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特許7163393移動作業管理装置、実装システム、移動型作業装置及び移動作業管理方法
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  • 特許-移動作業管理装置、実装システム、移動型作業装置及び移動作業管理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】移動作業管理装置、実装システム、移動型作業装置及び移動作業管理方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20221024BHJP
   H05K 13/00 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
H05K13/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020537956
(86)(22)【出願日】2018-08-23
(86)【国際出願番号】 JP2018031144
(87)【国際公開番号】W WO2020039542
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2021-02-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安井 義博
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-235952(JP,A)
【文献】国際公開第2017/033268(WO,A1)
【文献】特開2015-149407(JP,A)
【文献】国際公開第2016/035145(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00 - 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を保持する保持部材を含むフィーダを1以上の装着部に装着する供給部と前記供給部から供給された前記部品を実装対象物に実装処理する実装部とを備えた実装装置と、前記フィーダを前記供給部から回収し又は前記フィーダを前記供給部へ補給させる移動制御部を備え、少なくとも前記実装装置の前方領域を移動する移動型作業装置と、を含む実装システムに用いられる移動作業管理装置であって、
前記フィーダの部品切れを予告する部品切れ予告を取得したあと、前記移動型作業装置が交換用の前記フィーダを受け取り前記部品切れ予告のあったフィーダにより近い空き装着部に該交換用のフィーダを移動し装着させる該移動型作業装置の配置実行情報を作成する管理制御部、を備え
前記管理制御部は、部品切れが発生した情報を取得した場合に、部品切れが発生した前記フィーダと、事前に前記部品切れ予告のあったときに当該フィーダにより近い空き装着部に装着された前記交換用のフィーダとの交換を実行する交換情報を作成し、前記交換情報の次に優先して前記配置実行情報を作成する、移動作業管理装置。
【請求項2】
前記供給部は、前記実装部が前記部品を採取可能な実装用装着部と前記実装部が前記部品を採取できないバッファ用装着部とを有しており、
前記管理制御部は、前記部品切れ予告がなされたフィーダの近傍の装着部に前記交換用のフィーダを装着させるに際し、前記交換用のフィーダの移動先として前記実装用装着部の空きを前記バッファ用装着部よりも優先して前記配置実行情報を作成する、請求項1に記載の移動作業管理装置。
【請求項3】
前記供給部は、複数の前記装着部ごとにまとめられた1以上のモジュールを含み、
前記管理制御部は、前記部品切れ予告がなされたフィーダの近傍の装着部に前記交換用のフィーダを装着させるに際し、前記部品切れ予告がなされたフィーダを含む前記モジュールの前記装着部を優先し、次に隣のモジュールの前記装着部を優先して前記配置実行情報を作成する、請求項1又は2に記載の移動作業管理装置。
【請求項4】
前記実装システムは、前記実装装置以外に前記フィーダを保管する保管部を有し、
前記管理制御部は、前記交換用の前記フィーダを前記保管部から受け取る前記配置実行情報を作成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の移動作業管理装置。
【請求項5】
前記管理制御部は、前記作成した配置実行情報を前記移動型作業装置へ出力し前記交換用のフィーダの受け取り、移動、装着を該移動型作業装置に実行させる、請求項1~のいずれか1項に記載の移動作業管理装置。
【請求項6】
部品を保持する保持部材を含むフィーダを1以上の装着部に装着する供給部と前記供給部から供給された前記部品を実装対象物に実装処理する実装部とを備えた実装装置と、
前記フィーダを前記供給部から回収し又は前記フィーダを前記供給部へ補給し前記フィーダを移動させる移動制御部を備えた移動型作業装置と、
請求項1~のいずれか1項に記載の移動作業管理装置と、
を備えた実装システム。
【請求項7】
部品を保持する保持部材を含むフィーダを1以上の装着部に装着する供給部と前記供給部から供給された前記部品を実装対象物に実装処理する実装部とを備えた実装装置と、前記フィーダを前記供給部から回収し又は前記フィーダを前記供給部へ補給させ、少なくとも前記実装装置の前方領域を移動する移動型作業装置と、前記移動型作業装置が実行する情報を作成する移動作業管理装置と、を含む実装システムに用いられる該移動型作業装置であって、
前記フィーダの部品切れを予告する部品切れ予告を取得したあと、交換用の前記フィーダを受け取り、前記フィーダが配置されていない空き装着部のうち前記部品切れ予告のあったフィーダにより近い空き装着部に該交換用のフィーダを移動し装着させ、部品切れが発生した情報を取得した場合に、部品切れが発生した前記フィーダと、事前に前記部品切れ予告のあったときに当該フィーダにより近い空き装着部に装着された前記交換用のフィーダとの交換を実行させる移動制御部、
を備えた移動型作業装置。
【請求項8】
部品を保持する保持部材を含むフィーダを1以上の装着部に装着する供給部と前記供給部から供給された前記部品を実装対象物に実装処理する実装部とを備えた実装装置と、前記フィーダを前記供給部から回収し又は前記フィーダを前記供給部へ補給させる移動制御部を備え、少なくとも前記実装装置の前方領域を移動する移動型作業装置とを含む実装システムに用いられる移動作業管理方法であって、
前記フィーダの部品切れを予告する部品切れ予告を取得したあと、前記移動型作業装置が交換用の前記フィーダを受け取り、前記フィーダが配置されていない空き装着部のうち前記部品切れ予告のあったフィーダにより近い空き装着部に該交換用のフィーダを移動し装着させる該移動型作業装置の配置実行情報を作成するステップ、をみ、
前記ステップでは、部品切れが発生した情報を取得した場合に、部品切れが発生した前記フィーダと、事前に前記部品切れ予告のあったときに当該フィーダにより近い空き装着部に装着された前記交換用のフィーダとの交換を実行する交換情報を作成し、前記交換情報の次に優先して前記配置実行情報を作成する、移動作業管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、移動作業管理装置、実装システム、移動型作業装置及び移動作業管理方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
従来、実装システムとしては、生産ラインにフィーダ保管庫を配置し、実装装置とフィーダ保管庫との間で移動しフィーダを交換する交換ロボット(移動型作業装置)を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この実装システムでは、いずれの実装装置で使用されるフィーダも補給や回収をフィーダ保管庫で行えばよいから、作業者がフィーダの補給や回収を容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2017/033268号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の実装システムでは、移動型作業装置がフィーダを自動交換するものであるが、部品切れが生じたフィーダの交換作業をどのように行うかまでは考慮されていなかった。移動型作業装置は、交換作業において移動時間を要することがあり、フィーダの部品切れの際に要する時間をより短縮することが望まれていた。
【0005】
本開示は、移動型作業装置によるフィーダの交換作業において、フィーダの部品切れの際に要する時間をより短縮することができる移動作業管理装置、実装システム、移動型作業装置及び移動作業管理方法を提供することを主目的とする。
【0006】
本開示は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本開示の移動作業管理装置は、
部品を保持する保持部材を含むフィーダを1以上の装着部に装着する供給部と前記供給部から供給された前記部品を実装対象物に実装処理する実装部とを備えた実装装置と、前記フィーダを前記供給部から回収し又は前記フィーダを前記供給部へ補給し前記フィーダを移動させる移動制御部を備えた移動型作業装置と、を含む実装システムに用いられる移動作業管理装置であって、
前記フィーダの部品切れを予告する部品切れ予告を取得したあと、前記移動型作業装置が交換用の前記フィーダを受け取り前記部品切れ予告のあったフィーダの近傍の装着部に該交換用のフィーダを移動し装着させる該移動型作業装置の配置実行情報を作成する管理制御部、
を備えたものである。
【0008】
この移動作業管理装置では、フィーダの部品切れを予告する部品切れ予告を取得したあと、交換用のフィーダを受け取り、部品切れ予告のあったフィーダの近傍の装着部にこの交換用のフィーダを移動し装着させる移動型作業装置の配置実行情報を作成する。
その後、配置実行情報を取得した移動型作業装置は、部品切れ予告のあったフィーダの近傍の装着部に交換用のフィーダを移動し装着させる。この移動作業管理装置では、部品切れが予告されたフィーダの近傍に交換用のフィーダが事前に配置されるため、部品切れが起きてから移動型作業装置がフィーダを移動する場合に比して、フィーダの部品切れの際に要する時間をより短縮することができる。ここで、「部品切れ予告のあったフィーダの近傍」とは、例えば、交換用のフィーダを装着可能な装着部のうちより近い位置としてもよく、最も近い位置であることがより好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実装システム10の一例を示す概略説明図。
図2】実装装置15及びローダ18の構成の概略を示す説明図。
図3】記憶部23に記憶された配置状態情報25の一例を示す説明図。
図4】実装処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
図5】配置実行情報作成処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
図6】フィーダ補給処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
図7】交換用フィーダ17bを空き装着部28aに装着する説明図。
図8】交換用フィーダ17bをバッファ用装着部29に装着する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本開示である実装システム10の一例を示す概略説明図である。図2は、実装装置15及び移動型作業装置であるローダ18の構成の概略を示す説明図である。図3は、実装装置15の記憶部23に記憶された配置状態情報25の一例を示す説明図である。なお、本実施形態において、左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)は、図1、2に示した通りとする。
【0011】
実装システム10は、例えば、実装対象物としての基板Sに部品を実装する処理を行う装置が基板Sの搬送方向に配列された生産ラインとして構成されている。ここでは、実装対象物を基板Sとして説明するが、部品を実装するものであれば特に限定されず、3次元形状の基材としてもよい。この実装システム10は、図1に示すように、印刷装置11と、印刷検査装置12と、フィーダ保管部13と、管理PC14と、実装装置15と、自動搬送車16と、ローダ18と、ホストPC19などを含んで構成されている。印刷装置11は、基板Sにはんだペーストなどを印刷する装置である。印刷検査装置12は、印刷されたはんだの状態を検査する装置である。フィーダ保管部13は、実装装置15で用いられるフィーダ17を保管する保管場所である。フィーダ保管部13は、印刷検査装置12と実装装置15との間の搬送装置の下部に設けられている。
【0012】
実装装置15は、部品を採取して基板Sへ実装させる装置である。実装装置15は、実装制御部20と、記憶部23と、基板処理部26と、供給部27と、実装部30と、通信部35とを備える。実装制御部20は、図2に示すように、CPU21を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、装置全体の制御を司る。この実装制御部20は、基板処理部26や供給部27、実装部30へ制御信号を出力し、基板処理部26や供給部27、実装部30からの信号を入力する。記憶部23には、実装条件情報24や配置状態情報25などが記憶されている。実装条件情報24は、生産ジョブであり、部品の情報や部品を基板Sへ実装する配置順、配置位置、部品を採取するフィーダ17の装着位置などの情報が含まれている。この実装条件情報24は、実装効率が高い採取順及び配置順などをホストPC19が作成し、ホストPC19から送信されて記憶部23に記憶される。配置状態情報25は、現在の実装装置15の供給部27に装着されているフィーダ17の種別及び使用状態(部品種別及び部品残数など)を含む情報である。配置状態情報25には、供給部27のモジュール番号、装着部の位置を示す装着部番号、装着部に装着されたフィーダ17のID、フィーダ17が保持している部品名、及びその部品残数などが含まれている。配置状態情報25は、フィーダ17の装着、装着解除が行われると、現状の内容に適宜更新される。通信部35は、管理PC14やホストPC19などの外部機器と情報のやりとりを行うインタフェースである。
【0013】
基板処理部26は、基板Sの搬入、搬送、実装位置での固定、搬出を行うユニットである。基板処理部26は、図1の前後に間隔を開けて設けられ左右方向に架け渡された1対のコンベアベルトを有している。基板Sはこのコンベアベルトにより搬送される。
【0014】
供給部27は、実装部30へ部品を供給するユニットである。この供給部27は、部品を保持した保持部材としてのテープを巻き付けたリールを含むフィーダ17を1以上の装着部に装着している。供給部27は、図2に示すように、前方にフィーダ17を装着可能な上下2つの装着部を有する。上段は実装部30が部品を採取可能な実装用装着部28であり、下段は実装部30が部品を採取できないバッファ用装着部29である。なお、ここでは、実装用装着部28及びバッファ用装着部29を装着部と総称する。この装着部は、所定数(例えば4や12など)ごとにまとめられたモジュール単位で管理されているものとしてもよい。この供給部27は、所定間隔でX方向に複数配列されフィーダ17のレール部材が挿入されるスロット38と、フィーダ17の先端に設けられたコネクタが挿入される接続部39とが配設されている。フィーダ17は、図示しないコントローラを備えている。このコントローラは、フィーダ17に含まれるテープのIDや部品種別、部品残数などの情報を記憶している。フィーダ17が接続部39に接続されると、このコントローラはフィーダ17の情報を実装制御部20へ送信する。
【0015】
実装部30は、部品を供給部27から採取し、基板処理部26に固定された基板Sへ配置するユニットである。実装部30は、ヘッド移動部31と、実装ヘッド32と、ノズル33とを備えている。ヘッド移動部31は、ガイドレールに導かれてXY方向へ移動するスライダと、スライダを駆動するモータとを備えている。実装ヘッド32は、1以上の部品を採取してヘッド移動部31によりXY方向へ移動するものである。この実装ヘッド32は、スライダに取り外し可能に装着されている。実装ヘッド32の下面には、1以上のノズル33が取り外し可能に装着されている。ノズル33は、負圧を利用して部品を採取するものである。なお、部品を採取する採取部材は、ノズル33のほか部品を機械的に保持するメカニカルチャックなどとしてもよい。
【0016】
管理PC14は、フィーダ17の管理を行う装置であり、ローダ18が実行する実行データなどを作成する移動作業管理装置である。管理PC14は、管理制御部40と、記憶部43と、通信部47と、表示部48と、入力装置49とを備えている。管理制御部40は、CPU41を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、装置全体の制御を司る。記憶部43は、例えばHDDなど、処理プログラムなど各種データを記憶する装置である。図1に示すように、記憶部43には、実装条件情報44や、配置実行情報45などが記憶されている。実装条件情報44は、実装条件情報24と同じデータであり、ホストPC19などから取得される。配置実行情報45は、詳しくは後述するが、部品切れの予告がなされた部品切れが予告された予告フィーダ17a(図6,7参照)の近傍に交換用フィーダ17bを移動し装着させるための情報である。この配置実行情報45は、部品切れ予告がなされたあと、管理制御部40によって作成される。通信部47は、実装装置15やホストPC19などの外部機器と情報のやりとりを行うインタフェースである。表示部48は、各種情報を表示する液晶画面である。入力装置49は、作業者が各種指令を入力するキーボード及びマウス等を含む。
【0017】
自動搬送車16は、フィーダ17や、実装システム10で用いられる部材などを図示しない保管庫とフィーダ保管部13との間で自動搬送するものである。
【0018】
ローダ18は、移動型作業装置であり、実装システム10の正面の移動領域内(図1の点線参照)で移動し、実装装置15のフィーダ17を自動で回収及び補給する装置である。このローダ18は、移動制御部50と、記憶部53と、収容部54と、交換部55と、移動部56と、通信部57とを備えている。移動制御部50は、CPU51を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、装置全体の制御を司る。記憶部53は、例えばHDDなど、処理プログラムなど各種データを記憶するものであり、配置実行情報45などが記憶される。収容部54は、フィーダ17を収容する収容空間を有する。この収容部54は、例えば、4つのフィーダ17を収容可能に構成されている。交換部55は、フィーダ17を出し入れすると共に上下段に移動させる機構である(図2参照)。交換部55は、フィーダ17をクランプするクランプ部と、クランプ部をY軸方向(前後方向)に移動させるY軸スライダと、クランプ部をZ軸方向(上下方向)に移動させるZ軸スライダとを有している。交換部55は、実装用装着部28でのフィーダ17の装着及び装着解除と、バッファ用装着部29でのフィーダ17の装着及び装着解除を実行する。移動部56は、実装装置15の正面に配設されたX軸レール18aに沿ってローダ18をX軸方向(左右方向)へ移動させる機構である。通信部57は、管理PC14や実装装置15などの外部機器と情報のやりとりを行うインタフェースである。このローダ18は、現在位置や実行した作業内容を管理PC14へ出力する。
【0019】
ホストPC19(図1参照)は、実装システム10の各装置の情報を管理するサーバとして構成されている。ホストPC19は、装置全体の制御を司る制御部と、各種情報を記憶する記憶部と、実装システム10や自動搬送車16、ローダ18などの外部装置と双方向通信を行う通信部とを備えている。ホストPC19は、部品の実装処理に用いられる実装条件情報を作成、管理するほか、実装システム10の情報を取得、管理する。
【0020】
次に、こうして構成された本実施形態の実装システム10の動作、まず実装装置15が部品を基板Sへ実装する処理について説明する。図4は、実装装置15の実装制御部20が有するCPU21により実行される実装処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、実装装置15の記憶部23に記憶され、作業者による開始指示により実行される。このルーチンを開始すると、まず、CPU21は、今回生産する基板Sの実装条件情報を取得する(S100)。CPU21は、実装条件情報をホストPC19から取得するものとする。次に、CPU21は、実装処理を実行する(S110)。実装処理では、CPU21は、実装条件情報24に基づき、予め設定された位置のフィーダ17から部品を実装ヘッド32に採取させ、基板Sの配置位置へ移動させ配置させる。次に、CPU21は、使用した部品の部品残数を更新し、ホストPC19や管理PC14へ出力する(S120)。次に、CPU21は、部品残数が部品切れ予告を行うべき所定の予告数に至っているか否かを判定し(S130)、部品残数が予告数に至っているフィーダ17があるときには、該当するフィーダ17の部品切れ予告を管理PC14へ出力する(S140)。この部品切れ予告は、例えば、部品残数が所定の予告数以下になったとき、または、部品残数と単位時間あたりに消費される部品数とから計算される部品切れまでの時間が所定時間に至ったときなどにより判定することができる。S140のあと、または、S130で部品切れ予告がないときには、CPU21は、部品切れが発生したフィーダ17があるか否かを判定する(S150)。部品切れが発生したフィーダ17があるときには、CPU21は、部品切れが発生した旨の情報を管理PC14へ出力する(S160)。部品切れ発生の情報を取得した管理PC14は、部品切れのフィーダ17の位置と交換用フィーダ17bの位置とを含みこれらを交換させる交換情報を作成し、ローダ18に出力する。S160のあと、または、S150で部品切れがないときには、CPU21は、基板Sの生産が完了したか否かを判定し(S170)、生産が完了していないときには、S110以降の処理を実行する。一方、S170で生産が完了したときには、CPU21は、生産が完了した旨の情報をホストPC19や管理PC14へ出力し(S180)、このルーチンを終了する。
【0021】
次に、管理PC14により行われる配置実行情報45を作製する処理について説明する。この処理は、部品切れが発生する前に、交換用のフィーダ17を部品切れが発生するフィーダ17の近傍に置く事前配置処理を行うための情報を作成するものである。なお、管理PC14は、交換情報を最優先して作成し、その次に優先して配置実行情報45を作成するよう設定されているものとする。図5は、管理PC14の管理制御部40が有するCPU41により実行される配置実行情報作成処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、管理PC14の記憶部43に記憶され、実装システム10の起動後に繰り返し実行される。このルーチンを開始すると、まず、CPU41は、部品切れ予告を取得したか否かを判定する(S200)。部品切れ予告は、実装装置15やホストPC19で作成されて管理PC14へ送信されるものとしてもよいし、管理PC14が部品残数を直接又は間接的に実装装置15から取得し、CPU41が上述した方法で作成して取得するものとしてもよい。部品切れ予告を取得していないときには、CPU41は、そのままこのルーチンを終了する。
【0022】
一方、S200で部品切れ予告を取得したときには、CPU41は、部品切れの予告フィーダ17aに対応する交換用フィーダ17bが保管されている場所を検索し、交換用フィーダ17bの受取り先を設定する(S210)。この実装システム10では、自動搬送車16によって交換用のフィーダ17がフィーダ保管部13に保管されるため、通常、この受取り先はフィーダ保管部13の所定位置に設定される。次に、CPU41は、予告フィーダ17aの装着されている実装用装着部28に空きがあるか否かを判定する(S230)。空きの実装用装着部28(空き装着部28aとも称する)があるときには、CPU41は、その中で予告フィーダ17aにより近い空き装着部28aを、交換用フィーダ17bの装着用の事前配置装着部に設定する(S230)。CPU41は、予告フィーダ17aに最も近い空き装着部28aを事前配置装着部に設定するものとしてもよい。このとき、CPU41は、予告フィーダ17aが装着されているモジュールに空きがないときには、その隣のモジュールに空きがあるかを判定し、できるだけ部品採取可能な実装用装着部28の中で事前配置装着部を設定するものとしてもよい。一方、S220で実装用装着部28に空きがないときには、CPU41は、バッファ用装着部29に空きがあるか否かを判定する(S240)。バッファ用装着部29に空きがあるときには、その中で予告フィーダ17aにより近い空きのバッファ用装着部29を事前配置装着部に設定する(S250)。そして、S250のあと、または、S230のあと、CPU41は、S210で設定した受取り先の位置と、S230又はS250で設定した事前配置装着部の位置とを含む配置実行情報45を作成してローダ18へ出力し(S260)、そのままこのルーチンを終了する。
【0023】
次に、配置実行情報を取得したローダ18が実行するフィーダ補給処理について説明する。図6は、ローダ18の移動制御部50が有するCPU51により実行されるフィーダ補給処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ローダ18の記憶部53に記憶され、ローダ18の起動後に繰り返し実行される。このルーチンを開始すると、まず、CPU51は、部品切れの発生したフィーダ17があるか否かを管理PC14からの交換情報を取得したか否かに基づいて判定する(S300)。部品切れのフィーダ17が発生しているときには、CPU51は、部品切れのフィーダ17と交換する交換用フィーダ17bをフィーダ保管部13又はバッファ用装着部29から取得し、該当する実装用装着部28の正面へ移動し、これを交換する(S310)。S310のあと、または、S300で部品切れフィーダが発生していないときには、CPU51は、管理PC14から配置実行情報45を取得しているか否かを判定する(S320)。配置実行情報45を取得していないときには、CPU51は、そのままこのルーチンを終了する。一方、配置実行情報45を取得しているときには、CPU51は、配置実行情報45に基づき、フィーダ保管部13又はバッファ用装着部29から交換用フィーダ17bを受け取り、事前配置装着部の正面へ移動し、これに装着させる処理を実行する。なお、このローダ18は、事前配置処理よりも部品切れのフィーダ交換を優先して実行するよう設定されているものとする。
【0024】
図7は、交換用フィーダ17bを空き装着部28aに装着する説明図であり、図7Aが部品切れ予告がなされたときの図であり、図7Bが事前配置装着部へ交換用フィーダ17bを装着させた図である。図8は、交換用フィーダ17bをバッファ用装着部29に装着する説明図であり、図8Aが部品切れ予告がなされたときの図であり、図8Bが事前配置装着部へ交換用フィーダ17bを装着させた図である。図7に示すように、部品切れ予告フィーダ17aが装着されている部品切れ予告装着部28bの近傍に空き装着部28aがあるときは、より近い位置の実装用装着部28に交換用フィーダ17bが装着される。この場合は、フィーダ17を移動しなくても緊急的に交換用フィーダ17bから直接部品を採取することもできる。また、図8に示すように、実装用装着部28に空きがないときには、より近いバッファ用装着部29に交換用フィーダ17bが装着される。したがって、部品切れが生じた際に、移動距離が短いため、できるだけ短時間でフィーダ17の交換を実行することができる。この実装システム10では、フィーダ17の部品切れが生じると基板Sの生産が停止するが、その時間をできるだけ短時間にすることができる。
【0025】
ここで、本実施形態の構成要素と本開示の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の実装装置15が実装装置に相当し、ローダ18が移動型作業装置に相当し、管理PC14が移動作業管理装置に相当する。また、供給部27が供給部に相当し、実装部30が実装部に相当し、管理制御部40が管理制御部に相当し、移動制御部50が移動制御部に相当する。
【0026】
以上説明した管理PC14では、フィーダ17の部品切れを予告する部品切れ予告を取得したあと、交換用フィーダ17bを受け取り、部品切れ予告フィーダ17aの近傍の装着部にこの交換用フィーダ17bを移動し装着させるローダ18の配置実行情報45を作成する。その後、配置実行情報を取得したローダ18は、部品切れ予告フィーダ17aの近傍の装着部に交換用フィーダ17bを移動し装着させる。この管理PC14では、部品切れが予告されたフィーダの近傍に交換用のフィーダが事前に配置されるため、部品切れが起きてからローダ18が交換用フィーダ17bを移動する場合に比して、部品切れの際に要する時間をより短縮することができる。
【0027】
また、供給部27は、実装部30が部品を採取可能な実装用装着部28と実装部30が部品を採取できないバッファ用装着部29とを有しており、管理制御部40は、部品切れ予告フィーダ17aの近傍の装着部に交換用フィーダ17bを装着させるに際し、交換用フィーダ17bの移動先として実装用装着部28の空きをバッファ用装着部29よりも優先した配置実行情報45を作成する。この管理制御部40では、部品採取ができないバッファ用装着部29に比して優先的に実装用装着部28へ交換用フィーダ17bが装着されるため、実装部30は、交換用フィーダ17bから部品をそのまま採取することもできる。更に、供給部27は、複数の装着部ごとにまとめられた1以上のモジュールを含み、管理制御部40は、部品切れ予告フィーダ17aの近傍の装着部に交換用フィーダ17bを装着させるに際し、部品切れ予告フィーダ17aダを含むモジュールの装着部を優先し、次に隣のモジュールの装着部を優先して配置実行情報45を作成する。この管理PC14では、部品切れ予告フィーダ17aにより近いモジュールへ交換用フィーダ17bきるため、フィーダの部品切れの際に要する時間をより短縮することができる。更にまた、実装システム10は、実装装置15以外にフィーダ17を保管するフィーダ保管部13を有し、管理制御部40は、交換用フィーダ17bをフィーダ保管部13から受け取る配置実行情報45を作成する。この管理PC14では、実装システム10内に存在するフィーダ保管部13から交換用フィーダ17bを受け取るため、ローダ18の移動距離をより短縮することができる。
【0028】
また、管理制御部40は、部品切れが発生したフィーダ17と交換用フィーダ17bとの交換を実行する交換情報を作成し、交換情報の次に優先して配置実行情報45を作成する。即ち、管理PC14は、ローダ18が実行する情報を、部品切れ予告よりも実際の部品切れのフィーダ交換を優先して作成する。この管理PC14では、フィーダ17の部品切れを最優先するため、部品切れによって実装装置15が停止してしまう時間をより短縮することができる。更に、管理制御部40は、作成した配置実行情報45をローダ18へ出力し交換用フィーダ17bの受け取り、移動、装着をローダ18に実行させる。ローダ18は、配置実行情報45を取得してその処理を実行することができる。
【0029】
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0030】
例えば、上述した実施形態では、交換用フィーダ17bの移動先として実装用装着部28の空きをバッファ用装着部29よりも優先して配置実行情報45を作成するものとしたが、特にこれに限定されず、どちらを優先してもよい。なお、実装用装着部28の空きを交換用フィーダ17bの移動先とする方が実装部30が部品を採取できるため好ましい。
【0031】
上述した実施形態では、供給部27は、複数の装着部ごとまとめられた1以上のモジュールを含むものとしたが、特にこれに限定されず、モジュールを含まないものとしてもよい。
【0032】
上述した実施形態では、実装装置15の正面側にのみ供給部27を有するものとして説明したが、実装装置15の後方側にも供給部27を有するものとしてもよい。そして、管理制御部40は、後方側の供給部27の装着部の空きも含めて配置実行情報45を作成するものとしてもよい。このとき、後方側の供給部27は、実装用装着部28とバッファ用装着部29とを有するものとしてもよい。そして、管理制御部40は、全ての装着部のうち最も近い実装用装着部28を優先し、最も近いバッファ用装着部29を次に優先し、配置実行情報45を作成してもよい。
【0033】
上述した実施形態では、部品切れ予告や部品切れ発生を判定するS130~S160の処理を実装装置15で行うものとして説明したが、特にこれに限定されず、他の装置、例えば、管理PC14やホストPC19などでこの判定処理を行うものとしてもよい。管理PC14は、判定処理を行った装置から判定結果を取得してもよいし、部品残数を取得して管理制御部40で判定処理を行い判定結果を取得するものとしてもよい。
【0034】
上述した実施形態では、実装システム10は、印刷装置11、印刷検査装置12、フィーダ保管部13、管理PC14、実装装置15を備えるものとしたが、特にこれに限定されず、上記装置のうち1以上を省略してもよいし、上記以外の装置を加えるものとしてもよい。
【0035】
上述した実施形態では、フィーダ保管部13に設置された管理PC14が、ローダ18を管理するものとして説明したが、特にこれに限定されず、例えば、ホストPC19や実装装置15、ローダ18など、他の装置にこの機能を設けてもよい。また、上述した実施形態では、ローダ18がフィーダ17の装着や回収を行うものとしたが、特にこれに限定されず、自動搬送車16が行うものとしてもよい。
【0036】
上述した実施形態では、本開示を管理PC14や実装システム10の形態に適用して説明したが、本開示をローダ18に適用するものとしてもよいし、移動作業管理方法としてもよい。
【0037】
ここで、本開示の移動作業管理装置、実装システム、移動型作業装置及び移動作業管理方法は、以下のように構成してもよい。例えば、本開示の移動作業管理装置において、前記供給部は、前記実装部が前記部品を採取可能な実装用装着部と前記実装部が前記部品を採取できないバッファ用装着部とを有しており、前記管理制御部は、前記部品切れ予告がなされたフィーダの近傍の装着部に前記交換用のフィーダを装着させるに際し、前記交換用のフィーダの移動先として前記実装用装着部の空きを前記バッファ用装着部よりも優先して前記配置実行情報を作成するものとしてもよい。この移動作業管理装置では、部品採取ができないバッファ用装着部に比して優先的に実装用装着部へ交換用のフィーダが装着されるため、実装部は、交換用のフィーダから部品をそのまま採取することもできる。ここで、バッファ用装着部は、実装用装着部の下段に設けられているものとしてもよい。
【0038】
本開示の移動作業管理装置において、前記供給部は、複数の前記装着部ごとにまとめられた1以上のモジュールを含み、前記管理制御部は、前記部品切れ予告がなされたフィーダの近傍の装着部に前記交換用のフィーダを装着させるに際し、前記部品切れ予告がなされたフィーダを含む前記モジュールの前記装着部を優先し、次に隣のモジュールの前記装着部を優先して前記配置実行情報を作成するものとしてもよい。この移動作業管理装置では、部品切れが予告されたフィーダにより近いモジュールへ交換用のフィーダを配置することができるため、フィーダの部品切れの際に要する時間をより短縮することができる。
【0039】
本開示の移動作業管理装置において、前記実装システムは、前記実装装置以外に前記フィーダを保管する保管部を有し、前記管理制御部は、前記交換用の前記フィーダを前記保管部から受け取る前記配置実行情報を作成するものとしてもよい。この移動作業管理装置では、実装システム内に存在する保管部から交換用のフィーダを受け取るため、移動型作業装置の移動距離をより短縮することができる。
【0040】
本開示の移動作業管理装置において、前記管理制御部は、部品切れが発生した前記フィーダと前記交換用のフィーダとの交換を実行する交換情報を作成し、前記交換情報の次に優先して前記配置実行情報を作成するものとしてもよい。即ち、移動作業管理装置は、部品切れ予告よりも実際の部品切れを優先して移動型作業装置が実行する情報を作成する。この移動作業管理装置では、フィーダの部品切れを最優先するため、部品切れによって実装装置が停止してしまう時間をより短縮することができる。
【0041】
本開示の移動作業管理装置において、前記管理制御部は、前記作成した配置実行情報を前記移動型作業装置へ出力し前記交換用のフィーダの受け取り、移動、装着を該移動型作業装置に実行させるものとしてもよい。移動型作業装置は、配置実行情報を取得してその処理を実行することができる。
【0042】
本開示の実装システムは、
部品を保持する保持部材を含むフィーダを1以上の装着部に装着する供給部と前記供給部から供給された前記部品を実装対象物に実装処理する実装部とを備えた実装装置と、
前記フィーダを前記供給部から回収し又は前記フィーダを前記供給部へ補給し前記フィーダを移動させる移動制御部を備えた移動型作業装置と、
上述したいずれかの移動作業管理装置と、
を備えたものである。
【0043】
この実装システムでは、上述した移動作業管理装置と同様に、部品切れが予告されたフィーダの近傍に交換用のフィーダが事前に配置されるため、部品切れが起きてから移動型作業装置がフィーダを移動する場合に比して、フィーダの部品切れの際に要する時間をより短縮することができる。
【0044】
本開示の移動型作業装置は、
部品を保持する保持部材を含むフィーダを1以上の装着部に装着する供給部と前記供給部から供給された前記部品を実装対象物に実装処理する実装部とを備えた実装装置と、前記フィーダを前記供給部から回収し又は前記フィーダを前記供給部へ補給し前記フィーダを移動させる移動型作業装置と、前記移動型作業装置が実行する情報を作成する移動作業管理装置と、を含む実装システムに用いられる該移動型作業装置であって、
前記フィーダの部品切れを予告する部品切れ予告を取得したあと、交換用の前記フィーダを受け取り前記部品切れ予告のあったフィーダの近傍の装着部に該交換用のフィーダを移動し装着させる移動制御部、
を備えたものである。
【0045】
この移動型作業装置では、上述した移動作業管理装置と同様に、部品切れが予告されたフィーダの近傍に交換用のフィーダを事前に配置するため、部品切れが起きてからフィーダを移動する場合に比して、フィーダの部品切れの際に要する時間をより短縮することができる。なお、この移動型作業装置において、上述した移動作業管理装置の種々の態様を採用してもよいし、また上述した移動作業管理装置の各機能を実現するような処理を追加してもよい。
【0046】
本開示の移動作業管理方法は、
部品を保持する保持部材を含むフィーダを1以上の装着部に装着する供給部と前記供給部から供給された前記部品を実装対象物に実装処理する実装部とを備えた実装装置と、前記フィーダを前記供給部から回収し又は前記フィーダを前記供給部へ補給し前記フィーダを移動させる移動制御部を備えた移動型作業装置とを含む実装システムに用いられる移動作業管理方法であって、
前記フィーダの部品切れを予告する部品切れ予告を取得したあと、前記移動型作業装置が交換用の前記フィーダを受け取り前記部品切れ予告のあったフィーダの近傍の装着部に該交換用のフィーダを移動し装着させる該移動型作業装置の配置実行情報を作成するステップ、
を含むものである。
【0047】
この移動作業管理方法では、上述した移動作業管理装置と同様に、部品切れが予告されたフィーダの近傍に交換用のフィーダを事前に配置するため、部品切れが起きてからフィーダを移動する場合に比して、フィーダの部品切れの際に要する時間をより短縮することができる。なお、この移動作業管理方法において、上述した移動作業管理装置の種々の態様を採用してもよいし、また上述した移動作業管理装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本開示は、部品を採取し実装する装置の技術分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0049】
10 実装システム、11 印刷装置、12 印刷検査装置、13 フィーダ保管部、14 管理PC、15 実装装置、16 自動搬送車、17 フィーダ、17a 部品切れ予告フィーダ、17b 交換用フィーダ、18 ローダ、18a X軸レール、19 ホストPC、20 実装制御部、21 CPU、23 記憶部、24 実装条件情報、25 配置状態情報、26 基板処理部、27 供給部、28 実装用装着部、28a 空き装着部、28b 部品切れ予告装着部、29 バッファ用装着部、30 実装部、31 ヘッド移動部、32 実装ヘッド、33 ノズル、35 通信部、38 スロット、39 接続部、40 管理制御部、41 CPU、43 記憶部、44 実装条件情報、45 配置実行情報、47 通信部、48 表示部、49 入力装置、50 移動制御部、51 CPU、53 記憶部、54 収容部、55 交換部、56 移動部、57 通信部、S 基板。
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