図2における1の集束モードを選択することで、小分子量の励起効率が低く、大分子量の励起効率が高いようになり、励起ポイントで不均一に分布するレーザエネルギーは分子量に必要な励起エネルギーと質量範囲内の高低分子量の励起の数との差にバランスを効果的に取ることができ、有益な効果は図3の破線に示すとおりであり、励起ポイントでレーザが均一に分布する場合、分子量の増加に伴い、イオンの励起効率が低下する傾向があり、励起ポイントにおけるレーザエネルギーの調整により、イオン強度を質量範囲内でほぼ平らにすることができ、図3の実線に示すとおりである。イオンの存在度曲線がほぼ均一である場合、レーザ強度又はイオン検出器の倍率を高めることにより、感度の要件を満たすことができる。解像度と感度の要件を両立させる。
【0025】
同軸かつ高速の動的走査:単一の中空全反射ミラーを選択する場合、固定焦点でマトリックスキャリアを励起することができ、中空走査ミラー群を選択する場合、レーザは所定の軌跡に従って走査励起を行い、線形、面、曲線の走査方式を形成することができ、走査データを合成した後、マトリックスキャリアの点、線、面の走査画像を形成することができる。
【0026】
励起又は焦点調整過程のリアルタイム監視:同軸監視光源及びモニタにより、励起及び焦点調整過程のリアルタイム画像を観察することができ、さらに励起及び焦点調整のために達成する必要がある状態を確認する。
【0027】
励起エネルギーの閉ループ監視:現在、レーザ機器が出力した後、レーザエネルギーが効果的に監視されず、励起が成功するか否か又は励起エネルギー及び励起遅延が所望の要求を満たすか否かは確認できない。本発明は、感光センサにより、レーザが励起する時に各レーザパルスのエネルギーが所望に応じて既に出力されたか否か、励起遅延が所望の用途を満たすか否かを監視することができることに利点がさらにある。感光センサは、レーザエネルギーを監視する場合、レーザ波長に応じて、対応する波長のフォトレジスタ、フォトダイオードなどであってもよいが、これらに限定されず、レーザ励起遅延時間を監視する場合、レーザ波長に応じて、対応する波長のフォトトランジスタ、光ファイバ形光電センサなどであってもよいが、これらに限定されない。それにより、構造全体の設置が合理的かつ簡単であり、使用効果が高く、イオン質量範囲が広く、解像度が高く、励起状態でのイオンの存在度を効果的に向上できる。
【0028】
本発明で用いられる原料、機器は、特に断らない限り、いずれも当該分野においてよく使用されている原料、機器であり、本発明で用いられる方法は、特に断らない限り、当該分野における通常の方法である。
【0029】
以上は、本発明の好適な実施例にすぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的実質に基づいて以上の実施例に対して行われた任意の簡単な修正、変更及び同等変換は、いずれも本発明の技術的解決手段の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0030】
1 カメラ
2 視覚光源
3 レーザ機器
4 ビームエキスパンダ
5 レーザ透過ミラー
6 光源分光器
7 レンズ群
二重反射ミラー
9 全反射ミラー
10 対物レンズ
11 イオン検出装置
12 感光センサ
13 焦点調整レンズ群
図1
図2
図3