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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】コンピュータシステムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/02 20220101AFI20221024BHJP
   G06F 3/147 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
H04L67/02
G06F3/147 310
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021099870
(22)【出願日】2021-06-16
(62)【分割の表示】P 2017201694の分割
【原出願日】2016-03-02
(65)【公開番号】P2021152936
(43)【公開日】2021-09-30
【審査請求日】2021-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】小林 大祐
【審査官】今川 悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-207092(JP,A)
【文献】特開2011-154493(JP,A)
【文献】特開2015-049746(JP,A)
【文献】特開2007-122306(JP,A)
【文献】国際公開第2014/129286(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/02
G06F 3/147
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つのポータル画面に各種コンテンツ画面をロードする際に、個々のコンテンツ画面毎に、コンテンツの送信が完了するまで前記コンテンツ画面に半透明画像を重畳することで操作不可状態としてクライアント装置に表示させ、前記コンテンツの送信が完了すると前記コンテンツ画面を操作可能状態として前記クライアント装置に表示させ
前記コンテンツの送信が完了するまで前記コンテンツ画面に半透明画像を重畳することで操作不可状態として前記クライアント装置に表示させ、前記コンテンツの送信が完了すると前記コンテンツ画面を操作可能状態として前記クライアント装置に表示させる制御情報を前記クライアント装置に提供する、サーバシステム。
【請求項2】
前記半透明画像は、コード又はプログラムにより生成される、請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記操作可能状態は、前記半透明画像を排除することにより実現される請求項1又は2に記載のサーバシステム。
【請求項4】
1つのポータル画面に各種コンテンツ画面をロードする際に、個々のコンテンツ画面毎に、コンテンツの送信が完了するまで前記コンテンツ画面に半透明画像を重畳することで操作不可状態としてクライアント装置に表示させ、前記コンテンツの送信が完了すると前記コンテンツ画面を操作可能状態として前記クライアント装置に表示させ
前記コンテンツの送信が完了するまで前記コンテンツ画面に半透明画像を重畳することで操作不可状態として前記クライアント装置に表示させ、前記コンテンツの送信が完了すると前記コンテンツ画面を操作可能状態として前記クライアント装置に表示させる制御情報を前記クライアント装置に提供する、ことをサーバシステムに実行させるためのプログラム。
【請求項5】
前記半透明画像は、コード又はプログラムにより生成される、請求項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記操作可能状態は、前記半透明画像を排除することにより実現される請求項4又は5に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クライアント・サーバシステムに関し、より詳細には、クライアント装置におけるインタフェース関連技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ユーザはパーソナルコンピュータや携帯端末などの情報処理装置を利用して、インターネットを介しサーバとやりとりし、各種サービスやコンテンツを利用することができる。例えば、ユーザは、パーソナルコンピュータ上で実行されるInternet Explorerなどのブラウザを利用して、インターネット上の所望のウェブサイトにアクセスすることができる。また同様に、ユーザは、タブレットやスマートフォン上のGoogle ChromeやSafariなどのブラウザや各種アプリを利用して、インターネットを介し各種サービスを利用することができる。
【0003】
ユーザが複数のアプリケーションやコンテンツを同時に利用することを可能にするための各種アプローチが開発されてきた。例えば、ウィンドウ形式では、各アプリケーションやコンテンツがウィンドウ形式によりディスプレイに表示され、ユーザは、複数のウィンドウを閲覧及び切り替えながら、所望のアプリケーションやコンテンツに対して処理を実行することができる。また、ガジェット形式では、図1に示されるように、複数のコンテンツ画面が1つのポータル画面に収容され、ユーザは、当該ポータル画面上で所望のコンテンツやサービスを利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-373255号公報
【文献】特開2011-76305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1つのポータル画面に各種コンテンツ画面をロードする際、コンテンツの種別に応じてコンテンツ画面をロードするに要する時間は一般に異なりうる。ロード処理が未完了のコンテンツ画面をユーザが操作することによって、予期しないエラーが発生する可能性があることが知られている。このような予期しないエラーの発生を回避するため、全てのコンテンツ画面の取得が完了するまで、ポータル画面全体をユーザが操作できない状態にすることが考えられる。
【0006】
しかしながら、この場合、ポータル画面上の全てのコンテンツ画面のロード処理が完了するまで、ユーザはサービスを利用することができず、ユーザビリティの観点から望ましくない。
【0007】
上述した問題点を鑑み、本発明の課題は、処理が未完了なコンテンツが存在する画面に対するユーザ操作を排除しながら画面操作性に関するユーザビリティを向上させるための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、1つのポータル画面に各種コンテンツ画面をロードする際に、個々のコンテンツ画面毎に、コンテンツの送信が完了するまで前記コンテンツ画面に半透明画像を重畳することで操作不可状態としてクライアント装置に表示させ、前記コンテンツの送信が完了すると前記コンテンツ画面を操作可能状態として前記クライアント装置に表示させるコンピュータシステムに関する。
【0009】
本発明の他の態様は、1つのポータル画面に各種コンテンツ画面をロードする際に、個々のコンテンツ画面毎に、コンテンツの送信が完了するまで前記コンテンツ画面に半透明画像を重畳することで操作不可状態としてクライアント装置に表示させ、前記コンテンツの送信が完了すると前記コンテンツ画面を操作可能状態として前記クライアント装置に表示させるプログラムに関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、クライアント装置は、処理が未完了なコンテンツが存在する画面に対するユーザ操作によるエラーの発生を回避しながら画面操作性に関するユーザビリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一例となるポータル画面を示す図である。
図2図2は、本発明の一実施例によるクライアント・サーバシステムを示す概略図である。
図3図3は、本発明の一実施例によるクライアント装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の一実施例によるサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5図5は、本発明の一実施例によるクライアント装置の機能構成を示すブロック図である。
図6図6は、本発明の一実施例によるコンテンツ収容画面を示す図である。
図7図7は、本発明の他の実施例によるコンテンツ収容画面を示す図である。
図8図8は、本発明の一実施例によるサーバシステムの機能構成を示す。
図9図9は、本発明の一実施例によるコンテンツ収容画面の生成処理を示すフロー図である。
図10図10は、本発明の一実施例によるコンテンツ収容画面の生成処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
後述される実施例では、クライアント・サーバシステムが開示される。本開示を概略すると、クライアント装置は、1つ以上のコンテンツ画面を収容するポータル画面を提供するウェブサイトにアクセスすると、各コンテンツの送信が完了するまで当該コンテンツに対応するコンテンツ画面を操作不可状態によりポータル画面に表示する。当該コンテンツの送信が完了すると、クライアント装置は、コンテンツ画面を操作可能状態に切り替えてコンテンツ収容画面に表示する。これにより、ユーザがコンテンツ送信中のコンテンツ画面を操作することを不可にしながら、コンテンツ送信が完了したコンテンツをポータル画面においてユーザが利用することを可能にする。
【0014】
まず、図2を参照して、本発明の一実施例によるクライアント・サーバシステムを説明する。図2は、本発明の一実施例によるクライアント・サーバシステムを示す概略図である。
【0015】
図2に示されるように、クライアント・サーバシステム10は、クライアント装置100及びサーバシステム200を有する。ユーザは、クライアント装置100を操作することによって、サーバシステム200から提供される各種サービス及びコンテンツを利用する。
【0016】
クライアント装置100は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの通信機能を備えた情報処理装置である。例えば、クライアント装置100がパーソナルコンピュータである場合、ユーザは、クライアント装置100上で実行されるブラウザを利用して、サーバシステム200により提供されるウェブサイトにアクセスする。ここで、当該ウェブサイトがユーザ認証を要求する場合、ユーザは、ユーザID及びパスワードなどの認証情報を入力することによって当該ウェブサイトのポータル画面にアクセスする。また、クライアント装置100がタブレットやスマートフォンである場合、ユーザは、クライアント装置100上で実行されるブラウザや各種アプリを利用して、サーバシステム200にアクセスし、サーバシステム200を介し提供されるコンテンツ収容画面上で各種サービス又はコンテンツを利用する。
【0017】
クライアント装置100は、典型的には、図3に示されるように、バスBを介し相互接続されるドライブ装置101、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU(Central Processing Unit)104、通信装置105、表示装置106及び入力装置107を有する。
【0018】
クライアント装置100における後述される各種機能及び処理を実現するプログラムは、ネットワークを介してダウンロードされてもよいし、メモリカードやUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体108によって提供されてもよい。プログラムを記憶した記録媒体108がドライブ装置101にセットされると、プログラムが記録媒体108からドライブ装置101を介して補助記憶装置102にインストールされる。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータなどを格納する。
【0019】
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムやデータを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムやプログラムを実行するのに必要なパラメータなどの各種データに従って、後述されるようなクライアント装置100の各種機能及び処理を実行する。
【0020】
通信装置105は、ネットワークに接続するための通信インタフェースとして用いられる。通信装置105は、送信対象のデータを適切な信号に変換し、ネットワークに送信する。また、通信装置105は、ネットワークから受信した信号を適切なデータに変換し、メモリ装置103などの適切な装置に提供する。
【0021】
表示装置106は、CPU104による処理結果などを表示するのに用いられ、例えば、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、プラズマディスプレイなどの各種ディスプレイにより実現される。入力装置107は、ユーザがクライアント装置100に命令やデータなどを入力するのに用いられ、例えば、タッチパネル、キーボード、スタイラス、マイクロフォン、カメラ、スキャナなどにより実現される。
【0022】
しかしながら、クライアント装置100は、上述したハードウェア構成に限定されるものでなく、他の何れか適切なハードウェア構成により実現されてもよい。
【0023】
サーバシステム200は、1つ以上のサーバから構成され、インターネットなどのネットワークに接続される。サーバシステム200は、クライアント装置100からの処理要求に応答して、要求元のクライアント装置100に各種データを提供する。典型的には、複数のサーバが連係してクライアント装置100に各種サービスを提供する。図4に示されるように、サーバシステム200の各サーバは、バスBを介し相互接続されるドライブ装置201、補助記憶装置202、メモリ装置203、CPU(Central Processing Unit)204、インタフェース装置205及び通信装置206を有する。
【0024】
サーバシステム200における後述される各種機能及び処理を実現するプログラムを含む各種コンピュータプログラムは、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、フラッシュメモリなどの記録媒体207によって提供されてもよい。プログラムを記憶した記録媒体207がドライブ装置201にセットされると、プログラムが記録媒体207からドライブ装置201を介して補助記憶装置202にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体207により行う必要はなく、ネットワークなどを介し何れかの外部装置からダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置202は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータなどを格納する。
【0025】
メモリ装置203は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置202からプログラムやデータを読み出して格納する。CPU204は、メモリ装置203に格納されたプログラムやプログラムを実行するのに必要なパラメータなどの各種データに従って、後述されるようなサーバ装置200の各種機能及び処理を実行する。インタフェース装置205は、ネットワーク又は外部装置に接続するための通信インタフェースとして用いられる。通信装置206は、インターネットなどのネットワークと通信するための各種通信処理を実行する。
【0026】
しかしながら、サーバシステム200の各サーバは、上述したハードウェア構成に限定されるものでなく、他の何れか適切なハードウェア構成により実現されてもよい。
【0027】
次に、図5を参照して、本発明の一実施例によるクライアント装置の構成を説明する。図5は、本発明の一実施例によるクライアント装置の機能構成を示すブロック図である。
【0028】
図5に示されるように、クライアント装置100は、受信部110及び表示部120を有する。
【0029】
受信部110は、サーバシステム200から複数のコンテンツを受信する。具体的には、受信部110は、ユーザにより利用される複数のコンテンツをサーバシステム200から受信する。当該コンテンツは、デフォルトで設定されてもよいし、又はユーザにより選択されてもよい。
【0030】
一実施例では、受信部110は、複数のコンテンツ画面を収容するコンテンツ収容画面をサーバシステム200から取得してもよい。ここで、コンテンツ収容画面は、ブラウザやアプリケーションによって表示され、利用可能な各種サービスやコンテンツを収容するポータル画面であってよい。例えば、コンテンツ収容画面は、フレームワーク部分と、フレームワーク部分に収容されるコンテンツ画面とから構成される。ユーザは、単一のコンテンツ収容画面を閲覧し、収容されている各種コンテンツ画面を操作することによって、対応するサービスを利用することができる。なお、コンテンツ収容画面に収容されるコンテンツ画面は、デフォルトで設定されてもよいし、又はユーザにより選択されてもよい。
【0031】
表示部120は、制御情報に従ってコンテンツ画面を表示すると共に、少なくともサーバシステム200からのコンテンツの送信が完了するまで、コンテンツ画面に対する操作を不可状態で表示する。具体的には、表示部120は、サーバシステム200から受信した制御情報に従って、サーバシステム200からの送信が完了したコンテンツのコンテンツ画面及び/又は送信が未完了のコンテンツのコンテンツ画面を表示し、送信が未完了のコンテンツのコンテンツ画面を操作不可状態により表示する。他方、表示部120は、送信が完了したコンテンツのコンテンツ画面を操作可能状態により表示する。ここで、制御情報は、例えば、プログラムの実行の有無を示す(フラグ)情報、実行終了したプログラムを示す情報、プログラムの処理結果を表示する領域を示す情報、当該領域を(拡大・縮小に伴って)動的に制御するための情報などを含むものであってもよい。
【0032】
例えば、ユーザがブラウザを利用してポータル画面により各種サービスやコンテンツを提供するウェブサイトにアクセスすると、サーバシステム200は、当該ウェブサイトのトップ画面をクライアント装置100に提供する。ここで、当該トップ画面は、ウェブサイトにおいて利用可能な各種サービスにアクセスするためのポータル画面であってもよい。あるいは、ポータル画面上で提供される各種サービスが認証されたユーザのみに利用可能である場合、当該トップ画面は、ユーザに認証情報を入力させるための画面であってもよく、ユーザ認証が成功すると、ポータル画面に遷移してもよい。次に、受信部110は、ポータル画面に収容される所定のコンテンツ又はユーザにより選択されたコンテンツをサーバシステム200から取得し、表示部120は、取得したコンテンツに対応するコンテンツ画面をポータル画面に配置する。ここで、コンテンツの取得中、表示部120は、制御情報に従って、サーバシステム200から当該コンテンツの送信が完了するまで、対応するコンテンツ画面を操作不可状態によりポータル画面上に表示する。例えば、図6に示されるように、表示部120は、サーバシステム200からのコンテンツの送信が完了していない間は、ユーザが操作できないように当該コンテンツ画面Aを操作不可状態により表示する。例えば、表示部120は、ロード中のコンテンツ画面を操作不可状態にすると共に、当該コンテンツ画面Aに半透明画像(シャッタ)を重畳することによって、当該操作不可状態のコンテンツ画面Aをポータル画面に表示してもよい。例えば、当該半透明画像は、図6に示されるようなコード又はプログラムにより生成されてもよい。しかしながら、本発明は半透明画像に限定されるものでなく、コンテンツ画面を操作不可状態にするための他の何れか適切な表示方式が利用されてもよい。これにより、ユーザは、ポータル画面において操作不可状態のコンテンツ画面Aを容易に確認することが可能になる。一方、コンテンツの送信が完了すると、表示部120は、当該コンテンツ画面Aを操作可能状態に切り替え、重畳されている半透明画像を排除する。
【0033】
一実施例では、表示部120は、複数のコンテンツの個々のコンテンツの取得状況に応じて、コンテンツ収容画面における個々のコンテンツに対応するコンテンツ画面の表示状態を制御してもよい。図6に示されるポータル画面では、複数のコンテンツ画面が提供され、図示されたタイミングでは、コンテンツ画面Aがロード中となっており、当該コンテンツ画面Aは操作不可状態により表示されている。他方、他のコンテンツ画面はロード処理が完了しており、これらのコンテンツ画面は操作可能状態により表示されている。ここで、本発明はロード中のコンテンツ画面全体を操作不可状態により表示することに限定されるものでなく、例えば、ロード中のコンテンツ画面の一部の領域(リンク部分など)のみを操作不可状態により表示してもよい。一般に、ユーザがロード中のコンテンツ画面のリンク部分を操作したとき、エラーが生じる可能性があるためである。これにより、ユーザは、同じポータル画面にロード中のコンテンツ画面があったとしても、ロード処理が完了したコンテンツ画面を利用することが可能になる。
【0034】
一実施例では、制御情報は、コンテンツ収容画面におけるコンテンツ画面の表示位置と、コンテンツ画面に対する操作を不可状態又は可能状態で表示するタイミングとを規定する表示仕様情報を含むものであってもよい。このとき、表示部120は更に、取得した表示仕様情報に従って当該コンテンツに対応するコンテンツ画面をコンテンツ収容画面に表示してもよい。例えば、表示仕様情報は、ポータル画面における当該コンテンツに対応するコンテンツ画面の表示位置及び表示サイズと、当該コンテンツ画面を操作不可状態又は操作可能状態により表示するタイミングとを規定してもよい。具体的には、受信部110はまず、ポータル画面上で提供されるコンテンツを取得する前に、ポータル画面上でコンテンツ画面を表示する位置及び/又は当該コンテンツ画面に対してシャッタを起動するタイミングを規定する表示仕様情報を含む制御情報をサーバシステム200から取得する。サーバシステム200から当該コンテンツの取得中、表示部120は、取得した表示仕様情報に従ってコンテンツ画面を表示してもよい。例えば、表示部120は、サーバシステム200にコンテンツ取得要求を送信したタイミングでシャッタ機能を起動し、サーバシステム200からコンテンツ送信完了通知を受信したタイミングでシャッタ機能を解除してもよい。また、表示仕様情報はコンテンツ画面におけるシャッタ対象領域を指定してもよい。例えば、コンテンツ画面全体をシャッタ対象領域とする場合、表示仕様情報は、シャッタ対象領域としてコンテンツ画面全体を指定してもよい。また、リンク部分などコンテンツ画面の一部をシャッタ対象領域とする場合、表示仕様情報は、シャッタ対象領域としてコンテンツ画面の当該部分を指定してもよい。これにより、フレキシブルにシャッタ対象領域を指定することが可能になる。
【0035】
また、上述した実施例は、シャッタ対象領域がブラウザなどのアプリケーションによって構成されるポータル画面に収容されるコンテンツ画面又はその一部の領域であるとして説明された。しかしながら、本発明はこれに限定されるものでなく、シャッタ対象領域は、例えば、クライアント装置100の画面上に表示される2つ以上のプログラム、アプリケーション、ソフトウェアなどにより生成される画面又はその一部の領域であってもよい。例えば、図7において、クライアント装置100においてプログラムA,B,C,Dが起動され、プログラムA,Cはロード処理などのユーザ操作を可能にする所定の処理が完了して操作可能状態である一方、プログラムB,Dは所定の処理が未完了であり操作不可状態であるケースが示される。このとき、図示されるように、クライアント装置100は、プログラムA,B,C,Dを画面上に一緒に表示する際、プログラムA,Cを操作可能状態によって、プログラムB,Dを操作不可状態によって表示してもよい。すなわち、本発明のコンテンツ収容画面は、ブラウザによって構成されるポータル画面に限定されず、複数のプログラムによって構成される各画面を収容する単一の画面であってもよい。また、操作不可状態にされる領域は、プログラムBに示されるような画面全体でなく、プログラムDに示されるようなリンク部分やボタンなど所定の処理の実行中のユーザ操作によりエラーが生じる一部の領域であってもよい。
【0036】
次に、図8を参照して、本発明の一実施例によるサーバシステムの構成を説明する。図8は、本発明の一実施例によるサーバシステムの機能構成を示す。
【0037】
図8に示されるように、サーバシステム200は、画面情報提供部210及び制御情報提供部220を有する。
【0038】
画面情報提供部210は、処理結果が出力される複数のコンテンツ画面をクライアント装置100に提供する。具体的には、画面情報提供部210は、要求されたコンテンツのコンテンツ画面をクライアント装置100に提供する。一実施例では、画面情報提供部210は、複数のコンテンツ画面を収容するコンテンツ収容画面をクライアント装置100に提供する。一実施例では、コンテンツ収容画面は、ブラウザにより表示されるポータル画面であってもよく、コンテンツ画面は、ポータル画面に収容されるガジェット形式の画面であってもよい。あるいは、コンテンツ収容画面は、複数のプログラムによって構成される各画面を収容する何れかの単一の画面であってもよい。典型的には、画面情報提供部210はまず、コンテンツ収容画面の画面情報をクライアント装置100に提供し、その後に収容対象の各コンテンツ画面の画面情報をクライアント装置100に提供してもよい。これにより、クライアント装置100は、先行して取得したコンテンツ収容画面を表示し、その後に表示されたコンテンツ収容画面に収容対象のコンテンツ画面を表示することが可能になる。
【0039】
制御情報提供部220は、クライアント装置100に表示されるコンテンツ画面に対する操作を制御するための制御情報をクライアント装置100に提供し、制御情報は、少なくともクライアント装置100に対するコンテンツの送信が完了するまで、コンテンツ画面に対する操作を不可状態でクライアント装置100に表示させる。上述されたように、図6に示されるように、クライアント装置100は、制御情報提供部220から受信した制御情報に従って、コンテンツの送信が完了していない間は、ユーザが操作できないように当該コンテンツ画面Aを操作不可状態により表示する。例えば、クライアント装置100は、受信した制御情報に従って、ロード中のコンテンツ画面又はその一部の領域を操作不可状態にすると共に、当該コンテンツ画面Aに半透明画像(シャッタ)を重畳することによって、当該操作不可状態のコンテンツ画面Aをポータル画面に表示してもよい。しかしながら、本発明による制御情報は、これに限定されるものでなく、コンテンツ画面を操作不可状態にするための他の何れか適切な表示方式が利用されてもよい。一方、コンテンツの取得が完了すると、クライアント装置100は、当該コンテンツ画面Aを操作可能状態に切り替え、重畳されている半透明画像を排除する。
【0040】
一実施例では、制御情報は、クライアント装置100上で実行され、クライアント装置100によるコンテンツの受信が完了するまでの間、クライアント装置100を用いたコンテンツ画面に対する操作を不可とする状態を作出するプログラムを含むものであってもよい。すなわち、サーバシステム200は、クライアント装置100に対してスクリプト・プログラムを含むHTML文書を送信し、クライアント装置100の画面上に要求された画面を表示させる。クライアント装置100に送信されたスクリプト・プログラムは、HTML文書の表示と共に実行され、クライアント装置100上に処理結果が表示されるまでの間は、当該スクリプト・プログラムによりクライアント装置100のコンテンツ操作を不可とする。サーバシステム200により処理終了通知が発信され、クライアント装置100において受信されると、当該スクリプト・プログラムによる操作を不可とする制御が解除される。
【0041】
一実施例では、制御情報は、複数のコンテンツの個々のコンテンツの取得状況に応じて、コンテンツ収容画面における個々のコンテンツに対応するコンテンツ画面の表示状態を制御してもよい。制御情報は、図6に示されるように、ロード中のコンテンツ画面Aを操作不可状態により表示させる一方、ロード処理が完了したコンテンツ画面を操作可能状態により表示させてもよい。また、制御情報は、ロード中のコンテンツ画面の一部の領域(リンク部分など)のみを操作不可状態により表示させてもよい。
【0042】
一実施例では、制御情報は、コンテンツ収容画面におけるコンテンツ画面の表示位置と、コンテンツ画面を操作不可状態又は操作可能状態により表示するタイミングとを規定する表示仕様情報を含んでもよい。また、表示仕様情報は、コンテンツ画面におけるシャッタ対象領域を指定してもよい。例えば、コンテンツ画面全体をシャッタ対象領域とする場合、表示仕様情報は、シャッタ対象領域としてコンテンツ画面全体を指定してもよい。また、リンク部分などコンテンツ画面の一部をシャッタ対象領域とする場合、表示仕様情報は、シャッタ対象領域としてコンテンツ画面の当該部分を指定してもよい。これにより、フレキシブルにシャッタ対象領域を指定することが可能になる。
【0043】
次に、図9を参照して、本発明の一実施例によるクライアント装置によるコンテンツ収容画面生成処理を説明する。図9は、本発明の一実施例によるコンテンツ収容画面生成処理を示すフロー図である。ここで、当該コンテンツ収容画面生成処理は、クライアント装置100のプロセッサにより実行されるプログラム又はコードによって実現されてもよい。また、当該プログラム又はコードは、サーバシステム200により提供されてもよい。
【0044】
図9に示されるように、ステップS101において、クライアント装置100は、サーバシステム200からの複数のコンテンツの取得を開始する。例えば、当該取得処理は、クライアント装置100がサーバシステム200により提供されるウェブサイトのポータル画面にアクセスしたことに応答して開始されてもよい。しかしながら、本発明による取得処理の開始タイミングはこれに限定されず、コンテンツ画面の更新タイミングなど他の何れか適切なタイミングであってもよい。取得対象のコンテンツは、デフォルトで設定されたコンテンツであってもよいし、又はユーザにより選択されたコンテンツであってもよい。
【0045】
ステップS102において、クライアント装置100は、コンテンツの送信が完了するまで、当該コンテンツに対する操作を不可状態で表示する。例えば、クライアント装置100は、ロード処理中のコンテンツ画面をユーザによる操作不可状態にすると共に、当該コンテンツ画面に半透明画像(シャッタ)を重畳することによって、当該操作不可状態のコンテンツ画面をコンテンツ収容画面に表示してもよい。
【0046】
ステップS103において、クライアント装置100は、コンテンツの送信が完了すると、コンテンツ画面を操作可能状態によりコンテンツ収容画面に表示する。操作不可状態のコンテンツ画面にシャッタが重畳されている場合、クライアント装置100は、当該コンテンツ収容画面を操作可能状態にすると共に、重畳されているシャッタを排除する。
【0047】
次に、図10を参照して、本発明の一実施例によるクライアント・サーバシステムにおけるコンテンツ画面生成処理を説明する。図10は、本発明の一実施例によるコンテンツ収容画面生成処理を示すシーケンス図である。当該コンテンツ収容画面生成処理は、例えば、ユーザがブラウザを利用してポータル画面を提供するウェブサイトにアクセスしたことに応答して開始されてもよい。
【0048】
図10に示されるように、ステップS201において、クライアント装置100は、ブラウザを介し当該ウェブサイトのポータル画面にアクセスする。ここで、当該ポータル画面のフレームワーク、すなわち、収容されるコンテンツを含まないポータル画面がまずサーバシステム200により提供されてもよく、ポータル画面に収容される各コンテンツは同一又は異なるサーバシステム200により提供されてもよい。
【0049】
ステップS202において、クライアント装置100は、ポータル画面を起動すると共に、ポータル画面に収容されるコンテンツ画面の表示詳細情報を含む制御情報を取得する。例えば、表示詳細情報は、当該コンテンツ画面の表示位置及び/又はシャッタの起動タイミングを有する。
【0050】
ステップS203において、クライアント装置100は、取得した表示詳細情報に従ってシャッタ機能を起動する。
【0051】
ステップS204において、クライアント装置100は、収容対象のコンテンツの取得要求をサーバシステム200に送信し、サーバシステム200から各コンテンツを受信する。コンテンツの受信中、クライアント装置100は、ポータル画面において対応するコンテンツ画面を操作不可状態により表示する。
【0052】
ステップS205において、各コンテンツの送信を完了すると、サーバシステム200は、当該コンテンツの送信が完了したことをクライアント装置100に通知する。
【0053】
ステップS206において、コンテンツ送信完了通知を受信すると、クライアント装置100は、当該コンテンツに対するシャッタ機能を解除すると共に、対応するコンテンツ画面を操作可能状態にする。
【0054】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0055】
10 クライアント・サーバシステム
100 クライアント装置
110 受信部
120 表示部
200 サーバシステム
210 画面情報提供部
220 制御情報提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10