(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】電源スイッチを備えたバッテリーパックを有するエレクトロポレーション装置
(51)【国際特許分類】
A61N 1/30 20060101AFI20221024BHJP
【FI】
A61N1/30
(21)【出願番号】P 2018532770
(86)(22)【出願日】2016-12-22
(86)【国際出願番号】 US2016068413
(87)【国際公開番号】W WO2017112898
(87)【国際公開日】2017-06-29
【審査請求日】2019-12-20
(32)【優先日】2015-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509320254
【氏名又は名称】イノビオ ファーマシューティカルズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ビート スタデルマン
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ケミアアー
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0030364(US,A1)
【文献】特表2014-524796(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0015208(US,A1)
【文献】特開2007-213987(JP,A)
【文献】特表平10-513601(JP,A)
【文献】国際公開第2014/115183(WO,A1)
【文献】特開2008-62064(JP,A)
【文献】特表2012-512007(JP,A)
【文献】特開2000-82448(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/00 ― 1/40
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレクトロポレーション装置のハンドセットであって、
その中の容積を画定するハウジングと、
前記容積内に少なくとも部分的に位置する回路基板と、
前記ハウジングから延在し、前記回路基板と電気通信する1つまたは複数の電極と、
バッテリーパックであって、
バッテリーパックハウジングと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセルと、
前記回路基板と電気通信する第1のパワーリードと、
前記複数のバッテリーセルに接合され、前記回路基板と電気通信する第2のパワーリードと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置し、前記第1のパワーリードと前記複数のバッテリーセルとの間で接合される安全スイッチであって、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態と、の間で調節可能である前記安全スイッチと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する電源スイッチであって、当該電源スイッチは、前記バッテリーパックハウジングの外部からアクセス可能であり、オン状態とオフ状態との間で調節可能であり、前記安全スイッチは、当該電源スイッチの前記状態に少なくとも部分的に基づいて、前記安全スイッチの前記オン状態と前記オフ状態との間で調節可能である電源スイッチと、を含む、前記バッテリーパックと、を備える、ハンドセット。
【請求項2】
前記バッテリーパックが前記容積内に少なくとも部分的に位置する、請求項1に記載のハンドセット。
【請求項3】
前記ハウジングが、上部と、前記上部から延在するハンドル部と、を含み、前記バッテリーパックが前記ハウジングの前記ハンドル部内に少なくとも部分的に位置する、請求項1に記載のハンドセット。
【請求項4】
前記ハウジングが、上部と、前記上部から延在するハンドル部と、を含み、前記ハンドセットの重心が前記上部と前記ハンドル部との交差部の近位に位置する、請求項1に記載のハンドセット。
【請求項5】
複数の運転状態を検出するよう構成された制御装置を前記バッテリーパックがさらに含み、前記制御装置が、前記運転状態に少なくとも部分的に基づいて、前記オン状態と前記オフ状態との間で前記安全スイッチを調節する、請求項1に記載のハンドセット。
【請求項6】
前記運転状態が、過昇温度状態、過電流状態、過電圧状態、及び不足電圧状態の少なくとも1つを含む、請求項5に記載のハンドセット。
【請求項7】
前記運転状態の少なくとも1つが前記電源スイッチの前記状態を含む、請求項5に記載のハンドセット。
【請求項8】
前記第1のパワーリードが前記回路基板にはんだ付けされ、前記第2のパワーリードが前記回路基板にはんだ付けされる、請求項1に記載のハンドセット。
【請求項9】
エレクトロポレーション装置のハンドセットであって、
ハウジングと、
注入アセンブリと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置し、前記注入アセンブリと連動する回路基板と、
前記ハウジングから延在し、前記回路基板と電気通信する1つまたは複数の電極と、
バッテリーパックであって、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置するバッテリーパックハウジングと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセルと、
前記回路基板と電気通信する第1のパワーリードと、
前記複数のバッテリーセルと前記回路基板との間で接合され延在する第2のパワーリードと、
前記第1のパワーリードと前記複数のバッテリーセルとの間で接合される安全スイッチであって、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態と、の間で調節可能である前記安全スイッチと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する電源スイッチであって、当該電源スイッチは、前記バッテリーパックハウジングの外部からアクセス可能であり、オン状態とオフ状態との間で調節可能であり、前記安全スイッチは、当該電源スイッチの前記状態に少なくとも部分的に基づいて、前記安全スイッチの前記オン状態と前記オフ状態との間で調節可能である電源スイッチと、
前記安全スイッチと連動する制御装置であって、1つまたは複数の運転状態を検出するよう構成された前記制御装置であって、前記検出された運転状態に少なくとも部分的に基づいて、前記オン状態と前記オフ状態との間で前記安全スイッチを調節するよう構成された前記制御装置と、を含む、前記バッテリーパックと、を備える、ハンドセット。
【請求項10】
前記安全スイッチが前記バッテリーパックハウジング内に位置する、請求項
9に記載のハンドセット。
【請求項11】
前記運転状態の少なくとも1つが前記電源スイッチの前記状態である、請求項
9に記載のハンドセット。
【請求項12】
前記バッテリーパックハウジングが開口部を画定し、前記電源スイッチが前記開口部を介して前記バッテリーパックハウジングの外部からアクセス可能である、請求項
11に記載のハンドセット。
【請求項13】
前記運転状態が、過昇温度状態、過電流状態、過電圧状態、及び不足電圧状態の少なくとも1つを含む、請求項
9に記載のハンドセット。
【請求項14】
前記制御装置が、前記バッテリーパックハウジング内に位置する、請求項
9に記載のハンドセット。
【請求項15】
前記ハウジングが、上部と、前記上部から延在するハンドル部と、を含み、前記バッテリーパックが前記ハンドル部内に位置する、請求項
9に記載のハンドセット。
【請求項16】
ベースステーションと、
前記ベースステーションに着脱可能に接合されたハンドセットであって、
ハウジングと、
注入アセンブリと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置し、前記注入アセンブリと連動する回路基板と、
1つまたは複数の電極がそこから延在する配列であって、前記回路基板と電気通信する前記配列と、
バッテリーパックであって、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置するバッテリーパックハウジングと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセルと、
前記回路基板と電気通信する第1のパワーリードと、
前記複数のバッテリーセルと前記回路基板との間で接合され延在する第2のパワーリードと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置し、前記第1のパワーリードと前記複数のバッテリーセルとの間で操作可能に接合される安全スイッチであって、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態と、の間で調節可能である前記安全スイッチと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置し、前記安全スイッチと連動する制御装置であって、1つまたは複数の運転状態を検出するよう構成された前記制御装置であって、前記検出された運転状態に少なくとも部分的に基づいて、前記オン状態と前記オフ状態との間で前記安全スイッチを調節するよう構成された前記制御装置と、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する電源スイッチであって、前記バッテリーパックハウジングの外部からアクセス可能であり、前記運転状態の少なくとも1つが前記電源スイッチの前記状態を含む前記電源スイッチと、
を含む、前記バッテリーパックと、を含む、前記ハンドセットと、を備える、エレクトロポレーション装置。
【請求項17】
前記ハンドセットの重心が前記バッテリーパックと垂直方向に整列するように、前記バッテリーパックハウジングが前記ハウジング内に位置する、請求項
16に記載のエレクトロポレーション装置。
【請求項18】
前記ハンドセットが前記ベースステーションに接合される際に、前記ベースステーションが前記バッテリーパックと電気通信する、請求項
16に記載のエレクトロポレーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2015年12月22日出願の米国仮特許出願第62/270,998号の優先権を主張する。上記に参照された出願は、参照することによって本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
本発明の実施形態は、バッテリーパックを有するエレクトロポレーション装置に関し、より詳細には、その中に電源スイッチが形成されたバッテリーパックを有するエレクトロポレーション装置に関する。
【発明の概要】
【0003】
手持ち式エレクトロポレーション装置等の手持ち式医療装置は、動作電力を供給するためのバッテリーパックを含む。いくつかの手持ち式医療装置においてバッテリーパックは、電気損失を低減し、省スペース化を図るために、手持ち式医療装置内の回路基板に直接はんだ付けされる。バッテリーパックは製造プロセス中に、回路基板に直接はんだ付けされると瞬時に電力を供給することが可能である。瞬時に電力を供給する能力により、バッテリーパックが回路基板に取り付けられた際に、望ましくない運転状態(例えば、短絡)が引き起こされ得る。
【0004】
従来では、バッテリーパックが回路基板への取り付け時に望ましくない運転状態を引き起こすことを防ぐために、電気部品(すなわち、抵抗器またはスイッチ)が回路基板に接合される。しかし、このような電気部品は物理的サイズが大きくなる傾向にあり、バッテリーパック及び手持ち式医療装置の性能に望ましくない影響を与え得る。
【0005】
1つの態様において、エレクトロポレーション装置のハンドセットは、その中の容積を画定するハウジング、容積内に少なくとも部分的に位置する回路基板、ハウジングから延在し、回路基板と電気通信する電極、及びバッテリーパックを含む。バッテリーパックは、バッテリーパックハウジング、バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセル、回路基板と電気通信する第1のパワーリード、複数のバッテリーセルに接合され、回路基板と電気通信する第2のパワーリード、バッテリーパックハウジング内に位置し、第1のパワーリードと複数のバッテリーセルとの間で接合され、複数のバッテリーセルが第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、複数のバッテリーセルが第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態との間で調節可能である安全スイッチを含む。
【0006】
別の態様において、エレクトロポレーション装置のハンドセットは、ハウジング、注入アセンブリ、ハウジング内に少なくとも部分的に位置し、注入アセンブリと連動する回路基板、ハウジングから延在し、回路基板と電気通信する電極、及びバッテリーパックを含む。バッテリーパックは、ハウジング内に少なくとも部分的に位置するバッテリーハウジング、バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセル、回路基板と電気通信する第1のパワーリード、複数のバッテリーセルと回路基板との間で接合され、延在する第2のパワーリード、第1のパワーリードと複数のバッテリーセルとの間で操作可能に接合され、複数のバッテリーセルが第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、複数のバッテリーセルが第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態との間で調節可能である安全スイッチ、及び、安全スイッチと連動し、1つまたは複数の運転状態を検出するよう構成され、検出された運転状態に少なくとも部分的に基づいて安全スイッチをオン状態とオフ状態との間で調節するよう構成される制御装置を含む。
【0007】
さらに別の態様において、エレクトロポレーション装置は、ベースステーション、及び、ベースステーションに着脱可能に接合されたハンドセットを含む。ハンドセットは、ハウジング、注入アセンブリ、ハウジング内に少なくとも部分的に位置し、注入アセンブリと連動する回路基板、1つまたは複数の電極がそこから延在し、回路基板と電気通信する配列、及びバッテリーパックを含む。バッテリーパックは、ハウジング内に少なくとも部分的に位置するバッテリーハウジング、バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセル、回路基板と電気通信する第1のパワーリード、複数のバッテリーセルと回路基板との間で接合され、延在する第2のパワーリード、バッテリーハウジング内に位置し、第1のパワーリードと複数のバッテリーセルとの間で動作可能に接合され、複数のバッテリーセルが第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、複数のバッテリーセルが第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態との間で調節可能である安全スイッチ、及び、バッテリーハウジング内に位置し、安全スイッチと連動し、1つまたは複数の運転状態を検出するよう構成され、検出された運転状態に少なくとも部分的に基づいて安全スイッチをオン状態とオフ状態との間で調節するよう構成される制御装置、及び、バッテリーハウジング内に位置し、運転状態の少なくとも1つが電源スイッチの状態を含むような電源スイッチを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ドッキング構成のハンドセット及びベースユニットを示す、エレクトロポレーションユニットの概略図である。
【
図2】
図1のバッテリーパックのブロック図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、
図1のバッテリーパックの画像である。
【
図4】いくつかの実施形態による、
図1のバッテリーパックの画像である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の任意の実施形態を詳細に説明する前に、本発明が、その出願において、以下の説明に記載される、または以下の図面に示される、構成の詳細および構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態であることができ、様々な方法で実施または実行することができる。
【0010】
本発明を実施するために、複数の他の構造部品が利用されてもよいことにも注意されたい。また、以下段落に説明するように、図示される特定の構成は、本発明の実施形態の例示を意図するものである。代替構成も可能である。
【0011】
「agent(薬剤)」とは、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、小分子、またはそれらの任意の組み合わせを意味し得る。参照することによって本明細書に組み込まれるPCT/US2014/070188において詳述されているように、薬剤は、抗体、その断片、その変異体、またはそれらの組み合わせをコードする組換え核酸配列であってもよい。「agent(薬剤)」とは、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、小分子、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を意味し得る。参照のために本明細書に援用されるPCT/US2014/070188において詳述されているように、組成物は、抗体、その断片、その変異体、またはそれらの組み合わせをコードする組換え核酸配列を含んでもよい。薬剤は例えば、水または緩衝剤内で配合されてもよい。緩衝剤は、例えば、saline-sodium citrate(SSC)またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)であってもよい。緩衝剤のイオン含有量によって伝導性が増大し、結果として、標的組織内の電流が増大してもよい。配合されたポリヌクレオチドの濃度は、1μg/mlと20mg/mlとの間であってもよい。配合されたポリヌクレオチドの濃度は、例えば、1μg/ml、10μg/ml、25μg/ml、50μg/ml、100μg/ml、250μg/ml、500μg/ml、750μg/ml、1mg/ml、10mg/ml、15mg/ml、20mg/mlであってもよい。
【0012】
本明細書で使用される「peptide(ペプチド)」、「protein(タンパク質)」、または「polypeptide(ポリペプチド)」は、アミノ酸の連結した配列を意味する可能性があり、天然、合成、または天然および合成の改変または組み合わせであり得る。
【0013】
本明細書に使用される「polynucleotide(ポリヌクレオチド)」または「oligonucleotide(オリゴヌクレオチド)」または「nucleic acid(核酸)」とは、共有結合で一緒に結合された少なくとも2つのヌクレオチドを意味する。ポリヌクレオチドは、一本鎖もしくは二本鎖であってもよく、または二本鎖および一本鎖の両方の配列の部分を含有し得る。ポリヌクレオチドは、ゲノム及びcDNAの両方のDNA、RNA、またはハイブリッドであり得る。ポリヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド及びリボヌクレオチドの組み合わせ、ならびにウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、インノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、イソシトシン、イソグアニン、ならびに合成または非天然型ヌクレオチド及びヌクレオシドを含む、塩基の組み合わせを含有し得る。ポリヌクレオチドは、ベクターであってもよい。ポリヌクレオチドは、化学合成法または組み換え法によって、得ることができる。
【0014】
本明細書で使用される「vector(ベクター)」は、複製起点を含む核酸配列を意味する。ベクターは、ウイルスベクター、バクテリオファージ、細菌人工染色体、または酵母人工染色体であり得る。ベクターは、DNAまたはRNAベクターであり得る。ベクターは、自己複製染色体外ベクターであってもよく、好ましくは、DNAプラスミドである。
【0015】
本明細書に使用される「electroporation(エレクトロポレーション)」(「EP」)とは、生体膜に可逆的な微細通路(孔)を誘導する電場パルスの使用を指し、それらの存在は、薬剤が、細胞膜の一方の側面から反対側に通過することを可能にする。
【0016】
エレクトロポレーション工程の間、標的組織に接する電極及びエレクトロポレーション装置の他の要素には、必要なエレクトロポレーション効果を発生させるための電力が求められる。手持ち式エレクトロポレーション装置の例では、これらの要素を駆動させるために必要な電力が1つまたは複数のバッテリーパックによって供給され、その後、1つまたは複数のバッテリーパックは、1つまたは複数の比較的脆弱な回路基板と電気通信する。エレクトロポレーション装置の製造工程時に、電気的非効率性の回避に十分な接続を行って、バッテリーパックがエレクトロポレーション信号の生成に必要な比較的大きな電気負荷を満たすことを可能にするために、充電されたバッテリーパックを回路基板にはんだ付けしなければならない。さらに、バッテリーパックと回路基板との間の接続は、バッテリーパックが装置内に位置し、使用時の適切な重心及びエルゴノミクスを維持するために十分に小さくなければならない。
【0017】
いくつかの従来のシステムでは、バッテリーパックの取り付け時に短絡を引き起こすことを防ぐために、電気部品(すなわち、抵抗器またはスイッチ)が回路基板に接合される。このような電気部品は、バッテリーパックがはんだ付けされる際に回路基板上で短絡が発生することを防止するために適切な抵抗性を付与するが、同時に、装置が必要なエレクトロポレーション信号を生成するために十分な電力を供給するというバッテリーパックの能力を妨げ得る非効率性を発生させる。他の従来のシステムでは、外部スイッチが回路基板に接合される。外部スイッチはバッテリーパックとは別体であり、バッテリーパックのリードの1つに直列に接続される。外部スイッチは、外部スイッチが閉じるまでバッテリーパックが回路基板と電気的に接続することを防ぐ。しかし、エレクトロポレーションに求められる電気負荷を負うために十分に強い外部スイッチは一般的に、使用するには過度に大きく、非効率である。外部スイッチは例えば、閉位置にある間でさえ、回路基板に供給される電圧を低減する電圧降下を引き起こす。さらに、このようなスイッチの収容が、エレクトロポレーション装置のエルゴノミクスと重心の両方に悪影響を与える。
【0018】
本発明は、バッテリーパック10を有するエレクトロポレーション装置102のハンドセット100に関する。
図1に例示する通り、エレクトロポレーション装置102は、ベースユニット106、及び、ベースユニット106に着脱可能にドッキングされてもよいハンドセット100を含む。ベースユニット106は一般的に、テーブルまたは他の平面上に位置し、電気通信を行って、ハンドセット100のバッテリーパック10がドッキングまたは接合構成にある際に、その2つを充電することが可能である。
【0019】
図1に例示する通り、エレクトロポレーション装置102のハンドセット100は、ハウジング104、ハウジング104内に少なくとも部分的に位置する回路基板108、回路基板108と電気通信する電極配列112、及び、回路基板108と電気通信するバッテリーパック10を含む。ハンドセット100はまた、皮下注射針111を介して標的組織に薬剤を投与するための注入アセンブリ110を含む。ハンドセット100は、回路基板108によって生成され、電極配列112によって標的組織に中継されるエレクトロポレーションパルスを利用して、哺乳類の標的組織(例えば、皮膚)の細胞への生体分子の導入を容易にする。エレクトロポレーション処理の投与時に、バッテリーパック10は、電力を蓄え、ハンドセット100に供給する。
【0020】
図1に示すように、ハンドセット100のハウジング104は、間に容積120を形成するように接合された2つの半部またはメンバ116から形成される。特に、メンバ116は、前端部128及び後端部132を備える上部124、ならびに、上部124から延在して遠位端部を形成するハンドル部136を有するピストル形状を形成する。ハンドル部136は、ハンドセット100を把持した際のユーザの人間工学に基づく快適性を最大限に可能にする大きさ及び形状を有する。ハンドル部136はまた、ハンドル部136の交差部の近位に位置するトリガ140及び、前端部128付近の上部124を作用させながら、ユーザがハンドル部136を確実に把持できるようにして、ハンドセット100の片手操作を可能にするために十分に小さな断面形状を有する。ハンドセット100のハウジング104は、ピストル形状で例示されるが、ハウジング104はさらなる形状を含むか、または異なる把持スタイルに対応してもよいことを理解されたい。
【0021】
例示される実施形態において、ハウジングメンバ116は、バッテリーパック10をハウジング104のハンドル部136内で位置決めし、固定するための複数の実装点(図示せず)を含む。より具体的には、実装点は、ハンドセット100の重心(CG)全体が上部124とハンドル部136との間の交差部の近位にあるように、バッテリーパック10を位置決めする。他の実施形態においてハウジング104の上部124は、軸Aに対して垂直に位置して重心(CG)を通過する軸Bがハウジング104のハンドル部136も通過するように、長手方向に貫通して延在する軸Aを画定してもよい(
図1を参照)。
【0022】
ハンドセット100の回路基板108は、ハウジング104の容積120内に少なくとも部分的に位置し、バッテリーパック10、電極配列112、及びトリガ140と電気通信する。使用中に、回路基板108は、バッテリーパック10から電力を受け、トリガ140からの入力に少なくとも部分的に基づいて、エレクトロポレーション信号を電極配列112に選択的に出力する。
【0023】
電極配列112は、それぞれがハウジング104の上部124の前端部128から外側に延在する複数の電極142を含む。それぞれの電極142は、回路基板108と電気通信し、エレクトロポレーション信号を標的組織に伝達するよう構成される。
【0024】
図2は、ハンドセット100のバッテリーパック10を例示する。バッテリーパック10はとりわけ、バッテリーハウジング12、複数のバッテリーセル14、第1のパワーリード16、第2のパワーリード18、安全スイッチ26を含む制御装置20、制御装置20と電気通信する電源スイッチ22、及びサーミスタ24を含む。図示の構造において、複数のバッテリーセル14、制御装置20、安全スイッチ26、電源スイッチ22、及びサーミスタ24は全て、バッテリーハウジング12内に配置される。電源スイッチ22の追加により、使用中に外部スイッチまたはコネクタを追加する必要性なく、ユーザがバッテリーセル14と第1のパワーリード16との間の電流を手動で不通にすることが可能になる。このように、バッテリーパック10は、ハウジング12の外部に位置する回路に関連する電力損失を最小化しながら、制御回路または制御基板に損傷を与えることなく、ハンドセット100のハウジング104内に取り付けられてもよい。
【0025】
図2に例示する通り、バッテリーパック10の複数のバッテリーセル14は、直列に配線された2つのバッテリーセルを含む。しかし、代替的な実施形態においては、バッテリーパック10が取り付けられる装置の特定の電力必要性に応じて、さらに多い、または少ないセルが存在してもよい。いくつかの実施形態において、複数のバッテリーセル14は、例えば、リチウムイオン、鉛蓄、ニッケルカドミウム、ニッケル水素等の、1種類の充電式バッテリを含む。リチウムイオンバッテリは、従来の鉛蓄バッテリよりも、小型かつ軽量である。
【0026】
バッテリーパック10の第1及び第2のパワーリード16及び18は、バッテリーセル14及び制御装置20を、ハンドセット100の回路基板108と電気的に接続する。図示の構造において、リード16、18は、回路基板108にはんだ付けされる。リード16、18を回路基板108に直接はんだ付けすることによって、解除可能コネクタ等の他の種類の電気的結合子よりも空間が節約される。さらに、はんだ付けは、コネクタまたは他の外部部品がバッテリーパック10と回路基板108との間に位置する場合に発生し得るあらゆる電気損失を最小化する。
【0027】
バッテリーパック10のサーミスタ24も、バッテリーハウジング12内に位置する。サーミスタ24は、使用中にバッテリーパック10の温度を監視するように構成される。
図2に示すように、サーミスタは、制御装置20と電気通信する外部リードを含む。
【0028】
図2に例示する通り、安全スイッチ26は、制御装置20からの入力に少なくとも部分的に基づいて、複数のバッテリーセル14を第1のパワーリード16から選択的に接続し、接続を解除する。安全スイッチ26は、複数のバッテリーセル14がパワーリード16と電気通信する接続構成と、複数のバッテリーセル14がパワーリード16と電気通信しない非接続構成との間で調節可能である。安全スイッチ26は、永久ヒューズ、リセッタブルヒューズ、及び/またはスイッチを含んでもよい。安全スイッチ26と複数のバッテリーセル14との間のワイヤートレースの長さは、外部ハードウェアまたはスイッチのそれよりも短い。短いワイヤートレースの長さは、操作時の電圧損失の影響(すなわち、IR電圧損失)及び騒音(すなわち、スイッチングノイズ)ならびにバッテリーパック10の効率性を低減する。加えて、安全スイッチ26は、バッテリーパック10のバッテリーハウジング12内に完全に位置し、占有面積が小さい。
【0029】
図2に例示する通り、バッテリーパック10の制御装置20は、バッテリーパック10の複数の運転状態を判定し、収集された情報に少なくとも部分的に基づいて安全スイッチ26を操作するよう構成される。制御装置20は、電子処理装置(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または別の好適なプログラミング可能装置)及びメモリを含んでもよい。いくつかの実施形態において、複数の運転状態はとりわけ、過昇温度状態、過電流状態、過電圧状態、不足電圧状態等を含んでもよい。
【0030】
制御装置20は、使用時に、複数の運転状態の検出に少なくとも部分的に基づいて安全スイッチ26を操作し、バッテリーパック10の望ましくない運転状態に起因する損傷を防止するよう構成される。例えば、制御装置20は、過電流状態が検出された際に、複数のバッテリーセル14の第1のパワーリード16との接続を解除するように、安全スイッチ26を操作してもよい。いくつかの実施形態において、制御装置20は、制御装置20に含まれる複数のセンサ(図示せず)を利用して、複数の運転状態を検出するよう構成される。複数のセンサは、とりわけ、電圧センサ、電流センサ、温度センサ等を含んでもよい。
【0031】
図2~4に例示するように、バッテリーパック10の電源スイッチ22は、制御装置20と連動し、オン状態とオフ状態との間で手動にて調節可能である。制御装置20は、使用時に、上述の他の運転状態と同様に電源スイッチ22の位置を監視する。例えば、電源スイッチ22がオフ状態にあると検出することにより、望ましくない運転状態が検出された時と同様の方法で、制御装置20が安全スイッチ26をトリガし、複数のバッテリーセル14の第1のパワーリード16との接続を解除する。このような実施形態において、制御装置20は、電源スイッチ22がオン状態にある際に、複数のバッテリーセル14を第1のパワーリード16に接続するように、安全スイッチ26をさらに操作する。代替的な実施形態において、制御装置20は、電源スイッチ22がオン状態にある際に、複数のバッテリーセル14の第1のパワーリード16との接続を解除するように、安全スイッチ26を操作する。このような代替的な実施形態において、制御装置20は、電源スイッチ22がオフ状態にある際に、複数のバッテリーセル14を第1のパワーリード16に接続するように、安全スイッチ26をさらに操作する。
【0032】
図4に例示する通り、安全スイッチ26は、スイッチ22が外部からアクセス可能であるように、バッテリーパック10のハウジング12内に配置される。例示する実施形態において、電源スイッチ22は、ハウジング12内に形成された孔28を通じてアクセス可能である。ユーザは、例えば、小型のドライバまたはピンセットを使用して、電源スイッチ22の位置を操作することによって、電源スイッチ22の状態を変更することができる。他の実施形態において、電源スイッチ22は、電気機械スイッチまたは磁気スイッチであってもよい。このような実施形態において、オン状態とオフ状態の間で電源スイッチ22を切り替えるために、磁石が使用されてもよい。電源スイッチ22が外部からアクセス可能であるため、電源スイッチ22は、製造工程中にオフ状態に切り替えて、上記で説明したように、短絡を引き起こすことなく、バッテリーパック10を回路基板上に取り付け可能にすることができる。取り付けが完了すると、電源スイッチ22は、オン状態に切り替えて、バッテリーパック10が回路基板に電力を供給することを可能にすることができる。
【0033】
したがって、いくつかの回路基板を含む装置において、電源スイッチ22は、最終的に回基板路構成を組み立てる前のバッテリーパック10の取り付けを可能にする。取り付け工程においてバッテリーパック10が先に取り付けられることを可能にすることにより、より多くの作業空間が提供され、取り付け工程がより容易かつ、より効率的になる。対照的に、最終的に回路基板構成が組み立てられた後に、最終的なステップとしてバッテリーパック10を取り付けなければならない例では、利用可能な空間が限定されるため、バッテリーパック10の取り付けが困難になり得る。
【0034】
上述のように、電源スイッチ22は、複数のバッテリーセル14と直列に接続されないが、むしろ、安全スイッチ26を間接的に操作するように、制御装置20と通信する。このように、電源スイッチ22は、バッテリーパックに通常見られるものに加えた付加的な運転状態として作用する。したがって、本発明の電源スイッチ22は、バッテリーパック10の性能に悪影響を及ぼすことなく、バッテリーパック10全体の占有面積を小さく維持したまま、複数のバッテリーセル14をリード16、18から取り外すための手動での方法をユーザに提供する。
【0035】
したがって、本発明はとりわけ、バッテリーパック10を制御するための電源スイッチ22を提供する。本発明の様々な特徴および利点は、以下の請求項に記載されている。
【0036】
特定の態様についての上述の説明は、当業者の範囲内の知識を適用することにより、他者が、様々な応用のために、このような特定の態様を、過度な実験をすることなく、本開示の一般概念から離脱することなく、容易に変更及び/または改造し得るという本発明の一般的な特徴を十分に公表することになる。したがって、かかる適合および修正は、本明細書に提示されている教示および指導に基づき、開示される態様の同等物の意味及び範囲内にあるように意図される。本明細書の表現または用語は制限ではなく説明を目的としており、ゆえに本明細書のこの用語または表現は、当業者によって教示および指導に照らして解釈されると理解されるものとする。
【0037】
本開示の広がりや範囲は、上記の例示的な態様のいずれによっても制限されるべきではなく、以下の特許請求の範囲やそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【0038】
本出願に引用された公開文献、特許、特許出願、及び/または他の文献は全て、あたかも各個別の公開文献、特許、特許出願、及び/または他の文献があらゆる目的のために参照により援用されるように個別に示されるのと同じ範囲まで、あらゆる目的のために、それらの全体において参照により援用される。
【0039】
万全を期すために、本発明の様々な態様は、以下の番号を付与された条項において詳細に記載される。
【0040】
条項1.エレクトロポレーション装置のハンドセットであって、
その中の容積を画定するハウジングと、
前記容積内に少なくとも部分的に位置する回路基板と、
前記ハウジングから延在し、前記回路基板と電気通信する電極と、
バッテリーパックであって、
バッテリーパックハウジングと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセルと、前記回路基板と電気通信する第1のパワーリードと、
前記複数のバッテリーセルに接合され、前記回路基板と電気通信する第2のパワーリードと、前記バッテリーパックハウジング内に位置し、前記第1のパワーリードと前記複数のバッテリーセルとの間で接合される安全スイッチであって、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態との間で調節可能である前記安全スイッチと、
を含む、前記バッテリーパックと、
を備える、ハンドセット。
【0041】
条項2.前記バッテリーパックが前記容積内に少なくとも部分的に位置する、条項1に記載のハンドセット。
【0042】
条項3.前記ハウジングが、上部と、前記上部から延在するハンドル部と、を含み、前記バッテリーパックが前記ハウジングの前記ハンドル部内に少なくとも部分的に位置する、条項1に記載のハンドセット。
【0043】
条項4.前記ハウジングが、上部と、前記上部から延在するハンドル部と、を含み、前記エレクトロポレーション装置の重心が前記上部と前記ハンドル部との交差部の近位に位置する、条項1に記載のハンドセット。
【0044】
条項5.複数の運転状態を検出するよう構成された制御装置を前記バッテリーパックがさらに含み、前記制御装置が、前記運転状態に少なくとも部分的に基づいて、オン状態とオフ状態との間で前記安全スイッチを調節する、条項1に記載のハンドセット。
【0045】
条項6.前記運転状態が、過昇温度状態、過電流状態、過電圧状態、及び不足電圧状態の少なくとも1つを含む、条項5に記載のハンドセット。
【0046】
条項7.前記オン状態と前記オフ状態との間で調整可能な電源スイッチを前記バッテリーパックがさらに含み、前記運転状態の少なくとも1つが前記電源スイッチの前記状態を含む、条項5に記載のハンドセット。
【0047】
条項8.前記電源スイッチが前記バッテリーハウジングの内部に位置する、条項7に記載のハンドセット。
【0048】
条項9.前記電源スイッチが前記バッテリーハウジングの外部からアクセス可能である、条項8に記載のハンドセット。
【0049】
条項10.前記バッテリーハウジングの外部からアクセス可能であり、オン状態とオフ状態との間で調整可能な電源スイッチを前記バッテリーパックがさらに含み、前記安全スイッチが、前記電源スイッチの前記状態に少なくとも部分的に基づいて、前記オン状態と前記オフ状態との間で調整可能である、条項1に記載のハンドセット。
【0050】
条項11.前記第1のリードが前記回路基板にはんだ付けされ、前記第2のリードが前記回路基板にはんだ付けされる、条項1に記載のハンドセット。
【0051】
条項12.エレクトロポレーション装置のハンドセットであって、
ハウジングと、
注入アセンブリと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置し、前記注入アセンブリと連動する回路基板と、
前記ハウジングから延在し、前記回路基板と電気通信する電極と、
バッテリーパックであって、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置するバッテリーハウジングと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセルと、
前記回路基板と電気通信する第1のパワーリードと、
前記複数のバッテリーセルと前記回路基板に接合され、かつその間に延在する第2のパワーリードと、
前記第1のパワーリードと前記複数のバッテリーセルとの間で操作可能に接合される安全スイッチであって、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態との間で調節可能である前記安全スイッチと、
前記安全スイッチと連動する制御装置であって、1つまたは複数の運転状態を検出するよう構成された前記制御装置であって、前記検出された運転状態に少なくとも部分的に基づいて、前記オン状態と前記オフ状態との間で前記安全スイッチを調節するよう構成された前記制御装置と、
を含む、前記バッテリーパックと、
を備える、ハンドセット。
【0052】
条項13.前記安全スイッチが前記バッテリーハウジング内に位置する、条項12に記載のハンドセット。
【0053】
条項14.前記バッテリーハウジング内に位置する電源スイッチを前記バッテリーパックがさらに含み、前記運転状態の少なくとも1つが前記電源スイッチの前記状態である、条項12に記載のハンドセット。
【0054】
条項15.前記バッテリーハウジングが開口部を画定し、前記電源スイッチが前記開口部を介して前記バッテリーハウジングの外部からアクセス可能である、条項14に記載のハンドセット。
【0055】
条項16.前記運転状態が、過昇温度状態、過電流状態、過電圧状態、及び不足電圧状態の少なくとも1つを含む、条項12に記載のハンドセット。
【0056】
条項17.前記制御装置が前記バッテリーハウジング内に位置する、条項12に記載のハンドセット。
【0057】
条項18.前記ハウジングが、上部と、前記上部から延在するハンドル部と、を含み、前記バッテリーパックが前記ハンドル部内に位置する、条項12に記載のハンドセット。
【0058】
条項19.
ベースステーションと、
前記ベースステーションに着脱可能に接合されたハンドセットであって、
ハウジングと、
注入アセンブリと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置し、前記注入アセンブリと連動する回路基板と、
1つまたは複数の電極がそこから延在する配列であって、前記回路基板と電気通信する前記配列と、
バッテリーパックであって、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置するバッテリーハウジングと、
前記バッテリーパックハウジング内に位置する複数のバッテリーセルと、前記回路基板と電気通信する第1のパワーリードと、
前記複数のバッテリーセルと前記回路基板に接合され、かつその間に延在する第2のパワーリードと、
前記バッテリーハウジング内に位置し、前記第1のパワーリードと前記複数のバッテリーセルとの間で操作可能に接合される安全スイッチであって、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信するオン状態と、前記複数のバッテリーセルが前記第1のパワーリードと電気通信していないオフ状態との間で調節可能である前記安全スイッチと、
前記バッテリーハウジング内に位置し、前記安全スイッチと連動する制御装置であって、1つまたは複数の運転状態を検出するよう構成された前記制御装置であって、前記検出された運転状態に少なくとも部分的に基づいて、前記オン状態と前記オフ状態との間で前記安全スイッチを調節するよう構成された前記制御装置と、
前記バッテリーハウジング内に位置する電源スイッチであって、前記運転状態の少なくとも1つが前記電源スイッチの前記状態を含む前記電源スイッチと、
を含む、前記バッテリーパックと、
を含む、前記ハンドセットと、を備える、エレクトロポレーション装置。
【0059】
条項20.前記エレクトロポレーション装置の重心が前記バッテリーパックと垂直方向に整列するように、前記バッテリーハウジングが前記ハウジング内に位置する、条項19に記載のエレクトロポレーション装置。
【0060】
条項21.前記ハンドセットが前記ベースステーションに接合される際に、前記ベースステーションが前記バッテリーパックと電気通信する、条項19に記載のエレクトロポレーション装置。