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特許7163433自動運転車両のカーブ走行制御方法、装置、機器及び媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】自動運転車両のカーブ走行制御方法、装置、機器及び媒体
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/09 20120101AFI20221024BHJP
   B60W 30/10 20060101ALI20221024BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20221024BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20221024BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20221024BHJP
   G05D 1/02 20200101ALI20221024BHJP
【FI】
B60W30/09
B60W30/10
B60W60/00
G01C21/34
G08G1/16 D
G05D1/02 H
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021022636
(22)【出願日】2021-02-16
(65)【公開番号】P2021130454
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2021-02-16
(31)【優先権主張番号】202010102674.8
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】チン,ジーユェン
(72)【発明者】
【氏名】フ,シャオシン
(72)【発明者】
【氏名】マ,リン
(72)【発明者】
【氏名】リ,シュジャン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ジェンガン
【審査官】平井 功
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/014012(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110667576(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
G05D 1/00- 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両のカーブ走行制御装置によって実行される自動運転車両のカーブ走行制御方法であって、
自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を取得するステップと、
前記目標カーブ上の障害物の位置情報を検出するステップと、
有幅と前記障害物の位置情報とに基づいて、前記自動運転車の前記目標カーブにおける走行ルートを制御するステップと、を含み、
自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を取得するステップは、
前記自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合を取得するステップと、
前記自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を算出するステップと、を含み、
前記自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を算出するステップは、
前記目標カーブの目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出するステップを含み、
前記目標点は、前記自動運転車両が前記目標カーブの目標位置まで走行した際に前記自動運転車両の1つのコーナーポイントの前記目標カーブにおける投影点である
ことを特徴とする自動運転車両のカーブ走行制御方法。
【請求項2】
前記占有幅と前記障害物の位置情報とに基づいて、前記自動運転車両の前記目標カーブにおける走行ルートを制御するステップは、
前記占有幅に基づいて、前記自動運車両が前記目標カーブを走行する際の安全な障害物回避距離を決定するステップと、
前記障害物の位置情報に基づいて、前記自動運転車両と前記障害物との間の横方向の距離が前記安全な障害物回避距離を超えるように前記自動運車両の目標カーブにおける走行ルートを制御するステップとを、含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コーナーポイントは、フロントコーナーポイント及びバックコーナーポイントを含み、
前記目標カーブの目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出するステップは、
前記目標点が前記フロントコーナーポイントの前記目標カーブにおける投影点である場合、前記目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで移動した際に前記目標点において占有する目標カーブの第1幅を算出するステップと、
前記目標点が前記バックコーナーポイントの前記目標カーブにおける投影点である場合、前記目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで移動した際に前記目標点において占有する目標カーブの第2幅を算出するステップと、
前記第1幅及び前記第2幅の大きいほうに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで移動した際に前記目標点において占有する目標カーブの幅を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記の目標カーブの曲がり具合を取得するステップは、
前記目標カーブ上のいずれかいずれかの目標点を選択するステップと、
前記目標カーブの目標位置における曲がり具合を初期化するステップと、
前記目標点の位置、前記曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記目標位置、前記目標位置における走行方向に対応する接線方向、及び前記自動運転車両のコーナーポイント側のエッジと前記目標カーブとの交点の位置を算出するステップと、
前記目標位置と交点とを結ぶ線と、前記接線とのなす夾角を算出するステップと、
前記夾角を使用して前記曲がり具合を更新し、設定された反復条件が満たされるまで、前記目標位置、接線方向及び交点の位置の算出動作を繰り返し実行するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記目標カーブの目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出するステップは、
前記目標位置における走行方向に対応する前記目標カーブの曲がり方向を取得するステップと、
前記曲がり方向が左の場合、前記目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの右側幅を算出し、前記自動運転車両の車幅の半分に基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行する際に前記目標点において占有する目標カーブの左側幅を決定するステップと、
前記曲がり方向が右の場合、前記目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの左側幅を算出し、前記自動運転車両の車幅の半分に基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの右側幅を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記目標位置における走行方向に対応する前記目標カーブの曲がり方向を取得するステップは、
前記目標位置における走行方向に対応する第1接線方向、及び前記目標点における走行方向に対応する第2接線方向を取得するステップと、
前記第1接線方向と第2接線方向との角度関係に基づいて、前記曲がる方向を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記自動運転車両のサイズを取得するステップは、
前記自動運転車両の最大車幅と最大車長とを取得するステップと、
前記最大車幅と最大車長とに基づいて、前記自動運転車両の外接矩形のサイズを、前記自動運転車両のサイズとして決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項8】
自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を取得するように構成される取得モジュールと、
前記目標カーブ上の障害物の位置情報を検出するように構成される検出モジュールと、
有幅と前記障害物の位置情報とに基づいて、前記自動運転車両の前記目標カーブにおける走行ルートを制御するように構成される制御モジュールと、を含み、
前記取得モジュールは、サイズ及び曲がり具合取得ユニットと、幅算出ユニットとを含み、前記サイズ及び曲がり具合取得ユニットは、自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合を取得するように構成され、前記幅算出ユニットは、自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する目標カーブの幅を算出するように構成され、
前記幅算出ユニットは、目標カーブの目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出するように構成され、
前記目標点は、自動運転車両が目標カーブの目標位置まで走行した際に自動運転車両の1つのコーナーポイントの目標カーブにおける投影点である
ことを特徴とする自動運転車両のカーブ走行制御装置。
【請求項9】
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含む電子機器であって、
前記メモリには、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも一つのプロセッサによって実行される場合、前記少なくとも一つのプロセッサが、請求項1~のいずれかに記載の自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行可能である、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
コンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令は、前記コンピュータに請求項1~のいずれかに記載の自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行させる、
ことを特徴とする非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項11】
コンピュータに請求項1~のいずれかに記載の自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、コンピュータ技術に関し、特に知覚及び自動運転技術の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転技術の発達に伴い、ますます多くの自動運転車両が開発され使用されており、より安価で、より柔軟的で、より生産的な交通手段になっている。現在、自動運転車両の走行中の安全性を確保する必要があり、特に事故多発のカーブを走行するとき、即時且つ正確に障害物を回避し、カーブ上の運転安全を確保する必要がある。
【0003】
この問題に対して、従来のカーブ障害物回避方法は、主に画像認識又はレーザーレーダーなどの検出装置を使用して、カーブ上の障害物の位置情報を検出することにより、自動運転車両を制御して障害物をうまく回避させる。
【0004】
従来のカーブ障害物回避方法は、主に障害物の位置情報に注目しおり、自動運転車両がカーブを走行する際の具体的な運転状況に注目していない。従って、障害物の位置がわかっていても、自動運転車両の具体的な運転状況に応じた制御が行われないため、障害物の回避が失敗し、自動運転車両がカーブを走行する際の安全性が低下することになる。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施例は、カーブにおける自動運転車の障害物回避能力を向上させ、カーブ走行の安全性を確保する自動運転車両のカーブ走行制御方法、装置、機器及び記憶媒体を提供する。
【0006】
第1態様では、本出願の実施例は、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を取得するステップと、前記目標カーブ上の障害物の位置情報を検出するステップと、前記占有幅と前記障害物の位置情報とに基づいて、前記自動運転車両の前記目標カーブにおける走行ルートを制御するステップと、を含む自動運転車両のカーブ走行制御方法を提供する。
【0007】
本出願の実施例において、自動運転車両が直線道路よりもカーブ上でより広い幅を占有することを十分に考慮し、自動運転車両の車幅ではなく、自動運転車両が目標カーブを走行する際に実際に占有する目標カーブの幅を取得する。障害物の位置情報を検出し、占有幅と障害物の位置情報とに基づいて、自動運転車両の走行ルートを制御し、つまり、自動運転車両の実際の占有幅に応じたルート制御を行うことにより、自動運転車両の障害物回避能力を向上させ、カーブ走行の安全性を確保する。
【0008】
選択可能には、前記占有幅と前記障害物の位置情報とに基づいて、前記自動運転車両の前記目標カーブにおける走行ルートを制御するステップは、前記占有幅に基づいて、前記自動運動車両が前記目標カーブを走行する際の安全な障害物回避距離を決定するステップと、前記障害物の位置情報に基づいて、前記自動運転車両と前記障害物との間の横方向の距離が前記安全な障害物回避距離を超えるように前記自動運動車両の目標カーブにおける走行ルートを制御するステップとを、含む。
【0009】
上記出願の選択可能な実施形態では、自動運転車両が実際に占有する幅に基づいて、安全な障害物回避距離を決定し、自動運転車両と障害物との間の横方向の距離が安全な障害物回避距離を超えるように制御することにより、障害物までの距離が安全な障害物回避距離を超えるように確保し、障害物と自動運転車両との衝突を効果的に回避する。
【0010】
選択可能には、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を取得するステップは、前記自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合を取得するステップと、前記自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を算出するステップと、を含む。
【0011】
上記出願の選択可能な実施形態では、自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、幾何学的アルゴリズムで自動運転車両が占有する幅を算出することにより、計算方法が簡素化され、計算能力に対する要件が低くなり、計算効率を向上させることができ、これにより、自動運転車両がカーブを走行する際に占有する幅をタイムリーに取得し、走行ルートを即時に制御できるため、カーブ走行の安全性を向上させることができる。
【0012】
選択可能には、前記自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を算出するステップは、前記目標カーブの目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出するステップを含み、前記目標点は、前記自動運転車両が前記目標カーブの目標位置まで走行した際に前記自動運転車両の1つのコーナーポイントの前記目標カーブにおける投影点である。
【0013】
上記出願の選択可能な実施形態では、目標カーブ上の目標点を粒度として、いずれかの目標点における占有幅を算出し、目標カーブ全体上の占有幅を取得し、自動運転車両の1つのコーナーポイントの前記目標カーブにおける投影点を採用し、自動運転車両のサイズ及び曲がり具合を組み合わせることで、自動運転車両が占有する幅を算出可能であり、ほかのコーナーポイントに対して、それに応じた計算を必要としないため、計算量を低減し、計算効率を向上させることができ、これにより、自動運転車両がカーブを走行する際に占有する幅をタイムリー取得し、走行ルートを即時に制御できるため、カーブ走行の安全性を向上させることができる。
【0014】
選択可能には、前記コーナーポイントは、フロントコーナーポイント及びバックコーナーポイントを含み、前記目標カーブの目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの幅を算出するステップは、前記目標点が前記フロントコーナーポイントの前記目標カーブにおける投影点である場合、前記目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで移動した際に前記目標点において占有する目標カーブの第1幅を算出するステップと、前記目標点が前記バックコーナーポイントの前記目標カーブにおける投影点である場合、前記目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで移動際に前記目標点において占有する目標カーブの第2幅を算出するステップと、第1幅及び第2幅の大きいほうに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで移動した際に前記目標点において占有する目標カーブの幅を決定するステップと、を含む。
【0015】
上記出願の選択可能な実施形態では、目標点がフロントコーナーポイントの投影点及びバックコーナーポイントの投影点である場合、算出された占有幅が異なる可能性があることを考慮したため、目標点がフロントコーナーポイントの投影点及びバックコーナーポイントの投影点である場合の占有幅をそれぞれ算出することにより、最大の占有幅を取得する。
【0016】
選択可能には、目標カーブの曲がり具合を取得するステップは、前記目標カーブ上のいずれかの目標点を選択するステップと、目標カーブの目標位置における曲がり具合を初期化するステップと、前記目標点の位置、前記曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記目標位置、前記目標位置における走行方向に対応する接線方向、及び前記自動運転車両のコーナーポイント側のエッジと前記目標カーブとの交点の位置を算出するステップと、前記目標位置と交点とを結ぶ線と、前記接線とのなす夾角を算出するステップと、前記夾角を使用して前記曲がり具合を更新し、設定された反復条件が満たされるまで前記目標位置、接線方向及び交点の位置の算出動作を繰り返し実行するステップと、を含む。
【0017】
上記出願の選択可能な実施形態では、幾何学的アルゴリズムを使用し、複数回に反復を行うことにより、目標位置における曲がり具合を算出し、反復調整可能な設計により、計算の難度が低減される。
【0018】
選択可能には、目標カーブの目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの幅を算出するステップは、前記目標位置における走行方向に対応する前記目標カーブの曲がり方向を取得するステップと、前記曲がり方向が左の場合、前記目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの右側幅を算出し、前記自動運転車両の車幅の半分に基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの左側幅を決定するステップと、前記曲がり方向が右の場合、前記目標位置における曲がり具合及び前記自動運転車両のサイズに基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの左側幅を算出し、前記自動運転車両の車幅の半分に基づいて、前記自動運転車両が前記目標位置まで走行した際に前記目標点において占有する目標カーブの右側幅を決定するステップと、を含む。
【0019】
上記出願の選択可能な実施形態では、目標カーブの曲がり方向は左、右を含むことを考慮して、左に曲がる場合と右に曲がる場合との左側幅及び右側幅をそれぞれ算出し、場合に応じて自動運転車両が占有する幅を算出し、目標カーブが左及び右のいずれに曲がっていても、車両の障害物回避能力を向上させることができる。
【0020】
選択可能には、前記目標位置における走行方向に対応する前記目標カーブの曲がり方向を取得するステップは、前記目標位置における走行方向に対応する第1接線方向と、前記目標点における走行方向に対応する第2接線方向を取得するステップと、前記第1接線方向と第2接線方向との角度関係に基づいて、前記曲がり方向を決定するステップと、を含む。
【0021】
上記出願の選択可能な実施形態では、幾何学的アルゴリズムを使用して、目標位置と目標点における接線方向とに基づいて、曲がり方向を決定し、曲がり方向を検出するためにジャイロスコープなどのセンサーを使用する必要がないため、ハードウェアのコストを削減するとともに、計算量を低減させ、計算効率を向上させることができ、これにより、自動運転車両がカーブを走行する際に占有する幅をタイムリーに取得し、走行ルートを即時に制御できるため、カーブ走行の安全性を向上させることができる。
【0022】
選択可能には、前記自動運転車両のサイズを取得するステップは、前記自動運転車両の最大車幅と最大車長とを取得するステップと、前記最大車幅と最大車長とに基づいて、前記自動運転車両の外接矩形のサイズを、前記自動運転車両のサイズとして決定するステップと、を含む。
【0023】
上記出願の選択可能な実施形態では、自動運転車両の外接矩形のサイズを自動運転車両のサイズとして採用するため、自動運転車両の占有幅を計算することは、実質的に自動運転車両の外接矩形が占有する幅を計算することであり、これにより、自動運転車両が占有する幅を最大範囲に取得でき、自動運転車両の障害物回避能力をさらに向上させることができる。
【0024】
第2態様では、本出願の実施例は、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する前記目標カーブの幅を取得するように構成される取得モジュールと、前記目標カーブ上の障害物の位置情報を検出するように構成される検出モジュールと、前記占有幅と前記障害物の位置情報とに基づいて、前記自動運転車両の前記目標カーブにおける走行ルートを制御するように構成される制御モジュールと、を含む自動運転車両のカーブ走行制御装置をさらに提供する。
【0025】
第3態様では、本出願の実施例は、少なくとも一つのプロセッサと、前記少なくとも一つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含む電子機器であって、前記メモリには、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令は、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行される場合、前記少なくとも一つのプロセッサが、第1態様の実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行可能である電子機器をさらに提供する。
【0026】
第4態様では、本出願の実施例は、コンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、前記コンピュータに第1態様の実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行させるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
第5の態様では、本開示の実施例は、コンピュータに第1態様の実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行させるコンピュータプログラムをさらに提供する。
【0027】
上記の選択可能な形態が有する他の効果については、具体的な実施例を組み合わせて以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図面は、本技術案がよりよく理解されるためのものであり、本出願を限定するものではない。
図1a】本出願の実施例1に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法のフローチャートである。
図1b】本出願の実施例1に係る自動運転車両が占有する目標カーブの幅の概略図である。
図2a】本出願の実施例2に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法のフローチャートである。
図2b】本出願の実施例2に係る自動運転車両が目標カーブの中心線上に位置する概略図である。
図2c】本出願の実施例2に係る自動運転車両が目標カーブの中心線上に位置する別の概略図である。
図3】本出願の実施例3に係る自動運転車両のカーブ走行制御装置の構成図である。
図4】本出願の実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本出願の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするためにその中には本出願の実施例の様々な詳細を含んでおり、それらは単なる例示するものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本出願の範囲及び趣旨から逸脱することなく、ここで説明される実施例に対して様々な変更と修正を行うことができることを理解すべきである。同様に、明確及び簡潔するために、以下の説明では、周知の機能及び構成の説明を省略する。
実施例1
【0030】
図1aは、本出願の実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法のフローチャートであり、本出願の実施例は、自動運転車両がカーブを走行するとき、走行ルートを制御することにより障害物を回避する場合に適用する。該方法は、自動運転車両のカーブ走行制御装置によって実行され、該装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアで実現され、具体的には特定のデータコンピューティング機能を備えた電子機器内に配置される。該電子機器は、具体的には自動運転車両内に配置されてもよいし、自動運転車両から独立して配置されてもよい。
【0031】
図1aに示す自動運転車両のカーブ走行制御方法は、以下のステップS101~ステップS103を含む。
【0032】
S101において、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する目標カーブの幅を取得する。
【0033】
本実施例において、自動運転車両が走行するカーブを目標カーブという。従来の自動運転車両のルート計画によれば、自動運転車両が目標カーブを走行しているとき、自動運転車両の中心は、目標カーブの中心線上に位置する。この前提条件では、自動運転車両が占有する目標カーブの幅は、目標カーブの両側の幅を含み、自動運転車両の走行方向を基準として左側幅及び右側幅に分けられる。もちろん、自動運転車両の左側又は右側も目標カーブの中心線上に位置してもよく、この場合、自動運転車両が占有する目標カーブの幅には、目標カーブの片側の幅が含まれる。
【0034】
目標カーブは曲がっているため、占有された目標カーブの幅は、実質的に、自動運転車両が走行した、目標カーブに垂直な幅になる。明らかなように、自動運転車両が占有する目標カーブの幅は、占有する直線道路の幅よりも大きくなっている。図1bは、本出願の実施例1に係る自動運転車両が占有する目標カーブの幅の概略図である。自動運転車両は、矩形で示され、走行方向は、左である。自動運転車両の前半は、目標カーブ上にあり、後半は、直線道路上にある。直線道路上の点Pが占有する目標カーブの右幅はL1であり、即ち、自動運転車両の車体幅の半分であり、カーブ上の点Qが占有する右側の幅はL2で、明らかなように車幅の半分よりも大きくなっている。自動運転車両が障害物をうまく回避できるようにするために、車幅の半分ではなく、自動運転車両が占有する目標カーブの幅を使用して障害物回避を行う。
【0035】
選択可能には、レーザーや超音波センサーなどの測距センサーを自動運転車両の周囲に配置し、自動運転車両が目標カーブを走行しているとき、測距センサーによって、自動運転車両のエッジと目標カーブの中心線との間の距離を測定し、占有する目標カーブの幅を取得する。
【0036】
S102において、目標カーブ上の障害物の位置情報を検出する。
【0037】
選択可能には、自動運転車両が目標カーブを走行しているとき、目標カーブ上の障害物の位置情報をリアルタイムに検出する。検出方法は、自動運転車両の前方の画像を撮影し、障害物の画像における位置を認識して実世界にマッピングするか、又は、レーザー又は超音波を使用して目標カーブ上の障害物の位置情報を検出することを含むが、これらに限定されない。本実施例では、障害物の位置情報の検出方法が限定されなく、障害物の位置情報を検出可能ないずれの方法を、本実施例に適用することができる。
【0038】
S103において、占有幅と障害物の位置情報とに基づいて、自動運転車両の目標カーブにおける走行ルートを制御する。
【0039】
本実施例では、自動運転車両の速度及びハンドルを制御することによって、走行ルートを制御することができる。走行ルートを制御することにより、障害物が自動運転車両の占有幅外に位置するようにし、障害物を成功に回避する。
【0040】
自動運転車両の走行ルートを占有幅とともに制御するには、障害物の位置情報と自動運転車両の占有幅は、同じ開始点を使用する必要があることを理解されたい。自動運転車両が占有する幅の開始点が目標カーブの中心線である場合、障害物の位置情報の開始点も目標カーブの中心線であるべき。
【0041】
選択可能には、占有幅に基づいて、自動運動車両が目標カーブを走行する際の安全な障害物回避距離を決定し、障害物の位置情報に基づいて、自動運転車両と障害物との横方向の距離が安全な障害物回避距離を超えるよう自動運動車両の目標カーブにおける走行ルートを制御する。
【0042】
具体的には、占有幅自体又は該幅の1より大きい倍数を、安全な障害物回避距離として使用する。自動運転車両の中心が目標カーブの中心線上にあり、障害物の位置情報も目標カーブの中心線を開始点とする場合、自動運転車両と障害物との横方向の距離は、実際には障害物と目標カーブの中心線との間の距離になる。運転の安全性を確保するために、自動運転車両と障害物との間の横方向の距離は、安全な障害物回避距離を超える必要がある。
【0043】
本出願の実施例において、自動運転車両が直線道路よりもカーブ上でより広い幅を占有することを十分に考慮し、自動運転車両の車幅ではなく、自動運転車両が目標カーブを走行する際に実際に占有する目標カーブの幅を取得する。障害物の位置情報を検出し、占有幅と障害物の位置情報とに基づいて、自動運転車両の走行ルートを制御し、つまり、自動運転車両の実際の占有幅に応じたルート制御を行うことにより、自動運転車両の障害物回避能力を向上させ、カーブ走行の安全性を確保する。
【0044】
さらに、自動運転車両が実際占有する幅に基づいて、安全な障害物回避距離を決定し、自動運転車両と障害物との横方向の距離が安全な障害物回避距離を超えるように制御し、障害物が安全な障害物回避距離外にあることを確保し、障害物と自動運転車両との衝突を効果的に回避する。
実施例2
【0045】
図2aは、本出願の実施例2に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法のフローチャートであり、本出願の実施例は、上記各実施例の技術案を基に最適化改良を行ったものである。
【0046】
さらに、「自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する目標カーブの幅を取得する」という動作を、「自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合を取得し、自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する目標カーブの幅を算出する」に細分化して、幅の計算効率を向上させる。
【0047】
自動運転車両のサイズが広いほど、占有する目標カーブの幅が大きい。目標カーブの曲がり具合は、目標カーブの曲がりの度合いを表し、自動運転車両の中心における目標カーブの曲率で表すことができる。該曲がり具合が大きいほど、占有する目標カーブの幅が大きい。本実施例では、自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、幾何学的アルゴリズムで、自動運転車両が占有する幅を算出することにより、計算方法が簡素化され、計算能力に対する要件が低くなり、計算効率を向上させることができ、これにより、自動運転車両がカーブを走行する際に占有する幅をタイムリーに取得し、走行ルートを即時に制御し、カーブの安全性を向上させることができる。
【0048】
実際の状況では、自動運転車両の形状が不規則であり、各部位のサイズが異なるため、自動運転車両の各部位のサイズを統一する必要がある。これに基づいて、自動運転車両の最大車幅と最大車長とを取得し、最大車幅と最大車長とに基づいて、自動運転車両の外接矩形のサイズを、自動運転車両のサイズとして決定する。
【0049】
自動運転車両の外接矩形のサイズを自動運転車両のサイズとして採用するため、自動運転車両が占有する幅を計算することは、実質的に自動運転車両の外接矩形が占有する幅を計算することであり、これにより、自動運転車両が占有する幅を最大範囲に取得でき、自動運転車両の障害物回避能力をさらに向上させることができる。
【0050】
さらに、「自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する目標カーブの幅を算出する」という動作を、「目標カーブの目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出する」に細分化し、ここで、目標点は、自動運転車両が目標カーブの目標位置まで走行した際に自動運転車両の1つのコーナーポイントの目標カーブにおける投影点であり、目標カーブ上の目標点を粒度とすることにより、計算効率をさらに向上させる。
【0051】
図2aに示す自動運転車両のカーブ走行制御方法は、以下のステップS201~ステップ204を含む。
【0052】
S201において、自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合を取得する。
【0053】
自動運転車両のサイズを取得する方法は、上記の説明に詳述されているため、ここでは説明を省略する。
【0054】
目標カーブの曲がり具合を取得する方法は、目標カーブ上のいずれかの目標点を選択するステップと、目標位置における曲がり具合を初期化するステップと、目標点の位置、曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、目標位置、目標位置における走行方向に対応する接線方向、及び自動運転車両のコーナーポイント側のエッジと目標カーブとの交点の位置を算出するステップと、目標位置と交点とを結ぶ線と、接線とのなす夾角を算出するステップと、夾角を使用して曲がり具合を更新し、設定された反復条件が満たされるまで目標位置、接線方向及び交点の位置の算出動作を繰り返し実行するステップと、を含む。
【0055】
選択可能には、まず、電子地図から目標カーブの座標点セットを抽出することにより、目標カーブを取得する。計算を容易にするために、座標点セットの平滑化処理を行って、平滑な曲線を取得する。該曲線は、自動運転車両の軌跡線でもあり、又は目標カーブの中心線ともいう。
【0056】
図2bは、本出願の実施例2に係る目標カーブの中心線上にある自動運転車両の概略図である。目標点である点Aは、目標カーブの中心線から選択されたいずれかの点であり、具体的には、目標カーブの座標点のセットから選択されたいずれかの点である。点Aは、自動運転車両が目標カーブの目標位置まで移動した際の、自動運転車両の1つのコーナーポイントFの目標カーブにおける投影点である。目標位置は、自動運転車両の中心点、即ち点Oであってもよい。自動運転車両のコーナーポイントは、実際には自動運転車両のエッジから突出する点である。図2bに示すように、自動運転車両の外接矩形のサイズを採用する場合、そのコーナーポイントが矩形のいずれかの直角であり、図2bにおける点Fが自動運転車両のフロントコーナーポイントである。また、図2bには、点Oにおける接線L、自動運転車両のフロントコーナーポイント側のエッジと目標カーブとの交点の位置、即ち点Bも示されている。また、自動運転車両のフロントコーナーポイント側のエッジの中心点、即ち、接線Lとフロントコーナーポイント側のエッジとの交点、即ち点Cも示されている。線分OCと線分AFとは、D点で交差する。
【0057】
なお、自動運転車両のコーナーポイント側のエッジは、コーナーポイントが所在する側のエッジであるを理解されたい。コーナーポイントFには2つのエッジFGとFF'とが接続されているが、1つのエッジ、つまり図2bのエッジFGのみが目標カーブと交差する。
【0058】
本実施例では、目標カーブの座標点セットが既知で、且つ点Aが座標点セットから選択されたものであるという前提で、点Oの曲がり具合を算出する。自動運転車両の車体が短く、目標カーブの曲率が限られていることを考慮し、アークBAOの曲率が小さく直線に近いと仮定すると、以下の式(1)が得られる。
∠BOC=∠BFA=∠1(1)
式(1)において、∠1は、点Oと点Bとを結ぶ線と、接線Lとの間の夾角であり、点Oにおける曲がり具合とされる。
【0059】
まず、∠1を0に初期化する。これは、0が実際の曲がり具合に近く、必要な反復回数が少ないからである。なお、このステップの実質は、1つの角度を0に初期化することであり、該角度が所在する目標位置である点Oは、未知である。
【0060】
次に、幾何学的知識により、以下の式(2)が得られる。
OA=OD×cos∠1=(OC-FC×tan∠1)×cos∠1 (2)
ここで、OCは、自動運転車両の車長の半分であり、FCは、自動運転車両の車幅の半分であり、自動運転車両の外接矩形のサイズによって決定される。
【0061】
【数1】
【0062】
設定された反復条件が満たされるまで、点O、接線Lの方向及び点Bの算出動作を繰り返し実行する。反復条件の設定は、反復回数の設定又は∠1が収束精度に達する設定を含む。実験によると、∠1は、あまり大きくならず、初期値0は、収束値に比較的近いはずであり、さらに、計算精度に対する要件が高くないため、5回程度の反復で十分である。
【0063】
【数2】
【0064】
本実施例では、幾何学的アルゴリズムを採用し、複数回の反復を行い、目標位置における曲がり具合を算出し、反復を調整可能な設計によって、計算難度が低減された。
【0065】
S202において、目標カーブの目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出する。
【0066】
目標カーブの曲がり方向が左と右とを含むことを考慮すると、曲がり方向が異なると、目標点において占有する目標カーブの左側幅と右側幅も異なる。これに基づいて、まず、目標位置における走行方向に対応する目標カーブの曲がり方向を取得する。選択可能には、目標位置における走行方向に対応する第1接線方向及び目標点における走行方向に対応する第2接線方向を取得し、第1接線方向と第2接線方向との角度関係に基づいて、曲がり方向を決定する。
【0067】
ここで、目標カーブと目標位置とが既知の場合、目標位置における走行方向に対応する接線方向を求め、これを第1接線方向と呼ぶ。目標カーブと目標点とが既知の場合、目標点における走行方向に対応する接線方向を求め、これを第2接線方向と呼ぶ。
【0068】
図2bに示すように、目標点が自動運転車両のフロントコーナーポイントの目標カーブ上における投影点である場合、第1接線方向が第2接線方向まで時計回りに回転する角度が、第1接線方向が第2接線方向まで反時計回りに回転する角度よりも小さいと、曲がり方向が右であると決定される。第1接線方向が第2接線方向まで時計回りに回転する角度が、第1接線方向が第2接線方向まで反時計回りに回転する角度よりも大きいと、曲がり方向が左であると決定される。
【0069】
図2cに示すように、目標点が自動運転車両のバックコーナーポイントの目標カーブにおける投影点である場合、第1接線方向が第2接線方向まで時計回りに回転する角度が、第1接線方向が第2接線方向まで反時計回りに回転する角度よりも小さいと、曲がり方向が左であると決定される。第1接線方向が第2接線方向まで時計回りに回転する角度が、第1接線方向が第2接線方向まで反時計回りに回転する角度よりも大きいと、曲がり方向が右であると決定される。
【0070】
本実施例において、幾何学的アルゴリズムを使用して、目標位置及び目標点における接線方向に基づいて、曲がり方向を決定し、曲がり方向を検出するためにジャイロスコープなどのセンサーを使用する必要がなく、ハードウェアのコストを削減するとともに、計算量を低減させ、計算効率を向上させることができ、これにより、自動運転車両がカーブを走行する際に占有する幅をタイムリーに取得し、走行ルートを即時に制御できるため、カーブ走行の安全性を向上させることができる。
【0071】
さらに、曲がり方向が左の場合、目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの右側幅を算出し、自動運転車両の車幅の半分に基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの左側幅を決定する。図2bと図2cとを組み合わせると、式(4)及び(5)は、それぞれ、左に曲がる場合、点Aにおいて占有する目標カーブの右側幅W_R及び左側幅W_Lを示し、式(6)及び式(7)は、それぞれ、左に曲がる場合、点A′において占有する目標カーブの右側幅W′_R及び左側幅W′_Lを示す。
【0072】
【数3】
【0073】
左に曲がる場合とは逆に、曲がり方向が右の場合、目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの左側幅を算出し、詳細については、式(4)と式(6)を参照してください。自動運転車両の車幅の半分に基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの右側幅を決定し、詳細については、式(5)と式(7)を参照してください。
【0074】
さらに、コーナーポイントは、フロントコーナーポイントとバックコーナーポイントであるとき、占有幅が異なる場合があり、例えば、式(4)と式(6)で得られる結果が異なる場合があり、場合に応じて占有幅を算出した後、より大きいほうの幅を最終的な占有幅として選択する。
【0075】
具体的には、目標点がフロントコーナーポイントの目標カーブにおける投影点である場合、目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで移動した際に目標点において占有する目標カーブの第1幅を算出し、例えば、式(4)と式(5)で得られた結果である。目標点がバックコーナーポイントの目標カーブにおける投影点である場合、目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで移動した際に目標点において占有する目標カーブの第2幅を算出し、例えば、式(6)と式(7)で得られた結果である。第1幅及び第2幅の大きいほうに基づいて、自動運転車両が前記目標位置まで移動した際に目標点において占有する目標カーブの幅を決定する。具体的には、左側幅の大きいほう及び右側幅の大きいほうをそれぞれ選択して最終的な占有幅として決定する。
【0076】
S203において、目標カーブ上の障害物の位置情報を検出する。
S204において、占有幅と障害物の位置情報とに基づいて、自動運転車両の目標カーブにおける走行ルートを制御する。
【0077】
本実施例において、目標カーブ上の目標点を粒度とし、いずれかの目標点における占有幅を算出し、目標カーブ全体における占有幅を取得し、自動運転車両の1つのコーナーポイントの目標カーブにおける投影点を採用し、自動運転車両のサイズ及び曲がり具合を組み合わせることで、自動運転車両が占有する幅を算出可能であり、他のコーナーポイントに対してそれに応じた計算を行う必要がなく、計算量を軽減させ、計算効率を向上させることができ、自動運転車両がカーブを走行する際に占有する幅をタイムリーに取得し、走行ルートを即時に制御できるため、カーブ走行の安全性を向上させることができる。
実施例3
【0078】
図3は、本出願の実施例3に係る自動運転車両のカーブ走行制御装置の構成図であり、本出願の実施例は、自動運転車両がカーブを走行するときに、走行ルートを制御することにより障害物を回避する場合に適用し、該装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアで実現され、具体的には、特定のデータコンピューティング機能を備えた電子機器内に配置される。
【0079】
図3に示す自動運転車両のカーブ走行制御装置300は、取得モジュール301、検出モジュール302及び制御モジュール303を含む。
取得モジュール301は、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する目標カーブの幅を取得するように構成される。
検出モジュール302は、目標カーブ上の障害物の位置情報を検出するように構成される。
制御モジュール303は、占有幅と障害物の位置情報とに基づいて、自動運転車両の目標カーブにおける走行ルートを制御するように構成される。
【0080】
本出願の実施例において、自動運転車両が直線道路よりもカーブ上でより広い幅を占有することを十分に考慮し、自動運転車両の車幅ではなく、自動運転車両が目標カーブを走行する際に実際に占有する目標カーブの幅を取得する。障害物の位置情報を検出し、占有幅と障害物の位置情報とに基づいて、自動運転車両の走行ルートを制御し、つまり、自動運転車両の実際の占有幅に応じたルート制御を行うことにより、自動運転車両の障害物回避能力を向上させ、カーブ走行の安全性を確保する。
【0081】
さらに、制御モジュール303は、具体的には、占有幅に基づいて、自動運動車両が目標カーブを走行する際の安全な障害物回避距離を決定し、障害物の位置情報に基づいて、自動運転車両と障害物との間の横方向の距離が安全な障害物回避距離を超えるよう自動運動車両の目標カーブにおける走行ルートを制御するように構成される。
【0082】
さらに、取得モジュール301は、サイズ及び曲がり具合取得ユニットと、幅算出ユニットとを含む。サイズ及び曲がり具合取得ユニットは、自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合を取得するように構成される。幅算出ユニットは、自動運転車両のサイズ及び目標カーブの曲がり具合に基づいて、自動運転車両が目標カーブを走行する際に占有する目標カーブの幅を算出するように構成される。
【0083】
さらに、幅算出ユニットは、具体的には、目標カーブの目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出するように構成され、目標点は、自動運転車両が目標カーブの目標位置まで走行する際に自動運転車両の1つのコーナーポイントの目標カーブにおける投影点である。
【0084】
さらに、コーナーポイントは、フロントコーナーポイントとバックコーナーポイントとを含み、幅算出ユニットは、目標カーブの目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出するときに、具体的には、目標点がフロントコーナーポイントの目標カーブにおける投影点である場合、目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの第1幅を算出し、目標点がバックコーナーポイントの目標カーブにおける投影点である場合、目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの第2幅を算出し、第1幅及び第2幅の大きいほうに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を決定するように構成される。
【0085】
さらに、サイズ及び曲がり具合取得ユニットは、目標カーブの曲がり具合を取得するときには、具体的には、目標カーブ上のいずれかの目標点を選択し、目標カーブの目標位置における曲がり具合を初期化し、目標点の位置、曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、目標位置、目標位置における走行方向に対応する接線方向、及び自動運転車両のコーナーポイント側のエッジと目標カーブとの交点の位置を算出し、目標位置と交点とを結ぶ線と、接線とのなす夾角を算出し、夾角を使用して曲がり具合を更新し、設定された反復条件が満たされるまで目標位置、接線方向及び交点の位置の算出動作を繰り返し実行するように構成される。
【0086】
さらに、幅算出ユニットは、目標カーブの目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの幅を算出するときに、具体的には、目標位置における走行方向に対応する目標カーブの曲がり方向を取得し、曲がり方向が左の場合、目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの右側幅を算出し、自動運転車両の車幅の半分に基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの左側幅を決定するステップと、曲がり方向が右の場合、目標位置における曲がり具合及び自動運転車両のサイズに基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの左側幅を算出し、自動運転車両の車幅の半分に基づいて、自動運転車両が目標位置まで走行した際に目標点において占有する目標カーブの右側幅を決定するように構成される。
【0087】
さらに、幅算出ユニットは、目標位置における走行方向に対応する目標カーブの曲がり方向を取得するときに、具体的には、目標位置における走行方向に対応する第1接線方向及び目標点における走行方向に対応する第2接線方向を取得し、第1接線方向と第2接線方向との角度関係に基づいて、曲がり方向を決定するように構成される。
【0088】
さらに、サイズ及び曲がり具合取得ユニットは、自動運転車両のサイズを取得するときに、具体的には、自動運転車両の最大車幅と最大車長とを取得し、最大車幅と最大車長とに基づいて、自動運転車両の外接矩形のサイズを、自動運転車両のサイズとして決定するように構成される。
【0089】
上記の自動運転車両のカーブ走行制御装置は、本出願のいずれかの実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行することができ、自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行するための対応する機能モジュール及び有益な効果を有する。
実施例4
【0090】
本出願の実施例によれば、本出願は、電子機器及び読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0091】
図4に示すように、本出願の実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法の電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、大型コンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形式のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、パーソナルデジタル処理、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及び他の同様のコンピューティングデバイスなどの様々な形式のモバイルデバイスを表すこともできる。本明細書で示されるコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であり、本明細書の説明及び/又は要求される本出願の実現を制限することを意図したものではない。
【0092】
図4に示すように、当該電子機器は、一つ又は複数のプロセッサ401と、メモリ402と、高速インターフェースと低速インターフェースを含む各コンポーネントを接続するためのインターフェースと、を含む。各コンポーネントは、異なるバスで相互に接続され、共通のマザーボードに取り付けられるか、又は必要に応じて他の方式で取り付けることができる。プロセッサは、電子機器内に実行される命令を処理することができ、該命令は、外部入力/出力装置(インターフェースに結合されたディスプレイデバイスなど)にGUIの図形情報を表示するために、メモリ内又はメモリ上に記憶されている命令を含む。他の実施形態では、必要であれば、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを、複数のメモリと複数のメモリとともに使用することができる。同様に、複数の電子機器を接続することができ、各機器は、部分的な必要な動作(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバ、又はマルチプロセッサシステムとする)を提供することができる。図4では、一つのプロセッサ401を例とする。
【0093】
メモリ402は、本出願によって提供される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。ここで、前記メモリには、少なくとも一つのプロセッサによって実行される命令を記憶されることにより、前記少なくとも一つのプロセッサが本出願によって提供される自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行することができる。本出願の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータに本出願によって提供される自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行させるためのコンピュータ命令が記憶されている。
【0094】
メモリ402は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、本出願の実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、図3に示す取得モジュール301、検出モジュール302及び制御モジュール303)などの、非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールを記憶するように構成される。プロセッサ401は、メモリ402に記憶されている非一時的なソフトウェアプログラム、命令及びモジュールを実行することによって、サーバの様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、即ち、上記の方法の実施例に係る自動運転車両のカーブ走行制御方法を実現する。
【0095】
メモリ402は、ストレージプログラム領域とストレージデータ領域とを含んでもよく、ここで、ストレージプログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、ストレージデータ領域は、自動運転車両のカーブ走行制御方法を実現する電子機器の使用によって作成されたデータなどを記憶することができる。また、メモリ402は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非一時的なメモリをさらに含んでもよく、例えば、少なくとも一つのディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的なソリッドステートストレージデバイスである。いくつかの実施例では、メモリ402は、プロセッサ401に対して遠隔に設置されたメモリを含むことができ、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行する電子機器に接続することができる。上記のネットワークの例としては、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びその組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0096】
自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行する電子機器は、入力装置403と出力装置404とをさらに含むことができる。プロセッサ401、メモリ402、入力装置403、及び出力装置404は、バス又は他の方式を介して接続することができ、図4では、バスを介して接続することを例とする。
【0097】
入力装置403は、入力された数字又はキャラクタ情報を受信し、自動運転車両のカーブ走行制御方法を実行する電子機器のユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力を生成することができ、例えば、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、インジケータースティック、一つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置である。出力装置404は、ディスプレイデバイス、補助照明デバイス(例えば、LED)、及び触覚フィードバックデバイス(例えば、振動モータ)などを含むことができる。当該ディスプレイデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ディスプレイデバイスは、タッチスクリーンであってもよい。
【0098】
本明細書で説明されるシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向けASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な実施形態は、一つ又は複数のコンピュータプログラムで実施されることを含むことができ、当該一つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも一つのプログラマブルプロセッサを含むプログラム可能なシステムで実行及び/又は解釈されることができ、当該プログラマブルプロセッサは、特定用途向け又は汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、ストレージシステム、少なくとも一つの入力装置、及び少なくとも一つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令を当該ストレージシステム、当該少なくとも一つの入力装置、及び当該少なくとも一つの出力装置に伝送することができる。
【0099】
これらのコンピューティングプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)は、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、高レベルのプロセス及び/又はオブジェクト指向プログラミング言語、及び/又はアセンブリ/機械言語でこれらのコンピューティングプログラムを実施することができる。本明細書に使用されるように、用語「機械読み取り可能な媒体」及び「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用されるいずれかのコンピュータプログラム製品、機器、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指し、機械読み取り可能な信号である機械命令を受信する機械読み取り可能な媒体を含む。用語「機械読み取り可能な信号」は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するためのいずれかの信号を指す。
【0100】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータ上でここで説明されているシステム及び技術を実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスによって、入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置は、ユーザとのインタラクションを提供するように構成されてもよい。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、いずれかの形式のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、いずれかの形式(音響入力と、音声入力と、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0101】
ここで説明されるシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザは、当該グラフィカルユーザインタフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されるシステム及び技術の実施形態とインタラクションする)、又はこのようなバックエンドコンポーネントと、ミドルウェアコンポーネントと、フロントエンドコンポーネントのいずれかの組み合わせを含むコンピューティングシステムで実施することができる。いずれかの形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互に接続されてもい。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、ワイドエリアネットワーク(WAN)と、インターネットとを含む。
【0102】
コンピュータシステムは、クライアント側とサーバとを含むことができる。クライアント側とサーバは、一般に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによってクライアント側とサーバとの関係が生成される。
【0103】
本出願の実施例に係る技術案によれば、自動運転車両が直線道路よりもカーブ上でより広い幅を占有することを十分に考慮し、自動運転車両の車幅ではなく、自動運転車両が目標カーブを走行する際に実際に占有する目標カーブの幅を取得する。障害物の位置情報を検出し、占有幅と障害物の位置情報とに基づいて、自動運転車両の走行ルートを制御し、つまり、自動運転車両の実際の占有幅に応じたルート制御を行うことにより、自動運転車両の障害物回避能力を向上させ、カーブ走行の安全性を確保する。
【0104】
上記に示される様々な形式のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、又は削除することができることを理解されたい。例えば、本出願に記載されている各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次的に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本出願で開示されている技術案が所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定されない。
【0105】
上記の具体的な実施形態は、本出願の保護範囲を制限するものではない。当業者は、設計要件及び他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション、及び置換を行うことができる。本出願の精神と原則内で行われるあらゆる修正、同等の置換、及び改良などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図3
図4