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特許7163357農薬的効用性を有する分子並びにそれに関連する中間体、組成物及びプロセス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】農薬的効用性を有する分子並びにそれに関連する中間体、組成物及びプロセス
(51)【国際特許分類】
   C07D 417/12 20060101AFI20221024BHJP
   A01N 47/36 20060101ALI20221024BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20221024BHJP
   A61K 31/427 20060101ALI20221024BHJP
   A61P 33/00 20060101ALI20221024BHJP
   C07D 249/08 20060101ALI20221024BHJP
   A01M 1/20 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
C07D417/12 CSP
A01N47/36 101B
A01P7/04
A61K31/427
A61P33/00 171
C07D249/08 513
C07D249/08 535
A01M1/20 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020500141
(86)(22)【出願日】2018-06-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 US2018038008
(87)【国際公開番号】W WO2019005517
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】62/525,928
(32)【優先日】2017-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501035309
【氏名又は名称】コルテバ アグリサイエンス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】特許業務法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャンピエトロ,ナタリー・シー
(72)【発明者】
【氏名】ウェブスター,ジェフリー・ディー
(72)【発明者】
【氏名】デミーター,デイビッド・エイ
(72)【発明者】
【氏名】スパークス,トーマス・シー
【審査官】前田 憲彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-516712(JP,A)
【文献】特表2015-525758(JP,A)
【文献】特表2014-520851(JP,A)
【文献】国際公開第2017/040191(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/040742(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 417/00
A01N 47/00
A61K 31/00
C07D 249/00
A01M 1/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iで表される分子
【化1】
式中、
(A)Ar1は、(1a)
【化8】
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して、H、(C1~C6)アルキル、(C1~C6)ハロアルキル、(C1~C6)アルコキシ及び(C1~C6)ハロアルコキシからなる群から選択される)
であり、
(B)Hetは、(1b)
【化9】
(式中、R6は、Hである)
であり、
(C)L1は、
【化10】
(式中、R8及びR10は、それぞれ独立して、H、(C1~C6)アルキル、(C1~C6)ハロアルキル、(C1~C6)アルコキシ及び(C1~C6)ハロアルコキシからなる群から選択される)
であり、
(D)Ar2は、(1e)
【化11】
(式中、
(1)X1は、N及びCR13からなる群から選択され、
(2)X2は、N及びCR14からなる群から選択され、及び
(3)R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO2、NRxy、(C1~C6)アルキル、(C1~C6)ハロアルキル、フェニル、(C1~C6)アルコキシ及び(C1~C6)ハロアルコキシからなる群から選択される)
であり、
(E)R15は、H又は(C1~C6)アルキルであり
(F)Q1は、O及びSからなる群から選択され、
(G)Q2は、O及びSからなる群から選択され
(H)L2は、(1f)
【化12】
(式中、R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO2、NRxy、(C1~C6)アルキル、(C1~C6)ハロアルキル、(1~C6)アルコキシ、(C1~C6)ハロアルコキシ、(C1~C6)アルキル-O-(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルキル-S(O)n-(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルキル-S-(C1~C6)アルキルからなる群から選択され、及び任意選択的に、R20及びR21は、一緒に、(C3~C8)シクロアルキルを形成する)
であり、及び
(I)R16及びR17は、Cx(Q2)(Nx)と共に、(1g)
【化7】
(式中、R18及びR19は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、N2 及びNRx y らなる群から選択され、
)Rx及びRyは、それぞれ独立して、H及び(C1~C6)アルキルからなる群から選択され、及び
)nは、1又は2である。
【請求項2】
(A)Ar1は、(1a)
【化13】
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して、H、CH3、CF3、OCH3、OCF3、OC25及びOC25からなる群から選択される)
であり、
(B)Hetは、(1b)
【化14】
(式中、R6は、Hである)
であり(C)L1は、
【化15】
(式中、R8及びR10は、それぞれ独立して、H、CH3、CF3、OCH3、OCF3、OC25及びOC25からなる群から選択される)
であり、
(D)Ar2は、(1e)
【化16】
(式中、
(1)X1は、N及びCR13からなる群から選択され、
(2)X2、C14 であり、及び
(3)R11 、R 13及びR14は、それぞれ独立して、H、F、Cl、CH3、CF3、OCH3、OCF3、OC25及びOC25からなる群から選択される)であり、
(E)R15は、H又はCH3であり、
(F)Q1は、Oであり、
(G)Q2は、Sであり
(H)L2は、(1f)
【化17】
(式中、R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、CH3、OCH3、CH2CH3、OCH2CH3、CH2CH2CH3、OCH2CH2CH3、CH2CH2CH2CH3、CH(CH32、OCH(CH32、CH2OCH3、CH(CH3)OCH3、CH(CH3)SCH3、CF3、OCF3、CH2CF3、OCH2CF3、CF2CH3、OCF2CH3、CF2CF3、OCF2CF3、CH2CH2CF3、OCH2CH2CF3、CF2CF2CH3、OCF2CF2CH3、CF2CF2CF3、OCF2CF2CF3、CF(CF32、OCF(CF32、CF2OCF3、CF(CF3)OCF3からなる群から選択され、及び任意選択的に、R20及びR21は、一緒に、(C3~C8)シクロアルキルを形成する)であり、及び
(K)R16及びR17は、Cx(Q2)(Nx)と共に、(1g)
【化18】
(式中、R18及びR19は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、CH3、OCH3、CF3、OCF3、NH2及びNO2からなる群から選択される)
である、請求項1に記載の分子
【請求項3】
次の構造F1~F32のいずれか一つを有する請求項1に記載の分子
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【請求項4】
請求項1に記載の分子を含む農薬組成物であって、殺虫性、除草性、殺ダニ性、殺線虫性又は殺真菌性の活性を有する活性成分をさらに含む農薬組成物。
【請求項5】
有害生物を防除するためのプロセスであって、請求項1に記載の分子の殺生物有効量を領域に適用することを含むプロセス。
【請求項6】
有害生物を防除するためのプロセスであって、請求項4に記載の農薬組成物の殺生物有効量を領域に適用することを含むプロセス。
【請求項7】
前記有害生物は、シロイチモジヨトウガの幼虫(BAW)、タマナキンウワバガ(CL)又はネッタイシマカ(YEW)である、請求項5又は6に記載のプロセス。
【請求項8】
少なくとも1つのHは、2Hであるか、又は少なくとも1つのCは、14Cである、請求項1に記載の分子
【請求項9】
請求項1に記載の分子を非ヒト動物に経口的に投与するか又は局所的に適用して、内部寄生虫、外部寄生虫又は両方を防除することを含むプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国仮特許出願第62/525928号(2017年6月28日出願)の利益及び優先権を主張するものである。上記出願の全ての内容は、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、節足動物門、軟体動物門及び線形動物門の有害生物に対する農薬的効用性を有する分子、そのような分子を製造するためのプロセス、そのようなプロセスにおいて使用される中間体、そのような分子を含有する農薬組成物及びそのような有害生物に対してそのような農薬組成物を使用するプロセスの分野に関する。これらの農薬組成物は、例えば、ダニ駆除剤、殺虫剤、殺ダニ剤、軟体動物駆除剤及び線虫駆除剤として使用され得る。
【背景技術】
【0003】
「ヒトにとって最も危険な疾患の多くは、媒介昆虫によって伝播される」(Riveroら)。「歴史的には、マラリア、デング熱、黄熱病、ペスト、フィラリア症、シラミ媒介性チフス、トリパノミアシス(trypanomiasis)、リーシュマニア症及び他の動物媒介性疾患は、17世紀から20世紀初頭にかけて、ヒトの疾患及び死亡の原因として他の全ての原因を組み合わせたよりも多かった」(Gubler)。動物媒介性疾患は、全世界の寄生虫症及び感染症の約17%を占めている。マラリア単独でも、年間800,000人以上の死亡原因となっており、その85%は、5歳未満の子供に起きている。毎年、約5千万~約1億件のデング熱発症がある。さらに、25万~50万件のデング出血熱が毎年起きている(Matthews)。媒介動物の防除が感染症の予防及び防除に果たす割合は大きい。しかしながら、ヒト疾患の主要媒介動物である全ての昆虫種において、殺虫剤への耐性(複数の殺虫剤に対する耐性も含む)が起きてきている(Riveroら)。近年では、550種を超える節足動物種が少なくとも1種の殺生物剤に対する耐性を獲得した(Whalonら)。さらに、昆虫の耐性の例は、除草剤及び殺真菌剤の耐性の例の数をはるかに凌駕している(Sparksら)。
【0004】
毎年、昆虫、植物病原体及び雑草が全食料生産の40%超を損なっている。殺生物剤の施用並びに例えば輪作及び生物学的防除法などの多様な非化学的防除の使用にもかかわらず、この損失が起きている。この食料の幾分かでも救うことができれば、30億人を超える世界中の栄養不良の人々に食糧供給することが可能となるであろう(Pimental)。
【0005】
とりわけ、植物寄生性の線虫は、最も広まっている有害生物であり、多くの場合、最も潜行性であり且つ駆除コストが高い。線虫が原因の損失は、約9%(先進国)~約15%(未開発国)になると推測されている。しかしながら、米国では、35州の各種の作物についての調査では、線虫が原因の損失は、25%にも上ることが示されている(Nicolら)。
【0006】
腹足類(ナメクジ及びカタツムリ)は、他の節足動物又は線虫より経済的重要性の低い有害生物であるとされているが、ある地域では、それらは、収量を実質的に低下させ、収穫物の品質に悪影響を与え、さらにヒト、動物及び植物の疾患を伝染させる可能性がある。地域的には、わずか数十種の腹足類が有害生物であるが、全世界規模では数百種が重要な有害生物である。具体的には、腹足類は、広く各種の農耕作物及び園芸作物、例えば耕作作物、牧畜作物及び繊維作物;野菜;灌木及び果樹;薬草;並びに観賞植物(Speiser)に影響を与える。
【0007】
シロアリは、あらゆるタイプの私的及び公的建造物、さらに農業資源及び森林資源に被害をもたらす。2005年には、シロアリは、毎年、世界中で500億米ドルを超す被害を与えていると推定された(Korb)。
【0008】
したがって、上述のものも含めて多くの理由から、コストがかかり(2010年で1つの殺生物剤あたり約2.56億米ドルかかると推定されている)、時間がかかり(平均して1つの殺生物剤あたり約10年)且つ困難である新規な殺生物剤の開発が継続的に必要とされている(CropLife America)。
【0009】
本開示で引用される特定の参考文献
CropLife America,The Cost of New Agrochemical Product Discovery,Development&Registration,and Research&Development predictions for the Future,2010。
Drewes,M.,Tietjen,K.,Sparks,T.C.,High-Throughput Screening in Agrochemical Research,Modern Methods in Crop Protection Research,Part I,Methods for the Design and Optimization of New Active Ingredients,Edited by Jeschke,P.,Kramer,W.,Schirmer,U.,and Matthias W.,p.1-20,2012。
Gubler,D.,Resurgent Vector-Borne Diseases as a Global Health Problem, Emerging Infectious Diseases,Vol.4,No.3,p.442-450,1998。
Korb,J.,Termites,Current Biology,Vol.17,No.23,2007。
Matthews,G.,Integrated Vector Management:Controlling Vectors of Malaria and Other Insect Vector Borne Diseases,Ch.1,p.1,2011。
Nicol,J.,Turner S.,Coyne,L.,den Nijs,L.,Hocksland,L.,Tahna-Maafi,Z.,Current Nematode Threats to World Agriculture,Genomic and Molecular Genetics of Plant - Nematode Interactions,p.21-43,2011。
Pimental,D.,Pest Control in World Agriculture,Agricultural Sciences - Vol.II,2009。
Rivero,A.,Vezilier,J.,Weill,M.,Read,A.,Gandon,S.,Insect Control of Vector-Borne Diseases:When is Insect Resistance a Problem Public Library of Science Pathogens,Vol.6,No.8,p.1-9,2010。
Sparks T.C.,Nauen R.,IRAC:Mode of action classification and insecticide resistance management,Pesticide Biochemistry and Physiology(2014),available online 4 December 2014。
Speiser,B.,Molluscicides,Encyclopedia of Pest Management,Ch.219,p.506-508,2002。
Whalon,M.,Mota-Sanchez,D.,Hollingworth,R.,Analysis of Global Pesticide Resistance in Arthropods,Global Pesticide Resistance in Arthropods,Ch.1,p.5-33,2008。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示で使用される定義
これらの定義において与えられる例は、一般的に、全部を網羅したものではなく、本開示を限定すると考えてはならない。置換基は、それが結合されている特定の基に関連して、化学結合規則及び立体的適合性の制限に従っているべきであることを理解されたい。これらの定義は、本開示の目的のためにのみ使用されるものである。
【0011】
「活性成分」という語句は、有害生物を防除するのに有用な活性を有し、且つ/又は有害生物を防除するのにより良好な活性を有する他の物質を支援するのに有用な物質を意味し、そのようなものの例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ダニ駆除剤、殺藻剤、摂食阻害剤、殺鳥剤、殺菌剤、鳥忌避剤、化学不妊剤、殺真菌剤、除草剤毒性緩和剤、除草剤、昆虫誘引剤、昆虫忌避剤、殺虫剤、哺乳動物忌避剤、交尾阻害剤、軟体動物駆除剤、線虫駆除剤、植物活性化剤、植物成長調節剤、殺鼠剤、相乗剤及び殺ウイルス剤(alanwood.netを参照されたい)。
【0012】
「アルケニル」という用語は、炭素及び水素からなる非環状、不飽和(少なくとも1つの炭素-炭素二重結合)、分岐状又は非分岐状の置換基、例えばビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル及びヘキセニルを意味する。
【0013】
「アルケニルオキシ」という用語は、炭素-酸素単結合からさらになるアルケニル、例えばアリルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、ヘキセニルオキシを意味する。
【0014】
「アルコキシ」という用語は、炭素-酸素単結合からさらになるアルキル、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ及びtert-ブトキシを意味する。
【0015】
「アルキル」という用語は、炭素及び水素からなる非環状、飽和、分岐状又は非分岐状の置換基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル及びtert-ブチルを意味する。
【0016】
「アルキニル」という用語は、炭素及び水素からなる非環状、不飽和(少なくとも1つの炭素-炭素三重結合)、分岐状又は非分岐状の置換基、例えばエチニル、プロパルギル、ブチニル及びペンチニルを意味する。
【0017】
「アルキニルオキシ」という用語は、炭素-酸素単結合からさらになるアルキニル、例えばペンチニルオキシ、ヘキシニルオキシ、ヘプチニルオキシ及びオクチニルオキシを意味する。
【0018】
「アリール」という用語は、水素及び炭素からなる環状、芳香族置換基、例えばフェニル、ナフチル及びビフェニルを意味する。
【0019】
「バイオ殺生物剤」という用語は、微生物の生物学的有害生物防除剤を意味し、一般的に、化学的殺生物剤と同様に適用される。それらは、通常、細菌性であるが、トリコデルマ(Trichoderma)属及びアンペロマイセス・キスカリス(Ampelomyces quisqualis)も含めた真菌防除剤の例も存在する。周知のバイオ殺生物剤の一例は、バチルス(Bacillus)種であり、これは、レピドプテラ(Lepidoptera)、コレオプテラ(Coleoptera)及びディプテラ(Diptera)の細菌性疾患である。バイオ殺生物剤としては、昆虫病原性真菌(例えば、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae))、昆虫病原性線虫(例えば、ステイネルネマ・フェルチアエ(Steinernema feltiae))及び昆虫病原性ウイルス(例えば、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)グラニュロウイルス)をベースとした製品が挙げられる。昆虫病原性生物体の他の例としては、バキュロウイルス、原生動物及びミクロスポリディア(Microsporidia)などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。疑義を避けるため、バイオ殺生物剤は、活性成分である。
【0020】
「シクロアルケニル」という用語は、炭素及び水素からなる単環状又は多環状、不飽和(少なくとも1つの炭素-炭素二重結合)の置換基、例えばシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ノルボルネニル、ビシクロ[2.2.2]オクテニル、テトラヒドロナフチル(テトラリン)、ヘキサヒドロナフチル及びオクタヒドロナフチルを意味する。
【0021】
「シクロアルケニルオキシ」という用語は、炭素-酸素単結合からさらになるシクロアルケニル、例えばシクロブテニルオキシ、シクロペンテニルオキシ、ノルボルネニルオキシ及びビシクロ[2.2.2]オクテニルオキシを意味する。
【0022】
「シクロアルキル」という用語は、炭素及び水素からなる単環状又は多環状の飽和置換基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、ノルボルニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル及びデカヒドロナフチルを意味する。
【0023】
「シクロアルコキシ」という用語は、炭素-酸素単結合からさらになるシクロアルキル、例えばシクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、ノルボルニルオキシ及びビシクロ[2.2.2]オクチルオキシを意味する。
【0024】
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを意味する。
【0025】
「ハロアルコキシ」という用語は、1つ~最大限可能である数の同一の又は異なるハロからさらになるアルコキシ、例えばフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、クロロメトキシ、トリクロロメトキシ、1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ及びペンタフルオロエトキシを意味する。
【0026】
「ハロアルキル」という用語は、1つ~最大限可能である数の同一の又は異なるハロからさらになるアルキル、例えばフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2-ジフルオロプロピル、クロロメチル、トリクロロメチル及び1,1,2,2-テトラフルオロエチルを意味する。
【0027】
「ヘテロシクリル」という用語は、芳香族であり、完全に飽和であるか又は部分的若しくは全面的に不飽和であり得る環状置換基を意味し、ここで、その環状構造には、少なくとも1つの炭素原子及び少なくとも1つのヘテロ原子が含まれ、前記ヘテロ原子は、窒素、硫黄又は酸素である。例としては、以下のものが挙げられる:
(1)芳香族ヘテロシクリル置換基としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ベンゾフラニル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、シンノリニル、フラニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサアゾリニル、オキサゾリル、フタラジニル、ピラジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラゾリル、チアゾリニル、チアゾリル、チエニル、トリアジニル及びトリアゾリル、
(2)完全に飽和のヘテロシクリル置換基としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ピペラジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニル、
(3)部分的若しくは全面的に不飽和のヘテロシクリル置換基としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:4,5-ジヒドロ-イソオキサゾリル、4,5-ジヒドロ-オキサゾリル、4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾリル、2,3-ジヒドロ-[1,3,4]-オキサジアゾリル及び1,2,3,4-テトラヒドロ-キノリニル、及び
(4)ヘテロシクリルの追加の例としては、次式のものが挙げられる。
【化1】
【0028】
「領域」という用語は、その中で有害生物が増殖中であるか、増殖可能であるか、又は動き回ることが可能である生息地、繁殖場、植物、種子、土壌、物質又は環境を意味する。例えば、領域は、次のものであり得る:作物、樹木、果実、穀物、飼料種、蔓植物、芝生及び/又は観賞用植物が育っている領域;家畜が住んでいる領域;建築物の内部表面又は外部表面(例えば、穀物が貯蔵されている場所);建築物において使用される建設材料(例えば、含浸木材);及び建築物の周りの土壌。
【0029】
「MoA物質」という語句は、IRACのMoA分類v.7.4(これについては、irac-online.org.を参照されたい)に示された作用機構(「MoA」)を有する活性成分を意味し、それには、以下の群が記載されている。これらMoA物質、すなわち活性成分の1つ又は複数を本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。
(1)アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤であり、以下の活性成分を含む:アセフェート、アラニカルブ、アルジカルブ、アザメチホス、アジンホス-エチル、アジンホスメチル、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カズサホス、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、シアノホス、デメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、EPN、エチオフェンカルブ、エチオン、エトプロホス、ファムフル、フェナミホス、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェンチオン、ホルメタネート、フォスチアゼート、フラチオカルブ、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェンホス、イソプロカルブ、イソプロピルO-(メトキシアミノチオ-ホスホリル)サリチレート、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、メビンホス、モノクロトホス、ナレッド、オメトエート、オキサミル、オキシデメトンメチル、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミカーブ、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロペタンホス、プロポキスル、プロチオホス、ピラクロフォス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、ターブホス、テトラクロルビンホス、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリメタカルブ、バミドチオン、XMC及びキシリルカルブ。
(2)GABA作動性のクロリドチャンネルアンタゴニストであり、以下の活性成分を含む:クロルダン、エンドスルファン、エチプロール及びフィプロニル。
(3)ナトリウムチャンネルモジュレーターであり、以下の活性成分を含む:アクリナトリン、アレトリン、d-cis-trans-アレトリン、d-trans-アレトリン、ビフェトリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS-シクロペンテニル、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ラムダシハロトリン、ガンマ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)-trans-異性体]、デルタメトリン、エムペントリン[(EZ)-(1R)-異性体]、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、カデトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)-trans-異性体]、プラレトリン、ピレトリン(ジョチュウギク)、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)-異性体]、トラロメトリン及びトランスフルトリン、並びにメトキシクロル。
(4)ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アゴニストであり、以下の活性成分を含む:
(4A)アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、
(4B)ニコチン、
(4C)スルホキサフロール、
(4D)フルピラジフロン、
(4E)トリフルメゾピリム及びジクロロメゾチアズ。
(5)ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリック活性化因子であり、以下の活性成分を含む:スピネトラム及びスピノサド。
(6)クロライドチャネル活性化因子であり、以下の活性成分を含む:アバメクチン、エマメクチンベンゾエート、レピメクチン及びミルベメクチン。
(7)幼若ホルモン模倣物であり、以下の活性成分を含む:ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、フェノキシカルプ及びピリプロキシフェン。
(8)各種の非特異性(多部位)阻害剤であり、以下の活性成分を含む:臭化メチル、クロロピクリン、フッ化スルフリル、ホウ砂、ホウ酸、八ホウ酸二ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、吐酒石、ジアゾメット及びメタム。
(9)弦音器官のモジュレーターであり、以下の活性成分を含む:ピメトロジン及びフロニカミド。
(10)ダニ増殖阻害剤であり、以下の活性成分を含む:クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、ジフロビダジン及びエトキザゾール。
(11)昆虫の中腸膜の微生物撹乱剤であり、以下の活性成分を含む:バチルス・チューリングエンシス亜種・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subsp.israelensis)、バチルス・チューリングエンシス亜種・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp.aizawai)、バチルス・チューリングエンシス亜種・クラスターキ(Bacillus thuringiensis subsp.kurstaki)、バチルス・チューリングエンシス亜種・テネブリオネニス(Bacillus thuringiensis subsp.tenebrionenis)、Bt作物タンパク質(Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry1A.105、Cry2Ab、Vip3A、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34Ab1/Cry35Ab1)及びバチルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)。
(12)ミトコンドリアATPシンターゼ阻害剤であり、以下の活性成分を含む:テトラジホン、プロパルガイト、アゾシクロチン、シヘキサチン、フェンブタチンオキシド及びジアフェンチウロン。
(13)プロトン勾配の乱れを介した酸化的リン酸化の脱共役剤であり、以下の活性成分を含む:クロルフェナピル、DNOC及びスルフルラミド。
(14)ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)チャネル遮断剤であり、以下の活性成分を含む:ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラム及びチオスルタップ-ナトリウム。
(15)キチン生合成阻害剤タイプ0であり、以下の活性成分を含む:ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロキシウロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン及びトリフルムロン。
(16)キチン生合成阻害剤タイプ1であり、以下の活性成分を含む:ブプロフェジン。
(17)ディプテラン(Dipteran)(双翅目)の脱皮攪乱剤であり、以下の活性成分を含む:シロマジン。
(18)エクジソン受容体アゴニストであり、以下の活性成分を含む:クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド及びテブフェノジド。
(19)オクトパミン受容体アゴニストであり、以下の活性成分を含む:アミトラズ。
(20)ミトコンドリア複合体III電子伝達阻害剤であり、以下の活性成分を含む:ヒドラメチルノン、アセキノシル及びフルアクリピリム。
(21)ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害剤であり、以下の活性成分を含む:フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド及びロテノン。
(22)電位依存性ナトリウムチャネル遮断剤であり、以下の活性成分を含む:インドキサカルブ及びメタフルミゾン。
(23)アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤であり、以下の活性成分を含む:スピロジクロフェン、スピロメシフェン及びスピロテトラマト。
(24)ミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害剤であり、以下の活性成分を含む:リン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィン、リン化亜鉛及びシアニド。
(25)ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害剤であり、以下の活性成分を含む:シエノピラフェン、シフルメトフェン及びピフルブミド、並びに
(28)リアノジン受容体モジュレーターであり、以下の活性成分を含む:クロルアントラニリプロール、シアントラニリプロール及びフルベンジアミド。
【0030】
グループ26及び27は、分類スキームの本バージョンでは割り当てられていない。さらに、その作用機構が未知又は不明な活性成分を含むグループUNも存在する。このグループは、以下の活性成分を含む:アザジラクチン、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、キノメチオナト、氷晶石、ジコホール、ピリダリル及びピリフルキナゾン。
【0031】
「有害生物」という用語は、ヒト又はヒトの関心事(例えば、作物、食物、家畜など)に対して有害である生物体を意味し、前記生物体は、節足動物門、軟体動物門又は線形動物門由来である。具体例としては、以下のものが挙げられる:アリ、アブラムシ、ナンキンムシ、甲虫、シミ、毛虫、ゴキブリ、コオロギ、ハサミムシ、ノミ、ハエ、バッタ、地虫、スズメバチ、キラービー、ヨコバイ、シラミ、イナゴ、ウジ、イボタムシ、ダニ、ガ、線虫、メクラカメムシ、ウンカ、キジラミ、ハバチ、カイガラムシ、セイヨウシミ、ナメクジ、カタツムリ、クモ、トビムシ、カメムシ、結合類、シロアリ、アザミウマ、マダニ、ジガバチ、コナジラミ及びハリガネムシ。
【0032】
有害生物の追加の例としては、以下のものが挙げられる:
(1)鋏角亜門、多足亜門及び六脚亜門。
(2)蛛形綱、結合網及び昆虫綱。
(3)アノプルラ目(Order Anoplura)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ハエマトピヌス属(Haematopinus spp.)、ホプロプレウラ属(Hoplopleura spp.)、リノグナツス属(Linognathus spp.)、ペディクルス属(Pediculus spp.)、ポリプラクス属(Polyplax spp.)、ソレノポテス属(Solenopotes spp.)及びネオハエマトピニス属(Neohaematopinis spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ハエマトピヌス・アシニ(Haematopinus asini)、ハエマトピヌス・スイス(Haematopinus suis)、リノグナツス・セトスス(Linognathus setosus)、リノグナツス・オビルス(Linognathus ovillus)、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・フマヌス(Pediculus humanus humanus)及びプチルス・プビス(Pthirus pubis)。
(4)コレオプテラ目(Order Coleoptera)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アカントセリデス属(Acanthoscelides spp.)、アグリオテス属(Agriotes spp.)、アントノムス属(Anthonomus spp.)、アピオン属(Apion spp.)、アポゴニア属(Apogonia spp.)、アラエセルス属(Araecerus spp.)、アウラコフォラ属(Aulacophora spp.)、ブルクス属(Bruchus spp.)、セロステルナ属(Cerosterna spp.)、セロトマ属(Cerotoma spp.)、セウトリンクス属(Ceutorhynchus spp.)、カエトクネマ属(Chaetocnema spp.)、コラスピス属(Colaspis spp.)、クテニセラ属(Ctenicera spp.)、クルクリオ属(Curculio spp.)、シクロセファラ属(Cyclocephala spp.)、ジアブロチカ属(Diabrotica spp.)、ジノデルス属(Dinoderus spp.)、グナトセルス属(Gnathocerus spp.)、ヘミコエルス属(Hemicoelus spp.)、ヘテロボストリクス属(Heterobostruchus spp.)、ヒペラ属(Hypera spp.)、イプス属(Ips spp.)、リクツス属(Lyctus spp.)、メガセリス属(Megascelis spp.)、メリゲテス属(Meligethes spp.)、メジウム属(Mezium spp.)、ニプタス属(Niptus spp.)、オチオリンクス属(Otiorhynchus spp.)、パントモルス属(Pantomorus spp.)、フィロファガ属(Phyllophaga spp.)、フィロトレタ属(Phyllotreta spp.)、プチヌス属(Ptinus spp.)、リゾトログス属(Rhizotrogus spp.)、リンキテス属(Rhynchites spp.)、リンコフォルス属(Rhynchophorus spp.)、スコリツス属(Scolytus spp.)、スフェノフォルス属(Sphenophorus spp.)、シトフィルス属(Sitophilus spp.)、テネブリオ属(Tenebrio spp.)及びトリボリウム属(Tribolium spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アグリルス・プラニペンニス(Agrilus planipennis)、アハスベルス・アドベナ(Ahasverus advena)、アルフィトビウス・ジアペリヌス(Alphitobius diaperinus)、アノプロフォラ・グラブリペンニス(Anoplophora glabripennis)、アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis)、アントレヌス・ベルバシ(Anthrenus verbasci)、アントレヌス・ファルビペス(Anthrenus falvipes)、アタエニウス・スプレツルス(Ataenius spretulus)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、アタゲヌス・ユニコロル(Attagenus unicolor)、ボチノデレス・プンクチベントリス(Bothynoderes punctiventris)、ブルクス・ピソルム(Bruchus pisorum)、カロソブルクス・マクラツス(Callosobruchus maculatus)、カルポフィルス・ヘミプテルス(Carpophilus hemipterus)、カッシダ・ビッタタ(Cassida vittata)、カタラツス・クアドアリコリス(Cathartus quadricollis)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンクス・アシミリス(Ceutorhynchus assimilis)、セウトリンクス・ナピ(Ceutorhynchus napi)、コノデルス・スカラリス(Conoderus scalaris)、コノデルス・スチグモスス(Conoderus stigmosus)、コノトラケルス・ネヌファル(Conotrachelus nenuphar)、コチニス・ニチダ(Cotinis nitida)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、クリプトレステス・フェルギネウス(Cryptolestes ferrugineus)、クリプトレステス・プシルス(Cryptolestes pusillus)、クリプトレステス・ツルシクス(Cryptolestes turcicus)、シリンドロコプツルス・アデスペルスス(Cylindrocopturus adspersus)、デポラウス・マルギナツス(Deporaus marginatus)、デルメステス・ラルダリウス(Dermestes lardarius)、デルメステス・マクラツス(Dermestes maculatus)、エピラクナ・バリベスチス(Epilachna varivestis)、エウブリレタ・ペルタタ(Euvrilletta peltata)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ヒロビウス・パレス(Hylobius pales)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポテネムス・ハムペイ(Hypothenemus hampei)、ラシオデルマ・セリコルネ(Lasioderma serricorne)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemkineata)、リモニウス・カヌス(Limonius canus)、リオゲニス・フスクス(Liogenys fuscus)、リオゲニス・スツラリス(Liogenys suturalis)、リソルホプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、ロホカテレス・プシルス(Lophocateres pusillus)、リクタス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、マエコラスピス・ジョリベチ(Maecolaspis joliveti)、メラノツス・コムニス(Melanotus communis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ネクロビア・ルフィペス(Necrobia rufipes)、オベレア・ブレビス(Oberea brevis)、オベレア・リネアリス(Oberea linearis)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・メルカトル(Oryzaephilus mercator)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オウレマ・メラノプス(Oulema melanopus)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、フィロファガ・クヤバナ(Phyllophaga cuyabana)、ポリカオン・ストウティ(Polycaon stoutti)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プロステファヌス・トルンカツス(Prostephanus truncatus)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhyzopertha dominica)、シトナ・リネアツス(Sitona lineatus)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)、テネブロイデス・ムリタニクス(Tenebroides mauritanicus)、トリボリウム・カスタネウム(Tribolium castaneum)、トリボリウム・コンフスム(Tribolium confusum)、トロゴデルマ・グラナリウム(Trogoderma granarium)、トロゴデルマ・バリアビレ(Trogoderma variabile)、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)及びザブルス・テネブリオイデス(Zabrus tenebrioides)。
(5)デルマプテラ目(Order Dermaptera)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これに限定されるわけではない:フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
(6)ブラッタリア目(Order Blattaria)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッタ・ラテラリス(Blatta lateralis)、パルコブラッタ・ペンシルバニカ(Parcoblatta pennsylvanica)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、ピクノスセルス・スリナメンシス(Pycnoscelus surinamensis)及びスペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
(7)ディプテラ目(Order Diptera)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アエデス属(Aedes spp.)、アグロミザ属(Agromyza spp.)、アナストレファ属(Anastrepha spp.)、アノフェレス属(Anopheles spp.)、バクトロセラ属(Bactrocera spp.)、セラチチス属(Ceratitis spp.)、クリソプス属(Chrysops spp.)、コクリオミイア属(Cochliomyia spp.)、コンタリニア属(Contarinia spp.)、クレクス属(Culex spp.)、クリコイデス属(Culicoides spp.)、ダシネウラ属(Dasineura spp.)、デリア属(Delia spp.)、ドロソフィラ属(Drosophila spp.)、ファンニア属(Fannia spp.)、ヒレミイア属(Hylemya spp.)、リリオミザ属(Liriomyza spp.)、ムスカ属(Musca spp.)、ホルビア属(Phorbia spp.)、ポレニア属(Pollenia spp.)、サイコダ属(Psychoda spp.)、シムリウム属(Simulium spp.)、タバヌス属(Tabanus spp.)及びチプラ属(Tipula spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アグロミザ・フロンテラ(Agromyza frontella)、アナストレファ・サスペンサ(Anastrepha suspensa)、アナストレファ・ルーデンス(Anastrepha ludens)、アナストレファ・オブリカ(Anastrepha obliqua)、バクトロセラ・ククルビタエ(Bactrocera cucurbitae)、バクトロセラ・ドーサリス(Bactrocera dorsalis)、バクトロセラ・インバデンス(Bactrocera invadens)、バクトロセラ・ゾナータ(Bactrocera zonata)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、ダシネウラ・ブラッシカエ(Dasineura brassicae)、デリア・プラツラ(Delia platura)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ファンニア・スカラリス(Fannia scalaris)、ガステロフィルス・インテスティナリス(Gasterophilus intestinalis)、グラシリア・ペルセアエ(Gracillia perseae)、ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans)、ヒポデルマ・リネアツム(Hypoderma lineatum)、リリオミザ・ブラッシカエ(Liriomyza brassicae)、リリオミザ・サティバ(Liriomyza sativa)、メロファグス・オビヌス(Melophagus ovinus)、ムスカ・オータムナリス(Musca autumnalis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、 オエストルス・オビス(Oestrus ovis)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミア・ベタエ(Pegomya betae)、ピオフィラ・カセイ(Piophila casei)、プシラ・ロサエ(Psila rosae)、ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、ラゴレチス・メンダクス(Rhagoletis mendax)、シトディプロシス・モセラーナ(Sitodiplosis mosellana)及びストモキス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)。
(8)ヘミプテラ目(Order Hemiptera)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アデルゲス属(Adelges spp.)、アウラカスピス属(Aulacaspis spp.)、アフロフォラ属(Aphrophora spp.)、アフィス属(Aphis spp.)、ベミシア属(Bemisia spp.)、セロプラステス属(Ceroplastes spp.)、キオナスピス属(Chionaspis spp.)、クリソムファルス属(Chrysomphalus spp.)、コックス属(Coccus spp.)、エンポアスカ属(Empoasca spp.)、エウシスツス属(Euschistus spp.)、レピドサフェス属(Lepidosaphes spp.)、ラギノトムス属(Lagynotomus spp.)、リグス属(Lygus spp.)、マクロシフム属(Macrosiphum spp.)、ネホテッチキス属(Nephotettix spp.)、ネザラ属(Nezara spp.)、ニラパルバタ属(Nilaparvata spp.)、フィラエヌス属(Philaenus spp.)、フィトコリス属(Phytocoris spp.)、ピエゾドルス属(Piezodorus spp.)、プラノコックス属(Planococcus spp.)、プセウドコックス属(Pseudococcus spp.)、ロパロシフム属(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属(Saissetia spp.)、テリオアフィス属(Therioaphis spp.)、トウメイエラ属(Toumeyella spp.)、トキソプテラ属(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス属(Trialeurodes spp.)、トリアトマ属(Triatoma spp.)及びウナスピス属(Unaspis spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)、アシルトシフォン・ピスム(Acyrthosiphon pisum)、アレイロデス・プロレテラ(Aleyrodes proletella)、アレウロジクス・ジスペルスス(Aleurodicus dispersus)、アレウロスリクス・フッコスス(Aleurothrixus floccosus)、アムラスカ・ビグツラ・ビグツラ(Amrasca biguttula biguttula)、アオニジエラ・アウランチイ(Aonidiella aurantii)、アフィス・ファバエ(Aphis fabae)、アフィス・ゴシピイ(Aphis gossypii)、アフィス・グリシネス(Aphis glycines)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、アウラコルスム・ソラニ(Aulacorthum solani)、バクテリセラ・コクケレリ(Bactericera cockerelli)、バグラダ・ヒラリス(Bagrada hilaris)、ベミシア・アルゲンチフォリイ(Bemisia argentifolii)、ベミシア・タバチ(Bemisia tabaci)、ブリッスス・レウコプテルス(Blissus leucopterus)、ボイセア・トリヴィタタ(Boisea trivittata)、ブラキコリネラ・アスパラギ(Brachycorynella asparagi)、ブレベンニア・レヒ(Brevennia rehi)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カコプシラ・ピリ(Cacopsylla pyri)、カコプシラ・ピリコラ(Cacopsylla pyricola)、カロコリス・ノルベギクス(Calocoris norvegicus)、セロプラステス・ルベンス(Ceroplastes rubens)、シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、コッカス・プソイドマグノリアルム(Coccus pseudomagnoliarum)、ダグベルツス・ファシアツス(Dagbertus fasciatus)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジウラフィス・ノクシア(Diuraphis noxia)、ジアフォリナ・シトリ(Diaphorina citri)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)、ジルデルクス・スツレルス(Dysdercus suturellus)、エデッサ・メジタブンダ(Edessa meditabunda)、エムポアスカ・ビティス(Empoasca vitis)、エリオソマ・ラニゲルム(Eriosoma lanigerum)、エリスロネウラ・エレガンツラ(Erythroneura elegantula)、エウリガステル・マウラ(Eurygaster maura)、エウシスツス・コンスペルサス(Euschistus conspersus)、エウシスツス・ヘロス(Euschistus heros)、エウシスツス・セルブス(Euschistus servus)、ハリオモルファ・ハリス(Halyomorpha halys)、ヘロペルチス・アントニイ(Helopeltis antonii)、ヒアロプテルス・プルニ(Hyalopterus pruni)、ヘロペルチス・アントニイ(Helopeltis antonii)、ヘロペルチス・テイボラ(Helopeltis theivora)、イセリア・プルカシ(Icerya purchasi)、イジオスコプス・ニチズルス(Idioscopus nitidulus)、ヤコビアスカ・フォルモサナ(Jacobiasca formosana)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム・コルニ(Lecanium corni)、レプトコリサ・オラトリウス(Leptocorisa oratorius)、レプトコリサ・バリコルニス(Leptocorisa varicornis)、リグス・ヘスペルス(Lygus hesperus)、マコネリコックス・ヒルツスス(Maconellicoccus hirsutus)、マクロシフム・エウフォルビアエ(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシフム・グラナリウム(Macrosiphum granarium)、マクロシフム・ロザエ(Macrosiphum rosae)、マクロステレス・クアドリリネアツス(Macrosteles quadrilineatus)、マハナルバ・フリムビオラタ(Mahanarva frimbiolata)、メガコプタ・クリブラリア(Megacopta cribraria)、メトポロフィウム・ジルホズム(Metopolophium dirhodum)、ミクチス・ロンギコルニス(Mictis longicornis)、ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネフォテチックス・シンクチセプス(Nephotettix cincticeps)、ネウロコルプス・ロンギロストリス(Neurocolpus longirostris)、ネザラ・ビリヅラ(Nezara viridula)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、パラコッカス・マルギナツス(Paracoccus marginatus)、パラトリオザ・コッケレリ(Paratrioza cockerelli)、パルラトリア・ペルガンジイ(Parlatoria pergandii)、パルラトリア・ジジフィ(Parlatoria ziziphi)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フィロクセラ・ビチフォリアエ(Phylloxera vitifoliae)、フィソケルメス・ピセアエ(Physokermes piceae)、フィトコリス・カルフォルニクス(Phytocoris californicus)、フィトコリス・レラチブス(Phytocoris relativus)、ピエゾドルス・グイルジニイ(Piezodorus guildinii)、プラノコッカス・キトリ(Planococcus citri)、プラノコッカス・フィクス(Planococcus ficus)、ポエシロカプスス・リネアツス(Poecilocapsus lineatus)、プサルス・バクシニコラ(Psallus vaccinicola)、シューダシスタ・ペルセアエ(Pseudacysta perseae)、シュードコックス・ブレビペス(Pseudococcus brevipes)、クアドラスピジオツス・ペルニシオスス(Quadraspidiotus perniciosus)、ロパロシフム・マイジス(Rhopalosiphum maidis)、ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi)、サイセチア・オレアエ(Saissetia oleae)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリアレウロデス・アブチロネウス(Trialeurodes abutiloneus)、ウナスピス・ヤノネンシス(Unaspis yanonensis)及びズリア・エントレリアナ(Zulia entrerriana)。
(9)ヒメノプテラ目(Order Hymenoptera)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アクロミルメクス属(Acromyrmex spp.)、アッタ属(Atta spp)、カムポノツス属(Camponotus spp.)、ジプリオン属(Diprion spp.)、ドリコベスプラ属(Dolichovespula spp.)、フォルミカ属(Formica spp.)、モノモリウム属(Monomorium spp.)、ネオジプリオン属(Neodiprion spp.)、パラトレキナ属(Paratrechina spp.)、フェイドレ属(Pheidole spp.)、ポゴノミルメクス属(Pogonomyrmex spp.)、ポリステス属(Polistes spp.)、ソレノプシス属(Solenopsis spp.)、テクノミルメクス属(Technomyrmex,spp.)、テトラモリウム属(Tetramorium spp.)、ベスプラ属(Vespula spp.)、ベスパ属(Vespa spp.)及びキシロコパ属(Xylocopa spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アタリア・ロサエ(Athalia rosae)、アッタ・テクサナ(Atta texana)、カリロア・セラシ(Caliroa cerasi)、シムベクス・アメリカナ(Cimbex americana)、イリドミルメクス・フミリス(Iridomyrmex humilis)、リネピテマ・フミレ(Linepithema humile)、メリフェラ・スクテラタ(Mellifera Scutellata)、モノモリウム・ミニムム(Monomorium minimum)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン・セルチフェル(Neodiprion sertifer)、ソレノプシス・インビクタ(Solenopsis invicta)、ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)、ソレノプシス・モレスタ(Solenopsis molesta)、ソレノプシス・リクテリ(Solenopsis richtery)、ソレノプシス・キシロニ(Solenopsis xyloni)、タピノマ・セッシレ(Tapinoma sessile)及びワスマンニア・アウロプンクタタ(Wasmannia auropunctata)。
(10)イソプテラア目(Order Isoptera)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:コプトテルメス属(Coptotermes spp.)、コルニテルメス属(Cornitermes spp.)、クリプトテルメス属(Cryptotermes spp.)、ヘテロテルメス属(Heterotermes spp.)、カロテルメス属(Kalotermes spp.)、インシシテルメス属(Incisitermes spp.)、マクロテルメス属(Macrotermes spp.)、マルギニテルメス属(Marginitermes spp.)、ミクロセロテルメス属(Microcerotermes spp.)、プロコルニテルメス属(Procornitermes spp.)、レチクリテルメス属(Reticulitermes spp.)、スケドリノテルメス属(Schedorhinotermes spp.)及びズーテルモプシス属(Zootermopsis spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:コプトテルメス・アシナシフォルミス(Coptotermes acinaciformis)、コプトテルメス・クルビクナスス(Coptotermes curvignathus)、コプトテルメス・フレンチ(Coptotermes frenchi)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)、コプトテルメス・ゲストロイ(Coptotermes gestroi)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・アウレウス(Heterotermes aureus)、ヘテロテルメス・テヌイス(Heterotermes tenuis)、インシシテルメス・ミノル(Incisitermes minor)、インシシテルメス・スニデリ(Incisitermes snyderi)、ミクロテルメス・オベシ(Microtermes obesi)、ナスティテルメス・コルニガ(Nasutitermes corniger)、オドントテルメス・フォルモサヌス(Odontotermes formosanus)、オドントテルメス・オベスス(Odontotermes obesus)、レチクリテルメス・バニュレンシス(Reticulitermes banyulensis)、レチクリテルメス・グラッセイ(Reticulitermes grassei)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・ハゲニ(Reticulitermes hageni)、レチクリテルメス・ヘスペルス(Reticulitermes hesperus)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・スペラツス(Reticulitermes speratus)、レチクリテルメス・チビアリス(Reticulitermes tibialis)及びレチクリテルメス・ビルギニクス(Reticulitermes virginicus)。
(11)レピドプテラ目(Order Lepidoptera)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アドキソフィエス属(Adoxophyes spp.)、アグロチス属(Agrotis spp.)、アルギロタエニア属(Argyrotaenia spp.)、カコエキア属(Cacoecia spp.)、カロプチリア属(Caloptilia spp.)、キロ属(Chilo spp.)、クリソデイキス属(Chrysodeixis spp.)、コリアス属(Colias spp.)、クラムバス属(Crambus spp.)、ジアファニア属(Diaphania spp.)、ジアトラエア属(Diatraea spp.)、エアリアス属(Earias spp.)、エフェスチア属(Ephestia spp.)、エピメシス属(Epimecis spp.)、フェルチア属(Feltia spp.)、ゴルチナ属(Gortyna spp.)、ヘリコベルパ属(Helicoverpa spp.)、ヘリオチス属(Heliothis spp.)、インダルベラ属(Indarbela spp.)、リトコレチス属(Lithocolletis spp.)、ロキサグロチス属(Loxagrotis spp.)、マラコソマ属(Malacosoma spp.)、ネマポゴン属(Nemapogon spp.)、ペリドローマ属(Peridroma spp.)、フィロノリクテル属(Phyllonorycter spp.)、プセウダレチア属(Pseudaletia spp.)、プルテラ属(Plutella spp.)、セサミア属(Sesamia spp.)、スポドプテラ属(Spodoptera spp.)、シナンテドン属(Synanthedon spp.)及びイポノメウタ属(Yponomeuta spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アカエア・ジャナタ(Achaea janata)、アドキソフィエス・オラナ(Adoxophyes orana)、アグロチス・イプシロン(Agrotis ipsilon)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アモルビア・クネアナ(Amorbia cuneana)、アミエロイス・トランシテラ(Amyelois transitella)、アナカムプトデス・デフェクタリア(Anacamptodes defectaria)、アナルシア・リネアテラ(Anarsia lineatella)、アノミス・サブリフェラ(Anomis sabulifera)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルキプス・アルギロスピラ(Archips argyrospila)、アルキプス・ロサナ(Archips rosana)、アルギロタエニア・シトラナ(Argyrotaenia citrana)、アウトグラファ・ガンマ(Autographa gamma)、ボナゴタ・クラナオデス(Bonagota cranaodes)、ボルボ・シンナラ(Borbo cinnara)、ブックラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポシナ・ニポネンシス(Carposina niponensis)、クルメチア・トランスベルサ(Chlumetia transversa)、コリストネウラ・ロサセアナ(Choristoneura rosaceana)、クナファロクロシス・メジナリス(Cnaphalocrocis medinalis)、コノポモルファ・クラメレラ(Conopomorpha cramerella)、コルシラ・セファロニカ(Corcyra cephalonica)、コッスス・コッスス(Cossus cossus)、シジア・カリアナ(Cydia caryana)、シジア・フネブラナ(Cydia funebrana)、シジア・モレスタ(Cydia molesta)、シジア・ニグリカナ(Cydia nigricana)、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)、ダルナ・ジズクタ(Darna diducta)、ジアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis)、ジアトラエア・サッカラリス(Diatraea saccharalis)、ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エアリアス・ビッテラ(Earias vittella)、エクジトロファ・アウランチアヌム(Ecdytolopha aurantianum)、エラスモパルプス・リグネセルス(Elasmopalpus lignosellus)、エフェスチア・カウテラ(Ephestia cautella)、エフェスチア・エルテラ(Ephestia elutella)、エフェスチア・クエニエラ(Ephestia kuehniella)、エピノチア・アポレマ(Epinotia aporema)、エピフィアス・ポストビッタナ(Epiphyas postvittana)、エリオノタ・スラックス(Erionota thrax)、エスチグメネ・アクレア(Estigmene acrea)、エウポエシリア・アムビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エウクソア・アウキシリアリス(Euxoa auxiliaris)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、グラフォリタ・モレスタ(Grapholita molesta)、ヘジレプタ・インジカタ(Hedylepta indicata)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)、ヘリコベルパ・ゼア(Helicoverpa zea)、ヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、レウシノデス・オルボナリス(Leucinodes orbonalis)、レウコプテラ・コフェラ(Leucoptera coffeella)、レウコプテラ・マリフォリエラ(Leucoptera malifoliella)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア・ジスパル(Lymantria dispar)、リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella)、マハセナ・コルベッチ(Mahasena corbetti)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、マンズカ・セクスタ(Manduca sexta)、マルカ・テスツラリス(Maruca testulalis)、メチサ・プラナ(Metisa plana)、ミチムナ・ウニプンクタ(Mythimna unipuncta)、ネオレウシノデス・エレガンタリス(Neoleucinodes elegantalis)、ニムフラ・デプンクタリス(Nymphula depunctalis)、オペロフテラ・ブルマタ(Operophtera brumata)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、オキシジア・ベスリア(Oxydia vesulia)、パンデミス・セラサナ(Pandemis cerasana)、パンデミス・ヘパラナ(Pandemis heparana)、パピリオ・デモドクス(Papilio demodocus)、ペクチノフォラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、ペリドロマ・サウシア(Peridroma saucia)、ペリレウコプテラ・コフェラ(Perileucoptera coffeella)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、フィロノリクテル・ブランカルデラ(Phyllonorycter blancardella)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、プラチノタ・イダエウサリイス(Platynota idaeusalis)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、ポリクロシス・ビテアナ(Polychrosis viteana)、プライス・エンドカルパ(Prays endocarpa)、プライス・オレアエ(Prays oleae)、シューダレチア・ウニプンクタ(Pseudaletia unipuncta)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、シルポファガ・インセルツラス(Scirpophaga incertulas)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)、セサミア・ノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides)、セトラ・ニテンス(Setora nitens)、シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella)、スパルガノティス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana)、スポドプテラ・エクシグア(Spodoptera exigua)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・エリダニア(Spodoptera eridania)、テクラ・バシリデス(Thecla basilides)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)、ゼウゼラ・コフェアエ(Zeuzera coffeae)及びゼウゼラ・ピリナ(Zeuzea pyrina)。
(12)マロファガ目(Order Mallophaga)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アナチコラ属(Anaticola spp.)、ボビコラ属(Bovicola spp.)、ケロピステス属(Chelopistes spp.)、ゴニオデス属(Goniodes spp.)、メナカンツス属(Menacanthus spp.)及びトリコデクテス属(Trichodectes spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ボビコラ・ボビス(Bovicola bovis)、ボビコラ・カプラエ(Bovicola caprae)、ボビコラ・オビス(Bovicola ovis)、ケロピステス・メレアグリジス(Chelopistes meleagridis)、ゴニオデス・ディッシミリス(Goniodes dissimilis)、ゴニオデス・ギガス(Goniodes gigas)、メナカンツス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus)、メノポン・ガリナエ(Menopon gallinae)及びトリコデクテス・カニス(Trichodectes canis)。
(13)オルトプテラ目(Order Orthoptera)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これに限定されるわけではない:メラノプルス属(Melanoplus spp.)及びプテロフィラ属(Pterophylla spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)、アナブルス・シンプレックス(Anabrus simplex)、グリロタルパ・アフリカーナ(Gryllotalpa africana)、グリロタルパ・アウストラリス(Gryllotalpa australis)、グリロタルパ・ブラキプテラ(Gryllotalpa brachyptera)、グリロタルパ・ヘキサダクチラ(Gryllotalpa hexadactyla)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)、ミクロセントラム・レチネルベ(Microcentrum retinerve)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)及びスクデリア・フルカタ(Scudderia furcata)。
(14)プソコプテラ目(Order Psocoptera)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:リポセリス・デコロル(Liposcelis decolor)、リポセリス・エントモホリア(Liposcelis entomophila)、ラケシラ・クエルクス(Lachesilla quercus)及びトロギウム・プルサトリウム(Trogium pulsatorium)。
(15)シホナプテラ目(Order Siphonaptera)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:セラトフィルス・ガリナエ(Ceratophyllus gallinae)、セラトフィルス・ニゲル(Ceratophyllus niger)、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)及びプレクス・イリタンス(Pulex irritans)。
(16)チサノプテラ目(Order Thysanoptera)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:カリオトリプス属(Caliothrips spp.)、フランクリニエラ属(Frankliniella spp.)、スキルトトリプス属(Scirtothrips spp.)及びトリプス属(Thrips spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:カリオトリプス・ファセオリ(Caliothrips phaseoli)、フランクリニエラ・ビスピノサ(Frankliniella bispinosa)、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・シュルツゼイ(Frankliniella schultzei)、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、フランクリニエラ・ウイリアムジ(Frankliniella williamsi)、ヘリオトリプス・ハエモロイダリス(Heliothrips haemorrhoidalis)、リピホロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトトリプス・キトリ(Scirtothrips citri)、スキルトトリプス・ドーサリス(Scirtothrips dorsalis)、タエニオスリップス・ロパランテナリス(Taeniothrips rhopalantennalis)、トリプス・ハワイエンシス(Thrips hawaiiensis)、トリプス・ニグロピロスス(Thrips nigropilosus)、トリプス・オリエンタリス(Thrips orientalis)、トリプス・パルミ(Thrips palmi)及びトリプス・タバシ(Thrips tabaci)。
(17)チサヌラ目(Order Thysanura)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これに限定されるわけではない:レピスマ属(Lepisma spp.)及びテルモビア属(Thermobia spp.)。
(18)アスカリナ目(Order Acarina)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アカルス属(Acarus spp.)、アキュロプス属(Aculops spp.)、アルグス属(Argus spp.)、ブーフィラス属(Boophilus spp.)、デモデクス属(Demodex spp.)、デルマセントル属(Dermacentor spp.)、エピトリメルス属(Epitrimerus spp.)、エリオフィエス属(Eriophyes spp.)、イクソデス属(Ixodes spp.)、オリゴニクス属(Oligonychus spp.)、パノニクス属(Panonychus spp.)、リゾグリフス属(Rhizoglyphus spp.)及びテトラニクス属(Tetranychus spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アカラピス・ウォオジ(Acarapis woodi)、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・マンギフェラエ(Aceria mangiferae)、アクロプス・リコペルシシ(Aculops lycopersici)、アクルス・ペレカッシ(Aculus pelekassi)、アクルス・シュレクテンダリ(Aculus schlechtendali)、アムブリオマ・アメリカナム(Amblyomma americanum)、ブレビパルパス・オボバツス(Brevipalpus obovatus)、ブレビパルプス・ホエニシス(Brevipalpus phoenicis)、デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis)、デルマトファゴイデス・プテロニッシヌス(Dermatophagoides pteronyssinus)、エオテトラニカス・カルピニ(Eotetranychus carpini)、リポニソイデス・サングイネウス(Liponyssoides sanguineus)、ノトエドレス・カチ(Notoedres cati)、オリゴニクス・コフェアエ(Oligonychus coffeae)、オリゴニクス・イリシス(Oligonychus ilicis)、オルニトニッスス・バコチ(Ornithonyssus bacoti)、パノニクス・シトリ(Panonychus citri)、パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei)、テゴロフス・ペルセアフロラエ(Tegolophus perseaflorae)、テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)、チロファグス・ロンギオール(Tyrophagus longior)及びバロア・デストルクトル(Varroa destructor)。
(19)アラネアエ目(Order Araneae)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これに限定されるわけではない:ロクソスケレス属(Loxosceles spp.)、ラトロデクツス属(Latrodectus spp.)及びアトラクス属(Atrax spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これに限定されるわけではない:ロクソスケレス・レクルサ(Loxosceles reclusa)、ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)及びアトラクス・ロブスツス(Atrax robustus)。
(20)シムフィラ綱(Class Symphyla)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これに限定されるわけではない:スクチゲレラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata)。
(21)コレンボラ亜綱(Subclass Collembola)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ボウルリティエラ・ホルテンシス(Bourletiella hortensis)、オニチウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)、オニチウルス・フィメタリウス(Onychiurus fimetarius)及びスミンツルス・ビリジス(Sminthurus viridis)。
(22)ネマトーダ門(Phylum Nematoda)。具体的な属の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)、ベロノライムス属(Belonolaimus spp.)、クリコネメラ属(Criconemella spp.)、ジチレンクス属(Ditylenchus spp.)、グロボデラ属(Globodera spp.)、ヘテロデラ属(Heterodera spp.)、ヒルシュマンニエラ属(Hirschmanniella spp.)、ホプロライムス属(Hoplolaimus spp.)、メロイドギネ属(Meloidogyne spp.)、プラチレンクス属(Pratylenchus spp.)及びラドフォラス属(Radopholus spp.)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ジロフィラリア・イミチス(Dirofilaria immitis)、グロボデラ・パリダ(Globodera pallida)、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・ゼアエ(Heterodera zeae)、メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、ラドフォルス・シミリス(Radopholus similis)及びロチレンクルス・レニフォルミス(Rotylenchulus reniformis)。
(23)モルスカ門(Phylum Mollusca)。具体的な種の非網羅的リストとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アリオン・ブルガリス(Arion vulgaris)、コルヌ・アスペルスム(Cornu aspersum)、デロセラス・レチクラルム(Deroceras reticulatum)、リマックス・フラブス(Limax flavus)、ミラックス・ガガテス(Milax gagates)及びポマセア・カナリキュラタ(Pomacea canaliculata)。
【0033】
防除するのが特に好ましい有害生物は、樹液を餌とする有害生物の群である。樹液を餌とする有害生物は、一般的に、注入口器及び/又は吸引口器を有し、植物の樹液及び内部植物組織を餌としている。農業に特に関連した樹液を餌とする有害生物の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アブラムシ、ヨコバイ、ガ、カイガラムシ、アザミウマ、キジラミ、コナカイガラムシ、カメムシ及びコナジラミ。農業に関連する、樹液を餌とする有害生物が含まれる目の具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アノプルラ(Anoplura)及びヘミプテラ(Hemiptera)。農業に関連する、ヘミプテラ(Hemiptera)の具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アウラカスピス属(Aulacaspis spp.)、アフロフォラ属(Aphrophora spp.)、アフィス属(Aphis spp.)、ベミシア属(Bemisia spp.)、コックス属(Coccus spp.)、エウシスツス属(Euschistus spp.)、リグス属(Lygus spp.)、マクロシフム属(Macrosiphum spp.)、ネザラ属(Nezara spp.)及びロパロシフム属(Rhopalosiphum spp.)。
【0034】
防除するのに特に好ましい別の有害生物は、咀嚼有害生物である。咀嚼有害生物は、一般的に、根、茎、葉、蕾及び生殖組織(花、果実及び種子などを含むが、これらに限定されない)を含めた植物組織を咀嚼することを可能とする口器を有する。農業に特に関連する咀嚼有害生物の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:毛虫、甲虫、バッタ及びイナゴ。農業に関連する、樹液を餌とする有害生物が含まれる目の具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:コレオプテラ(Coleoptera)及びレピドプテラ(Lepidoptera)。農業に関連する、コレオプテラ(Coleoptera)の具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アントノムス属(Anthonomus spp.)、セロトマ属(Cerotoma spp.)、カエトクネマ属(Chaetocnema spp.)、コラスピス属(Colaspis spp.)、シクロセファラ属(Cyclocephala spp.)、ジアブロチカ属(Diabrotica spp.)、ヒペラ属(Hypera spp.)、フィロファガ属(Phyllophaga spp.)、フィロトレタ属(Phyllotreta spp.)、スフェノフォルス属(Sphenophorus spp.)、シトフィルス属(Sitophilus spp.)。
【0035】
「殺生物有効量」という語句は、有害生物に対して観察可能なレベルの効果(例えば、ネクローシス、枯死、抑制、予防、除去、破壊又はそうでなければある領域における有害生物の発生及び/又は活動の削減の効果)を達成するのに必要とされる殺生物剤の量を意味する。この効果がもたらされ得るのは、有害生物の集団がある領域から駆除されるか、有害生物がある領域内若しくはその周辺で無能力にされ、且つ/又は有害生物がある領域内若しくはその周辺で根絶される場合である。当然のことながら、これらの効果が重なって起きることもあり得る。一般的に、有害生物の個体数、活性又はその両方が50パーセントを超えて、好ましくは90パーセントを超えて及び最も好ましくは99パーセントを超えて低減するのが望ましい。農業目的での殺生物有効量は、一般的には約0.0001グラム/ヘクタール~約5000グラム/ヘクタール、好ましくは約0.0001グラム/ヘクタール~約500グラム/ヘクタールであるが、約0.0001グラム/ヘクタール~約50グラム/ヘクタールであることがより好ましい。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本明細書は、式I
【化2】

(式中、
(A)Arは、フラニル、フェニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル又はチエニルからなる群から選択され、
ここで、それぞれのフラニル、フェニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル及びチエニルは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、フェニル及びフェノキシ置換基は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(B)Hetは、窒素、硫黄又は酸素から独立して選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有する5員又は6員の飽和又は不飽和の複素環式環であり、ArとArとは、互いにオルトではないが、メタ又はパラであり得、例えば、5員環について、それらは、1,3であり、及び6員環について、それらは、1,3又は1,4のいずれかであり、
ここで、それぞれの複素環式環は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、オキソ、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C8アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、フェニル及びフェノキシ置換基は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(C)Lは、O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、O-(C~C)シクロアルキル、O-(C~C)ハロアルコキシ、O-(C~C)アルケニル及びO-(C~C)アルキニルからなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルケニル及びアルキニルは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル及び(C~C)アルキニルからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(D)Arは、フラニル、フェニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル又はチエニルからなる群から選択され、HetとLとは、互いにオルトではないが、メタ又はパラであり得、例えば、5員環について、それらは、1,3であり、及び6員環について、それらは、1,3又は1,4のいずれかであり、
ここで、それぞれのフラニル、フェニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル及びチエニルは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、フェニル及びフェノキシ置換基は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(E)R15は、H、(C~C)アルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-NR、C(O)-フェニル、(C~C)アルキル-NR、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキルからなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル及びフェニルは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、オキソ、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(F)Qは、O及びSからなる群から選択され、
(G)Qは、O及びSからなる群から選択され、
(H)R16は、(K)、H、(C~C)アルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、C(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキルフェニル、(C~C)アルキル-O-フェニル、C(O)-(Het-1)、(Het-1)、(C~C)アルキル-(Het-1)、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-NR、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-(Het-1)、(C~C)アルキル-C(O)-(Het-1)、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル(NR)-C(O)OH、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-NR、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル(N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル)-C(O)OH、(C~C)アルキル-C(O)-(Het-1)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(Het-1)、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル-N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-NR、(C~C)アルキル-S(O)-(Het-1)及び(C~C)アルキル-O-(Het-1)からなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、フェニル及び(Het-1)は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)OH、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル)、フェニル、フェノキシ、Si((C~C)アルキル)、S(O)-NR及び(Het-1)からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(I)R17は、(K)、H、(C~C)アルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、C(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキルフェニル、(C~C)アルキル-O-フェニル、C(O)-(Het-1)、(Het-1)、(C~C)アルキル-(Het-1)、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-NR、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-(Het-1)、(C~C)アルキル-C(O)-(Het-1)、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル(NR)-C(O)OH、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-NR、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル(N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル)-C(O)OH、(C~C)アルキル-C(O)-(Het-1)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(Het-1)、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル-N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-NR、(C~C)アルキル-S(O)-(Het-1)及び(C~C)アルキル-O-(Het-1)からなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、フェニル及び(Het-1)は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)OH、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル、フェノキシ、Si((C~C)アルキル)、S(O)-NR及び(Het-1)からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(J)Lは、(C~C)シクロアルキル、フェニル、(C~C12)シクロアルケニル(例えば、テトラヒドロナフチル又はテトラリン)、(C~C)アルキルフェニル、(C~C)アルキル-O-フェニル、(C~C)アルケニル-O-フェニル、(Het-1)、(C~C)アルキル-(Het-1)及び(C~C)アルキル-O-(Het-1)からなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、フェニル及び(Het-1)は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、O-(C~C)アルキル、S-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル、フェノキシ及び(Het-1)からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(K)R16及びR17は、C(Q)(N)と共に、窒素、硫黄及び酸素からなる群から選択される1つ又は複数のヘテロ原子をさらに含有し得る4員~7員の飽和又は不飽和の複素環式環を形成し、
ここで、それぞれの複素環式環は、任意選択的に、オキソ、R18及びR19からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
ここで、R18及びR19は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、オキソ、チオキソ、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及び(Het-1)からなる群から選択され、
(L)R及びRは、それぞれ独立して、H、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル及びフェニルからなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル及びフェニルは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及び(Het-1)からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(M)(Het-1)は、窒素、硫黄又は酸素からなる群から独立して選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有する5員又は6員の飽和又は不飽和の複素環式環であり、
ここで、それぞれの複素環式環は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、オキソ、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、フェニル及びフェノキシ置換基は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(N)nは、それぞれ独立して、0、1又は2である)
の分子並びに式Iの分子のN-オキシド、農学的に許容可能な酸付加塩、塩誘導体、溶媒和化合物、結晶多形体、同位体、分割された立体異性体及び互変異性体を開示する。
【0037】
式Iの分子は、各種の幾何異性体若しくは光学異性体又は各種の互変異性体の形態で存在し得る。式Iの分子が純粋な鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、純粋なジアステレオマー又はジアステレオマーの混合物として存在することが可能である場合、キラリティの1つ又は複数の中心が存在し得る。立体異性体の一方が他の立体異性体よりも活性が高いことがあり得るのは、当業者の認識しているところであろう。公知の選択的合成手順によるか、分割した出発物質を使用する慣用される合成手順によるか、又は慣用される分離手順により、個々の立体異性体を得ることができる。式Iの化合物が単一の幾何異性体(cis又はtrans、E又はZ)として又は幾何異性体の混合物(cis及びtrans、E及びZ)として存在できる場合、その分子中に二重結合が存在し得る。互変異性の中心も存在し得る。本開示は、全ての割合でのそのような異性体、互変異性体及びそれらの混合物を網羅している。明確さのため、本発明の開示において示す構造を1つのみの幾何異性体で説明しているが、その分子の全ての幾何異性体を表すことが意図されている。
【0038】
別の実施形態では、Arは、(1a)
【化3】

(式中、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、H、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルコキシ及び(C~C)ハロアルコキシからなる群から選択される)
である。
【0039】
別の実施形態では、
(1)R、R、R及びRは、それぞれ独立して、Hであり、及び
(2)Rは、(C~C)ハロアルコキシである。
【0040】
この実施形態は、Het、L、Ar、R15、Q、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0041】
別の実施形態では、Arは、(1a)であり、ここで、Rは、OCFである。この実施形態は、R、R、R、R、Het、L、Ar、R15、Q、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0042】
別の実施形態では、Hetは、(1b)
【化4】

(式中、Rは、Hである)
(1b)である。この実施形態は、Ar、L、Ar、R15、Q、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0043】
が末端酸素原子を有する場合、その酸素原子をAr基に結合させる。例えば、Lが、表1中の化合物F1に見られるような-O-CH-であると、その酸素原子は、Ar基に結合している。
【0044】
別の実施形態では、Lは、
【化5】

(式中、R、R、R及びR10は、それぞれ独立して、H、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルコキシ及び(C~C)ハロアルコキシからなる群から選択される)
である。
【0045】
別の実施形態では、R及びR10は、それぞれ独立して、Hである。この実施形態は、Ar、Het、Ar、R15、Q、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0046】
別の実施形態では、Arは、(1e)
【化6】

(式中、
(1)Xは、N及びCR13からなる群から選択され、
(2)Xは、N及びCR14からなる群から選択され、及び
(3)R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、フェニル、(C~C)アルコキシ及び(C~C)ハロアルコキシからなる群から選択される)
である。
【0047】
別の実施形態では、
(1)R11及びR12は、それぞれ独立して、H又はFであり、
(2)Xは、N又はCR13であり、ここで、R13は、H、F、Cl、(C~C)アルキル又は(C~C)アルコキシであり、及び
(3)Xは、N又はCR14であり、ここで、R14は、H、F、Cl又は(C~C)アルコキシである。
【0048】
この実施形態は、Ar、Het、L、R15、Q、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0049】
別の実施形態では、Arは、(1e)であり、ここで、R13は、CH又はOCHである。この実施形態は、Ar、Het、L、R11、R12、X、Q、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0050】
別の実施形態では、Arは、(1e)であり、ここで、R14は、OCHである。この実施形態は、Ar、Het、L、R11、R12、X、Q、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0051】
別の実施形態では、R15は、H、(C~C)アルキル又は(C~C)アルケニルであり、ここで、前記アルキルは、任意選択的に、(C~C)シクロアルキル又は(C~C)アルコキシで置換されている。
【0052】
別の実施形態では、R15は、Hである。この実施形態は、Ar、Het、L、Ar、Q、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0053】
別の実施形態では、Qは、Oである。この実施形態は、Ar、Het、L、Ar、R15、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0054】
別の実施形態では、Qは、Sである。この実施形態は、Ar、Het、L、Ar、R15、Q、R16、R17及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0055】
別の実施形態では、Lは、(1f)
【化7】

(式中、R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、フェニル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S-(C~C)アルキルからなる群から選択され、及び任意選択的に、R20及びR21は、一緒に、(C~C)シクロアルキルを形成する)
である。
【0056】
別の実施形態では、
(1)R20は、F、(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルコキシ、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキルであるか、又は任意選択的に、R20及びR21は、一緒に、(C~C)シクロアルキルを形成し、
(2)R21は、Hであるか、又は任意選択的に、R20及びR21は、一緒に、(C~C)シクロアルキルを形成し、
(3)R22は、H、F、C(O)O-(C~C)アルキル又は(C~C)アルコキシであり、
(4)R23は、H、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ又は(C~C)アルキルであり、及び
(5)R24は、H又は(C~C)アルキルである。
【0057】
この実施形態は、Ar、Het、L、Ar、R15、Q、Q、R16及びR17の他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0058】
別の実施形態では、Lは、(1f)であり、ここで、R20は、CHCHCH、CH(CH、CHOCH、CH(CH)SCH又はCH(CH)OCHである。この実施形態は、Ar、Het、L、Ar、Q、Q、R16、R17、R21、R22、R23及びR24の他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0059】
別の実施形態では、Lは、(1f)であり、ここで、R23は、CHである。この実施形態は、Ar、Het、L、Ar、Q、Q、R16、R17、R20、R21、R22及びR24の他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0060】
別の実施形態では、R16及びR17は、C(Q)(N)と共に、(1g)
【化8】

(式中、R18及びR19は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、フェニル及びオキソからなる群から選択される)
である。
【0061】
別の実施形態では、R18及びR19は、それぞれ独立して、Hである。この実施形態は、Ar、Het、L、Ar、R15、Q及びLの他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【0062】
別の実施形態では、
(A)Arは、(1a)
【化9】

(式中、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、フェニル及びフェノキシは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得る)
であり、
(B)Hetは、(1b)
【化10】

(式中、Rは、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、フェニル及びフェノキシは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得る)
であり、
(C)Lは、
【化11】

(式中、R、R、R及びR10は、それぞれ独立して、H、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル及び(C~C)アルキニルからなる群から選択される)
であり、
(D)Arは、(1e)
【化12】

(式中、
(1)Xは、N及びCR13からなる群から選択され、
(2)Xは、N及びCR14からなる群から選択され、及び
(3)R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、フェニル及びフェノキシは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得る)
であり、
(E)R15は、H、(C~C)アルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-NR、C(O)-フェニル、(C~C)アルキル-NR、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキルからなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル及びフェニルは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、オキソ、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(F)Qは、O及びSからなる群から選択され、
(G)Qは、O及びSからなる群から選択され、
(H)R16は、(K)、H、(C~C)アルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、C(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキルフェニル、(C~C)アルキル-O-フェニル、C(O)-(Het-1)、(Het-1)、(C~C)アルキル-(Het-1)、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-NR、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-(Het-1)、(C~C)アルキル-C(O)-(Het-1)、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル(NR)-C(O)OH、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-NR、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル(N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル)-C(O)OH、(C~C)アルキル-C(O)-(Het-1)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(Het-1)、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル-N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-NR、(C~C)アルキル-S(O)-(Het-1)及び(C~C)アルキル-O-(Het-1)からなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、フェニル及び(Het-1)は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)OH、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル)、フェニル、フェノキシ、Si((C~C)アルキル)、S(O)-NR及び(Het-1)からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(I)R17は、(K)、H、(C~C)アルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、C(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキルフェニル、(C~C)アルキル-O-フェニル、C(O)-(Het-1)、(Het-1)、(C~C)アルキル-(Het-1)、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-NR、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-(Het-1)、(C~C)アルキル-C(O)-(Het-1)、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル(NR)-C(O)OH、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-NR、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル-N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-C(O)-N(R)(C~C)アルキル(N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル)-C(O)OH、(C~C)アルキル-C(O)-(Het-1)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルキル-OC(O)-(Het-1)、(C~C)アルキル-OC(O)-(C~C)アルキル-N(R)-C(O)O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-NR、(C~C)アルキル-S(O)-(Het-1)及び(C~C)アルキル-O-(Het-1)からなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、フェニル及び(Het-1)は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)OH、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル、フェノキシ、Si((C~C)アルキル)、S(O)-NR及び(Het-1)からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(J)Lは、(1f)
【化13】

(式中、R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、O-(C~C)アルキル、S-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル、フェノキシ、(Het-1)からなる群から選択され、及び任意選択的に、R20及びR21は、一緒に、(C~C)シクロアルキルを形成し、
ここで、それぞれのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、フェニル及び(Het-1)置換基は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、NR、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、O-(C~C)アルキル、S-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル、フェノキシ及び(Het-1)からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得る)
であり、
(K)R16及びR17は、C(Q)(N)と共に、(1g)
【化14】

(式中、R18及びR19は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、オキソ、チオキソ、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及び(Het-1)からなる群から選択される)
であり、
(L)R及びRは、それぞれ独立して、H、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル及びフェニルからなる群から選択され、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル及びフェニルは、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)H、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及び(Het-1))からなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
(M)(Het-1)は、窒素、硫黄又は酸素からなる群から独立して選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有する5員又は6員の飽和又は不飽和の複素環式環であり、
ここで、それぞれの複素環式環は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、オキソ、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、
ここで、それぞれのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、フェニル及びフェノキシ置換基は、任意選択的に、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、(C~C)アルキル、(C~C)ハロアルキル、(C~C)シクロアルキル、(C~C)アルコキシ、(C~C)ハロアルコキシ、(C~C)アルケニル、(C~C)アルキニル、S(O)-(C~C)アルキル、S(O)-(C~C)ハロアルキル、OSO-(C~C)アルキル、OSO-(C~C)ハロアルキル、C(O)-NR、(C~C)アルキル-NR、C(O)-(C~C)アルキル、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)ハロアルキル、C(O)O-(C~C)ハロアルキル、C(O)-(C~C)シクロアルキル、C(O)O-(C~C)シクロアルキル、C(O)-(C~C)アルケニル、C(O)O-(C~C)アルケニル、(C~C)アルキル-O-(C~C)アルキル、(C~C)アルキル-S(O)-(C~C)アルキル、C(O)-(C~C)アルキル-C(O)O-(C~C)アルキル、フェニル及びフェノキシからなる群から独立して選択される1つ又は複数の置換基で置換され得、及び
(N)nは、それぞれ独立して、0、1又は2である。
【0063】
別の実施形態では、
(A)Arは、(1a)
【化15】

(式中、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、H、CH、CF、OCH、OCF、OC及びOCからなる群から選択される)
であり、
(B)Hetは、(1b)
【化16】

(式中、Rは、Hである)
であり、
(C)Lは、
【化17】

(式中、R及びR10は、それぞれ独立して、H、CH、CF、OCH、OCF、OC及びOCからなる群から選択される)
であり、
(D)Arは、(1e)
【化18】

(式中、
(1)Xは、N及びCR13からなる群から選択され、
(2)Xは、N及びCR14からなる群から選択され、及び
(3)R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、H、F、Cl、CH、CF、OCH、OCF、OC及びOCからなる群から選択される)
であり、
(E)R15は、H又はCHであり、
(F)Qは、Oであり、
(G)Qは、Sであり、
(H)R16は、(K)であり、
(I)R17は、(K)であり、
(J)Lは、(1f)
【化19】

(式中、R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、CH、OCH、CHCH、OCHCH、CHCHCH、OCHCHCH、CHCHCHCH、CH(CH、OCH(CH、CHOCH、CH(CH)OCH、CH(CH)SCH、CF、OCF、CHCF、OCHCF、CFCH、OCFCH、CFCF、OCFCF、CHCHCF、OCHCHCF、CFCFCH、OCFCFCH、CFCFCF、OCFCFCF、CF(CF、OCF(CF、CFOCF、CF(CF)OCFからなる群から選択され、及び任意選択的に、R20及びR21は、一緒に、(C~C)シクロアルキルを形成する)
であり、及び
(K)R16及びR17は、C(Q)(N)と共に、(1g)
【化20】

(式中、R18及びR19は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、CH、OCH、CF、OCF、NH及びNOからなる群から選択される)
である。
【0064】
チオビウレットの調製
本明細書に開示されているチオビウレットは、対応するイソシアネート、Ar-Het-Ar-L-NCO(1-2)から調製される。通常、それらのイソシアネートが単離されることはなく、代わりに適切な前駆体からインサイチューで形成され、チオビウレットの調製に直接使用される。そのような好適な前駆体は、アミン(1-1)であり、これは、混合溶媒系、例えばジクロロメタン及び水又はジエチルエーテル及び水において、塩基、例えば重炭酸ナトリウム又はトリエチルアミンの存在下、約-10℃~約50℃の温度でいくつかの一般的な反応剤、例えばホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン又はカルボニルジイミダゾールの1つを使用することによりイソシアネートに転換させることができる(スキーム1、ステップa)。
【化21】
【0065】
別の方法として、イソシアネートを、アシルアジド、Ar-Het-Ar-L-C(O)N(1-4)(これは、したがって、対応するカルボン酸前駆体、Ar-Het-Ar-L-COH(1-3)から調製される)のクルチウス転位反応を介して生成させることも可能である。アシルアジド(スキーム1、ステップb)の形成は、いくつかの方法の1つにより実施することができるが、そのような方法としては、アミン塩基、例えばトリエチルアミンの存在下においてクロロギ酸エチル及びアジ化ナトリウムを用いて酸を処理する方法、又はアミン塩基、例えばトリエチルアミンの存在下においてジフェニルホスホリルアジドを用いて酸を処理する方法、又は塩化オキサリル及び触媒量のジメチルホルムアミドを用いて酸を処理し、次いでそのようにして形成された酸塩化物をアジ化ナトリウムの溶液に添加する方法が挙げられる。次いで、そのアシルアジドをクルチウス転位反応(加熱誘導する必要があることもある)させて、対応するイソシアネート(1-2)とする。特定のアシルアジドの特性に応じて、この転位反応は、周囲温度で自発的に起こり得るか、又は適切な溶媒、例えばトルエン又はアセトニトリル又はエーテル系溶媒、例えばジオキサン若しくはテトラヒドロフラン中で約40℃~約100℃に加熱する必要があり得る。そのアシルアジド中間体は、常に完全に特性が明らかであるというわけではないが、特性解析をすることなく、単純に直接加熱することによりイソシアネートを発生させることができる。
【0066】
イソシアネート、Ar-Het-Ar-L-NCO(1-2)を約0.1~約2当量の無機塩基、例えば炭酸セシウム又は水素化ナトリウムの存在下においてN-アリールチオ尿素(2-1)と直接処理させることにより、チオビウレット(2-2、スキーム2)を形成させることができる。その反応は、約0℃~約100℃、好ましくは約20℃~約80℃の温度において、アセトニトリル、アセトン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,2-ジクロロエタン、ジクロロメタン又はそれらの混合物から選択される非プロトン性の溶媒又は溶媒混合物中で実施することができるが、アセトニトリルを使用するのが好ましい。
【化22】
【0067】
インサイチューで生成したチオビウレット(2-2)は、精製することなく、各種の環化類似体に転化させることも可能である(スキーム3)か、又はそれらを反応媒体から単離した後に環化させることもできる。
【化23】
【0068】
環化反応は、α-ハロエステル、例えばブロモ酢酸メチルを用いて処理して、非置換又は一置換若しくは二置換の2-イミノ-1,3-チアゾリン-4-オン(3-1、ステップa)を形成させるか、又はビシナルな二ハロゲン化物、例えば1-ブロモ-2-クロロエタン若しくは1,2-ジクロロエタンを用いて、非置換若しくは一置換の2-イミノ-1,3-チアゾリン(3-2、ステップb)を形成させるか、又はα-ハロケトン、例えばクロロアセトンを用いて、非置換の2-イミノ-1,3-チアゾール(3-3、ステップc)を形成させるか、又は1,3-ジハロプロパン、例えば1-ブロモ-3-クロロ-プロパンを用いて、非置換又は一置換若しくは二置換の2-イミノ-1,3-チアジナン(3-4、ステップd)を形成させることにより実施することができる。ステップaの場合、プロトン性溶媒、例えばエタノール又はメタノール中、約20℃~約70℃の範囲の温度で酢酸ナトリウムを使用するのが好ましい。ステップbの場合、溶媒、例えばアセトニトリル又は(好ましくは)2-ブタノン中、約0℃~約80℃の温度で無機塩基、例えば炭酸カリウムを使用するのが好ましい。
【0069】
一般的構造3-1’を有する類似体を調製するための方法(スキーム3)に代わるものがスキーム3aに記載されており、中間体2-イミノルチアゾリジン-4-オン(3-1a、ステップa)を約0.1~約2当量の無機塩基、例えば炭酸セシウム又は水素化ナトリウムの存在下又は非存在下においてイソシアネート(1-2)と直接反応させて、環化させたチオビウレット(3-1’)を形成させる。その反応は、約0℃~約100℃、好ましくは約20℃~約80℃の温度において、アセトニトリル、アセトン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,2-ジクロロエタン、ジクロロメタン又はそれらの混合物から選択される非プロトン性の溶媒又は溶媒混合物中で実施することができるが、アセトニトリルを使用するのが好ましい。
【化24】
【0070】
別の方法として、2-イミノチアゾリジン-2-オン(3-1a)をクロロギ酸4-ニトロフェニルと反応させて(ステップb)、4-ニトロフェニルカルバメート中間体(3-2a)を形成し得る。この反応は、極性の非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジオキサン中及び約0.1~約2当量の無機塩基、例えば炭酸セシウム又は炭酸カリウムの存在下、好ましくは室温で等モル量のイミン及びクロロホーメートを用いて実施される。その中間体(3-2a)は、濾過により無機塩から単離し、溶媒を蒸発させ得るか、又はステップcでそれを直接使用することも可能である。ステップcでは、一級アルキルアミンのAr-Het-Ar-L-NHR(ここで、Rは、H又はアルキルである)を用いて3-2aを処理すると、環化されたチオビウレット(3-1’)を得ることができる。ステップcは、約0.1~約2当量、好ましくは約1~約1.2当量の無機塩基、例えば炭酸セシウム又は炭酸カリウムの存在下において実施され得、また最も好都合には室温であり得るが、約0℃~約100℃の温度で実施され得る。
【0071】
チオビウレット(2-2)は、スキーム3bに示すように、新規なS-アルキル化類似体にさらに転化させることもできる。例えば、プロトン性溶媒、例えばエタノール中及び塩基、例えば酢酸ナトリウムの存在下、約0℃~約60℃の温度でチオビウレット2-2をヨウ化アルキル(ステップa)と反応させると、S-R置換された反応性生成物(3-1b)が生成する。スキーム3、ステップcに記載の反応条件を変化させて、その温度が20℃を超えないように反応条件を慎重に調節する。そのような条件下で4-ヒドロキシ-2-イミノチアゾリジン(3-2b、ステップb)を単離することができる。
【化25】
【0072】
その中でRとRとが環化されて2-(R)-4-(R)-5-イミノ-1,2,4-チアジアゾリジン-3-オン(3-4c)を形成する式1の類似体は、スキーム3cに記述したようにして構築することができる。Kaugersら(J.Org.Chem.,1992,57,1671)により記載された手順に従い、対応するN-アリールチオセミカルバゾンから、亜硝酸ナトリウムを用いた酸化により一ステップで調製したN-アリールアミノ1,2,3,4-チアトリアゾール(3-1c)をアルキルイソシアネートで処理して、3-2cを形成させる。3-2cを塩基、例えばナトリウムメトキシドでメタノール中、室温において処理すると(ステップb)、尿素結合が切断されて、2-(R)-4-(R)--5-イミノ-1,2,4-チアジアゾリジン-3-オン(3-3c)が生成する。次いで、このイミンを、スキーム3a、ステップaに記載したのと同等の条件下でイソシアネートを用いて処理すると、3-4cが生成する。
【化26】
【0073】
トリアリール-中間体の調製
式Iの分子は、トリアリール中間体のAr-Het-Arを作製し、次いでそれを適切な中間体と結合させて、所望の化合物を形成させることにより、調製することができる。広く各種のトリアリール中間体を使用して、式Iの分子を調製することができるが、ただし、そのようなトリアリール中間体では、Arの上において、それに対して所望の官能基が結合することができる適切な官能基を含む。好適な官能基としては、アミノ、イソシアネート、カルボキシル又はハロゲン(好ましくは、ブロモ又はヨード)が挙げられる。これらのトリアリール中間体は、Crouseらの国際公開第2009102736号パンフレットも含めて、従来の技術文献に記載されている方法によって調製することができる(その特許の開示全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0074】
式Iの分子の調製における前駆体として使用されるトリアリールアルデヒドは、Crouseらの米国特許出願公開第2012/0202688A1号明細書に記載の手順に従って調製することができる。先に記載した手順のいくつかでは、ハロ-アリール中間体のAr-Het-Ph-Brを使用する必要がある(この化合物は、新規な中間体である)。それらは、スキーム4に記載したようにして調製することができる。3-(4-ブロモフェニル)-1,2,4-トリアゾール(4-2、ステップa)は、4-ブロモベンズアミド(4-1)から、先に記載した条件下(Crouseらの国際公開第2009102736号パンフレット)において2ステップの工程で調製される。次いで、このトリアゾールを、ハロゲン化アリール(R=C~Cハロアルコキシ)、例えば4-トリフルオロメトキシフェニルブロモベンゼンと、極性の非プロトン性溶媒、例えばジメチルホルムアミド中で炭酸セシウム又はリン酸カリウムの存在下においてカップリングさせることができる。この反応では、約80℃~約140℃の範囲の温度において、銅塩、例えばヨウ化銅(I)及びキレート化剤、例えば8-ヒドロキシキノリン(いずれも約0.05~約0.25当量で存在させる)を用いた触媒反応により、1-アリール-3-(4-ブロモフェニル)トリアゾール(4-4、ステップb)を形成させる。
【化27】
【0075】
2-イミノ-1,3-カルコゲンアゾヘテロ環状化合物の調製
式Iの分子を調製するのに必要な2-イミノ-1,3-カルコゲンアゾヘテロ環状化合物の調製方法をスキーム5に示す。アニリン(5-1)(ここで、Lは、先に開示されたものである)を、塩基、例えば重炭酸ナトリウムの存在下、極性の非プロトン性溶媒、例えば酢酸エチル中、約-10℃~約30℃の温度で塩化クロロアセチルを用いて処理すると、アミド(5-2)(ここで、Lは、先に開示されたもの)を形成させることができる(スキーム10、ステップa)。アミド(5-2)を、塩基、例えば炭酸セシウムの存在下、極性の溶媒、例えばアセトン中、約50℃~約75℃の温度でカリウムチオシアネートを用いて処理すると、2-イミノ-1,3-カルコゲンアゾヘテロ環状化合物(5-3)が生成し、ここで、Lは、先に開示されたものである(スキーム10、ステップb)。
【化28】
【0076】
式Iの化合物の調製
したがって、式Iの化合物は、例えば、スキーム6に示したようにして調製することが可能であり、化合物の例を表1に示す。ブロム化物(6-1)(ここで、Ar及びHetは、先に開示されたものと同じである)を、ヒドロキシ-置換されたアリールのホウ酸エステル(6-2)(ここで、Arは、先に開示されたものと同じである)を用いて、触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を用い、極性のプロトン性溶媒混合物、例えばジオキサン-水中及び塩基、例えば重炭酸ナトリウムの存在下、約50℃~約90℃の温度での鈴木カップリング条件下で処理して、トリアリールアルコール(6-3)を得ることができ、ここで、Ar、Ar及びHetは、先に開示されたものである(ステップa、スキーム6)。そのトリアリールアルコールを、アルキル化剤、例えば2-クロロ酢酸エチルと、塩基、例えば炭酸カリウムの存在下及び極性の非プロトン性溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中、室温で反応させて、エステル(6-4、ステップb)を得ることができる。そのエステル(ここで、Ar、Ar及びHetは、先に開示されたものと同じである)を、例えば水酸化リチウム水和物のような塩基性条件下、極性のプロトン性溶媒、例えばエタノール-水の存在下、室温で鹸化させて末端酸化合物を得ることができる(6-5、ステップc)。その酸化合物をアシルアジド(6-6)(ここではAr、Ar及びHetは、先に開示されたものと同じである)に2段のステップで転化させることができるが、第一段は、触媒量のDMFを用い、極性の非プロトン性溶媒、例えばジクロロメタン中、室温でクロル化剤、例えば塩化オキサリルとの反応を介して酸塩化物得て、それをアジドの供給源、例えばアジ化ナトリウムと極性の非プロトン性溶媒、例えばアセトニトリル中、室温で反応させることができる(ステップd及びe)。アシルアジド(6-6)(ここで、Ar、Ar及びHetは、先に開示されたものと同じである)を2-イミノ-1,3-カルコゲンアゾヘテロ環状化合物(5-3)(ここで、Lは、先に開示されたものと同じである)と、極性の非プロトン性溶媒、例えばアセトニトリル中、約50℃~約90℃の温度で処理して、式Iの化合物(ここで、Ar、Ar、Het及びLは、先に開示されたものと同じである)を調製することができる。
【化29】
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】
【表6】
【0083】
本発明の化合物は、作物の活力を増大させるのにも有用である。この方法は、作物(例えば、茎葉、花、果実又は根)又はそれから作物を生長させる種子を、所望の植物の活力効果が達成されるのに十分な量(すなわち生物学的有効量)の式Iの化合物と接触させることを含む。典型的には、式Iの化合物は、配合組成物の形態で適用する。式Iの化合物は、多くの場合、作物又はその種子に直接適用されるものの、作物の領域、すなわち作物の環境、特に式Iの化合物がその作物に移行することが可能となるに十分に近くにある環境の一部に適用することも可能である。この方法に関連する領域には、最も一般的には、増殖媒体(すなわち植物に栄養素を提供する媒体)、典型的にはその中で植物が生長する土壌が含まれる。したがって、作物の活力を増大させるための作物の処理には、その作物、それからその作物が生長される種子又はその作物の領域を生物学的有効量の式Iの化合物と接触させることが含まれる。
【0084】
作物の活力を増大させることにより、以下のような目に見える効果の1つ又は複数を起こさせることができる:(a)最適な作物の株立ち(優れた種子の発芽性、作物の出芽及び作物の株立ちに現れる);(b)作物の生長増進(迅速及び頑強な葉の生長(例えば、葉面積指数で測定される)、植物の高さ、分げつの数(例えばイネの場合)、根の重量及び作物の総合的な乾燥生育重量に現れる);(c)改良された作物収量(開花までの時間、開花期間、花の数、全バイオマス蓄積量(すなわち収穫量)及び/又は果実若しくは穀物の製品市場性等級(すなわち収穫品質に現れる);(d)植物感染病害並びに節足動物、線虫又は軟体動物などの有害生物の侵襲に耐えるか又はそれを防止する作物の能力の向上;並びに(e)例えば、極端な温度、最適以下の湿度又は植物毒性を有する薬物に対する暴露のような環境ストレスに耐え得る作物の能力の向上。
【0085】
本発明の化合物は、その植物の環境中での植食性の無脊椎有害生物を殺すか、又はその摂食行動を防止することにより、未処理の植物に比較して、処理した植物の活力を増大させることができる。そのような植食性の無脊椎有害生物を防除しないと、それらの有害生物が植物組織又は樹液を摂取したり、植物病原体、例えばウイルスを感染させたりして植物の活力を低下させる。植食性の無脊椎有害生物が存在しない場合でも、本発明の化合物は、植物の代謝を改善することによって植物の活力を増大させることができる。一般的に、植物が非理想的な環境、すなわちその植物が理想的な環境下にあれば示すであろう遺伝的可能性をフルに発揮するのに逆行する、1つ又は複数の態様を含んでいる環境で生育しているような場合、本発明の化合物を用いてその植物を処理することによって作物の活力を最も顕著に増大させることができるであろう。
【0086】
注目すべきは、植食性の無脊椎有害生物を含む環境で生育している場合、その作物の活力を増大させるための本発明の方法である。注目すべきは、さらに、植食性の無脊椎有害生物が存在しない環境で生育している場合、その作物の活力を増大させるための本発明の方法である。注目すべきは、さらに、作物が、その作物の生長を維持するための理想よりも低い湿分量を含む環境中で生育している場合、その作物の活力を増大させるための本発明の方法である。注目すべきは、作物がイネである場合のその作物の活力を増大させるための本発明の方法である。注目すべきは、さらに、作物がトウモロコシ(maize)(トウモロコシ(corn))である場合のその作物の活力を増大させるための本発明の方法である。注目すべきは、さらに、作物がダイズである場合のその作物の活力を増大させるための本発明の方法である。
【0087】
本発明の化合物は、次に示すような1種又は複数の他の生物活性化合物又は薬剤、例えば殺虫剤、殺真菌剤、抗線虫剤、殺菌剤、ダニ駆除剤、除草剤、除草剤毒性緩和剤、生長調整物質、例えば昆虫脱皮阻害剤及び発根刺激剤、化学不妊剤、情報物質、忌避剤、誘引剤、フェロモン、摂食刺激剤、他の生物活性化合物又は昆虫病原性細菌、ウイルス若しくは真菌と混合して、農業的及び非農業的用途でさらにより広いスペクトルを与える多成分殺生物剤を形成させることも可能である。したがって、本発明は、生物学的有効量の式Iの化合物、界面活性剤、固体希釈剤及び液状希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加成分並びに少なくとも1種の追加の生物活性化合物又は薬剤を含む組成物にも関連する。本発明の混合物では、他の生物活性化合物又は薬剤は、本発明の化合物(式Iの化合物も含む)と共に配合して、プレミックスを形成させることができるか、又は他の生物活性化合物又は薬剤を本発明の化合物(式Iの化合物も含む)とは別に配合し、且つそれら2つの配合物を組み合わせた後に施用(例えば、散布タンク中)するか、又は別の方法として連続的に施用することができる。
【0088】
本発明の化合物を配合することが可能なそのような生物活性化合物又は薬剤の例としては、以下のものが挙げられる:殺虫剤、例えばアバメクチン、アセフェート、アセキノシル、アセタミプリド、アクリナトリン、アシノナピル、アフィドピロペン([(3S,4R,4aR,6S,6aS,12R,12aS,12bS)-3-[(シクロプロピルカルボニル)オキシ]-1,3,4,4a,5,6,6a,12,12a,12b-デカヒドロ-6,12-ジヒドロキシ-4,6a,12b-トリメチル-11-オキソ-9-(3-ピリジニル)-2H,11H-ナフト[2,1-b]ピラノ[3,4-e]ピラン-4-イル]メチルシクロプロパンカルボキシレート)、アミドフルメット、アミトラズ、エバーメクチン、アザジラクチン、アジンホスメチル、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベンツピリモキサン、ビフェトリン、ビフェナゼート、ビストリフルロン、ホウ酸塩、ブプロフェジン、カズサホス、カルバリル、カルボフラン、カルタップ、カルゾル、クロルアントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロマフェノジド、クロフェンテジン、クロチアニジン、シアントラニリプロール(3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-N-[4-シアノ-2-メチル-6-[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル]-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド)、シラニリプロル(3-ブロモ-N-[2-ブロモ-4-クロロ-6-[[(1-シクロプロピルエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド)、シクロプロトリン、シクロキサピド((5S,8R)-1-[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-2,3,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-9-ニトロ-5,8-エポキシ-1H-イミダゾ[1,2-a]アゼピン)、シフルメトフェン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダシハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ダイアジノン、ジエルドリン、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメヒポ、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、エトキザゾール、フェンブタチンオキシド、フェニトロチオン、フェノチオカルブ、フェノキシカルプ、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フィプロニル、フロメトキン(2-エチル-3,7-ジメチル-6-[4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]-4-キノリニルメチルカーボネート)、フロニカミド、フルアザインドリジン、フルベンジアミド、フルシトリネート、フルフェネリム、フルフェノクスロン、フルフェンオキシストロビン(メチル(αE)-2-[[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-α-(メトキシメチレン)ベンゼンアセテート)、フルエンスルホン(5-クロロ-2-[(3,4,4-トリフルオロ-3-ブテン-1-イル)スルホニル]チアゾール)、フルヘキサフォン、フルオピラム、フルフィプロール(1-[2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-5-[(2-メチル-2-プロペン-1-イル)アミノ]-4-[(トリフルオロメチル)スルフィニル]-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル)、フルピラジフロン(4-[[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル](2,2-ジフルオロエチル)アミノ]-2(5H)-フラノン)、フリピリミン、フルバリネート、タウ-フルバリネート、フォノホス、ホルメタネート、フォスチアゼート、ハロフェノジド、ヘプタフルトリン([2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル]メチル2,2-ジメチル-3-[(1Z)-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン-1-イル]シクロプロパンカルボキシレート)、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾクス、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、殺虫性石鹸、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メペルフルトリン([2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル]メチル(1R,3S)-3-(2,2-ジクロロエテニル)-2,2-ジメチルシクロプロパンカルボキシレート)、メタフルミゾン、メタアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メソミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、メトフルトリン、モノクロトホス、モノフルオロトリン([2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル]メチル3-(2-シアノ-1-プロペン-1-イル)-2,2-ジメチルシクロプロパンカルボキシレート)、ニコチン、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン、オキサミル、パラチオン、パラチオン-メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミカーブ、プロフェノホス、プロフルトリン、プロパルガイト、プロトリフェンブテ、ピフルブミド(1,3,5-トリメチル-N-(2-メチル-1-オキソプロピル)-N-[3-(2-メチルプロピル)-4-[2,2,2-トリフルオロ-1-メトキシ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド)、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリミノストロビン(メチル(αE)-2-[[[2-[(2,4-ジクロロフェニル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ]メチル]-α-(メトキシメチレン)ベンゼンアセテート)、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、シラフルオフェン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロジオン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルプロホス、スルホキサフロール(N-[メチルオキシド[1-[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]エチル]-λ-スルファニリデン]シアナミド)、テブフェノジド、テブフェンピラド、テフルベンズロン、テフルトリン、ターブホス、テトラクロルビンホス、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン([2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル]メチル2,2,3,3-テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート)、テトラニリプロル、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ-ナトリウム、チオキサザフェン(3-フェニル-5-(2-チエニル)-1,2,4-オキサジアゾール)、トルフェンピラド、トラロメトリン、トリアザメート、トリクロルホン、トリフルメゾピリム(2,4-ジオキソ-1-(5-ピリミジニルメチル)-3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-2H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内部塩)、トリフルムロン、チクロピラゾフロル、バチルス・チューリングエンシス(Bacillus thuringiensis)デルタ-エンドトキシン、昆虫病原性細菌、昆虫病原性ウイルス及び昆虫病原性真菌。
【0089】
注目すべきは、例えば、以下の殺虫剤である:アバメクチン、アセタミプリド、アクリナトリン、アフィドピロペン、アミトラズ、エバーメクチン、アザジラクチン、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ビフェトリン、ブプロフェジン、カズサホス、カルバリル、カルタップ、クロルアントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルピリホス、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シラニリプロル、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダシハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジエルドリン、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、エトキザゾール、フェニトロチオン、フェノチオカルブ、フェノキシカルプ、フェンバレレート、フィプロニル、フロメトキン、フロニカミド、フルベンジアミド、フルフェノクスロン、フルフェンオキシストロビン、フルフェンスルホン、フルピプロル、フルピラジフロン、フルバリネート、ホルメタネート、フォスチアゼート、ヘプタフルトリン、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、ルフェヌロン、メペルフルトリン、メタフルミゾン、メチオカルブ、メソミル、メトプレン、メトキシフェノジド、メトフルトリン、モノフルオロトリン、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、オキサミル、ピフルブミド、ピメトロジン、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリミノストロビン、ピリプロキシフェン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルホキサフロール、テブフェノジド、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ-ナトリウム、トラロメトリン、トリアザメート、トリフルメゾピリム、トリフルムロン、バチルス・チューリングエンシス(Bacillus thuringiensis)デルタ-エンドトキシン、バチルス・チューリングエンシス(Bacillus thuringiensis)の全ての菌株、並びに核多角体病ウイルスの全ての菌株。
【0090】
本発明の化合物と混合するための生物学的薬剤の1つの実施形態としては、以下のものが挙げられる:昆虫病原性細菌、例えばバチルス・チューリングエンシス(Bacillus thuringiensis)及びバチルス・チューリングエンシス(Bacillus thuringiensis)のカプセル化デルタ-エンドトキシン、例えばCellCap(登録商標)プロセスにより調製されたMVP(登録商標)及びMVPII(登録商標)バイオ殺虫剤(CellCap(登録商標)、MVP(登録商標)及びMVPII(登録商標)は、Mycogen Corporation(Indianapolis,Indiana,USA)の商標である);昆虫病原性真菌、例えばグリーン・ムスカルジン(green muscardine)真菌;並びに昆虫病原性(天然由来及び遺伝子組換えの両方の)ウイルス、例えばバキュロウイルス、核多角体病ウイルス(NPV)、例えばヘリコベルパ・ゼア(Helicoverpa zea)核多角体病ウイルス(HzNPV)、アナグラファ・ファルシフェラ(Anagrapha falcifera)核多角体病ウイルス(AfNPV);並びにグラヌロシスウイルス(GV)、例えばシジア・ポモネラ(Cydia pomonella)グラヌロシスウイルス(CpGV)。
【0091】
特に注目すべきは、他の無脊椎有害生物防除活性成分が式Iの化合物と異なる化学分類に属するか、又は異なる作用部位を有するような組合せである。ある種の場合、同様の防除スペクトルを有するが、異なる作用部位を有する少なくとも1種の他の無脊椎有害生物防除活性成分との組合せが抵抗性管理に特に有利となるであろう。したがって、本発明の組成物には、生物学的有効量の少なくとも1種の同様の防除スペクトルを有しながら、他の科学分類に属するか又は異なる作用部位を有する追加の無脊椎有害生物防除活性成分をさらに含むことができる。それらの追加の生物活性化合物又は薬剤としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、例えばカルバメート、メソミル、オキサミル、チオジカルブ、トリアザメート及び有機ホスフェートクロルピリホス;GABA作動性のクロリドチャンネルアンタゴニスト、例えばシクロジエンのジエルドリン及びエンドスルファン、並びにフェニルピラゾールのエチプロール及びフィプロニル;ナトリウムチャンネルモジュレーター、例えばピレスロイドの、ビフェトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ラムダシハロトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、エスフェンバレレート、メトフルトリン及びプロフルトリン;ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アゴニスト、例えばネオニコチノイドの、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、及びチアメトキサム、及びスルホキサフロール;ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリック活性化因子、例えばスピノシンスピネトラム及びスピノサド;クロライドチャネル活性化因子、例えばエバーメクチンのアバメクチン及びエマメクチン;幼若ホルモン模倣物、例えばジオフェノラン、メトプレン、フェノキシカルプ及びピリプロキシフェン;選択的同翅類摂食遮断薬、例えばピメトロジン及びフロニカミド;ダニ増殖阻害剤、例えばエトキザゾール;ミトコンドリアATPシンターゼ阻害剤、例えばプロパルガイト;プロトン勾配の乱れを介しての酸化的リン酸化の脱共役剤、例えばクロルフェナピル;ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)チャネル遮断剤、例えばネレイストキシン類似体のカルタップ;キチン生合成の阻害剤、例えばベンゾイルウレアのフルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、及びトリフルムロン、及びブプロフェジン;双翅類の脱皮阻害剤、例えばシロマジン;エクジソン受容体アゴニスト、例えばジアシルヒドラジンのメトキシフェノジド及びテブフェノジド;オクトパミン受容体アゴニスト、例えばアミトラズ;ミトコンドリア複合体III電子伝達阻害剤、例えばヒドラメチルノン;ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害剤、例えばピリダベン;電位依存性ナトリウムチャネル遮断剤、例えばインドキサカルブ;アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害剤、例えばテトロニック及びテトラミックの酸のスピロジクロフェン、スピロメシフェン及びスピロテトラマト;ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害剤、例えばβ-ケトニトリルのシエノピラフェン及びシフルメトフェン;リアニジン受容体モジュレーター、例えばアントラニル酸ジアミドの、クロルアントラニリプロール、シアントラニリプロール及びシアントラニリプロール、ジアミド、例えばフルベンジアミド及びリアノジン受容体リガンド、例えばリアノジン;生物活性の原因となっている目標部位が未知又は不明であるような化合物、例えばアザジラクチン、ビフェナゼート、ピリダリル、ピリフルキナゾン及びトリフルメゾピリム;昆虫中腸膜の微生物的攪乱物、例えばバチルス・チューリングエンシス(Bacillus thuringensis)及びそれらが産生するデルタ-エンドトキシン、並びにバチルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus);並びに核多角体病ウイルス(NPV)及び他の天然由来又は遺伝子組換え殺虫性ウイルスを含む生物学的薬剤。
【0092】
本発明の化合物と共に配合することが可能な生物活性化合物又は薬剤のさらなる例を以下に示す:殺真菌剤、例えばアシベンゾラル-S-メチル、アルジモルフ、アメトクトラジン、アミスルブロム、アニラジン、アザコナゾール、アゾキシストロビン、ベナラキシル(ベナラキシル-Mを含む)、ベノダニル、ベノミル、ベンチアバリカルブ(ベンチアバリカルブ-イソプロピルを含む)、ベンゾビンジフルピル、ベトキサジン、ビアンパクリル、ビフェニル、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラスチシジン-S、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、ブチオベート、カルボキシン、カルプロパミド、カプタホール、キャプタン、カルベンダジム、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、水酸化銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、コウモキシストロビン、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジクロフルアニド、ジクロシメト、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフルメトリム、ジメチリモール、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール(ジニコナゾール-Mを含む)、ジノカップ、ジチアノン、ジチオラン、ドデモルフ、ドジン、エコナゾール、エタコナゾール、エジフェンホス、エノクサストロビン(エネストロブリンとも呼ばれている)、エポキシコナゾール、エタボキサム、エチリモール、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナミンストロビン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、フェンチンアセタート、フェンチンヒドロキシド、フェルバム、フェリムゾン、フロメトキン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルフェンオキシストロビン、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルフアミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアホール、フルキサピロキサド、ホルペット、フタリド(フタリドとも呼ばれている)、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、グアザチン、イマザリル、イミベンコナゾール、イミノオクタジンアルベシレート、イミノオクタジントリアセテート、ヨージカルブ、イプコナゾール、イソフェタミド、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、クレソキシムメチル、マンコゼブ、マンジプロパミド、マンデストロビン、マンネブ、マパニピリン、メプロニル、メプチルジノカップ、メタラキシル(メタラキシル-M/メフェノキサムを含む)、メトコナゾール、メタスルホカルブ、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミクロブタニル、ナフチチン、ネオ-アソジン(メタンアルソン酸第二鉄)、ヌアリモル、オクチリノン、オフラセ、オリサストロビン、オキサジキシル、オキサチアピプロリン、オキソリン酸、オクスポコナゾール、オキシカルボキシン、オキシテトラサイクリン、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、ペルフルアゾレート、亜リン酸(それの塩、例えばフォセチル-アルミナムも含む)、ピカルブトラトクス、ピコキシストロビン、ピペラリン、ポリオキシン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオカルブ、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾフォス、ピリベンカルブ、ピリブタカルブ、ピリフェノクス、ピリオフェノン、ペリソクサゾール、ピリメタニル、ピリフェノクス、ピロルニトリン、ピロキロン、キンコナゾール、キンメチオネート、キノキシフェン、キントゼン、シルチオファム、セダキサン、シメコナゾール、スピロキサミン、ストレプトマイシン、硫黄、テブコナゾール、テブフロキン、テレクロサラム、テクロフタラム、テクナゼン、テルビナフィン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート、チオファネート-メチル、サイラム、チアジニル、トルクロフォス-メチル、トルプロカルブ、トリフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアリモル、トリアゾキシド、三塩基性硫酸銅、トリクロピリカルブ、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリモフラミド、トリシクラゾール、トリフォリン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート(バリフェナールとしても知られている)、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム及びゾクサミド;抗線虫剤、例えばフルオピラム、スピロテトラマト、チオジカルブ、フォスチアゼート、アバメクチン、イプロジオン、フルエンスルホン、ジメチルジスルフィド、チオキサザフェン、1,3-ジクロロプロペン(1,3-D)、メタム(ナトリウム及びカリウム)、ダゾメット、クロロピクリン、フェナミホス、エトプロホス、カズサホス、ターブホス、イミシアホス、オキサミル、カルボフラン、チオキサザフェン、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)及びパステウリア・ニシザワエ(Pasteuria nishizawae);殺菌剤、例えばストレプトマイシン;ダニ駆除剤、例えばアミトラズ、キノメチオナト、クロロベンジレート、シヘキサチン、ジコホール、ジエノクロル、エトキザゾール、フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、ヘキシチアゾクス、プロパルガイト、ピリダベン及びテブフェンピラド。
【0093】
ある種の場合、本発明の化合物を他の生物活性(特に無脊椎有害生物防除)化合物又は薬剤(すなわち活性成分)と組み合わせることで、加算を超える(すなわち相乗)効果を得ることができる。環境中に放出される活性成分の量を抑制しながら、効果的な有害生物防除を確保することは、常に望ましい。無脊椎有害生物防除活性成分の相乗効果が無脊椎有害生物防除の農業的に満足のいくレベルを与える散布量で起きる場合、そのような組合せは、作物の生産コストを抑制し、環境の負荷を減少させるのに有利となり得る。
【0094】
本発明の化合物及びその組成物は、無脊椎有害生物に対して毒性のあるタンパク質を発現するように遺伝子操作をした植物にも適用することができる(例えば、バチルス・チューリングエンシス(Bacillus thuringiensis)デルタ-エンドトキシン)。そのような適用は、植物保護のより広範なスペクトルを与え、抵抗性管理の点で有利となり得る。本発明の、外在的に適用される無脊椎有害生物防除化合物の効果は、発現されたトキシンタンパク質と相乗的となり得る。
【0095】
これらの農業的保護剤(すなわち殺虫剤、殺真菌剤、抗線虫剤、ダニ駆除剤、除草剤及び生物学的薬剤)についての一般的な参考文献としては、以下のものが挙げられる:The Pesticide Manual,13th Edition,C.D.S.Tomlin,Ed.,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2003及びThe BioPesticide Manual,2nd Edition,L.G.Copping,Ed.,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2001。
【0096】
本発明の化合物は、殺虫効果を与える遺伝子操作した転写物のダウンレギュレーション、干渉、サプレッション又はサイレンシングを介して特定の目標量に影響を与える、ポリヌクレオチド(例えば、DNA、RNA及び/又は化学的に修飾したヌクレオチドと組み合わせたり、配合したりすることができる。
【0097】
1種又は複数のそれら各種の混合パートナーを使用する実施形態では、それら各種の混合パートナーの式Iの化合物に対する重量比は、典型的には、約1:3000~約3000:1である。注目すべきは、約1:300~約300:1の重量比(例えば、約1:30~約30:1の比率)である。当業者であれば、簡単な実験から、所望の生物活性スペクトルとするのに必要な活性成分の生物学的有効量を容易に求めることができる。これら追加の成分を加えることにより、式Iの化合物単独により防除されるスペクトルよりも広く、防除される無脊椎有害生物のスペクトルを拡大することが可能となることは、明らかであろう。
【0098】
表Aは、本発明の混合物、組成物及び方法を説明する、式Iの化合物と他の無脊椎有害生物防除剤との特異的な組合せを列記する。表Aの第一列には、特異的な無脊椎有害生物防除剤(例えば、第一行では「アバメクチン」)を列記している。表Aの第二列には、その無脊椎有害生物防除剤の作用機構(公知である場合)又は化学的分類を列記している。表Aの第三列には、式Iの化合物に対して適用することが可能な無脊椎有害生物防除剤の割合で重量比の範囲の実施形態を列記している(例えば、アバメクチン対式Iの化合物は、重量で50:1~1:50である)。したがって、例えば、表Aの第一列には、具体的には、式Iの化合物のアバメクチンとの組合せでは、50:1~1:50の重量比で適用することができることが開示されている。表Aの残りの行も同様に考えるべきである。さらに注目すべきは、表Aは、本発明の混合物、組成物及び方法を説明するための、式Iの化合物と他の無脊椎有害生物防除剤との特異的な組合せを列記しており、且つ散布量のための重量比の範囲のさらなる実施形態を含む。
【0099】
【表7】
【0100】
【表8】
【0101】
【表9】
【0102】
【表10】
【0103】
【表11】
【実施例
【0104】
実施例1:4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノール(C1)の調製
【化30】

3-ブロモ-1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール(1グラム(g)、3.25ミリモル(mmol))、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(0.714g、3.25mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.818g、9.74mmol)をジオキサン(50ミリリットル(mL))及び水(15mL)中、室温(rt)で共に撹拌した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.375g、0.325mmol)を添加し、且つその混合物を3時間(h)かけて75℃まで加温してから、rtで16h放置した。蒸発により、その混合物の容積を約1/2とし、酢酸エチル(EtOAc)と水との間で分配させた。有機抽出物を合わせて、硫酸マグネシウム(MgSO)上で乾燥させた。ヘキサン中0~30%EtOAcの溶出液を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、白色の固形物が得られた(0.51g、47%):mp 182~184℃;
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.55(s、1H)、8.10-8.05(m、2H)、7.82-7.76(m、2H)、7.41-7.35(m、2H)、6.95-6.90(m、2H)、5.85(s、1H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;13C NMR(126MHz、CDCl)δ163.29、157.29、148.34、141.36、135.57、128.33、123.38、122.94、122.40、121.42、121.16、119.36、117.37、115.67;ESIMS m/z 322([M+H])。
【0105】
実施例2:2-(4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)酢酸エチル(C2)の調製
【化31】

4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノール(C1;500ミリグラム(mg)、1.556mmol)及び炭酸カリウム(473mg、3.42mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(DMF;10mL)中、rtで30分間(min)、撹拌した。DMF(5mL)中2-クロロ酢酸エチル(210mg、1.71mmol)の溶液を滴下により添加し、その混合物をさらに4h撹拌した。その反応混合物に氷を加え、水を用いてさらに希釈した。その水性混合物から、固形の反応生成物を濾過した。主題の化合物が淡褐色の固形物として単離された(590mg、93%):mp 112~113℃;
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.54(s、1H)、8.16-8.10(m、2H)、7.82-7.76(m、2H)、7.42-7.35(m、2H)、7.04-6.98(m、2H)、4.69(s、2H)、4.29(q、J=7.1Hz、2H)、1.31(t、J=7.1Hz、3H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 408([M+H])。
【0106】
実施例3:2-(4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)酢酸(C3)の調製
【化32】

2-(4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)酢酸エチル(C2;0.52g、1.277mmol)をエタノール(EtOH;20mL)及び水(10mL)中で撹拌した。水酸化リチウム水和物(67mg、1.60mmol)を加え、その反応混合物を室温で16h撹拌した。水を用いてその混合物を希釈し、1NのHClを用いて酸性化し、濾過した。真空オーブン中、50℃で3hかけて、その湿った固形物を乾燥させた。主題の化合物がオフホワイト色の固形物として単離された(0.49g、100%):mp 190~191℃;
H NMR(500MHz、メタノール-d4)δ9.10(s、1H)、8.11-8.03(m、2H)、8.03-7.97(m、2H)、7.52-7.44(m、2H)、7.09-7.01(m、2H)、4.72(s、2H);19F NMR(471MHz、メタノール-d)δ-59.68;ESIMS m/z 380([M+H])。
【0107】
実施例4:2-(4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)アセチルアジド(C4)の調製
【化33】

2-(4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)酢酸(C3;230mg、0.606mmol)をスラリーの形態で取り出し、ジクロロメタン(25mL)中で撹拌した。塩化オキサリル(231マイクロリットル(μL)、2.64mmol)及びDMF(2滴)をこの順で添加した。その反応混合物をrtで2h撹拌し、蒸発させると、白色の固形物となった。そのようにして得られた粗製の中間体酸塩化物をアセトニトリル(10mL)中でスラリー化し、水(4mL)中のアジ化ナトリウム(197mg、3.03mmol)の溶液に添加し、30min撹拌した。水を用いてその混合物を希釈し、冷却して0℃とし、濾過した。主題の化合物がオフホワイト色の固形物として単離された(220mg、90%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.54(s、1H)、8.16-8.13(m、2H)、7.81-7.76(m、2H)、7.41-7.36(m、2H)、7.02-6.98(m、2H)、4.72(s、2H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 405([M+H])。
【0108】
実施例5:(Z)-1-(3-(2-イソプロピル-5-メチルフェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F1)の調製
【化34】

2-(4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)アセチルアジド(C4;38mg、0.094mmol)及び2-イミノ-3-(2-イソプロピル-5-メチルフェニル)チアゾリジン-4-オン(28.0mg、0.113mmol)をアセトニトリル(3mL)中で共に撹拌し、直ちに10minかけて70℃まで加熱した。その粗製反応混合物を冷却して室温とし、シリカゲルの上に吸着させた。ヘキサン中0~70%EtOAcの溶出液を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、主題の化合物が黄色の固形の泡状物として得られた(35mg、57%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、8.12-8.07(m、2H)、7.80-7.76(m、2H)、7.40-7.35(m、2H)、7.32(d、J=8.0Hz、1H)、7.27-7.24(m、1H)、7.05-7.00(m、2H)、6.86-6.83(m、1H)、6.28(t、J=7.2Hz、1H)、5.32(ddd、J=43.2、10.3、7.3Hz、2H)、3.99-3.88(m、2H)、2.61(hept、J=6.8Hz、1H)、2.33(s、3H)、1.17-1.11(m、6H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;13C NMR(126MHz、CDCl)δ172.55、163.23、161.81、157.86、148.30、143.14、141.40、136.83、135.61、132.28、131.19、128.49、128.10、126.67、123.98、122.39、121.12、115.72、69.39、33.03、28.34、23.84、20.78;ESIMS m/z 626([M+H])。
【0109】
実施例5に開示された手順に従って以下の化合物を調製した。
(Z)-1-(3-(5-メトキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)フェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F2)
【化35】

主題の化合物がオフホワイト色の固形物として単離された(26mg、51%):mp 181-184℃;
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.53(s、1H)、8.12-8.08(m、2H)、7.80-7.76(m、2H)、7.40-7.35(m、3H)、7.05-6.98(m、3H)、6.68(d、J=2.7Hz、1H)、6.26(t、J=7.3Hz、1H)、5.33(ddd、J=49.7、10.2、7.2Hz、2H)、4.00-3.89(m、2H)、3.80(s、3H)、3.23-3.09(m、2H);13C NMR(126MHz、CDCl)δ171.76、170.18、163.20、161.54、160.26、157.81、148.30、141.40、135.60、135.41、132.87、128.14、124.04、122.39、121.12、115.98、115.66、114.52、69.35、55.57、35.39、33.00;19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03、-64.76(t、J=10.7Hz);ESIMS m/z 681([M+H])。
【0110】
(Z)-1-(3-(5-メチル-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F23)
【化36】

主題の化合物が白色の固形物として単離された(30mg、55%):mp 153~155℃;
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、8.12-8.07(m、2H)、7.80-7.75(m、2H)、7.39-7.35(m、2H)、7.23(dd、J=8.4、2.1Hz、2H)、7.05-7.01(m、2H)、7.01(d、J=2.1Hz、1H)、6.92(d、J=8.4Hz、1H)、6.24(t、J=7.3Hz、1H)、5.33(ddd、J=58.5、10.3、7.3Hz、2H)、4.37-4.24(m、2H)、3.97-3.85(m、2H)、2.34(s、3H);13C NMR(126MHz、CDCl)δ171.99、170.61、163.22、161.69、157.86、150.37、148.27、141.39、135.61、133.21、131.55、130.38、128.12、124.28、123.94、122.38、121.81、121.11、115.62、114.26、69.32、67.26、66.97、66.69、66.40、32.88、20.55;19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03、-74.14(t、J=7.8Hz);ESIMS m/z 681([M+H])。
【0111】
(Z)-1-(3-(2-イソプロピル-5-メチルフェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-(1-(4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)エチル)尿素(F24)
【化37】

主題の化合物が淡褐色の泡状物として単離された(39mg、20%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.53(s、1H)、8.11-8.07(m、2H)、7.81-7.76(m、2H)、7.41-7.35(m、2H)、7.33-7.24(m、2H)、7.12-7.06(m、2H)、6.86-6.82(m、1H)、6.12-6.03(m、1H)、5.91-5.86(m、1H)、3.96-3.88(m、2H)、2.66-2.48(m、1H)、2.38-2.28(m、3H)、1.55-1.51(m、2H)、1.20-0.99(m、6H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 637([M+H])。
【0112】
(Z)-1-(3-(2-エトキシフェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F25)
【化38】

主題の化合物が淡褐色の固形物として単離された(20mg、42%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.54(s、1H)、8.14-8.09(m、2H)、7.81-7.76(m、2H)、7.47(ddd、J=8.3、7.5、1.7Hz、1H)、7.40-7.35(m、2H)、7.26(dd、J=7.8、1.7Hz、1H)、7.11-7.07(m、2H)、7.06-7.01(m、2H)、5.47(qd、J=9.9、6.7Hz、2H)、4.07(q、J=7.0Hz、2H)、3.82(s、2H)、1.29(t、J=7.0Hz、3H);13C NMR(126MHz、CDCl)δ186.65、186.50、163.27、157.92、155.15、151.90、148.24、141.37、135.63、132.18、130.63、128.13、125.77、124.02、123.47、122.38、121.42、121.09、120.84、119.37、117.31、115.79、113.37、69.68、64.52、39.55、14.59;19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 613([M+H])。
【0113】
(Z)-3-メチル-4-(4-オキソ-2-((((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)カルバモイル)イミノ)チアゾリジン-3-イル)安息香酸メチル(F26)
【化39】

主題の化合物が淡黄色の油状物として単離された(37mg、62%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、8.11-8.07(m、2H)、8.01(d、J=1.9Hz、1H)、7.95(dd、J=8.1、1.9Hz、1H)、7.80-7.75(m、2H)、7.39-7.35(m、2H)、7.16(d、J=8.2Hz、1H)、7.04-6.99(m、2H)、6.27(t、J=7.2Hz、1H)、5.36-5.26(m、2H)、3.98-3.94(m、2H)、3.92(s、3H)、2.18(s、3H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 641([M+H])。
【0114】
(Z)-1-(4-オキソ-3-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)チアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F27)
【化40】

主題の化合物が淡黄色の固形物として単離された(20mg、34%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、8.12-8.07(m、2H)、7.80-7.76(m、2H)、7.39-7.35(m、2H)、7.23-7.16(m、2H)、7.05-7.01(m、2H)、6.90(dd、J=7.0、2.1Hz、1H)、6.30(t、J=7.2Hz、1H)、5.36-5.28(m、2H)、3.96-3.90(m、2H)、2.84-2.79(m、2H)、2.46-2.41(m、2H)、1.80-1.72(m、4H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 623([M+H])。
【0115】
(Z)-1-(3-(2-ブチルフェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F28)
【化41】

主題の化合物が淡黄色の油状物として単離された(16mg、27%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.54(s、1H)、8.13-8.10(m、2H)、7.81-7.77(m、2H)、7.47(td、J=7.5、1.4Hz、1H)、7.40-7.36(m、3H)、7.33(td、J=7.7、1.6Hz、1H)、7.22(dd、J=7.9、1.3Hz、1H)、7.11-7.07(m、2H)、5.51-5.44(m、2H)、3.82(s、2H)、2.46-2.41(m、2H)、1.58-1.50(m、2H)、1.34-1.28(m、2H)、0.86(t、J=7.3Hz、3H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 625([M+H])。
【0116】
(Z)-1-(3-(2-フルオロ-5-メチルフェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F29)
【化42】

主題の化合物が淡黄色の油状物として単離された(60mg、81%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、8.13-8.06(m、2H)、7.80-7.76(m、2H)、7.39-7.35(m、2H)、7.25-7.20(m、1H)、7.12-7.07(m、1H)、7.05-6.99(m、3H)、6.30(t、J=7.3Hz、1H)、5.33(ddd、J=50.7、10.2、7.3Hz、2H)、4.00-3.88(m、2H)、2.36-2.32(m、3H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03、-124.66--124.74(m);ESIMS m/z 601([M+H])。
【0117】
(Z)-1-(3-(2-エチル-6-メチルフェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F30)
【化43】

主題の化合物が固形の泡状物として単離された(40mg、53%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、8.12-8.07(m、2H)、7.79-7.76(m、2H)、7.39-7.36(m、2H)、7.32(t、J=7.6Hz、1H)、7.20(d、J=7.7Hz、1H)、7.16(d、J=7.5Hz、1H)、7.04-7.00(m、2H)、6.28(t、J=7.2Hz、1H)、5.35-5.26(m、2H)、3.96(s、2H)、2.40(q、J=7.6Hz、2H)、2.10(s、3H)、1.14(t、J=7.6Hz、3H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 611([M+H])。
【0118】
(Z)-1-(3-(2-(1-メチルチオ)エチル)フェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F31)
【化44】

主題の化合物が白色の固形物として単離された(46mg、58%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、8.11-8.07(m、2H)、7.80-7.69(m、3H)、7.52-7.45(m、1H)、7.42-7.31(m、3H)、7.06-6.98(m、3H)、6.28-6.06(m、1H)、5.38-5.25(m、2H)、4.01-3.89(m、2H)、3.73-3.61(m、1H)、1.79-1.69(m、3H)、1.46-1.42(m、3H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.02;ESIMS m/z 643([M+H])。
【0119】
(Z)-1-(3-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-4-オキソチアゾリジン-2-イリデン)-3-((4-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾル-3-イル)フェノキシ)メチル)尿素(F32)
【化45】

主題の化合物が黄色の油状物として単離された(24mg、32%):
H NMR(500MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、8.12-8.07(m、2H)、7.80-7.75(m、2H)、7.38(d、J=8.6Hz、2H)、7.05-7.00(m、2H)、6.99(d、J=8.5Hz、1H)、6.85-6.79(m、2H)、6.28(t、J=7.2Hz、1H)、5.37-5.28(m、2H)、3.95-3.90(m、2H)、3.81(s、3H)、2.10(s、3H);19F NMR(471MHz、CDCl)δ-58.03;ESIMS m/z 613([M+H])。
【0120】
生物学的アッセイ
シロイチモジヨトウガの幼虫(Beet Armyworm)(スポドプテラ・エクシグア(Spodoptera exigua))、タマナキンウワバガ(Cabbage Looper)(トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni))及びネッタイシマカ(Yellow Fever Mosquito)(アエデス・アエジプチ(Aedes aegypti))に対する以下の生物学的アッセイは、これらがもたらす被害のため、本明細書に含まれる。さらに、シロイチモジヨトウガの幼虫及びタマナキンウワバガは、広く各種の咀嚼有害生物についての2つの良好な指標種である。加えて、モモアカアブラムシ(Green Peach Aphid)は、広く各種の樹液を餌とする有害生物についての良好な指標種である。ネッタイシマカも含めたこれら4種の指標種を用いて得られた結果は、式Iの分子が節足動物門、軟体動物門及び線形動物門の有害生物を防除するのに幅広い有効性を有することを示している(Drewesら)。
【0121】
実施例A:シロイチモジヨトウガの幼虫(スポドプテラ・エクシグア(Spodoptera exigua)、LAPHEG)(「BAW」)及びタマナキンウワバガ(トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、TRIPNI)(「CL」)についての生物学的アッセイ
シロイチモジヨトウガの幼虫は、各種の作物の中でも特に、アルファルファ、アスパラガス、ビーツ、カンキツ類、トウモロコシ、ワタ、タマネギ、エンドウ、コショウ、ジャガイモ、ダイズ、テンサイ、ヒマワリ、タバコ及びトマトに関して経済的な面で深刻な有害生物である。それは、東南アジア原産であるが、現在、アフリカ、オーストラリア、日本、北米及び南ヨーロッパで見出されている。幼虫が大群で摂食し、作物の壊滅的な損失の原因となっている。それが数種の殺生物剤に対する耐性を有することは公知である。
【0122】
タマナキンウワバガは、世界中で見出される深刻な有害生物である。それは、各種の作物の中でも特に、アルファルファ、マメ、ビーツ、ブロッコリ、メキャベツ、キャベツ、カンタロープ、カリフラワ、セロリ、コラード、ワタ、キュウリ、ナス、ケール、レタス、メロン、カラシナ、パセリ、エンドウ、コショウ、ジャガイモ、ダイズ、ホウレンソウ、カボチャ、トマト、カブ及びスイカを攻撃する。この種は、その旺盛な食欲のため、それらの植物に極めて壊滅的である。それらの幼虫は、毎日、それらの体重の3倍もの摂食をする。摂食した場所は、粘着性が高く、湿った糞便物質が多量に蓄積することにより跡がつけられ、この糞便物質が疾患をもたらす大きい要因となり、その箇所で植物に二次的な問題を引き起こすおそれがある。それが数種の殺生物剤に対する耐性を有することは公知である。
【0123】
したがって、上述の要因から、これらの有害生物を防除することが重要である。さらに、咀嚼有害生物として知られているこれらの有害生物(BAW及びCL)を防除する分子は、植物を咀嚼する他の有害生物を防除するのにも有用であろう。
【0124】
本明細書に開示されているいくつかの分子について、以下の例において記述する手順を使用して、BAW及びCLに対して試験した。それらの結果の報告では、「BAW及びCL評価表」を使用した(表セクションを参照されたい)。
【0125】
BAWについての生物学的アッセイ
BAWについての生物学的アッセイは、128ウェルのダイエットトレイアッセイを使用して実施した。1~5匹の二齢のBAW幼虫をダイエットトレイのそれぞれのウェル(3mL)中に入れたが、そのウェルは、(8ウェルのそれぞれに)50μg/cmの試験分子(50μLのアセトン-水混合物(90:10)中に溶解)を加え、乾燥させた1mLの人工餌で事前に充満させておいた。透明で自己粘着性のカバーも用いてトレーを覆い、ガス交換が可能となるように通気口を設け、5~7日間、14:10の明暗比、25℃に保持した。それぞれのウェル中での幼虫の死亡率を記録し、次いで8つのウェルでの活性の平均をとった。それらの結果を「表ABC:生物学的結果」のタイトルの表に示す(表セクションを参照されたい)。
【0126】
CLについての生物学的アッセイ
CLについての生物学的アッセイは、128ウェルのダイエットトレイアッセイを使用して実施した。1~5匹の二齢のCL幼虫をダイエットトレイのそれぞれのウェル(3mL)中に入れたが、そのウェルは、(8ウェルのそれぞれに)50μg/cmの試験分子(50μLのアセトン-水混合物(90:10)中に溶解)を加え、乾燥させた1mLの人工餌で事前に充満させておいた。透明で自己粘着性のカバーも用いてトレーを覆い、ガス交換が可能となるように通気口を設け、5~7日間、14:10の明暗比、25℃に保持した。それぞれのウェル中での幼虫の死亡率を記録し、次いで8つのウェルでの活性の平均をとった。それらの結果を「表ABC:生物学的結果」のタイトルの表に示す(表セクションを参照されたい)。
【0127】
実施例B:ネッタイシマカ(アエデス・アエジプチ(Aedes aegypti)、AEDSAE)(「YFW」)についての生物学的アッセイ
YFWは、日中にヒトを餌にすることを好み、ほとんどの場合、ヒトの生息域内部又はその周辺に見出される。YFWは、いくつかの疾病を感染させる媒介動物である。デング熱及び黄熱病のウイルスを蔓延させるのが蚊である。黄熱病は、マラリアに次ぐ二番目の最も危険な蚊媒介性疾患である。黄熱病は、急性ウイルス性出血性疾患であり、治療をしないと重症患者の最高で50%が黄熱病で死亡するであろう。この数字は、毎年全世界で200,000人の黄熱病のうちの30,000人が死亡することから推測されたものである。デング熱は、厄介なウイルス疾患であり、激しい痛みがもたらされるため、時に「骨折熱」又は「心臓破り熱」とも呼ばれている。デング熱では、年間約20,000人が死亡している。したがって、上述の要因から、この有害生物を防除することが重要である。さらに、吸血性有害生物とも呼ばれるこの有害生物(YFW)を防除する分子は、ヒト及び動物の疾病の原因となる他の有害生物を防除するのにも有用である。
【0128】
本明細書に開示されているいくつかの分子について、以下の段落において記述する手順を使用して、YFMに対して試験した。それらの結果の報告では、「YFM評価表」を使用した(表セクションを参照されたい)。
【0129】
100μLのジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解させた400μgの分子を含む(4000ppm溶液に対応)マスタープレートを使用する。収集した分子のマスタープレートでは、1ウェルあたり15μLが含まれる。このプレートに、135μLの水/アセトン(90:10)混合物をそれぞれのウェルに対して添加する。ロボット(Biomek(登録商標)NXP Laboratory Automation Workstation)にプログラムして、マスタープレートから空の96ウェル浅型プレート(「娘」プレート)に15μLの吸引物を分注するようにする。1つのマスターあたり、6つの複製物(rep)(「娘」プレート)が作製される。次いで、そのようにして作製された「娘」プレートを直ちにYFW幼虫に群がらせる。
【0130】
プレートを処理する前日に、蚊の卵を、肝臓粉を含むMillipore水(400mL中4g)中に入れ、孵化を開始させる。ロボットを使用して「娘」プレートを作製した後、220μLの、肝臓粉/蚊幼虫(約1日齢の幼虫)の混合物でそれらを群がらせる。蚊幼虫をプレートに群がらせた後、非蒸発性の蓋を使用してプレートを覆って、乾燥を抑制する。室温で3日間プレートを保持してから、等級分けをする。3日後、それぞれのウェルを観察し、死亡率に基づいて評点をつける。それらの結果を「表ABC:生物学的結果」のタイトルの表に示す(表セクションを参照されたい)。
【0131】
農学的に許容可能な酸付加塩、塩誘導体、溶媒和化合物、エステル誘導体、多形、同位体及び放射性核種
式Iの分子を配合して、農学的に許容可能な酸付加塩とすることができる。非限定的に例を挙げれば、アミン官能基は、以下のものと塩を形成することができる:塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、マロン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ヒドロキシルメタンスルホン酸及びヒドロキシルエタンスルホン酸。さらに、非限定的に例を挙げれば、酸官能基は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属から誘導されるもの並びにアンモニア及びアミンから誘導されるものを含む。好ましいカチオンの例としては、ナトリウム、カリウム及びマグネシウムが挙げられる。
【0132】
式Iの分子を配合して塩誘導体とすることができる。非限定的に例を挙げれば、塩誘導体は、遊離の塩基を十分な量の所望の酸と接触させて、塩を形成させることによって調製することができる。遊離の塩基は、適切な薄い塩基水溶液、例えば水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア及び重炭酸ナトリウムの希水溶液を用いて、その塩を処理することにより、再生させることができる。一例として、多くの場合、殺生物剤、例えば2,4-Dは、そのジメチルアミン塩に転化させることによって水溶性を向上させることができる。
【0133】
式Iの分子を溶媒との安定な錯体に配合することも可能であり、それにより、その錯体は、非錯体性溶媒を除去した後でもそのままの状態に留まる。それらの錯体は、多くの場合、「溶媒和化合物」とも呼ばれる。しかしながら、溶媒として水を用いて安定な水和物を形成させるのが特に望ましい。
【0134】
酸官能基を含む式Iの分子は、エステル誘導体にすること可能である。それらのエステル誘導体は、次いで、本明細書に開示された分子が適用されるのと同じ方法で適用することができる。
【0135】
式Iの分子は、各種の結晶多形体とすることも可能である。多形体は、同じ分子の異なる結晶多形体又は構造体が大幅に異なる物理的性質及び生物学的性能を有することができるため、農薬の開発において重要である。
【0136】
異なる同位体を含む式Iの分子を作製することもできる。特に重要なのは、Hに代わる、Hを有する分子(二重水素とも呼ばれる)又はHを有する分子(三重水素とも呼ばれる)である。異なる放射性核種を有する式Iの分子を作製することもできる。特に重要なのは、14Cを有する分子(放射性炭素とも呼ばれる)である。二重水素、三重水素又は14Cを有する式Iの分子は、生物学的研究に使用することにより、化学的及び生理的プロセスの追跡、半減期の検討、さらにMoAの検討が可能となる。
【0137】
組合せ
本発明の別の実施形態では、式Iの分子は、(例えば、組成的な混合物で又は同時若しくは順次適用の形態で)1種又は複数の活性成分と組み合わせて使用することもできる。
【0138】
本発明の別の実施形態では、式Iの分子を、それぞれ式Iの分子MoAと同一、類似、より多くの場合に異なる、MoAを有する1種又は複数の活性成分と(例えば、組成的な混合物で又は同時若しくは順次適用の形態で)組み合わせて使用することができる。
【0139】
別の実施形態では、式Iの分子を、殺ダニ特性、殺藻特性、殺鳥特性、殺菌特性、殺真菌特性、除草特性、殺虫特性、軟体動物駆除特性、殺線虫特性、殺鼠特性及び/又は殺ウイルス特性を有する1種又は複数の分子と(例えば、組成的な混合物で、又は同時若しくは順次適用の形態で)組み合わせて使用することができる。
【0140】
別の実施形態では、式Iの分子を、摂食阻害剤、鳥忌避剤、化学不妊剤、除草剤毒性緩和剤、昆虫誘引剤、昆虫忌避剤、哺乳動物忌避剤、交尾阻害剤、植物活性化剤、植物成長調節剤及び/又は相乗剤である1種又は複数の分子と(例えば、組成的な混合物で、又は同時若しくは順次適用の形態で)組み合わせて使用することができる。
【0141】
別の実施形態では、式Iの分子を、1種又は複数のバイオ殺生物剤と(例えば、組成的な混合物で、又は同時若しくは順次適用の形態で)組み合わせて使用することもできる。
【0142】
別の実施形態では、式Iの分子と活性成分との殺生物的組成物の組合せは、広く各種の重量比で使用することができる。例えば、2成分混合物における式Iの分子対活性成分の重量比としては、表Bに記載の重量比を使用し得る。しかしながら、一般的には、約10:1~約1:10より低い重量比が好ましい。任意選択的に、式Iの分子及び追加の2種以上の活性成分を含む3種、4種、5種、6種、7種又はそれを超える成分混合物を使用するのも好ましい。
【0143】
【表12】
【0144】
式Iの分子対活性成分の重量比は、X:Yとして表すことも可能であり、ここで、Xは、式Iの分子の重量部であり、Yは、活性成分の重量部である。Xの重量部の数値範囲は、0<X≦100であり、Yの重量部は、0<Y≦100であり、表Cにグラフ表示する。非限定な例として、式Iの分子対活性成分の重量比は、20:1であり得る。
【0145】
式Iの分子対活性成分の重量比の範囲は、X:Y~X:Yとして表すことができ、ここで、X及びYは、先に定義したものである。
【0146】
1つの実施形態では、重量比の範囲は、X:Y~X:Yであり得、ここで、X>Y、X<Yである。非限定な例として、式Iの分子対活性成分の重量比の範囲は、両端を含めて3:1~1:3であり得る。
【0147】
別の実施形態では、重量比の範囲は、X:Y~X:Yであり得、ここで、X>Y、X>Yである。非限定な例として、式Iの分子対活性成分の重量比の範囲は、両端を含めて15:1~1:3であり得る。
【0148】
別の実施形態では、重量比の範囲は、X:Y~X:Yであり得、ここで、X<Y、X<Yである。非限定な例として、式Iの分子対活性成分の重量比の範囲は、両端を含めて約1:3~約1:20であり得る。
【0149】
表B及びCに示された、ある種の式Iの分子対活性成分の重量比は、相乗的であり得ると考えられる。
【0150】
【表13】
【0151】
配合
殺生物剤は、多くの場合、その純粋な形態では施用するのに適していない。通常、他の物質を添加する必要があり、それにより、その殺生物剤が、必要とされる濃度において適切な形態で使用することが可能となり、施用、取扱い、輸送、貯蔵及び最大の殺生物剤活性が容易に可能となる。したがって、殺生物剤は、例えば、以下のものと配合される:ベイト剤、濃縮乳濁液、粉末、乳剤、燻蒸剤、ゲル剤、顆粒剤、マイクロカプセル化剤、種子処理剤、懸濁液濃縮物、サスポエマルジョン剤、錠剤、水溶性液体、水分散性顆粒剤又はドライフロワブル剤、水和剤及び極小量溶液。
【0152】
殺生物剤は、そのような殺生物剤の濃縮配合物から調製された水性懸濁液又は乳濁液として施用されることが最も多い。そのような水溶性、水懸濁性又は乳化性の配合物は、水和剤として一般に知られている固形物、水分散性顆粒剤、一般に乳濁液として知られている液状物又は水性懸濁液のいずれかである。水和剤は、圧縮されて水分散性顆粒剤を形成し得、殺生物剤、担体及び界面活性剤の均質な混合物を含んでいる。殺生物剤の濃度は、通常、重量で約10%~約90%である。担体は、通常、以下のものから選択される:アタパルジャイトクレー、モンモリロナイトクレー、珪藻土又は精製シリケート。水和性粉末の約0.5%~約10%を占める効果的な界面活性剤は、以下のものから見出される:スルホン化リグニン、縮合ナフタレンスルホネート、ナフタレンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキル硫酸塩及び非イオン性界面活性剤、例えばアルキルフェノールのエチレンオキシド付加物。
【0153】
殺生物剤の乳濁液には、水混和性溶媒又は水非混和性有機溶媒と乳化剤との混合物のいずれかである、担体中に溶解された、例えば約50~約500グラム/リットル(液)の都合の良い濃度の殺生物剤が含まれる。有用な有機溶媒としては、以下のものが挙げられる:芳香族化合物、特にキシレン及び石油留分、特に重質芳香族ナフサのような石油のうちの高沸点ナフタレン部分及びオレフィン部分。他の有機溶媒、例えばロジン誘導体を含むテルペン溶媒、脂肪族ケトン、例えばシクロヘキサノン及び複合アルコール、例えば2-エトキシエタノールなども使用できる。乳濁液に適した乳化剤は、慣用されるアニオン性及びノニオン性界面活性剤から選択される。
【0154】
水性懸濁液には、水性担体中に重量で約5%~約50%の範囲の濃度で分散された水不溶性殺生物剤の懸濁液が含まれる。懸濁液は、殺生物剤を微細に摩砕し、それを水及び界面活性剤からなる担体中に激しく混合することにより調製される。例えば、無機塩及び合成又は天然のゴム質のような成分を添加して、水性担体の密度及び粘度を上げることもできる。水性混合物を調製し、それを例えばサンドミル、ボールミル又はピストン型ホモジナイザーの装置において均質化することにより、殺生物剤の摩砕と混合を同時に実施するのが最も効率的であることが多い。懸濁液中の殺生物剤は、プラスチックポリマー中にマイクロカプセル化され得る。
【0155】
油分散液(OD)には、有機溶媒と乳化剤との混合物中に重量で約2%~約50%の範囲の濃度で微細に分散された有機溶媒不溶性の殺生物剤の懸濁液が含まれる。その有機溶媒中に1種又は複数の殺生物剤を溶解させることができる。有用な有機溶媒としては、以下のものが挙げられる:芳香族化合物、特にキシレン及び石油留分、特に重質芳香族ナフサのような石油のうちの高沸点ナフタレン部分及びオレフィン部分。他の溶媒としては、植物油、種子油、並びに植物油及び種子油のエステルも挙げられる。油分散液に適した乳化剤は、慣用されるアニオン性及びノニオン性界面活性剤から選択される。粘稠化剤又はゲル化剤を油分散液の配合物中に添加して、液体のレオロジー、すなわち流動性能を変化させ、且つ分散させた粒子又は液滴の分離及び沈降を防止する。
【0156】
殺生物剤を顆粒状組成物として施用し得るが、これは、土壌に対する施用で特に有用である。顆粒状組成物では、通常、クレー又は類似の物質を含む担体中に重量で約0.5%~約10%の殺生物剤が含まれる。そのような組成物は、通常、殺生物剤を適切な溶媒中に溶解させ、それを、約0.5mm~約3mmの範囲の、適切な粒径に予め成形された顆粒状担体に塗布することにより調製される。そのような組成物は、担体と分子の生地又はペーストを作製し、次いでそれを粉砕、乾燥して、所望の顆粒粒径を得ることによって配合することもできる。顆粒剤の別の形態は、水乳化性顆粒剤(EG)である。それは、水中で崩壊及び溶出させた後、有機溶媒中に溶解させるか又は希釈させた、慣用される、有効成分の水中油型乳濁液として適用される、顆粒からなる配合物である。水乳化性顆粒剤には、水溶性のポリマーのシェル又はいくつかの他のタイプの可溶性若しくは不溶性のマトリックス中に吸収された、適切な有機溶媒中に可溶化又は希釈された1種又は数種の活性成分が含まれる。
【0157】
殺生物剤を含む粉末は、粉末形態の殺生物剤を適切な粉末状の農業用担体、例えばカオリンクレー及び摩砕した火山岩などと均質に混合することによって調製される。粉末は、好適には、約1%~約10%の殺生物剤を含むことができる。粉末は、種子粉衣として又は粉末送風機を用いた茎葉散布として適用することができる。
【0158】
殺生物剤を、農業化学において広く使用されている適切な有機溶媒、通常石油を用いて、例えばスプレーオイルなどの溶液の形態で適用することも同様に実用的である。
【0159】
殺生物剤は、エアロゾル組成物の形態で適用することもできる。そのような組成物では、殺生物剤は、圧力発生噴霧剤混合物である担体中に溶解又は分散されている。エアロゾル組成物は、コンテナーにパッケージングされ、それから噴霧弁を介してこの混合物が散布される。
【0160】
殺生物剤ベイト剤は、殺生物剤食物若しくは誘引剤又はそれらの両方と混合される際に形成される。有害生物がベイト剤を食べると、殺生物剤も摂取することになる。ベイト剤は、顆粒剤、ゲル剤、フロアブル粉末、液体又は固体の形態をとることができる。ベイト剤は、有害生物の潜伏場所で使用することができる。
【0161】
燻蒸剤は、比較的高い蒸気圧を有し、したがって土壌又は密閉空間において有害生物を死滅させるのに十分な濃度のガスとして存在することができる殺生物剤である。燻蒸剤の毒性は、その濃度及び曝露時間に比例する。それらは、優れた拡散能力を特徴とし、有害生物の呼吸器系への浸透又は有害生物の表皮を介した吸収により作用する。燻蒸剤は、気密室若しくは気密建物で、又は特別なチャンバ内で、気体を通さないシートの下、貯蔵製品の有害生物を防除するために適用される。
【0162】
殺生物剤は、殺生物剤の粒子又は殺生物剤の液滴を各種のプラスチックポリマー内に懸濁させることによってマイクロカプセル化することができる。ポリマーの化学的性質を変えることにより、又は加工における要素を変化させることにより、各種のサイズ、溶解度、壁厚及び浸透度のマイクロカプセルを形成することができる。これらの因子は、その中の活性成分が放出される速度を制御し、これは、したがって、反応生成物の残留性能、作用速度及び臭気に影響を及ぼす。マイクロカプセルは、懸濁液濃縮物又は水分散性顆粒剤として製剤化される場合もある。
【0163】
油剤濃縮物は、殺生物剤を溶液中で保持する溶媒に殺生物剤を溶解させることによって作製される。殺生物剤の油剤は、通常、溶媒自体が農薬作用を有することと、外皮のワックス状被覆を溶解することで殺生物剤の取り込み速度を増加させることとにより、他の配合物よりも迅速に有害生物をノックダウン及び死滅させる。油剤の他の利点として、貯蔵安定性に優れること、間隙への浸透に優れること及び油脂性表面への付着に優れることが挙げられる。
【0164】
別の実施形態は、水中油型乳濁液であり、ここで、この乳濁液は、層状の液晶コーティングをそれぞれ備え、且つ水相中に分散された油性小球体を含み、ここで、それぞれの油性小球体は、農学的に活性であり、モノラメラ層又はオリゴラメラ層で個々にコーティングされた少なくとも1つの分子を含み、それらの層は、(1)少なくとも1種の非イオン性親油性表面活性剤、(2)少なくとも1種の非イオン性親水性表面活性剤、及び(3)少なくとも1種のイオン性表面活性剤を含み、その小球体は、800ナノメートル未満の平均粒径を有する。
【0165】
他の配合成分
一般的に、式Iで開示される分子を配合物中で使用する場合、かかる配合物は、他の成分も含有することができる。そのような成分としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:(これは、非網羅的且つ非相互排他的なリストである)湿潤剤、展着剤、固着剤、浸透剤、緩衝剤、金属イオン封鎖剤、ドリフト低減剤、相溶化剤、消泡剤、洗浄剤及び乳化剤。いくつかの成分を以下に記述する。
【0166】
湿潤剤は、液体に加えられると、液体と、それが拡散する表面との間の界面張力を低減させることにより、その液体の拡散力又は浸透力を増加させる物質である。湿潤剤は、農薬配合物における2つの主な機能のために使用される:1つは、可溶性液体の濃縮物又は懸濁液濃縮物を作製するために、加工中及び製造中に粉末を水に湿潤させる速度を増加させること、及びもう1つは、噴霧タンク内で反応生成物を水と混合する際に水和剤の湿潤時間を低減し、水の水分散性顆粒剤への浸透を向上させることである。水和性粉末、懸濁液濃縮物及び水分散性顆粒配合物に使用される湿潤剤の例としては、以下のものが挙げられる:ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルフェノールエトキシレート類及び脂肪族アルコールエトキシレート。
【0167】
分散剤は、粒子の表面上に吸着し、粒子の分散状態を保持することを促進し、且つ粒子が再凝集するのを阻止する物質である。分散剤は、製造中の分散及び懸濁が促進するように、且つ噴霧タンク内で粒子が確実に水中に再分散するように農薬配合物に加えられる。それらは、水和剤、懸濁液濃縮物及び水分散性顆粒剤において広く使用されている。分散剤として使用される界面活性剤は、粒子表面上に強く吸着する能力を有し、粒子の再凝集に対して荷電障壁又は立体障壁を提供する。最も一般的に使用される界面活性剤は、アニオン性、ノニオン性又はこれら2種の混合物である。水和剤配合物に関して、最も一般的な分散剤は、ナトリウムリグノスルホネートである。懸濁液濃縮物に関して、多価電解質、例えばナトリウムナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を使用することにより、極めて良好な吸着及び安定化が得られる。トリスチリルフェノールエトキシレートホスフェートエステルも使用される。ノニオン性物質、例えばアルキルアリールエチレンオキシド縮合物及びEO-POブロックコポリマーは、懸濁液濃縮物に対する分散剤としてアニオン性物質と組み合わされる場合もある。近年、新規なタイプの超高分子量ポリマー界面活性剤が分散剤として開発されている。これらは、極めて長い疎水性の「主鎖」と、「櫛」状の界面活性剤の「歯」を形成する多数のエチレンオキシド鎖とを有する。これら高分子量ポリマーは、極めて優れた長期安定性を懸濁液濃縮物に付与することができ、なぜなら、疎水性の主鎖は、粒子表面上への多数の固着点を有するからである。農薬配合物に使用される分散剤の例としては、以下のものが挙げられる:ナトリウムリグノスルホネート、ナトリウムナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、トリスチリルフェノールエトキシレートホスフェートエステル、脂肪族アルコールエトキシレート、アルキルエトキシレート、EO-POブロックコポリマー及びグラフトコポリマー。
【0168】
乳化剤は、ある液相の液滴の懸濁を別の液相において安定化させる物質である。乳化剤がないと、それらの2つの液体が2つの非混和性の液相に分離することになるであろう。最も一般的に使用される乳化剤ブレンド物は、12以上のエチレンオキシド単位を備えたアルキルフェノール又は脂肪族アルコールと、油溶性のドデシルベンゼンスルホン酸のカルシウム塩とを含有する。親水性-親油性バランス(「HLB」)値が約8~約18の範囲であれば、通常、良好な安定乳濁液が得られるであろう。乳濁液の安定性は、少量のEO-POブロックコポリマー界面活性剤を添加することによって向上させることができる場合もある。
【0169】
可溶化剤は、臨界ミセル濃度を超える濃度において水中でミセルを形成する界面活性剤である。ミセルは、水不溶性物質をミセルの疎水性部分の内側で溶解又は可溶化することができる。可溶化のために通常使用される界面活性剤のタイプは、ノニオン性物質、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノオレエートエトキシレート及びメチルオレエートエステルである。
【0170】
界面活性剤は、標的に対する殺生物剤の生物学的性能を向上させるために、単独で又は鉱油若しくは植物油などの他の添加物と共に、噴霧タンク混合物への補助剤として使用する場合もある。バイオエンハンスメントのために使用される界面活性剤のタイプは、一般的に、殺生物剤の性質及び作用機構に依存する。しかしながら、これらは、ノニオン性物質、例えばアルキルエトキシレート類、直鎖脂肪族アルコールエトキシレート、脂肪族アミンエトキシレートであることが多い。
【0171】
農業用配合物中の担体又は希釈剤は、必要とされる力価を有する製品を得るために殺生物剤に添加される物質である。担体は、通常、高い吸収能力を有する物質であるのに対し、希釈剤は、通常、低い吸収能力を有する物質である。担体及び希釈剤は、粉末、水和剤、顆粒剤及び水分散性顆粒剤の配合物中で使用される。
【0172】
有機溶媒は、主に乳剤、水中油型乳濁液、サスポエマルジョン剤、油分散液及び極小量配合物の配合物並びに頻度は低いが顆粒製剤に使用される。任意選択的に、溶媒の混合物が使用される。溶媒の第一の主たるグループは、脂肪族パラフィン系油、例えばケロシン又は精製パラフィンである。第二の主たるグループ(及び最も一般的なもの)としては、芳香族溶媒、例えばキシレン並びにC9及びC10の芳香族溶媒のより高分子量画分が挙げられる。塩素化炭化水素類は、配合物を水に乳化する場合、殺生物剤の結晶化を阻止するための共溶媒として有用である。任意選択的に、アルコールは、溶媒力を増加させるための共溶媒として使用される。他の溶媒としては、植物油、種子油、並びに植物油及び種子油のエステルも挙げられる。
【0173】
粘稠化剤又はゲル化剤は、液体のレオロジー又は流動特性を変えるため、並びに分散した粒子又は液滴の分離及び沈降を阻止するために懸濁液濃縮物、油分散液、乳濁液及びサスポエマルジョン剤の配合物で主として使用される。粘稠化剤、ゲル化剤及び沈降防止剤は、一般的に2つのカテゴリー、すなわち水不溶性微粒子と水溶性ポリマーとに分けられる。クレー及びシリカを使用して懸濁液濃縮物配合物及び油分散液配合物を作製することが可能である。これらのタイプの物質の例として、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:モンモリロナイト、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム及びアタパルジャイト。水系懸濁液濃縮物における水溶性多糖類は、増粘ゲル化剤として長年にわたって使用されてきた。最も一般的に使用されている多糖類のタイプは、種子及び海藻の天然抽出物であるか、又はセルロースの合成誘導体である。これらのタイプの物質の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アルギンレート、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)及びヒドロキシエチルセルロース(HEC)。他のタイプの沈降防止剤は、加工デンプン、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール及びポリエチレンオキシドをベースにしたものである。別の優れた沈降防止剤は、キサンタンガムである。
【0174】
微生物は、配合した製品の腐敗を引き起こす可能性がある。したがって、それらの影響を排除又は低減させる目的で保存剤が使用される。そのような薬剤の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:プロピオン酸及びそのナトリウム塩、ソルビン酸及びそのナトリウム塩又はカリウム塩、安息香酸及びそのナトリウム塩、p-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム塩、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、並びに1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン(BIT)。
【0175】
界面活性剤を存在させると、多くの場合、製造時の混合作業及び噴霧タンクを介した適用時に水系製剤の発泡の原因となる。発泡傾向を低減させるために、製造段階で又はボトルへの充填前に消泡剤を加えることが多い。一般的には、2種類の消泡剤、すなわちシリコーン系及び非シリコーン系がある。シリコーン系は、通常、ジメチルポリシロキサンの水性の乳濁液であるのに対し、非シリコーン系消泡剤は、オクタノール及びノナノールなどの水不溶性の油又はシリカである。いずれの場合でも、消泡剤の機能は、界面活性剤を空気-水界面から移動させることである。
【0176】
「環境に優しい」薬剤(例えば、補助剤、界面活性剤、溶媒)は、作物保護配合物の総環境フットプリントを低減することができる。環境に優しい薬剤は、生分解性であり、また一般的に天然資源及び/又は持続可能な資源、例えば植物及び動物資源由来である。具体例としては、植物油、種子油及びそれらのエステル、またアルコキシル化アルキルポリグルコシドが挙げられる。
【0177】
施用
式Iの分子は、任意の領域に施用することができる。そのような分子を施用する特定の領域としては、以下のもの挙げられる:アルファルファ、アーモンド、リンゴ、オオムギ、マメ、カノーラ、トウモロコシ、ワタ、カリフラワ、花、飼葉種(ライグラス、スーダングラス、ヒロハノウシノケグサ、ナガハグサ及びクローバー)、果実、レタス、カラスムギ、脂肪種子作物、オレンジ、ピーナッツ、セイヨウナシ、コショウ、ジャガイモ、イネ、ソルガム、ダイズ、イチゴ、サトウキビ、テンサイ、ヒマワリ、タバコ、トマト、コムギ(例えば、ハードレッドウィンター小麦、ソフトレッドウィンター小麦、ホワイトウィンター小麦、ハードレッドスプリング小麦及びデュラムスプリング小麦)、並びに他の有価作物が育てられているか、又はその種子が植えられる予定の領域を含む。
【0178】
式Iの分子は、作物などの植物が育てられており、且つこうした植物に商業上損害を与え得る有害生物が低水準(実在しない場合も含む)である領域にも適用され得る。そのような領域にそのような分子を施用することにより、領域内で栽培されている植物がメリットを受ける。そのようなメリットとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:植物の良好な根系発達の補助、植物の高負荷生育条件に対する良好な耐性の補助、植物の健康の向上、植物の収率の向上(例えば、バイオマスの増加及び/又は有効成分の含有量の増加)、植物の活力の向上(例えば、植物の成長の向上及び/又はより青々とした葉)、植物の質の向上(例えば、特定の成分の含有量又は組成の増大)、並びに植物の非生物ストレス及び/又は生物ストレスへの耐性の向上。
【0179】
各種の植物を育てる場合、式Iの分子を硫酸アンモニウムと共に施用することが可能であり、これは、さらなるメリットをもたらし得る。
【0180】
式Iの分子は、固有の形質を発現させるために遺伝子組み換えされた植物上に、植物内に又は植物の周囲に適用され得るが、そのような固有の形質は、例えば、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)(例えば、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry1A.105、Cry2Ab、Vip3A、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34Ab1/Cry35Ab1)、他の殺虫性毒素であるか、又は除草剤耐性を発現するもの若しくは殺虫性毒素、除草剤耐性、栄養増強若しくは任意の他の有益な形質を発現する「スタックト」外来遺伝子を有するものなどである。
【0181】
式Iの分子は、植物の葉部及び/又は果実部に施用して害虫を防除することができる。このような分子は、有害生物と直接接触するか、又は有害生物が植物を食した際又は植物からの樹液若しくは他の栄養分を吸い上げる際にそのような分子を摂取することになる。
【0182】
式Iの分子は、土壌にも施用することが可能であり、このように施用した場合、根及び茎を食する有害生物を防除することができる。根がそのような分子を吸収して植物の葉部まで運ぶことにより、地上の咀嚼有害生物及び樹液を食する有害生物を防除することができる。
【0183】
植物における農薬の全身性移動を利用して、式Iの分子を植物のある部分に施用することにより(例えば、ある領域に噴霧することにより)、植物の別の部分で有害生物を防除することができる。例えば、葉を食する昆虫の防除は、細流灌漑若しくは畝間適用により、土壌を処理すること(例えば、植え付け前若しくは後の土壌灌注など)により、又は植え付け前に植物の種子を処理することにより達成することができる。
【0184】
式Iの分子は、ベイト剤と共に使用され得る。一般的に、ベイト剤に関して、ベイト剤は、例えば、シロアリがベイト剤と接触でき、且つ/又はベイト剤に誘引され得る地中に置かれる。ベイト剤は、例えば、アリ、シロアリ、ゴキブリ及びハエがベイト剤と接触でき、且つ/又はベイト剤に誘引され得る建物の表面(水平面、垂直面又は斜平面)にも施用することができる。
【0185】
式Iの分子は、カプセル剤の内部にカプセル化するか、又はカプセル剤の表面上に置くことができる。カプセル剤のサイズは、ナノメートルサイズ(直径約100~900ナノメートル)~マイクロメートルサイズ(直径約10~900ミクロン)の範囲であり得る。
【0186】
式Iの分子は、有害生物の卵に施用することもできる。ある種の有害生物の卵は、特定の殺生物剤に抵抗する特有の能力があることから、そのような分子を繰り返し適用して、新しく発生する幼虫を防除するのが望ましい場合もある。
【0187】
式Iの分子は、種子処理剤として施用され得る。種子処理剤は、固有の形質を発現するように遺伝子組み換えされた植物が発芽する種子を含む全ての種類の種子に施用することができる。代表的な例として、無脊椎動物害虫に対して毒性のあるタンパク質、例えばバチルス・チューリングエンシス(Bacillus thuringiensis)若しくは他の殺虫性毒素などを発現するもの、「ラウンドアップレディ」種子などの除草剤耐性を発現するもの又は殺虫性毒素、除草剤耐性、栄養増強、耐乾燥性若しくは任意の他の有益な形質を発現する「スタックド」外来性遺伝子を有するものなどが挙げられる。さらに、式Iの分子によるそのような種子処理は、高ストレスの生育条件によく耐える植物の能力をさらに増強することができる。その結果、より健康でより活力のある植物がもたらされ、これは、収穫時のより高い収率につながる可能性がある。一般的に、種子100,000個あたりかかる分子約1グラム~約500グラムで優れたメリットが得られることが予測され、種子100,000個あたり約10グラム~約100グラムの量でより優れたメリットが得られることが予測され、種子100,000個あたり約25グラム~約75グラムの量でさらに優れたメリットが得られることが予測される。式Iの分子は、土壌改良剤中に1種又は複数の活性成分と共に適用され得る。
【0188】
式Iの分子は、獣医学部門又は非ヒト動物飼育の分野において、内部寄生虫及び外部寄生虫を防除するために使用することができる。そのような分子は、例えば、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、顆粒剤などの形態の経口投与により、例えば浸漬、噴霧、注入、スポットオン及び散粉などの形態の皮膚適用により、且つ例えば注射などの形態の非経口投与により適用され得る。
【0189】
式Iの分子は、家畜飼育、例えばウシ、ニワトリ、ガチョウ、ヤギ、ブタ、ヒツジ及びシチメンチョウに有利に使用することもできる。それらは、ウマ、イヌ及びネコなどのペットにも有利に使用することもできる。防除すべき特定の有害生物は、そのような動物にとって厄介なハエ、ノミ及びマダニとなるであろう。適切な配合物が、飲用の水又は飼料と共に動物へ経口的に投与される。適切な用量及び配合は、種によって異なる。
【0190】
式Iの分子は、上記に列挙した動物において、寄生虫、特に腸の寄生虫を防除するために使用することもできる。
【0191】
式Iの分子は、ヒトのヘルスケア向けの治療方法で使用することもできる。そのような方法としては、例えば、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、顆粒剤などの形態での経口投与及び皮膚適用が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0192】
式Iの分子は、侵入有害生物にも施用することもできる。世界各地の有害生物が、(そのような有害生物にとっての)新規の環境に移動しており、移動後、そのような新規の環境において新規の侵入種となる。そのような分子をこうした新規の侵入種に使用して、このような新規の環境における侵入種を防除することができる。
【0193】
式Iによる分子を試験して、有害生物に対するその有効性を判定することができる。さらに、式Iの分子を他の活性成分と混合して、農薬組成物を形成させ、次いで慣用される試験手順を使用してその組成物を試験して、相乗効果があるかどうかを判定することもできる。さらに、作用機構の研究を行って、前記分子が他の農薬と異なる作用機構を有するかどうかを判定することができる。その後、そのようにして獲得したデータを、インターネットなどを通じて第三者に広めることができる。
【0194】
【表14】
【0195】
【表15】
【0196】
【表16】